JP2008017198A - 光源色算出装置、光源色算出方法及び撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 水中等の特殊な撮影状況下で撮影した画像について光源色を正確に算出することができる光源色算出装置、光源色算出方法及び撮影装置を提供する。
【解決手段】 撮影状況判別部100は、操作スイッチの撮影状況モード選択スイッチにより設定された撮影状況モードに応じて画像の撮影状況を判別する。軌跡選択部102は、撮影状況判別部100により判別された撮影状況に基づいて、光源色の算出に使用する光源色軌跡を選択する。ホワイトバランスゲイン算出回路106は、光源色算出部104により算出された光源色に応じてホワイトバランス調整回路110のR、G、B信号に対するゲイン値(ホワイトバランスゲイン)を算出する。ホワイトバランス調整回路110は、オフセット補正回路108によりオフセット処理された画像信号を取り込み、ホワイトバランスゲイン算出回路106により算出されたゲイン値を用いてホワイトバランス調整を行う。
【選択図】 図2
【解決手段】 撮影状況判別部100は、操作スイッチの撮影状況モード選択スイッチにより設定された撮影状況モードに応じて画像の撮影状況を判別する。軌跡選択部102は、撮影状況判別部100により判別された撮影状況に基づいて、光源色の算出に使用する光源色軌跡を選択する。ホワイトバランスゲイン算出回路106は、光源色算出部104により算出された光源色に応じてホワイトバランス調整回路110のR、G、B信号に対するゲイン値(ホワイトバランスゲイン)を算出する。ホワイトバランス調整回路110は、オフセット補正回路108によりオフセット処理された画像信号を取り込み、ホワイトバランスゲイン算出回路106により算出されたゲイン値を用いてホワイトバランス調整を行う。
【選択図】 図2
Description
本発明は光源色算出装置、光源色算出方法及び撮影装置に係り、特に画像の撮影状況下の光源色を算出する技術に関する。
従来、黒体輻射の軌跡が通るある範囲に色差信号(Cr、Cb)が存在するデータから、ホワイトバランスをとるための評価値として(有効データの積分値)/(有効データ数)を求めるホワイトバランス方法が提案されている(特許文献1)。
特開平5−168033号公報
ところで、色バランスが著しく偏った光源の下で撮影した場合、画像から得られた色情報の分布が色空間において黒体軌跡から離れた位置に分布することがある。例えば、水中における光源色は、陸上とは異なり、水の影響により光源色のうち赤の成分(R成分)が減少して青が強くなる。この場合、黒体軌跡に基づく光源色の算出ができないという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、水中等の特殊な撮影状況下で撮影した画像について光源色を正確に算出することができる光源色算出装置、光源色算出方法及び撮影装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る光源色算出装置は、所定の色空間における色温度に応じた物体の色変化の軌跡である光源色軌跡を少なくとも2つ記憶する光源色軌跡記憶手段と、撮像素子を介して入力された画像から色情報を取得する色情報取得手段と、前記画像の撮影状況に応じて、前記光源色軌跡記憶手段に記憶された光源色軌跡の中から、光源色の算出に用いる光源色軌跡を選択する光源色軌跡選択手段と、前記光源色軌跡選択手段により選択された光源色軌跡及び前記色情報に基づいて、前記画像の撮影状況下における光源色を算出する光源色算出手段とを備えることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、撮影状況に応じて光源色軌跡を選択することにより、通常の撮影状況に比べて色分布が偏った特殊な撮影状況下で撮影した画像から光源色を正確に算出することができる。これにより、撮影状況にあわせて画像のホワイトバランス調整を正確に行うことができる。
なお、請求項2に示すように、前記光源色軌跡記憶手段は、光源の色温度を変化させた際の黒体の色変化の軌跡である黒体軌跡を記憶している。
請求項3に係る光源色算出装置は、水の分光特性情報を取得する分光特性取得手段と、水面の光源色を取得する手段と、前記水面の光源色と前記水の分光特性情報に基づいて、水中において所定の色空間における色温度に応じた物体の色変化の軌跡を示す水中用光源色軌跡を算出する水中用光源色軌跡算出手段と、水中で撮影された画像から色情報を取得する色情報取得手段と、前記水中用光源色軌跡及び前記色情報に基づいて光源色を算出する光源色算出手段とを備えることを特徴とする。
請求項3に係る発明によれば、水面の光源色を測定して水中用光源色軌跡を算出することにより、撮影状況に適した光源色軌跡を用いて光源色を算出することができる。これにより、撮影状況にあわせて画像のホワイトバランス調整を正確に行うことができる。
請求項4に係る発明は、請求項3の光源色算出装置において、前記画像の撮影場所の情報を入力する入力手段を更に備え、前記分光特性取得手段は、外部記録媒体又はネットワークを介して、前記撮影場所の水の分光特性情報を取得することを特徴とする。
請求項4に係る発明によれば、各撮影場所の水の分光特性を取得して水面の光源色を測定し、水中用光源色軌跡を算出することにより、各撮影場所に適した光源色軌跡を用いて光源色を算出することができる。これにより、撮影状況にあわせて画像のホワイトバランス調整を正確に行うことができる。
請求項5に係る撮影装置は、画像を撮影する撮影手段と、前記撮影手段により撮影された画像から光源色を算出する、前記請求項1から4の光源色算出装置と、前記光源色算出装置により算出された光源色に基づいて、前記撮影された画像にホワイトバランス調整を施すホワイトバランス調整手段とを備えることを特徴とする。
