JP2008013064A - 自動車用内燃機関の運転音伝達装置 - Google Patents

自動車用内燃機関の運転音伝達装置 Download PDF

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Abstract

【課題】レイアウトに制約されない自動車用内燃機関の運転音伝達装置を提供する。
【解決手段】自動車の内燃機関の運転状態に関連する運転音を乗員に伝達する自動車用内燃機関の運転音伝達装置であって、前記内燃機関の吸気管路10内若しくは吸気取入れ口14、16に配置され、内燃機関の吸気吐出音を電気信号に変換する音圧センサ1と、車両のアクセルペダルの踏込量をアクセル開度信号として検出する運転状態検出手段3と、前記音圧センサ1よりの電気信号を前記運転状態検出手段3よりのアクセル開度信号に応じて増減させて出力する制御手段5と、エンジンルーム内若しくは車室内に配置され、前記制御手段5よりの出力信号に応じて駆動されることにより内燃機関の運転音として出力する出力手段4と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の運転状態に関連する運転音を自動車の乗員に伝達する自動車用内燃機関の運転音伝達装置に関するものである。
従来から自動車の内燃機関の運転状態に関連する運転音を自動車の乗員に伝達する自動車用内燃機関の運転音伝達装置が提案されている(特許文献1、2参照)。
これは、自動車の内燃機関の吸気管に連結して、吸気音に共鳴するサウンドパイプ(共鳴管)およびサウンドジェネレータ(共鳴箱)をエンジンルーム内に設け、前記サウンドパイプの長さおよびサウンドジェネレータの容積を最適な目標音質になるよう調整する一方、エンジンルーム内でのサウンドジェネレータ共鳴音の出力開口端も、車室内の特に運転席での運転者に伝達される最適な目標音になるように、そのレイアウト位置を調整するようにしている。
米国特許第6600408号公報 米国特許第6848410号公報
しかしながら、上記従来例では、吸気吐出音を運転席で効率良く聞かせるように、車室内までの音響伝達特性を利用し、吸気共鳴管長を延長もしくは短縮し、吸気吐出音の出力開口端を最適な位置に設定するという構成になっていたため、吸気共鳴管、吸気共鳴箱等のエンジンルーム内での取り回しの検討が必要であり、エンジンルーム内におけるレイアウトの確保が困難であるという問題があり、しかも、吸気共鳴管・吸気共鳴箱に共鳴する単一周波数の吸気吐出音となり、吸気吐出音以外の車外騒音と判別し難いという問題があった。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、レイアウトに制約されない自動車用内燃機関の運転音伝達装置を提供することを目的とする。
本発明は、自動車の内燃機関の運転状態に関連する運転音を乗員に伝達する自動車用内燃機関の運転音伝達装置であって、前記内燃機関の吸気管路内若しくは吸気取入口に配置され、内燃機関の吸気吐出音を電気信号に変換する音圧センサと、車両のアクセルペダルの踏込量をアクセル開度信号として検出する運転状態検出手段と、前記音圧センサよりの電気信号を前記運転状態検出手段よりのアクセル開度信号に応じて増減させて出力する制御手段と、エンジンルーム内若しくは車室内に配置され、前記制御手段よりの出力信号に応じて駆動されることにより内燃機関の運転音として出力する出力手段と、を備えていることを特徴とする。
したがって、本発明では、内燃機関の吸気管路内若しくは吸気取入口に配置され、内燃機関の吸気吐出音を電気信号に変換する音圧センサと、車両のアクセルペダルの踏込量をアクセル開度信号として検出する運転状態検出手段と、前記音圧センサよりの電気信号を前記運転状態検出手段よりのアクセル開度信号に応じて増減させて出力する制御手段と、エンジンルーム内若しくは車室内に配置され、前記制御手段よりの出力信号に応じて駆動されることにより内燃機関の運転音として出力する出力手段と、を備えていることにより、アクセル開度に応じた吸気吐出音を、レイアウトに制約されることなく出力手段の音源位置の選択自由度が拡がり、車室内、運転席までの音響伝達特性が適切な任意の位置で出力することが可能となる。
