JP2008001800A - インクセット、インクジェット記録方法、記録ユニット、及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インクセット、インクジェット記録方法、記録ユニット、及びインクジェット記録装置 Download PDF

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哲 岩田
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Abstract

【課題】 吐出安定性や保存安定性等の信頼性、及び、新たな混色現象の抑制、を両立することができるインクセットを提供すること。
【解決手段】 複数のインクを有するインクセットであって、前記複数のインクがそれぞれ、実質的に密閉状態となるインク収容部を有するインクカートリッジに収容されてなり、前記インクセットを構成するインクのうち、比重が最も大きい第1のインク及び比重が最も小さい第2のインクにおける比重の差が、0.020以上であり、前記第1のインク及び前記第2のインクを互いに接触させた際に、前記第2のインクが前記第1のインク中に不可逆的に拡散することを特徴とするインクセット。
【選択図】 なし

Description

本発明は、インクセットを構成する複数のインクがそれぞれ、実質的に密閉状態となるインク収容部を有するインクカートリッジに収容されたインクセット、インクジェット記録方法、記録ユニット、インクジェット記録装置、及びインクに関する。
インクジェット記録装置においては、記録ヘッドからのインク漏れやインク供給過多による記録性能の低下を招かないように、インクカートリッジから記録ヘッドに安定してインクを供給することが要求されている。
従来から、インクを安定して供給するために、インクカートリッジにおけるインク収容部の圧力を様々な方法で調整することが検討されている。例えば、記録ヘッドにインクの水頭圧がかかることを防止する方法に関する提案がある(特許文献1参照)。又、インクカートリッジにおけるインク収容部が負圧発生部材として多孔質部材を有する構成とし、インクを保持することに関する提案がある(特許文献2〜4参照)。更に、負圧発生部材として、圧力板やバネ部材を用いることに関する提案がある(特許文献5及び6参照)。
特開2002−234183号公報 特開昭63−118260号公報 特開平02−522号公報 特開平07−060984号公報 特開2003−191489号公報 特開2003−251821号公報
本発明者らは、色材として顔料を含有するインク(顔料インク)を収容するのに適したインクカートリッジとして、以下のようなインク収容部を有するインクカートリッジを用いることについて検討した。即ち、前記顔料インクを収容するインク収容部を有するインクカートリッジとして、多孔質のインク保持部材を有さないインクカートリッジを用ることについての検討を行った。このようなインクカートリッジは、顔料の沈降を抑制することができ、又、インクを使い切った後のインクカートリッジ内のインク残量を極力少なくすることができると考えられる。更に、インクジェット記録装置として、上記したようなインクカートリッジを複数搭載することができるインクジェット記録装置を用いて検討を行った。
本発明者らは、インクジェット記録装置が記録を行っていない時に、記録ヘッドの吐出口を覆うキャップに連通する吸引ポンプにより負圧を発生させることにより吐出口から不要なインク等を吸引して排出する、所謂クリーニング操作を行った。その後、再び記録ヘッドからインクを吐出させたところ、以下のような問題が起きることがわかった。即ち、同一のキャップで吸引して排出した複数のインクのうち、特定のインク流路に、他のインクが入り込む現象(以後、混色現象と呼ぶ)が起きることがわかった。
前記した現象を本発明者らが初めて確認した際には、この混色現象は、以下に述べるような、これまでにも知られていた混色現象と同様のメカニズムにより生じるものであると考えた。即ち、記録ヘッドの表面に付着したインクやキャップ内に存在するインク(以後、インク残渣と呼ぶ)が、インク流路の毛管力等により、インク流路に入り込む。その結果、インク流路の吐出口近傍に、他のインクが入り込むようになる、と考えた。
そこで、本発明者らは、前記現象を回避する一般的な手法として通常行われる、記録の開始前にキャップ内にインクを吐出する操作(以後、予備吐出と呼ぶ)を行った。しかし、予備吐出するインク滴の数(予備吐出数)を通常の混色現象を解決するのに十分な予備吐出数と比較して大幅に増やしても、混色現象が解決することはなかった。
そこで、本発明者らは、インク流路の内部における、混色現象が起きた部分のインクを全て排出することを目的として、クリーニング操作を数回繰り返して行った。しかし、クリーニング操作の回数を増やしても、混色現象はなくなるどころか、かえって混色現象が悪化するという、本発明者らの予想に反した結果となった。
上記した結果に基づいて、本発明者らは、混色現象について詳細に検討を行った結果、以下のことがわかった。即ち、今回の混色現象は、従来から確認されているインク流路の吐出口近傍や共通液室のうち、個々の吐出口に連通するインク流路の近傍での混色現象ではなく、インク流路の内部にまで、他のインクが入り込むという、新たな混色現象であることがわかった。尚、共通液室とは、記録ヘッドにおける、インクを吐出する複数の吐出口にそれぞれ連通する複数のインク流路に共通して連通する共通液室のことである。又、本発明におけるインク流路の内部とは、記録ヘッドのインク流路及び共通液室、更には、インクカートリッジのインク収容部から共通液室へインクを供給するためのインク供給路の全体のことである。
更に、上記した混色現象が起きた場合に、クリーニング操作を行った後、インクを吐出口より吐出しない状態でインクジェット記録装置をしばらく放置した。その後、再び記録を行うと、始めのうちは、前記吐出口が本来吐出するべきインクを吐出した。しかし、この状態でしばらく記録を継続すると、突如、前記吐出口から吐出するべきインクではないインクが吐出されるという、これまでに確認されることがなかった新たな現象が発生することがわかった。そして、吐出口から吐出するべきインクではないインクは、上記で述べた、インク流路の内部に入り込んだ他のインクであることがわかった。更に、クリーニング操作を行った後に、記録を行わない時間が長くなればなる程、特定のインク流路に入り込んだ他のインクが、インク流路の内部にまで入り込む現象が起きた。このような状態になると、予備吐出数を多少増やす程度で解決できる混色現象のレベルを遥かに超えることがわかった。
従って、本発明の目的は、吐出安定性や保存安定性等の信頼性、及び、上記したような新たな混色現象の抑制、を両立することができるインクセットを提供することにある。
又、本発明の別の目的は、前記したインクセットを用いたインクジェット記録方法、記録ユニット、及びインクジェット記録装置を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明にかかるインクセットは、複数のインクを有するインクセットであって、前記複数のインクがそれぞれ、実質的に密閉状態となるインク収容部を有するインクカートリッジに収容されてなり、前記インクセットを構成するインクのうち、比重が最も大きい第1のインク及び比重が最も小さい第2のインクにおける比重の差が、0.020以上であり、前記第1のインク及び前記第2のインクを互いに接触させた際に、前記第2のインクが前記第1のインク中に不可逆的に拡散することを特徴とする。
