JP2008012227A - 椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】座と背もたれが一体に後傾する椅子において、着座によって座が後退及び後傾する(沈み込む)ことを防止する。
【手段】座3はベース2に第1支軸22で連結された中間部材18に取り付けられており、背もたれ4の上端部は、中間部材18を構成する背支柱19aの上端に連結されている。背支柱19aとベース2とはリアフレーム48で連結されており、更に、背もたれ3は、リアフレーム48の上部に対して離反不能に保持されている。また、リアフレーム48の上端で背もたれ4が裏側から支持されている。中間部材12の第1支軸22が嵌まる長穴は水平姿勢になっており、かつ、リアフレーム48の回動支点は座3の後端寄りにずれて配置されている。このため、着座によって座3が後退及び後傾することはない。
【選択図】図3

Description

本願発明は、座が背もたれに連動して後退しつつ後傾するシンクロタイプの椅子に関するものである。
椅子において、ロッキング時の安楽性を高めるため(或いは、座と背もたれとが離反することに基因したいわゆるシャツめくれを抑制するため)、背もたれの後傾動に連動して座を後退しつつ後傾させること(すなわちシンクロさせること)が行われている。
背もたれの後傾動に連動して座を後退させつつ後傾させる機構としては、一般には、座を第1支軸(スライド軸)でベースに連結された座用フレーム材に取り付ける一方、背もたれはベースに第2支軸で連結された背用フレーム材に取り付けて、座用フレーム材と背用フレーム材とを第3支軸で相対回動可能に連結し、更に、ベースにおいて第1支軸が嵌まっている穴を、側面視で後傾姿勢の長穴と成していることが多い。
他方、椅子(特にオフィス用椅子)においては、非ロッキング状態で使用者の身体(特に脊椎)への負担を軽減すると共に、人が背筋を伸ばした良い姿勢に保持されるようにするため、着座者の腰椎(特に第3腰椎のあたり)を背もたれで支えること(ランバーサポート機能)の重要性が注目されており、このため、背もたれの下部を側断面視で前向き凸状に突き出すことが行われている。
しかし、従来のシンクロタイプの椅子では、非ロッキング姿勢(作業姿勢)でもロッキング姿勢でも背もたれの側断面形状は一定であるため、背もたれの形状を非ロッキング状態での形状に合わせておくと、ロッキング時に身体に強い突き上げ感を感じるという不具合があった(ロッキング時に背もたれの下部が相対的に前向き突出する椅子も提案されているが、この場合は、突き上げ感が一層大きくなる。)。
この点について本願出願人は、特許文献1において、座が取り付いた傾動フレーム(本願の中間部材に相当する)に背支柱を設けて、この背支柱の上端部に背もたれの上部を連結する一方、傾動フレームとベースとを補助フレーム(本願のリアフレームに相当する)で相対回動可能に連結し、補助フレームのうち傾動フレームに対する連結点よりも上方の部位を背もたれに連結し、更に、背もたれを縦断側面視での形状が容易に変化するように柔軟性を有する構造とした椅子を提案した。
特願2005−33632
この先願によると、リアフレームの後傾の度合いが傾動フレームの後傾の度合いよりも大きいため、背もたれは、非ロッキング状態において側断面視で前向き凸状に大きく湾曲していても、ロッキング時には扁平な状態に向けて伸び変形することになり、すなわち、背もたれの全体が湾曲したり扁平に伸びたりすることになり、このため、非ロッキング時にランバーサポート機能を発揮させるにおいて身体への当たりの柔らかさを確保できると共に、ロッキング時には背もたれによる身体の突き上げ感を無くしてフィット性を高めることができる。
本願発明は、前記先願を踏襲しつつ改良を加えたものであり、その利点を損なうことなく、着座に際して座が後退及び後傾することを防止しつつロッキングの確実性も確保することを課題とするものである。
本願発明に係る椅子は、脚で支持されたベースと、前記ベースの上方に配置した座と、縦断側面視形状を容易に変化させ得るように柔軟性を持った背もたれと、座が取り付くと共にベースには後退動しつつ後傾動し得るように連結された中間部材と、背もたれを後方から押すリアフレームと、前記中間部材の後退動及び後傾動を弾性的に支持するばね手段とを備えている。
