JP2007532645A - フェンタニルに基づく薬剤の経皮送達システム用の器具および方法 - Google Patents

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Abstract

角質層を通して下にある表皮層、または表皮と真皮層まで穿通するように適合させる複数の微細突起群(またはその配列)を含む微細突起部材(またはシステム)を有する送達システムを含んでいる、生物活性薬剤を経皮的に送達する器具および方法。1つの実施形態では、フェンタニルに基づく薬剤は当該微細突起部材に塗布する生体適合性被膜中に含有される。更なる実施形態では、当該送達システムにはフェンタニルに基づく薬剤含有ヒドロゲルを有するゲルパックが含まれ、それは患者の皮膚に適用した後の微細突起部材の上に置かれる。これに代わる実施形態では、当該フェンタニルに基づく薬剤は被膜およびヒドロゲル処方の療法に含有されている。

Description

本出願は2004年4月13日に申請した米国特許仮出願第60/561,949号の利益を主張する。
本発明は全般的に経皮薬剤送達システムおよび方法に関する。より詳しくは、本発明はフェンタルに基づく薬剤の経皮送達のための器具および方法に関する。
活性な薬剤(薬物類)類は殆ど従来経口または注射のどちらかで投与される。残念ながら、多くの活性な薬剤は経口で投与されるとそれらは吸収されないか血流に入る前に副作用を起こすので、望む活性を有さないので全く無効果か極端に効果が失われる。他方、当該薬剤の血流への直接的な注射は、投与の間は当該薬剤に変化がないのは確保されるが、難しく、不便で痛みがあり、心地よくない処置であり患者の協力が得られにくい。
そこで基本的に、経皮送達がそうでなければ経皮注射または静脈注射で送達される必要となるであろう活性薬剤の投与方法を提供する。本明細書で使用する用語“経皮”は活性な薬剤(例えば、薬物のような治療薬またはワクチンのような免疫的活性な薬剤)を外科的ナイフでの切込みまたは皮下注射針での皮膚穿通のような実質的な皮膚への切目或いは穿通をせずに、皮膚を通して局所組織または全身的循環システムへの送達することを称する。経皮薬剤送達には受動的な拡散とともに電気(例えば、イオン導入)および超音波(例えば、フォノフォレーシス)のような外部エネルギー源に基づいた送達も含まれる。
より普通で典型的である受動的な経皮薬剤送達システムには、活性薬剤の高濃度を含有する薬物貯留層が含まれる。当該貯留層を当該皮膚に接触するように適応させ、それで皮膚を経由して当該薬剤を拡散させ、患者の身体組織または血流に入れる。
当技術分野で知られているように、経皮薬物の流動は当該皮膚の状態、薬物分子の大きさおよび物理的/化学的性質および当該皮膚を横断する濃度勾配に依存する。多くの薬物に対して皮膚は低い透過性なので、経皮送達は応用を制限してきた。この低い透過性は主に脂質二重層で囲まれたケラチン繊維(即ち、ケラチノサイト)が詰まっている、平坦で死んだ細胞で構成されている最外皮膚層である角質層に起因する。脂質二重層のこの高度に整った構造は当該角質層に比較的不透過性な特質を与える。
当該受動的経皮拡散薬剤流動を向上させる通常の方法は、当該皮膚に皮膚透過促進剤を前処理または当該薬剤と共に送達させることを包含する。透過促進剤は当該薬剤を送達させる体の表面に塗布することにより、それを通して当該薬剤の流動を促進する。しかしながら、これらの方法の効果は経皮タンパク質流動の促進では、少なくともそれらの大きさにより大きなタンパク質類は限られていた。
最外皮膚層を機械的に貫通または乱して、それにより経皮的に送達する薬剤量を増加させるために当該皮膚への経路を作る多くの手法および器具もあった。実例は米国特許第3,964,482号に開示された薬物送達器具である。
経皮薬剤送達を向上させるために小さな皮膚穿通要素を使用している他のシステムおよび器具は米国特許第5,879,326号、第3,814,097号、第5,250,023号、第3,964,482号,再発行特許第25,637号およびPCT公開第WO96/37155号、第WO96/37256号、第WO96/17648号、第WO97/03718号、第WO98/11937号、第WO98/00193号、第WO97/48440号、第WO97/48441号、第WO97/48442号、第WO98/00193号、第WO99/64580号、第WO/98/28037号、第WO98/29298号および第WO98/29365号にて開示されていて;それらの全体は全て参照することにより本明細書に繰り込まれている。
当該開示されたシステムおよび器具は皮膚の最外層(即ち、角質層)を穿通するために種々の形状および大きさの穿通要素を用いる。これらの参照で開示された穿通要素群は一般的にはパッドまたはシートのような薄い、平らな部材から直角に伸びている。これらの器具の幾つかにおける穿通要素群は極めて小さく、その幾つかは僅かに約25〜400ミクロンの長さの微細突起で僅かに約5〜50ミクロンの厚さの微細突起を有している。これらの小さな穿通/切込み要素は、それを通して経皮薬剤送達を向上させるために、角質層に対応する小さなミクロ細長切口/ミクロ切目を作る。
当該開示されたシステムには一般的に更に当該薬剤を留めるための貯留槽および当該器具自身の空洞の歯先などにより当該角質層を通して当該貯留槽から当該薬剤を移行させる送達システムも含まれる。そのような器具の1つの例はWO83/17754に開示され、それは液状薬剤貯留槽を有している。当該貯留槽には、しかしながら小さな管状要素を通して液状薬剤を押出し、当該皮膚中に入れるように圧力を懸けねばならない。当該器具の欠点には別の複雑さ、加圧できる液体貯留槽を追加するコストおよび加圧駆動の送達システムの存在による複雑さが含まれる。
参照することにより本明細書に全体が組み込まれている米国特許出願第10/045,842号に開示されてように、物理的貯留槽に含有される代わりに微細突起群上に被膜して送達されるような活性な薬剤を有することが可能である。これで別個の物理的貯留槽や当該貯留槽用に特異な薬剤処方または組成物の必要性がなくなる。
フェンタニルおよびその塩(即ち、フェンタニルに基づく薬剤)は、典型的にはアセトアミノフェン−オピオイドの組合せや非ステロイドシステム鎮痛薬または短時間作用型オピオイド類のPRN投薬のような、より弱い方法では処理できない疼痛および内在する持続性ガンの痛みに対してオピオイド治療を既に受け、耐性となった悪性腫瘍の患者における耐えがたい疼痛の処置に対して継続的なオピオイド鎮痛を必要とする患者での疼痛処置において投与される。現在フェンタニルは静脈注射、受動的経皮および経口経粘膜の経路で投与するだけである。フェンタルに基づく薬剤の微細突起による経皮投与の提供は先行技術である経皮および経口経粘膜の経路よりは迅速な作用開始およびより高い薬物利用となるであろう。
そこでフェンタニルに基づく薬剤の経皮投与を容易にする薬剤送達システムを提供することは望ましいことになるであろう。
そこでフェンタニルに基づく薬剤の経皮送達を患者に供する経皮薬剤送達器具および方法を提供するのが本発明の目的である。
患者への経皮送達用のフェンタニルに基づく薬剤処方を提供するのが本発明の他の目的である。
少なくとも1種類の生物的活性な薬剤、好ましくはフェンタニルに基づく薬剤を含む生体適合性被膜で被膜した微細突起群を含んだ経皮薬剤送達器具および方法を提供するのが本発明の他の目的である。
更に本発明の他の目的は、フェンタニルに基づく薬剤を含有するヒドロゲルを受け入れるように適応させたゲルパックを含む経皮薬剤送達器具および方法を提供することである。
(本発明の要旨)
上の目的および以下に述べることで明らかになるであろうことに従うと、本発明によるフェンタニルに基づく薬剤の経皮的送達するための器具および方法は、一般的に当該角質層を通って下に存在する表皮層または表皮層と真皮層まで穿通するように適応させた複数の微細突起群(またはその配列)を含む微細突起部材(またはシステム)、および経皮送達に適用させたフェンタニルに基づく薬剤を含有している薬剤処方を有する送達システムを含んでいる。
好ましい実施形態では、当該フェンタルに基づく薬剤はフェンタニル塩基、塩化物およびクエン酸塩を含んだフェンタニル塩類、アルファ−メチルフェンタニル、3−メチルフェンタニル、4−メチルフェンタニル、およびこれに限らないがレミフェンタニル、スフェンタニル、アルフェンタニル、ロフェンタニルとカルフェンタニルを含む他の簡単なフェンタニル誘導体類や極めて近似の分子類で構成される群より選択される。
適しているフェンタニル塩には、これに限らないが酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、ペンタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヘプタン酸塩、レブリン酸塩、塩化物、臭化物、クエン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、グリコール酸塩、グルコン酸塩、3−ヒドロキシイソ酪酸、トリカルバリル酸塩、マロン酸塩、アジピン酸塩、シトラコン酸塩、グルタル酸塩、イタコン酸塩、メサコン酸塩、シトラマル酸塩、ジメチロールプロピオン酸塩、チグリン酸塩、グリセリン酸塩、メタクリル酸塩、イソクロトン酸塩、β−ヒドロキシ酪酸塩、クロトン酸塩、アンゲリカ酸塩、ヒドロアクリル酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩、2−ヒドロキシイソ酪酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、ピルビン酸塩、フマール酸塩、酒石酸塩、硝酸塩、リン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、硫酸塩およびスルホン酸塩が含まれる。
本発明の1つの実施形態では、当該フェンタニルに基づく薬剤は剤皮処方の約1〜60重量%の範囲、好ましくは剤皮処方の約5〜30重量%の範囲を含む。
フェンタニル塩を形成している対イオンは、処方のpHにおいてフェンタニルに基づく薬剤上の正電荷を中和するのに必要な量で存在する。過剰な対イオン(遊離酸または塩として)は当該薬物へ加えてpHを調整し、適度な緩衝能を提供することができる。1個の負電荷より多く荷電している対イオンの場合、フェンタニルに基づく薬剤は当該酸より過剰に加えることができる。例えば、フェンタニルのクエン酸塩はモノクエン酸塩またはヘミクエン酸塩になりうる。
1つの実施形態では、当該微細突起部材には微細突起上の生体適合性被膜が含まれ、当該被膜は当該薬剤処方で形成されている。
当該微細突起部材に塗布されて固形の生体適合性被膜を形成する薬剤処方類は少なくとも1種のフェンタニルに基づく薬剤を有する水性および非水性処方を含むことができて、それは生体適合性キャリアー内に溶解できるか当該キャリアー内に懸濁できる。
本発明の実施形態では,当該被膜処方には少なくとも1種類の緩衝剤が含まれる。当該緩衝剤にはアスコルビン酸、クエン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、グルクロン酸、乳酸、リンゴ酸、ピルビン酸、酒石酸、タルトロン酸、フマール酸、マレイン酸、リン酸、トリカルバリル酸、マロン酸、アジピン酸、シトラコン酸、グルタル酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラマル酸、ジメチロールプロピオン酸、チグリン酸、グリセリン酸、メタクリル酸、イソクロトン酸、β−ヒドロキシ酪酸、クロトン酸、アンゲリカ酸、ヒドロアクリル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシンまたはそれらの混合物類が含まれる。
好ましくは、当該被膜処方のpHは約pH6未満である。より好ましくは、当該被膜処方のpHは約pH2〜6の範囲である。更により好ましくは、当該被膜処方のpHは約pH2〜5.5の範囲である。
本発明の実施形態では、当該被膜処方には双方性、両性、カチオン、アニオンまたは非イオン性でありえて、これだけに限らないがラウロアンホ酢酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、塩化セチルピリジニウム(CPC)、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム(TMAC)、塩化ベンザルコニウム、TritonX−100、TritonX−305、Brij35、Tween20やTween80のようなポリソルベート類、ラウリン酸ソルビタンのような他のソルビタン誘導体類およびラウレス−4のようなアルコキシ化アルコール類を含んでいる少なくとも1種類の界面活性剤が含まれる。
本発明の1つの実施形態では、当該界面活性剤の濃度は当該被膜処方の約0.01から20重量%の範囲である。
本発明の更なる実施形態では、当該被膜処方には両親媒性性質を有する少なくとも1種の重合性材料または重合体が含まれ、それはこれだけには限らないがヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)またはエチルヒドロキシエチルセルロースとともにプルロニック類のようなセルロース誘導体類を含むことができる。
本発明の1つの実施形態では、当該被膜処方中の両親媒性性質を示す重合体の濃度は当該被膜処方の好ましくは0.01〜20重量%の範囲、より好ましくは0.03〜10重量%の範囲である。
他の実施形態では、当該被膜処方には以下の群から選んだ親水性の重合体が含まれる:ヒドロキシエチル澱粉、デキストラン、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキサイド)、ポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)、ポリ(n−ビニルピロリドン)、ポリエチレングリコールとそれらの混合物、および同様な重合体類である。
好ましい実施形態では、当該被膜処方中の水溶性重合体の濃度は当該被膜処方の約1〜30重量%、より好ましくは約1〜20重量%の範囲である。
本発明の他の実施例では、当該被膜処方にはこれだけには限らないがヒトアルブミン、遺伝子操作ヒトアルブミン、ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸、ポリヒスチジン、ペントサンポリ硫酸、ポリアミノ酸類、蔗糖、トレハロース、メレジトース、ラフィノースおよびスタキオースが含まれる。
好ましくは、当該被膜処方中の生体適合性キャリアーの濃度は当該被膜処方の約2〜70重量%の範囲、より好ましくは約5〜50重量%の範囲である。
