JP2008031859A - ターボチャージャ - Google Patents

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Abstract

【課題】軸受け部からのオイル漏れを抑制する。
【解決手段】 電動過給機200は、排気ガスによってタービンホイール208が駆動されるタービン204と、エンジン100に吸入される空気を圧縮するコンプレッサ202と、シャフト210と、内部に中空部252が設けられる中空形状のハウジング250と、シャフト210を回転自在に支持するベアリング222,224と、ベアリング222,224の作動部分にオイルを供給するための電動ポンプ170とを含む。電動過給機200は、シャフト210の回転時において、ベアリング222,224の一方側に位置する中空部252内の圧力が、ベアリング222,224とベアリング222,224の他方側に位置するコンプレッサホイール206およびタービンホイール208のうちのいずれか一方との間の圧力と多くとも略等しくなるように中空部252内の圧力を低下させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ターボチャージャに関し、特に、ターボチャージャの作動時に発生する、軸受け部からのオイル漏れを防止する技術に関する。
自動車用内燃機関には自然吸気式エンジンと過給式エンジンとがある。過給機としては、一般にターボチャージャと呼ばれる排気タービン駆動式のものと、一般にスーパチャージャと呼ばれる機械駆動式のものとが実用化されている。ターボチャージャは、排気ガスのエネルギでタービンを回転させ、それと直結したコンプレッサで吸入空気を圧縮してエンジンに供給するものである。
また、内燃機関の低回転域においては、排気エネルギが小さいことから、電動機によりコンプレッサを回転させることにより、低回転域の過給圧を強制的に上昇させるターボチャージャが公知である。
たとえば、特開2005−127307号公報(特許文献1)は、電動機付ターボチャージャにおける電動機の冷却を簡便に行なえ、電動機の効率低下を防止することのできるターボチャージャを開示する。このターボチャージャは、内燃機関の吸気通路上に設けられたターボチャージャのコンプレッサホイールを回転駆動させ得る電動機と、電動機を内蔵するハウジングと、ハウジング内に冷却用気体流を導入する導入路とを備える。導入路の一端がハウジングに接続されるとともに、他端が吸気通路上に配設されたエアクリーナの下流側近傍に接続されている。
上述した公報に開示されたターボチャージャによると、吸気通路上のエアクリーナ下流近傍の吸入空気を電動機のハウジング内に導入して電動機を冷却するため、異物による電動機への悪影響(異物堆積による効率低下など)を防止することができる。また、エアクリーナの下流側近傍の温度の低い吸入空気を用いて電動機を冷却するため、冷却効果が高い。
特開2005−127307号公報
しかしながら、上述したような過給機においては、タービンホイールまたはコンプレッサホイールの回転に起因して、軸受け部に供給されるオイルが外部に漏れるという問題がある。
これは、ターボチャージャの作動時において、タービンホイールまたはコンプレッサホイールの翼背面部分(タービンホイールまたはコンプレッサホイールと軸受け部との間)の圧力が低下することにより、軸受け部に供給されるオイルが吸い出されるためである。
上述した公報に開示されたターボチャージャにおいては、このようなオイル漏れについてなんら考慮されておらず、上述した問題を解決することはできない。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、軸受け部からのオイル漏れを抑制するターボチャージャを提供することである。
第1の発明に係るターボチャージャは、内燃機関から排出される排気ガスによって第1の羽根車が駆動されるタービンと、第1の羽根車の駆動力により、第2の羽根車が駆動することによって、内燃機関に吸入される空気を圧縮するコンプレッサと、第1の羽根車と第2の羽根車とが両端に設けられるシャフトと、シャフトが貫通し、内部に中空部が設けられる中空形状のハウジングと、ハウジングに固定され、シャフトを回転自在に支持するベアリングと、ハウジングに設けられるオイル通路を介して、ベアリングの作動部分にオイルを供給するためのオイル供給手段と、シャフトの回転時において、ベアリングの一方側に位置する中空部内の圧力が、ベアリングとベアリングの他方側に位置する第1の羽根車および第2の羽根車のうちのいずれか一方との間の圧力と多くとも略等しくなるように中空部内の圧力を低下させるための圧力低下手段とを含む。
第1の発明によると、圧力低下手段は、シャフトの回転時において、ベアリングの一方側に位置する中空部内の圧力が、ベアリングとベアリングの他方側に位置する第1の羽根車および第2の羽根車のうちのいずれか一方との間の圧力と多くとも略等しくなるように中空部内の圧力を低下させる。ターボチャージャの作動時において、排気エネルギあるいは回転電機によりシャフトが回転させられる場合においては、第1の羽根車および第2の羽根車とベアリングとの間(たとえば、翼背面部分)の圧力は低下する。中空部内の圧力がベアリングと第1の羽根車および第2の羽根車のうちのいずれかとの間の圧力と多くとも略等しくなるようにすることにより、ベアリングの両端の圧力が略等しくなるか、あるいは中空部内の圧力の方が低くなる。そのため、ベアリングに供給されるオイルが、少なくとも第1の羽根車側または第2の羽根車側に吸い出されることが抑制される。したがって、作動時に軸受け部からのオイル漏れを抑制するターボチャージャを提供することができる。
第2の発明に係るターボチャージャは、第1の発明の構成に加えて、コンプレッサよりも上流の吸気通路と中空部とを接続する接続通路をさらに含む。圧力低下手段は、第1の羽根車の回転により、中空部内の気体を接続通路を介して吸気通路に吸い出して、圧力を低下させるための手段を含む。
第2の発明によると、圧力低下手段は、第1の羽根車の回転により、中空部内の気体を接続通路を介して吸気通路に吸い出す。これにより、中空部内の圧力を低下させることができる。そのため、ベアリングを挟んで両側の圧力が略等しくなるか、あるいは中空部内の圧力の方が低くなる。そのため、ベアリングに供給されるオイルが、少なくとも第1の羽根車側または第2の羽根車側に吸い出されることが抑制される。
第3の発明に係るターボチャージャにおいては、第1の発明の構成に加えて、圧力低下手段は、中空部内の空気を吸い出すポンプである。
第3の発明によると、ポンプにより中空部内の空気が吸い出される。これにより、中空部内の圧力を低下させることができる。そのため、ベアリングを挟んで両側の圧力が略等しくなるか、あるいは中空部内の圧力の方が低くなる。そのため、ベアリングに供給されるオイルが、少なくとも第1の羽根車側または第2の羽根車側に吸い出されることが抑制される。
第4の発明に係るターボチャージャにおいては、第1〜3のいずれかの発明の構成に加えて、圧力低下手段は、中空部内から流入するオイルを分離するオイル分離手段を備える。
第4の発明によると、中空部内に流入するオイルを分離するオイル分離手段を備えることにより、圧力低下手段へのオイルミストの流入を防止することができる。
第5の発明に係るターボチャージャは、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、中空部内の圧力を検知するための検知手段と、検知された圧力に応じて、圧力低下手段による中空部内の圧力の低下量を制御するための制御手段とをさらに含む。
第5の発明によると、制御手段は、検知された圧力に応じて、圧力低下手段による中空部内の圧力の低下量を制御する。これにより、中空部内の圧力を一定の圧力に調整することができる。特に、制御弁が閉じられた後においては、シャフトの回転数に関わらず、中空部内の圧力を維持することができる。そのため、安定して、中空部内の圧力を、ベアリングを挟んで第1の羽根車側または第2の羽根車側における圧力よりも低く維持することができるため、オイルの漏出が抑制される。
第6の発明に係るターボチャージャは、第1〜5のいずれかの発明の構成に加えて、ハウジングの外部から中空部内に導入される空気が流通する導入通路と、導入通路と中空部とを連通状態および遮断状態のうちのいずれか一方の状態にする切換手段と、中空部内の温度を検知するための温度検知手段と、シャフトの回転状態および検知された温度のうちの少なくともいずれか一方に基づいて、切換手段を制御するための切換制御手段とをさらに含む。
第6の発明によると、切換弁が遮断状態になると、中空部内の圧力を低下させることができるが、中空部内に空気が導入されないため、冷却性能は低下することとなる。また、切換弁が開放状態になると、空気が中空部内に導入されるため、冷却性能の低下は抑制されるが、中空部内の圧力を低下させることが困難になる。そこで、シャフトの回転状態および回転電機の温度のうちの少なくともいずれか一方に基づいて、切換手段を制御することにより、中空部内の温度および圧力を状況に応じた温度および圧力に調整して、冷却性能とオイル漏れ防止とを両立させることができる。
第7の発明に係るターボチャージャは、第1〜6のいずれかの発明の構成に加えて、中空部内に収納され、電力の供給を受けて、シャフトを回転させる回転電機をさらに含む。
第7の発明によると、中空部に回転電機が収納されるターボチャージャに本発明を適用することにより、電動過給機において軸受け部からのオイル漏れを抑制することができる。
第8の発明に係るターボチャージャにおいては、第1〜7のいずれかの発明の構成に加えて、圧力低下手段は、中空部内の圧力が、第1の羽根車および第2の羽根車の翼背面部分の圧力のうちいずれか低い方の圧力と多くとも略等しくなるように中空部内の圧力を低下させるための手段を含む。
第8の発明によると、第1の羽根車および第2の羽根車の翼背面部分のうちのいずれか低い方の圧力と略同じになるように中空部内の圧力を低下させることにより、ベアリングを挟んで、中空部内の圧力が、翼背面部分の圧力と略等しいかあるいは翼背面部分の圧力よりも低くすることができるため、ベアリングに供給されるオイルが、少なくとも第1の羽根車側または第2の羽根車側に吸い出されることが抑制される。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
