JP2008025452A - 消音器及び該消音器の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複層の筒体に端板を嵌合し全周連続溶接して成る消音器において、容易且つ確実に高エネルギー連続溶接を行ない得る構造の消音器、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】金属製板材MPを巻回して周方向両端面を突き合わせた状態で接合部を高エネルギー連続溶接して内筒10を形成する。内筒の開口端に嵌合する筒状フランジ部23,24を有する金属製の端板21,22を、筒状フランジ部の全周に亘って内筒に高エネルギー連続溶接する。内筒の外周に金属製板材を巻回し周方向両端部を固定して外筒30を形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、消音器及び該消音器の製造方法に関し、特に、複層の筒体に端板を嵌合し全周連続溶接して成る消音器、及び該消音器の製造方法に係る。
車両に搭載する内燃機関用の消音器に関しては、従来、板材を複層に巻回したシェル(外筒)の両端開口に、端板(アウタプレート)がカーリング加工によって固定されたものが知られており、例えば下記の特許文献1に開示されている。近時は、カーリング部分における排気ガスの漏出を防止すると共に、加工時間の短縮化、特に溶接のスピードアップを図るため、カーリング加工に代えて、高エネルギー連続溶接にて全周溶接する消音器が普及しつつある。尚、高エネルギー溶接としては、レーザ溶接のほか、プラズマ溶接や電子ビーム溶接等がある。
また、下記の特許文献2には、シェル本体部の開口端部とエンドプレートの一部外周を溶接する際に溶接条件を変えることなく良好に両者を溶接固定できる消音器構造が提案されている。具体的には、シェル本体部の巻回方向最外周端部に、開口端部位置からシェル本体部の軸方向内側へ切欠した切欠部を少なくとも重ね代の範囲に亘って形成し、切欠部を除くシェル本体部の開口端部とエンドプレートの一部外周を開口端部の全周に亘って溶接固定することとしている。更に、筒体の溶接方法に関し、下記の特許文献3には、金属製板材を筒状に曲げ加工した筒体の周方向端面を突き合わせた状態で、適切に溶接し得る筒体の溶接方法が開示されている。
特開平6−269884号公報 特開2006−125298号公報 特開2005−279701号公報
前述のように消音器のシェルを薄板の複層とする理由は、排気ガス脈動によってシェルが内側から加振され、異音となって放射されるので、この異音を低減すべく、シェル板材相互の摩擦によって振動を減衰させるためであり、消音器には重要な構造である。しかし、複層(通常は内外2層)のシェルと端板を溶接固定するには、端板を含み最低3枚の薄板(一枚当たりの厚さ0.4mm乃至1.0mm)を貫通溶接する必要があり、消音器の溶接に供されるレーザ溶接機では、貫通させるために出力を高くし過ぎると最外層の薄板が溶け落ちるおそれがあるのに対し、出力を低くすると貫通しなくなるといった背反事項があり、条件設定が困難である。特に、レーザ溶接においては、溶接時に被溶接部間を密着させることが必須であり、この点でもレーザ溶接による多層溶接は困難である。
また、複層シェル(複層の筒体)は、一般的に巻回終端部がシェル外面にスポット溶接等で固定される構成とされているが、この結果、シェルの内外周面には(板厚1枚分の)段差が生ずる。このシェルの内側もしくは外側に端板の溶接部、即ち筒状フランジ部が嵌合されると、嵌合部の段差箇所に隙間が生ずる。従って、この隙間を通過するようにレーザ(全周)溶接が行われると、その部分のシェルと端板は更に溶接され難くなる。
この問題を解決するため、例えば前掲の特許文献2では、図8に示すように、シェルTBの巻回終端部の両側を斜めに切り欠き、この切欠部CPによって一層分薄くしてシェルTBと端板EPを嵌合溶接することが提案されている(図8の符号は特許文献2の符号とは異なる)。特許文献2には、図8におけるX−X切断線上を溶接する旨記載されていることからすると、貫通溶接ではなく隅肉溶接が行われるものと解される。そこで、図8のX−X線断面の一部を図9に示すと、シェルTBの端面が表れると共に、端板EPの溶接部は断面が表れ、シェルTBの巻回終端と始端の重合部(ラップ部)はL1,L2,L3の3層となっているが、L3層の(紙面方向)両端の切欠部CPによってその範囲のみ2層となっている。