JP2007330943A - 泥土の脱水固化処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】処理後の改良土が国土交通省令に基づく土質区分基準が第3種建設発生土以上(コーン指数400kN/m2以上)に分類され、広範な用途に利用できるようにするとともに、効率よく脱水および固化処理が行われ、安全な改良土が得られるようにする。
【解決手段】ダム、湖沼、河川などから浚渫した浚渫泥土に、脱水助剤9としてアルギン酸ナトリウム主体の天然高分子凝集剤を0.5〜2.2kg/m3以上、塩基性ポリ無機塩主体の無機高分子凝集剤を10kg/m3以下、ドロマイトを2〜23kg/m3以下添加した後、機械脱水処理を行い、次いで固化材12としてドロマイトを90kg/m3以上添加して固化処理を行う。
【選択図】図1
【解決手段】ダム、湖沼、河川などから浚渫した浚渫泥土に、脱水助剤9としてアルギン酸ナトリウム主体の天然高分子凝集剤を0.5〜2.2kg/m3以上、塩基性ポリ無機塩主体の無機高分子凝集剤を10kg/m3以下、ドロマイトを2〜23kg/m3以下添加した後、機械脱水処理を行い、次いで固化材12としてドロマイトを90kg/m3以上添加して固化処理を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、ダム、湖沼、河川などから浚渫した泥土を脱水および固化するための脱水固化処理方法に関する。
従来より、ダムの貯水量確保または湖沼や河川の水質改善などを目的として水底から除去した堆砂、底泥などの浚渫泥土は、内陸受入地などで処分したり、道路用盛土などへの再利用が行われている。
それに伴い、国においても「建設業に属する事業を行う者の再生資源の利用に関する判断の基準となるべき事項を定める省令」を制定するとともに、「発生土利用基準について」を通達し、建設工事に伴い副次的に発生する発生土(浚渫泥土)の土質特性に応じた区分基準および各々の区分に応じた適用用途標準等を示すことによって、発生土の適正な利用の推進を図っている。
具体的には、前記省令および通達において、コーン指数が400kN/m2以上800kN/m2未満の発生土は、第3種建設発生土の区分に分類され、この区分は主として土木構造物の裏込材、道路路体用盛土材、河川築堤材料、宅地造成用材料または水面埋立て用材料としての用途に利用することが規定されている。一方、コーン指数が200kN/m2以上400kN/m2未満の発生土は、第4種建設発生土の区分に分類され、この区分は主として水面埋立て用材料としての用途に利用することに限定されている。
他方で、前記浚渫泥土は、採取した状態では、通常、含水比がおよそ150〜300%と高く、そのままでは利用、運搬、保管などの取り扱いが困難なため、従来より各種の脱水処理および固化処理が行われている。
例えば、強制脱水工法では、フィルタープレス、ベルトプレスなどの脱水処理機械を用いて強制的な脱水処理が行われる。かかる工法では、前述のように高含水比の浚渫泥土の場合、十分な脱水効果が得られず、脱水ケーキのコーン指数が低くなるため、前記区分基準が第4種建設発生土以下に分類される場合がある。そのため改良土の用途が限定され、広範な利用が図れない欠点があった。
また、土木脱水工法では、透水性を有するジオテキスタイルを発生土底面に敷設した底面脱水工法や、袋状に形成した前記ジオテキスタイルに発生土を袋詰めして積層した袋詰脱水工法があり、いずれも発生土の自重を利用して脱水を図るものである。かかる工法では、工期および施工スペースが多くかかり、河川下流域のように堤外地に高水敷などの余裕のある用地が存在すればよいが、ダムや湖沼のような狭小なスペースでは適さない。
また、上記脱水処理の他に、セメント、石灰などの固化材を添加・混合して、水和による含水比の低下、粘土粒子の団粒化および強度増加による固化処理が行われている。かかる処理では、前述のように高含水比で有機物含有量が多い浚渫泥土の場合、固化材を多量に添加する必要が生じる。また、処理後の改良土がアルカリ性(pH11〜12)を示し、水域近くで利用する場合、高アルカリ成分が溶出するため、敷土や覆土の併用が必要となる。この対策として処理土のpHを中性に保持して処理できる中性固化改良材を添加する方法があるが、コスト高となる欠点がある。