以下、本発明の自動車用内燃機関の運転音伝達装置を各実施形態に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図6は、本発明を適用した自動車用内燃機関の運転音伝達装置の第1実施形態を示し、図1は自動車用内燃機関の運転音伝達装置のシステム構成図、図2は具体的なマイクロホンレイアウトを示す説明図、図3はコントローラでの処理内容を示すブロック図、図4および図5は運転席での音響特性を示す特性図、図6は車室内マイクロホンを追加した第2実施例を示すシステム構成図である。
図1において、自動車用内燃機関の運転音伝達装置は、エンジンの吸気取入れ口若しくは吸気管路内に配置したマイクロホン等からなる音圧センサ1と、エンジンのイグニッションパルス等を検出する回転パルスセンサ2と、運転者のアクセルペダルの踏込量を検出するアクセル開度センサ3と、エンジンルーム内若しくは車室内に配置されてエンジンの運転音を出力するスピーカ4と、前記音圧センサ1、回転パルスセンサ2およびアクセル開度センサ3よりの信号に基づいてスピーカ4より出力するエンジンの運転音を制御するコントローラ5と、を備える。さらにまた、コントローラ5にはエンジンのクランク角度センサ6よりのクランク軸回転角度信号が入力される。
前記音圧センサ1は、図2に示すように、吸気通路10に配置されたスロットル弁11(電制スロットル弁)の上流にエアダクト12を介して接続・配置されたエアークリーナ13の外気取り入れ口14およびエアークリーナ13の更に上流に接続されたエアダクト15の外気取り入れ口16に配置され、これらの取り入れ口14、16に吸込まれる外気の吸気音および吸気通路10を経由してエンジン側から吐出される吐出音(これらを総称して吸気吐出音という)を音波信号として電気信号化して出力する。
前記コントローラ5は、図3に示すように、次数フィルタ20とレベル調整器21とを備える。前記次数フィルタ20は、前記回転パルスセンサ2よりの信号に基づいて、エンジン回転数の基本次数(1〜n次)および、例えば、0.5次等のハーフ次数に対応する各周波数およびその上下直近の領域を含むバンド幅の周波数成分の音波信号の通過を許容する可変周波数フィルタで構成している。この次数フィルタ20は、エンジンの回転数が変化していく際には、前記回転パルスセンサ2よりの入力周波数が変化することに応じて、その基本次数に対応する各周波数が変化され、通過を許容する周波数成分を変化させる。
したがって、前記次数フィルタ20に入力される音圧センサ1よりの音波信号は、次数フィルタ20によりエンジン回転数の基本次数(1〜n次)および0.5次等のハーフ次数に対応する各周波数およびその上下直近の領域を含むバンド幅の周波数成分の音波信号のみが通過を許容され、基本次数同士の間の周波数帯域の周波数成分の音波信号は通過が阻止される。
前記レベル調整器21は、前記次数フィルタ20を通過した音波信号の音圧をアクセル開度センサ3よりの開度信号に応じて増減させて出力するよう機能する。このため、次数フィルタ20を通過した音波信号が、レベル調整器21を通過することにより、アクセル開度に応じて音圧が変化する音波信号となる。なお、コントローラ5より出力する音波信号は、増幅器22を経由させることで所定比率の増幅率をかけてスピーカ4に出力される。
前記スピーカ4は、車室内の運転席に向かうエンジンルーム内、若しくは、車室内の計器盤下方のいずれかの、発生する運転音が車室内にて効率よく聞こえる任意の音源位置に配置される。
以上の構成の自動車用内燃機関の運転音伝達装置においては、次数フィルタ20における次数を選択することにより、例えば、0.5次成分を含まないようにも設定することができ、この場合には、主に基本(1〜n)次数成分構成となり、澄んだ音質の運転音を出力することができる。また、0.5次成分を含ませる場合には、力強い音質の運転音を出力することができる。
