JP2007526475A - 可変反射体を有するx線検出器用シンチレータ - Google Patents

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Abstract

本発明は感光性検出層(10)を有するX線検出器に関する。感光性検出層(10)の上には、X線(X)を光子(ν)に変換するシンチレーション層が設けられている。信号のゲイン及びS/N比を改善するため、光子(ν)はシンチレーション層(30)上に供されている反射体(40)によってシンチレーション層(30)へ反射される。反射体(40)の反射率は外部制御が可能である。これはたとえば、2つの電極間に設けられた電子インクの反射層(41,42,43)によって実現される。よって、像のシャープさ及び検出器のダイナミックレンジを改善するため、十分高いX線量で反射率を減少させることが可能である。

Description

本発明はシンチレーション層及び反射体を有するX線検出器のシンチレータに関する。さらに本発明は、そのようなシンチレータを有するX線検出器及びに関する空間分解X線検出方法にも関する。
フラットタイプダイナミックX線検出器(FDXDs)は、用途が特化された様々なX線装置で使用可能な汎用的検出器構成要素として、医療診療分野で次第に使用されだしている。FDXDと同様な検出器の重要な特徴は、低線量X線像及び像シーケンスを生成する能力である。間接変換型のFDXDのような検出器は、入射X線がシンチレータ後方に設けられているフォトセンサのアレイによって検出可能な可視光の光子に変換されることを特徴とするシンチレータを有する。シンチレータが光を全方向に等方的な放出をするので、一部の光子しか直接フォトセンサに到達しない。特許文献1では、意図しない光子の横方向広がりを制限するため、シンチレータは列を構築する。しかも、フォトセンサの下から放出される光の損失は、反射体又は、シンチレーション層上に備えられ、光子をシンチレータへ向けて反射させる反射層によって回避される。このようにして、光の収量、その感度及び検出器のS/N比を増大させることが可能である。しかし、シンチレーション層内部での反射された光子の散乱によって像のシャープさに対する負の影響もある。
米国特許出願公開第2003/0015665号明細書 米国特許第639785号明細書 米国特許第5442478号明細書 米国特許第5142406号明細書 米国特許第5463491号明細書 米国特許第5463492号明細書 米国特許第407565号明細書 P.Bonhote, E.Gogniat, M.Graetzel and P.V.Ashrit, Thin Solid Films, vol.350, pp.269, 1999年 P.Bonhote, E.Gogniat, F.Campus, L.Walder and M.Graetzel, Displays, vol.20, pp.137,1999年 F.Campus, P.Bonhote, M.Graetzel, S.Heinen and L.Walder, Solar Energy Mater. Solar Cells, vol.56, pp.281,1999年 R.L.Saxe, R.I.Thompson and M.Forlini, 12th International Display Research Conference, p.175,1982年 H.Rachner and J.H.Morrissy, Society for Automotive Engineering Publication No.830036,1983年
多くのX線像はX線源から検査物質を通過せずに入射する、所謂直接放射を含む。直接放射は、たびたびX線検出器のセンサ素子が飽和してしまうほどの非常に高い強度を有する。
最終的に、検出器は低線量X線像の取得のみならず、高線量像の取得に使用される場合もある。高線量像では、S/N比は重要ではない。より重要なことは、検出器の高い空間分解能である。しかし、空間分解能は、上述の型の反射体による悪影響を受けてしまう。
この状況に基づき、本発明の目的は、シンチレータを有するX線検出器の利用可能な条件範囲を拡張する手段を提供することである。
