JP2008014527A - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】イオンの濃度を変えることなく、殺菌効率を高めることが可能な空気調和機を提供する。
【解決手段】空気調和機100は、気体が流通するダクト1と、ダクト1の内部に配置された放電部2とを備え、放電部2は、気体中に含まれる被処理対象成分を放電領域に保持する保持手段を含む。保持手段は、被処理対象成分を含む気体を乱流にすることにより気体中に含まれる被処理対象成分を放電領域内に滞留させる手段として、放電部2の表面に形成される凹面22と、放電部22の近傍に配置されるポール3、または、気体中に含まれる被処理対象成分を放電領域内に捕獲する手段として、放電部2の誘電体21にチタンアパタイト系複合体を含む。
【選択図】図1

Description

この発明は、一般的には空気調和機に関し、特定的には放電によって空気を浄化する作用のある空気調和機に関する。
近年、住環境の高気密化にともなって、居住空間に浮遊する有害な細菌を取り除いて健康で快適な生活を送ることへの要望が高まっている。このような要望に応えるために各種の装置や器具が提案されている。
このような装置や器具としては、たとえば、空気調和機や空気清浄機は、室内雰囲気の温度や湿度を調整したり、塵埃や有害物質を除去したりすることで快適な住環境を実現している。
特開2005−56607号公報(特許文献1)に記載されている装置は、放電によって殺菌効果のある正負のイオンを発生させる。放電部の誘電体として、比誘電率が高く、厚みの薄いものを用いることで、放電部近傍の空気中の電場が高くなり、酸素や水蒸気が活発に電離し、結果としてイオンの発生量が増大する。このようにすることで、殺菌効果を高めることができる。
特開2002−65836号公報(特許文献2)に記載されている装置は、イオン発生装置に交流電圧を印加して正負のイオンを発生させてイオンによる殺菌を行い、また、フィルタを用いて脱臭および集塵を行うことによって、比較的低電圧によって安定した空気浄化作用を得るものである。
その他、イオン発生装置を備える、市販されている空気調和機では、負イオンのみを発生させて人間をリラックスさせるものや、正負両イオンを発生させて空気中の浮遊細菌を積極的に除去しているものがある。
特開2002−162054号公報(特許文献3)に記載されている装置は、光触媒フィルターと吸着剤とを用いて室内空気の脱臭と集塵とを行う。
特開2005−138034号公報(特許文献4)に記載されている装置は、プラズマを発生させて浮遊粉塵を帯電させ、帯電した浮遊粉塵を集塵することで空気の浄化を図っている。
特開2006−17360号公報(特許文献5)に記載の装置においては、プリーツ状のフィルタに光触媒を担持させ、放電部においてプラズマを発生させることによって、紫外線ランプを用いることなしに光触媒を活性化させて効果的に空気を浄化させている。
特開2005−56607号公報 特開2002−65836号公報 特開2002−162054号公報 特開2005−138034号公報 特開2006−17360号公報
しかしながら、室内雰囲気をフィルタに通すことによって汚染物質を吸着や分解によって除去する空気調和機では、長期間使用する場合には、フィルタの交換等のメンテナンスが必要である。
また、イオン発生装置を備える空気調和機においては、通常、放電針や、誘電体を電極ではさんだ構造のイオン発生デバイスの放電部が、外気に直接曝されているだけであるため、発生するイオンの種類、量、寿命などは、外気の条件、つまり空気調和機の配置された環境条件によって大きく変化する。イオンには寿命があるために、イオンの供給量とイオンを供給する空間の大小によって、効果を呈するために多くの時間を要したり、イオン発生領域を拡大したりすることが必要となる。さらに、大気中には様々な菌種が存在するため、発生させるイオン量やイオン種によっては十分な効果が得られず、空気調和機の除菌作用等のイオン効果が不安定になり、信頼性に問題が生じる可能性もある。
