JP2007532213A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、医療装置に関する。より詳細には、本発明は、患者の大静脈内に経皮的に留置でき、かつ大静脈から除去できる、除去可能な大静脈凝血塊フィルタに関する。
30年以上前から、大静脈内に経皮的に留置されるフィルタ装置が利用可能である。フィルタ装置は、外傷患者、整形外科患者、神経外科患者、または床上安静もしくは安静を要する患者にとって必要となる。このような状態にある患者は、抹消血管に血栓症を発症しやすく、血栓が血管壁からはがれて下流における塞栓形成または塞栓化の危険があるため、フィルタ装置が必要となる。例えば、このような血栓のサイズによっては、血液凝固塊が末梢血管系から心臓を通って肺へと移動する深刻な肺塞栓症の危険をまねく。
フィルタ装置は、例えば、抗凝固療法が禁忌であるとき、または失敗したときに、患者の大静脈内に配置することができる。通常、フィルタ装置は、該装置が必要な状態または医学的問題が解消しても、生涯にわたってそれぞれ患者に埋め込まれたままとなる、永久移植部材である。ここ数年、フィルタは、術前かつ塞栓症の素因があり肺血栓症の危険性の高い患者に対し使用または検討されている。
大静脈フィルタの利益は十分に証明されているが、改善可能である。例えば、フィルタが内皮を増殖させる可能性、または治療の間に内皮に癒着する線維性反応物質などの理由から、フィルタは、一般に、患者から除去可能とは考えられていなかった。患者体内にフィルタを配置した後、増殖する内膜細胞が、血管壁と接触するフィルタストラットの周りに集まり始める。このため、一定時間が経過すると、内皮損傷の危険なしにはフィルタを除去できなくなるので、フィルタを患者体内に残したままにする必要がある。そこで、根本的な症状がなくなると除去できる、有効なフィルタが必要とされている。
さらに、従来のフィルタは、一般に、フィルタのハブ及びフィルタが挿入された血管の長手方向軸線に対して、偏倚した、または傾いた状態になる。その結果、ハブを含めたフィルタ及び取出しフックが、血管壁の長さに沿って該血管壁に係合し、血管内で内皮化する虞がある。この状態は、従来技術のフィルタ113が患者の血管150を通じて送達シース125によって送達されている、従来技術の図1aに図示されている。これが起こった場合、フィルタワイヤの実質的長さに沿って、フィルタが血管内で内皮を増殖させる可能性がより大きくなる。その結果、フィルタは、通常よりも短い期間で永久移植部材となる。
さらに、大静脈フィルタの送達または回収に関して、さらなる改善を実施することができる。大静脈フィルタの送達のために、大腿静脈または頸静脈を通じて、導入チューブを有する導入システムを患者の大静脈に経皮的に挿入することができる。導入アセンブリ120の一部が、従来技術のフィルタ113が患者の頸静脈154を通じて経皮的に送達される、従来技術の図1bに図示されている。図に示したように、折り畳まれた構成のフィルタ113は、該フィルタ113のアンカーフック116が内側のシース122の遠位端121を超えて延在する状態で、該遠位端121のところに留置される。次いで、アンカーフック116が導入チューブ130を望ましくないことに引掻くもしくは擦るのを避けるために、内側のシース122に被せて外側のシース126が配置される。次いで、内側のシース122及び外側のシース126は、押出部材132とともに導入チューブ130内を移動して、フィルタ113を患者の大静脈へと送達する。
フィルタの有効性を維持しながら、アンカーフックが導入チューブの外壁または血管を望ましくないことに引掻くもしくは擦るという懸念を低減する特徴を備えた下大静脈フィルタを設計することが、これまでの課題であった。
本発明の一実施形態は、一般に、患者の大静脈への送達及び大静脈からの回収を単純化するように構成された、除去可能な大静脈フィルタを提供する。該フィルタは、送達及び回収が容易なように成形される。該フィルタは、主ストラットと補助ストラットとを含んでおり、各ストラットが、第1端と、該第1端から長手方向軸線に沿ってアーチ状に、かつ半径方向軸に対して直線的に延在するアーチ状部分とを有する。
本発明は、折り畳まれた状態と拡張状態を有し、血管内で血栓を捕捉する、除去可能な大静脈フィルタを提供する。一実施形態では、該フィルタは、複数の主ストラットを備える。拡張状態にある各主ストラットは、主ストラット第1端からアンカーフックまで延在する。各主ストラットは、長手方向軸線に沿ってアーチ状に、かつ半径方向に直線的に延在する。複数の主ストラット第1端は長手方向軸線に沿って一緒に取り付けられる。フィルタは、複数の補助ストラットをさらに備える。拡張状態にある各補助ストラットは、補助ストラット第1端から自由端まで延在する。複数の補助ストラットは長手方向軸線に沿ってアーチ状に、かつ半径方向に直線的に延在する。複数の補助ストラットは、長手方向軸線に沿って一緒に取り付けられる。複数の補助ストラットは血管内で拡張状態にあるときフィルタを中心に位置づける。