他の実施形態では、当該被膜処方にはこれだけには限らないが非還元糖、多糖類または還元糖を含むことができる安定化剤が含まれる。本発明の方法および組成物類で使用するのに適している非還元性当類には、例えば蔗糖、トレハロースまたはラフィノースが含まれる。本発明の方法および組成物類で使用するのに適している多糖類には、例えばデキストラン、可溶性澱粉、デキストリンおよびイヌリンが含まれる。本発明の方法および組成物類で使用するのに適している還元性当類には、例えばアピオース、アラビノース、リキソース、リボース、キシロース、ジギトキソース、フコース、クエルシトール、キノボース、ラムノース、アロース、アルトロース、フラクトース、ガラクトース、グルコース、グロース、ハマメロース、イドース、マンノース、タガトースなどの単糖類;およびプリメベロース、ビシアノース、ルチノース、シラビオース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、ラクチュロース、マルトース、メリビオース、ソホロースおよびツラノースのような二糖類およびその他が例えば含まれる。
他の実施形態では、当該被膜処方には、これだけには限らないがアミデフリン、カファミノール、シクロペンタアミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オリニプレッシン、オキシメタゾリン、フェニルエフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、シュードエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン、キシロメタゾリンおよびそれらの混合物を含むことができる血管収縮剤が含まれる。当該最も好ましい血管収縮剤にはエピネフリン、ナファゾリン、テトラヒドロゾリン、インダナゾリン、メチゾリン、トラマゾリン、チマゾリン、オキシメタゾリンおよびキシロメタゾリンが含まれる。
使用する場合、当該血管収縮剤の濃度は当該被膜処方の約0.1重量%から10重量%の範囲が好ましい。
本発明の他の実施形態では、当該被膜処方には少なくとも1つの“経路開通性調節剤”を含むことができ、それはこれだけに限らないが浸透圧性薬剤剤(例えば、塩化ナトリウム)、双性イオン性化合物類(例えば、アミノ酸類)、およびベタメタゾン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、トリアムシノロンアセトニド21−リン酸エステル二ナトリウム、塩酸ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−コハク酸エステルナトリウム塩、パラメタゾンリン酸エステル二ナトリウムおよびプレドニゾロン21−コハク酸エステルナトリウム塩およびクエン酸、クエン酸塩類(例えば、クエン酸ナトリウム)、デキストリン硫酸ナトリウム、アスピリンおよびEDTAなどの抗凝血剤を含むことができる。
更に本発明の他の実施形態では、当該被膜処方には可溶化剤/錯化剤が含まれ、それはアルファ−シクロデキストリン、ベータ−シクロデキストリン、ガンマ−デキストリン、グルコシル−アルファ−シクロデキストリン、マルトシル−アルファ−シクロデキストリン、グルコシル−ベータ−シクロデキストリン、マルトシル−ベータ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−ガンマ−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−ベータ−シクロデキストリン、メチル−ベータ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−アルファ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−ベータ−シクロデキストリンおよびスルホブチルエーテル−ガンマ−シクロデキストリンを含むことができる。大層好ましい可溶化剤/錯化剤はベータ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピルベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリンおよびスルホブチルエーテル7ベータ−シクロデキストリンである。
当該可溶化剤/錯化剤の使用する際の濃度は好ましくは当該被膜処方の約1重量%から20重量%の範囲である。
本発明の他の実施形態では、当該被膜処方にはエタノール、イソプロパノール、メタノール、プロパノール、ブタノール、プロピレングリコール、ジメチルスルホキシド、グリセリン、N,N−ジメチルホルムアミドおよびポリプロピレングリコール400のような非水システム溶媒の少なくとも1種類が含まれる。好ましくは、当該非水システム溶媒は当該被膜処方の約1重量%から50重量%の範囲で当該被膜処方中に存在する。
本発明の更に他の実施形態では、当該被膜処方には当該フェンタニルに基づく薬剤を伴う均質な混合物を形成させることができる懸濁剤が含まれる。適している懸濁剤には、これだけには限らないがポリエチレングリコール(PEG)およびポリビニルピロリジン(PVP)が含まれる。これまでのところ好ましい懸濁剤はPVP(50kDa)である。
好ましくは、当該被膜処方類は約500センチポイズ未満で3センチポイズより大きな粘度を有している。
本発明の1つの実施形態では、当該生体適合性被膜の厚さは微細突起表面から測定すると、25ミクロン未満、より好ましくは10ミクロン未満である。
本発明の1つの実施形態では、当該微細突起部材は少なくとも約10微細突起/cm、好ましくは約100微細突起群/cmより大きく、そしてより好ましくは約200〜3000微細突起群/cmの微細突起密度を有している。更に微細突起のそれぞれは、約50〜145ミクロンの範囲、そしてより好ましくは70〜140ミクロンの範囲の長さを有している。
1つの実施形態では、当該微細突起部材はステンレス鋼、チタン、ニッケルチタン合金または重合性材料のような生体適合性材料でできている。
他の実施形態では、当該微細突起部材は重合体材料のような非導電性材料からできている。或いは、微細突起部材はParylene(登録商標)のような非導電性材料またはTeflon(登録商標)、シリコンまたは他の低エネルギー材料のような疎水性材料で被膜することができる。
本発明の他の実施形態では、当該送達システムにはゲルパック、当該ゲルパックはヒドロゲル処方を受け入れるように適応させてあるものが含まれる。
好ましくは、当該フェンタニルに基づく薬剤は当該ヒドロゲル処方の約0.1〜10重量%の範囲を占める。
好ましくは、当該ヒドロゲル処方のpHは約pH6未満である。より好ましくは、当該ヒドロゲル処方のpHは約pH2〜6の範囲である。更により好ましくは、当該ヒドロゲル処方のpHは約pH2〜5.5の範囲である。
本発明の1つの実施形態では、当該ヒドロゲル処方には前記緩衝剤の少なくとも1種が含まれる。
当該ゲルパックに含有されるヒドロゲル処方(群)は好ましくは高分子の重合体ネットワークを有する水に基づくヒドロゲル類を含む。
本発明の好ましい実施形態では、当該重合体ネットワークはこれだけに限らないがヒドロキシエチル澱粉、デキストラン、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチル−メチルセルロース(HEMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキサイド)、ポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)、ポリ(n−ビニルピロリドン)およびプルロニック類を含む。
当該ヒドロゲル処方には好ましくは双生イオン性、両性、カチオン性、アニオン性または非イオン性でありうる少なくとも1種類の界面活性剤が含まれる。
本発明の1つの実施形態では、当該界面活性剤はラウロアンホ酢酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、塩化セチルピリジニウム(CPC)、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム(TMAC)、塩化ベンザルコニウム、Tween20やTween80のようなポリソルベート類、ラウリン酸ソルビタンのようなソルビタン誘導体類およびラウレス−4のようなアルコキシ化アルコール類を含む。
他の実施形態では、当該ヒドロゲル処方には親水性性質を有する重合体材料類または重合体類が含まれ、それらにはこれだけに限らないがヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)またはエチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)とともにプルロニック類を含むことができる。
本発明の更なる実施形態には、当該ヒドロゲル処方には可溶化剤/錯化剤が含まれ、それにはアルファ−シクロデキストリン、ベータ−シクロデキストリン、ガンマ−シクロデキストリン、グルコシル−アルファ−シクロデキストリン、マルトシル−アルファ−シクロデキストリン、グルコシル−ベータ−シクロデキストリン、マルトシル−ベータ−シクロデキストリン、ヒドロキシルプロピル−ベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシルプロピル−ベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシルプロピル−ガンマ−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−ベータ−シクロデキストリン、メチル−ベータ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−アルファ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−ベータ−シクロデキストリンおよびスルホブチルエーテル−ガンマ−シクロデキストリンを含むことができる。大層好ましいのはベータ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリンおよびスルホブチルエーテル7−ベータ−シクロデキストリンである。
本発明の他の実施形態では、当該ヒドロゲル処方にはエタノール、イソプロパノール、メタノール、プロパノール、ブタノール、プロピレングリコール、ジメチルスルホキシドおよびプロピレングリコール400のような非水性溶媒の少なくとも1種類が含まれる。好ましくは、当該非水性溶媒は当該ヒドロゲル処方の約1重量%から50重量%の範囲で存在する。
本発明の更なる実施形態では、当該ヒドロゲル処方は少なくとも1つの経路開通性調節剤を含有し、それはこれだけに限らないが浸透圧性薬剤(例えば、塩化ナトリウム)、双生イオン化合物(例えば、アミノ酸類)、およびベタメタソン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、トリアムシノロンアセトニド21−リン酸エステル二ナトリウム、塩酸ハイドロコルタメート、ハイドロコルチゾン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−コハク酸エステルナトリウム塩、パラメタゾンリン酸エステル二ナトリウムおよびプレドニゾロン21−コハク酸エステルナトリウム塩のような抗炎症性薬剤およびクエン酸、クエン酸塩類(例えば、クエン酸ナトリウム)、デキストリン硫酸ナトリウムとEDTAのような抗凝固剤を含むことができる。
更に本発明の他の実施形態では、当該ヒドロゲル処方には少なくとも1種の血管収縮剤が含まれ、それはこれだけに限らないがエピネフリン、ナファゾリン、テトラヒドロゾリン、インダナゾリン、メチゾリン、トラマゾリン、チマゾリン、オキシメタゾリン、キシロメタゾリン、アミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレッシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オルニプレッシン、オキシメタゾリン、フェニルエフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、シュードエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシンとキシロメタゾリンおよびそれらの混合物を含むことができる。
本発明の少なくとも1つの更なる実施形態では、当該ヒドロゲル処方は少なくとも1種類のフェンタニルに基づく薬剤を含有する。
本発明の更なる他の実施形態に従えば、フェンタニルに基づく薬剤を送達するための送達システムには(i)ハイドロゲル処方を含有しているゲルパックおよび(ii)先端および底部に表面、当該微細突起部材を通じて延びる複数の開口部および当該微細突起の底面から突出している複数の角質層穿通ミクロ突出部を有している微細突起が含まれ、当該微細突起部材は少なくとも1種類のフェンタルに基づく薬剤を有する固体膜を含んでいる。1つの実施形態では、当該固体膜は当該微細突起部材の先端に近く置かれている。他の実施形態では、当該固体膜は当該微細突起部材の底表面に隣接して置かれている。
好ましい実施形態では、当該ヒドロゲル処方はフェンタルに基づく薬剤を含まない。
1つの実施形態では、当該固体膜はフェンタルに基づく薬剤、ヒドロキシエチル澱粉、デキストラン、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキサイド)、ポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)、ポリ(n−ビニルピロリドン)またはプルロニック類などの重合体材料、グリセロール、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコールのような可塑剤、Tween20またはTween80のような界面活性剤および水、イソプロパノール、メタノールまたはエタノールのような揮発性溶媒からなる液体処方を鋳造して作成する。
1つの実施形態では、当固体膜を作るのに使用される液体処方は:0.1〜10重量%のフェンタルニルに基づく薬剤、5〜40重量%の重合体、5〜40重量%の可塑剤、0〜2重量%の界面活性剤および残余の揮発性溶媒を含む。好ましくは、当該フェンタルに基づく薬剤は当該固形膜を作成するのに使用する液体処方中約0.1〜10重量%の範囲の濃度で存在する。
好ましくは、当該固体膜を作成するのに用いる液体処方のpHは約6未満である。より好ましくは、当該固体膜を作成するのに用いる処方のpHは約2〜6の範囲である。更により好ましくは、当該固体膜を作成するのに用いる液体処方のpHは約2〜5.5の範囲である。
