JP2008015896A - 自動設計データ作成方法 - Google Patents

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Kazuya Matsunaga
和也 松永
Kiyotaka Nakajima
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Abstract

【課題】CADシステム上において、障害物との干渉を考慮して経路を自動的に設計することができる自動設計データ作成方法を提供する。
【解決手段】CADシステム上において筒体1間の始点210と終点220との間を接続する経路2を作成するに当たり障害となる部材に属性を付与する工程と、属性を認識することにより障害となる部材を障害物6として識別する工程と、作成しようとする経路の断面の外形形状を設定する工程と、2次元上において障害物の断面の外形形状と経路の断面の外形形状とを合わせた形状の領域を障害物領域68と認識する工程と、始点と終点との間に、障害物領域を迂回しながら経路2を作成する。
【選択図】図13

Description

本発明は、CAD(Computer Aided design)システム上において、経路、フィレット、加工代を作成する自動設計データ作成方法に関する。
CADを用いて金型の冷却配管用の経路を設計するに当たり、各部材間を接続する経路を作成する。各部材を接続する経路は複数存在する。このため、設計者は、他の経路との干渉を考慮しながら、経路の3次元モデルを何通りも作成し、その中で最適なものを選択していた。
しかしながら、他の経路との干渉を考慮した最適な経路を作成するには、経験や勘が大きく左右し、誰でも同じ品質の配管設計ができない。また、経路を作成し経路の周囲との距離を確認しながら経路設計をしていたため、経路の設計や修正に多大な工数を費やしていた。
また、経路の途中には、他の経路と交差する部位に交差を回避する形状を付与したり、継ぎ手などの結合部材を取り付けたりする場合がある。また、冷却配管用の複数の筒体の間の隙間が狭い場合には、複数の部材の外形を一体化させる場合がある。さらには、経路の他の部材との接合部や、筒体を固定する薄板にフィレットを形成したり、各部材の加工部に加工代を形成したりする場合もある。従来、かかる金型の冷却構造部の詳細形状も、それぞれ個別に作成していた。このため、冷却配管の3次元モデルの作成に膨大な工数、時間を要していた。
そこで、従来より、金型の冷却配管用の経路や詳細形状を自動設計する技術が開発されている。例えば、特許文献1には、金型を示す3次元モデルに基づき配管開始面を設定し、開始面と直交する金型モデルの配管方向断面を開始面について作成し、配管方向断面において、開始位置を始点として金型モデルの形状に従い、予め定められたルールに基づき冷却経路を作成することが開示されている。
特許文献2には、障害物の周囲に配管直径に設計ルールで定めた最小余裕寸法を加えた幅の干渉領域を設定し、この干渉領域に重複するルート検索ラインを削除することが開示されている。
特許文献3には、細部にわたるフィレット、および後工程の成型性等を考慮していない製品モデルから、細かいフィレット、勾配を見込んだモデル、加工代を付加したモデルを派生させて表現することが開示されている。フィレットや加工代を作成するにあたっては、フィレットや加工代の作成命令に基づいて形状ファイルの指定された要素にフィレットや加工代の形状データを生成している。
特許文献4には、金型の温度分布を解析・入力し、配管を最適化することが開示されている。
特開平8−22487号公報 特開平5−298399号公報 特開2003−30258号公報 特許第3078178号公報
しかしながら、特許文献1では、配管のルールを予め設定する必要がある。特許文献2では、自動配管が済んだ状態で、設計者が、移動したい部材や経路を指定する必要がある。いずれの場合にも、CADシステム上において、様々な障害物との干渉を自動的に回避して配管を設計することはできない。特許文献4では、温度分布を考慮した配管設計技術であり、障害物回避のための技術ではない。
また、特許文献3では、予め設計された製品モデルに対してフィレットや加工代を付加している。このため、任意な形状モデルに対してフィレットや加工代を付与することはできない。
本発明は以上の事情に鑑みてなされたものであり、第1の課題は、CADシステム上において、障害物との干渉を考慮して経路を自動的に設計することができる自動設計データ作成方法を提供することである。
第2の課題は、CADシステム上において、経路の詳細形状を自動的に設計することができる自動設計データ作成方法を提供することである。
第3の課題は、CADシステム上において、経路以外の部材の詳細形状を自動的に設計することができる自動設計データ作成方法を提供することである。
(1)第1の課題を解決する発明は、CADシステム上において複数の部材から構成される製品の各部材を始点と終点とし始点と終点との間を接続する経路を作成する自動設計データ作成方法であって、経路を作成するに当たり障害となる部材に属性を付与する属性付与工程と、障害となる部材に付与された属性を認識することにより障害となる部材を障害物として識別する識別工程と、作成しようとする経路の断面の外形形状を設定する設定工程と、障害物の断面の外形形状と経路の断面の外形形状とを合わせた形状の領域を障害物領域と認識する領域認識工程と、始点と終点との間に、障害物領域を迂回しながら経路を作成する作成工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、CADシステムにおいて始点と終点との間に経路を作成させるにあたり、障害物の断面の外形形状に対して経路の断面の外形形状を加えた形状の領域を、経路作成時の障害物領域として認識させている。このため、CAD上で経路を作成する前に予め障害物を認識できる。そして、障害物を認識した後に、CADに障害物領域を避けて経路を自動的に作成することができる。
従来、3次元上で、経路を作成して障害物との距離を設計者がそれぞれ測定し、その距離が少ない箇所をメモに残し、その後障害物に干渉しないように設計者が経路を修正していた。人が測定及び判断をしていたため、その設計工数や人為的なミスなどがあり、効率よく障害物を避けて経路を作成することができなかった。
これに対して、本発明では、設計者が障害物の属性を付与し、経路の断面形状情報をCADシステムに入力するだけで、CADシステムによって、自動的に始点と終点との間に、障害物を避けて経路を作成することができる。したがって、経路の作成・計測・修正の工数を削減でき、経路の作成を効率よく自動的に行うことができる。
ここで、「障害物」とは、始点と終点との間に経路を作成するに当たり障害となる部材をいう。「属性」とは、障害物であるか否かを識別できる標識をいい、例えば各部材に付与された「名前」などをいう。「障害物の断面の外形形状」とは、障害物をある方向に切断したときに形成される断面の外輪郭の形状をいう。「経路の断面の外形形状」とは、経路をその径方向に切断したときに形成される断面の外輪郭の形状をいう。
領域認識工程において、障害物の断面及び経路の断面は、障害物及び経路を互いに同じ視線方向から二次元化した二次元モデルであることが好ましい。これにより、障害物の断面の外形形状と経路の断面の外形形状とが同一の2次元上で認識される。このため、二次元上で、障害物の断面の外形形状と経路の断面の外形形状とを容易に合成でき、両者を合わせた形状からなる障害物領域を容易に認識できる。
例えば、領域認識工程において、障害物の二次元モデルの外形形状が円である場合には、該円と中心点を同じくし且つ該円の直径に経路の二次元モデルの外形形状の大きさを加えた値を直径とする同心円を障害物領域と認識する。なお、「障害物の2次元モデルの外形形状」とは、2次元化された障害物の外輪郭の形状をいう。
例えば、領域認識工程において、障害物の二次元モデルの外形形状が円以外の非円形である場合には、非円形を包含する円と中心点を同じくし且つ該円の直径に経路の外形形状の大きさを加えた値を直径とする同心円を障害物領域と認識する。
作成工程において、始点と終点との間に経路を作成し、経路上に障害物領域との交点が存在しない場合には、その経路をそのまま維持する。
一方、作成工程において、始点と終点との間に経路を作成し、経路上に障害物領域との交点が存在する場合には、例えば、障害物領域の外形線上の点を迂回点とし、始点と終点との間に迂回点を経由するように経路を変更する。
