JP2007332832A - 内燃機関の排気温度低減装置 - Google Patents

内燃機関の排気温度低減装置 Download PDF

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Abstract

【課題】排気経路に供給される液体の気化を促進することが可能な内燃機関の排気温度低減装置を提供する。
【解決手段】内燃機関1の排気経路21を流れる排気ガスを冷却する内燃機関の排気温度低減装置であって、前記排気経路に液体を噴射する液体噴射装置15を備え、前記液体は、前記排気経路のうち下向きである部分21aに噴射される。前記液体の噴射方向は、前記排気経路を流れる排気ガスの流れに対して逆らう方向である。前記内燃機関に設けられた排気バルブのバルブタイミングを検出するバルブタイミング検出手段と、前記液体噴射装置による前記液体の噴射動作を制御する制御部とを備え、前記制御部による前記液体噴射装置の制御は、前記バルブタイミング検出手段により検出された前記排気バルブのバルブタイミングに基づいて行われる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の排気ガスを冷却する内燃機関の排気温度低減装置に関し、特に排気経路に液体を供給して排気ガスの冷却を行う内燃機関の排気温度低減装置に関する。
内燃機関から排気経路に排出される排気ガスを冷却して排気温度が高くなることを抑制することは、排気バルブ、排気マニホルド、排気浄化装置の触媒などの排気経路に設けられた装置の耐久性を向上させるのに大きな効果がある。
排気温度が高くなると、例えば、触媒に担持されている貴金属のシンタリングが進み、貴金属と排気ガスの接触面積が減少して触媒が劣化する。
排気ガスの温度を低減させるために、排気経路に液体を供給して、この液体の蒸発に伴う気化潜熱により排気ガスを冷却する場合、供給された液体が蒸発しきれずに液体のままで直接触媒に付着することが考えられる。この場合には、触媒担体の上流側が液体の気化潜熱により急激に冷却されるため、触媒担体の温度勾配が大きくなり、歪みが生じる虞がある。
特開2003−293736号公報 特開2002−242662号公報 特開2003−328724号公報 特開2005−248928号公報 特開昭63−227916号公報 特開昭63−230920号公報
排気ガスが排出される排気経路に液体を供給して排気ガスの冷却を行う内燃機関の排気温度低減装置において、供給される液体の気化を促進することが望まれる。
本発明の目的は、排気経路に供給される液体の気化を促進することが可能な内燃機関の排気温度低減装置を提供することである。
本発明の内燃機関の排気温度低減装置は、内燃機関の排気経路を流れる排気ガスを冷却する内燃機関の排気温度低減装置であって、前記排気経路に液体を噴射する液体噴射装置を備え、前記液体は、前記排気経路のうち下向きである部分に噴射されることを特徴としている。
本発明の内燃機関の排気温度低減装置は、内燃機関の排気経路を流れる排気ガスを冷却する内燃機関の排気温度低減装置であって、前記排気経路に液体を噴射する液体噴射装置を備え、前記液体の噴射方向は、前記排気経路を流れる排気ガスの流れに対して逆らう方向であることを特徴としている。
本発明の内燃機関の排気温度低減装置であって、前記内燃機関に設けられた排気バルブのバルブタイミングを検出するバルブタイミング検出手段と、前記液体噴射装置による前記液体の噴射動作を制御する制御部とを備え、前記制御部による前記液体噴射装置の制御は、前記バルブタイミング検出手段により検出された前記排気バルブのバルブタイミングに基づいて行われることを特徴としている。
本発明の内燃機関の排気温度低減装置であって、前記制御部は、前記液体の噴射が前記排気バルブが開いた直後に行われるように前記液体噴射装置を制御することを特徴としている。
本発明の内燃機関の排気温度低減装置は、内燃機関の排気経路を流れる排気ガスを冷却する内燃機関の排気温度低減装置であって、前記排気経路に液体を噴射する液体噴射装置を備え、前記液体噴射装置は、前記液体が前記排気経路において排気ガスの流れ方向における上流端近傍に噴射されるように設けられていることを特徴としている。
本発明の内燃機関の排気温度低減装置であって、前記排気経路の前記上流端近傍は、前記内燃機関の排気ポートであることを特徴としている。
本発明の内燃機関の排気温度低減装置であって、前記排気経路の前記上流端近傍は、前記内燃機関の排気バルブであることを特徴としている。
