JP2007328895A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007328895A
JP2007328895A JP2006167093A JP2006167093A JP2007328895A JP 2007328895 A JP2007328895 A JP 2007328895A JP 2006167093 A JP2006167093 A JP 2006167093A JP 2006167093 A JP2006167093 A JP 2006167093A JP 2007328895 A JP2007328895 A JP 2007328895A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wavelength
light
laser light
dvd
wave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006167093A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Suga
健司 菅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Electronic Device Sales Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Sanyo Optec Design Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd, Sanyo Optec Design Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2006167093A priority Critical patent/JP2007328895A/ja
Publication of JP2007328895A publication Critical patent/JP2007328895A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Head (AREA)

Abstract

【課題】光ピックアップ装置を従来型光ディスクから高密度記録型光ディスクなどの各種メディアに対応可能とさせる。
【解決手段】第一波長光を出射可能な第一発光素子10と、第一波長光と異なる波長の第二波長光を出射可能な第二発光素子20と、第一波長光を透過または反射させ第二波長光を反射させる偏光ミラー56と、第一波長光を第一メディア100上に集光させる第一対物レンズ69と、第一波長光または第二波長光を第二メディア200上に集光させる第二対物レンズ79とを備える光ピックアップ装置1を構成する。これにより、第一メディア100の規格と、第二メディア200の規格とが異なる規格とされていても、一つの光ピックアップ装置1で、高密度記録規格の第一メディア100と、第一メディア100と異なる従来規格に対応の第二メディア200とに対応可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、「HD DVD」(High Definition DVD )(登録商標)や「Blu-ray Disc」(登録商標)などの複数のメディアに記録されたデータを再生させることや、複数のメディアにデータを記録させることが可能な光ピックアップ装置に関するものである。
図5は、従来の光ピックアップ装置の一形態を示す概略図である。
光ディスク装置が用いられて、メディアにおける情報などのデータの再生または記録が行われる。メディア(media )とは、情報を記録して媒介するものや情報を記録して伝達するものを意味する。メディアとして、例えば、CD(Compact Disc)(商標)などの光ディスク700等が挙げられる。
レーザドライバ510からレーザダイオード520へ電流が流されて、レーザダイオード520からレーザ光/レーザ(LASER:light amplification by stimulated emission of radiation)が出力される。レーザドライバ510は、レーザダイオード520を駆動させてレーザダイオード520からレーザ光を出させるレーザ駆動回路510を構成するものである。レーザドライバ510からレーザダイオード520に電流が供給され、レーザダイオード520から出射されたレーザ光により、ディスク700に情報の記録が行われたり、ディスク700に記録された情報の再生が行われたりする。
レーザダイオード520から出力されたレーザ光は、回折格子530、中間レンズ540、ハーフミラー550、対物レンズ560を介して、ディスク700に照射される。回折格子530は、光の回折を利用して、レーザダイオード520から出射されたレーザ光を幾つかのビーム(図示せず)に分けるものとされている。また、対物レンズ560は、ディスク700の信号部701へレーザ光を集光させる役目を果たす。ディスク700から反射されたレーザ光の一部は、フォトディテクタ570などに戻される。フォトディテクタ570は、光を受けて、その信号を電気信号に変えて、光ピックアップ装置501のレンズホルダ(図示せず)のサーボ機構(図示せず)を動作させるための信号を出力する。サーボもしくはサーボ機構とは、制御の対象とされるものの状態を測定し、測定したものと基準値とを比較して、自動的に修正制御を行わせる機構のものを意味する。
また、レーザダイオード520から出力されるレーザ光の一部は、フロントモニタダイオード580に入る。フロントモニタダイオード580は、レーザダイオード520から出力されるレーザ光をモニタして、レーザダイオード520を制御するためにフィードバックをかけるものとされている。
レーザドライバ510、レーザダイオード520、回折格子530、中間レンズ540、ハーフミラー550、対物レンズ560、フォトディテクタ570、フロントモニタダイオード580は、ハウジング(図示せず)などに取り付けられている。ハウジングとは、部品が収容される箱形のもの等の物が入れられる箱や、箱に類似したものを意味する。
また、レーザドライバ510、レーザダイオード520、フォトディテクタ570、フロントモニタダイオード580は、フレキシブルプリントサーキット505に通電可能に接続されている。フレキシブルプリントサーキットが製造される工程について説明すると、例えば銅箔などの金属箔となる複数の回路導体が、絶縁シートに印刷されて並設される。その上に保護層が設けられて、フレキシブルプリントサーキットが構成される。
光学式ピックアップ装置501は、上述した各種のものを備えるものとして構成されている。なお、光学式ピックアップ装置501は、図示されたもの以外に、他の構成要素(図示せず)も備えるが、図5においては、それらの構成要素は、便宜上、省略した。
光ピックアップ装置501のレーザダイオード520から出射されたレーザ光は、対物レンズ560を通り抜け、プレーヤ本体内に装備されたCD等の光ディスク700に当てられる。レーザダイオード520から出射されたレーザ光により、光ディスク700に情報の記録が行われたり、光ディスク700に記録された情報が再生されたりする。このようにして、光ディスク装置における情報の記録または再生が行われる。
従来の光ピックアップ装置に関するものとして、例えば、別途の可変絞りなどが不要なCD(Compact Disc)形状及びDVD(Digital Versatile Disc)に全て互換できる光ピックアップというものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、従来の光ピックアップ装置に関するものとして、例えば、ブルーレーザを含む多種の波長のレーザに対応しても薄型化もしくは小型の少なくとも一方を実現できる光ピックアップ装置及び光ディスク装置というものがある(例えば、特許文献2参照。)。
特開平11−224436号公報(第1,3頁、第3図) 特開2005−32286号公報(第1,3頁、第1図)
近年、従来のCD規格やDVD規格よりも高密度な記録が可能とされた「Blu-ray Disc」規格や「HD DVD」規格などの各種規格のメディアが発表された。しかしながら、図5に示す上記従来の光ピックアップ装置501にあっては、CD等の従来型光ディスク700にのみ対応し、Blu-ray Discなどの高密度記録型光ディスクには非対応とされていた。
従来の規格に非対応とされながら高密度な記録が可能とされた新しい規格のBlu-ray Disc規格のメディアと、「HD DVD」などのDVD規格のメディアと、CD規格のメディアとは、異なる規格とされている。これまで、全く異なる規格の前記各メディアに対応可能な単一の光ピックアップ装置を開発することは困難とされていた。
これに対応するために、各メディアに対応可能な複数の光ピックアップ装置を備える光ディスク装置(図示せず)も考えられた。例えば、Blu-ray Disc規格のメディアに対応する第一の光ピックアップ装置(図示せず)と、DVD規格のメディアおよびCD規格のメディアに対応する第二の光ピックアップ装置(図示せず)との二つの光ピックアップ装置を備えた光ディスク装置も考えられた。
しかしながら、Blu-ray Disc規格のメディアに対応する不図示の第一光ピックアップ装置と、DVD規格のメディアおよびCD規格のメディアに対応する不図示の第二光ピックアップ装置との複数の光ピックアップ装置を備える光ディスク装置は、部品点数が増加することから、大型化されて重量が増え、価格も高価なものとなることが懸念されていた。
本発明は、上記問題点を解決することにある。本発明は、上記した点に鑑み、従来型光ディスクから高密度記録型光ディスクなどの各種メディアに対応可能な光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る光ピックアップ装置は、第一波長光を出射可能な第一発光素子と、該第一波長光と異なる波長の第二波長光を出射可能な第二発光素子と、該第一波長光を透過または反射させ該第二波長光を反射させる偏光ミラーと、該第一波長光を第一メディア上に集光させる第一対物レンズと、該第一波長光または該第二波長光を第二メディア上に集光させる第二対物レンズとを備えることを特徴とする。
上記構成により、第一メディアの規格と、第二メディアの規格とが異なる規格とされていても、第一メディアと、第二メディアとに対応した光ピックアップ装置の提供が可能となる。例えば、第一メディアが従来の規格に非対応とされながら高密度な記録が可能とされたメディアとされ、第二メディアが従来の規格に対応したメディアとされた場合、異なる規格の第一メディアおよび第二メディアに対応可能な単一の光ピックアップ装置を開発することは困難とされていた。これに対応するために、例えば、第一メディアに対応する第一光ピックアップ装置と、第二メディアに対応する第二光ピックアップ装置との二つの光ピックアップ装置を用いることも考えられた。しかしながら、複数の光ピックアップ装置が用いられるものは、部品点数が増加することから、大型化されて重量が増え、価格も高価なものとなることが懸念されていた。これに対し、第一波長光を出射可能な第一発光素子と、第一波長光と異なる波長の第二波長光を出射可能な第二発光素子と、第一波長光を透過または反射させ第二波長光を反射させる偏光ミラーと、第一波長光を第一メディア上に集光させる第一対物レンズと、第一波長光または第二波長光を第二メディア上に集光させる第二対物レンズとを備える光ピックアップ装置が構成されていれば、一つの光ピックアップ装置で、高密度記録規格の第一メディアと、第一メディアと異なる従来規格に対応の第二メディアとに対応可能となる。従って、異なる規格の各メディアに対応した光ピックアップ装置の提供が可能となる。
