JP2007506522A - 血液酸素飽和度の測定 - Google Patents
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Abstract
被験体の血液の酸素付加は、血液中に侵襲的にかまたは非侵襲的にかのいずれかにて向けた光の吸収スペクトルを検知し、次いで、血液酸素付加の異なる既知のレベルを表す少なくとも2つの所定の参照吸収スペクトルに対して低減されたスペクトルの費用関数を評価することにより、酸素付加値を計算することによって、決定される。光源(301)は、好ましくは安定な長寿命の白色LEDを使用する。ここで、上記低減スペクトルのホワイトバランスは、上記LEDのスペクトルを全て一度予め決定し、保存し、次いで一定のイデアルからこのLEDスペクトルの偏差を補正するようにこの低減スペクトルを調整することによって、達成され得る。
Description
(優先権主張)
本出願は、米国特許出願番号09/743,206(国内段階出願として2002年3月15日に出願)の優先権を主張する。米国特許出願番号09/743,206は、国際(PCT)特許出願番号PCT/GB99/02510(1999年7月30日出願)の優先権を主張する。そしてPCT/GB99/02510は、参考として援用される、英国特許出願番号9817552.4(1998年8月13日出願)および英国特許出願番号9904232.7(1999年2月25日出願)の両方の優先権を主張する。この出願はまた、本明細書において参考として援用される、英国特許出願番号0322545.5(2003年9月26日出願)の優先権を主張する。
本出願は、米国特許出願番号09/743,206(国内段階出願として2002年3月15日に出願)の優先権を主張する。米国特許出願番号09/743,206は、国際(PCT)特許出願番号PCT/GB99/02510(1999年7月30日出願)の優先権を主張する。そしてPCT/GB99/02510は、参考として援用される、英国特許出願番号9817552.4(1998年8月13日出願)および英国特許出願番号9904232.7(1999年2月25日出願)の両方の優先権を主張する。この出願はまた、本明細書において参考として援用される、英国特許出願番号0322545.5(2003年9月26日出願)の優先権を主張する。
(発明の背景)
(技術分野)
本発明は、血管または身体器官の血液の酸素飽和度(SO2)を決定するための方法およびシステムのインプリメンテーションに関する。本発明は、侵襲的または非侵襲的測定技術を利用することができ、そして患者における任意の状況(例えば、中心静脈SO2モニタリング、肺動脈SO2モニタリング、体外SO2モニタリング、切断レベル評価、フリーフラップSO2モニタリングなど)での血液酸素飽和度を決定するのに適している。
(技術分野)
本発明は、血管または身体器官の血液の酸素飽和度(SO2)を決定するための方法およびシステムのインプリメンテーションに関する。本発明は、侵襲的または非侵襲的測定技術を利用することができ、そして患者における任意の状況(例えば、中心静脈SO2モニタリング、肺動脈SO2モニタリング、体外SO2モニタリング、切断レベル評価、フリーフラップSO2モニタリングなど)での血液酸素飽和度を決定するのに適している。
(関連技術の説明)
患者において血液酸素飽和度を測定するための標準的方法は、血液中または血液を通過して光を照射し、血液を通って伝達された後かまたは血液によって反射された後の、個々の波長または実質的に連続するスペクトル範囲にわたって、光の強度を測定し、そして測定された強度値の関数としてSO2を計算することである、このようなデバイスは、例えば、特許文献1に記載されている。
患者において血液酸素飽和度を測定するための標準的方法は、血液中または血液を通過して光を照射し、血液を通って伝達された後かまたは血液によって反射された後の、個々の波長または実質的に連続するスペクトル範囲にわたって、光の強度を測定し、そして測定された強度値の関数としてSO2を計算することである、このようなデバイスは、例えば、特許文献1に記載されている。
多くの要因が、既知のSO2モニタの精度を低下させる。光源そのものについて始めると、これは、明確な波長で、または明確な波長範囲にわたって、光を発生することができなければならず、かつ測定機器の寿命にわたって安定であるべきである(有用な検出範囲を利用可能にするのに十分な強度で発生しない波長で光吸収を測定する点は存在しない)。
光を血液にあてる工程もまた、種々の不規則性によって影響される。非侵襲的デバイス(例えば、指用カフ(finger cuff)または耳垂用カフ(ear lobe cuff))を用いて光が血液に向けられる場合、例えば、光発生デバイスと血液との間の身体組織の不均質性および不規則性は、ときに推定困難な様式で光伝達に影響し得る。このことは、血液の酸素飽和度の程度とは何も関係がない。
ほとんどの非侵襲的モニタの精度を低下させる1つの不規則性は、患者の動き、つまり、動きのアーチファクトである。これは、生物学的組織を通る光路長を変化させ、ゆえに検出される伝達光または反射光の強度の変動を引き起こす。この問題は、実際非常に大きく、これらのデバイスを長期間は使用できなくさせている。この問題は、危険な状態での医療用途においては、継続的なモニタリングが必須であれば、特に重大である。