そして、シェルTBの内側には端板EPが嵌合されるので、切欠範囲の重合部は合計3層となっている。従って、この3層部分(とその他一般部)を溶接しなければならないが、これをレーザ溶接で行うことは前述のように困難であり、貫通溶接ではなく隅肉溶接であっても同様である。このように、特許文献2に記載の消音器構造は、溶接部が4層となるべきところ、3層とされたものであり、例えばレーザ溶接による高エネルギー連続溶接には依然困難性を伴う。加えて、シェル内面と端板との間に生ずる隙間は不可避であるので、この部分の溶接は一層困難である。
そこで、本発明は、複層の筒体に端板を嵌合し全周連続溶接して成る消音器において、容易且つ確実に高エネルギー連続溶接を行ない得る構造の消音器を提供することを課題とする。
また、本発明は、容易且つ確実に高エネルギー連続溶接を行ない得る消音器の製造方法を提供することを別の課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の消音器は、請求項1に記載のように、金属製板材を巻回して周方向両端面を突き合わせた状態で接合部を高エネルギー連続溶接して成る内筒と、該内筒の開口端に嵌合する筒状フランジ部を有し、該筒状フランジ部の全周に亘って当該内筒に高エネルギー連続溶接して成る金属製の端板と、前記内筒の外周に金属製板材を巻回し周方向両端部を固定して成る外筒とを備えることとしたものである。尚、高エネルギー連続溶接は、レーザ溶接、プラズマ溶接、電子ビーム溶接等によって連続して溶接するものである。
上記消音器において、請求項2に記載のように、前記端板は、前記内筒の開口端の内側に嵌合する筒状フランジ部を備えたものとし、該筒状フランジ部と前記内筒との連続溶接部を被覆するように前記外筒の金属製板材を巻回し、前記外筒の周方向両端部を固定したものとするとよい。尚、外筒の周方向両端部を固定する手段としては、高エネルギー連続溶接による突き合わせ溶接のほか、ロックシーム加工があるが、外筒の周方向両端部を軸方向に沿って重合し、該重合部に対しスポット溶接を行うこととしてもよい。
あるいは、請求項3に記載のように、前記端板は、前記内筒の開口端の外側に嵌合する筒状フランジ部を備えたものとし、該筒状フランジ部の軸方向端面と前記外筒の軸方向端面とが所定の間隙を隔てて対峙するように前記外筒の金属製板材を巻回し、前記外筒の周方向両端部を固定したものとしてもよい。
また、本発明の消音器の製造方法としては、請求項4に記載のように、金属製板材を巻回して周方向両端面を突き合わせた状態で接合部を高エネルギー連続溶接して内筒を形成し、該内筒の開口端に嵌合する筒状フランジ部を有する金属製の端板を、該筒状フランジ部の全周に亘って当該内筒に高エネルギー連続溶接し、前記内筒の外周に金属製板材を巻回し周方向両端部を固定して外筒を形成するとよい。
あるいは、請求項5に記載のように、金属製板材を巻回して周方向両端面を突き合わせた状態で接合部を高エネルギー連続溶接して内筒を形成すると共に、前記内筒の外周に前記内筒の軸方向長さより短い幅の金属製板材を巻回し周方向両端部を固定して外筒を形成し、前記内筒の開口端に嵌合する筒状フランジ部を有する金属製の端板を、前記筒状フランジ部の軸方向端面と前記外筒の軸方向端面とが所定の間隙を隔てて対峙するように配置し、前記筒状フランジ部の全周に亘って前記内筒に高エネルギー連続溶接することとしてもよい。
上記請求項4又は5に記載の消音器の製造方法において、請求項6に記載のように、前記外筒の周方向両端部を軸方向に沿って重合し、該重合部に対しスポット溶接を行い前記外筒の周方向両端部を固定することとするとよい。あるいは、請求項7に記載のように、前記外筒の周方向両端部に対しロックシーム加工を行い前記外筒の周方向両端部を固定することとしてもよい。もしくは、請求項8に記載のように、前記外筒の周方向両端面を突き合わせた状態で接合部を高エネルギー連続溶接し、前記外筒の周方向両端部を固定することとしてもよい。
