JP2008020102A - 流体供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 コージェネレーションシステムや半導体製造装置などに供給される原燃料の流量が大きく変動すると、流量制御が不安定になってしまう。
【解決手段】 流体の圧力を昇圧する昇圧機とこの圧力を所定の調節圧力にする圧力調節弁とこの所定圧力の流体の流量を流量制御信号に従って自動調節する流量制御調節弁と流れる流体の流量を検出する流量センサと流量検出信号の値が予め定めた流量設定信号の値と略等しくなるように流量制御信号を制御する流量制御部とからなり所望流量の流体を供給する流体供給装置において、圧力調節弁を比例制御圧力調節機に置換し、この比例制御圧力調節機は昇圧された流体の圧力を流量制御調節弁の1次圧力と2次圧力との差圧が適正範囲内になるように流量設定信号の値に応じて予め設定された調節圧力に調節することを特徴とする流体供給装置。
【選択図】図1
【解決手段】 流体の圧力を昇圧する昇圧機とこの圧力を所定の調節圧力にする圧力調節弁とこの所定圧力の流体の流量を流量制御信号に従って自動調節する流量制御調節弁と流れる流体の流量を検出する流量センサと流量検出信号の値が予め定めた流量設定信号の値と略等しくなるように流量制御信号を制御する流量制御部とからなり所望流量の流体を供給する流体供給装置において、圧力調節弁を比例制御圧力調節機に置換し、この比例制御圧力調節機は昇圧された流体の圧力を流量制御調節弁の1次圧力と2次圧力との差圧が適正範囲内になるように流量設定信号の値に応じて予め設定された調節圧力に調節することを特徴とする流体供給装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、コージェネレーションシステムや半導体製造装置などに供給される原燃料の流量制御を調節する流体供給装置に関するものである。
図9は、従来技術のコージェネレーションシステムの原燃料の流体供給装置の構成図である。
同図に示す流体供給装置は、原燃料(空気、都市ガス、窒素及び水素等)の流体を予め定めた圧力に昇圧する昇圧機2と、予め定めた複数個所の流体の圧力を計測する第1圧力計3、第2圧力計4及び第3圧力計5と、流量設定回路26によって設定される予め定めた流量設定信号S5の値に基づいて流量制御を行うマスフローコントローラ9と、上記流量が調節された流体を順方向に供給し逆方向への流れを阻止する逆止弁10で構成されている。
同図において、燃料電池モジュール1は供給される原燃料の化学反応によって発電すると共に高温の排気ガスも発生する。また、上記排気ガスは排気用導管17から排出され図示省略の熱交換器に供給され、熱を回収し温水などに変換して利用される。
マスフローコントローラ9は、小流量から大流量の広い範囲において流量制御を行うことができる特性を有しているので、流量設定信号S5の広い設定範囲に対して充分対応ができる。
上述の流体供給装置において、起動及び停止や負荷変動時等原燃料の流量が大幅に増加又は減少するが、上記マスフローコントローラ9を用いることにより原燃料の流量が大幅に変動しても流量制御が可能となる。(例えば、特許文献1)
また、上記マスフローコントローラ9よりも小さい入出力間の降下圧力(差圧)で流量制御を行う、図10に示す流量制御調節弁7を用いたコージェネレーションシステムも有る。