近年では、上述した従来の脱水処理または固化処理の問題点を解決すべく、いくつかの工法が提案されている。例えば下記特許文献1では、高含水比の浚渫泥土に凝集剤を添加した泥土を処理ヤードに貯留し脱水する浚渫泥土の処理方法において、含水比650%以上の上記浚渫泥土を排砂管を介して上記処理ヤードへ送泥する途中にて、初めにアニオン系高分子凝集剤を該浚渫泥土に添加し、次に2価または3価の無機金属塩水溶液を該浚渫泥土に添加して凝集反応を完結させ、この凝集反応を完結させた泥土を底部に排水機構を設けた処理ヤードに上記排砂管を介して送泥排出して自然乾燥させ脱水させるようにする浚渫泥土の処理方法が提案されている。
特開2002−316200号公報
上記特許文献1に提案される浚渫泥土の処理方法によれば、浚渫した泥土の送泥プロセスにおいて、まず、アニオン系分子凝集剤を添加して、微細な土粒子や汚濁物質等の各物質を架橋(粗結合)の状態でブロック化し、次いで2価または3価の無機金属塩水溶液を添加して凝集反応を完了させて強固な密の状態のフロックになるようにしているため、迅速に脱水が促進されるようになる点で有効である。
しかしながら、前記フロック状になった浚渫泥土は、処理ヤードに排出されて、フロック間の自由水が排水され、天日乾燥による自然乾燥が行われ固結されるようにしているため、処理ヤードに施工スペースがとられ、設備が大型化する問題があるとともに、効率的な固化が図れない、十分な強度性状が得られないなどの問題があり、利用できる用途が限られていた。また、凝集剤が高価であるため処理費用が嵩むとともに、原料であるアクリルアミドモノマーが改良土に残留する危険性があった。
そこで、本発明の主たる課題は、処理後の改良土が国土交通省令に基づく土質区分基準が第3種建設発生土以上に分類され、広範な用途に利用できるようにするとともに、効率よく脱水および固化処理が行われ、安全な改良土が得られるようにした泥土の固化処理方法を提供することにある。
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、泥土に、脱水助剤としてアルギン酸ナトリウム主体の天然高分子凝集剤、塩基性ポリ無機塩主体の無機高分子凝集剤およびドロマイトを混合する前処理工程と、前記脱水助剤が混合された泥土を機械脱水する脱水処理工程と、脱水後の泥土にドロマイトを混合し固化を行う固化処理工程とからなることを特徴とする泥土の脱水固化処理方法が提供される。
上記請求項1記載の本発明では、泥土に対して、アルギン酸ナトリウム主体の天然高分子凝集剤、塩基性ポリ無機塩主体の無機高分子凝集剤およびドロマイトからなる脱水助剤を添加した後、機械脱水処理を行い、その後にドロマイトを固化材として添加して固化処理するようにしているので、効率よく脱水および固化処理が可能となる。
また、脱水助剤としてアルギン酸ナトリウム主体の天然高分子凝集剤、塩基性ポリ無機塩主体の無機高分子凝集剤およびドロマイトからなるものを使用して脱水処理を行うとともに、固化材としてドロマイトを使用して固化処理を行っているので、有毒物質などが含有されず、安全な改良土が得られるようになる。
請求項2に係る本発明として、前記前処理工程において、脱水後の含水比が150%以下、脱水処理前後の含水比の差が30%以上となるように、前記アルギン酸ナトリウム主体の天然高分子凝集剤、塩基性ポリ無機塩主体の無機高分子凝集剤およびドロマイトの配合量を決定する請求項1記載の泥土の脱水固化処理方法が提供される。
請求項3に係る本発明として、前記前処理工程において、前記アルギン酸ナトリウム主体の天然高分子凝集剤を0.5〜2.2kg/m3、前記塩基性ポリ無機塩主体の無機高分子凝集剤を10kg/m3以下、前記ドロマイトを2〜23kg/m3の配合量で添加する請求項1記載の泥土の脱水固化処理方法が提供される。
上記請求項2,3記載の発明では、所望の脱水性能が得られるようになり、固化処理が効率化できるようになる。
請求項4に係る本発明として、前記固化処理工程において、前記ドロマイトを90kg/m3以上添加する請求項1〜3いずれかに記載の泥土の脱水固化処理方法が提供される。
上記請求項4記載の本発明では、所定量のドロマイトの添加により、処理後の改良土が国土交通省令に基づく土質区分基準が第3種建設発生土以上に分類されるようになり、広範な用途に利用できるようになる。