本発明の内燃機関の排気温度低減装置であって、前記内燃機関に設けられた排気バルブのバルブタイミングを検出するバルブタイミング検出手段と、前記液体噴射装置による前記液体の噴射動作を制御する制御部とを備え、前記制御部による前記液体噴射装置の制御は、前記バルブタイミング検出手段により検出された前記排気バルブのバルブタイミングに基づいて行われることを特徴としている。
本発明の内燃機関の排気温度低減装置であって、前記制御部は、前記液体の噴射が前記排気バルブが閉じた直後に行われるように前記液体噴射装置を制御することを特徴としている。
本発明の内燃機関の排気温度低減装置であって、排気ガスの温度を検出または推定する排気温度検出推定手段と、前記液体噴射装置による前記液体の噴射動作を制御する制御部とを備え、前記制御部による前記液体噴射装置の制御は、前記排気温度検出推定手段により検出または推定された前記排気ガスの温度に基づいて行われることを特徴としている。
本発明の内燃機関の排気温度低減装置であって、前記液体は、前記排気経路における排気ガスを浄化する触媒よりも排気ガスの流れ方向における上流側に位置する部分に噴射されることを特徴としている。
本発明の内燃機関の排気温度低減装置であって、前記触媒の温度を検出または推定する触媒温度検出推定手段と、前記液体噴射装置による前記液体の噴射動作を制御する制御部とを備え、前記制御部による前記液体噴射装置の制御は、前記触媒温度検出推定手段により検出または推定された前記触媒の温度に基づいて行われることを特徴としている。
本発明の内燃機関の排気温度低減装置であって、前記液体は、水、前記内燃機関を冷却する不凍液、及び前記内燃機関の燃料のいずれかであることを特徴としている。
本発明の内燃機関の排気温度低減装置によれば、排気経路に供給される液体の気化が促進される。
以下、本発明の内燃機関の排気温度低減装置の一実施形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1から図3を参照して、第1実施形態について説明する。
第1実施形態に係る内燃機関の排気温度低減装置は、排気温度が上昇するような運転条件の下で、排気管(排気経路)内に水(液体)を噴射し気化潜熱で排気ガス温度を低下させる。この場合、水の噴射は、触媒よりも排気ガスの流れ方向における上流側において行われる。
排気温度を低下させることで排気ガスを浄化する触媒の劣化を抑制することができ、貴金属の担持量を減少させることができる。貴金属の担持量を減少させることは、コスト上のメリットだけでなく、限りある地球資源の枯渇問題に対しても貢献できる。一方、低温始動時などで触媒温度が低い場合は触媒の能力が低く、できる限り早く温度を上げればエミッションを低減できるため、排気ガス温度は高い方が有効である。また、水が早くなくなると補給に手間とコストがかかるため、必要でないときにはできる限り使わないようにすることが望ましい。
本実施形態では、上記において、水が噴射される位置が、上記排気管内のうち排気管(排気流れ)が下向きになるところとされる。その理由は、排気管が上向きのところに水を噴射すると、平常時は排気ガスの流れで水を全て下流側へ流すことができるが、異常発生時に連続して失火が起こった場合など、排気ガスの流れが想定外に弱くなったときに、重力により水が筒内に流入する虞があるためである。
本実施形態では、上記のように、水の噴射位置が排気管が下向きになるところとされることにより、排気ガスの流量が小さく(流れが弱く)なっても、噴射された水は重力に従って排気管内を排気ガスの流れの下流方向に流れるので、筒内に水が流入することが防止される。
また、本実施形態では、排気管内に水が噴射される際の水の噴射方向が排気ガス流れと逆らう方向とされる。その理由は、水の噴射方向が排気ガス流れと同じ方向とされると、水が十分に気化しない状態で触媒に到達してしまう可能性があるためである。触媒に水が直接かかると、触媒の前端部のみが気化潜熱により冷却され、触媒担体に歪みが生じる虞がある。
本実施形態では、上記のように、水の噴射方向が排気ガス流れと逆らう方向とされることにより、水が噴射されてから触媒に到達するまでの時間(排気ガス中の滞空時間)が長くなるので、水の気化が促進され、水が液体のままで触媒に到達することが抑制される。