そして、前記中間部材には背支柱を一体に設けて、背支柱で前記背もたれの上部を離反不能に保持している一方、前記リアフレームはベースに後傾可能に連結されていると共に上下中途高さ部位において背支柱と相対回動可能に連結されており、前記リアフレームの後傾度合いを背支柱の後傾度合いに比べて大きくすることにより、背もたれが後傾に連れて縦断側面視前向き突出した状態から扁平な状態に向けて伸び変形するようになっている。
請求項2の発明は、請求項1において、前記中間部材には、ベースに対する連結手段として左右横長の第1支軸が取り付けられている一方、前記ベースには、前記第1支軸が前後スライド自在に嵌まる長穴が側面視で略水平の姿勢で延びるように形成されている。請求項3の発明では、前記中間部材は、座の前端寄りの部位においてベースに連結されている。
本願発明によると、非ロッキング状態において使用者の腰椎を的確に支持できると共にロッキング時のフィット性を確保できるが、中間部材のうちベースに対する連結部(回動支点の部分)は略水平方向に前後動するため、着座による荷重が中間部材を後退させるように作用することはなく、中間部材は使用者が背もたれに凭れ掛かることによって初めて後退する。
従って、ロッキング用のばねのばね力が弱くても、非ロッキング状態での腰椎の的確な支持とロッキング状態でのフィット性とを確保しつつ、非ロッキング状態で座を安定した状態に保持できる。
中間部材とベースとの連結手段としては、ベースに横長の軸を固定して、中間部材に長穴を形成するといったことも可能であるが、請求項2のように支軸と長穴とからなる組み合わせを採用すると、構造が単純である利点がある。また、リアフレームの回動支点は座の後部寄りに位置しているため、着座による荷重がリアフレームに対してこれを後傾させるように作用することはなく、逆に、リアフレームは中間部材が後傾しないように後部から支える状態になるため、着座によって座が後退及び後傾することをより確実に防止できる。
請求項3のように構成すると、座はその前端寄りの部分を中心にして後傾するため、座が過度に後傾して着座者の大腿部が突き上げられることを防止できる利点がある。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(1).椅子の概要
先ず、図1〜図3に基づいて椅子の概要を説明する。図1のうち(A)は正面図、(B)は右側面図、図2のうち(A)は平面図、(B)は図1(A)の IIB-IIB視断面図、(C)は背面図、(D)は座と背もたれのみの縦断側面図、図3は椅子の縦断側面図である。
椅子は、脚1と、脚1の上端に取り付けたベース2と、その上方に配置した座3と、座3の後方に配置した背もたれ4とを備えている。脚1は、ガスシリンダからなる脚柱5と、脚柱5から放射状に延びる枝足6とを備えており、各枝足6の先端にはキャスター7を設けている。脚柱5のロックはベース2に設けたレバー8(図1(A)参照)の操作によって解除できる。
図2(D)及び図3に示すように、座3は、樹脂製の前後インナーシェル(座板)9,10とそれらの上面に一連に延びるように張ったクッション体11とを備えており、従って、座3は、背もたれ4がロッキングしない限り動かない座後部3bと、独立して前傾動可能な座前部3aとから成っている。
背もたれ4は、背インナーシェル4aの前面にクッション4bを張った構造になっており、背インナーシェル4aの後方には、背インナーシェル4aの略全部高にわたって延びるバックカバー12を配置している(バックカバー12は背支柱に固定されている)。また、バックカバー12とベース2との間の空間はリアカバー13で塞がれており、更に、ベース2の前方にはフロントカバー14を装着しており、フロントカバー14の左右両側には、座前部3aを傾動操作するためのフロントレバーの摘まみ15が露出している。なお、フロントカバー14は座3の前部インナーシェル9に取り付けられている。図1及び図2に示す符号16は、背もたれ4を後傾可能な状態と後傾不能状態とに切り換えるレバーである。
(2).座部の詳細
次に、図4〜図11も参照して座3とその周辺部を詳述する。図4は座3の支持機構を示す分離斜視図、図5はベースと下受け部材の分離斜視図、図6は座インナーシェル9,10の分離斜視図、図7は座アウターシェル25の斜視図、図8は座を省略した状態での平面図、図9は図8の IX-IX視部分断面図、図10は図8の X-X視部分断面図、図11は座3の前部を前傾させる機構を示す断面図である。