そして、車両が停車若しくは駐車してアクセルペダルが踏込まれていない時には、エンジンはアイドリング回転状態(600〜700[rpm])にあり、エンジン回転数に基づく基本次数に対応する各周波数(およびその上下直近の領域)は低周波数側にあり且つアクセル開度もゼロ近辺であるため、コントローラ5から出力される音波信号は低く且つ小さいものとなり、スピーカ4から出力される運転音も低く小さいものとなる。
車両が走行状態に移り、車速が比較的に低い状態では、エンジン回転数も比較的低い(1000〜2000[rpm])ことにより、エンジン回転数に基づく基本次数に対応する各周波数(およびその上下直近の領域)は比較的低周波数側にあり且つアクセル開度も少開度であるため、コントローラ5から出力される音波信号は低く且つ小さいものとなり、スピーカ4から出力される運転音も低音であり小音量のものとなる。
アクセルペダルが踏込まれて車両が加速される場合には、アクセル開度に応じてエンジン回転数が上昇し、エンジン回転数に基づく基本次数に対応する各周波数(およびその上下直近の領域)は比較的高周波数側となり且つアクセル開度も中〜高開度であるため、コントローラ5から出力される音波信号は高く且つ大きいものとなり、スピーカ4から出力される運転音も高く音量の大きいものとなる。
意図する車速に到達し、加速が終了して高速走行となった場合には、変速比も高速段となることにより、エンジン回転も車速に見合った中低速(2000〜2500[rpm])状態となり、エンジン回転数に基づく基本次数に対応する各周波数(およびその上下直近の領域)は比較的中〜低周波数側となり且つアクセル開度も中〜低開度であるため、コントローラ5から出力される音波信号は振動数および信号量ともに中程度のものとなり、スピーカ4から出力される運転音も中音の中音量のものとなる。
車両が減速制動される時には、アクセルペダルの踏込みが開放されるため、コントローラ5から出力される音波信号は小さいものとなり、エンジン回転数に基づく基本次数に対応する各周波数(およびその上下直近の領域)は車両減速に対応してエンジン回転数が徐々に低下されるに応じて中周波数から低周波数側に徐々に移行する。このため、スピーカ4から出力される運転音も中〜低音の少音量のものとなる。
図4は本実施形態における自動車用内燃機関の運転音伝達装置のエンジン回転数に対する運転席での運転音の音圧変化特性(実線)を、エアークリーナ13の外気取り入れ口14およびエアークリーナ13の更に上流に接続されたエアダクト15の外気取り入れ口16から放射されてエンジンルームを経由して車室内の運転席まで伝達された自然状態における運転音の音圧変化特性(破線)と比較して示すものである。また、図5は本実施形態における自動車用内燃機関の運転音伝達装置のエンジン回転数に対する運転席での運転音の音圧変化特性(実線)を、従来技術の特許文献1、2により車室内の運転席まで伝達された運転音の音圧変化特性(破線)と比較して示すものである。
図4によれば、本実施形態の自動車用内燃機関の運転音伝達装置は、エンジン回転数が3500[rpm]を境にして、それ以下の回転領域では自然状態における運転音の音圧特性よりも音圧が低下されており、3500[rpm]以上の回転領域では自然状態における運転音の音圧特性よりも音圧が増加されている。即ち、車外騒音が増加する中〜高回転領域において運転音の音圧が数dB(5〜10dB程度)増加されており、車外騒音との判別が明確にできる音圧となっている。
また、図5によれば、本実施形態の自動車用内燃機関の運転音伝達装置は、単一周波数の音圧を伝達する従来技術に比較して、車外騒音が増加する中〜高回転領域(3500[rpm]以上の回転領域)において、運転音の音圧が10〜15dB程度増加されており、車外騒音との判別がより一層明確にできる音圧となっている。
図6に示す自動車用内燃機関の運転音伝達装置の第2実施例においては、既存の能動型騒音制御装置(アクティブノイズ制御装置)に第1実施例の次数フィルタ20およびレベル調整器21の機能を組込むようにしたものである。アクティブノイズ制御装置には、エンジンのクランク角度センサ6よりのクランク角度信号が入力され、このクランク角度信号に基づきリファレンス信号を生成し、このリファレンス信号に基づき、車室内のマイクロホン23で集音される騒音を低減すべくスピーカ4から該騒音を打ち消す音を各スピーカ4より車室内へ出力させるようにしている。