また、本実施形態では、水の噴射タイミングと排気バルブ開タイミングとが同期するように制御される。これにより、排気ガスの流れの速い(強い)タイミングで水の噴射が行われる。これに対して、排気ガスの流れが弱いタイミングで水を噴射すると、水の大部分が排気管壁面に付着してしまう。これにより、いつも水の当たる部分の温度が低くなり、排気管の温度分布が大きくなるため、排気管に歪みが生じやすくなるという問題がある。また、排気ガスは排気管の中心に行くほど温度が高いので、本当に冷却したい中心部ではなく、表面付近が重点的に冷却されてしまうという問題がある。本実施形態では、上記のように、排気バルブ開のタイミングで水の噴射を開始し、排気ガスの流れの早いタイミングで水の噴射を行うことで、上記の問題を解決している。
図1は、本実施形態に係る装置の概略構成図である。符号1は、エンジンを示す。エンジン1は、シリンダヘッド2及びシリンダブロック3を有する。シリンダブロック3内には、シリンダブロック3内を往復動可能なピストン4が設けられている。また、シリンダヘッド2、シリンダブロック3及びピストン4の上面に囲まれて燃焼室5が形成されている。
シリンダヘッド2には、吸気ポート6及び排気ポート7が設けられている。吸気ポート6と燃焼室5との接続部には、吸気バルブ8が設けられている。吸気ポート6の上流側の端部は、吸気管11に接続されている。吸気管11内には、吸気量をコントロールするスロットルバルブ12が設けられている。スロットルバルブ12よりも上流側には、吸気量を検出するエアフローメータ13が設けられている。吸気ポート6には、燃料噴射弁14が設けられている。燃料噴射弁14により吸気に燃料が噴射されて、混合気が燃焼室5に供給される。シリンダヘッド2には、燃焼室5内で圧縮された混合気に点火を行う点火プラグ10が設けられている。
排気ポート7と燃焼室5との接続部には、排気バルブ9が設けられている。排気ポート7の下流側の端部は、排気管21に接続されている。排気管21には、排気ガスを浄化する浄化手段として、触媒22が設けられている。この触媒22は、炭化水素(HC)と、一酸化炭素(CO)と、窒素酸化物(NOx)との3物質を酸化・還元反応によって同時に除去する、いわゆる三元触媒であることができる。また、排気管21における触媒22よりも下流側には、排気音を消音する消音器23が設けられている。
燃焼室5から排出された排気ガスは、排気ポート7から排気管21に流れ、触媒22にて浄化された後に消音器23にて消音されて、最終的に大気へと排出される。
吸気バルブ8の上方には、吸気バルブ8を開閉駆動させるための吸気カムシャフト(図示省略)が配置されている。排気バルブ9の上方には、排気バルブ9を開閉駆動させるための排気カムシャフト(図示省略)が配置されている。エンジン1の稼動時には、エンジン1の回転により、図示しないベルトを介して吸気カムシャフト及び排気カムシャフトが回転され、吸気バルブ8及び排気バルブ9が開閉駆動される。排気カムシャフトの近傍には、排気バルブ9のバルブタイミングを検出するためのカムポジションセンサ18が設けられている。
排気管21において排気ガスの流れ方向における触媒22よりも上流側の部分には、排気管21内に水を噴射する液体噴射装置15が設けられている。液体噴射装置15は、例えば燃料噴射弁14と同様の構成の装置であり、弁を開閉させて噴射孔から水を噴射する装置であることができる。
排気管21は、触媒22よりも上流側の部分に、排気流れ(排気管21)が下向きになる部分21aを有している。液体噴射装置15は、排気管21の内部において排気流れが下向きになる部分21aに、水が噴射されるように設置されている。さらに、液体噴射装置15は、水の噴射方向が排気ガス流れと逆らう方向となるように設置されている。
液体噴射装置15には、液体噴射装置15に供給される水を貯蔵する貯蔵タンク24が接続されている。貯蔵タンク24内に貯蔵された水は、図示しないポンプにより圧送されて、液体噴射装置15に供給される。
エンジン1を搭載する車両(図示省略)には、車両各部を制御するECU(Electronic Control Unit)を有する車両制御部20が設けられている。また、車両には、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ17が設けられている。エアフローメータ13、エンジン回転数センサ17及びカムポジションセンサ18は、車両制御部20に接続されており、それぞれの計測結果が車両制御部20に伝えられる。車両制御部20は、各計測結果に基づいて、液体噴射装置15の動作を制御する。
