JP2008015502A - マルチプロジェクションシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】隣接するプロジェクタからの投射画像をスクリーン上で重畳領域を有するように投射することによって大画面画像を表示する際、投射画像の特性にかかわらず重畳領域と他の領域との明るさの違いを極力小さくする。
【解決手段】複数のプロジェクタのうちの隣接するプロジェクタから投射される投射画像間に重畳領域が形成されるように前記複数のプロジェクタからの投射画像をスクリーン上に投射するマルチプロジェクションシステムにおいて用いられる重畳領域の光量調整装置であって、前記重畳領域の光量調整を光学的に行う遮光装置S1〜S4と、前記重畳領域の光量調整を画像処理によって行う画像処理部102及び前記遮光装置S1〜S4による光量調整の度合いと前記画像処理部102による光量調整の度合いとを前記投射画像の特性に応じて設定する光量調整度合い設定部103を有する光量調整制御装置200とを有する。
【選択図】図6

Description

本発明は、隣接するプロジェクタからの投射画像をスクリーン上で重畳領域を有するように投射することによって大画面画像を表示するマルチプロジェクションシステムにおいて重畳領域の光量調整を可能とする重畳領域の光量調整装置、重畳領域の光量調整方法、マルチプロジェクションシステム及び光量調整制御装置に関する。
複数のプロジェクタから投射される投射画像のうち隣接するプロジェクタからの投射画像をスクリーン上で重畳領域を有するように投射することによって大画面画像を表示するマルチプロジェクションシステムが知られている。
このようなマルチプロジェクションシステムにおいては、重畳領域が他の領域よりも明るくなることにより、重畳領域の存在が目立ってしまうことが問題となる。これを解決する方法は様々提案されている(たとえば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3参照)。
特許文献1に開示された技術は、画像処理によりソフトウエア的に光量調整を行うことによって重畳領域の明るさを調整するものである。
また、特許文献2に開示された技術は、各プロジェクタの投射光学系とスクリーンとの間に設置された遮光板により光学的に光量調整を行うことによって重畳領域の明るさを調整するものである。
また、特許文献3に開示された技術は、画像処理によりソフトウエア的に光量調整を行う方法と遮光板を用いて光学的に光量調整を行う方法とを組み合わせたものである。
特開2002−116500号公報 特開平5−103286号公報 特開2001−343704号公報
上述した特許文献1に開示された技術のように、画像処理によりソフトウエア的に光量調整を行う方法によれば、画素値が高く空間周波数の低い画像(一面に広がる空や雪原などのように明るく色の変化の少ない画像)などでは、重畳領域と他の領域との明るさの違いをほとんど目立たないまでに小さくすることが可能である。
しかしながら、画像処理によりソフトウエア的に光量調整を行う方法では、隣接する各プロジェクタにより黒画像を表示するような場合、多少の光が投射されてしまうため、黒浮きと呼ばれる現象が生じ、特に、重畳領域ではそれが増幅されて他の領域よりも明るくなってしまうといった問題がある。このため、画素値の低い暗い画像(夜景などの画像)などを投射するような場合においては、重畳領域と他の領域との明るさの違いが目立ってしまうという問題がある。
また、特許文献2に開示された技術のように、遮光板を用いて光学的に光量調整を行う方法によれば、前述したような暗い画像や、空間周波数の高い画像などでは、重畳領域と他の領域との明るさの違いをほとんど目立たないまでに小さくすることが可能である。
しかしながら、遮光板を用いて光学的に重畳領域の明るさを調整する方法では、画素値が高く空間周波数の低い画像などで重畳領域と他の領域との明るさの違いが目立ってしまうという問題がある。また、遮光板のみによって重畳領域の光量調整を行う場合、各プロジェクタに対応して設置される遮光板の位置の調整や形状などの調整が複雑となるといった問題もある。
また、特許文献3に開示された技術のように、画像処理によりソフトウエア的に光量調整を行う方法と遮光板を用いて光学的に光量調整を行う方法とを組み合わせて光量調整を行うことによって、上述した問題は解決されるかのように考えられる。
しかしながら、画像処理によりソフトウエア的に光量調整を行う方法と遮光板を用いて光学的に光量調整を行う方法とを単に組み合わせるだけでは、プロジェクタを縦方向及び横方向にそれぞれ多数配置して映画館のスクリーンのような大画面での表示を可能とするマルチプロジェクションシステムを構成した場合、画素値の低い暗い画像または画素値が高く空間周波数の低い画像など、投射画像の特性によっては、重畳領域と他の領域との明るさの違いが目立ってしまうという問題を解決できないということがわかった。
そこで本発明は、複数のプロジェクタからの投射画像のうち隣接するプロジェクタからの投射画像をスクリーン上で重畳領域を有するように投射することによって大画面での表示を行う際、投射画像の特性にかかわらず重畳領域と他の領域との明るさの違いを極力小さくすることを可能とする重畳領域の光量調整装置、重畳領域の光量調整方法、マルチプロジェクションシステム及び光量調整制御装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の重畳領域の光量調整装置は、複数のプロジェクタのうちの隣接するプロジェクタから投射される投射画像間に重畳領域が形成されるように前記複数のプロジェクタからの投射画像をスクリーン上に投射するマルチプロジェクションシステムにおいて用いられる重畳領域の光量調整装置であって、前記重畳領域の光量調整を光学的に行う遮光装置と、前記重畳領域の光量調整を画像処理によって行う画像処理部及び前記遮光装置による光量調整の度合いと前記画像処理部による光量調整の度合いとを前記投射画像の特性に応じて設定する光量調整度合い設定部を有する光量調整制御装置とを有することを特徴とする。