又、本発明の別の実施態様にかかるインクジェット記録方法は、インクをインクジェット方式で吐出するインクジェット記録方法において、前記インクが、上記構成のインクセットを構成するインクであることを特徴とする。
又、本発明の別の実施態様にかかる記録ユニットは、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えた記録ユニットにおいて、前記インクが、上記構成のインクセットを構成するインクであることを特徴とする。
又、本発明の別の実施態様にかかるインクジェット記録装置は、インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えたインクジェット記録装置において、前記インクが、上記構成のインクセットを構成するインクであることを特徴とする。
本発明によれば、インク収容部が実質的に密閉状態となるインクカートリッジを用いる場合でも、吐出安定性や保存安定性等の信頼性、及び、混色現象の発生を抑制することができるインクセットを提供することができる。又、本発明の別の実施態様によれば、前記したインクセットを用いたインクジェット記録方法、記録ユニット、及びインクジェット記録装置を提供することができる。
以下、好ましい実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。尚、本発明においては、インク、水溶性有機溶剤、色材等の比重は、浮き型の比重計(商品名:標準比重計;テックジャム製)を用いて、25℃で測定した。又、インクの粘度は、RE80L型粘度計(東機産業製)を用いて、25℃で測定した。又、インクの表面張力は、自動表面張力計CBVP−Z(協和界面科学製)を用いて、25℃で測定した。
本発明者らは、上記したような、従来にない混色現象が起きるメカニズムを解明するために、様々な検討を行った。先ず、どのような条件が揃ったときに混色現象が起きるのかということについて検討を行ったところ、以下の条件が揃ったときに、混色現象が顕著に起きることがわかった。即ち、(1)インクジェット記録装置に搭載されている複数のインクのうち、吐出口が隣接し合う少なくとも2種のインクにおける比重の差が0.020以上であること。又、(2)前記少なくとも2種のインクが、インクを収容するインク収容部が実質的に密閉状態となるインクカートリッジにそれぞれ収容されていること。前記した(1)及び(2)の2つの条件が揃うと、比重が最も大きいインクを吐出するインク流路の内部に、比重が小さいインクが入り込む。その結果、本発明の課題であるインク流路の内部における混色現象(以下、第1の混色現象と呼ぶ)が発生することがわかった。
尚、本発明における、「実質的に密閉状態となるインク収容部」は、クリーニング操作の際に、インク収容部と大気が接する部分が実質的に存在しない状態となり得ることを意味する。具体的には、インク収容部と大気が接する部分がインク供給口のみであること等を意味する。より具体的には、インク収容部は以下のような構成となっている。インクジェット記録装置は、インクの乾燥等を防ぐために記録ヘッドの吐出口をキャップで覆うようになっており、キャップはチューブを介して廃インク吸収体と連通する構成を有する。そして、インクジェット記録装置のクリーニング操作を行う際には、記録ヘッドの吐出口とキャップは当接する。キャップに連通するチューブは廃インク吸収体と連通しているものの、クリーニング操作を行っている間は、前記チューブの内部はインクで満たされる。そのため、インク収容部と大気が接する部分がインク供給口のみであるインク収納部は実質的に密閉状態となる。尚、前記キャップは、複数の吐出口列をまとめて1つのキャップでキャッピングして、クリーニング操作、即ち吸引を行う構成となっている。
上記した(1)及び(2)の条件が揃ったときに、第1の混色現象の起きる原因は明確ではないが、本発明者らはその原因を以下のように推測している。負圧発生部材として、圧力板やバネ部材を用いたインクカートリッジは、インク供給口のみを介してインクが大気と連通する。このようなインクカートリッジを搭載したインクジェット記録装置においてクリーニング操作が行われている間は、インク収容部は実質的に密閉状態となる。一方、クリーニング操作が終了した後には、インク収容部は再び開放状態となる。
このような構成のインクカートリッジは、記録ヘッドのインク流路の内部における負圧変動(以下、リップルと呼ぶ)が、インク収容部が常に大気と接する構成、例えば、インク供給口に加えて大気連通口を有するインクカートリッジと比較して大きくなる。具体的には、インク供給口に加えて大気連通口を有するインクカートリッジのリップルが10mmHg程度である。これに対して、実質的に密閉状態となるインク収容部を有するインクカートリッジのリップルは、20mmHgから30mmHg程度である。本発明者らは、このようにリップルが大きいことにより、インク残渣がインク流路の内部に引き込まれる力が急激に大きくなることが、第1の混色現象が起きる主な原因の1つであると推測する。
本発明者らの検討の結果、インクジェット記録装置に搭載された複数のインクカートリッジのうち、インクカートリッジ内のインク残量が他のインクカートリッジと比較して極端に少ないインクカートリッジが存在する場合、以下の現象が起きることがわかった。即ち、インク残量が少ないインクカートリッジと連通する記録ヘッドのインク流路は、他のインクカートリッジと連通する記録ヘッドのインク流路と比較して、クリーニング操作前後のリップルが大きくなることがわかった。その結果、インク残渣が、インク残量が少ないインクカートリッジと連通するインク流路の内部に選択的に引き込まれることが確認された。
次に、本発明の最大の特徴である、複数のインクにおける比重の差と第1の混色現象との関係を説明する。上記したように、インク収容部が実質的に密閉状態となるインクカートリッジを用いる場合、インク残渣がインク流路の内部に入り込む現象が顕著に発生する。このとき、もともとインク流路の内部に存在するインクの比重よりも、比重が小さいインク残渣が前記インク流路の内部に引き込まれた場合、前記インク流路の内部では以下に述べるような現象が起きる。
第1の混色現象が起きる場合、従来から知られている、インク流路の吐出口近傍や共通液室のうち、個々の吐出口に連通するインク流路の近傍での混色現象(以下、第2の混色現象と呼ぶ)とは異なり、インク流路の内部にまでインク残渣が存在する。しかし、これらの第1の混色現象及び第2の混色現象における、クリーニング操作直後のインク流路におけるインク残渣の存在状態はほぼ同様であると考えられる。即ち、第1の混色現象が起きた場合の方がインク流路の内部のより広範囲にインク残渣が分布する。しかし、第1の混色現象及び第2の混色現象の双方における、インク流路でのインク残渣が存在する状態は同様となる。