図2は、第1実施形態の動作を示すフローチャートである。ステップS10において、車両制御部20は、排気ガスの温度が予め定められた所定値を超えているか否かを判定する。この判定は、例えば、図3に示すマップが参照されて、エンジン回転数センサ17により検出されるエンジン回転数Ne及びエアフローメータ13により検出される吸気量keに基づいて、行われる。
図3は、エンジン回転数Ne及び吸気量keと、排気ガスの温度との関係を示している。エンジン回転数Neが高くなるほど、また吸気量keが高くなるほど排気ガスの温度は高くなる。エンジン回転数Ne及び吸気量keが、図3の領域Hの条件を満たす場合には、排気ガスの温度は、所定値を超えると判定される。
図2のステップS10における所定値は、排気バルブ9及び触媒22等の過昇温による劣化を抑制し耐久性を向上させる観点から定められる。
ステップS10の判定の結果、排気ガスの温度が所定値を超えていると判定された(ステップS10肯定)場合には、車両制御部20は、液体噴射装置15による水の噴射時期(タイミング)を排気バルブ9の開弁タイミングの直後に設定する(ステップS20)。水の噴射タイミングは、エンジン回転数センサ17及びカムポジションセンサ18から伝えられる情報に基づいて、排気バルブ9が開かれるクランク角の直後となるように決定される。ステップS30では、液体噴射装置15により、設定された噴射タイミングに水の噴射が開始される。
一方、ステップS10において排気ガスの温度が予め定められた所定値以下であると判定された(ステップS10否定)場合には、本制御フローはリセットされる。
上記ステップS10では、エンジン回転数Ne及び吸気量keに基づいて排気ガスの温度を推定したが、これに代えて、排気ガスの温度を温度センサにより直接検出することができる。また、上記では、排気ガスの温度に基づいて水の噴射を行うか否かの判定を行ったが、これに代えて、触媒22の温度に基づいて水の噴射を行うか否かの判定を行うことができる。この場合、触媒22の温度が予め定められた所定値を超える場合に水の噴射が行われるようにすることができる。
触媒22の温度は、温度センサにより直接検出することができる。あるいは、直接温度を検出する方法に代えて、エンジン回転数Ne及び吸気量keに基づいて触媒22の温度を推定する方法とすることもできる。
上記ステップS30における水の噴射は、例えばエンジン1のサイクルにおける排気バルブ9の毎回の開弁に合わせて行うことができる。また、排気ガスの温度が上がりすぎた場合には噴射する水の量を増やして排気ガスの温度上昇を抑制することができる。
本実施形態によれば、排気管21の内部に水が噴射されて気化潜熱で排気ガスの温度が低下させられる。これにより、排気バルブ9及び触媒22等の耐久性の向上が効果的に行われる。なお、排気ガスの温度が低減されることで耐久性が向上される装置としては、本実施形態における排気バルブ9及び触媒22等には限定されず、例えば、排気マニホルド、ターボチャージャー等の様々な装置が含まれる。
また、本実施形態によれば、排気ガスの温度が予め定められた所定値を超える場合に水の噴射が行われる。これにより、低温始動時などで触媒22の温度が低く触媒22の能力が低い場合には水の噴射による排気ガスの温度低下が行われないので、触媒22の温度が早く上げられることでエミッションが低減される。また、水が早くなくなると補給に手間とコストがかかるため、必要ないときはできる限り使わないようにするのが望ましいが、本実施形態によれば排気ガスの温度が低い場合には水の噴射が行われず、水の補給にかかる手間とコストが低減される。
本実施形態によれば、水の噴射は排気管21が下向きになるところに行われる。これにより、異常発生時に連続して失火が起こった場合など、排気ガスの流れが想定外に弱くなった時であっても筒内に水が流入することが抑制される。また、水の噴射は、排気ガス流れと逆らう方向に行われる。このため、排気ガスの流れ方向においてより上流側の排気ガス中における水の滞空時間が長くなる。これにより、水の気化が促進されることで水が液体のままで触媒22に付着することが抑制される。なお、水の気化がより促進されるためには、水の噴射は排気管21が下向きになるところにおいて、より上流側に行われることが好ましい。また、水の気化がより効果的に促進されるためには、水の噴射は霧状に行われることが好ましい。