このように、本発明の重畳領域の光量調整装置は、遮光装置による光量調整の度合い(調整量)と画像処理部による光量調整の度合い(調整量)とを前記投射画像の特性に応じて設定するようにしている。これにより、画素値の低い暗い画像、画素値が高く空間周波数の低い画像(明るく色の変化の少ない画像)、画素値が高く空間周波数の高い画像(明るく色の変化の多い画像)など、投射画像の特性にかかわらず重畳領域と他の領域との明るさの違いを極力小さくすることができ、重畳領域の目立たない良好な画像とすることができる。なお、投射画像の内容などによっては、例えば画像処理部及び遮光装置による光量調整の度合いのいずれかを0と設定することにより、遮光装置と画像処理のいずれかを選択的に使用した光量調整も可能である。
なお、「重畳領域の光量調整を光学的に行う」とは、例えば遮光板などのハードウェアを用いて重畳領域の光量調整を行うことをいう。
また、「重畳領域の光量調整を画像処理によって行う」とは、重畳領域に投写される投写画像に対応する画像データの画素値を調整することによって、重畳領域の光量調整を行うことをいう。
(2)前記(1)に記載の重畳領域の光量調整装置においては、前記光量調整制御装置は、前記投射画像に対応する画像データを解析して前記投射画像の特性を判定する画像データ解析部を有することが好ましい。
このように、光量調整制御装置が、投射画像に対応する画像データを解析して前記投射画像の特性を判定する画像データ解析部を有することにより、投射画像の特性を適切に判定することができる。これにより、光量調整度合い設定部は、前記遮光装置による光量調整の度合いと前記画像処理部による光量調整の度合いとを投射画像の特性に応じて適切に設定することができる。
(3)前記(2)に記載の重畳領域の光量調整装置においては、前記画像データ解析部は、前記重畳領域と前記重畳領域の周辺の投射画像に対応する画像データに重み付けを行い、前記重み付けが行われた画像データを解析することも可能である。
このように、前記重畳領域と前記重畳領域の周辺の投射画像に対応する画像データに重み付けを行い、前記重み付けが行われた画像データを解析することによって、重畳領域とその周辺の投射画像に対応する画像データに注目した画像データの解析を行うことが可能となり、これによって判定された投射画像の特性は、重畳領域における投射画像の特性を適切に表すものとなる。
(4)前記(2)または(3)に記載の重畳領域の光量調整装置においては、画像データ解析部は、前記投射画像が動画像である場合、前記投射画像の特性は各フレームごとに判定することが好ましい。
このように、投射画像が動画像である場合、各フレームごとに投射画像の特性を判定することにより、投射画像の特性を場面の変化に応じて取得することが可能となり、それによって、重畳領域の光量調整を場面の変化に追従して行うことができる。
(5)前記(1)〜(4)のいずれかに記載の重畳領域の光量調整装置においては、前記投射画像の特性は、前記投射画像に対応する画像データの画素値及び空間周波数の高低によって表すことが好ましい。
このように、投射画像の特性が前記投射画像の画素値及び空間周波数の高低によって表されることにより、重畳領域の光量調整を行う上で必要な投射画像の特性を適切に判定することができる。
(6)前記(5)に記載の重畳領域の光量調整装置においては、前記光量調整度合い設定部は、画素値が第1所定値以下の投射画像または画素値が前記第1所定値より高く空間周波数が第2所定値より高い投射画像に対しては、画素値が前記第1所定値より高く空間周波数が前記第2所定値以下の投射画像よりも前記遮光装置による光量調整の度合いを高くし、画素値が前記第1所定値より高く空間周波数が前記第2所定値以下の投射画像に対しては、画素値が前記第1所定値以下の投射画像または画素値が前記第1所定値より高く空間周波数が前記第2所定値より高い投射画像よりも前記画像処理部による光量調整の度合いを高くすることが好ましい。
これは、画素値が低い画像(夜景など暗い画像)または画素値が高く空間周波数の高い画像(明るく色の変化の多い画像)に対しては、遮光装置による光量調整の度合いを高くし、画素値が高く空間周波数の低い画像(明るく色の変化が少ない画像)に対しては、画像処理部による光量調整の度合いを高くするというものである。
なお、画素値及び空間周波数の高低の判断は、たとえば画素値の高低及び空間周波数の高低を適切に判定可能とするために設定された値(画素値に対しては第1所定値、空間周波数に対しては第2所定値)と比較することによって行うことが可能である。これら第1所定値及び第2所定値については後述する。
このように、遮光装置による光学的な光量調整の度合いと画像処理部によるソフトウエア的な光量調整の度合いとを投射画像の特性に応じて設定することで、重畳領域の光量調整を投射画像の特性に応じて適切に行うことができる。これにより、投射画像の特性にかかわらず重畳領域と他の領域との明るさを目立たなくすることができる。特に、プロジェクタを縦方向及び横方向にそれぞれ多数配置して映画館のスクリーンのような大画面での表示を可能とするマルチプロジェクションシステムなどにおいて顕著な効果が得られる。
(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の重畳領域の光量調整装置においては、前記遮光装置は、前記プロジェクタごとに設けられ、対応するプロジェクタからの投射光の一部を所定の光透過率で遮光可能な可動式の遮光板を有し、当該可動式の遮光板の位置を変化させることによって前記重畳領域の光量調整を行うことが好ましい。