ベース2は上向きに開口したハウジング状になっており、座3とベース2との間には、例えば図4に示すように、座3と背もたれ4とが取り付く中間金具18が配置されている。中間金具18は左右2本のパイプ19を主要部材としており、パイプ19の後端は上向きに延びて背支柱19aになっている。すなわち、本実施形態では、座3と背もたれ4とが一つの中間金具18に取り付けられている。
中間金具18を構成する左右のパイプ19前部には、正面視上向き開口コ字状状のフロントブラケット20が溶接によって固着されている。そして、左右のフロントブラケット20に左右横長の第1支軸(スライド軸)22が溶接によって固着されており、また、左右のパイプ19の水平部は、第1連結部体23及び第2連結体24で一体に連結されている。
図3に示すように、後部インナーシェル10の下方には、樹脂製の座アウターシェル(座受け板)25が配置されており、後部インナーシェル10は座アウターシェル25に着脱可能に固定されており、座アウターシェル25は中間金具18の第1連結体23にビス等によって固定されている。
図4及び図9から理解できるように、中間金具18の第1支軸22は上下に重なり合う下受け部材26と上受け部材27とで挟まれており、更に、上受け部材27には押さえ部材28が重なっており、これらの三者は互いに重ねた状態でベース2にねじ(図示せず)で共締めされている。第1支軸22は、座3の手前に寄った部位に配置されている。具体的には、座3の全長の2/3程度の寸法だけ手前に寄った部位かそれよりもやや手前に配置されている。
図5に示すように、下受け部材26には前後左右4個の係合穴26aが上下に貫通して空いている一方、ベース2には、前記係合穴26aがきっちり嵌まるボス体2aが一体に形成されており、ボス体2aに下受け部材26を嵌め込むことにより、下受け部材26は水平方向に移動不能に保持される。押さえ部材21はボス体2aにビスで締結されている。ボス体2aは上窄まりになっており、このため、下受け部材26の嵌め込みが容易であると共にずれ不能に保持される。
ベース2には、下受け部材26の後端が当たるセンター突起2b、脚柱5が嵌まる穴2c、肘掛け(図示せず)を取り付けるための張り出し部2dなどが形成されている。なお、ベース2や上下受け部材26,27はアルミ等のダイキャスト製品であり、押さえ部材28は板金製品である。勿論、各部材の素材や加工方法は任意に選択できる。
上下受け部材26,27には第1支軸22が前後にスライドすることを許容する長溝29が水平状に延びるように形成されている。上下の長溝29は互いに重なることで長穴となっており(従って、本実施形態では長溝29は長穴と同義である)。また、下受け部材26の長溝29が上受け部材27の長溝29よりも深さが深くなっている。これは、第1支軸22の支持強度を確保するためである。なお、長溝(長穴)29は多少の角度なら後傾していても良い。
更に、上下受け部材26,27の間にはばね(圧縮コイルばね)30が前後方向に延びるように配置されており、下受け部材26の後端にはばね30を後方から支持するための後ろ壁31が形成されている。他方、中間金具18の第1支軸22には、ばね30を前方から支える前部ばね受け32が重なっている。従って、中間金具18(及び座3と背もたれ4)は、ばね30に抗して後方にスライド可能でかつ第1支軸22を中心にして後傾し得る。
図6に示すように、前部インナーシェル9は略平板に近い形態であり、後部インナーシェル10は、正面視で上向き凹状に緩く曲がっており、また、縦断正面視では上向き凹状に緩く湾曲している。そして、前後インナーシェル9,10は、左右一対ずつの筒状軸受け部33と、半円状軸受け部34とに連結ピン35を通すことで屈曲可能に連結されている。連結ピン35は第1支軸22よりもやや後方に位置している(換言すると、第1支軸22が座前部3aの屈曲点よりも手前に位置している。)。
筒状軸受け部33はそれぞれ左右端部寄りに位置しており、半円状軸受け部34は中間部寄りに位置している。なお、本実施形態では、前後インナーシェル9,10を連結してからインサート成形法によってクッション11を一体に成形しているが、クッション11は別に製造して取り付けることも可能である。
座アウターシェル25は後部インナーシェル10の真下に配置されており、爪状係合部36と穴状係合部37との嵌め合わせにより、後部インナーシェル10を座アウターシェル25に取り付けている。座アウターシェル25が中間金具18に固定されていることは既述のとおりである。
