JP2007333032A - トリポード型等速ジョイント及びその製造方法 - Google Patents

トリポード型等速ジョイント及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ローラ30及びトリポード20をアウタレース10に挿入する際の組付性を良好とすることができるトリポード型等速ジョイント及びその製造方法を提供する。
【解決手段】トリポード20は、係止部23を備える。この係止部23は、それぞれのトリポード軸部22の外周面うちジョイント角0度におけるローラ30の内周面位置よりボス部21側に形成され、アウタレース10の案内溝11へ挿入組付前におけるそれぞれのローラ30の内周面に係合することでローラ30を係止する。そして、製造する際には、ローラ30をトリポード20のトリポード軸部22に挿入して、係止部23に係止する。その後、アウタレース10の案内溝11にローラ30が挿入されるように、トリポード20及びローラ30をアウタレース10に挿入する。
【選択図】図4

Description

本発明は、トリポード型等速ジョイント及びその製造方法に関するものである。
トリポード型等速ジョイントは、カップ状からなり3本の案内溝が形成されたアウタレースと、径方向に延びる3本のトリポード軸部を備えるトリポードと、それぞれのトリポード軸部に軸支されるローラとを備える。このトリポード型等速ジョイントの組み付けは、まずトリポードのトリポード軸部にローラを挿入し、その後トリポード及びローラをアウタレースの内部に挿入する。
ここで、従来は、ローラをトリポード軸部に挿入した状態において、ローラがトリポード軸部から容易に脱落するため、アウタレースへの挿入が困難であった。そこで、トリポード型等速ジョイントを組み付ける際に、ローラがトリポード軸部から脱落しないように、検討されている。例えば、特許第2687281号公報(特許文献1)に開示されたトリポード型等速ジョイントは、ローラの内周に径方向内方に向けられた突起部を形成している。この突起部は、球面状トリポード軸部に損傷なしに通過可能で、且つ、通過した後はトリポード軸部に干渉するようにしている。これにより、ローラがトリポード軸部から脱落しないようにしている。
また、特開2003−97589号公報(特許文献2)に開示されたトリポード型等速ジョイントは、トリポード軸部の先端に径方向外方へ向けられた突起部を形成している。この突起部は、トリポード軸部に挿入されたローラに干渉するようにしている。これにより、ローラがトリポード軸部から脱落しないようにしている。
特許第2687281号公報 特開2003−97589号公報
上記開示されたトリポード型等速ジョイントにおいては、確かに、ローラがトリポード軸部から脱落しないようにすることができる。しかし、ローラの脱落を防止できたとしても、なおアウタレースへの組付けが容易ではない。この理由は、ローラは、トリポード軸部に対して、軸方向に移動可能であるため、ローラをトリポード軸部に挿入した状態で、アウタレースに挿入する際には、作業者がローラを適切な位置に保持しなければならないからである。特に、作業者は、3個のローラ全てを適切な位置に保持する必要があり、容易ではない。従って、ローラ及びトリポードをアウタレースに挿入する際の組付けが困難である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ローラ及びトリポードをアウタレースに挿入する際の組付性を良好とすることができるトリポード型等速ジョイント及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のトリポード型等速ジョイントは、アウタレースと、トリポードと、ローラとを備える。アウタレースは、カップ状からなり、内周面に回転軸(以下、「アウタレース回転軸」という)方向に延びる3本の案内溝が形成されている。トリポードは、円筒状からなるボス部と、ボス部からそれぞれ中間シャフト軸の径方向外側に延在しそれぞれの案内溝内に挿入される3本のトリポード軸部とを備える。ローラは、円筒状からなりそれぞれのトリポード軸部に回転可能に軸支され、且つ、案内溝に転動可能に係合する。
さらに、トリポードは、トリポード軸部の外周面うちジョイント角0度におけるローラの内周面位置より前記ボス部側に形成され、前記案内溝へ挿入組付前のローラの内周面に係合することで前記ローラを係止可能な係止部を備える。