請求項5に係る発明によれば、本発明の光源色算出装置を備えることにより、ホワイトバランス調整を正確に行って、撮影画像やスルームービー画の色の再現性を高めることができる。
請求項6に係る光源色算出方法は、所定の色空間における色温度に応じた物体の色変化の軌跡である光源色軌跡を少なくとも2つ記憶する光源色軌跡記憶工程と、撮像素子を介して入力された画像から色情報を取得する色情報取得工程と、前記画像の撮影状況に応じて、前記光源色軌跡記憶工程において記憶された光源色軌跡の中から、光源色の算出に用いる光源色軌跡を選択する光源色軌跡選択工程と、前記光源色軌跡選択工程において選択された光源色軌跡及び前記色情報に基づいて、前記画像の撮影状況下における光源色を算出する光源色算出工程とを備えることを特徴とする。
請求項7に係る光源色算出方法は、水の分光特性情報を取得する分光特性取得工程と、水面の光源色を取得する工程と、前記水面の光源色と前記水の分光特性情報に基づいて、水中において所定の色空間における色温度に応じた物体の色変化の軌跡を示す水中用光源色軌跡を算出する水中用光源色軌跡算出工程と、水中で撮影された画像から色情報を取得する色情報取得工程と、前記水中用光源色軌跡及び前記色情報に基づいて光源色を算出する光源色算出工程とを備えることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項7の光源色算出方法において、前記画像の撮影場所の情報を入力する入力工程を更に備え、前記分光特性取得工程は、外部記録媒体又はネットワークを介して、前記撮影場所の水の分光特性情報を取得する工程を更に備えることを特徴とする。
本発明によれば、撮影状況に応じて光源色軌跡を用いることにより、通常の撮影状況に比べて色分布が偏った特殊な撮影状況下で撮影した画像から光源色を正確に算出することができる。また、本発明の撮影装置によれば、撮影状況にあわせて画像のホワイトバランス調整を正確に行うことができ、撮影画像の色の再現性を高めることができる。
以下、添付図面に従って本発明に係る光源色算出装置、光源色算出方法及び撮影装置の好ましい実施の形態について説明する。
[撮影装置の構成]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る撮影装置の主要構成を示すブロック図である。図1に示す撮影装置1は、静止画や動画の記録及び再生機能を備えた電子カメラであり、撮影装置1全体の動作は中央処理装置(CPU)10によって統括制御される。CPU10は、所定のプログラムに従って本カメラシステムを制御する制御手段として機能するとともに、自動露出(AE)演算、自動焦点調節(AF)演算、ホワイトバランス(WB)調整演算等、各種演算を実施する演算手段として機能する。電源回路12は、本カメラシステムの各ブロックに電源を供給する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る撮影装置の主要構成を示すブロック図である。図1に示す撮影装置1は、静止画や動画の記録及び再生機能を備えた電子カメラであり、撮影装置1全体の動作は中央処理装置(CPU)10によって統括制御される。CPU10は、所定のプログラムに従って本カメラシステムを制御する制御手段として機能するとともに、自動露出(AE)演算、自動焦点調節(AF)演算、ホワイトバランス(WB)調整演算等、各種演算を実施する演算手段として機能する。電源回路12は、本カメラシステムの各ブロックに電源を供給する。
CPU10には、バス14を介してROM(Read Only Memory)16及びEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)18が接続されている。ROM16には、CPU10が実行するプログラム及び制御に必要な各種データ等が格納され、EEPROM18には、CCD画素欠陥情報、カメラ動作に関する各種定数/情報等が格納されている。
また、メモリ(SDRAM、Synchronous Dynamic Random Access Memory)20は、プログラムの展開領域及びCPU10の演算作業用領域として利用されるとともに、画像データや音声データの一時記憶領域として利用される。VRAM(Video Random Access Memory)22は、画像データ専用の一時記憶メモリであり、A領域22AとB領域22Bを含んでいる。なお、メモリ20とVRAM22は共用することが可能である。
撮影装置1には、モード選択スイッチ、撮影スイッチ、メニュー/OKキー、十字キー、キャンセルキー等の操作スイッチ24が設けられている。これら各種の操作スイッチからの信号はCPU10に入力され、CPU10は入力信号に基づいて撮影装置1の各回路を制御し、例えば、レンズ駆動制御、撮影動作制御、画像処理制御、画像データの記録/再生制御、画像表示装置(液晶モニタ)26の表示制御等を行う。
モード選択スイッチは、撮影モード、再生モード及び動画出力モードとの間で動作モードを切り替えるための操作手段である。撮影スイッチは、撮影開始の指示を入力する操作ボタンであり、半押し時にONするS1スイッチと、全押し時にONするS2スイッチとを有する2段ストローク式のスイッチで構成されている。メニュー/OKキーは、画像表示装置26の画面上にメニューを表示させる指令を行うためのメニューボタンとしての機能と、選択内容の確定及び実行等を指令するOKボタンとしての機能とを兼備した操作キーである。十字キーは、上下左右の4方向の指示を入力する操作部であり、メニュー画面から項目を選択したり、各メニューから各種設定項目の選択を指示したりするボタン(カーソル移動操作手段)として機能する。また、十字キーの上下キーは撮影時のズームスイッチあるいは再生時の再生ズームスイッチとして機能し、左右キーは再生モード時のコマ送り(順方向/逆方向送り)ボタンとして機能する。キャンセルキーは、選択項目等所望の対象の消去や指示内容の取消し、あるいは1つ前の操作状態に戻らせる時等に使用される。
