JP2008019145A - 無鉛ガラス組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】600℃以下の低い軟化点を有する無鉛ガラス組成物において、ビスマスの使用量を抑制しつつ光透過率を向上させる。
【解決手段】酸化物換算の質量%で、SiO2が5〜30%、B23が30〜60%、Al23が1〜25%、Li2O、Na2O及びK2Oの何れか1種以上が合計5〜20%、MgO及びCaOの何れか1種以上が合計0.1〜15%、SrO及びBaOの何れか1種以上が合計0.1〜20%、しかも、MgO、CaO、SrO及びBaOの合計が0.2〜25%で、ZnOが0〜15%となる組成である無鉛ガラス組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、無鉛ガラス組成物と、無鉛ガラス組成物が用いられるプラズマディスプレイパネル誘電体層用ガラスに関する。
近年の高画質化、省スペース化、省エネルギー化の流れの中で、陰極線管式画像表示装置(以下「CRT」ともいう)に代わり、フラットパネルディスプレイが用いられている。
特に、プラズマディスプレイパネル(以下「PDP」ともいう)は、発色がよく画像も鮮明であり、大画面化が比較的容易であるという点から広く用いられている。
このPDPには、前面側と背面側とにガラス板が配されており、この前面側のガラス板(以下「前面板」ともいう)と背面側のガラス板(以下「背面板」ともいう)とは、例えば、ソーダライムガラスや高歪点ガラスなどのガラス基板の一面側に電極が設けられて形成されており、この前面板と背面板とは互いに電極が形成された面を対向させて配されている。
この前面板と背面板の電極は、線状電極が平行に多数本配されたストライプ状に形成されており、前面板と背面板は、PDPを正面から見た場合にそれぞれの電極が格子状となるように互いの電極を直交させて配されている。また、前面板、背面板のそれぞれのガラス板においては、この電極がさらに誘電体層と呼ばれるガラスの層で被覆されている。また、通常、背面板には、電極間を仕切る隔壁と呼ばれるガラス壁が立設されている。
そして、PDPにおいては、この前面板の誘電体層(以下「前面誘電体層」ともいう)が背面板の隔壁により背面板の誘電体層(以下「背面誘電体層」ともいう)から離間した状態で支持されることにより、前面誘電体層と背面誘電体層と隔壁とにより空間が画定され、該空間に蛍光体が配されて表示セルが形成され、前面側と背面側との電極間のプラズマ放電によりこの表示セルの蛍光体を発光させて表示させている。
この誘電体層や隔壁は、通常、粉末状のガラスを含むペーストやグリーンシートをガラス基板上で焼結することにより形成されている。そのため、これらの誘電体層や隔壁に用いられるガラスは、ガラス基板上で焼結し得る低い軟化温度(軟化点)を有することが必要であり、通常、これらに用いられるガラスは600℃以下の軟化点を有している。
また、この誘電体層、特に、前面板の誘電体層においては、低い温度で焼成できることのみならず、得られる誘電体層として、透明性(光透過率)の高いものが求められている。
ところで、従来、上記のような低い軟化点を有する低軟化点ガラスとして酸化鉛を多く含んだガラスが知られている。しかし、近年においては、環境意識の高まりから、廃棄処理、作業環境における問題を抑制することのできる無鉛系の低軟化点ガラスが望まれている。
この無鉛系の低軟化点ガラスのための無鉛ガラス組成物として、近年、酸化ビスマスと酸化ホウ素とを主たる成分とするビスマス系無鉛ガラス組成物が用いられるようになってきている。(下記特許文献1参照)
しかし、ビスマスは、希少金属であるとともに、近年、ビスマスも鉛ほどではないが環境に悪影響を及ぼすことが懸念されるようになってきており、ビスマスの使用も低減させることが要望されるようになっている。
このようなことから、近年、ホウ酸亜鉛系無鉛ガラス組成物を用いることが検討されてきている。(下記特許文献2、3参照)
しかし、このホウ酸亜鉛系無鉛ガラス組成物については、十分向上された光透過率を有するものが見出されていない。
すなわち、従来の無鉛ガラス組成物においては、ビスマスの含有量を抑制しつつPDPの誘電体層用ガラスなどに求められる優れた光透過率を有するものが見出されていない。