他の実施形態では、除去可能な大静脈フィルタは、主ストラット第1端と補助ストラット第1端とを軸線方向に収容するハブを具備する。該フィルタは、複数の主ストラットと反対側でハブから延在する、血管からフィルタを除去するための取出しフックをさらに具備する。
さらに他の実施形態では、補助ストラットの対が、主ストラットの対の間に位置決めされる。補助ストラットの各対は、該補助ストラットの連結端の近くで撚り合わせ部分を形成するように撚り合わされる。補助ストラットの撚り合わせ部分は、ストラットを効果的に補剛し中心に配置する機能を高めて、フィルタが血管内に配置されたときに傾くのを防ぐ。したがって、ストラットと血管との間の係合が最小限に抑えられて、ストラットが血管内で内皮を増殖させる可能性を低減する。撚り合わせ部分の他の特徴は、補助ストラットが主ストラットに絡まるのを防ぐ、または少なくとも最小限に抑えることである。
本発明の他の態様、特徴、及び利点は、以下の説明及び冒頭の特許請求の範囲を添付図面と併せて考慮することで明らかになる。
本発明の一実施形態によれば、図2は、腸骨静脈54、56内を通って心臓に向かい、肺動脈に流入する血液によって運ばれる血栓を溶解させる、または捕捉する目的で、大静脈50に埋め込まれた大静脈フィルタ20を示す。図に示したように、腸骨静脈は、接合部58のところで大静脈50に合流する。腎臓62からの腎静脈60は、接合部58の下流で大静脈50に接合する。接合部58と腎静脈60との間の大静脈50の部分は、大静脈フィルタ10が大腿静脈の1つを通じて経皮的に配置されている、下大静脈52を画定する。大静脈フィルタ10の長さが、下大静脈52の長さよりも短いことが好ましい。フィルタの下部が腸骨静脈に及ぶ場合、フィルタの有効性が損なわれることになり、フィルタワイヤが腎静脈の起点に交差する場合、該フィルタワイヤは、腎臓からの血液の流れに干渉する虞がある。
本発明のこの実施形態について、フィルタ10が示される図3〜9に即してさらに論じる。図3aは、ハブ11から出る第1端をそれぞれ有する4本の主ストラット12を含む、拡張状態にあるフィルタ10を示す。ハブ11は、主ストラット12の第1端14を中心点Aのところで合わせて圧着し、フィルタの中心軸または長手方向軸線Xに沿ってまとまった束にすることによって取り付けられる。ハブ11は、ストラットを形成するために使用されるワイヤ寸法の最小径を有する。
主ストラット12が、超弾性材料、ステンレス鋼ワイヤ、ニチノール、コバルト−クロム−ニッケル−モリブデン−鉄合金、もしくはコバルトクロム合金、または自己開放型もしくは自己拡張型フィルタをもたらす他のいずれか適切な超弾性材料から形成されることが好ましい。この実施形態では、主ストラット12が、直径少なくとも約0.015インチの円形断面を有するワイヤから形成されることが好ましい。言うまでもなく、主ストラットが必ずしも円形または円形に近い断面をもつ必要はない。例えば、主ストラット12を、それらを通る血流を非乱流に維持するように、丸みを帯びた縁部を備える任意形状にすることができる。
図3a及び図3bに示したように、各主ストラット12は、緩やかなS字形を有するアーチ状部分16を含む。各アーチ状部分16は、フィルタ10の長手方向軸線もしくは中軸Xから離れて緩やかに曲がるように構成された第1の湾曲部20と、フィルタ10の長手方向軸線に向かって緩やかに曲がるように構成された第2の湾曲部23とを備えて形成される。一実施形態では、主ストラット12は、遠位端14から約5mm延在してハブ11内に錨着する、まっすぐな部分を含む。第1の湾曲部20の長さは、約8〜12mmにすることができ、曲率半径は、約60〜80mmにすることができる。第2の湾曲部23の長さは、8〜15mmにすることができ、曲率半径は、約40〜60mmにすることができる。以下で図4に即してより詳細に説明するように、ストラット12上には、長手方向軸線Xから半径方向外側に延在する、遠位の曲がり部43が形成される。この遠位の曲がり部43は、長さ1〜7mm、好ましくは2〜4mmにすることができるが、まっすぐな遠位部分は、長さ15〜25mmである。各アーチ状部分16の緩やかな曲がり部によって、主ストラット12上の突出または屈曲点が実質的に回避され、損傷を与えることなく血管壁に係合するのに役立つ。