この場合において、次数フィルタ20を通過したエンジン回転数に基づく基本次数に対応する各周波数(およびその上下直近の領域)は、前記各スピーカ4への駆動信号に混合されて出力される。車室内の残留騒音を検出する車室内マイクロホン23には前記各スピーカ4より出力されたエンジン回転数に基づく基本次数に対応する各周波数(およびその上下直近の領域)成分の圧力変動が検出されるが、これらのノイズ制御装置へのフィードバックには、予めエンジン回転数に基づく基本次数に対応する各周波数に対するフィルタを追加することで、フィードバックされないように設定する。
以上のように構成することにより、乗員の数、荷物の有無、温度変化等による車室内音場の特性が変化しても、ノイズ制御装置のノイズキャンセル機能により車室内の状況変化によらず目的の音質を安定した状態で伝達することができる。
本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
(ア)自動車の内燃機関の運転状態に関連する運転音を乗員に伝達する自動車用内燃機関の運転音伝達装置であって、前記内燃機関の吸気管路10内若しくは吸気取入れ口14、16に配置され、内燃機関の吸気吐出音を電気信号に変換する音圧センサ1と、車両のアクセルペダルの踏込量をアクセル開度信号として検出する運転状態検出手段3と、前記音圧センサ1よりの電気信号を前記運転状態検出手段3よりのアクセル開度信号に応じて増減させて出力する制御手段5と、エンジンルーム内若しくは車室内に配置され、前記制御手段5よりの出力信号に応じて駆動されることにより内燃機関の運転音として出力する出力手段4と、を備えている。したがって、アクセル開度に応じた吸気吐出音を、レイアウトに制約されることなく出力手段4の音源位置の選択自由度が拡がり、車室内、運転席までの音響伝達特性が適切な任意の位置で出力することが可能となる。
(イ)内燃機関の回転に応じたパルス信号を出力する回転パルスセンサ2を備え、コントローラ5により前記回転パルスセンサ2よりの回転パルス信号に基づいて内燃機関の回転次数成分毎にその通過を許容する周波数フィルタ20を備え、入力された音波信号に対して前記周波数フィルタで設定した回転次数成分の通過を許容して出力することにより、前記次数に応じた任意の音質を出力することが可能であり、吸気部品10の形状変更およびレゾネータ、サウンドジェネレータ等の追加の必要がなく、エンジンルーム内のレイアウト設計の負担軽減およびレイアウト確保が容易である。また出力手段4としてのスピーカ設置位置が任意に選べるため、車室内のスピーカにて出力すれば吸気騒音としての車外騒音に跳ね返ることなく音質を設定することが可能である。
(ウ)クランク角度信号によるリファレンス信号に基づいて車室内に配置した音圧センサ23で集音される騒音を低減すべく該騒音を打ち消す音波を車室内に配置したスピーカ4よりへ出力させる能動型騒音制御装置の前記スピーカ4により自動車用内燃機関の運転音伝達装置の出力手段を構成し、前記車室内音圧センサ23で集音される前記運転音に対しては前記騒音を打ち消す音波としてフィードバックされないようにすることにより、乗員の数、荷物の有無、温度変化等による車室内音場の特性が変化しても、能動型騒音制御装置のノイズキャンセル機能により車室内の状況変化によらず目的の音質を安定した状態で伝達することができる。
(第2実施形態)
図7〜図10は、本発明を適用した自動車用内燃機関の運転音伝達装置の第2実施形態を示し、図7は吸気マニホールドへの音圧センサの設置例を示す斜視図、図8は図7に示す音圧センサの配置状態の説明図、図9はコントローラでの処理内容を示すブロック図、図10は図9のコントローラの処理内容を説明する説明図である。本実施形態においては、音圧センサをエンジンの吸気マニホールド内へ設置するようにした構成を第1実施形態に追加したものである。なお、第1実施形態と同一装置・部品には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
