JP2008031624A - ナノファイバー及び高分子ウェブの製造方法と装置 - Google Patents

ナノファイバー及び高分子ウェブの製造方法と装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ナノファイバー及びそれを用いた高分子ウェブを生産性良くかつ均一にしかも簡単な構成にて製造することができるナノファイバー及び高分子ウェブの製造方法と装置を提供する。
【解決手段】複数の***4を有する回転容器としての円筒容器1内に、高分子物質を溶媒に溶解した高分子溶液2を供給し、円筒容器1を回転駆動手段15にて回転させ、***4から流出した高分子線状体5に高電圧発生手段3による電界を印加して電荷を帯電させ、遠心力と溶媒の蒸発に伴う一次・二次静電爆発6、7等にて延伸させて高分子物質から成るナノファイバーを生成し、またそのナノファイバーを堆積させて高分子ウェブを製造するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高分子物質から成るナノファイバー及びそのナノファイバーを堆積した高多孔性の高分子ウェブの製造方法と装置に関するものである。
従来、高分子物質から成るサブミクロンスケールの直径を有するナノファイバーを製造する方法として、エレクトロスピニング(電荷誘導紡糸)法が知られている。従来のエレクトロスピニング法では、高電圧を印加した針状のノズルに高分子溶液を供給することで、この針状のノズルから線状に流出する高分子溶液に電荷が帯電され、高分子溶液の溶媒蒸発に伴って帯電電荷間の距離が小さくなって作用するクーロン力が大きくなり、そのクーロン力が線状の高分子溶液の表面張力より勝った時点で線状の高分子溶液が爆発的に延伸される現象が生じ、この静電爆発と称する現象が、一次、二次、場合によっては三次等と繰り返されることで、サブミクロンの直径の高分子から成るナノファイバーが製造されるものである。
こうして製造されたナノファイバーを電気的に接地された基板上に堆積させることで、立体的な網目を持つ3次元構造の薄膜を得ることができ、さらに厚く形成することでサブミクロンの網目を持つ高多孔性ウェブを製造することができる。こうして製造された高多孔性ウェブはフィルタや電池のセパレータや燃料電池の高分子電解質膜や電極等に好適に適用することができるとともに、このナノファイバーから成る高多孔性ウェブを適用することによってそれぞれの性能を飛躍的に向上させることが期待できる。
ところが、従来のエレクトロスピニング法では、1本のノズルの先から複数本のナノファイバーしか製造されないので、高多孔性の高分子ウェブを生産しようとしても、生産性が上がらないため、実現できないという問題があった。そこで、ナノファイバーを多量に生成して高分子ウェブを製造する方法として、複数のノズルを用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に記載された高分子ウェブ製造装置の構成を、図16を参照して説明すると、複数のノズル41を有する紡糸部42にバレル43内の液状高分子物質をポンプ44にて送給し、高電圧発生部45からノズル41に5〜50kVの高電圧を印加し、接地又はノズル41と異なる極性に帯電させたコレクタ46上にノズル41から排出されたファイバーを堆積させてウェブを形成するとともに、形成されたウェブをコレクタ46にて移送して高分子ウェブを製造するように構成されている。また、ノズル41の先端近傍に電荷分配板47を配設してノズル41間の電気的干渉を最小化させるとともに、コレクタ46との間に高電圧を印加し、帯電したファイバーをコレクタ46に向けて付勢する電界を付与することも記載されている。
さらに図17(a)、(b)に示すように、紡糸部42に、単一のノズルを複数設けるのではなく、複数本のノズル41からなるマルチノズル41Aを複数設けて構成し、各マルチノズル41Aからそれぞれ複数本のナノファイバーを生成させるようにすることも開示されている。
なお、溶融紡糸法において、遠心力を利用する方法は従来から知られている(例えば、特許文献2参照)。これは、周側面に多数の紡糸穴を有する回転体に高分子溶液を入れて高速回転することで、遠心力で紡糸して繊維を製造する方法である。しかし、この方法ではサブミクロンオーダーのナノファイバーに比して直径の太い繊維しか製造できず、ナノファイバーを製造するには技術的な困難があった。そのため、ナノファイバーの製造方法としては、上述のエレクトロスピニング(電荷誘導紡糸)法が長年にわたって研究開発が行われてきたのである。
特開2002−201559号公報 特開昭58−114106号公報
ところが、図16や図17に示された構成で、一層生産性よく高分子ウェブを製造するため、紡糸部42におけるノズル41及び各マルチノズル41Aにおけるノズル41の配置間隔を小さくし、単位面積当たりのノズル本数を多くしようとすると、図18に示すように、各ノズル41から流出した高分子物質が同極の電荷を帯電しているため、矢印で示すように互いに反発し合い、中央部のノズル41からの流出が阻害されるとともに、周辺部のノズル41からの流出方向が外側に向き、コレクタ46上でのナノファイバーの堆積分布が中央部で極端に少なく、周辺部に集中してしまい、均一な高分子ウェブを製造することができないという問題がある。
また、ノズル41の先端近傍に電荷分配板47を配設した場合、図19に示すように、ノズル41間の電気的干渉を低減させるとともに、電荷分配板47からコレクタ46に向かう電界Eが形成されることで、各ノズル41から流出した高分子物質をコレクタ46に向けて加速させる作用が得られることで、図18の場合に比して、中央部と周辺部とのナノファイバーの堆積分布の均一化をある程度図ることができる一方で、ノズル41の配置パターンがそのまま堆積分布に投影されるようになり、堆積分布の均一化に十分な効果を発揮するものではないという問題がある。