図3bに示したように、主ストラット12は、フィルタ10が血管内の送達位置に配置されたときに血管壁に錨着することになるアンカーフック26のところで終端する。主ストラット12は、アンカーフック26を血管に係合させる拡張状態と、フィルタ回収または送達のための折り畳まれた状態との間で動くように構成される。拡張状態では、各アーチ状部分16は、第1端14からアンカーフック26まで、長手方向軸線Xに沿ってアーチ状に(図3aに示したように)延在し、半径方向軸Rに対して直線的に(図8aに示したように)延在する。図8aに示したように、主ストラット12は、第1端14から半径方向に延在して、半径方向軸Rを画定する。この実施形態では、主ストラット12は、半径方向軸Rに対して直線的に延在し、他のストラットと絡まるのを避ける。
以下でさらに詳細に説明するように、折り畳まれた状態で、各アーチ状部分16の緩やかな曲がり部は、フィルタの回収または送達のために各アンカーフック26が長手方向軸線Xに面するように、各主ストラット12を長手方向軸線Xに沿って別の主ストラット12と交差させる。
フィルタ10が血管内に配置されると、アンカーフック26は、血管壁と係合してフィルタを血管内で固定するための第1の軸線方向部分を画定する。アンカーフック26は、フィルタ10が置かれた血管内の送達位置から該フィルタ10が移
動するのを防ぐ。主ストラット12は、フィルタ10が自由に拡張されるときに該フィルタ10が直径約25mm〜45mm、長さ約3cm〜7cmになるように、成形かつ寸法設定される。例えば、フィルタ10を、直径約35mm、長さ約5cmにすることができる。主ストラット12は、フィルタが配置されるときにアンカーフック26が血管壁へと錨着する、十分なばね強度を有する。
動するのを防ぐ。主ストラット12は、フィルタ10が自由に拡張されるときに該フィルタ10が直径約25mm〜45mm、長さ約3cm〜7cmになるように、成形かつ寸法設定される。例えば、フィルタ10を、直径約35mm、長さ約5cmにすることができる。主ストラット12は、フィルタが配置されるときにアンカーフック26が血管壁へと錨着する、十分なばね強度を有する。
この実施形態では、フィルタ10は、図3aに示したようにやはりハブ11から出る、連結端32を有する複数の補助ストラット30を含む。ハブ11は、連結端32を補助ストラット30の中心点Aのところで主ストラット12とともに圧着することによって取り付けられる。この実施形態では、各主ストラット12は、主ストラット12と並んだ関係にある2本の補助ストラット30を有する。補助ストラット30は、連結端32から自由端34まで延在して、拡張状態にあるフィルタ10を血管内で中心に位置づける。図に示したように、各補助ストラット30は、アンカーフック26を血管と係合させるために、連結端32から自由端34まで、長手方向軸線に沿ってアーチ状に延在し、半径方向軸に対して直線的に延在する。主ストラット12と同様に、補助ストラット30は、半径方向軸に対して直線的に延在し、他のストラットと絡まるのを避ける。
補助ストラット30は、主ストラット12と同じタイプの材料から作製することができる。ただし、補助ストラット30は、主ストラット12よりも小さい直径、例えば、少なくとも約0.012インチの直径にすることができる。この実施形態では、各補助ストラット30は、第1の弧40と第2の弧42とから形成される。第1の弧40は、連結端32から、長手方向軸線Xから離れるように延在する。第2の弧42は、第1の弧40から、長手方向軸線Xに向かって延在する。図に示したように、1本の主ストラット12の両側に2本の補助ストラット30が配置されて、フィルタ10の網状構成の一部を形成する。溶接に起因したガルバニック腐食または材料内の分子変化の可能性を最小限に抑えるために、ハブ11が、主ストラット及び補助ストラットと同一の材料で作製されることが好ましい。
自由に拡張されると、補助ストラット30の自由端34は、半径方向外側に向かって直径約25mm〜45mmに拡張する。例えば、補助ストラット30は、半径方向外側に向かって直径約35mm〜45mmに拡張することができる。自由端34の第2の弧42は、血管壁に係合して、血管壁が係合される第2の軸線方向部分を画定する。補助ストラット30は、フィルタ10がその中に配置される血管の中心周りで、該フィルタ10の位置を安定させる働きをする。
その結果、フィルタ10は、血管壁に長手方向に係合する、ストラットの2つの層または部分を有する。フィルタ10の長さが、主ストラット12の長さによって画定されることが好ましい。さらに、ハブ11の直径は、主ストラット12と補助ストラット30とを含む束のサイズによって画定される。この実施形態では、各補助ストラット30の直径が縮小されているので、8本の補助ストラット30は、ハブ11の直径またはフィルタ10の全長を最小限しか増大させない。これは、フィルタ10を血管壁に対して中心に位置づけられた姿勢に維持しながら達成され、フィルタ10の網状構成の一部として形成される。図に示したように、取出しフック46が、ハブ11から主ストラット12及び補助ストラット30とは反対側に延在する。