なお、このような問題は、PDP誘電体層用ガラスに用いられる無鉛ガラス組成物のみならず、ビスマスの含有量を抑制しつつ高い光透過率が求められる低軟化点の無鉛ガラス組成物に共通の問題である。
特開2003−128430号公報 特開2000−313635号公報 特開2005−47778号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、600℃以下の低い軟化点を有する無鉛ガラス組成物において、ビスマスの含有量を抑制しつつ光透過率を向上させることを課題としている。
ホウ酸亜鉛系無鉛ガラス組成物などのビスマスの使用が抑制されている無鉛ガラス組成物においては、低軟化点化のための成分としてZnOが比較的多く含有された組成となっているが、本発明者らは、ビスマスの使用が抑制されている無鉛ガラス組成物では、このZnOの量を低減させることで光透過率を向上させ得ることを見出した。そして、B23とSiO2を主たる成分とした無鉛ガラスの組成について鋭意検討を行った結果、本発明の完成に到ったのである。
すなわち本発明は、前記課題を解決すべく、酸化物換算の質量%で、SiO2が5〜30%、B23が30〜60%、Al23が1〜25%、Li2O、Na2O及びK2Oの何れか1種以上が合計5〜20%、MgO及びCaOの何れか1種以上が合計0.1〜15%、SrO及びBaOの何れか1種以上が合計0.1〜20%、しかも、MgO、CaO、SrO及びBaOの合計が0.2〜25%で、ZnOが0〜15%となる組成であることを特徴とする無鉛ガラス組成物を提供する。
本発明によれば、無鉛ガラス組成物におけるZnO以外の組成が、酸化物換算の質量%で、SiO2が5〜30%、B23が30〜60%、Al23が1〜25%、Li2O、Na2O及びK2Oの何れか1種以上が合計5〜20%、MgO及びCaOの何れか1種以上が合計0.1〜15%、SrO及びBaOの何れか1種以上が合計0.1〜20%で、しかも、MgO、CaO、SrO及びBaOの合計が0.2〜25%であることから無鉛ガラス組成物をZnOの含有量を抑制しつつも軟化点の低いものとし得る。
したがって、本発明によれば、ZnOの含有量が抑制されることにより、光透過率が向上されることとなり、ビスマスの使用量を抑制しつつも光透過率が向上された無鉛ガラス組成物を提供し得る。
以下に、本発明の好ましい実施の形態についてプラズマディスプレイパネル(PDP)の前面板の誘電体層の形成に用いられる無鉛ガラス組成物を説明する。
本実施形態における無鉛ガラス組成物には、SiO2、B23、Al23が含有されている。また、Li2O、Na2O及びK2Oの何れか1種以上、ならびに、MgO及びCaOの何れか1種以上が含有されている。さらには、SrO及びBaOの何れか1種以上が含有されている。
また、本実施形態の無鉛ガラス組成物は、任意成分としてZnOが含有されている。
前記SiO2は、ガラスの安定化に必要な必須成分であり、その含有量は、酸化物換算の質量%で5〜30%とされる。
このSiO2の含有量がこのような範囲であるのは、5%未満の場合には、無鉛ガラス組成物が不安定になり、形成されるガラスが結晶化して光透過性を低下させてしまうためである。30%を超えて含有される場合には、600℃以下での焼成が困難となり、ガラス基板上での焼成が困難となる。しかも、ガラスの粘度が高くなりすぎて、粉末ガラスを用いて誘電体層を形成する場合などにおいて泡が抜け難くなって光透過性を低下させてしまうおそれがある。
このような点において、SiO2の含有量は、5〜25%であることが好ましく、より好ましくは、10〜25%であり、15〜25%であることがさらに好ましい。
前記B23も、ガラスの安定化に必要な必須成分であり、その含有量は、酸化物換算の質量%で30〜60%とされる。
このB23の含有量がこのような範囲であるのは、30%未満の場合には、無鉛ガラス組成物が不安定になり、形成されるガラスが結晶化して光透過性を低下させてしまうためである。60%を超えて含有される場合には、600℃以下での焼成が困難となり、ガラス基板上での焼成が困難となる。しかも、ガラスの化学的耐久性を低下させてしまうおそれがある。
このような点において、B23の含有量は、33〜60%であることが好ましく、より好ましくは、35〜57%であり、40〜55%であることがさらに好ましい。