画像表示装置26は、カラー表示可能な液晶モニタで構成されている。画像表示装置26(以下の説明では、液晶モニタ26と記載する)は、撮影時に画角確認用の電子ファインダとして使用できるとともに、記録済み画像を再生表示する手段として利用される。また、液晶モニタ26は、ユーザインターフェース用の表示画面としても利用され、必要に応じてメニュー情報や選択項目、設定内容等の情報が表示される。液晶モニタに代えて、有機EL(electro-luminescence)等の他の方式の表示装置を用いることも可能である。
撮影装置1は、メディアソケット(メディア装着部)28を有し、メディアソケット28には記録メディア30を装着することができる。記録メディア30の形態は特に限定されず、xDピクチャカード(登録商標)、スマートメディア(登録商標)に代表される半導体メモリカード、可搬型小型ハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等、種々の媒体を用いることができる。メディアコントローラ32は、メディアソケット28に装着される記録メディア30に適した入出力信号の受渡しを行うために所要の信号変換を行う。
また、撮影装置1は、パーソナルコンピュータ(PC)やプリンタ、ネットワーク等の外部機器と接続するための通信手段として外部接続インターフェース部(外部接続I/F)34を備えている。撮影装置1は、図示せぬUSBケーブル等を用いて撮影装置1と外部機器を接続することにより、外部機器との間でデータの受渡しが可能となる。もちろん、通信方式はUSBに限らず、IEEE1394やBluetooth(登録商標)、有線又は無線LAN、赤外線通信等の通信方式を適用してもよい。
[撮影モード]
次に、撮影装置1の撮影機能について説明する。モード選択スイッチによって撮影モードが選択されると、カラーCCD固体撮像素子36(以下の説明では、CCD36と記載する)を含む撮像部に電源が供給され、撮影可能な状態になる。
次に、撮影装置1の撮影機能について説明する。モード選択スイッチによって撮影モードが選択されると、カラーCCD固体撮像素子36(以下の説明では、CCD36と記載する)を含む撮像部に電源が供給され、撮影可能な状態になる。
レンズユニット38は、フォーカスレンズ40及びズームレンズ42を含む撮影レンズ44と、絞り兼用メカシャッタ46とを含む光学ユニットである。撮影レンズ44のフォーカシングは、フォーカスレンズ40をフォーカスモータ40Aによって移動させることにより行われ、ズーミングは、ズームレンズ42をズームモータ42Aで移動させることにより行われる。フォーカスモータ40Aとズームモータ42Aは、それぞれフォーカスモータドライバ40Bとズームモータドライバ42Bにより駆動制御される。CPU10は、このフォーカスモータドライバ40Bとズームモータドライバ42Bに制御信号を出力して制御する。
絞り46は、いわゆるターレット型絞りで構成されており、F2.8からF8の絞り孔が穿孔されたターレット板を回転させて絞り値(F値)を変化させる。この絞り46の駆動はアイリスモータ46Aによって行われる。アイリスモータ46Aはアイリスモータドライバ46Bにより駆動制御される。CPU10は、このアイリスモータドライバ46Bに制御信号を出力して制御する。
レンズユニット38を通過した光は、CCD36の受光面に結像される。CCD36の受光面には多数のフォトダイオード(受光素子)が2次元的に配列されており、各フォトダイオードに対応して赤(R)、緑(G)、青(B)の原色カラーフィルタが所定の配列構造で配置されている。CCD36は、各フォトダイオードの電荷蓄積時間(シャッタースピード)を制御する電子シャッター機能を有している。CPU10は、タイミングジェネレータ(TG)48を介してCCD36での電荷蓄積時間を制御する。また、CPU10は、CCD36に対して、OFD(Overflow Drain)の電位を制御して、CCD36を構成するフォトダイオードに蓄積される信号電荷の上限値を調整する。
CCD36の受光面に結像された被写体像は、各フォトダイオードによって入射光量に応じた量の信号電荷に変換される。各フォトダイオードに蓄積された信号電荷は、CPU10の指令に従いTG48から与えられる駆動パルス(読み出しパルス、垂直転送クロック、水平転送クロック)に基づいて信号電荷に応じた電圧信号(画像信号)として順次読み出される。
CCD36から出力された信号はアナログ処理部(CDS/AMP)50に送られ、ここで画素ごとのR、G、B信号がサンプリングホールド(相関2重サンプリング処理)され、増幅された後、A/D変換器52に加えられる。A/D変換器52によってデジタル信号に変換された点順次のR、G、B信号は、画像入力コントローラ54を介してメモリ20に記憶される。
デジタル信号処理部56は、CPU10からの指令に従い、メモリ20からR、G、B信号を読み込み、所定の信号処理を施して輝度信号(Y信号)及び色差信号(Cr、Cb信号)により構成されるYUV信号に変換するとともに、ガンマ補正等の所定の処理が施す。デジタル信号処理部56により処理された画像データはVRAM22に格納される。