この実施形態では、各アーチ状部分16は、厚さが少なくとも約0.015インチであり、引張強度が1平方インチ当たり約285,000ポンド(psi)〜330,000psiである。各アンカーフック26は、アーチ状部分16と一体であり、アーチ状部分の厚さ及び引張強度を有する。各補助ストラット30は、厚さが少なくとも約0.012インチであり、引張強度が約285,000psi〜330,000psiである。
図3cは、フィルタ10を、送達または回収のために送達/回収チューブ94内に配置された、折り畳まれた状態で示す。図に示したように、フィルタ10は、各主ストラット12が長手方向軸線Xに沿って別の主ストラット12と交差するように成形される。その結果、折り畳まれた状態では、アンカーフック26は、フィルタ10の回収及び送達のために裏返るように、または内向きに長手方向軸線Xを向くように構成される。このアンカーフック26の裏返った、または内側を向く構成は、フィルタ10の送達及び回収の単純化を可能にする。例えば、本発明のフィルタ10が、折り畳まれた状態ではアンカーフック26を互いに向き合わせるように成形されるので、該アンカーフック26が、送達/回収チューブの内壁を擦り、引掻き、または引き裂くという懸念がなくなる。対向した主ストラットの対を互いに交差させるために、主ストラットの平面に対して直角に、すなわち、図3bの紙の平面に対して直角に、該ストラットを1〜2°曲げることによって、対向する主ストラットの対を偏倚させることができる。一実施形態では、第1の湾曲部20と第2の湾曲部23との間の領域またはその近くでストラットを曲げることによって、偏倚させることができる。これによって、対向した2本の主ストラット12は、アーチ状に延在する各ストラットの平面で見たときに、ほぼ平行に延在することができる。実際、頸静脈もしくは大腿静脈を通じたフィルタ10の送達または回収時の、内側及び外側の送達/回収シースのセット(従来技術の図1b参照)を排除することができる。むしろ、ループスネア機構を備えた送達/回収チューブを1つだけ使用して、本発明のフィルタ10を送達または回収することができる。
さらに、折り畳まれた状態では、アーチ状部分16、第1の湾曲部20、または第2の湾曲部23が第1の直径D1を占めるように、各主ストラット12は、長手方向軸線Xに沿って別の主ストラット12と交差するように構成される。この実施形態では、第1の直径は、フィルタの回収または送達のためにアンカーフック26が占める第2の直径D2よりも大きい。フィルタ10を患者から除去する間、アーチ状部分16の第1の直径が、回収経路をひらいて、シースまたは血管からアンカーフック26に加わる半径方向力を低減する役割を果たすことがわかった。アンカーフック26に加わる半径方向力を低減すると、患者からフィルタ10を除去する間に該アンカーフック26がシースの内壁を擦る、引掻く、または引き裂くのを防ぐのに役立つ。
本発明のこの実施形態では、フィルタ10をいずれか適切な導入(送達または回収)チューブによって送達または回収できることに留意すべきである。ただし、導入チューブが、内径約4.5フレンチ〜16フレンチであることが好ましく、約6.5フレンチ〜14フレンチであることがより好ましい。
図4は、主ストラット12の上に形成された、長手方向軸線Xから半径方向外側に延在する遠位の曲がり部43を含む、主ストラット12を示す。図4に示したように、遠位の曲がり部43は、約0.5度〜2度、好ましくは1.0度の角度で外側に延在することができる。遠位の曲がり部43は、ほぼまっすぐなストラット部分の端部に配設されたアンカーフック26から離隔して配置することができる。遠位の曲がり部43によって、フィルタ10は、送達または回収のために折り畳み可能なままでありながら、本来可能なよりも小さい内径の血管で血栓を効果的にフィルタできるようになる。さらに、遠位の曲がり部43は、血管壁のところで、アンカーフック26のより堅固な係合をもたらす。アンカーフック26と血管壁との係合部で、主ストラット12は、血管壁を外側に押し、血管壁は主ストラット12をフィルタ10の長手方向軸線Xに向かって内側に押す。好ましい一実施形態では、アンカーフック26は、主ストラット12の最後の部分に対して50〜80°、好ましくは50〜60°の角度に曲げられている。
図5は、ハブ11での図3aのフィルタ10の断面図を示す。図に示したように、ハブ11は、4本の主ストラット14の第1端14と補助ストラット30の連結端32との束を収容する。図5は、さらに、主ストラット12及び補助ストラット30の構成を描く。この実施形態では、主ストラット12は、2本の補助ストラット30の間で離隔される。言うまでもなく、本発明の範囲または精神から逸脱することなく、主ストラット12を、他のいずれか適切な望ましい数の補助ストラット30の間で離隔することができる。