しかし、第1の混色現象が起きる場合は、リップルに起因する流体の移動の影響が低下し始めると、複数のインクにおける比重の差に起因する流体の移動が支配的になる。即ち、もともとインク流路の内部に存在していた比重が大きいインクは、インク流路の吐出口近傍に移動する。又、前記インク流路に引き込まれたインク残渣のうち比重が小さいインクは、インク流路の内部、特にはインクカートリッジのインク収容部から共通液室へインクを供給するインク供給路まで移動する。このようにして、インク流路の内部には、色材の濃度分布が存在するようになる。その結果、クリーニング操作を行った後、インクを吐出口より吐出しない状態でインクジェット記録装置をしばらく放置して、その後再び記録を行うと、始めのうちは、吐出口が吐出するべきインクを吐出する。しかし、この状態でしばらく記録を継続すると、突如、前記吐出口から吐出するべきインクではないインク、即ち、前記インク流路の内部に引き込まれたインクが吐出されるという、これまでに確認されることがなかった現象が発生したものと推測している。従って、これまでに述べてきたことからも明らかであるように、この第1の混色現象は、従来から知られている第2の混色現象とは全く異なる現象である。
更に、本発明者は、色材として染料を含有するインク(染料インク)と比較して、色材として顔料を含有するインク(顔料インク)を用いると、上記した第1の混色現象がより顕著に起きることを確認した。この理由は明確ではないが、本発明者らはその理由を以下のように推測している。即ち、顔料、特には後述する樹脂分散型顔料は、染料と比較して、色材、即ち顔料や顔料分散体そのものの比重の差が大きい。このため、顔料インクを用いると、インク流路の内部では、複数のインクにおける比重の差に起因する流体の移動に加えて、複数の色材における比重の差に起因する色材の移動が起きることになり、第1の混色現象がより顕著に起きると考えられる。複数のインクにおける比重の差は、時間の経過と共に減少するが、色材の比重の差は、時間が経過しても減少しない。このため、インク流路の内部で液体の流動性が失われない限りは常に、色材の比重の差に起因する色材の移動が発生している状態となる。クリーニング操作を行った後、記録を行わない時間が長い程、インク流路の内部に入り込んだインク残渣中の色材が、インク流路の内部にまで入り込む現象は、この色材の比重の差に起因するものでもあると推測する。
上記で述べた第1の混色現象を抑制するために本発明者らが検討を行った結果、インクセットを構成する複数のインク間の特性を以下の関係とすることで、上記した課題を解決することができることを知見した。即ち、インクセットを構成する複数のインクをそれぞれ収容するインクカートリッジとして、インク収容部が実質的に密閉状態となるインクカートリッジを用いる場合に、以下の構成を満たすことが必要である。前記複数のインクのうち、比重が最も大きい第1のインク及び比重が最も小さい第2のインクにおける比重の差を0.020未満とすることで、第1の混色現象を抑制できることを知見した。
しかし、顔料インクにおいては、各インクの比重の差をできるだけなくすことは困難である。例えば、インクを構成する成分の種類や含有量を適切に決定することで、インクの比重を調整することができる。又、樹脂を分散剤として用いて顔料を水性媒体中に分散している顔料インクの場合は、樹脂の種類や樹脂の含有量等を適切に決定することでも、インクの比重を調整することができる。しかし、顔料はその種類によって表面の状態や粒径等が異なる。このため、色材として顔料を含有するインクを用いる場合、顔料の特性に応じて、分散剤や水溶性有機溶剤の種類及びその含有量等を最適化する必要がある。更に、顔料の分散安定性やインクの吐出安定性等の信頼性を考慮すると、インクを構成する各成分の種類や含有量はある程度限られたものとなる。従って、インクセットを構成する全てのインクの比重を全く同じ値に揃えることは困難であることがわかった。具体的には、インクセットを構成する全てのインクにおける比重の差を、0.020未満となるようにすることは非常に困難であることがわかった。
そこで、本発明者らは、インクセットを構成する複数のインクにおける比重の差が0.020以上である場合に、予備吐出数をできるだけ減らすことにより、第1の混色現象を抑制する方法を見つけることを目的として、以下のような検討を行った。
一般に、2種の液体が互いに接触する場合、その拡散の状態は、以下に述べる2つのパターンにわけられる。以下、第1のインク及び第2のインクが接触した時の挙動を示す模式図である図6を参照して説明する。先ず、第1のパターンは図6のAに示すように、一方の液体が、他方の液体中に一方的に広がっていくものである。次に、第2のパターンは図6のBに示すように、互いの液体が他方の液体中に拡散しようとするため、これらの液体が接触した境界部分で混ざり合うものである。このとき、これらの2種の液体がインクである場合には、インクが接触した境界部分では、インクが滲んだような状態となる。前記したような2つのパターンの現象が起きる要因には様々なことが考えられる。例えば、表面張力が異なる2種の液体を接触させる場合、及び、表面張力が実質的に等しい2種の液体を接触させる場合等が挙げられる。このとき、表面量力が異なる2種の液体を接触させる場合は、図6のAのようになり、表面張力が実質的に等しい2種の液体を接触させる場合は、図6のBのようになる。尚、上記した現象は、例えば、第1のインク及び第2のインクを等量(質量比)でシャーレ等に滴下して、インクを互いに接触させた時の挙動を観察することで確認することができる。
そこで、本発明者らは、上記した現象を利用して、第1の混色現象を抑制することについて検討を行った。即ち、インクセットを構成する複数のインクのうち、比重が最も大きい第1のインクの表面張力を、比重が最も小さい第2のインクの表面張力よりも小さくなるようにインクセットを構成する。このようにすることで、インク残渣が第1のインクを吐出するインク流路の方向へ引っ張られることを予想して、検討を行った。その結果、インクの表面張力を上記した関係となるようにしなかった場合と比較して少ない予備吐出数で第1の混色現象を抑制することができることがわかった。
上記した知見に基づいて、本発明者らが検討した結果、以下の構成を満たすことが必要であることがわかった。即ち、インクセットを構成する複数のインクをそれぞれ収容するインクカートリッジとして、インク収容部が実質的に密閉状態となるインクカートリッジを用い、前記複数のインクが更に以下の関係を有するようにインクセットを構成する。つまり、前記複数のインクのうち、比重が最も大きい第1のインクの表面張力を、比重が最も小さい第2のインクの表面張力よりも小さくすることが必要である。このような構成とすることにより、吐出安定性や保存安定性等の信頼性が高いレベルで得られ、且つ、極力少ない予備吐出数で第1の混色現象を抑制できることがわかり、本発明を為すに至った。
尚、本発明における「不可逆的に拡散する」こととは、図6のAのように、2種の液体が接触した際に、一方の液体が、他方の液体中にのみ拡散することを意味する。
本発明者らの検討によると、第1のインク及び第2のインクを等量(質量比)で混合した液体の表面張力よりも、第2のインクの表面張力を3mN/m以上大きくすることで、第1の混色現象をより効果的に抑制することができることがわかった。
又、第1のインクの比重及び第2のインクの比重を、それぞれ1.030以上とすることで、第1の混色現象をより効果的に抑制することができることがわかった。第1のインク及び第2のインクの比重がそれぞれ1.030未満であると、インク流路の内部にインク残渣が引き込まれた際に、クリーニング操作の前後におけるリップルが大きいことに起因する液体の移動の速度が大きくなる。この結果、インク流路に引き込まれたインク残渣は、インク流路の内部に移動しやすくなる。このため、第1のインクの比重及び第2のインクの比重が、それぞれ1.030以上である場合と比較して、第2の混色現象が悪化することがあり、予備吐出数を増やす必要が生じる場合がある。又、インクの吐出安定性や耐固着性等の信頼性を考慮すると、第1のインクの比重及び第2のインクの比重を、それぞれ1.100以下とすることが好ましい。更には、第1のインクの比重及び第2のインクの比重を、それぞれ1.030以上1.100以下とすることが特に好ましい。又、インクセットを構成する全てのインクの比重を、それぞれ1.030以上1.100以下とすることが特に好ましい。
