JP2008034248A - 燃料電池システム - Google Patents

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Seiji Sano
誠治 佐野
Takashi Kajiwara
▲隆▼ 梶原
Hiromichi Sato
博道 佐藤
Yutaka Hotta
裕 堀田
Fuminari Shizuku
文成 雫
Yoshifumi Ota
佳史 大田
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Abstract

【課題】燃料電池内部の水分は、高温状態では蒸発して排出され易くなりドライアップ状態となるおそれがあり、低温状態では、凝縮して排出されにくくなりフラッディング状態となるおそれがあり、適切な水分量を保つことが困難であった。
【解決手段】膜電極接合体を有し、反応ガスを用いて発電を行う燃料電池と、燃料電池における温度を測定して温度測定値を得る測定部と、膜電極接合体における反応ガスの流れ方向を、重力方向である順方向と、順方向とは逆となる逆方向と、のうち、温度測定値に応じていずれかの方向となるように切替える切替部と、を備える燃料電池システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池内部の水分量調整の技術に関する。
従来、膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly、以下MEAと呼ぶ。)を備える燃料電池では、MEAに含まれる電解質膜が湿潤環境下において高いプロトン導電性を示すことから、電気化学反応に用いられる反応ガス(燃料ガス及び酸化ガス)を加湿することが多い。燃料電池のカソードでは、酸化ガスを用いた電気化学反応によって水が生成される。この生成水と反応ガスの加湿に用いられた水とが過剰に燃料電池内部に存在する状態(フラッディング状態)では、かかる水が反応ガスの拡散の抵抗となり、電解質膜に対して反応ガスを十分に供給することができなくなる。そこで、供給する反応ガスの流れによって、燃料電池内部の水を排出する燃料電池が種々提案されている(下記特許文献1,2参照)。
特開2003−142133号公報 特開2003−249247号公報
上記のように反応ガスの流れにより燃料電池内部の水を排出する燃料電池では、運転中に高温状態になると、燃料電池内部の水が蒸発するために、反応ガスの流れによって水分が排出され易くなる。それゆえ、水分が過剰に排出されて電解質膜が乾燥する状態(ドライアップ状態)となり、MEAにおける発電能力の低下を招くおそれがある。一方、運転開始時等で燃料電池が低温である場合には、燃料電池内部の水が凝縮しており、十分に水を排出できずにフラッディング状態となるおそれもある。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池内部の水分量を適切に保つことを可能とする技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の燃料電池システムは、膜電極接合体を有し、反応ガスを用いて発電を行う燃料電池と、前記燃料電池における温度を測定して温度測定値を得る測定部と、前記膜電極接合体における前記反応ガスの流れ方向を、前記温度測定値に応じて、重力方向である順方向と、前記順方向とは逆となる逆方向と、のうち、いずれかの方向となるように切替える切替部と、を備えることを要旨とする。
このように、本発明の燃料電池システムは、燃料電池における温度測定値に応じて、膜電極接合体における反応ガスの流れ方向を、順方向と逆方向とのうち、いずれかの方向となるように切り替えるので、例えば、燃料電池が低温でフラッディング状態になるおそれがある場合には順方向に切り替えることで、重力に従って燃料電池内の水分を排出し易くし、また、高温でドライアップ状態になるおそれがある場合には逆方向に切り替えることで、重力に逆らって水分を排出しにくくして、燃料電池内部の水分量を適切に保つことができる。
上記燃料電池システムにおいて、前記切替部は、前記温度測定値が、第1のしきい値よりも高いときに前記流れ方向を前記順方向となるように切替え、第2のしきい値よりも低いときに前記流れ方向を前記逆方向となるように切替えるようにしてもよい。
このようにすることで、燃料電池における温度が第1のしきい値よりも高い場合には、逆方向に切り替えるので、重力に逆らって燃料電池内部の水分を排出しにくくすることができる。また、第2のしき値よりも低い場合には、重力方向に切り替えるので、重力に従って水分を排出しやすくすることができる。
上記燃料電池システムにおいて、前記第1のしきい値は、前記第2のしきい値よりも高い値であるようにしてもよい。
このように、第1のしきい値と第2のしきい値とを異なる値とすることで、燃料電池における温度がしきい値付近の場合に、反応ガスの流れ方向が頻繁に切り替わることを抑制することができる。それゆえ、反応ガスの流れが頻繁に切り替わることに起因して、燃料電池に反応ガスが供給されにくくなることを抑制することができる。