また、ノズル41の配置密度を高くした場合、溶媒が十分に蒸発しない状態でファイバー同士が接触して互いに溶着してしまう恐れがあり、またノズル近傍の空間で蒸発した溶媒濃度が高くなって絶縁性が低下し、コロナ放電が発生してファイバーが形成されない恐れがあるという問題がある。
また、多数のノズル41を配設した場合に、各ノズル41に対して均等に液状高分子物質を供給するのが困難であり、そのため装置構成が複雑になって設備コストが高くなるという問題がある。また、ノズル41から流出した液状高分子物質に静電爆発を起させるためには電荷を集中させる必要があり、そのため各ノズル41は細くて長い形状に形成されているが、多数の細くて長いノズル41を常に適正な状態に維持するためのメンテナンスも極めて困難であるという問題がある。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、ナノファイバー及びそれを用いた高分子ウェブを生産性良くかつ均一にしかも簡単な構成にて製造することができるナノファイバー及び高分子ウェブの製造方法と装置を提供することを目的とする。
本発明のナノファイバーの製造方法は、複数の***を有し、少なくとも前記***近傍が導電性を有する回転容器内に、高分子物質を溶媒に溶解させた高分子溶液を供給する工程と、回転容器を回転させる工程と、***から流出した線状の高分子溶液に電界を印加して遠心力と溶媒の蒸発に伴う静電爆発にて延伸させて高分子物質から成るナノファイバーを生成する工程とを有するものである。なお、本発明において、回転容器の***から流出した線状の高分子溶液に電界を印加するには、回転容器と、回転容器との間でナノファイバーを生成する場を構成する物体又は部材との間に高い電位差を持たせれば良い。例えば、回転容器との間でナノファイバーを生成する場を構成する物体又は部材が地球又は地球に接地されたコレクタなどの部材である場合には、回転容器に接地電位に対して正又は負の高電圧を印加すれば良い。また、回転容器との間でナノファイバーを生成する場を構成するコレクタなどの部材に接地電位に対して正又は負の高電圧を印加するようにした場合には、回転容器を接地しても、若しくは回転容器にコレクタに印加した高電圧とは逆極性の高電圧を印加しても良い。また、***は回転容器の周壁に直接穴を開けたものに限らず、回転容器の周壁に一体的に装着若しくは一体成形したノズルにて構成しても良いことは言うまでもない。また、回転容器の少なくとも***近傍が導電性を有していれば良いが、勿論回転容器の全体が導電性を有するようにしてもよい。
上記構成によれば、高分子溶液が回転容器の複数の***から遠心力の作用によって線状に流出するとともに印加された電界によって電荷が帯電される。その際に、まず遠心力の作用によって、高分子溶液が***から安定して流出して延伸される。また、回転容器を回転させることで電界干渉が非常に発生し難いという現象を発見している。その理由は、隣り合う***から高分子溶液が流出する場合に、遠心力で流出することで、流出する線状の方向が互いに平行でなく、放射状に広がる方向となることで電界干渉が発生し難いものと考えられる。このように電界干渉に左右されないために***を高密度に配設しても確実かつ効果的に延伸される。その後、帯電された線状の高分子溶液が遠心力でさらに延伸されて径が細くなるとともに溶媒が蒸発することで、帯電された電荷が集中し、そのクーロン力が表面張力を超えた時点で一次静電爆発が生じて爆発的に延伸される。さらに、その後溶媒が蒸発して同様に二次静電爆発が生じて爆発的に延伸され、場合によってはさらに三次静電爆発等が生じて延伸される。こうして、複数の***から流出した線状の高分子溶液からサブミクロンの直径を有する高分子物質から成るナノファイバーが効率的に製造される。
また、上記のように***を高密度に配設することができるので、多量のナノファイバーを簡単かつコンパクトな構成にて効率的に製造することができる。また、***から流出した高分子溶液をまず遠心力で延伸させるので、***を極端に小さくする必要がなく、各***から安定して高分子溶液が流出し、生成できるナノファイバーを均一にできるというメリットもある。したがって、回転容器に***を設けるだけで良く、容易かつ安価に製作でき、かつ多数の***を設けていてもメンテナンスを簡単に行うことができる。
回転容器は、周面に複数の***を有し、軸心回りに回転する円筒容器であるのが好ましい。そうすると、円筒容器の全周から均一に多量のナノファイバーを一度に製造することができ、高い生産性を確保することができるとともに、形状・構成が簡単であるため設備コストの低廉化を図ることができる。
回転容器内に収容されている高分子溶液の量をほぼ一定量に制御するのが好ましい。そうすると、円筒容器の***から押し出される高分子溶液に作用する遠心力が一定し、高分子溶液を均一に線状に流出させることができ、円筒容器の軸芯方向に均一にナノファイバーを製造することができる。この一定量に制御する方法の1つとして、回転容器内に収容されている高分子溶液の量を検出し、回転容器内にほぼ一定量の高分子溶液が収容されている状態となるように、回転容器内への高分子溶液の供給量を制御する方法がある。
好適には、回転容器の回転速度は、回転容器内に収容されている高分子溶液の粘度に基づいて制御される。これにより、高分子溶液の粘度に応じて必要な遠心力を、回転容器を変更せずに高分子溶液に作用させて、確実にかつ効率的にナノファイバーを製造することができる。粘度が高い場合には、生成されるナノファイバーの径は太くなり、粘度が低い場合には、前記径は細くなるので、粘度が高くなった場合に、回転容器の回転速度を高め、粘度が低くなった場合には、前記回転速度を遅くするように制御を行う。