この目的は、請求項1の特性を有するシンチレータ、請求項11の特性を有するX線検出器及び、請求項12の特性を有する方法によって実現される。好適実施例は従属請求項で明らかにされる。
本発明に従ったシンチレータは以下の構成要素を有する。
-X線を光子へ変換するシンチレーション層。シンチレーション層に適する材料は最先端の研究から既知であり、たとえば、CsI:Tl、CsI:Na、YAG、BGO、GSO、LSO、NaI:Tl及びLuAPを有して良い。
-光子をシンチレーション層に向けて反射するために、シンチレーション層の少なくとも1つの面に隣接するように備えられている反射体。反射体はシンチレーション層と直接接触して良く、又は、シンチレーション層から離れていても良い。そして反射体は典型的にはそれぞれ異なる機能を有する複数の構成要素からなる。さらに反射体の反射率は外部の影響によって変化させることが可能であると考えられる。これに関連して、物体の“反射率”は、大抵の場合、物体によって反射される放射強度のパーセンテージで定義される。完全に透明な物体はたとえば、反射率0%である。その一方で、完全反射する物体は100%の反射率を有する。反射体の反射率変化は約5%以上変化可能なのが好ましく、最も好適には約50%以上である。反射体の反射率が光子の波長に依存する場合、スペクトル反射率を考慮した、より詳細な説明が必要になる。しかし以降では、簡明を期すため、反射率はシンチレータに有意な光子の全スペクトルで一定と仮定する。
-反射体の反射率を選択的に変化させるための制御装置。そのような制御装置及び可変反射率を有する反射体を完全に実現する様々な方法は、本発明の好適実施例に関連して説明される。
上述のシンチレータはX線検出器での使用が可能で、使用者が外部から制御可能という利点を有する。これにより、シンチレータの振る舞いを最適な形で目下の用途への要求に適合させることが可能となる。たとえば、高感度かつ良好なS/N比が望ましい場合には反射率を高く設定して良い。高線量X線が利用可能な場合には、シンチレータが隣接する感光性検出器にあまり光子を放出しないように、反射率は先ほどとは反対に低くなるように選択されて良い。従って検出器のセンサ素子は飽和レベルに到達し、その後検出器のダイナミックレンジは増大する。さらに、光子が反射されないことは像のシャープさという点では有利である。
シンチレータの好適実施例に従うと、反射体及び制御装置は、反射率が局所的に異なるように変化させる。換言すると、反射体は至る所で同一の反射率を有する必要がなく、反射体の異なる領域は、各異なる反射率を示して良い。極端な場合では、反射率は反射体の各点で個別に設定されて良い(ここで反射体は変化可能な反射率の点に離散的又は連続的に分割されて良い)。局所的に変化可能な反射率を用いて、反射光子の量を像のそれぞれ異なる領域について個別的に調節ことが可能である。よって、直接X線放射領域では、光子での発光はたとえば、反射率を小さく設定することで減少させることが可能である。他方、低X線量の領域における光子の高反射率は局所的に高感度及び良好なS/Nを提供する。
シンチレータの別な実施例に従うと、反射体及び制御装置は反射率を徐々に変化させるように適合している。これは、反射率が0%から100%までの間に3つ以上の離散的な値であって良いことを意味する。特に、反射率は最小たとえば0%と、最大たとえば100%との間で連続的な調節が可能である。漸進的に変化させることが可能なため、反射率は目下の用途に対してより良く適合させることが可能である。しかも、漸進的変化可能性は局所的に異なる変化可能性と組み合わせるのが好ましい。よって、反射体の全ての点は理想的には連続範囲から選択された各点独自の反射率に設定されて良い。
反射体の具体的な実現態様に依存して、反射率は技術的理由のため、2つ又は少数の手順でのみ変化して良い。反射率が非常に微細なスケールで空間的に変化可能な場合、しかし、反射率の漸進的変化は少なくとも近似可能である。ラスタグラフィック同様に、大きな領域での反射率の中間的な値は、不連続的に変化する反射率の微細スケールパターンによって生成することが可能である。