上記燃料電池システムは、さらに、前記燃料電池の出力電力を制御可能な制御部を備え、前記制御部は、前記切替部が前記流れ方向を切替える際に、前記出力電力を低下させるようにしてもよい。
このようにすることで、反応ガスの流れ方向が切り替わる際に、一時的に燃料電池に供給される反応ガスの供給量が通常運転時よりも低減することとなっても、燃料電池の出力電力を低下させるので、燃料電池の発電動作を抑制することができ、燃料電池の劣化を抑制することができる。
上記燃料電池システムは、さらに、前記燃料電池とは異なる他の電力供給部を備え、
前記電力供給部は、前記低下した出力電力を補うように、前記燃料電池システムに接続された負荷に対して電力を供給するようにしてもよい。
このようにすることで、反応ガスの流れ方向を切り替えて、一時的に燃料電池の出力電力が低下する場合であっても、燃料電池システムに接続された負荷に対して電力を低下させることなく供給することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、反応ガス供給方法や、反応ガス供給方法または燃料電池システムの機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の形態で実現することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1の実施例:
B.第2の実施例:
C.第3の実施例:
D.第4の実施例:
E.変形例:
A.第1の実施例:
A1.燃料電池システムの構成:
図1は、本発明の燃料電池を適用した燃料電池システムの概略構成を示す説明図である。
この燃料電池システム200は、燃料電池スタック10と、水素タンク201と、ラジエータ202と、エアフィルタ203と、循環ポンプ204,206と、気液分離器205と、温度センサ207と、エアコンプレッサ260と、制御部50と、を備えている。燃料電池スタック10は、複数の燃料電池モジュール15が水平方向に積層されて構成されている。制御部50の各種の制御動作は、制御部50に内蔵されている図示せざるメモリ内に格納されたコンピュータプログラムを、図示せざるCPUが実行することによって実現される。なお、この燃料電池システム200は、電気車両に搭載されており、動力源としての電力を供給する。
燃料電池システム200の運転時において、燃料電池スタック10には、電気化学反応に用いられる反応ガス及び冷却媒体が供給される。具体的には、燃料電池スタック10には、エアコンプレッサ260によって、エアフィルタ203を通した空気が酸化ガスとして供給される。燃料電池スタック10に供給された酸化ガスは、各燃料電池モジュール15のカソードにおいて電気化学反応に使用される。そして、使用済みの酸化ガスは、オフガスとして大気へ排出される。
燃料電池スタック10への酸化ガスの供給ルートは2つある。1つ目の供給ルートは、電磁弁220aを介して配管250aから供給するルート(以下、「供給順ルート」と呼ぶ。)であり、2つ目の供給ルートは、電磁弁220bを介して配管250bから供給するルート(以下、「供給逆ルート」と呼ぶ。」)である。また、カソード側オフガスの排出ルートは2つある。1つ目の排出ルートは、配管350a及び電磁弁320aを介して排出するルート(以下、「排出順ルート」と呼ぶ。)であり、2つめの排出ルートは、配管350b及び電磁弁320bを介して排出するルート(以下、「排出逆ルート」と呼ぶ。)である。これら供給ルート及び排出ルートについて、それぞれ、いずれのルートを使用するかは、後述する酸化ガス供給方向切替処理において、制御部50によって決定される。なお、前述の電磁弁220a,220b,320a,330bは、いずれも制御部50によって開閉が制御される。
また、燃料電池スタック10には、水素タンク201から燃料ガスとしての水素ガスが供給される。なお、燃料ガスは、加湿器(図示省略)で加湿されて燃料電池スタック10に供給される。燃料電池スタック10に供給された燃料ガスは、各燃料電池モジュール15のアノードにおいて電気化学反応に使用された後、オフガスとして排出される。このオフガスには、電気化学反応に使用されずに排出された水素ガスの他に、電気化学反応で生成された水や、加湿で用いられた水を含んでいる。このオフガスは、気液分離器205において水分を除去されて、循環ポンプ204によって再び燃料電池スタック10に循環される。
また、燃料電池スタック10には、ラジエータ202から冷却媒体としての水が供給される。燃料電池スタック10から排出された冷却水は、循環ポンプ206によってラジエータ202に送られて、再び燃料電池スタック10に循環される。なお、温度センサ207は、燃料電池スタック10から排出される冷却媒体の温度を測定して、測定値を制御部50に通知する。
図2は、図1に示す燃料電池モジュール15の詳細構成を示す分解図である。この燃料電池モジュール15は、シール一体型MEA21及びセパレータ25を備えている。そして、燃料電池モジュール15は、これらシール一体型MEA21及びセパレータ25が交互に積層されて構成されている。