請求項2に係る光ピックアップ装置は、請求項1に記載の光ピックアップ装置において、前記第一波長光を自在に偏光可能な液晶素子をさらに備えることを特徴とする。
上記構成により、第一波長光は、第一対物レンズまたは第二対物レンズに向けて振り分けられる。液晶素子を用いて第一波長光の偏光状態を変化させることにより、第一波長光は、偏光ミラーを透過したり反射したりすることとなる。これにより、第一波長光は、第一対物レンズまたは第二対物レンズに向けて振り分けられる。
請求項3に係る光ピックアップ装置は、請求項1又は2に記載の光ピックアップ装置において、前記偏光ミラーを経由する前記第一波長光がP波とされたときに、該第一波長光は、該偏光ミラーを透過し前記第一対物レンズに達することを特徴とする。
上記構成により、P波の第一波長光は、偏光ミラーを透過して第一対物レンズに確実に達する。P波の「P」は、ドイツ語の「parallel」の略称とされ、「平行」を意味する。偏光ミラーを経由した第一波長光がP波とされ、第一波長光の偏光状態が明確化される。偏光ミラーは、P波の第一波長光を透過させるものとして形成されている。これにより、P波の第一波長光は、偏光ミラーを確実に透過して、第一対物レンズに確実に達する。
請求項4に係る光ピックアップ装置は、請求項1〜3の何れか1項に記載の光ピックアップ装置において、前記偏光ミラーを経由する前記第一波長光がS波とされたときに、該第一波長光は、該偏光ミラーにて反射され前記第二対物レンズに達することを特徴とする。
上記構成により、S波の第一波長光は、偏光ミラーにて反射され第二対物レンズに確実に達する。S波の「S」は、ドイツ語の「senkrecht 」の略称とされ、「垂直」を意味す
る。偏光ミラーを経由した第一波長光がS波とされ、第一波長光の偏光状態が明確化される。偏光ミラーは、S波の第一波長光を反射させるものとして形成されている。これにより、S波の第一波長光は、偏光ミラーにて確実に反射され、第二対物レンズに確実に達する。
請求項5に係る光ピックアップ装置は、請求項1〜4の何れか1項に記載の光ピックアップ装置において、前記第一波長光と異なる波長とされると共に前記第二波長光と異なる波長とされる第三波長光を出射可能な第三発光素子をさらに備えることを特徴とする。
上記構成により、光ピックアップ装置は、第三波長光に対応したメディアにも対応可能となる。従って、多種のメディアに対応した光ピックアップ装置の提供が可能となる。
請求項6に係る光ピックアップ装置は、請求項5に記載の光ピックアップ装置において、前記第三波長光は、前記偏光ミラーにより反射され、前記第二対物レンズにより第三メディアに集光されることを特徴とする。
上記構成により、光ピックアップ装置は、第三波長光に対応した第三メディアにも対応可能となる。この光ピックアップ装置は、第一波長光に対応した第一メディアと、第二波長光に対応した第二メディアと、第三波長光に対応した第三メディアとに対応可能となる。従って、異なる規格の各種メディアに対応した光ピックアップ装置の提供が可能となる。
請求項7に係る光ピックアップ装置は、請求項1〜4の何れか1項に記載の光ピックアップ装置において、前記第二発光素子は、前記第二波長光と、前記第一波長光と異なる波長とされると共に該第二波長光と異なる波長とされる第三波長光とを出射可能な二波長発光素子とされたことを特徴とする。
上記構成により、多種のメディアに対応可能な光ピックアップ装置が構成されると共に、光ピックアップ装置の部品点数の削減化が図られる。第二発光素子は、第二波長光と、第三波長光との二種類の波長光を出射可能な二波長発光素子として構成されているので、光ピックアップ装置は、多種のメディアに対応可能となる。また、これと共に、第二波長光を出射可能な発光素子と、第三波長光を出射可能な発光素子とが、一つの発光素子としてまとめられているので、光ピックアップ装置の部品削減化、軽量化、小型化、価格低減化が図られることとなる。従って、多種のメディアに対応可能とされると共に、部品削減化、軽量化、小型化、価格低減化が図られた光ピックアップ装置の提供が可能となる。
以上の如く、請求項1に記載の発明によれば、第一メディアの規格と、第二メディアの規格とが異なる規格とされていても、第一メディアと、第二メディアとに対応した光ピックアップ装置を提供することができる。例えば、第一メディアが従来の規格に非対応とされながら高密度な記録が可能とされたメディアとされ、第二メディアが従来の規格に対応したメディアとされた場合、異なる規格の第一メディアおよび第二メディアに対応可能な単一の光ピックアップ装置を開発することは困難とされていた。これに対応するために、例えば、第一メディアに対応する第一光ピックアップ装置と、第二メディアに対応する第二光ピックアップ装置との二つの光ピックアップ装置を用いることも考えられた。しかしながら、複数の光ピックアップ装置が用いられるものは、部品点数が増加することから、大型化されて重量が増え、価格も高価なものとなることが懸念されていた。これに対し、第一波長光を出射可能な第一発光素子と、第一波長光と異なる波長の第二波長光を出射可能な第二発光素子と、第一波長光を透過または反射させ第二波長光を反射させる偏光ミラーと、第一波長光を第一メディア上に集光させる第一対物レンズと、第一波長光または第
二波長光を第二メディア上に集光させる第二対物レンズとを備える光ピックアップ装置が構成されていれば、一つの光ピックアップ装置で、高密度記録規格の第一メディアと、第一メディアと異なる従来規格に対応の第二メディアとに対応可能となる。従って、異なる規格の各メディアに対応した光ピックアップ装置を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、第一波長光を、第一対物レンズまたは第二対物レンズに向けて振り分けることができる。液晶素子を用いて第一波長光の偏光状態を変化させることにより、第一波長光は、偏光ミラーを透過したり反射したりすることとなる。これにより、第一波長光は、第一対物レンズまたは第二対物レンズに向けて振り分けられる。
請求項3に記載の発明によれば、P波の第一波長光は、偏光ミラーを透過して第一対物レンズに確実に達する。偏光ミラーを経由した第一波長光がP波とされ、第一波長光の偏光状態が明確化される。偏光ミラーは、P波の第一波長光を透過させるものとして形成されている。これにより、P波の第一波長光は、偏光ミラーを確実に透過して、第一対物レンズに確実に達する。
請求項4に記載の発明によれば、S波の第一波長光は、偏光ミラーにて反射され第二対物レンズに確実に達する。偏光ミラーを経由した第一波長光がS波とされ、第一波長光の偏光状態が明確化される。偏光ミラーは、S波の第一波長光を反射させるものとして形成されている。これにより、S波の第一波長光は、偏光ミラーにて確実に反射され、第二対物レンズに確実に達する。
請求項5に記載の発明によれば、光ピックアップ装置は、第三波長光に対応したメディアにも対応可能となる。従って、多種のメディアに対応した光ピックアップ装置を提供することができる。
請求項6に記載の発明によれば、光ピックアップ装置は、第三波長光に対応した第三メディアにも対応可能となる。この光ピックアップ装置は、第一波長光に対応した第一メディアと、第二波長光に対応した第二メディアと、第三波長光に対応した第三メディアとに対応可能となる。従って、異なる規格の各種メディアに対応した光ピックアップ装置を提供することができる。
請求項7に記載の発明によれば、多種のメディアに対応可能な光ピックアップ装置が構成されると共に、光ピックアップ装置の部品点数の削減化が図られる。第二発光素子は、第二波長光と、第三波長光との二種類の波長光を出射可能な二波長発光素子として構成されているので、光ピックアップ装置は、多種のメディアに対応可能となる。また、これと共に、第二波長光を出射可能な発光素子と、第三波長光を出射可能な発光素子とが、一つの発光素子としてまとめられているので、光ピックアップ装置の部品削減化、軽量化、小型化、価格低減化が図られることとなる。従って、多種のメディアに対応可能とされると共に、部品削減化、軽量化、小型化、価格低減化が図られた光ピックアップ装置を提供することができる。
以下に本発明に係る光ピックアップ装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る光ピックアップ装置の第一の実施形態を示す概略図である。
光ディスク装置(図示せず)内に各種光ディスクなどの各種メディアが挿入される。光
ディスク装置内に入れられる各種光ディスク100,200は、円板状に形成されている。ディスクとして、例えば、「CD−ROM」,「DVD−ROM」などのデータ読出し専用の光ディスクや、「CD−R」,「DVD−R」,「DVD+R」などのデータ追記型の光ディスクや、「CD−RW」,「DVD−RW」,「DVD+RW」(登録商標),「DVD−RAM」,「HD DVD」,「Blu-ray Disc」などのデータ書込み/消去やデータ書換え可能なタイプの光ディスクなどが挙げられる。
また、ディスクとして、例えばディスク両面に信号面が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換えが可能とされた光ディスク(図示せず)等も挙げられる。また、ディスクとして、例えば二層の信号面が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換えが可能とされた光ディスク(図示せず)等も挙げられる。また、例えば三層の信号面が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換えが可能とされた「HD DVD」用光ディスク(図示せず)等も挙げられる。また、例えば四層の信号面が設けられ、データ書込み/消去やデータ書換えが可能とされた「Blu-ray Disc」用光ディスク(図示せず)等も挙げられる。
第一光ディスク100の信号部150は、例えば金属薄膜などの金属層等により形成されている。金属薄膜などから形成される層の信号面150に、情報やデータなどが記録される。また、第二光ディスク200の信号部250も、例えば金属薄膜などの金属層等により形成されている。金属薄膜などから形成される層の信号面250に、情報やデータなどが記録される。
光ディスク装置は、前記各種ディスクに対応可能とされている。光ディスク装置が用いられて、各種光ディスク100,200に記録された情報などのデータ再生が行われる。また、光ディスク装置が用いられて、各種光ディスク100,200に情報などのデータ記録が行われる。
光ディスク装置内にてデータなどの情報の記録が可能な光ディスク100,200においては、光ディスク100,200の信号部150,250に、データ/情報が保存されるためのグルーブ(図示せず)が設けられている。グルーブ(groove)とは、細長いへこみを意味する。円板状光ディスク100,200が平面視されたときに、グルーブは、略螺旋状に形成されている。光ディスク100,200の信号面側から、光ディスク100,200を眺めたときに、グルーブは、渦巻状のものとされる。グルーブは、非常に小さいものとされているので、グルーブは、目視不能とされる。図1において、便宜上、破線を用いて、光ディスク100,200の信号部150,250を示した。