本発明の1つの実施形態では、当該固体膜を作成するのに用いる液体処方には少なくとも1種類の緩衝剤が含まれる。当該緩衝剤の例にはアスコルビン酸、クエン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、グルクロン酸、乳酸、リンゴ酸、ピルビン酸、酒石酸、タルトロン酸、フマール酸、マレイン酸、リン酸、トリカルバリル酸、マロン酸、アジピン酸、シトラコン酸、グルタル酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラマル酸、ジメチロールプロピオン酸、チグリン酸、グリセリン酸、メタクリル酸、イソクロトン酸、β−ヒドロキシ酪酸、クロトン酸、アンゲリカ酸、ヒドロアクリル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシンまたはそれらの混合物類が含まれる。
他の実施形態では、当該固体膜を作成するのに使用する液体処方には、これだけに限らないが非還元糖、多糖類または還元糖を含むことができる安定化剤が含まれる。
本発明の方法および組成物類で使用するのに適した非還元糖類には、例えば蔗糖、トレハロース、スタキオースまたはラフィノースが含まれる。本発明の方法および組成物類で使用するのに適した多糖類には、例えばデキストラン、可溶性澱粉、デキストリンおよびイヌリンが含まれる。本発明の方法および組成物類で使用するのに適した還元糖には、例えばアピオース、アラビノース、リキソース、リボース、キシロース、ジギトキソース、フコース、ケルシトール、キノボース、ラムノース、アロース、アルトロース、フラクトース、ガラクトース、グルコース、グロース、ハマメロース、イドース、マンノース、タガトースなどの単糖類;および例えばプリメベロース、ビシアノース、ルチノース、シラビオース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、ラクツロース、マルトース、メリビオース、ソホロースおよびツラノースなどの二糖類が例えば含まれる。
固体膜を作成するのに用いられる液体処方には、好ましくは少なくとも1種類の界面活性剤が含まれ、それは双生イオン性、両性、カチオン性、アニオン性または非イオン性でありうる。
本発明の他の実施形態では、当該界面活性剤はラウロアンホ酢酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、塩化セチルピリジニウム(CPC)、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム(TMAC)、塩化ベンザルコニウム、Tween20やTween80のようなポリソルベート類、ラウリン酸ソルビタンのような他のソルビタン誘導体類およびラウレス−4のようなアルコキシ化アルコール類を含む。
本発明の更なる実施形態では、当該固体膜を作成するために使用する液体処方には可溶化剤/錯化剤が含まれ、それはアルファ−シクロデキストリン、ベータ−シクロデキストリン、ガンマ−デキストリン、グルコシル−アルファ−シクロデキストリン、マルトシル−アルファ−シクロデキストリン、グルコシル−ベータ−シクロデキストリン、マルトシル−ベータ−シクロデキストリン、ヒドロキシルプロピル−ベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシルプロピル−ベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシルプロピル−ガンマ−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−ベータ−シクロデキストリン、メチル−ベータ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−アルファ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−ベータ−シクロデキストリンおよびスルホブチルエーテル−ガンマ−シクロデキストリンを含むことができる。大層好ましいのはベータ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリンおよびスルホブチルエーテル7−ベータ−シクロデキストリンである。
本発明の更なる実施形態では、当該固体膜を作成するために使用する液体処方には少なくとも1種類の経路開通性調節剤が含有され、それらはこれらに限らないが浸透圧性薬剤(例えば、塩化ナトリウム)、双性イオン性化合物類(例えば、アミノ酸類)、およびベタメタゾン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、トリアムシノロンアセトニド21−リン酸エステル二ナトリウム、塩酸ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−コハク酸エステルナトリウム塩、パラメタゾンリン酸エステル二ナトリウムおよびプレドニゾロン21−コハク酸エステルナトリウム塩およびクエン酸、クエン酸塩類(例えば、クエン酸ナトリウム)、デキストリン硫酸ナトリウムおよびEDTAを含むことができる。
本発明の更なる他の実施形態では、当該固体膜を作成するために使用する液体処方には少なくとも1種類の血管収縮剤が含まれ、それはこれだけに限らないがエピネフリン、ナファゾリン、テトラヒドロゾリン、インダナゾリン、メチゾリン、トラマゾリン、チマゾリン、オキシメタゾリン、キシロメタゾリン、アミデフリン、カファミノール、シクロペンタアミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オリニプレッシン、オキシメタゾリン、フェニルエフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、シュードエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシンとキシロメタゾリンおよびそれらの混合物を含むことができる。
本発明の1つの実施形態によると、微細突起部材上の生体適合性被膜中に含まれるフェンタニルに基づく薬剤を送達する方法には以下の工程が含まれている:当該被膜した微細突起部材は始めに作動装置により患者の皮膚に適用され、そこで当該微細突起群が当該角質層を突き通す。当該被膜した微細突起部材は好ましくは5秒から24時間の期間当該皮膚の上に置いておかれる。望ましい被膜時間の後に当該微細突起部材を取除く。
本発明の更なる実施形態に従うと、微細突起部材に隣接して(または上に)置かれた固体膜中に含有したフェンタニルに基づく薬剤を送達させる方法は次なる工程が含まれる:当該微細突起部材30は最初に起動装置によって当該患者の皮膚に適用され、そこで当該微細突起34が当該角質層を突き通す。当該微細突起部材30は好ましくは5秒から24時間の期間当該皮膚の上に置いておかれる。望ましい被膜時間の後に当該微細突起部材30は取除かれる。
当該言及した実施形態の更なる態様では、当該フェンタニルに基づく薬剤は固体膜中に含有されていて、当該ヒドロゲル処方は生物活性薬剤が存在せず、それゆえ湿潤作用をするに過ぎない。
本発明の更なる実施形態では、当該微細突起部材を当該皮膚に適用し、フェンタニルに基づく薬剤含有ヒドロゲル処方を有するゲルパックを適用した微細突起部材の上部に置くと、そこでは当該ヒドロゲル処方は微細突起で生じた角質層でのミクロ細長切口を通して内部に移行する。当該微細突起部材−ゲルパック組立部品は好ましくは5分から7日の期間当該皮膚上に置いておかれる。望ましい被膜時間の後、当該微細突起部材およびゲルパックは取除かれる。
本発明の他の実施形態では、当該微細突起装置を当該患者の皮膚に適用し、直ちに取除く。フェンタルに基づく薬剤含有ヒドロゲル処方を有するゲルパックをそののち前処理した皮膚の上部に置き、そこで当該ヒドロゲル処方が微細突起でつけた角質層のミクロ細長切口を通して中に移行する。好ましくは、当該ゲルパックを5分から7日の期間皮膚上に置いておく。望ましい被膜時間ののち、当該ゲルパックを取除く。
本発明の更に他の実施形態では、フェンタニルに基づく薬剤含有する生体適合性被膜を有する微細突起部材を当該患者の皮膚に適用し、フェンタニルに基づく薬剤含有ヒドロゲル処方を有するゲルパックをそののち当該適用した微細突起部材の上部に置くと、当該ヒドロゲル処方は当該微細突起でつけた角質層のミクロ細長切口を通して中に移行する。当該微細突起部材−ゲルパック組立部品を好ましくは当該皮膚上に1〜6時間、好ましくは2〜4時間の期間置いておく。当該望ましい被膜時間のあとに、当該微細突起部材およびゲルパックを取除く。
(本発明の詳細な説明)
本発明を詳細に説明する前に、本発明は特定の例示した材料、方法または構造に制限されるものではなく、それ自体は当然変化されるものとして理解されるべきである。そこで、本明細書で説明されたのと同様または同等な多くの材料および方法が本発明の実施において使用できるが、好ましい材料および方法について本明細書で説明する。
本明細書で使用される専門用語は本発明の特定の実施形態を説明する目的のためのみで、制限を加える意図はないことも了解するべきである。
他に規定しなければ、本明細書で使用する全ての技術的および科学的用語は本発明が関連する技術分野の当事者であれば通常理解しているのと同じ意味である。
更に、本明細書で引用した全ての刊行物類、特許類および特許出願類は、上記または下記に拘わらずその全体を参照することにより本明細書に組み込まれている。
最終的に、本明細書および添付請求項で使用するように単数形“ある(a)”、“ある(an)”および“当該(the)”には当該内容が明らかにそうではないと述べない限り複数の指示対象が含まれる。そこで、例えば“ある活性薬剤”には2つ以上のそのような薬剤類が含まれる;“ある微細突起”に関しては2つ以上のそのような微細突起が含まれる、などである。
(定義)
本明細書で使われる用語“経皮”および“皮内”は局所または全身治療のために当該皮膚中におよび/または皮膚を通しての薬剤の送達を意味する。
本明細書で使用する用語“経皮流動”は経皮での送達の速度を意味する。
本明細書で使用する用語“共送達”は補助薬剤(類)が、当該フェンタニルに基づく薬剤が送達される前、当該フェンタニルに基づく薬剤が経皮流動する前および間、当該フェンタニルに基づく薬剤が経皮流動する間および後、および/或いは当該フェンタニルに基づく薬剤が経皮流動する後のいずれかにおいて経皮的投与されることを意味する。更に、2種類以上のフェンタニルに基づく薬剤類を当該被膜および/またはヒドロゲル処方中に配合されることができ、当該フェンタニルに基づく薬剤類と共送達されることになる。
本明細書で使用する用語“フェンタニルに基づく薬剤”には、これだけに限らないがフェンタニル塩基、フェンタニル塩類、フェンニタルおよび極めて類似した分子類の簡単な誘導体類が含まれる。薬学的に許容されうるフェンタニル塩の例には、これだけに限らないが酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、ペンタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヘプタン酸塩、レブリン酸塩、塩化物、臭化物、クエン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、グリコール酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、3−ヒドロキシイソ酪酸、2−ヒドロキシイソ酪酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、ピルビン酸塩、フマール酸塩、酒石酸塩、タルトロン酸塩、硝酸塩、リン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、トリカルバリル酸塩、マロン酸塩、アジピン酸塩、シトラコン酸塩、グルタル酸塩、イタコン酸塩、メサコン酸塩、シトラマル酸塩、ジメチロールプロピオン酸塩、チグリン酸塩、グリセリン酸塩、メタクリル酸塩、イソクロトン酸塩、β−ヒドロキシ酪酸塩、クロトン酸塩、アンゲリカ酸塩、ヒドロアクリル酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩およびグルタミン酸塩が含まれる。
簡単なフェンタニル誘導体には、これだけに限らないがアルファ−メチルフェンタニル、3−メチルフェンタニルおよびメチルフェンタニルが含まれる。
極めて類似した分子類には、これだけに限らないがレミフェンタニル、スフェンタニル、アルフェンタニル、ロフェンタニルおよびカルフェンタニルが含まれる。
言及したフェンタニルに基づく薬剤類は、遊離塩基類、酸類、荷電または非荷電分子類、分子錯体類の成分または非刺激性で薬学的に許容できる塩類のように種々な形をとることもできる。
1種類以上のフェンタニルに基づく薬剤が本発明の薬剤源、貯留槽および/または被膜に組み込むことができ、用語“フェンタルに基づく薬剤”の使用は当該活性な薬剤または薬物の2種類以上の使用を排除するものではないことは理解すべきである。
本明細書で使用するときの用語“微細突起群”は生きている動物、特に哺乳類およびより特にヒトの皮膚の角質層を通して下の表皮層または表皮と真皮層に突き通すかまたは切込みを入れるために適応させた穿通要素群を称する。
本発明の1つの実施形態では、当該穿通要素群は1000ミクロン未満の突起長を有する。好ましくは当該穿通要素群は500ミクロン未満、より好ましくは250ミクロン未満の突起長さを有する。
出血や刺激を最低限にするように適応させた更なる実施形態では、当該微細突起群は好ましくは145ミクロン未満、更に好ましくは約50〜145ミクロンの範囲そして更により好ましくは約70〜140ミクロンの範囲の突起長さを有する。
当該微細突起は更に約25〜500ミクロンの範囲の幅(図1では“W”と指定)および約10〜100ミクロンの範囲の厚みを有する。当該微細突起は針、刃、ピン、穴あけおよびそれらの組合せのような異なる形状に形成することができる。
本明細書で使用するとき用語“微細突起部材”は一般的には当該角質層を穿通するために配列された複数の微細突起を含んでいる微細突起配置を示す。当該微細突起部材は図1で示したように、薄いシートから複数の微細突起をエッチングまたは打ち抜きおよび当該シートの面から折り返しまたは折り曲げにより構造を作ることで形成することができる。当該微細突起部材は、その全体を参照することで本明細書に組み込まれている米国特許第6,050,988号で開示したように、各細長い片の端に沿って微細突起を有している1つ以上の細長い片を形成させるような他の既知のやり方でも形成することができる。
本明細書で使用するとき用語“被膜処方”は、当該微細突起および/またはその配列を被覆するのに用いられるフェンタニルに基づく薬剤の少なくとも1種類を有する自由に流動する組成物または混合物を意味し、そしてそれを含むことを意図している。
本明細書で使用するとき用語“生体適合性被膜”および“固体被膜”は実質的に固体状態にある“被膜処方”を意味し、そしてそれを含むことを意図している。