シール一体型MEA21は、MEA部60と、MEA部を囲むシール部61と、を備えている。MEA部60は、電解質膜を有する。かかる電解質膜として、フッ素樹脂系イオン交換膜のNafion(登録商標)やFlemion(登録商標)やAciplex(登録商標)等を用いることができる。なお、図2では、シール一体型MEA21は、表面がアノード面であり、裏面がカソード面である。シール部61は、上部に設けられた複数の上部酸化ガスマニホールド形成部211aと、下部に設けられた複数の下部酸化ガスマニホールド形成部211bと、燃料ガス供給マニホールド形成部212aと、冷却媒体供給マニホールド形成部213aと、燃料ガス排出マニホールド形成部212bと、冷却媒体排出マニホールド形成部213bと、を備えている。これらの各マニホールド形成部211a,211b,212a,212b,213a,213bは、シール部61を厚さ方向に貫通する貫通部として形成されている。なお、シール部61は、シリコンゴムから成る。
セパレータ25は、アノード側プレート22と、中間プレート23と、カソード側プレート24と、を備えている。アノード側プレート22は、シール一体型MEA21のアノード面に対向し、カソード側プレート24は、図面下方において隣接することとなるシール一体型MEA(図示省略)のカソード面に対向する。中間プレート23は、これらアノード側プレート22及びカソード側プレート24に挟持されている。
アノード側プレート22は、シール一体型MEA21と同じ位置に、上部酸化ガスマニホールド形成部221aと、下部酸化ガスマニホールド形成部221bと、燃料ガス供給マニホールド形成部222aと、燃料ガス排出マニホールド形成部222bと、冷却媒体供給マニホールド形成部223aと、冷却媒体排出マニホールド形成部223bと、を備えている。これらの各マニホールド形成部221a,221b,222a,222b,223a,223bは、アノード側プレート22を厚さ方向に貫通する貫通部として形成されている。また、アノード側プレート22は、シール一体型MEA21のMEA部60に対向する部分に、長孔である燃料ガス供給孔225及び燃料ガス排出孔226を備えている。これら燃料ガス供給孔225及び燃料ガス排出孔226は、アノード側プレート22を厚さ方向に貫通する貫通部として形成されている。
カソード側プレート24は、シール一体型MEA21と同じ位置に、上部酸化ガスマニホールド形成部241aと、下部酸化ガスマニホールド形成部241bと、燃料ガス供給マニホールド形成部242aと、燃料ガス排出マニホールド形成部242bと、冷却媒体供給マニホールド形成部243aと、冷却媒体排出マニホールド形成部243bと、を備えている。これらの各マニホールド形成部241a,241b,242a,242b,243a,243bは、カソード側プレート24を厚さ方向に貫通する貫通部として形成されている。また、カソード側プレート24は、上部に設けられた複数の酸化ガス流路孔245と、下部に設けられた複数個の酸化ガス流路孔246と、を備えている。これら酸化ガス流路孔245,246は、カソード側プレート24を厚さ方向に貫通する貫通部として形成されている。
中間プレート23は、アノード側プレート22及びカソード側プレート24と同じ位置に、上部酸化ガスマニホールド形成部231aと、下部酸化ガスマニホールド形成部231bと、燃料ガス供給マニホールド形成部232aと、燃料ガス排出マニホールド形成部232bと、冷却媒体供給マニホールド形成部233aと、冷却媒体排出マニホールド形成部233bと、を備えている。これらの各マニホールド形成部231a,231b,232a,232b,233a,233bは、中間プレート23を厚さ方向に貫通する貫通部として形成されている。さらに、中間プレート23は、複数の上部酸化ガス流路形成部235と、下部酸化ガス流路形成部236と、燃料ガス供給流路形成部237と、燃料ガス排出流路形成部238と、を備えている。これらの各流路形成部235〜238の一端は、それぞれ各マニホールド形成部231a,231b,232a,232bと連通している。また、上部酸化ガス流路形成部235及び下部酸化ガス流路形成部236の他端は、それぞれ、積層状態においてカソード側プレート24に形成された酸化ガス流路孔245及び酸化ガス流路孔246に連通している。同様にして、燃料ガス供給流路形成部237及び燃料ガス排出流路形成部238の他端は、それぞれ、アノード側プレート22に形成された燃料ガス供給孔225及び燃料ガス排出孔226に連通している。また、中間プレート23は、中間プレート23を横断する冷却媒体流路形成部239を複数個備えている。そして、上述した中間プレート23における各流路形成部235〜239は、いずれも中間プレート23を厚さ方向に貫通する貫通部として形成されている。なお、この中間プレート23の他、上述したアノード側プレート22及びカソード側プレート24は、いずれもチタン製の薄板に上述した各貫通部を形成することにより製造されている。
A2.燃料電池モジュール15におけるカソード側の動作:
図3は、シール一体型MEA21及びセパレータ25を積層した状態での図2におけるA−A断面を示す断面図である。なお、積層状態を分かり易く示すため、2つのセパレータ25a,25bを記載している。シール一体型MEA21のMEA部60は、電解質膜60cを挟んでカソード側ガス拡散層60a及びアノード側ガス拡散層60bを備えている。なお、MEA部60は、他に触媒層や電極を備えているが説明の便宜上省略している。