図10に示すコージェネレーションシステムは、上記マスフローコントローラ9を上記流量制御調節弁7に置換し、流量制御部18によって予め定めた流量設定信号S5の値と流量制御調節弁7を流れる流体の流量を流量センサ8によって検出した流量検出信号S1の値とに基づいて、この流量検出信号S1の値が上記流量設定信号S5の値と略等しくなるように流量制御信号S2を制御し、上記流量制御調節弁7を流れる流体の流量を制御する。よって精度の良い流量制御が可能となる。(例えば、特許文献1)
図9に示す従来技術のマスフローコントローラ9は、原燃料の流体を小流量から大流量の広いレンジで流量制御できる長所を有しているが、反面、入出力間の降下圧力が大きいという欠点も有している。このために、所定の個所に予め定めた圧力を供給するために昇圧能力を上げることが要求され、上記昇圧能力の大きい昇圧機が必要となる。また、流量制御範囲が広いマスフローコントローラ9はコストも高い。
マスフローコントローラ9より降下圧力の小さい流量制御調節弁7を使用すると、昇圧能力の小さな昇圧機で済む。しかし、図10に示す流量制御調節弁7は圧力調節弁6の所定調節圧力Prに対して流量制御可能な安定差圧範囲ΔPdが狭いという欠点を有する。よって、上記欠点により下記に示す不具合が生じる。図11は、流体供給装置の原燃料の流量と流量制御調節弁7の圧力との関係を示すグラフである。L1は従来技術の原燃料の流量と流量制御調節弁7の1次圧力との関係を示し、流量の増加に関係なく1次圧力は常に一定である。L2は原燃料の流量と流量制御調節弁7の2次圧力との関係を示し、流量の増加に応じて2次圧力が増加する。同図において、Prは圧力調節弁6の予め定めた調節圧力値を示し、Phは上記流量制御調節弁7の2次圧力の最大動作限界値を示し、PLは最小動作限界値を示す。Pr−Ph=ΔPsは上記流量制御調節弁7の最小動作差圧値を示し、Pr−PL=ΔPmは上記流量制御調節弁7の最大動作差圧値を示す。そして、ΔPs≦ΔPd≦ΔPmを満たすΔPdが上記流量制御調節弁7の安定差圧範囲を示し、この範囲に上記流量制御調節弁7の1次圧力と2次圧力との差圧が納まれば安定した流量制御を行う。
つぎに、流量制御部18によって流量設定信号S5の値をLaに設定すると、図11に示すL2の交点Aの流量に対する流量制御調節弁7の2次圧力値はPaとなる。この2次圧力値Paは、1次圧力Prに対して安定差圧範囲ΔPdの範囲に納まるために安定した流量制御を行う。しかし、上記流量設定信号S5の値をLaからLbに変更すると、L2の交点Aから交点Bに移動し、この交点Bの流量に対する流量制御調節弁7の2次圧力の値はPbとなる。この2次圧力値Pbは、1次圧力Prに対して安定差圧範囲ΔPdの範囲から大きく外れてしまい安定した流量制御ができなくなる。よって、上記流量設定信号S5の値をLbで安定した流量制御を行うには圧力調節弁6の調節圧力Prを再度適性値に変更する必要がある。
そこで、上記の課題を解決するコージェネレーションシステムや半導体製造装置などの流体供給装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、第1の発明は、流体の圧力を昇圧する昇圧機と、この昇圧された流体の圧力を所定調節圧力にする圧力調節弁と、この所定圧力の流体の流量を流量制御信号に従って自動調節する流量制御調節弁と、この流量制御調節弁を流れる流体の流量を検出して流量検出信号を出力する流量センサと、この流量検出信号の値が予め定めた流量設定信号の値と略等しくなるように前記流量制御信号を制御する流量制御部とからなり、所望流量の流体を供給する流体供給装置において、前記圧力調節弁を比例制御圧力調節機に置換し、この比例制御圧力調節機は前記昇圧された流体の圧力を前記流量制御調節弁の1次圧力と2次圧力との差圧が適正範囲内になるように、前記流量設定信号の値に応じて予め設定された調節圧力に調節することを特徴とする流体供給装置である。