制御可能な反射体の好適実施例に従うと、これは、所謂“電子インク”又は“電子ペーパー”(以降では“Eインク”と略記する)の反射層を有して良い。さらに、反射体は、反射層の反対面上に設けられる少なくとも2つの平面電極構造を有して良い。シンチレーション層の反射率は電圧を外部制御可能な電極構造に印加することで操作可能である。Eインクは多くの異なる実施例において既知である。さらなる情報はたとえば、特許文献2並びにEインク社の出版物及び製品から見つけることが可能である。Eインクを有する反射体を実現することは、電気回路によって容易に制御可能であるという利点を有する。
少なくとも2つの平面電極構造を有する制御装置はまた、電圧及び/又は電流に依存する吸収特性を有する吸収層と組み合わせて使用しても良い。吸収層は2つの電極間に設けられる。この場合、全体としての反射体の反射率は、続いて、吸収層後部の(反射)構造に到達する光の量を決定する吸収層の透過特性を変化させることで間接的に変化する。平面電極構造の1つは吸収層へ向かう方向に高反射率を有する。吸収層の透過特性は、どの程度この反射率が高ければ実効的にその構造の反対面が見えるのかを決定する。上述の実施例では、吸収層は、印加電圧及び/又は印加電流に応答してその色を変化させる少なくとも1つのエレクトロクロミック物質を有するのが好ましい。吸収層はまた、印加電圧に依存して配置を変化させる懸濁粒子をも有して良い。なお、異なる配置は異なる透過特性であることを意味する。上述の実施例の別な開発例に従うと、電極のうちの少なくとも1つは2つ以上の単一電極から構成され、電圧は個別的に印加可能である。よって、電極構造のそれぞれ異なる領域は異なる電圧を有して良く、その結果として反射体の対応する領域の反射率はそれぞれ異なった値になる。よって、局所的に可変な反射率が実現可能となる。
本発明の他の実施例に従うと、反射体は異なる反射率を有する物質(流体、つまり気体及び/又は液体であることが好ましい)で選択的に満たされることが可能な格納容器を有する。“選択的に満たすこと”は定義により、そのような物質が格納容器から完全に除去される場合、つまり格納容器が空になる場合も含むことになる。格納容器の内容物が変化する最中で物質同士が混合しないように、物質は柔軟性を有する膜で隔離されているのが好ましい。反射率の変化はたとえば、小さな反射率を有する暗い又は半透明の流体と共に高反射率の物質を使用することで引き起こすことが可能である。さらに、シンチレーション層を有する面の反対側に位置する格納容器上面は反射性であって良い。この場合、格納容器中の半透明物質は高反射率となり、暗い物質は低反射率となる。あるいはその代わりに、化学的影響及び/又は電気化学的影響に応答して反射率及び/又は吸収を変化させる物質は上述の型の格納容器面上に設けられて良い。
本発明はさらに、光子の空間分解検出用センサ素子のアレイ及び、当該アレイに隣接して(直接的又は間接的に)配備されるシンチレータを有するX線検出器に関する。シンチレータは以下の構成要素を有する。X線を光子に変換するシンチレーション層、及びシンチレーション層内で生成される光子が、シンチレーション層又はシンチレーション層表面の一部へ反射されるように角度を変化させる手段を有する。
シンチレータに関連して上で説明したように、光の収量はX線検出器のような所与の応用における必要性に適合させることが可能である。光子が後方に反射されるように角度を調節するため、物理的に除去可能な反射層はたとえば、シンチレーション層上に設けられて良い。しかし、上述の型のシンチレータはこの目的で使用可能であることが好ましい。従って、X線検出器の詳細、利点、欠点及び改善点に関する詳細な情報に関するこれまでの説明は参考文献によってなされる。本発明はさらに、X線の空間分解検出方法に関する。本方法は以下の手順を有する。
a)シンチレーション層中でX線を光子に変換する手順。
b)感光性検出器に到達する光子を検出する手順。
c)検出器に到達しない光子をシンチレーション層へ反射させる手順。これは特に、検出器の反対面上のシンチレーション層を離れる光子だろう。
d)本方法の所望の感度、所望の空間分解能及び/又は所望のダイナミックレンジのような所与の基準に従った、手順c)における反射率を調節する手順。