特開2005−56607号公報(特許文献1)に記載のイオン発生部の材料や形態の変更は、イオン発生デバイスが常に一定の環境に曝されることを前提として、発生イオンの増量化のみに着眼しており、イオンが作用して抑制する菌種等やイオンの寿命については考慮されていない。そのために、発生したイオンによっては、必要な除菌性能レベルを得られない可能性がある。また、イオンの寿命が短い場合には、イオン濃度を高めても必ずしも空間全体に速やかに提供できるとは限らない。イオンによる殺菌効果を適用したい空間内にイオンがほとんど存在しない可能性さえある。
一方、電気集塵や光触媒を用いた装置では、除去対象物の選択性が限られることや、装置機構の大型化といった課題がある。従来、粉塵等の集塵効率の改善、光触媒による分解性能の向上、各種フィルタを含めた多段階処理機構による空気浄化レベルの向上等の方法が提案されている。しかし、こうした方法による装置は、いずれも特定の機能を有する複数の部品を組み合わせることによって装置の性能を向上させているために、基本的に機構の複雑化や大型化は回避できない。
そこで、この発明の目的は、殺菌効率を高めることが可能な空気調和機を提供することである。
この発明に従った空気調和機は、気体が流通する流路と、流路の内部に配置された放電部とを備え、放電部は、気体中に含まれる被処理対象成分を放電領域に保持する保持手段を含む。
気体中に含まれる被処理対象成分は、放電領域において放電の作用と、放電によって発生するイオンの殺菌作用とを受けて浄化される。被処理対象成分を放電領域に保持することで、被処理対象成分に放電の作用を効果的に与えることができる。すなわち、気体中の被処理対象成分には、放電による浄化作用と、放電によって放電部に生じるイオンによる浄化作用とを効果的に与えることができる。また、気体中の被処理対象成分は、イオンによって殺菌されると同時に、放電のエネルギーによっても殺菌されるので、単にイオンのみを用いる浄化の方法に比べて、被処理対象成分の選択性を上げることができる。このようにすることにより、殺菌効率を高めることが可能である。
この発明に従った空気調和機においては、保持手段は、被処理対象成分を含む気体を乱流にすることにより、気体中に含まれる被処理対象成分を放電領域内に滞留させる手段であることが好ましい。
気体中に含まれる被処理対象成分は、放電領域において放電の作用と、放電によって発生するイオンの殺菌効果とを受けて浄化される。被処理対象成分を含む気体を乱流にすることによって、被処理対象成分が放電領域内に存在する時間が長くなり、放電の作用や、放電領域で発生するイオンによる殺菌効果を受けやすくなる。
このようにすることにより、殺菌効率を高めることが可能である。
この発明に従った空気調和機においては、上記の滞留手段として、放電部は、表面に凹面および/または凸面が形成されている誘電体と、誘電体の凹面および/または凸面に沿って配置される第一の電極と、誘電体を介して第一の電極に対向して配置される第二の電極とを有することが好ましい。
放電部の表面をなす誘電体に凹面や凸面を形成することによって、放電部の表面で被処理対象成分を含む気体が乱流となる。また、この誘電体の表面に沿って第一の電極を配置し、誘電体を介して第一の電極に対向して第二の電極を配置することによって、放電の発生する面積を増大させることができる。被処理対象成分を含む気体を乱流にすることによって、被処理対象成分が放電領域内に存在する時間が長くなり、放電の作用や、放電領域で発生するイオンによる殺菌効果を受けやすくなる。また、放電を発生させることが可能な面積が増大するので、放電の作用と、放電によって生じるイオンの殺菌効果とを高めることができる。
ここで、放電とは、電気が空気中を空気抵抗に抗して通過する現象である。この放電によって、第一の電極の上部周面全体に渡って放電領域が形成される。放電部の表面をなす誘電体に凹面や凸面を形成することによって、放電領域が相対的に大きくなることを以下に説明する。
図6は、第一の電極を凹面上に配置した状態(A)と、第一の電極を平面上に配置した状態(B)を模式的に示す断面図である。