本発明によれば、組付工程において、ローラをトリポードのトリポード軸部に挿入する際に、ローラをトリポードの係止部に係止させておくことができる。つまり、係止部がローラを係止することで、アウタレースの案内溝へローラを挿入組付する前において、ローラがトリポード軸部から脱落することを防止できることに加えて、トリポード軸部に対してローラを位置決め固定することができる。従って、アウタレースの案内溝へローラを挿入組付する際に、トリポードにローラを固定した状態で、アウタレースに挿入することができる。つまり、作業者は、ローラをアウタレースの案内溝に挿入組付する際に、ローラを保持する必要がないため、組付性が非常に良好となる。さらに、ローラは、係止部から離脱可能である。従って、ローラ及びトリポードをアウタレースに挿入した後は、ローラは係止部から離脱する。
ここで、組み付けられたトリポード型等速ジョイントの動作について説明する。ジョイント角が0度の場合、すなわち、中間シャフト軸とアウタレース回転軸とが同軸上に位置している場合には、トリポード軸部に対するローラの位置は一定となる。ジョイント角が0度でない場合、すなわち、中間シャフト軸とアウタレース回転軸とが傾斜している場合には、トリポード軸部に対してローラは、トリポード軸の軸方向に往復移動する。このとき、ローラがトリポード軸部の最も根元側(ボス部側)に位置する場合におけるローラのトリポード軸部に対する位置は、ジョイント角が0度におけるローラのトリポード軸部に対する位置と同一である。つまり、ローラのトリポード軸部に対する位置は、ジョイント角0度における当該位置が、トリポード軸部の最も根元側(ボス部側)となる。
そうすると、トリポード軸部のうち、ジョイント角が0度におけるローラの内周面位置よりも根元側(ボス部側)は、等速ジョイントが動作する際にローラの内周面が干渉しない範囲となる。ここで、本発明によれば、係止部は、トリポード軸部の外周面うちジョイント角0度におけるローラの内周面位置よりボス部側(根元側)に形成している。これにより、ローラ及びトリポードをアウタレースに挿入して、ローラが係止部から離脱した後に、係止部が等速ジョイントの動作に影響を及ぼすことがない。
また、ローラは、トリポード軸部に揺動可能に軸支される場合には、係止部は、トリポード軸部の外周面のうちトルク伝達部位のボス部側に形成されるようにするとよい。ここで、ローラがトリポード軸部に対して揺動可能な構成においては、ジョイント角が0度でない場合に、ローラの軸方向がトリポード軸部の軸方向に対して傾斜する。具体的には、ローラのローラ回転軸が、中間シャフト軸に直交する方向から見た場合に、トリポード軸部のトリポード軸に対して傾斜動作する。つまり、ローラのローラ回転軸は、中間シャフト軸方向から見た場合に、トリポード軸部のトリポード軸に対して傾斜することはほとんどない。このような場合に、係止部がトリポード軸部の外周面のうちトルク伝達部位のボス部側(根元側)に形成することで、等速ジョイントが動作する際に、ローラが係止部に干渉することを防止できる。ここで、トルク伝達部位とは、トリポード軸部からローラへ駆動トルクを伝達する部位である。すなわち、トリポードを中間シャフト軸方向から見た場合に、トリポード軸部の左右端面である。
また、ローラは、トリポード軸部に揺動可能に軸支される場合には、係止部は、中間シャフト軸及びトリポード軸に直交する方向から見た場合に、トリポード軸部の中間シャフト軸方向幅の中央に形成されるようにしてもよい。このことは、係止部がトルク伝達部位のボス部側に形成される場合と実質的に同様である。従って、等速ジョイントが動作する際に、ローラが係止部に干渉することを防止できる。
これらの場合において、係止部の中間シャフト軸方向幅は、トリポード軸部の中間シャフト軸方向幅の2分の1以下であるとよい。この範囲であれば、等速ジョイントが動作する際に、ローラが係止部に干渉することを十分に防止できる。
また、係止部は、ローラをトリポード軸部に対して同軸上に係止するようにしてもよい。これにより、ローラを案内溝に挿入組付する際に、案内溝と係止部に係止されたローラとが相互に対応した位置となる。ここで、案内溝とローラとが相互に対応した位置となる状態とは、中間シャフト軸方向から見た場合に、案内溝とローラとが、案内溝の溝幅方向にずれていない関係となる状態である。従って、係止部がローラをトリポード軸部に対して同軸上に係止することで、ローラを案内溝に挿入し易くなる。つまり、組付性がさらに良好となる。