この場合、作成工程において、始点と終点との間に経路を作成し、経路上に障害物領域との交点が存在する場合には、障害物領域にクリアランスを加えた余剰領域の外形線上の点を迂回点とし、始点と終点との間に迂回点を経由するように経路を変更することが好ましい。障害物領域にクリアランスを加えた余剰領域の外形線上の点を迂回点としているので、この迂回点を経由して経路を作成すると、障害物領域と経路との間に干渉防止用のクリアランスが形成される。
また、経路上に複数の障害物領域が存在する場合には、迂回点は、始点との距離が短い方の障害物領域にクリアランスを加えた余剰領域の外形線上の点であることが好ましい。これにより、長さの短い経路を作成できる。
始点と終点の間に障害物が1つだけ存在する場合、始点から終点へ作成する経路と、終点から始点に作成する経路は必ず同じとなる。しかし、始点と終点の間に障害物が複数存在する場合、始点から終点へ作成する第1経路と、終点から始点に作成する第2経路は同じになるとは限らない。
この場合、例えば、作成工程は、始点から終点に向けて順経路を作成する工程と、前記終点から始点に向けて逆経路を作成する工程と、順経路と逆経路とのうち一方を選択する工程とを有することが好ましい。第1経路と第2経路の一方を選択するにあたっては、その指標データを表示することが好ましい。指標データとしては、経路の長さ、曲げ(折れ)回数、継ぎ手数、経路交差数などがある。
(2)経路で接続される部材が多く存在する場合には、部材を接続する経路も多くなる。経路が増えると、その経路同士が干渉することがある。この場合、一方の経路が他方の経路と干渉しないように、一方の経路について他方の経路を回避する形状にする必要がある。経路同士の干渉が多くなると、経路の回避に多大な工数を費やすことになる。
そこで、第2の課題を解決する発明として、CADシステム上において製品の構成要素である各部材間を接続する経路同士が交差する交差部に交差回避部材を作成する自動設計データ作成方法であって、経路同士が交差する交差部を認識する工程と、交差部に交差を回避し得る形状を持つ交差回避部材を配置する工程と、交差回避部材を経路と結合する工程とを行うことを特徴とする自動設計データ作成方法がある。
この構成により、経路同士が交差するか否かを判断し、交差する場合には、一方の経路に、交差を回避し得る形状を持つ交差回避部材を配置する。その後、一方の経路と交差回避部材とを結合することにより、交差回避設計を効率よく行うことができる。
(3)また、経路作成範囲が広くなると、作製上又は組み付け上の観点から、製品のすべてを1つの作製単位として作製することができない場合がある。この場合、CAD上において、設計者が、各部材を配置した1つの座標面に経路を作成した後、この1つの座標面を複数の作製単位に分割する。分割した複数の作製単位の境界を挟んで経路が形成されている場合には、設計者が、そこに継ぎ手などの結合部材を作成する。この方法によると、経路が変更されるたびに結合部材の形状も修正する必要があり、多大な設計工数を要することになる。
そこで、第2の課題を解決する発明として、CADシステム上において製品の構成要素である各部材間を接続する経路の途中に結合部材を作成する自動設計データ作成方法であって、部材を配置した座標面に、製品を作製単位に区画する分割線を作成する工程と、各部材間を接続する経路を作成する工程と、分割線と経路との交点を認識する工程と、交点に結合部材を配置する工程と、結合部材と経路とを結合する工程とを行うことを特徴とする自動設計データ作成方法がある。
この構成により、設計者が、各部材が配置された座標面に予め分割線を作成し、この分割線と経路との交点に結合部材を配置する。その後、CADが結合部材と経路とを自動的に結合する。このため、結合部材の設計を効率よく行うことができる。なお、分割線を座標面に作成する際には、座標面に既に部材が配置されていてもいなくてもよい。座標面に部材が配置されていない場合には、分割線作成後に座標面に部材を作成する。
(4)また、経路の途中で他の部材に対してフィレット(接合用隅肉)を形成する場合がある。また、経路に限らず様々な部材と他の部材との間にフィレットを作成することがある。CADシステム上でこのフィレットを形成するには、経路などの部材を作成した後に、部材と他の部材との交線を指示する。指示された交線にフィレットを作成する。この方法によると、設計者が、フィレットを作成する交線を指示する必要がある。また、製品の部材や経路を設計変更するたびに、設計者が、フィレットを作成する交線を指示する必要がある。このため、フィレットのモデリングに多大な工数を要することがある。
そこで、第3の課題を解決する発明として、CADシステム上において、製品の構成要素である第1部材と第2部材との間をフィレットにより接合する自動設計データ作成方法であって、第1部材の表面と第2部材の側面とが交差してできる第2部材交線部の交線情報を取得する交線情報取得工程と、第2部材交線部の交線情報に基づいて交線部にフィレットを作成する作成工程とを有することを特徴とする自動設計データ作成方法がある。
この構成により、CADシステム上で各部材を作成すると、CADシステムにより第1部材と第2部材との交線部が自動的に認識され、その交線部にフィレットが形成される。このため、フィレットを形成する交線を設計者が個別に指示する必要がない。ゆえに、フィレットを効率よく作成することができる。
ここで、第1部材及び第2部材が中実のソリッドデータであり、第1部材の表面が凹部を有する場合において、交線情報取得工程は、第2部材交線部の交線情報に加えて、更に第1部材の表面と凹部の側面とが交差してできる凹部交線部の交線情報を取得し、作成工程は、第2部材交線部及び凹部交線部に中空のサーフェスデータからなるフィレットを作成する工程と、フィレットのサーフェスデータをソリッド化して、ソリッドデータからなるフィレットを作成する工程と、中実の前記第1部材と重なることなく中実に変化したフィレットを、第1部材の表面と第2部材の側面との間を接合する第2部材フィレットと識別し、中実の第1部材と重なって変化しなかったフィレットを、第1部材の表面と凹部の側面との間に形成された凹部フィレットとして識別する工程と、凹部フィレットを削除する工程とを有することが好ましい。
表面に凹部をもつ第1部材に対して第2部材をフィレット(接合用隅肉)にて接合する場合には、第1部材と凹部とが交差してできる凹部交線部には接合用のフィレットを形成する必要はなく、第1部材と第2部材とが交差してできる第2部材交線部だけに接合用のフィレットを形成したい。上記構成によれば、第2部材交線部及び凹部交線部に中空のサーフェスデータからなるフィレットを作成し、ソリッド化すると、第2部材交線部に作成されたフィレットは中実に変化する。一方、凹部交線部に作成されたフィレットは、既にソリッドデータからなる第1部材の中に作成されるため、ソリッド化処理を施してもフィレットは中実に変わらずデータ上何ら変化しない。このため、CADは、ソリッド化して中実に変化したフィレットを、第1部材と第2部材との間を接合するフィレットとして識別でき、また中実に変化しなかったフィレットを第1部材と凹部との間に形成されたフィレットとして識別できる。このように、上記構成によれば、第1部材と第2部材との間を接合するフィレットと、第1部材と凹部との間に形成されるフィレットとを自動的に識別できる。このため、第2部材交線部に対して効率よくフィレットを作成することができる。
ソリッドデータとは、中実、即ち中身の詰まった立体(ソリッドモデル)の3次元CADデータをいう。サーフェスデータとは、中身の詰まっていない立体(表面形状モデル)の3次元CADデータをいう。
予めフィレットをサーフェスデータで一旦凹部交線部と第2部材交線部に作成し、その後ソリッド化する。この場合、第2部材交線部のフィレット形成部には中実の第1部材及び第2部材がないため、フィレット形成部は中実に変化する。一方、凹部交線部のフィレット形成部には中実の第1部材が既に存在するため、フィレットがソリッド化されてもフィレット形成部分は変化しない。このように、フィレット形成部が新たに中実に変化した場合には、第2部材交線部に形成された凸状の第2部材フィレットと認識する。一方、フィレット形成部が変化しない場合には、凹部交線部に形成された凹部フィレットと認識する。そして、第2部材フィレットを残し、凹部フィレットは削除する。これにより、第2部材交線部にだけ自動的にフィレットを作成することができる。
ここで用いるCADシステムは、各種設計形状を、中実のソリッドデータで作成したり、中空のサーフェスデータで作成したり、ソリッドデータとサーフェスデータとを相互に変換したりする機能をもつことが好ましい。