これは、たとえば、隣接するプロジェクタから投射される投射画像間に形成される重畳領域に対応した形状を有する遮光板を、左右上下などに位置を変化させることができるように構成したものである。遮光装置がこのような可動式の遮光板を有することにより、遮光装置は、光量調整度合い設定部からの制御信号に基づいて遮光板の位置を所定範囲で変化させることができる。これにより、重畳領域の光量を所定範囲内で調整することができる。
(8)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の重畳領域の光量調整装置においては、前記遮光装置は、前記プロジェクタごとに設けられ、対応するプロジェクタからの投射光の一部に対し所定範囲内で光透過率を変化させることのできる遮光板を有し、当該遮光板の光透過率を変化させることによって前記重畳領域の光量調整を行うこともまた好ましい。
これは、遮光板として光透過率を変化させることのできるエレクトロクロミックガラスなどを用いることも可能としたものである。このように、エレクトロクロミックガラスなどを遮光板として用いることにより、遮光板の位置を変えることなく、重畳領域の光量を所定範囲内で調整することができる。
(9)本発明の重畳領域の光量調整方法は、複数のプロジェクタのうちの隣接するプロジェクタから投射される投射画像間に重畳領域が形成されるように前記複数のプロジェクタからの投射画像をスクリーン上に投射するマルチプロジェクションシステムにおいて用いられる重畳領域の光量調整方法であって、前記重畳領域の光量調整を光学的に行う遮光装置と前記重畳領域の光量調整を画像処理によって行う画像処理部とを設け、前記遮光装置による光量調整の度合いと前記画像処理部による光量調整の度合いとを前記投射画像の特性に応じて設定することを特徴とする。
このように、本発明の重畳領域の光量調整方法は、前記(1)に記載の重畳領域の光量調整装置と同様の効果を得ることができる。なお、(9)に記載の本発明の重畳領域の光量調整方法においても、前記(2)〜(8)に記載の重畳領域の光量調整装置と同様の特徴を有することが好ましい。
(10)本発明のマルチプロジェクションシステムは、隣接するプロジェクタから投射される投射画像間に重畳領域が形成されるように配置された複数のプロジェクタと、前記重畳領域の光量調整を行う重畳領域の光量調整装置とを有するマルチプロジェクションシステムであって、前記重畳領域の光量調整装置は、前記重畳領域の光量調整を光学的に行う遮光装置と、前記重畳領域の光量調整を画像処理によって行う画像処理部及び前記遮光装置による光量調整の度合いと前記画像処理部による光量調整の度合いとを前記投射画像の特性に応じて設定する光量調整度合い設定部を有する光量調整制御装置とを有することを特徴とする。
このように本発明のマルチプロジェクションシステムにおいても前記(1)に記載の重畳領域の光量調整装置と同様の効果を得ることができる。なお、(10)に記載のマルチプロジェクションシステムにおいても、前記(2)〜(8)に記載の重畳領域の光量調整装置と同様の特徴を有することが好ましい。
(11)本発明の光量調整制御装置は、隣接するプロジェクタから投射される投射画像間に重畳領域が形成されるように配置された複数のプロジェクタと、前記重畳領域の光量調整を光学的に行う遮光装置とを有するマルチプロジェクションシステムに用いられる光量調整制御装置であって、前記重畳領域の光量調整を画像処理によって行う画像処理部と、前記遮光装置による光量調整の度合いと前記画像処理部による光量調整の度合いとを前記投射画像の特性に応じて設定する光量調製度合い設定部とを有することを特徴とする。
このような光量調整制御装置をマルチプロジェクションシステムに設けることによって、遮光装置による光量調整の度合いと画像処理部による光量調整の度合いとを投射画像の特性に応じて設定することができる。これにより、画素値の低い暗い画像、画素値が高く空間周波数の低い画像(明るく色の変化の少ない画像)、画素値が高く空間周波数の高い画像(明るく色の変化の多い画像)など、投射画像の特性にかかわらず重畳領域と他の領域との明るさの違いを極力小さくすることができ、重畳領域の目立たない良好な画像とすることができる。なお、投射画像の内容などによっては、遮光装置と画像処理のいずれかを選択的に使用した光量調整も可能である。
なお、(11)に記載の光量調整制御装置においても、前記(2)〜(8)に記載の重畳領域の光量調整装置と同様の特徴を有することが好ましい。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の実施形態に係るマルチプロジェクションシステムにおけるプロジェクタの配置を概略的に示す図である。本発明の実施形態に係るマルチプロジェクションシステムは、横方向及び縦方向に多数のプロジェクタを配置して映画館のスクリーンのような大画面での表示を可能とするものであるが、ここでは、説明の簡単化のため、図1に示すように、横方向及び縦方向にそれぞれ2台ずつ、合計4台のプロジェクタPJ1〜PJ4を用いた例として説明する。
また、本発明の実施形態に係るマルチプロジェクションシステムは、スクリーンSCRの裏面から投射を行う背面型のマルチプロジェクションシステムであるとする。
また、図1では図示されていないが、各プロジェクタPJ1〜PJ4には、隣接するプロジェクタから投射される投射画像間に形成される重畳領域の光量を光学的に調整可能な遮光装置が設置されているものとする。
図2は実施形態に係るマルチプロジェクションシステムに用いられる遮光装置の一例を模式的に示す図である。実施形態に係るマルチプロジェクションシステムは、図1に示したように、隣接するプロジェクタからの投射画像間に重畳領域が形成されるように配置されている。したがって、それぞれの重畳領域の光量を調整するための遮光装置S1〜S4は、各プロジェクタPJ1〜PJ4に対応して図2のように配置される。