この実施形態では、図6a及び図6bは、ともに、下大静脈52内に部分的に配置されたフィルタ10を示す。図6aは、フィルタ10が患者の血管系を通じて送達チューブ48によって送達される様子を示し、図6bは、フィルタ10が患者の頸静脈を通じて送達チューブ50によって送達される様子を示す。フィルタ10を配置するために、送達チューブが、該送達チューブの遠位端が配置場所にくるように、患者の血管に経皮的に挿通される。この実施形態では、ワイヤガイドを使用して、送達チューブを配置場所に案内することが好ましい。図6aでは、フィルタ10は、送達チューブ48の近位端から通され、取出しフック46が先導し主ストラット12のアンカーフック26がフィルタ保持部材によって保持された状態で、患者の大腿静脈を経由して送達される。
図6bでは、フィルタ10は、送達チューブ50の近位端から通され、主ストラット12のアンカーフック26が先導し取出しフック46が後続する状態で、患者の頸静脈を通じて送達される。この実施形態では、遠位端に押出部材を有する押出ワイヤを、送達チューブ50の近位端を通じて送り込み、それによって、フィルタ10が送達チューブ50の遠位端に達して所望の場所にくるまで該フィルタ10を押すことができる。
配置の間、補助ストラット30が初めに拡張して、フィルタを血管内で中心に位置づけ、バランスを保たせる。補助ストラットの自由端が送達チューブ48または50の遠位端から現れると、補助ストラット30は、図6a及び図6bに示した拡張位置へと拡張する。第2の弧42は、血管の内壁に係合する。補助ストラット30の第2の弧42は、血管の中心周りでフィルタ10の姿勢を安定させる働きをする。頸静脈を通じて送達するときには(図6b)、フィルタ10は、その後、完全に配置されるまで押出ワイヤ(図示せず)によってさらに押される。
フィルタ10が大静脈内で完全に拡張したときには、主ストラット12のアンカーフック26及び第2のストラット30の第2の弧42は、血管壁に係合している。主ストラット12のアンカーフック26は、フィルタ10を血管内の配置場所に錨着しているので、血流によってフィルタ10が血管内を移動するのを防いでいる。その結果、フィルタ10は、該フィルタの長さに沿って軸線方向に離隔して配置されたストラットの2つのセットによって支持される。
図7は、下大静脈52内に配置された後で完全に拡張したフィルタ10を示す。図に示したように、下大静脈52は、フィルタ10が見えるように切り欠かれている。血流BFの方向は、図7にBFと表示された矢印によって指示されている。主ストラット12の端部にあるアンカーフック26は、下大静脈52の内層に錨着した状態で示されている。アンカーフック26は、バーブ29を含んでおり、該バーブは、一実施形態では、フィルタのハブ11に向かって突き出ている。バーブ29は、フィルタ10を配置場所に保持する働きをする。
主ストラット12のばね付勢構成は、さらに、アンカーフック26を血管壁に係合させ、フィルタを配置場所に錨着させる。主ストラット12がばね付勢構成であるので、該主ストラット12は、血管壁を、ストラットと血管壁との間の係合点または係合線のところで当接して拡張させることによって拡大させる傾向にある。この拡大は、図示していないが、当業者には理解されよう。最初の配置後、フィルタ10に加わる血流の圧力が、バーブ29を下大静脈52の内層に錨着した状態に維持するのに寄与する。図7に見られるように、補助ストラット30の第2の弧42は、やはり、血管壁に係合するためのばね付勢構成を有する。
図7に見られるように、ハブ11及び取出しフック46は、アンカーフック26が血管内で錨着される場所から下流に位置決めされる。ストラット12及び30によって捕捉されると、血栓は、フィルタに留まったままになる。その後、フィルタ10を血栓とともに大静脈から経皮的に除去することができる。フィルタ10が除去されるときには、取出しフック46が、初めに取出しフック46の方向で大静脈に経皮的に導入された回収器具によって把持されることが好ましい。
図8aは、半径方向軸Rに対する、主ストラット12と、補助ストラット30と、ハブ11とによって形成された網状構成またはパターンを描く。図8aに示した網状パターンは、肺塞栓症の可能性を防ぐために、血流中で運ばれる血栓を心臓及び肺に到達する前に捕らえる働きをする。網状パターンは、患者の血管系内で運ばれるのが望ましくないサイズの血栓を捕らえて阻止するようにサイズ設定される。ハブは、そのサイズが小さいので、血流を最小限しか妨げない。