光ディスクについて説明する。「CD」は、「Compact Disc」(商標)の略称である。また、「DVD」(登録商標)は、「Digital Versatile Disc」の略称である。また、「CD−ROM」もしくは「DVD−ROM」の「ROM」は、「Read Only Memory」の略称である。「CD−ROM」もしくは「DVD−ROM」は、データ/情報読出し専用のものである。また、「CD−R」または「DVD−R」もしくは「DVD+R」の「R」は、「Recordable」の略称である。「CD−R」または「DVD−R」もしくは「DVD+R」は、データ/情報の書込みが可能なものである。また、「CD−RW」または「DVD−RW」もしくは「DVD+RW」の「RW」は、「Re-Writable 」の略称である。「CD−RW」または「DVD−RW」もしくは「DVD+RW」は、データ/情報の書換えが可能なものである。また、「DVD−RAM」は、「Digital Versatile Disc Random Access Memory 」の略称である。「DVD−RAM」は、データ/情報の読み書き/消去が可能なものである。
また、「HD DVD」は、「High Definition DVD 」の略称である。「HD DVD」は、従来のDVD系列のものと互換性をもたせ、且つ、従来のDVD系列のディスクよ
りも記憶容量の大きいものである。従来のCDには、赤外レーザが用いられていた。また、従来のDVDには、赤色レーザが用いられていた。しかしながら、「HD DVD」の光ディスク200に記録されたデータ/情報が読み出されるときや、「HD DVD」の光ディスク200にデータ/情報が書き込まれるときには、青紫色レーザが用いられる。また、「Blu-ray 」とは、従来の信号の読書きに用いられていた赤色のレーザに対し、高密度記録が実現されるために採用された青紫色のレーザを意味する。
光ピックアップ装置1は、前記各種光ディスクに記録されたデータを再生させたり、前記書込み可能もしくは書換え可能な各種光ディスクにデータを記録させたりするものとされている。光ピックアップ(Optical Pickup)または光ピックアップ装置(Optical Pickup Unit)は、例えば「OPU」と略称される。OPU1は、CD系のメディアと、DVD系のメディアと、Blu-ray Disc系のメディアとに対応したものとされている。このように、OPU1は、複数のメディアに対応したものとされている。
このOPU1における集光スポットSb,Sdのフォーカシング検出法は、差動非点収差法に基づいた検出法とされている。差動非点収差法とは、例えば、非点収差をもった光学系で結像した点像ひずみを検出することにより、集光スポットSb,Sdの変位を検出する方法とされる。このOPU1は、差動非点収差法による光学系を備えたOPU1とされている。
また、このOPU1における集光スポットSb,Sdのトラッキング検出法は、差動プッシュプル法や、位相差法に基づいた検出法とされる。差動プッシュプル法とは、例えば、データ読書き用のメインビームと、位置ずれの補正信号を検出する二つのサブビームとにより、集光スポットSb,Sdの変位を検出する方法とされる。位相差法とは、例えば、四分割型光検出器19,49によって検出される位相差信号に基づいた検出法とされる。
フォーカスとは、焦点やピントを意味する。また、フォーカシングとは、焦点を合わせることや、焦点が合わせられることを意味する。また、トラッキングとは、光を用いて、光ディスク100,200の信号部150,250に設けられた微小なピット(穴、凹み)や、グルーブ(溝)、ウォブル(蛇行)などを追跡観測し、略螺旋状に描かれた軌道の位置を定めることを意味する。また、この明細書におけるフォーカス方向Dfまたはトラッキング方向Dtの定義は、OPUを説明するための便宜上の定義とされる。
先ず、第一の発光素子10から出射されるレーザの光路について説明する。一つのレーザドライバ(図示せず)から第一の発光素子10へ電流が流されて、第一の発光素子10から第一波長のレーザ光が出力される。詳しく説明すると、不図示の一つのレーザドライバから「HD DVD」用もしくは「Blu-ray Disc」用の発光素子10へ電流が流されて、「HD DVD」用もしくは「Blu-ray Disc」用発光素子10から「HD DVD」用もしくは「Blu-ray Disc」系ディスクに対応した波長のレーザ光が出力される。第一の発光素子10は、例えば波長が約390〜420nm(ナノメータ)、基準とされる波長が略405nmの青紫色レーザ光を出射可能な「HD DVD」用および「Blu-ray Disc」用レーザダイオードである。レーザダイオード(Laser Diode )は、「LD」と略称される。
また、レーザドライバは「LDD」等と呼ばれている。「LDD」は「LD Driver 」の略称である。不図示のLDDは、第一のLD10を駆動させて第一のLD10から第一波長のレーザ光を出射するレーザ駆動回路とされている。
第一のLD10から出射されたレーザ光が、「Blu-ray Disc」規格の光ディスク100
に照射されるまでの光路について説明する。不図示のLDDから第一のLD10に電流が供給され、第一のLD10から出射された波長390〜420nmの青紫色レーザ光により、「Blu-ray Disc」規格の光ディスク100に情報の記録が行われたり、「Blu-ray Disc」規格の光ディスク100に記録された情報が再生されたりする。第一のLD10は、特殊なLDとして構成されている。
LDが発光するとLDから熱が生じる。発光するLDから生じた熱により、LD自体の温度が変化する。また、LDにおける発振波長は、温度に依存する。そのため、LD自体の温度が変化すると、LDから出射されるレーザ光の波長が変動する。レーザ光の波長は、なるべく変動されることなく略一定の波長に保たれることが好ましい。
第一のLD10から出力された第一波長のレーザ光は、「HD DVD」用もしくは「Blu-ray Disc」用の第一の往路用DOE12を通り抜ける。DOE(Diffractive Optical Element )とは、光の回折現象を利用して光の進行方向を変える回折光学素子を意味する。DOEは、特殊グレーティングと、1/2波長板とが合わせられ、一つのものとして構成されている。グレーティング(grating )とは、回折格子を意味する。回折格子は、光の回折を利用して、LDから出射されたレーザ光を幾つかに分けるものとされている。詳しく説明すると、回折格子は、光の回折を利用して、LDから出射されたレーザ光を、一つのメインビームと、二つのサブビームとに分ける役割を果たすものとされている。また、1/2波長板は、直線偏光の偏光方向を変える役割を果たすものとされている。1/2波長板(Half Wave Plate )は、HWPとも呼ばれる。また、1/2波長板は、1/2λ(ラムダ)板とも呼ばれている。第一波長のレーザ光が第一の往路用DOE12を透過したときに、第一波長のレーザ光は直線偏光P波となる。
P波の「P」は、ドイツ語の「parallel」の略称とされ、「平行」を意味する。また、P波に対するS波の「S」は、ドイツ語の「senkrecht 」の略称とされ、「垂直」を意味する。OPUの設計/仕様などにより、P波およびS波は、使い分けられる。第一の往路用DOE12を透過した直線偏光P波の第一波長レーザ光は、第一の偏光ビームスプリッタ13に入射される。第一の偏光ビームスプリッタ13は、偏光ビームスプリッタ13内において、P波を略直進させて透過させ、S波を略直角に反射させるものとして構成されている。
偏光ビームスプリッタは、LDから出射されたレーザ光が偏光ビームスプリッタ内を透過するときに、光ディスクに照射されるレーザ光に非点が出されないものとされるために、レーザ光の光路上に設けられる。非点とは、例えばピントの位置ずれを意味する。偏光ビームスプリッタは、PBSと略称して用いられる。「PBS」は、「Polarized Beam Splitter 」もしくは「Polarizing Beam Splitter」の略称である。
第一のPBS13は、略三角柱状の第一部材13Aと、この第一部材13Aに合わせられる略三角柱状の第二部材13Bとを備えるものとして構成されている。略三角柱状の第一部材13Aと、略三角柱状の第二部材13Bとが合わせられることで、略立方体形状の第一のPBS13が構成される。第一のPBS13を構成する第一部材13Aと、第一のPBS13を構成する第二部材13Bとの間に、特殊な膜13fが設けられている。第一のPBS13内に、特殊な膜13fが形成されている。第一のPBS13内に、P波を略直進させて透過させ、S波を略直角に反射させる特殊皮膜13fが設けられている。
これにより、第一のPBS13に入射されたP波のレーザ光は、略直進して第一のPBS13内を通り抜け第一のPBS13から出射する。また、第一のPBS13に入射されたS波のレーザ光は、第一のPBS13内において略直角に反射されて第一のPBS13内を通り抜け第一のPBS13から出射する。内部に特殊な膜13fを備えたPBS13
として、例えば、タムロン社製:PBSプリズムなどが挙げられる。第一の往路用DOE12を透過した直線偏光P波の第一波長レーザ光は、第一のPBS13内を略直進して通り抜ける。
第一のPBS13内を略直進して透過した第一波長のレーザ光は、「HD DVD」用もしくは「Blu-ray Disc」用の第一のコリメータレンズ15を通り抜ける。コリメータレンズは、LD側からレンズに入射された光を平行光にして出射させる。平行光とは、光線が広がらずにどこまでも平行に進む光を意味する。これに対し、拡散光とは、さまざまな方向に光を拡散させて照射させる光源の光を意味する。コリメータレンズ(Collimator Lens )は、「CL」と略称される。
第一のCL15を透過して平行光となった第一波長のレーザ光は、第一波長光反射用の第一反射性ミラー16に当てられる。第一反射性ミラー16に、レーザ光を略全反射させる皮膜16fが設けられている。従って、反射性ミラー16に当てられたレーザ光は、略全反射される。光を略全反射させる皮膜が形成された反射性ミラーとして、例えば、日東工器社製:全反射ミラーなどが挙げられる。
第一の反射性ミラー16に当てられた第一波長のレーザ光は、略直角に反射され液晶素子50を通り抜ける。液晶素子は、電圧のON/OFFにより偏光状態を切替え可能なアクティブ波長板として構成されている。液晶とは、固体と液体との中間的な状態の物質を意味する。液晶材料は、全体が液体のような流動性を示すものとされながら、結晶に似た構造の規則性をもつものとされ、光学的に異方性をもつものとされている。
アクティブ波長板50は、第一波長光反射用の反射性ミラー16側に位置する略板状の第一部材50Aと、ダイクロイックミラー51側に位置する略板状の第二部材50Bと、第一部材50Aと第二部材50Bとに挟まれた略板状の第三部材50Cとを備える三層構造のものとして構成されている。
アクティブ波長板50を構成する第一部材50Aは、液晶分子(図示せず)などを備える透過性のものとされている。また、アクティブ波長板50を構成する第二部材50Bも、液晶分子(図示せず)などを備える透過性のものとされている。また、アクティブ波長板50を構成する第三部材50Cは、電極などを備える透過性のものとされている。
アクティブ波長板50を構成する第一部材50Aは、第一部材50A内の液晶分子に電圧が加えられたときに、入射された直線偏光P波を直線偏光S波に変化させて出射させるものとされている。しかしながら、第一部材50A内の液晶分子に電圧が加えられた状態で、直線偏光S波が第一部材50Aに入射されても、偏光状態に変化は生じない。直線偏光S波は、偏光状態が変えられることなく直線偏光S波のまま第一部材50Aを透過する。また、第一部材50A内の液晶分子に電圧が加えられていないときには、直線偏光P波または直線偏光S波が第一部材50Aに入射されても、偏光状態に変化は生じない。この場合、直線偏光P波または直線偏光S波は、偏光状態が変えられることなく第一部材50Aを透過する。
