JP2008012053A - ミシン - Google Patents

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和弘 中里
Hitoshi Ito
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Abstract

【課題】糸通しフックが糸を捕捉できないという問題点を解消し、糸通し作業をスムーズに行う。
【解決手段】ミシンは、ミシンモータの駆動により上下動する針棒2と、針棒の先端に保持され、糸を通す針穴が形成された針3と、糸を針穴近傍に引き寄せる糸寄せ機構42と糸寄せ機構が引き寄せた糸を係止部材により係止して針穴に挿通させる糸通し機構43とを有する糸通し装置4と、を備えている。糸寄せ機構は、少なくとも針の両側二箇所で糸を張った状態で把持するとともに、糸を針穴近傍に引き寄せた際に把持された糸が糸通し機構により係止可能となる位置に設けられた糸把持部54を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、針穴に糸を通す糸通し装置を備えるミシンに関する。
従来、針の針穴に糸を通すという作業者にとって煩わしい作業から作業者を解放するため、レバー操作により針の針穴に容易に糸を通すことができる糸通し装置を備えたミシンがある。糸通し装置を用いて針の針穴に糸を通す際には、糸を針留の糸掛け部に案内するとともに、糸案内部材に糸を引っ掛けて糸を糸把持部に装着する。そして、操作レバーを下方に押し下げることにより、糸通しフックが動作して糸把持部に引っ掛けられた糸を捕捉して針穴に通す(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−24539号公報
しかし、糸掛け部から糸把持部にわたって引っ掛けられた糸が弛んでいる場合、あるいは、糸掛け部から糸把持部にわたって引っ掛けられた糸が張った状態であっても、操作レバーの操作を途中で中断して操作レバーを元の位置に向けて戻しすことで糸掛け部から糸把持部にわたって引っ掛けられた糸が弛んでしまう場合がある。このような場合には、糸通しフックが糸を捕捉できないことがあり、糸通し作業をスムーズに行うことができなかった。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、糸通しフックが糸を捕捉できないという問題点を解消し、糸通し作業をスムーズに行うことができるミシンを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、ミシンにおいて、ミシンモータの駆動により上下動する針棒と、前記針棒の先端に保持され、糸を通す針穴が形成された針と、糸を針穴近傍に引き寄せる糸寄せ機構と前記糸寄せ機構が引き寄せた糸を係止部材により係止して前記針穴に挿通させる糸通し機構とを有する糸通し装置と、を備え、前記糸寄せ機構は、少なくとも針の両側二箇所で糸を張った状態で把持するとともに、糸を針穴近傍に引き寄せた際に把持された糸が前記糸通し機構により係止可能となる位置に設けられた糸把持部を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、糸寄せ機構に糸把持部を設けることにより、糸は少なくとも針の両側二箇所で糸を張った状態で把持され、糸を針穴近傍に引き寄せた際に把持された糸が糸通し機構により係止可能となる。
これにより、糸通しフックが糸を捕捉できないという問題点を解消し、糸通し作業をスムーズに行うことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のミシンにおいて、前記糸寄せ機構は、針穴近傍と当該針穴近傍から退避した位置との間で移動可能な本体部を有し、前記糸把持部は、前記本体部に対して少なくとも二箇所の部位が当接する位置と離間する位置との間で移動可能とされ、前記本体部への当接により糸を把持する把持部と、前記把持部が前記本体部に当接するように前記把持部を前記本体部に向けて付勢する付勢部とを有し、前記糸通し機構により針穴に糸を通した後、前記糸寄せ機構が針穴近傍から退避する際、前記付勢部の付勢力に抗して前記本体部から前記把持部を離間させる解放部を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、糸を糸把持部に把持させると、付勢部の付勢力により把持部は本体部に向けて付勢され、把持部が本体部に当接することにより糸は把持される。