図3の例では、上部酸化ガスマニホールド形成部211a,241a,231a,221aにより上部酸化剤ガスマニホールドが形成されており、また、下部酸化ガスマニホールド形成部221b,241b,231b,221bにより下部酸化ガスマニホールドが形成されている。ここで、燃料電池スタック10の各燃料電池モジュール15には、酸化ガス(空気)が、重力方向(以下、「順方向」と呼ぶ。)と、重力方向とは逆の方向(以下、「逆方向」と呼ぶ。)と、のうちいずれかの方向に切替えられて供給される。そして、図4の例では、酸化ガスが順方向に供給されている状態を示しており、上部酸化ガスマニホールドから酸化ガスが供給され、下部酸化ガスマニホールドからオフガスが排出されている。なお、酸化ガスの供給方向は、後述する酸化ガス供給方向切替処理において、制御部50によって決定される。
また、中間プレート23における貫通部である上部酸化ガス流路形成部235と、アノード側プレート22と、カソード側プレート24と、で囲まれた空間(以下、「上部酸化ガス流路」と呼ぶ。)が形成されている。この上部酸化ガス流路の一端は、酸化ガス流路孔245に連通し、他端は上部酸化ガスマニホールドに連通している。同様にして、下部酸化ガス流路形成部236と、アノード側プレート22と、カソード側プレート24と、で囲まれた空間(以下、「下部酸化ガス流路」と呼ぶ。)が形成されている。この下部酸化ガス流路の一端は、酸化ガス流路孔246に連通し、他端は下部酸化ガスマニホールドに連通している。なお、中間プレート23における貫通部である冷却媒体流路形成部239と、アノード側プレート22と、カソード側プレート24と、で囲まれた空間(以下、「冷却媒体流路」と呼ぶ。)が複数形成されている。この冷却媒体流路内には、冷却媒体である水が流れて各燃料電池モジュール15を冷却する。
上部酸化ガスマニホールドを流れる酸化ガス(空気)の一部は、セパレータ25bの中間プレート23において、上部酸化ガスマニホールド形成部231aから上部酸化ガス流路に流入し、酸化ガス流路孔245を通ってシール一体型MEA21のカソード側ガス拡散層60aに供給される。この供給された空気は、ガスの流れ及び重力に従って上から下へと電解質膜60c全体に亘って拡散して電気化学反応に供される。電気化学反応後、余剰空気は、図4に示すセパレータ25bのカソード側プレート24の酸化ガス流路孔246を通って、下部酸化ガス流路に流入し、下部酸化ガスマニホールドを通って燃料電池スタック10の外部に排出される。
ここで、運転中に燃料電池モジュール15が高温となると、燃料電池モジュール15内部の水が蒸発し易くなり、ガスの流れ及び重力に従って多量に排出されてドライアップ状態となるおそれがある。そこで、燃料電池システム200では、後述する酸化ガス供給方向切替処理を行うことで、燃料電池モジュール15内部の水分量を調整するように構成されている。
A3.酸化ガス供給方向切替処理:
図4は、燃料電池システム200における酸化ガス供給方向切替処理の手順を示すフローチャートである。ユーザが電気車両のイグニッションスイッチをオンすると、燃料電池システム200において酸化ガス供給方向切替処理が開始される。なお、イグニッションスイッチがオンされた後は、燃料電池スタック10に対して反応ガス(水素ガス及び空気)が供給されている。図4に示す酸化ガス供給方向切替処理が開始されると、図1に示す制御部50は、各電磁弁220a,220b,320a,320bを制御して、酸化ガスの供給方向を順方向となるようにする(ステップS505)。
図5は、酸化ガスの供給方向が順方向の場合の各電磁弁の開閉状況を示す説明図である。図5に示すように、制御部50が電磁弁220aを開き電磁弁220bを閉じるように制御することで、供給順ルートで燃料電池スタック10に酸化ガスが供給される。この場合、図3に示すように、酸化ガスが上部酸化ガスマニホールドを通じて各燃料電池モジュール15に供給され、図5に示すように、カソード側プレート24(シール一体型MEA21対向面)において、酸化ガスが順方向(上から下)に供給される。そして、酸化ガス(オフガス)が下部酸化ガスマニホールドを通じて各燃料電池モジュール15から排出される。このとき、図5に示すように、制御部50が電磁弁320aを開き電磁弁320bを閉じるように制御することで、排出順ルートで燃料電池スタック10からオフガスが排出される。
燃料電池システム200の運転開始直後は、燃料電池モジュール15の温度は低いので、燃料電池モジュール15内部の水分は凝縮しており、水蒸気として酸化ガスと共に排出されにくくなっている。しかしながら、酸化ガスの供給方向を順方向とすることで、水分の排出方向と重力方向とを一致させ、凝縮した水分を排出しやすくすることができる。それゆえ、フラッディング状態となることを抑制することができる。