また、回転容器内に収容されている高分子溶液の粘度に基づいて回転容器の回転軸芯と***間の半径距離を決定しても良い。そうすると、高分子溶液の粘度に応じて必要な遠心力を回転容器の回転速度を極端に変化させずに高分子溶液に作用させて、確実にかつ効率的にナノファイバーを製造することができる。
本発明の高分子ウェブの製造方法は、以上のナノファイバーの製造方法にて生成されたナノファイバーを堆積させる工程を有するものであり、上記のように多量に製造されたナノファイバーを堆積させることで、高多孔性の高分子ウェブを生産性良く製造することができる。
回転容器に対して間隔をあけて導電性のコレクタを配置し、回転容器とコレクタの間に高電圧を印加し、コレクタ上にナノファイバーを堆積させる工程を有するのが好ましい。そうすると、帯電したナノファイバーがコレクタに向けて移動してコレクタ上に堆積することで効率的に高分子ウェブを形成することができる。なお、コレクタに、その上に堆積された高分子ウェブを順次移送する機能を持たせても良い。
また、コレクタ上に沿ってナノファイバーが付着堆積するシート材を所定の速度で移動させることができ、そうすると所要厚さの高分子ウェブが形成されたシートを連続的に製造することができる。
また、回転容器の周囲のコレクタ配置領域を除く範囲に、回転容器の帯電電荷と同極に帯電させた反射電極を配置して、回転容器の全周から放出生成されるナノファイバーをコレクタに向けて指向させるようにしても良い。そうすると、回転容器の周囲の全周に放出形成されたナノファイバーがコレタク上に堆積されるので、効率的に短時間で高分子ウェブを製造することができる。
また、回転容器の周囲に複数のコレクタを等配し、回転容器の周囲の全周から放出生成されるナノファイバーを各コレクタに向けて指向させるようにしても良く、そうすることで全周に放出形成されたナノファイバーを各コレタク上に捕集して堆積させ、複数の高分子ウェブを同時に製造することができる。
本発明のナノファイバーの製造装置は、回転自在に支持されるとともに回転軸芯から径方向に距離をあけて複数の***を有し、少なくとも前記***近傍が導電性を有する回転容器と、回転容器を回転駆動する回転駆動手段と、回転容器に高電圧を印加する高電圧発生手段と、回転容器内に溶媒に高分子物質を溶解させた高分子溶液を供給する高分子溶液供給手段と、回転駆動手段と高電圧発生手段と高分子溶液供給手段とを制御する制御部とを備え、制御部により回転容器を所定速度で回転させながら、回転容器内に高分子溶液を供給し、回転容器に高電圧を印加するようにしたものである。この構成により、上記ナノファイバーの製造方法を実施してその効果を奏することができる。
本発明のもうひとつのナノファイバーの製造装置は、回転自在に支持されるとともに回転軸芯から径方向に距離をあけて複数の***を有し、少なくとも前記***近傍が導電性を有する回転容器と、回転容器を回転駆動する回転駆動手段と、回転容器との間に間隔をあけて配設した導電性を有するコレクタと、回転容器とコレクタの間に高電圧を印加する高電圧発生手段と、回転容器内に溶媒に高分子物質を溶解させた高分子溶液を供給する高分子溶液供給手段と、回転駆動手段と高電圧発生手段と高分子溶液供給手段とを制御する制御部とを備え、制御部により回転容器を所定速度で回転させながら、回転容器内に高分子溶液を供給し、回転容器とコレクタの間に高電圧を印加するようにしたものである。具体的には、回転容器に高電圧を印加し、コレクタを接地若しくは回転容器とは逆極性の高電圧を印加する場合と、回転容器を接地し、コレクタに正又は負の高電圧を印加する場合とがある。この構成によっても同様の効果を奏することができる。
回転容器は、周面に複数の***を有する円筒容器にて構成し、円筒容器内に収容されている高分子溶液の量を一定に制御する手段を設けるのが好ましい。これにより、円筒容器の全周から均一に多量のナノファイバーを一度に製造することができ、その結果高い生産性を確保することができるとともに、形状・構成が簡単であるため設備コストの低廉化を図ることができる。また、回転容器内の高分子溶液の量を所定量に制御することで、回転容器内の高分子溶液に一定の遠心力を作用させて、均一なナノファイバーを製造することができる。
高分子溶液量を一定に制御する1つの手段として、回転容器内に収容されている高分子溶液の量を検出する収容量検出手段を設け、検出した収容量に基づき、高分子溶液供給手段を制御する供給量制御手段を設けた構成がある。さらに、収容量検出手段を、回転容器内の高分子溶液の量が所定の量になると接触する突起物と、回転容器を回転駆動するモータに流れる電流を検出するモータ電流検出手段にて構成すると、回転容器内の高分子溶液の量が所定量に達すると、高分子溶液に突起物が接触して回転容器の回転抵抗が大きくなり、モータ電流値が高くなることで検出することができるため、簡単な突起物を設けるだけの簡単かつ安価な構成によって高分子溶液の量を所定量に制御することができる。
また、円筒容器の軸芯部に高分子溶液を供給する1つの供給通路または複数の供給管を配設し、この1つの供給通路または複数の供給管にて複数の材料供給口を軸心方向に略等間隔置きに配設し、円筒容器内にその軸芯方向に略均等に高分子溶液を供給するようにするのが好ましい。そうすると、円筒容器の軸芯方向の各***から押し出される高分子溶液に均一に遠心力が作用し、高分子溶液を均一に線状に流出させることができ、円筒容器の軸芯方向に均一なナノファイバーを製造することができる。
本発明の高分子ウェブの製造装置は、上記もうひとつのナノファイバーの製造装置にて製造されたナノファイバーを、面的な広がりを有するコレクタ上に堆積させて高分子ウェブを製造するようにしたものであり、上記のように製造されたナノファイバーがコレクタ上に堆積され、効率的に高分子ウェブを製造することができる。