図6に示すように、第一の電極23を誘電体の凹面22a上に配置した状態(図6(A))と、第一の電極23を誘電体の平面22b上に配置した状態(図6(B))とを比較すると、第一の電極23の角23aから誘電体表面の点Pまでの距離Dが同じであっても、第一の電極23から誘電体表面の点Pまでの誘電体の表面に沿った距離Lは、第一の電極を凹面上に配置した状態(図6(A))の場合に長くなる。また、凹面22a上に配置される第一の電極23の長さは、平面22b上に配置される場合の第一の電極(平面電極)の長さよりも長くなる。このようにすることにより、放電部の表面をなす誘電体に凹面や凸面を形成することによって形成される放電領域は、平面電極を用いる場合に比べて大きくなる。
この発明に従った空気調和機においては、上記の滞留手段として、凸状体が、流路の内部において、放電部の近傍で、放電部に対して気体の上流側に配置されていることが好ましい。
このようにすることにより、放電部の近傍に設けられた凸状体によって、被処理対象成分を含む気体は、放電部に到達する前に渦等の乱流となる。被処理対象成分を含む気体を乱流にすることによって、被処理対象成分が放電領域内に存在する時間が長くなり、被処理対象成分が放電部に接触する頻度を高めることができる。
この発明に従った空気調和機においては、保持手段は、気体中に含まれる被処理対象成分を放電領域内に捕獲する手段であることが好ましい。
気体中に含まれる被処理対象成分は、放電領域において放電の作用と、放電によって発生するイオンの殺菌効果とを受けて浄化される。被処理対象成分を放電領域内に捕獲することによって、被処理対象成分が放電領域内に存在する時間が長くなり、放電の作用や、放電領域で発生するイオンによる殺菌効果を受けやすくなる。このようにすることにより、殺菌効率を高めることが可能である。
この発明に従った空気調和機においては、上記の捕獲手段として、放電部は、誘電体と、誘電体の表面に配置される第一の電極と、誘電体を介して第一の電極に対向して配置される第二の電極とを有し、誘電体の表面がチタンアパタイトを含むことが好ましい。
チタンアパタイトは、優れた吸着力を有する。放電部の誘電体の表面がチタンアパタイトを含むことによって、被処理対象成分がチタンアパタイトに吸着され、捕獲される。このようにすることにより、被処理対象成分が放電領域内に存在する時間が長くなり、放電の作用や、放電領域で発生するイオンによる殺菌効果を受けやすくなる。
この発明に従った空気調和機においては、流路内に紫外線発生器をさらに備えることが好ましい。
チタンアパタイトに紫外線を照射することによって、チタンアパタイトの光触媒としての機能によっても被処理対象成分を含む気体を浄化することができる。
この発明に従った空気調和機は、流路内に気体を送入するための送風ファンを備え、送風ファンには突起が形成され、突起の頂部が送風ファンの回転方向を向くように、突起は配置されていることが好ましい。
被処理対象成分を含む気体中には、放電やイオンの作用によって浄化され得る成分の他にも塵埃が含まれている。送風ファンの突起には塵埃が引っかかり、気体中の塵埃の一部が除去されるので、放電部が塵埃に汚染されることによって放電強度が低下することを防ぐことができる。
この発明に従った空気調和機においては、流路の内壁には突起が形成され、突起の頂部が流路内において気体の上流側の方向を向くように、突起は放電部に対して気体の上流側に配置されていることが好ましい。
被処理対象成分を含む気体中には、放電やイオンの作用によって浄化され得る成分の他にも塵埃が含まれている。流路の内部の突起には塵埃が引っかかり、気体中の塵埃の一部が除去されるので、放電部が塵埃に汚染されることによって放電強度が低下することを防ぐことができる。
この発明に従った空気調和機は、突起を加熱するヒータを備えることが好ましい。
このようにすることにより、突起に引っかかった塵埃を燃焼して、被処理対象成分を含む気体中から取り除くことができる。また、結露を防ぐことができる。
この発明に従った空気調和機においては、流路の内径を変化させることが可能であることが好ましい。
流路が広いと風速が遅くなり、空気調和の効果が現れるまでに時間がかかる。一方、流路が狭いと、風速が速くなり、そのため騒音が大きくなるが、放電部にて発生したイオンを効率よく室内に送り出すことができるので殺菌効果が高くなる。そこで、流路の内径を調整可能とすることにより、周囲の環境や使用者の必要に合わせて空気調和機の機能を調整することができる。