図2に示す各遮光装置S1〜S4は、灰色で示されるL字型の遮光部11,21,31,41と、白抜きで示される光透過部12,22,32,42とを有している。また、各遮光装置S1〜S4のL字型の遮光部11,21,31,41は、垂直方向の遮光板11a、21a、31a、41aと水平方向の遮光板11b、21b、31b、41bとを有している。そして、垂直方向の遮光板11a、21a、31a、41aと水平方向の遮光板11b、21b、31b、41bは可動となっており、対応するプロジェクタからの投射光の遮光範囲を変化させることができるようになっている。
図3は図2に示す遮光装置S1〜S4のうちの遮光装置S1の遮光板11a,11bの動きの一例について説明する図である。図3に示すように、遮光板11a,11bは、それぞれ水平方向(矢印h−h’方向)及び垂直方向(矢印v−v’方向)に所定範囲内でスライド可能となっている。また、矢印c−c’方向あるいは矢印d−d’方向に所定角度内で回転可能となっていてもよく、また、斜め方向(矢印e−e’方向)に所定範囲内でスライド可能となっていてもよい。このような構成は他の遮光装置S2〜S4における各遮光板も同様である。
なお、各遮光装置S1〜S4は、自身が有する遮光板を図3のように可動させるための遮光板駆動機構(図示せず)が設けられているものとする。この遮光板駆動機構は、光量調整度合い設定部103(図6参照)からの制御信号によって各遮光板を駆動する。
図4は隣接する2台のプロジェクタに対応して設けられた各遮光装置の遮光板の位置を変化させることによって重畳領域の遮光範囲を変化させる例を示す図である。また、図5は遮光板の位置を変化させることによる重畳領域の光量の変化を示す図である。
なお、図4及び図5においては、図1に示すマルチプロジェクションシステムにおいて横方向に隣接する2つのプロジェクタ(プロジェクタPJ1,PJ2とする)を例にとって説明する。
図4(a),(b)に示すように、プロジェクタPJ1,PJ2のそれぞれ対応する遮光装置S1,S2の垂直方向の遮光板11a,21aの位置を水平方向(図4の左右方向)に移動させることによってプロジェクタPJ1,PJ2の投射光に対する遮光範囲を変化させることができる。
すなわち、図4(a)においては、遮光板11a,21aは、重畳領域A0の全体に対応した範囲を遮光する位置となっている。一方、図4(b)においては、遮光板11aは、重畳領域A0のうちの領域A1を遮光する位置となっており、遮光板21aは、重畳領域A0のうちの領域A2を遮光する位置となっている。
このように、各プロジェクタPJ1,PJ2に対応して設けられたそれぞれの遮光装置S1,S2の遮光板11a,21aの位置を変えることによって、プロジェクタPJ1,PJ2からの投射画像間に形成される重畳領域における遮光範囲を変化させることができる。
図5(a)は遮光装置S1,S2の各遮光板11a,21aを図4(a)の位置とした場合の重畳領域における光量の変化を概念的に示す例である。遮光装置S1,S2の遮光板11a,21aを図4(a)のような位置とした場合は、図5(a)に示すように、遮光板11aによる重畳領域A0における光量はC1で示すような変化となり、遮光板21aによる光量はC2で示すような変化となる。
このように、遮光板11a,21aを図4(a)の位置とした場合には、重畳領域A0の光量を他の領域の光量とほぼ同じにすることができる。なお、光量の変化は実際には曲線となるが、図5は光量の変化を概念的に示すものであるため直線で表している。
図5(b)は遮光装置S1,S2の各遮光板11a,21aを図4(b)の位置とした場合の重畳領域における光量の変化を概念的に示す例である。図5(b)に示すように、プロジェクタPJ1,PJ2に対応して設けられた遮光装置S1,S2の遮光板11a,21aを図4(b)のような位置とした場合は、遮光板11aによる重畳領域A0における光量はC3で示すような変化となり、遮光板21aによる重畳領域における光量はC4で示すような変化となる。
このように、遮光板11a,21aを図4(b)の位置とした場合には、重畳領域A0における光量は重畳領域A0の両端部から中央部に向かって徐々に高くなるような変化となる。
また、図5(c)は遮光装置S1,S2の各遮光板11a,21aがプロジェクタPJ1,PJ2の投射光を遮らない位置となっている場合であり、この場合は、重畳領域A0における光量は重畳領域A0の全体において増大した状態となる。
図4及び図5に示したように、遮光装置S1,S2の各遮光板11a,21aの位置を変化させることにより、スクリーンSCR上の重畳領域における光量を調整することができる。
図4及び図5ではマルチプロジェクションシステムを構成する4台のプロジェクタのうちの隣接するプロジェクタPJ1,PJ2について説明したが、マルチプロジェクションシステムを構成する他の隣接するプロジェクタについても同様に考えることができる。
以上は遮光装置S1〜S4によって光学的に重畳領域の光量調整を行う場合について説明したが、重畳領域の光量調整は、画像処理によってソフトウエア的に行うこともできる。
本発明の実施形態に係るマルチプロジェクションシステムは、遮光装置S1〜S4による光学的な光量調整の度合いと画像処理部102(図6参照)によるソフトウエア的な光量調整の度合いとを投射画像の特性に応じて設定することによって、スクリーンSCR上における重畳領域の光量調整を行うようにしている。