ナノファイバーが付着堆積するシート材をコレクタ上を所定の速度で移動させるシート材移動手段を設けるのが好ましい。そうすると、所要厚さの高分子ウェブが形成されたシートを連続的に製造することができる。
また、回転容器の周囲のコレクタ配置領域を除く範囲に、回転容器の帯電電荷と同極に帯電させた反射電極を配置することができる。そうすると、回転容器の周囲の全周に放出形成されたナノファイバーが反射電極の同極の電荷で反発されてコレクタに向けて偏向され、コレタク上に堆積されるので、効率的に短時間で高分子ウェブを製造することができる。
また、回転容器の周囲に複数のコレクタを等配しても良い。そうすると、回転容器の周囲の全周に放出形成されたナノファイバーを各コレタク上に捕集して堆積させて、複数の高分子ウェブを製造することができる。
本発明のナノファイバー及び高分子ウェブの製造方法と装置によれば、高分子溶液が回転容器の複数の***から遠心力の作用によって線状に流出するとともに印加された電界によって電荷が帯電され、その後遠心力でさらに延伸されるとともに溶媒が蒸発することで径が細くなり、電荷が集中して一次静電爆発により爆発的に延伸され、その後さらに溶媒が蒸発して同様に二次静電爆発が生じて爆発的に延伸されることで、複数の***から流出した線状の高分子溶液からサブミクロンの直径を有する高分子物質から成るナノファイバーが効率的に製造され、かつそれを堆積させることで高分子ウェブを生産性良く製造することができる。
以下、本発明のナノファイバー及び高分子ウェブの製造方法と装置の各実施形態について、図1〜図15を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の高分子ウェブの製造方法と装置の第1の実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
図1に、本実施形態の高分子ウェブの製造方法に適用するナノファイバー製造方法の原理説明図を示す。図1において、1は回転容器としての、直径が50〜500mmの円筒容器で、その軸芯回りに矢印Rのように30〜3000rpmの回転速度で回転駆動される。回転容器1内には、その一端からナノファイバーの材料である高分子物質を溶媒に溶解した高分子溶液2が供給される。
高分子溶液2を構成する高分子物質としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−m−フェニレンテレフタレート、ポリ−p−フェニレンイソフラテート、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン−アクリレート共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアクリロニトリル−メタクリレート共重合体、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステルカーボネート、ナイロン、アラミド、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリ酢酸ビニル、ポリペプチド等を例示でき、これらより選ばれる少なくとも一種が用いられるが、特にこれらに限定されるものではない。
使用できる溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジベンジルアルコール、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、アセトン、ヘキサフルオロアセトン、フェノール、ギ酸、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、安息香酸メチル、
安息香酸エチル、安息香酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、塩化メチル、塩化エチル、塩化メチレン、クロロホルム、o−クロロトルエン、p−クロロトルエン、四塩化炭素、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエタン、ジクロロプロパン、ジブロモエタン、ジブロモプロパン、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル、酢酸、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、シクロペンタン、o−キシレン、p−キシレン、m−キシレン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジン、水等を例示でき、これらより選ばれる少なくとも一種が用いられるが、特にこれらに限定されるものではない。
また、高分子溶液には、無機質固体材料を混入することも可能であり、その無機質固体材料としては、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、珪化物、弗化物、硫化物等を挙げるとができるが、耐熱性、加工性などの観点からは酸化物を用いるのが好ましい。酸化物としては、Al2O3、SiO2、TiO2、Li2O、Na2O、MgO、CaO、SrO、BaO、B2O3、P2O5、SnO2、ZrO2、K2O、Cs2O、ZnO、Sb2O3、As2O3、CeO2、V2O5、Cr2O3、MnO、Fe2O3、CoO、NiO、Y2O3、Lu2O3、Yb2O3、HfO2、Nb2O5等を例示でき、これらより選ばれる少なくとも一種が用いられるが、特にこれらに限定されるものではない。
