JP2008011125A - 弾性表面波デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】CSP型のSAW素子を備えるSAWデバイスにおいて、機械的強度及び実装強度の向上、気密性及び耐湿性の確保により、高い信頼性及び品質を得る。
【解決手段】SAWデバイス1は、SAWチップ5とカバー6とを直接接合したCSP型のSAW素子2と平板状のベース3とを備える。SAW素子はベースにフリップチップ実装され、その引出電極17,17をベースの接続端子19,19と直接接続する。SAW素子は、その外面及びベース表面を被覆するモールド樹脂4で封止されることにより、チッピングや割れ、欠け等の損傷から保護されると共に、機械的により強固に固定される。モールド樹脂が十分な気密性又は耐湿性を持たなくても、SAW素子自体の気密性及び耐湿性が十分に確保される。
【選択図】図1
【解決手段】SAWデバイス1は、SAWチップ5とカバー6とを直接接合したCSP型のSAW素子2と平板状のベース3とを備える。SAW素子はベースにフリップチップ実装され、その引出電極17,17をベースの接続端子19,19と直接接続する。SAW素子は、その外面及びベース表面を被覆するモールド樹脂4で封止されることにより、チッピングや割れ、欠け等の損傷から保護されると共に、機械的により強固に固定される。モールド樹脂が十分な気密性又は耐湿性を持たなくても、SAW素子自体の気密性及び耐湿性が十分に確保される。
【選択図】図1
Description
本発明は、弾性表面波(Surface Acoustic Wave:SAW)を利用した共振子、フィルタ、発振器などのSAWデバイスに関する。
従来より、圧電基板の表面に形成した交差指電極からなるIDT(すだれ状トランスデューサ)と反射器とを備え、IDTから励振した弾性表面波を利用するSAW素子を用いた共振子、フィルタ、発振器などのSAWデバイスが様々な電子機器に広く使用されている。特に最近は、情報通信の高速化に対応したSAWデバイスの高周波化及び高精度化に加えて、ICカード等の小型・薄型の情報機器に使用するために、より一層の小型化、薄型化が要求されている。
従来のSAWデバイスは、一般にセラミック材料のベースに金属リッドをシーム溶接で接合したパッケージの中にSAW素子を気密封止する。SAW素子は、圧電基板表面のボンディングパッドをパッケージ側の接続端子とワイヤボンディングで電気的に接続するのが一般的である。このような従来構造は、部品点数が多くかつ構成が複雑化し、ボンディングワイヤのためにパッケージ内に大きな空間が必要で、SAWデバイスの薄型化・小型化を制限している。
そこで、圧電基板の表面にIDT電極、取り出し電極及び陽極接合部を有するSAW素子と、貫通孔を有するガラス板に外部電極を設けたカバー基板とを備え、取り出し電極と外部電極とを電気的に接続しかつカバー基板と陽極接合部とを接合して、IDT電極を封止した、CSP型と呼ばれる2層構造のSAW装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。この構成は、SAW素子を搭載するためのベース及びボンディングワイヤが省略されて、装置全体の構成を簡単かつ小型・薄型にし、かつ製造コストを安くでき、周波数特性が安定することになる。
また、SAWチップを実装基板にフェイスダウンでフリップチップ実装し、IDTを含む領域に気密な内部空間を画定するように、SAWチップの外面を樹脂で封止したSAWデバイスが知られている(例えば、特許文献2,3を参照)。これにより、基板に実装したSAWチップの外面が露出しないようにして破損から保護し、耐湿性、気密性に優れた高品質なSAWデバイスが提供される。
更に、このようなSAWデバイスにおいて、基板に実装したSAWチップを封止する樹脂が流入することを防止するために、SAWチップの電極形成面の周囲に樹脂からなるダムを形成したSAW装置が知られている(例えば、特許文献4を参照)。また、パッケージに設けたキャビティにSAWチップをフェイスダウンでフリップチップ実装し、SAWチップのIDT形成領域に中空部を形成するように樹脂封止したSAWデバイスが知られている(例えば、特許文献5,6を参照)。