図6は本発明の実施形態に係るマルチプロジェクションシステムの機能を説明する図である。本発明の実施形態に係るマルチプロジェクションシステムは、図6に示すように、複数のプロジェクタ(実施形態では4台のプロジェクタPJ1〜PJ4としている)と、重畳領域の光量調整を可能とする重畳領域の光量調整装置100と、テレビジョン(TV)アンテナ、DVDプレーヤ、パーソナルコンピュータ(PC)などからの投射すべき画像(投射画像という)に対応する画像データを入力する画像データ入力部110と、調整用画像データを記憶する調整用画像データ記憶部111と、補正パラメータを記憶する補正パラメータ記憶部112と、スクリーンSCR(図1参照)上の投射画像を撮像する撮像装置113とを有している。
重畳領域の光量調整装置100は、重畳領域の光量調整を光学的に行う遮光装置S1〜S4(図2及び図3参照)と、投射画像に対応する画像データを解析して、投射画像の特性を判定する画像データ解析部101と、重畳領域の光量調整をソフトウエア的に行う機能を有する画像処理部102と、遮光装置S1〜S4による光量調整の度合いと画像処理部102による光量調整の度合いとを投射画像の特性に応じて設定する機能を有する光量調整度合い設定部103とを有している。
なお、画像データ解析部101、画像処理部102、光量調整度合い設定部103などは、マルチプロジェクションシステムの光量調整制御装置200に含まれるものであり、この光量調整制御装置200は、パーソナルコンピュータ(PC)などの情報処理装置が有する機能として実現することができる。
また、図6に示した構成要素以外にも、たとえば、画像データ入力部110に入力された画像データから各プロジェクタが受け持つ画像(単位画像)に対応する画像データ(単位画像データ)を生成する単位画像データ生成部など、マルチプロジェクションシステムを構成するに必要な構成要素は様々存在するが、それらの図示は省略されている。
また、補正パラメータ記憶部112には、各遮光装置S1〜S4が有する遮光板(図2及び図3参照)に対する移動量(投射画像の特性に応じた移動量)を示すデータ、重畳領域における画像データの画素値を補正するためのデータ、スクリーンSCR上に投射される投射画像全体の輝度差や色むらを補正するためのデータなどが補正パラメータとして記憶されている。
なお、補正パラメータ記憶部112が記憶する補正パラメータは、調整用画像データ記憶部111に記憶されている調整用画像データに対応する調整用画像を各プロジェクタPJ1〜PJ4がスクリーンSCR上に投射し、投射された調整用画像を撮像装置113が撮像して、それによって得られた撮像画像データに基づいて決められている。
このような構成において、その光量調整処理について説明する。まず、画像データ入力部110に入力された画像データに対して画像データ解析部101が画像データ解析処理を行い画像データ解析結果に基づいて投射画像の特性を判定する。
画像データ解析部101による画像データ解析処理は、たとえば1画面分の投射画像に対応する画像データの画素値及び空間周波数の高低を調べ、投射画像の明るさ、投射画像の平滑さ(空間周波数の高低の度合い)を判定するものである。
なお、画像データの画素値及び空間周波数の高低の判定は、画素値及び空間周波数の高低を適切に判定可能とするための基準となる値として、画素値に対しては第1所定値、空間周波数に対しては第2所定値を設定し、画素値については第1所定値と比較、空間周波数については第2所定値と比較することによって行うことが可能である。
第1所定値は、2台のプロジェクタPJ1,PJ2により、たとえば、それぞれ白の画像を出力した状態において、重畳領域の明るさが他の領域と同じとなるようにソフトウエアによる画像処理を行い、その状態においてさらに画素値を徐々に下げていったとき、ソフトウエアによる画像処理では黒浮きが生じてしまう画素値を「第1所定値」とする。このような第1所定値を求めるための処理はRGBごとに行ってもよい。
また、第2所定値は、プロジェクタPJ1,PJ2によって多様な空間周波数を有する画像を投射することにより実験的に設定することが可能である。
そして、投射画像に対応する画像データの各画素における画素値の平均値が第1所定値よりも高い場合には、当該投射画像は画素値の高い画像であると判定し、画素値の平均値が第1所定値以下である場合には、当該投射画像は画素値の低い画像であると判定する。
また、空間周波数も同様に考えることができ、投射画像に対応する画像データの空間周波数が第2所定値よりも高い場合には、当該投射画像は空間周波数の高い画像であると判定し、画像データの空間周波数が第2所定値以下である場合には、当該投射画像は空間周波数の低い画像であると判定する。
なお、第1所定値及び第2所定値の設定方法にいては上記した方法に限られるものではなく、また、第1所定値及び第2所定値を用いて画素値及び空間周波数の高低を判断する方法も上記した方法に限られるものではない。
そして、光量調整度合い設定部103は、投射画像の特性すなわち投射画像の画素値及び空間周波数の高低に応じて、遮光装置S1〜S4による光量調整の度合いと画像処理部102による光量調整の度合いを設定する。
具体的には、投射画像の特性を判定した結果、画素値が第1所定値以下の投射画像(たとえば夜景などのように暗い画像)であると判定された場合や、画素値が第1所定値よりも高く空間周波数が第2所定値よりも高い投射画像(たとえば畑のように明るく色の変化の多い画像)であると判定された場合は、画素値が第1所定値よりも高く空間周波数が第2所定値以下の投射画像(たとえば一面に広がる空や雪原などのように明るく色の変化が少ない画像)よりも、遮光装置S1〜S4による光学的な光量調整の度合いを高くした光量調整を行う。