この発明に従った空気調和機においては、放電部は、正イオンまたは負イオンの少なくともいずれかを発生させることが好ましい。
このようにすることにより、放電の作用だけでなく、イオンによる殺菌の効果を得ることができる。
以上のように、この発明によれば、殺菌効率を高めることが可能な空気調和機を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この発明の一つの実施の形態として、空気調和機の概略的な構成を示す断面図である。
図1に示すように、空気調和機100は、流路としてのダクト1と、ダクト1の内部に配置された放電部2と、放電部2の近傍に配置される凸状体としてのポール3と、送風ファン5と、ヒータ6を備える。ダクト1には、空気調和機100の外部から気体が流入する空気導入口11と、空気調和機100の内部から外部へ気体を放出する空気送出口12とが形成されている。ダクト1の内壁と送風ファン5には突起4が形成されている。誘電体21の表面には凹面22が形成され、この表面の形状に沿って電極が配置されている。ダクト1とポール3はアルミニウムで形成され、送風ファン5は合成樹脂で形成されている。図中の矢印は気体の流れを示す。空気調和機100は、本発明の保持手段の一つである滞留手段として凹面22とポール3とを備える。
図2は、放電部2の全体を示す斜視図である。
図2(A)に示すように、放電部2においては、誘電体21の表面に凹面22が多数形成されている。誘電体21の表面の形状に沿って第一の電極23が配置され、第二の電極24は誘電体21を介して第一の電極23と対向している。第一の電極23と、第二の電極24との間には、駆動制御部25によって交流電圧が印加される。誘電体21としては、チタンアパタイト系複合体を用いる。放電部2においては、本発明の保持手段の一つである捕獲手段として、誘電体21にチタンアパタイト系複合体を用いる。
第一の電極23としてはメッシュ状の電極、第二の電極24としては板状の電極を用いる。第一の電極23の網目の部分は、誘電体21の凹面22の位置にくるように配置されている。第一の電極23としてはタングステンの表面に白金または金のメッキを施したものを用いて、腐食しにくくしている。駆動制御部25は、周波数が10〜20kHz程度の高い周波数で、1〜5kV程度の高い交流電圧を第一の電極23と第二の電極24に印加する。放電部2は、駆動制御部25によって交流電圧を印加されることにより、放電を生じ、図1に示すように、負イオン71と正イオン72の両方、あるいは正負いずれかのイオンを発生する。放電部2で発生する負イオン71や正イオン72は、送風ファン5によって取り込まれた気流に運ばれて効率よく空気調和機100外に放出される。
ここで、放電部2において発生するイオンとは、たとえば酸素イオンO 、水酸化物イオンOHや水素イオンHが複数の水分子でクラスター化された水分子クラスターイオンである。気体中の被処理対象成分である雑菌は、ダクト1内および空気調和機の設置された空間内において、放電によって生じたイオンによって除菌される。また、放電領域を通過することによっても雑菌は死滅する。
このように、放電部2で正負のイオンを発生させることにより、放電の作用だけでなく、イオンによる殺菌の効果を得ることができる。
図2(B)は、放電部の表面をより詳細に示す図である。図2(B)中の矢印は、気体の流れを示す。
図2(B)に示すように、放電部2の誘電体21の表面には凹面22が多数形成されており、第一の電極23は誘電体21の表面の形状に沿って配置されている。
図3は、ダクト1の内壁の断面図を示す。
図3に示すように、ダクト1の内壁には突起4が形成されている。突起4の頂部は、気体の流れてくる方向(図3にて矢印で示される方向)に対向する方向、すなわち、気体の上流方向を向いている。ダクト1の外周にはヒータ6が配置されている。
図1から図3を用いて、空気調和機100での被処理対象成分としてバクテリア、カビ等の雑菌や塵埃などを含む気体の浄化作用について説明する。
空気調和機100の外部の気体は、送風ファン5を通って空気調和機100のダクト1内に取り込まれる。