更に、第1のインク及び第2のインクが含有する水溶性有機溶剤のうち、比重が最も小さい水溶性有機溶剤を第1の水溶性有機溶剤とする。このとき、第1の水溶性有機溶剤及び第1の色材における比重の差を、0.049以下とすることが好ましい。このようにすることで、インク流路の内部に複数のインクが存在する状態で、インクジェット記録装置を長時間放置した際の、色材の移動を抑制することができるためである。
更に、第1のインクを吐出する記録ヘッドの流路抵抗を、第2のインクを吐出する記録ヘッドの流路抵抗よりも大きくすることが好ましい。このようにすることにより、クリーニング操作を行う際に、第1のインクを吐出口から吸引して排出するインクの体積を、第2のインクを吐出口から吸引して排出するインクの体積よりも少なくすることができる。この結果、第1のインクを吐出する記録ヘッドのリップルが、第2のインクを吐出する記録ヘッドのリップルよりも小さくなり、第1のインクを吐出するインク流路の内部にインク残渣が引き込まれることを抑制できる。更に、第1のインクを吐出するインク流路の内部では、リップルに起因する流体の移動を抑制できるため、複数のインクにおける比重の差に起因する流体の移動を抑制することが可能となる。この結果、第1の混色現象を抑制するという効果を顕著に得ることができると考えられる。
尚、記録ヘッドの流路抵抗を調整する手段には様々な方法がある。本発明においては、インクの粘度を調整することで、記録ヘッドの流路抵抗を適切に調整することができる。具体的には、第1のインクの粘度を第2のインクの粘度よりも大きくすることで、第1のインクを吐出する記録ヘッドの流路抵抗を、第2のインクを吐出する記録ヘッドの流路抵抗よりも大きくすることができる。尚、第1のインク及び第2のインクにおける粘度の差は、インク流路の構成によって多少の違いがあるが、具体的には、第1のインクの粘度を第2のインクの粘度に対して10%以上、更には15%以上大きくすることが好ましい。但し、インクの吐出安定性や保存安定性等の信頼性を考慮すると、第1のインク及び第2のインクの粘度を、それぞれ2.0mPa・s以上4.5mPa・s以下とすることが好ましい。又、インクセットを構成する全てのインクの粘度を、それぞれ2.0mPa・s以上4.5mPa・s以下とすることが特に好ましい。
<インク>
以下、インクを構成する各成分について説明する。
(水性媒体)
インクセットを構成するインクには、水及び水溶性有機溶剤を含有する水性媒体を用いることが好ましい。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として3.0質量%以上50.0質量%以下とすることが好ましい。又、インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として50.0質量%以上95.0質量%以下とすることが好ましい。
水溶性有機溶剤は、具体的には、例えば、以下のものを用いることができる。メタノール、エタノール、プロパノール、プロパンジオール、ブタノール、ブタンジオール、ペンタノール、ペンタンジオール、ヘキサノール、ヘキサンジオール、等の炭素数1〜6のアルキルアルコール類。ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類。アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類。テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類。ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の平均分子量200、300、400、600、及び1,000等のポリアルキレングリコール類。エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等の炭素数2〜6のアルキレン基を持つアルキレングリコール類。ポリエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の低級アルキルエーテルアセテート。グリセリン。エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類。N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等。中でも特に、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ペンタンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、又は2−ピロリドンを用いることが好ましい。又、水は、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。
(色材)
色材は、従来のインクに用いられるものであれば、何れのものも用いることができる。具体的には、アニオン性基を有する染料や、顔料を用いることができる。顔料は、分散剤を用いて顔料を分散する樹脂分散タイプの顔料(樹脂分散型顔料)や、顔料粒子の表面に親水性基を導入した自己分散タイプの顔料(自己分散型顔料)を用いることができる。又、顔料粒子の表面に高分子を含む有機基を化学的に結合した顔料(樹脂結合型自己分散顔料)、顔料の分散性を高めて分散剤等を用いることなく分散可能としたマイクロカプセル型顔料等も用いることができる。
[染料]
染料は、カラーインデックス(COLOUR INDEX)に記載されている酸性染料、直接染料、反応性染料であれば何れのものも用いることができる。又、カラーインデックスに記載のない染料であっても用いることができる。本発明においては、特に、アニオン性基、例えば、カルボキシル基やスルホン酸基を有する染料を用いることが好ましい。インク中の染料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として1.0質量%以上10.0質量%以下、更には1.0質量%以上5.0質量%以下とすることが好ましい。
染料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーで示すと、例えば、以下のものを用いることができる。C.I.ダイレクトイエロー:8、11、12、27、28、33、39、44、50、58、85、86、87、88、98、100、110等。C.I.ダイレクトレッド:2、4、9、11、20、23、24、31、39、46、62、75、79、80、83、89、95、197、201、218、220、224、225、226、227、228、230等。C.I.ダイレクトブルー:1、15、22、25、41、76、77、80、86、90、98、106、108、120、158、163、168、199、226等。C.I.アシッドイエロー:1、3、7、11、17、23、25、29、36、38、40、42、44、76、98、99等。C.I.アシッドレッド:6、8、9、13、14、18、26、27、32、35、42、51、52、80、83、87、89、92、94、106、114、115、133、134、145、158、198、249、265、289等。C.I.アシッドブルー:1、7、9、15、22、23、25、29、40、43、59、62、74、78、80、90、100、102、104、117、127、138、158、161等。