ステップS505の後、制御部50は、温度センサ207(図1)によって測定された測定値Tを取得する(ステップS510)。この測定値は、燃料電池スタック10から排出される冷却媒体の温度を示すが、燃料電池モジュール15内の温度とほぼ等しいものと考えられる。次に制御部50は、イグニッションスイッチがオフされたか否かを判定する(ステップS515)。運転継続中であると、制御部50は、さきほど取得した測定値Tが70℃よりも低いか否かを判定する(ステップS530)。運転開始直後や低温環境下等では、燃料電池モジュール15内の温度は70℃よりも低い。そして、この場合、制御部50は、酸化ガスが順方向で供給中であるか否かを判定する(ステップS525)。前述のように、ステップS505の後において供給方向が切り替わっていない場合、制御部50は、ステップS510に戻って測定値Tを改めて取得する。
運転開始後しばらくして、燃料電池モジュール15内の温度が70℃よりも高くなると、ステップS520において、制御部50は、測定値Tが70℃よりも低くないと判定することとなる。この場合、制御部50は、酸化ガスの供給方向を反対の方向となるように切替える(ステップS545)。前述のように、酸化ガスの供給方向が順方向であった場合には、逆方向となるように供給方向が切り替わることとなる。
図6は、酸化ガスの供給方向が逆方向の場合の各電磁弁の開閉状況を示す説明図である。図6に示すように、電磁弁220aを閉じ電磁弁220bを開くように制御することで、供給逆ルートで燃料電池スタック10に酸化ガスが供給される。この場合、図3とは逆に、酸化ガスが下部酸化ガスマニホールドを通じて各燃料電池モジュール15に供給され、図6に示すように、カソード側プレート24(シール一体型MEA21対向面)において、酸化ガスが逆方向(下から上)に供給される。そして、酸化ガス(オフガス)が上部酸化ガスマニホールドを通じて各燃料電池モジュール15から排出される。このとき、制御部50が電磁弁320aを閉じ電磁弁320bを開くように制御することで、排出逆ルートで燃料電池スタック10からオフガスが排出される。
燃料電池モジュール15の温度が上昇して70℃以上になると、飽和水蒸気量の増大によって燃料電池モジュール15内部の水分は蒸発し易くなり、酸化ガスと共に水分が排出され易くなる。しかしながら、酸化ガスの供給方向を逆方向とすることで、水分の排出方向を重力方向と逆向きとし、蒸発した水分の排出を抑えることができる。それゆえ、ドライアップ状態となることを抑制することができる。
なお、このようにして温度が上昇した後、再び燃料電池モジュール15の温度が70℃以下に下がった場合には、制御部50は、ステップS525において順方向で供給中でないと判定することとなる。そしてこの場合、制御部50は、ステップS545で供給方向を切替えるので、酸化ガスの供給方向は順方向に切り替わることとなる。そして、イグニッションスイッチがオフされた場合には(ステップS515:YES)、酸化ガス供給方向切替処理が終了する。
以上のように、燃料電池システム200では、燃料電池モジュール15の温度に応じて酸化ガスの供給方向を順方向又は逆方向に切替えるので、燃料電池モジュール15内部がドライアップ状態やフラッディング状態になることを抑制することができ、燃料電池モジュール15内部の水分量を適切に保つことができる。
B.第2の実施例:
図7は、第2の実施例における酸化ガス供給方向切替処理の手順を示すフローチャートである。第2の実施例の手順は、図4のステップS515とステップS520との間にステップS519を加えたものであり、他の手順は第1の実施例と同じである。第1の実施例では、ステップS520において「測定値Tが70℃よりも高いか否か」のみを判定する構成であったが、第2の実施例では、「測定値Tが70℃よりも高いか否か」に加えて、「測定値Tが65℃よりも低いか否か」の2段階の判定を行う構成である。なお、第2の実施例における燃料電池システムの構成は、第1の実施例の燃料電池システム200と同じである。
具体的には、例えば、運転開始後に燃料電池モジュール15の温度が上昇して71℃になった場合、図7に示すステップS519で測定値Tが65℃よりも低くないと判定され、かつ、ステップS520で測定値Tが70℃よりも高いと判定されるので、供給方向は順方向から逆方向に切り替わることとなる(ステップS545)。その後、燃料電池モジュール15の温度が若干下がり70℃になった場合、ステップS520において測定値Tが70℃よりも高くないと判定され、この場合、ステップS510に戻ることとなる。そして、さらに、燃料電池モジュール15の温度が下がり65℃よりも低くなった場合に、ステップS525で酸化ガスの供給方向が順方向でないと判定され、供給方向が逆方向から順方向に切り替わることとなる(ステップS545)。
このように、本実施例では、測定値Tについて2つのしきい値(高いしきい値及び低いしきい値)を設けている。そして、測定値Tが、高いしきい値(70℃)よりも高い値であったのが、燃料電池モジュール15の温度低下と共に測定値Tが低下していき、低いしきい値(65℃)を下回った場合に供給方向を切替えるようにしている。また、測定値Tが65℃よりも低い値であったのが、燃料電池モジュール15の温度上昇と共に測定値Tが上昇していき、高いしきい値(70℃)を上回った場合に供給方向を切替えるようにしている。従って、測定値Tがしきい値付近である場合に、酸化ガスの供給方向が頻繁に切り替わることを抑制することができる。それゆえ、各電磁弁の開閉が頻繁に行われることに起因して、いずれの供給ルートからも燃料電池スタック10に酸化ガスが供給されない状態を回避することができる。