図8aは、互いに対してほぼ等しい角度間隔にある主ストラット及び補助ストラットを含む網状パターンを描く。網状パターンは、主ストラット及び補助ストラットを血流に対して均等に配置し、血栓を捕捉する可能性を増大させる。ただし、図8bに示したように、主ストラット312のセット及び補助ストラット330のセットを、それぞれ独立して、各部分で半径方向軸R´に対してほぼ均等に離隔できることを理解すべきである。例えば、補助ストラット330を他の補助ストラット330に対して均等に離隔することができ、主ストラット312を他の主ストラット312に対して均等に離隔することができる。その結果、大静脈の断面図(線8−8に沿って得られる)によって示されるこの実施形態の網状パターンは、主ストラット312と補助ストラット330との間に非一様または不均等な間隔をもつことになる。
図9aは、回収装置65の一部がフィルタ10を下大静脈52から除去する手順で使用される様子を示す。この実施例では、回収装置65は、頸静脈を通じて上大静脈に経皮的に導入される。この手順では、回収装置65の除去カテーテルまたはシース68が上大静脈に挿入される。遠位端にループスネア72を有するワイヤ70が、除去シース68内に通され、シース68の遠位端を通って出てくる。次いで、ワイヤ70は、ループスネア72がフィルタ10の取出しフック46を捕捉するように、回収装置の近位端からいずれか適切な手段によって操作される。シース68を押しながらワイヤ70を引く反対牽引法を使用して、シース68がフィルタ10に被せて通される。
シース68がフィルタ10に被せて通されるにつれて、主ストラット12、またその後、補助ストラット30が、シース68の縁部に係合し、ハブ11のところでフィルタの長手方向軸線に向かって枢動させられ、または曲げたわみを受ける。長手方向軸線に向かって枢動すると、ストラット12及び30の端部が血管壁から引込められる。これによって、除去手順では血管壁上に表面の傷74及び小さい点状傷76が創られる。図に示したように、表面の傷74は、補助ストラット30の端部によって創られ、小さい点状傷76は、主ストラット12のアンカーフック26によって創られる。ただし、患者からフィルタを除去するために、他のいずれか適切な手順を実施できることに留意すべきである。
フィルタ10がより長い期間にわたって血管内に留置されている場合、血管壁内膜層の新生血管過増殖によって主ストラット12が覆われることがある。ストラット12のばね付勢構成及びストラット12の外端部が中心軸に対し半径方向外向きであることによって、ストラットが血管壁との接触面に沿って血管壁を拡張させるので、ストラットが覆われる傾向は増大する。ストラット12を覆う内膜層がフィルタ10の錨着固定を強めるので、ストラットは血管壁の動きに従うことになり、フィルタの移動が回避される。ストラット12が内膜層によって覆われても、血管壁に大きな損傷を与えることなくフィルタ10を除去することができる。ストラットを覆う内膜層は、壁に平行に作用する引張力を制限するので、過増殖した層を破壊する代わりに、管を通すようにストラットが容易に引き出される。内膜層が引き裂かれると治癒が困難であるが、フックによって生じる小さい切り傷以上の損傷を与えることはなく、こうした切り傷は容易に治癒する。
この装置の実施形態は、円形断面を有するワイヤから構築されるものとして開示したが、適切な材料のチューブから、レーザー切断、放電加工、もしくは他のいずれか適切なプロセスによって切断することもできる。
主ストラット及び補助ストラットは、形状記憶合金など、自己開放型または自己拡張型フィルタをもたらすいずれか適切な材料から形成することができる。形状記憶合金は、転移温度よりも高い温度に加熱されると堅くなる、すなわち、記憶された状態に戻るという、望ましい特性を有する。本発明に適した形状記憶合金は、より一般的に知られているニチノールという名称で市販される、Ni−Tiである。この材料は、転移温度よりも高い温度に加熱されると、マルテンサイトからオーステナイトへと相変態を起こし、その結果、該材料は、記憶された状態に戻る。転移温度は、合金元素であるNiとTiとの相対比率、及び合金添加剤の任意含有によって決まる。
他の実施形態では、主ストラット及び補助ストラットの両方が、ヒトの正常な体温である約98.6°Fよりもわずかに低い転移温度を有するニチノールから作製される。ゆえに、フィルタが大静脈内に配置されて正常な体温にさらされると、ストラットの合金はオーステナイト、すなわち記憶された状態へと変態し、これが本発明においてフィルタが血管内に配置されたときの拡張構成である。フィルタを除去するには、フィルタを冷却し、材料をオーステナイトよりも延性のあるマルテンサイトに変態させて、ストラットに可鍛性を与える。したがって、フィルタをより容易に折り畳んでシースに引き入れて回収することができる。