本方法は一般的な形式として、上述の型のX線検出器又はシンチレータによって実行可能な手順を有する。従って、X線検出器の詳細、利点、欠点及び改善点に関する詳細な情報に関するこれまでの説明は参考文献によってなされる。
本発明はさらに、X線検出装置、特に医療用X線画像化装置たとえば、請求項11に記載のX線検出器又は請求項1から10までのいずれか1つに記載シンチレーション層を有するラジオグラフィ装置に関する。
本発明のこれら及び他の態様は以降で説明する実施例を参照することで明らかとなる。
以降では、本発明は添付の図を参照しながらの例示によって説明される。
図1は、フラットタイプダイナミックX線検出器(FDXD)の断面を図示している。しかしこの図は概略図に過ぎず、実際のスケール通りではない。検出器はその下部に、基板11上に各独立した感光性センサ素子12のアレイを有する検出器チップ10を有する。基板11は、センサ素子12のアドレス指定及び読み出し用電子機器をさらに有して良い。
検出器チップ10上にはシンチレータ20がある。シンチレータ20は、その最重要構成要素として、入射X線Xを可視光の光子νに変換するシンチレーション層30を有する。シンチレーション層30の下面を飛び出すこれらの光子はセンサ素子12によって検出可能である。図示されているように、シンチレーション層30は、互いが界面31で分離される複数のシンチレーション結晶から構成される。シンチレーション層はたとえば、材料が数μm直径の、空気によって分離されている長い柱を形成するようなCsI:Tlの気相成長によって作製されて良い。界面31は、あるシンチレーション結晶からその隣の結晶まで損失なく透過するのを防ぐことができるように典型的には高い光子反射率を示す。よって、光子の空間的な広がりは制限され、装置の光学的解像度は増加する。
シンチレーション層30上面に導光される光子νは原則として検出される際に失われる。これを防ぐため、シンチレーション層30の上に反射体(X線に対して半透明)を設ける方法が知られている。反射体40は当該光子を反射し、シンチレーション層30へ向ける。それによって当該光子は蓋然的に検出器チップ10に到達し、到達した光子はセンサ素子12によって記録される。低X線量で取得された像では、検出器の感度及びS/N比はこのようにして改善することが可能である。
しかし反射体40の欠点は、反射体からの光子νは繰り返し散乱され、かつ/又は、センサ素子12へ向かう途中で反射されることである。従ってそのような光子は、もはや元のX線Xの変換が起こる位置とは関連しない場所にあるセンサ素子12のアレイに到達する。よって、反射体の使用は到達可能な像解像度を減少させる。さらに、高X線量での像領域(直接X線放射によって露光された領域のような)では、センサ素子12に到達する光の量は飽和レベルを超えてしまうだろう。従ってそのような領域では、検出器のダイナミックレンジは減少する。
上述の問題を解決するため、可変反射率を有する反射体40の使用を提案する。図1の場合、反射体40はたとえば、電子インク(Eインク)の反射層42を有する。Eインクはゲル状マトリックスを有する。ゲル状マトリックスでは、たとえば明るい(白い)粒子41及び暗い(黒い)粒子43のように、異なる反射率を有する粒子が埋め込まれている。さらに、粒子は、電場が印加されたときに、それぞれ異なる方向を移動するように、それぞれ異なる静電特性を有する。反射層42を交差する方向に電場が印加されることで、明るい粒子41が反射体のある1つの面上たとえば下面、に集中し、暗い粒子がその反対面に集中することが可能となる。単純に電場の極性を変化させるだけで、この配置は反転可能となる。このようにして、反射体40の下面の反射率は外部から制御可能となる。
反射層42での電場発生及び制御用に、制御装置50及び2つの電極44a及び44bが供される。下部電極44a(X線及び光に対して半透明)はシンチレーション層30と反射層42との間に設けられている。それに対応する対向電極44b(X線に対して半透明)は反射層42上面に備えられている。両電極44a及び44bは、所定の大きさ及び極性の電圧を電極に印加することが可能な外部制御回路50と結合する。
上述の設計の利点は、低線量での画像化では、反射体40の反射率を高く設定することが可能なことである。それとは対照的に、基本的に良好な空間分解能が要求される高線量での画像化では、反射体40の反射率は小さな値に設定することが可能である。