撮影画像を液晶モニタ26にモニタ出力する場合、VRAM22から画像データが読み出され、バス14を介してビデオエンコーダ58に送られる。ビデオエンコーダ58は、入力された画像データを表示用の所定方式のビデオ信号(例えば、NTSC方式のカラー複合画像信号)に変換して液晶モニタ26に出力する。
CCD36から出力される画像信号によって、1コマ分の画像を表す画像データがVRAM22のA領域22AとB領域22Bとで交互に書き換えられる。VRAM22のA領域22A及びB領域22Bのうち、画像データが書き換えられている方の領域以外の領域から、書き込まれている画像データが読み出される。このようにしてVRAM22内の画像データが定期的に書き換えられ、その画像データから生成される画像信号が液晶モニタ26に供給されることにより、撮影中の映像がリアルタイムに液晶モニタ26に表示される。撮影者は、液晶モニタ26に表示される映像(スルームービー画)によって撮影画角を確認できる。
撮影スイッチが半押しされ、S1がオンすると、撮影装置1はAE及びAF処理を開始する。即ち、CCD36から出力された画像信号はA/D変換後に画像入力コントローラ54を介してAF検出回路60並びにAE/AWB検出回路62に入力される。
AE/AWB検出回路62は、1画面を複数の分割エリア(例えば、8×8又は16×16)に分割し、この分割エリアごとにRGB信号を積算する回路を含み、その積算値をCPU10に提供する。CPU10は、AE/AWB検出回路62から得た積算値に基づいて被写体の明るさ(被写体輝度)を検出し、撮影に適した露出値(撮影EV値)を算出する。CPU10は、求めた露出値と所定のプログラム線図に従って、絞り値とシャッタースピードを決定し、これに従いCCD36の電子シャッター及びアイリスを制御して適正な露光量を得る。
また、AE/AWB検出回路62は、自動ホワイトバランス調整時に、分割エリアごとにR、G、B信号の色別の平均積算値を算出し、その算出結果をデジタル信号処理部56に提供する。デジタル信号処理部56は、分割エリアごとのRの積算値、Gの積算値、Bの積算値を取得して、R、G、B信号に対するゲイン値(ホワイトバランスゲイン)を制御し、各色チャンネルの信号に補正をかける。なお、ホワイトバランス制御の詳細については後述する。
撮影装置1におけるAF制御は、例えば、画像信号のG信号の高周波成分が極大になるようにフォーカスレンズ40を移動させるコントラストAFが適用される。即ち、AF検出回路60は、G信号の高周波成分のみを通過させるハイパスフィルタ、絶対値化処理部、画面内(例えば、画面中央部)にあらかじめ設定されているフォーカス対象エリア内の信号を切り出すAFエリア抽出部及びAFエリア内の絶対値データを積算する積算部から構成される。
AF検出回路60により求められた積算値のデータはCPU10に通知される。CPU10は、フォーカスモータドライバ40Bを制御してフォーカスレンズ40を移動させながら、複数のAF検出ポイントで焦点評価値(AF評価値)を演算し、評価値が極大となるレンズ位置を合焦位置として決定する。そして、CPU10は、求めた合焦位置にフォーカスレンズ40を移動させるようにフォーカスモータドライバ40Bを制御する。なお、AF評価値の演算はG信号を利用する態様に限らず、輝度信号(Y信号)を利用してもよい。
撮影スイッチが半押しされ、S1オンによってAE/AF処理が行われ、撮影スイッチが全押しされ、S2オンによって記録用の撮影動作がスタートする。S2オンに応動して取得された画像データはデジタル信号処理部56において輝度/色差信号(Y/C信号)に変換され、ガンマ補正等の所定の処理が施された後、メモリ20に格納される。
メモリ20に格納されたY/C信号は、圧縮伸張回路64によって所定のフォーマットに従って圧縮された後、メディアコントローラ32を介して記録メディア30に記録される。例えば、静止画についてはJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式の画像ファイルとして記録される。
[再生モード]
モード選択スイッチにより再生モードが選択されると、記録メディア30に記録されている最終の画像ファイル(最後に記録された画像ファイル)の圧縮データが読み出される。最後の記録に係る画像ファイルが静止画ファイルの場合、この読み出された画像圧縮データは、圧縮伸張回路64を介して非圧縮のYC信号に伸張され、デジタル信号処理部56及びビデオエンコーダ58を介して表示用の信号に変換された後、液晶モニタ26に出力される。これにより、当該画像ファイルの画像内容が液晶モニタ26の画面上に表示される。
モード選択スイッチにより再生モードが選択されると、記録メディア30に記録されている最終の画像ファイル(最後に記録された画像ファイル)の圧縮データが読み出される。最後の記録に係る画像ファイルが静止画ファイルの場合、この読み出された画像圧縮データは、圧縮伸張回路64を介して非圧縮のYC信号に伸張され、デジタル信号処理部56及びビデオエンコーダ58を介して表示用の信号に変換された後、液晶モニタ26に出力される。これにより、当該画像ファイルの画像内容が液晶モニタ26の画面上に表示される。
静止画の1コマ再生中(動画の先頭フレーム再生中も含む)に、十字キーの右キー又は左キーを操作することによって、再生対象の画像ファイルを切り替えること(順コマ送り/逆コマ送り)ができる。コマ送りされた位置の画像ファイルが記録メディア30から読み出され、上記と同様にして静止画像や動画が液晶モニタ26に再生表示される。
また、再生モード時に、パーソナルコンピュータやテレビ等の外部ディスプレイがビデオ入出力端子66を介して撮影装置1に接続されている場合には、記録メディア30に記録されている画像ファイルはビデオ出力回路68により処理されて、この外部ディスプレイに再生表示される。
[デジタル信号処理部56の構成]