本発明は上述のように構成されているので以下に記載の効果を奏する。即ち、請求項1に記載の消音器においては、内筒は金属製板材を巻回して周方向両端面を突き合わせた状態で接合部を高エネルギー連続溶接して成るもので、密着性の高い板材1枚の突き合わせ溶接が可能な構造であり、また、端板はその筒状フランジ部の全周に亘って内筒に高エネルギー連続溶接して成るもので、密着性の高い板材2枚の重ね溶接が可能な構造である。従って、例えばレーザ溶接によって容易且つ確実に連続溶接を行なうことができ、安定した溶接接合状態を確保することができる。しかも、上記の内筒及び端板によって連続溶接接合体が構成されて気密が完結するので、確実に排気ガスの漏洩を防止することができる。
特に、請求項2又は3に記載のように構成すれば、端板の筒状フランジ部が内筒の開口端の内側又は外側に嵌合されるので、両者間に隙間が形成されることはなく、従って筒状フランジ部と内筒の2層に対し、高エネルギー連続溶接を容易且つ確実に行なうことができる。しかも、上記の内筒及び端板によって連続溶接接合体が構成されて気密が完結するので、確実に排気ガスの漏洩を防止することができる。更に、内筒に対し隙間なく外筒を装着することができる。
また、本発明の消音器の製造方法は、請求項4又は5に記載のように、金属製板材を巻回して周方向両端面を突き合わせた状態で接合部を高エネルギー連続溶接して内筒を形成することとしており、密着性の高い板材1枚の突き合わせ溶接が可能であり、また、筒状フランジ部の全周に亘って内筒に高エネルギー連続溶接して端板を形成することとしており、密着性の高い板材2枚の重ね溶接が可能であるので、例えばレーザ溶接によって容易且つ確実に連続溶接を行なうことができる。しかも、上記の内筒及び端板によって連続溶接接合体が構成されて気密が完結するので、確実に排気ガスの漏洩を防止することができ、この内筒に対し隙間なく外筒を形成することができる。
更に、内筒と端板は上記のように高エネルギー連続溶接によって接合され、内筒及び端板の連続溶接接合体によって気密が完結するので、外筒の周方向両端部を固定する方法としては、請求項6乃至8に記載の何れによっても適切に密着固定することができる。
以下、本発明の望ましい実施形態について図面を参照して説明する。本発明の一実施形態に係る消音器は図1に示す外観を呈するが、先ず、その製造方法について図3を参照して工程順に説明する。図3の(A)工程において、金属製板材MPが巻回され、その周方向両端面を突き合わせた状態で接合部が連続溶接されて内筒10が形成される。具体的には、金属製板材MPの周方向両端部間に段差が生じないように衝合され、レーザ連続溶接あるいはプラズマ連続溶接といった高エネルギー連続溶接が行われ、連続的な突合溶接部11が得られる。この突合溶接部11は1層であるので、レーザによる突き合わせ溶接を連続して容易且つ確実に行うことができ、消音室を郭成する内筒10の内部空間の気密性が確保される。
上記(A)工程における金属製板材MPの巻回から、突き合わせ連続溶接に至る工程は、周知の工法で行うことができるが、特に精密さと加工効率が要請される場合には、前掲の特許文献3に記載の所謂トンネル工法を用いるとよい。この場合には、高エネルギー溶接の一つであるプラズマ溶接が好適であり、本実施形態に係る消音器に適用した態様について図7を参照して後述する。
次に、(B)工程において、内筒10内に消音構造体が収容され、第1の中間体P1が構成される。例えば、インレットパイプ12、アウトレットパイプ13、セパレータ14及び15が図3の(B)に破線で示すように配設される。この場合において、これらを予め組み立てておき、それを内筒10内に挿入することとしてもよいし、先にセパレータ14及び15を内筒10内に挿入し、例えばスポット溶接により位置決め固定した後にインレットパイプ12及びアウトレットパイプ13を嵌挿することとしてもよい。図3においては、簡略化のため、内筒10内に収容される部品点数を最少としたが、更に部品を設け、あるいは、連通パイプをセパレータに貫通固定する等、従前の消音器の構造をそのまま適用することができる。
そして、(C)工程において、内筒10の両開口端に、金属製端板21及び22の筒状フランジ部23及び24が夫々嵌合され、これら筒状フランジ部23及び24の全周に亘って連続溶接される。具体的には、筒状フランジ部23及び24と内筒10の重合部(ラップ部)が、例えばレーザ溶接によって全周貫通溶接され、第2の中間体P2が構成される。この重合部は、隙間なく嵌合された二層構造で、段差がないので、レーザによる重ね溶接を連続して容易且つ確実に行うことができ、内筒10の内部空間の気密性が確保される。尚、端板21及び22には夫々、インレットパイプ12及びアウトレットパイプ13を嵌合するための開口が形成され、バーリング加工によって延出部25及び26が形成されている。