他の実施形態では、主ストラット及び補助ストラット40の両方が、ヒトの正常な体温である約98.6°Fよりも高い転移温度を有するニチノールから作製される。ゆえに、フィルタが大静脈内に配置されて正常な体温にさらされるとき、ストラットはマルテンサイト状態にあるので、該ストラットは所望の形状に曲げるまたは成形するのに十分な延性があり、これが本発明における拡張構成である。フィルタを除去するには、フィルタが堅くなって記憶された状態に戻るように、フィルタを加熱して合金をオーステナイトに変態させる。これがフィルタの折り畳まれた構成である。
図10及び図11に示した他の実施形態では、フィルタ420は、ハブ442から延在する4本の主ストラット438と8本の補助ストラット440とを含む。各主ストラット438は、バーブ454を備えたアンカーフック452で終端する。主ストラット438は十分なばね強度を有し、フィルタが大静脈436内に配置されると、アンカーフック452と、特にバーブ444とが、大静脈436の血管壁へと錨着してフィルタ420が送達位置から移動しないようにする。フィルタ420に加わる血流の圧力は、バーブ454を大静脈436の内層に錨着した状態に維持するのに寄与する。
1対の補助ストラット440が、隣接した主ストラット438の間に位置決めされる。各補助ストラット440は、ハブ442から延在し、中心軸444の方を向く先端462で終端する。先端462は、ハブ442と主ストラット438のアンカーフック454との間に長手方向に位置する。隣接した主ストラット間に位置決めされる補助ストラット440の各対の連結端は、撚り合わされて、撚り合わせ部分464を画定する。
撚り合わせ部分464が補助ストラット440の各対を効果的に補剛するので、より細い補助ストラットを使用して、血管内でフィルタを中心に配置するための適切なバランス力をもたらすことができる。加えて、撚り合わせ部分のさらなる利益は、補助ストラットが主ストラットに絡むのを防ぐことである。さらに、補助ストラット440を撚ることによって、ネットもしくはフィルタのマスクの少なくとも一部のサイズを調節することができる。
補助ストラット440は、主ストラット438と同一のタイプの材料から作製することができ、また、主ストラットを形成するために使用されるのと同一のプロセスによって形成することができる。ただし、補助ストラットを、主ストラットよりも小さい直径にすることができる。撚り合わせ部分464を形成するには、ストラットがハブ442に取り付けられた後で、隣接した主ストラット438間に位置決めされた補助ストラット440の各対を互いに撚り合わせればよい。各撚り合わせ部分464は、1個もしくは複数の撚りを含む。例えば、各撚り合わせ部分464には、最大約10個までの撚りを有することができる。特定の実装形態では、各部分464の撚りの数を、約3〜5個にすることができる。撚りの数を増加させると、互いに撚り合わされた補助ストラットの対の剛性が高まる。ガルバニック腐食の可能性を最小限に抑えるために、ハブ442が、主ストラット及び補助ストラットと同一の材料から作製されることが好ましい。
図11は、主ストラット438と、補助ストラット440と、ハブ442とによって形成された網状パターン(「ネット」)を示す。このネットは、血栓が心臓及び肺に到達する(血栓が肺塞栓症を引き起こす虞がある)のを防ぐために、血流中で運ばれる血栓を捕らえる働きをする。ネットは、患者の血管系内で望ましくないサイズの血栓を捕らえて阻止するようにサイズ設定される。図示したように、ストラット438は、ストラット間にほぼ等しい角度間隔を有する。
ハブ442及び該ハブに取り付けられた取出しフック466は、アンカーフック452が血管436内で錨着される場所よりも下流に位置する。ストラットによって捕捉されると、血栓は、フィルタ420に留まったままになる。その後、フィルタ420を血栓とともに大静脈から経皮的に除去することができる。フィルタ420が除去されるとき、取出しフック466が、通常、大静脈に経皮的に導入された回収フックによって把持される。
本発明を好ましい諸実施形態に関して説明したが、言うまでもなく、特に以上の教示を考慮すれば当業者には修正が実施できるので、本発明がそれら好ましい実施形態だけに限定されないことが理解されよう。
Claims (17)