送風ファン5には突起4が形成されている。送風ファン5の突起4は、頂部が回転方向に向くように配置されている。気体中の塵埃の一部は、送風ファン5の突起4に引っかかり、ダクト1の内部に進入する気体中から取り除かれる。
送風ファン5の突起4によって除かれず、ダクト1内を進む気体中に含まれる塵埃の一部は、さらに、ダクト1の内壁に設けられた突起4によって除去される。ダクト1の外周に配置されたヒータ6で突起4を加熱することによって、突起4に引っかかった塵埃を燃焼して気体中から除去することができる。
このように、送風ファン5とダクト1の内壁とに突起4を設けることで、突起4に塵埃が引っかかり、気体中の塵埃の一部が除去されるので、放電部2が塵埃に汚染されることによって放電強度が低下することを防ぐことが可能となる。ダクト1の外周にヒータ6を配置することにより、突起4に引っかかった塵埃を燃焼して、被処理対象成分を含む気体中から取り除くことができる。また、ヒータ6の加熱によって結露を防ぐことができる。
塵埃の多くを除去された気体は、ポール3によって渦等の乱流となる。被処理対象成分を含む気体は、乱流となって放電部2の放電領域に進入する。放電部2の表面には、多数の凹面22が形成されている。凹面22は、放電部2の表面の放電面積を増大するとともに、図2(B)にて矢印で示すように、微小な乱流を生成させる。
このように、本発明の保持手段の一つである滞留手段によって、被処理対象成分を含む気体を乱流にすることによって、被処理対象成分が放電領域内に存在する時間が長くなり、被処理対象成分は、放電の作用や、放電領域で発生するイオンによる殺菌効果を受けやすくなる。また、放電を発生させることが可能な面積が増大するので、放電の作用と、放電によって生じるイオンの殺菌効果とを高めることができる。
さらに、放電部2の誘電体21としてチタンアパタイト系複合体を用いることにより、気体中の被処理対象成分が放電部2に吸着される。ここで、チタンアパタイトは単相ではなく、たとえば、従来の誘電体等との複合体の形で使用することによって、電圧印加や高温への耐性など、機械的強度を増大させている。
チタンアパタイトは、優れた吸着力を有する。放電部2の誘電体21の表面がチタンアパタイト系複合体を含むことによって、被処理対象成分である雑菌や揮発性有機化合物(VOC)がチタンアパタイトに吸着され、放電領域内に捕獲される。
このようにすることにより、本発明の保持手段の一つである捕獲手段によって、被処理対象成分が放電領域内に存在する時間が長くなり、放電の作用や、放電領域で発生するイオンによる殺菌効果を受けやすくなる。
また、放電部2の表面に形成された凹面22の内部に第一の電極23の網目が配置されることによって、チタンアパタイトに吸着された被処理対象成分に効率よく放電の作用を与えることができる。
このように、空気調和機100においては、乱流を発生させたり、吸着力に優れた誘電体を用いたりすることで、被処理対象成分を放電領域に保持する。放電による浄化作用と、放電部で発生するイオンによる浄化の作用とが被処理対象成分に働くので、イオンのみによっては浄化できない被処理対象成分も、放電によって浄化することができる。空気調和機100においては、被処理対象成分を放電領域内に保持する方法としては、放電部2の表面に凹面を形成し、放電部2よりも空気導入口11側にポール3を設け、誘電体21には優れた吸着力を持つチタンアパタイト系複合体を用いている。このように、乱流と吸着を利用して被処理対象成分を放電領域内に保持する方法であれば、装置を複雑化したり、大型化したりする必要がない。また、送風ファン5とダクト1の内壁に突起4を形成することで、突起4によって塵埃が捕えられ、塵埃による放電部2の汚染が低減されるので、フィルタの交換などのメンテナンスが不要となる。
このようにすることによって、空気調和機100の殺菌効率を高めることが可能である。
ここで、空気調和機100のダクト1の内径を調整する機構について説明する。
図4は、ダクトの内径を調整する機構を示す。図4(A)と(B)は、それぞれ、ダクトの空気送出口の内径を最小にした場合の正面図と、側面から見た断面図である。図4(C)はこのときのダクトの斜視図である。図4(D)はダクトの内径を最大にした場合にダクトを側面から見た断面図である。