アクティブ波長板50を構成する第二部材50Bは、第二部材50B内の液晶分子に電圧が加えられたときに、入射された直線偏光S波を直線偏光P波に変化させて出射させるものとされている。しかしながら、第二部材50B内の液晶分子に電圧が加えられた状態で、直線偏光P波が第二部材50Bに入射されても、偏光状態に変化は生じない。直線偏光P波は、偏光状態が変えられることなく直線偏光P波のまま第二部材50Bを透過する。また、第二部材50B内の液晶分子に電圧が加えられていないときには、直線偏光S波または直線偏光P波が第二部材50Bに入射されても、偏光状態に変化は生じない。この
場合、直線偏光S波または直線偏光P波は、偏光状態が変えられることなく第二部材50Bを透過する。
Blu-ray Disc規格の光ディスク100に対して第一波長のレーザ光を照射させるときには、アクティブ波長板50の第一部材50Aと、アクティブ波長板50の第二部材50Bとに電圧が加えられる。アクティブ波長板50の第一部材50Aに入射された直線偏光P波の第一波長レーザ光は、印加状態の第一部材50Aを透過することで、直線偏光S波の第一波長レーザ光となる。次に、印加状態の第一部材50Aから出射された直線偏光S波の第一波長レーザ光は、アクティブ波長板50の第三部材50Cを通り抜け、印加状態の第二部材50Bに入射される。アクティブ波長板50の第二部材50Bに入射された直線偏光S波の第一波長レーザ光は、印加状態の第二部材50Bを透過することで、再び直線偏光P波の第一波長レーザ光となる。
すなわち、アクティブ波長板50に入射されたP波の第一波長レーザ光は、偏光状態が変えられることなくP波の第一波長レーザ光としてアクティブ波長板50から出射される。アクティブ波長板50を透過したP波の第一波長レーザ光は、ダイクロイックミラー51に達する。
ダイクロイックミラー51におけるアクティブ波長板50側もしくは受光素子59側を、ダイクロイックミラー51の表面側とする。また、ダイクロイックミラー51におけるエキスパンダレンズ53,54側もしくはCD/DVD用反射性ミラー46側を、ダイクロイックミラー51の裏面側とする。この明細書におけるダイクロイックミラー51の「表」、「裏」の定義は、ダイクロイックミラー51が備えられたOPU1を説明するための便宜上の定義とされる。
ダイクロイックミラー51の表側の表面51aに、反射防止膜51faが設けられている。ミラー51の表面51aに反射防止膜51faを形成させる場合、例えば、ARコーティング(Anti Refledion Coating)により、反射防止膜51faをミラー51の表面51aに形成させる。ミラー51の表面51aに、例えば、フッ化マグネシウム(MgF)などを真空蒸着させて、透明な薄膜51faを形成させる。透明な薄膜51faを形成させて光の干渉を利用することで他の光などを打ち消す。
例えば、他の光がダイクロイックミラー51の表面51aに向けて当てられると、ダイクロイックミラー51の表面51aに設けられた膜51faの表面で反射する光と、ダイクロイックミラー51の表面51aに設けられた膜51faを透過して膜51faの奥で反射する光とに分けられる。膜51faの表面で反射する光と、膜51faを透過して膜51faの奥で反射する光とは、1/2波長ずれた逆位相となる。そのため、膜51faの表面で反射する光と、膜51faを透過して膜51faの奥で反射する光とは、打ち消しあう。反射防止膜51faが設けられたダイクロイックミラー51の表側面51aは、平滑な光沢面として形成されている。
アクティブ波長板50側からダイクロイックミラー51の表側面51aにP波の第一波長レーザ光が照射されたときに、P波の第一波長レーザ光は、ダイクロイックミラー51の表側面51aからダイクロイックミラー51の内部51nに入りダイクロイックミラー51の裏側面51bに向けて進む。ダイクロイックミラー51の表側面51aに、波長約390〜420nmの青紫色をした第一波長レーザ光の反射を防止する反射防止膜51faが設けられている。大部分のP波の第一波長レーザ光は、ダイクロイックミラー51の裏側面51bからビームエキスパンダレンズ53,54に向けて出射される。しかしながら、一部のP波の第一波長レーザ光は、ダイクロイックミラー51の裏側面51bの特殊皮膜51fbにて内部反射され、再びダイクロイックミラー51の内部51nを進んだの
ちに、ダイクロイックミラー51の表側面51aから出射され受光素子59に照射される。
ダイクロイックミラー51の表側面51aに入射されるレーザ光の略5〜15%の光が、受光素子59に向けて進む。また、ダイクロイックミラー51の表側面51aに入射されるレーザ光の略85〜95%の光が、ビームエキスパンダレンズ53,54に向けて進む。
ダイクロイックミラー51の表側面51aからレーザ光が入射され、ダイクロイックミラー51の裏側面51bの特殊皮膜51fbにレーザ光が当てられたときに、ダイクロイックミラー51におけるレーザ光の透過量が例えば85%よりも少ない場合、即ち、ダイクロイックミラー51におけるレーザ光の反射量が例えば15%よりも多い場合、光ディスク100にレーザ光を照射させるための必要な光量が不足する。
ダイクロイックミラー51の表側面51aからレーザ光が入射され、ダイクロイックミラー51の裏側面51bの特殊皮膜51fbにレーザ光が当てられたときに、ダイクロイックミラー51におけるレーザ光の透過量が例えば95%よりも多い場合、即ち、ダイクロイックミラー51におけるレーザ光の反射量が例えば5%よりも少ない場合、受光素子59に必要とされるレーザ光の受光量が不足する。
ダイクロイックミラー51の表側面51aからレーザ光が入射され、ダイクロイックミラー51の裏側面51bの特殊皮膜51fbにレーザ光が当てられたときに、ダイクロイックミラー51におけるレーザ光の透過量が例えば90%とされた場合、即ち、ダイクロイックミラー51におけるレーザ光の反射量が例えば10%とされた場合、光ディスク100に十分なレーザ光が照射されると共に、受光素子59に必要とされる適度なレーザ光が照射される。従って、このような特性をもつダイクロイックミラー51がOPU1に装備されることが好ましい。
ダイクロイックミラー(Dichroic Mirror )は、ダイクロイックフィルタを形成する特殊皮膜51fbを備えて構成されている。ダイクロイックミラー51の裏側面51bに、波長選択性のダイクロイック皮膜51fbが形成されている。ダイクロイック(dichroic)とは、二つの色相をもつことを意味する。ダイクロイックミラーは、ダイクロミラー等と略称される。また、ダイクロイックフィルタは、ダイクロフィルタ等と略称される。また、ダイクロイック皮膜は、ダイクロ膜などと略称される。
ダイクロ膜51fbは、多くの波長約390〜420nmの「HD DVD」用もしくは「Blu-ray Disc」用レーザ光(第一波長レーザ光)を透過させ、波長約630〜685nmのDVD用レーザ光(第二波長レーザ光)を反射させ、波長約770〜830nmのCD用レーザ光(第三波長レーザ光)を反射させる。ダイクロイックミラー51は、大部分の波長390〜420nmの第一波長レーザ光を透過させ、一部の波長390〜420nmの第一波長レーザ光を内部反射させるものとして形成されている。
ダイクロ膜51fbが設けられたダイクロイックミラー51の裏側面51bは、平滑な光沢面として形成されている。表面51bに特殊な膜51fbが設けられたダイクロイックミラー51として、例えば、タムロン社製:ダイクロイック・ミラーなどが挙げられる。
受光素子は、レーザ光の一部が照射されるフロントモニタダイオードとして構成されている。フロントモニタダイオード(Front Monitor Diode )は、「FMD」と略称される。FMDは、LDから出力されるレーザ光をモニタして、LDの制御のためにフィードバ
ックをかけるものとされている。
ダイクロイックミラー51を透過したP波の第一波長レーザ光は、凹レンズ型ビームエキスパンダレンズ53および凸レンズ型ビームエキスパンダレンズ54を透過する。ビームエキスパンダレンズは、レーザ光を必要な大きさに変える可動のものとされている。例えば、固定側の凹レンズ型ビームエキスパンダレンズ53に対し、可動モータ(図示せず)が用いられて、凸レンズ型ビームエキスパンダレンズ54がビームエキスパンダレンズ53,54の光軸方向に沿って移動することで、レーザ光が必要な大きさに可変される。
Blu-ray Disc規格の光ディスク100にデータの記録が行われたり、Blu-ray Disc規格の光ディスク100に記録されたデータが再生されたりするときに、一対のビームエキスパンダレンズ53,54は、必要とされる。
例えば、「Blu-ray Disc」用の光ディスク100の各基板110,120における厚さ110t,120tと、「HD DVD」系列の光ディスク200の各基板210,220における厚さ210t,220tとは異なる。また、「Blu-ray Disc」用の光ディスク100と、「HD DVD」系列の光ディスク200とでは、フォーカス方向Dfに沿った光軸上において、各光ディスク100,200の信号部150,250に照射形成されるレーザ光のスポットSb,Sdの焦点位置が異なる。また、光ディスク100に対する第一の対物レンズ69の作動距離WDbいわゆるワーキングディスタンスWDbと、光ディスク200に対する第二の対物レンズ79の作動距離WDdいわゆるワーキングディスタンスWDdとが異なる。こうしたことに対応して、高精度な集光スポットSb,Sdが各種光ディスクに照射形成されるために、一対のビームエキスパンダレンズ53,54がOPU1に必要とされる。このように、このOPU1は、レーザ光を所定の大きさに変える一対のエキスパンダレンズ53,54を備えて構成される。ビームエキスパンダレンズ53,54を透過したP波の第一波長レーザ光は、偏光性ミラー56に達する。
偏光性ミラー56におけるビームエキスパンダレンズ53,54側もしくは液晶補正素子70側を偏光性ミラー56の表面側とする。また、偏光性ミラー56におけるBlu-ray disc用反射性ミラー66側を、偏光性ミラー56の裏面側とする。この明細書における偏光性ミラー56の「表」、「裏」の定義は、偏光性ミラー56が備えられたOPU1を説明するための便宜上の定義とされる。
偏光性ミラー56の表側面56aに、波長約390〜420nmの青紫色をした「Blu-ray Disc」用の第一波長レーザ光のP波を略直進させて透過させ、波長約390〜420nmの青紫色をした「HD DVD」用の第一波長レーザ光のS波を略直角に反射させる特殊偏光性皮膜56fが設けられている。
従って、P波の第一波長レーザ光は、偏光性ミラー56を透過する。ビームエキスパンダレンズ53,54側から偏光性ミラー56の表側面56aにP波のレーザ光が照射されたときに、P波のレーザ光は、偏光性ミラー56の表側面56aから偏光性ミラー56の内部56nを透過し偏光性ミラー56の裏側面56bから反射性ミラー66に向けて出射する。ビームエキスパンダレンズ53,54側から偏光性ミラー56の表側面56aにS波のレーザ光が照射されたときに、S波のレーザ光は、偏光性ミラー56の表側面56aにおいて略直角に反射され、液晶補正素子70に向けて進む。
特殊な偏光性皮膜56fが設けられた偏光性ミラー56の表側面56aは、平滑な光沢面として形成されている。また、偏光性ミラー56の裏側面56bも、平滑な光沢面として形成されている。
なお、偏光性ミラー56の表側面56aに設けられた特殊偏光性皮膜56fに、波長約630〜685nmのDVD用レーザ光(第二波長レーザ光)、又は、波長約770〜830nmのCD用レーザ光(第三波長レーザ光)が照射されたときには、DVD用レーザ光(第二波長レーザ光)またはCD用レーザ光(第三波長レーザ光)は反射される。偏光性ミラー56の表側面56aに設けられた特殊偏光性皮膜56fは、波長約630〜685nmのDVD用レーザ光(第二波長レーザ光)と、波長約770〜830nmのCD用レーザ光(第三波長レーザ光)とについては、P波もしくはS波に関わりなくレーザ光を反射させるものとされている。表面56aに特殊な膜56fが設けられた偏光性ミラー56として、例えば、タムロン社製:膜付ミラーなどが挙げられる。