C.第3の実施例:
図8は、第3の実施例における酸化ガス供給方向切替処理の手順を示すフローチャートである。第3の実施例の手順は、図7のステップS545の前にステップS540を加え、かつ、ステップS545の後ろにステップS550,S555を加えたものであり、他の手順は、第2の実施例と同じである。酸化ガスの供給方向を切替える場合、供給ルートの切替に伴って、一時的に酸化ガスの供給量が通常の運転時の供給量よりも低い状態となる。かかる場合に燃料電池スタック10に対して通常の運転時と同じ電力を要求して発電を促すと燃料電池モジュール15の劣化を招くこととなる。そこで、本実施例では、供給方向を切り替える際に燃料電池スタック10の出力電力(以下、単に「FC電力」とも呼ぶ。)を低下させる。なお、第3の実施例における燃料電池システムの構成は、第1の実施例の燃料電池システム200と同じである。
図9は、第3の実施例における燃料電池システム200を備える車両の概略構成を示す説明図である。この車両100は、電源システム20と、負荷部30と、制御部50と、を備えている。電源システム20は、車両100の動力源としての電力を供給する。負荷部30は、供給された電力を車両100を駆動するための機械的動力に変換する。制御部50は、電源システム20と負荷部30とを制御する。
電源システム20は、燃料電池システム200と、2次電池26と、DC−DCコンバータ27と、を備えている。負荷部30は、アクセル37と、アクセル37の踏み込み量(アクセル開度とも呼ばれる)Wtを計測するアクセルセンサ35と、駆動回路36と、モータ31と、ギヤ機構32と、車輪34とを備えている。駆動回路36は、モータ31を駆動するための回路であり、たとえばトランジスタインバータで構成されている。モータ31で発生した動力は、ギヤ機構32を介して車輪34に伝達される。駆動回路36は、電源システム20から供給された直流電力を三相交流電力に変換してモータ31に供給する。供給される三相交流電力の大きさは、アクセルセンサ35からの入力(アクセル開度Wt)に応じて制御部50によって決定される。なお、上述した第1,第2の実施例では、制御部50は、燃料電池システム200の一部であったが、本実施例では、燃料電池システム200とは別に存在している。そして制御部50は、燃料電池システム200の他に、DC−DCコンバータ27と、駆動回路36とに電気的に接続されて、これらの回路の制御を含む各種の制御を実行する。
図8に示すように、測定値Tが65℃よりも低く且つ酸化ガスの供給方向が逆方向の場合、または、測定値Tが70℃よりも高く且つ酸化ガスの供給方向が順方向の場合には、制御部50は、ステップS545で供給方向を切替える前に、FC電力を低下する(ステップS540)。そして、制御部50は、ステップS545で酸化ガスの供給方向を切替えた後、所定時間が経過したか否かを判定し(ステップS550)、所定時間経過した場合に、低下したFC電力を戻す(ステップS555)。所定時間経過後にFC電力を戻すようにしているのは、以下の理由による。すなわち、供給方向が切り替わってしばらくすると各燃料電池モジュール15への酸化ガスの供給量が通常運転時の供給量まで戻るので、FC電力を戻しても燃料電池モジュール15の劣化を招かないからである。以下、FC電力低下の具体的方法について説明する。
図10(A)は、燃料電池システム200の出力電圧であるFC電圧と出力電流であるFC電流との間の関係を示し、図10(B)は、燃料電池システム200の電力供給状態を示している。図10(A)に示すように、燃料電池システム200(燃料電池スタック10)については、FC電圧−FC電流特性として、FC電圧が高くなるとFC電流が小さくなり、FC電圧が低くなるとFC電流が大きくなる関係にある。具体的には、FC電圧がV0のときには、FC電流はI0であり、FC電力はP0である。FC電圧がV1に下降すると、FC電流はI1に、FC電力はP1にそれぞれ上昇する。しかし、V1からさらにFC電圧が下降しても、FC電流の増加は飽和しつつあり、FC電流とFC電圧の積であるFC電力は逆に下降し始める。なお、電源システム20は、燃料電池システム200を保護するためにFC電圧が運用最小電圧Vmin未満とならないように構成されている。この結果、燃料電池システム200は、開放電圧OCVと運用最小電圧Vminの間の出力電圧で運用されることになる。
かかるFC電圧−FC電力特性を利用して、電源システム20では、FC電圧を上昇させることでFC電力を低下させるようにしている。たとえば、通常運転時のFC電圧がV1であったならば、酸化ガス供給方向を切り替える際に、FC電圧をV0に昇圧することで、FC電力を低下させる。なお、かかるFC電圧の昇圧は、燃料電池システム200と並列に接続されているDC−DCコンバータ27の出力電圧を調整することで行われる。
ここで、図9に示す電源システム20では、2次電池26と燃料電池システム200の双方が負荷部30(駆動回路36)に対して電力を供給し得る。そして、制御部50が、DC−DCコンバータ27の出力電圧値を調整することで、2次電池26及び燃料電池システム200の電力供給量を調整して、駆動要求電力を駆動回路36に対して供給するように制御する。