図1を参照して、本実施の形態に係るターボチャージャが搭載されたエンジンシステムについて説明する。エンジンシステムは、エンジン100と、電動過給機200と、インタークーラ162と、ECU(Electronic Control Unit)340とを含む。本実施の形態に係るエンジンシステムは、車両に搭載される。なお、ECU340は、エンジン100を制御するエンジンECUと、エンジンECUと双方向で通信可能に接続された、電動過給機200を制御する過給機ECUとから構成されるようにしてもよい。また、本実施の形態に係るターボチャージャとして電動過給機を一例として説明するが、ハウジング内部に中空部が形成されるターボチャージャであれば、特に電動過給機に限定されるものではない。
吸気口150から吸入される空気は、エアクリーナ152によりろ過される。エアクリーナ152によりろ過された空気は、吸気通路156を介して電動過給機200に流通する。電動過給機200に流通した空気はコンプレッサ202において圧縮された後、吸気通路160を流通して、インタークーラ162において冷却される。インタークーラ162において冷却された空気は、吸気通路102を流通して、エンジン100に吸入される。
インタークーラ162は、コンプレッサ202において圧縮されて温度が上昇した空気を冷却する。具体的には、インタークーラ162は、外部の空気と熱交換することにより内部を流通する空気の温度を低下させる。冷却された空気の体積は、冷却前に比べて小さくなるため、より多くの空気がエンジン100に送り込まれる。
また、吸気通路156とハウジング250の内部とをバイパスするバイパス通路158が設けられる。吸気通路102の途中には、吸気通路102に流通する空気の流量を調整するスロットルバルブ166が設けられる。スロットルバルブ166は、スロットルモータ168により駆動される。スロットルモータ168は、ECU340から受信する制御信号に応じて駆動する。
エンジン100は、シリンダヘッド(図示せず)とシリンダブロック(図示せず)とを含む。シリンダブロックには、図1の紙面上下方向に複数の気筒が設けられる。そして、各気筒内には、紙面上下方向に摺動可能にピストン114が設けられる。ピストン114は、コンロッド116を介してクランクシャフト120に連結される。ピストン114、コンロッド116およびクランクシャフト120によりクランク機構が形成される。
ピストン114の上部においては、燃焼室108が形成される。燃焼室108には、燃焼室108に向けて点火プラグ110と燃料噴射インジェクタ(図示せず)とが設けられる。点火プラグ110は、ECU340の制御信号の受信に応じて点火する。
本実施の形態において、エンジン100は直噴エンジンであるとして説明するが、特に、直噴エンジンに限定されるものではない。たとえば、エンジン100は、内燃機関であればよく、ポート噴射型のエンジンであってもよいし、ディーゼルエンジンであってもよい。
シリンダヘッドには、吸気通路102と排気通路130とがそれぞれ燃焼室108に接続するように設けられる。吸気通路102と燃焼室108との間には、吸気バルブ104が設けられる。排気通路130と燃焼室108との間には、排気バルブ128が設けられる。吸気バルブ104および排気バルブ128は、クランクシャフト120と連動して回転するカムシャフト(図示せず)により駆動される。
吸気通路102を流通する空気は、ピストン114が下降するときに、吸気バルブ104が開かれて燃焼室108に吸引される。燃焼室108に流通した空気は、燃料噴射インジェクタから噴射された燃料と混合される。吸気バルブ104が閉じて、ピストン114が上死点付近まで上昇したときに点火プラグ110において燃料と混合された空気が点火されて燃焼する。燃焼による圧力によりピストン114が押し下げられる。このとき、ピストン114の上下運動がクランク機構を介してクランクシャフト120の回転運動に変換される。そして、ピストン114が下死点付近まで下降したときに、排気バルブ128が開く。ピストン114が再び上昇するときに、燃焼室108内で燃焼させられた空気、すなわち、排気ガスは、排気通路130を流通する。排気通路130を流通した空気は、電動過給機200のタービン204を駆動させた後に、排気管180を流通して触媒182に導かれる。排気ガスは、触媒182により浄化された後、車外に排出される。
ECU340は、車両に搭載された各種センサからの情報およびメモリに記憶されたマップおよびプログラムに基づいて演算処理を行ない、エンジン100および電動過給機200が所望の運転状態となるように、機器類を制御する。
電動過給機200は、コンプレッサ202と、回転電機216と、シャフト210と、タービン204と、ハウジング250とを含む。
コンプレッサ202のコンプレッサハウジング内には、羽根車形状のコンプレッサホイール(コンプレッサロータ、コンプレッサブレードなどとも呼ばれる。)206が収納される。コンプレッサホイール206は、回転によりエアクリーナ152によりろ過された空気を圧縮(過給)する。
タービン204のタービンハウジング内には、羽根車形状のタービンホイール(タービンロータ、タービンブレードなどとも呼ばれる。)208が収納される。タービンホイール208は、排気ガスにより回転させられる。
シャフト210は、ハウジング250を貫通するように設けられる。シャフト210は、ハウジング250に固定されたベアリング222,224により回転自在に支持される。シャフト210の両端には、コンプレッサホイール206とタービンホイール208とがそれぞれ設けられる。すなわち、排気ガスによりタービンホイール208が回転させられると、コンプレッサホイール206も回転することとなる。
また、コンプレッサホイール206とタービンホイール208との間には、シャフト210を回転軸とする回転電機216が設けられる。回転電機216は、ロータ212とステータ214とを含む。ハウジング250は、中空部252を有する円筒形状であって、中空部252内にロータ212とステータ214とを収納する。ロータ212は、シャフト210に固定される。ステータ214は、ハウジング250に固定される。回転電機216は、ECU340の制御信号に応じてバッテリ(図示せず)から電力が供給されることにより磁界が発生してシャフト210に回転力が付与される。
コンプレッサホイール206とベアリング224との間には、シール254が設けられる。シール254は、ハウジング250に固定され、中空部252内に存在するオイルあるいはオイル供給通路218からベアリング222に供給されたオイルがコンプレッサホイール206に漏出することを防止する。
また、タービンホイール208とベアリング222との間には、シール256が設けられる。シール256は、ハウジング250に固定され、、中空部252内に存在するオイルあるいはオイル供給通路220からベアリング222に供給されたオイルがタービンホイール208に漏出することを防止する。
オイル供給通路218,220を介してベアリング222,224の作動部分には、オイルが供給される。オイルは、潤滑油および回転電機216の温度を低下させる冷却媒体として機能する。ベアリング222,224に供給されたオイルは、回転電機216の内部から循環通路(図示せず)を介して電動ポンプ170まで流通して、再びオイル供給通路218,220を介してベアリング222,224に供給される。電動ポンプ170は、ECU340の制御信号を受信して作動する。
以上のような構成を有する本実施の形態に係るターボチャージャが過給する際の動作について説明する。
エンジン100で、燃料と混合された空気が燃焼された後、排気ガスは、排気通路130からタービン204内に導かれる。排気ガスはそこでタービンホイール208を回転させ、その回転力がシャフト210に伝達される。その後、排気ガスは、排気管180を流通して、触媒182に導かれる。触媒182に導かれた排気ガスは、浄化された状態で車外へ排出される。
一方、エンジン100に供給するため車外より吸入された空気は、エアクリーナ152によってろ過された後、吸気通路156を流通して、コンプレッサ202内に導かれる。空気はシャフト210と一体となって回転するコンプレッサホイール206によって圧縮(過給)される。圧縮された空気は、インタークーラ162に導かれ、冷却された状態でエンジン100の吸気通路102を介して燃焼室108に吸入される。
また、ECU340は、エンジン100の低回転域において、コンプレッサ202において圧縮される空気が所望の過給圧に到達しない場合(たとえば、エンジン100の回転数が予め定められた回転数以下である場合)には、回転電機216を駆動することにより、コンプレッサ202の過給圧が強制的に上昇するように制御する。
このとき、電動ポンプ170はECU340から受信する制御信号に応じて作動して、ベアリング222,224に対して常時オイルを供給する。
このような構成を有するターボチャージャにおいて、コンプレッサホイール206またはタービンホイール208の回転に起因して、軸受けであるベアリング222,224に供給されるオイルがコンプレッサホイール206側あるいはタービンホイール208側に漏れる場合がある。これは、ターボチャージャの作動時において、コンプレッサホイール206またはタービンホイール208の翼背面260,262における圧力が低下することにより、ベアリング222,224に供給されるオイルが吸い出されるためである。
上述したように、ベアリング224とコンプレッサホイール206との間には、シール254が設けられ、ベアリング222とタービンホイール208との間には、シール256が設けられるが、ベアリング222,224のそれぞれにおいて軸方向両端の圧力差がシール254,256による漏れ防止の圧力差の限界を越えて拡大すると、ベアリング222,224に供給されるオイルは、コンプレッサホイール206側またはタービンホイール208側に吸い出される。
そこで、本発明は、シャフト210の回転時において、ベアリング222,224の一方側に位置する中空部252内の圧力がベアリング222,224とベアリング222,224の他方側に位置するコンプレッサホイール206およびタービンホイール208のうちのいずれか一方との間の圧力と多くとも略等しくなるように、中空部252内の圧力を低下させる点に特徴を有する。
より具体的には、シャフト210の回転時において、ベアリング222の一方側に位置する中空部252内の圧力が、ベアリング222とベアリング222の他方側に位置するタービンホイール208との間の圧力、および、ベアリング224の一方側に位置する中空部252内の圧力が、ベアリング224とベアリング224の他方側に位置するコンプレッサホイール206との間の圧力のうちのいずれか一方と多くとも略等しくなるように中空部252内の圧力が低下される。