糸把持部により糸が把持された状態で本体部を針穴近傍に移動させることにより、糸通し機構により針穴への糸通しが可能な状態となる。この状態で糸通し機構により針穴に糸を通した後、糸寄せ機構が針穴近傍から退避する際、解放部は、付勢部の付勢力に抗して本体部から把持部を離間させる。これにより、糸通しが終わった後は速やかに糸把持部から糸が解放される。
よって、糸把持部に糸を把持させた後は糸通し、糸の解放を作業者が糸を持って直接行う必要がなくなるので、作業の簡素化を図ることができる。
請求項1に記載の発明によれば、糸寄せ機構に糸把持部を設けることにより、糸は少なくとも二箇所で糸を張った状態で把持され、糸を針穴近傍に引き寄せた際に把持された糸が糸通し機構により係止可能となる。
これにより、糸通しフックが糸を捕捉できないという問題点を解消し、糸通し作業をスムーズに行うことができる。
請求項2に記載の発明によれば、糸を糸把持部に把持させると、付勢部の付勢力により把持部は本体部に向けて付勢され、把持部が本体部に当接することにより糸は把持される。糸把持部により糸が把持された状態で本体部を針穴近傍に移動させることにより、糸通し機構により針穴への糸通しが可能な状態となる。この状態で糸通し機構により針穴に糸を通した後、糸寄せ機構が針穴近傍から退避する際、解放部は、付勢部の付勢力に抗して本体部から把持部を離間させる。これにより、糸通しが終わった後は速やかに糸把持部から糸が解放される。
よって、糸把持部に糸を把持させた後は糸通し、糸の解放を作業者が糸を持って直接行う必要がなくなるので、作業の簡素化を図ることができる。
以下、図面を参照して、本発明に係るミシンの最良の形態について詳細に説明する。
<ミシンの構成>
図1に示すように、ミシン100には、土台となるベース101上に当該ベース101の上面に立設された胴部102と、胴部102と一体形成され、ベース101の上面に沿って延びるように形成されたアーム部103とが設けられている。このアーム部103の上部には、内蔵されたミシンモータ(図示略)の駆動により回転して上糸Tを繰り出す糸供給源としての糸巻き1が設けられている。アーム部103の先端付近には、ミシンモータの駆動により回転する上軸(図示略)にクランクロッド等を介して連結された針棒2が設けられている。この針棒2は、クランクロッドにより上軸の回転運動が上下動運動に変換され上下動する。針棒2の先端(下端)には、糸巻き1からの上糸Tが通される針穴が形成された針3が保持されている。アーム部103の先端近傍には、ミシン100の上下方向に沿って溝103aが形成され、この溝103aからは、上糸Tに付与する張力を調節する天秤104の先端が突出するように設けられている。天秤104は上軸に連結され、先端に上糸Tが通された状態で針棒2に同期して動作する。アーム部103の先端近傍には、針3に上糸Tを通す糸通し装置4が針棒2に隣接するように設けられている。
(糸通し装置)
図2〜図4に示すように、糸通し装置4は、上糸Tを針3の針穴に通す装置である。
糸通し装置4は、各機構が設けられるホルダ41を備えている。ホルダ41には、当該ホルダ41自身を下方に押し下げるための操作レバー41aが形成されている。
このホルダ41には、糸を針3の針穴近傍に引き寄せる糸寄せ機構42と、この糸寄せ機構42が引き寄せた糸を係止して針穴に挿通させる糸通し機構43と、が備えられている。
(糸寄せ機構)
糸寄せ機構42には、軸線がホルダ41の上下動方向に延びるように糸寄せ軸51が備えられている。糸寄せ軸51は円柱状に形成され、その中腹付近でホルダ41に軸回りに回転自在となるように挿通されている。糸寄せ軸51には、自身の回転により糸寄せ軸51を回転させる歯車52が挿通され、糸寄せ軸51に固定されている。糸寄せ軸51の下端には、糸寄せ軸51の回転とともに所定位置を軸として回転し、上糸Tを針の針穴近傍に寄せる本体部としての糸寄せ本体部53が固定されている。すなわち、糸寄せ本体部53は、糸寄せ軸51の回転により、針穴近傍と針穴近傍から退避した位置との間で移動可能となっている。