図4(A)および(B)に示すように、ダクト1は、固定板13と、可動板14と、可動板制御ジグ15と、ジグ支持部材16と、レール17とを備える。可動板14は、互いに連結された複数の板からなる。最も空気送出口12に近い可動板14は、可動板制御ジグ15に取り付けられている。可動板制御ジグ15は、ジグ支持部材16に取り付けられ、ジグ支持部材16は、ダクト1の外側に配置されたレール17に沿って、ダクト1の空気導入口11から空気送出口12の間を移動する。ジグ支持部材17とともに可動板制御ジグ15がダクト1の長さ方向に移動することによって、可動板14の重なりを調整し、ダクト1の長さおよび空気送出口12の開口度とダクト1内の空間サイズを調節することができる。
図4(C)は、ジグ支持部材17を最も空気送出口12側に配置して、空気送出口12の開口度を小さくしたときのダクト1の状態を示す図である。また、図4(D)は、ジグ支持部材17を最も空気導入口11側まで動かして、空気送出口12の開口度を大きくしたときのダクト1の状態を示す図である。
このようにすることにより、ダクト1内の気流を制御し、ダクト1内のイオン濃度と、放電部2への気体の接触確率を調節することができる。
ダクト1の内部が広いと風速が遅くなり、空気調和の効果が現れるまでに時間がかかる。一方、ダクト1の内部が狭いと、風速が速くなり、そのため騒音が大きくなるが、放電部2で発生したイオンを効率よく室内に送り出すことができるので殺菌効果が高くなる。そこで、ダクト1の内径を調整可能とすることにより、周囲の環境や使用者の必要に合わせて空気調和機100の機能を調整することができる。
図5は、この発明のもう一つの実施の形態として、空気調和機の概略的な構成を示す図である。
図5に示すように、空気調和機200は、空気調和機100と異なる点として、紫外線ランプ8をダクト1内の放電部2に対向する位置に備えている。また、ダクト1の内壁の可動板14の位置を、空気送出口12が最小になるように調整している。
ここで、チタンアパタイトは単相ではなく、たとえば、従来の誘電体等との複合体の形で使用することによって、電圧印加や高温への耐性など、機械的強度を増大させている。
チタンアパタイトは、優れた吸着力を有する。放電部2の誘電体21の表面がチタンアパタイト系複合体26を含むことによって、被処理対象成分である雑菌や揮発性有機化合物(VOC)がチタンアパタイトに吸着され、放電領域内に捕獲される。
さらに、放電部2に対向して紫外線ランプ8を配置することによって、イオン発生と同時にチタンアパタイトの光触媒作用も機能する。
このようにすることにより、イオンによる除菌効能に加えて、放電による除菌作用、光触媒機能による除菌・分解作用が促進されて、除菌速度と有害物質の除去性能の向上が可能となる。
さらに、チタンアパタイト系複合体26の表面で処理されることによる雑菌や有害物質等の付着汚染物の一部は、光触媒の酸化分解反応によって除去されるため、放電部2のメンテナンスを大幅に低減することができる。
また、ダクト1内は、紫外線の殺菌作用によって細菌の発生や繁殖を防止することができ、常に清潔な空間を保持することが可能となる。
このように、誘電体21の表面がチタンアパタイト系複合体26を含むことにより、被処理対象成分が放電領域内に捕獲され、放電の作用や、放電領域で発生するイオンによる殺菌効果を受けやすくなる。
また、チタンアパタイトに紫外線を照射することによって、チタンアパタイトの光触媒としての機能によっても被処理対象成分を含む気体を浄化することができる。
空気調和機200は、図4に示すように、ダクト1の内壁の可動板14の位置を調整して、ダクト1の内径を調整することができる。ダクト1の内部が広いと風速が遅くなり、空気調和の効果が現れるまでに時間がかかる。一方、ダクト1の内部が狭いと、風速が速くなり、そのため騒音が大きくなるが、放電部2で発生したイオンを効率よく室内に送り出すことができるので殺菌効果が高くなる。そこで、ダクト1の内径を調整可能とすることにより、周囲の環境や使用者の必要に合わせて空気調和機200の機能を調整することができる。