具体的には、図10(B)に示すように、DC−DCコンバータ27の出力電圧(並列接続されている燃料電池システム200のFC電圧)がV1であった場合、FC電力P1により駆動要求電力Ptを十分に供給することができる。したがって、燃料電池システム200のみが負荷部30に電力を供給する。しかしながら、前述のように、FC電力を低下させるために、DC−DCコンバータ27の出力電圧(FC電圧)をV0に昇圧すると、FC電力P0だけでは駆動要求電力Ptは供給しきれなくなる。この場合、2次電池26が差分電力(Pt−P0)を供給することで、駆動要求電力Ptを負荷部30に供給することができる。なお、FC電圧がV1の場合の余剰電力(P0−Pt)は、DC−DCコンバータ27を介して2次電池26に蓄えられる。
以上説明したように、第3の実施例では、酸化ガス供給方向を切り替える際にFC電力を低下させるので、酸化ガスの供給量の低減に伴う燃料電池モジュール15の劣化を抑制することができる。また、FC電力を低下させた場合においても、2次電池から電力を供給することで、駆動要求電力を負荷部30に供給することができる。
D.第4の実施例:
図11は、第4の実施例におけるカソード側セパレータ表面での酸化ガス流れを示す説明図である。上述した各実施例では、図5,6に示すように、カソード側プレート24(シール一体型MEA21対向面)において、酸化ガスは順方向又は逆方向のいずれかの方向を直線的に流れるものであったが、本実施例では、直線的ではないが、全体として順方向又は逆方向に流れる構成である。
図11に示すカソード側プレート24’は、いわゆるサーペンタイン型セパレータであり、複数の流路が蛇行した形状のサーペンタイン流路249を備えている。このサーペンタイン流路249の両端は、上部酸化ガスマニホールド形成部241a’及び下部酸化ガスマニホールド形成部241b’に連通している。酸化ガスの供給方向が順方向の場合、図11(A)に示すように、上部酸化ガスマニホールド形成部241a’から供給された酸化ガスは、サーペンタイン流路249に沿って蛇行しながら下部酸化ガスマニホールド形成部241b’に流れて排出される。一方、酸化ガスの供給方向が逆方向の場合、図11(B)に示すように、下部酸化ガスマニホールド形成部241b’から供給された酸化ガスは、サーペンタイン流路249に沿って蛇行しながらに流れて上部酸化ガスマニホールド形成部241a’から排出される。
このような構成であっても、燃料電池モジュール15の温度が比較的低い場合に酸化ガス供給方向を順方向とすることで、水分の排出方向を全体として順方向とすることができ、フラッディング状態となることを抑制することができる。また、燃料電池モジュール15の温度が比較的高い場合に酸化ガスの供給方向を逆方向とすることで、水分の排出方向を全体として逆方向とすることができ、ドライアップ状態となることを抑制することができる。
E.変形例:
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
E1.変形例1:
上述した各実施例では、カソード側についてのみ、反応ガス(酸化ガス)の供給方向を切り替えていたが、カソード側に代えて、または、カソード側に加えて、アノード側についても反応ガス(燃料ガス)の供給方向を切り替えるようにしてもよい。具体的には、上述した各実施例と同様に、燃料電池モジュール15の温度が比較的低い場合に、アノード側プレート22(シール一体型MEA21対向面)における燃料ガスの供給方向を順方向とし、燃料電池モジュール15の温度が比較的高い場合に、供給方向を逆方向としてもよい。このようにすることで、アノード側についてもフラッディング状態やドライアップ状態となることを抑制することができ、燃料電池モジュール15内部の水分量を適切に保つことができる。
E2.変形例2:
上述した各実施例では、イグニッションスイッチがオフされた場合には、酸化ガス供給方向切替処理が終了していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、酸化ガスの供給方向を強制的に順方向とした上で、燃料電池スタック10における発電は行わずに酸化ガスの供給を所定時間だけ行ってから終了する構成であってもよい。このような構成とすることで、燃料電池システム200運転終了後において、燃料電池スタック10内部に残留する水分を十分に排出することができる。従って、かかる残留水分に起因する低温始動時のガス拡散性の低下を抑制することができる。なお、供給方向を強制的に順方向とするのは、発電停止とともに燃料電池モジュール15の温度が低下するので、酸化ガスの供給方向を順方向として多量の水分を排出させるためである。
E3.変形例3:
上述した第3の実施例では、燃料電池システム200の他に負荷部30に電力を供給する手段として2次電池26を備える構成であったが、本発明は2次電池に限定されるものではなく、他の電力供給手段を備える構成であってもよい。例えば、2次電池26に代えてキャパシタを備える構成とすることもできる。