一般的に、医師は、動脈血酸素飽和度(SaO2)を測定することを望む。したがって、従来最も使用されているパルスオキシメーターは、SaO2を測定する。例えば、特許文献1に記載されているデバイスは、血液にn種の所定の光の波長のみを伝達することだけでなく、動きのアーチファクトをキャンセルさせ得るさらなる波長を伝達することによって、SaO2測定における動きのアーチファクトの問題を解決することを試みている。特許文献1は、複数の波長(n+1種の動きのアーチファクト波長を含む)の使用を広範に記載しているが、例示されるデバイスは、3波長を使用する。しかし、実際、特許文献1で提唱された3波長は、動きの感受性を克服するのには十分ではない。
非侵襲的SO2モニタの精度を低下させるなお別の要因は、皮膚の色素である:現存の多くの光学デバイスは、種々の皮膚の色(メラニン濃度の増加に従って、白色から褐色〜黒色の範囲に及ぶ)によって生じる伝達光の変動を考慮しない。メラニンの吸収スペクトルのピークは、おおよそ500nmであり、波長の増加に従ってほぼ直線的に減少する。メラニンは、表皮に存在する。したがって、黒色の皮膚の場合のように非常に高濃度では、真皮内のヘモグロビンの吸収を遮断し得る。褐色の皮膚の場合でさえ、メラニンによる吸収は、ヘモグロビンの吸収を覆い、SO2推定を得るために吸収スペクトルの形状を使用する任意のアルゴリズムは、この事実を補完する必要がある。
特許文献2は、血液酸素飽和度を測定するように適合された光学デバイスを記載する。このデバイスは、生物学的組織に光を通し、このデバイスの光検出器からの伝達または反射された出力信号を継続的にモニタリングすることによって作動する。しかし、この先行技術のデバイスにおける1つの問題は、特許文献2におけるような限られた数の波長の使用が、検出信号において低い信号対ノイズ比を生じるという事実である。これは、SO2決定の精度を低下させる。さらに、この限られた波長の技術はまた、周辺の干渉(例えば、蛍光など)をより生じやすい。
上述の要因の影響を低下させるための1つの方法は、侵襲的にSO2を測定することである。これらの用途において、光は、通常、カテーテルに取り付けられた光ファイバー、またはカテーテルに包まれた光ファイバーという手段によって血液中に向けられる。次いで、血液に関する吸収スペクトルを決定するために測定される光の強度は、通常伝達光の強度ではなく、反射光のスペクトルの強度である。侵襲的モニタの明らかな欠点は、他のいずれの侵襲的デバイスに関しても同じで、患者の不快感およびセンサの位置決めに非常に注意が必要であるということである。
国際公開第94/03102号パンフレット
国際公開第00/09004号パンフレット
SO2をモニタリングするために使用される配置器具(arrangement)が侵襲的であるか非侵襲的であるかに関わらず、測定された光スペクトル(いくつかの波長、ときには非常に多くの波長で測定された強度値を含む)を単一の正確なSO2値に変換すること、そしてそれを、リアルタイムの継続的な患者のモニタリングに有用であるように、十分に速く行うことの問題がなお存在する。したがって、SO2モニタリングの精度および信頼性を改善する必要性が存在し続けている。
(発明の要旨)
本発明は、血液酸素飽和度を決定するための方法、および対応するシステムのインプリメンテーションを提供する。本発明に従って、ある波長範囲にわたる2つの異なる酸素付加レベルに対応する少なくとも2つの参照血液吸収スペクトルが集められる。次いで、光源からの光が、例えば、1本以上の光ファイバーを介して、侵襲的かまたは非侵襲的かのいずれかで、被験体の血液中に向けられる。次いで、血液からの低減した(remitted)光吸収スペクトルは、検出用の配置器具によって感知される。信号を適切に調整して低減したスペクトルのデジタル表現を得た後、計算ソフトウェアモジュールのコンピュータで実行可能なコードが、酸素飽和度の値を参照血液吸収スペクトルに対する低減した光吸収スペクトルの関数として計算する。
本発明は、血液酸素飽和度を決定するための方法、および対応するシステムのインプリメンテーションを提供する。本発明に従って、ある波長範囲にわたる2つの異なる酸素付加レベルに対応する少なくとも2つの参照血液吸収スペクトルが集められる。次いで、光源からの光が、例えば、1本以上の光ファイバーを介して、侵襲的かまたは非侵襲的かのいずれかで、被験体の血液中に向けられる。次いで、血液からの低減した(remitted)光吸収スペクトルは、検出用の配置器具によって感知される。信号を適切に調整して低減したスペクトルのデジタル表現を得た後、計算ソフトウェアモジュールのコンピュータで実行可能なコードが、酸素飽和度の値を参照血液吸収スペクトルに対する低減した光吸収スペクトルの関数として計算する。
上記参照血液吸収スペクトルおよび低減した光吸収スペクトルは、好ましくは、酸素飽和度の値が計算される前に正規化される。正規化は、好ましくは、2つの主な手順を包含する:上記波長範囲に位置する2つの等吸収波長の間でスペクトルを線形にDCオフセットする工程;および、このDCオフセットされた参照血液吸収スペクトルおよび低減した光吸収スペクトルを、上記2つの等吸収波長の間の各それぞれのDCオフセットされたスペクトル下の面積の関数によってスケーリングする工程。
上記酸素飽和度の値を計算する工程は、有利なことには、上記参照血液吸収スペクトルに関する低減した光吸収スペクトルの間の対応の近接さを示す、費用関数の最適値を計算する工程を包含する。例えば、この最適値は、少なくとも2つの上記参照血液吸収スペクトルに関する低減した光吸収スペクトルの補間によって決定され得る。