また、本実施形態によれば、排気バルブ9の開弁タイミングと水の噴射を開始するタイミングとが同期するように制御される。即ち、排気管21の排気ガスの流れの速い(強い)タイミングで水の噴射が行われる。これにより、水が排気管21の内周面(壁面)に直接付かずに排気ガスの流れに乗せられる。このため、排気管21の内周面の特定の部分にいつも水が当たることにより生じる排気管21の部分的な温度低下が抑制される。従って、排気管21の温度分布が大きくなることによる排気管21の歪みの発生が抑制される。また、排気ガスの表面付近(排気管21の内周面の近くを流れる排気ガス)が重点的に冷却されることも抑制される。
なお、液体噴射装置15を、本実施形態の上記設置条件から逸脱しない範囲において、水の噴射が排気管21の中心軸付近を流れる排気ガスに向けて行われるように設けることができる。即ち、液体噴射装置15は、排気流れが下向きとなるところに水が噴射され、且つ水の噴射が排気ガス流れと逆らう方向に行われるという条件を満たす範囲内で、排気管21の中心軸付近を流れる排気ガスに水が噴射されるように設置されることができる。これにより、排気管21の中心軸付近を流れている高温の排気ガスが効果的に冷却される。
また、本実施形態においては液体噴射装置15から噴射する液体を水としたが、水には限定されない。噴射される液体として適しているのは、常温で液体であり排気ガス温度(約300℃から約1,000℃)で気化すること、豊富に入手可能で車両への貯蔵が容易であること、気化潜熱が大きいこと、という条件を満たす液体である。噴射される液体としては、水に代えて、例えば不凍液(エンジン1の冷却水)、あるいはエンジン1の燃料(ガソリン等)を用いることができる。液体噴射装置15から噴射する液体として不凍液を用いる場合には、不凍液循環用のウォーターポンプを不凍液の圧送装置として共用可能である。また、噴射される液体を燃料とした場合には、燃料の圧送装置として燃料ポンプを、貯蔵タンク24として燃料タンクを利用できる。また、燃料の補給も手間がかからず容易に行うことが可能である。
(第2実施形態)
図4及び図5を参照して、第2実施形態について説明する。
第2実施形態については、第1実施形態と異なる点についてのみ説明する。
図4は、第2実施形態に係る装置の概略構成図である。本実施形態では、第1実施形態(図1)の液体噴射装置15に代わって液体噴射装置30が設けられている。液体噴射装置30の取り付け位置は、各気筒の排気ポート7の内部(排気経路)であり、各気筒にそれぞれ水が噴射される。
触媒22に水が直接かかると、触媒22の前端部のみが気化潜熱により冷却され、触媒22の担体に歪みが生じる虞がある。そこで、噴射された水が触媒22に到達する前に全て気化することが望ましい。そのため、水が気化する時間を長く取るために可能な限り上流側に水噴射装置を配置することが望ましい。そこで、本実施形態では、液体噴射装置30が排気ポート7の内部に設けられ、液体噴射装置30は、排気ポート7の内部の壁面に水を噴射するように設置されている。それ以外の構成については、第1実施形態と同様である。
図5は、第2実施形態の動作を示すフローチャートである。ステップS110において、排気ガスの温度が予め定められた所定値を超えていると判定された(ステップS110肯定)場合には、液体噴射装置30による水の噴射が開始される。(ステップS120)。一方、ステップS110において、排気ガスの温度が所定値以下であると判定された(ステップS110否定)場合には、本制御フローはリセットされる。
上記第1実施形態(図2のステップS20)では、水の噴射が開始されるタイミングが排気バルブ9の開弁タイミングの直後に設定されたが、本実施形態のステップS120では水の噴射は適宜行われる。
液体噴射装置30により噴射された水が排気ポート7の内部に溜まった場合、この水は燃焼室5から排出される排気ガスの流れによって排気ガスの流れ方向における下流側に流されて気化される。
第2実施形態によれば、液体噴射装置30により排気ポート7の内部に水が噴射されて排気ガスの温度が低減される。触媒22の担体に水が液体のまま付着すると、担体の上流側が気化潜熱により急激に冷やされるため、担体の温度勾配が大きくなり、歪みが生じる虞があるが、本実施形態では排気ポート7の内部に水が噴射される。これにより、水の噴射位置から触媒22までの距離が可能な限り長くされる。このため、水は排気ガスの流れ方向においてより上流側で気化されるので、液体のままで水が触媒22に付着することによる触媒22の劣化が好適に抑制される。
(第3実施形態)
図6を参照して、第3実施形態について説明する。
第3実施形態については、上記実施形態と異なる点についてのみ説明する。