上述したCSP構造のSAWデバイスは、それ自体気密性が十分に確保され、優れたエージング特性を発揮する。しかしながら、これを個別の電子部品として回路基板等に直接実装して使用した場合、SAWチップ及びカバー基板が双方共に比較的脆弱な圧電材料で形成されかつそのまま外部に露出しているので、外面や角部にチッピングや割れ、欠け等の損傷を生じ易く、気密性、耐湿性を損なう虞がある。そのため、SAWデバイスを実装する際及び実装後の使用中における取り扱いが難しく、信頼性が低下するという問題がある。
更に、CSP構造のSAWデバイスは、フリップチップボンディングなどで回路基板等に表面実装した場合、次のような問題を生じる。即ち、SAWチップ又はカバー基板の外面に形成される接続端子が比較的薄い電極膜で形成されるため、くわれ現象を生じて接合強度が低下し易いという問題がある。そのため、落下などの衝撃によって簡単に剥がれる虞があり、高い信頼性を得られない。また、SAWチップ及びカバー基板共に剛性が比較的低いので、回路基板等に実装する際の応力がSAWチップに直接作用し、振動特性に悪影響を及ぼす虞がある。
また、上記特許文献2等に記載されるSAWデバイスは、SAWチップを封止する樹脂の性質上、一般に十分な気密性及び耐湿性を確保することが困難である。そのため、特に共振子として使用する場合には、実用上必要かつ十分な品質が得られない。
そこで本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、所謂CSP型の2層構造を有するSAW素子を備え、それにより小型化を図ることができるだけでなく、機械的強度及び実装強度を向上させ、優れた気密性及び耐湿性を確保し、かつ外部応力による特性の変化を防止でき、高い信頼性及び品質を有するSAWデバイスを提供することにある。
本発明によれば、上記目的を達成するために、SAW素子と、該SAW素子を支持するためのベースとを備え、SAW素子が、圧電基板の主面にIDT電極及び該IDT電極から引き出した取出電極を有するSAWチップと、該SAWチップの圧電基板主面に一体的に接合されて、SAWチップとの間にIDT電極を気密に封止する空間を画定する絶縁性基板からなるカバーとを備え、該カバーが、絶縁性基板の圧電基板との対向面に形成されてSAWチップの取出電極と電気的に接続される接続電極と、絶縁性基板の圧電基板とは反対側の面に形成された引出電極とを有し、これら接続電極と引出電極とが、絶縁性基板に設けられかつ気密に封止された貫通孔の内部に設けられた導電材料により電気的に接続され、前記ベースが、SAW素子の引出電極と電気的に接続するための接続端子と、該接続端子と電気的に接続された、外部と接続するための外部端子とを備え、前記SAW素子が、その引出電極をベースの接続端子と電気的に接続してベースに実装されると共に、SAW素子外面とベース表面とが、例えばモールドやポッティングによりまたはシート状の樹脂材料で被覆され、それによりSAW素子とベースとが機械的に結合されるSAWデバイスが提供される。
このようにSAW素子をベースに実装しかつ樹脂材料で被覆することにより、比較的脆弱材料からなるSAWチップ及びカバーがチッピングや割れ、欠け等の損傷から確実に保護され、CSP構造が元より有する優れた気密性及び耐湿性を十分に確保できると共に、SAW素子をベースにより強固に固定することができる。これにより、SAW素子の機械的強度及び接合強度の向上を図り、高信頼性及び高品質のSAWデバイスを得ることができる。
或る実施例では、前記ベースが平板状の基板からなり、その一方の面に接続端子が設けられ、かつ他方の面に外部端子が設けられる。これにより、SAWデバイスの構造をより簡単にし、部品点数を少なくし、より小型化及び低コスト化を図ることができる。
別の実施例では、前記ベースが上部開放した箱型をなし、その内部にSAW素子が実装されることにより、より少ない量の樹脂材料でSAW素子をより確実に損傷から保護し、かつより強固にベースに固定することができる。この場合、箱型のベース内部の底面に接続端子を設け、かつその下面に外部端子を設けることにより、SAW素子をフェイスダウンで実装することができる。