上記参照スペクトルに関して、好ましくは、最小血液酸素付加値および最大血液酸素付加値に対応する少なくとも1つの最小参照血液吸収スペクトルおよび少なくとも1つの最大参照血液吸収スペクトル、ならびに少なくとも1つの中間参照血液吸収スペクトルが集められる。次いで、少なくとも2つの上記参照血液吸収スペクトルに関する低減した光吸収スペクトルの関数として、酸素飽和度の値の計算が行われる。これを行う1つの方法は、上記低減した光吸収スペクトルに最も近接しているが、それぞれこの低減した光吸収スペクトルよりも大きいスペクトルおよび小さいスペクトルである、上記2つの参照血液吸収スペクトルを決定するためのシステムに関する。次いで、酸素飽和度の値が、上記最も近接している参照血液吸収スペクトルに関する低減した光吸収スペクトルの一次補間によって、計算され得る。別の方法は、少なくとも3つの参照血液吸収スペクトルに関する低減した光吸収スペクトルの非一次補間によって酸素飽和度の値を計算する工程を包含する。
このシステムの精度は、多くの場合、さらに低減した光吸収スペクトルのホワイトバランスをとり、そしてこのホワイトバランスをとられた低減した光吸収スペクトルを、酸素飽和度の値を計算する工程において使用することによって向上する。
光源は、好ましくは、白色LEDから血液に向けて光を発生する。次いで、この白色LEDのスペクトルが予め決定され得、そしてこの白色LEDスペクトルの表示が、例えば、LEDと一緒に供給され得る非揮発性媒体に保存され得る。次いで、上記低減した光吸収スペクトルは、白色LEDのスペクトルの関数として調整され得る。白色LEDスペクトルを永久的に(つまり、非揮発性媒体に)保存することによって、光源のさらなる特徴付けは必要ない。本発明のこの局面はまた、白色光源を必要とする他の医療機器にも、たとえそれらが血液酸素飽和度を測定することを意図していなくとも、適用され得る。
(詳細な説明)
図1は、ある波長範囲にわたる、血液による光吸収のいくつかの特徴を示す。この考察において、Ax(λ)は、x%の酸素付加での血液の吸収スペクトルを表し、一方Ayは、波長yでの吸収値を表す。図1において、3つのスペクトルが示されている:A0(λ)およびA100(λ)(それぞれ、完全に脱酸素付加された血液および完全に酸素付加された血液を表す)、ならびにAmeas(λ)(任意の侵襲的技術または非侵襲的技術を用いて実際の被験体で測定された吸収スペクトルを表す)。全ての患者で、0<meas<100である。いうなれば、患者に関する実際のSO2(もしくはSaO2)の値は、常に0%と100%との間に位置する。実際に測定された吸収スペクトルAmeas(λ)が得られると、次に、どのSaO2値をこのスペクトルが表しているかという疑問が生じる。本発明がこれを決定する方法は、以下で説明され、これは、本発明の重要な局面を形成する。
図1は、ある波長範囲にわたる、血液による光吸収のいくつかの特徴を示す。この考察において、Ax(λ)は、x%の酸素付加での血液の吸収スペクトルを表し、一方Ayは、波長yでの吸収値を表す。図1において、3つのスペクトルが示されている:A0(λ)およびA100(λ)(それぞれ、完全に脱酸素付加された血液および完全に酸素付加された血液を表す)、ならびにAmeas(λ)(任意の侵襲的技術または非侵襲的技術を用いて実際の被験体で測定された吸収スペクトルを表す)。全ての患者で、0<meas<100である。いうなれば、患者に関する実際のSO2(もしくはSaO2)の値は、常に0%と100%との間に位置する。実際に測定された吸収スペクトルAmeas(λ)が得られると、次に、どのSaO2値をこのスペクトルが表しているかという疑問が生じる。本発明がこれを決定する方法は、以下で説明され、これは、本発明の重要な局面を形成する。
周知のように、ヘモグロビンの光吸収が酸素付加の程度に依存しない、いくつかの波長(等吸収波長)が存在する。5つのこのような等吸収波長が、図1に見られる。これらの2つは、波長522.7nmおよび586.0nmであり、それぞれA523およびA586と標識される。他の等吸収波長は、505.9nm、548.6nm、および569.7nmであり、そしてさらに多くが存在する。これらの標準値は、通常丸められ(rounded)、そして使用される試験方法によって、いくつかの文献においてはわずかに異なって報告されている。
最も広い意味において、本発明は、以下:1)侵襲的(身体に挿入される(例えば、カテーテル上に位置する))、または非侵襲的(例えば、皮膚に対して配置したセンサ、指用カフ、耳垂用クリップなど)であり;2)血液酸素飽和度を決定する、測定する、推定することなどを行い;3)上記は、光源からの複数の光の波長を、特に500〜600nmの波長領域におよぶ波長を方向付けることにより行われ;4)上記方向付けは、動脈もしくは任意の他の血管または身体組織中の血液に対してであり;5)測定された吸収、反射、または伝達スペクトルを決定するためのものであり;6)上記スペクトルは、任意の様式(最小二乗法または他の距離的フィット(metric fit)、ニューラルネットワーク、「パターンマッチング」、表比較(table comparison)など)で以下;7)異なる所定の血液酸素付加レベルを表す2以上の参照スペクトルにマッチさせられ、そのマッチにより実際の血液酸素飽和度(SO2もしくはSaO2)の測定値が得られる、方法およびシステムのインプリメンテーションに関する。
図2は、本発明の主なハードウェア構成要素およびソフトウェア構成要素を示す。これらを以下に説明する。ここでさらに説明することなく示すのは、1以上のプロセッサ340、システムメモリ345、およびシステムソフトウェア(例えば、オペレーティングシステム)である。これらは、その周知のタスク(特に、モニタ300内の種々のハードウェアデバイスの調整及び制御ならびに下記の種々のソフトウェアモジュールを実施するプロセッサで実行可能なコードを実行すること)を行う。従来のコンピュータの他のハードウェア構成要素およびソフトウェア構成要素も当然、必要な場合モニタ300に含まれる。
