JP2007514665A - エノキシモン製剤ならびに心肥大および心不全の治療へのそれらの使用方法 - Google Patents

エノキシモン製剤ならびに心肥大および心不全の治療へのそれらの使用方法 Download PDF

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マイケル ブリストー
リチャード ゴークジンスキ
ノーブ ウェブ
ジャック ドメット
ドヒレン シャー
ポール ヤロシュ
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ミオゲン インコーポレイティッド
アベンティス ファーマシューティカル インコーポレイティッド
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Abstract

本発明は、40%から80%の非イオン界面活性剤を含む、薬物エノキシモンの製剤を提供する。これらの製剤を用いて心不全および心肥大を処置する方法も提供する。

Description

発明の背景
本出願は、2003年12月12日出願の米国特許仮出願第60/529374号の優先権の恩典を主張し、その全内容は、参照により本明細書に組み入れられる。
1. 発明の分野
本発明は、心臓学および医学の分野に一般的に関する。さらに具体的には、本発明は心肥大および心不全の処置に使用するための薬物エノキシモンの製剤に関する。
2. 関連技術の説明
心肥大は、高血圧症、機械的負荷異常、心筋梗塞、弁機能障害、ある種の心臓不整脈、内分泌障害および心臓収縮タンパク質遺伝子の遺伝子突然変異を含めた多数の形の心臓病に対する心臓の適応反応である。肥大反応は初期には心機能を高める代償メカニズムであると考えられているが、持続性の肥大は適応不全であり、心室拡大と心不全の臨床症候群とに至ることが多い。したがって、心肥大は心罹患および心死亡に関する独立したリスク因子として立証された(Levy et al., 1990)。
薬理学的作用物質を用いた処置は、心不全の症状発現を低減または排除するための主なメカニズムを依然として代表する。利尿薬は、軽症から中程度の心不全の第一線の処置を構成している。不幸にも通例使用されている利尿薬(例えばチアジド類)の多くは、多数の有害作用を有する。例えば、ある種の利尿薬は血清コレステロールおよびトリグリセリドを増加させる場合がある。さらに、利尿薬は重症心不全を患う患者には一般に無効である。
利尿薬が無効ならば血管拡張剤を使用できる。アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬(例えばエナロプリル(enalopril)およびリジノプリル)は、症状の軽減を提供するだけでなく死亡率も低下すると報告されている(Young et al., 1989)。しかし、ACE阻害薬も有害作用に関連し、その結果として、ある種の疾病状態(例えば腎動脈狭窄)を有する患者に禁忌となっている。同様に強心薬(すなわち心筋の収縮力を増加することにより心拍出量を改善する薬物)による療法は、胃腸障害および中枢神経系の機能障害を含めた有害反応の数々と関連している。
このように、今日使用されている薬理学的作用物質は特定の患者集団に大きな欠点を有する。新しく安全で有効な薬剤が入手できることは、現在利用可能な薬学的様式を利用できないか、またはそれらの様式から十分な軽減を受けられないかのいずれかである患者に確実に有益であろう。
発明の概要
このように本発明により、エノキシモンおよび約40〜80重量%の非イオン界面活性剤を含む薬学的製剤が提供され、このとき、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満である。非イオン界面活性剤は、製剤の約40%を超え、製剤の約45%を超え、製剤の約50%を超え、製剤の約55%を超え、製剤の約60%を超え、製剤の約64%を超え、製剤の約65%を超え、製剤の約66%を超え、製剤の約67%を超え、製剤の約70%を超え、製剤の約75%を超え、または製剤の約80%を構成しうる。具体的には、非イオン界面活性剤は製剤の約66%を含む。非イオン界面活性剤は、約45〜80重量%、約45〜75重量%、約45〜70重量%、約45〜66重量%、約50〜80重量%、約50〜75重量%、約50〜70重量%、約50〜66重量%、約55〜80重量%、約55〜75重量%、約55〜70重量%、約55〜66重量%、約60〜80重量%、約60〜75重量%、約60〜70重量%、約60〜66重量%を構成しうる。
非イオン界面活性剤は、グリセリルモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタンエステル、ポリビニルアルコール、エトキシル化ソルビタンエステル、エトキシル化脂肪酸、ポロキサマ、ポリグリコール化グリセリド、オリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、またはビタミンEトコフェリルポリエチレングリコールスクシネートのうち一つまたは複数から成りうる。非イオン界面活性剤は、ポリソルベート80でありうる。エノキシモンの粒子は微粉化されうるが、粒子径がバイオアベイラビリティに影響することから、すべての場合において粒子径約10ミクロン未満で存在するであろう。粒子径は、一様に約9ミクロン未満、約8ミクロン未満、約7ミクロン未満、約6ミクロン未満、約5ミクロン未満、約4ミクロン未満、約3ミクロン未満、約2ミクロン未満、または約1ミクロン未満でもありうる。製剤は、人工胃液中において15分間でエノキシモン含量の25%以下、30分間でエノキシモン含量の45%以上、45分間でエノキシモン含量の70%以上のインビトロ溶出プロファイルを生じうる。
約40〜80%の非イオン界面活性剤およびエノキシモン約20〜60ミリグラムを含むエノキシモンの投薬製剤も提供され、ここで、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満である。非イオン界面活性剤は、製剤の約40%を超え、製剤の約45%を超え、製剤の約50%を超え、製剤の約55%を超え、製剤の約60%を超え、製剤の約64%を超え、製剤の約65%を超え、製剤の約66%を超え、製剤の約67%を超え、製剤の約70%を超え、製剤の約75%を超え、または製剤の約80%を構成しうる。非イオン界面活性剤は、製剤の約66%を構成しうる。投薬製剤は、エノキシモン約20ミリグラム、約25ミリグラム、約30ミリグラム、約35ミリグラム、約40ミリグラム、約45ミリグラム、約50ミリグラム、約55ミリグラム、または約60ミリグラムを含みうる。 非イオン界面活性剤は、グリセリルモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタンエステル、ポリビニルアルコール、エトキシル化ソルビタンエステル、エトキシル化脂肪酸、ポロキサマ、ポリグリコール化グリセリド、オリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、またはビタミンEトコフェリルポリエチレングリコールスクシネートのうち一つまたは複数から成りうる。非イオン界面活性剤は、ポリソルベート80でありうる。エノキシモンは、例えば約10ミクロンを超えない一様な粒子径に微粉化されうるし、また、エノキシモン粒子は、約9ミクロン未満、約8ミクロン未満、約7ミクロン未満、約6ミクロン未満、約5ミクロン未満、約4ミクロン未満、約3ミクロン未満、約2ミクロン未満、もしくは約1ミクロン未満でありうる。エノキシモンの投薬量は、エノキシモン25mgまたは50mgから成りうる。
長期間投薬または定常状態の投薬の際に多様な薬物動態パラメータを生じる薬学的製剤も提供される。本明細書に使用する「投薬」は、薬物レベルの基準化が達成された後の投薬のことを呼ぶものとする。
エノキシモンおよび66%のポリソルベート80を含む薬学的製剤であって、ここで、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満であり、該製剤が、投薬直後に約1から約150ng/ml、投薬約2時間後に約20から約400ng/ml、投薬約4時間後に約15から約200ng/ml、投薬8時間後に約1から約150ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じ;他の態様では、製剤が、投薬直後に5から約160ng/ml、投薬約2時間後に約20から約400ng/ml、投薬約4時間後に約15から約200ng/ml、投薬8時間後に約1から約150ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に5から約160ng/ml、投薬約2時間後に約30から約500ng/ml、投薬約4時間後に約20から約300ng/ml、投薬6時間後に約5から約200ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に5から約150ng/ml、投薬約2時間後に約30から約400ng/ml、投薬約4時間後に約20から約200ng/ml、投薬8時間後に約5から約150ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に7から約149ng/ml、投薬約2時間後に約60から約385ng/ml、投薬約4時間後に約40から約270ng/ml、投薬8時間後に約5から約150ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に5から約150ng/ml、投薬約2時間後に約50から約390ng/ml、投薬約4時間後に約40から270ng/ml、投薬6時間後に約15から約170ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に7から約150ng/ml、投薬約2時間後に約60から約385ng/ml、投薬約4時間後に約40から約270ng/ml、投薬6時間後に約20から約170ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に5から約150ng/ml、投薬約2時間後に約50から約390ng/ml、投薬約4時間後に約40から約270ng/ml、投薬8時間後に約15から約170ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に7から約150ng/ml、投薬約2時間後に約60から約385ng/ml、投薬約4時間後に約40から約270ng/ml、投薬8時間後に約20から約170ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができる;
エノキシモンおよび66%のポリソルベート80を含む薬学的製剤であって、ここで、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満であり、該製剤が、投薬直後に約40から約800ng/ml、投薬約2時間後に約80から約1500ng/ml、投薬約4時間後に約80から約1500ng/ml、投薬約8時間後に約40から約800ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じ;別の態様では、製剤が、投薬直後に50から約900ng/ml、投薬約2時間後に約200から約1700ng/ml、投薬約4時間後に約150から約1500ng/ml、投薬8時間後に約50から約900ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に50から約900ng/ml、投薬約2時間後に約200から約1700ng/ml、投薬約4時間後に約150から約1500ng/ml、投薬6時間後に約50から約900ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に50から約800ng/ml、投薬約2時間後に約200から約1500ng/ml、投薬約4時間後に約150から約1500ng/ml、投薬86時間後に約50から約800ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に60から約800ng/ml、投薬約2時間後に約300から約1500ng/ml、投薬約4時間後に約200から約1350ng/ml、投薬8時間後に約50から約800ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に50から約800ng/ml、投薬約2時間後に約250から約1600ng/ml、投薬約4時間後に約150から約1500ng/ml、投薬6時間後に約90から約1200ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に60から約800ng/ml、投薬約2時間後に約300から約1550ng/ml、投薬約4時間後に約2000から約1350ng/ml、投薬8時間後に約11から約1125ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に50から約800ng/ml、投薬約2時間後に約250から約1600ng/ml、投薬約4時間後に約150から約1500ng/ml、投薬8時間後に約90から約1200ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に60から約800ng/ml、投薬約2時間後に約300から約1550ng/ml、投薬約4時間後に約200から約1350ng/ml、投薬8時間後に約11から約1125ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができる;
約66%のポリソルベート80およびエノキシモン25ミリグラムを含む薬学的製剤であって、ここで、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満であり、該製剤が、投薬直後に約1から約150ng/ml、投薬約2時間後に約20から約400ng/ml、投薬約4時間後に約15から約200ng/ml、投薬約8時間後に約1から約150ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じるか;または、製剤が、投薬直後に約40から約800ng/ml、投薬約2時間後に約80から約1500ng/ml、投薬約4時間後に約80から約1500ng/ml、投薬約8時間後に約40から約800ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度プロファイルを生じ;別の態様では、製剤が、投薬直後に5から約160ng/ml、投薬約2時間後に約20から約400ng/ml、投薬約4時間後に約15から約200ng/ml、投薬8時間後に約1から約150ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に5から約160ng/ml、投薬約2時間後に約30から約500ng/ml、投薬約4時間後に約20から約300ng/ml、投薬6時間後に約5から約200ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に5から約160ng/ml、投薬約2時間後に約30から約500ng/ml、投薬約4時間後に約20から約300ng/ml、投薬6時間後に約5から約200ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に5から約150ng/ml、投薬約2時間後に約30から約400ng/ml、投薬約4時間後に約20から約200ng/ml、投薬8時間後に約5から約150ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に7から約149ng/ml、投薬約2時間後に約60から約385ng/ml、投薬約4時間後に約40から約270ng/ml、投薬8時間後に約5から約150ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に5から約150ng/ml、投薬約2時間後に約50から約390ng/ml、投薬約4時間後に約40から約270ng/ml、投薬6時間後に約15から約170ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に7から約150ng/ml、投薬約2時間後に約60から約385ng/ml、投薬約4時間後に約40から約270ng/ml、投薬6時間後に約20から約170ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に5から約160ng/ml、投薬約2時間後に約30から約500ng/ml、投薬約4時間後に約20から約300ng/ml、投薬8時間後に約5から約200ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に5から約150ng/ml、投薬約2時間後に約50から約390ng/ml、投薬約4時間後に約40から約270ng/ml、投薬8時間後に約15から約170ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に7から約150ng/ml、投薬約2時間後に約60から約385ng/ml、投薬約4時間後に約40から約270ng/ml、投薬8時間後に約205から約170ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に40から約800ng