[顔料]
顔料は、カーボンブラックや有機顔料を用いることが好ましい。インク中の顔料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として0.1質量%以上15.0質量%以下、更には1.0質量%以上10.0質量%以下とすることが好ましい。
ブラックインクは、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラックを顔料として用いることが好ましい。具体的には、例えば、以下の市販品等を用いることができる。レイヴァン:7000、5750、5250、5000ULTRA、3500、2000、1500、1250、1200、1190ULTRA−II、1170、1255(以上、コロンビア製)。ブラックパールズL、リーガル:330R、400R、660R、モウグルL、モナク:700、800、880、900、1000、1100、1300、1400、2000、ヴァルカンXC−72R(以上、キャボット製)。カラーブラック:FW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、S150、S160、S170、プリンテックス:35、U、V、140U、140V、スペシャルブラック:6、5、4A、4(以上、デグッサ製)。No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上、三菱化学製)。又、本発明のために新たに調製したカーボンブラックを用いることもできる。勿論、本発明はこれらに限定されるものではなく、従来のカーボンブラックを何れも用いることができる。又、カーボンブラックに限定されず、マグネタイト、フェライト等の磁性体微粒子や、チタンブラック等を顔料として用いてもよい。
有機顔料は、具体的には、例えば、以下のものを用いることができる。トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、ピラゾロンレッド等の水不溶性アゾ顔料。リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2B等の水溶性アゾ顔料。アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーン等の建染染料からの誘導体。フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系顔料。キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ等のキナクリドン系顔料。ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等のペリレン系顔料。イソインドリノンイエロー、イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノン系顔料。ベンズイミダゾロンイエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、ベンズイミダゾロンレッド等のイミダゾロン系顔料。ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジ等のピランスロン系顔料。インジゴ系顔料、縮合アゾ系顔料、チオインジゴ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料。フラバンスロンイエロー、アシルアミドイエロー、キノフタロンイエロー、ニッケルアゾイエロー、銅アゾメチンイエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等。勿論、本発明はこれらに限定されるものではない。
又、有機顔料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーで示すと、例えば、以下のものを用いることができる。C.I.ピグメントイエロー:12、13、14、17、20、24、74、83、86、93、97、109、110、117、120、125、128、137、138、147、148、150、151、153、154、166、168、180、185等。C.I.ピグメントオレンジ:16、36、43、51、55、59、61、71等。C.I.ピグメントレッド:9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、175、176、177、180、192等。同、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、254、255、272等。C.I.ピグメントバイオレット:19、23、29、30、37、40、50等。C.I.ピグメントブルー:15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64等。C.I.ピグメントグリーン:7、36等。C.I.ピグメントブラウン:23、25、26等。勿論、本発明はこれらに限定されるものではない。
[分散剤]
上記したような顔料を水性媒体に分散するための分散剤は、水溶性を有する樹脂であれば何れのものも用いることができる。中でも特に、分散剤の重量平均分子量が1,000以上30,000以下、更には3,000以上15,000以下のものが好ましい。インク中の分散剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として0.1質量%以上5.0質量%以下とすることが好ましい。
分散剤は、具体的には、例えば、以下のものを用いることができる。スチレン、ビニルナフタレン、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマール酸、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、アクリルアミド、又はこれらの誘導体等を単量体とするポリマー。尚、ポリマーを構成する単量体のうち1つ以上は親水性単量体であることが好ましく、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体、又はこれらの塩等を用いても良い。又は、ロジン、シェラック、デンプン等の天然樹脂を用いることもできる。これらの樹脂は、塩基を溶解した水溶液に可溶である、即ち、アルカリ可溶型であることが好ましい。
(界面活性剤)
インクセットを構成するインクの表面張力を調整するためには、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤等の界面活性剤を用いることが好ましい。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノール類、アセチレングリコール化合物、アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物等を用いることができる。
(その他の成分)