偏光性ミラー56を透過したP波の第一波長レーザ光は、Blu-ray Disc用反射性ミラー66を略直角に反射し、第一の対物レンズ69を通り抜ける。Blu-ray Disc用反射性ミラー66に、レーザ光を略全反射させる皮膜66fが設けられている。従って、Blu-ray Disc用反射性ミラー66に当てられたレーザ光は、略全反射される。
対物レンズは、LDから出射されたレーザ光を光ディスク上に集光させる役割を果たす。対物レンズ(Objective Lens)は、「OBL」と略称されている。第一のOBL69によって集光されたP波の第一波長レーザ光は、Blu-ray Disc規格の光ディスク100の信号部150に照射される。
光ディスク100に対し、レンズホルダ(図示せず)に装備された第一のOBL69のフォーカスサーボが行われるときに、第一のOBL69を備えるレンズホルダは、フォーカス方向Dfに沿って動かされる。また、光ディスク100に対し、不図示のレンズホルダに装備された第一のOBL69のトラッキングサーボが行われるときに、第一のOBL69を備えるレンズホルダは、トラッキング方向Dtに沿って動かされる。また、光ディスク100に対し、レンズホルダに装備された第一のOBL69のチルト制御が行われるときに、第一のOBL69を備えるレンズホルダは、揺動される。第一のOBL69が装備されたレンズホルダは、複数本のワイヤ(図示せず)が用いられて駆動される。また、第一のOBL69に隣接して、第二のOBL79が不図示のレンズホルダに装備される。
偏光性ミラー56の表側面56aから入射し偏光性ミラー56の裏側面56bから出射した第一波長のレーザ光は、Blu-ray Disc用反射性ミラー66にて略直角に反射されたのちに、第一のOBL69により、Blu-ray Disc規格の光ディスク100の信号部150に集光される。P波の第一波長のレーザ光は、このように往路をたどり、Blu-ray Disc規格の光ディスク100に集光される。
次に、「Blu-ray Disc」規格の光ディスク100に対し反射したP波の第一波長レーザ光の復路について説明する。「Blu-ray Disc」規格の光ディスク100の信号部150を反射したP波の第一波長レーザ光は、第一のOBL69を透過し、第三の反射性ミラー66において略直角に反射する。ここでは、Blu-ray Disc用反射性ミラー66を、例えば、第三の反射性ミラー66と呼ぶ。第三反射性ミラー66において略直角に反射したP波の第一波長レーザ光は、偏光性ミラー56内を略直進して通り抜け、凸レンズ型ビームエキスパンダレンズ54および凹レンズ型ビームエキスパンダレンズ53を透過してダイクロイックミラー51に達する。
ビームエキスパンダレンズ53,54側からダイクロイックミラー51の裏側面51bに、P波の第一波長レーザ光が照射されたときに、大部分のP波の第一波長レーザ光は、ダイクロイックミラー51の内部51nを透過しダイクロイックミラー51の表側面51aから出射される。
復路のP波の第一波長レーザ光は、ダイクロイックミラー51内を略直進して通り抜け、アクティブ波長板50に達する。復路の直線偏光P波の第一波長レーザ光は、先ず、アクティブ波長板50を構成する印加状態の第二部材50Bに入射される。第二部材50Bは、この中の液晶分子に電圧が加えられた状態で直線偏光P波が入射されても、偏光状態を変化させないものとされている。従って、復路の第一波長レーザ光は、直線偏光P波のままアクティブ波長板50の第二部材50Bを通り抜ける。
次に、復路の直線偏光P波の第一波長レーザ光は、アクティブ波長板50の第三部材50Cを通り抜けて、アクティブ波長板50を構成する印加状態の第一部材50Aに入射される。アクティブ波長板50の第一部材50Aは、第一部材50A内の液晶分子に電圧が加えられたときに、入射された直線偏光P波を直線偏光S波に変化させて出射させるものとされている。従って、アクティブ波長板50の第一部材50Aに入射された復路の直線偏光P波の第一波長レーザ光は、直線偏光S波のレーザ光に変えられてアクティブ波長板50の第一部材50Aから出射される。
アクティブ波長板50から出射された復路のS波の第一波長レーザ光は、第一の反射性ミラー16に当てられる。第一の反射性ミラー16を略直角に反射した復路のS波の第一波長レーザ光は、第一のCL15を透過し第一のPBS13に達する。復路のS波の第一波長レーザ光は、第一のPBS13内を略直角に屈折して通り抜け、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一のセンサレンズ18に達する。
復路の第一波長レーザ光は、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一のセンサレンズ18を通り抜ける。センサレンズは、レーザ光の非点収差を発生させるものとされている。収差とは、例えばレンズなどを通る光線が正しく一点に集められず、不完全な像ができることを意味する。また、非点収差とは、ピント位置の差を意味する。センサレンズは、パワーレンズや、アナモフィックレンズ(アナモレンズ)と呼ばれることもある。
第一のセンサレンズ18を透過した復路の第一波長レーザ光は、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一のPDIC19に当てられる。PDICは、光ディスクから反射されたレーザ光を受けて、その信号を電気信号に変えて、光ピックアップ装置を構成するOBL付レンズホルダ(図示せず)のサーボ機構(図示せず)を動作させるための光検出器とされている。光検出器(Photo Detector/Photo Diode IC)は、例えば「PD」または「PDIC」と略称される。
次に、第一のLD10から出射されたレーザ光が、「HD DVD」規格の光ディスク200に照射されるまでの光路について説明する。不図示のLDDから第一のLD10に電流が供給され、第一のLD10から出射された波長390〜420nmの青紫色レーザ光により、「HD DVD」規格の光ディスク200に情報の記録が行われたり、「HD
DVD」規格の光ディスク200に記録された情報が再生されたりする。
第一のLD10から出力された第一波長のレーザ光は、「HD DVD」用もしくは「Blu-ray Disc」用の第一の往路用DOE12を通り抜ける。第一波長のレーザ光が第一の往路用DOE12を透過したときに、第一波長のレーザ光は直線偏光P波となる。第一の往路用DOE12を透過した直線偏光P波の第一波長レーザ光は、第一のPBS13内を略直進して通り抜ける。第一のPBS13内を略直進して透過した第一波長のレーザ光は、「HD DVD」用もしくは「Blu-ray Disc」用の第一のCL15を通り抜ける。第一のCL15を透過して平行光となった第一波長のレーザ光は、第一波長光反射用の第一反射性ミラー16に当てられる。第一の反射性ミラー16に当てられた第一波長のレーザ光は、略直角に反射され、アクティブ波長板50を通り抜ける。
「HD DVD」規格の光ディスク200に対して第一波長のレーザ光を照射させるときには、アクティブ波長板50の第一部材50Aに電圧が加えられる。しかしながら、そのときに、アクティブ波長板50の第二部材50Bには、電圧が加えられない。アクティブ波長板50の第一部材50Aに入射された直線偏光P波の第一波長レーザ光は、印加状態の第一部材50Aを透過することで、直線偏光S波の第一波長レーザ光となる。次に、印加状態の第一部材50Aを通り抜けた直線偏光S波の第一波長レーザ光は、アクティブ波長板50の第三部材50Cを通り抜けて、アクティブ波長板50の第二部材50Bに入射される。アクティブ波長板50の第二部材50Bは、印加されていないので、アクティブ波長板50の第二部材50Bに入射された直線偏光S波の第一波長レーザ光は、偏光状態が変えられることなく、直線偏光S波のレーザ光のままでアクティブ波長板50の第二部材50Bから出射される。
すなわち、アクティブ波長板50に入射されたP波の第一波長レーザ光は、S波の第一波長レーザ光に偏光されてアクティブ波長板50から出射される。アクティブ波長板50を透過しS波となった第一波長レーザ光は、ダイクロイックミラー51に達する。
アクティブ波長板50側からダイクロイックミラー51の表側面51aにS波の第一波長レーザ光が照射されたときに、S波の第一波長レーザ光は、ダイクロイックミラー51の表側面51aからダイクロイックミラー51の内部51nに入りダイクロイックミラー51の裏側面51bに向けて進む。大部分のS波の第一波長レーザ光は、ダイクロイックミラー51の裏側面51bからビームエキスパンダレンズ53,54に向けて出射される。しかしながら、一部のS波の第一波長レーザ光は、ダイクロイックミラー51の裏側面51bの特殊皮膜51fbにて内部反射され、再びダイクロイックミラー51の内部51nを進んだのちに、ダイクロイックミラー51の表側面51aから出射されFMD59に照射される。
ダイクロイックミラー51を透過したS波の第一波長レーザ光は、凹レンズ型ビームエキスパンダレンズ53および凸レンズ型ビームエキスパンダレンズ54に達する。例えば、固定側の凹レンズ型ビームエキスパンダレンズ53に対し、不図示の可動モータが用いられて、凸レンズ型ビームエキスパンダレンズ54がビームエキスパンダレンズ53,54の光軸方向に沿って動かされることにより、光ディスク200の厚さの「ばらつき」や、レーザ光の波長の変動や、温度変化により生じる球面収差などに対応して、レーザ光のスポット補正が行われる。即ち、固定側の凹レンズ型ビームエキスパンダレンズ53に対し、凸レンズ型ビームエキスパンダレンズ54がビームエキスパンダレンズ53,54の光軸方向に沿って動かされることにより、光ディスク200の信号部250に形成されるレーザ光のスポット補正が行われる。球面収差とは、軸から離れた並行光線または軸上の一点から出された単色光が光学系を通ったときに、軸上で一点に集められない光軸上の収差を意味する。
また、固定側の凹レンズ型ビームエキスパンダレンズ53に対し、凸レンズ型ビームエキスパンダレンズ54がビームエキスパンダレンズ53,54の光軸方向に沿って動かされることにより、三層の信号面(図示せず)を備える不図示の「HD DVD」用光ディスクに生じた球面収差や、四層の信号面(図示せず)を備える不図示の「Blu-ray Disc」用光ディスクに生じた球面収差を、最小に補正させることが可能となる。
ビームエキスパンダレンズ53,54は、凹レンズ型ビームエキスパンダレンズ53もしくは凸レンズ型ビームエキスパンダレンズ54の何れか一方または両方が、ビームエキスパンダレンズ53,54の光軸方向に沿って可動されるものとして構成されている。
凹レンズ型ビームエキスパンダレンズ53および凸レンズ型ビームエキスパンダレンズ54を透過したS波の第一波長レーザ光は、偏光性ミラー56に達する。
S波の第一波長レーザ光は、偏光性ミラー56において略直角に反射され、液晶補正素子70を通り抜ける。液晶補正素子は、液晶分子を自在にコントロールすることが可能なものとされている。液晶補正素子が用いられることにより、レーザ光が光ディスクに当てられたときに、光ディスクにおけるコマ収差や球面収差などの収差発生が抑えられる。コマ収差とは、光軸から離された物点から斜めに入った光がレンズを通して結像されるときに、点とならずに広がって例えば彗星状に見える現象を意味する。
このように、このOPU1は、第一波長レーザ光が光ディスク200に当てられて、光ディスク200の信号部250に集光スポットSdが照射形成されたときに、集光スポットSdにコマ収差や球面収差などの収差が発生されることを抑制させる液晶補正素子70を備えて構成される。液晶補正素子70は、波長390〜420nmの「HD DVD」用の青紫色レーザ光(第一波長レーザ光)に対し有効に働く。