図2は、デジタル信号処理部56の主要構成を示すブロック図である。図2に示すように、デジタル信号処理部56は、撮影状況判別部100、軌跡選択部102、光源色算出部104、ホワイトバランスゲイン算出回路106、オフセット補正回路108、ホワイトバランス調整回路110、ガンマ補正回路112、RGB補間演算部114、RGB/YC変換回路116、ノイズフィルタ118、輪郭補正回路120及び色差マトリクス回路122を備えている。
図2は、デジタル信号処理部56の主要構成を示すブロック図である。図2に示すように、デジタル信号処理部56は、撮影状況判別部100、軌跡選択部102、光源色算出部104、ホワイトバランスゲイン算出回路106、オフセット補正回路108、ホワイトバランス調整回路110、ガンマ補正回路112、RGB補間演算部114、RGB/YC変換回路116、ノイズフィルタ118、輪郭補正回路120及び色差マトリクス回路122を備えている。
撮影状況判別部100は、操作スイッチ24の撮影状況モード選択スイッチにより設定された撮影状況モードに応じて画像の撮影状況を判別する。ここで、撮影状況モードとは、例えば、通常撮影モード、水中撮影モード、日陰撮影モード、夕焼け撮影モード、雪原撮影モード等である。
軌跡選択部102は、撮影状況判別部100により判別された撮影状況に基づいて、光源色の算出に使用する光源色軌跡を選択し、光源色算出部104に軌跡選択信号を出力する。本実施形態の撮影装置1は、各種の撮影状況(例えば、水中、雪原、夕焼け等)において光源色を判別するのに適した光源色軌跡をROM16又はEEPROM18に複数記憶している。軌跡選択部102は、ROM16又はEEPROM18に記録された光源色軌跡の中から撮影状況に適した光源色軌跡を選択する。
なお、本実施形態では、例えば、外部接続I/F34を介して接続された外部機器や、記録メディア30から光源色軌跡を取得して、様々な撮影状況に適した光源色軌跡をROM16等に追加できるようにしてもよい。
光源色算出部104は、上記軌跡選択部102により選択された光源色軌跡を用いて光源色を算出する。メモリ20から取得したR、G、B信号の積算値から分割エリアごとにR/G及びB/Gの比を求め、R/G、B/G座標軸により定義された色空間(R/G、B/G色空間)における上記R/G、B/Gの比の値の分布(色分布)等に基づいて光源色を算出する。
ここで、水中で撮影した画像における光源色の算出方法について説明する。水中で撮影する際には、水面における光源色の赤色(R)が水の影響で大きく減衰してしまい、水深が深くなるにつれてR、G、Bの順で減衰していく。従って、水中では、陸上で撮影する場合と比較して光源色の色温度と色味の関係が異なる。このため、R/G、B/G色空間における光源色の分布が異なり、陸上の場合と同じ光源色軌跡を用いても適切な光源色を算出することができない。従って、水中で撮影した画像について光源色の検出を行う場合には、撮影状況モードを水中撮影モードに設定して、水中における光源色算出に適した水中用光源色軌跡を用いる。また、日陰や夕焼け時、雪原等で撮影を行う場合には、それぞれの撮影状況に適した光源色軌跡を用いて光源色を算出する。
図3は水中用光源色軌跡を示すテーブルであり、図4はそのグラフである。図3及び図4に示す水中用光源軌跡は、水面(水深0m付近)において(R/G,B/G)=(1,1)の光源の水中における光源色の変化と水深との関係を示している。水中用光源色軌跡は、水面における光源(例えば、太陽や照明)の光源色の値(R/G,B/G)を基準値として、水の分光特性に基づいて算出され、例えば、水面における光源色の値(R/G,B/G)に水深の関数として表されるR、G、B信号の減衰分を示す係数を乗算することにより算出される。
なお、水中用光源色軌跡は、撮影を行う場所の水質(例えば、海水、淡水、汽水等)を選択してから算出するようにしてもよい。また、水中に光源を持ち込む場合には、当該光源の種類や光の強度を入力することにより水中用光源色軌跡を補正できるようにしてもよい。
以下、光源色の算出方法について、図4のグラフを用いて説明する。図4に示すR/G、B/G色空間には、黒体軌跡Lbと水中用光源色軌跡Lwとがプロットされている。黒体軌跡Lbは、光源(昼光やタングステン光源)の色温度を変化させた際の黒体の色変化の軌跡である。
光源色を算出する際には、まず、光源色算出部104は、メモリ20から取得したR、G、B信号の積算値の平均値(それぞれR平均、G平均、B平均)を算出して、(R平均)/(G平均)及び(B平均)/(G平均)の比の値を算出する。以下の説明では、R/G、B/G色空間において、座標((R平均)/(G平均),(B平均)/(G平均))の点L10を画像の全体平均と記載する。なお、R、G、B信号の積算値の平均値として、例えば、分割エリアごとの重み付け平均を算出するようにしてもよい。
次に、撮影状況モードが通常撮影モードの場合には、図4に示すように、画像の全体平均L10に最も近い黒体軌跡Lb上の点L11、即ち、点L10を通る黒体軌跡Lbの法線と黒体軌跡Lbとの交点を算出し、この交点L11を光源色とする。
一方、撮影状況モードが水中撮影モードの場合には、画像の全体平均L10に最も近い水中用光源色軌跡Lw上の点L12を算出し、この点L12を光源色とする。また、水中以外の特殊な撮影状況(例えば、日陰や夕焼け時、雪原)で撮影した画像に対しても、個々の撮影状況に対応する光源色軌跡を用いて光源色の算出を行う。
なお、撮影状況の判別は、AE/AWB検出回路62から取得したR、G、B信号の積算値の分布とROM16等に記憶された各光源軌跡からの距離に基づいて自動的に行って、当該撮影状況に対応する光源色軌跡を選択するようにしてもよい。