上記のように形成された第2の中間体P2は、それ自体で消音器としての機能を有するが、これだけでは放射音が大きいので、(D)工程に進み、内筒10の外周に外筒30が装着される。本実施形態では、図3の(D)に示すように金属製板材(30で表す)が巻回され、その周方向両端部が軸方向に沿って重合され、図1に示すように重合部31に対しスポット溶接(溶接部をSで示す)が行なわれ、周方向両端部が固定されて外筒30が形成される。尚、このスポット溶接は抵抗溶接等の周知の装置によって行うことができるが、図3の(A)及び(C)工程に供するレーザ溶接装置(図示せず)を用い、レーザスポット溶接を行うこととすれば効率的である。
上記の工程を経て、図1に示す消音器が形成される。図1において各符号が示す部材及び部分は図3に示す同符号の部材及び部分と同じであるので説明は省略する。図2に示すように、内筒10の開口端の内側に筒状フランジ部23が嵌合され、これらの重合部の全周に亘って貫通溶接されている(溶接部をWで示す)。本実施形態においては、これらの連続溶接部Wを被覆するように、内筒10の全長に亘って外筒30が形成されているが、外筒30の軸方向長さはこれに限るものではなく、後述の実施形態のように、内筒10の全長より短く形成することとしてもよい。また、上記各部材の材質、板厚、直径、全長等は特に限定されるものではなく任意であり、その断面形状も、真円断面、楕円断面、長円断面、更には多角形断面等、任意である。例えば、突き合わせ溶接の便宜を考慮して、従来の消音器の内層及び外層が同じ((例えば板厚0.6mm程度)であるのに対し、内筒10の板厚を相対的に厚く(例えば板厚0.8mm程度)設定し、外筒30の板厚を相対的に薄く(例えば板厚0.4mm程度)設定するとよい。
次に、本発明の他の実施形態に係る消音器の製造方法について図4を参照して工程順に説明する。図4の(A)及び(B)工程は図3の(A)及び(B)工程と同じであり、突合溶接部11は1層であるので、容易且つ確実にレーザ溶接を行うことができ、内筒10の内部空間の気密性が確保される。そして、図4の(D2)工程において、内筒10の外周に外筒230が装着される。本実施形態では、図3の(D)工程とは異なり、(A)工程と同様に、外筒230の周方向両端面を突き合わせた状態で連続溶接され、外筒230の周方向両端部が固定される。この外筒230の軸方向長さは内筒10の軸方向長さより短く、図4に示すように外筒230の軸方向両端部から外側に内筒10が露出している。これにより、図3における第2の中間体P2とは異なる第3の中間体P3が構成される。
そして、図4の(E2)工程において、内筒10の両開口端の外側に、金属製端板221及び222の筒状フランジ部223及び224が夫々嵌合され、これら筒状フランジ部223及び224と内筒10の重合部(ラップ部)が、夫々、例えばレーザ溶接によって全周貫通溶接され消音器が構成される。尚、筒状フランジ部223及び224の軸方向端面と外筒230の軸方向端面とが密着するように構成するとよいが、高精度の加工が必要となるので、本実施形態では、筒状フランジ部223及び224の軸方向端面と外筒230の軸方向端面とが所定の微小間隙を隔てて対峙するように金属製板材が巻回され、周方向両端部が上記のように固定されて外筒230が形成されている。
上記の工程を経て、図4の(E2)に示す消音器が形成され、図5に拡大して示すように、内筒10の開口端の外側に筒状フランジ部223が嵌合され、これらの重合部の全周に亘って貫通溶接されている。本実施形態においては、筒状フランジ部223及び224の軸方向端面と外筒230の軸方向端面とが所定の微小間隙を隔てて対峙するように外筒230が形成されている。
次に、本発明の他の実施形態に係る消音器の製造方法について図6を参照して工程順に説明する。図6の(A)工程は図3に示す工程と同じであり、突合溶接部11は1層であるので、容易且つ確実にレーザ溶接を行うことができ、内筒10の内部空間の気密性が確保される。そして、(D3)工程において、内筒10の外周に外筒330が装着される。本実施形態では、図3の(D)及び図4の(D2)工程とは異なり、外筒330の周方向両端部に対しロックシーム加工(巻き締めカシメ)が行なわれてシーム部331が形成され、これによって外筒330の周方向両端部が固定される。この外筒330の軸方向長さは内筒10の軸方向長さより短く、図6の(D3)に示すように外筒330の軸方向両端部から外側に内筒10が露出している。これにより、図3における第2の中間体P2とは異なる第4の中間体P4が構成される。