本実施の形態において、コンプレッサ202よりも上流側の吸気通路156とハウジング250に形成された開口部226とがバイパス通路158により接続される。これにより、吸気通路156と中空部252とは常時連通状態となる。なお、開口部226またはバイパス通路158には、中空部252内からミスト化したオイルが流入する場合に備えて、オイル分離手段を設けても良い。オイル分離手段としては内燃機関のブローバイガス中のオイルミストの分離手段として公知であるバッフル構造や遠心分離構造等を用いることができる。
以上のような構成を有する本実施の形態に係るターボチャージャの作用について説明する。
ターボチャージャの作動時において、すなわち、排気ガスのエネルギあるいは回転電機216により付与された回転力によりシャフト210の回転数が上昇すると、コンプレッサ202における過給圧が上昇する。このとき、コンプレッサホイール206の翼背面260とシール254との間およびタービンホイール208の翼背面262とシール256との間の圧力は、コンプレッサホイール206およびタービンホイール208の回転により気体に遠心力が作用して低下する。シャフト210の回転数がさらに上昇すると、翼背面部分260,262における圧力は大気圧よりも低い圧力(以下の説明においては、単に負圧という)になる。
一方、コンプレッサホイール206の回転数が上昇することにより、コンプレッサ202がエアクリーナ152から取り込まれた空気を圧縮して送出するため、吸気通路156における空気の圧力は低下する。
吸気通路156内の圧力が中空部252内の圧力よりも低くなると、中空部252内の気体は、バイパス通路158を介して吸気通路156内に吸い出される。そのため、中空部252内の圧力が低下する。シャフト210の回転数がさらに上昇すると、中空部252内の圧力は負圧になる。
オイル供給通路218からベアリング224に供給されたオイルは、ベアリング224の軸方向両端の差圧に応じてコンプレッサホイール206側に吸い出される流れが形成されたり、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されたりするが、中空部252内の圧力が、翼背面260における圧力と略等しい圧力になると、オイルはいずれの流れも形成しない。そのため、オイルがコンプレッサホイール206側に吸い出されることはない。
なお、ベアリング224とコンプレッサホイール206との間には、シール254が介在する。そのため、中空部252内の圧力が、翼背面260における圧力よりもシール254の漏れ防止についての性能に基づく圧力分まで高い限りにおいては、シール254によりオイルの漏れが抑制されることとなる。
中空部252内の圧力が翼背面260における圧力よりも低いと、オイルは、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されることとなる。
オイル供給通路220からベアリング222に供給されたオイルには、ベアリング222の軸方向両端の差圧に応じてタービンホイール208側に吸い出される流れが形成されたり、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されたりするが、中空部252内の圧力が、翼背面262における圧力と略等しい圧力になると、オイルはいずれの流れも形成しない。そのため、オイルがタービンホイール208側に吸い出されることはない。
なお、ベアリング222とタービンホイール208との間には、シール256が介在する。そのため、中空部252内の圧力が、翼背面262における圧力よりもシール256の漏れ防止についての性能に基づく圧力分まで高い限りにおいては、シール256によりオイルの漏れが抑制されることとなる。
シール254,256の漏れ防止の性能に基づく圧力分は、シール254,256の厚み、形状、材質等によりシャフト210の回転に影響が生じない範囲で定められる。
中空部252内の圧力が翼背面262における圧力よりも低いと、オイルは、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されることとなる。
したがって、少なくともコンプレッサホイール206側またはタービンホイール208側にオイルが吸い出されることはない。これにより、オイルの漏出が抑制される。
以上のようにして、本実施の形態に係るターボチャージャによると、排気エネルギあるいは回転電機によりシャフトが回転させられる場合においては、コンプレッサホイールの翼背面およびタービンホイールの翼背面における圧力は低下する。中空部内の圧力がベアリングとコンプレッサホイールおよびタービンホイールのうちのいずれかとの間の圧力と多くとも略等しくなるようにすることにより、ベアリングの両端の圧力が略等しくなるか、あるいは中空部内の圧力の方が低くなる。そのため、ベアリングに供給されるオイルが、少なくともコンプレッサホイール側またはタービンホイール側に吸い出されることが抑制される。したがって、作動時に軸受け部からのオイル漏れを抑制するターボチャージャを提供することができる。
なお、中空部内の圧力の低下の特性については、バイパス通路158の吸気通路上の開口位置の変更や、バイパス通路158の開口位置付近の吸気通路の開口面積の変更(ベンチユリ形状の設定)等により調整することができる。翼背面部分260,262における圧力の変化の態様と中空部内の圧力の変化の態様とを略同じにすることにより、オイル漏れが確実に抑制される。
また、好ましくは、中空部252内の圧力は、コンプレッサホイール206の翼背面260における圧力およびタービンホイール208の翼背面262における圧力のうちの低い方の圧力と多くとも略等しくなるようにすることが望ましい。このようにすると、少なくともコンプレッサホイール206側またはタービンホイール208側へのオイルの漏出が抑制される。
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態に係るターボチャージャについて説明する。本実施の形態に係るターボチャージャを搭載する車両は、上述の第1の実施の形態に係るターボチャージャを搭載する車両の構成と比較して、バイパス通路158に代えてバキュームポンプ230とポンプ通路228とを含む点が異なる。それ以外の構成は、上述の第1の実施の形態に係るターボチャージャを搭載する車両の構成と同じ構成である。それらについては同じ参照符号が付してある。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰り返さない。
図2に示すように、本実施の形態に係るターボチャージャである電動過給機200は、エンジン100を動力源とするバキュームポンプ230と、バキュームポンプ230とハウジング250の中空部252とを接続するポンプ通路228とを含む。なお、ポンプ通路228には、中空部252内からミスト化したオイルが流入する場合に備えて、第1の実施の形態と同様のオイル分離手段を設けても良い。
本実施の形態において、バキュームポンプ230としては、エンジン100の作動により駆動して、車両に搭載されるブレーキブースタ(図示せず)内の圧力を低下させるバキュームポンプが用いられる。ブレーキブースタ内の圧力を低下させることにより、運転者のブレーキペダルに対する踏力が倍力されて、ブレーキブースタに接続されるブレーキマスタシリンダ(図示せず)に伝達される。
以上のような構成を有する本実施の形態に係るターボチャージャの作用について説明する。
ターボチャージャの作動時において、すなわち、排気ガスのエネルギあるいは回転電機216により付与された回転力によりシャフト210の回転数が上昇すると、コンプレッサ202における過給圧が上昇する。このとき、コンプレッサホイール206の翼背面260とシール254との間およびタービンホイール208の翼背面262とシール256との間の圧力は、コンプレッサホイール206およびタービンホイール208の回転により気体に遠心力が作用して低下する。シャフト210の回転数がさらに上昇すると、翼背面260,262における圧力は負圧になる。
一方、エンジン100の作動により、バキュームポンプ230が駆動する。このとき、バキュームポンプ230は、ポンプ通路228を介して、中空部252内の気体を吸い出す。そのため、中空部252内の圧力が低下する。バキュームポンプ230の駆動が継続されると、中空部252内の圧力は負圧になる。
このとき、オイル供給通路218からベアリング224に供給されたオイルには、ベアリング224の軸方向両端の差圧に応じてコンプレッサホイール206側に吸い出される流れが形成されたり、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されたりするが、中空部252内の圧力が、翼背面260における圧力と略等しい圧力になると、オイルはいずれの流れも形成しない。そのため、オイルがコンプレッサホイール206側に吸い出されることはない。
なお、ベアリング224とコンプレッサホイール206との間には、シール254が介在する。そのため、中空部252内の圧力が、翼背面260における圧力よりもシール254の漏れ防止についての性能に基づく圧力分まで高い限りにおいては、シール254によりオイルの漏れが抑制されることとなる。
中空部252内の圧力が翼背面260における圧力よりも低いと、オイルは、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されることとなる。
オイル供給通路220からベアリング222に供給されたオイルには、ベアリング222の軸方向両端の差圧に応じてタービンホイール208側に吸い出される流れが形成されたり、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されたりするが、中空部252内の圧力が、翼背面262における圧力と略等しい圧力になると、オイルはいずれの流れも形成しない。そのため、オイルがタービンホイール208側に吸い出されることはない。
なお、ベアリング222とタービンホイール208との間には、シール256が介在する。そのため、中空部252内の圧力が、翼背面262における圧力よりもシール256の漏れ防止についての性能に基づく圧力分まで高い限りにおいては、シール256によりオイルの漏れが抑制されることとなる。
シール254,256の漏れ防止の性能に基づく圧力分は、シール254,256の厚み、形状、材質等によりシャフト210の回転に影響が生じない範囲で定められる。