上で示したように、本発明は一般的に角質層を通して下にある表皮層または表皮と真皮層まで穿通するように適合させた複数の微細突起群(またはその配列)を有している微細突起部材(またはシステム)を含んでいる送達システムを含む。
1つの実施形態では、当該微細突起群はその上に少なくとも1種類のフェンタニルに基づく薬剤を含有する生体適合性被膜を有している。当該皮膚の角質層を穿通させると、当該薬剤含有被膜は体液(細胞内液体および間質性液体のような細胞外液体)で溶けて、全身的治療のために当該皮膚中に放出される(即ち、ボーラス送達)。好ましくは、経皮的に送達されるフェンタニルに基づく薬剤の全容量は10〜1000μg/日の範囲である。
本発明によれば、当該送達システムは特に“抑えきれない疼痛”の取扱いに適している。“抑えきれない疼痛”の取扱いのために、ヒトにおける好ましい薬物動態プロファイルには30分未満、好ましくは15分未満で治療的に適切な血中レベルにすることが含まれる。加えて、当該治療的に適切な血中レベルは少なくとも1時間および最高6時間、好ましくは2〜4時間維持されねばならない。フェンタニルの場合、当該治療的に適切な血中レベルは少なくとも0.3ng/mLに該当する。
当該送達システムは更に連続的オピオイド鎮痛を必要とする患者における慢性疼痛の取扱いに利用できる。“慢性疼痛”に関して、ヒトにおける好ましい薬物動態的プロファイルには2時間未満、好ましくは1時間未満で治療的に適切な血中レベルにすることが含まれる。加えて、当該治療的に適切な血中レベルは少なくとも12時間、好ましくは少なくとも24時間は維持されねばならない。フェンタニルの場合、当該治療的に適切な血中レベルは同様に少なくとも0.3ng/mLに該当する。
ここで図1を参照すると、本発明で使用する微細突起部材30の1つの実施形態が示されている。図1で示すように、当該微細突起部材30には複数の微細突起群34を有している微細突起配列32が含まれる。当該微細突起群34は好ましくは当該シートから大体90℃の角度で突き出ており、言及した実施形態においてはそのシートには開口部38が含まれる。
本発明によれば当該シート36は、当該シート36用裏打ち40を含んでいる送達用断片に組み込むことができ、更に当該皮膚に断片を接着させる接着剤16を含むことができる(参照図3)。この実施形態では、当該微細突起群34は薄い金属シート36から複数の微細突起をエッチングまたは打ち抜きにより、および当該微細突起34を当該シート36の平面から折り曲げることにより形成させる。
本発明の1つの実施形態では、当該微細突起部材30は少なくとも約10微細突起/cm、好ましくは少なくとも約100微細突起群/cm,そしてより好ましくは少なくとも約200〜3000微細突起群/cmの範囲の微細突起密度を有する。好ましくは、当該薬剤が通過する開口部の単位面積当たりの数は少なくとも10開口部群/cmで3000開口部群/cm未満である。
先述したように、当該微細突起群34は好ましくは1000ミクロン未満の突起を有する。
当該微細突起部材30はステンレス鋼、チタン、ニッケルチタン合金または同様な生体適合性材料のような種々の金属類から作ることができる。
本発明によれば、当該微細突起部材30は重合体のような非電導性材料から構成されることもできる。或いは、当該微細突起部材はParylene(登録商標)のような非導電性材料またはTeflon(登録商標)、シリコンまたは他の低エネルギー材料のような疎水性材料で被膜することができる。当該言及した疎水性材料および関連基盤(例えば、フォトレジスト)層は参照することにより本明細書に組み込まれている米国仮出願第60/484,142号の中で説明されている。
本発明で使用できる微細突起部材には、これだけに限らないが米国特許第6,083,196号、第6,050,988号および第6,091,975号に開示された群が含まれ、これらはその全体を参照することにより本明細書に組み込まれている。
本発明で使用することができる他の微細突起部材には、全体を参照することで本明細書に組み込まれている米国特許第5,879,326号が開示した群のようにシリコンチップエッチング手法を用いたシリコンのエッチングまたはエッチングしたミクロ鋳型を用いたプラスチックの鋳造で形成する群が含まれる。
本発明によれば送達されるフェンタニルに基づく薬剤は、ゲルパック貯留層(以下に詳しく検討する)中に置かれたヒドロゲル処方や、微細突起部材30上に配置される生体適合性被膜や、およびヒドロゲル処方と生体適合性被膜の両方に含有させることができる。
ここで図2を参照しながら、生体適合性被膜35を含む微細突起群34を有する微細突起部材30を示す。本発明によれば、当該被膜35は各微細突起34を部分的または完全に覆うことができる。例えば、当該被膜35は当該微細突起34上にて乾燥型塗膜となりうる。当該被膜35は当該微細突起群34が形成される前または後に塗布することもできる。
本発明によれば、当該被膜35は種々の知られている方法により微細突起34に塗布することができる。好ましくは、当該被膜は微細突起部材30または微細突起群34の当該皮膚を穿通する部分のみに塗布する(例えば、先端39)。
当該被膜法の1つは浸漬被膜を含む。浸漬被膜は当該微細突起34を被膜溶液中に部分的または全体を浸漬することで微細突起を被膜する方法として説明できる。部分的浸漬手法を使用すると、被膜35は当該微細突起34の先端39のみに限定することができる。
更に被膜法はローラー被膜を含み、それは当該被膜35を同様に当該微細突起34の先端39に限定するローラー被膜機構を使用する。当該ローラー被膜法はその全体を参照することにより当明細書に組み込まれている米国出願特許第10/099,604号(公開番号第2002/0132054号)で開示されている。当該言及した出願にて詳細に検討したように、当該開示したローラー被膜法は平滑な被膜を供し、それは皮膚穿通の間に当該微細突起から簡単には取除けない。
本発明によれば、当該微細突起群34には更に当該被膜35の容量を受けるおよび/または増加するための、アパーチャ(示されていない)、溝(示されていない)、表面の凸凹(示されていない)または同じような改良の如き手段が含まれ、当該手段はより多量な被膜が置けるように増加された表面積を提供する。
本発明の範囲内で使用できる更なる被膜法はスプレイ被膜を含む。本発明によれば、スプレイ被膜は当該被膜組成物のエアロゾル懸濁物の形成まで網羅することができる。1つの実施形態では、約10から200ピコリットルの液滴の大きさを有するエアロゾル懸濁物を当該微細突起群10の上に噴霧し、その後乾燥する。
模様被膜も当該微細突起群34を被膜するのに用いることができる。当該模様被膜は、当該微細突起表面上に付着させる液体の位置決めをするための分注装置を用いて塗布することができる。当該付着した液体の量は好ましくは0.1から20ナノリットル/微細突起の範囲である。適している精度計測の液体分注器の例は米国特許第5,916,524号、第5,743,960号、第5,741,554号および第5,738,728号で開示され、これらは参照することにより本明細書に組み込まれている。
微細突起塗膜処方または溶液は、既知のソレノイドバルブ分注器、場合により流体作動手段および一般に電場を用いて調節する位置決め手段を使うインクジェット技術を用いても塗布できる。印刷工業からの他の液体分注技術または当技術分野で知られている同じような液体分注技術は本発明の模様被膜の応用で使用することができる。
図7および図8を参照したとき、保管および適用に関してはその全体が参照することで当明細書に組み込まれている米国特許出願第09/976,762(公開番号第2002/0091357号)にて詳細に説明されているように、当該微細突起部材30は好ましくは接着性フタ6で固定輪40に吊り下げられている。
当該微細突起部材30を当該固定輪40中に取り付けた後、当該微細突起部材30を当該患者の皮膚に適用する。好ましくは、当該微細突起部材30は図8で示され,その全体を参照することで本明細書に組み込まれている同時係属の米国特許出願第09/976,978号で記述されているように押し込み塗布器45を用いて当該患者の皮膚に適用する。
示したように本発明の1つの実施形態によれば、当該微細突起部材30に塗布して固形生体適合被膜を形成する被膜処方は少なくとも1種類のフェンタニルに基づく薬剤を有する水溶性および非水溶性処方を含むことができる。本発明によれば、当該フェンタニルに基づく薬剤は生体適合性キャリアー内に溶解または当該キャリアー内に懸濁することができる。
好ましい実施形態では、当該フェンタニルに基づく薬剤はフェンタニル塩基、塩化物とクエン酸塩を含むフェンタニル塩類、フェンタニルの簡単な誘導体、およびこれだけに限らないがレミフェンタニル、スフェンタニル、アルフェンタニル、ロフェンタニルとカルフェンタニルを含む近縁の関連分子類からなる群より選択される。
適しているフェンタニル塩類には、これだけに限らないが酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、ペンタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヘプタン酸塩、レブリン酸塩、塩化物、臭化物、クエン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、グリコール酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、3−ヒドロキシイソ酪酸、2−ヒドロキシイソ酪酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、ピルビン酸塩、フマール酸塩、酒石酸塩、タルトロン酸塩、硝酸塩、リン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、トリカルバリル酸塩、マロン酸塩、アジピン酸塩、シトラコン酸塩、グルタル酸塩、イタコン酸塩、メサコン酸塩、シトラマル酸塩、ジメチロールプロピオン酸塩、チグリン酸塩、グリセリン酸塩、メタクリル酸塩、イソクロトン酸塩、β−ヒドロキシ酪酸塩、クロトン酸塩、アンゲリカ酸塩、ヒドロアクリル酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩およびグルタミン酸塩が含まれる。
適している簡単なフェンタル誘導体類には、これだけに限らないがアルファ−メチルフェンタニル、3−メチルフェンタニルおよび4−メチルフェンタニルが含まれる。
言及したフェンタニルに基づく薬剤は、遊離塩基類、酸類、電荷または非電荷分子、分子錯体の成分または非刺激性で薬学的に許容できる塩類のような種々の形態でありうる。
本発明の1つの実施形態では、当該フェンタニルに基づく薬剤は被膜処方の約1〜30重量%を占める。
表1は当該薬剤のpHのフェンタニルに基づく薬剤被膜の溶解性に与える影響を示す。
Figure 2007532645
ここで図10を参照すると、フェンタニルに基づく薬剤で約8.5の値の塩基性pKaを有する小分子の予想される荷電プロファイルが示されている。図11をここで参照すると、フェンタニルの正味荷電種の予想されるモル比が示されている。
図11で示すように、pH6より大にては中性種のみが顕著な量存在する。pH6より大で、フェンタニルは水溶性溶液から析出すると予想される。
従って、好ましい実施形態では当該被膜処方のpHは約pH6未満である。より好ましくは、当該被膜処方のpHは約pH2〜6の範囲である。更により好ましくは、当該被膜処方のpHは約pH2〜5.5の範囲である。
本発明の実施形態では、当該被膜処方には前述緩衝剤の少なくとも1種類が含まれる。
本発明の1つの実施形態では、当該被膜処方には少なくとも1種類の界面活性剤が含まれる。界面活性剤はミセルを形成する能力を示し、フェンタニルのような小分子薬剤から形成される固体被膜の溶解度につき、それでなければ劣った溶解性でありえるものを改善することができる。本発明によれば、当該界面活性剤(類)は双生イオン性、両性、カチオン性、アニオン性または非イオン性でありうる。界面活性剤類の例には、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、塩化セチルピリジニウム(CPC)、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム(TMAC)、塩化ベンザルコニウム、Tween20やTween80のようなポリソルベート類、ラウリン酸ソルビタンのような他のソルビタン誘導体類、ラウレス−4、TritonX−100、TritonX−305およびBrij35のようなアルコキシ化アルコール類が含まれる。大層好ましい界面活性剤にはTween20、Tween−80およびSDSが含まれる。
本発明の1つの実施形態では、当該界面活性剤の濃度は当該被膜溶液処方の約0.01〜20重量%の範囲である。
本発明の更なる実施形態では、当該被膜処方には少なくとも1種類の重合体材料または両親媒性の性質を有する重合体が含まれる。当該言及した重合体類にはこれだけに限らないが、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)またはエチルヒドロキシエチルセルロースとともにプルロニックス類のようなセルロース誘導体類が含まれる。
本発明の1つの実施形態では、両親媒性の性質を示す重合体の濃度は好ましくは当該被膜処方の約0.01〜20重量%の範囲、より好ましくは約0.03〜10重量%の範囲内である。更により好ましくは、当該重合体の濃度は当該被膜処方の0.1〜5重量%の範囲内である。
本発明によれば、当該被膜処方には更に親水性の重合体が含まれる。好ましくは、当該親水性重合体は以下の群から選ばれる:ヒドロシキエチル澱粉、デキストラン、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキサイド)、ポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)、ポリ(n−ビニルピロリドン)、ポリエチレングリコールとそれらの混合物、および同様な重合体類。当技術分野でよく知られているように、当該言及した重合体類は粘度を増加させる。
当該被膜処方中の親水性重合体の濃度は,好ましくは当該被膜処方の約1.0〜30重量%、より好ましくは約1〜20重量%の範囲である。更により好ましくは、当該親水性重合体の濃度は当該被膜処方の約0.1〜5重量%の範囲である。
本発明によれば、当該被膜処方には更に参照をすることにより本明細書にその全体が組み込まれた同時係属の米国特許出願第10/127,108号にて開示されたような生体適合性キャリアーが含まれる。生体適合性キャリアーの例にはヒトアルブミン、遺伝子操作ヒトアルブミン、ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸、ポリヒスチジン、ペントサンポリサルフェート、ポリアミノ酸類、蔗糖、トレハロース、メレチトース、ラフィノースおよびスタキオースが含まれる。