図9,10に示すように、上下受け部材26,27の長溝29は水平方向に延びている。このため、ばね30のばね力が過度に大きくなくても、人が座3に腰掛けただけで座3が後傾することはない。
ところで、従来のシンクロタイプの椅子では第1支軸は側面視で後傾姿勢の長穴に嵌まっており、このため、ばねのばね力が弱いと、着座によって座が後傾することになり、さりとて強いばねを使用すると背もたれ4の後傾に対して抵抗が強すぎてしまう。
これに対して本実施形態のように第1支軸22を水平動させると、着座の荷重Wが座3を後退させるように作用することはなく(荷重Wの全てが下向きに作用し、第1支軸22を後退動させる水平分力は生じない)、人が背もたれ4に凭れ掛かることによって初めて座3が後退するため、ばね30は従来よりもばね力が遥かに弱いものを使用でき、このため、体重が軽い使用者(特に女性)が使用して背もたれ4に凭れ掛かっても、背もたれ4を軽快に後傾動させて快適なロッキング状態を確保できるのである。また、コスト面でも有利である。
(3).座前部の前傾構造
次に、座前部3aを傾動させるための機構を図11に基づいて簡単に説明する。図11のうち(A)は中間金具18におけるフロントブラケット20の近傍部における縦断側面図、(B)は左右中間部の縦断側面図である。フロントブラケット20の先端には、図4に示すように前向きの張り出し部20aが形成されており、この張り出し部20aに、図11に示す軸受け部材38が上方から重ね配置されている。
軸受け部材38は、1枚の側板38aと、側板38aの内側に位置した支持面38bと、フロントブラケット20の内部に嵌まり込む後ろ向き凸部38cとを備えており、後ろ向き凸部38cがピン39でフロントブラケット20に取り付けられている。
そして、軸受け部材38の側板38aに、フロントレバー40の中心軸40aが回転可能に嵌まっている。また、軸受け部材38の支持面38bには、長穴を有するカム部材42が載っており、カム部材42の長穴には、フロントレバー40におけるセンタークランク部40bの左右付け根部が嵌まっている。カム部材42は、フロントレバー40を回動させることにより、直立姿勢と前倒れ姿勢とに自在に姿勢が変えられる。また、前部インナーシェル9には、カム部材42を直立状態に保持する下向き突起43が形成されている。
図11(B)に示すように、フロントレバー40におけるセンタークランク部40bの左右中間部は、前部インナーシェル9の前面に形成した側面視円弧状の下向き凹状のガイド穴44に嵌まっている。ガイド穴44は、前部インナーシェル9に形成した下向き凹状円弧部9aに下ガイド部材45を下方から装着することによって形成されている。
フロントレバー40の左右端部には既述した細長い摘まみ15が取り付けられており、摘まみ15を操作してカム部材42を回動させると、フロントレバー40のセンタークランク部40bが前倒れして座前部3aが下向きに押し下げられ、これにより、座前部3aは連結ピン59を中心にして前傾する。前傾角度は略15度程度に設定している。
(4).背もたれの取り付け構造
次に、図3と図12とに基づいて背もたれ4の取り付け構造を説明する。図12は分離斜視図である。
図3に示すように、背もたれ4は、樹脂製の背インナーシェル4aとその前面に張ったクッション4bとを備えており(勿論、クロスも張っている)、背インナーシェル4aは、例えば多数の横長スリットを形成するなどして、側面視形状を軽い力で変えられるような柔軟性を持たせている。左右背支柱19aの上端は断面コ字状のアッパー連結体47によって連結されており、背インナーシェル4aの上端部はこのアッパー連結体47に固定(連結)されている。
また、背もたれ4の支持機構として、左右2本のパイプ材を有する側面視略L文字状のリアフレーム48が配置されている。リアフレーム48を構成する左右のパイプの前端部にはブラケット板49を介して第2支軸50が一体に固着されている。前記第2支軸50は、ベース2の後部に上下2割り方式の軸受け51,52で回動可能な状態に挟まれており、軸受け51,52は押さえ部材53によってビスでベース2に固定されている。従って、リアフレーム48は第2支軸50を中心にして傾動し得る。
なお、図3において、第2支軸50に対する軸受け51,52は本来は断面表示すべきであるが、煩雑になるため断面表示(ハッチング)は省略している。また、図12では上部の軸受け部材51しか表示していない。