図1で実現された状態が図示されている別な開発例では、構造化された電極構造を、2つの単一電極44a及び44bの代わりに使用して良い。これらの複数電極構造はたとえば、各独立して電圧印加することが可能な単一電極のマトリックスで構成されて良い。よって、そのような反射層42の反射率は局所的に異なるように設定することが可能である。それによって、像の異なる領域を、各領域の要求に従って最適化することが可能となる。反射層42で使用されるEインクの具体的な種類に依存して、反射率は、ただ2つの離散的手順で、又は漸進的に変化させることが可能である。漸進的変化とは、つまり3つ以上の離散的手順又は、連続的な変化のことである。漸進的変化可能性は“白”及び“黒”のような2つの極値のみならず、両者の中間であるグレイレベルの実現をも可能にする。
十分に微細な構造を有する複数電極構造が使用される場合、漸進的反射率もまた2値のEインクで近似して良い。この場合、ある反射率は、ミクロなパターン、又は、最小及び最大反射ユニットのディザリングパターン(印刷におけるラスタグラフィックス同様に)によってより大きな領域で近似される。この場合、複数電極構造におけるすべての単一電極は個別的にアドレスしてすることが可能となる。しかし、より大きな領域又は検出器全体が漸進的に可変な反射率で動作可能となるように単一電極のグループを組み合わせることも可能である。
図1で図示されたシステムの調節に従って、電極44aと電極44bとの間の電圧に応答して吸収特性(又は換言すると透過特性)を変化させる材料をEインクの代わりに使用して良い。この場合、上部電極44bの上面は、たとえば金属電極の使用、又は、ミラーコーティングの成膜によって高反射率にしなくてはならない。電極間の吸収層の高透過率は反射体40全体の高い実効反射率をもたらし、低透過率は低い実効反射率をもたらす。この目的に適する材料はたとえば、色素の酸化/還元によって色変化を示す、所謂エレクトロクロミック材料を有する。酸化/還元は電場及び/又は電流による制御が可能である。そのようなエレクトロクロミック材料に関する多くの例は文献(たとえば、非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3、特許文献3及び特許文献4)から見いだすことができ、たとえばセージエレクトロクロミックス社(SAGE Electrochromics)(ファリバルト郡、ミネソタ州、米国)から販売されている。
電極44aと電極44bとの間に印加される電圧に応答して吸収/透過特性を変化させる別なシステムは、所謂“懸濁粒子装置”に見いだすことができる。この装置の機能はEインクの機能と似ている。その機能とは、2つの電極間の流体中にランダムに分配されている吸収粒子は流体を透過する光を大きく減衰させることである。しかし電圧を電極に印加するときに、粒子は2つの電極間の非常に小さな領域を被覆するように配置(line up)される。それにより、この領域を透過する光の透過率はより大きくなる。そのような装置に関する多くの例は文献(たとえば、非特許文献4、非特許文献5、特許文献5、特許文献6及び特許文献7)から見いだすことができる。
可変反射率を有する反射体140における他の実施例の断面が図2に図示されている。そのような層を図1に図示された反射体40の代わりに使用することが可能である。反射体140は格納容器143から構成される。格納容器143の上面はX線に対して半透明で、下面では加えて光に対しても半透明である。格納容器143は固体材料の覆い、又は柔軟性材料の入れ物であって良い。内部では、格納容器143は柔軟性の壁又は膜144によって、2つの分室142及び145に分割されている。
分室142は連結器141を介して、及び分室145は連結器146を介して、それぞれ独立に満たされ、かつ/又は、空になって良い。たとえば、分室145のみが連結器146介して図2のように満たされているが、もう一方の分室142は基本的に空(容積0)である。反射体140の下面の反射率はそれぞれ異なる流体で2つの分室142及び145を満たすことで変化させることが可能である。たとえば暗い流体が分室145内にある場合、分室145は下からの入射光子を吸収し、下面の反射率を小さくする。それとは対照的に、もう一方の分室142内の流体は、格納容器143を満たすときに高反射率で光子を反射するように、明るい流体である。