第2の発明は、請求項1記載の比例制御圧力調節機が第1圧力調節弁及び第1電磁弁及び第1逆止弁の直列接続から形成される第1圧力調節路を、第n圧力調節路まで並列接続した構成であり、前記流量設定信号の値に応じて前記第1電磁弁から前記第n電磁弁までいずれか1つを開にして前記各圧力調節路に流体を流し、前記第1圧力調節弁の第1調節圧力乃至第n圧力調節弁の第n調節圧力は、前記各圧力調節路を流体が流れたときの前記差圧が適正範囲内になるように昇順に高くなる予め設定された調節圧力であることを特徴とする流体供給装置である。
第3の発明は、請求項1記載の圧力調節弁と流量制御調節弁との間に請求項2記載の第1乃至第n圧力調節弁を第1乃至第n圧力降圧体に置換した比例制御圧力調節機を設け、この第1圧力降圧体は第1流量の流体が流れたときに第1降圧値だけ降圧し、前記第n圧力降圧体は第n流量の流体が流れたときに第n降圧値だけ降圧し、前記第1乃至第n流量は昇順に大きくなる値であり、前記第1乃至第n降圧値は昇順に低くなる値であることを特徴とする流体供給装置である。
第4の発明は、流体の圧力を昇圧する昇圧機と、この昇圧された流体の圧力を所定調節圧力にする圧力調節弁と、この所定圧力の流体の流量を流量制御信号に従って自動調節する流量制御調節弁と、この流量制御調節弁を流れる流体の流量を検出して流量検出信号を出力する流量センサと、この流量検出信号の値が予め定めた流量設定信号の値と略等しくなるように前記流量制御信号を制御する流量制御部とからなり、所望流量の流体を供給する流体供給装置において、前記流量制御調節弁の2次側に背圧弁を設け、この背圧弁によって前記流量制御調節弁の2次圧力を所定値に保つことを特徴とする流体供給装置である。
第1の発明によれば、圧力調節弁を比例制御圧力調節機に置換することにより、流量設定信号の値に応じて流量制御調節弁の安定差圧範囲ΔPdに納まるように1次圧力を自動調節するので、安定差圧範囲が狭い流量制御調節弁を使用しても小流量から大流量の広い範囲で流量制御を行うことが可能となる。さらに、流量制御調節弁の1次圧力と2次圧力との間の降下圧力が小さくなるので昇圧能力の小さい小型の昇圧機が使用できる。
第2の発明によれば、上記第1の発明の効果はもとより、専用の比例制御圧力調節機を使用しないで一般的な圧力調節弁を複数個用いて構成されるので、流量設定信号の値に応じた圧力調節弁を動作させるだけで流量制御調節弁の1次圧力を簡単に最適調節できる。
第3の発明によれば、上記第1の発明の効果はもとより、一般的な圧力降圧体を複数個用いて比例制御圧力調節機を構成することで、コストを下げることができる。
第4の発明によれば、流量制御調節弁の2次側に背圧弁を設けることにより、上記第1の発明の効果と同等の効果が期待できる。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施形態1のコージェネレーションシステムに原燃料を供給する流体供給装置の構成図である。同図において、図9及び図10に示す従来技術のコージェネレーションシステムの流体供給装置の構成図と、同一符号は同一動作を行うので説明は省略し符号が相違する構成について説明する。
図1は、本発明の実施形態1のコージェネレーションシステムに原燃料を供給する流体供給装置の構成図である。同図において、図9及び図10に示す従来技術のコージェネレーションシステムの流体供給装置の構成図と、同一符号は同一動作を行うので説明は省略し符号が相違する構成について説明する。