図2においては、簡略化の目的のため、侵襲的インプリメンテーションおよび非侵襲的インプリメンテーションの両方が示されている。実際は、一方または他方のみが通常使用される。しかし、図2はまた、同じ本発明のモニタ300が、どちらの場合にも使用され得るという事実を示している。
光源301は、好ましくは広帯域で十分なスペクトルエネルギーを有し、少なくとも、500〜600nmの範囲に位置する上記5つの等吸収波長を含む波長範囲にわたって、適切な識別および測定の解像度を可能にする。白色光は、定義によれば、500〜600nmの範囲の可視スペクトル内で、十分なスペクトルエネルギーを有する。白熱、蛍光およびハロゲン電球が使用されて、白色光を近似し得る。しかし、より高い熱安定性およびより長い寿命は、通常、白色LEDを使用することによって得ることができ、したがって、これらの固体デバイスが好ましい。
このような長寿命の白色LEDのさらなる利点としては、以下が挙げられる:光を発するために熱も発生する白熱電球と異なり、半導体であるため、低電力しか必要としない;b)紫外(UV)光を発しない(高強度のUVへの長時間曝露は、組織に問題(すなわち、日焼け)を生じ得る;c)赤外(IR)光(熱源)を発しない−デバイスが冷えた状態を保ち、その改善された熱安定性に貢献する;d)b)およびc)の結果として、LEDのスペクトル内容(content)を発生するために必要とされる全電力が、目的の波長範囲内で使用可能であり、そしてさらに、望まないスペクトル内容を除去するための光学フィルターを必要としない;e)安価である;そしてf)反応が速い−LEDは非常に速く点滅し得るので、それらはオンとオフとのパルスであり得、そのため機械的シャッターを必要とすることなく暗い信号が除去され得る。
しかし、多くの従来のLEDについての問題の1つは、時間に伴うそれらの被覆(encapsulant)の黄化であり、これは、より長い波長へのシフトを引き起こす。しかし、いくつかのより新しいLEDは、被覆としてシリコーンゲルを使用する;これらのLEDは、代表的に、それらの非常に長い通常の寿命(およそ数十万時間の作動)にわたって、それらの元々の伝達スペクトルをよりよく保持する。
光は、直接的かつ侵襲的に、例えば、カプラーまたはレンズ100(これは、単純に伝達ファイバーの末端であり得る)へのカテーテル110上またはその中に取り付けられた1つ以上の光ファイバー111を介して血液に導かれるか、または間接的かつ非侵襲的に、例えば、光源から伝達され、1つ以上の光ファイバー211を介し、次いで、指用カフなどのデバイス200を用いて、患者の指などの皮膚に対して方向付けられることによって、血液に導かれる。
次いで血液によって低減した光が方向付けられなければならず、任意の従来の機器がこれを達成するために使用され得る。専用の光ファイバー112、212のいずれも、この低減した光をモニタ300に伝達するために使用され得る。または伝達ファイバー111、211が、適切な時間多重化(time−multiplexing)が設定されている限り、使用され得る。
任意の公知の光検出器302が血液の吸収スペクトルを測定するために使用され得る。いくつかの従来のシステムは、光検出器のアレイを使用する。この各々は、光源301における複数の実質的に単一波長のLEDのうちの、それぞれ1つの波長に対して調整されている。しかし、上述のように、好ましい光源は、広帯域(「白色」光源)である。これは、別個(波長あたり1つ)の光伝達ファイバーの必要性を回避し、そしてまた目的の波長領域にわたって十分なスペクトルエネルギーを提供する。本発明の好ましい実施形態において、検出器302は、回折格子および光検出器のアレイを用いて測定されたスペクトルを作製する、従来の分光計である。
検出器302からの信号は、通常、デジタル処理される前に、公知の回路304を用いて調整されなければならない。このような調整は、通常、種々の形態のフィルタリング、スケーリング、アナログデジタル変換などを包含する。調整の結果は、調整された吸収スペクトルAcond(λ)である。
上述のように、光源301のスペクトルは、完全に平坦ではない。このことは、SO2(またはSaO2)計算の精度に影響する:測定されたスペクトルにおける「くぼみ」は、血液吸収とは何の関係もなく、例えば、伝達光における低強度のスペクトル領域に関係する。本発明は、光源における純粋な「白さ」からこの変動を補償し、測定吸収スペクトルAmeas(λ)を決定する種々の方法を提供する。
ホワイトバランスをとるための1つの方法によると、ホワイトバランス用ソフトウェアモジュール312は、以下の式に従って、Ameas(λ)を計算する:
Ameas(λ)=log10((Acond(λ)−Dλ)/(Rλ−Dλ))
ここで、Dは、各波長λでの暗参照強度(dark reference intensity)であり、Rは、各波長λでの白色参照強度(white reference intensity)である。
Ameas(λ)=log10((Acond(λ)−Dλ)/(Rλ−Dλ))
ここで、Dは、各波長λでの暗参照強度(dark reference intensity)であり、Rは、各波長λでの白色参照強度(white reference intensity)である。
白色参照スペクトルおよび暗参照スペクトルは、公知技術を用いて決定され得る:測定を行う前、光センサ(100,200)は、標準的白色反射表面に曝露され、白色参照スペクトルを生じる。次いで、暗参照スペクトルがまた、光学センサからのあらゆる励起光を排除することによって得られる。