E4.変形例4:
上述した各実施例では、測定値Tにしきい値を設けて、測定値Tがこのしきい値よりも高くなったら(または低くなったら)、酸化ガスの供給方向を切り替える構成であったが、しきい値を使用する必要はなく、一般に燃料電池モジュール15の温度に応じて酸化ガスの供給方向を切り替える構成とすればよい。具体的には、例えば、前回の測定値Tに比べて所定温度以上上昇した場合や、前回の測定値Tに比べて所定温度以上低下した場合に、酸化ガスの供給方向を切り替える構成とすることもできる。このような構成であっても、実験等によって、適切な所定温度を求めて設定することで、フラッディング状態やドライアップ状態となることを抑制することができる。
E5.変形例5:
上述した各実施例では、燃料電池システム200は、複数の燃料電池モジュール15が積層した燃料電池スタック10を備えるものとしたが、1つの燃料電池モジュール15のみで構成されるものであってもよい。このような構成であっても、かかる燃料電池モジュール15内部の水分を適切に保つことができる。
本発明の燃料電池を適用した燃料電池システムの概略構成を示す説明図。 図1に示す燃料電池モジュール15の詳細構成を示す分解図。 シール一体型MEA21及びセパレータ25を積層した状態での図2におけるA−A断面を示す断面図。 燃料電池システム200における酸化ガス供給方向切替処理の手順を示すフローチャート。 酸化ガスの供給方向が順方向の場合の各電磁弁の開閉状況を示す説明図。 酸化ガスの供給方向が逆方向の場合の各電磁弁の開閉状況を示す説明図。 第2の実施例における酸化ガス供給方向切替処理の手順を示すフローチャート。 第3の実施例における酸化ガス供給方向切替処理の手順を示すフローチャート。 第3の実施例における燃料電池システム200を備える車両の概略構成を示す説明図。 燃料電池システム200のFC電圧−FC電流特性及び電力供給状態を示す説明図。 第4の実施例におけるカソード側セパレータ表面での酸化ガス流れを示す説明図。
符号の説明
10…燃料電池スタック
15…燃料電池モジュール
20…電源システム
21…シール一体型MEA
22…アノード側プレート
23…中間プレート
24…カソード側プレート
25…セパレータ
30…負荷部
31…モータ
32…ギヤ機構
34…車輪
35…アクセルセンサ
36…駆動回路
37…アクセル
40…ラジエータ
50…制御部
60…MEA部
60a…カソード側ガス拡散層
60b…アノード側ガス拡散層
60c…電解質膜
61…シール部
100…車両
200…燃料電池システム
201…水素タンク
202…ラジエータ
203…エアフィルタ
204,206…循環ポンプ
205…気液分離器
207…温度センサ
220a,220b,320a,320b…電磁弁
250a,250b,350a,350b…配管
260…エアコンプレッサ

Claims (6)

  1. 燃料電池システムであって、
    膜電極接合体を有し、反応ガスを用いて発電を行う燃料電池と、
    前記燃料電池における温度を測定して温度測定値を得る測定部と、
    前記膜電極接合体における前記反応ガスの流れ方向を、前記温度測定値に応じて、重力方向である順方向と、前記順方向とは逆となる逆方向と、のうち、いずれかの方向となるように切替える切替部と、
    を備える燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記切替部は、前記温度測定値が、第1のしきい値よりも高いときに前記流れ方向を前記順方向となるように切替え、第2のしきい値よりも低いときに前記流れ方向を前記逆方向となるように切替える、
    燃料電池システム。
  3. 請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記第1のしきい値は、前記第2のしきい値よりも高い値である、
    燃料電池システム。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の燃料電池システムであって、さらに、
    前記燃料電池の出力電力を制御可能な制御部を備え、
    前記制御部は、前記切替部が前記流れ方向を切替える際に、前記出力電力を低下させる、
    燃料電池システム。
  5. 請求項4に記載の燃料電池システムであって、さらに、
    前記燃料電池とは異なる他の電力供給部を備え、
    前記電力供給部は、前記低下した出力電力を補うように、前記燃料電池システムに接続された負荷に対して電力を供給する、
    燃料電池システム。
  6. 膜電極接合体を有し反応ガスを用いて発電を行う燃料電池に対して、前記反応ガスを供給するための、反応ガス供給方法であって、
    (a)前記燃料電池における温度を測定して温度測定値を得る工程と、
    (b)前記温度測定値に応じて、前記膜電極接合体における前記反応ガスの流れ方向を、重力方向である順方向と、前記順方向とは逆となる逆方向とのうち、いずれかの方向となるように切替える工程と、
    を備える反応ガス供給方法。
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