図1において、流量制御部18は、予め定めた流量設定信号S5の値と流量制御調節弁7を流れる流体の流量を流量センサ8によって検出した流量検出信号S1の値とを略等しくなるように流量制御信号S2を制御すると共に上記流量設定信号S5を圧力設定回路27に入力する。
圧力設定回路27は、流量設定信号S5の値によって決まる流量制御調節弁7の2次圧力の値に対して1次圧力が安定差圧範囲ΔPdの中心値となる((ΔPs+ΔPm)/2)だけ昇圧する圧力設定信号S3に変換して出力する。
比例制御圧力調節機21は、流量制御調節弁7の1次圧力を制御する装置であり、圧力設定信号S3に基づいて上記流量制御調節弁7の1次圧力が2次圧力に対して((ΔPs+ΔPm)/2)昇圧された圧力に自動調節する。
図2は、実施の形態1の流体供給装置の原燃料の流量と流量制御調節弁の圧力との関係を示すグラフである。同図において、L1は従来技術の原燃料の流量と流量制御調節弁7の1次圧力との関係を示し、流量の増加に関係なく1次圧力は常に一定である。L2は原燃料の流量と流量制御調節弁7の2次圧力との関係を示し、流量の増加に応じて2次圧力が増加する。L3はL5とL6の中心に位置し、流量設定信号S5の値に応じて比例制御圧力調節機21が流量制御調節弁7の1次圧力を2次圧力に対して((ΔPs+ΔPm)/2)昇圧する状態を示す。L5は上記流量設定信号S5の値に応じて比例制御圧力調節機21が流量制御調節弁7の1次圧力を2次圧力に対してΔPm昇圧する状態を示し、上記流量制御調節弁7の1次圧力の最大昇圧限界領域を示す。L6は上記流量設定信号S5の値に応じて比例制御圧力調節機21が流量制御調節弁7の1次圧力を2次圧力に対してΔPs昇圧する状態を示し、上記流量制御調節弁7の1次圧力の最小昇圧限界領域を示す。
図2において、流量設定信号S5の値をLaに設定すると、比例制御圧力調節機21は、L2の交点Aの流量に対する流量制御調節弁7の2次圧力Paに対して、((ΔPs+ΔPm)/2)昇圧したL3の交点Cに示す圧力になるように上記流量制御調節弁7の1次圧力を調節する。このとき、上記流量制御調節弁7の1次圧力と2次圧力との差圧値は安定差圧範囲ΔPdに納まり安定した流量制御を行う。
続いて、上記流量設定信号S5の値をLaからLbに変更すると、比例制御圧力調節機21は、L2の交点Bの流量に対する流量制御調節弁7の2次圧力Pbに対して、再度((ΔPs+ΔPm)/2)昇圧したL3の交点Dに示す圧力になるように上記流量制御調節弁7の1次圧力を調節する。このときも、上記流量制御調節弁7の1次圧力と2次圧力との差圧値は安定差圧範囲ΔPdの範囲に納まる。
上述より、比例制御圧力調節機21は、流量設定信号S5の値の変化に応じて、流量制御調節弁7の1次圧力が2次圧力に対して常に(ΔPs+ΔPm)/2)昇圧した値に調節するので小流量から大流量の広いレンジで流量制御できる。
[実施の形態2]
図3は実施形態2の比例制御圧力調節機であって、圧力調節弁を用いて構成した比例制御圧力調節機の詳細図である。同図において、図1及び図10に示す流体供給装置の構成図と同一符号は、同一動作を行うので説明は省略し符号が相違する構成について説明する。
図3は実施形態2の比例制御圧力調節機であって、圧力調節弁を用いて構成した比例制御圧力調節機の詳細図である。同図において、図1及び図10に示す流体供給装置の構成図と同一符号は、同一動作を行うので説明は省略し符号が相違する構成について説明する。