本発明による代替的なホワイトバランスをとる方法は、最新の長寿命LEDの公知のスペクトル安定性を利用する:1つ以上のこのようなLEDを光源とする場合、特に、これらがシリコーン被覆されている場合、光源のスペクトルは、最初の特徴付け工程で一度測定され得、そしてこの特徴付けのパラメータは(以下に記載されるような正規化後に)、非揮発製媒体320(例えば、EPROMチップ)に保存され得る。このチップまたは少なくとも上記パラメータは、一度、例えば、LED製造業者によって工場での特徴付けとして、作製または決定され得、その結果このパラメータはLEDと一緒に保存され得、後の使用のために再度呼び出され得る。そして、さらなる白色測定は、全く必要ない。次いで、Acond(λ)の値は、白色LEDのスペクトルにおける変動を説明するための任意の公知のバランス用アルゴリズムによって調整され得、そしてAmeas(λ)を形成する。
この安定LEDを予め特徴付けし、その特徴付けパラメータを非揮発性のコンピュータで読み取り可能な媒体に保存し、次いでこの媒体を製品(LED)と一緒に備える手順はまた、適切または正確な動作のためによく規定された白色光源を必要とする任意の他の医療機器において(つまり、たとえそれが血液酸素飽和度を決定する工程に関係しなくとも)有利である:継続的な特徴づけについての必要性を除去することは、このような機器の動作を単純にするだけでなく、誤りがちな可能性のある再特徴付けの必要性を除去することによって長期信頼性を向上させる。
本発明の好ましい実施形態において、酸素飽和度の推定への次の工程は、測定吸収スペクトルAmeas(λ)の正規化である。この工程は、好ましくは、2つの異なる手順に関する:DCオフセットおよび面積正規化(area normalization)である。図3を参照のこと:測定吸収スペクトルAmeas(λ)の「曲線」上の2つの等吸収点Aisos1およびAisos2を介して線Loffset(λ)を描いた場合を想定する。1つの適切な(しかし必然的ではない)選択は、isos1=523およびisos2=586である。なぜなら、これらは、目的の波長領域のほぼ全体を一括する(bracket)からである。ここで、Ameas(λ)曲線上の各点は、Loffset(λ)を差し引いて、新しい吸収曲線Aoffset(λ)を形成する。本質的に、これはAisos1点およびAisos2点を0吸光度軸(0−extinction axis)に下げ、その間の全値を線形に調整し、Ameas(λ)曲線中に内在するDCオフセットを効率的に除去する。
第二の正規化工程として、次いで、λ=isos1からλ=isos2までのAoffset(λ)曲線下の面積の関数によって(そして好ましくは、単純にその面積で割ることによって)Aoffset(λ)の各値をスケーリングすることによって、最終正規化測定吸収スペクトルAnorm(λ)が作製される。これは、図3の影をつけた領域である。要するに、Aoffset(λ)は、その面積に関して正規化されて、Anorm(λ)が得られる。周知の数値的方法が、Ameas(λ)、Aisos1およびAisos2によって得られるAnorm(λ)を計算するために使用され得る。
最後に、上記正規化測定吸収スペクトルAnorm(λ)は、フィッティングソフトウェアモジュール315において、複数の参照吸収スペクトル(メモリ領域または非揮発製保存デバイス330中に数値形態で保存されている)と比較されて、SO2またはSaO2の値を決定する。これは、表示デバイス500によって任意の公知の様式で表示され得る。
本発明によってどのように酸素飽和度が決定されるかの単純な場合として、最小および最大の可能な吸収スペクトルAmin(λ)およびAmax(λ)を決定するために、任意の技術を使用することが想定される。極端な例として、Amin(λ)およびAmax(λ)は、それぞれA0(λ)およびA100(λ)であり得る。Amin(λ)およびAmax(λ)が、直前に記載された様式と同じ様式で正規化されることもまた想定される。例えば、これらのスペクトルは、全血サンプルから(キュベット内で測定される)か、または皮膚で記録されたスペクトルか、または複数の固体から記録された平均スペクトルから集められ得る。一例として。
単純なただの一例として、Amin(λ)およびAmax(λ)は、それぞれA0(λ)およびA100(λ)であると選択され得る。完全酸素付加スペクトルA100(λ)は、37℃においてキュベット内でか、または上腕動脈閉塞の6分後の膨張式カフの解放に続く最大反応性充血において44℃に加熱された人差し指の皮膚での、全血の平衡によって得ることができる。完全脱酸素付加スペクトルA0(λ)は、例えば、37℃における95%Nおよび5%CO2のキュベット内でか、または膨張式カフの解放前の6分間の上腕動脈閉塞の最後における44℃に加熱された人差し指の皮膚での、全血の平衡によって得ることができる。次いで、所与の光源についての参照吸収スペクトルが、任意の公知の分光技術を用いて集められ得る。当然、任意の他の公知の実験手順に従って、任意の所与の最小および最大の選択に対してAmin(λ)およびAmax(λ)を決定し得る。
所与の測定吸収スペクトルがどの酸素付加のレベルに対応するかを決定するための本発明の好ましい実施形態において、何らかの形態の参照スペクトル間の補間が使用されるので、Amin(λ)およびAmax(λ)は、好ましくは、それぞれ全ての予測された測定吸収スペクトルよりも小さいように、および大きいように選択される。これを行う最も明らかな方法は、当然、最小=0および最大=100を選択することである。この選択は必須ではないが、最小および最大がそれぞれ大き過ぎたり小さ過ぎたりしない限り、A0(λ)およびA100(λ)は、インビトロで実際に測定されたAmin(λ)スペクトルおよびAmax(λ)スペクトルからの補外によって決定され得る。より高い精度のために、このような補外は、好ましくは、少なくとも1つの中間参照スペクトルを含むべきである(下記を参照のこと)。