請求項5に係る本発明として、前記泥土は、ダム、湖沼または河川の水底から除去した堆砂、底泥などの浚渫泥土を対象とする請求項1〜4いずれかに記載の泥土の脱水固化処理方法が提供される。
請求項6に係る本発明として、前記ドロマイトとして、軽焼ドロマイトを用いる請求項1〜5いずれかに記載の泥土の脱水固化処理方法が提供される。
以上詳説のとおり本発明によれば、処理後の改良土が国土交通省令に基づく土質区分基準が第3種建設発生土以上に分類され、広範な用途に利用できるようになるとともに、効率よく脱水および固化処理が行われ、安全な改良土が得られるようになる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明に係る泥土の脱水固化処理方法に係るシステム構成図である。
図1は、本発明に係る泥土の脱水固化処理方法に係るシステム構成図である。
本発明に係る泥土の脱水固化処理方法では、まず、図1に示されるように、バックホーなどの油圧ショベル型浚渫機1A(図示例)または水底に集泥ヘッドを投入して真空ポンプで泥土を吸泥する高濃度浚渫機1B(以下浚渫機1という)と、該浚渫機1によって浚渫した泥土を一時貯蔵するホッパー2とを浚渫船3に積載し、所定の浚渫位置で浚渫を行う。
浚渫した泥土は、前記ホッパー2で夾雑物が除去され、送泥ポンプ4によってフロート式送泥管5を通って、陸上に配設する受泥水槽6に貯留される。本発明では、主として通常のダム堆砂や湖沼底泥の浚渫で発生する浚渫泥土のように含水比が液性限界wLの150〜300%程度、粒子の密度ρsが約2.6g/cm3以下、液性限界wLが100%のときの湿潤密度ρtが1.18〜1.33g/cm3の浚渫泥土を対象とする。
前記浚渫泥土は、脱水固化処理された後、各種用途に有効利用される。前記脱水固化処理は、脱水助剤としてアルギン酸ナトリウム主体の天然高分子凝集剤、塩基性ポリ無機塩主体の無機高分子凝集剤およびドロマイトを混合する前処理工程と、前記脱水助剤が混合された浚渫泥土を機械脱水する脱水処理工程と、脱水後の泥土にドロマイトを混合し固化を行う固化処理工程とからなるものである。
具体的に詳述すると、前記受泥水槽6に貯留された浚渫泥土は、送泥ポンプ7によって撹拌装置8に送られる。前記撹拌装置8は、浚渫泥土に脱水助剤9を添加して撹拌することによって、泥土のフロックの形成を促進して凝集による固液分離を図るためのものである。この撹拌装置8としては、往復回転式攪拌機、ジェット式攪拌機、プロペラ式攪拌機など一般に使用されている各種攪拌機を使用することができる。
本発明で使用する前記脱水助剤9は、アルギン酸ナトリウム主体の天然高分子凝集剤、塩基性ポリ無機塩主体の無機高分子凝集剤およびドロマイトからなるものであって、これら各成分を所定量づつ混合し、前記浚渫泥土に添加後撹拌して使用するものである。本発明では、液性限界wLが150〜300%程度の高含水比の浚渫泥土に対して、前記脱水助剤9を所定量添加して脱水処理を行うことにより、効率の良い脱水が可能となることが知見できた。
また、従来より脱水助剤として一般に使用されていたアクリルアミド系の高分子凝集剤は、主原料であるアクリルアミドモノマーの毒性が強いため、安全性が懸念されていた。そのため本発明では、このような凝集剤を使用した脱水ではなく、前述の通り天然高分子凝集剤、無機高分子凝集剤およびドロマイトからなる脱水助剤9を使用した脱水を行うことにより、有毒物質などが含有せず、安全な改良土が得られるようになる。
具体的には、前記天然高分子凝集剤は、アルギン酸ナトリウム主体の有機系凝集剤である。前記アルギン酸ナトリウムは、海藻から抽出された海藻由来の天然高分子であるため毒性はなく、食品素材として、乳化剤、増粘剤、安定剤などの添加剤として、または清澄剤や凝固剤などとして幅広く利用されている。このアルギン酸ナトリウム主体の天然高分子凝集剤を使用することにより、安全でかつ効率のよい脱水が行われるようになる。
前記無機高分子凝集剤は、塩基性ポリ無機塩主体の無機系凝集剤である。無機高分子凝集剤は、陽イオン物質であり、水中の負に帯電した土粒子を電気的に中和することにより凝集が行われる。
