JP2007507152A - パイロットチャネルの電力を動的に割り当てるための方法 - Google Patents

Abstract

本発明は、フォワードトラフィックチャネルの負荷に従ってパイロットチャネルの電力を動的に割り当てるために方法に関し、この方法は、ＣＤＭＡフォワードリンクの容量を増加できる。本発明に従って、パイロットチャネルに割り当てられる電力は、固定されず、トラフィック負荷に基づいて動的に変化可能である。この方法は、第１のセルと第２のセルの負荷同士間の差を考慮してパイロットチャネルの電力を割り当てる。第１のセルの負荷が第２のセルよりも低い場合、第１のセルが拡大され、第２のセルの負荷の一部が第１のセルへ転送される。第１のセルの負荷が第２のセルの負荷よりも高い場合、第１のセルが縮小され、第１のセルの負荷の一部が第２のセルへ転送される。このように、ハンドオフにおける性能と容量が向上される。換言すれば、本発明に従って、パイロットチャネルの電力は、第１のセルと第２のセルの負荷同士間の差を考慮して、動的に割り当てられる。本発明は、ＣＤＭＡシステムにおける無線ネットワークの設計を最適化するためのテクノロジーの分野に適用されることができる。
【選択図】図４

Description

本発明は、一般的に、パイロットチャネルの電力を割り当てることに関し、より具体的に、第１のセルと第２のセルの負荷同士間の差を考慮してパイロットチャネルの電力を割り当てるための方法に関する。

一般的に、ＣＤＭＡシステムにおけるフォワードチャネルは、オーバーヘッドチャネル（パイロット、ページング、同期）とトラフィックチャネルよりなる。フォワードチャネルのトータル電力の内、オーバーヘッドチャネルの電力は固定され、トラフィックチャネルの電力は、トラフィック負荷と電力制御によって可変である。

オーバーヘッドチャネルのパイロットチャネルへ割り当てられる電力は、一般的にフォワードリンク最大電力の１５〜２０％である。例えば、２０Ｗが、フォワードリンクの電力のために利用可能である場合、パイロットチャネルへ割り当てられる電力は略４Ｗ（これは、フォワードリンクのトータル電力の約２０％である）である。

上述のように、既存のＣＤＭＡシステムにおいて、パイロットチャネルに割り当てられる電力は、固定されている。従って、パイロットチャネルに割り当てられる電力が多すぎると、トラフィックチャネルに対する電力が減少すると共にフォワードリンクに対する容量もまた減少する。他方、パイロットチャネルに割り当てられる電力が十分ではない場合、パイロットチャネルの大きさに依存するフォワード適用範囲とハンドオフのためのフィールドが減少する。

更に、モバイル通信システムは、本質的にマルチセル構造である。従って、一つのセルの負荷が高すぎ、他方の負荷が低すぎる場合、パイロットチャネルに対する固定電力は、他方のチャネルに対して割り当てられることができない。そのため、ＣＤＭＡシステムの効率が向上され得ない。

本発明の目的は、パイロットチャネルの電力を動的に割り当てるための方法を提供することである。本発明の方法は、一方のセルと他方のセルの負荷に基づいてパイロットチャネルの電力を割り当てる。本発明に従って、第１のセルの負荷が、第２のセルの負荷よりも低い時、第１のセルは、拡大され、第２のセルの負荷の一部が第１のセルに転送される。第１のセルの負荷が、第２のセルの負荷よりも高い時、第１のセルが縮小され、第１のセルの負荷の一部が第２のセルへ転送される。これに関して、パイロットチャネルの電力がフォワードトラフィックチャネルの負荷に基づいて変化すると、ハンドオフにおける性能と容量が向上され得る。

上記目的を達成するために、本発明に従う方法は、以下のステップ、即ち、基地局トランシーバサブシステム（ＢＴＳ）における基地局コントローラ（ＢＳＣ）へ各セクタのパイロットチャネルの現在の電力とトータルトラフィック電力を報告するステップと；ＢＴＳの各セクタについての近隣セットリストを参照するステップと；トラフィック負荷の報告に基づいて前記リストを参照することによって第１のセルの負荷を第２のセルの負荷と比較するステップと；第１のセルの負荷が第２のセルの負荷よりも低い場合に、第１のセルを拡大して第２のセルの負荷の一部を第１のセルに転送するステップと；第１のセルの負荷が第２のセルの負荷よりも高い場合に、第１のセルを縮小して第１のセルの負荷の一部を第２のセルに転送するステップと；トラフィック負荷に基づいてパイロットチャネルの新たな電力を計算するステップと；パイロットチャネルの新たな電力を計算した後に、パイロットチャネルの計算された電力をＢＴＳに通報するステップと；計算された電力を受信したＢＴＳでは、計算された電力をパイロットチャネルの電力として設定するステップとを備える。

本発明の他の目的は、パイロットチャネルの電力を割り当てるための式を提供することである。パイロットチャネルへ割り当てられる結果としての電力は、第１のセルの負荷Ｌ_１と第２のセルの負荷Ｌ_２を使用して以下のように計算される。