/ml、投薬約2時間後に約80から約1500ng/ml、投薬約4時間後に約80から約1500ng/ml、投薬8時間後に約40から約800ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に50から約900ng/ml、投薬約2時間後に約200から約1700ng/ml、投薬約4時間後に約150から約1500ng/ml、投薬8時間後に約50から約900ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に50から約900ng/ml、投薬約2時間後に約200から約1700ng/ml、投薬約4時間後に約150から約1500ng/ml、投薬6時間後に約90から約1200ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に50から約800ng/ml、投薬約2時間後に約200から約1500ng/ml、投薬約4時間後に約150から約1500ng/ml、投薬8時間後に約50から約800ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に60から約800ng/ml、投薬約2時間後に約300から約150ng/ml、投薬約4時間後に約200から約1350ng/ml、投薬8時間後に約50から約800ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に50から約800ng/ml、投薬約2時間後に約250から約1600ng/ml、投薬約4時間後に約150から約1500ng/ml、投薬6時間後に約90から約1200ng/mlエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に60から約800ng/ml、投薬約2時間後に約300から約1550ng/ml、投薬約4時間後に約200から約1350ng/ml、投薬6時間後に約11から約1125ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に50から約900ng/ml、投薬約2時間後に約200から約1700ng/ml、投薬約4時間後に約150から約1500ng/ml、投薬8時間後に約90から約1200ng/mlの血中エノキシモンホキシドレベルを生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に50から約800ng/ml、投薬約2時間後に約250から約1600ng/ml、投薬約4時間後に約150から約1500ng/ml、投薬8時間後に約90から約1200ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に60から約800ng/ml、投薬約2時間後に約300から約1550ng/ml、投薬約4時間後に約200から約1350ng/ml、投薬8時間後に約11から約1125ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができる;
約66%のポリソルベート80およびエノキシモン50ミリグラムを含む薬学的製剤であって、ここで、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満であり、該製剤が、投薬直後に約1から約150ng/ml、投薬約2時間後に約20から約400ng/ml、投薬約4時間後に約15から約200ng/ml、投薬約8時間後に約1から約150ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じるか;または、製剤が、投薬直後に約40から約800ng/ml、投薬約2時間後に約80から約1500ng/ml、投薬約4時間後に約80から約1500ng/ml、投薬約8時間後に約40から約800ng/mlの硫酸エノキシモンの血中濃度プロファイルを生じ;別の態様では、製剤が、投薬直後に5から約160ng/ml、投薬約2時間後に約20から約400ng/ml、投薬約4時間後に約15から約200ng/ml、投薬8時間後に約1から約150ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に5から約160ng/ml、投薬約2時間後に約30から約500ng/ml、投薬約4時間後に約20から約300ng/ml、投薬6時間後に約5から約2000ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に5から約160ng/ml、投薬約2時間後に約30から約500ng/ml、投薬約4時間後に約20から約300ng/ml、投薬6時間後に約5から約2070ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に5から約150ng/ml、投薬約2時間後に約30から約400ng/ml、投薬約4時間後に約20から約200ng/ml、投薬8時間後に約5から約150ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に7から約149ng/ml、投薬約2時間後に約60から約385ng/ml、投薬約4時間後に約40から約270ng/ml、投薬8時間後に約5から約150ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に5から約150ng/ml、投薬約2時間後に約50から約390ng/ml、投薬約4時間後に約40から約270ng/ml、投薬6時間後に約15から約170ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に7から約150ng/ml、投薬約2時間後に約60から約385ng/ml、投薬約4時間後に約40から約270ng/ml、投薬6時間後に約20から約170ng/mlエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に5から約160ng/ml、投薬約2時間後に約30から約500ng/ml、投薬約4時間後に約20から約300ng/ml、投薬8時間後に約5から約200ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に7から約150ng/ml、投薬約2時間後に約60から約3850ng/ml、投薬約4時間後に約40から約270ng/ml、投薬8時間後に約20から約170ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に5から約150ng/ml、投薬約2時間後に約50から約390ng/ml、投薬約4時間後に約40から約270ng/ml、投薬8時間後に約15から約170ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に40から約800ng/ml、投薬約2時間後に約80から約1500ng/ml、投薬約4時間後に約80から約1500ng/ml、投薬8時間後に約40から約800ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に50から約900ng/ml、投薬約2時間後に約200から約1700ng/ml、投薬約4時間後に約150から約1500ng/ml、投薬8時間後に約50から約900ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に50から約900ng/ml、投薬約2時間後に約200から約1700ng/ml、投薬約4時間後に約150から約1500ng/ml、投薬6時間後に約90から約1200ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に50から約800ng/ml、投薬約2時間後に約200から約1500ng/ml、投薬約4時間後に約150から約1500ng/ml、投薬8時間後に約50から約800ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に60から約800ng/ml、投薬約2時間後に約300から約1550ng/ml、投薬約4時間後に約200から約1350ng/ml、投薬8時間後に約50から約800ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に50から約800ng/ml、投薬約2時間後に約250から約1600ng/ml、投薬約4時間後に約150から約1500ng/ml、投薬6時間後に約90から約1200ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後には60から約800ng/ml、投薬約2時間後に約300から約1550ng/ml、投薬約4時間後に約200から約1350ng/ml、投薬6時間後に約11から約1125ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に50から約900ng/ml、投薬約2時間後に約200から約1700ng/ml、投薬約4時間後に約150から約1500ng/ml、投薬8時間後に約90から約1200ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に50から約800ng/ml、投薬約2時間後に約250から約1600ng/ml、投薬約4時間後に約150から約1500ng/ml、投薬8時間後に約90から約1200ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができ;別の態様では、製剤が、投薬直後に60から約800ng/ml、投薬約2時間後に約300から約1550ng/ml、投薬約4時間後に約200から約1350ng/ml、投薬8時間後に約11から約1125ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じることができる:が提供される。
以下も提供される:
別の態様では、心不全を患う患者にエノキシモンおよび約40〜80重量%の非イオン界面活性剤を含む治療量の薬学的製剤を投与することを含む、心不全の処置法が提供され、ここで、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満である。方法は、患者にβアドレナリン受容体拮抗薬を投与することを包含または除外しうる。また、方法は他の任意の心臓血管薬または強心薬の存在下または不在下で実施されうる。エノキシモン製剤を単位量25mgまたは50mgで1日3回投与できる。非イオン界面活性剤は、製剤の約66%を構成しうる。非イオン界面活性剤はポリソルベート80でありうる。
なお別の態様では、心肥大を患う患者にエノキシモンおよび約40〜80重量%の非イオン界面活性剤を含む治療量の薬学的製剤を投与することを含む、心肥大の処置法が提供され、ここで、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満である。方法は、患者にβアドレナリン受容体拮抗薬を投与することを除外しうる。エノキシモン製剤を単位量25mgまたは50mgで1日3回投与できる。非イオン界面活性剤は、製剤の約66%を構成しうる。非イオン界面活性剤はポリソルベート80でありうる。
なおさらに別の態様では、心肥大の患者をβ遮断から離脱させる方法が提供され、方法は、患者にエノキシモンおよび約40〜80重量%の非イオン界面活性剤を含む有効量の薬学的製剤を投与することを含み、ここで、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満である。エノキシモン製剤を単位量25mgまたは50mgで1日3回投与できる。非イオン界面活性剤は、製剤の約66%を構成しうる。非イオン界面活性剤はポリソルベート80でありうる。患者はさらに心不全を患っている場合がある。
追加の態様では、以下のための方法:(a)心肥大および/または心不全に関連する死亡の発生率を減少させる;(b)心肥大および/または心不全に関連する死亡までの時間を延長する;(c)心肥大および/または心不全に関連する入院の数を減少させる;ならびに(d)心肥大および/または心不全に関連する最初の入院までの時間を延長する、が提供され、それらの方法のそれぞれは、心不全を患う患者にエノキシモンおよび約40〜80重量%の非イオン界面活性剤を含む治療量の薬学的製剤を投与することを含み、たとえばここで、そのエノキシモン製剤は、単位量25mgまたは50mgで1日3回投与され、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満である。
本明細書に使用する「約」は、述べられた値のプラスまたはマイナス5%を意味する。
本明細書に使用するように「a」または「an」は、一つまたは複数を意味しうる。「含む」という語と共に使用する場合、本請求項に使用するように「a」または「an」という語は一つまたは一つを超えた数を意味しうる。本明細書に使用するように「別の」は、少なくとも二番目以上を意味しうる。
本発明の他の目的、特性および利点は、下記の詳細な説明から明らかになるであろう。しかし、詳細な説明および特定の実施例は、本発明の好ましい態様を示すものの、本発明の精神および範囲内の多様な変形および変更がこの詳細な説明から当業者には明らかとなるであろうことから、例示としてのみ与えられることは言うまでもない。
例示的な態様の説明
心不全は、世界中の罹患率および死亡率の主要原因の1つである。米国単独では、現在300万人の人が心筋症を患っており、それに加えて400,000人の人が毎年心筋症と診断されていることが推定から示される。拡張型心筋症(DCM)はまた「うっ血性心筋症」とも称され、心筋症の最も頻繁に見られる形態であり、罹患率は100,000人の当たりおよそ40人と推定される(Durand et al., 1995)。DCMには他の原因も存在するが、家族性拡張型心筋症は「特発性」DCMの約20%に相当することが示されている。DCM症例の約半数が特発性であり、残りは既知の疾患過程と関連している。例えば、癌化学療法に使用される特定の薬剤(例えば、ドキソルビシンおよびダウノルビシン)、または、慢性アルコール依存症に起因して重篤な心筋損傷が生じ得る。周産期心筋症は感染性続発症と関連する疾患であり、DCMの別の特発性形態である。要するに、DCMを含む心筋症は重要な公衆衛生問題である。
冠動脈疾患、心筋梗塞、うっ血性心不全、および心肥大を含む心疾患およびその症状発現は、今日の米国における主要な健康上のリスクを明らかに示す。これらの疾患を患う患者を診断、処置、および支持するコストは数十億ドルに達する。心疾患の特に重篤な2つの症状発現は心筋梗塞および心肥大である。心筋梗塞に関しては、典型的にアテローム性動脈硬化の結果として冠動脈内で急性血栓性冠動脈閉塞が起こり、それが心筋細胞の死滅をもたらす。心筋細胞(cardiomyocyte、heart muscle cell)は最終分化しており、一般に細胞分化することができないため、急性心筋梗塞の過程において死滅した場合には一般に瘢痕組織に置き換えられる。瘢痕組織に収縮性はなく、心機能に寄与することができず、そのため心収縮において膨張することにより、または心室の大きさおよび有効半径を増大させることにより、例えば肥大性となることにより、心機能における有害な役割を果たす場合が多い。
心肥大に関しては、一説ではこれを異常な発生と類似した疾患と見なし、そのため心臓における発生シグナルが肥大性疾患に寄与し得るかどうかという問題が提起される。心肥大は、高血圧、機械的負荷、心筋梗塞、心不整脈、内分泌障害、および心臓収縮タンパク質遺伝子における遺伝子変異から生じる疾患を含む心疾患の実質的にすべての形態に対する心臓の適応応答である。肥大応答は最初は心拍出量を増大させる補償機構であるものの、持続的な肥大はDCM、心不全、および突然死を引き起こし得る。米国では、約50万人の人が毎年心不全であると診断され、死亡率は50%に近づきつつある。
心肥大の原因および影響は十分に実証されているが、根本的な分子機構は解明されていない。これらの機構の解明は心疾患の予防および処置における主要な問題であり、心肥大および心不全を特異的に標的する新規薬剤の設計における治療様式として重要になる。病的心肥大は典型的に、心臓障害が心不全をもたらすに十分なほど重篤になるまでいずれの症状も現さないため、心筋症の症状は心不全に伴って起こる症状である。これらの症状には、息切れ、労作に伴う疲労、呼吸困難を起こすために臥位になることができないこと(起座呼吸)、発作性夜間呼吸困難、心臓容積の拡大、および/または下肢の腫脹が含まれる。患者はまた、血圧の上昇、心音の増大、心雑音、肺および全身性の塞栓、胸痛、肺うっ血、ならびに動悸を示す場合が多い。さらに、DCMは駆出率(すなわち、内因性の収縮機能およびリモデリングの尺度)の低下を引き起こす。この疾患はさらに、心室拡張、および心筋収縮性の低下に起因した収縮機能の著しい障害を特徴とし、これは多くの患者に拡張型心不全を招く。罹患した心臓はまた、筋細胞/心筋機能障害の結果として細胞/心室リモデリングを起こし、これは「DCM表現型」に寄与する。疾患が進行するにつれ、症状も同様に進行する。DCM患者ではまた、心室頻拍および心筋細動を含む、生命にかかわる不整脈の発症率が著しく増加する。これらの患者では、失神(めまい)の発症が突然死の前兆とみなされる。