そして、本実施形態においては、図3の(B)工程と同様に(B3)工程において、消音構造体が内筒10の消音室内に収容され、第5の中間体P5が構成される。そして、(E3)工程において、内筒10の両開口端の外側に、図4の(E2)工程と同様、金属製端板221及び222の筒状フランジ部223及び224が夫々嵌合され、これら筒状フランジ部223及び224と内筒10の重合部(ラップ部)が、夫々、例えばレーザ溶接によって全周貫通溶接され消音器が構成される。尚、本実施形態においても、筒状フランジ部223及び224の軸方向端面と外筒330の軸方向端面とが所定の微小間隙を隔てて対峙するように金属製板材が巻回され、シーム部331によって固定されて外筒330が形成されている。
図7は、特許文献3に記載の溶接装置を用いて本発明に係る消音器を製造する方法を示すもので、第1の挟持具H1、溶接用案内保持具GD、第6の中間体P6、及び第2の挟持具H2が略同軸上に配置される(図7の符号は特許文献3の符号とは異なる)。本実施形態では、内筒100は金属製板材がC字状に巻回されて成り、軸方向にスリット101を有している。図3に記載のインレットパイプ12、アウトレットパイプ13、セパレータ14及び15と同様の部品が、前工程において図7に破線で示すように予め組み立てられ、内筒100内に挿入されて第6の中間体P6が構成される。尚、セパレータ14及び15はスポット溶接等で内筒100に適宜固定し位置決めしておいてもよい。
上記第6の中間体P6は、内筒100のスリット101が案内刃GSの刃先の延長線上前方(図7の右方向)に存在するように配置される。次に、図示しない第1の進退駆動手段により第1の挟持具H1が貫通案内孔TH内に挿入され、案内刃GSの後方部近傍に配置される。一方、第2の挟持具H2は、図示しない第2の進退駆動手段により前進駆動され、内筒100が溶接用案内保持具GDの貫通案内孔TH内に挿入される。このとき、内筒100のスリット101は案内刃GSによって案内され、内筒100の軸周りを回転しないように保持された状態で貫通案内孔TH内に挿入される。また、内筒100の前方側の軸方向端面が第1の挟持具H1に当接し、内筒100は第1の挟持具H1と第2の挟持具H2によって挟持される。
そして、内筒100の両軸方向端面が挟持された状態を維持しながら、第1の挟持具H1が後退駆動されると共に第2の挟持具H2が前進駆動され、内筒100が貫通案内孔TH内に連続的に送り込まれる。これにより、内筒100の巻回ズレが矯正されるとともに、回動(割り出し)が阻止されるが、特に必要がなければ案内刃GSを省略しても構わない。この場合において、内筒100が貫通案内孔TH内に挿入される前には、突き合わされる周方向端面間に微少の間隙が存在するので、貫通案内孔TH内への挿入前の内筒100の外径は製品外径より若干大きくなっているが、貫通案内孔TH内を前進する間に(突き合わされる)周方向端面が近接し、上記の間隙が消失して製品外径となる。このように、内筒100は周方向端面が漸次突き合わされ、その突き合わせ部に対し溶接トーチWTによってプラズマ(突き合わせ)連続溶接が行われる。
以上のように、本実施形態によれば内筒の形成と構成部品の内蔵が1工程で行われるので、良好な作業効率が得られると共に、形状精度を向上させることができる。尚、上記の工程後は、前述の実施形態と同様、端板が固着されると共に、外筒が装着される。また、第6の中間体P6に、更に(図3における)端板21及び22までを取り付けた状態の中間体を設けることとしてもよい。即ち、インレットパイプ12に端板21のバーリング部を嵌合した状態でスポット溶接等によって固定すると共に、アウトレットパイプ13に端板22のバーリング部を嵌合した状態でスポット溶接等によって固定したものを、中間体として構成してもよい。