また、或る実施例では、前記SAW素子がフリップチップボンディングによりベースに実装され、SAWデバイスをより薄型化することができる。この場合でも、SAW素子は樹脂材料で被覆されるので、十分な接合強度が確保されている。別の実施例では、前記SAW素子をワイヤボンディングによりベースと電気的に接続することができ、ベースの構造を簡単にすることができる。
以下に、本発明を適用したSAWデバイスの好適実施例について添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明によるSAWデバイスの第1実施例の構成を示している。このSAWデバイス1は、例えば共振子として使用されるSAW素子2と、該SAW素子を支持するためのベース3とを備える。SAW素子2は、後述するようにベース3に実装され、かつその全体がモールド樹脂4で封止されている。
図1は、本発明によるSAWデバイスの第1実施例の構成を示している。このSAWデバイス1は、例えば共振子として使用されるSAW素子2と、該SAW素子を支持するためのベース3とを備える。SAW素子2は、後述するようにベース3に実装され、かつその全体がモールド樹脂4で封止されている。
図2に示すように、SAW素子2は、SAWチップ5とカバー6とを直接接合した所謂CSP型の2層構造を有する。SAWチップ5は、図1(B)及び(C)に示すように矩形の圧電基板7からなり、その上面中央に1対の交差指電極からなるIDT8が形成されかつその長手方向両側に反射器9,9が形成されている。前記交差指電極は、そのバスバーから圧電基板7の長手方向辺縁に沿ってそれぞれリード線10,10が互いに逆向きに引き出され、該圧電基板の対角方向の隅部付近に形成した取出電極11,11に接続されている。圧電基板7の周辺部には、全周に亘って金属接合部12が設けられている。
本実施例において、圧電基板7は水晶で形成されているが、リチウムタンタレート、リチウムニオベートなど他の圧電材料を用いることもできる。前記交差指電極、反射器及びリード線は、その特性、加工性及びコストの観点からAl膜で形成されているが、それ以外に一般に使用されているアルミニウム合金などの導電性金属材料を使用することもできる。
カバー6は、圧電基板7と同じ水晶で形成された矩形の基板からなる。圧電基板7が水晶以外の圧電材料で形成されている場合には、それと同じ圧電材料でカバー6を形成することが、熱膨張率を等しくできるので好ましい。また、圧電基板7の圧電材料と同程度又は近似した熱膨張率を有するガラス材料又は絶縁性材料で、カバー6を形成することもできる。
カバー6には、その上面から下面に向けてテーパ状の貫通孔13,13が設けられている。前記貫通孔は、そのピッチ寸法を確保しつつSAWチップ5の外形寸法を小さくするように、取出電極11,11に対応して対角方向に配置されている。カバー6下面には、前記取出電極に対応する形状の接続電極14,14が、それぞれ前記各貫通孔の開口周縁に形成されている。更にカバー6下面の周辺部には、全周に亘って金属接合部15が設けられている。
各貫通孔13,13及びそれに連続する前記接続電極の内周面は、導電材料からなる金属膜16,16で被覆されている。カバー6の上面には、前記各貫通孔の開口周縁にそれぞれ引出電極17,17が形成されている。各引出電極17,17は、それぞれ隣接する前記貫通孔の金属膜16,16を介して、SAWチップ5の対応する接続電極14,14と電気的に接続している。
本実施例において、取出電極11,11及び金属接合部12は、Cr/Au膜またはCr/Ni/Au膜で同じ高さに形成されている。同様に接続電極14,14及び金属接合部15は、Cr/Au膜またはCr/Ni/Au膜で同じ高さに形成されている。金属膜16,16及び引出電極17,17も、同様にCr/Au膜またはCr/Ni/Au膜で形成されている。