エノキシモンは、i.v.製剤(Perfan(登録商標))においてうっ血性心不全を治療するためおよび心臓手術後または心移植の状況で患者を治療するために使用されてきた。エノキシモンは、イミダゾロン誘導体と呼ばれる独自の化学クラスの薬物のメンバーであり、陽性変力性および血管拡張性の両方を保持する。これらの二重作用は、心筋の酸素消費にほとんどまたは全く効果を有さずに心拍出量の増加を招く収縮性の増加と前負荷および後負荷の減少とによって臨床的に証明される。これらの効果の分子的基盤は、IV型ホスホジエステラーゼに及ぼすエノキシモンのみかけの阻害作用であり、その作用は、cAMPの細胞内レベルの増加およびその結果としての変力効果を招く。不幸にも、i.v.療法は、しばしば病院環境で熟練した医療関係者の参加を概して必要とする。患者のコンプライアンスも自己投薬に関する問題点となる。したがって、エノキシモンの経口製剤が理想的である。経口エノキシモンを利用するという以前の試みは、選ばれた用量での致死率の増加と重篤な有害イベントまたは副作用とが原因で臨床試験の取り消しを招いた(Om and Hess, 1993)。そのようなものとして、本発明は従来技術の限界を克服する特定の薬理効果を有する特異的低用量の経口製剤を提供し、さらに本発明は、エノキシモンの粒子径が一様に10ミクロン未満であるエノキシモン製剤を提供する。これは、従来技術からの著しい出発および改善である。
I. 心不全および肥大
冠状動脈疾患、心筋梗塞、うっ血性心不全および心肥大を含めた心臓病およびその症状発現は、今日の米国における主要な健康リスクをはっきりと表している。これらの疾患を患う患者を診断、処置および援助するコストは、数十億ドルに十分達する。心疾患の特に重い症状発現の一つは心肥大である。ある理論は、肥大に関して異所性発生に類似する疾患としてこれをみなし、そのこと自体は心臓での発生シグナルが肥大性疾患に寄与できるかという問題を提起している。心肥大は、高血圧症、機械的負荷、心筋梗塞、心臓不整脈、内分泌障害、および心臓の収縮タンパク質遺伝子の遺伝子突然変異から生じるものを含めた事実上全ての形の心疾患に対する心臓の適応反応である。肥大反応は初期には心臓拍出量を増大させる代償メカニズムであるが、持続性の肥大はDCM、心不全、および突然死に至りうる。米国では毎年約50万人の個体が心不全を有すると診断され、死亡率は50%に近づいている。
心肥大の原因および作用が広く記録されているが、その原因となる分子メカニズムは完全には解明されていない。これらのメカニズムを理解することは心疾患の予防および治療における主要な関心事であり、心肥大および心不全を特異的に標的とする新薬の設計において治療様式として決定的であろう。心肥大の症状は、最初は心不全の症状によく似るが、息切れ、労作に伴う疲労、横になると息切れ(起座呼吸)、発作性夜間呼吸困難、心臓径の拡大、および/または下肢の腫脹がありうる。患者は血圧の増加、過剰心音、心雑音、肺および全身性塞栓、胸痛、肺うっ血、ならびに動悸を伴って現れることも多い。さらに、DCMは駆出率(すなわち内因性収縮機能とリモデリングとの両方の尺度)の減少を引き起こす。この疾患は、心筋の収縮性の減少が原因の心室拡張および収縮機能の著しい損傷をさらに特徴とし、それにより多くの患者では拡張性心不全がもたらされる。冒された心臓は、筋細胞/心筋の機能障害の結果として細胞/腔のリモデリングも受け、それが「DCM表現型」に寄与している。疾患が進行するにつれ症状も進行する。DCMを有する患者では、心室性頻脈および心室細動を含めた致命的な不整脈の発生率も大きく増加している。これらの患者では、失神(めまい)のエピソードは突然死の前兆とみなされる。
肥大の診断は、拡大した心腔、特に拡大した心室の実証に概して依存する。拡大は、胸部X線で一般に観察可能であるが、心エコーを使用するとさらに正確に評価される。DCMは、急性心筋炎、弁膜性心疾患、冠状動脈疾患、および高血圧性心疾患と区別するのがしばしば困難である。いったん拡張型心筋症の診断がなされると、潜在的に改善可能な原因を同定および処置してさらなる心臓の損傷を予防するためにあらゆる努力がなされる。例えば冠状動脈疾患および弁膜性心疾患を除外しなければならない。貧血、異常頻脈、栄養欠乏、アルコール中毒、甲状腺疾患および/または他の問題に取り組み防除する必要がある。
上に言及したとおり、医薬を用いた処置は心不全の症状発現を低減または排除するための主なメカニズムを依然として代表する。利尿薬は、軽症から中程度の心不全の第一線の処置を構成している。不幸にも通例使用されている利尿薬(例えばチアジド類)の多くは、多数の有害作用を有する。例えば、ある種の利尿薬は血清コレステロールおよびトリグリセリドを増加させる場合がある。さらに、利尿薬は重症心不全を患う患者には一般に無効である。
利尿薬が無効ならば血管拡張剤を使用できる。アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤(例えばエナロプリル(enalopril)およびリジノプリル)は症状の軽減を提供するだけでなく死亡率も低下すると報告された(Young et al., 1989)。しかし、ACE阻害剤も有害作用に関連し、その結果として、ある種の疾病状態(例えば腎動脈狭窄)を有する患者に禁忌となっている。同様に強心薬(すなわち心筋の収縮力を増加することにより心拍出量を改善する薬物)による療法は、胃腸障害および中枢神経系の機能障害を含めた有害反応の数々と以前から関連している。
このように、今日使用されている薬理学的作用物質は特定の患者集団に大きな欠点を有する。新しく安全で有効な薬剤が入手できることは、現在利用可能な薬学的様式を利用できないか、またはそれらの様式から十分な軽減を受けられないかのいずれかである患者に確実に有益であろう。DCMを有する患者の予後は多様であり、心室機能障害の程度に依存し、大多数の死亡は診断の5年以内に起こる。
II. エノキシモン
エノキシモン(1,3−ジヒドロ−4−メチル−5−[4−(メチルチオ)ベンゾイル]−2H−イミダゾール−2−オン)は、心臓に存在し心機能に重大な調節の役割を果たす酵素であるIII型ホスホジエステラーゼ、すなわちPDE−IIIの高選択性阻害を示す有機低分子である。PDE-III阻害薬はこの酵素の作用を遮断し、心臓の収縮力を増大することによって心拍出量を増大する。エノキシモンのように、心臓の収縮力を増大する化合物は、陽性変力作用薬と呼ばれる。エノキシモンは、血管を囲む平滑筋細胞に及ぼす効果によって血管拡張、すなわち血管径の拡大も引き起こし、それにより心臓がポンピングしなければならない圧力の低下をもたらす。陽性変力作用および血管拡張は、共に心不全の処置に治療的に有用でありうる。エノキシモンは、参照として本明細書に組み入れられている米国特許第4,505,635号に詳細に記載されている。エノキシモンは、製剤特許である欧州特許第326103号にさらに記載されており、この特許も参照として本明細書により組み入れられている。本発明者らは、粒子径がバイオアベイラビリティに重大であり、10ミクロン未満の粒子径の一様性を達成することがバイオアベイラビリティを著しく促進することが後に発見された点での欧州特許第‘103号の改良を本明細書に記載する。従来のエノキシモン経口製剤は、アグロメレーションの問題を軽減するために粉砕器で3回プレスすることに頼った(EP326103)。この工程は100ミクロン付近を中心にかなり一様な分布を伴う25から250ミクロンの範囲の粒子径を生じることが分かった(データは未発表)。生理的pH範囲でのエノキシモンの限られた溶解度は、薬物製品のバイオアベイラビリティを低減することが後に分かり、本発明者らは、治療のバイオアベイラビリティのためには粒子が一様に10ミクロン未満でなければならないことを見出した(データは未発表)。したがって、本発明は10ミクロン未満の一様な粒子径を生じる方法で微粉化されるエノキシモンについて考察する。そのようなものとして、本発明は、欧州特許第‘103号および米国特許第‘635号に表示された製剤からの著しい進歩および改善を示す。
Perfan I.V.は、ヨーロッパ8か国で現在販売されているエノキシモンの静注用製剤である。Perfan I.V.の使用を支援する臨床試験は、1980年代後半に完了し、この薬物は1989年にヨーロッパで最初に承認された。Perfan I.V.は急性非代償性心不全(IIIおよびIV度)を有する患者を処置するためおよび開胸手術後の心肺バイパスから患者を離脱させるために病院環境で使用される。強力な静注用利尿薬、血管拡張薬の使用と一緒のこの処置は、これらすべてが循環系の効率を増大するように働き、症状の軽減を提供する。安定化および退院の後で、患者は数か月以内に再び代償不全になり、もう1ラウンドの静脈内治療のために病院に再入院しなければならないことが多い。患者の病気が進行するにつれ代償不全および入院の頻度は増加し、ついにはこれらの静注用薬剤を用いた連続処置または間欠式処置で患者を維持しなければならなくなり、その治療は拘束的であり、かつ費用がかかる。
進行した慢性心不全を有する患者は、経口変力作用薬の長期間使用により大きく利益を受けることができ、経口変力作用薬は、患者に症状の所望の軽減を提供し、急性代償不全性心不全の追加のエピソードを遅らせることによって入院の頻度を減らすであろう。これらの性質を有する経口製品は、現在のところ静脈内変力療法に依存している、重症心不全を有する患者をそれらの薬剤から離脱させて、患者が退院してもっと正常な日常生活に戻る機会を与えることもできるであろう。そのような薬剤は、心不全の処置に関連する全般的な費用を減らすであろう。
より高い用量のエノキシモンを使用した一連の臨床試験でみられた問題を克服する目的で、進行慢性心不全を有する患者について低用量エノキシモンカプセルの四つの第III相試験が現在進行中である。1980年代にMerrell Dow(現在はAventisの一部)は、慢性心不全の処置のためのエノキシモンカプセルの臨床評価を実施した。米国、ヨーロッパおよび日本で実施された多数回の第I相および第II相臨床試験で、エノキシモンカプセルは慢性心不全を有する患者約5000人で評価された。この薬物は、現在高いとみなされる用量である100から300ミリグラムを1日3回投与して最初は試験された。これらの高用量では、エノキシモンカプセルで治療された患者は、生活の質のスコアおよび最大運動能力に臨床的に有意な増加を実証した。しかし、100ミリグラムの用量のエノキシモンカプセルまたはプラセボカプセルを1日3回投与された患者151人を対象とするある第II相プラセボコントロール試験では、プラセボカプセルを服用した群に比べてエノキシモンカプセルを服用した患者群で死亡率に統計的に有意な増加があり、プラセボで治療された患者の23%に対してエノキシモンカプセルで治療された患者の36%が試験中に死亡した。
Michael Bristow博士(Univ. of Colorado Health Science Center)は、より低用量で投与されたエノキシモンカプセルが死亡率を増大せずに有効性を保持するようであるという予期せぬ観察を行った(Bristow(1994))。その後、一連の第II相臨床試験は、(a)1日3回25および50mgの用量で投与したエノキシモンカプセルは、12週間の処置後にII度およびIII度慢性心不全を有する患者の死亡率にみかけの増加を有さずに最大運動能力を増加させ(患者合計273人を対象とする2回のプラセボコントロール試験);(b)1日3回25から75mgの用量で投与したエノキシモンカプセルは、心臓移植を待つIV度慢性心不全を有する患者の生存期間を延長し(患者186人の非盲験コントロール平行試験);(c)1日3回25および50mgの用量で投与したエノキシモンカプセルは、その投与を受けなければβ遮断薬に耐えるには虚弱すぎるIV度慢性心不全を有する患者がβ遮断薬療法を受け、それから利益を得ることを可能にした、と報告した。これらの利益には、患者の慢性心不全の症状の重症度および入院イベントの有意な低減があった(患者30人、非盲験試験)。さらに、Bristow博士は追加の臨床データを集めるために200人を超える患者を対象とするエノキシモンカプセルの一連の非盲験試験を実施した。しかしながら、報告された研究は事実上予備的であり、単にエノキシモンの実験的使用を構成していた。
Bristow博士によって実施された別の臨床試験は、米国特許第5,998,458号を生み出した。本特許は、特異的な方法でβ遮断と組み合わせた、経口エノキシモン製剤を含めた陽性変力療法の使用を主張する。しかしながら、記載された臨床試験は実験的使用を超える何かを構成するには再度不十分であった。
2000年6月に、Myogen, Inc.は進行慢性心不全を有する患者の長期処置に対するエノキシモンカプセルの安全性および有効性を評価する第III相プログラムを開始した。これらの研究で、エノキシモンカプセルは利尿薬、ACE阻害薬およびβ遮断薬を含めた標準的な療法に追加して使用されている。第III相プログラムは、1日3回投与した用量25または50mgのエノキシモンカプセルが、入院の低減、慢性心不全の症状の改善、生活の質の改善および静脈内変力療法の必要性の低減に有効であることをまとめて実証するために計画された4回の試験を含む。
EMOTEは、最も進行した病期の慢性心不全を有し静脈内変力療法に依存している患者約200人での無作為二重盲検プラセボコントロール第III相治験であった。治験は、静脈内変力療法から患者を離脱させるためのエノキシモンカプセルの使用を評価するために計画された。患者は26週間の処置を受けた。この試験は米国で実施された。EMOTEの予備的結果は、2004年3月に報告された。それによると、一次評価項目である30日目での離脱の成功の分析から、エノキシモン処置群で61%およびプラセボ処置群で51%の離脱成功率が実証された。この差は、統計的有意に達さなかった(p=0.171)。i.v.変力療法からの離脱を同様に評価したが、一定の30日間ではなく経時的に評価した主要な二次評価項目は達成され、これは治療上の有益性を実証していた。安全性の結果からは、プラセボまたはエノキシモンカプセルを服用している群の間で、重大な有害作用または死亡率に統計的な差は実証されなかった。プラセボ処置群での患者31/100人に比べて、患者合計38/101人がエノキシモン処置群で死亡した(p=0.335)(www.myogen.com/pipeline/enoximone.php、最新のアクセス、2004年12月9日)。
一番目の二次評価項目である死亡までの期間または経時的な離脱の成功の尺度であるi.v.変力療法の再度開始から、182日間(p=0.188)ではなく60日間(p=0.012)、75日間(p=0.016)および90日間(p=0.041)でプラセボに対してエノキシモンの方に大きい利益が実証された。別の二次評価項目である、研究を通してi.v.変力療法を行った平均合計日数は、プラセボ処置群での49日間に比べてエノキシモン処置群では28日間であった(p=0.049)(www.myogen.com/pipeline/enoximone.php、最新のアクセス、2004年12月9日)。ESSENTIAL Iは、β遮断薬および現行のガイドラインによる他の療法で処置を受けているIII度およびIV度慢性心不全を有する患者約900人の無作為二重盲検プラセボコントール第III相ピボタル試験である。この試験は、一次評価項目として各患者について無作為化から心血管性の入院または死亡までの期間を追跡しようとしている。平均して、患者は少なくとも12か月間処置を受ける。この試験は、南北アメリカで実施中である。患者の登録は2002年2月に開始した。
ESSENTIAL IIは、ESSENTIAL Iと計画および規模が同一の第III相試験である。この試験は、東西ヨーロッパで実施中である。患者の登録は2002年4月に開始した。
EMPOWERは、III度およびIV度慢性心不全を有する患者約175人の無作為二重盲検プラセボコントロール第III相試験である。患者は、(i)プラセボ、(ii)頻繁に処方されるβ遮断薬である徐放メトプロロール、または(iii)エノキシモンカプセルと組み合わせた徐放メトプロロール、のいずれかで26から36週間処置される。この研究の主な目的は、エノキシモンカプセルがβ遮断薬による治療に対して以前に不耐性であることが示された患者におけるメトプロロールに対する耐性を増加できるかどうか決定することである。患者の登録は2003年9月に開始した。
A. 合成
次の方法によりエノキシモンを調製できる。4-(メチルチオ)-安息香酸25.0gおよび塩化チオニル22mlをベンゼン50mlに溶かした溶液を4時間還流する。過剰の試薬および溶媒を蒸発させて残渣をベンゼンで3回共沸してすべての塩化チオニルを除く。残渣を1,3-ジヒドロ-4-メチル-2H-イミダゾール-2-オン11.8g、無水塩化アルミニウム40.0g、およびニトロベンゼン100mlの混合物に滴下する。得られた混合物を60〜65℃で5時間撹拌し、氷に注ぎ入れ、形成した沈殿を収集し、エチルエーテルおよび水で洗浄し、イソプロパノール-水で再結晶させて標記化合物を得る。融点255〜258℃(分解)。
B. 微粉化形態
多くの薬物製造において、粉砕機および微粉化機は物質を極めて微細な粒子に粉末化し、よって薬学的製剤に必要なサイズまで原体化学物質を小さくする。化学的にまたは温度を制御した工程によっても粒子を微粉化できる。微粉化することの主な利益は、表面積の増加が原因の溶解度/バイオアベイラビリティの増加である。これらの完成した化学物質は、混和機の中で組み合わされ、さらに加工される。次に、混和された成分を機械的にカプセルに充填したり、打錠して錠剤にしたり、また液剤を作製したりすることができる。本明細書に使用する用語「微粉化」は、薬物の一様な粒子径を作る工程を呼ぶとみなされうる。ここで、所望のサイズは10ミクロン以下でありえ、該工程は機械的工程、化学的工程、温度またはpHが制御された工程、または当業者に熟知される通常の他の任意の公知の工程でありうる。