リアフレーム48を構成する左右パイプの下部には、金属板製の第4連結体54が一体に固着されており、また、左右パイプの上端部には金属板製の第5連結体55が一体に固着されている。第4連結体54は前向き溝54aと上下の羽根板54bとを備えている一方、左右背支柱19aの下部には、ブラケット材56を介して第3支軸57が一体に固定されている。
そして、第3支軸57は上下二つ割方式の前後軸受け58,59で回転可能に挟まれており、前後軸受け58,59は、これに前方から重なる押さえ部材60を介して第3連結体33に固定されている。従って、中間金具18(背支柱19a)とリアフレーム48とは連動して回動する。後ろ側の軸受け58は第3連結体54の前向き溝54aに嵌まっており、押さえ部材50は第3連結体54の上下羽根板54bにビスで締結されている。
リアフレーム48における第4連結体55には、上向きに延びる左右一対の軸受け片55aが一体に形成されており、この左右軸受け片55aに挿通したピン61にコロ62を回転可能に嵌め入れて、コロ62を背インナーシェル4aの背面に当てている。背インナーシェル4aの縦長中心部は、コロ62が当たった部分が最も手前に位置するように側面視で前向き凸状に押し曲げられている。また、背インナーシェル4aの前向き頂点部分は、着座した人の第3腰椎と略同じ高さになるように設定している。
図3に示すように、背インナーシェル4aの背面のうちリアフレーム48の第3連結体54と第4連結体55との間の部分に位置した部分は、後ろ向きに突出した箱状のブラケット部63を介して左右横長の係止ピン64が一体に設けられている(係止ピン64は背インナーシェル4aと別部材でも良い)。
他方、図3から理解できるように、リアフレーム48の第3連結体54と第4連結体55とに、係止ピン64が嵌まるガイド体65をビスで固定している。ガイド体65は、上下長手でかつ下部が前向きに開口したガイド溝65aを有しており、ガイド溝65aに係止ピン64が嵌まっていることにより、背インナーシェル4aはリアフレーム48から前向き離反不能に保持される。リアフレーム48は補助カバー66で前方から覆われている。なお、ガイド溝65aの下部が前向きに開口しているのは、係止ピン64を前方から嵌め入れることを許容するためである。
図3から理解できるように、リアフレーム48は座3の後端寄りの部位においてベース2に取り付けられており、このため、リアフレーム48の回動支点は、人が着座するに際して荷重が作用する中心点(図3の白抜き矢印の位置)よりも後方にずれている。このため、人が着座して背もたれ4にもたれ掛かっていない状態では、中間部材18(及び背支柱19a)はリアフレーム48で後方から上向きに支持された状態になっており、これによっても、人が単に着座しただけで第1支軸22が後退動することを阻止している。
(5).座と背もたれの動き
図13は椅子の骨組みを模式的に示した図であり、この図13に基づいて座3と背もたれ4の動きを説明する。本実施形態は中間金具18に座3と背もたれ4とが取り付けられているので、座3と背もたれ4とは一緒に後傾動する。そして、リアフレーム48と背支柱19a(中間金具18)とが連結されているため、リアフレーム48も背支柱19aの後傾動に連動して後傾するが、リアフレーム48は回動支点が背支柱19aの回動支点よりも後方に位置しているため、リアフレーム48は背支柱19aよりも大きな角度で後傾する。
このため、コロ42は背支柱19aに対して相対的に後傾することになる。そして、背インナーシェル4aの下部は係止ピン44がガイド体45に嵌まっていてリアフレーム48から離反不能に保持されているため、コロ42が背支柱19aに対して相対的に後退すると、背インナーシェル4aは縦断側面視で前向き凸状に大きく変形していた状態から、扁平に近い状態に伸び変形する(引き延ばされる)ことになる。つまり、背もたれ4(背インナーシェル4a)は、後傾すると扁平な状態に向けて伸び勝手になる。
着座した人が上半身を直立姿勢又はやや前傾姿勢にしてキーボード操作等の作業を行う場合は、腰椎(特に第3腰椎のあたり)が背もたれ4で支えられることにより、人は安定した姿勢を保持できる。他方、ロッキング時に背もたれ4が前向き凸状に大きく湾曲したままであると、人の上半身はのけぞるような状態に曲げられるため安楽性に欠けるが、本実施形態では、ロッキング状態で背もたれ4は扁平な状態に伸び勝手になるためフィット性が高く、使用者の身体に違和感を与えることはない。