図3に示す、比例制御圧力調節機21aは、調節圧力の低い第1圧力調節弁6−1から順に調節圧力の高い第5圧力調節弁6−5を用いて、第1圧力調節弁6−1、第1電磁弁19−1及び第1逆止弁24−1の直列接続から形成される第1圧力調節路と、第2圧力調節弁6−2、第2電磁弁19−2及び第2逆止弁24−2の直列接続から形成される第2圧力調節路と、第3圧力調節弁6−3、第3電磁弁19−3及び第3逆止弁24−3の直列接続から形成される第3圧力調節路と、第4圧力調節弁6−4、第4電磁弁19−4及び第4逆止弁24−4の直列接続から形成される第4圧力調節路と、第5圧力調節弁6−5、第5電磁弁19−5及び第5逆止弁24−5の直列接続から形成される第5圧力調節路とを並列接続し、各圧力調節弁の調節圧力は、流量制御調節弁7の1次圧力と2次圧力との差圧が流量制御可能な安定差圧範囲ΔPdに納まるように調節されている。
電磁弁制御回路25は、流量制御部18によって設定された流量設定信号S5の値に応じた電磁弁を選択し、流量設定値が小さいときは、第1電磁弁19−1を開にして調節圧力の低い第1圧力調節路を選択し、逆に流量設定値が大きいときは、第5電磁弁19−5を開にして調節圧力の高い第5圧力調節路を選択する。
図4は、実施形態2の流体供給装置の原燃料の流量と流量制御調節弁の圧力との関係を示すグラフである。同図において、L1は上述した従来技術の原燃料の流量と流量制御調節弁7の1次圧力との関係を示し、流量の増加に関係なく1次圧力は常に一定である。L2は原燃料の流量と流量制御調節弁7の2次圧力との関係を示し、流量の増加に応じて2次圧力が増加する。L4は原燃料の流量と流量制御調節弁7の1次圧力との関係を示し、小流量の流量設定範囲ΔK1では、第1圧力調節弁6−1の調節圧力である低圧のP1に調節し、大流量の流量設定範囲ΔK5では、第5圧力調節弁6−5の調節圧力である高圧のP5に調節され、流量の増加に応じて上記1次圧力が階段状に増加する。また、流量設定範囲ΔK3において、流量設定値がLcの時、流量制御調節弁7の1次圧力と2次圧力との差圧は最小動作差圧値ΔPsであり、流量設定値がLdの時、前記差圧(P3−P2+ΔPs)は最大動作差圧値ΔPmより小さくなるように流量設定範囲ΔK3の範囲が決められている。その他のΔK1、ΔK2、ΔK4及びΔK5も上記と同様である。
図4において、流量設定信号S5の値をLaに設定すると、電磁弁制御回路25は流量設定信号S5の値Laが、図4に示す予め定めた流量設定範囲のどの範囲に入るか判別し、上記Laが流量設定範囲ΔK5に入ると、上記電磁弁制御回路25は流量設定範囲ΔK5に対応する第5電磁弁19−5に電磁弁制御信号S4を入力して開にし、第5圧力調節路を開路して流量制御調節弁7の1次圧力をP5に調節する。このとき、L2の交点Aの流量に対する流量制御調節弁7の2次圧力Paは調節された1次圧力P5に対して安定差圧範囲ΔPdに納まり安定した流量制御を行う。
続いて、流量設定信号S5の値をLaからLbに変更すると、電磁弁制御回路25は流量設定信号S5の値Lbが、図4に示す予め定めた流量設定範囲のどの範囲に入るか再度判別し、上記Lbが流量設定範囲ΔK3に入ると上記電磁弁制御回路25は第5電磁弁19−5を閉にして第5圧力調節路を閉路すると共に流量設定範囲ΔK3に対応する第3電磁弁19−3を開にし、第3圧力調節路を開路して流量制御調節弁7の1次圧力P5からP3に再調節する。このとき、L2の交点Bの流量に対する流量制御調節弁7の2次圧力Pbは降圧された1次圧力P3に対して安定差圧範囲ΔPdに納まり安定した流量制御を行う。上述より流量を小流量から大流量に広く変化させても、安定した流量制御が可能となる。
[実施の形態3]
図5は、実施形態3の比例制御圧力調節機であって、圧力降圧体を用いて構成した比例制御圧力調節機の詳細図である。同図において、図1、図3及び図10に示す流体供給装置の構成図と同一符号は、同一動作を行うので説明は省略し符号が相違する構成について説明する。