第3実施形態の装置の構成は、第2実施形態(図4)の構成に対して、液体噴射装置30による噴射の方向が異なる。本実施形態における液体噴射装置30は、水の噴射方向が排気バルブ9に水が直接当たる方向となるように設置されている。また、水の噴射タイミングは、排気バルブ9が閉じた直後に設定される。
排気バルブ9は周囲への熱伝達量が少なく、高温になりやすいためノッキングの発生源となりやすい。そこで、本実施形態の水の噴射は、液状の水が排気バルブ9に直接当たるように行われる。水を直接排気バルブ9にかけることで、排気ガスだけでなく排気バルブ9の温度を下げる。
また、排気バルブ9に水が十分長い間接していないと、排気バルブ9の冷却効果を十分に得られない。そこで、本実施形態では、排気バルブ9が閉じてすぐに水が噴射される。これにより、排気バルブ9に水が接している時間が長くされ、より多くの熱が排気バルブ9から奪われる。
図6は、第3実施形態の動作を示すフローチャートである。ステップS210において、排気ガスの温度が予め定められた所定値を超えていると判定された(ステップS210肯定)場合には、車両制御部20は、液体噴射装置30による水の噴射時期(タイミング)を排気バルブ9の閉弁タイミングの直後に設定する(ステップS220)。水の噴射タイミングは、エンジン回転数センサ17及びカムポジションセンサ18から伝えられる情報に基づいて、排気バルブ9が閉じられるクランク角の直後となるように決定される。ステップS230では、液体噴射装置30により、設定された噴射タイミングに水の噴射が開始される。
一方、ステップS210において、排気ガスの温度が所定値以下であると判定された(ステップS210否定)場合には、本制御フローはリセットされる。
上記第1実施形態(図2のステップS20)では、水の噴射が開始されるタイミングは排気バルブ9の開弁タイミングの直後に設定されていた。また、上記第2実施形態(図5のステップS120)では随時水の噴射が行われた。これに対し、本実施形態のステップS220では、水の噴射が開始されるタイミングは、排気バルブ9の閉弁タイミングの直後に設定されている。
第3実施形態によれば、排気バルブ9に水が直接当たるように水の噴射が行われることで、排気ガスに加えて排気バルブ9が冷却される。また、排気バルブ9の閉弁タイミングの直後に水の噴射が開始されるので、水が排気バルブ9に接触している時間が長くなる。したがって、より多くの熱が排気バルブ9から奪われる。燃焼室5の中で、排気バルブ9の冷却が一番厳しく、排気バルブ9の温度が高いとそこからノッキングが起こりやすくなるが、本実施形態では排気バルブ9が効率よく冷却される。排気バルブ9が冷却されることによりノッキングが起こりにくくなり、点火時期を進めることができるようになると、排気損失が減少し、更に排気ガスの温度を低減することが可能となる。
上記各実施形態で、水の噴射により排気ガスを冷却して排気ガスの圧力を低下させることで、排気の抜けを良くして運転性能を向上させることができる。この場合、排気ガスの温度が低下しすぎないように水の噴射量を制御することが望ましい。
本発明の内燃機関の排気温度低減装置の第1実施形態の概略構成図である。 本発明の内燃機関の排気温度低減装置の第1実施形態における動作を示すフローチャートである。 本発明の内燃機関の排気温度低減装置の第1実施形態においてエンジン回転数及び吸気量と排気温度との関係を示す図である。 本発明の内燃機関の排気温度低減装置の第2実施形態の概略構成図である。 本発明の内燃機関の排気温度低減装置の第2実施形態における動作を示すフローチャートである。 本発明の内燃機関の排気温度低減装置の第3実施形態における動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン
2 シリンダヘッド
3 シリンダブロック
4 ピストン
5 燃焼室
6 吸気ポート
7 排気ポート
8 吸気バルブ
9 排気バルブ
10 点火プラグ
11 吸気管
12 スロットルバルブ
13 エアフローメータ
14 燃料噴射弁
15 液体噴射装置
17 エンジン回転数センサ
18 カムポジションセンサ
20 車両制御部
21 排気管
22 触媒
23 消音器
24 貯蔵タンク
30 液体噴射装置

Claims (13)

  1. 内燃機関の排気経路を流れる排気ガスを冷却する内燃機関の排気温度低減装置であって、
    前記排気経路に液体を噴射する液体噴射装置を備え、
    前記液体は、前記排気経路のうち下向きである部分に噴射される
    ことを特徴とする内燃機関の排気温度低減装置。
  2. 内燃機関の排気経路を流れる排気ガスを冷却する内燃機関の排気温度低減装置であって、