Anorm(λ)は、図1に(オフセットなしの正規化されていない形態で)示されるように、2つの「極値」吸収プロフィール(実験的に決定されたAmin(λ)およびAmax(λ)、またはA0(λ)およびA100(λ)、そしてほとんどの場合、両方)の間に入る。そして問題は、実際の血液がどのように酸素付加されるかである。これは、最小%と最大%との間のどこかである。
しかし、どこだろうか?この疑問に答える1つの方法は、値x(例えば、1%毎)の範囲についてのAx(λ)が入った、単純な表検索(table look−up)を使用することである。Ax(λ)の値は、通常の補間を用いて計算され得、そして前もって保存され得る。別の手順は、ある意味(例えば、最小二乗)でAnorm(λ)に「最もよく」マッチする最小酸素付加参照スペクトルAmin(λ)および最大酸素付加参照スペクトルAmax(λ)の一次結合を見出すための周知の数値的方法を使用することである。要するに、波長範囲全体にわたって、Anorm(λ)と[α・Amin(λ)+(1−α)Amax(λ)]との間でどの値α(0≦α≦1)が最もよいマッチを与えるか?ということである。これは、やはり公知の数値的技術を用いて、以下の費用関数を最小にするαの値を見出すことによって決定され得る:
当然、マッチの近接さの他の測定(他の費用関数)が、最小二乗法の代わりに使用され得、そして任意の多くの利用可能な数値最適法が使用されて、αを最適化し得る(ほんの2つの例として、勾配降下(gradient descent)、ニュートン−ラフソン)。αの最適値はまた、酸素付加の程度(パーセンテージ)を与える(=[α・max +(1−α)min])。
Amin(λ)とAmax(λ)との間の一次補間に相当するこの単純な方法の1つの欠点は、実際の吸収プロフィールが極値間で線形に変動しないことが公知であることである。この非線形性は、酸素付加の推定に不正確さを生じる。
本発明の好ましい実施形態において、2つより多い参照スペクトルが集められる。つまり、Amin(λ)およびAmax(λ)だけでなく、少なくとも1つの中間参照スペクトルAinter(λ)も集められる。Ainter(λ)の(好ましくは正規化された)パラメータは、Amin(λ)およびAmax(λ)についてのパラメータ(やはり好ましくは正規化されている)と一緒に、構成要素330に保存される。このような中間スペクトルは、上記と同じ方法でインビトロで決定され得る。少なくとも1つの中間参照スペクトルを考慮して酸素付加のパーセンテージを決定するための種々の方法が存在する。最も単純な方法は、Anorm(λ)が(全体的に、もしくは少なくともほとんど)Amin(λ)とAinter(λ)との間に位置するか、またはAinter(λ)とAmax(λ)との間にあるかを決定し、次いで上記の一次補間技術を(上記一括された範囲内のみに)適用することである。
この一括した後に一次補間する方法は、たとえ多くの中間参照スペクトルが集められた場合でも、迅速に適用され得る。参照スペクトルが均等に間隔を空ける必要は(酸素付加の程度に関しては)ないことに、注意すること。したがって、参照スペクトルの酸素付加の程度が自然数(whole number)であることを確実にすることも、また必要ではない。むしろ、可能な限り大きな血液サンプルのセットを得ることが可能である;これらの酸素付加の程度は、インビトロで決定され得る;そして、酸素付加だけでなく、できれば他の要因によってグループ分けされたサンプルの吸収スペクトルが、保存され得、実際のSO2決定のために使用され得る。
代替として、2つの極値参照スペクトルおよび1つの中間参照スペクトルを考慮して、正規化測定吸収スペクトルAnorm(λ)の、3つ全ての参照スペクトルを通過する二次(second−order)(二次(quadratic))表面(多項式)に対するベストフィット近似が計算され得る。本質的に、次に、SO2の決定が数学的になされる。これは、二次表面上のどこにAnorm(λ)が最も近くに位置するかを決定することと等しい。当然、さらにより多くの参照スペクトルを考慮する場合、Anorm(λ)に対する(任意の選択された意味での)ベストフィットに関して評価される、SO2を決定するために使用される費用関数によって、より高次の参照表面が計算され得る。
本発明の利点のうちの2つは、以下である:使用者がこのシステムを校正する必要がないこと;そして、SO2決定がスペクトル認識および参照スペクトルとのスペクトル比較によって行われる場合、この方法は、患者の動きから干渉され難いこと。本発明の技術において、患者の動きからの干渉は、500〜600nm範囲の特定の波長のみに影響する。特定波長でのこれらの動きのアーチファクトは、測定されたスペクトルと保存された参照スペクトルとの間のフィットの質に影響するが、その他には、最終的にSO2を決定するスペクトルの認識プロセスおよび比較プロセスにほとんど影響を有さない。したがって、この技術は、患者の動きに悲感受性である。
光源は、好ましくは白色光を発生するが、説明した理由のため、少なくとも2つの参照スペクトルに対する低減した吸収スペクトルの費用関数を評価することによって酸素付加値を計算する本発明の方法はまた、低減したスペクトルの合理的な表現を集めることを可能にする十分な波長が含まれる限り、そして少なくとも2つの波長が等吸収性であってそれらがスペクトル正規化手順に使用され得る限り、光の個別の波長を伝達するインプリメンテーション(例えば、単一波長LEDのアレイ)において、使用され得る。
Claims (26)
- 血液酸素飽和度を決定するための方法であって、以下:
酸素付加の2つの異なるレベルに対応する少なくとも2つの参照血液吸収スペクトル(Amin(λ),Amax(λ))を、ある波長範囲にわたって集める工程;
被験体の血液に光を向ける工程;