以下、図2の説明に戻る。ホワイトバランスゲイン算出回路106は、光源色算出部104により算出された光源色に応じてホワイトバランス調整回路110のR、G、B信号に対するゲイン値(ホワイトバランスゲイン)を算出する。
オフセット補正回路108は、A/D変換器52から出力されるR、G、Bの各色の画像信号を取り込んでオフセット処理を行う。
ホワイトバランス調整回路110は、オフセット補正回路108によりオフセット処理された画像信号を取り込み、ホワイトバランスゲイン算出回路106により算出されたゲイン値を用いてホワイトバランス調整を行う。
ガンマ補正回路112は、ホワイトバランス調整回路110によりホワイトバランス調整された画像信号を取り込み、所定のγ値を用いてガンマ補正を行う。
RGB補間演算部114は、ガンマ補正回路112によりガンマ補正されたR、G、Bの各色の画像信号を補間演算して、各画素位置におけるR、G、B3色の信号を求める。即ち、撮像素子36が単板式の場合、各画素からは、R、G、Bのいずれか一色の信号しか出力されないため、出力しない色を周囲の画素の色信号から補間演算により求める。例えば、Rを出力する画素の位置におけるG、Bの色信号がどの程度になるかを周りの画素のG、B信号から補間演算により求める。このように、RGB補間演算は、単板式の撮像素子に特有のものなので、撮像素子36として3板式のものを用いた場合には不要となる。
RGB/YC変換回路116は、RGB補間演算後のR、G、B信号から輝度信号Yと色差信号Cr、Cbを生成する。
ノイズフィルタ118は、RGB/YC変換回路116により生成された輝度信号Yと色差信号Cr、Cbに対してノイズ低減処理を施す。
輪郭補正回路120は、ノイズ低減後の輝度信号Yに対し、輪郭補正処理を行い、輪郭補正された輝度信号Y′を出力する。
一方、色差マトリクス回路122は、ノイズ低減後の色差信号Cr、Cbに対し、色差マトリクス(C−MTX)を乗算して色調補正を行う。即ち、色差マトリクス回路122には、光源対応の色差マトリクスが複数種類設けられており、光源色算出部104により求められた光源種に応じて、使用する色差マトリクスを切り替え、この切り替え後の色差マトリクスを入力された色差信号Cr、Cbに乗算し、色調補正された色差信号Cr′、Cb′を出力する。
光源色算出部104は、AE/AWB検出回路62で算出された積算値を取り込んで光源種を判定し、色差マトリクス回路122に色差マトリクス選択信号を出力する。
なお、本実施形態の撮影装置1では、上記のようにデジタル信号処理部56をハードウェア回路で構成しているが、当該ハードウェア回路と同じ機能をソフトウェアにより構成することも可能である。
[ホワイトバランス調整処理]
次に、本実施形態の撮影装置1におけるホワイトバランス調整処理の流れについて、図5のフローチャートを参照して説明する。まず、撮影状況判別部100により撮影状況が判別される(ステップS10)。そして、特殊な光源色軌跡が必要な撮影状況である場合、即ち、通常撮影モード以外の場合には(ステップS10のYes)、軌跡選択部102により撮影状況に対応した光源色軌跡が選択される(ステップS12)。一方、特殊な光源色軌跡が必要な撮影状況ではない場合、即ち、通常撮影モードの場合には(ステップS10のNo)、軌跡選択部102により黒体軌跡が選択される(ステップS14)。次に、光源色算出部104により、ステップS12及びS14において選択された光源色軌跡を用いて光源色が算出され(ステップS16)、ホワイトバランスゲイン算出回路106によりホワイトバランスゲインが算出される(ステップS18)。
次に、本実施形態の撮影装置1におけるホワイトバランス調整処理の流れについて、図5のフローチャートを参照して説明する。まず、撮影状況判別部100により撮影状況が判別される(ステップS10)。そして、特殊な光源色軌跡が必要な撮影状況である場合、即ち、通常撮影モード以外の場合には(ステップS10のYes)、軌跡選択部102により撮影状況に対応した光源色軌跡が選択される(ステップS12)。一方、特殊な光源色軌跡が必要な撮影状況ではない場合、即ち、通常撮影モードの場合には(ステップS10のNo)、軌跡選択部102により黒体軌跡が選択される(ステップS14)。次に、光源色算出部104により、ステップS12及びS14において選択された光源色軌跡を用いて光源色が算出され(ステップS16)、ホワイトバランスゲイン算出回路106によりホワイトバランスゲインが算出される(ステップS18)。
本実施形態によれば、撮影状況に応じて光源色軌跡を選択することにより、通常の撮影状況に比べて色分布が偏った特殊な撮影状況下で撮影した画像から光源色を正確に算出することができる。これにより、撮影状況にあわせて画像のホワイトバランス調整を正確に行うことができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図6は、本発明の第2の実施形態に係る撮影装置の主要構成を示すブロック図である。図6に示すように、本実施形態の撮影装置1は、光源色軌跡算出部200を更に備えている。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図6は、本発明の第2の実施形態に係る撮影装置の主要構成を示すブロック図である。図6に示すように、本実施形態の撮影装置1は、光源色軌跡算出部200を更に備えている。
図7は、デジタル信号処理部56及び光源色軌跡算出部200の主要構成を示すブロック図である。図7に示すように、光源色軌跡算出部200は、水面光源色測定部202及び水中用光源色軌跡算出部204を備えている。