当該被膜処方中の生体適合性キャリアーの濃度は、好ましくは当該被膜処方の約2〜70重量%の範囲、より好ましくは5〜50重量%の範囲である。
更なる実施形態では、当該被膜処方にはこれだけには限らないが非還元糖、多糖類または還元糖を含むことができる少なくとも1種類の安定化剤が含まれる。本発明の方法および組成物類で使用するのに適している非還元糖類には、例えば蔗糖、トレハロース、スタキオースまたはラフィノースが含まれる。本発明の方法および組成物類に使用するのに適している多糖類には、例えばデキストラン、可溶性澱粉、デキストリンおよびイヌリンが含まれる。本発明の方法および組成物類に使用するのに適している還元糖類には、例えばアピオース、アラビノース、リキソース、リボース、キシロース、ジギトキソース、フコース、クエルシトール、キノボース、ラムノース、アロース、アルトロース、フラクトース、ガラクトース、グルコース、グロース、ハマメロース、イドース、マンノース、タガトースなどの単糖類;および例えばプリメベロース、ビシアノース、ルチノース、シラビオース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、ラクチュロース、マルトース、メリビオース、ソホロースおよびツラノースなどのような二糖類が含まれる。
本発明の被膜処方類、従って生体適合性被膜類にはその全体を参照することで本明細書に組入れられている同時係属の米国特許出願第10/674,626号で開示されているような血管収縮剤が更に含まれる。言及した同時係属特許出願で説明したように、当該血管収縮剤は当該微細突起部材の適用の間および適用後の出血を調節するために使用する。好ましい血管収縮剤には、これだけに限らないがアミデフリン、カファミノール、シクロペントアミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレッシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オルニプレッシン、オキシメタゾリン、フェニルエフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、シュードエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン、キシロメタゾリンおよびそれらの混合物類が含まれる。最も好ましい血管収縮剤にはエピネフリン、ナファゾリン、テトラヒドロゾリン、インダナゾリン、メチゾリン、トラマゾリン、オキシメタゾリンおよびキシロメタゾリンが含まれる。
当技術分野での通常の当事者であれば分かるように、当該被膜処方への血管収縮剤の添加、従って本発明の固体生体適合性被膜(または以下で検討するヒドロゲル処方類または固体膜)は特に当該微細突起または配列の適用を受けて生じうる出血を防ぐのに、または適用部位における血流の低下および皮膚部位より全身の循環への吸収速度を低下することによりフェンタニルに基づく薬剤の薬物動態を引き延ばすのに有効である。
当該血管収縮剤の濃度は使用する場合、好ましくは当該被膜処方の約0.1重量%から10重量%の範囲である。
本発明の更なる他の実施形態では、当該被膜処方にはその全体を参照することにより本明細書組み込まれている同時係属の特許出願第09/950,436号で開示されたような少なくとも1種類の“経路開通性調節剤”が含まれる。言及した同時係属特許出願にて説明したように、当該経路開通性調節剤は皮膚の自然な治癒作用を妨げ、または低減することにより当該微細突起部材配列で角質に形成した経路またはミクロな細長切口が封鎖されるのを防止する。経路開通性調節剤類の例には、これだけではないが浸透圧性薬剤(例えば、塩化ナトリウム)および双性イオン性化合物類(例えば、アミノ酸類)が含まれる。
当該同時係属の特許出願にて規定された用語“経路開通性調節剤”は更にベタメタゾン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、トリアムシノロンアセトニド21−リン酸エステル二ナトリウム、塩酸ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−コハク酸エステルナトリウム塩、パラメタゾンリン酸エステル二ナトリウムおよびプレドニゾロン21−コハク酸エステルナトリウム塩およびクエン酸、クエン酸塩類(例えばクエン酸ナトリウム)、デキストリン硫酸ナトリウム、アスピリンおよびEDTAのような抗炎症剤類が含まれる。
本発明の更に他の実施形態では、当該被膜処方には可溶化剤/錯化剤が含まれる。現在の好ましい可溶化剤/錯化剤にはアルファ−シクロデキストリン、ベータ−シクロデキストリン、ガンマ−デキストリン、グルコシル−アルファ−シクロデキストリン、マルトシル−アルファ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−ガンマ−シクロ−デキストリン、ヒドロキシエチル−ベータ−シクロデキストリン、メチル−ベータ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−アルファ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−ベータ−シクロデキストリンおよびスルホブチルエーテル−ガンマ−シクロデキストリンが含まれる。大層好ましい可溶化剤/錯化剤はベータ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピルベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−ベータシクロデキストリンおよびスルホブチルエーテル7ベータ−シクロデキストリンである。
使用する場合、当該可溶化剤/錯化剤の濃度は好ましくは被膜処方の約1重量%から20重量%の範囲である。
本明細書で開示されたシクロデキストリン類のように、シクロデキストリン類はフェンタニルのベンゼン環と関連することができて溶解度を高める疎水性環を有することがよく知られている。実際に、ヒドロキシベータ−シクロデキストリンを溶液中に添加するとフェンタニルクエン酸塩の溶解度を改善するだろうことは認められていた。ヒドロキシベータ−シクロデキストリンのpHを高めることがフェンタニルの溶解度を同じように高めることができる(参照、例えばC.Holvoet,et al.,J.Pharm.2000,265,pp.13〜26)ことも認められていた。そこで、pH調整および可溶化剤/錯化剤添加の組合せは溶解度に最も大きな影響を及ぼすと思われる。
本発明の他の実施形態では、当該被膜処方にはエタノール、イソプロパノール、メタノール、プロパノール、ブタノール、プロピレングリコール、ジメチルスルホキシド、グリセリン、N,N−ジメチルホルムアミドおよびポリエチレングリコール400のような非水溶媒を少なくとも1つが含まれる。
本発明の更に他の実施形態では、当該被膜処方には懸濁剤またはキャリアーが含まれ、それは当該フェンタニルに基づく薬剤と均一な混合固体分散物を形成することができる。当該固体分散物は当該キャリアーのより大きな溶解度による改善された溶解度を示す。適した懸濁剤には、これだけではないがポリエチレングリコール(PEG)およびポリビニルピロリジン(PVP)が含まれる。現行の好ましい懸濁剤はPVP(50kDa)である。
当該被膜処方の必要な溶解度と粘度特性および当該乾燥被膜の物理的全体性に悪い効果を与えなければ、他の知られている処方補助剤を当該被膜処方類に加えることもできる。
好ましくは、当該被膜処方は約500センチポアズ未満で3センチポアズより大きな粘度を有する。
本発明の1つの実施形態では、当該被膜の厚さは微細突起表面から測定するとき25ミクロン未満、より好ましくは10ミクロン未満である。
望ましい被膜の厚さは求められる用量、従って当該用量を送達するのに必要な被膜厚さ、当該シート単位面積当たりの微細突起群の密度、当該被膜組成物の粘度と濃度および選択した被膜法を含んだ幾つかの因子に依存する。
全ての場合で、被膜を塗布した後に当該被膜処方を種々の手段で微細突起34の上で乾燥する。本発明の好ましい実施形態では、当該被膜した微細突起部材30は室内条件にて乾燥する。しかしながら、種々の温度および湿度レベルが微細突起上で当該被膜処方を乾燥するために使用できる。加えて、当該被膜下の突起群には、加熱、凍結乾燥、フリーズドライまたは当該被膜から水を取除く際に使用した同じような手法が使用できる。
図6をここで参照すると、本発明の目的内で使用できる更なる微細突起(または送達)システム(一般に“80”とした)が示されている。図6で示したように、当該システム60にはゲルパック62および図1に示した微細突起部材30のような微細突起部材を有する微細突起組立品70が含まれる。
図4をここで参照すると、当該ゲルパック62にはヒドロゲル処方68の所定量をそこに受け入れるように適応させ中央に配置した容器または開口部66を有する筐体またはリング64が含まれる。図4に示したように、当該リング64には更に当該リング64の外側平坦面に配置した裏打ち部材65が含まれる。好ましくは、裏打ち部材65はヒドロゲル処方には不浸透性である。
好ましい実施形態では、当該ゲルパック60には従来の接着剤にてゲルパックリング64の外面に接着してある脱着可能な剥離紙69が更に含まれる。以下に詳細に説明するように、当該剥離紙69は当該ゲルパック60を適用した(嵌め込んだ)微細突起組立品70に使用する前に取除く。
図5をここで参照すると、当該ミクロ突起組立品70には裏打ち用膜リング72および同じような微細突起配列32が含まれる。当該微細突起組立品は更に皮膚接着リング74が含まれる。
当該図示したゲルパック60および微細突起組立品70の更なる詳細とともに本発明の目的内で使用できるその追加的実施形態は、その全体が参照することにより本明細書に組み込まれている係属仮出願第60/514,433号で説明されている。
上で示したように、本発明の少なくとも1つの実施形態では当該ヒドロゲル処方は少なくとも1つのフェンタニルに基づく薬剤を含有している。本発明のそれに代わる実施形態では、当該ヒドロゲル処方はフェンタニルに基づく薬剤が含まれていないので水和作用であるに過ぎない。
本発明によれば、当該ヒドロゲル処方がフェンタニルに基づく薬剤を含まない場合、上記のように当該フェンタニル薬剤は微細突起配列32の上に被膜されるか或いは、言及した係属出願第60/514,433号に開示されているように当該微細突起配列32の皮膚側か当該配列32の先端表面のどちらかに置かれた、全体が参照することにより本明細書に同じように組み込まれているPCT Pub.WO98/28037に開示されたような固体膜に含まれるかのどちらかである。
当該係属出願で詳細が検討されているように、当該固体膜は一般的に生体活性薬剤、ヒドロキシエチル澱粉、デキストラン、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピル−メチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキサイド)、ポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)、ポリ(n−ビニルピロリドン)またはプルロニック類のような重合性物質、グリセロール、プロピレングリコールまたはポリプロピレングリコールのような可塑剤、Tween20またはTween80のような界面活性剤および水、イソプロパノールまたはエタノールのような揮発性溶剤からなる液体処方を鋳造して製造する。鋳造し、次に当該溶媒を蒸発させると、固体膜が造られる。
好ましくは、本発明のヒドロゲル処方類は水に基づくヒドロゲル類を含む。ヒドロゲル類はそれらが高水分含量および生体適合性であるので好ましい処方である。
当技術分野でよく知られているように、ヒドロゲル類は水中で膨潤する高分子の重合によるネットワークである。適している重合によるネットワークの例は、これだけに限らないがデキストラン、ヒドロキシエチル澱粉、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキサイド)、ポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)、ポリ(n−ビニルピロリドン)およびプルロニック類が含まれる。最も好ましい重合性物質はセルロース誘導体類である。これらの重合体類は異なる平均分子量を示し、それで異なるレオロジカルな性質を示す種々なる等級が入手できる。
好ましくは、当該重合性物質の濃度は当該ヒドロゲル処方の約0.5〜40重量%の範囲である。
本発明のヒドロゲル処方は、当該処方類が適当な湿潤の特性を示すことを保証する充分な表面活性を有するのが好ましく、それは当該処方と当該微細突起配列および皮膚、そして場合により当該固体膜の間で最適な接触を生じさせるのに重要である。
本発明によれば、適当な湿潤の性質は界面活性剤または両親媒性性質を有する重合性物質のような加湿剤を組み込めば達成される。場合により、加湿剤は当該固体膜にも組み込むことができる。
本発明によれば、当該界面活性剤(類)は双性イオン性、両性、カチオン性、アニオン性または非イオン性でありうる。適している界面活性剤類には、これだけに限らないがラウロアンホ酢酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、塩化セチルピリジニウム(CPC)、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム(TMAC)、塩化ベンザルコニウム、Tween20やTween80のようなポリソルベート類、ラウリン酸ソルビタンのような他のソルビタン誘導体類およびラウレス−4のようなアルコキシ化アルコール類が含まれる。大層好ましい界面活性剤類にはTween 20、Tween 80およびSDSが含まれる。
適している重合体類の例には、これだけに限らないがヒドロキシエチル澱粉、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)またはエチルヒドロキシエチルセルロースとともにプルロニックス類およびデキストランのようなセルロース誘導体類を含む。
好ましくは、当該界面活性剤の濃度はヒドロゲル処方の約0.001〜2重量%の範囲である。両親媒性の性質を示す重合体の濃度は好ましくは当該ヒドロゲル処方の約0.5〜40重量%の範囲である。当技術分野の当事者であれば知っているように、当該言及した加湿剤は別々に、または組合せて使用することができる。