SAWチップ5とカバー6とは、互いに金属接合部12と金属接合部15とが、及び取出電極11,11と接続電極14,14とが熱圧着により一体に接合されている。これにより、SAWチップ5とカバー6間に画定される空間内にIDT8及び反射器9,9が気密に封止される。特に、前記取出電極、接続電極、及び金属接合部9、13の厚さを、それらを接合した状態で前記Al膜よりも厚くなるように選択すると、前記IDT及び反射器の上端とカバー3下面との間に空隙が画定される。これにより、IDT及び反射器がカバー3と接触しないので、予め期待されるSAW素子の励振・受信動作を確保することができる。別の実施例では、接続電極14,14及び金属接合部15のCr/Au膜上にAuSn合金膜を形成し、熱圧着又は共晶接合によって前記SAWチップとカバーとを同様に接合することができる。
IDT8の各前記交差指電極は、それぞれ取出電極11,11及び接続電極14,14を介して、カバー6の対応する引出電極17,17と電気的に接続される。カバー6の前記各貫通孔内には、それぞれ導電材料の封止材18が充填され、それにより前記取出電極及び接続電極と前記引出電極間の電気的導通、及び前記貫通孔における気密封止の信頼性を高くしている。封止材18には、例えばAuSn、AuGe、はんだ材料、高温はんだなどの導電材料が用いられる。
本実施例において、SAW素子支持用のベース3は、一般に回路基板や電子部品に使用されているセラミック基板、樹脂基板、プリント回路基板などの、必要な剛性を有する基板材料の平板で形成される。ベース3の上面即ちSAW素子2との対向面には、接続端子19,19が形成されている。ベース3の下面即ちSAWデバイス1の底面には、外部端子20,20が形成されている。各外部端子20,20は、それぞれベース3を上下に貫通して設けられたバイアホール21,21を介して、対応する接続端子19,19と電気的に接続されている。各接続端子19,19には、例えばはんだからなるバンプ22,22が形成されている。
SAW素子2は、カバー6側を下にしてベース3上に位置決めし、はんだバンプ22,22を用いてフリップチップボンディングにより各引出電極17,17を対応する接続端子19,19と直接接続する。これにより、デバイス全体の薄型化を図りつつ、SAW素子2がベース3と電気的に接続され、かつ機械的に固定される。ベース3が剛性を有するので、SAWデバイス1を回路基板等に実装したとき、その応力がSAW素子2に作用して、振動特性に影響を与える虞が解消される。
SAW素子2の外周面及び上面とベース3の上面は、モールド樹脂4で完全に被包されている。モールド樹脂4により、SAW素子2はその外面や角部にチッピングや割れ、欠け等の損傷が生じないように保護される。これに加えて、モールド樹脂4は、SAW素子2外面とベース3上面とを機械的に結合するように設けられるので、SAW素子2がベース3上に機械的にしっかりと固定される。特に本実施例では、モールド樹脂4がSAW素子2とベース3上面との空隙にも充填されるので、SAW素子2をベース3上により堅固に固定できる。
また、上述したようにSAWチップ5とカバー6とを直接接合したCSP構造のSAW素子2は、それ自体の気密性及び耐湿性が十分に確保されている。そのため、モールド樹脂4による封止構造が十分な気密性又は耐湿性を持たない場合でも、SAW素子2の気密性及び耐湿性は何ら影響を受けない。従って、モールド樹脂4を安価に設けることができ、SAWデバイス1の製造コストを低減させることができる。
図3は、図1に示す第1実施例のSAWデバイスの変形例を示している。この変形例のSAWデバイス31は、SAW素子2外周面及び上面とベース3上面を被包するために、モールド樹脂4に代えて樹脂シート32を用いた点において、第1実施例と異なる。樹脂シート32は、ベース3上面を含むようにSAW素子2の上から被せて、SAW素子2外面及びベース3上面に接着される。これにより、同様にSAW素子2の外面及び角部をチッピングや割れ、欠け等の損傷から保護し、かつSAW素子2とベース3とを機械的に結合させて機械的にしっかりと固定することができる。