糸寄せ本体部53には、板状に形成され、糸寄せ軸51の軸線方向に略直交する略水平方向に延びる板部53aと、板部53aの一端に形成され、糸寄せ軸51の一端が挿通され、糸寄せ軸51に固定される筒部53bと、板部53aの他端近傍に形成され、板部53aの表面に対して立設するように形成された二つの壁部53c,53dとが一体形成されている。
壁部53c,53dの下端は、当該壁部53c,53dの立設方向に突出するように形成され、下端が平面状に形成された当接部53f,53gが壁部53c,53dと一体形成されている。当接部53f,53gは、その下端の平面部分で後述する糸把持部54とで上糸Tを把持する。壁部53cと壁部53dは、板部53aの長手方向に適度な距離をあけて形成されており、当接部53f,53gでそれぞれ上糸Tを把持することにより、離れた針3の両側二箇所で上糸Tを張った状態で把持することができる。当接部53f,53gは、その先端部が上方に向けて傾斜するように形成されている。
糸寄せ本体部53には、当該糸寄せ本体部53と少なくとも二箇所で上糸Tを張った状態で把持する糸把持部54が設けられている。この糸把持部54は、上糸Tを針穴近傍に引き寄せた際に把持された上糸Tが糸通し機構43により係止可能となるような位置に設けられている。
糸把持部54は、側面視略L字状に形成され、側面から見たときの屈曲部位が糸寄せ本体部53の壁部53c,53dの下端近傍で回転自在に取り付けられている。糸把持部54は、糸寄せ本体部53の壁部53c,53d間にわたって架け渡され、糸把持部54が回動する際の回動軸となる軸部55と、軸部55の軸線に対して平行に設けられ、後述する爪部72を係止した状態で軸部55を中心とした弧状の軌跡を辿るように動作する係止部56と、軸部55と係止部56とを連結する連結部57と、軸部55及び連結部57に対して略直交するように延びるように形成され、糸寄せ本体部53の当接部53f,53gに当接する位置と離間する位置との間で移動可能とされ、当接部53f,53gへの当接により上糸Tを把持する把持部58f,58gと、を備えている。
軸部55には、ばね等の付勢部材がその軸線方向に沿って設けられており、糸寄せ本体部53に軸部55を取り付けた際に、その付勢力で把持部58f,58gが当接部53f,53gに当接するようになっている。従って、この付勢部材が付勢部59として機能する。
把持部58f,58gは、上面が当接部53f,53gに密着できるようにほぼ平面に形成されるとともに、その先端部が下方に向けて傾斜するように形成されている。これにより、当接部53f,53gと把持部58f,58gとが付勢部59の付勢力により当接した際に、先端が互いに離間する方向に延びていることから、当接部53f,53gと把持部58f,58gとの間に上糸Tを挿入しやすくなる。
糸把持部54は、糸寄せ本体部53に取り付けた際に、付勢部59の付勢力により係止部56及び連結部57が糸寄せ本体部53の板部53aの表面に沿った状態、すなわち、連結部57の延びる方向が針3の上下方向に沿うように配置され、この状態において当接部53f,53gと把持部58f,58gとが当接した状態となっている。
(糸通し機構)
糸通し機構43には、軸線がホルダ41の上下動方向に延びるように、すなわち、糸寄せ軸51に対して平行に糸通し軸61が備えられている。糸通し軸61は円柱状に形成され、その上端近傍には、図5に示すようにホルダ41の上端近傍に螺旋状に形成されたカム溝41b内に嵌り込む突起61aが形成されている。すなわち、カム溝41bと突起61aとで、ホルダ41の上下運動を糸通し軸61の回転運動に変換する。糸通し軸61には、自身の回転とともに回転する歯車62が挿通され、糸通し軸61に固定されている。この歯車62は、糸寄せ軸51に設けられた歯車52と噛み合うように設けられており、糸通し軸61の回転が歯車62,52を介して糸寄せ軸51に伝達され、糸寄せ軸51が回転する。