回転容器1には、高電圧発生手段3にて、1〜100kVの高電圧が印加され、内部に収容された高分子溶液2に高電圧が印加されるように構成されている。円筒容器1の周面には、直径が0.1〜2mm程度の***4が数mmピッチ間隔で多数形成され、円筒容器1が高速で回転駆動されると、高分子溶液2に遠心力が作用して各***4から高分子溶液2が線状に流出するとともに、その線状の高分子溶液2が遠心力の作用で延伸されて細い高分子線状体5が生成される。この高分子線状体5は、高電圧が印加された回転容器1の周囲に形成されている電界の作用を受けることで電荷を帯電した状態となる。
この高分子線状体5が、さらに遠心力の作用で大きく延伸されるとともにその溶媒が蒸発して高分子線状体5の径が細くなることによって、帯電されていた電荷が集中し、そのクーロン力が高分子溶液の表面張力を超えた時点で一次静電爆発6が生じて爆発的に延伸される。その後、さらに溶媒が蒸発して同様に二次静電爆発7が生じて爆発的に延伸され、場合によってはさらに三次静電爆発等が生じて延伸されることで、サブミクロンの直径を有する高分子物質から成るナノファイバーが効率的に製造される。なお、一次静電爆発6においては、爆発開始点を頂点とする円錐形にスパイラルしながら爆発的に延伸し、また二次静電爆発7においては基本的には同様であるが、さらに種々の撹乱要因の影響を受けることで複雑な態様で爆発的に延伸し、図1はその態様を模式的に図示している。
上記ナノファイバーの製造方法を適用した本実施形態の高分子ウェブの製造装置は、図2、図3に示すような基本構成を有している。円筒容器1は、その軸芯方向両側に立設された支持部材8にて、その軸芯回りに回転自在に支持されている。具体的には、円筒容器1の軸芯部を貫通させた中心軸体9の両端部を支持部材8に固定し、円筒容器1を軸受10を介して中心軸体9の回りに回転自在に支持されている。円筒容器1の一端に対向する支持部材8の内側面に駆動モータ11が配設され、その出力軸に固定された駆動プーリ12と円筒容器1の一端面の外周部に固定された従動プーリ13との間にベルト14が巻回され、これら駆動モータ11、駆動プーリ12、従動プーリ13及びベルト14からなる回転駆動手段15にて円筒容器1を図2の矢印R方向に回転駆動するように構成されている。なお、円筒容器1の***4は、円筒容器1の周壁に直接穴を開けても良いが、図4に示すように、円筒容器1の周壁にノズル部材4Aを一体的に装着し、または一体成形し、そのノズル穴にて***4を構成するのが好適である。
支持部材8、8間には、円筒容器1の下部に適当距離あけて面的な広がりをもって対向するように導電性を有する平面状のコレクタ16が配設され、電気的に接地されている。このコレクタ16と円筒容器1との間に高電圧発生手段3が介装され、円筒容器1に高電圧を印加するとともに、円筒容器1とコレクタ16間に大きな電位差を付与し、帯電したナノファイバーがコレクタ16に向けて移動してその上に堆積するように構成されている。なお、コレクタ16を接地するのではなく、円筒容器1とは逆の極性の電圧を印加しても良い。高電圧発生手段3としては、1〜100kVの出力電圧を有し、かつスイッチ3aにて必要に応じて任意にオン・オフ切替できるものが好適である。また、高電圧発生手3から円筒容器1には、軸受10の中心軸体9に対する固定部から通電するようにし、中心軸体9を絶縁構造とするのが好ましい。なお、高電圧発生手段3に円筒容器1に正の電圧を印加する例を示したが、負の電圧でも良く、その場合帯電される電荷の極性が逆になる。また、円筒容器1を接地し、コレクタ16に高電圧を印加しても良い。
中心軸体9は一端が閉鎖された中空軸からなり、その中空部が高分子溶液2の供給通路17を構成しており、その下部に軸芯方向に適当間隔置きに配置形成された材料供給口18から円筒容器1内にほぼ均等に所定量の高分子溶液2を供給するように構成されている。そのため、材料供給口18は供給通路17の開口端側から閉鎖端側に向けて順次開口面積が大きくなるように設定しても良い。また、図5に示すように、供給通路17内に、複数の供給管19を挿入配置し、各供給管19の出口開口19aをそれぞれ材料供給口18に対応させて位置させることで各材料供給口18に高分子溶液2をより確実に均等に供給するようにしても良い。
中心軸体9の供給通路17に向けて高分子溶液2を供給する高分子溶液供給手段20の好適な構成例を、図6に示している。図6において、高分子物質をその溶媒にて溶解した高分子溶液2を収容した溶液タンク21からギヤポンプ22にて密閉された絶縁中間容器23に供給している。この絶縁中間容器23内に圧縮エア源(図示せず)からエアレギュレータ24を介して圧縮エアを供給して高分子溶液2の液面を押圧することで、高分子溶液2が絶縁中間容器23の底部に挿入した送給管25を通して供給通路17又は供給管19に供給される。このように構成すれば、円筒容器1に印加された高電圧が、高分子溶液2を通してギヤポンプ22側に漏電するのを確実に防止することができる。なお、円筒容器1との間の絶縁性が確保される場合には、単純に溶液タンク21からギヤボンプ22にて供給通路17又は供給管19に直接高分子溶液2を供給するようにしても良い。
また、円筒容器1の外周面に形成される***4の配置形態としては、図7(a)に示すように、面的に連続させた正三角形の各頂点位置に配置した形態とすると、***4、4間の距離が全て等間隔になるので、面的に均等にナノファイバーを高分子線状体5を噴出形成できて好適である。また、図7(b)に示すように、周方向と軸芯方向に等間隔置きにマトリックス状に配置しても良い。