中空部252内の圧力が翼背面262における圧力よりも低いと、オイルは、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されることとなる。
したがって、少なくともコンプレッサホイール206側またはタービンホイール208側にオイルが吸い出されることはない。これにより、オイルの漏出が抑制される。
以上のようにして本実施の形態に係るターボチャージャによると、バキュームポンプを用いて中空部内の気体を吸い出すことにより、中空部内の圧力を低下させることができる。中空部内の圧力がベアリングとコンプレッサホイールおよびタービンホイールのうちのいずれかとの間の圧力と多くとも略等しくなるようにすることにより、ベアリングの両端の圧力が略等しくなるか、あるいは中空部内の圧力の方が低くなる。そのため、ベアリングに供給されるオイルが、少なくともコンプレッサホイール側またはタービンホイール側に吸い出されることが抑制される。したがって、作動時に軸受け部からのオイル漏れを抑制するターボチャージャを提供することができる。
また、中空部内の圧力を低下させるポンプとして、エンジンを動力源とするバキュームポンプを利用することにより、新たな装置を設ける必要がない。そのため、部品点数の増加を抑制することができるため、コストの上昇を抑制することができる。
なお、本実施の形態においては、中空部内の圧力を低下させるポンプとして、ブレーキブースタ内の圧力を低下させるバキュームポンプを用いるとして説明したが、特に、これに限定されるものではなく、別途中空部内の圧力を低下させるポンプを用いるようにしてもよい。
<第3の実施の形態>
以下、本発明の第3の実施の形態に係るターボチャージャについて説明する。本実施の形態に係るターボチャージャを搭載する車両は、上述の第1の実施の形態に係るターボチャージャを搭載する車両の構成と比較して、ハウジング250の中空部252に圧力検知センサ174が設けられる点、バイパス通路158の途中に制御弁172がさらに設けられる点、および、制御弁172の開閉状態をECU340が制御する点が異なる。それ以外の構成は、上述の第1の実施の形態に係るターボチャージャを搭載する車両の構成と同じ構成である。それらについては同じ参照符号が付してある。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰り返さない。
図3に示すように、本実施の形態に係るターボチャージャである電動過給機200は、バイパス通路158の途中に設けられる制御弁172をさらに含む。制御弁172が開弁すると、吸気通路156と中空部252とが連通状態になり、制御弁172が閉弁すると、吸気通路156と中空部252とが遮断状態になる。本実施の形態において、制御弁172は、ECU340から受信する制御信号に応じて、開弁状態と閉弁状態とがステップ的に切り換えられる電磁弁であるが特に電磁弁を用いることに限定されるものではない。たとえば、油圧により開弁状態と閉弁状態とが切り換えられる制御弁であってもよい。
ハウジング250には、中空部252内の圧力を検知する圧力検知センサ174が設けられる。圧力検知センサ174は、中空部252内の圧力を表す信号をECU340に対して送信する。本実施の形態において、ECU340は、受信した中空部252内の圧力に基づいて制御弁172を制御するプログラムを実行する。
以下、図4を参照して、本実施の形態において、ECU340で実行される、検知された圧力に応じて制御弁172を制御するプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、ECU340は、圧力検知センサ174により検知された、中空部252内の圧力(以下、単に内圧ともいう)Pを受信する。
S102にて、ECU340は、内圧P−大気圧の値が予め定められた圧力Px(kPa)よりも大きいか否かを判断する。予め定められた圧力Px(kPa)は、特に限定された値ではなく、たとえば、回転電機216の体格、仕様およびシール254,256のオイル漏れ防止性能に対応した値であって、実験等により適合されるしきい値である。内圧P−大気圧の値がPxよりも大きいと(S102にてYES)、処理はS104に移される。もしそうでないと(S102にてNO)、処理はS106に移される。
S104にて、ECU340は、開弁するように制御弁172に対して制御信号を送信する。S106にて、ECU340は、閉弁するように制御弁172に対して制御信号を送信する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係るターボチャージャの作用について説明する。
ターボチャージャの作動時において、すなわち、排気ガスのエネルギあるいは回転電機216により付与された回転力によりシャフト210の回転数が上昇すると、コンプレッサ202における過給圧が上昇する。このとき、コンプレッサホイール206の翼背面260とシール254との間およびタービンホイール208の翼背面262とシール256との間の圧力は、コンプレッサホイール206およびタービンホイール208の回転により気体に遠心力が作用して低下する。シャフト210の回転数がさらに上昇すると、翼背面260,262における圧力は負圧になる。
一方、コンプレッサホイール206の回転数が上昇することにより、コンプレッサ202がエアクリーナ152から取り込まれた空気を圧縮するため、吸気通路156における空気の圧力は低下する。
制御弁172が開弁状態であって、吸気通路156内の圧力が中空部252内の圧力よりも低くなると、中空部252内の気体は、バイパス通路158を介して吸気通路156内に吸い出される。そのため、中空部252内の圧力が低下する。シャフト210の回転数がさらに上昇すると、中空部252内の圧力は負圧になる。
中空部252の内圧Pが検知され(S100)、内圧P−大気圧の値が予め定められた圧力Pxよりも大きいと(S102にてYES)、制御弁172は開弁するように制御される(S104)。
このとき、吸気通路156と中空部252とは連通状態になる。そのため、吸気通路156内の圧力が中空部252内の圧力よりも低くなると、中空部252内の気体は、バイパス通路158を介して吸気通路156内に吸い出される。これにより、中空部252内の圧力は、シャフト210の回転数の上昇とともに低下していく。
そして、内圧P−大気圧の値が予め定められた圧力Px以下になると(S102にてNO)、制御弁172は閉弁するように制御される(S106)。
このとき、吸気通路156と中空部252とは遮断状態になる。そのため、中空部252は、略密閉状態になるため、中空部252内の圧力は維持される。
オイル供給通路218からベアリング224に供給されたオイルは、ベアリング224の軸方向両端の差圧に応じてコンプレッサホイール206側に吸い出される流れが形成されたり、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されたりするが、制御弁172が開弁状態であるときに、中空部252内の圧力が、翼背面260における圧力と略等しい圧力になると、オイルはいずれの流れも形成しない。そのため、オイルがコンプレッサホイール206側に吸い出されることはない。
なお、ベアリング224とコンプレッサホイール206との間には、シール254が介在する。そのため、中空部252内の圧力が、翼背面260における圧力よりもシール254の漏れ防止についての性能に基づく圧力分まで高い限りにおいては、シール254によりオイルの漏れが抑制されることとなる。
中空部252内の圧力が翼背面260における圧力よりも低いと、オイルは、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されることとなる。
オイル供給通路220からベアリング222に供給されたオイルには、ベアリング222の軸方向両端の差圧に応じてタービンホイール208側に吸い出される流れが形成されたり、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されたりするが、制御弁172が開弁状態であるときに、中空部252内の圧力が、翼背面262における圧力と略等しい圧力になると、オイルはいずれの流れも形成しない。そのため、オイルがタービンホイール208側に吸い出されることはない。
なお、ベアリング222とタービンホイール208との間には、シール256が介在する。そのため、中空部252内の圧力が、翼背面262における圧力よりもシール256の漏れ防止についての性能に基づく圧力分まで高い限りにおいては、シール256によりオイルの漏れが抑制されることとなる。
シール254,256の漏れ防止の性能に基づく圧力分は、シール254,256の厚み、形状、材質等によりシャフト210の回転に影響が生じない範囲で定められる。
中空部252内の圧力が翼背面262における圧力よりも低いと、オイルは、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されることとなる。
したがって、少なくともコンプレッサホイール206側またはタービンホイール208側にオイルが吸い出されることはない。これにより、オイルの漏出が抑制される。
制御弁172が閉弁状態になると、中空部252内は、圧力が負圧に低下した状態が維持される。この状態において、中空部252内の圧力が、翼背面260,262における圧力と多くとも略等しい圧力であると、コンプレッサホイール206側またはタービンホイール208側へのオイルの漏出が抑制される。
さらに、中空部252内の圧力が上昇して、内圧P−大気圧の値が予め定められた圧力Pxよりも大きくなると(S102にてYES)、制御弁172が再び開弁するように制御される(S104)。そのため、シャフト210の回転上昇とともに、中空部252内の圧力は再び低下していく。
以上のようにして、本実施の形態に係るターボチャージャによると、上述の第1の実施の形態に係るターボチャージャにより発現される効果に加えて、中空部の内圧に応じて制御弁を制御することにより、中空部内の圧力を一定の圧力に調整することができる。特に、制御弁が閉じられた後においては、シャフトの回転数に関わらず、中空部内の圧力を維持することができる。そのため、安定して中空部内の圧力を翼背面における圧力よりも低く維持することができるため、オイルの漏出が抑制される。