あるいはその代わりに、第2流体142は半透明であって良い。この場合、格納容器上部の内側面は高反射率とならなくてはならない(たとえばミラーコーティングによって)。光子は半透明流体を透過し、格納容器上面で反射される。
さらに色の化学的及び/又は電気化学的変化を、可変反射率を有する反射体の実現に使用することは可能である。たとえば、格納容器143の内部表面を、適切な反応物で満たされた分室145に依存して反射及び/又は吸収特性を変化させる化学物質で被覆して良いだろう。
本発明に従ったシンチレータを有するX線検出器の設計を概略的に図示している。 可変反射率を実現する別な方法を図示している。

Claims (13)

  1. X線を光子に変換するシンチレーション層;
    光子を前記シンチレーション層に向けて反射するために、前記シンチレーション層の少なくとも1つの面近くに備えられている反射体;
    前記反射体の反射率は可変であって、その可変反射率を選択的に変化させる制御装置;
    を有するX線検出器用シンチレータ。
  2. 前記反射体及び前記制御装置は前記反射率を局所的に異なるように変化させることを特徴とする、請求項1に記載のシンチレータ。
  3. 前記反射体及び前記制御装置は前記反射率を漸進的に変化させることを特徴とする、請求項1に記載のシンチレータ。
  4. 前記反射率の漸進的変化は、高分解能においては前記反射率の不連続変化によって近似可能であることを特徴とする、請求項3に記載のシンチレータ。
  5. 前記反射体は2つの平面電極構造を有し、
    前記電極間には、電圧及び/又は電流依存する吸収特性を有する電子インク又は吸収層から構成される反射層が設けられている、
    ことを特徴とする、請求項1に記載のシンチレータ。
  6. 前記電極構造のうちの少なくとも1つは、複数の、選択的制御可能な単一電極から構成されることを特徴とする、請求項5に記載のシンチレータ。
  7. 前記平面電極構造のうちの1つは前記吸収層に向かう方向で高反射率を有することを特徴とする、請求項5に記載のシンチレータ。
  8. 前記吸収層は、エレクトロクロミック物質及び/又は懸濁粒子を有し、
    前記エレクトロクロミック物質及び/又は前記懸濁粒子は前記電極構造に印加される電圧に応答してそれらの配置を変化させる、
    ことを特徴とする、請求項5に記載のシンチレータ。
  9. 前記反射体はそれぞれ異なる反射特性及び/又は吸収特性を有する物質で選択的に満たされることが可能な格納容器を有することを特徴とする、請求項1に記載のシンチレータ。
  10. 前記反射体は化学的作用及び/又は電気化学的作用に応答して反射特性及び/又は吸収特性を変化させる物質を有することを特徴とする、請求項1に記載のシンチレータ。
  11. 光子の空間分解検出用センサ素子のアレイ及び、前記アレイに隣接して配備されるシンチレータを有するX線検出器であって、
    前記シンチレータは:
    X線を光子に変換するシンチレーション層;及び、
    前記シンチレーション層内で生成される光子が反射され、前記シンチレーション層へ向かうように、前記シンチレーション層表面の少なくとも一部で角度を変化させる手段;
    を有することを特徴とするX線検出器。
  12. シンチレーション層中でX線を光子に変換する手順;
    前記シンチレーション層から出て、感光性検出器に到達する光子を検出する手順;
    前記検出器に到達しない光子を前記シンチレーション層へ反射させる手順;
    当該方法の所望の感度、所望の空間分解能及び/又は所望のダイナミックレンジのような所与の基準に従って、前記の反射手順における反射率を調節する手順;
    を有するX線の空間分解検出方法。
  13. 請求項11に記載のX線検出器又は、請求項1から11までのうちのいずれか1つに記載のシンチレーション層を有するX線検出装置。
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