インクセットを構成するインクは、前記した成分の他に、保湿性維持のために、尿素、尿素誘導体、トリメチロールプロパン、及びトリメチロールエタン等の保湿性固形分を含有してもよい。インク中の保湿性固形分の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として0.1質量%以上20.0質量%以下、更には3.0質量%以上10.0質量%以下とすることが好ましい。
又、インクセットを構成するインクは、前記した成分以外にも必要に応じて、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、及び蒸発促進剤等の種々の添加剤を含有してもよい。
<インクセット>
本発明にかかるインクセットは、複数のインクを組み合わせて用いるものであれば、下記に挙げる何れの形態をとるものであってもよい。例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各インクをそれぞれ収納するインク収容部が一体となった構造の、インクカートリッジ又は記録ヘッド付きインクカートリッジで構成されるインクセットが挙げられる。又、シアン、マゼンタ、イエローの各インクをそれぞれ収納するインク収容部が一体となった構造の、インクカートリッジ又は記録ヘッド付きインクカートリッジで構成されるインクセットが挙げられる。更に、上記したようなインクを収納するそれぞれ個別のインクカートリッジが、インクジェット記録装置に着脱自在であるインクセットが挙げられる。何れにしても、本発明は、インクジェット記録装置において、又はインクカートリッジとして、組み合わせて用いる他のインクに対して、インクそのものの特性を相対的に規定するものであり、上記した形態に限らず、どのような変形の形態としてもよい。
<インクカートリッジ>
本発明にかかるインクセットを構成するインクを用いて記録を行うのに好適なインクカートリッジは、これらのインクを収容するインク収容部を備えたインクカートリッジが挙げられる。以下に、インクカートリッジの構成を説明する。
図5は、インクカートリッジの分解斜視図である。図5において、インクカートリッジ100は、筐体1と蓋部材2で構成されるケース部材と、筐体1に接着され折り返し部を有する凸型シート3を備え、これらによってインク収容部を形成する。インク収容部内には、圧力板4とこれを凸型シート側へ付与する圧縮コイルバネ5が設けられる。このように凸型シート3を外方に付勢することによって、インク収容部内に負圧が発生している。筐体1の一側部には記録ヘッド(不図示)へのインク流路と接触するインク供給口6が設けられる。筐体1は前記の通りインクを収容する容器を構成する。凸型シート3は、筐体1の外周部に溶接される。筐体1の開口部には蓋部材2が取り付けられ、外方に凸型となる凸型シート3を保護している。
尚、上記では、本発明の課題が最も顕著に生じると考えられる、インク収容部が内部にバネ等を仕込んだインク袋の構造を有するインクカートリッジを例に挙げて説明した。しかし、インク収容部がインク吸収体として多孔質部材を有するインクカートリッジであっても、従来のインクカートリッジと比較してインク供給口から記録ヘッドへの単位時間当たりのインク供給量が多い場合は、本発明の課題が生じると言える。勿論、前記したような、インク吸収体として多孔質部材を有するインクカートリッジを用いる場合でも、本発明の効果を得ることができる。
<記録ユニット>
本発明にかかるインクセットを構成するインクを用いて記録を行うのに好適な記録ユニットは、これらのインクを収容するインク収容部と、記録ヘッドとを備えた記録ユニットが挙げられる。本発明においては特に、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出する記録ユニットを用いることが好ましい。
<インクジェット記録装置>
本発明にかかるインクセットを構成するインクを用いて記録を行うのに好適なインクジェット記録装置は、これらのインクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えたインクジェット記録装置が挙げられる。本発明においては特に、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出するインクジェット記録装置を用いることが好ましい。
以下に、インクジェット記録装置の機構部の構成を説明する。インクジェット記録装置は、各機構の役割から、給紙部、用紙搬送部、キャリッジ部、排紙部、クリーニング部、及びこれらを保護し、意匠性を持たせる外装部から構成される。以下、これらの概略を説明していく。
図1は、インクジェット記録装置の斜視図である。又、図2及び図3は、インクジェット記録装置の内部機構を説明するための図であり、図2は右上部からの斜視図、図3はインクジェット記録装置の側断面図をそれぞれ示したものである。
給紙を行う際には、先ず、給紙トレイM2060を含む給紙部において記録媒体の所定枚数が、給紙ローラM2080と分離ローラM2041から構成されるニップ部に送られる。この記録媒体はニップ部で分離され、最上位の記録媒体のみが搬送される。用紙搬送部に送られた記録媒体は、ピンチローラホルダM3000及びペーパーガイドフラッパーM3030に案内されて、搬送ローラM3060とピンチローラM3070とのローラ対に送られる。搬送ローラM3060とピンチローラM3070出構成されるローラ対は、LFモータE0002の駆動により回転され、この回転により記録媒体がプラテンM3040上を搬送される。
記録媒体に画像を形成する場合、キャリッジ部では記録ヘッドH1001(図4)を目的の画像形成位置に配置させ、電気基板E0014からの信号に従って、記録媒体にインクを吐出する。尚、記録ヘッドH1001についての詳細な構成は後述する。記録ヘッドH1001により記録を行いながらキャリッジM4000が列方向に走査する主走査と、搬送ローラM3060により記録媒体を行方向に搬送する副走査とを交互に繰り返すことにより、記録媒体に画像を形成する構成となっている。そして、画像を形成された記録媒体は、排紙部で第1の排紙ローラM3110と拍車M3120とのニップに挟まれ、搬送されて排紙トレイM3160に排出される。
クリーニング部において、記録ヘッドH1001をクリーニングするために、キャップM5010を記録ヘッドH1001のインク吐出口に密着した状態で、ポンプM5000を作用すると、記録ヘッドH1001から不要なインク等が吸引される。又、キャップM5010を開けた状態で、キャップM5010に残っているインクを吸引することにより、不要なインクによる固着やその後の弊害が起こらないように配慮されている。
<記録ヘッドの構成>
ヘッドカートリッジH1000の構成について説明する。図4は、ヘッドカートリッジH1000に、インクカートリッジH1900を装着する様子を示した図である。ヘッドカートリッジH1000は、記録ヘッドH1001と、インクカートリッジH1900を搭載する手段、及びインクカートリッジH1900から記録ヘッドにインクを供給するための手段を有しており、キャリッジM4000に着脱可能に搭載される。