前記ドロマイトには、軽焼ドロマイト(苦土生石灰)と消化ドロマイト(苦土消石灰)とが存在するが、前者の軽焼ドロマイトはドロマイト(苦灰石)(CaMg(CO3)2)を焼成して炭酸ガスを除去することにより、酸化マグネシウムと酸化カルシウムとの結合物に変換したものであり、後者の消化ドロマイトはさらに水と反応させることにより、水酸化マグネシウムと水酸化カルシウムとの結合物に変換したものである。ドロマイトは、通常土質改良材等として使用されるものであるが、下記実施例に詳述するように、脱水時にドロマイトを少量添加することにより、脱水性能が向上することが知見できた。
前記脱水助剤9を添加して前記撹拌装置7において撹拌される間にフロックが形成された浚渫泥土は、その後、脱水装置10に送られて脱水される。前記脱水装置10は、脱水ベルトコンベア、デカンタ型またはスクリュー型の遠心分離機、重力濾過装置、加圧濾過装置または真空濾過装置など一般に使用される固液分離装置を用いることができる。
前記脱水装置10により脱水された液体分は、排水槽(図示せず)に貯留して、濁度、pHを調整した後、放流される。この排水についても前述の固体分と同様に、脱水助剤9としてアルギン酸ナトリウム主体の天然高分子凝集剤、塩基性ポリ無機塩主体の無機高分子凝集剤およびドロマイトからなるものが用いられているので、有毒物質が含有せず、安全性が確保できる。
本発明では、前記脱水助剤9を添加して前記脱水装置10によって脱水処理した後の含水比が150%以下で、かつ前記脱水装置10による脱水処理前後の含水比の差(脱水性)が30%以上となるように前記脱水助剤9の添加量を調整することが好ましい。固体分の脱水後含水比が150%以上ではその後の固化処理において所望の固化性能が得られず、脱水性が30%以下では所望の脱水処理の効果が得られない。
具体的には、前記アルギン酸ナトリウム主体の天然高分子凝集剤を0.5〜2.2kg/m3、前記塩基性ポリ無機塩主体の無機高分子凝集剤を10kg/m3以下、前記ドロマイトを2〜23kg/m3の配合量で添加するようにすれば、上記脱水処理した後の含水比が150%以下、前記脱水装置10による脱水処理前後の含水比の差(脱水性)が30%以上の条件を満足することができる。
次に、前記脱水装置10による脱水後の固体分である浚渫泥土は、固化材12が添加された後、混合装置11に送られて混合される。前記混合装置11は、脱水処理された前記浚渫泥土と固化材12とを混合するためのものであって、管軸芯に沿って配設された回転軸に管内壁に沿って複数のすき刃が配設され、前記回転軸を回転することによって管内の流体を混合するパドルミキサーや、管内壁に沿って螺旋状にガイドべーンが配設され、この管内に流体が流通することによって旋回流が生じて混合するラインミキサーなど、一般に使用されているものを好適に使用することができる。
前記固化材12としては、前記軽焼ドロマイトまたは消化ドロマイトを使用する。前記軽焼ドロマイトまたは消化ドロマイトは、前述の通り、有毒物質などが含有せず、安全な改良土が得られるようになる。前記ドロマイトは、90kg/m3以上添加すれば、コーン指数が400kN/m2以上800kN/m2未満の第3種建設発生土とすることが可能である。
〔実施例1〕
実施例1では、本発明に係る泥土の脱水固化処理方法において、脱水性に関する考察を行った。まず、土325kgと水875kgとを混合して1200kgの泥土とし、この泥土に所定量のアルギン酸ナトリウム主体の天然高分子凝集剤、塩基性ポリ無機塩主体の無機高分子凝集剤および軽焼ドロマイトからなる脱水助剤を添加して脱水処理を行い、脱水処理前後の含水比(%)およびその差である脱水性(%)を測定した。脱水処理は、容器内で脱水助剤を混合した泥土に3kPa、1時間加圧することにより行った。測定結果について、各脱水助剤の添加量に対する脱水後含水比及び脱水性の関係図から、脱水後含水比が150%以下でかつ脱水性が30%以上となる添加量の範囲を求めた。
実施例1では、本発明に係る泥土の脱水固化処理方法において、脱水性に関する考察を行った。まず、土325kgと水875kgとを混合して1200kgの泥土とし、この泥土に所定量のアルギン酸ナトリウム主体の天然高分子凝集剤、塩基性ポリ無機塩主体の無機高分子凝集剤および軽焼ドロマイトからなる脱水助剤を添加して脱水処理を行い、脱水処理前後の含水比(%)およびその差である脱水性(%)を測定した。脱水処理は、容器内で脱水助剤を混合した泥土に3kPa、1時間加圧することにより行った。測定結果について、各脱水助剤の添加量に対する脱水後含水比及び脱水性の関係図から、脱水後含水比が150%以下でかつ脱水性が30%以上となる添加量の範囲を求めた。