特に粒子径に関係する微細化工程の最適化および制御は、医薬品の開発にますます重要になりつつある。エアジェット微粉化は、1〜30ミクロン範囲の粒子を一貫して生産する十分に証明された技法である。Micron TechnologiesおよびJet Pharmaが契約微粉化業者である。エアジェット微粉化機の主な長所は、粒子の縮小が粒子から粒子への衝突を介して起こり、金属から製品への接触による縮小は限られており、熱の発生がないことである。他の長所には、可動部品が不在であること、および表面の清浄化が容易なことがある。
ジェット粉砕の本来の原理は単純である。加圧した空気または窒素によってベンチュリシステムを介して扁平円筒型粉砕チャンバーに粉末粒子を接線方向に供給する。粒子はチャンバー壁面近くに配置した多数のノズルによって粉砕チャンバー内部で加速されてらせん運動する。投入された粒子とすでに加速されてらせん軌道を描く粒子との間の衝突によって微粉化効果が起こる。遠心力が大きな粒子を粉砕チャンバー壁面近くに保持する一方で、小さな粒子はチャンバーの中心から排気と共に流出する。粒子径分布は、多数のパラメータを調整することによって制御され、その主なものの二つは圧力および供給速度である。
参照として本明細書により組み入れられている米国特許第6,645,466号、第6,623,760号、第6,555,135号は、他の微粉化手順を記載している。
III. 非イオン界面活性剤
本発明の非イオン界面活性剤は、多数の異なる薬剤の任意の一つを含みうる。ソルビタンエステル(ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート)、エトキシル化ソルビタンエステル(ポリエトキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、Tween(商標))、エトキシル化(ポリエトキシエチレン)脂肪アルコール、エトキシル化(ポリエトキシエチレン)脂肪酸、ポロキサマ(Pluronic(商標))、ポリグリコール化グリセリド(Labrasol(商標)、Labrafil(商標)、Gelucires(商標))、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(Brij(商標))、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体(Cremphor(商標))、ビタミンE TPGS(トコフェリルポリエチレングリコールスクシネート)、グリセリルモノオレエート、ポリビニルアルコール、およびオリオキシエチレンアルキルエーテルがある。Handbook of Pharmaceutical Excipients (2000)、Handbook of Industrial Surfactants (2000)、米国特許第6,254,885号および第6,596,308号を参照のこと。界面活性剤は40%を超える量で存在し、45%、50%、55%、60%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、75%を超えうるだろうが、しかし80%以下でありうる。
IV. 心不全および心肥大の治療方法
A. 心不全および肥大の治療レジメン
いくつかの形の心不全は治癒可能の場合があり、これらは貧血または甲状腺中毒症のような原疾患を処置することによって対処される。心臓弁欠損のような解剖学的問題に引き起こされる形も治癒可能である。これらの欠損を外科的に修正できる。しかし、損傷した心筋が原因である大部分のよくみられる形の心不全には、公知の治癒法は存在しない。これらの疾患の症状の処置は助けになり、その疾患の一部の処置は成功している。その処置は、患者の生活の質および生存期間を生活様式の変化および薬物療法によって改善することを試みている。患者は、心臓病に対するリスク因子を制御することによって心不全の作用を最小にすることができるが、生活様式の変化を伴っても、大部分の心不全の患者は投薬を受けねばならず、その多くが二つ以上の薬物を投与されている。
数種の薬物が心不全の処置に有用であることが証明された。利尿薬は、体液量を減らすのを助け、体液貯留および高血圧症を有する患者に有用である。ジギタリスは心臓の収縮力を増加させて循環の改善を助けるために使用されうる。最近の研究結果は、ACE阻害剤の使用にさらに重点を置いている(Manoria and Manoria, 2003)。いくつかの大規模研究は、ACE阻害剤が心不全患者の生存を改善し、心臓のポンプ活動の喪失を遅らせ、またおそらく予防さえできることを示した(De Feo et al., 2003; DiBianco, 2003を参照すること)。
ACE阻害剤を投与できない患者には、それぞれ血管の緊張緩和を助けて血流を改善する硝酸エステルおよび/またはヒドララジンと呼ばれる薬物を与えることができる(Ahmed, 2003)。
心不全はほぼ常に致命的である。薬物療法および生活様式の変化がその症状を制御できないとき、心移植が唯一の治療上の選択肢でありうる。しかし、移植志願者は適切なドナー心臓が見つかるまで数か月または数年さえも待たなければならないことが多い。最近の研究は、一部の移植志願者が薬物治療および他の療法によってこの待機期間中に改善し、その志願者を移植リストからはずせることを示している(Conte et al., 1998)。
改善しない移植志願者は、心臓に取り付ける機械ポンプを時に必要とする。左心補助装置(LVAD)と呼ばれ、この機械は心臓の血液ポンプ活動の一部または事実上全てを引き受ける。しかし、現行のLVADは心不全の永続的な解決ではなく、移植へのつなぎとみなされている。
最終的な選択肢として、心筋形成術と呼ばれる重症心不全に対して利用できる実験的外科手順がある(Dumcius et al., 2003)。この手順は、背筋の一端を分離すること、それで心臓を包むこと、および次にその筋肉を心臓に縫合することを伴う。埋込んだ電気刺激装置が背筋を収縮させ、心臓から血液を送り出す。現在のところこれらの処置のどれも心不全を治癒することが示されていないが、これらの治療はこの疾患を患う者に関する生活の質を少なくとも改善して寿命を延長できる。
心不全と同様に、肥大に公知の治癒法はない。心臓血管障害の状況での心肥大の現行の医学的管理は、少なくとも2種類の薬物、すなわちレニン-アンギオテンシン系の阻害剤およびβアドレナリン遮断剤の使用を含む(Bristow, 1999)。心不全の状況での病的肥大を処置する治療薬には、アンギオテンシンII変換酵素(ACE)阻害剤およびβアドレナリン受容体遮断剤がある(Eichhorn and Bristow, 1996)。心肥大の処置に開示されている他の医薬には、アンギオテンシンII受容体拮抗薬(米国特許第5,604,251号)および神経ペプチドY拮抗薬(国際公開公報第98/33791号)がある。
非薬理学的治療は、薬理学的治療の補助として主に使用される。非薬理学的治療の一手段は、食物中のナトリウムを減らすことを伴う。さらに、非薬理学的治療は負の変力作用をもつ薬剤(例えばある種のカルシウムチャネル遮断剤およびジソピラミドのような抗不整脈薬)、心臓毒(例えば アンフェタミン)、および血漿増量剤(例えば非ステロイド系抗炎症剤および糖質コルチコイド)を含めたある種の増悪薬の除去も必要とする。
上記の論考から分かるように、心不全および肥大に対して成功する治療アプローチへの大きな必要性がある。本発明の一態様では、本発明のエノキシモン製剤を利用した、心肥大または心不全の処置のための方法が提供される。本出願の目的ために処置は、運動能力の減少、血液駆出量の減少、左室拡張末期圧の増加、肺毛細血管楔入圧の増加、心拍出量の減少、心係数、肺動脈圧の増加、左室収縮末期径および拡張末期径の増加、ならびに左心室および右心室の壁応力、壁張力および壁厚の増加のような、心不全または心肥大の一つまたは複数の症状を低減することを含む。さらに、エノキシモンの阻害剤の使用は心肥大およびそれに関連する症状が発生するのを予防できる。
B. エノキシモンの投与方式
提案されたエノキシモンの投与方式は、エノキシモンの経口投薬剤形25mgまたは50mgの1日3回の投与を含むであろう。エノキシモンの投与前に、および投与後に定期的(例えば2、4、6、8、10、12、24時間)に、様々な血液動態パラメータの変化が記録されるであろう。典型的なパラメータには、心拍、血圧、および心拍出量がある。測定すべき他のパラメータには肺動脈楔入圧、肺動脈圧、右心房圧、肺動脈拡張期圧がある。
初回の処置は、ジギタリス剤、利尿薬、β刺激薬および血管拡張薬の中止後(通常は12、24または48時間前に中止)にのみ通常始まる。治療をおこなう医師に適切とみなされるその後の時点で、併用療法(下記)が開始されうる。
C. 併用療法
別の態様では、他の治療様式と組み合わせてエノキシモンを使用することが想定される。したがって、上記の治療に加えて、患者により「標準的な」薬学的心臓治療を提供してもよい。他の治療には、いわゆる「β遮断剤」、抗高血圧薬、強心剤、抗血栓薬、血管拡張薬、ホルモン拮抗薬、他の変力物質、利尿薬、エンドセリン拮抗薬、カルシウムチャネル遮断剤、ホスホジエステラーゼ阻害剤、ACE阻害剤、2型アンギオテンシン拮抗薬、およびサイトカイン遮断剤/阻害剤、ならびにHDAC阻害剤が含まれるが、これらに限定されるわけではない。
組み合わせは、心臓細胞を両方の薬剤を含む単一の組成物または薬理学的製剤と接触させることによるか、または心臓細胞を2つの別個の組成物または製剤と同時に接触させることによって達成し得り、後者の場合、一方の組成物はエノキシモンを含み、他方は薬剤を含む。または、エノキシモンを用いる治療は、数分から数週間の範囲の間隔で他の薬剤の投与に先行しても、またはその後に行ってもよい。他の薬剤および発現構築物を細胞に別々に適用する態様では、一般に、薬剤およびエノキシモンが細胞に対してなお有利に組み合わせ効果を発揮し得るように、それぞれの送達時の間に大幅な時間が経過しないことを確実にする。このような例においては、典型的に、互いに約12〜24時間以内の間隔で、より好ましくは互いに約6〜12時間の間隔で細胞を両方の様式と接触させることが意図され、約12時間のみの遅延時間が最も好ましい。状況によっては、処置時間を顕著に延長することが所望される場合もあるが、この場合、各投与の間に数日(2、3、4、5、6、または7)〜数週間(1、2、3、4、5、6、7、または8)が経過する。
エノキシモンまたは他の薬剤の2回以上の投与が所望されることもまた考えられ得る。これに関しては、種々の組み合わせを利用することができる。例として、TRPチャネル阻害剤が「A」であり他の薬剤が「B」である場合、3回および4回の総投与に基づいた以下の順列が例示される。
Figure 2007514665
他の組み合わせも同様に意図される。
D. 併用療法の補助的治療薬
薬理学的治療薬および投与方法、用量等は当業者に周知であり(例えば、「Physicians Desk Reference」、GoodmanおよびGilmanの「The Pharmacological Basis of Therapeutics」、「Remington's Pharmaceutical Sciences」、および「The Merck Index, Thirteenth Edition」(関連部分は参照により本明細書に組み入れられる)を参照のこと)、本明細書の開示に照らしてこれらを本発明と組み合わせることができる。処置する被検者の状態に応じて、用量のいくらかの変動は必然的に生じることになる。いずれにせよ、投与責任者が個々の被検者に対して適切な用量を決定することになり、そのような個別の決定は当業者の技術の範囲内である。
本発明において使用し得る薬理学的治療薬の非限定的な例には、抗高リポタンパク血症薬、抗動脈硬化薬、抗血栓/線維素溶解薬、血液凝固薬、抗不整脈薬、抗高血圧薬、血管収縮薬、うっ血性心不全の治療薬、抗狭心症薬、抗菌薬、またはこれらの組み合わせが含まれる。
さらに、本実施例においてβ遮断剤を用いたように(以下を参照のこと)、以下のいずれかを用いて心臓治療標的遺伝子の新たなセットを開発することができることに留意されたい。これらの遺伝子の多くは重複することが予想されるが、新たな遺伝子標的を開発できる可能性が高い。
1. 抗高リポタンパク血症薬
特定の態様においては、特にアテローム性動脈硬化症および血管組織の肥厚または閉塞の処置において、本明細書において「抗高リポタンパク血症薬」として周知である、血中脂質および/またはリポタンパク質の1つまたは複数の濃度を低減する薬剤の投与を本発明による循環器治療と組み合わせることができる。特定の局面では、抗高リポタンパク血症薬は、アリールオキシアルカン酸/フィブリン酸誘導体、樹脂酸/胆汁酸抑制薬、HMG CoA還元酵素阻害剤、ニコチン酸誘導体、甲状腺ホルモンもしくは甲状腺ホルモン類似体、その他の薬剤、またはこれらの組合せを含み得る。
a. アリールオキシアルカン酸/フィブリン酸誘導体
アリールオキシアルカン酸/フィブリン酸誘導体の非限定的な例には、ベクロブラート、エンザフィブラート、ビニフィブラート、シプロフィブラート、クリノフィブラート、クロフィブラート(atromide-S)、クロフィブリン酸、エトフィブラート、フェノフィブラート、ゲンフィブロジル(lobid)、ニコフィブラート、ピリフィブラート、ロニフィブラート、シンフィブラート、およびテオフィブラートが含まれる。
b. 樹脂酸/胆汁酸抑制薬
樹脂酸/胆汁酸抑制薬の非限定的な例には、コレスチラミン(cholybar、questran)、コレスチポール(colestid)、およびポリデキシドが含まれる。
c. HMG CoA還元酵素阻害剤
HMG CoA還元酵素阻害剤の非限定的な例には、ロバスタチン(mevacor)、プラバスタチン(pravochol)、またはシンバスタチン(zocor)が含まれる。
d. ニコチン酸誘導体
ニコチン酸誘導体の非限定的な例には、ニコチネート、アセピモックス(acepimox)、ニセリトロール、ニコクロナート、ニコモール、およびオキシニアク酸が含まれる。
e. 甲状腺ホルモンおよびその類似体
甲状腺ホルモンおよびその類似体の非限定的な例には、エトロキサート(etoroxate)、チロプロプ酸、およびチロキシンが含まれる。
f. その他の抗高リポタンパク血症薬
その他の抗高リポタンパク血症薬の非限定的な例には、アシフラン、アザコステロール、ベンフルオレクス、β-ベンザルブチルアミド、カルニチン、コンドロイチン硫酸、クロメストロン(clomestrone)、デタクストラン(detaxtran)、デキストラン硫酸ナトリウム、5,8, 11, 14, 17-エイコサペンタエン酸、エリタデニン、フラザボール、メグルトール、メリナミド、ミタトリエンジオール(mytatrienediol)、オルニチン、γ-オリザノール、パンテチン、ペンタエリスリトールテトラアセテート、α-フェニルブチルアミド、ピロザジル、プロブコール(lorelco)、β-シトステロール、スルトシル酸-ピペラジン塩、チアデノール、トリパラノール、およびキセンブシンが含まれる。
2. 抗動脈硬化薬
抗動脈硬化薬の非限定的な例にはピリジノールカルバメートが含まれる。
3. 抗血栓/線維素溶解薬
特定の態様においては、特にアテローム性動脈硬化症および脈管構造(例えば動脈)の閉塞の処置において、血栓の除去または予防を補助する薬剤の投与をモジュレーターの投与と組み合わせることができる。抗血栓/線維素溶解薬の非限定的な例には、抗凝血薬、抗凝血薬拮抗薬、抗血小板薬、血栓溶解薬、血栓溶解薬拮抗薬、またはこれらの組み合わせが含まれる。
特定の局面においては、経口投与できる、アスピリンおよびワーファリン(coumadin)等の抗血栓薬が好ましい。
a. 抗凝血薬
抗凝血薬の非限定的な例には、アセノクマロール、アンクロッド、アニシンジオン、ブロミンジオン、クロリンジオン、クメタロール、シクロクマロール、デキストラン硫酸ナトリウム、ジクマロール、ジフェナジオン、ビスクマセタートエチル、エチリデンジクマロール、フルインジオン、ヘパリン、ヒルジン、リアポレートナトリウム(lyapolate sodium)、オキサジジオン、ペントサンポリサルフェート、フェニンジオン、フェンプロクモン、ホスビチン、ピコタミド、チオクロマロール、およびワーファリンが含まれる。
b. 抗血小板薬
抗血小板薬の非限定的な例には、アスピリン、デキストラン、ジピリダモール(persantin)、ヘパリン、スルフィンピラゾン(anturane)、およびチクロピジン(ticlid)が含まれる。
c. 血栓溶解薬
血栓溶解薬の非限定的な例には、組織プラスミノーゲンアクチベーター(activase)、プラスミン、プロウロキナーゼ、ウロキナーゼ(abbokinase)、ストレプトキナーゼ(streptase)、およびアニストレプラーゼ/APSAC(eminase)が含まれる。
4. 血液凝固薬
患者が出血を起こしているかまたは出血が増加する可能性がある特定の態様においては、血液凝固を増強する薬剤を使用することができる。血液凝固促進薬の非限定的な例には、血栓溶解薬拮抗薬および抗凝血薬拮抗薬が含まれる。
a. 抗凝血薬拮抗薬
抗凝血薬拮抗薬の非限定的な例には、プロタミンおよびビタミンK1が含まれる。
b. 血栓溶解薬拮抗薬および抗血栓薬
血栓溶解薬拮抗薬の非限定的な例には、アミノカプロン酸(amicar)およびトランセキサム酸(amstat)が含まれる。抗血栓薬の非限定的な例には、アナグレリド、アルガトロバン、シルスタゾール、ダルトロバン、ディフィブロタイド、エノキサパリン、フラキシパリン、インドブフェン、ラモパラン(lamoparan)、オザグレル、ピコタミド、プラフィブリド、テデルパリン(tedelparin)、チクロピジン、およびトリフルサールが含まれる。
5. 抗不整脈薬