本発明の更なる実施形態では、当該ヒドロゲル処方には可溶化剤/錯化剤が含まれ、それにはアルファ−シクロデキストリン、ベータ−シクロデキストリン、ガンマ−デキストリン、グルコシル−アルファ−シクロデキストリン、マルトシル−アルファ−シクロデキストリン、グルコシル−ベータ−シクロデキストリン、マルトシル−ベータ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピルベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−ガンマ−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−ベータ−シクロデキストリン、メチル−ベータ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−アルファ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−ベータ−シクロデキストリンおよびスルホブチルエーテル−ガンマ−シクロデキストリンが含まれる。極めて好ましいのはベータ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリンおよびスルホブチルエーテル7ベータ−シクロデキストリンである。
本発明の他の実施形態では、当該ヒドロゲル処方にはエタノール、イソプロパノール、メタノール、プロパノール、ブタノール、プロピレングリコール、ジメチルスルホキシドおよびポリエチレングリコール400のような非水溶媒の少なくとも1つが含まれる。好ましくは、当該非水溶媒は当該ヒドロゲル処方の約1重量%から50重量%の範囲で存在する。
本発明によれば、当該ヒドロゲル処方は係属米国出願第09/950,436号で開示されたような少なくとも1種類の経路開通性調節剤を同様に含むことができる。上で述べたように、当該経路開通性調節剤は、これだけには限らないが浸透圧性薬剤(例えば、塩化ナトリウム)、双性イオン性化合物類(例えば、アミノ酸類)、およびベタメタゾン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、トリアムシノロンアセトニド21−リン酸エステル二ナトリウム、塩酸ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−コハク酸エステルナトリウム塩、パラメタゾンリン酸エステル二ナトリウムおよびプレドニゾロン21−コハク酸エステルナトリウム塩およびクエン酸、クエン酸塩類(例えば、クエン酸ナトリウム)のような抗凝血剤類、デキストラン硫酸ナトリウムおよびEDTAを含むことができる。
当該ヒドロゲル処方には更に少なくとも1種類の血管収縮剤が含まれる。適している血管収縮剤類には、これだけに限らないがエピネフリン、ナファゾリン、テトラヒドロゾリン、インダナゾリン、メチゾリン、トラマゾリン、チマゾリン、オキシメタゾリン、キシロメタゾリン、アミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレッシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オルニプレッシン、オキシメタゾリン、フェニルエフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、シュードエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシンおよびキシロメタゾリン、そしてそれらの混合物が含まれる。
本発明のヒドロゲル処方類は適度な粘度を示すので、当該処方が当該ゲルパック60に含有でき、当該適用工程でその全体性を保つことができ、そして当該微細突起組立品開口を通して皮膚経路に流れることができるのに充分な流体でありうる。
ニュートニアンの性質を示すヒドロゲル処方類に関して、当該ヒドロゲル処方の粘度は好ましくは25℃で測定するとき約2〜300ポアズ(P)の範囲である。ずり流動化のヒドロゲルに関しては、25℃で測定すると当該粘度は好ましくはせん断速度が667/秒および2667/秒であるとき、それぞれ1.5〜30Pまたは0.5と10Pの範囲である。膨張性処方に関しては、25℃で測定するとき当該粘度はせん断速度667/秒で好ましくは1.5〜30Pである。
示したように、本発明の少なくとも1つの実施形態では、当該ヒドロゲル処方は少なくとも1種類のフェンタニルに基づく薬剤を含有している。本発明によれば、当該ヒドロゲル処方は前述したフェンタニルに基づく薬剤類の1つを含有するとき、当該フェンタニルに基づく薬剤は飽和を超えて、または飽和未満の濃度で存在できる。当該微細突起システムに使用されるフェンタルに基づく薬剤の量は、望ましい結果を達成するために治療的効果あるフェンタルに基づく薬剤量を送達するのに必要な量となろう。実際、これは個々のフェンタニルに基づく薬剤、送達の部位、当該病状の重症度および望む治療効果によって広く変動するであろう。本発明の1つの実施形態では、当該フェンタルに基づく薬剤の濃度は当該ヒドロゲルの少なくとも0.1〜10重量%の範囲である。
好ましくは、経皮的に送達されるフェンタニルに基づく薬剤の用量は約10〜1000μg/日の範囲である。
本発明の更なる他の実施形態によれば、フェンタニルに基づく薬剤を送達するための微細突起システムは、(i)ヒドロゲル処方を含有するゲルパック;そして(ii)先端と底部の表面、微細突起部材を通して広がる複数の開口部および当該微細突起部材の底面から突出している複数の角質層穿通ミクロ突出部を含み、当該微細突起部材は少なくとも1種類のフェンタニルに基づく薬剤を有している固体膜を含んでいる。言及したシステムの詳細は、その全体を参照することにより本明細書に組み込まれている係属出願第60/514,433号にて説明されている。
本発明の1つの実施形態に従うと、当該固体膜は当該微細突起部材の先端表面に隣接して置かれている。他の実施形態では、当該固体膜は当該微細突起部材の底面に近接して置かれている。
好ましい実施形態では、当該ヒドロゲル処方はフェンタルに基づく薬剤が入っていない。
1つの実施形態では当該固体膜は、フェンタルに基づく薬剤、ヒドロキシエチル澱粉、デキストラン、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキサイド)、ポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)、ポリ(n−ビニルピロリドン)またはプルロニック類のような重合性物質、グリセロール、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコールのような可塑剤、Tween20またはTween80のような界面活性剤および水、イソプロパノール、メタノールまたはエタノールのような揮発性溶剤からなる液体処方からなる液体処方を鋳造して造る。
1つの実施形態では、当該固体膜を製造するのに用いる液体処方は:0.1〜10重量%のフェンタルに基づく薬剤、5〜40重量%の重合体、5〜40重量%の可塑剤、0〜2重量%の界面活性剤および残部の揮発性溶剤を含む。
鋳造および次に行う当該溶剤の蒸発の後に固体膜が造られる。
好ましくは、当該フェンタニルに基づく薬剤は当該固体膜を作るのに使用された液体処方中に約0.1〜10重量%の範囲の濃度で存在する。
好ましくは、当該固体膜を作るのに使用する液体処方は約6より低い。より好ましくは、当該固体膜を作るのに使用する処方のpHは約2〜6の範囲である。更に好ましくは、当該固体膜を作るのに使用する液体処方のpHは約2〜5.5の範囲である。
他の実施形態では、当該固体膜を作るのに使用する液体処方には、これだけに限らないが非還元性糖、多糖または還元糖を含むことができる安定化剤が含まれる。本発明の方法および組成物類に使用するのに適している非還元糖には、例えば蔗糖、トレハロース、スタキオースまたはラフィノースが含まれる。本発明の方法および組成物類に使用するのに適している多糖類には、例えばデキストラン、可溶性澱粉、デキストリンおよびイヌリンが含まれる。本発明の方法および組成物類に使用するのに適している還元糖には、例えばアピオース、アラビノース、リキソース、リボース、キシロース、ジギトキソース、フコース、ケルシトール、キノボース、ラムノース、アロース、アルトロース、フラクトース、ガラクトース、グルコース、グロース、ハマメロース、イドース、マンノース、タガトースなどの単糖類;および例えばプリメベロース、ビシアノース、ルチノース、シラビオース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、ラクチュロース、マルトース、メリビオース、ソホロースおよびツラノースなどの二糖類が含まれる。
本発明の1つの実施形態では、当該固体膜を作るのに使用する液体処方には少なくとも前述の緩衝剤類の少なくとも1つが含まれる。
本発明の他の実施形態では、当該固体膜を作るのに使用する液体処方には少なくとも前述の錯化剤/可溶化の少なくとも1つが含まれる。
本発明の更なる実施形態では、当該固体膜を作るのに使用する液体処方には少なくとも前述の血管収縮剤類の少なくとも1つが含まれる。
本発明の1つの実施形態に従えば、当該微細突起部材上の生体適合性被膜に含有されるフェンタニルに基づく薬剤を送達するための方法は以下の工程を含む:当該被膜した微細突起部材30を初めに当該患者の皮膚に作動装置により適用させ、当該微細突起34が角質層を穿通する。当該被膜した微細突起部材30を好ましくは5秒から24時間の継続した期間当該皮膚上に留める。望ましい被覆時間の後、当該微細突起30を取り外す。
好ましくは、経皮的に送達されるフェンタニルに基づく薬剤の用量は約10〜1000μg/日の範囲である。
本発明の更なる実施形態によれば、微細突起部材に隣接して(または上に)置いた固体膜に含有されるフェンタニルに基づいた薬剤を送達するための方法は以下の工程を含む:当該微細突起部材30は初めに当該患者の皮膚上に作動装置により適用され、当該微細突起群34が当該角質層を穿通する。当該微細突起部材30を好ましくは5秒から24時間の継続期間当該皮膚上に留める。望ましい被覆時間の後、当該微細突起部材30を取り外す。好ましくは経皮的に送達されるフェンタニルに基づく薬剤の用量は約10〜1000μg/日の範囲である。
本発明の他の実施形態では、当該微細突起組立品70を当該患者の皮膚に適用する。当該微細突起組立品70を適用した後、当該脱着用剥離紙69をゲルパック60から除去する。当該ゲルパック60をそののち微細突起組立品70の上に置けば、当該ヒドロゲル処方68はゲルパック60から当該開口部38を通って微細突起配列32に放出され、当該微細突起群34で作られた角質層のミクロな細長切口を通り、当該微細突起群34の外面から角質層を通って移動して局部または全身治療が行われる。
好ましくは、経皮的に送達されるフェンタニルに基づく薬剤の用量は約10〜1000μg/日の範囲である。
好ましくは、当該ゲルパック60は当該患者の皮膚上に約5分〜7日の間の期間置かれる。望ましい被覆時間の後、当該ゲルパック60および微細突起組立品70を皮膚から取り外す。
本発明の1つの実施形態では、当該微細突起組立品70には表2に示したように少なくとも1種類のフェンタニルに基づく薬剤を含んだ生体適合性被膜をその上に有する微細突起配列34が含まれる。
他の実施形態では、当該フェンタニルに基づく薬剤は当該ゲルパック60中のヒドロゲル処方に含有されている。
更なる実施形態では、当該フェンタニルに基づく薬剤は当該ゲルパック60中のヒドロゲル処方および微細突起組立品70に塗布される生体適合性被膜に含有される。
本発明の更なる実施形態によれば、当該微細突起組立品70を当該患者の皮膚に適用し、直ちに取除く。当該脱着用剥離紙69はそののち当該ゲルパック60から取外し、当該ゲルパック60を前処置した皮膚に置くと、当該ヒドロゲル処方68は当該ゲルパック60から放出され、当該微細突起群が形成した角質層中のミクロ細長切口を通過する。
好ましくは、当該ゲルパック60は約5分から7日の期間当該患者の皮膚上に置かれる。当該望ましい被覆時間の後、当該ゲルパック60を当該皮膚から取り外す。
当該言及した実施形態では、当該フェンタニルに基づく薬剤は当該ゲルパック60中のヒドロゲルに含有されている。
好ましくは、経皮的に送達されるフェンタニルに基づく薬剤の用量は約10〜1000μg/日の範囲である。
当技術分野の当事者であれば当該皮膚バリアを通して薬物輸送を容易にするために、本発明はこれに関していかなる形の制限も受けないでイオン導入または電気輸送システムの広い変形と組合せて使用できることは分かるであろう。例示的な電気輸送薬物送達システムは米国特許第5,147,296号、第5,080,646号、第5,169,382号および第5,169,383号で開示されており、その開示はその全体を参照することにより本明細書に組み込まれている。
当該用語“電気輸送”は一般的に、例えば薬物または薬物前駆体などの有用薬剤の皮膚、粘膜類、爪類などの体表面を経由する通過を称する。当該薬剤の通過は、それが当該薬剤の送達を行なうか送達の増大をする電流を流すことになる電圧の適用で誘導または増強され、または“逆”電気輸送では当該薬剤の採取または採取の向上を行う。当該薬剤のヒト身体内へ、または身体外への電気輸送は種々な手段で達成できる。
広く使用されている電気輸送プロセスの1つイオン導入は荷電イオン類の電気的誘導輸送に伴って生じる。電気浸透は非荷電または中性な荷電分子類の経皮的輸送に伴って生じる電気輸送プロセスの他の形式で、(例えば、グルコースの経皮的試料採取)電場の影響下で膜を通して薬剤を伴う溶媒の動きに伴って生じる。エレクトロポレーションは更に他の形式の電気輸送で、電気的衝撃で高電圧衝撃を膜に与えて形成した孔を通しての薬剤の通過に伴って生じる。
多くの場合、言及したプロセスの1つ以上が異なる程度で同時に起こりうる。従って、用語“電気輸送”は本明細書ではできるだけ広く解釈し、少なくとも1種類の荷電または非荷電薬剤或いはそれらの混合物の電気的誘導または増強された輸送を含み、当該薬剤がそれにより実際に輸送される特定な機構(類)は考慮しない。加えて、超音波導入または圧電効果の装置類などの他の輸送増強法は本特許と組合せて使用することができる。
本発明を電気輸送、超音波導入または圧電効果システムと組合せて使用する場合、当該微細突起組立品70を最初に上で説明したように当該皮膚に適用する。当該脱着用剥離紙69を当該電気輸送、超音波導入または圧電効果システムの一部となるゲルパック60から取除く。この組立品をそののち当該皮膚鋳型に置くことにより、当該ヒドロゲル処方68は当該ゲルパック60から放出され、当該微細突起群34で付けられた角質層中のミクロ細長切口を通して通過し、局所または全身治療が行われるが、これは電気輸送、超音波導入または圧電プロセスによる薬物輸送の補助により促進される。本発明が言及したシステムの1つと組合せて使用する場合、当該前皮膚接触面積は約2〜120cmの範囲でありうる。
(実施例)
以下の実施例を当技術分野の当事者が明瞭に理解できるようにし、本発明が実施できるように示す。これらは本発明の範囲を制限するものとしてではなく、単にそれらの代表的なものとして示したものである。