液晶補正素子70を透過したS波の第一波長レーザ光は、開口制限付広帯域1/4波長板74を通り抜ける。1/4波長板(Quarter-Wave Plate)は、QWPと略称される。開口制限付広帯域のQWP74は、波長約770〜830nmのCD用レーザ光(第三波長レーザ光)と、波長約630〜685nmのDVD用レーザ光(第二波長レーザ光)とに作用し、波長約390〜420nmの「HD DVD」用の青紫色レーザ光(第一波長レーザ光)には作用しない。従って、波長約390〜420nmの青紫色をしたS波の第一波長レーザ光がQWP74を通過しても、S波の第一波長レーザ光に大きな変化は生じない。このように、このOPU1は、第一波長レーザ光に作用することなく、第二波長レーザ光および/または第三波長レーザ光に作用する開口制限付広帯域QWP74を備えて構成される。
QWP74を透過したS波の第一波長レーザ光は、第二のOBL79を通り抜けて、「HD DVD」規格の光ディスク200の信号部250に照射される。
光ディスク200に対し、レンズホルダ(図示せず)に装備された第二のOBL79のフォーカスサーボが行われるときに、第二のOBL79を備えるレンズホルダは、フォーカス方向Dfに沿って動かされる。また、光ディスク200に対し、不図示のレンズホルダに装備された第二のOBL79のトラッキングサーボが行われるときに、第二のOBL79を備えるレンズホルダは、トラッキング方向Dtに沿って動かされる。また、光ディスク200に対し、レンズホルダに装備された第二のOBL79のチルト制御が行われるときに、第二のOBL79を備えるレンズホルダは、揺動される。第二のOBL79が装備されたレンズホルダは、複数本のワイヤ(図示せず)が用いられて駆動される。
偏光性ミラー56の表側面56aに当てられて反射された第一波長のレーザ光は、液晶補正素子70と、QWP74とを透過したのちに、第二のOBL79により、「HD DVD」規格の光ディスク200の信号部250に集光される。S波の第一波長のレーザ光は、このように往路をたどり、「HD DVD」規格の光ディスク200に集光される。
次に、「HD DVD」規格の光ディスク200に対し反射したS波の第一波長レーザ光の復路について説明する。「HD DVD」規格の光ディスク200の信号部250を反射したS波の第一波長レーザ光は、第二のOBL79を透過し、QWP74を透過し、液晶補正素子70を透過し、偏光性ミラー56において略直角に反射し、凸レンズ型ビームエキスパンダレンズ54および凹レンズ型ビームエキスパンダレンズ53を透過してダイクロイックミラー51に達する。
ビームエキスパンダレンズ53,54側からダイクロイックミラー51の裏側面51bに、S波の第一波長レーザ光が照射されたときに、大部分のS波の第一波長レーザ光は、ダイクロイックミラー51の内部51nを透過しダイクロイックミラー51の表側面51aから出射される。
復路のS波の第一波長レーザ光は、ダイクロイックミラー51内を略直進して通り抜け、アクティブ波長板50に達する。復路の直線偏光S波の第一波長レーザ光は、先ず、アクティブ波長板50を構成する第二部材50Bに入射される。「HD DVD」規格の光ディスク200に対して第一波長のレーザ光が照射されるときには、アクティブ波長板50の第二部材50Bには、電圧が加えられていない。従って、復路の第一波長レーザ光は、直線偏光S波のままアクティブ波長板50の第二部材50Bを通り抜ける。
次に、復路の直線偏光S波の第一波長レーザ光は、アクティブ波長板50の第三部材50Cを通り抜け、アクティブ波長板50を構成する印加状態の第一部材50Aに入射される。第一部材50Aは、この中の液晶分子に電圧が加えられた状態で直線偏光S波が入射されても、偏光状態を変化させないものとされている。従って、復路の直線偏光S波の第一波長レーザ光は、偏光状態が変えられることなく直線偏光S波のままでアクティブ波長板50の第一部材50Aから出射される。
アクティブ波長板50から出射された復路のS波の第一波長レーザ光は、第一の反射性ミラー16に当てられる。第一の反射性ミラー16を略直角に反射した復路のS波の第一波長レーザ光は、第一のCL15を透過し第一のPBS13に達する。復路のS波の第一波長レーザ光は、第一のPBS13内を略直角に屈折して通り抜け、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一のセンサレンズ18に達する。復路の第一波長レーザ光は、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一のセンサレンズ18を通り抜け、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一のPDIC19に当てられる。
次に、第二の発光素子20から出射されるレーザの光路について説明する。上記LDDから第二の発光素子20へ電流が流されて、第二の発光素子20から第二波長のレーザ光が出力される。詳しく説明すると、上記LDDからDVD用発光素子20へ電流が流されて、DVD用発光素子20からDVD系ディスクに対応した波長のレーザ光が出力される。第二の発光素子20は、例えば波長が約630〜685nm、基準とされる波長が略635nmまたは略650nmの赤色レーザ光を出射可能なDVD用レーザダイオードである。
LDDから第二のLD20に電流が供給され、第二のLD20から出射された波長630〜685nmの赤色レーザ光により、DVD規格の光ディスク(200)に情報の記録が行われたり、DVD規格の光ディスク(200)に記録された情報が再生されたりする。
第二のLD20から出力された第二波長のレーザ光は、第二の往路用DOE22を通り抜ける。そのときに、第二波長のレーザ光は直線偏光S波となる。第二の往路用DOE22を透過した直線偏光S波の第二波長レーザ光は、第二のPBS23に入射される。第二のPBS23は、PBS23内において、S波を略直角に反射させ、P波を略直進させて透過させるものとして構成されている。
第二のPBS23は、略三角柱状の第一部材23Aと、この第一部材23Aに合わせられる略三角柱状の第二部材23Bとを備えるものとして構成されている。略三角柱状の第
一部材23Aと、略三角柱状の第二部材23Bとが合わせられることで、略立方体形状の第二のPBS23が構成される。第二のPBS23を構成する第一部材23Aと、第二のPBS23を構成する第二部材23Bとの間に、特殊な膜23fが設けられている。第二のPBS23内に、特殊な膜23fが形成されている。第二のPBS23内に、S波を略直角に反射させ、P波を略直進させて透過させる特殊皮膜23fが設けられている。
これにより、第二のPBS23に入射されたS波のレーザ光は、第二のPBS23内において略直角に反射されて第二のPBS23内を通り抜け第二のPBS23から出射する。また、第二のPBS23に入射されたP波のレーザ光は、略直進して第二のPBS23内を通り抜け第二のPBS23から出射する。内部に特殊な膜23fを備えたPBS23として、例えば、タムロン社製:PBSプリズムなどが挙げられる。第二の往路用DOE22を透過した直線偏光S波の第二波長レーザ光は、DVD用の第二のPBS23内を略直角に屈折して通り抜ける。
第二のPBS23内を略直角に屈折して通り抜けた第二波長のレーザ光は、DVD用もしくはCD用の第三のPBS33に達する。第三のPBS33に達した第二波長のレーザ光は、第三のPBS33内を略直進して通り抜ける。第三のPBS33は、PBS33内において、波長約630〜685nmの第二波長レーザ光を略直進させつつ透過させるものとして構成されている。
第三のPBS33内に、特殊な膜33fが設けられている。この膜33fは、波長が約630〜685nmのDVD用レーザ光を透過させる特殊な膜33fとされている。第三のPBS33内に特殊な膜33fが設けられていることにより、第三のPBS33は、CD用波長やDVD用波長によって、異なる特性を発揮する。第三のPBS33は、ダイクロイックプリズムとも呼ばれる。また、ダイクロイックプリズムに設けられた膜は、ダイクロ膜などと呼ばれている。
第三のPBS33内を略直進して透過した第二波長のレーザ光は、DVD用もしくはCD用の第二のCL45を通り抜けて、第二波長光または第三波長光反射用の第二反射性ミラー46に当てられる。第二反射性ミラー46に、レーザ光を略全反射させる皮膜46fが設けられている。従って、反射性ミラー46に当てられたレーザ光は、略全反射される。第二の反射性ミラー46にて反射された第二波長のレーザ光は、ダイクロイックミラー51に当てられる。
第二の反射性ミラー46側からダイクロイックミラー51の裏側面51bに第二波長のレーザ光が照射されたときに、大部分の第二波長のレーザ光は、ダイクロイックミラー51の裏側面51bにて反射され、ビームエキスパンダレンズ53,54に向けて進む。しかしながら、一部の第二波長のレーザ光は、ダイクロイックミラー51の裏側面51bからダイクロイックミラー51の内部51nを透過しダイクロイックミラー51の表側面51aから出射してFMD59に照射される。
ダイクロイックミラー51は、大部分の波長630〜685nmの第二波長レーザ光を反射させ、一部の波長630〜685nmの第二波長レーザ光を透過させるものとして形成されている。
ダイクロイックミラー51にて略直角に反射された第二波長のレーザ光は、凹レンズ型ビームエキスパンダレンズ53および凸レンズ型ビームエキスパンダレンズ54を透過して偏光性ミラー56に達する。
第二波長のレーザ光は、偏光性ミラー56において略直角に反射され、液晶補正素子7
0を透過し、開口制限付広帯域1/4波長板74を通り抜ける。1/4波長板74は、DVD記録系のOPU1に必要なものとされている。
1/4波長板は、直線偏光を円偏光に変えたり、円偏光を直線偏光に変えたりする。直線偏光が円偏光にされ、1/4波長板と、光ディスクとの間のレーザ光が円偏光とされることで、例えば光ディクスが粗悪なものとされていても、光ディスクに対するデータの記録/再生動作は正常に行われる。また、直線偏光が円偏光にされ、1/4波長板と、光ディスクとの間のレーザ光が円偏光とされることで、光ディスクに対し、データの書込み/再生が行われるときの特性が向上する。1/4波長板は、1/4λ板とも呼ばれる。なお、OPUの機種などにより、光路に1/4波長板が介在されていないOPU(図示せず)もある。
また、開口制限付広帯域1/4波長板74は、波長約630〜685nmのDVD用レーザ光(第二波長レーザ光)を透過させ、波長約770〜830nmのCD用レーザ光(第三波長レーザ光)をマスクするものとされている。例えば、DVD用の波長約630〜685nmの赤色をした第二波長レーザ光が開口制限付広帯域1/4波長板74を通り抜けるときに、第二波長レーザ光の位相補正は行われない。開口制限付広帯域1/4波長板74を透過した第二波長レーザ光は、開口数略0.6のOBL79により絞り込まれる。開口数とは、光学器械で対物レンズの有効半径(入射ひとみの半径)を物点から見る角の正弦と、入射側の媒質の屈折率との積をいう。開口数(Numerical Aperture)は、「NA」と省略される。開口数は、対物レンズの性能を表すときに用いられる。
開口制限付広帯域1/4波長板74を透過した直線偏光S波の第二波長レーザ光は、円偏光となる。直線偏光S波の第二波長レーザ光は、開口制限付広帯域1/4波長板74において、例えば右旋回の円偏光になる。ここでは、円偏光が右旋回された状態のものを、例えば正転状態の円偏光と呼ぶ。右旋回の円偏光となった第二波長のレーザ光は、第二のOBL79を通り抜けて、DVD規格の光ディスク(200)の信号部(250)に照射される。偏光性ミラー56の表側面56aに当てられて反射された第二波長のレーザ光は、液晶補正素子70を透過し、開口制限付広帯域1/4波長板74を通り抜けて右旋回の円偏光となり、第二のOBL79により、DVD規格の光ディスク(200)の信号部(250)に集光される。第二波長のレーザ光は、このように往路をたどり、DVD規格の光ディスク(200)に集光される。