ここで、ローラがトリポード軸部に揺動可能に軸支される場合には、上述したように、係止部がトリポード軸部の外周面のうちトルク伝達部位のボス部側に形成される。このとき、係止部がローラをトリポード軸部に対して同軸上に係止するためには、一のトルク伝達部位と当該一のトルク伝達部位の裏面側に位置する他のトルク伝達部位に形成するとよい。これにより、等速ジョイントが動作する際に、ローラが係止部に干渉することを防止しつつ、ローラを案内溝に挿入し易くできる。
また、係止部は、トリポード軸部の外周面からトリポード軸の径方向外側に突出形成され、ローラの内周面に嵌合する突起としてもよい。このように、係止部を突起とすることで、容易に成形することができる。さらに、ローラの内周面との嵌合によりローラを係止することで、ローラを案内溝に挿入組付する際に容易に離脱することができる。つまり、ローラを案内溝へ挿入し易くなる。
また、上記においては、本発明をトリポード型等速ジョイントとして説明したが、本発明は、トリポード型等速ジョイントの製造方法としても適用できる。すなわち、本発明のトリポード型等速ジョイントの製造方法は、上述したトリポード型等速ジョイントにおいて、係止部にローラを係止するローラ係止工程と、係止されたローラを案内溝に挿入組付する溝挿入組付工程とからなる。
具体的には、本発明のトリポード型等速ジョイントの製造方法は、カップ状からなり、内周面にアウタレース回転軸方向に延びる3本の案内溝が形成されたアウタレースと、円筒状からなるボス部と、ボス部からそれぞれ中間シャフト軸の径方向外側に延在しそれぞれの案内溝内に挿入される3本のトリポード軸部と、を備えるトリポードと、円筒状からなりそれぞれのトリポード軸部に回転可能に軸支され、且つ、案内溝に転動可能に係合するローラと、を備えるトリポード型等速ジョイントの製造方法において、トリポードは、トリポード軸部の外周面うちジョイント角0度におけるローラの内周面位置よりボス部側に形成され、案内溝へ挿入組付前におけるローラの内周面に係合することでローラを係止可能な係止部をさらに備え、係止部にそれぞれのローラを係止するローラ係止工程と、係止されたローラを案内溝に挿入組付する溝挿入組付工程とからなる。
これにより、作業者は、ローラをアウタレースの案内溝に挿入組付する際に、ローラを保持する必要がないため、組付性が非常に良好となる。さらに、ローラ及びトリポードをアウタレースに挿入して、ローラが係止部から離脱した後に、係止部が等速ジョイントの動作に影響を及ぼすことがない。
また、ローラがトリポード軸部に揺動可能に軸支され、係止部がトリポード軸部の外周面のうちトルク伝達部位のボス部側に形成される場合には、ローラ係止工程は、係止部にローラを、トリポード軸部に対して傾斜した状態で係止するようにするとよい。ここで、ローラ係止工程において係止部に係止されているローラの位置は、ジョイント角0度におけるローラの位置よりも、ボス部側に位置している。そして、アウタレースの案内溝は、ジョイント角0度におけるローラの位置に対応する位置に形成されている。つまり、ローラ係止工程において係止部に係止されているローラの位置は、アウタレースの案内溝よりもボス部側(中間シャフト軸中心側)に位置していることになる。そこで、ローラ係止工程においてトリポード軸部に対してローラを傾斜した状態で係止することで、溝挿入組付工程において、ローラのうち案内溝側が、案内溝に対応する位置に位置させることができる。従って、ローラを案内溝へ挿入し易くなる。
本発明のトリポード型等速ジョイント及びその製造方法によれば、ローラ及びトリポードをアウタレースに挿入する際の組付性を良好とすることができる。
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。ここで、本実施形態のトリポード型等速ジョイントは、車両の動力伝達シャフトの連結に用いる場合を例に挙げて説明する。具体的には、ディファレンシャルギヤに連結された軸部と中間シャフトとの連結部位に用いる場合である。
このトリポード型等速ジョイントについて、図1及び図2を参照して説明する。図1は、ジョイント角0度におけるトリポード型等速ジョイントの中間シャフト軸径方向断面図(以下、「中間シャフト軸方向視図」という)を示す。図2は、ジョイント角0度におけるトリポード型等速ジョイントの中間シャフト軸方向断面図(以下、「トルク伝達面方向視図という」)を示す。