(5)複数の部材の間の隙間が狭い場合には、成形時の成形材料の流動性に影響がでる場合がある。この場合、CAD上で、部材を作成し、それぞれ近いと思われる部材同士の間の隙間の距離を測定し、その隙間が狭い箇所をメモに残し、その後隙間を埋めるという方法がある。しかしこの方法では、隙間埋め形状は、隙間の幅や形状により異なる。人為的に個別に距離を測定し隙間埋め形状を形成していたのでは、人為的なミスがおこるおそれがある。
そこで、第3の課題を解決する発明として、CADシステム上において、製品の構成要素である複数の部材を一体化する自動設計データ作成方法であって、隣り合う部材の二次元モデルの外形形状の隙間の距離を測定する測定工程と、隙間の距離が所定値以下の場合には、隙間埋めモデルにて前記隙間を埋める隙間埋め工程とを有することを特徴とする自動設計データ作成方法がある。
上記構成によれば、隣り合う部材の隙間の距離を二次元で測定している。このため、CADシステムで自動的に隙間の距離を測定できる。このため、効率よく隙間埋め形状を作成することができる。なお、「部材の二次元モデルの外形形状」とは、2次元化された部材の外輪郭の形状をいう。「隙間埋めモデル」は、複数の部材の間の隙間を埋める隙間埋め部材のモデルをいう。
ここで、隙間埋め工程は、中実のソリッドデータからなる部材のCADモデルに、中空のサーフェスデータからなる隙間埋めモデルを重ね合わせる工程と、隙間埋めモデルをソリッド化する工程とを有することが好ましい。これにより、ソリッドデータからなる部材の間の隙間が、中実の隙間埋めモデルで埋められる。このため、CAD上で自動的に隙間を埋めることができる。
サーフェスデータからなる隙間埋めモデルを作成するに当たっては、隣り合う部材の二次元モデルの外形形状に接する接線を複数作成する工程と、各接線と外形形状との交点を認識する工程と、各接線から交点を両端とする線分を抜き出す工程と、隣り合う該線分の両端を連結して多角形からなる二次元隙間埋めモデルを作成する工程と、二次元隙間埋めモデルをサーフェス化する工程とを行うことが好ましい。これにより、隙間の形状を問わず、自動的に隙間埋め形状を作成できる。
また、隙間埋め工程は、ソリッドデータからなる部材のCADモデルに、ソリッドデータからなる隙間埋めモデルを重ね合わせても良い。
(6)製品の部材を実際に作製するにあたっては、その最終形状から、加工代を考慮した粗材モデルを作成する必要がある。設計者は手動で部材の加工部を指定し、そこに手動で加工代を作成する方法がある。しかし、この方法では、手動にて加工代を作成するため、人為的なミスがおこる場合があり、また設計工数が多大になる。
そこで、第3の課題を解決する発明として、CADシステム上において製品の構成要素である各部材の加工部に加工代を作成する自動設計データ作成方法であって、部材の加工部を認識する工程と、加工部に加工代情報を付与する工程と、加工代情報に基づいて加工部に加工代を作成する工程とを有することを特徴とする自動設計データ作成方法がある。
上記構成によれば、加工代情報をCADに入力するだけで、自動的に加工代を作成できる。このため、粗材モデルの作成作業を効率よく行うことができる。ここで、「加工代情報」とは、加工代の厚み量であるオフセット量などをいう。この加工代を自動作成する方法は、加工代を必要とするすべての製品の部材のCADデータに適用できる。
また、上記(1)〜(6)の方法は、様々な製品の部材のCADデータの作成に適用できる。たとえば、精密鋳造法、間接粉末光造形法などの精密成形品のCADデータを作成するのに適している。
上記(1)〜(6)の方法は、それぞれ単独に行うことができるし、その中のいくつかを選択して行うこともできる。複数を選択して行う場合には、その順は問わない。
以下、本発明について図面を参照しつつ詳細に説明する。
本例は、図1のフローチャートに示すように、多数の筒体が冷却配管用の経路で接続された製品としての冷却構造体のCADデータを作成する方法である。経路には継ぎ手,交差回避部材、フィレットが形成される。隣接する筒体には隙間埋め部が形成される。筒体と薄板との間はフィレットが形成される。冷却構造体の加工部には加工代が形成される。冷却構造体は、間接光造形法により成形され、金型の内部に収容され、金型内部の冷却パイプを支持し冷却する。
図1は本発明によってCADデータを作成する手順を示すフローチャートである。図1に示すように、本方法は、(1)S10,S100,S300、S400に示される経路作成工程と、(2)S50,S500、S600、S700に示される経路詳細作成工程と、(3)S200、S800、S900に示される経路以外の詳細部分作成工程とに大別される。
図2は、本方法に従って冷却構造体の3次元データを作成する際に用いられるCADシステムの基本構成を示すブロック線図を示す。CADシステムは、CPU(中央演算処理装置)90と、キーボード、マウスなどの入力装置91と、ハードディスク、ROM、RAMなどの記憶装置92と、ディスプレイ、プリンタなどの出力装置93とを有し、これらはCPU90を中心に互いにデータバスラインで接続されている。記憶装置92には、予め、本方法を行うプログラムが記憶されている。また、記憶装置92には、予め、図1に示す本方法を行うためのプログラムが記憶されている。本方法を行うためのプログラムは、障害物領域を認識する障害物認識手段P1、筒体隙間埋め手段P2、経路を作成する経路作成手段P3、作成した経路から最適な経路を選択する最適経路選択手段P4、経路途中に継ぎ手を作成する継ぎ手作成手段P5、経路同士が交差することを回避する交差回避手段P6、経路途中にフィレットを作成する経路フィレット作成手段P7、薄板と他の部材との間にフィレットを作成する薄板フィレット作成手段P8、及び加工代を考慮した粗材CADデータを作成する加工代作成手段P9を実行する手順である。また、記憶装置には、入力装置91から入力されたデータや、CPU90にて処理された加工データD20が、随時記憶される。
本方法で用いられるCADシステムは、冷却構造体の設計情報を、3次元情報であるソリッドデータ、サーフェスデータ、及び二次元情報のいずれの形式にも自在に変換する機能をもつ。
(1)経路作成工程では、図3に示すように、冷却構造体を構成する薄板3、筒体1等を含む基本部材の3次元情報を作成し(S10)、筒体、障害物の外形形状に属性を付与し(S100)、障害物を認識し(S300)、障害物領域を迂回しながら経路を自動作成する(S400)。
すなわち、ステップS10において、図3に示すように、入力装置91を用いて設計者が薄板3、筒体1、給排ポート8、凹部7及び穴部76を含む基本部材の3次元情報D11(中実のソリッドデータ)を作成する。次に、3次元情報D11の薄板上に、後述する分割線を作成する(S50)。
次に、ステップS100において、筒体と障害物の属性情報D12を入力し、筒体と障害物に属性を付与する。筒体は冷却用の経路が接続され、障害物は経路を作成する際に障害となる部材である。属性情報D12は、筒体と障害物とを識別するデータであり、たとえば、各基本部材についての「J001」、「W006」などの名前、位置座標、寸法である。筒体と障害物とを認識するにあたっては、経路で接続する筒体の名前を選択する。すると、選択された筒体は、「筒体」と認識され、選択された筒体以外の基本部材は「障害物」と認識される。
次に、ステップS200の筒体間の隙間を埋める工程を行うが、これは(3)経路以外の詳細部分作成工程に含まれるため、後で説明する。
次に、ステップS300において、障害物領域を認識する。この工程の詳細は、図4のフローチャートに示す。まず、設計者は、入力装置91を用いて、作成しようとする経路の外径情報D13を入力する(S301)。経路の外径情報D13は、経路の径断面の大きさ(直径など)をいう。次に、CPU90は、基本部材の3次元情報D11を記憶装置92より取得する(S302)。基本部材の3次元情報D11は、図3に示すように、筒体1などの基本部材の外形形状を3次元上でモデリングしたものである。「基本部材の外形形状」とは、基本部材の立体的な外輪郭をいう。次に、3次元情報D11を、薄板3に対して垂直な視線方向から二次元化して2次元情報に変換する(S303)。次に、基本部材の2次元情報の中から、障害物の2次元モデルの外形形状を認識し(S304)、障害物の2次元モデルの外形形状が円であるか否かを判断する(S305)。障害物の2次元モデルの外形形状は、薄板の平面方向に切断したときに形成される断面の外輪郭である。
障害物の二次元モデルの外形形状が円の場合には、図5に示すように、円である障害物6の外形形状の中心Oと同じ中心Oを持ち、障害物6の2次元モデルの外形形状の直径r1に経路2の外形形状の大きさr2を加えた値を直径とする同心円を障害物領域68と認識する(S306)。すなわち、障害物領域68は、障害物6の外形形状の半径r1/2に経路2の外形形状の大きさの半分の値r2/2を足した値を半径とする。