図7において、本実施形態の自動車用内燃機関の運転音伝達装置では、音圧センサ1A〜1Cをエンジンの吸気取入れ口14、16に設けるのではなく、吸気マニホールド25内に設置するようにした構成が第1実施形態と相違する。先ず、この吸気マニホールド25について説明すると、この吸気マニホールド25は、V型6気筒エンジンに適用するものであり、エンジンのシリンダヘッドに連結固定されてV型の左右のバンクのシリンダヘッドに設けられた3個毎の吸気ポートに夫々連なる通路(3+3)を備えるインテークマニホールド25Aと、このインテークマニホールド25Aの上部に連結固定され、インテークマニホールド25Aの6個の通路を3個づつ左右に分岐させるインテークマニホールド25のロアコレクター25Bと、ロアコレクター25Bの上部に連結固定され、左右に分岐した吸気通路を中央で集合させた後に吸気スロットル弁11に連通させるインテークマニホールド25のアッパーコレクター25Cとから構成している。図8は上記インテークマニホールド25A、ロアコレクター25Bおよびアッパーコレクター25Cで構成する吸気通路25を模式的に示したものである。
図7および図8において、前記音圧センサ1A〜1Cの第1の設置位置は、シリンダヘッドに固定される最下段のインテークマニホールド25Aの特定したいずれか一つの吸気ポートに直近の吸気通路26内に配置して、特定の吸気ポートの吸気吐出音を測定するものである。この設置位置においては、特定の吸気ポートの吸気吐出音のみが測定されるものであるため、全気筒の吸気吐出音を得るために、図9および図10によって説明する擬似吸気音作成ブロック27を次数フィルタ20の前段に配置する必要がある。
前記擬似吸気音作成ブロック27は、図9に示すように、特定の吸気ポートの吸気吐出音の音波信号を取入れるサンプリング部27Aと、サンプリング部27Aに取入れた音波信号を順次記憶する記憶部27Bと、記憶部27Bに記憶された音波信号をクランク角度信号における各気筒の吸気開始タイミングに基づいて出力する出力部27Cとで構成している。前記擬似吸気音作成ブロック27は、例えば、クランク軸の回転が2回転される1サイクルの運転間隔毎に作動する。
前記サンプリング部27Aは、回転パルス信号およびクランク軸回転角度信号に基づいて前記音圧センサ1Aが設置されている吸気ポートが吸気弁により開放された吸気行程が実行される度に、その吸気吐出音を、音圧センサ1Aから入力される音波信号によりサンプリングして記憶する。この音波信号は、全ての周波数領域の音圧が含まれている。そして、前記サンプリングした音波信号を記憶部27Bに順次出力する。
前記記憶部27Bはサンプリング部27Aより入力された音波信号を順次記憶する。そして、出力部27Cよりの要求に応じて最新に記憶した音波信号を出力する。
前記出力部27Cは、クランク軸回転角度信号に基づいて、1サイクル運転毎に、記憶部27Bに記憶された最新の音波信号を呼び出し、クランク軸回転角度信号に基づいて1サイクル運転中における各気筒の吸気行程が実行されるタイミング毎に、図10に示すように、呼び出した音波信号を夫々出力する。この出力は、いずれの場合においても、先行する気筒の吸気行程が終了する前に、それに続く気筒の吸気行程が開始されるタイミングで出力される。即ち、各気筒は吸気行程の終了部分と開始部分とが重なり合っているため、呼び出した音波信号をこのタイミングで重複させて出力させるよう、例えば、呼び出した音波信号を複数の記憶手段に記憶させる等の手段を備える。
前記擬似吸気音作成ブロック27から出力された擬似吸気音波信号は第1実施形態で説明した次数フィルタ20に入力され、次数フィルタ20によりエンジン回転数の基本次数(0.5次、1次〜10次)に対応する各周波数およびその上下直近の領域を含むバンド幅の周波数成分の音波信号のみが通過を許容され、基本次数同士の間の周波数帯域の周波数成分の音波信号は通過が阻止される。そして、次数フィルタ20を通過した音波信号が、レベル調整器21を通過することにより、アクセル開度に応じて音圧が変化する音波信号となる。