遮光装置S1〜S4による光学的な光量調整は、各遮光装置S1〜S4が有する遮光板(図2及び図3参照)に対し、図4及び図5で説明したような制御を行うことにより、重畳領域の光量調整が可能となる。また、遮光装置S1〜S4による光学的な光量調整とともに、必要に応じて画像処理部102によるソフトウエア的な光量調整をも補足的に行う。画像処理部102によるソフトウエア的な光量調整とは、画像処理部102が投写画像に対応する画像データ(プロジェクタ内の液晶パネルやミラーデバイスなどの光変調素子の駆動に用いる画像データ)に対して、特に重畳領域に対応する画像データの画素値を調整するものである。この場合は、例えば遮光装置S1〜S4による光量調整が不足した(遮光装置S1〜S4による光量調整を行っても、重畳領域の明るさが、他の領域の明るさより明るい)場合に、必要量だけ画像データの画素値を下げればよいし、逆に、遮光装置S1〜S4による光量調整が過剰である(遮光装置S1〜S4による光量調整を行った結果、重畳領域の明るさが、他の領域の明るさより暗い)場合に、必要量だけ画像データの画素値を上げればよい。
なお、投射画像の内容などによっては、画像処理部102によるソフトウエア的な光量調整は行わずに遮光装置S1〜S4による光量調整のみでも良好な光量調整が可能となる場合もある。また、重畳領域の光量調整の他に4台のプロジェクタPJ1〜PJ4の輝度差や色ムラなどの補正も行うことが好ましい。この画像補正は補正パラメータ記憶部112に記憶されている補正パラメータを取得して行う。
一方、投射画像の特性を判定した結果、画素値が第1所定値より高く空間周波数が第2所定値以下の投射画像(たとえば一面に広がる空や雪原などのように明るく色の変化が少ない画像)であると判定された場合は、画素値が第1所定値以下の投射画像(たとえば夜景などのように暗い画像)または画素値が第1所定値より高く空間周波数が第2所定値より高い投射画像(たとえば畑のように明るく色の変化の多い画像)よりも、遮光装置S1〜S4による光量調整の度合いを低く設定し、画像処理部102によるソフトウエア的な光量調整の度合いを高くした光量調整処理を行うようにする。
なお、投射画像の内容などによっては、遮光装置S1〜S4による光学的な光量調整は行わずに画像処理部102によるソフトウエア的な光量調整のみでも良好な光量調整が可能となる場合もある。また、この場合も、重畳領域の光量調整のほかに4台のプロジェクタPJ1〜PJ4の輝度差や色ムラなどの補正も行うことが好ましい。
また、各遮光板(図2及び図3参照)を駆動させる際の各遮光板に対する制御量は、補正パラメータ記憶部112に記憶された補正パラメータによって行われる。たとえば、各遮光装置S1〜S4における各遮光板(図2及び図3参照)の上下左右方向の移動量を複数の段階に設定しておき、光量調整度合い設定部103が投射画像の特性に応じて補正パラメータ記憶部112から対応する移動量を取得して、取得した移動量に対応する制御信号を遮光装置S1〜S4に与える。そして、遮光装置S1〜S4は、光量調整度合い設定部103から受け取った制御信号に基づいて制御すべき遮光板を駆動する。また、移動量の設定は段階的でなく連続的に設定可能としてもよい。
以上のように、本発明の実施形態では、投射画像の特性に応じて、遮光装置S1〜S4による光量調整の度合いと画像処理部102による光量調整の度合いを設定する。たとえば、投射画像が、画素値が低く暗い画像または画素値が高く空間周波数の高い画像であると判定された場合は、遮光装置S1〜S4による光学的な光量調整の度合いを高くした光量調整を行う。一方、投射画像が、画素値が高く空間周波数の低い画像であると判定された場合は、遮光装置S1〜S4による光学的な光量調整の度合いを低く設定し、画像処理部102によるソフトウエア的な光量調整の度合いを高くして光量調整を行うようにする。
なお、遮光装置S1〜S4による光学的な光量調整の度合いと画像処理部102によるソフトウエア的な光量調整の度合いを設定する際、遮光装置S1〜S4による光量調整の度合いを高く設定する場合であっても、また、画像処理部102による光量調整の度合いを高く設定する場合であっても、まずは、遮光装置S1〜S4に対して設定された光量調整の度合いによって光量調整を行い、そのあとで画像処理部102による光量調整を行うことが好ましい。
このように、遮光装置S1〜S4による光学的な光量調整の度合と画像処理部102によるソフトウエア的な光量調整の度合いとを投射画像の特性に応じて設定することで、重畳領域の光量調整を、投射すべき画像の特性に応じて適切に行うことができ、投射画像の特性にかかわらず重畳領域と他の領域との明るさを目立たなくすることができる。特に、プロジェクタを縦方向及び横方向にそれぞれ多数配置して大画面の表示を可能とするマルチプロジェクションシステムなどにおいて顕著な効果が得られることがわかった。
また、このような大画面を構成するマルチプロジェクションシステムにおいては、たとえば、画面内の右側部分では画素値及び空間周波数が共に高く、画面内の左側部分では画素値が高くても空間周波数が低いというように、スクリーン上に投射されたときの画面内の位置によっても投射画像の特性(画素値や空間周波数の高さ)が異なる場合も多い。
したがって、このような大画面の表示を可能とするマルチプロジェクションシステムにおいては、これまで説明した光量調整処理を画面内の複数の位置に対応して行うことが好ましい。これによって、画面全体において重畳領域を目立たなくすることができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能となるものである。たとえば、投射画像に対応する画像データ解析を行う際は、重畳領域と重畳領域の周辺の投射画像に対応する画像データに重み付けを行い、重み付けが行われた画像データを解析することも可能である。この場合、たとえば投射画像に対応する画像データにおける各画素の画素値と前述の第1所定値との差分を求め、求められた差分に重み付けを行う。