障害物の二次元モデルの外形形状が円でない場合には、図7に示すように、非円形の障害物6の外形形状を包含する円67を作成する。この円67と中心を同じくし、円67の直径r3に経路2の外形形状の大きさr2を加えた値を直径とする同心円を障害物領域68と認識する(S307)。ここでは、障害物6の外形形状は四角形であり、障害物6の外形形状を包含する円67は、障害物6の外形形状に接する外接円である。この場合、障害物領域68は、障害物6を包含する円67の半径r3/2に経路2の外形形状の大きさの半分の値r2/2を足した値を半径とする。なお、障害物は四角形に限らず、他の多角形、楕円など、さまざまな形状であっても、障害物領域を同様の方法で認識する。
以上により、障害物を認識する工程が終了する。本工程において、経路外径情報入力(S301)の他の工程(S302〜S307)は、CPUが自動で行う。
次に、ステップS400において、筒体の間に経路を自動に作成する。この工程の詳細は、図8のフローチャートに示す。図8のS401〜S408は経路作成手段P3が行い、S409〜S415は最適経路選択手段P4が行う。以下に説明するS401〜S415は、2次元上で行う。
まず、CPU90は、記憶装置92に記憶されている基本部材の3次元情報D11の中から筒体・障害物の3次元情報を取得し(S401)、次に、予め入力され記憶装置92に記憶されている経路の外径情報D13を取得する(S402)。次に、設計者は、入力装置91を用いて、経路で接続される筒体を指定する(S403)。たとえば、図9に示すように、ディスプレイに表示される配管順路設定画面上で、系統1は、筒体J002→筒体W21→筒体W13→筒体W11→筒体J018の順に経路で繋ぐことを指定する。このとき、経路を接続する位置は、筒体の上段と下段の交互に接続されるようにプログラムされている。このため、経路の開始位置を上段と下段のいずれであるかを指定することができる。次の系統を追加する場合には、「系統追加」をクリックする。系統を削除する場合には、「系統削除」をクリックする。
次に、図9の「経路作成」をクリックする。すると、図10、図11に示すように、2つの筒体1,1の間に直線からなる経路20が自動で作成される(S404)。このとき、一方の筒体1が始点210であり、他方の筒体1が終点220である。次に、経路20が障害物6を含む障害物領域68と干渉するか否かを判断する(S405)。この判断は、図5の右図に示すように、2次元上で行い、経路2の中心線29と、障害物領域68との間に干渉点が存在するか否かを判断する。図10に示すように、経路20と障害物領域68との間に干渉点が存在しない場合には、経路20はそのまま維持され、次のS409に進む。一方、図11に示すように、経路20と障害物領域68との間に干渉点29が存在する場合には、CPUは迂回点を設定する(S406)。
迂回点を設定するにあたって、図12に示すように、障害物領域68にクリアランス69を加えた余剰領域65の外形線上の点を迂回点28とする。余剰領域65は、障害物領域68と同じ中心点を持ち、障害物領域68よりもクリアランスの大きさCだけ半径が大きい同心円である。この余剰領域65に対して始点210から接線211,212を作成する。このとき、1つの余剰領域65に対して2つの接線211,212を作成することができる。接線211,212上の余剰領域65の接点281,282を認識し、始点210から接点281,282までの距離を計測する。この距離の短い方の接点281を選択し、これを迂回点28として設定する。
次に、迂回点を経由するように経路を変更する(S407)。すなわち、図13に示すように、直線からなる経路20を削除し、始点210と迂回点28との間を通る直線の接線211を第1経路21とする。
次に、迂回点28と終点220との間に直線からなる第2経路22を作成する(S408)。次に、S405に戻って、第2経路22が障害物領域68と干渉するか否かを判断する。図13に示すように、第2経路22が障害物領域68と干渉しない場合には、次のS409に進む。図14に示すように、第2経路22が障害物領域68と干渉して干渉点293をもつ場合には、S406に戻る。そして、前記迂回点28を設定したときと同様の方法により迂回点27を設定する。続いて、迂回点27を通るように経路を変更する(S407)。すなわち、直線からなる経路22を削除し、迂回点28,27の間に直線からなる第2経路23を作成する。次に、迂回点27と終点220との間を直線からなる第3経路24を作成する(S408)。このとき、図14では、迂回点27,28を経由し、第1経路21、第2経路23及び第3経路24からなる順経路201が作成されたことになる。次に、S405に戻って、第3経路24が障害物領域と干渉するか否かを判断する。図14では、障害物領域と干渉しないので、S409へ進む。ここで、障害物領域68が多くなると、始点210から終点220までの順経路201(図16)と、終点220から始点210までの逆経路202(図17)とが全く異なる軌跡を描くことが多い。順経路201では3つの迂回点28,27,26があり、逆経路202では2つの迂回点261,281がある。順経路201と逆経路202とでは、その長さも異なる。このため、順経路または逆経路のいずれか最適な経路を選択する必要がある。
そこで、次に、最適経路選択手段P4により、S409〜S416を行う。まず、S409では、始点から終点への順経路と、終点から始点への逆経路の双方を作成したか否かを判断する。図14に示すように、双方が作成されていない場合(たとえば図14の順経路201だけ)には、S404へ戻る。そして、図15に示すように、終点220から始点210へ逆経路202を作成する(S404〜S408)。このとき、終点220が逆経路202の始点であり、始点210が逆経路の終点になり、前記S404〜S408で説明した方法で、逆経路を作成する。その後、S409に戻り、ここで、再度、始点から終点への順経路と、終点から始点への逆経路の双方を作成したか否かを判断する。図15に示すように、順経路201と逆経路202の双方を作成した場合には、始点から終点への順経路201と、終点から始点への逆経路202が同じか否かを判断する(S410)。同じ場合には、一方の経路、たとえば終点から始点への経路を削除する(S411)。同じではない場合には、各経路の経路情報D21を収集し、ディスプレイに出力する(S412)。各経路の情報は、たとえば、経路の長さ、迂回点の数である。設計者は、画面に表示された各経路の経路情報D21から判断して、一方の経路を選択する(S413)。また、予め選択すべき条件を設定しておき、CPU90に、その条件を満足する方の経路を残させるようにしてもよい。次に、CPUは、各経路の経路情報D21に基づいて、一方の経路を削除し、他方の経路を残す(S414)。
S411及びS414のいずれの場合にも、それに続く工程(S415)において、次の順路が残っているか否かを判断する。次の順路が残っている場合には、S404に戻る。残っていない場合には、経路が決定される(S416)。経路が決定されると、図18に示すように、残った経路情報D21に基づいて3次元上に経路2が作成される。3次元の経路2は、筒体1,薄板3などの基本部材の3次元情報D11とともに、加工データD20として記憶装置92に記憶される。
図19は、系統1では、J001→W20→W30→W40→J010の順に経路が作成されており、たとえば、J001→W20では経路の長さが120.0であることを表示している。この画面上で「ファイル出力」をクリックすると、画面に表示された経路付加情報D22が記憶装置92に保存される。「終了」をクリックすると、この画面は保存されることなく消える。以上により、経路作成工程S400が終了する。S404〜S416において経路は2次元情報として処理される。本工程により形成された経路は、3次元化され、基本部材の3次元情報D11と結合され、記憶装置92に加工データD20として記憶される。なお、経路の外径情報取得(S402)及び経路選択(S413)の他の工程(S401,S403〜S412,S414〜S416)は、CPUが自動的に行う。
(2)経路詳細作成工程では、図1に示すように、経路の継ぎ手を作成し(S500)、経路同士が交差することを回避する経路交差回避部を作成し(S600)、経路にフィレットを作成する(S700)。