以上の構成において、高分子溶液供給手段20にて所定量の高分子溶液2を円筒容器1内に供給し、円筒容器1に対して高電圧発生手段3から所定の高電圧を印加することで、円筒容器1内に収容された高分子溶液2に高電圧が印加されている。この状態で回転駆動手段15にて円筒容器1を高速回転させることで、上述のように高分子溶液2が複数の***4から線状に流出して高分子線状体5が形成され、この高分子線状体5が遠心力の作用によって大きく延伸されるとともに、円筒容器1の周囲の電界の作用を受けて帯電した状態となる。その後、さらに遠心力で延伸されて径が細くなるとともに溶媒が蒸発することで一次静電爆発が生じて爆発的に延伸される。その後、さらに溶媒が蒸発して同様に二次静電爆発が生じて爆発的にさらに延伸され、場合によってはさらに三次静電爆発等が生じて延伸されることで、複数の***4から流出した高分子線状体5からサブミクロンの直径を有する高分子物質から成るナノファイバーが製造され、こうして製造された帯電を有するナノファイバーがコレクタ16を指向して移動し、コレクタ16上に堆積されることで高多孔性の高分子ウェブが生産性良く製造される。
ここで、円筒容器1の***4から流出して形成された高分子線状体5がまず遠心力で大きく延伸されるので、***4の直径を0.1〜2mm程度とすることができて、極端に小さくする必要がなく、また最初に静電爆発を発生させる場合とは異なって電荷を集中させる必要がないため、***4は細長いノズルに形成する必要がなく、また電界干渉に左右されないために高密度に配設しても確実かつ効果的に延伸させることができるので、多量のナノファイバーを簡単かつコンパクトな構成にて効率的に製造することができる。また、円筒容器1の全周から均一に多量のナノファイバーを一度に製造することができ、高い生産性を確保することができるとともに、形状・構成が簡単であるため設備コストの低廉化を図ることができる。また、***4は長く形成する必要がないので、円筒容器1の外周壁に単純に***4を設けるだけで良く、容易かつ安価に製作でき、かつ多数の***4を設けていてもメンテナンスも簡単である。
なお、回転駆動手段15は、円筒容器1内に収容されている高分子溶液2の粘度に基づいて円筒容器1の回転速度を制御できるように構成されており、これによって高分子溶液2の粘度に応じて必要な遠心力を高分子溶液2に作用させて、確実にかつ効率的にナノファイバーを製造することができる。粘度が高い場合には、生成されるナノファイバーの径は太くなり、粘度が低い場合には前記径は細くなるので、粘度が高くなった場合には回転容器1の回転速度を高め、粘度が低くなった場合には前記回転速度を遅くするように制御を行う。高分子溶液の組成等に対応してそれぞれの粘度と回転速度と生成されるナノファイバーの径の関係は事前に実験により測定できるので、高分子溶液の粘度を測定すれば、その時に最適な回転速度は算出でき、その回転速度となるように制御を行うことで、所望の均一な径のナノファイバーを生成することができる。また、円筒容器1自体も、回転容器1内に収容される高分子溶液2の粘度に基づいてその径を決定しても良く、回転速度を極端に変化させることなく、高分子溶液2の粘度に応じて必要な遠心力を作用させることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の高分子ウェブの製造方法と装置の第2の実施形態について、図8を参照して説明する。尚、以下の実施形態の説明では、先行する実施形態と同一の構成要素については同一の参照符号を付して説明を省略し、主として相違点についてのみ説明する。
上記実施形態では、中心軸体9を支持部材8に固定し、この中心軸体9に対して軸受10を介して円筒容器1を回転自在に支持した例を示したが、本実施形態では、図8に示すように、円筒容器1と中心軸体9を固定し、中心軸体9の両端部を軸受10を介して支持部材8に回転自在に支持した構成としている。これに対応して、回転駆動手段15は、駆動モータ11の出力軸を減速機26を介して中心軸体9の一端に結合して構成され、減速機26は取付ブラケット27にて支持部材8に取付けられ、駆動モータ11は取付ブラケット28にて取付ブラケット27に取付けられている。また、高電圧発生手段3は支持部材8に配設された軸受10の固定側に接続し、この軸受10の回転側と円筒容器1とを導電部材29にて接続して、中心軸体9を絶縁性を有する構成としている。
本実施形態によれば、円筒容器1の回転駆動機構が異なるだけで、要部構成は第1の実施形態と同一であるので、同様の作用効果を奏することができる。なお、本実施形態では中心軸体9が回転するので、高分子溶液供給手段20と中心軸体9との間にロータリージョイント(図示せず)が介装される。
(第3の実施形態)
次に、本発明の高分子ウェブの製造方法と装置の第3の実施形態について、図9を参照して説明する。
上記実施形態では、円筒容器1に高電圧発生手段3にて発生した、接地電位に対して電位の高い高電圧を印加し、コレクタ16を接地電位とした例を示したが、本実施形態では、コレクタ16に高電圧発生手段3にて発生した正又は負の高電圧を印加し、円筒容器1を導電部材29及び軸受10を介して接地した構成としている。
本実施形態においても、コレクタ16に対して相対的に正又は負に高電圧が印加されている円筒容器1から高分子線状体5が流出することで、高分子線状体5を形成している高分子溶液が円筒容器1とコレクタ16間の電界にて帯電して静電爆発を生じ、上記と同様にナノファイバーが効率的に製造され、かつ円筒容器1とコレクタ16間の電界にてコレクタ16に向けて流動し、コレクタ16上に高分子ウェブを堆積する。また、この実施形態では、コレクタ16にのみ接地電位に対して高電圧を印加し、回転駆動手段15や高分子溶液供給手段20が連結されている円筒容器1は接地電位とするので、絶縁を容易に確保でき、簡単な構成で安全性を確保することができるという利点がある。
(第4の実施形態)
次に、本発明の高分子ウェブの製造方法と装置の第4の実施形態について、図10〜図12を参照して説明する。