インクジェット記録装置は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、淡マゼンタ、淡シアン、及びグリーン等の各インクを用いて画像を形成する。従って、インクカートリッジH1900も7色分が独立に用意されている。そして、図7に示すように、それぞれのインクカートリッジがヘッドカートリッジH1000に着脱自在となっている。尚、インクカートリッジH1900の着脱は、キャリッジM4000にヘッドカートリッジH1000が搭載された状態で行うことができるようになっている。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。本発明はその要旨を超えない限り、下記の実施例によって限定されるものではない。尚、文中「部」、及び「%」とあるものは、特に断りのない限り質量基準である。
[顔料分散液1及び2の調製]
以下に示す手順により、顔料分散液1及び2を調製した。尚、以下の記載において、色材の比重とはインク中の色材(顔料及び分散剤を含有する顔料分散体)と水以外の成分を、全て水に置換した液体の比重のことである。比重は、浮き型の比重計(商品名:標準比重計;テックジャム製)を用いて、25℃で測定した。
(C.I.ピグメントレッド122を含む顔料分散液1の調製)
顔料(C.I.ピグメントレッド122)8部、分散剤2.8部、イオン交換水89.2部を混合し、バッチ式縦型サンドミルを用いて3時間分散した。その後、遠心分離処理によって粗大粒子を除去した。更に、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧ろ過し、顔料濃度が8質量%である顔料分散液を得た。尚、前記分散剤には、酸価200、重量平均分子量12,000のポリ(ベンジルメタクリレート−co−アクリル酸)(組成(モル)比70:30)を、10質量%水酸化カリウム水溶液で中和することにより得られた樹脂を用いた。
上記で得た顔料分散液を、イオン交換水を用いて顔料濃度が4%になるように調整して、顔料分散液1を調整した。顔料分散液1の比重を測定したところ、1.017であった。
(C.I.ピグメントグリーン7を含む顔料分散液2の調製)
顔料(C.I.ピグメントグリーン7)8部、分散剤4.8部、イオン交換水87.2部を混合し、バッチ式縦型サンドミルを用いて3時間分散した。その後、遠心分離処理によって粗大粒子を除去した。更に、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧ろ過し、顔料濃度が8質量%である顔料分散液を得た。尚、前記分散剤は、酸価250、重量平均分子量5000のベンジルメタクリレートとメタクリル酸のAB型ブロックポリマーを、10質量%水酸化カリウム水溶液で中和することにより得られた樹脂を用いた。
上記で得た顔料分散液を、イオン交換水を用いて顔料濃度が4質量%になるように調整して、顔料分散液2を調製した。顔料分散液2の比重を測定したところ、1.039であった。
[インクの調製]
下記表1に示す各成分を混合し、十分撹拌した後、ポアサイズが3.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧ろ過を行い、インク1〜14を調製した。尚、表1には、各インクの比重、粘度、及び表面張力の値、又、色材の比重の値を示した。比重は、浮き型の比重計(商品名:標準比重計;テックジャム製)を用いて、25℃で測定した。又、粘度は、RE80L型粘度計(東機産業製)を用いて、25℃で測定した。又、表面張力は、自動表面張力計CBVP−Z(協和界面科学製)を用いて、25℃で測定した。
Figure 2008001800
[水溶性有機溶剤の比重]
下記表2に、インクの調製に用いた各水溶性有機溶剤の比重を示す。比重は、浮き型の比重計(商品名:標準比重計;テックジャム製)を用いて、25℃で測定した。
Figure 2008001800
[インクセットの作製]
上記で得られた各インクを、下記表3に示す組み合わせで用いて、実施例1〜3、比較例1及び2、並びに、参考例1及び2のインクセットとした。各インクセットを構成するインクを、図5に示す構成を有するインクカートリッジにそれぞれ充填した。ここで、図5に示す構成を有するインクカートリッジは、実質的に密閉状態となるインク収容部を有する、即ち、インクが大気と接する部分がインク供給口のみであるインク収容部を有するものである。尚、各インクをインクカートリッジに充填する際の各インクの充填量は、インクカートリッジに充填することができる最大の充填量に対して、以下の通りとした。第1のインクはインクカートリッジの最大の充填量に対して半分の充填量、又、第2のインクはインクカートリッジの最大の充填量とした。インクセットを構成する各インクの充填量を上記のようにすることにより、各インクを吐出する記録ヘッドのリップルに差が生じるようにした。尚、表3には、インクセットを構成する各インクにおける各種の値をまとめて示した。第1のインク及び第2のインクを混合した液体における表面張力とは、第1のインク及び第2のインクをそれぞれ等量(質量比)で混合した液体における比重である。
Figure 2008001800
[インク接触時の挙動の評価]
インクセットを構成する第1のインク及び第2のインクをそれぞれ0.3gずつシャーレに滴下して、インクを互いに接触させた。この時の挙動を目視で観察して評価を行った。インク接触時の挙動の評価基準は以下の通りである。評価結果を表4に示す。
(インク接触時の挙動の評価基準)
A:第2のインクが第1のインクに対して、不可逆的に拡散した。
B:第1のインクが第2のインクに対して、不可逆的に拡散した。
C:何れか一方のインクに不可逆的に拡散することがなく、境界上で若干混ざり合った。
[混色の評価]
インクセットを構成する各インクをそれぞれ充填した2種のインクカートリッジを、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出するインクジェット記録装置(商品名:PIXUS990i;キヤノン製)を改造したものに搭載した。前記インクジェット記録装置は、1パス、片方向で記録を行うものであり、記録ヘッドの吐出口数は1色当たり768、吐出口列の幅は0.64インチ、インク1滴当たりの吐出体積は約2plである。尚、第1のインクを収容したインクカートリッジはイエローのポジション、第2のインクを収容したインクカートリッジはマゼンタのポジション、となるようにインクジェット記録装置に搭載して、インクセットを構成する各インクの吐出口が隣接するようにした。前記インクジェット記録装置は、イエロー及びマゼンタの各吐出口列を、1つのキャップでキャッピングしてクリーニング操作を行うものである。記録媒体は、プロフェッショナルフォトペーパーPR−101(商品名;キヤノン製)を用いた。
前記記録媒体に、第1のインク及び第2のインクの各インクを用いて、それぞれのインクで形成する4cm×27cmのベタ画像(100%デューティ)が隣接するように記録した記録物を、2枚作製した。そして、クリーニング操作を1回行った後、10分間記録を停止した。その後、キャップ内に、1つの吐出口当たり16,000滴の予備吐出を行った。その後、再び前記と同様の記録物を1枚作製して、得られた記録物におけるベタ画像の混色の状態を確認した。
画像に混色が確認された場合には、再びクリーニング操作を1回行った後、10分間記録を停止した。そして、キャップ内に、1つの吐出口当たり2,000滴の予備吐出を行った後、再び前記と同様の記録物を1枚作製して、得られた記録物におけるベタ画像の混色の状態を確認した。
上記で得た記録物において、尚、画像に混色が確認された場合には、ベタ画像に混色が確認されなくなるまで、以下の作業を繰り返して行った。即ち、1つの吐出口当たりの予備吐出数を上記工程を繰り返すごとに2,000滴ずつ増やすこと以外は上記と同様にして、クリーニング操作、10分間の記録停止、所定のインク滴数の予備吐出、記録物を1枚作製、の工程を繰り返して行った。