図5は、実施形態3の比例制御圧力調節機であって、圧力降圧体を用いて構成した比例制御圧力調節機の詳細図である。同図において、図1、図3及び図10に示す流体供給装置の構成図と同一符号は、同一動作を行うので説明は省略し符号が相違する構成について説明する。
図5に示す、比例制御圧力調節機21bは、上記比例制御圧力調節機21aの調節圧力の低い第1圧力調節弁6−1から調節圧力の高い第5圧力調節弁6−5を流路抵抗(降下圧力)の大きい第1圧力降圧体20−1から流路抵抗の小さい第5圧力降圧体20−5に置換して形成し、上記比例制御圧力調節機21bを圧力調節弁6と流量制御調節弁7との間に配置している。
図6は、実施形態3の流体供給装置の原燃料の流量と流量制御調節弁の圧力との関係を示すグラフである。同図において、圧力調節弁6の調節圧力は予め定めた値P6に調節されている。L2は原燃料の流量と流量制御調節弁7の2次圧力との関係を示し、流量の増加に応じて2次圧力が増加する。L5は原燃料の流量と流量制御調節弁7の1次圧力との関係を示し、小流量の流量設定範囲ΔK1では、流路抵抗の大きい第1圧力降圧体20−1により、上記範囲ΔK1内の流量によって決まる圧力P1aからP1bの範囲に降圧され、大流量の流量設定範囲ΔK5では、流路抵抗の小さい第5圧力降圧体20−5により、上記範囲ΔK5内の流量によって決まる圧力P5aからP5bの範囲に降圧され、流量の増加に応じて上記1次圧力が階段状に増加する。実施形態3においては、圧力降圧体を用いているため、各々の流量設定範囲内において、流量制御調節弁7の1次圧力は一定ではなく、流量に伴いL5で示すように変動する。また、流量設定範囲ΔK3において、流量設定値がLcの時、流量制御調節弁7の1次圧力と2次圧力との差圧は最小動作差圧値ΔPsであり、流量設定値がLdの時、前記差圧(P3b−P2a+ΔPs)は最大動作差圧値ΔPmより小さくなるように流量設定範囲ΔK3の範囲が決められている。その他のΔK1、ΔK2、ΔK4及びΔK5も上記と同様である。
つぎに、図6を用いて動作について説明する。流量設定信号S5の値をLaに設定すると、電磁弁制御回路25は流量設定信号S5の値Laが流量設定範囲ΔK5に入ると判別し、第5電磁弁19−5に電磁弁制御信号S4を入力して開にし、第5圧力調節路を開路して流量制御調節弁7の1次圧力をL5の交点Cの圧力に調節する。このとき、L2の交点Aの流量に対する流量制御調節弁7の2次圧力Paは調節された1次圧力に対して安定差圧範囲ΔPdに納まり安定した流量制御を行う。
続いて、上記流量設定信号S5の値をLaからLbに変更すると、電磁弁制御回路25は流量設定信号S5の値Lbが流量設定範囲ΔK3に入ると判別し、上記電磁弁制御回路25は第5電磁弁19−5を閉にして第5圧力調節路を閉路すると共に流量設定範囲ΔK3に対応する第3電磁弁19−3に電磁弁制御信号S4を入力して開にし、第3圧力調節路を開路して流量制御調節弁7の1次圧力をL5の交点Dの圧力に再調節する。このとき、L2の交点Bの流量に対する流量制御調節弁7の2次圧力Pbは降圧された1次圧力に対して安定差圧範囲ΔPdに納まり安定した流量制御を行う。
上記圧力降圧体の代わりに、手動で降下圧力を調節できる圧力降下弁を用いてもよい。
[実施の形態4]
図7は、実施形態4のコージェネレーションシステムに原燃料を供給する流体供給装置の構成図である。同図において、図10に示す流体供給装置の構成図と同一符号は、同一動作を行うので説明は省略し符号が相違する構成について説明する。