すなわち、ステップS500において、経路途中に継ぎ手を作成する経路継ぎ手作成工程を行う。本工程は、経路継ぎ手作成手段P5により行われる。経路継ぎ手作成工程の詳細は、図20に示す。なお、本工程では、3次元ソリッドデータで処理される。まず、図21(a)に示すように、基本部材の3次元情報D11を作成した後に(S10)、設計者は、マウスなどの入力装置91を用いて、基本部材の3次元情報D11の中の座標面である薄板3の上に分割線8を作成する(S50)。分割線作成にあたって、部品の組付け性や作製性を考慮する。たとえば、部品を光造形法により作製する場合には、光造形が可能な範囲内に薄板が配置されるように、薄板3を分割線8で仕切る。本例では、薄板3を2本の分割線8により4つに仕切っているが、2つ、3つ、または5つ以上でもよい。仕切られた薄板3の形状も、四角形に限らず、他の多角形、円形などでもよい。
次に、図21(b)に示すように、上記したようにステップS100、S200,S300、S400において経路2の作成及び筒体間の隙間埋めを行った後に、図21(c)に示すように、CPU90は、経路2と分割線8との間に形成される交点81を認識する(S501)。交点81が認識されると、図22に示すように、交点の名称が、例えば「DC_WRPD_JOINT_CSYS_4」というように画面上に表示される。次に、各交点に座標系が配置される(S502)。座標系203は、図23(a)に示すように、経路2の中心軸と同じ方向のZ軸、薄板と平行でZ軸を含む平面38に存在するX軸、Z軸及びX軸に垂直なY軸とをもつ。なお、図22に示すように、「座標系削除」を選択すると、作成された座標系は削除される。
次に、図21(d)に示すように、交点81に継ぎ手4を配置する(S503)。継ぎ手には複数種類が記憶装置92に記憶されており、図23(b)に示すように、各継ぎ手4には、中心軸方向にZ軸、薄板と平行な平面38に存在しZ軸と垂直なX軸、X軸及びZ軸に垂直なY軸をもつ座標系204が作成されている。図22に示すように、設計者は、画面上に表示されるいくつかの継ぎ手の形状から最適なものを選択し、各交点ごとに設定する。たとえば、交点「DC_WRPD_JOINT_CSYS_4」は継ぎ手が配置される部位であり、現在まだ配置していないことを示す「UDF未配置」が表示されている。この表示箇所をクリックすると、継ぎ手がまだ配置されていないことを示す「UDF未配置」、継ぎ手が配置されたことを示す「UDF新規配置」、座標が削除されていることを示す「座標系削除」が表示される。設計者は、その中から適宜状態を設定する。また、配置される継ぎ手の種類も、「TYPE1」、「TYPE2」、「TYPE3」の中から選択する。なお、これら継ぎ手の種類は、既に記憶装置92の中に記憶されている。「UDF新規配置」をクリックすると、図23(c)に示すように、交点81のZ軸上に、継ぎ手4の中心軸が位置するように、継ぎ手4が配置される。経路2の座標系203と継ぎ手4の座標系204とが一致する。
継ぎ手を配置する交点の状態及び継ぎ手の種類の設定が終わると、次は、「実行」をクリックして経路に継ぎ手を結合させる(S504)。このとき、経路2の3次元モデルと継ぎ手4の3次元モデルが一体化される。この3次元モデルは、図24に示すように、分割線で仕切られた、薄板3の分割パネル33に切り離すこともできる。なお、図22の「キャンセル」をクリックすると、継ぎ手作成工程及び後述の経路交差回避工程が途中でキャンセルされる。以上により、経路継ぎ手作成工程が終了する。なお、本工程において、分割線作成(S50)及び継ぎ手配置(S503)の他の工程(S501、S502,S504)はCPUが行う。
次に、ステップS600において、経路同士が交差することを回避するため経路交差回避工程を行う。本工程は、経路交差回避手段P6が行う。経路交差回避工程の詳細は、図25に示す。本工程では、3次元ソリッドデータで処理される。本工程においては、まず、記憶装置92より、上記S10〜S500の工程で作成された経路の情報が含まれる加工データD20を取得し、経路同士が交差するか否かを判断する(S601)。すなわち、経路と経路との間に交点が存在するか否かを判断する。交点が存在する場合には、図26、図27(b)に示すように、経路2,2の交点200に、X軸、Y軸及びZ軸をもつ座標系206が配置される(S602)。図26に示すように、Z軸は、交差している2本の経路2のうち線長が長い方の経路2に沿った軸、X軸はZ軸を含み薄板と平行な平面38上に配置される。Y軸はZ軸及びX軸に垂直な方向に延びる軸である。
次に、図27(c)に示すように、交点200に交差回避部材240を配置する(S603)。図27(a)に示すように、交差回避部材240は、経路2と同じ直径をもつ配管で、他の経路との干渉を避けるため、Y軸方向に曲がった形状をもつ。交差回避部材240には、複数の種類が記憶装置92に記憶されており、それぞれ、中心軸方向にZ軸、薄板と平行な平面に存在しZ軸と垂直なX軸、X軸及びZ軸に垂直なY軸をもつ座標系205が作成されている。図22に示すように、設計者は、画面上に表示されるいくつかの交差回避部材から最適なものを選択し、各交点ごとに設定する。たとえば、交点「DC_WRPD_CROSS_CSYS_1」は交差回避部材が配置される部位であり、現在既に配置されていることを示す「UDF配置済」が表示されている。この表示箇所をクリックすると、前記の継ぎ手と同様に種々の状態の中から所定の状態を設定する。また、配置される交差回避部材の種類も、種々の中から適当なもの(例えば「TYPE1」)を選択する。「UDF新規配置」をクリックすると、図27(c)に示すように、経路2の交点200に、交差回避部材240が配置される。このとき、経路2の座標系206と交差回避部材240の座標系205とが一致する。なお、図22に示すように、「座標系削除」を選択すると、作成された座標系は削除される。
次に、画面上で「実行」をクリックして経路に交差回避部材を結合させる(S604)。このとき、図27(d)に示すように、経路2の3次元モデルと交差回避部材240の3次元モデルが一体化される。以上により、経路交差回避工程が終了する。なお、本工程において、交差回避部材の配置(S603)の他の工程(S601,S602,S604)はCPUが行う。
次に、ステップS700において、経路途中にフィレットを作成する経路フィレット作成工程を行う。本工程は、経路フィレット作成手段P7が行う。本工程の詳細は、図28のフローチャートに示す。まず、キーボードなどの入力装置91を用いて、設計者はフィレットの形状を特定する経路フィレット情報D14を入力する(S701)。図29に示すように、フィレット260は、経路2及び筒体1に交わる円261の外側と、経路2と筒体1との交点262,263との間に形成される略三角形の接合用の隅肉領域である。したがって、経路フィレット情報D14として、経路2と筒体1との交線部267を基点とする円261の中心点264の位置及び半径R4を入力すればよい。円261の中心点264の位置及び半径R4が決まれば、円261が経路2と筒体1との間に形成する2つの交点262,263を認識し、その間に形成される弧265がフィレット260の外形形状となる。
次に、CPU90は、記録装置92から、S10〜S600の工程で作成された加工データD20より経路のソリッドデータを取得し、経路が、筒体などの基本部材と交差する交線部を認識する(S702)。例えば、図30(a)に示すように、経路2が、基本部材の一つである筒体1に対して径方向に交差する場合には、交線部267は円となる。図30(b)に示すように、経路2が、後述の隙間埋め部13により隙間埋めされた筒体1の側面に接している場合には、交線部267は曲線となる。図30(c)に示すように、経路2が、他の経路2を支える台座部222と交差する場合には、交線部267は楕円となる。
次に、交線部にフィレットを作成する(S703)。このとき、経路フィレット情報D14に基づいて交線部の径方向にフィレットの断面外形形状を作成する。すなわち、図29に示すように、経路2と筒体1の双方に接する円261を作成し、この円261が経路2及び筒体1と交わる交点262,263を認識し、円261から交点262,263を両端とする弧265を作成する。この弧265がフィレットの断面外形形状となる。次に、図30に示す交線部267の線長方向に、同様の手法によりフィレットの断面外形形状を作成する。交線部267の線長方向に多数作成された断面外形形状を繋ぎあわせると、フィレットの外形形状が出来る。フィレットの外形形状をサーフェス化して3次元サーフェスデータが作成される。その後、このデータをソリッド化する。これにより、図31に示すように、経路2の途中にフィレット260が作成される。以上により、経路フィレット作成工程が終了する。なお、本工程において、フィレット情報入力(S701)のほかの工程(S702、S703)はCPUが行う。