更に、クリーニング操作を行った後の記録停止時間をそれぞれ30分間及び60分間とすること以外は、上記と同様にして、記録物を2枚作製、クリーニング操作、所定の時間の記録停止、記録物を1枚作製、の工程を2回繰り返して行った。
尚、クリーニング操作を行う前に作製した2枚目の記録物においては、何れの場合も、ベタ画像に混色が発生しないことを確認した。
ベタ画像において、初期に記録を行った領域及びその近傍における混色が確認されなくなるまでの予備吐出数を数えて評価を行った。混色の評価基準は以下の通りである。評価結果を表4に示す。
(混色の評価基準)
A:1つの吐出口当たりの予備吐出数が16,000滴より多く18,000滴以下で混色が確認されなくなった。
B:1つの吐出口当たりの予備吐出数が18,000滴より多く20,000滴以下で混色が確認されなくなった。
C:1つの吐出口当たりの予備吐出数が20,000滴より多く22,000滴以下で混色が確認されなくなった。
D:1つの吐出口当たりの予備吐出数が22,000滴より多く24,000滴以下で混色が確認されなくなった。
E:1つの吐出口当たりの予備吐出数が24,000滴より多くても混色が確認された。
[吐出安定性の評価]
インクセットを構成する各インクをそれぞれ充填した2種のインクカートリッジを、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出するインクジェット記録装置(商品名:PIXUS990i;キヤノン製)を改造したものに搭載した。前記インクジェット記録装置は、1パス、片方向で記録を行うものであり、記録ヘッドのノズル数は1色当たり768ノズル、ノズル幅は0.64インチ、インク1滴当たりの吐出体積は約2plである。尚、第1のインクを収容したインクカートリッジはイエローのポジション、第2のインクを収容したインクカートリッジはマゼンタのポジション、となるようにインクジェット記録装置に搭載して、インクセットを構成する各インクの吐出口が隣接するようにした。前記インクジェット記録装置は、イエロー及びマゼンタの各吐出口列を、1つのキャップでキャッピングしてクリーニング操作を行うものである。記録媒体は、オフィスプランナー(商品名;キヤノン製)を用いた。前記記録媒体に、第1のインク及び第2のインクの各インクを用いて、それぞれのインクで形成する4cm×27cmのベタ画像(100%デューティ)が隣接するように記録した記録物を、1,000枚作製した。そして、得られた記録物の状態を目視で確認して評価を行った。吐出安定性の評価基準は以下の通りである。評価結果を表4に示す。
(吐出安定性の評価基準)
A:1,000枚の記録物全てにスジ等のムラがなく、吐出安定性に問題がない。
B:若干のスジ等が見られる記録物があるが、実際の使用上問題がないレベルである。
[保存安定性の評価]
インクセットを構成する各インクの粘度及び顔料の粒径を測定した後、各インクをショット瓶に入れて密栓した。そして、前記ショット瓶を60℃のオーブン中で1ヶ月保存した。その後、ショット瓶をオーブンから取り出して、インクの粘度及び顔料の粒径を測定した。60℃での保存前後のインクの粘度及び顔料の粒径を比較して評価を行った。保存安定性の評価基準は以下の通りである。評価結果を表4に示す。
(保存安定性の評価基準)
A:60℃の保存前後で、粘度や粒径がほとんど変化しない。
B:60℃の保存前後で、粘度や粒径の増加が見られるが、実際の使用上問題がないレベルである。
Figure 2008001800
インクジェット記録装置の斜視図である。 インクジェット記録装置の機構部の斜視図である。 インクジェット記録装置の断面図である。 ヘッドカートリッジにインクカートリッジを装着する状態を示す斜視図である。 インクカートリッジの分解斜視図である。 第1のインク及び第2のインクが接触した時の挙動を示す模式図である。
符号の説明
M2041 分離ローラ
M2060 給紙トレイ
M2080 給紙ローラ
M3000 ピンチローラホルダ
M3030 ペーパーガイドフラッパー
M3040 プラテン
M3060 搬送ローラ
M3070 ピンチローラ
M3110 排紙ローラ
M3120 拍車
M3160 排紙トレイ
M4000 キャリッジ
M5000 ポンプ
M5010 キャップ
E0002 LFモータ
E0014 電気基板
H1000 ヘッドカートリッジ
H1001 記録ヘッド
H1900 インクカートリッジ
1 筐体
2 蓋部材
3 凸型シート
4 圧力版
5 圧縮コイルバネ
100 インクカートリッジ
Z1000 第1のインク
Z1001 第2のインク
Z1002 第1のインク及び第2のインクが混ざり合った液体

Claims (8)

  1. 複数のインクを有するインクセットであって、
    前記複数のインクがそれぞれ、実質的に密閉状態となるインク収容部を有するインクカートリッジに収容されてなり、
    前記インクセットを構成するインクのうち、比重が最も大きい第1のインク及び比重が最も小さい第2のインクにおける比重の差が、0.020以上であり、
    前記第1のインク及び前記第2のインクを互いに接触させた際に、前記第2のインクが前記第1のインク中に不可逆的に拡散することを特徴とするインクセット。
  2. 複数のインクを有するインクセットであって、
    前記複数のインクがそれぞれ、実質的に密閉状態となるインク収容部を有するインクカートリッジに収容されてなり、
    前記インクセットを構成するインクのうち、相対的に比重が大きい第1のインク及び相対的に比重が小さい第2のインクにおける比重の差が、0.020以上であり、
    第1のインクの表面張力が、前記第2のインクの表面張力よりも小さいことを特徴とするインクセット。
  3. 第2のインクの表面張力が、前記第1のインク及び前記第2のインクを等量(質量比)で混合した液体における表面張力よりも、3mN/m以上大きい請求項2に記載のインクセット。
  4. 前記第1のインク及び前記第2のインクが含有する色材のうち比重が最も大きい第1の色材、及び、前記第1のインク及び前記第2のインクが含有する水溶性有機溶剤のうち比重が最も小さい第1の水溶性有機溶剤における比重の差が、0.049以下である請求項1〜3の何れか1項に記載のインクセット。
  5. 前記第1のインクの粘度が、前記第2のインクの粘度よりも大きい請求項1〜4の何れか1項に記載のインクセット。
  6. インクをインクジェット方式で吐出するインクジェット記録方法において、前記インクが、請求項1〜5の何れか1項に記載のインクセットを構成するインクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
  7. インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えた記録ユニットにおいて、前記インクが、請求項1〜5の何れか1項に記載のインクセットを構成するインクであることを特徴とする記録ユニット。
  8. インクを収容するインク収容部と、インクを吐出するための記録ヘッドとを備えたインクジェット記録装置において、前記インクが、請求項1〜5の何れか1項に記載のインクセットを構成するインクであることを特徴とするインクジェット記録装置。
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