パイロットチャネルに割り当てられる電力（Ｐ_{ｐｉｌｏｔ}）＝Ｐ_{ｐ＿ｍｉｄ}+０．５（Ｐ_{ｐ＿ｍａｘ}−Ｐ_{ｐ＿ｍｉｎ}）（Ｌ_２−Ｌ_１）
本発明の上述の目的と特徴は、添付の図面と共に提供される好適な実施の形態の以下の記述から一層明白になる。

さて、“パイロットチャネルの電力を動的に割り当てるための方法”と題する本発明の好適な実施の形態を添付の図面を参照して記述する。

図１は、本発明に従うパイロットチャネルの電力を動的に割り当てるプロセスを示す。図１に示されるように、本発明に従うパイロットチャネルの電力を動的に割り当てるプロセスにおいて、各基地局トランシーバサブシステム（ＢＴＳ）１００は、最初に、各セクタに対してパイロットチャネルの現在の電力とトータルトラフィック電力を基地局コントローラ（ＢＳＣ）２００へ報告する（ステップ１）。現在の電力に対する報告を受信するＢＳＣ２００は、報告されたトラフィック負荷に基づいてパイロットチャネルの新たな電力を計算して、ＢＴＳの各セクタに対する近隣セットリストを参照してそれを各ＢＴＳ１００に通信する（ステップ２）。次に、ＢＴＳ１００は、ＢＳＣ２００から送られる新たな電力によってパイロットチャネルを送信し、ある期間経過後に初期ステップへ戻る。

図２と図３は、本発明に従ってトラフィック負荷に基づいてパイロットチャネルの電力を動的に割り当てるための方法を示す。図２は、パイロットチャネルの負荷に従ってパイロットチャネルの電力を増加することによってセルを拡大するための方法を示す。図３は、パイロットチャネルの負荷に従ってパイロットチャネルの電力を減少することによってセルを縮小するための方法を示す。

図２と図３において、本発明の方法は、第１のセルと第２のセルの負荷同士間の差を考慮してパイロットチャネルの電力を割り当てる。より具体的には、図２に示されるように、第１のセルの負荷が第２のセルの負荷と比較される。第１のセルの負荷が第２のセルの負荷よりも低い場合、第１のセルが拡大され、第２のセルの負荷の一部が第１のセルに転送される。第１のセルの負荷を第２のセルの負荷と比較する図３に示されるように、第２のセルの負荷が第１のセルの負荷よりも低い場合、第１のセルが縮小され、第１のセルの負荷の一部が第２のセルに転送される。

各セクタに対する割当てられた電力は、以下の式によって表される。最初に、第２のセルが、近隣セットリスト中にＭ個の近隣セルを有し、ｉ番目の近隣セットのトータルトラフィック電力がＴ_ｉとされると、第２のセルの負荷が以下のように計算される。

ここでＬ_２は第２のセルの負荷であり、Ｔ_ｍａｘはトータルトラフィック電力の最大値であり、Ｗ_ｉはｉ番目の近隣セットの重み係数であり、そこで

次に、第１のセルのトータルトラフィック電力Ｔ_１は、以下のように表される。

次に、上記で計算された第１のセルと第２のセルの負荷を使用する時に、パイロットチャネルへ割り当てられる結果としての電力Ｐ_{ｐｉｌｏｔ}は、以下の式によって決定される。

Ｐ_{ｐｉｌｏｔ}＝Ｐ_{ｐ＿ｍｉｄ}+０．５（Ｐ_{ｐ＿ｍａｘ}−Ｐ_{ｐ＿ｍｉｎ}）（Ｌ_２−Ｌ_１）
ここで、Ｐ_{ｐ＿ｍｉｄ}は、パイロットチャネルの中間電力値であり、Ｐ_{ｐ＿ｍａｘ}は、その電力の最大値であり、Ｐ_{ｐ＿ｍｉｎ}は、その最小値である。

図４は、本発明に従ってフォワードトラフィックチャネルの負荷に基づいてパイロットチャネルの電力を動的に割り当てるための方法を示す。図４に示されるように、本発明の方法は、以下のステップ、即ち、ＢＴＳにおけるＢＳＣへ各セクタ毎のパイロットチャネルの現在の電力とトータルトラフィック電力を報告するステップ（ステップ１１）と；ＢＴＳの各セクタ毎についての近隣セットリストを参照するステップ（ステップ１２）と；前記リストを参照することによってトラフィック負荷の報告に基づいて第１のセルの負荷を第２のセルの負荷と比較するステップ（ステップ１３，１４及び１６）と；第１のセルの負荷が第２のセルの負荷よりも低い場合に、第１のセルを拡大して第２のセルの負荷の一部を第１のセルに転送するステップ（ステップ１５）と；第１のセルの負荷が第２のセルの負荷よりも高い場合に、第１のセルを縮小して第１のセルの負荷の一部を第２のセルに転送するステップ（ステップ１７）と；トラフィック負荷に基づいてパイロットチャネルの新たな電力を計算するステップ（ステップ１８）と；パイロットチャネルの新たな電力を計算した後に、パイロットチャネルの計算された電力をＢＴＳに通報するステップ（ステップ１９）と；新たに受信された電力によってパイロットチャネルを送信するステップ（ステップ２０）と；ある期間経過後に初期のステップへ戻るステップ（ステップ２１）と；を備える。