抗不整脈薬の非限定的な例には、クラスI抗不整脈薬(ナトリウムチャンネル遮断剤)、クラスII抗不整脈薬(βアドレナリン遮断剤)、クラスII抗不整脈薬(脱分極持続薬)、クラスIV抗不整脈薬(カルシウムチャネル遮断剤)、およびその他の抗不整脈薬(以下を参照)が含まれる。
a. ナトリウムチャンネル遮断剤
ナトリウムチャンネル遮断剤の非限定的な例には、クラスIA、クラスIB、およびクラスIC抗不整脈薬が含まれる。クラスIA抗不整脈薬の非限定的な例には、ジソピラミド(norpace)、プロカインアミド(pronestyl)、およびキニジン(quinidex)が含まれる。クラスIB抗不整脈薬の非限定的な例には、リドカイン(xylocaine)、トカイニド(tonocard)、およびメキシレチン(mexitil)が含まれる。クラスIC抗不整脈薬の非限定的な例には、エンカイニド(enkaid)およびフレカイニド(tambocor)が含まれる。
b. β遮断剤
β遮断剤は別名βアドレナリン遮断剤、βアドレナリン拮抗薬、またはクラスII抗不整脈薬としても知られており、その非限定的な例には、アセブトロール(sectral)、アルプレノロール、アモスラロール、アロチノロール、アテノロール、べフノロール、ベタキソロール、ベバントロール、ビソプロロール、ボピンドロール、ブクモロール、ブフェトロール、ブフラロール、ブニトロロール、ブプラノロール、塩酸ブチドリン、ブトフィロロール、カラゾロール、カルテオロール、カルベジロール、セリプロロール、セタモロール、クロラノロール、ジレバロール、エパノロール、エスモロール(brevibloc)、インデノロール、ラベタロール、レボブノロール、メピンドロール、メチプラノロール、メトプロロール、モプロロール、ナドロール、ナドキソロール、ニフェナロール、ニプラジロール、オクスプレノロール、ペンブトロール、ピンドロール、プラクトロール、プロネタロール、プロパノロール(inderal)、ソタロール(betapace)、スルフィナロール、タリノロール、テルタトロール、チモロール、トリプロロール、およびキシベノロールが含まれる。特定の局面において、β遮断剤はアリールオキシプロパノールアミン誘導体を含む。アリールオキシプロパノールアミン誘導体の非限定的な例には、アセブトロール、アルプレノロール、アロチノロール、アテノロール、ベタキソロール、ベバントロール、ビソプロロール、ボピンドロール、ブニトロロール、ブトフィロロール、カラゾロール、カルテオロール、カルベジロール、セリプロロール、セタモロール、エパノロール、インデノロール、メピンドロール、メチプラノロール、メトプロロール、モプロロール、ナドロール、ニプラジロール、オクスプレノロール、ペンブトロール、ピンドロール、プロパノロール、タリノロール、テルタトロール、チモロール、およびトリプロロールが含まれる。
c. 脱分極持続薬
脱分極を持続させる薬剤はクラスIII抗不整脈薬としても知られるが、その非限定的な例には、アミオダロン(cordarone)およびソタロール(betapace)が含まれる。
d. カルシウムチャネル遮断剤/拮抗薬
カルシウムチャネル遮断剤は別名クラスIV抗不整脈薬としても知られており、その非限定的な例には、アリールアルキルアミン(例えば、ベプリジル、ジルチアゼム、フェンジリン、ガロパミル、プレニルアミン、テロジリン、ベラパミル)、ジヒドロピリジン誘導体(フェロジピン、イスラジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニモジピン、ニソルジピン、ニトレンジピン)、ピペラジン誘導体(例えば、シンナリジン、フルナリジン、リドフラジン)、またはベンシクラン、エタフェノン、マグネシウム、ミベフラジル、もしくはペルヘキシリン等の他のカルシウムチャネル遮断剤が含まれる。特定の態様において、カルシウムチャネル遮断剤は持続性ジヒドロピリジン(アムロジピン)カルシウム拮抗薬を含む。
e. その他の抗不整脈薬
その他の抗不整脈薬の非限定的な例には、アデノシン(adenocard)、ジゴキシン(lanoxin)、アセカイニド、アジュマリン、アモプロキサン、アプリンジン、トシル酸ブレチリウム、ブナフチン、ブトベンジン、カポベン酸、シフェンリン、ジソピラミド、ヒドロキニジン、インデカイニド、臭化イプラトロピウム、リドカイン、ロルアジミン(lorajmine)、ロルカイニド、メオベンチン、モリシジン、ピルメノール、プルアジマリン(prajmaline)、プロパフェノン、ピリノリン、ポリガラクツロ酸キニジン、硫酸キニジン、およびビキジル(viquidil)が含まれる。
6. 抗高血圧薬
抗高血圧薬の非限定的な例には、交感神経遮断剤、α/β遮断剤、α遮断剤、抗アンギオテンシンII薬、β遮断剤、カルシウムチャネル遮断剤、血管拡張薬、およびその他の抗高血圧薬が含まれる。
a. α遮断剤
α遮断剤は別名αアドレナリン遮断剤またはαアドレナリン拮抗薬としても知られており、その非限定的な例には、アモスラロール、アロチノロール、ダピプラゾール、ドキサゾシン、エルゴロイド・メシレイト、フェンスピリド、インドラミン、ラベタロール、ニセルゴリン、プラゾシン、テラゾシン、トラゾリン、トリマゾシン、およびヨヒンビンが含まれる。特定の態様において、α遮断剤はキナゾリン誘導体を含み得る。キナゾリン誘導体の非限定的な例には、アルフゾシン、ブナゾシン、ドキサゾシン、プラゾシン、テラゾシン、およびトリマゾシンが含まれる。
b. α/β遮断剤
特定の態様において、抗高血圧薬はαおよびβアドレナリン拮抗薬の両方である。α/β遮断剤の非限定的な例はラベタロール(normodyne、trandate)を含む。
c. 抗アンギオテンシンII薬
抗アンギオテンシンII薬の非限定的な例には、アンギオテンシン変換酵素阻害剤およびアンギオテンシンII受容体拮抗薬が含まれる。アンギオテンシン変換酵素阻害剤(ACE阻害剤)の非限定的な例には、アラセプリル、エナラプリル(vasotec)、カプトプリル、シラザプリル、デラプリル、エナラプリラート、フォシノプリル、リシノプリル、モベルチプリル、ペリンドプリル、キナプリル、およびラミプリルが含まれる。アンギオテンシンII受容体遮断剤はアンギオテンシンII受容体拮抗薬、ANG受容体遮断剤、または1型ANG-II受容体遮断剤(ARBS)としても知られるが、その非限定的な例には、アンギオカンデサルタン、エプロサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、およびバルサルタンが含まれる。
d. 交感神経遮断剤
交感神経遮断剤の非限定的な例には、中枢***感神経遮断剤または末梢***感神経遮断剤が含まれる。中枢***感神経遮断剤は中枢神経(CNS)交感神経遮断剤としても知られるが、その非限定的な例には、クロニジン(catapres)、グアナベンズ(wytensin)、グアンファシン(tenex)、およびメチルドーパ(aldomet)が含まれる。末梢***感神経遮断剤の非限定的な例にはには、ガングリオン遮断剤、アドレナリン作動性ニューロン遮断剤、βアドレナリン遮断剤、またはα1アドレナリン遮断剤が含まれる。ガングリオン遮断剤の非限定的な例には、メカミラミン(inversine)およびトリメタファン(arfonad)が含まれる。アドレナリン作動性ニューロン遮断剤の非限定的な例には、グアネチジン(ismelin)およびレゼルピン(serpasil)が含まれる。βアドレナリン遮断剤の非限定的な例には、アセニトロール(acenitolol)(sectral)、アテノロール(tenormin)、ベタキソロール(kerlone)、カルテオロール(cartrol)、ラベタロール(normodyne、trandate)、メトプロロール(lopressor)、ナダノール(nadanol)(corgard)、ペンブトロール(levatol)、ピンドロール(visken)、プロプラノロール(inderal)、およびチモロール(blocadren)が含まれる。α1アドレナリン遮断剤の非限定的なな例には、プラゾシン(minipress)、ドキサゾシン(cardura)、およびテラゾシン(hytrin)が含まれる。
e. 血管拡張薬
特定の態様おいて、循環器治療薬は血管拡張薬(例えば、脳血管拡張薬、冠動脈拡張薬、または末梢血管拡張薬)を含み得る。特定の好ましい態様において、血管拡張薬は冠動脈拡張薬を含む。冠動脈拡張薬の非限定的な例には、アモトリフェン(amotriphene)、ベンダゾール、ベンフロジルヘミスクシナート、ベンジオダロン、クロラシジン、クロモナール、クロベンフロール、クロニトラート、ジラゼップ、ジピリダモール、ドロプレニラミン、エフロキサート、四酢酸エリスリチル、エタフェノン、フェンジリン、フロレジル、ガングレフェン、ヘキセストロールビス(β-ジエチルアミノエチルエーテル)、ヘキソベンジン、トシル酸イトラミン、ケリン、リドフラジン、六硝酸マンニトール、メジバジン、ニコルグリセリン(nicorglycerin)、四硝酸ペンタエリスリトール、ペントリニトロール、ペルヘキシリン、ピメフィリン(pimefylline)、トラピジル、トリクロミル(tricromyl)、トリメタジジン、リン酸トロールニトレート、およびビスナジンが含まれる。
特定の局面において、血管拡張薬は長期治療用血管拡張薬または高血圧性緊急症用血管拡張薬を含み得る。長期治療用血管拡張薬の非限定的な例には、ヒドララジン(apresoline)およびミノキシジル(loniten)が含まれる。高血圧性緊急症用血管拡張薬の非限定的な例には、ニトロプルシド(nipride)、ジアゾキシド(hyperstat IV)、ヒドララジン(apresoline)、ミノキシジル(loniten)、およびベラパミルが含まれる。
f. その他の抗高血圧薬
その他の抗高血圧薬の非限定的な例には、アジマリン、γ-アミノ酪酸、ブフェニオド、シクレタニン、シクロシドミン、タンニン酸クリプテナミン(cryptenamine tannate)、フェノールドパム、フロセキナン、ケタンセリン、メブタメート、メカミラミン、メチルドーパ、メチル4-ピリジルケトンチオセミカルバゾン、ムゾリミン、パルギリン、ペンピジン、ピナシジル、ピペロキサン、プリマペロン、プロトベラトリン、ラウバシン、レシメトール、リルメニジン、サララシン、ニトロプルシドナトリウム、チクリナフェン、トリメタファン、カンシラート、チロシナーゼ、およびウラピジルが含まれる。
特定の局面において、抗高血圧薬は、アリールエタノールアミン誘導体、ベンゾチアジアジン誘導体、N-カルボキシアルキル(ペプチド/ラクタム)誘導体、ジヒドロピリジン誘導体、グアニジン誘導体、ヒドラジン/フタラジン、イミダゾール誘導体、4級アンモニウム化合物、レゼルピン誘導体、またはスルホンアミド誘導体を含み得る。
アリールエタノールアミン誘導体
アリールエタノールアミン誘導体の非限定的な例には、アモスラロール、ブフラロール、ジレバロール、ラベタロール、プロネタロール、ソタロール、およびスルフィナロールが含まれる。
ベンゾチアジアジン誘導体
ベンゾチアジアジン誘導体の非限定的な例には、アルチジド(althizide)、ベンドロフルメチアジド、ベンズチアジド、ベンジルヒドロクロロチアジド、ブチアジド(buthiazide)、クロロチアジド、クロルタリドン、シクロペンチアジド、シクロチアジド、ジアゾキシド、エピチアジド、エチアジド、フェンキゾン、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアヂド、メチクロチアジド、メチクラン、メトラゾン、パラフルチジド、ポリチアジド、テトラクロルメチアジド、およびトリクロロメチアジドが含まれる。
N-カルボキシアルキル(ペプチド/ラクタム)誘導体
N-カルボキシアルキル(ペプチド/ラクタム)誘導体の非限定的な例には、アラセプリル、カプトプリル、シラザプリル、デラプリル、エナラプリル、エナラプリラート、フォシノプリル、リシノプリル、モベルチプリル、ペリンドプリル、キナプリル、およびラミプリルが含まれる。
ジヒドロピリジン誘導体
ジヒドロピリジン誘導体の非限定的な例には、アムロジピン、フェロジピン、イスラジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニルバジピン、ニゾルジピン、およびニトレンジピンが含まれる。
グアニジン誘導体
グアニジン誘導体の非限定的な例には、ベタニジン、デブリソキン、グアナベンズ、グアナクリン、グアナドレル、グアナゾジン、グアネチジン、グアンファシン、グアノクロル、グアノキサベンズ、およびグアノキサンが含まれる。
ヒドラジン/フタラジン
ヒドラジン/フタラジンの非限定的な例には、ブドララジン、カドララジン、ジヒドララジン、エンドララジン、ヒドラカルバジン、ヒドララジン、フェニプラジン、ピルドララジン、およびトドララジンが含まれる。
イミダゾール誘導体
イミダゾール誘導体の非限定的な例には、クロニジン、ロフェキシジン、フェントラミン、チアメニジン、およびトロニジンが含まれる。
4級アンモニウム化合物
4級アンモニウム化合物の非限定的な例には、臭化アゼメトニウム、塩化クロルイソンダミン、ヘキサメトニウム、ペンタシニウムビス(メチル硫酸)、臭化ペンタメトニウム、酒石酸ペントリニウム、塩化フェナクトロピニウム(phenactropinium chloride)、およびトリメチジニウムメトサルファイトが含まれる。
レゼルピン誘導体
レゼルピン誘導体の非限定的な例には、ビエタセルピン、デセルピジン、レシナミン、レゼルピン、およびシロシンゴピンが含まれる。
スルホンアミド誘導体
スルホンアミド誘導体の非限定的な例には、アンブシド、クロパミド、フロセミド、インダパミド、キネタゾン、トリパミド、およびキシパミドが含まれる。
7. 血管収縮薬
血管収縮薬は一般に、手術の際に起こり得るショックにおいて血圧を上昇させるために使用される。血管収縮薬は抗低血圧薬としても知られており、その非限定的な例には、メチル硫酸アメジニウム、アンギオテンシンアミド、ジメトフリン、ドーパミン、エチフェルミン、エチレフリン、ゲペフリン、メタラミノール、ミドドリン、ノルエピネフリン、フォレドリン、およびシネフリンが含まれる。
8. うっ血性心不全の治療薬
うっ血性心不全の治療薬の非限定な例には、抗アンギオテンシンII薬、後負荷-前負荷軽減処置、利尿薬、および強心薬が含まれる。
a. 後負荷-前負軽減処置
特定の態様において、アンギオテンシン拮抗薬を許容し得ない動物患者は、併用療法によって処置することができる。そのような療法は、ヒドララジン(apresoline)の投与と硝酸イソソルビド(isordil、sorbitrate)の投与を組み合わせるものであってよい。
b. 利尿薬
利尿薬の非限定的な例には、チアジドまたはベンゾチアジアジン誘導体(例えば、アルチアジド(althiazide)、ベンドロフルメチアジド、ベンズチアジド、ベンジルヒドロクロロチアジド、ブチアジド、クロロチアジド、クロロチアジド、クロルタリドン、シクロペンチアジド、エピチアジド、エチアジド、エチアジド、フェンキゾン、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、メチクロチアジド、メチクラン、メトラゾン、パラフルチジド、ポリチアジド、テトラクロロメチアジド、トリクロロメチアジド)、有機水銀化合物(例えば、クロルメロドリン、メラルリド、メルカムファミド(mercamphamide)、メルカプトメリンナトリウム、マーキュマリル酸(mercumallylic acid)、マーキュマチリンナトリウム、塩化第1水銀、メルサリル)、プテリジン(例えば、フルテレン(furterene)、トリアムテレン)、プリン(例えば、アセフィリン(acefylline)、7-モルフォリノメチルテオフィリン、パモブロム(pamobrom)、プロテオブロミン、テオブロミン)、アルドステロン拮抗薬を含むステロイド(例えば、カンレノン、オレアンドリン、スピロノラクトン)、スルホンアミド誘導体(例えば、アセタゾールアミド、アンブシド、アゾセミド、ブメタニド、ブタゾールアミド(butazolamide)、クロラミノフェナミド(chloraminophenamide)、クロフェナミド、クロパミド、クロレキソロン、ジフェニルメタン-4,4'-ジスルホンアミド、ジスルファミド、エトキシゾールアミド、フロセミド、インダパミド、メフルシド、メタゾールアミド、ピレタニド、キネタゾン、トラセミド、トリパミド、キシパミド)、ウラシル(例えば、アミノメトラジン、アミソメトラジン)、カリウム保持性拮抗薬(例えば、アミロリド、トリアムテレン)、またはアミノジン、アルブチン、クロラザニル、エタクリン酸、エトゾリン、ヒドラカルバジン、イソソルビド、マンニトール、メトカルコン、ムゾリミン、ペルヘキシリン、チクルナフェン(ticrnafen)、および尿素等のその他の利尿薬が含まれる。
c. 他の強心薬
正の強心薬(inotropic agent)は強心剤(cardiotonic)としても知られているが、その非限定的な例には、アセフィリン、アセチルジギトキシン、2-アミノ-4-ピコリン、アムリノン、ベンフロジルヘミスクシナート、ブクラデシン、セルベロシン(cerberosine)、カンフォタミド、コンバラトキシン、シマリン、デノパミン、デスラノシド、ジギタリン、ジギタリス、ジギトキシン、ジゴキシン、ドブタミン、ドーパミン、ドペキサミン、エノキシモン、エリスロフレイン(erythrophleine)、フェナルコミン、ギタリン、ギトキシン、グリコシアミン、ヘプタミノール、ヒドラスチニン、イボパミン、ラナトシド、メタミバム(metamivam)、ミルリノン、ネリフォリン、オレアンドリン、ウアバイン、オキシフェドリン、プレナルテロール、プロシラリジン、レジブフォゲニン、シラレン、シラレニン、ストロファンチン、スルマゾール、テオブロミン、およびキサモテロールが含まれる。