前記Al23も、ガラスの安定化に必要な必須成分であり、その含有量は、酸化物換算の質量%で1〜25%とされる。
このAl23の含有量がこのような範囲であるのは、1%未満の場合には、無鉛ガラス組成物が不安定になり、形成されるガラスが結晶化して光透過性を低下させてしまうためである。25%を超えて含有される場合には、600℃以下での焼成が困難となり、ガラス基板上での焼成が困難となる。
このような点において、Al23の含有量は、3〜23%であることが好ましく、より好ましくは、5〜20%であり、7〜15%であることがさらに好ましい。
前記Li2O、Na2O及びK2Oは、ガラスの低融化に有効な成分であり、これらLi2O、Na2O及びK2Oの何れか1種以上を無鉛ガラス組成物に含有させることが必須である。また、その含有量は、酸化物換算の質量%で合計5〜20%である。Li2O、Na2O及びK2Oの一種以上がこのような範囲とされるのは、含有量が5%未満の場合は、無鉛ガラス組成物の軟化点が600℃を超えてしまい、ガラス基板上での焼成が困難となる。
一方、20%を超えて含有される場合には、熱膨張係数が大きくなりすぎて焼成時に反り、割れを発生させたりして焼成自体が困難となるためである。しかも、誘電体層を形成する場合に、電極と反応による着色(黄変)が生じる可能性が高くなる。
このような点において、Li2O、Na2O及びK2Oの何れか1種以上の含有量は、合計で7〜18%であることが好ましく、より好ましくは、9〜16%であり、10〜15%であることがさらに好ましい。
しかも、酸化物換算の質量%でLi2Oの含有量をXLi、Na2Oの含有量をXNa、K2Oの含有量をXKとしたときに、これらLi2O、Na2O及びK2Oが、(XLi+XNa)/XK≦1の関係を満足させる組成比で無鉛ガラス組成物に含有されている場合には上記の黄変をより確実に抑制させることができ、PDPの誘電体層の形成に好適なものとさせ得る。
前記MgO及びCaOは、ガラスの結晶化を抑制し、光透過率を向上させるのに有効な成分であり、これらMgO及びCaOの何れか1種以上を無鉛ガラス組成物に含有させることが必須である。また、その含有量は、酸化物換算の質量%で合計0.1〜15%である。MgO及びCaOの何れか1種以上がこのような範囲とされるのは、含有量が0.1%未満の場合は、無鉛ガラス組成物が不安定になり、形成されるガラスが結晶化して光透過性を低下させてしまうためである。
一方、15%を超えて含有される場合には、600℃以下での焼成が困難となり、ガラス基板上での焼成が困難となる。
このような点において、MgO及びCaOの何れか1種以上の含有量は、合計で0.1〜10%であることが好ましく、より好ましくは、0.2〜8%であり、0.2〜5%であることがさらに好ましい。
前記SrO及びBaOは、ガラスの結晶化を抑制し、光透過率を向上させるのに有効な成分であり、これらSrO及びBaOの何れか1種以上を無鉛ガラス組成物に含有させることが必須である。また、その含有量は、酸化物換算の質量%で合計0.1〜20%である。SrO及びBaOの何れか1種以上がこのような範囲とされるのは、含有量が0.1%未満の場合は、無鉛ガラス組成物が不安定になり、形成されるガラスが結晶化して光透過性を低下させてしまうためである。
一方、20%を超えて含有される場合には、熱膨張係数が大きくなりすぎて焼成時に反り、割れを発生させたりして焼成自体が困難となる。
このような点において、SrO及びBaOの何れか1種以上の含有量は、合計で0.1〜15%であることが好ましく、より好ましくは0.2〜10%であり、0.3〜8%であることがさらに好ましい。
なお、上記のMgO及びCaOの何れか1種以上とSrO及びBaOの何れか1種以上とは、それらの合計、すなわちMgO、CaO、SrO及びBaOの合計として、酸化物換算の質量%で0.2〜25%とする必要がある。
これらの範囲外では、ガラスの安定性、600℃以下の軟化点、高い光透過性、熱膨張係数の適正化、ならびに、化学的耐久性などの特性においてバランスの取れた無鉛ガラス組成物とすることができないためである。
上記のような特性をPDPの誘電体層の形成に好適な範囲においてバランスさせ得る点において、MgO、CaO、SrO及びBaOの合計量は、酸化物換算の質量%で0.2〜23%であることが好ましく、より好ましくは0.4〜20%であり、0.6〜15%であることがさらに好ましい。