- 折り畳まれた状態と拡張状態を有する、血管内で血栓を捕捉する除去可能なフィルタであって、複数の主ストラットであって、前記拡張状態において、各主ストラットが、主ストラット第1端からアンカーフックまで延在し、各主ストラットが長手方向軸線に沿ってアーチ状に延在するとともに半径方向に直線的に延在するアーチ状部分を有し、前記複数の主ストラット第1端が前記長手方向軸線に沿って一緒にされた、複数の主ストラットと、複数の補助ストラットであって、前記拡張状態において各補助ストラットが、補助ストラット第1端から自由端まで延在し、各補助ストラットが、前記主ストラットと同一の長手方向で、前記長手方向軸線に沿ってアーチ状に延びるとともに半径方向に直線的に延在し、前記複数の補助ストラットが前記長手方向軸線に沿って一緒に取り付けられ、前記複数の補助ストラットが前記血管内で前記拡張状態にある前記フィルタをセンタリングさせる、複数の補助ストラットと、を備え、前記折り畳まれた状態で各アンカーフックが前記長手方向軸線に面するように、各アーチ状部分が前記折り畳まれた状態で各主ストラットが前記長手方向軸線に沿って別の主ストラットと交差するように構成されることを特徴とする、除去可能なフィルタ。
- 前記複数の主ストラットの前記第1端を軸線方向に収容するように構成したハブと、前記ハブから前記複数の主ストラットとは反対側に延在し、前記血管から前記フィルタを除去するための取出しフックと、をさらに含む、請求項1に記載の除去可能なフィルタ。
- 前記アーチ状部分が、第1の湾曲部と第2の湾曲部を含み、前記第1の湾曲部が前記第1端から延在し、前記第2の湾曲部が前記第1の湾曲部から延在し、前記アンカーフックのところで終端する、請求項1に記載の除去可能なフィルタ。
- 前記第1の湾曲部が、前記フィルタの前記長手方向軸線から半径方向に延在するように構成され、前記第2の湾曲部が、前記フィルタの前記長手方向軸線に向かって半径方向に延在するように構成される、請求項3に記載の除去可能なフィルタ。
- 前記アーチ状部分、前記第1の湾曲部又は前記第2の湾曲部が第1の直径を占め、他方、前記アンカーフックが第2のより小さい直径を占めるように、各主ストラットが、前記折り畳まれた状態で前記長手方向軸線に沿って別の主ストラットと交差するように構成される、請求項3または請求項4に記載の除去可能なフィルタ。
- 前記主ストラットが、前記主ストラット上に形成され、前記長手方向軸線から半径方向外側に延在する遠位側の曲がり部を有する、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の除去可能なフィルタ。
- 前記遠位側の曲がり部が、約0.5度〜2度、好ましくは1.0度の角度で外側に延在する、請求項6に記載の除去可能なフィルタ。
- 前記遠位側の曲がり部が、実質的に真っ直ぐなストラット部分の端部に配設した前記アンカーフックから離隔して配置される、請求項6または請求項7に記載の除去可能なフィルタ。
- 前記第1及び第2の湾曲部が、前記フィルタの前記長手方向軸線と非平行関係になるように構成される、請求項3に記載の除去可能なフィルタ。
- 一対の対向する主ストラットが、前記ストラットを該ストラットの平面に直角に1度〜2度だけ曲げることによって偏倚している、請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の除去可能なフィルタ。
- 各主ストラットが、超弾性材料、ステンレス鋼ワイヤ、ニチノール、コバルト−クロム−ニッケル−モリブデン−鉄合金、またはコバルトクロム合金で形成される、請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の除去可能なフィルタ。
- 各補助ストラットが、超弾性材料、ステンレス鋼ワイヤ、ニチノール、コバルト−クロム−ニッケル−モリブデン−鉄合金、またはコバルトクロム合金で形成される、請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載の除去可能なフィルタ。
- 補助ストラットの対が、主ストラットの対の間に位置決めされており、補助ストラットの各対が、前記補助ストラットそれぞれの連結端の近くで撚り合わせ部分を形成するように互いに撚り合わされている、請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の除去可能なフィルタ。
- 各撚り合わせ部分が約1〜10の撚りを含む、請求項13に記載のフィルタ。
- 前記ストラットが転移温度を有する形状記憶合金で形成される、請求項1から請求項14までのいずれか1項に記載の除去可能なフィルタ。
- 前記ストラットの温度が前記転移温度にほぼ等しいか、あるいは前記転移温度よりも高いときに、前記ストラットが前記折り畳まれた状態になる、請求項15に記載の除去可能なフィルタ。
- 前記ストラットの温度が前記転移温度にほぼ等しいか、あるいは前記転移温度よりも高いときに、前記ストラットが前記拡張状態になる、請求項15に記載の除去可能なフィルタ。
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