図4は、本発明によるSAWデバイスの第2実施例の構成を示している。第2実施例のSAWデバイス41は、SAW素子2を支持するためのベース42が、平板状のセラミック薄板43の上に長方形枠状のセラミック薄板44を積層することにより、上部を開放した矩形の箱型に形成されている。下側のセラミック薄板43の上面には、箱型ベース42の内部に露出しかつ上側のセラミック薄板44と重なるように、接続端子45,45が形成されている。セラミック薄板43の下面即ちSAWデバイス1の底面には、外部端子46,46が形成されている。各外部端子46,46は、それぞれセラミック薄板43を上下に貫通して上側セラミック薄板44と重なる位置に設けられたバイアホール47,47を介して、対応する接続端子45,45と電気的に接続されている。各接続端子45,45には、例えばはんだからなるバンプ48,48が形成されている。
SAW素子2は、カバー6側を下にしてベース42内部のセラミック薄板43上に位置決めし、はんだバンプ48,48を用いてフリップチップボンディングにより各引出電極17,17を対応する接続端子45,45と直接接続する。これにより、SAW素子2がベース42と電気的に接続されかつ機械的に固定される。上述した箱型構造のベース42は十分な剛性を有するので、SAWデバイス41を回路基板等に実装したとき、その応力がSAW素子2に作用して、振動特性に影響を与える虞が解消される。
箱型ベース42の内部には、その内面とSAW素子2外面との隙間を、例えばポッティングによる樹脂材料49が充填している。更に樹脂材料49は、SAW素子2上面を完全に被覆するように設けられている。樹脂材料49と箱型ベース42との組合せによって、SAW素子2はその外面及び角部がチッピングや割れ、欠け等の損傷から完全に保護される。更に、SAW素子2は、樹脂材料49によってベース42内面との間で機械的に堅固に固定される。
また、SAWチップ5とカバー6とを直接接合したCSP構造のSAW素子2は、それ自体の気密性及び耐湿性が十分に確保されている。そのため、樹脂材料49による封止構造が十分な気密性又は耐湿性を持たない場合でも、SAW素子2の気密性及び耐湿性は何ら影響を受けない。従って、モールド樹脂49を安価に設けることができ、SAWデバイス41の製造コストを低減させることができる。
図5は、図4に示す第2実施例のSAWデバイスの変形例を示している。この変形例のSAWデバイス51は、SAW素子2を支持するためのベース52が、第2実施例と同様に平板状のセラミック薄板53と長方形枠状のセラミック薄板54とを積層して、上部を開放した矩形の箱型に形成されている。箱型ベース52の内部には、SAW素子2がSAWチップ5側を下にして、セラミック薄板53上面に接着剤55で接着固定されている。同様に箱型構造のベース52は十分な剛性を有するので、SAWデバイス51を回路基板等に実装したとき、その応力がSAW素子2に作用して、振動特性に影響を与える虞が解消される。
上側の枠状セラミック薄板54の上面には、接続端子56,56が形成されている。下側のセラミック薄板43の下面即ちSAWデバイス51の底面には、外部端子57,57が形成されている。各外部端子57,57は、それぞれ箱型ベース52の側面に上下に形成された導電材料の金属膜58,58により、対応する接続端子56,56と電気的に接続されている。SAW素子2の各引出電極17,17は、それぞれ対応する接続端子56,56とボンディングワイヤ59,59により電気的に接続されている。
樹脂材料60が例えばポッティングにより、箱型ベース52の内面とSAW素子2外面との隙間を充填し、かつSAW素子2上面及びボンディングワイヤ59,59を完全に被覆するように設けられている。樹脂材料60と箱型ベース52との組合せによって、SAW素子2はその外面及び角部がチッピングや割れ、欠け等の損傷から完全に保護される。更に、SAW素子2は、樹脂材料60によってベース52内面との間で機械的に堅固に固定される。
この実施例では、ベース52の側面に形成した金属膜により外部端子と接続端子とを接続したが、前述した各実施例と同様に、ベースを貫通するバイアホールを用いて接続することができる。逆に、前述した各実施例において、それぞれベースの側面に形成した金属膜で外部端子と接続端子とを接続することもできる。