このトリポード型等速ジョイントは、一方側のシャフト(図示せず)に連結されるアウタレース10と、他方側のシャフト(図示せず)(中間シャフト)に連結されるトリポード20と、アウタレース10とトリポード20との間に介在するローラ30とから構成される。
アウタレース10は、カップ状(有底筒状)に形成されており、カップ底外側が一方側のシャフトに連結されている。そして、アウタレース10のカップ状部分の内周面には、アウタレース回転軸方向(図1の前後方向、図2の左右方向)に延びる案内溝11が等間隔に3本形成されている。なお、図1及び図2においては、1本の案内溝11のみを示す。
トリポード20は、アウタレース10のカップ状部分の内側に配置されている。このトリポード20は、ボス部21と、3本のトリポード軸部22と、係止突起部23とを備える。ボス部21は、円筒状からなり、ボス部21の内周側が、他方側のシャフト(中間シャフト)の端部に連結される。
それぞれのトリポード軸部22は、ボス部21の外周側に、中間シャフト軸(トリポード20の軸心)の径方向外側に向かって延在するように、且つ、ボス部21の周方向に等間隔に形成されている。トリポード軸部22は、全体としては略円柱状からなる。詳細には、トリポード軸部22の先端部221の外周面は、部分球面状をなしている。このトリポード軸部22の先端部221は、アウタレース10の案内溝11内に挿入されている。そして、このトリポード軸部22の根元部222は、先端部221より小径のくびれ形状をなしている。
ここで、トリポード軸部22の先端部221のうち、図2に示すハッチング部分は、トルク伝達部位221aである。トルク伝達部位221aとは、アウタレース10からトリポード20へ駆動トルクを伝達する際に、トリポード軸部22の外周面のうちローラ30から駆動トルクが伝達される部分である。つまり、駆動トルクがアウタレース10からトリポード20へ伝達される場合に、トリポード軸部22外周面のうちローラに接触する部分である。このトルク伝達部位221aは、トリポード20を中間シャフト軸方向から見た場合(図1の場合)に、トリポード軸部22の先端部221の左端側又は右端側に位置する。
係止突起部23(本発明における係止部)は、トリポード軸部22の根元部222のうちボス部21側(図1の下側)に、トリポード軸(トリポード軸部の軸心)の径方向(図1の左右方向)に突出する部分である。この係止突起部23については、図1及び図2に加えて、図3を参照して詳細に説明する。図3は、トリポード20を、トリポード軸部22の先端側から見た図である。すなわち、図3は、トリポード20を図1の上側から見た図である。
図1〜図3に示すように、係止突起部23は、トリポード軸部22の先端部221の両側のトルク伝達部位221aのボス部21側(図1及び図2の下側)に形成されている。この係止突起部23の外側面は、円弧状をなしている。具体的には、係止突起部23の円弧中心は、トリポード軸部22の先端部221のトリポード軸に一致している。さらに、この係止突起部23の半径は、トリポード軸部22の先端部221の半径よりも僅かに大きくされている。さらに、係止突起部23は、中間シャフト軸及びトリポード軸に直交する方向から見た場合(図2)に、トリポード軸部22の中間シャフト軸方向幅(図2の左右方向幅)の中央に形成されている。そして、係止突起部23の中間シャフト軸方向幅は、トリポード軸部22の先端部221の中間シャフト軸方向幅の2分の1以下の範囲である。
ローラ30は、略円筒状からなる。ローラ30は、トリポード軸部22の外周側に、トリポード軸回りに回転可能に、且つ、トリポード軸方向に摺動可能に軸支されている。さらに、ローラ30は、トリポード軸部22に対して揺動可能である。さらに、ローラ30は、案内溝11に転動可能に配置されている。このローラ30は、インナローラ31と、アウタローラ32と、複数のニードル33と、2個のスナップリング34、34とから構成される。