(3)経路以外の詳細部分作成工程では、図1に示すように、第1部材としての薄板と第2部材としての他の部材との間にフィレットを作成し(S800)、筒体間の隙間を埋め(S200)、冷却構造体の加工部に加工代を作成する(S900)。
すなわち、ステップS800において、第1部材としての薄板と第2部材としての他の基本部材との間にフィレットを作成する薄板フィレット作成工程を行う。本工程は、薄板フィレット作成手段P8が行う。本工程の詳細は、図32のフローチャートに示す。まず、CPU90は、記憶装置92より、S10〜S700で作成された経路に関する情報をもつ加工データD20(ソリッドデータ)を取得し、その中から筒体交線部97の交線情報及び凹部交線部98の交線情報を取得する(S801)。これらの交線情報を取得するにあたっては、加工データD20の中から、薄板表面の外形形状を取得する。「薄板表面の外形形状」とは、薄板およびその上下に形成された部材の3次元上の外輪郭の形状をいう。本例では、図33、図34を用いて、筒体1を、薄板3と接合する他部材の例としてあげて説明する。図33に示すように、薄板3の表面31と、筒体1の側面11とは、互いに交差して第2部材交線部としての筒体交線部97を形成している。また、薄板3の表面31には薄板3を貫通する凹部7が形成されており、薄板3の表面31と凹部7の側面71とが交差して凹部交線部98が形成されている。S801では、この筒体交線部97の交線情報及び凹部交線部98の交線情報を、上記工程で作成された加工データD20より取得する。筒体交線部97の交線情報及び凹部交線部98の交線情報は、筒体交線部97及び凹部交線部98の位置、形状などである。
次に、キーボードなどの入力装置91を用いて、設計者はフィレットの形状を特定する薄板フィレット情報D15を入力する(S802)。薄板フィレット情報D15は、筒体交線部97及び凹部交線部98を基点とする円の位置及び半径である。経路フィレット情報D14で説明したように、円の位置及び半径が決まれば、円が経路と筒体との間に形成する2つの交点を認識し、その間に形成される弧がフィレットの外形形状となる。
次に、図34(a)に示すように、筒体交線部97及び凹部交線部98に中空のサーフェスデータからなるフィレット959,969を作成する(S803)。中空のサーフェスデータからなるフィレットを作成するにあたっては、まず、薄板フィレット情報D15に基づいて筒体交線部97及び凹部交線部98の径方向に、フィレットの断面外形形状を作成する。これを図35を用いて、筒体交線部97を例にとって説明する。すなわち、薄板3の表面31と筒体1の側面11の双方に接する円951を作成し、この円951が薄板3の表面31及び筒体1の側面11と交わる交点310,110を認識し、円951から交点310,110を両端とする弧950を作成する。この弧950がフィレット95の断面外形形状となる。次に、筒体交線部97及び凹部交線部98の線長方向に、同様の手法によりフィレットの断面外形形状を作成する。筒体交線部97及び凹部交線部98の線長方向に多数作成された断面外形形状を繋ぎあわせると、フィレットの外形形状が作成される。フィレットの外形形状をサーフェス化して、3次元サーフェスデータが作成される。
その後、図34(b)に示すように、サーフェスデータからなるフィレット959,969をソリッド化する(S804)。次に、S805において、フィレット959,969が中実に変化したか否かを判断する。中実に変化するのは、フィレット作成部分が中実の薄板及び筒体と重ならないからである。このため、薄板3の表面31と筒体1の側面11との間に形成されたサーフェスデータからなるフィレット959は、薄板3と筒体1のいずれにも重なっていないため、ソリッド化により、中実に変化する。そこで、中実に変化したフィレットは、薄板3と筒体1との間を接合する筒体フィレット958と識別できる。一方、薄板3の表面31と凹部7の側面71との間に形成されたフィレット969は、中実の薄板3と重なっているため、ソリッド化しても、何ら変化しない。そこで、変化しなかったフィレットは、薄板3の表面31と凹部7の側面71との間に形成された凹部フィレット968と識別できる。
次に、図34(c)に示すように、凹部7に形成された凹部フィレット968は削除し、筒体1に作成された筒体フィレット958は残す(S806)。以上により、薄板に対して筒体などの部材をフィレット接合する工程S800を終了する。本工程において、薄板フィレット情報の入力(S802)のほかの工程(S801、S803〜S806)はCPUが行う。
次にステップS200の説明に戻る。ステップS200では、隣接する筒体の間の隙間を埋める筒体隙間埋め工程を行う。本工程は、筒体隙間埋め手段P2が行う。図1に示すように、この工程は、筒体・障害物の属性を付与する工程S100の次に行う。この工程の詳細は、図36のフローチャートに示す。まず、CPU90は、図37に示すように、筒体1を含む基本部材の3次元情報を2次元化して、2次元情報を得る(S201)。基本部材の3次元情報D11は、図3に示すように、筒体1などの基本部材の外形形状をモデリングしたものである。次に、基本部材の2次元情報D11の中から、筒体1の外径情報を取得する(S202)。筒体1には、既にS100において属性が付与されている。このため、基本部材の中から筒体を識別でき、筒体だけの外形情報を取得することができる。筒体の外径情報は、二次元上での筒体の位置及び大きさである。
次に、図37の下段に示すように、2次元上で、筒体1の間の隙間14の距離Lを測定し(S203)、距離Lが所定値以下か否かを判断する(S204)。所定値は、作製性及び組み立て性を考慮して決定される。所定値は、たとえば、光造形等の製作時に筒体間で成形材料が目詰まりを起こさない程度の大きさである。
距離Lが所定値以下の場合には、筒体間の隙間を埋める隙間埋めモデルを作成する(S205)。隙間埋めモデルを作成するにあたっては、図38に示すように、2次元上で、円形の2つの筒体1、1に、交差しない2つの接線131を作成する。接線131と筒体1との4つの交点133の座標を取得する。交点133の座標と接線131から、交点133を両端とする線分132を作成する。隣あう線分132の両端に位置する交点133、133の間を線分134で結ぶ。これにより、四角形132,134,132,134からなる隙間埋めモデル130が得られる。その後、2次元の隙間埋めモデル130をサーフェス化して、サーフェスデータからなる隙間埋めモデルを作成する。図38に示す方法は、図39に示すように、隙間の形状がさまざまな場合でも適用できる。隙間14が同じ大きさの筒体1の間に形成されている場合(図39(a)、(b))、隙間14が異なる大きさの筒体1の間に形成されている場合(図39(c)、(d))、筒体1間に1つの隙間14が形成されている場合(図39(a)、(c))、筒体1間に2つに分割した隙間14が形成されている場合(図39(b)、(d))、3つの筒体の間に隙間14が形成されている場合(図39(e))、4つ以上の筒体の間に隙間が形成されている場合でも、図38に示す方法によれば簡易に隙間埋めモデルを作成できる。
一方、S204において、筒体間の隙間の距離Lが所定値よりも大きい場合には、S203に戻り、2次元上で他の筒体間の距離Lを測定する。
次に、図40(a)に示すように、筒体1の内側の空洞部100をキルトデータ(サーフェスデータ)で作成する。次に、図40(b)に示すように、筒体1の間の隙間14に、S205で作成したサーフェスデータからなる隙間埋めモデル130を配置する(S207)。次に、図40(c)に示すように、隙間埋めモデル130をソリッド化する(S208)。これにより、筒体1と隙間埋めモデルが一体化され、筒体1の間に隙間埋め部13が形成される。次に、図40(d)に示すように、キルトデータで作成した空洞部100をカットして、空洞部100を配置した部分に空間を形成する(S209)。以上により、筒体隙間埋め工程が終了する。
次に、ステップS900において、部材の加工部に加工代を作成する。本工程は加工代作成手段P9により行う。本工程の詳細は、図41のフローチャートに示す。まず、設計者は、入力装置91を用いて、図42(a)に示すように、上記S10〜S800で作成された加工データの中の各部材の加工部190を指定する(S901)。加工部は、たとえば、部材作製時に機械加工が施される部位で、粗材では機械加工分を見込んで製品モデルよりも若干余裕をもってカットされる。本例においては、図44の散点模様に示すように、筒体1の端部、筒体1の内部、位置決め用の穴部76の内面、薄板3の裏面34に加工部190を設定する。次に、設計者は、入力装置91を加工代のオフセット値を入力する(S902)。オフセット量は、機械加工がされる量を見込んだ余裕量である。次に、CPU90は、図42(b)に示すように、入力されたオフセット量に基づいて加工部190に加工代191を作成する(S903)。以上により、加工代作成工程を終了する。