(天然高分子凝集剤について)
まず初めに、天然高分子凝集剤の添加量に対する脱水性能の影響を考察するため、無機高分子凝集剤4.0kg/m3、軽焼ドロマイト10.0kg/m3一定とし、0.3、0.5、1.0kg/m3の天然高分子凝集剤をそれぞれ混合した脱水助剤を添加後、脱水処理を行った。その結果、表1、図2及び図3に示される通り、天然高分子凝集剤の添加量の範囲を0.5〜2.2kg/m3としたとき、脱水後含水比が150%以下でかつ脱水性が30%以上とすることができる。
まず初めに、天然高分子凝集剤の添加量に対する脱水性能の影響を考察するため、無機高分子凝集剤4.0kg/m3、軽焼ドロマイト10.0kg/m3一定とし、0.3、0.5、1.0kg/m3の天然高分子凝集剤をそれぞれ混合した脱水助剤を添加後、脱水処理を行った。その結果、表1、図2及び図3に示される通り、天然高分子凝集剤の添加量の範囲を0.5〜2.2kg/m3としたとき、脱水後含水比が150%以下でかつ脱水性が30%以上とすることができる。
(無機高分子凝集剤について)
次に、無機高分子凝集剤の添加量に対する脱水性能の影響を考察するため、天然高分子凝集剤1.0kg/m3、軽焼ドロマイト10.0kg/m3一定とし、2.0、4.0、6.0kg/m3の無機高分子凝集剤をそれぞれ混合した脱水助剤を添加後、脱水処理を行った。その結果、表2、図4及び図5に示される通り、無機高分子凝集剤の添加量の範囲を10kg/m3以下としたとき、脱水後含水比が150%以下でかつ脱水性が30%以上とすることができる。
次に、無機高分子凝集剤の添加量に対する脱水性能の影響を考察するため、天然高分子凝集剤1.0kg/m3、軽焼ドロマイト10.0kg/m3一定とし、2.0、4.0、6.0kg/m3の無機高分子凝集剤をそれぞれ混合した脱水助剤を添加後、脱水処理を行った。その結果、表2、図4及び図5に示される通り、無機高分子凝集剤の添加量の範囲を10kg/m3以下としたとき、脱水後含水比が150%以下でかつ脱水性が30%以上とすることができる。
(軽焼ドロマイトについて)
さらに、軽焼ドロマイトの添加量に対する脱水性能の影響を考察するため、天然高分子凝集剤1.0kg/m3、無機高分子凝集剤6.0kg/m3一定とし、5.0、10.0、20.0kg/m3の軽焼ドロマイトをそれぞれ混合した脱水助剤を添加後、脱水処理を行った。その結果、表3、図6及び図7に示される通り、軽焼ドロマイトの添加量の範囲を2〜23kg/m3としたとき、脱水後含水比が150%以下でかつ脱水性が30%以上とすることができる。図7の脱水性のグラフにおいて曲線は上側に膨出する凸形状となっているため、更に好適な範囲として5〜15kg/m3が設定される。
さらに、軽焼ドロマイトの添加量に対する脱水性能の影響を考察するため、天然高分子凝集剤1.0kg/m3、無機高分子凝集剤6.0kg/m3一定とし、5.0、10.0、20.0kg/m3の軽焼ドロマイトをそれぞれ混合した脱水助剤を添加後、脱水処理を行った。その結果、表3、図6及び図7に示される通り、軽焼ドロマイトの添加量の範囲を2〜23kg/m3としたとき、脱水後含水比が150%以下でかつ脱水性が30%以上とすることができる。図7の脱水性のグラフにおいて曲線は上側に膨出する凸形状となっているため、更に好適な範囲として5〜15kg/m3が設定される。
〔実施例2〕
実施例2では、本発明に係る泥土の脱水固化処理方法において、固化性に関する考察を行った。実施例1と同様の泥土を使用して、アルギン酸ナトリウム主体の天然高分子凝集剤1.0kg/m3、塩基性ポリ無機塩主体の無機高分子凝集剤4.0kg/m3および軽焼ドロマイト10.0kg/m3からなる脱水助剤9を添加して脱水処理後、軽焼ドロマイトからなる固化材12を添加して固化処理を行い、処理土のコーン指数を測定した。固化材12の添加量は、0kg/m3、100kg/m3、150kg/m3、250kg/m3の4ケースとし、固化性能に与える影響を考察した。測定結果について、固化材の添加量に対するコーン指数の関係図から、コーン指数が400kN/m2以上となる添加量の範囲を求めた。