前記ZnOは、任意成分であり、ガラスの熱膨張係数が変化することを抑制しつつガラスを低融化させることができる。しかし、このZnOは、無鉛ガラス組成物を不安定にさせて、形成されるガラスの結晶化をまねき光透過性を低下させるおそれがある。したがって、その含有量は、酸化物換算の質量%で0〜15%であり、より好ましくは13%以下であり、10%以下であることがさらに好ましい。
また、本実施形態の無鉛ガラス組成物には、本発明の効果を損ねない範囲において上記に示したもの以外の他成分を含有させることができる。
この他成分としては、PDPの誘電体層を形成する場合に、電極との反応による黄変を抑制させるCuOなどの成分や不純物成分などを例示でき、このCuOを無鉛ガラス組成物に含有させる場合には、酸化物換算の質量%で0.1〜1%であることが好ましい。
本発明の無鉛ガラス組成物を上記のような組成とすることにより、Bi23の含有量を、例えば、酸化物換算の質量%で5%以下に抑制しつつ、さらには、Bi23の含有量を実質0%(Bi23を含まない組成)としつつ、無鉛ガラス組成物を600℃以下の低軟化点で光透過性に優れたものとし得る。
これらの無鉛ガラス組成物を用いてガラスを形成する場合は、すべての原料を、例えば1000〜1300℃の温度で、混合溶融して均一なガラスを作製し、該ガラスをボールミルなどの粉砕手段により粉末とすることで均一な性状のガラスを得ることができる。
また、上記のように作製された粉末を、一般的なバインダー樹脂ならびに溶剤などを用いてペースト化し、スクリーン印刷法などによりガラス基板上に塗布、乾燥して焼結することで均一な厚みのガラス膜を形成させることができる。
また、上記のように作製された粉末ガラスを用いてグリーンシートを作製し、ガラス基板上に圧着させて焼結することで均一な厚みのガラス膜を形成させることができる。
本実施形態においては、無鉛系でありながら、ガラス基板上で焼結し得る低軟化点を有することが強く要望され、しかも、光透過性の向上が強く求められていることから、本発明の効果を顕著に発揮させ得る点において無鉛ガラス組成物をPDP前面板の誘電体層用無鉛ガラスに用いる場合を例に説明したが、本発明の無鉛ガラス組成物は、PDP前面板の誘電体層用に限定されるものではなく、PDP背面板の誘電体層用や隔壁に用いることもできる。このPDP背面板の誘電体層用や隔壁には、例えば、無鉛ガラス組成物とともに酸化物セラミックスフィラーを混合して用いることにより強度や外観の調整を行うことができる。この酸化物セラミックスフィラーとしては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニアなどを単独または複数混合したものを用いることができる。
また、本発明においては、無鉛ガラス組成物を上記のようにPDP用途に限定するものでもなくPDP以外の用途にも使用することができる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1〜15、比較例1〜10)
<配合材料>
各実施例、比較例の無鉛ガラス組成物を作製すべく用いた配合材料は、以下のとおり。
配合材料:SiO2、H3BO3、Al23、ZnO、MgCO3、CaCO3、SrCO3、BaCO3、Li2CO3、Na2CO3、K2CO3、CuO
<無鉛ガラス組成物の作製>
表1、2に示す組成となるよう上記配合材料を調合し、混合の後、白金ルツボを用いて約1000〜1300℃の温度で1〜2時間溶融した。該溶融したガラスをステンレス製の冷却ロールにて急冷し、ガラスフレークを作製した。
次いで、ガラスフレークを粉砕して気流分級により平均粒径1〜3μmの粉末ガラスを作製した。
<評価試料の作製>
上記粉末ガラスを示差熱分析(DTA)用試料とした。
また、上記粉末ガラスをプレス成型し、焼成した後、直径5mm×長さ15mmの円柱状試料を作製し、熱膨張係数測定用試料とした。
また、上記粉末ガラスとエチルセルロース、ターピネオールを主成分とするビヒクルとによりガラスペーストを作製した。
得られた、ガラスペーストをガラス基板(旭硝子社(株)製、商品名「PD−200」)上に、焼結後に30μmの厚さとなるようスクリーン印刷して、各実施例、比較例の無鉛ガラス組成物の軟化点よりも5℃高い温度で30分間焼成して厚さ30μmの光透過率測定試料とした。