このように構成した第1の設置位置による音圧センサ1Aを用いる自動車用内燃機関の運転音伝達装置においては、擬似吸気音作成ブロック27の出力部27Cにおいて、記憶部27Bに記憶されている音波信号を、各気筒の吸気行程に連動して等間隔に出力する場合には、0.5次成分を減少させることができて、主に基本(1〜n)次数成分構成となり、澄んだ音質の運転音を出力することができる。また、擬似吸気音作成ブロック27の出力部27Cにおいて、記憶部27Bに記憶されている音波信号を、各気筒の吸気行程に連動させるも、若干ずらせて不等間隔に出力する場合には、0.5次成分も含ませることができて、力強い音質の運転音を出力することができる。また、吸気通路26の形状やレイアウトに左右されることなく、吸気吐出音の音質を設定することができる。
前記音圧センサ1Bの第2の設置位置は、左右に分岐した吸気通路26を中央で集合させるインテークマニホールド25のアッパーコレクター25Cの集合部中央に配置して、全ての吸気ポートの吸気吐出音を測定するものである。この設置位置においては、全ての吸気ポートの吸気吐出音が順次測定できるものであるため、第1の設置位置で必要としていた擬似吸気音作成ブロック27を必要とせずに、音圧センサ1Bで得られた吸気吐出音の音波信号は、図9に破線で示すように、直接次数フィルタ20に入力することができる。
前記第2の設置位置による音圧センサ1Bを用いる自動車用内燃機関の運転音伝達装置においては、音圧センサ1Bは各気筒の吸気ポートに対して等距離に位置しているため、音圧センサ1Bにより検出される吸気吐出音はクランク角度に対し等間隔に到達するため、0.5次成分が減少した主に基本(1〜n)次数成分構成となり、澄んだ音質の運転音を出力することができる。
前記音圧センサ1Cの第3の設置位置は、インテークマニホールド25のアッパーコレクター25Cの吸気スロットル弁11の下流に配置して、全ての吸気ポートの吸気吐出音を測定するものである。この設置位置においては、全ての吸気ポートよりの吸気吐出音が順次測定できるものであり、同様に、第1の設置位置で必要としていた擬似吸気音作成ブロック27を必要とせずに、音圧センサ1Cで得られた吸気吐出音の音波信号は、図9に破線で示すように、直接次数フィルタ20に入力することができる。
前記第3の設置位置による音圧センサ1Cを用いる自動車用内燃機関の運転音伝達装置においては、音圧センサ1Cにより検出される吸気吐出音は、各気筒の吸気ポートからの距離の差が大きいので、クランク角度に対し不等間隔に到達するため、0.5次成分を含む力強い音質の運転音を出力することができる。
本実施形態においては、第1実施形態における効果(ア)〜(ウ)に加えて以下に記載した効果を奏することができる。
(エ)音圧センサ1Aを、特定の気筒の吸気ポートに近接した吸気管路26内の吸気吐出音を測定するよう配置し、音圧センサ1Aより入力された特定の気筒の吸気吐出音の音波信号を記憶し、前記記憶した音波信号を内燃機関の各気筒の夫々の吸気行程と同期したタイミングにより前記周波数フィルタ20に入力する擬似吸気音作成部27を備えることにより、記憶されている音波信号を、各気筒の吸気行程に連動して等間隔に出力する場合には、0.5次成分を減少させることができて、主に基本(1〜n)次数成分構成となり、澄んだ音質の運転音を出力することができ、また、擬似吸気音作成ブロック27の出力部27Cにおいて、記憶部27Bに記憶されている音波信号を、各気筒の吸気行程に連動させるも、若干ずらせて不等間隔に出力する場合には、0.5次成分も含ませることができて、力強い音質の運転音を出力することができる。また、吸気通路26の形状やレイアウトに左右されることなく、吸気吐出音の音質を設定することができる。