実施例2では、本発明に係る泥土の脱水固化処理方法において、固化性に関する考察を行った。実施例1と同様の泥土を使用して、アルギン酸ナトリウム主体の天然高分子凝集剤1.0kg/m3、塩基性ポリ無機塩主体の無機高分子凝集剤4.0kg/m3および軽焼ドロマイト10.0kg/m3からなる脱水助剤9を添加して脱水処理後、軽焼ドロマイトからなる固化材12を添加して固化処理を行い、処理土のコーン指数を測定した。固化材12の添加量は、0kg/m3、100kg/m3、150kg/m3、250kg/m3の4ケースとし、固化性能に与える影響を考察した。測定結果について、固化材の添加量に対するコーン指数の関係図から、コーン指数が400kN/m2以上となる添加量の範囲を求めた。
その結果、表4及び図8に示されるように、固化材12の添加量を増すと、処理土のコーン指数は増加する傾向にある。固化材12の添加量が90kg/m3以上の場合、本発明の課題とする土質区分基準が第3種建設発生土以上(コーン指数400kN/m2以上)に分類される改良土が得られるようになることが判明した。
1…浚渫機、2…ホッパー、3…浚渫船、4…送泥ポンプ、5…送泥管、6…泥水槽、7…送泥ポンプ、8…撹拌装置、9…脱水助剤、10…脱水装置、11…混合装置、12…固化材
Claims (6)
- 泥土に、脱水助剤としてアルギン酸ナトリウム主体の天然高分子凝集剤、塩基性ポリ無機塩主体の無機高分子凝集剤およびドロマイトを混合する前処理工程と、前記脱水助剤が混合された泥土を機械脱水する脱水処理工程と、脱水後の泥土にドロマイトを混合し固化を行う固化処理工程とからなることを特徴とする泥土の脱水固化処理方法。
- 前記前処理工程において、脱水後の含水比が150%以下、脱水処理前後の含水比の差が30%以上となるように、前記アルギン酸ナトリウム主体の天然高分子凝集剤、塩基性ポリ無機塩主体の無機高分子凝集剤およびドロマイトの配合量を決定する請求項1記載の泥土の脱水固化処理方法。
- 前記前処理工程において、前記アルギン酸ナトリウム主体の天然高分子凝集剤を0.5〜2.2kg/m3、前記塩基性ポリ無機塩主体の無機高分子凝集剤を10kg/m3以下、前記ドロマイトを2〜23kg/m3の配合量で添加する請求項1記載の泥土の脱水固化処理方法。
- 前記固化処理工程において、前記ドロマイトを90kg/m3以上添加する請求項1〜3いずれかに記載の泥土の脱水固化処理方法。
- 前記泥土は、ダム、湖沼または河川の水底から除去した堆砂、底泥などの浚渫泥土を対象とする請求項1〜4いずれかに記載の泥土の脱水固化処理方法。
- 前記ドロマイトとして、軽焼ドロマイトを用いる請求項1〜5いずれかに記載の泥土の脱水固化処理方法。
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JP (1) | JP2007330943A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105731758A (zh) * | 2016-04-27 | 2016-07-06 | 国家***南海规划与环境研究院 | 一种海洋疏浚淤泥脱水固化处理一体化装置及方法 |
CN117285230A (zh) * | 2023-10-30 | 2023-12-26 | 中交四航工程研究院有限公司 | 一种用于疏浚土气动混流固化的装置及料浆制备方法 |
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2006
- 2006-06-19 JP JP2006168802A patent/JP2007330943A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105731758A (zh) * | 2016-04-27 | 2016-07-06 | 国家***南海规划与环境研究院 | 一种海洋疏浚淤泥脱水固化处理一体化装置及方法 |
CN117285230A (zh) * | 2023-10-30 | 2023-12-26 | 中交四航工程研究院有限公司 | 一种用于疏浚土气动混流固化的装置及料浆制备方法 |
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