なお、本発明の空気調和機を適用することによって、周囲の空間に対する空気浄化能力やリフレッシュ効果能力を持った各種の空気調節装置(たとえば、空気清浄機、除湿機、加湿器、電気ヒータ、石油ストーブ、ガスヒータ、クーラーボックス、冷蔵庫等)を提供することが可能となる。
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を含むものである。
本発明の一つの実施の形態として、空気調和機の概略的な構成を示す図である。 放電部の斜視図(A)と、放電部の表面の詳細を示す図(B)である。 ダクトの内壁の断面を示す図である。 ダクトの内径を調節する機構を示す図である。 本発明のもう一つの実施の形態として、空気調和機の概略的な構成を示す図である。 第一の電極を凹面上に配置した状態(A)と、第一の電極を平面上に配置した状態(B)を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1:ダクト、2:放電部、3:ポール、4:突起、5:送風ファン、6:ヒータ、8:紫外線ランプ、13:固定板、14:可動板、21:誘電体、22:凹面、23:第一の電極、24:第二の電極、25:駆動制御部、26:チタンアパタイト系複合体、71:負イオン、72:正イオン、100:空気調和機、200:空気調和機。

Claims (12)

  1. 気体が流通する流路と、
    前記流路の内部に配置された放電部とを備え、
    前記放電部は、気体中に含まれる被処理対象成分を放電領域に保持する保持手段を含む、空気調和機。
  2. 前記保持手段は、被処理対象成分を含む気体を乱流にすることにより、気体中に含まれる被処理対象成分を放電領域内に滞留させる手段である、請求項1に記載の空気調和機。
  3. 前記滞留手段として、前記放電部は、表面に凹面および/または凸面が形成されている誘電体と、前記誘電体の凹面および/または凸面に沿って配置される第一の電極と、前記誘電体を介して前記第一の電極に対向して配置される第二の電極とを有する、請求項2に記載の空気調和機。
  4. 前記滞留手段として、凸状体が、前記流路の内部において、前記放電部の近傍で、前記放電部に対して気体の上流側に配置されている、請求項2または請求項3に記載の空気調和機。
  5. 前記保持手段は、気体中に含まれる被処理対象成分を放電領域内に捕獲する手段である、請求項1に記載の空気調和機。
  6. 前記捕獲手段として、前記放電部は、誘電体と、前記誘電体の表面に配置される第一の電極と、前記誘電体を介して前記第一の電極に対向して配置される第二の電極とを有し、前記誘電体の表面がチタンアパタイトを含む、請求項5に記載の空気調和機。
  7. 前記流路内に紫外線発生器を備える、請求項6に記載の空気調和機。
  8. 前記流路内に気体を送入するための送風ファンを備え、前記送風ファンには突起が形成され、前記突起の頂部が前記送風ファンの回転方向を向くように、前記突起は配置されている、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の空気調和機。
  9. 前記流路の内壁には突起が形成され、前記突起の頂部が前記流路内において気体の上流側の方向を向くように、前記突起は前記放電部に対して気体の上流側に配置されている、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の空気調和機。
  10. 前記突起を加熱するヒータを備える、請求項8または請求項9に記載の空気調和機。
  11. 前記流路の内径を変化させることが可能である、請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の空気調和機。
  12. 前記放電部は、正イオンまたは負イオンの少なくともいずれかを発生させる、請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載の空気調和機。
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