2.5重量%のフェンタニルクエン酸塩を含有し、約pH3.8のpHを有する水溶液を調製する。充分な量のフルオレセインを当該溶液に加えて0.001M濃度とした。この薬剤は乾燥した後の被膜の品質を判定するために使用する。
アルカリ性界面活性剤で当該表面を洗浄し、乾燥することでチタンの金属箔の一片を作成した。当該被膜溶液(または処方)の5マイクロリットルを塗布し、室温で4時間乾燥する。当該被膜の品質は蛍光顕微鏡下で見ると当該フェンタニル溶液の貧弱な湿潤性質を示し、非常に劣っていることが分かった。0.1重量%のヒドロキシエチルセルロース(Dow Chemical,Midland MI)を同じ被膜溶液に加えると、当該被膜は顕著に改善される。
約pH3.8のpHである2.5重量%フェンタニルクエン酸塩溶液を水で調製する。この溶液に0.1重量%のヒドロキシエチルセルロース(Mn=1000KDa、MW=1900KDa)および0.2重量%の界面活性剤Tween20を加える。当該被膜溶液をそののち、全体を参照することで本明細書に組み込まれている米国公報第2002/0132054号に記載された被膜方法を用いて微細突起群に塗布する。当該被膜を評価すると、当該突起群全体によく分布していることが分かった。当該被膜して乾燥した2cm装置の突起はフェンタニル塩基の50ミリグラムを含有していることが分かった。当該装置を米国公報2002/0123675で記載してある塗布具を用いてヒトに1時間適用すると、当該突起上に含有されたフェンタニルの70%以上の送達が行われる。
約pH3.8のpHである1.5重量%フェンタニルクエン酸塩溶液を水で調製する。この溶液に2重量%のヒドロキシエチルセルロースおよび0.2重量%の界面活性剤Tween20を加える。得られたゲルをそののち微細突起貯留槽システムに組込む。当該装置につき、全体を参照することで本明細書に組み込まれている米国出願第60/514,433号および第60/514,387号に記載したようにヒトに適用する。適用の後、血液試料を様々な時間で採取してフェンタニル含量を測定する。当該結果の動態薬理学的評価は迅速な送達開始と適用時間の期間に関して延長された送達を示す。
本発明の目的と範囲を離れずに、当事者の一人であれば当該発明に種々な変化および修正ができ、種々な用法および条件に適合させることができる。このように、これらの変化および修正は適切さ、公平さおよび意図において以下の請求項の同等の全範囲内とされる。
添付した図で明らかにしたように、以下の本発明の好ましい実施形態およびより詳しい説明から更なる特徴および利点が明らかになるであろうが、その中では同じ参照記号は図を通して同じ部分または同じ要素を称し、その中でも:
図1は本発明による、微細突起部材の一例の部分の透視図である。 図2は当該微細突起上に置いた被膜を有する図1で示した微細突起部材の透視図である。 図3は本発明による、接着性裏打ちを有する微細突起部材の側面図である。 図4は本発明による、微細突起システムのゲルパックの1つの実施形態の分解透視図である。 図5は本発明による、微細突起システムの微細突起部材の1つの実施形態の分解透視図である。 図6は図4で示したゲルパックを含んでいる微細突起組立部品および図5で示した微細突起部材の実施形態の透視図である。 図7は本発明による、そこに配置した微細突起部材を有する固定器具の側面図である。 図8は図7で示した固定器具の透視図である。 図9は本発明による、塗布具および固定器具の分解透視図である。 図10はフェンタルに基づく薬剤に関する電荷プロファイルを示している図解である。 図11はフェンタルに基づく薬剤の正味電荷のモル比を示している図解である。

Claims (81)

  1. 複数の角質層穿通微細突起およびフェンタニルに基づく薬剤を含有する処方を有する微細突起部材を含んでいて、前記処方は経皮送達に適応させてある、フェンタニルに基づく薬剤を経皮的送達するためのシステム。
  2. 前記フェンタニルに基づく薬剤はフェンタニル塩基、フェンタニル塩類、アルファ−メチルフェンタニル、3−メチルフェンタニル、4−メチルフェンタニル、他の簡単なフェンタニル誘導体類、レミフェンタニル、スフェンタニル、アルフェンタニル、ロフェンタニルおよびカルフェンタニルからなる群より選択される、請求項1のシステム。
  3. 前記フェンタニルに基づく薬剤は酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、ペンタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヘプタン酸塩、レブリン酸塩、塩化物、臭化物、クエン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、グリコール酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、3−ヒドロキシイソ酪酸、2−ヒドロキシイソ酪酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、ピルビン酸塩、フマール酸塩、酒石酸塩、タルトロン酸塩、硝酸塩、リン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、トリカルバリル酸塩、マロン酸塩、アジピン酸塩、シトラコン酸塩、グルタル酸塩、イタコン酸塩、メサコン酸塩、シトラマル酸塩、ジメチロールプロピオン酸塩、チグリン酸塩、グリセリン酸塩、メタクリル酸塩、イソクロトン酸塩、β−ヒドロキシ酪酸塩、クロトン酸塩、アンゲリカ酸塩、ヒドロアクリル酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩およびグルタミン酸塩からなる群よりイオンとともに形成されたフェンタニル塩を含む、請求項1のシステム。
  4. 前記薬剤処方には前記処方の約1〜60重量%の範囲で前記フェンタニルに基づく薬剤が含まれる、請求項1のシステム。
  5. 前記薬剤処方には前記処方の約5〜30重量%の範囲で前記フェンタニルに基づく薬剤が含まれる、請求項4のシステム。
  6. 前記薬剤処方は前記微細突起部材の上に処理された生体適合性被膜を含み、前記薬剤処方は被膜処方で形成される、請求項1のシステム。
  7. 前記薬剤処方は更に少なくとも1種類の緩衝剤を含む、請求項6のシステム。
  8. 前記緩衝剤はアスコルビン酸、クエン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、グルクロン酸、乳酸、リンゴ酸、ピルビン酸、酒石酸、タルトロン酸、フマール酸、マレイン酸、リン酸、トリカルバリル酸、マロン酸、アジピン酸、シトラコン酸、グルタル酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラマル酸、ジメチロールプロピオン酸、チグリン酸、グリセリン酸、メタクリル酸、イソクロトン酸、β−ヒドロキシ酪酸、クロトン酸、アンゲリカ酸、ヒドロアクリル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシンまたはそれらの混合物類からなる群より選ばれる、請求項7のシステム。
  9. 前記被膜処方は約2〜6の範囲のpHを有する、請求項7のシステム。
  10. 前記被膜処方は約2〜5.5の範囲のpHを有する、請求項9のシステム。
  11. 前記被膜処方には界面活性剤が含まれる、請求項7のシステム。
  12. 前記界面活性剤は、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、塩化セチルピリジニウム(CPC)、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム(TMAC)、塩化ベンザルコニウム、TritonX−100、TritonX−305、Brij35、Tween20やTween80のようなポリソルベート類、ソルビタン誘導体類、ラウリン酸ソルビタン、アルコキシ化アルコール類およびラウレス−4からなる群より選択される、請求項11のシステム。
  13. 前記被膜処方には両親媒性重合体が含まれる、請求項7のシステム。
  14. 前記両親媒性重合体は、セルロース誘導体、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピル−メチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)およびプルロニックス類からなる群より選ばれる、請求項13のシステム。
  15. 前記被膜処方には親水性重合体が含まれる、請求項7のシステム。
  16. 前記親水性重合体はポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキサイド)、ポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)、ポリ(n−ビニルピロリドン)、ポリエチレングリコールとそれらの混合物からなる群より選ばれる、請求項15のシステム。
  17. 前記被膜処方には生体適合性キャリアーが含まれる、請求項7のシステム。
  18. 前記生体適合性重合体は、ヒトアルブミン、遺伝子操作ヒトアルブミン、ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸、ポリヒスチジン、ペントサンポリサルフェート、ポリアミノ酸類、蔗糖、トレハロース、メレチトース、ラフィノースおよびスタキオースからなる群より選ばれる、請求項17のシステム。
  19. 前記被膜処方には、非還元糖、多糖類、還元糖およびDNアーゼ阻害剤からなる群より選ばれる安定化剤が含まれる、請求項7のシステム。
  20. 前記安定化剤は、蔗糖、トレハロース、スタキオース、ラフィノース、デキストラン、可溶性澱粉、デキストリン、イヌリン、アピオース、アラビノース、リキソース、リボース、キシロース、ジギトキソース、フコース、クエルシトール、キノボース、ラムノース、アロース、アルトロース、フラクトース、ガラクトース、グルコース、グロース、ハマメロース、イドース、マンノース、タガトース、プリメベロース、ビシアノース、ルチノース、シラビオース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、ラクチュロース、マルトース、メリビオース、ソホロースおよびツラノースからなる群より選ばれる、請求項19のシステム。
  21. 前記被膜処方には、血管収縮剤が含まれる、請求項7のシステム。
  22. 前記血管収縮剤は、エピネフリン、ナファゾリン、テトラヒドロゾリン、インダナゾリン、メチゾリン、トラマゾリン、チマゾリン、オキシメタゾリン、キシロメタゾリン、アミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オルニプレッシン、オキシメタゾリン、フェニルエフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、シュードエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシンおよびキシロメタゾリンからなる群より選ばれる、請求項21のシステム。
  23. 前記被膜処方には経路開通性調節剤が含まれる、請求項7のシステム。
  24. 前記経路開通性調節剤は、浸透圧性薬剤、塩化ナトリウム、双性イオン性化合物類、アミノ酸類、抗炎症剤、ベタメタゾン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、トリアムシノロンアセトニド21−リン酸エステル二ナトリウム、塩酸ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン21−リン酸ステル二ナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−ナトリウム塩、リン酸パラメタゾン二ナトリウム、コハク酸プレドニゾロン21−コハク酸エステルナトリウム塩、抗凝血剤類、クエン酸、クエン酸塩類、クエン酸ナトリウム、デキストラン硫酸ナトリウムおよびEDTAからなる群より選ばれる、請求項23のシステム。
  25. 前記被膜処方には可溶化剤/錯化剤が含まれる、請求項7のシステム。
  26. 前記可溶化剤/錯化剤はアルファ−シクロデキストリン、ベータ−シクロデキストリン、ガンマ−シクロデキストリン、グルコシル−アルファ−シクロデキストリン、マルトシル−アルファ−シクロデキストリン、グルコシル−ベータ−シクロデキストリン、マルトシル−ベータ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピルベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−ガンマ−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−ベータ−シクロデキストリン、メチル−ベータ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−アルファ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−ベータ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−ガンマ−シクロデキストリンおよびスルホブチルエーテル7ベータ−シクロデキストリンからなる群より選ばれる、請求項25のシステム。
  27. 前記被膜処方には少なくとも1種類の非水システム溶媒が含まれる、請求項7のシステム。
  28. 前記非水システム溶媒は、エタノール、イソプロパノール、メタノール、プロパノール、ブタノール、プロピレングリコール、ジメチルスルホキシド、グリセリン、N,N−ジメチルホルムアミドおよびポリプロピレングリコール400からなる群より選ばれる、請求項27のシステム。
  29. 前記被膜処方には懸濁剤が含まれる、請求項7のシステム。
  30. 前記懸濁剤はポリエチレングリコールおよびポリビニルピロリジンからなる群より選ばれる、請求項29のシステム。
  31. 前記被膜処方は約500センチポアズ未満で3センチポアズより大きな粘度を有する、請求項7のシステム。
  32. 前記被膜は約25ミクロン未満の厚さを有する、請求項7のシステム。
  33. 前記微細突起部材は少なくとも100個の微細突起/cmの微細突起密度を有する、請求項1のシステム。
  34. 前記微細突起部材は約200〜3000微細突起/cmの範囲の微細突起密度を有する、請求項33のシステム。
  35. 前記微細突起群の各々は約50〜145ミクロンの範囲の長さを有する、請求項1のシステム。