上記の各実施形態において、水や異物浸入防止のためには、内筒10と外筒30,230,330は隙間なく密着していることが望ましいが、消音器としての気密は内筒10で完結されているので、確実に排気ガスの漏洩を防止することができ、従来の消音器ほど密着性に拘る必要はない。逆に、内筒10と外筒30等との間に水分が侵入したとしても、内筒10内(即ち、消音器本体)まで侵入することはなく、外筒10と内筒30等と間の閉塞した空間の水分が逃げ場を失って膨張し、消音器が変形するといったことを懸念する必要もない。外筒30等の周方向端面(始端と終端)の固定については、前述のスポット溶接や、カーリング加工のほか、ロールシーム溶接やアーク溶接等によって連続的に結合することとしてもよい。内筒10内に収容する部品としては、上記のセパレータ14等に限らず、触媒コンバータやディーゼルパティキュレートフィルタ等の排気浄化装置や熱回収装置等を内蔵することとしてもよい。
本発明の一実施形態に係る消音器を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る消音器の重ね溶接部を示す拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係る消音器の製造工程の一例を示す工程図である。 本発明の他の実施形態に係る消音器の製造工程の一例を示す工程図である。 本発明の他の実施形態に係る消音器の重ね溶接部を示す拡大断面図である。 本発明の更に他の実施形態に係る消音器の製造工程の一例を示す工程図である。 本発明の消音器を製造する状態の一例を示す斜視図である。 従来の消音器を示す側面図である。 図8のX−X線断面図である。
符号の説明
10,100 内筒
11 突合溶接部
12 インレットパイプ
13 アウトレットパイプ
14,15 セパレータ
21,22,221,222 端板
23,24,233,234 筒状フランジ部
30,230,330 外筒

Claims (8)

  1. 金属製板材を巻回して周方向両端面を突き合わせた状態で接合部を高エネルギー連続溶接して成る内筒と、該内筒の開口端に嵌合する筒状フランジ部を有し、該筒状フランジ部の全周に亘って当該内筒に高エネルギー連続溶接して成る金属製の端板と、前記内筒の外周に金属製板材を巻回し周方向両端部を固定して成る外筒とを備えたことを特徴とする消音器。
  2. 前記端板が、前記内筒の開口端の内側に嵌合する筒状フランジ部を備え、該筒状フランジ部と前記内筒との連続溶接部を被覆するように前記外筒の金属製板材を巻回し、前記外筒の周方向両端部を固定して成ることを特徴とする請求項1記載の消音器。
  3. 前記端板が、前記内筒の開口端の外側に嵌合する筒状フランジ部を備え、該筒状フランジ部の軸方向端面と前記外筒の軸方向端面とが所定の間隙を隔てて対峙するように前記外筒の金属製板材を巻回し、前記外筒の周方向両端部を固定して成ることを特徴とする請求項1記載の消音器。
  4. 金属製板材を巻回して周方向両端面を突き合わせた状態で接合部を高エネルギー連続溶接して内筒を形成し、該内筒の開口端に嵌合する筒状フランジ部を有する金属製の端板を、該筒状フランジ部の全周に亘って当該内筒に高エネルギー連続溶接し、前記内筒の外周に金属製板材を巻回し周方向両端部を固定して外筒を形成することを特徴とする消音器の製造方法。
  5. 金属製板材を巻回して周方向両端面を突き合わせた状態で接合部を高エネルギー連続溶接して内筒を形成すると共に、前記内筒の外周に前記内筒の軸方向長さより短い幅の金属製板材を巻回し周方向両端部を固定して外筒を形成し、前記内筒の開口端に嵌合する筒状フランジ部を有する金属製の端板を、前記筒状フランジ部の軸方向端面と前記外筒の軸方向端面とが所定の間隙を隔てて対峙するように配置し、前記筒状フランジ部の全周に亘って前記内筒に高エネルギー連続溶接することを特徴とする消音器の製造方法。
  6. 前記外筒の周方向両端部を軸方向に沿って重合し、該重合部に対しスポット溶接を行い前記外筒の周方向両端部を固定することを特徴とする請求項4又は5記載の消音器の製造方法。
  7. 前記外筒の周方向両端部に対しロックシーム加工を行い前記外筒の周方向両端部を固定することを特徴とする請求項4又は5記載の消音器の製造方法。
  8. 前記外筒の周方向両端面を突き合わせた状態で接合部を高エネルギー連続溶接し、前記外筒の周方向両端部を固定することを特徴とする請求項4又は5記載の消音器の製造方法。
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