このときの重み付けとしては、重畳領域における重み付けの値(重み付け係数という)を「1.0」とした場合、重畳領域の所定の位置からの距離に応じて、重み付け係数を「1.0」よりも小さな値とする。そして、投射画像に対応する画像データの各画素における画素値と第1所定値との差分に重み付け係数を乗算し重み付けされた差分(重み付け差分という)を求め、投射画像の各画素における重み付け差分の平均値を求め、求められた平均値と第1所定値とを用い、所定の計算式によって投射画像の特性を判定する。
このように、重畳領域と重畳領域の周辺の投射画像に対応する画像データに重み付けを行い、重み付けが行われた画像データを解析することによって、重畳領域とその周辺の投射画像に対応する画像データに注目した画像データの解析を行うことが可能となり、これによって判定された投射画像の特性は、重畳領域における投射画像の特性を適切に表すものとなる。
なお、前述の実施形態では、投射画像に対応する画像データの各画素における画素値の平均値と第1所定値とを比較して投射画像の特性を判定するとしたが、重み付けを行う場合と同様に、投射画像に対応する画像データにおける各画素の画素値と前述の第1所定値との差分を求め、投射画像の各画素における差分(この場合は重み付けは考えないので、たとえば距離に関係なく「1.0」とする)の平均値と第1所定値とを用い、所定の計算式によって投射画像の特性を判定するということも可能である。
また、前述の実施形態では、光量調整を光学的に行うための遮光手段としては、可動式の遮光板を有する遮光装置を用いたが、遮光板として光透過率を変化させることのできるエレクトロクロミックガラスや、光透過率が0ではない半透明板、また、光透過率がグラデーションで変化する遮光板などを用いることも可能である。光透過率がグラデーションで変化する遮光板としては、投写画像の端部を光量調整する側の光透過率が低く、投写画像の中央部に向かうに従って光透過率が高くなる遮光板が好ましい。
図7は遮光板としてエレクトロクロミックガラスなどを用いた場合の重畳領域の光量調整例を示す図であり、図7に示すように、エレクトロクロミックガラスなどを用いた遮光板11a,21aの光透過率を所定の光透過率に設定することによって、重畳領域の光量を所定の光量とすることができる。このように、光透過率を変化させることのできるエレクトロクロミックガラスなどを遮光板として用いることにより、遮光板の位置を変えることなく、重畳領域の光量を所定範囲内で調整することができる。
また、投射画像が動画像である場合、画像データ解析部101は、投射画像に対応する画像データの各フレームごとに投射画像の特性を判定することが好ましい。このように、投射画像が動画像である場合、各フレームごとに投射画像の特性を判定することにより、投射画像の特性を場面の変化に応じて判定することが可能となり、それによって、重畳領域の光量調整を場面の変化などに追従して行うことができる。
また、前述の実施形態では、画像データ解析部101が画像データを解析し、その解析結果に基づいて投射画像の特性を判定するようにしたが、投射すべき画像データが前述したような投射画像の特性を示すデータを有していてもよい。
また、投射画像の内容によって遮光板による光量調整を主とするか画像処理による光量調整を主とするかを予め決めるようにすることもできる。ここで、「光量調整を主とする」とは、重畳領域の光量調整に与える影響を他方に比べて大きくすることとをいう。たとえば、プレゼンテーション用の画像のように、白地に黒い文字や線画が殆どであるような画像の場合は、画像処理部102によるソフトウエア的な光量調整を主とすることによって良好な画像となることから、このような画像を投射する際は、画像処理部102によるソフトウエア的な光量調整が主となるように、遮光装置S1〜S4による光量調整の度合いと画像処理部102による光量調整の度合いを予め設定しておく。
逆に、殆どが暗い画像または明るくても空間周波数の高い画像であるような場合には、遮光装置による光学的な光量調整を主とした方が良好な画像となることから、このような画像を投射する際は、遮光装置S1〜S4による光学的な光量調整が主となるように、遮光装置S1〜S4による光量調整の度合いと画像処理部102による光量調整の度合いを予め設定しておく。
また、前述の実施形態では、画像データ解析部101、画像処理部102、光量調整度合い設定部103などを有する光量調整制御装置200は、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置によって行う例について説明したが、この光量調整制御装置200は、各プロジェクタが有するような構成とすることも可能である。
また、前述の実施形態では、マルチプロジェクションシステムを構成するプロジェクタの台数としては、説明の簡単化のため、横方向及び縦方向にそれぞれ2台ずつ、合計4台とした例で説明したが、本発明のマルチプロジェクションシステムは、横方向及び縦方向に多数のプロジェクタを配置して大画面の表示を可能とするものである。
また、前述の実施形態では、背面投射型のマルチプロジェクションシステムを例にとって説明したが、前面投射型のマルチプロジェクションシステムにおいても適用できる。
本発明の実施形態に係るマルチプロジェクションシステムにおけるプロジェクタの配置を概略的に示す図。 実施形態に係るマルチプロジェクションシステムに用いられる遮光装置の一例を模式的に示す図。 図2に示す遮光装置S1〜S4のうちの遮光装置S1の遮光板11a,11bの動きについて説明する図。 隣接する2台のプロジェクタに対応して設けられた各遮光装置の遮光板の位置を変化させることによって重畳領域の遮光範囲を変化させる例を示す図。 遮光板の位置を変化させることによる重畳領域における光量の変化を示す図。 本発明の実施形態に係るマルチプロジェクションシステムの機能を説明する図。 遮光板としてエレクトロクロミックガラスを用いた場合の重畳領域の光量調整例を示す図。
符号の説明