なお、本実施の形態においては、制御弁172は、開弁状態と閉弁状態とをステップ的に変化するものとして説明したが、特にこれに限定されるものではない。たとえば、制御弁172は、開弁状態から閉弁状態まで中空部内の圧力に基づいて連続的に開度を変化するようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、バイパス通路158の途中に制御弁172を設ける構成としたが、上述の第2の実施の形態において図2を用いて説明した電動過給機200の構成のように、ハウジング250に形成される開口部226とバキュームポンプ230とを接続するポンプ通路228の途中に制御弁172を設けて、圧力検知センサ174により検知された圧力に応じて開弁状態と閉弁状態とを切り換えるようにしてもよい。
<第4の実施の形態>
以下、本発明の第4の実施の形態に係るターボチャージャについて説明する。本実施の形態に係るターボチャージャを搭載する車両は、上述の第1の実施の形態に係るターボチャージャを搭載する車両の構成と比較して、温度検知センサ270と、インタークーラ162の下流側に接続される吸気通路102および中空部252を接続するバイパス通路184とを含む点、バイパス通路184の途中に制御弁178が設けられる点、および、制御弁178の開閉状態をECU340が制御する点が異なる。それ以外の構成は、上述の第1の実施の形態に係るターボチャージャを搭載する車両の構成と同じ構成である。それらについては同じ参照符号が付してある。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰り返さない。
図5に示すように、本実施の形態に係るターボチャージャである電動過給機200は、中空部252に形成された開口部176とインタークーラ162の下流側に接続される吸気通路102におけるスロットルバルブ166よりも上流側の部分とを接続するバイパス通路184と、バイパス通路184の途中に設けられる制御弁178とをさらに含む。制御弁178が開弁すると、吸気通路102と中空部252とが連通状態になり、制御弁178が閉弁すると、吸気通路102と中空部252とが遮断状態になる。
本実施の形態において、制御弁178は、ECU340から受信する制御信号に応じて、開弁状態と閉弁状態とがステップ的に切り換えられる電磁弁であるが特に電磁弁を用いることに限定されるものではない。たとえば、油圧により開弁状態と閉弁状態とが切り換えられる制御弁であってもよい。
ハウジング250には、回転電機216の温度を検知する温度検知センサ270が設けられる。温度検知センサ270は、回転電機216の温度を表す信号をECU340に対して送信する。本実施の形態において、ECU340は、受信した回転電機216の温度に基づいて制御弁178を制御するプログラムを実行する。
なお、温度検知センサ270は、ハウジング250の温度、中空部252内の温度およびステータ214の温度うちのいずれかを回転電機216の温度として検知するようにしてもよい。
以下、図6を参照して、本実施の形態において、ECU340で実行される、検知された温度に応じて制御弁178を制御するプログラムの制御構造について説明する。
S200にて、ECU340は、温度検知センサ270により検知された、回転電機216の温度Tmを受信する。
S202にて、ECU340は、検知された温度Tmが予め定められた温度Taよりも大きいか否かを判断する。予め定められた温度Taは、特に限定された値ではなく、たとえば、回転電機216の体格、仕様に対応した値であって、実験等により適合されるしきい値である。検知された温度TmがTaよりも大きいと(S202にてYES)、処理はS204に移される。もしそうでないと(S202にてNO)、処理はS206に移される。
S204にて、ECU340は、開弁するように制御弁178に対して制御信号を送信する。S206にて、ECU340は、閉弁するように制御弁178に対して制御信号を送信する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係るターボチャージャの作用について説明する。
ターボチャージャの作動時において、すなわち、排気ガスのエネルギあるいは回転電機216により付与された回転力によりシャフト210の回転数が上昇すると、コンプレッサ202における過給圧が上昇する。このとき、コンプレッサホイール206の翼背面260とシール254との間およびタービンホイール208の翼背面262とシール256との間の圧力は、コンプレッサホイール206およびタービンホイール208の回転により気体に遠心力が作用して低下する。シャフト210の回転数がさらに上昇すると、翼背面260,262における圧力は負圧になる。
一方、コンプレッサホイール206の回転数が上昇することにより、コンプレッサ202がエアクリーナ152から取り込まれた空気を圧縮するため、吸気通路156における空気の圧力は低下する。
回転電機216の温度Tmが検知され(S200)、検知された温度Tmが予め定められた温度Taよりも低いと(S200にてNO)、制御弁178は閉弁するように制御される(S206)。
吸気通路156と中空部252とは連通状態であるため、吸気通路156の圧力が中空部252内の圧力よりも低くなると、中空部252内の気体は、バイパス通路158を介して吸気通路156内に吸い出される。これにより、中空部252内の圧力は、シャフト210の回転数の上昇とともに低下していく。
オイル供給通路218からベアリング224に供給されたオイルは、ベアリング224の軸方向両端の差圧に応じてコンプレッサホイール206側に吸い出される流れが形成されたり、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されたりするが、制御弁172が開弁状態であるときに、中空部252内の圧力が、翼背面260における圧力と略等しい圧力になると、オイルはいずれの流れも形成しない。そのため、オイルがコンプレッサホイール206側に吸い出されることはない。
なお、ベアリング224とコンプレッサホイール206との間には、シール254が介在する。そのため、中空部252内の圧力が、翼背面260における圧力よりもシール254の漏れ防止についての性能に基づく圧力分まで高い限りにおいては、シール254によりオイルの漏れが抑制されることとなる。
中空部252内の圧力が翼背面260における圧力よりも低いと、オイルは、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されることとなる。
オイル供給通路220からベアリング222に供給されたオイルには、ベアリング222の軸方向両端の差圧に応じてタービンホイール208側に吸い出される流れが形成されたり、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されたりするが、制御弁172が開弁状態であるときに、中空部252内の圧力が、翼背面262における圧力と略等しい圧力になると、オイルはいずれの流れも形成しない。そのため、オイルがタービンホイール208側に吸い出されることはない。
なお、ベアリング222とタービンホイール208との間には、シール256が介在する。そのため、中空部252内の圧力が、翼背面262における圧力よりもシール256の漏れ防止についての性能に基づく圧力分まで高い限りにおいては、シール256によりオイルの漏れが抑制されることとなる。
シール254,256の漏れ防止の性能に基づく圧力分は、シール254,256の厚み、形状、材質等によりシャフト210の回転に影響が生じない範囲で定められる。
中空部252内の圧力が翼背面262における圧力よりも低いと、オイルは、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されることとなる。
したがって、少なくともコンプレッサホイール206側またはタービンホイール208側にオイルが吸い出されることはない。これにより、オイルの漏出が抑制される。
さらに、回転電機216の作動によりあるいは排気熱により、回転電機216の温度が上昇して、検知された温度Tmが予め定められた温度Taよりも大きくなると(S202にてYES)、制御弁178が開弁するように制御される(S204)。
このとき、インタークーラ162において圧縮された空気は、バイパス通路184を介して中空部252内に流れ込む。中空部252内にインタークーラ162において冷却された空気が流れ込むため、回転電機216の温度は、流れ込んだ空気との熱交換により低下する。低下した温度が再び予め定められた温度Ta以下になると(S202にてNO)、制御弁178が閉弁するように制御される(S206)。これにより、再びオイルの漏出が抑制される。
以上のようにして、本実施の形態に係るターボチャージャによると、上述の第1の実施の形態に係るターボチャージャにより発現される効果に加えて、インタークーラの下流側の空気を中空部内に送り込むことにより、予め定められた温度以上となった高温の回転電機の温度を適切な温度まで低下させることができる。また、回転電機の状態が適切な温度である限りは、中空部内の圧力を低下させることができるため、オイル漏れを抑制することができる。
<第5の実施の形態>
以下、本発明の第5の実施の形態に係るターボチャージャについて説明する。本実施の形態に係るターボチャージャを搭載する車両は、上述の第4の実施の形態に係るターボチャージャを搭載する車両の構成と比較して、翼背面圧センサ272をさらに含む点が異なる。それ以外の構成は、上述の第4の実施の形態に係るターボチャージャを搭載する車両の構成と同じ構成である。それらについては同じ参照符号が付してある。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰り返さない。
図7に示すように、本実施の形態に係るターボチャージャである電動過給機200において、ハウジング250には、コンプレッサホイール206の翼背面圧力を検知する翼背面圧センサ272が設けられる。翼背面圧センサ272は、コンプレッサホイール206の翼背面260とシール254との間の圧力(以下、翼背面圧力という)を検知するセンサであって、コンプレッサホイール206における翼背面圧力を表す信号をECU340に対して送信する。本実施の形態において、ECU340は、受信したコンプレッサホイール206の翼背面圧力に基づいて制御弁178を制御するプログラムを実行する。
なお、本実施の形態においては、翼背面圧センサ272は、コンプレッサホイール206における翼背面圧力を検知するが、タービンホイール208における翼背面圧力を検知するようにしてもよいし、コンプレッサホイール206およびタービンホイール208のそれぞれにおける翼背面圧力を検知するようにしてもよい。あるいは、コンプレッサホイール206側の翼背面圧力からタービンホイール208側の翼背面圧力を推定するようにしてもよい。