さらに、光透過率測定試料の作製に用いたガラスペーストを電極との反応(黄変)の観察用試料とした。
(評価)
1)軟化点
各実施例、比較例の無鉛粉末ガラスを用いた粉末ガラス試料を、理学電機(株)社製DTA(型名「TG−8120」)を用いて、大気雰囲気下において20℃/分の昇温速度で示差熱分析測定を行い、軟化時の吸熱ピークが終了した点を接線法により求め軟化点とした。結果を、表1、2に併せて示す。
2)熱膨張係数
各実施例、比較例の無鉛粉末ガラスを用いたロッド状試料と石英ガラスにより形成された標準試料とを、理学電機(株)社製の熱機械分析装置(商品名「TMA8310」)を用いて、室温から10℃/minで昇温して熱膨張曲線の測定を行い、50℃から350℃までに観測される熱膨張係数の値を平均して各実施例、比較例の無鉛粉末ガラスの熱膨張係数とした。結果を、表1、2に併せて示す。(なお、通常、この熱膨張係数が60〜85×10-7/℃の範囲内であれば、焼成時の割れやひび、反りなどの問題が発生するおそれを十分低減し得る。)
3)光透過率
各実施例、比較例の厚さ30μmのガラス膜を形成した試験片を(株)日立ハイテクノロジーズ社製分光光度計(型名「U−3010(積分球なし)」)を用いて、550nmの光透過率を求めた。結果を、表1、2に併せて示す。
4)黄変
ガラス基板(旭硝子(株)社製、商品名「PD−200」)上に銀電極を形成し、このガラス基板上に、ガラスペーストをスクリーン印刷し、軟化点よりも5℃高い温度で30分間焼成した後、銀電極の部分における黄変の発生を目視にて観察した。
観察の結果、黄変が全く見られなかったものを「○」、僅かに黄変が観察されたものを「△」、明らかに黄変が観察されたものを「×」として判定した。結果を、表1、2に併せて示す。
Figure 2008019145
Figure 2008019145
この表から、酸化物換算の質量%で、SiO2が5〜30%、B23が30〜60%、Al23が1〜25%、Li2O、Na2O及びK2Oの何れか1種以上が合計5〜20%、MgO及びCaOの何れか1種以上が合計0.1〜15%、SrO及びBaOの何れか1種以上が合計0.1〜20%、しかも、MgO、CaO、SrO及びBaOの合計が0.2〜25%で、ZnOが0〜15%となる組成であることを特徴とする無鉛ガラス組成物は、ビスマスの使用量を抑制させつつ(あるいは用いることなく)、600℃以下の低い軟化点で、しかも、優れた光透過率を有することがわかる。
さらに、Li2Oの含有量をXLi、Na2Oの含有量をXNa、K2Oの含有量をXKとしたときに、Li2O、Na2O及びK2Oが、(XLi+XNa)/XK≦1を満足させる組成比である場合には、黄変(電極との反応)をより確実に抑制させることができ、無鉛ガラス組成物をPDPの誘電体層の形成に好適なものとさせ得ることもわかる。

Claims (5)

  1. 酸化物換算の質量%で、SiO2が5〜30%、B23が30〜60%、Al23が1〜25%、Li2O、Na2O及びK2Oの何れか1種以上が合計5〜20%、MgO及びCaOの何れか1種以上が合計0.1〜15%、SrO及びBaOの何れか1種以上が合計0.1〜20%、しかも、MgO、CaO、SrO及びBaOの合計が0.2〜25%で、ZnOが0〜15%となる組成であることを特徴とする無鉛ガラス組成物。
  2. 酸化物換算の質量%で、Li2Oの含有量をXLi、Na2Oの含有量をXNa、K2Oの含有量をXKとしたときに、Li2O、Na2O及びK2Oが、下記式を満足させる組成比である請求項1記載の無鉛ガラス組成物。
    (XLi+XNa)/XK≦1
  3. 酸化物換算の質量%で、さらに、CuOを0.1〜1%含有する組成である請求項1または2に記載の無鉛ガラス組成物。
  4. プラズマディスプレイパネルの誘電体層の形成に用いられるプラズマディスプレイパネル誘電体層用無鉛ガラスであって、請求項1乃至3の何れかの無鉛ガラス組成物が用いられていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル誘電体層用無鉛ガラス。
  5. プラズマディスプレイパネルの前面板の誘電体層の形成に用いられる請求項4に記載のプラズマディスプレイパネル誘電体層用無鉛ガラス。
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