また、背もたれ4が伸び勝手となることにより、結果として背もたれ4は座3よりも大きな角度で後傾することになり、このため座3と背もたれ4とを中間金具18(背インナーシェル4a)に取り付けたものでありながら、背もたれ4に必要な後傾角度を保持せしめることができる。
なお、座前部3aの前後幅寸法は200mm程度に設定しており、座3の全長(前後幅寸法)の半分よりも短い寸法になっている。
第1支軸22がスライドする長穴29を水平姿勢とするのは、着座によって座が後退動及び後傾動することを防止する規制手段の一例であるが、規制手段としては、例えば、略水平姿勢の長穴の前端部のを前傾姿勢にしたり、長穴の前端位置に、第1支軸が僅かに落ち込む凹所を形成したりすることも可能である。また、このような規制手段は、長穴が側面視で傾斜している場合にも適用できる。
(6).その他
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々の形態に具体化できる。例えばベースや座、中間部材、リアフレーム、背もたれ等の各部材の形態はその機能を保持する限りどのように変更することも可能である。例えば中間部材や背支柱を板金製品やダイキャスト製品としたり、中間部材のうち座が取り付く部分は板金製品又はダイキャスト製品として背支柱は金属パイプ材製としたりすることも可能である。
また、部材同士の連結手段は支軸(ピン)を使用することに限らず、一方の部材に設けたボス部を他方の部材に設けた穴に嵌め込むといったことも可能である。また、本願発明は、座と背もたれとを別々のフレーム材に取り付けているタイプの椅子にも適用できる。
中間部材は上下の受け部材を使用することなく支軸でベースに直接に連結しても良いのであり、また、ベースに取り付けた中間部材と座との間に他の部材を介在させることも可能である。更に、中間部材に相当する部材(例えばブラケット類)をベースに直接に設けることも可能であり、従って、背支柱は座に固定しても良いのである。
椅子の正面図及び右側面図である。 椅子の平面図、図1(A)の IIB-IIB視断面図、背面図、座と背もたれのみ の縦断側面図である。 縦断側面図である。 座部を構成する部材の分離斜視図である。 ベースと下受け部座との分離斜視図である。 前後インナーシェルの分離斜視図である。 座アウターシェルの斜視図である。 座を省略した状態での部分的な平面図である。 図8の IX-IX視部分断面図である。 図8の X-X視部分断面図である。 座前部を前傾させるための機構を示す図である。 背もたれの支持構造を示す分離斜視図である。 座と背もたれとの動きを説明する概念図である。
符号の説明
1 脚
2 ベース
3 座
3a 座前部
3b 座後部
4 背もたれ
9,10 座のインナーシェル
18 中間金具
19a 背支柱
22 第1支軸
29 長溝(長穴)
30 ロッキング用ばね
48 リアフレーム
50 第2支軸
57 第3支軸

Claims (3)

  1. 脚で支持されたベースと、前記ベースの上方に配置した座と、縦断側面視形状を容易に変化させ得るように柔軟性を持った背もたれと、座が取り付くと共にベースには後退動しつつ後傾動し得るように連結された中間部材と、背もたれを後方から押すリアフレームと、前記中間部材の後退動及び後傾動を弾性的に支持するばね手段とを備えており、
    前記中間部材には背支柱を一体に設けて、背支柱で前記背もたれの上部を離反不能に保持している一方、前記リアフレームはベースに後傾可能に連結されていると共に上下中途高さ部位において背支柱と相対回動可能に連結されており、前記リアフレームの後傾度合いを背支柱の後傾度合いに比べて大きくすることにより、背もたれが後傾に連れて縦断側面視前向き突出した状態から扁平な状態に向けて伸び変形するようになっている、
    という椅子であって、
    前記中間部材の傾動支点となる部分を略水平方向に前後動する状態でベースに取り付けている、
    椅子。
  2. 前記中間部材には、ベースに対する連結手段として左右横長の第1支軸が取り付けられている一方、前記ベースには、前記第1支軸が前後スライド自在に嵌まる長穴が側面視で略水平の姿勢で延びるように形成されており、
    更に、前記リアフレームは、座の後端寄りの部位においてベースに連結されている、
    請求項1に記載した椅子。
  3. 前記中間部材は、座の前端寄りの部位においてベースに連結されている、
    請求項1又は2に記載した椅子。
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