以下、図8を参照して、本実施の形態において、ECU340で実行される、検知された翼背面圧力に応じて制御弁178を制御するプログラムの制御構造について説明する。
なお、図8に示したフローチャートの中で、前述の図6に示したフローチャートと同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらのついて処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰り返さない。
S300にて、ECU340は、翼背面圧センサ272により検知された、コンプレッサホイール206における翼背面圧力Pbを受信する。
S302にて、ECU340は、検知された翼背面圧力Pbが予め定められた圧力Pyよりも大きいか否かを判断する。予め定められた圧力Pyは、特に限定された値ではなく、たとえば、回転電機216の体格、仕様およびシール254,256のオイル漏れ防止性能に対応した値であって、実験等により適合されるしきい値である。検知された圧力PbがPyよりも大きいと(S302にてYES)、処理はS204に移される。もしそうでないと(S302にてNO)、処理はS206に移される。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係るターボチャージャの作用について説明する。
ターボチャージャの作動時において、すなわち、排気ガスのエネルギあるいは回転電機216により付与された回転力によりシャフト210の回転数が上昇すると、コンプレッサ202における過給圧が上昇する。このとき、コンプレッサホイール206の翼背面260とシール254との間およびタービンホイール208の翼背面262とシール256との間の圧力は、コンプレッサホイール206およびタービンホイール208の回転により気体に遠心力が作用して低下する。シャフト210の回転数がさらに上昇すると、翼背面260,262における圧力は負圧になる。
ここで、検知された翼背面圧力Pbが予め定められた圧力Py以下であると(S302にてNO)、制御弁178が閉弁するように制御される(S206)。
一方、コンプレッサホイール206の回転数が上昇することにより、コンプレッサ202がエアクリーナ152から取り込まれた空気を圧縮するため、吸気通路156における空気の圧力は低下する。
このとき、吸気通路156と中空部252とは連通状態であるため、吸気通路156の圧力が中空部252内の圧力よりも低くなると、中空部252内の気体は、バイパス通路158を介して吸気通路156内に吸い出される。これにより、中空部252内の圧力は、シャフト210の回転数の上昇とともに低下していく。
オイル供給通路218からベアリング224に供給されたオイルは、ベアリング224の軸方向両端の差圧に応じてコンプレッサホイール206側に吸い出される流れが形成されたり、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されたりするが、制御弁172が開弁状態であるときに、中空部252内の圧力が、翼背面260における圧力と略等しい圧力になると、オイルはいずれの流れも形成しない。そのため、オイルがコンプレッサホイール206側に吸い出されることはない。
なお、ベアリング224とコンプレッサホイール206との間には、シール254が介在する。そのため、中空部252内の圧力が、翼背面260における圧力よりもシール254の漏れ防止についての性能に基づく圧力分まで高い限りにおいては、シール254によりオイルの漏れが抑制されることとなる。
中空部252内の圧力が翼背面260における圧力よりも低いと、オイルは、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されることとなる。
オイル供給通路220からベアリング222に供給されたオイルには、ベアリング222の軸方向両端の差圧に応じてタービンホイール208側に吸い出される流れが形成されたり、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されたりするが、制御弁172が開弁状態であるときに、中空部252内の圧力が、翼背面262における圧力と略等しい圧力になると、オイルはいずれの流れも形成しない。そのため、オイルがタービンホイール208側に吸い出されることはない。
なお、ベアリング222とタービンホイール208との間には、シール256が介在する。そのため、中空部252内の圧力が、翼背面262における圧力よりもシール256の漏れ防止についての性能に基づく圧力分まで高い限りにおいては、シール256によりオイルの漏れが抑制されることとなる。
シール254,256の漏れ防止の性能に基づく圧力分は、シール254,256の厚み、形状、材質等によりシャフト210の回転に影響が生じない範囲で定められる。
回転電機216の作動によりあるいは排気熱により、中空部252内の圧力が翼背面262における圧力よりも低いと、オイルは、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されることとなる。
したがって、少なくともコンプレッサホイール206側またはタービンホイール208側にオイルが吸い出されることはない。これにより、オイルの漏出が抑制される。
さらに、シャフト210の回転数が減少するなどして、検知された翼背面圧力Pbが予め定められた圧力Pyよりも大きくなると(S302にてYES)、制御弁178が開弁するように制御される(S204)。このとき、インタークーラ162において圧縮された空気は、バイパス通路184を介して中空部252に流れ込む。中空部252内にインタークーラ162において冷却された空気が流れこむため、回転電機216の温度は、流れ込んだ空気との熱交換により低下する。
以上のようにして、本実施の形態に係るターボチャージャによると、上述の第1の実施の形態に係るターボチャージャにより発現される効果に加えて、検知された翼背面圧力が大きいとき、すなわち、コンプレッサホイールの翼背面における負圧が小さいときには、オイルが吸い出されることによる漏れが発生しないため、インタークーラにおいて冷却された空気をハウジング内に導入することにより、回転電機を冷却することができる。また、検知された翼背面圧力が小さいとき、すなわち、コンプレッサホイールの翼背面における負圧が大きいときには、中空部内の圧力を低下させることができるため、オイル漏れを抑制することができる。
なお、本実施の形態においては、翼背面圧を条件として制御弁178の開閉を制御したが、並行して、回転電機216の温度条件に基づいて制御弁178の開閉を制御するようにしてもよい。
具体的には、図6に示すフローチャートを用いて説明したプログラムと図8に示すフローチャートを用いて説明したプログラムとを並行して実行するようにしてもよい。なお、好ましくは、回転電機216の温度条件と翼背面圧力の条件とは、優先順位を設定することが望ましい。
たとえば、回転電機216の温度条件を翼背面圧力の条件よりも優先するようにすると、温度検知センサ270により検知された回転電機216の温度が予め定められた温度より大きいと、翼背面圧力の条件が成立しているか否かに関わらず、制御弁178が開弁するように制御される。このようにすると、制御ハンチング等の不具合が防止される。また、回転電機216の温度を確実に予め定められた温度以下に調整することができる。
また、本実施の形態においては、翼背面圧力を、センサにより直接検知するとして説明したが、特に直接検知することに限定されるものではない。たとえば、シャフトの回転数に応じてマップ等を用いて翼背面圧力を推定するようにしてもよい。
<第6の実施の形態>
以下、本発明の第6の実施の形態に係るターボチャージャについて説明する。本実施の形態に係るターボチャージャを搭載する車両は、上述の第5の実施の形態に係るターボチャージャを搭載する車両の構成と比較して、ECU340で実行されるプログラムが異なる。それ以外の構成は、上述の第5の実施の形態に係るターボチャージャを搭載する車両の構成と同じ構成である。それらについては同じ参照符号が付してある。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰り返さない。
以下、図9を参照して、本実施の形態において、ECU340で実行される、検知された回転電機216の温度および翼背面圧力に応じて制御弁178を制御するプログラムの制御構造について説明する。
なお、図9に示したフローチャートの中で、前述の図6に示したフローチャートと同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらについて処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰り返さない。
S400にて、ECU340は、温度検知センサ270により検知された、回転電機216の温度および翼背面圧センサ272により検知されたコンプレッサホイール206の翼背面圧力を受信する。
S402にて、ECU340は、検知された回転電機216の温度Tmが予め定められた値Tbよりも大きいか否かを判断する。検知された温度TmがTaよりも大きいと(S402にてYES)、処理はS404に移される。もしそうでないと(S402にてNO)、処理はS206に移される。
S404にて、ECU340は、検知された翼背面圧力Pbが予め定められた圧力Pyよりも大きいか否かを判断する。検知された圧力PbがPyよりも大きいと(S404にてYES)、処理はS204に移される。もしそうでないと(S404にてNO)、処理はS206に移される。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係るターボチャージャの作用について説明する。
ターボチャージャの作動時において、すなわち、排気ガスのエネルギあるいは回転電機216により付与された回転力によりシャフト210の回転数が上昇すると、コンプレッサ202における過給圧が上昇する。このとき、コンプレッサホイール206の翼背面260とシール254との間およびタービンホイール208の翼背面262とシール256との間の圧力は、コンプレッサホイール206およびタービンホイール208の回転により気体に遠心力が作用して低下する。シャフト210の回転数がさらに上昇すると、翼背面260,262における圧力は負圧になる。