(4)次に、図1に示すステップ950において、確認工程を行う。上記(1)〜(3)の工程により作成された設計情報を出力装置93により出力して、確認を行う。出力装置93より出力される設計情報は、基本部材の3次元情報に、経路、継ぎ手、交差回避形状、経路フィレット及び薄板フィレットの3次元情報からなる製品3次元情報D23と、この製品3次元情報に更に加工代を加えた設計情報である粗材3次元情報D24である。これらの設計情報は、ソリッドデータまたはサーフェスデータ、二次元データのいずれの形式でも出力できる。
図43には、冷却構造体の製品3次元ソリッドモデルを示し、図44には粗材3次元ソリッドモデルを示す。粗材3次元ソリッドモデルは、製品3次元ソリッドモデルに加工代を加えたモデルである。粗材3次元ドリッドモデル及び製品3次元ソリッドモデルは、上記工程S10〜S900により作成された加工データD20に基づいて、作成される。図44中、加工代を散点模様で示す。図43、図44に示すように、複数の筒体1が冷却用の経路2により接続され、経路2が他の障害物を避けて配管されている。経路2の途中には、継ぎ手4及び交差回避部5が形成されている。経路2は、筒体1などの他の部材とフィレット260により接合されている。薄板3の表面には、筒体1及び給排ポート8とフィレット95により接合されている。筒体1の間の隙間14は隙間埋め部13がされている。図44の散点模様部分に示すように、筒体1の上面及び内面、位置決め用の穴部76の内面及び薄板3の裏面には、加工代191が形成されている。
本例により設計された冷却構造体は、精密鋳造法、間接粉末光造形法、ダイカスト法などにより成形された後、図45に示すように、金型92の中に組みつけられる。冷却構造体90の筒体1の内部には、金型92の中央部のキャビティ95を冷却する冷却パイプ93が挿入される。冷却構造体90の上側は上板91が組みつけられ、筒体1及び経路2の中を通る冷媒を筒体内部に閉じ込めている。
このような本例の自動設計データ作成方法によれば、設計者がCADに経路を作成させる前に、図5に示すように、障害物領域認識工程S300において、2次元上で、障害物6の外形形状に対して経路2の外形形状を加えた形状の障害物領域68を作成している。このため、CADに障害物領域68を避けて経路を自動的に作成させることができる。これに対して、従来、CADに経路を作成させるにあたり、図6に示すように、設計者が経路2を作成して障害物6との距離Mを測定し、その距離の小さい箇所をメモに残し、その後障害物6に干渉しないように設計者が経路2を変更していた。したがって、本例の方法によれば、従来に比べて、経路の作成・計測・修正の工数を削減でき、経路の作成を効率よく自動的に行うことができる。
また、経路継ぎ手作成工程S500においては、図20に示すように、部材を配置する座標面である薄板3に、製品の作製単位に分割する分割線を作成し(S50)、この分割線と経路との交点に継ぎ手を作成している(S503、S504)。このため、CADにより継ぎ手の作成を効率よく行うことができる。
また、経路交差回避工程S600においては、図25に示すように、CADシステムが、経路同士が交差するか否かを判断し(S601)、交差が存在する場合には、一方の経路に、交差を回避し得る形状を持つ交差回避部材を形成している(S603。S604)。このため、CADシステムにより交差回避設計を効率よく行うことができる。
また、経路フィレット作成工程S700においては、図28に示すように、経路フィレット情報を入力した後には、CAD上により自動的に経路途中の交線部が認識され(S702)、交線部267にフィレット260が作成される(S703)。このため、CADにより自動的に経路フィレットを作成させることができる。
また、薄板フィレット作成工程S800においては、図34に示すように、表面に凹部7をもつ薄板3に対して筒体1をフィレット95(接合用隅肉)にて接合する場合には、薄板3と凹部7とが交差してできる凹部交線部98には接合用のフィレットを形成する必要はなく、薄板3と筒体1とが交差してできる筒体交線部97だけに接合用のフィレットを形成したい。上記構成によれば、筒体交線部97及び凹部交線部98にサーフェスデータからなるフィレット95,96を作成し(S803)、ソリッド化すると(804)、筒体交線部97に作成されたフィレット95は中実に変化する。一方、凹部交線部98に作成されたフィレット96は、既にソリッドデータからなる薄板3の中に作成されるため、ソリッド化処理を施してもフィレットは中実に変わらずデータ上何ら変化しない。このため、CPUは、ソリッド化して中実に変化したフィレットを、薄板3と筒体1との間を接合するフィレット95として識別でき、また中実に変化しなかったフィレットを薄板3と凹部7との間に形成されたフィレット96として識別できる。したがって、CPUにより、薄板3と筒体1との間を接合するフィレット95と、薄板3と凹部7との間に形成されるフィレット96とを自動的に識別できる。このため、薄板3と筒体1との間に効率よく接合用のフィレット95を作成することができる。
また、筒体間隙間埋め工程S200においては、図37に示すように、隣り合う筒体1間の隙間の距離Lを二次元で測定している(S203)。このため、CADシステムで自動的に隙間の距離Lを測定できる。したがって、CADにより効率よく隙間埋め形状を作成することができる。
また、加工代作成工程S900においては、図41に示すように、設計者が加工代のオフセット量をCADに入力するだけで(S902)、CADシステムに各部材の加工部に自動的に加工代を作成させることができる。このため、粗材モデルの作成作業を効率よく行うことができる。
本発明の自動設計データ作成方法は、製品を構成する部材の設計に広く適用できる。例えば、金型の精密部材等の設計に適用できる。
本実施形態例の自動設計データ作成方法を実行するCADシステムの全工程を示すフローチャートである。 本実施形態例の自動設計データ作成方法を実行するCADシステムの全工程を示すブロック線図である。 基本部材の3次元情報を説明する図である。 図1の障害物認識工程の詳細を説明するフローチャートである。 障害物認識工程における、障害物が円の場合の障害物領域の認識方法を説明する図である。 従来例における障害物の認識方法を説明する図である。 障害物認識工程における、障害物が非円形である場合の障害物領域の認識方法を説明する図である。 図1の経路作成工程の詳細を説明するフローチャートである。 経路作成工程における、順路の設定画面を示す図である。 経路作成工程における、経路の作成方法を説明する図である。 経路作成工程における、経路途中に障害物領域がある場合を説明する図である。 経路作成工程における、迂回点の決定方法を説明する図である。 経路作成工程における、迂回点を経由する経路の作成方法を説明する図である。 経路作成工程における、経路途中に2つの障害物がある場合に作成された順経路を説明する図である。 経路作成工程における、経路途中に2つの障害物がある場合に作成された順経路及び逆経路を説明する図である。 経路作成工程における、経路途中に3つの障害物がある場合に作成された順経路を説明する図である。 経路作成工程における、経路途中に2つの障害物がある場合に作成された逆経路を説明する図である。 経路作成工程で作成された経路を説明するための、基本部材及び経路の3次元情報を示す図である。 経路作成工程で作成された経路の付加情報の表示画面を示す図である。 図1の経路継ぎ手作成工程の詳細を説明するフローチャートである。 経路継ぎ手作成工程の経路作成方法を説明する図である。 経路継ぎ手作成工程及び経路交差回避工程における、継ぎ手及び交差回避部材の設定画面を示す図である。 経路継ぎ手作成工程における、経路に継ぎ手を作成する方法を説明する図である。 経路継ぎ手作成工程における、複数に分割された冷却構造体の3次元モデルの説明図である。 図1の経路交差回避工程の詳細を示すフローチャートである。 経路交差回避工程における、座標系の配置方法を示す説明図である。 経路交差回避工程の経路交差回避方法を説明する図である。 図1の経路フィレット作成工程の詳細を示すフローチャートである。 経路フィレット作成工程における、フィレットのサーフェスデータの作成方法を説明する図である。 経路フィレット作成工程における、筒体の側面に経路の端部が接合された場合(a)、筒体の側面に経路の側面が接合された場合(b)、経路の土台に他の経路が接合された場合(c)を示す図である。 経路フィレット作成工程により作成されたフィレットを説明するための、冷却構造体の斜視図である。 図1の薄板フィレット作成工程の詳細を示すフローチャートである。 薄板フィレット作成工程における、薄板上に形成された筒体交線部及び凹部交線部を説明するための図である。 薄板フィレット作成工程における、薄板上にフィレットを作成する方法を示す図である。 薄板フィレット作成工程における、フィレットのサーフェスデータの作成方法を説明する図である。 図1の筒体隙間埋め工程の詳細を示すフローチャートである。 筒体隙間埋め工程における、筒体間の距離の測定方法を示す図である。 筒体隙間埋め工程における、隙間埋めモデルの作成方法を説明する図である。 筒体隙間埋め工程における、隙間埋めモデルの種類を示す図である。 筒体隙間埋め工程における、筒体間の隙間を埋める方法を説明する図である。 図1の加工代作成工程の詳細を示すフローチャートである。 加工代作成工程における、加工代を作成する方法を説明する図である。 冷却構造体の製品3次元ソリッドモデルを示す図である。 冷却構造体の粗材3次元ソリッドモデルを示す図である。 金型へ組み付けられた冷却構造体の断面図である。