上記実施形態では、高分子ウェブの製造量に基づいて所定量の高分子溶液2を円筒容器1内に供給する例を説明したが、本実施形態は、円筒容器1内に収容されている高分子溶液2の量を検出し、その検出結果に応じて高分子溶液供給手段20を作動制御し、回転容器1内にほぼ一定量の高分子溶液2が収容されている状態となるようにしている。
図10において、本実施形態では第1の実施形態の構成を基本構成とし、固定の中心軸体9に円筒容器1の内周に向けて下方に突出する突起物30を設け、円筒容器1内に収容されている高分子溶液2の量が所定量に達すると、高分子溶液2の液面がこの突起物30に接触するように構成している。そして、高分子溶液2が突起物30に接触すると、円筒容器1の回転抵抗が大きくなり、円筒容器1を所定の回転速度で回転するように駆動制御されている駆動モータ11に流れるモータ電流が大きくなるので、このモータ電流を検出することで高分子溶液2の量が所定量に達したことを検出するようにしている。
そこで、図11に示すように、回転駆動手段15における駆動モータ11のモータ電流を検出するモータ電流検出手段31を設けて、その検出信号を制御部32に入力し、制御部32にて高分子溶液供給手段20の作動制御を行うように構成している。なお、図11において、制御部32は、記憶部33に予め記憶された制御プログラムや操作部34から入力された各種制御データや各手段に設置された各種センサ(図示せず)からの入力信号と操作部34による動作指令に基づいて、高電圧発生手段3、回転駆動手段15及び高分子溶液供給手段20を作動制御し、その動作状態等を表示部35に表示するように構成されている。
以上の構成において、高分子溶液供給手段20により円筒容器1内に高分子溶液2を供給してゆくと、図11に示すように、高分子溶液2の量が増加するのに伴ってモータ電流が徐々に増加し、T1時点の状態を経て高分子溶液2の液面が突起物30に接触し始めるとモータ電流が急激に上昇し、T2時点で、高分子溶液2の量がL1となり、突起物30が常時高分子溶液2に接触するとモータ電流がC1に達する。そこで、高分子溶液供給手段20の動作をオフさせ、高分子溶液2の供給を停止する。その後、高分子ウェブの製造に伴って円筒容器1内の高分子溶液2の量が徐々に減少し、T3時点で、高分子溶液2の量がL2となって突起物30が高分子溶液2から離間するとモータ電流がC2に低下するので、この時点で高分子溶液供給手段20による高分子溶液2の供給動作を行い、以後T2時点とT3時点の動作を繰り返すことにより、円筒容器1内の高分子溶液2の量が常にほぼ一定に制御される。
本実施形態によれば、以上のように簡単な突起物30を設けるだけの簡単かつ安価な構成によって、円筒容器1内の高分子溶液2の量を所定量に制御することができるので、円筒容器1内の高分子溶液2に一定の遠心力を作用させ、円筒容器1の***4から押し出される高分子溶液2に作用する遠心力が一定し、高分子溶液2を均一に線状に流出させることができ、均一にナノファイバー及び高分子ウェブを製造することができる。
(第5の実施形態)
次に、本発明の高分子ウェブの製造方法と装置の第5の実施形態について、図13、図14を参照して説明する。
上記実施形態では、コレクタ16上にナノファイバーを堆積させ、コレクタ16上に形成された高分子ウェブを回収し、またはコレクタ16上に高分子ウェブを形成すべき部材を配置し、高分子ウェブを形成して回収する例を示したが、本実施形態では、図13に示すように、コレクタ16上に沿ってナノファイバーが付着堆積するシート材36を所定の速度で移動させるシート材移動手段37を設けている。このように構成すると、所要厚さの高分子ウェブが形成されたシートを連続的に製造することができる。
また、本実施形態の他の例では、図14に示すように円筒容器1の周囲を取り囲むように、複数(図示では4つ)のコレクタ16及びシート材移動手段37を等配し、円筒容器1の周囲の全周から放出生成されるナノファイバーを各コレクタ16に向けて指向させ、シート材移動手段37にて所定の速度で移動されるシート材36上に連続的に高分子ウェブを形成するように構成している。このように構成することで、円筒容器1の全周に放出形成されたナノファイバーにて複数の高分子ウェブを同時に製造することができる。
(第6の実施形態)
次に、本発明の高分子ウェブの製造方法と装置の第6の実施形態について、図15を参照して説明する。
上記実施形態では、図13に示すように、円筒容器1の周囲に放出形成されるナノファイバーを一側に配置した単一のコレクタ16のみで収集して堆積させるか、図14に示すように、周囲に複数のコレクタ16を配置することで全周で収集して堆積させるようにした例を示したが、本実施形態では、図15に示すように、円筒容器1の一側に単一のコレクタ16を配置し、円筒容器1の周囲のコレクタ16の配置領域を除く領域に、円筒容器1の帯電電荷と同極に帯電させた反射電極38が配置されている。反射電極38は、蒸発した溶媒を外部に円滑に放散させることができるように網状の電極を用いるのが好適であり、またその形状はどの位置で反射しても反射方向がコレクタ16に向かう形状に設計される。
本実施形態によれば、円筒容器1の全周から放出生成されたナノファイバーが反射電極38の同極の電荷で反発されて反射し、確実にコレクタ16に向けて指向し、コレクタ16上を移動するシート材36上に堆積するので、円筒容器1の周囲の全周に放出形成されたナノファイバーにて効率的に短時間で高分子ウェブを製造することができる。
以上の各実施形態の説明では、回転容器として軸心周りに回転駆動される円筒容器1の例を示したが、必ずしも円筒容器1に限定されるものではなく、要するに高分子溶液2を収容して回転し、遠心力で***4から高分子溶液2を流出させて高分子線状体5を形成する機能を有するものであれば任意の形状に形成することができる。