特定の局面において、強心薬は強心配糖体、βアドレナリン拮抗薬、またはホフホジエステラーゼ阻害剤である。強心配糖体の非限定的な例には、ジゴキシン(lanoxin)およびジギトキシン(crystodigin)が含まれる。βアドレナリン拮抗薬の非限定的な例には、アルブテロール、バンブテロール、ビトルテロール、カルブテロール、クレンブテロール、クロルプレナリン、デノパミン、ジオキセテドリン、ドブタミン(dobutrex)、ドーパミン(intropin)、ドペキサミン、エフェドリン、エタフェドリン、エチルノルエピネフリン、フェノテロール、フォルモテロール、ヘキソプレナリン、イボパミン、イソエタリン、イソプロテレノール、マブテロール、メタプロテレノール、メトキシフェナミン、オキシフェドリン、ピルブテロール、プロカテロール、プロトキロール、レプロテロール、リミテロール、リトドリン、ソテレノール、テルブタリン、トレトキノール、ツロブテロール、およびキサモテロールが含まれる。ホスホジエステラーゼ阻害剤質の非限定的な例にはアムリノン(inocor)が含まれる。
d. 抗狭心症薬
抗狭心症薬は、有機硝酸薬、カルシウムチャネル遮断剤、β遮断剤、およびそれらの組み合わせを含み得る。有機硝酸薬はニトロ血管拡張薬としても知られており、その非限定的な例には、ニトログリセリン(nitro-bid、nitrostat)、硝酸イソソルビド(isordil、sorbitrate)、および硝酸アミル(aspirol、vaporole)が含まれる。
9. 外科的治療薬
特定の局面において、第二の治療薬は、例えば予防、診断または病期分類、治療、および緩和を目的とした手術を含むある種の手術を含み得る。手術、特に治療目的の手術を、本発明および1つまたは複数の他の薬剤等の他の療法と併せて用いることができる。
血管および循環器の疾患および障害のそのような外科的治療薬は当技術分野において周知であり、これらに限定されるわけではないが、生物に対する手術の施行、機械的人工心血管の提供、血管形成術、冠動脈再灌流、カテーテルアブレーション、被検者への植え込み型除細動器の提供、機械的循環補助、またはこれらの組み合わせを含み得る。本発明において使用し得る機械的循環補助の非限定的な例には、大動脈内バルーンカウンターパルセイション、左心室補助装置、またはこれらの組み合わせが含まれる。
E. 製剤および他の薬剤の投与経路
当然のことながら、製剤及び治療方法の考察において、任意の化合物の関連には、医薬品組成物同様、薬学的に許容される塩も含むと意図されている。
臨床適用を意図する場合、薬学的組成物は対象とする用途に適した形態で調製することになる。一般に、これは、発熱物質およびヒトまたは動物に有害となり得る他の不純物を実質的に含まない組成物を調製する段階を伴うことになる。
一般に、送達ベクターを安定にし、標的細胞による取り込みを可能にする適切な塩および緩衝液を使用することが所望されると考えられる。緩衝液はまた、組換え細胞が患者に導入される場合に使用されることになる。本発明の水溶性組成物は、薬学的に許容される担体または水性媒体中に溶解または分散された有効量のベクターまたは細胞を含む。「薬学的に許容されるまたは薬理学的に許容される」という語句は、動物またはヒトに投与した場合に、有害反応、アレルギー反応、または他の不利な反応を生じない分子的実体および組成物を指す。本明細書において使用する「薬学的に許容される担体」には、調合薬(ヒトへの投与に適した調合薬等)の製剤化における使用に許容される溶媒、緩衝液、溶液、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅延剤等が含まれる。薬学的活性物質へのこのような媒体および薬剤の使用は、当技術分野において周知である。任意の従来の媒体または薬剤が本発明の有効成分と不適合である場合を除き、治療組成物におけるその使用が意図される。補助的な有効成分が組成物のベクターまたは細胞を不活化しないならば、これらもまた組成物に取り込まれ得る。
本発明の特定の態様では、迅速放出による送達のために薬学的製剤が処方されるであろう。考えられる他の態様には、持続放出、遅延放出、および徐放があるが、それらに限定されるわけではない。製剤は、固形または液状のいずれかの経口懸濁剤でありうる。さらなる態様では、製剤を非経口送達を介した送達用に調製できるか、坐剤として使用できるか、または皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、舌下、経皮、もしくは鼻咽腔送達用に処方できることが考慮されている。
有効成分を含有する医薬組成物は、例えば錠剤、トローチ剤、口中錠剤、水性もしくは油性懸濁剤、分散可能な散剤もしくは顆粒剤、乳剤、硬カプセル剤もしくは軟カプセル剤、またはシロップ剤もしくはエリキシル剤として経口使用に適した形でありうる。経口使用を意図した組成物を、医薬組成物の製造のための当業界で公知の任意の方法により調製でき、そのような組成物は、薬学的に洗練された口当たりがいい調製物を提供するために甘味料、着香料、着色料および保存料からなる群より選択される一つまたは複数の薬剤を含有しうる。錠剤は、錠剤の製造に適した無毒の薬学的に許容可能な賦形剤と混合された有効成分を含有する。これらの賦形剤は、例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムのような不活性希釈剤;造粒剤および崩壊剤、例えばトウモロコシデンプンまたはアルギン酸;結合剤、例えばデンプン、ゼラチンまたはアラビアゴム;および滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクでありうる。錠剤はコーティングされていない場合があり、また消化管での崩壊および吸収を遅らせることによって長時間にわたり持続作用を提供するための公知の技法によってコーティングされうる。例えばグリセリルモノステアレートまたはグリセリルジステアレートのような時間遅れ物質を採用できる。米国特許第4,256,108号;4,166,452号;および4,265,874号に記載されている技法によってそれらをコーティングして制御放出用の浸透性治療錠剤(osmotic therapeutic tablet)を形成させることもできる(以下に参照として組み込まれる)。
経口使用のための製剤を、有効成分が不活性の固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリンと混合されている硬ゼラチンカプセル剤、あるいは有効成分が水または油性媒質、例えばラッカセイ油、流動パラフィン、もしくはオリーブ油と混合されている軟ゼラチンカプセル剤としても提示することができる。
水性懸濁剤は、水性懸濁剤の製造に適した賦形剤と混合された有効成分を含有する。そのような賦形剤は、懸濁化剤、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアラビアゴムであり、分散剤または湿潤剤は天然ホスファチド、例えばレシチン、またはアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合産物、例えばポリオキシエチレンステアレート、またはエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合産物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、またはポリオキシエチレンソルビトールモノオレエートのようなエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトールから得られた部分エステルとの縮合産物、またはエチレンオキシドと脂肪酸および無水ヘキシトールから得られた部分エステルとの縮合産物、例えばポリエチレンソルビタンモノオレエートでありうる。水性懸濁剤は、一つまたは複数の保存料、例えばp-ヒドロキシ安息香酸エチルまたはp-ヒドロキシ安息香酸n-プロピル、一つまたは複数の着色料、一つまたは複数の着香料、およびショ糖、サッカリンまたはアスパルテームのような一つまたは複数の甘味料も含有しうる。
油性懸濁剤を、植物油、例えばラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油もしくはヤシ油、または流動パラフィンのような鉱物油の中に有効成分を懸濁することによって処方できる。油性懸濁物は、粘稠化剤、例えばミツロウ、硬パラフィンまたはセチルアルコールを含有しうる。上に示したような甘味料および着香量を添加して口に合う経口調製物を提供できる。アスコルビン酸のような抗酸化剤を添加することによってこれらの組成物を保存できる。
水の添加によって水性懸濁剤を調製するために適した分散可能な粉末および顆粒は、分散剤または湿潤剤、懸濁化剤および一つまたは複数の保存料と混合した有効成分を提供する。適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤はすでに上記に言及したものに例示される。追加の賦形剤、例えば甘味料、着香料および着色料も存在しうる。
医薬組成物は、水中油型乳剤の形でもありうる。油相は植物油、例えばオリーブ油もしくはラッカセイ油、または鉱物油、例えば流動パラフィン、またはこれらの混合物でありうる。適切な乳化剤は天然ホスファチド、例えばダイズ、レシチンならびに脂肪酸および無水ヘキシトールから得られたエステルまたは部分エステル、例えばソルビタンモノオレエート、ならびに該部分エステルとエチレンオキシドとの縮合産物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートでありうる。乳剤は甘味料および着香料も含有しうる。
シロップ剤およびエリキシル剤を、甘味料、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロースを用いて処方できる。そのような製剤は、粘滑薬、保存料、着香料、および着色料も含有しうる。医薬組成物は、水性または油脂性の注射可能な滅菌懸濁剤の形でありうる。それらの適切な分散剤または湿潤剤と上記で述べてきた懸濁化剤とを使用して公知の技術により懸濁剤を処方できる。注射可能な滅菌調製物は、無毒の非経口的に許容可能な希釈剤または溶媒に入れた注射可能な滅菌液剤または懸濁剤、例えば1,3-ブタンジオール溶液としてでもありうる。許容可能なビヒクルおよび溶媒の中で採用できるのは水、リンゲル液および等張塩化ナトリウム溶液である。さらに、滅菌固定油が溶媒または懸濁化媒質として慣例的に採用される。このために、合成モノグリセリドもしくはジグリセリドを含めた任意の無刺激性の固定油を採用できる。さらに、オレイン酸のような脂肪酸は注射可能剤の調製に用途を見出す。
薬物の直腸投与のための坐剤の形でも化合物を投与できる。治療薬を、常温では固体であるが直腸温では液体であり、したがって直腸内で融解して薬物を放出する適切な無刺激の賦形剤と混合することによって、これらの組成物を調製できる。そのような物質はカカオ脂およびポリエチレングレコールである。
局所使用のために、治療化合物を含有するクリーム剤、軟膏剤、ゼリー剤、上皮用液剤または懸濁剤などを採用する。この適用のために、局所適用に洗口剤および含嗽剤を含めるものとする。
ナノ粒子、リポソーム、顆粒剤、吸入薬、鼻用液剤、または静脈用混合剤としても製剤を投与できる。
先に言及した製剤全てを、心不全または肥大を患う患者を処置するために考慮している。特定の処置および投与様式に依存するであろう投薬形式を作るために、任意の製剤中の有効成分の量は変動しうる。患者に特異的な用量設定は、年齢、体重、全身の健康状態、性別、食事、投与時間、投与経路、***速度、薬物併用および治療法を受けている特定の疾患の重症度を含めた様々な因子に依存するであろうことはさらに言うまでもない。
V. 定義
本明細書において用いる「心不全」という用語は、心臓が血液を拍出する能力を減少させる任意の状態を意味するために広範に使用される。結果として、組織においてうっ血および浮腫が起こる。心不全は、冠血流の減少による心筋収縮性の低下よって起こる頻度が最も高い;しかし、心臓弁の損傷、ビタミン不足、および原発性心筋疾患を含む多くの他の因子も心不全を生じ得る。心不全の正確な生理学的機構は完全に理解されていないが、心不全は一般に、交感神経、副交感神経、および圧受容体応答を含むいくつかの心臓自律神経特性における障害が関与すると考えられている。「心不全の症状発現」という語句は、心不全に伴う検査知見を含む、息切れ、圧痕浮腫、圧痛のある肝臓の拡大、頸静脈怒張、肺ラ音等の心不全に伴う続発症をすべて包含するために広範に使用される。
「処置」という用語または文法上の等価物は、心不全の症状(すなわち、心臓が血液を拍出する能力)の改善および/または好転を含む。心臓の「生理機能の改善」は、本明細書において記載する測定(例えば、駆出率、短縮率、左心内径、心拍数の測定)のいずれか、および動物の生存に及ぼす任意の効果を使用して評価し得る。動物モデルの使用においては、処置したトランスジェニック動物および未処置のトランスジェニック動物の応答を、本明細書中に記載するアッセイ法のいずれかを用いて比較する(さらに、対照として、処置および未処置の非トランスジェニック動物も含め得る)。その結果、本発明のスクリーニング方法において使用される心不全に関連した任意のパラメーターの改善をもたらす化合物が、治療化合物として同定され得る。
「化合物」という用語は、身体機能の疾患、疾病、病気、または障害を処置または予防するために使用し得る任意の化学物質、調合薬、薬剤等を指す。化合物および化学物質は、既知治療化合物および潜在的治療化合物の両方を含む。化合物および化学物質は、本発明のスクリーニング方法を使用するスクリーニングによって、治療薬であると決定され得る。「既知治療化合物」とは、このような処置において効果的であることが示されている(例えば、動物試験または過去のヒトへの投与経験を介して)治療化合物を指す。言い換えると、既知治療化合物は心不全の処置において有効な化合物に限定されない。
本明細書において使用する「心肥大」という用語は、成体心筋細胞が肥大増殖を介するストレスに応答する過程を指す。このような増殖は、細胞***を伴わない細胞サイズの増加、力の発生を最大限にするための細胞内におけるさらなるサルコメアの構築、および胎児性心臓遺伝子プログラムの活性化によって特徴づけられる。心肥大は罹患率および死亡率の危険性の増大と関連する頻度が高く、したがって、心肥大の分子機構の理解を目的とする研究は、ヒトの健康に対する影響が大きいと考えられる。
本明細書において使用する「拮抗薬」および「阻害剤」という用語は、心不全または心肥大に関連し得る細胞性因子の作用を阻害する分子、化合物、または核酸を指す。拮抗薬は、これらの天然化合物と高次構造、電荷、または他の特徴に関して類似しているかもしれないし、類似していないかもしれない。したがって、拮抗薬は、作用薬によって認識される受容体と同じまたは異なる受容体によって認識され得る。拮抗薬は、作用薬の作用を妨げるアロステリック効果を有し得る。または、拮抗薬は作用薬の機能を防げ得る。作用薬とは対照的に、拮抗化合物は細胞において、細胞が細胞性因子が存在するかのように同じ様式で拮抗薬の存在に反応するような病理的および/または生化学的変化を生じない。拮抗薬および阻害剤には、タンパク質、核酸、炭水化物、または関心対象の受容体、分子、および/もしくは経路と結合するもしくは相互作用する任意の他の分子が含まれ得る。
本明細書において使用する「調節する」という用語は、生物学的活性の変化または変更を指す。調節は、タンパク質活性の増加もしくは減少、キナーゼ活性の変化、結合特性の変化、または関心対象のタンパク質もしくは他の構造の活性に関連した生物学的、機能的、もしくは免疫学的特性における任意の他の変化であってよい。「モジュレーター」という用語は、上記のように生物活性を変化または変更し得る任意の分子または化合物を指す。
VI. 実施例
薬物動力学(PK)の値。エノキシモンの投薬後の様々な時点で、検体を収集し、分析用に調製した。測定時点には、投薬前すなわち0時間、0.5時間、2時間、4時間、6時間および8時間(投薬前の時点も同様)がある。血液試料をRoyal BlueのNa2 EDTAの7.0ml容試験管に収集し、氷浴に入れ、遠心分離してから氷浴に戻し、プラスチックピペットで血漿を緑色試験管(1mL)に移し、分析まで-20℃で保存した。
次に、自動化固相抽出法で試料を調製し、液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析により分析した。エノキシモンおよびエノキシモンスルホキシドの検出に最適な条件で多反応モニタリング(MRM)モードでAPI 4000を作動させた。各運転は、少なくとも七つの異なる濃度を有する、2回の繰り返しの較正基準を含んだ。希釈QB試料を6回の繰り返しで分析した。ヒト血漿中でのアッセイの定量の下限(LLOQ)は、エノキシモンおよびエノキシモンスルホキシドの両方について1.00ng/mlと決定された。表1、2および3に示す得られたPK値は、二つの異なる患者集団から得られたものである。
(表1)PK値の実験(患者23人を分析、平均データ)
PK値の実験1
Figure 2007514665
(表2) PK値の実験2(患者5人を分析、生データ)
Figure 2007514665
(表3) PK値の実験(患者5人を分析、平均データ)
PK値の実験2
Figure 2007514665
VII. 参考資料
下記の参考資料は、本明細書に示された詳細を補足する例示的な手法などの詳細を提供する範囲内で、参照として本明細書に具体的に組み入れられている。
米国特許第4,166,452号
米国特許第4,256,108号