糸通し軸61は、その上端がホルダ41に回転自在に挿通され、この上端と突起61aとの間には、ばね63が糸通し軸61と同軸上に設けられている。
また、針棒2には、糸通し軸61が所定距離以上下降しないように、突起61に当接するストッパ64が設けられている。
糸通し軸61の下端には、糸通し軸61の回転とともに一端を軸として回転する糸通し腕65が固定されている。糸通し腕65は、糸通し軸61の回転により、針穴近傍と針穴近傍から退避した位置との間で移動可能となっている。
糸通し腕65は、糸通し軸61が回転して糸寄せ軸51に回転が伝達されて糸寄せ本体部53の糸把持部54が針穴近傍に接近したときに針穴近傍に接近し、糸把持部54が針穴近傍から離れる際に針穴近傍から離れるように取り付けられている。すなわち、糸寄せ本体部53の糸把持部54と糸通し腕65の針穴近傍への接近、離間動作は同期するように構成されている。
糸通し腕65の先端は二股に分岐するように形成され、その二股の間には上糸Tを係止して針穴に通す係止部材としての糸通しフック66が設けられている。糸通しフック66は、糸通し腕65が針穴近傍に接近した際に、針穴を通過し、針穴を通り抜けた状態で糸把持部54に把持された上糸Tを係止する。そして、糸通し腕65が針穴近傍から遠ざかるように移動することで針穴から脱出し、この動作によって上糸Tは針穴に通されることとなる。
糸通し軸61の下端近傍で、かつ、糸通し腕65の直上には、糸通し腕65の回転動作により糸通しフック66が針穴に糸を通した後、糸把持部54が針穴近傍から退避する際、付勢部59の付勢力に抗して、糸寄せ本体部53の当接部53f,53gから糸把持部54の把持部58f,58gを離間させる解放部70が設けられている。解放部70は、一端が糸通し軸61に固定され、糸通し軸61の回転とともに回転する腕部71と、腕部71の他端の下方に突出するように形成され、糸寄せ本体部53及び糸把持部54が互いに針穴近傍に接近した際に糸把持部54の係止部56に係止される爪部72と、を備えている。
爪部72は、図示しないばねにより常に下方に付勢されており、樹脂等の若干の弾性を有する材料から形成され、糸寄せ本体部53及び糸把持部54が互いに針穴近傍に接近した際に係止部56の上部を乗り越えて係止部56に係止される。そして、爪部72は、糸寄せ本体部53及び糸把持部54が互いに針穴近傍から離間する際には、係止部56に係止された状態で移動するので、糸把持部54の付勢部59の付勢力に抗して糸把持部54を軸部55を支点に回動させる。さらに、糸寄せ本体部53及び糸把持部54が針穴近傍から離れると、係止部56は糸把持部54の回動により下方に移動するため、爪部72は、係止部56に係止された状態から解放される。
<糸通し装置による糸通しの手順>
次に、糸通し装置4による針3の針穴への糸通しの手順について説明する。
最初に作業者は、図2に示すように、糸寄せ本体部53、糸通し腕65、解放部70を針穴近傍から十分に離間させた状態で、糸巻き1に巻かれた上糸Tを引き出して、引き出した上糸Tを天秤104等の定められた部品に通し、上糸Tの先端近傍を糸寄せ本体部53の当接部53f,53gと糸把持部54の把持部58f,58gとで上糸Tを把持させる。ここで、把持部58f,58gは、付勢部59の付勢力により当接部53f,53gに当接するように付勢されているので、上糸Tを把持した状態を維持することができる。
ホルダ41は、ばね73により常に上方に付勢されており、糸把持部54に上糸Tを把持させた後、ホルダ41の操作レバー41aを押し下げると、ばね63を縮めさせるとともにその復元力に抗してホルダ41は下降し、ストッパ64により一旦下降が止まる。そして、さらにホルダ41を下降させると、ホルダ41に形成されたカム溝41bに嵌め込まれた突起61aは、カム溝41bに沿って動作するため、糸通し軸61は軸線回りに回転する。糸通し軸61の回転により、糸通し軸61の下端近傍に設けられた糸通し腕65及び解放部70は、針穴に接近するように回転移動する。
糸通し軸61の回転により歯車62も回転し、歯車62の回転によって歯車62に噛み合う歯車52は歯車62に対して逆回りに回転する。歯車52の回転により糸寄せ軸51も回転し、糸寄せ本体部53は針穴に接近するように回転移動する。