  36. 前記微細突起群の各々は約70〜140ミクロンの範囲の長さを有する、請求項35のシステム。
  37. 更にゲルパックを含んでいて、前記薬剤処方はヒドロゲル処方を含み、前記ゲルパックは前記ヒドロゲルを入れるように適用させた、請求項1のシステム。
  38. 前記フェンタニルに基づく薬剤は当該ヒドロゲル処方の約0.1〜10重量%の範囲を占める、請求項37のシステム。
  39. 前記ヒドロゲル処方は約2〜6の範囲のpHを有する、請求項37のシステム。
  40. 前記ヒドロゲル処方は約2〜5.5の範囲のpHを有する、請求項39のシステム。
  41. 前記ヒドロゲル処方には、アスコルビン酸、クエン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、グルクロン酸、乳酸、リンゴ酸、ピルビン酸、酒石酸、タルトロン酸、フマール酸、マレイン酸、リン酸、トリカルバリル酸、マロン酸、アジピン酸、シトラコン酸、グルタル酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラマル酸、ジメチロールプロピオン酸、チグリン酸、グリセリン酸、メタクリル酸、イソクロトン酸、β−ヒドロキシ酪酸、クロトン酸、アンゲリカ酸、ヒドロアクリル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシンまたはそれらの混合物からなる群より選ばれる少なくとも1種類が含まれる、請求項37のシステム。
  42. 前記ヒドロゲルは高分子の重合体ネットワークを含む、請求項37のシステム。
  43. 前記高分子の重合体ネットワークは、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキサイド)、ポリ(メタクリル酸2−ヒドロキシエチル)、ポリ(n−ビニルピロリドン)およびプルロニック類からなる群より選ばれる、請求項42のシステム。
  44. 前記ヒドロゲル処方には双性イオン、両性、カチオン性、アニオン性および非イオン性からなる群より選ばれる界面活性剤が含まれる、請求項37のシステム。
  45. 前記界面活性剤はラウロアンホ酢酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、塩化セチルピリジニウム(CPC)、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム(TMAC)、塩化ベンザルコニウム、ポリソルベート類、Tween20、Tween80、ソルビタン誘導体類、ラウリン酸ソルビタン、アルコキシ化アルコール類およびラウレス−4からなる群より選ばれる、請求項44のシステム。
  46. 前記ヒドロゲル処方には両親媒性重合体が含まれる、請求項37のシステム。
  47. 前記両親媒性重合体はセルロース誘導体類、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピル−メチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)およびプルロニック類からなる群より選ばれる、請求項46のシステム。
  48. 前記ヒドロゲル処方には可溶化剤/錯化剤が含まれる、請求項37のシステム。
  49. 前記可溶化剤/錯化剤は、アルファ−シクロデキストリン、ベータ−シクロデキストリン、ガンマ−シクロデキストリン、グルコシル−アルファ−シクロデキストリン、マルトシル−アルファ−シクロデキストリン、グルコシル−ベータ−シクロデキストリン、マルトシル−ベータ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピルベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−ガンマ−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−ベータ−シクロデキストリン、メチル−ベータ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−アルファ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−ベータ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−ガンマ−シクロデキストリンおよびスルホブチルエーテル7ベータ−シクロデキストリンからなる群より選ばれる、請求項48のシステム。
  50. 前記ヒドロゲル処方には経路開通性調節剤が含まれる、請求項37のシステム。
  51. 当該経路開通性調節剤は、浸透圧性薬剤剤、塩化ナトリウム、双性イオン性化合物類、アミノ酸類、抗炎症剤類、ベタメタゾン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、トリアムシノロンアセトニド21−リン酸エステル二ナトリウム、塩酸ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−リン酸エステルナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−コハク酸エステルナトリウム塩、パラメタゾンリン酸エステル二ナトリウム、プレドニゾロン21−コハク酸エステルナトリウム塩、抗凝血剤類、クエン酸、クエン酸塩類、クエン酸ナトリウム、デキストラン硫酸ナトリウム、およびEDTAからなる群より選ばれる、請求項50のシステム。
  52. 前記ヒドロゲル処方には血管収縮剤が含まれる、請求項37のシステム。
  53. 前記血管収縮剤は、エピネフリン、ナファゾリン、テトラヒドロゾリン、インダナゾリン、メチゾリン、トラマゾリン、チマゾリン、オキシメタゾリン、キシロメタゾリン、アミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オルニプレッシン、オキシメタゾリン、フェニルエフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、シュードエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシンおよびキシロメタゾリンからなる群より選ばれる、請求項52のシステム。
  54. 更に前記薬剤処方の液体処方から形成された固形膜およびヒドロゲル処方を有しているゲルパックを含んでいる、請求項1のシステム。
  55. 前記固体膜は前記微細突起部材の先端表面に隣接して置かれている、請求項54のシステム。
  56. 前記固体膜が前記微細突起部材の底表面に隣接して置かれている、請求項54のシステム。
  57. 前記ヒドロゲルは前記フェンタニルに基づく薬剤を実質的には欠いている、請求項54のシステム。
  58. 前記固形膜は前記フェンタニルに基づく薬剤、重合体材料、可塑化剤、界面活性剤および揮発性溶媒から形成されている、請求項54のシステム。
  59. 前記液体処方は、0.1〜10重量%の前記フェンタニルに基づく薬剤、5〜40重量%の前記重合体、5〜40重量%の前記可塑化剤、0〜2重量%の前記界面活性剤および残部の前記揮発性溶媒を含む、請求項58のシステム。
  60. 前記フェンタルに基づく薬剤は前記液体処方の約0.1〜10重量%の範囲を占める、請求項54のシステム。
  61. 前記液体処方は約2〜6の範囲のpHを有する、請求項54のシステム。
  62. 前記液体処方は約2〜5.5の範囲のpHを有する、請求項61のシステム。
  63. 前記液体処方にはアスコルビン酸、クエン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、グルクロン酸、乳酸、リンゴ酸、ピルビン酸、酒石酸、タルトロン酸、フマール酸、マレイン酸、リン酸、トリカルバリル酸、マロン酸、アジピン酸、シトラコン酸、グルタル酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラマル酸、ジメチロールプロピオン酸、チグリン酸、グリセリン酸、メタクリル酸、イソクロトン酸、β−ヒドロキシ酪酸、クロトン酸、アンゲリカ酸、ヒドロアクリル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシンまたはそれらの混合物類からなる群より選ばれる少なくとも1種類の緩衝剤が含まれる、請求項54のシステム。
  64. 前記液体処方には可溶化剤/錯化剤が含まれる、請求項54のシステム。
  65. 前記可溶化剤/錯化剤は、アルファ−シクロデキストリン、ベータ−シクロデキストリン、ガンマ−デキストリン、グルコシル−アルファ−シクロデキストリン、マルトシル−アルファ−シクロデキストリン、グルコシル−ベータ−シクロデキストリン、マルトシル−ベータ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−ベータ−シクロデキストリン、2−ヒドロキシプロピル−ガンマ−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−ベータ−シクロデキストリン、メチル−ベータ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−アルファ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−ベータ−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−ガンマ−シクロデキストリンおよびスルホブチルエーテル7ベータ−シクロデキストリンからなる群より選ばれる、請求項64のシステム。
  66. 前記液体処方には経路開通性調節剤が含まれる、請求項54のシステム。
  67. 前記経路開通性調節剤は、浸透圧性薬剤、塩化ナトリウム、双性イオン性化合物類、アミノ酸類、抗炎症剤類、ベタメタゾン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、トリアムシノロンアセトニド21−リン酸エステル二ナトリウム塩、塩酸ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−リン酸エステル二ナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−コハク酸エステルナトリウム塩、パラメタゾンリン酸エステル二ナトリウム塩、プレドニゾロン21−コハク酸エステルナトリウム塩、抗凝血剤類、クエン酸、クエン酸塩類、クエン酸ナトリウム、デキストラン硫酸ナトリウムおよびEDTAからなる群より選ばれる、請求項50のシステム。
  68. 前記液体処方には血管収縮剤が含まれる、請求項54のシステム。
  69. 前記血管収縮剤は、エピネフリン、ナファゾリン、テトラヒドロゾリン、インダナゾリン、メチゾリン、トラマゾリン、チマゾリン、オキシメタゾリン、キシロメタゾリン、アミデフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オルニプレッシン、オキシメタゾリン、フェニルエフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、シュードエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシンおよびキシロメタゾリンからなる群より選ばれる、請求項68のシステム。
  70. 前記フェンタニルに基づく薬剤を含有する薬剤処方の生体適合性被膜を有する複数の角質層穿通用微細突起を持つ微細突起部材を備え、そして前記被膜した微細突起部材を患者の皮膚上にアクチュエーターで適用して前記微細突起が角質層を穿通して前記フェンタルに基づく薬剤を送達する工程を含んでいる、フェンタニルに基づく薬剤を経皮的に送達する方法。
  71. 更に前記被膜した微細突起部材を約5秒から24時間の範囲の期間、前記皮膚に保持させる工程を含んでいる、請求項70の方法。
  72. 複数の角質層穿通微細突起および前記フェンタニルに基づく薬剤を含む固体膜を備えた微細突起部材を備え;そして前記微細突起部材を患者の皮膚上に作動装置で適用する工程を含んでいる、フェンタルに基づく薬剤を経皮的に送達させる方法。
  73. 前記フェンタニルに基づく薬剤を実質的に欠いているヒドロゲル処方を有しているゲルパックを適用し;前記ヒドロゲル処方で前記固体膜を湿潤させて前記フェンタニルに基づく薬剤を送達させる工程を更に含んでいる、請求項72の方法。
  74. 更に前記皮膚上に前記固体膜を備えた微細突起部材を約5秒から24時間の範囲の期間保持する工程を含んでいる、請求項72の方法。
  75. 複数の角質穿通用微細突起およびフェンタニルに基づく薬剤含有ヒドロゲル処方を有する微細突起部材を供し;前記微細突起部材を患者の皮膚に適用して前記微細突起群が角質層にミクロ細長切口を入れ;そして前記ゲルパックを前記微細突起部材の上に置いて前記ヒドロゲル処方が前記ミクロ細長切口の中へ、そして通して移動して前記フェンタニルに基づく薬剤を送達させる工程を含んでいる、フェンタニルに基づく薬剤を経皮的に送達させる方法。
  76. 更に前記微細突起部材および前記ゲルパックを約5分から7日の範囲の期間前記皮膚の上に保持する工程を含んでいる、請求項75の方法。
  77. 複数の角質穿通用微細突起を備えた微細突起部材を供し;前記微細突起部材を患者の皮膚に適用することで前記微細突起が角質層にミクロ細長切口を入れ;前記微細突起部材を取除き;そしてフェンタルに基づく薬剤含有ヒドロゲル処方を入れたゲルパックを前記ミクロ細長切口を持つ患者の皮膚に適用して前記フェンタニルに基づく薬剤を送達させる工程を含んでいる、フェンタニルに基づく薬剤を経皮的に送達する方法。
  78. 更に前記ゲルパックを約5分から7日の範囲の期間、前記皮膚に保持する工程を含んでいる、請求項77の方法。
  79. 前記フェンタニルに基づく薬剤を含有している生体適合性被膜を有している複数の角質穿通微細突起を備えた微細突起部材を供し;
    前記微細突起部材を患者の皮膚に適用して角質層にミクロ細長切口を入れて前記フェンタニルに基づく薬剤を送達させ;そして
    前記微細突起部材の上にフェンタニルに基づく薬剤含有ヒドロゲルを有するゲルパックを置いて前記フェンタルに基づく薬剤を前記細長切口を通して送達させる工程を含んでいる、フェンタニルに基づく薬剤を経皮的に送達させる方法。
  80. 更に前記微細突起部材および前記ゲルパックを約1から6時間の範囲の期間前記皮膚に保持する工程を含んでいる、請求項79の方法。
  81. 更に前記微細突起部材および前記ゲルパックを約2から4時間の範囲の期間前記皮膚に保持する工程を含んでいる、請求項79の方法。
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