ここで、検知された回転電機216の温度Tmが予め定められた温度Ta以下であると(S402にてNO)、あるいは、検知された回転電機216の温度Tmが予め定められた温度Taよりも大きく(S402にてYES)、検知された翼背面圧力Pbが予め定められた圧力Py以下であると(S404にてNO)、制御弁178が閉弁するように制御される(S206)。
一方、コンプレッサホイール206の回転数が上昇することにより、コンプレッサ202がエアクリーナ152から取り込まれた空気を圧縮するため、吸気通路156における空気の圧力は低下する。
吸気通路156と中空部252とは連通状態であるため、吸気通路156の圧力が中空部252内の圧力よりも低くなると、中空部252内の気体は、バイパス通路158を介して吸気通路156内に吸い出される。これにより、中空部252内の圧力は、シャフト210の回転数の上昇とともに低下していく。
オイル供給通路218からベアリング224に供給されたオイルは、ベアリング224の軸方向両端の差圧に応じてコンプレッサホイール206側に吸い出される流れが形成されたり、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されたりするが、制御弁172が開弁状態であるときに、中空部252内の圧力が、翼背面260における圧力と略等しい圧力になると、オイルはいずれの流れも形成しない。そのため、オイルがコンプレッサホイール206側に吸い出されることはない。
なお、ベアリング224とコンプレッサホイール206との間には、シール254が介在する。そのため、中空部252内の圧力が、翼背面260における圧力よりもシール254の漏れ防止についての性能に基づく圧力分まで高い限りにおいては、シール254によりオイルの漏れが抑制されることとなる。
中空部252内の圧力が翼背面260における圧力よりも低いと、オイルは、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されることとなる。
オイル供給通路220からベアリング222に供給されたオイルには、ベアリング222の軸方向両端の差圧に応じてタービンホイール208側に吸い出される流れが形成されたり、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されたりするが、制御弁172が開弁状態であるときに、中空部252内の圧力が、翼背面262における圧力と略等しい圧力になると、オイルはいずれの流れも形成しない。そのため、オイルがタービンホイール208側に吸い出されることはない。
なお、ベアリング222とタービンホイール208との間には、シール256が介在する。そのため、中空部252内の圧力が、翼背面262における圧力よりもシール256の漏れ防止についての性能に基づく圧力分まで高い限りにおいては、シール256によりオイルの漏れが抑制されることとなる。
シール254,256の漏れ防止の性能に基づく圧力分は、シール254,256の厚み、形状、材質等によりシャフト210の回転に影響が生じない範囲で定められる。
回転電機216の作動によりあるいは排気熱により、中空部252内の圧力が翼背面262における圧力よりも低いと、オイルは、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されることとなる。
したがって、少なくともコンプレッサホイール206側またはタービンホイール208側にオイルが吸い出されることはない。これにより、オイルの漏出が抑制される。
さらに、回転電機216の作動によりあるいは排気熱により、中空部252内の温度が上昇して、検知された温度Tmが予め定められた温度Taよりも大きく(S402にてYES)、かつ、検知された翼背面圧力Pbが予め定められた圧力Pyよりも大きいと(S404にてYES)、制御弁178が開弁するように制御される(S204)。
このとき、インタークーラ162において圧縮された空気は、バイパス通路184を介して中空部252内に流れこむ。中空部252内にインタークーラ162において冷却された空気が流れ込むため、回転電機216の温度は、流れ込んだ空気との熱交換により低下する。低下した温度が再び予め定められた温度Ta以下になったり(S402にてNO)、翼背面圧力Pbが予め定められた圧力Py以下になると(S404にてNO)、制御弁178が閉弁するように制御される(S206)。これにより、再びオイルの漏出が抑制される。
以上のようにして、本実施の形態に係るターボチャージャによると、上述の第1の実施の形態に係るターボチャージャにより発現される効果に加えて、検知された翼背面圧力が大きいとき、すなわち、コンプレッサホイールの翼背面における負圧が小さいときであって、回転電機の温度が高温であるときには、インタークーラの下流側の空気を中空部内に送り込むことにより、回転電機の温度を適切な温度まで低下させることができる。また、検知された翼背面圧力が小さいとき、すなわち、コンプレッサホイールの翼背面における負圧が大きいとき、あるいは、回転電機の温度が低温であるときには、中空部内の圧力を低下させて、オイル漏れを抑制することができる。
なお、本実施の形態においては、制御弁178は、開弁状態と閉弁状態とをステップ的に変化するものとして説明したが、特にこれに限定されるものではない。たとえば、制御弁178は、開弁状態から閉弁状態まで回転電機の温度および翼背面圧力に基づいて連続的に開度を変化するようにしてもよい。
また、本実施の形態においては、予め定められた温度Taよりも大きいという回転電機の温度条件および予め定められた圧力Pyよりも大きいという翼背面の圧力条件の両方を満足すると、制御弁178が開弁するように制御されるとしたが、回転電機の温度および翼背面圧力に基づく制御弁178の制御方法としては、上述の制御に特に限定されるものではない。
たとえば、ECU340のメモリに図10に示すマップを予め記憶させておくようにしてもよい。具体的には、シャフト210の回転数が増大する場合、コイル温度は、回転数が増大するほど上昇する傾向にある。コイル温度は、ある値に収束するように増大する。
また、ベアリング222,224の両端の圧力差は、シャフト210の回転数が増大するほど比例的に拡大する(翼背面圧力の方が小さくなる)傾向にある。
そこで、ECU340は、回転電機216の温度が予め定められた冷却開始温度Tb以上であれば、制御弁178が開弁するように制御してもよい。このとき、インタークーラ162において冷却された空気が中空部252内に流れ込むため、回転電機216の温度を低下させることができる。
また、ECU340は、ベアリング222,224の両端の圧力差が、予め定められた圧力Pzよりも小さくなると(翼背面圧の方が小さくなると)、制御弁178を閉弁するように制御してもよい。このとき、中空部252内の気体は、バイパス通路158を介して吸気通路156内に流れ込むため、中空部252内の圧力を低下させることができる。これにより、圧力差をオイル漏れが発生する圧力Pzよりも大きくする(すなわち、中空部252内の圧力と翼背面圧力との差が小さくなる)ようにすることができる。
これにより、回転電機216の温度を適切な温度に調整し、かつ、ベアリング222,224の圧力差をオイル漏れが発生しない圧力差に調整することができる。
なお、ターボチャージャの回転数に応じて、制御弁178を制御するようにしてもよい。たとえば、図10に示すように、シャフト210の回転数がN(0)〜N(1)の間であるときには、制御弁178を開弁状態にし、回転数がN(1)よりも大きくなると制御弁178を閉弁状態にするようにしてもよい。このようにしても、同様の効果が発現する。またベアリング222,224の圧力差は、中空部252の圧力とコンプレッサホイール206およびタービンホイール208の翼背面圧力とを直接検知して算出するようにしてもよい、ターボチャージャのシャフト210の回転数から推定するようにしてもよい。
また、予め定められた温度Tbおよび予め定められた圧力Pzは、回転電機216の体格、仕様およびシール254,256のオイル漏れ防止性能に対応した値であって、実験等により適合されるしきい値であるため、特に限定されるものではない。
<第7の実施の形態>
以下、本発明の第7の実施の形態に係るターボチャージャについて説明する。本実施の形態に係るターボチャージャを搭載する車両は、上述の第6の実施の形態に係るターボチャージャを搭載する車両の構成と比較して、バイパス通路184に代えて、エアクリーナの上流側の吸気通路280と中空部252とを接続するバイパス通路186を含む点、バイパス通路186の途中に制御弁188が設けられる点および制御弁188の開閉状態をECU340が制御する点が異なる。それ以外の構成は、上述の第6の実施の形態に係るターボチャージャを搭載する車両の構成と同じ構成である。それらについては同じ参照符号が付してある。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰り返さない。
図11に示すように、本実施の形態に係るターボチャージャである電動過給機200は、エアクリーナ152の上流側の吸気通路280と中空部252に形成される開口部176とを接続するバイパス通路186と、バイパス通路186の途中に設けられる制御弁188とをさらに含む。制御弁188が開弁すると、吸気通路280と中空部252とが連通状態になり、制御弁188が閉弁すると、吸気通路280と中空部252とが遮断状態になる。
本実施の形態において、制御弁188は、ECU340から受信する制御信号に応じて、開弁状態と閉弁状態とがステップ的に切り換えられる電磁弁であるが、特に電磁弁を用いることに限定されるものではない。たとえば、油圧により開弁状態と閉弁状態とが切り換えられる制御弁であってもよい。
本実施の形態に係るターボチャージャである電動過給機200のECU340は、回転電機216の温度および翼背面圧力に基づいて制御弁188を制御する。ECU340で実行されるプログラムの制御構造については、前述の図9のフローチャートに示したプログラムの処理と同様である。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰り返さない。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係るターボチャージャの作用について説明する。