操作レバー41aを限界まで押し下げると、すなわち、突起61aがカム溝41bの所定位置まで移動すると、図3、図4に示すように、糸把持部54により把持された上糸Tは針穴近傍に配置され、糸通し腕65の先端に設けられた糸通しフック66は針穴を通過して上糸Tを係止する。同時に、解放部70の爪部72は糸把持部54の係止部56を乗り越え、係止部56に係止される。
次いで、押し下げた操作レバー41aを解放すると、ばね63,73の復元力によりホルダ41は上方に移動する。ホルダ41の上昇により突起61aはカム溝41bを押し下げたときと逆方向に移動する。これにより、糸通し軸61はホルダ41を押し下げたときと逆方向に回転し、糸通し軸61に設けられた糸通し腕65及び解放部70は、針穴から離間するするように回転移動する。
糸通し軸61の回転により歯車62も回転し、歯車62の回転によって歯車62に噛み合う歯車52は歯車62に対して逆回りに回転する。歯車52の回転により糸寄せ軸51も回転し、糸寄せ本体部53は針穴から離間するように回転移動する。
このとき、糸通しフック66は、図6に示すように、上糸Tを係止した状態で針穴から脱出するので、上糸Tは針穴を通過することとなり、上糸Tは針3の針穴に通される。また、爪部72は糸把持部54の係止部56に係止されていることから、糸把持部54と解放部70が離間していくと、係止部56には爪部72により引っ張られる力が作用する。そして、係止部56が爪部72に引っ張られることにより、糸把持部54は付勢部59の付勢力に抗して回転し、この回転により把持部58f,58gは、糸寄せ本体部53の当接部53f,53gから離れていく。当接部53f,53gから把持部58f,58gが離れることで、当接部53f,53gと把持部58f,58gとによって張った状態で把持されていた上糸Tは解放され、糸通しフック66に引っ張られる。
以上の動作によって、針3の針穴に上糸Tが通され、同時に糸把持部54からも上糸Tを外すことができる。
<作用効果>
以上のような糸通し装置4を備えるミシン100によれば、糸寄せ機構42に糸把持部54を設けることにより、上糸Tは少なくとも二箇所で上糸Tを張った状態で把持され、上糸Tを針穴近傍に引き寄せた際に把持された上糸Tが糸通し機構43により係止可能となる。
これにより、糸通しフック66が上糸Tを捕捉できないという問題点を解消し、糸通し作業をスムーズに行うことができる。
また、上糸Tを糸把持部54に把持させると、付勢部59の付勢力により把持部58f,58gは当接部53f,53gに向けて付勢され、把持部58f,58gが本体部53f,53gに当接することにより上糸Tは把持される。糸把持部54により上糸Tが把持された状態で糸寄せ本体部53を針穴近傍に移動させることにより、糸通し機構43により針穴への糸通しが可能な状態となる。この状態で糸通し機構43により針穴に上糸Tを通した後、糸寄せ本体部53が針穴近傍から退避する際、解放部70に設けられた爪部72は、付勢部59の付勢力に抗して当接部53f,53gから把持部58f,58gを離間させる。これにより、糸通しが終わった後は速やかに糸把持部54から上糸Tが解放される。
よって、糸把持部54に上糸Tを把持させた後は糸通し、上糸Tの解放を作業者が上糸Tを持って直接行う必要がなくなるので、作業の簡素化を図ることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、図7に示すように、糸把持部84を側面視略I字状の板状に形成した糸通し装置8としてもよい。
具体的には、糸把持部84は、その中央付近で糸寄せ本体部83の壁部83c,83dの下端近傍で回転自在に取り付けられている。糸把持部84は、糸寄せ本体部83の壁部83c,83d間にわたって架け渡され、糸把持部84が回動する際の回動軸となる軸部85と、軸部85の軸線に対して平行に設けられ、爪部72を係止した状態で軸部85を中心とした弧状の軌跡を辿るように動作する係止部86と、軸部85と係止部86とを連結する連結部87と、連結部87の延びる方向に対して連続するように延びるように形成され、糸寄せ本体部83の当接部83f,83gに当接する位置と離間する位置との間で移動可能とされ、当接部83f,83gへの当接により上糸Tを把持する把持部88f,88gと、を備えている。