インナローラ31は、円筒状からなり、それぞれのトリポード軸部22の先端部221に回転、摺動且つ揺動可能に軸支されている。そして、インナローラ31の筒長は、トリポード軸部22の先端部221の軸方向長さとほぼ同等である。このインナローラ31の内径は、トリポード軸部22の先端部221の外径とほぼ同等である。さらに、インナローラ31の内径は、係止突起部23に圧入嵌合が可能となるように、係止突起部23の外径より非常に僅かに小さくしている。そして、ジョイント角0度においては、インナローラ31の中間シャフト軸中心側(図1の下側)は、係止突起部23よりもトリポード軸部22の先端部221側に位置している。換言すると、係止突起部23は、ジョイント角0度におけるインナローラ31の配置位置(本発明におけるローラの内周面位置)よりもボス部21側に形成されている。
アウタローラ32は、円筒状からなる。このアウタローラ32の外周面は、案内溝11に倣った形状からなる。従って、アウタローラ32は、案内溝11に対して図1の上下方向の軸回り(トリポード軸回り)に転動可能に係合する。さらに、アウタローラ32の内周面には、径方向外側(図1の上側)及び径方向内側(図1の下側)に係止溝32aが形成されている。そして、それぞれのニードル33は、細長い円柱状からなり、インナローラ31とアウタローラ32の間に、インナローラ31及びアウタローラ32に対して転動可能に介在している。
スナップリング34、34は、係止溝32aにそれぞれ嵌め込まれ、インナローラ31及びニードル33に対して、ローラ回転軸方向(図1の上下方向)に係合するようにされている。つまり、スナップリング34、34は、インナローラ31及びニードル33がアウタローラ32の内側から図1の上方向及び下方向へ離脱しないようにしている。
次に、上述したトリポード型等速ジョイントの製造方法(組付方法)について説明する。当該製造方法の概略は、まずトリポード20のそれぞれのトリポード軸部22にローラ30を挿入する。そして、この状態で、ローラ30がアウタレース10の案内溝11に挿入するように、トリポード20及びローラ30をアウタレース10の内部に挿入する。以下、第1の製造方法と第2の製造方法について、詳細に説明する。
第1の製造方法について、図4〜図6を参照して説明する。図4は、ローラ係止工程の状態における中間シャフト軸方向視図を示す。図5は、第1の製造方法における溝挿入組付工程の初期状態におけるトルク伝達面方向視図を示す。図6は、第1の製造方法における溝挿入組付工程の初期状態における中間シャフト軸方向視図を示す。
まず、図4に示すように、ローラ30をトリポード軸部22の根元部222まで挿入する。そして、インナローラ31の内周面を係止突起部23の外周面に圧入嵌合する(ローラ係止工程)。従って、ローラ30は、トリポード20に固定(係止)された状態となる。そのため、ローラ30がトリポード軸部22から脱落することがない。
ここで、係止突起部23の円弧状の中心は、トリポード軸部22の先端部221のトリポード軸に一致している。従って、ローラ30を係止突起部23に圧入嵌合した場合に、中間シャフト軸方向から見ると、トリポード軸部22のトリポード軸とローラ30のローラ回転軸とが一致している。さらに、ローラ30を係止突起部23に圧入嵌合した場合に、トルク伝達面方向から見るときも、トリポード軸部22のトリポード軸とローラ30のローラ回転軸とが一致するようにしている。
続いて、図5及び図6に示すように、ローラ30をアウタレース10の案内溝11に挿入するように、トリポード20及びローラ30をアウタレース10の内部に挿入する(溝挿入組付工程)。このとき、係止突起部23に圧入嵌合されたローラ30は、実際に動作する際の位置(図1に示す)に比べて、同軸上であってインナ溝中心側(ボス部21側)にずれている。つまり、図6に示すように、ローラ30をアウタレース10の案内溝11に挿入する際には、ローラ30が案内溝11よりもボス部21側にずれている。ただし、中間シャフト軸方向から見た場合に、トリポード軸部22のトリポード軸とローラ30のローラ回転軸とは一致しているので、図6の左右方向にはずれていない。従って、ローラ30の中間シャフト軸方向から見た場合の左右側が、案内溝11の開口側両端に干渉する。
そして、さらにトリポード20がアウタレース10の内部に挿入されると、ローラ30が係止突起部23から離脱しながら案内溝11に挿入される。ここで、ローラ30と案内溝11とが干渉するときには、図5に示すように、既にローラ30の一部がアウタレース10の内部に挿入されている。従って、この時点において、ローラ30が係止突起部23から離脱したとしても、ローラ30がトリポード軸部22から脱落することはない。また、ローラ30と案内溝11とは、図6の左右方向にずれていないので、ローラ30は案内溝11に容易に挿入される。