(オ)音圧センサ1B、1Cを、各気筒へ分岐した吸気管路26が集合する上流側のコレクタ25C内若しくは更に上流の吸気管路26内の吸気吐出音を測定するよう配置することにより、音圧センサ1Bが各気筒の吸気ポートに対して等距離に位置する場合には、音圧センサ1Bにより検出される吸気吐出音はクランク角度に対し等間隔に到達するため、0.5次成分が減少した主に基本(1〜n)次数成分構成となり、澄んだ音質の運転音を出力することができる。また、音圧センサ1Cと各気筒の吸気ポートとの距離の差が大きい場合には、音圧センサ1Cにより検出される吸気吐出音はクランク角度に対し不等間隔に到達するため、0.5次成分を含む力強い音質の運転音を出力することができる。
本発明の一実施形態を示す自動車用内燃機関の運転音伝達装置のシステム構成図。 同じく具体的なマイクロホンレイアウトを示す説明図。 コントローラでの処理内容を示すブロック図。 運転席での音響特性を比較例と対比して示す特性図。 運転席での音響特性を従来例と対比して示す特性図。 車室内マイクロホンを追加した第2実施例を示すシステム構成図。 本発明の第2実施形態を示す自動車用内燃機関の運転音伝達装置の吸気マニホールドへの音圧センサの設置例を示す斜視図。 図7に示す音圧センサの配置状態の説明図。 コントローラでの処理内容を示すブロック図。 図9のコントローラの処理内容を説明する説明図。
符号の説明
1、1A、1B、1C 音圧センサ
2 回転パルスセンサ
3 運転状態検出手段としてのアクセル開度センサ
4 出力手段としてのスピーカ
5 制御手段としてのコントローラ
6 クランク角度センサ
10 吸気通路
14、16 空気取入れ口
20 周波数フィルタとしての次数フィルタ
21 レベル調整器
22 増幅器

Claims (5)

  1. 自動車の内燃機関の運転状態に関連する運転音を乗員に伝達する自動車用内燃機関の運転音伝達装置であって、
    前記内燃機関の吸気管路内若しくは吸気取入口に配置され、内燃機関の吸気吐出音を電気的な音波信号に変換する音圧センサと、
    車両のアクセルペダルの踏込量をアクセル開度信号として検出する運転状態検出手段と、
    前記音圧センサよりの音波信号を前記運転状態検出手段よりのアクセル開度信号に応じて増減させて出力する制御手段と、
    エンジンルーム内若しくは車室内に配置され、前記制御手段よりの出力信号に応じて駆動されることにより内燃機関の運転音として出力する出力手段と、を備えていることを特徴とする自動車用内燃機関の運転音伝達装置。
  2. 前記自動車用内燃機関の運転音伝達装置は、内燃機関の回転に応じたパルス信号を出力する回転パルスセンサを備え、
    前記制御手段は、前記回転パルスセンサよりの回転パルス信号に基づいて内燃機関の回転次数成分毎にその通過を許容する周波数フィルタを備え、入力された音波信号に対して前記周波数フィルタで設定した回転次数成分の通過を許容して出力することを特徴とする請求項1に記載の自動車用内燃機関の運転音伝達装置。
  3. 前記音圧センサは、特定の気筒の吸気ポートに近接した吸気管路内の吸気吐出音を測定するよう配置され、
    制御手段は、音圧センサより入力された特定の気筒の吸気吐出音の音波信号を記憶し、前記記憶した音波信号を内燃機関の各気筒の夫々の吸気行程と同期したタイミングにより前記周波数フィルタに入力する擬似吸気音作成部を備えることを特徴とする請求項2に記載の自動車用内燃機関の運転音伝達装置。
  4. 前記音圧センサは、各気筒へ分岐した吸気管路が集合する上流側のコレクタ内若しくは更に上流の吸気管路内の吸気吐出音を測定するよう配置されていることを特徴とする請求項2に記載の自動車用内燃機関の運転音伝達装置。
  5. 前記出力手段は、クランク角度信号によるリファレンス信号に基づいて車室内に配置した音圧センサで集音される騒音を低減すべく該騒音を打ち消す音波を車室内に配置したスピーカよりへ出力させる能動型騒音制御装置の前記スピーカにより構成し、前記車室内音圧センサで集音される前記運転音に対しては前記騒音を打ち消す音波としてフィードバックされないようにすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の自動車用内燃機関の運転音伝達装置。
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