ターボチャージャの作動時において、すなわち、排気ガスのエネルギあるいは回転電機216により付与された回転力によりシャフト210の回転数が上昇すると、コンプレッサ202における過給圧が上昇する。このとき、コンプレッサホイール206の翼背面260とシール254との間およびタービンホイール208の翼背面262とシール256との間の圧力は、コンプレッサホイール206およびタービンホイール208の回転により気体に遠心力が作用して低下する。シャフト210の回転数がさらに上昇すると、翼背面260,262における圧力は負圧になる。
ここで、検知された回転電機216の温度Tmが予め定められた温度Ta以下であると(S402にてNO)、あるいは、検知された回転電機216の温度Tmが予め定められた温度Taよりも大きく(S402にてYES)、検知された翼背面圧力Pbが予め定められた圧力Py以下であると(S404にてNO)、制御弁188が閉弁するように制御される(S206)。
一方、コンプレッサホイール206の回転数が上昇することにより、コンプレッサ202がエアクリーナ152から取り込まれた空気を圧縮するため、吸気通路156における空気の圧力は低下する。
吸気通路156と中空部252とは連通状態であるため、吸気通路156の圧力が中空部252内の圧力よりも低くなると、中空部252内の気体は、バイパス通路158を介して吸気通路156内に吸い出される。これにより、中空部252内の圧力は、シャフト210の回転数の上昇とともに低下していく。
オイル供給通路218からベアリング224に供給されたオイルは、ベアリング224の軸方向両端の差圧に応じてコンプレッサホイール206側に吸い出される流れが形成されたり、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されたりするが、制御弁172が開弁状態であるときに、中空部252内の圧力が、翼背面260における圧力と略等しい圧力になると、オイルはいずれの流れも形成しない。そのため、オイルがコンプレッサホイール206側に吸い出されることはない。
なお、ベアリング224とコンプレッサホイール206との間には、シール254が介在する。そのため、中空部252内の圧力が、翼背面260における圧力よりもシール254の漏れ防止についての性能に基づく圧力分まで高い限りにおいては、シール254によりオイルの漏れが抑制されることとなる。
中空部252内の圧力が翼背面260における圧力よりも低いと、オイルは、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されることとなる。
オイル供給通路220からベアリング222に供給されたオイルには、ベアリング222の軸方向両端の差圧に応じてタービンホイール208側に吸い出される流れが形成されたり、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されたりするが、制御弁172が開弁状態であるときに、中空部252内の圧力が、翼背面262における圧力と略等しい圧力になると、オイルはいずれの流れも形成しない。そのため、オイルがタービンホイール208側に吸い出されることはない。
なお、ベアリング222とタービンホイール208との間には、シール256が介在する。そのため、中空部252内の圧力が、翼背面262における圧力よりもシール256の漏れ防止についての性能に基づく圧力分まで高い限りにおいては、シール256によりオイルの漏れが抑制されることとなる。
シール254,256の漏れ防止の性能に基づく圧力分は、シール254,256の厚み、形状、材質等によりシャフト210の回転に影響が生じない範囲で定められる。
回転電機216の作動によりあるいは排気熱により、中空部252内の圧力が翼背面262における圧力よりも低いと、オイルは、中空部252内に吸い込まれる流れが形成されることとなる。
したがって、少なくともコンプレッサホイール206側またはタービンホイール208側にオイルが吸い出されることはない。これにより、オイルの漏出が抑制される。
さらに、回転電機216の作動によりあるいは排気熱により、中空部252内の温度が上昇して、検知された温度Tmが予め定められた温度Taよりも大きく(S402にてYES)、かつ、検知された翼背面圧力Pbが予め定められた圧力Pyよりも大きいと(S404にてYES)、制御弁188が開弁するように制御される(S204)。
このとき、エアクリーナ152よりも上流側の吸気通路280における圧力は大気圧と略等しいため、中空部252内が負圧になると、吸気通路280からバイパス通路186を介して中空部252内に空気が流れ込む。そのため、回転電機216と中空部252内に流れ込んだ空気とが熱交換されることにより、回転電機216が冷却される。
低下した温度が再び予め定められた温度Ta以下になったり(S402にてNO)、翼背面圧力Pbが予め定められた圧力Py以下になると(S404にてNO)、制御弁188が閉弁するように制御される(S206)。これにより、再びオイルの漏出が抑制される。
以上のようにして、本実施の形態に係るターボチャージャによると、上述の第6の実施の形態に係るターボチャージャが発現する効果と同様の効果を発現する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
第1の実施の形態に係るターボチャージャの構成を示す図である。 第2の実施の形態に係るターボチャージャの構成を示す図である。 第3の実施の形態に係るターボチャージャの構成を示す図である。 第3の実施の形態における、ECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 第4の実施の形態に係るターボチャージャの構成を示す図である。 第4の実施の形態における、ECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 第5の実施の形態に係るターボチャージャの構成を示す図である。 第5の実施の形態における、ECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 第6の実施の形態における、ECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 回転電機の温度と過給機の回転数とベアリング両端の圧力差との関係に基づく制御弁の制御領域を示す図である。 第7の実施の形態に係るターボチャージャの構成を示す図である。
符号の説明
100 エンジン、102,156,160,280 吸気通路、104 吸気バルブ、110 点火プラグ、114 ピストン、116 コンロッド、120 クランクシャフト、128 排気バルブ、130 排気通路、150 吸気口、152 エアクリーナ、158,184,186 バイパス通路、162 インタークーラ、166 スロットルバルブ、168 スロットルモータ、170 電動ポンプ、172,178,188 制御弁、174 圧力検知センサ、180 排気管、182 触媒、200 電動過給機、202 コンプレッサ、204 タービン、206 コンプレッサホイール、208 タービンホイール、210 シャフト、212 ロータ、214 ステータ、216 回転電機、218,220 オイル供給通路、222,224 ベアリング、176,226 開口部、228 ポンプ通路、250 ハウジング、252 中空部、254,256 シール、260,262 翼背面、270 温度検知センサ、272 翼背面圧センサ、340 ECU。

Claims (8)

  1. 内燃機関から排出される排気ガスによって第1の羽根車が駆動されるタービンと、
    前記第1の羽根車の駆動力により、第2の羽根車が駆動することによって、前記内燃機関に吸入される空気を圧縮するコンプレッサと、
    前記第1の羽根車と前記第2の羽根車とが両端に設けられるシャフトと、
    前記シャフトが貫通し、内部に中空部が設けられる中空形状のハウジングと、
    前記ハウジングに固定され、前記シャフトを回転自在に支持するベアリングと、
    前記ハウジングに設けられるオイル通路を介して、前記ベアリングの作動部分にオイルを供給するためのオイル供給手段と、
    前記シャフトの回転時において、前記ベアリングの一方側に位置する前記中空部内の圧力が、前記ベアリングと前記ベアリングの他方側に位置する前記第1の羽根車および前記第2の羽根車のうちのいずれか一方との間の圧力と多くとも略等しくなるように前記中空部内の圧力を低下させるための圧力低下手段とを含む、ターボチャージャ。
  2. 前記ターボチャージャは、前記コンプレッサよりも上流の吸気通路と前記中空部とを接続する接続通路をさらに含み、
    前記圧力低下手段は、前記第1の羽根車の回転により、前記中空部内の気体を前記接続通路を介して前記吸気通路に吸い出して、圧力を低下させるための手段を含む、請求項1に記載のターボチャージャ。
  3. 前記圧力低下手段は、前記中空部内の空気を吸い出すポンプである、請求項1に記載のターボチャージャ。
  4. 前記圧力低下手段は、前記中空部内から流入するオイルを分離するオイル分離手段を備える、請求項1〜3のいずれかに記載のターボチャージャ。
  5. 前記ターボチャージャは、
    前記中空部内の圧力を検知するための検知手段と、
    前記検知された圧力に応じて、前記圧力低下手段による前記中空部内の圧力の低下量を制御するための制御手段とをさらに含む、請求項1〜4のいずれかに記載のターボチャージャ。
  6. 前記ターボチャージャは、
    前記ハウジングの外部から前記中空部内に導入される空気が流通する導入通路と、
    前記導入通路と前記中空部とを連通状態および遮断状態のうちのいずれか一方の状態にする切換手段と、
    前記中空部内の温度を検知するための温度検知手段と、
    前記シャフトの回転状態および前記検知された温度のうちの少なくともいずれか一方に基づいて、前記切換手段を制御するための切換制御手段とをさらに含む、請求項1〜5のいずれかに記載のターボチャージャ。
  7. 前記ターボチャージャは、前記中空部内に収納され、電力の供給を受けて、前記シャフトを回転させる回転電機をさらに含む、請求項1〜6のいずれかに記載のターボチャージャ。
  8. 前記圧力低下手段は、前記中空部内の圧力が、前記第1の羽根車および前記第2の羽根車の翼背面部分の圧力のうちいずれか低い方の圧力と多くとも略等しくなるように前記中空部内の圧力を低下させるための手段を含む、請求項1〜7のいずれかに記載のターボチャージャ。
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