米国特許第4,265,874号
米国特許第4,505,635号
米国特許第5,604,251号
米国特許第5,998,458号
米国特許第6,254,885号
米国特許第6,555,135号
米国特許第6,596,308号
米国特許第6,623,760号
米国特許第6,645,466号
欧州特許第326103号
Figure 2007514665

Claims (101)

  1. エノキシモンおよび約40〜80重量%の非イオン界面活性剤を含む薬学的製剤であって、該エノキシモンの一次粒子径は平均10μm未満である、薬学的製剤。
  2. 非イオン界面活性剤が、製剤の約40%を超え、製剤の約45%を超え、製剤の約50%を超え、製剤の約55%を超え、製剤の約60%を超え、製剤の約64%を超え、製剤の約65%を超え、製剤の約66%を超え、製剤の約67%を超え、製剤の約70%を超え、製剤の約75%を超え、または製剤の約80%を含む、請求項1記載の薬学的製剤。
  3. 非イオン界面活性剤が製剤の約66%を含む、請求項1記載の薬学的製剤。
  4. 非イオン界面活性剤が、グリセリルモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタンエステル、ポリビニルアルコール、エトキシル化ソルビタンエステル、エトキシル化脂肪酸、ポロキサマ、ポリグリコール化グリセリド、オリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、またはビタミンEトコフェリルポリエチレングリコールスクシネートのうち一つまたは複数から成る、請求項1記載の薬学的製剤。
  5. 非イオン界面活性剤がポリソルベート80である、請求項3記載の薬学的製剤。
  6. エノキシモンが、約9ミクロン未満、約8ミクロン未満、約7ミクロン未満、約6ミクロン未満、約5ミクロン未満、約4ミクロン未満、約3ミクロン未満、約2ミクロン未満、または約1ミクロン未満の平均粒子径で存在する、請求項1記載の薬学的製剤。
  7. 製剤が、人工胃液中において15分間でエノキシモン含量の25%以下、30分間でエノキシモン含量の45%以上、かつ45分間でエノキシモン含量の70%以上のインビトロ溶出プロファイルを生じる、請求項1記載の薬学的製剤。
  8. 約40〜80%の非イオン界面活性剤およびエノキシモン約20〜60ミリグラムを含むエノキシモンの投薬製剤であって、該エノキシモンの一次粒子径は平均10μm未満である、投薬製剤。
  9. 非イオン界面活性剤が、製剤の約40%を超え、製剤の約45%を超え、製剤の約50%を超え、製剤の約55%を超え、製剤の約60%を超え、製剤の約64%を超え、製剤の約65%を超え、製剤の約66%を超え、製剤の約67%を超え、製剤の約70%を超え、製剤の約75%を超え、または製剤の約80%を含む、請求項8記載の投薬製剤。
  10. 非イオン界面活性剤が製剤の約66%を含む、請求項8記載の投薬製剤。
  11. エノキシモンが、約20ミリグラム、約25ミリグラム、約30ミリグラム、約35ミリグラム、約40ミリグラム、約45ミリグラム、約50ミリグラム、約55ミリグラム、または約60ミリグラムを含む、請求項8記載の投薬製剤。
  12. 非イオン界面活性剤が、グリセリルモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタンエステル、ポリビニルアルコール、エトキシル化ソルビタンエステル、エトキシル化脂肪酸、ポロキサマ、ポリグリコール化グリセリド、オリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、またはビタミンEトコフェリルポリエチレングリコールスクシネートのうち一つまたは複数から成る、請求項8記載の投薬製剤。
  13. 非イオン界面活性剤がポリソルベート80である、請求項89記載の投薬製剤。
  14. エノキシモンが、約10ミクロン未満、約9ミクロン未満、約8ミクロン未満、約7ミクロン未満、約6ミクロン未満、約5ミクロン未満、約4ミクロン未満、約3ミクロン未満、約2ミクロン未満、または約1ミクロン未満の平均粒子径で存在する、請求項8記載の投薬製剤。
  15. エノキシモンが25mgから成る、請求項13記載の投薬製剤。
  16. エノキシモンが50mgから成る、請求項13記載の投薬製剤。
  17. エノキシモンおよび66%のポリソルベート80から成る薬学的製剤であって、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満であり、該製剤が長期間投薬において、投薬直後に約1〜約150ng/ml、投薬約2時間後に約20〜約400ng/ml、投薬約4時間後に約15〜約200ng/ml、投薬8時間後に約1〜約150ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じる、薬学的製剤。
  18. エノキシモンおよび66%のポリソルベート80から成る薬学的製剤であって、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満であり、該製剤が長期間投薬において、投薬直後に約5〜約160ng/ml、投薬約2時間後に約20〜約400ng/ml、投薬約4時間後に約15〜約200ng/ml、投薬8時間後に約1〜約150ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じる、薬学的製剤。
  19. エノキシモンおよび66%のポリソルベート80から成る薬学的製剤であって、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満であり、該製剤が長期間投薬において、投薬直後に約5〜約160ng/ml、投薬約2時間後に約30〜約500ng/ml、投薬約4時間後に約20〜約300ng/ml、および投薬6時間後に約5〜約200ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じる、薬学的製剤。
  20. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約5〜約150ng/ml、投薬約2時間後に約30〜約400ng/ml、投薬約4時間後に約20〜約200ng/ml、および投薬約8時間後に約5〜約150ng/mlである、請求項17記載の薬学的製剤。
  21. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約7〜約149ng/ml、投薬約2時間後に約60〜約385ng/ml、投薬約4時間後に約40〜約270ng/ml、および投薬約8時間後に約5〜約150ng/mlである、請求項17記載の薬学的製剤。
  22. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約5〜約150ng/ml、投薬約2時間後に約50〜約390ng/ml、投薬約4時間後に約40〜約270ng/ml、投薬約6時間後に約15〜約170ng/mlである、請求項19記載の薬学的製剤。
  23. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約7〜約150ng/ml、投薬約2時間後に約60〜約385ng/ml、投薬約4時間後に約40〜約270ng/ml、および投薬約6時間後に約20〜約170ng/mlである、請求項19記載の薬学的製剤。
  24. エノキシモンおよび66%のポリソルベート80から成る薬学的製剤であって、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満であり、該製剤が長期間投薬において、投薬直後に約40〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約80〜約1500ng/ml、投薬約4時間後に約80〜約1500ng/ml、投薬約8時間後に約40〜約800ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じる、薬学的製剤。
  25. エノキシモンおよび66%のポリソルベート80から成る薬学的製剤であって、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満であり、該製剤が長期間投薬において、投薬直後に約50〜約900ng/ml、投薬約2時間後に約200〜約1700ng/ml、投薬約4時間後に約150〜約1500ng/ml、投薬約8時間後に約50〜約900ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じる、薬学的製剤。
  26. エノキシモンおよび66%のポリソルベート80から成る薬学的製剤であって、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満であり、該製剤が長期間投薬において、投薬直後に約50〜約900ng/ml、投薬約2時間後に約200〜約1700ng/ml、投薬約4時間後に約150〜約1500ng/ml、投薬約6時間後に約90〜約1200ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じる、薬学的製剤。
  27. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約50〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約200〜約1500ng/ml、投薬約4時間後に約150〜約1500ng/ml、投薬約8時間後に約50〜約800ng/mlである、請求項24記載の薬学的製剤。
  28. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約60〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約300〜約1500ng/ml、投薬約4時間後に約200〜約1350ng/ml、投薬約8時間後に約50〜約800ng/mlである、請求項24記載の薬学的製剤。
  29. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約50〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約250〜約1600ng/ml、投薬約4時間後に約150〜約1500ng/ml、投薬約6時間後に約90〜約1200ng/mlである、請求項26記載の薬学的製剤。
  30. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約60〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約300〜約1550ng/ml、投薬約4時間後に約200〜約1350ng/ml、投薬約6時間後に約11〜約1125ng/mlである、請求項26記載の薬学的製剤。
  31. 約66%のポリソルベート80およびエノキシモン25ミリグラムから成る薬学的製剤であって、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満であり、該製剤が長期間投薬において、投薬直後に約1〜約150ng/ml、投薬約2時間後に約20〜約400ng/ml、投薬約4時間後に約15〜約200ng/ml、投薬8時間後に約1〜約150ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じる、薬学的製剤。
  32. 約66%のポリソルベート80およびエノキシモン25ミリグラムから成る薬学的製剤であって、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満であり、該製剤が長期間投薬において、投薬直後に約5〜約160ng/ml、投薬約2時間後に約20〜約400ng/ml、投薬約4時間後に約15〜約200ng/ml、投薬8時間後に約1〜約150ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じる、薬学的製剤。
  33. 約66%のポリソルベート80およびエノキシモン25ミリグラムから成る薬学的製剤であって、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満であり、該製剤が長期間投薬において、投薬直後に約5〜約160ng/ml、投薬約2時間後に約30〜約500ng/ml、投薬約4時間後に約20〜約300ng/ml、および投薬6時間後に約5〜約200ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じる、薬学的製剤。
  34. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約5〜約160ng/ml、投薬約2時間後に約30〜約500ng/ml、投薬約4時間後に約20〜約300ng/ml、および投薬6時間後に約5〜約200ng/mlである、請求項33記載の薬学的製剤。
  35. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約5〜約150ng/ml、投薬約2時間後に約30〜約400ng/ml、投薬約4時間後に約20〜約200ng/ml、および投薬約8時間後に約5〜約150ng/mlである、請求項31記載の薬学的製剤。
  36. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約7〜約149ng/ml、投薬約2時間後に約60〜約385ng/ml、投薬約4時間後に約40〜約270ng/ml、および投薬約8時間後に約5〜約150ng/mlである、請求項31記載の薬学的製剤。
  37. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約5〜約150ng/ml、投薬約2時間後に約50〜約390ng/ml、投薬約4時間後に約40〜約270ng/ml、および投薬約6時間後に約15〜約170ng/mlである、請求項33記載の薬学的製剤。
  38. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約7〜約150ng/ml、投薬約2時間後に約60〜約385ng/ml、投薬約4時間後に約40〜約270ng/ml、および投薬約6時間後に約20〜約170ng/mlである、請求項33記載の薬学的製剤。
  39. 製剤が、長期間投薬において、投薬直後に約40〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約80〜約1500ng/ml、投薬約4時間後に約80〜約1500ng/ml、投薬約8時間後に約40〜約800ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度プロファイルを生じる、請求項31記載の薬学的製剤。
  40. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約40〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約80〜約1500ng/ml、投薬約4時間後に約80〜約1500ng/ml、および投薬約8時間後に約40〜約800ng/mlである、請求項32記載の薬学的製剤。
  41. 製剤が、長期間投薬において、投薬直後に約50〜約900ng/ml、投薬約2時間後に約200〜約1700ng/ml、投薬約4時間後に約150〜約1500ng/ml、投薬約8時間後に約50〜約900ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じる、請求項31記載の薬学的製剤。
  42. 製剤が、長期間投薬において、投薬直後に約50〜約900ng/ml、投薬約2時間後に約200〜約1700ng/ml、投薬約4時間後に約150〜約1500ng/ml、投薬約6時間後に約90〜約1200ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じる、請求項33記載の薬学的製剤。
  43. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約50〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約200〜約1500ng/ml、投薬約4時間後に約150〜約1500ng/ml、投薬約8時間後に約50〜約800ng/mlである、請求項31記載の薬学的製剤。
  44. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約60〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約300〜約1500ng/ml、投薬約4時間後に約200〜約1350ng/ml、投薬約8時間後に約50〜約800ng/mlである、請求項31記載の薬学的製剤。
  45. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約50〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約250〜約1600ng/ml、投薬約4時間後に約150〜約1500ng/ml、投薬約6時間後に約90〜約1200ng/mlである、請求項33記載の薬学的製剤。