符号の説明
1:筒体、2:経路、3:薄板、4:継ぎ手、5:経路交差回避部、6:障害物、7:凹部、8:分割線、13:隙間埋め部、14:隙間、26,27,28,261,281:迂回点、65:余剰領域、68:障害物領域、90:CPU、91:入力装置、92:記憶装置、93:出力装置、95、96、260:フィレット、190:加工部、191:加工代、201:順経路、202:逆経路、210:始点、220:終点、240:交差回避部材。

Claims (15)

  1. CADシステム上において複数の部材から構成される製品の前記各部材を始点と終点とし該始点と終点との間を接続する経路を作成する自動設計データ作成方法であって、
    前記経路を作成するに当たり障害となる前記部材に属性を付与する属性付与工程と、
    障害となる部材に付与された該属性を認識することにより障害となる前記部材を障害物として識別する識別工程と、
    作成しようとする前記経路の断面の外形形状を設定する設定工程と、
    前記障害物の断面の外形形状と前記経路の断面の外形形状とを合わせた形状の領域を障害物領域と認識する領域認識工程と、
    前記始点と前記終点との間に、前記障害物領域を迂回しながら経路を作成する作成工程と
    を有することを特徴とする自動設計データ作成方法。
  2. 前記領域認識工程において、前記障害物の断面及び前記経路の断面は、前記障害物及び前記経路を互いに同じ視線方向から二次元化した二次元モデルであることを特徴とする請求項1に記載の自動設計データ作成方法。
  3. 前記領域認識工程において、前記障害物の二次元モデルの外形形状が円である場合には、該円と中心点を同じくし且つ該円の直径に前記経路の二次元モデルの外形形状の大きさを加えた値を直径とする同心円を前記障害物領域と認識することを特徴とする請求項2に記載の自動設計データ作成方法。
  4. 前記領域認識工程において、前記障害物の二次元モデルの外形形状が円以外の非円形である場合には、該非円形を包含する円と中心点を同じくし且つ該円の直径に前記経路の外形形状の大きさを加えた値を直径とする同心円を前記障害物領域と認識することを特徴とする請求項2に記載の自動設計データ作成方法。
  5. 前記作成工程において、前記始点と前記終点との間に経路を作成し、該経路上に前記障害物領域との交点が存在する場合には、前記障害物領域にクリアランスを加えた余剰領域の外形線上の点を迂回点とし、前記始点と前記終点との間に該迂回点を経由するように前記経路を変更することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の自動設計データ作成方法。
  6. 前記経路上に複数の前記障害物領域が存在する場合には、前記迂回点は、前記始点との距離が短い方の前記障害物領域にクリアランスを加えた余剰領域の外形線上の点であることを特徴とする請求項5に記載の自動設計データ作成方法。
  7. 前記作成工程は、前記始点から前記終点に向けて順経路を作成する工程と、前記終点から前記始点に向けて逆経路を作成する工程と、前記順経路と前記逆経路とのうち一方を選択する工程とを有することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の自動設計データ作成方法。
  8. CADシステム上において製品の構成要素である各部材間を接続する経路同士が交差する交差部に交差回避部材を作成する自動設計データ作成方法であって、
    前記経路同士が交差する前記交差部を認識する工程と、
    該交差部に交差を回避し得る形状を持つ交差回避部材を配置する工程と、
    該交差回避部材を前記経路と結合する工程と
    を行うことを特徴とする自動設計データ作成方法。
  9. CADシステム上において製品の構成要素である各部材間を接続する経路の途中に結合部材を作成する自動設計データ作成方法であって、
    前記部材を配置した座標面に、該製品を作製単位に区画する分割線を作成する工程と、
    前記各部材間を接続する経路を作成する工程と、
    該分割線と前記経路との交点を認識する工程と、
    該交点に結合部材を配置する工程と、
    前記結合部材と前記経路とを結合する工程と
    を行うことを特徴とする自動設計データ作成方法。
  10. CADシステム上において、製品の構成要素である第1部材と第2部材との間をフィレットにより接合する自動設計データ作成方法であって、
    前記第1部材の表面と前記第2部材の側面とが交差してできる第2部材交線部の交線情報を取得する交線情報取得工程と、
    該第2部材交線部の交線情報に基づいて前記交線部にフィレットを作成する作成工程と
    を有することを特徴とする自動設計データ作成方法。
  11. 前記第1部材及び前記第2部材が中実のソリッドデータであり、前記第1部材の表面が凹部を有する場合において、
    前記交線情報取得工程は、前記第2部材交線部の交線情報に加えて、更に前記第1部材の表面と前記凹部の側面とが交差してできる凹部交線部の交線情報を取得し、
    前記作成工程は、前記第2部材交線部及び前記凹部交線部に中空のサーフェスデータからなるフィレットを作成する工程と、
    該フィレットのサーフェスデータをソリッド化して、ソリッドデータからなるフィレットを作成する工程と、
    中実の前記第1部材と重なることなく中実に変化した前記フィレットを、第1部材の表面と第2部材の側面との間を接合する第2部材フィレットと識別し、中実の前記第1部材と重なって変化しなかった前記フィレットを、第1部材の表面と凹部の側面との間に形成された凹部フィレットとして識別する工程と、
    前記凹部フィレットを削除する工程とを有することを特徴とする請求項10に記載の自動設計データ作成方法。
  12. CADシステム上において、製品の構成要素である複数の部材を一体化する自動設計データ作成方法であって、
    隣り合う部材の二次元モデルの外形形状の隙間の距離を測定する測定工程と、
    前記隙間の距離が所定値以下の場合には、隙間埋めモデルにて前記隙間を埋める隙間埋め工程と
    を有することを特徴とする自動設計データ作成方法。
  13. 前記隙間埋め工程は、中実のソリッドデータからなる前記部材のCADモデルに、中空のサーフェスデータからなる前記隙間埋めモデルを重ね合わせる工程と、該隙間埋めモデルをソリッド化する工程とを有することを特徴とする請求項12に記載の自動設計データ作成方法。
  14. 前記サーフェスデータからなる前記隙間埋めモデルを作成するに当たっては、隣り合う前記部材の二次元モデルの外形形状に接する接線を複数作成する工程と、該各接線と前記外形形状との交点を認識する工程と、前記各接線から該交点を両端とする線分を抜き出す工程と、隣り合う該線分の両端を連結して多角形からなる二次元隙間埋めモデルを作成する工程と、該二次元隙間埋めモデルをサーフェス化する工程とを行うことを特徴とする請求項13に記載の自動設計データ作成方法。
  15. CADシステム上において製品の構成要素である各部材の加工部に加工代を作成する自動設計データ作成方法であって、
    前記部材の加工部を認識する工程と、
    前記加工部に加工代情報を付与する工程と、
    該加工代情報に基づいて前記加工部に加工代を作成する工程とを有することを特徴とする自動設計データ作成方法。
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