フォワードトラフィックチャネルにおける負荷に従ってパイロットチャネルの電力を動的に割り当てるための方法の特定の実施の形態が記述されたが、本発明は、本発明の範囲から逸脱することなく多くの変更例を有する。従って、本発明の範囲は、上記の実施の形態に制限されるべきではなく、添付の請求項とそれに等価なものによって定義される。

上述のように、フォワードトラフィックチャネルにおける負荷に従ってパイロットチャネルの電力を動的に割り当てるための方法が用いられる。第１のセルの負荷が第２のセルの負荷よりも低い場合、第１のセルが拡大され、第２のセルの負荷の一部が第１のセルに転送される。第２のセルの負荷が第１のセルの負荷よりも低い場合、第１のセルが縮小され、第１のセルの負荷の一部が第２のセルに転送される。従って、パイロット電力は、フォワードトラフィック負荷に基づいて変化し、それによって、ハンドオフにおける性能と容量が改善される。

更に、パイロット電力の動的割り当ては、トラフィック負荷に基づいてセル適用範囲を変化させ、トラフィック負荷を効率的に割り当てる。このようにして、フォワードリンクの容量が向上され得る。

加えて、パイロット電力の比率を適切に制御することによって、パイロット電力が過剰に高く固定された場合に生じる干渉が減少され得る。

本発明に従うパイロットチャネルの電力を動的に割り当てるプロセスを示す。 本発明に従うトラフィック負荷に基づいてパイロットチャネルの電力を動的に割り当てる方法を示す。 本発明に従うトラフィック負荷に基づいてパイロットチャネルの電力を動的に割り当てる方法を示す。 本発明に従うフォワードトラフィックチャネルの負荷に基づいてパイロットチャネルの電力を動的に割り当てる方法を示す。

Claims (4)

1. フォワードトラフィックチャネルにおける負荷に従ってパイロットチャネルの電力を動的に割り当てるための方法であって、当該方法は、
   各セクタのパイロットチャネルの現在の電力とトータルトラフィック電力を、基地局トランシーバサブシステム（ＢＴＳ）における基地局コントローラ（ＢＳＣ）へ報告するステップと；
   前記ＢＴＳの各セクタについての近隣セットリストを参照するステップと；
   前記近隣セットリストを参照することによってトラフィック負荷の報告に基づいて第１のセルの負荷を第２のセルの負荷と比較するステップと；
   第１のセルの負荷が第２のセルの負荷よりも低い場合に、第１のセルを拡大して第２のセルの負荷の一部を第１のセルに転送するステップと；
   第１のセルの負荷が第２のセルの負荷よりも高い場合に、第１のセルを縮小して第１のセルの負荷の一部を第２のセルに転送するステップと；
   トラフィック負荷に基づいてパイロットチャネルの新たな電力を計算するステップと；
   パイロットチャネルの新たな電力を計算した後に、パイロットチャネルの計算された電力を前記ＢＴＳに通報するステップと；
   前記計算された電力を受信した前記ＢＴＳでは、前記計算された電力をパイロットチャネルの電力として設定するステップと、
   を備える方法。
2. 第２のセルの負荷が前記近隣セットリスト中にＭ個の近隣セルを有する場合、第２のセルの負荷Ｌ_２は、重み係数を使用して以下のように計算され、
   

   

   
   ここで、Ｔ_ｉは、ｉ番目の近隣セットのトータルトラフィック電力であり、Ｔ_ｍａｘは、トータルトラフィック電力の最大値であり、Ｗ_ｉは、ｉ番目の近隣セットの重み係数であり、ここで
   

   

   
   である、
   請求項１に記載の方法。
3. 第１のセルの負荷Ｌ_１は、以下のように表され、
   

   

   
   ここで、Ｔ_ｉは、第１のセクタのトータルトラフィック電力である、
   請求項１に記載の方法。
4. パイロットチャネルに割り当てられる結果としての電力Ｐ_{ｐｉｌｏｔ}は、第１のセルと第２のセルの負荷を使用して以下の式によって決定され、
   Ｐ_{ｐｉｌｏｔ}＝Ｐ_{ｐ＿ｍｉｄ}+０．５（Ｐ_{ｐ＿ｍａｘ}−Ｐ_{ｐ＿ｍｉｎ}）（Ｌ_２−Ｌ_１）
   ここで、Ｐ_{ｐ＿ｍａｘ}は、パイロットチャネルの電力の最大値であり、Ｐ_{ｐ＿ｍｉｄ}は、その中間電力値であり、Ｐ_{ｐ＿ｍｉｎ}は、その最小値である、
   請求項１に記載の方法。

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