  46. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約60〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約300〜約1550ng/ml、投薬約4時間後に約200〜約1350ng/ml、投薬約6時間後に約11〜約1125ng/mlである、請求項33記載の薬学的製剤。
  47. 約66%のポリソルベート80およびエノキシモン50ミリグラムから成る薬学的製剤であって、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満であり、該製剤が長期間投薬において、投薬直後に約1〜約150ng/ml、投薬約2時間後に約20〜約400ng/ml、投薬約4時間後に約15〜約200ng/ml、投薬約8時間後に約1〜約150ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じる薬学的製剤。
  48. 約66%のポリソルベート80およびエノキシモン50ミリグラムから成る薬学的製剤であって、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満であり、該製剤が長期間投薬において、投薬直後に約5〜約160ng/ml、投薬約2時間後に約20〜約400ng/ml、投薬約4時間後に約15〜約200ng/ml、投薬8時間後に約1〜約150ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じる薬学的製剤。
  49. 約66%のポリソルベート80およびエノキシモン50ミリグラムから成る薬学的製剤であって、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満であり、該製剤が長期間投薬において、投薬直後に約5〜約160ng/ml、投薬約2時間後に約30〜約500ng/ml、投薬約4時間後に約20〜約300ng/ml、投薬6時間後に約5〜約200ng/mlのエノキシモンの血中濃度を生じる薬学的製剤。
  50. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約5〜約160ng/ml、投薬約2時間後に約30〜約500ng/ml、投薬約4時間後に約20〜300ng/ml、および投薬6時間後に約5〜約200ng/mlである、請求項49記載の薬学的製剤。
  51. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約5〜約150ng/ml、投薬約2時間後に約30〜約400ng/ml、投薬約4時間後に約20〜約200ng/ml、および投薬約8時間後に約5〜約150ng/mlである、請求項47記載の薬学的製剤。
  52. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約7〜約149ng/ml、投薬約2時間後に約60〜約385ng/ml、投薬約4時間後に約40〜約270ng/ml、および投薬約8時間後に約5〜約150ng/mlである、請求項47記載の薬学的製剤。
  53. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約5〜約150ng/ml、投薬約2時間後に約50〜約390ng/ml、投薬約4時間後に約40〜約270ng/ml、投薬約6時間後に約15〜約170ng/mlである、請求項49記載の薬学的製剤。
  54. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約7〜約150ng/ml、投薬約2時間後に約60〜約385ng/ml、投薬約4時間後に約40〜約270ng/ml、および投薬約6時間後に約20〜約170ng/mlである、請求項49記載の薬学的製剤。
  55. 製剤が、長期間投薬において、投薬直後に約40〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約80〜約1500ng/ml、投薬約4時間後に約80〜約1500ng/ml、投薬約8時間後に約40〜約800ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じる、請求項47記載の薬学的製剤。
  56. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約40〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約80〜約1500ng/ml、投薬約4時間後に約80〜約1500ng/ml、投薬約8時間後に約40〜約800ng/mlである、請求項48記載の薬学的製剤。
  57. 製剤が、長期間投薬において、投薬直後に約50〜約900ng/ml、投薬約2時間後に約200〜約1700ng/ml、投薬約4時間後に約150〜約1500ng/ml、投薬約8時間後に約50〜約900ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じる、請求項47記載の薬学的製剤。
  58. 製剤が、長期間投薬において、投薬直後に約50〜約900ng/ml、投薬約2時間後に約200〜約1700ng/ml、投薬約4時間後に約150〜約1500ng/ml、投薬約6時間後に約90〜約1200ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じる、請求項49記載の薬学的製剤。
  59. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約50〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約200〜約1500ng/ml、投薬約4時間後に約150〜約1500ng/ml、投薬約8時間後に約50〜約800ng/mlである、請求項47記載の薬学的製剤。
  60. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約60〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約300〜約1500ng/ml、投薬約4時間後に約200〜約1350ng/ml、投薬約8時間後に約50〜約800ng/mlである、請求項47記載の薬学的製剤。
  61. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約50〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約250〜約1600ng/ml、投薬約4時間後に約150〜約1500ng/ml、投薬約6時間後に約90〜約1200ng/mlである、請求項49記載の薬学的製剤。
  62. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約60〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約300〜約1550ng/ml、投薬約4時間後に約200〜約1350ng/ml、投薬約6時間後に約11〜約1125ng/mlである、請求項49記載の薬学的製剤。
  63. 非イオン界面活性剤が、約45〜80重量%、約45〜75重量%、約45〜70重量%、約45〜66重量%、約50〜80重量%、約50〜75重量%、約50〜70重量%、約50〜66重量%、約55〜80重量%、約55〜75重量%、約55〜70重量%、約55〜66重量%、約60〜80重量%、約60〜75重量%、約60〜70重量%、約60〜66重量%を含む、請求項1記載の薬学的製剤。
  64. 心不全を患う患者にエノキシモンおよび約40〜80重量%の非イオン界面活性剤を含む治療量の薬学的製剤を投与する段階を含む心不全を処置する方法であって、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満である、方法。
  65. 患者にβアドレナリン受容体拮抗薬を投与する段階を含まない、請求項64記載の方法。
  66. エノキシモン製剤が単位量25mgまたは50mgで1日3回投与される、請求項64記載の方法。
  67. 非イオン界面活性剤が製剤の約66%を含む、請求項64記載の方法。
  68. 非イオン界面活性剤がポリソルベート80である、請求項64記載の方法。
  69. 心肥大を患う患者にエノキシモンおよび約40〜80重量%の非イオン界面活性剤を含む治療量の薬学的製剤を投与する段階を含む心肥大を処置する方法であって、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満である、方法。
  70. 患者にβアドレナリン受容体拮抗薬を投与する段階を含まない、請求項69記載の方法。
  71. エノキシモン製剤が単位量25mgまたは50mgで1日3回投与される、請求項69記載の方法。
  72. 非イオン界面活性剤が製剤の約66%を含む、請求項69記載の方法。
  73. 非イオン界面活性剤がポリソルベート80である、請求項69記載の方法。
  74. 心肥大の患者をβ遮断から離脱させる方法であって、該患者にエノキシモンおよび約40〜80重量%の非イオン界面活性剤を含む有効量の薬学的製剤を投与する段階を含み、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満である、方法。
  75. エノキシモン製剤が単位量25mgまたは50mgで1日3回投与される、請求項74記載の方法。
  76. 非イオン界面活性剤が製剤の約66%を含む、請求項74記載の方法。
  77. 非イオン界面活性剤がポリソルベート80である、請求項74記載の方法。
  78. 患者が心不全を患う、請求項74記載の方法。
  79. 心肥大および/または心不全に関連する死亡の発生率を減少させる方法であって、心不全を患う患者にエノキシモンおよび約40〜80重量%の非イオン界面活性剤を含む治療量の薬学的製剤を投与する段階を含み、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満である、方法。
  80. エノキシモン製剤が単位量25mgまたは50mgで1日3回投与される、請求項79記載の方法。
  81. 心肥大および/または心不全に関連する死亡までの時間を延長する方法であって、心不全を患う患者にエノキシモンおよび約40〜80重量%の非イオン界面活性剤を含む治療量の薬学的製剤を投与する段階を含み、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満である、方法。
  82. エノキシモン製剤が単位量25mgまたは50mgで1日3回投与される、請求項81記載の方法。
  83. 心肥大および/または心不全に関連する入院の数を減少させる方法であって、心不全を患う患者にエノキシモンおよび約40〜80重量%の非イオン界面活性剤を含む治療量の薬学的製剤を投与する段階を含み、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満である、方法。
  84. エノキシモン製剤が単位量25mgまたは50mgで1日3回投与される、請求項83記載の方法。
  85. 心肥大および/または心不全に関連する最初の入院までの時間を延長する方法であって、心不全を患う患者にエノキシモンおよび約40〜80重量%の非イオン界面活性剤を含む治療量の薬学的製剤を投与する段階を含み、該エノキシモンの一次粒子径が平均10μm未満である、方法。
  86. エノキシモン製剤が、単位量25mgまたは50mgで1日3回投与される、請求項85記載の方法。
  87. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約5〜約150ng/ml、投薬約2時間後に約50〜約390ng/ml、投薬約4時間後に約40〜約270ng/ml、投薬約8時間後に約15〜約170ng/mlである、請求項18記載の薬学的製剤。
  88. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約7〜約150ng/ml、投薬約2時間後に約60〜約385ng/ml、投薬約4時間後に約40〜約270ng/ml、および投薬約8時間後に約20〜約170ng/mlである、請求項18記載の薬学的製剤。
  89. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約50〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約250〜約1600ng/ml、投薬約4時間後に約150〜約1500ng/ml、投薬約8時間後に約90〜約1200ng/mlである、請求項26記載の薬学的製剤。
  90. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約60〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約300〜約1550ng/ml、投薬約4時間後に約200〜約1350ng/ml、および投薬約8時間後に約11〜約1125ng/mlである、請求項26記載の薬学的製剤。
  91. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約5〜約160ng/ml、投薬約2時間後に約30〜約500ng/ml、投薬約4時間後に約20〜約300ng/ml、および投薬8時間後に約5〜約200ng/mlである、請求項32記載の薬学的製剤。
  92. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約5〜約150ng/ml、投薬約2時間後に約50〜約390ng/ml、投薬約4時間後に約40〜約270ng/ml、投薬約8時間後に約15〜約170ng/mlである、請求項32記載の薬学的製剤。
  93. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約7〜約150ng/ml、投薬約2時間後に約60〜約385ng/ml、投薬約4時間後に約40〜約270ng/ml、および投薬約8時間後に約20〜約170ng/mlである、請求項32記載の薬学的製剤。
  94. 製剤が、長期間投薬において、投薬直後に約50〜約900ng/ml、投薬約2時間後に約200〜約1700ng/ml、投薬約4時間後に約150〜約1500ng/ml、投薬約8時間後に約90〜約1200ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じる、請求項32記載の薬学的製剤。
  95. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約50〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約250〜約1600ng/ml、投薬約4時間後に約150〜約1500ng/ml、投薬約8時間後に約90〜約1200ng/mlである、請求項32記載の薬学的製剤。
  96. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約60〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約300〜約1550ng/ml、投薬約4時間後に約200〜約1350ng/ml、投薬約8時間後に約11〜約1125ng/mlである、請求項32記載の薬学的製剤。
  97. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約5〜約160ng/ml、投薬約2時間後に約30〜約500ng/ml、投薬約4時間後に約20〜約300ng/ml、および投薬8時間後に約5〜約200ng/mlである、請求項48記載の薬学的製剤。
  98. エノキシモンの血中濃度が、投薬直後に約7〜約150ng/ml、投薬約2時間後に約60〜約385ng/ml、投薬約4時間後に約40〜約270ng/ml、および投薬約8時間後に約20〜約170ng/mlである、請求項48記載の薬学的製剤。
  99. 製剤が、長期間投薬において、投薬直後に約50〜約900ng/ml、投薬約2時間後に約200〜約1700ng/ml、投薬約4時間後に約150〜約1500ng/ml、投薬約8時間後に約90〜約1200ng/mlのエノキシモンスルホキシドの血中濃度を生じる、請求項48記載の薬学的製剤。
  100. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約50〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約250〜約1600ng/ml、投薬約4時間後に約150〜約1500ng/ml、投薬約8時間後に約90〜約1200ng/mlである、請求項48記載の薬学的製剤。
  101. エノキシモンスルホキシドの血中濃度が、投薬直後に約60〜約800ng/ml、投薬約2時間後に約300〜約1550ng/ml、投薬約4時間後に約200〜約1350ng/ml、投薬約8時間後に約11〜約1125ng/mlである、請求項48記載の薬学的製剤。
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