第2の製造方法について、図4及び図7を参照して説明する。図7は、第2の製造方法における溝挿入組付工程の初期状態におけるトルク伝達面方向視図を示す。なお、第2の製造方法については、上述した第1の製造方法と異なる部分のみについて説明する。
まず、図4及び図7に示すように、インナローラ31の内周面を係止突起部23の外周面に圧入嵌合する(ローラ係止工程)。ここで、ローラ30を係止突起部23に圧入嵌合した場合に、中間シャフト軸方向から見ると(図6に相当する)、トリポード軸部22のトリポード軸とローラ30のローラ回転軸とが一致している。しかし、ローラ30を係止突起部23に圧入嵌合した場合に、トルク伝達面方向から見ると(図7に示す)、ローラ30のローラ回転軸は、トリポード軸部22のトリポード軸に対して傾斜した状態としている。具体的には、第1の製造方法を示す図5に比べて、トルク伝達面方向視図において、ローラ30の右端側が図7の上側に位置し、ローラ30の左端側が図7の下側に位置する。
続いて、図7に示すように、ローラ30をアウタレース10の案内溝11に挿入するように、トリポード20及びローラ30をアウタレース10の内部に挿入する(溝挿入組付工程)。このとき、図7におけるローラ30の右端側(図7の上側を向いている側)からアウタレース10の案内溝11に挿入する。そうすると、ローラ30の中間シャフト軸方向から見た場合の左右側が、案内溝11の開口側両端に干渉する。ただし、第1の製造方法において、ローラ30が案内溝11に干渉する範囲に比べると、第2の製造方法における干渉範囲は小さい。
そして、さらにトリポード20がアウタレース10の内部に挿入されると、ローラ30が係止突起部23から離脱しながら案内溝11に挿入される。ここで、ローラ30が案内溝11に干渉する範囲は第1の製造方法に比べて小さいため、非常に容易にローラ30が案内溝11に挿入される。
次に、上述したトリポード型等速ジョイントが動作する場合における、係止突起部23とローラ30の関係について、図1、図2、及び図8を参照して説明する。図8は、ジョイント角が0度でない場合におけるトリポード型等速ジョイントの中間シャフト軸方向視図を示す。
ジョイント角が0度の場合、すなわち、アウタレース10のアウタレース回転軸とトリポード20の中間シャフト軸が同軸上に位置している場合には、図1及び図2に示すように、ローラ30のローラ回転軸は、トリポード軸部22のトリポード軸と一致した状態である。そして、この場合、係止突起部23は、インナローラ31よりもボス部21側に位置している。つまり、ジョイント角が0度の場合には、係止突起部23は、ローラ30に干渉することはない。
次に、ジョイント角が0度でない場合、すなわち、アウタレース10のアウタレース回転軸とトリポード20の中間シャフト軸が傾斜している場合には、図8に示すように、ローラ30のローラ回転軸は、トリポード軸部22のトリポード軸に対して傾斜する場合と一致する場合とを繰り返す。そして、ローラ回転軸がトリポード軸に対して傾斜している場合、ローラ回転軸がトリポード軸に一致している場合に比べて、ローラ30は、トリポード軸部22の先端側に位置する。つまり、ジョイント角が0度でない場合における係止突起部23とインナローラ31との離間距離は、ジョイント角が0度における離間距離と同一以上である。従って、ジョイント角が0度でない場合にも、係止突起部23は、ローラ30に干渉しない。
また、ローラ30のローラ回転軸がトリポード軸部22のトリポード軸に対して傾斜する場合には、インナローラ31はトリポード軸部22の根元部222に近接する。しかし、この場合におけるインナローラ31が近接するトリポード軸部22の根元部222は、トルク伝達部位221aのボス部21側ではなく、トルク伝達方向から見た場合における左右端である。従って、インナローラ31が近接するトリポード軸部22の根元部222には、係止突起部23が形成されていないので、ローラ30が係止突起部23に干渉することはない。
なお、上記実施形態においては、ローラ30がトリポード軸部23に対して揺動可能な構成としたが、これに限られるものではない。例えば、ローラ30のローラ回転軸がトリポード軸部23のトリポード軸と常に一致する構成についても、同様に適用することができる。