次に、DVD規格の光ディスク(200)に対し反射した第二波長のレーザ光の復路について説明する。第二波長レーザ光がDVD規格の光ディスク(200)から反射されるときに、右旋回の円偏光の第二波長レーザ光は左旋回の円偏光となる。ここでは、円偏光が左旋回された状態のものを、例えば反転状態の円偏光と呼ぶ。左旋回の円偏光の第二波長レーザ光は、第二のOBL79を透過し、開口制限付広帯域1/4波長板74を通り抜ける。第二波長レーザ光が開口制限付広帯域1/4波長板74を透過するときに、左旋回の円偏光の第二波長レーザ光は直線偏光P波となる。開口制限付広帯域1/4波長板74を透過した直線偏光P波の第二波長レーザ光は、液晶補正素子70を透過し、偏光性ミラー56において略直角に反射し、凸レンズ型ビームエキスパンダレンズ54および凹レンズ型ビームエキスパンダレンズ53を透過してダイクロイックミラー51に達する。
ビームエキスパンダレンズ53,54側からダイクロイックミラー51の裏側面51bに第二波長のレーザ光が照射されたときに、大部分の第二波長のレーザ光が第二の反射性ミラー46に向けて反射される。復路の第二波長のレーザ光は、ダイクロイックミラー51にて略直角に反射され、第二の反射性ミラー46に当てられる。
第二の反射性ミラー46を反射した復路の直線偏光P波の第二波長レーザ光は、第二の
CL45を透過し第三のPBS33内を略直進して通り抜け、さらに第二のPBS23内を略直進して通り抜けて、DVD用もしくはCD用の第二のセンサレンズ48に達する。復路の第二波長のレーザ光は、DVD用もしくはCD用の第二のセンサレンズ48を通り抜け、DVD用もしくはCD用の第二のPDIC49に当てられる。
次に、第三の発光素子30から出射されるレーザの光路について説明する。上記LDDから第三の発光素子30へ電流が流されて、第三の発光素子30から第三波長のレーザ光が出力される。詳しく説明すると、上記LDDからCD用発光素子30へ電流が流されて、CD用発光素子30からCD系ディスクに対応した波長のレーザ光が出力される。第三の発光素子30は、例えば波長が約770〜830nm、基準とされる波長が略780nmのレーザ光を出射可能なCD用レーザダイオードである。
LDDから第三のLD30に電流が供給され、第三のLD30から出射された波長770〜830nmのレーザ光により、CD規格の光ディスクに情報の記録が行われたり、CD規格の光ディスクに記録された情報が再生されたりする。
第三のLD30から出力された第三波長のレーザ光は、先ず、ダイバージェントレンズ31を通り抜ける。ダイバージェントレンズは、LDから出射されたレーザ光を集めるものとされている。ダイバージェントレンズは、カップリングレンズ、又は中間レンズなどと呼ばれて、取り扱われることもある。
ダイバージェントレンズ31を透過した第三波長のレーザ光は、第三の往路用DOE32を通り抜ける。そのときに、第三波長のレーザ光は直線偏光S波となる。第三の往路用DOE32を透過した直線偏光S波の第三波長レーザ光は、第三のPBS33に入射される。
第三の往路用DOE32を透過した直線偏光S波の第三波長レーザ光は、DVD用もしくはCD用の第三のPBS33に達する。第三波長のレーザ光は、第三のPBS33内を略直角に屈折して通り抜ける。第三のPBS33は、PBS33内において、S波を略直角に反射させ、P波を略直進させて透過させるものとして構成されている。また、第三のPBS33は、CD用の第三波長のレーザ光や、DVD用の第二波長のレーザ光により、異なる特性をもつものとされている。
第三のPBS33は、略三角柱状の第一部材33Aと、この第一部材33Aに合わせられる略三角柱状の第二部材33Bとを備えるものとして構成されている。略三角柱状の第一部材33Aと、略三角柱状の第二部材33Bとが合わせられることで、略立方体形状の第三のPBS33が構成される。第三のPBS33を構成する第一部材33Aと、第三のPBS33を構成する第二部材33Bとの間に、特殊な膜33fが設けられている。第三のPBS33内に、ダイクロ膜33fが形成されている。第三のPBS33内に、第三波長光のS波を略直角に反射させ、第三波長光のP波を略直進させて透過させるダイクロ皮膜33fが設けられている。第三のPBS33は、PBS33内において、第三波長光のS波を略直角に反射させ、第三波長光のP波を略直進させて透過させるものとして構成されている。
これにより、第三のPBS33に入射された第三波長のS波のレーザ光は、第三のPBS33内において略直角に反射されて第三のPBS33内を通り抜け第三のPBS33から出射する。また、第三のPBS33に入射された第三波長のP波のレーザ光は、略直進して第三のPBS33内を通り抜け第三のPBS33から出射する。内部にダイクロ膜33fを備えたPBS33として、例えば、タムロン社製:ダイクロイック・プリズムなどが挙げられる。第三の往路用DOE32を透過した直線偏光S波の第三波長レーザ光は、
DVD用およびCD用の第三のPBS33内を略直角に屈折して通り抜ける。
上記ダイクロ膜33f,51fb、上記偏光性皮膜56fなどの特殊な膜は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法などに基づいて、所望の面に形成される。また、上記ダイクロ膜33f,51fb、上記偏光性皮膜56fなどの特殊な膜は、例えば、SiO,ZnO,TiOおよびTiからなる群から選ばれる少なくとも一種以上の物質を含有する層として構成されている。具体的に説明すると、上記各ダイクロ膜33f,51fb、上記偏光性皮膜56fは、SiO,ZnO,TiOおよびTiからなる群から選択される少なくとも一種以上の物質を含有する薄層として構成されている。
第三のPBS33内を略直角に屈折して通り抜けた第三波長のレーザ光は、DVD用もしくはCD用の第二のCL45を通り抜けて、第二波長光または第三波長光反射用の第二反射性ミラー46に当てられる。第二の反射性ミラー46にて反射された第三波長のレーザ光は、ダイクロイックミラー51に当てられる。
第二の反射性ミラー46側からダイクロイックミラー51の裏側面51bに第三波長のレーザ光が照射されたときに、大部分の第三波長のレーザ光は、ダイクロイックミラー51の裏側面51bにて反射され、ビームエキスパンダレンズ53,54に向けて進む。しかしながら、一部の第三波長のレーザ光は、ダイクロイックミラー51の裏側面51bからダイクロイックミラー51の内部51nを透過しダイクロイックミラー51の表側面51aから出射してFMD59に照射される。
ダイクロイックミラー51は、大部分の波長770〜830nmの第三波長レーザ光を反射させ、一部の波長770〜830nmの第三波長レーザ光を透過させるものとして形成されている。
ダイクロイックミラー51にて略直角に反射された第三波長のレーザ光は、凹レンズ型ビームエキスパンダレンズ53および凸レンズ型ビームエキスパンダレンズ54を透過して偏光性ミラー56に達する。
第三波長のレーザ光は、偏光性ミラー56において略直角に反射され、液晶補正素子70を透過し、開口制限付広帯域1/4波長板74を通り抜ける。CD用の波長約770〜830nmの第三波長レーザ光が、開口制限付広帯域1/4波長板74を通り抜けるときに、第三波長レーザ光の位相補正が行われる。第三波長レーザ光が開口制限付広帯域1/4波長板74を通過するときに、第三波長レーザ光は、マスクされた状態でOBL79に入り、OBL79により絞り込まれる。これにより、第三波長レーザ光は、開口数略0.45のOBL(図示せず)により絞り込まれるのと同じ状態で、OBL79により絞り込まれる。OBL79の実際の開口数は、略0.6とされているが、光路に開口制限付広帯域1/4波長板74が設けられていれば、第三波長レーザ光は、マスクされた状態でOBL79に入るので、開口数略0.45のOBL(図示せず)が用いられて絞り込まれるのと同じ状態で、CD用光ディスクに集光される。開口制限付広帯域1/4波長板74が光路中に装備されることにより、開口数略0.6の一つのOBL79が用いられていても、OBL79は、例えば開口数約0.37〜0.95、実質的に開口数略0.45〜0.65として機能する。なお、Blu-ray Disc用の第一OBL69の開口数は、略0.85とされている。
開口制限付広帯域1/4波長板74を透過した直線偏光S波の第三波長レーザ光は、円偏光となる。直線偏光S波の第三波長レーザ光は、開口制限付広帯域1/4波長板74において、例えば右旋回の円偏光になる。右旋回の円偏光となった第三波長のレーザ光は、第二のOBL79を通り抜けて、CD規格の光ディスク(図示せず)の信号部(図示せず
)に照射される。偏光性ミラー56の表側面56aに当てられて反射された第三波長のレーザ光は、液晶補正素子70を透過し、開口制限付広帯域1/4波長板74を通り抜けて右旋回の円偏光となり、第二のOBL79により、CD規格の光ディスクの信号部に集光される。第三波長のレーザ光は、このように往路をたどり、CD規格の光ディスクに集光される。
次に、CD規格の光ディスクに対し反射した第三波長のレーザ光の復路について説明する。第三波長レーザ光がCD規格の光ディスクから反射されるときに、右旋回の円偏光の第三波長レーザ光は左旋回の円偏光となる。左旋回の円偏光の第三波長レーザ光は、第二のOBL79を透過し、開口制限付広帯域1/4波長板74を通り抜ける。第三波長レーザ光が開口制限付広帯域1/4波長板74を透過するときに、左旋回の円偏光の第三波長レーザ光は直線偏光P波となる。開口制限付広帯域1/4波長板74を透過した直線偏光P波の第三波長レーザ光は、液晶補正素子70を透過し、偏光性ミラー56において略直角に反射し、凸レンズ型ビームエキスパンダレンズ54および凹レンズ型ビームエキスパンダレンズ53を透過してダイクロイックミラー51に達する。
ビームエキスパンダレンズ53,54側からダイクロイックミラー51の裏側面51bに第三波長のレーザ光が照射されたときに、大部分の第三波長のレーザ光が第二の反射性ミラー46に向けて反射される。復路の第三波長のレーザ光は、ダイクロイックミラー51にて略直角に反射され、第二の反射性ミラー46に当てられる。
第二の反射性ミラー46を反射した復路の直線偏光P波の第三波長レーザ光は、第二のCL45を透過し第三のPBS33内を略直進して通り抜け、さらに第二のPBS23内を略直進して通り抜けて、DVD用もしくはCD用の第二のセンサレンズ48に達する。復路の第三波長のレーザ光は、DVD用もしくはCD用の第二のセンサレンズ48を通り抜け、DVD用もしくはCD用の第二のPDIC49に当てられる。
上記LD10,20,30、PDIC19,49、アクティブ波長板50、FMD59、液晶補正素子70などは、フレキシブルプリント回路体(図示せず)などのフレキシブル基板(図示せず)に通電可能に接続されている。フレキシブルプリント回路体(Flexible Printed Circuit)は、「FPC」と略称される。FPCは、複数の回路導体(図示せず)が絶縁シート(図示せず)に印刷されて、例えば銅箔などの金属箔(図示せず)が絶縁シートに並設され、その上に透明もしくは半透明の保護層(図示せず)が設けられて構成される。
OPU1は、上記各種のものを備えて構成される。上記各種のものは、ハウジング(図示せず)に装備される。ハウジングなどを備えるOPU1は、図示されたもの以外に、他のもの(図示せず)も備えるものとされているが、図1においては、便宜上、それらの他のものを省略した。