図7は、実施形態4のコージェネレーションシステムに原燃料を供給する流体供給装置の構成図である。同図において、図10に示す流体供給装置の構成図と同一符号は、同一動作を行うので説明は省略し符号が相違する構成について説明する。
実施形態4は、流量制御調節弁7の2次側に背圧弁22を設け、この背圧弁22によって流量制御調節弁7の2次圧力を流量の変化に関係なく予め定めた値を保持するように調節している。
図8は、実施の形態4の流体供給装置の原燃料の流量と流量制御調節弁の圧力との関係を示すグラフである。同図において、L1は上述した従来技術の原燃料の流量と流量制御調節弁7の1次圧力との関係を示し、流量の増加に関係なく1次圧力は常に一定である。L2は原燃料の流量と背圧弁22の2次圧力との関係を示し、流量の増加に応じて2次圧力が増加する。L6は流量の増加と背圧弁22の1次圧力との関係を示す。
図8において、背圧弁22の1次圧力は、図8に示す圧力調節弁の調節圧力Prに対して流量制御調節弁7が安定動作する安定差圧範囲ΔPdに納まるように調節されているため、上記背圧弁22の1次圧力の効果により流量が変化しても流量制御調節弁7の2次圧力は上記調節圧力Prに対して安定差圧範囲ΔPdから外れることはない。
流量設定信号S5の値をLaに設定すると、上記背圧弁22を設けない場合には、L2の交点Aの流量に対する流量制御調節弁7の2次圧力はPaとなる。そして、上記背圧弁22を設けた場合には、L6の交点Eの圧力が流量制御調節弁7の2次圧力になる。このとき、上記流量制御調節弁7の2次圧力は1次圧力Prに対して安定差圧範囲ΔPdを外れることはない。
続いて、流量設定信号S5の値をLaがLbに変更すると、上記背圧弁22を設けない場合には、L2の交点Bの流量に対する流量制御調節弁7の2次圧力はPbとなり、1次圧力Prに対して安定差圧範囲ΔPdの範囲には納まらなくなる。しかし、設けた場合には、L6の交点Fの圧力が流量制御調節弁7の2次圧力となるために、1次圧力Prに対して安定差圧範囲ΔPdに納まるようになる。
上記実施の形態の説明では、コージェネレーションシステムを例として説明したが、半導体製造装置など流体供給装置を必要とする装置に対しても適用でき、同様な効果が得られるものである。
1 燃料電池モジュール
2 昇圧機
3 第1圧力計
4 第2圧力計
5 第3圧力計
6 圧力調節弁
6−1 第1圧力調節弁
6−2 第2圧力調節弁
6−3 第3圧力調節弁
6−4 第4圧力調節弁
6−5 第5圧力調節弁
7 流量制御調節弁
8 流量センサ
9 マスフローコントローラ
10 逆止弁
11、12 配管
13、14 配管
15、16 配管
17 排気用導管
18 流量制御部
19−1 第1電磁弁
19−2 第2電磁弁
19−3 第3電磁弁
19−4 第4電磁弁
19−5 第5電磁弁
20−1 第1圧力降圧体
20−2 第2圧力降圧体
20−3 第3圧力降圧体
20−4 第4圧力降圧体
20−5 第5圧力降圧体
21 比例制御圧力調節機
21a 比例制御圧力調節機
21b 比例制御圧力調節機
22 背圧弁
23 第4圧力計
24−1 第1逆止弁
24−2 第2逆止弁
24−3 第3逆止弁
24−4 第4逆止弁
24−5 第5逆止弁
25 電磁弁制御回路
26 流量設定回路
27 圧力設定回路
S1 流量検出信号
S2 流量制御信号
S3 圧力設定信号
S4 電磁弁制御信号
S5 流量設定信号
2 昇圧機
3 第1圧力計
4 第2圧力計
5 第3圧力計
6 圧力調節弁
6−1 第1圧力調節弁
6−2 第2圧力調節弁
6−3 第3圧力調節弁
6−4 第4圧力調節弁
6−5 第5圧力調節弁
7 流量制御調節弁
8 流量センサ
9 マスフローコントローラ
10 逆止弁
11、12 配管