本発明は、SAW素子を用いたフィルタ、発振器など他のSAWデバイスについても、同様に適用することができる。例えば、上記各実施例の前記ベースに、SAW素子を駆動するためのIC素子などの電子部品を実装することにより、モジュール化したSAWデバイスを構成することができる。
以上、本発明の好適な実施例について詳細に説明したが、本発明は、上記実施例に様々な変形・変更を加えて実施することができる。例えば、SAW素子は、図2に示す実施例のCSP構造に限定されるものではなく、様々な異なるCSP構造についても、同様に適用することができる。また、SAW素子の引出電極とベースの接続端子とをフェイスダウンで接続する際に、はんだバンプに代えて、例えば導電性接着剤などの別の手段を用いることもできる。
1,31,41,51…SAWデバイス、2…SAW素子、3,42,52…ベース、4…モールド樹脂、5…SAWチップ、6…カバー、7…圧電基板、8…IDT、9…反射器、10…リード線、11…取出電極、12…金属接合部、13…貫通孔、14…接続電極、15…金属接合部、16,58…金属膜、17…引出電極、18…封止材、19,45,56…接続端子、20,46,57…外部端子、21,47…バイアホール、22,48…バンプ、32…樹脂シート、43,44,53,54…セラミック薄板、49,60…樹脂材料、59…ボンディングワイヤ。
Claims (6)
- 弾性表面波(SAW)素子と、前記SAW素子を支持するためのベースとを備え、
前記SAW素子が、圧電基板の主面にIDT電極及び前記IDT電極から引き出した取出電極を有するSAWチップと、前記SAWチップの前記圧電基板主面に一体的に接合されて、前記SAWチップとの間に前記IDT電極を気密に封止する空間を画定する絶縁性基板からなるカバーとを備え、前記カバーが、前記絶縁性基板の前記圧電基板との対向面に形成されて前記SAWチップの前記取出電極と電気的に接続される接続電極と、前記絶縁性基板の前記圧電基板とは反対側の面に形成された引出電極とを有し、前記接続電極と前記引出電極とが、前記絶縁性基板に設けられかつ気密に封止された貫通孔の内部に設けられた導電材料により電気的に接続され、
前記ベースが、前記SAW素子の引出電極と電気的に接続するための接続端子と、前記接続端子と電気的に接続された、外部と接続するための外部端子とを備え、
前記SAW素子が、前記引出電極を前記接続端子と電気的に接続して前記ベースに実装されると共に、前記SAW素子の外面と前記ベースの表面とが樹脂材料により被覆され、それにより前記SAW素子と前記ベースとを機械的に結合していることを特徴とする弾性表面波デバイス。 - 前記ベースが平板状の基板からなり、その一方の面に前記接続端子が設けられ、かつ他方の面に前記外部端子が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波デバイス。
- 前記ベースが上部開放した箱型をなし、その内部に前記SAW素子が実装されることを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波デバイス。
- 箱型をなす前記ベースの内部底面に前記接続端子が設けられ、かつその下面に前記外部端子が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の弾性表面波デバイス。
- 前記SAW素子がフリップチップボンディングにより前記ベースに実装されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の弾性表面波デバイス。
- 前記SAW素子がワイヤボンディングにより前記ベースと電気的に接続されることを特徴とする請求項3に記載の弾性表面波デバイス。
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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