    前記排気経路に液体を噴射する液体噴射装置を備え、
    前記液体の噴射方向は、前記排気経路を流れる排気ガスの流れに対して逆らう方向である
    ことを特徴とする内燃機関の排気温度低減装置。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関の排気温度低減装置であって、
    前記内燃機関に設けられた排気バルブのバルブタイミングを検出するバルブタイミング検出手段と、
    前記液体噴射装置による前記液体の噴射動作を制御する制御部とを備え、
    前記制御部による前記液体噴射装置の制御は、前記バルブタイミング検出手段により検出された前記排気バルブのバルブタイミングに基づいて行われる
    ことを特徴とする内燃機関の排気温度低減装置。
  4. 請求項3記載の内燃機関の排気温度低減装置であって、
    前記制御部は、前記液体の噴射が前記排気バルブが開いた直後に行われるように前記液体噴射装置を制御する
    ことを特徴とする内燃機関の排気温度低減装置。
  5. 内燃機関の排気経路を流れる排気ガスを冷却する内燃機関の排気温度低減装置であって、
    前記排気経路に液体を噴射する液体噴射装置を備え、
    前記液体噴射装置は、前記液体が前記排気経路において排気ガスの流れ方向における上流端近傍に噴射されるように設けられている
    ことを特徴とする内燃機関の排気温度低減装置。
  6. 請求項5記載の内燃機関の排気温度低減装置であって、
    前記排気経路の前記上流端近傍は、前記内燃機関の排気ポートである
    ことを特徴とする内燃機関の排気温度低減装置。
  7. 請求項5記載の内燃機関の排気温度低減装置であって、
    前記排気経路の前記上流端近傍は、前記内燃機関の排気バルブである
    ことを特徴とする内燃機関の排気温度低減装置。
  8. 請求項5から7のいずれか1項に記載の内燃機関の排気温度低減装置であって、
    前記内燃機関に設けられた排気バルブのバルブタイミングを検出するバルブタイミング検出手段と、
    前記液体噴射装置による前記液体の噴射動作を制御する制御部とを備え、
    前記制御部による前記液体噴射装置の制御は、前記バルブタイミング検出手段により検出された前記排気バルブのバルブタイミングに基づいて行われる
    ことを特徴とする内燃機関の排気温度低減装置。
  9. 請求項8記載の内燃機関の排気温度低減装置であって、
    前記制御部は、前記液体の噴射が前記排気バルブが閉じた直後に行われるように前記液体噴射装置を制御する
    ことを特徴とする内燃機関の排気温度低減装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の内燃機関の排気温度低減装置であって、
    排気ガスの温度を検出または推定する排気温度検出推定手段と、
    前記液体噴射装置による前記液体の噴射動作を制御する制御部とを備え、
    前記制御部による前記液体噴射装置の制御は、前記排気温度検出推定手段により検出または推定された前記排気ガスの温度に基づいて行われる
    ことを特徴とする内燃機関の排気温度低減装置。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の内燃機関の排気温度低減装置であって、
    前記液体は、前記排気経路における排気ガスを浄化する触媒よりも排気ガスの流れ方向における上流側に位置する部分に噴射される
    ことを特徴とする内燃機関の排気温度低減装置。
  12. 請求項11記載の内燃機関の排気温度低減装置であって、
    前記触媒の温度を検出または推定する触媒温度検出推定手段と、
    前記液体噴射装置による前記液体の噴射動作を制御する制御部とを備え、
    前記制御部による前記液体噴射装置の制御は、前記触媒温度検出推定手段により検出または推定された前記触媒の温度に基づいて行われる
    ことを特徴とする内燃機関の排気温度低減装置。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載の内燃機関の排気温度低減装置であって、
    前記液体は、水、前記内燃機関を冷却する不凍液、及び前記内燃機関の燃料のいずれかである
    ことを特徴とする内燃機関の排気温度低減装置。
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