本発明のナノファイバー及び高分子ウェブの製造方法と装置によれば、回転容器に設けた複数の***から流出した線状の高分子溶液からサブミクロンの直径を有するナノファイバーを効率的に製造でき、またそれを堆積させて高分子ウェブを製造することができるので、フィルタや電池のセパレータや燃料電池の高分子電解質膜や電極等に好適に適用される高多孔性ウェブを高い生産性をもって製造するのに好適に利用することができる。
本発明の第1の実施形態における高分子ウェブの製造方法に適用するナノファイバー製造方法の原理説明図。 同実施形態における高分子ウェブの製造装置の概略構成を示す斜視図。 同実施形態における高分子ウェブの製造装置の概略構成を示す縦断正面図。 同実施形態における回転容器の他の構成例を示す斜視図。 同実施形態における回転容器内への高分子溶液の均一供給構成の他の構成例を示す断面図。 同実施形態における高分子溶液供給手段の一例の部分断面構成図。 同実施形態の円筒容器における***の配置例の説明図。 本発明の第2の実施形態における高分子ウェブの製造装置の概略構成を示す縦断正面図。 本発明の第3の実施形態における高分子ウェブの製造装置の概略構成を示す縦断正面図。 本発明の第4の実施形態における高分子ウェブの製造装置の概略構成を示す縦断正面図。 同実施形態の制御構成を示すブロック図。 同実施形態における高分子溶液量の制御動作の説明図。 本発明の第5の実施形態における高分子ウェブの製造装置の概略構成を示す縦断側面図。 同実施形態における高分子ウェブの製造装置の他の構成例を示す縦断側面図。 本発明の第6の実施形態における高分子ウェブの製造装置の概略構成を示す縦断側面図。 従来例の高分子ウェブの製造装置の概略構成図。 同従来例の他の構成例の要部構成を示し、(a)は正面図、(b)は部分拡大下面図。 同従来例における問題点の説明図。 同従来例における更なる問題点の説明図。
符号の説明
1 円筒容器(回転容器)
2 高分子溶液
3 高電圧発生手段
4 ***
5 高分子線状体
6 一次静電爆発
7 二次静電爆発
15 回転駆動手段
16 コレクタ
17 供給通路
18 材料供給口
20 高分子溶液供給手段
30 突起物
31 モータ電流検出手段
32 制御部
36 シート材
37 シート材移動手段
38 反射電極

Claims (10)

  1. 複数の***を有し、少なくとも前記***近傍が導電性を有する回転容器内に、高分子物質を溶媒に溶解させた高分子溶液を供給する工程と、
    回転容器を回転させる工程と、
    ***から流出した線状の高分子溶液に電界を印加して遠心力と溶媒の蒸発に伴う静電爆発にて延伸させて高分子物質から成るナノファイバーを生成する工程とを
    有することを特徴とするナノファイバーの製造方法。
  2. 回転容器が、周面に複数の***を有し、軸心回りに回転する円筒容器である
    ことを特徴とする請求項1記載のナノファイバーの製造方法。
  3. 回転容器内に収容されている高分子溶液の量をほぼ一定量に制御することを特徴とする請求項1記載のナノファイバーの製造方法。
  4. 請求項1記載のナノファイバーの製造方法にて生成されたナノファイバーを堆積させる工程を有する
    ことを特徴とする高分子ウェブの製造方法。
  5. 回転容器に対して間隔をあけて導電性のコレクタを配置し、
    回転容器とコレクタの間に高電圧を印加し、
    コレクタ上にナノファイバーを堆積させる工程を有する
    ことを特徴とする請求項4記載の高分子ウェブの製造方法。
  6. 回転自在に支持されるとともに回転軸芯から径方向に距離をあけて複数の***を有し、少なくとも前記***近傍が導電性を有する回転容器と、
    回転容器を回転駆動する回転駆動手段と、
    回転容器に高電圧を印加する高電圧発生手段と、
    回転容器内に溶媒に高分子物質を溶解させた高分子溶液を供給する高分子溶液供給手段と、
    回転駆動手段と高電圧発生手段と高分子溶液供給手段とを制御する制御部とを備え、
    制御部により回転容器を所定速度で回転させながら、回転容器内に高分子溶液を供給し、回転容器に高電圧を印加するようにした
    ことを特徴とするナノファイバー又は高分子ウェブの製造装置。
  7. 回転自在に支持されるとともに回転軸芯から径方向に距離をあけて複数の***を有し、少なくとも前記***近傍が導電性を有する回転容器と、
    回転容器を回転駆動する回転駆動手段と、
    回転容器との間に間隔をあけて配設した導電性を有するコレクタと、
    回転容器とコレクタの間に高電圧を印加する高電圧発生手段と、
    回転容器内に溶媒に高分子物質を溶解させた高分子溶液を供給する高分子溶液供給手段と、
    回転駆動手段と高電圧発生手段と高分子溶液供給手段とを制御する制御部とを備え、
    制御部により回転容器を所定速度で回転させながら、回転容器内に高分子溶液を供給し、回転容器とコレクタの間に高電圧を印加するようにした
    ことを特徴とするナノファイバーの製造装置。
  8. 回転容器を、周面に複数の***を有する円筒容器にて構成し、円筒容器内に収容されている高分子溶液の量を一定に制御する手段を設けた
    ことを特徴とする請求項6又は7記載のナノファイバーの製造装置。
  9. 請求項7に記載のナノファイバーの製造装置にて製造されたナノファイバーを、面的な広がりを有するコレクタ上に堆積させて高分子ウェブを製造するようにした
    ことを特徴とする高分子ウェブの製造装置。
  10. ナノファイバーが付着堆積するシート材をコレクタ上を所定の速度で移動させるシート材移動手段を設けた
    ことを特徴とする請求項9記載の高分子ウェブの製造装置。
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