該血液から低減した光吸収スペクトルを感知する工程;および
酸素飽和度の値(SO2,SaO2)を、該参照血液吸収スペクトルに対する該低減した光吸収スペクトルの関数として計算する工程
によって特徴付けられる、方法。 - 請求項1に記載の方法であって、前記酸素飽和度の値を計算する前に前記参照血液吸収スペクトルおよび前記低減した光吸収スペクトルを正規化する工程によってさらに特徴付けられる、方法。
- 請求項2に記載の方法であって、前記参照血液吸収スペクトルおよび前記低減した光吸収スペクトルを正規化する前記工程が、前記波長範囲にある2つの等吸収波長(isos1,isos2)の間で、該スペクトルを線形にDCオフセットする工程を包含することによって特徴付けられる、方法。
- 請求項2または3に記載の方法であって、前記参照血液吸収スペクトルおよび前記低減した光吸収スペクトルを正規化する前記工程が、前記DCオフセットされた参照血液吸収スペクトルおよび前記DCオフセットされた低減した光吸収スペクトルを、前記2つの等吸収波長の間の各それぞれのDCオフセットされたスペクトル下の面積の関数によってスケーリングする工程を包含することによって特徴付けられる、方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の方法であって、前記酸素飽和度の値を計算する工程が、前記参照血液吸収スペクトルに対する前記低減した光吸収スペクトル間の対応の近接さを示す、費用関数の最適値を計算する工程を包含することによって特徴付けられる、方法。
- 請求項5に記載の方法であって、前記最適値を計算する工程が、少なくとも2つの前記参照血液吸収スペクトルに関する前記低減した光吸収スペクトルの補間を包含することによって特徴付けられる、方法。
- 請求項5に記載の方法であって、以下:
最小血液酸素付加値および最大血液酸素付加値に対応する、少なくとも1つの最小参照血液吸収スペクトル(Amin(λ))および少なくとも1つの最大参照血液吸収スペクトル(Amax(λ))、ならびに少なくとも1つの中間参照血液吸収スペクトル(Ainter(X))を集める工程
該参照血液吸収スペクトルの少なくとも2つに対する前記低減した光吸収スペクトルの関数として、酸素飽和度の値を計算する工程
によってさらに特徴付けられる、方法。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の方法であって、以下:
前記2つの参照血液吸収スペクトルを決定する工程であって、該2つの参照血液吸収スペクトルは、前記低減した光吸収スペクトルに最も近接しているが、それぞれ該低減した光吸収スペクトルよりも大きいスペクトル、および該低減した光吸収スペクトルよりも小さいスペクトルである、工程;ならびに
該最も近接している参照血液吸収スペクトルに関する該低減した光吸収スペクトルの一次補間によって、前記酸素飽和度の値を計算する工程
によってさらに特徴付けられる、方法。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の方法であって、少なくとも3つの前記参照血液吸収スペクトルに関する前記低減した光吸収スペクトルの非一次補間により前記酸素飽和度の値を計算する工程によって、さらに特徴付けられる、方法。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の方法であって、前記低減した光吸収スペクトルのホワイトバランスをとる工程、そして次に、酸素飽和度の値を計算する工程において該ホワイトバランスをとられた低減した光吸収スペクトルを使用する工程
によってさらに特徴付けられる、方法。 - 請求項1〜9のいずれかに記載の方法であって、
白色LEDから血液中に向けて光を照射する工程;
白色LEDのスペクトルを予め決定する工程;
該白色LEDスペクトルの表示を保存する工程;および
該白色LEDのスペクトルの関数として、前記低減した光吸収スペクトルを調整する工程
によってさらに特徴付けられる、方法。 - 請求項11に記載の方法であって、前記白色LEDスペクトルの表示を永久的に保存し、それによって光源のさらなる特徴化を必要としない、工程
によってさらに特徴付けられる、方法。 - 血液酸素飽和度を決定するためのシステムであって、以下:
少なくとも1つのプロセッサ(340);
保存デバイス(330)であって、酸素付加の2つの異なるレベルに対応する、ある波長範囲にわたる少なくとも2つの参照血液吸収スペクトル(Amin(λ),Amax(λ))を、数値的に表現するパラメータを保存する、保存デバイス;
光源(301)であって、少なくとも該波長範囲にわたる光のスペクトルを発生する、光源;
光伝達配置(100,111;200,211)であって、該発生された光を該光源から被験体の血液中に向ける、光伝達配置;
光検出配置(112,212,302)であって、該血液からの低減した光吸収スペクトルを感知する、光検出配置;
調整回路(304)であって、該検出された低減した光を、数値的に表現された、測定された低減した吸収スペクトルへと変換する、調整回路;
計算ソフトウェアモジュール(310)であって、該参照血液吸収スペクトルに対する該低減した光吸収スペクトルの関数として酸素飽和度の値(SO2,SaO2)を計算するための、プロセッサで実行可能なコードを含む、計算ソフトウェアモジュール
によって特徴付けられる、システム。 - 請求項13に記載のシステムであって、前記計算ソフトウェアモジュール(310)の一部としての正規化サブモジュール(314)によってさらに特徴付けられ、該正規化サブモジュールは、前記酸素飽和度の値を計算する前に前記参照血液吸収スペクトルおよび前記低減した光吸収スペクトルを正規化するための、プロセッサで実行可能なコードを含む、システム。