軸部85には、ばね等の付勢部材がその軸線方向に沿って設けられており、糸寄せ本体部83に軸部85を取り付けた際に、その付勢力で把持部88f,88gが当接部83f,83gに当接するようになっている。従って、この付勢部材が付勢部89として機能する。
把持部88f,88gは、一方の面が針3の上下方向に沿うように形成された当接部83f,83gの面に密着できるようにほぼ平面に形成されるとともに、その先端部が表面側に傾斜するように形成されている。これにより、当接部83f,83gと把持部88f,88gとが当接した際に、先端が互いに離間する方向に延びていることから、当接部83f,83gと把持部88f,88gとの間に上糸Tを挿入しやすくなる。
糸把持部84は、糸寄せ本体部83に取り付けた際に、係止部86、連結部87、把持部88f,88gが糸寄せ本体部83の板部83aの表面に沿った状態、すなわち、連結部87の延びる方向、把持部88f,88gの当接部83f,83gとの当接面に沿った方向が針3の上下方向に沿うように配置され、この状態において当接部83f,83gと把持部88f,88gとが当接した状態となっている。
また、糸把持部84の把持部88f,88gは、糸寄せ本体部83の当接部83f,83gの裏側、すなわち、当接部83f,83gと板部83aとに挟まれる位置となるように配置されている。
これにより、針穴に上糸Tを通した後、爪部72が係止部86を引っ張ったときには、係止部86は図7における正面側に回転するのに対し、把持部88f,88gは図7における背面側(板部83aに接近する側)に回転して、当接部83f,83gから離れる。
以上のような糸把持部84としても、上記実施形態の糸把持部54と同様の効果を奏することができる。
その他、本発明は、発明の範囲内で自由に変更、改良が可能である。
ミシンの概略正面図。 糸通し装置の斜視図。 針の針穴に糸通しを行っているときの糸寄せ機構及び糸通し機構を拡大視した上方からの斜視図。 針の針穴に糸通しを行っているときの糸寄せ機構及び糸通し機構を拡大視した下方からの斜視図。 糸通し機構におけるカム溝と突起との関係を示す斜視図。 針の針穴に上糸を通した後に爪部により糸把持部を回転させて糸寄せ本体部の当接部から糸把持部の把持部を離して上糸の把持を解放しているときの糸寄せ機構及び糸通し機構を拡大視した下方からの斜視図。 糸把持部による上糸の把持形態を変更した糸通し装置の他の実施形態を示す斜視図。
符号の説明
2 針棒
3 針
4 糸通し装置
42 糸寄せ機構
43 糸通し機構
53 糸寄せ本体部(本体部)
54 糸把持部
58f 把持部
58g 把持部
59 付勢部
66 糸通しフック(係止部材)
70 解放部
100 ミシン
T 上糸(糸)

Claims (2)

  1. ミシンモータの駆動により上下動する針棒と、
    前記針棒の先端に保持され、糸を通す針穴が形成された針と、
    糸を針穴近傍に引き寄せる糸寄せ機構と前記糸寄せ機構が引き寄せた糸を係止部材により係止して前記針穴に挿通させる糸通し機構とを有する糸通し装置と、を備え、
    前記糸寄せ機構は、少なくとも針の両側二箇所で糸を張った状態で把持するとともに、糸を針穴近傍に引き寄せた際に把持された糸が前記糸通し機構により係止可能となる位置に設けられた糸把持部を備えることを特徴とするミシン。
  2. 前記糸寄せ機構は、針穴近傍と当該針穴近傍から退避した位置との間で移動可能な本体部を有し、
    前記糸把持部は、前記本体部に対して少なくとも二箇所の部位が当接する位置と離間する位置との間で移動可能とされ、前記本体部への当接により糸を把持する把持部と、前記把持部が前記本体部に当接するように前記把持部を前記本体部に向けて付勢する付勢部とを有し、
    前記糸通し機構により針穴に糸を通した後、前記糸寄せ機構が針穴近傍から退避する際、前記付勢部の付勢力に抗して前記本体部から前記把持部を離間させる解放部を備えることを特徴とする請求項1に記載のミシン。
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