13、14 配管
15、16 配管
17 排気用導管
18 流量制御部
19−1 第1電磁弁
19−2 第2電磁弁
19−3 第3電磁弁
19−4 第4電磁弁
19−5 第5電磁弁
20−1 第1圧力降圧体
20−2 第2圧力降圧体
20−3 第3圧力降圧体
20−4 第4圧力降圧体
20−5 第5圧力降圧体
21 比例制御圧力調節機
21a 比例制御圧力調節機
21b 比例制御圧力調節機
22 背圧弁
23 第4圧力計
24−1 第1逆止弁
24−2 第2逆止弁
24−3 第3逆止弁
24−4 第4逆止弁
24−5 第5逆止弁
25 電磁弁制御回路
26 流量設定回路
27 圧力設定回路
S1 流量検出信号
S2 流量制御信号
S3 圧力設定信号
S4 電磁弁制御信号
S5 流量設定信号
Claims (4)
- 流体の圧力を昇圧する昇圧機と、この昇圧された流体の圧力を所定調節圧力にする圧力調節弁と、この所定圧力の流体の流量を流量制御信号に従って自動調節する流量制御調節弁と、この流量制御調節弁を流れる流体の流量を検出して流量検出信号を出力する流量センサと、この流量検出信号の値が予め定めた流量設定信号の値と略等しくなるように前記流量制御信号を制御する流量制御部とからなり、所望流量の流体を供給する流体供給装置において、前記圧力調節弁を比例制御圧力調節機に置換し、この比例制御圧力調節機は前記昇圧された流体の圧力を前記流量制御調節弁の1次圧力と2次圧力との差圧が適正範囲内になるように、前記流量設定信号の値に応じて予め設定された調節圧力に調節することを特徴とする流体供給装置。
- 請求項1記載の比例制御圧力調節機が第1圧力調節弁及び第1電磁弁及び第1逆止弁の直列接続から形成される第1圧力調節路を、第n圧力調節路まで並列接続した構成であり、前記流量設定信号の値に応じて前記第1電磁弁から前記第n電磁弁までいずれか1つを開にして前記各圧力調節路に流体を流し、前記第1圧力調節弁の第1調節圧力乃至第n圧力調節弁の第n調節圧力は、前記各圧力調節路を流体が流れたときの前記差圧が適正範囲内になるように昇順に高くなる予め設定された調節圧力であることを特徴とする流体供給装置。
- 請求項1記載の圧力調節弁と流量制御調節弁との間に請求項2記載の第1乃至第n圧力調節弁を第1乃至第n圧力降圧体に置換した比例制御圧力調節機を設け、この第1圧力降圧体は第1流量の流体が流れたときに第1降圧値だけ降圧し、前記第n圧力降圧体は第n流量の流体が流れたときに第n降圧値だけ降圧し、前記第1乃至第n流量は昇順に大きくなる値であり、前記第1乃至第n降圧値は昇順に低くなる値であることを特徴とする流体供給装置。
- 流体の圧力を昇圧する昇圧機と、この昇圧された流体の圧力を所定調節圧力にする圧力調節弁と、この所定圧力の流体の流量を流量制御信号に従って自動調節する流量制御調節弁と、この流量制御調節弁を流れる流体の流量を検出して流量検出信号を出力する流量センサと、この流量検出信号の値が予め定めた流量設定信号の値と略等しくなるように前記流量制御信号を制御する流量制御部とからなり、所望流量の流体を供給する流体供給装置において、前記流量制御調節弁の2次側に背圧弁を設け、この背圧弁によって前記流量制御調節弁の2次圧力を所定値に保つことを特徴とする流体供給装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2006-07-12 JP JP2006191031A patent/JP2008020102A/ja active Pending
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