水面光源色測定部202は、水面(水深0m付近)における光源色を測定する。水面における光源色の測定は、例えば、ユーザがマニュアルで行ってもよいし、水面を検知した場合に、自動的にホワイトバランス処理を行って光源色を検出するようにしてもよい。なお、カスタムホワイトバランス機能を利用して水面の光源色を測定して、水面光源色測定部202を設けない構成とすることもできる。
水中用光源色軌跡算出部204は、水の分光特性を記憶しており、水面光源色測定部202により測定された水面における光源(例えば、太陽や照明)の光源色と水の分光特性に基づいて水中用光源色軌跡を算出する。そして、水中用光源色軌跡算出部204は、算出した水中用光源色軌跡をデジタル信号処理部56の光源色算出部104に出力する。光源色算出部104は、軌跡選択部102により選択された光源色軌跡を用いて光源色を算出する。
なお、水中用光源色軌跡は、撮影を行う場所の水質(例えば、海水、淡水、汽水等)を選択してから算出するようにしてもよい。また、水中に光源を持ち込む場合には、当該光源の種類や光の強度を入力することにより水中用光源色軌跡を補正できるようにしてもよい。
図8は、本実施形態に係る撮影装置1により算出した水中用光源色軌跡の例を示すグラフである。図8において、曲線Lwa、Lwb及びLwcは、それぞれ水面において測定された光源色が黒体軌跡Lb上の点a、b及びcの場合の水中光源色軌跡を示している。水中用光源色軌跡を算出する場合には、まず、水面において撮影を行い、撮影した画像に基づいて光源色を算出する。即ち、水面光源色測定部202により、撮像素子36から出力されたR、G、B信号から画像の全体平均((R平均)/(G平均),(B平均)/(G平均))を算出し、R/G、B/G空間において画像の全体平均に最も近い黒体軌跡Lb上の点を算出し、この交点を光源色とする。そして、水中用光源色軌跡算出部204により、水面における光源色の値(R/G,B/G)を基準値として、水の分光特性、例えば、水面における光源色の値(R/G,B/G)に水深の関数として表されるR、G、B信号の減衰分を示す係数を上記基準値に乗算することにより算出する。
次に、本実施形態の撮影装置1におけるホワイトバランス調整処理の流れについて、図9のフローチャートを参照して説明する。まず、水面光源色測定部202により水面における光源色が測定され(ステップS30)、水中用光源色軌跡算出部204により水中用光源色軌跡が算出される(ステップS32)。
次に、撮影状況判別部100により撮影状況が判別される(ステップS34)。そして、水中で撮影している場合、即ち、水中撮影モードの場合には(ステップS34のYes)、軌跡選択部102により水中用光源色軌跡が選択される(ステップS36)。一方、水中で撮影していない場合、即ち、通常撮影モードの場合には(ステップS34のNo)、軌跡選択部102により黒体軌跡が選択される(ステップS38)。次に、光源色算出部104により、ステップS36及びS38において選択された光源色軌跡を用いて光源色が算出され(ステップS40)、ホワイトバランスゲイン算出回路106によりホワイトバランスゲインが算出される(ステップS42)。
本実施形態によれば、水面の光源色を測定して水中用光源色軌跡を算出することにより、撮影状況に適した光源色軌跡を用いて光源色を算出することができる。これにより、撮影状況にあわせて画像のホワイトバランス調整を正確に行うことができる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態の撮影装置1の構成については、上記第2の実施形態と同様であるため説明を省略する。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態の撮影装置1の構成については、上記第2の実施形態と同様であるため説明を省略する。
図10は、デジタル信号処理部56及び光源色軌跡算出部200の主要構成を示すブロック図である。図10に示すように、光源色軌跡算出部200は、水面光源色測定部202及び水中用光源色軌跡算出部204に加えて、分光特性取得部206を備えている。
分光特性取得部206は、例えば、操作スイッチ24により入力された撮影場所(例えば、海、河川、湖、温泉)の名称等を用いて、外部接続I/F34を介してネットワーク上に設置されたサーバに問い合わせて、当該撮影場所の水の分光特性を取得する。また、PC等の外部機器を介して記録メディア30に分光特性をダウンロードして、この記録メディア30を撮影装置1に装着することにより取得してもよい。なお、水の分光特性は、撮影装置1のROM16等に予め記憶しておくようにしてもよい。
水中用光源色軌跡算出部204は、水面光源色測定部202により測定された水面の光源色と、分光特性取得部206により取得された分光特性を用いて水中用光源色軌跡を算出する。
次に、本実施形態の撮影装置1におけるホワイトバランス調整処理の流れについて、図11のフローチャートを参照して説明する。まず、操作スイッチ24により撮影場所の名称(例えば、〇〇海、××川)が入力されると、分光特性取得部206により当該撮影場所の水の分光特性が取得される(ステップS50)。水面光源色測定部202により水面における光源色が測定され(ステップS52)、水中用光源色軌跡算出部204により水中用光源色軌跡が算出される(ステップS54)。
次に、撮影状況判別部100により撮影状況が判別される(ステップS56)。そして、水中で撮影している場合、即ち、水中撮影モードの場合には(ステップS56のYes)、軌跡選択部102により水中用光源色軌跡が選択される(ステップS58)。一方、水中で撮影していない場合、即ち、通常撮影モードの場合には(ステップS56のNo)、軌跡選択部102により黒体軌跡が選択される(ステップS60)。次に、光源色算出部104により、ステップS58及びS60において選択された光源色軌跡を用いて光源色が算出され(ステップS62)、ホワイトバランスゲイン算出回路106によりホワイトバランスゲインが算出される(ステップS64)。