11a,21a,31a,41a…垂直方向の遮光板、11b,21b,31b,41b…水平方向の遮光板、100…重畳領域の光量調整装置、101…画像データ解析部、102…画像処理部、103…光量調整度合い設定部、200…光量調整制御装置、PJ1〜PJ4…プロジェクタ、SCR…スクリーン、S1〜S4…遮光装置。

Claims (11)

  1. 複数のプロジェクタのうちの隣接するプロジェクタから投射される投射画像間に重畳領域が形成されるように前記複数のプロジェクタからの投射画像をスクリーン上に投射するマルチプロジェクションシステムにおいて用いられる重畳領域の光量調整装置であって、
    前記重畳領域の光量調整を光学的に行う遮光装置と、
    前記重畳領域の光量調整を画像処理によって行う画像処理部及び前記遮光装置による光量調整の度合いと前記画像処理部による光量調整の度合いとを前記投射画像の特性に応じて設定する光量調整度合い設定部を有する光量調整制御装置と、
    を有することを特徴とする重畳領域の光量調整装置。
  2. 請求項1に記載の重畳領域の光量調整装置において、
    前記光量調整制御装置は、前記投射画像に対応する画像データを解析して前記投射画像の特性を判定する画像データ解析部を有することを特徴とする重畳領域の光量調整装置。
  3. 請求項2に記載の重畳領域の光量調整装置において、
    前記画像データ解析部は、前記重畳領域と前記重畳領域の周辺の投射画像に対応する画像データに重み付けを行い、前記重み付けが行われた画像データを解析することを特徴とする重畳領域の光量調整装置。
  4. 請求項2または3に記載の重畳領域の光量調整装置において、
    前記画像データ解析部は、前記投射画像が動画像である場合、前記投射画像の特性は各フレームごとに判定することを特徴とする重畳領域の光量調整装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の重畳領域の光量調整装置において、
    前記投射画像の特性は、前記投射画像に対応する画像データの画素値及び空間周波数の高低によって表すことを特徴とする重畳領域の光量調整装置。
  6. 請求項5に記載の重畳領域の光量調整装置において、
    前記光量調整度合い設定部は、
    画素値が第1所定値以下の投射画像または画素値が前記第1所定値より高く空間周波数が第2所定値より高い投射画像に対しては、画素値が前記第1所定値より高く空間周波数が前記第2所定値以下の投射画像よりも前記遮光装置による光量調整の度合いを高くし、
    画素値が前記第1所定値より高く空間周波数が前記第2所定値以下の投射画像に対しては、画素値が前記第1所定値以下の投射画像または画素値が前記第1所定値より高く空間周波数が前記第2所定値より高い投射画像よりも前記画像処理部による光量調整の度合いを高くすることを特徴とする重畳領域の光量調整装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の重畳領域の光量調整装置において、
    前記遮光装置は、前記プロジェクタごとに設けられ、対応するプロジェクタからの投射光の一部を所定の光透過率で遮光可能な可動式の遮光板を有し、当該可動式の遮光板の位置を変化させることによって前記重畳領域の光量調整を行うことを特徴とする重畳領域の光量調整装置。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の重畳領域の光量調整装置において、
    前記遮光装置は、前記プロジェクタごとに設けられ、対応するプロジェクタからの投射光の一部に対し所定範囲内で光透過率を変化させることのできる遮光板を有し、当該遮光板の光透過率を変化させることによって前記重畳領域の光量調整を行うことを特徴とする重畳領域の光量調整装置。
  9. 複数のプロジェクタのうちの隣接するプロジェクタから投射される投射画像間に重畳領域が形成されるように前記複数のプロジェクタからの投射画像をスクリーン上に投射するマルチプロジェクションシステムにおいて用いられる重畳領域の光量調整方法であって、
    前記重畳領域の光量調整を光学的に行う遮光装置と前記重畳領域の光量調整を画像処理によって行う画像処理部とを設け、前記遮光装置による光量調整の度合いと前記画像処理部による光量調整の度合いとを前記投射画像の特性に応じて設定することを特徴とする重畳領域の光量調整方法。
  10. 隣接するプロジェクタから投射される投射画像間に重畳領域が形成されるように配置された複数のプロジェクタと、前記重畳領域の光量調整を行う重畳領域の光量調整装置とを有するマルチプロジェクションシステムであって、
    前記重畳領域の光量調整装置は、
    前記重畳領域の光量調整を光学的に行う遮光装置と、
    前記重畳領域の光量調整を画像処理によって行う画像処理部及び前記遮光装置による光量調整の度合いと前記画像処理部による光量調整の度合いとを前記投射画像の特性に応じて設定する光量調整度合い設定部を有する光量調整制御装置と、
    を有することを特徴とするマルチプロジェクションシステム。
  11. 隣接するプロジェクタから投射される投射画像間に重畳領域が形成されるように配置された複数のプロジェクタと、前記重畳領域の光量調整を光学的に行う遮光装置とを有するマルチプロジェクションシステムに用いられる光量調整制御装置であって、
    前記重畳領域の光量調整を画像処理によって行う画像処理部と、
    前記遮光装置による光量調整の度合いと前記画像処理部による光量調整の度合いとを前記投射画像の特性に応じて設定する光量調製度合い設定部と、
    を有することを特徴とする光量調整制御装置。
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