ジョイント角0度におけるトリポード型等速ジョイントのトルク伝達面方向視図を示す。 ジョイント角0度におけるトリポード型等速ジョイントの中間シャフト軸方向視図を示す。 トリポード20を、トリポード軸部22の先端側から見た図である。 ローラ係止工程の状態における中間シャフト軸方向視図を示す。 第1の製造方法における溝挿入組付工程の初期状態におけるトルク伝達面方向視図を示す。 第1の製造方法における溝挿入組付工程の初期状態における中間シャフト軸方向視図を示す。 第2の製造方法における溝挿入組付工程の初期状態におけるトルク伝達面方向視図を示す。 ジョイント角が0度でない場合におけるトリポード型等速ジョイントの中間シャフト軸方向視図を示す。
符号の説明
10:アウタレース、 11:案内溝、
20:トリポード、 21:ボス部、 22:トリポード軸部、 23:係止突起部、
221:先端部、 222:根元部、 221a:トルク伝達部位、
30:ローラ、31:インナローラ、 32:アウタローラ、 33:ニードル、
34:スナップリング

Claims (8)

  1. カップ状からなり、内周面に回転軸方向に延びる3本の案内溝が形成されたアウタレースと、
    円筒状からなるボス部と、前記ボス部からそれぞれ中間シャフト軸の径方向外側に延在しそれぞれの前記案内溝内に挿入される3本のトリポード軸部と、を備えるトリポードと、
    円筒状からなりそれぞれの前記トリポード軸部に回転可能に軸支され、且つ、前記案内溝に転動可能に係合するローラと、
    を備えるトリポード型等速ジョイントにおいて、
    前記トリポードは、前記トリポード軸部の外周面うちジョイント角0度における前記ローラの内周面位置より前記ボス部側に形成され、前記案内溝へ挿入組付前の前記ローラの内周面に係合することで前記ローラを係止可能な係止部をさらに備えることを特徴とするトリポード型等速ジョイント。
  2. 前記ローラは、前記トリポード軸部に揺動可能に軸支され、
    前記係止部は、前記トリポード軸部の外周面のうちトルク伝達部位の前記ボス部側に形成される請求項1記載のトリポード型等速ジョイント。
  3. 前記ローラは、前記トリポード軸部に揺動可能に軸支され、
    前記係止部は、中間シャフト軸及びトリポード軸に直交する方向から見た場合に、前記トリポード軸部の中間シャフト軸方向幅の中央に形成される請求項1又は2に記載のトリポード型等速ジョイント。
  4. 前記係止部の中間シャフト軸方向幅は、前記トリポード軸部の中間シャフト軸方向幅の2分の1以下である請求項2又は3に記載のトリポード型等速ジョイント。
  5. 前記係止部は、前記ローラをトリポード軸部に対して同軸上に係止する請求項1〜4の何れか一項に記載のトリポード型等速ジョイント。
  6. 前記係止部は、前記トリポード軸部の外周面からトリポード軸の径方向外側に突出形成され、前記ローラの内周面に嵌合する突起である請求項1〜5の何れか一項に記載のトリポード型等速ジョイント。
  7. カップ状からなり、内周面に回転軸方向に延びる3本の案内溝が形成されたアウタレースと、
    円筒状からなるボス部と、前記ボス部からそれぞれ中間シャフト軸の径方向外側に延在しそれぞれの前記案内溝内に挿入される3本のトリポード軸部と、を備えるトリポードと、
    円筒状からなりそれぞれの前記トリポード軸部に回転可能に軸支され、且つ、前記案内溝に転動可能に係合するローラと、
    を備えるトリポード型等速ジョイントの製造方法において、
    前記トリポードは、前記トリポード軸部の外周面うちジョイント角0度における前記ローラの内周面位置より前記ボス部側に形成され、前記案内溝へ挿入組付前における前記ローラの内周面に係合することで前記ローラを係止可能な係止部をさらに備え、
    前記係止部に前記ローラを係止するローラ係止工程と、
    係止された前記ローラを前記案内溝に挿入組付する溝挿入組付工程と、
    からなることを特徴とするトリポード型等速ジョイントの製造方法。
  8. 前記ローラは、前記トリポード軸部に揺動可能に軸支され、
    前記係止部は、前記トリポード軸部の外周面のうちトルク伝達部位の前記ボス部側に形成され、
    前記ローラ係止工程は、前記係止部に前記ローラを、前記トリポード軸部に対して傾斜した状態で係止する請求項7記載のトリポード型等速ジョイントの製造方法。
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