本実施形態によれば、各撮影場所の水の分光特性を取得して水面の光源色を測定し、水中用光源色軌跡を算出することにより、各撮影場所に適した光源色軌跡を用いて光源色を算出することができる。これにより、撮影状況にあわせて画像のホワイトバランス調整を正確に行うことができる。
なお、上記の実施形態では、例えば、撮影状況判別部100に水圧センサを設けることにより、水中であるかどうかを判別するようにしてもよい。
また、上記の処理を実行するプログラムを含むアプリケーションソフトウェアを、画像の撮影機能を有する装置(電子カメラや携帯電話機、携帯情報端末、PC等)に適用することにより、本発明の光源色算出装置、光源色算出方法及び撮影装置を実現することができる。
1…撮影装置(カメラ)、10…中央処理装置(CPU)、12…電源回路、14…バス、16…ROM、18…EEPROM、20…メモリ(SDRAM)、22…VRAM、24…操作スイッチ、26…画像表示装置(液晶モニタ)、28…メディアソケット、30…記録メディア、32…メディアコントローラ、34…外部接続インターフェース部(外部接続I/F)、36…CCD、38…レンズユニット、40…フォーカスレンズ、42…ズームレンズ、44…撮影レンズ、46…絞り兼用メカシャッタ、48…タイミングジェネレータ(TG)、50…アナログ処理部(CDS/AMP)、52…A/D変換器、54…画像入力コントローラ、56…画像信号処理回路、58…ビデオエンコーダ、60…AF検出回路、62…AE/AWB検出回路、64…圧縮伸張回路、66…ビデオ入出力端子、68…ビデオ出力回路、100…撮影状況判別部、102…軌跡選択部、104…光源色算出部、106…ホワイトバランスゲイン算出回路、108…オフセット補正回路、110…ホワイトバランス調整回路、112…ガンマ補正回路、114…RGB補間演算部、116…RGB/YC変換回路、118…ノイズフィルタ、120…輪郭補正回路、122…色差マトリクス回路、200…光源色軌跡算出部、202…水面光源色測定部、204…水中用光源色軌跡算出部、206…分光特性取得部
Claims (8)
- 所定の色空間における色温度に応じた物体の色変化の軌跡である光源色軌跡を少なくとも2つ記憶する光源色軌跡記憶手段と、
撮像素子を介して入力された画像から色情報を取得する色情報取得手段と、
前記画像の撮影状況に応じて、前記光源色軌跡記憶手段に記憶された光源色軌跡の中から、光源色の算出に用いる光源色軌跡を選択する光源色軌跡選択手段と、
前記光源色軌跡選択手段により選択された光源色軌跡及び前記色情報に基づいて、前記画像の撮影状況下における光源色を算出する光源色算出手段と、
を備えることを特徴とする光源色算出装置。 - 前記光源色軌跡記憶手段は、光源の色温度を変化させた際の黒体の色変化の軌跡である黒体軌跡を記憶することを特徴とする請求項1記載の光源色算出装置。
- 水の分光特性情報を取得する分光特性取得手段と、
水面の光源色を取得する手段と、
前記水面の光源色と前記水の分光特性情報に基づいて、水中において所定の色空間における色温度に応じた物体の色変化の軌跡を示す水中用光源色軌跡を算出する水中用光源色軌跡算出手段と、
水中で撮影された画像から色情報を取得する色情報取得手段と、
前記水中用光源色軌跡及び前記色情報に基づいて光源色を算出する光源色算出手段と、
を備えることを特徴とする光源色算出装置。 - 前記画像の撮影場所の情報を入力する入力手段を更に備え、
前記分光特性取得手段は、外部記録媒体又はネットワークを介して、前記撮影場所の水の分光特性情報を取得することを特徴とする請求項3記載の光源色算出装置。 - 画像を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段により撮影された画像から光源色を算出する、前記請求項1から4のいずれか1項記載の光源色算出装置と、
前記光源色算出装置により算出された光源色に基づいて、前記撮影された画像にホワイトバランス調整を施すホワイトバランス調整手段と、
を備えることを特徴とする撮影装置。 - 所定の色空間における色温度に応じた物体の色変化の軌跡である光源色軌跡を少なくとも2つ記憶する光源色軌跡記憶工程と、
撮像素子を介して入力された画像から色情報を取得する色情報取得工程と、
前記画像の撮影状況に応じて、前記光源色軌跡記憶工程において記憶された光源色軌跡の中から、光源色の算出に用いる光源色軌跡を選択する光源色軌跡選択工程と、
前記光源色軌跡選択工程において選択された光源色軌跡及び前記色情報に基づいて、前記画像の撮影状況下における光源色を算出する光源色算出工程と、
を備えることを特徴とする光源色算出方法。 - 水の分光特性情報を取得する分光特性取得工程と、
水面の光源色を取得する工程と、
前記水面の光源色と前記水の分光特性情報に基づいて、水中において所定の色空間における色温度に応じた物体の色変化の軌跡を示す水中用光源色軌跡を算出する水中用光源色軌跡算出工程と、
水中で撮影された画像から色情報を取得する色情報取得工程と、
前記水中用光源色軌跡及び前記色情報に基づいて光源色を算出する光源色算出工程と、
を備えることを特徴とする光源色算出方法。 - 前記画像の撮影場所の情報を入力する入力工程を更に備え、
前記分光特性取得工程は、外部記録媒体又はネットワークを介して、前記撮影場所の水の分光特性情報を取得する工程を更に備えることを特徴とする請求項7記載の光源色算出方法。
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