- 請求項14に記載のシステムであって、前記正規化サブモジュール(314)が、前記波長範囲に位置する2つの等吸収波長(isos1,isos2)の間で前記スペクトルを線形にDCオフセットするための、さらなるプロセッサで実行可能なコードを含むことによって特徴付けられる、システム。
- 請求項15に記載のシステムであって、前記正規化サブモジュール(314)が、前記DCオフセットされた参照血液吸収スペクトルおよび前記DCオフセットされた低減した光吸収スペクトルを、前記2つの等吸収波長の間の各それぞれのDCオフセットされたスペクトル下の面積の関数によってスケーリングするための、さらなるプロセッサで実行可能なコードを含むことによって特徴付けられる、システム。
- 請求項13〜16のいずれかに記載のシステムであって、前記計算ソフトウェアモジュール(310)が、フィッティングサブモジュール(315)をさらに備えることによって特徴付けられ、該フィッティングサブモジュールが、前記参照血液吸収スペクトルに対する前記低減した光吸収スペクトル間の対応の近接さを示す費用関数の最適値を計算するためのプロセッサで実行可能なコードを含む、システム。
- 請求項17に記載のシステムであって、前記フィッティングサブモジュールが、少なくとも2つの前記参照血液吸収スペクトルに対する前記低減した光吸収スペクトルを補間するためのプロセッサで実行可能なコードを含むことによって、さらに特徴付けられる、システム。
- 請求項13〜18のいずれかに記載のシステムであって、以下:
前記保存デバイス(330)が、最小血液酸素付加値および最大血液酸素付加値に対応する、少なくとも1つの最小参照血液吸収スペクトル(Amin(λ))および少なくとも1つの最大参照血液吸収スペクトル(Amax(λ))、ならびに少なくとも1つの中間参照血液吸収スペクトル(Ainter(λ))を数値的に表現するパラメータを含むこと;
前記計算ソフトウェアモジュール(310)が、該参照血液吸収スペクトルの少なくとも2つに対する前記低減した光吸収スペクトルの関数として、酸素飽和度の値を計算するための、プロセッサで実行可能なコードを含むこと
によって特徴付けられる、システム。 - 請求項13〜19のいずれかに記載のシステムであって、前記計算ソフトウェアモジュール(310)が、以下:
前記2つの参照血液吸収スペクトルを決定する工程であって、該2つの参照血液吸収スペクトルは、前記低減した光吸収スペクトルに最も近接しているが、それぞれ該低減した光吸収スペクトルよりも大きいスペクトル、および該低減した光吸収スペクトルよりも小さいスペクトルである、工程;ならびに
該最も近接している参照血液吸収スペクトルに関する該低減した光吸収スペクトルの一次補間によって、前記酸素飽和度の値を計算する工程
のための、プロセッサで実行可能なコードをさらに含むことによって特徴付けられる、システム。 - 請求項13〜19のいずれかに記載のシステムであって、前記計算ソフトウェアモジュールが、少なくとも3つの前記参照血液吸収スペクトルに関する前記低減した光吸収スペクトルの非一次補間により前記酸素飽和度の値を計算するための、プロセッサで実行可能なコードをさらに含むことによって特徴付けられる、システム。
- 請求項13〜21のいずれかに記載のシステムであって、ホワイトバランスサブモジュール(312)によってさらに特徴付けられ、該ホワイトバランスサブモジュールが、前記計算ソフトウェアモジュール(310)中に備えられ、そして前記低減した光吸収スペクトルのホワイトバランスをとるため、および該ホワイトバランスをとられた低減した光吸収スペクトルを酸素飽和度の値を計算するための該計算ソフトウェアモジュールへの入力として送るための、プロセッサで実行可能なコードを含む、システム。
- 請求項13〜22のいずれかに記載のシステムであって、以下:
前記光源(301)であって、少なくとも1つの安定な白色LEDを備える、光源;
保存媒体(320)であって、該白色LEDのスペクトルを特徴付ける予め決定されたパラメータを保存し、該特徴付けられたパラメータは、該白色LEDのスペクトルの関数として、前記低減した光吸収スペクトルを調整するために有用な前記計算ソフトウェアモジュール(310)への入力を形成する、保存媒体
によって特徴付けられる、システム。 - 請求項23に記載のシステムであって、前記保存媒体(320)が、非揮発性であることによって特徴付けられる、システム。
- 患者の身体内または身体上に白色光を向けることにより少なくとも一種の測定を行って、少なくとも1つの身体の特徴を決定する医療装置における方法であって、該方法は、以下:
白色LEDのスペクトルを特徴付けるパラメータを予め決定する工程;
非揮発性のコンピュータで読み取り可能な媒体(320)に該予め決定されたパラメータを保存する工程;
該媒体を該白色LEDと一緒に提供することによって、白色LEDのスペクトルを特徴付ける予め決定されたパラメータの関数として、該装置にその測定を調整するための入力データを提供し、それによってさらなる光源の特徴付けを必要としない、工程
を包含する、方法。 - 白色LEDのスペクトルを特徴付ける予め決定されたパラメータを含む、非揮発性のコンピュータで読み取り可能な保存媒体(320)であって、該保存媒体は、ユニットとしてLEDと一緒に送達可能であり、それによって、白色LEDのスペクトルを特徴付ける予め決定されたパラメータの関数として、医療装置に、少なくとも一種の測定の調整のための入力データを提供し、それによってさらなる光源(301)の特徴付けを必要としない、保存媒体。
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