図1の如く、このOPU1は、第一波長のレーザ光を出射可能な第一のLD10と、第一のLD10から出射される第一波長のレーザ光と異なる波長とされた第二波長のレーザ光を出射可能な第二のLD20と、第一のLD10から出射される第一波長のレーザ光を透過または反射させ、第二のLD20から出射される第二波長のレーザ光を反射させる偏光ミラー56と、第一波長のレーザ光を第一メディア100上に集光させる第一のOBL69と、第一波長のレーザ光または第二波長のレーザ光を第二メディア200上に集光させる第二のOBL79とを、少なくとも備えるものとして構成されている。
このようにOPU1が構成されていれば、第一メディア100の規格と、第二メディア200の規格とが異なる規格とされていても、第一メディア100と、第二メディア20
0とに対応したOPU1の提供が可能となる。例えば、第一メディア100が、従来の規格に非対応とされながら高密度な記録が可能とされた新しい規格のBlu-ray Disc規格のメディアとされ、第二メディア200が、従来の規格に対応したDVD規格のメディアとされた場合、全く異なる規格の第一メディア100および第二メディア200に対応可能な単一のOPU1を開発することは困難とされていた。
これに対応するために、例えば、第一メディア100に対応する第一のOPU(図示せず)と、第二メディア200に対応する第二のOPU(図示せず)との二つのOPUが用いられる光ディスク装置(図示せず)も考えられた。しかしながら、第一メディア100に対応する不図示の第一のOPUと、第二メディア200に対応する不図示の第二のOPUとの複数のOPUが用いられる光ディスク装置は、部品点数が増加することから、大型化されて重量が増え、価格も高価なものとなることが懸念されていた。
これに対し、第一波長のレーザ光を出射可能な第一のLD10と、第一のLD10から出射される第一波長のレーザ光と異なる波長とされた第二波長のレーザ光を出射可能な第二のLD20と、第一のLD10から出射される第一波長のレーザ光を透過または反射させ、第二のLD20から出射される第二波長のレーザ光を反射させる偏光ミラー56と、第一波長のレーザ光を第一メディア100上に集光させる第一のOBL69と、第一波長のレーザ光または第二波長のレーザ光を第二メディア200上に集光させる第二のOBL79とを少なくとも備えるOPU1が構成されていれば、一つのOPU1で、新しい高密度記録規格とされるBlu-ray Disc規格の第一メディア100と、第一メディア100と全く異なる従来規格とされるDVD規格に対応の第二メディア200とに対応可能となる。従って、異なる規格の各メディア100,200等に対応したOPU1を、OPU1の組立メーカやOPU1の使用者等に提供することができる。
前記OPU1は、第一波長のレーザ光を自在に偏光可能な液晶素子50いわゆるアクティブ波長板50を備えるものとされている。
アクティブ波長板50がOPU1の光路中に装備されていれば、第一波長のレーザ光は、第一のOBL69または第二のOBL79に向けて確実に振り分けられる。アクティブ波長板50を用いて第一波長のレーザ光の偏光状態を変化させることにより、第一波長のレーザ光は、偏光ミラー56を透過したり反射したりすることとなる。これにより、第一波長のレーザ光は、第一のOBL69または第二のOBL79に向けて確実に振り分けられる。
アクティブ波長板50から出射され偏光ミラー56を経由する第一波長のレーザ光が直線偏光P波とされたときに、直線偏光P波の第一波長レーザ光は、偏光ミラー56を透過し第一のOBL69に達する。
これにより、直線偏光P波の第一波長のレーザ光は、偏光ミラー56を透過して第一のOBL69に確実に達する。偏光ミラー56を経由した第一波長のレーザ光が直線偏光P波とされることで、第一波長のレーザ光の偏光状態が明確化される。偏光ミラー56は、直線偏光P波の第一波長のレーザ光を透過させるものとして形成されている。従って、直線偏光P波の第一波長のレーザ光は、偏光ミラー56を確実に透過して、第一のOBL69に確実に達する。
アクティブ波長板50から出射され偏光ミラー56を経由する第一波長のレーザ光が直線偏光S波とされたときに、直線偏光S波の第一波長レーザ光は、偏光ミラー56にて反射され第二のOBL79に達する。
これにより、直線偏光S波の第一波長のレーザ光は、偏光ミラー56にて反射され第二のOBL79に確実に達する。偏光ミラー56を経由した第一波長のレーザ光が直線偏光S波とされることで、第一波長のレーザ光の偏光状態が明確化される。偏光ミラー56は、直線偏光S波の第一波長のレーザ光を反射させるものとして形成されている。従って、直線偏光S波の第一波長のレーザ光は、偏光ミラー56にて確実に反射され、第二のOBL79に確実に達する。
前記OPU1は、第一波長のレーザ光と異なる波長とされると共に、第二波長のレーザ光と異なる波長とされる第三波長のレーザ光を出射可能な第三のLD30を備えるものとされている。
これにより、OPU1は、第三波長のレーザ光に対応しCD規格とされる第三メディアにも対応可能となる。従って、多種のメディアに対応したOPU1を、OPU1の組立メーカやOPU1の使用者等に提供することができる。
CD用の第三波長のレーザ光は、偏光ミラー56により反射され、第二のOBL79により不図示の第三メディアに集光される。
これにより、OPU1は、第三波長のレーザ光に対応したCD系列の第三メディアにも対応可能となる。このOPU1は、第一波長のレーザ光に対応したBlu-ray Disc規格の第一メディア100と、第二波長のレーザ光に対応したDVD規格の第二メディア200と、第三波長のレーザ光に対応したCD規格の第三メディアとに対応可能となる。従って、Blu-ray Disc規格、DVD規格、CD規格などの異なる規格の各種メディアに対応したOPU1を、OPU1の組立メーカやOPU1の使用者等に提供することができる。
次に、図2に示す光ピックアップ装置について説明する。
図2は、本発明に係る光ピックアップ装置の第二の実施形態を示す概略図である。
このOPU2における集光スポットSb,Sdのフォーカシング検出法は、ナイフエッジ法に基づいた検出法とされている。この明細書におけるナイフエッジ法とは、例えば、ナイフエッジ、回折格子機能を有するDOE17,47等を用いて集光スポットSb,Sdの誤差を検出する方法とされる。このOPU2は、ナイフエッジ法による光学系を備えたOPU2とされている。なお、このOPU2における集光スポットSb,Sdのトラッキング検出法は、上記第一実施例のOPU1(図1)と同じく、差動プッシュプル法や、位相差法に基づいた検出法とされる。
図2の如く、第一のPBS13と、第一のセンサレンズ18との間の光路に、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一の復路用DOE17が装備されている。第一の復路用DOE17は、四分割ホログラム素子などの複数分割ホログラム素子によってナイフエッジが形成されたDOEとされる。このOPU2は、四分割ホログラム素子によってナイフエッジが形成された第一の復路用DOE17を備えて構成される。
また、第二のPBS23と、第二のセンサレンズ48との間の光路に、DVD用もしくはCD用の第二の復路用DOE47が装備されている。第二の復路用DOE47は、四分割ホログラム素子などの複数分割ホログラム素子によってナイフエッジが形成されたDOEとされる。このOPU2は、四分割ホログラム素子によってナイフエッジが形成された第二の復路用DOE47を備えて構成される。
図1に示す第一実施例のOPU1と、図2に示す第二実施例のOPU2とは、前記した部分において異なるものとされている。しかしながら、他の部分においては、第一実施例のOPU1(図1)と、第二実施例のOPU2(図2)とは、同一のものとされている。図2に示す第二実施例のOPU2において、図1に示す第一実施例のOPU1と同一のものについては、同一の符号を付しその詳細な説明を省略した。
先ず、第一のLD10(図2)から出射された第一波長レーザ光が、第一のOBL69を透過して「Blu-ray Disc」規格の第一メディア100に照射されると共に反射され、反射された第一波長レーザ光が第一のPDIC19に達するまでの光路について説明する。なお、第一のLD10から出射された第一波長レーザ光が、第一のOBL69を透過して「Blu-ray Disc」規格の第一メディア100に照射されると共に反射されて第一のPBS13まで戻される過程の光路説明や、第一波長レーザ光がFMD59に達するまでの光路説明については、上記第一実施例における光路説明と同じとされることから、その詳細な説明を省略した。
第一のCL15を透過し第一のPBS13に達した復路のS波の第一波長レーザ光は、第一のPBS13内を略直角に屈折して通り抜け、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一の復路用DOE17に達する。第一の復路用DOE17を透過した復路の第一波長レーザ光は、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一のセンサレンズ18を通り抜ける。第一のセンサレンズ18を透過した復路の第一波長レーザ光は、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一のPDIC19に当てられる。
次に、第一のLD10から出射された第一波長レーザ光が、第二のOBL79を透過して「HD DVD」規格の第二メディア200に照射されると共に反射され、反射された第一波長レーザ光が第一のPDIC19に達するまでの光路について説明する。なお、第一のLD10から出射された第一波長レーザ光が、第二のOBL79を透過して「HD DVD」規格の第二メディア200に照射されると共に反射されて第一のPBS13まで戻される過程の光路説明や、第一波長レーザ光がFMD59に達するまでの光路説明については、上記第一実施例における光路説明と同じとされることから、その詳細な説明を省略した。
第一のCL15を透過し第一のPBS13に達した復路のS波の第一波長レーザ光は、第一のPBS13内を略直角に屈折して通り抜け、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一の復路用DOE17に達する。第一の復路用DOE17を透過した復路の第一波長レーザ光は、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一のセンサレンズ18を通り抜け、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一のPDIC19に当てられる。
次に、第二のLD20から出射された第二波長レーザ光が、第二のOBL79を透過してDVD規格の第二メディア(200)に照射されると共に反射され、反射された第二波長レーザ光が第二のPDIC49に達するまでの光路について説明する。なお、第二のLD20から出射された第二波長レーザ光が、第二のOBL79を透過してDVD規格の第二メディア(200)に照射されると共に反射されて第二のPBS23まで戻される過程の光路説明や、第二波長レーザ光がFMD59に達するまでの光路説明については、上記第一実施例における光路説明と同じとされることから、その詳細な説明を省略した。
第二のCL45を透過し第三のPBS33内を略直進して通り抜けて第二のPBS23に達した復路の直線偏光P波の第二波長レーザ光は、さらに第二のPBS23内を略直進して通り抜けて、DVD用もしくはCD用の第二の復路用DOE47に達する。第二の復路用DOE47を透過した復路の第二波長のレーザ光は、DVD用もしくはCD用の第二
のセンサレンズ48を通り抜け、DVD用もしくはCD用の第二のPDIC49に当てられる。
次に、第三のLD30から出射された第三波長レーザ光が、第二のOBL79を透過してCD規格の第三メディア(図示せず)に照射されると共に反射され、反射された第三波長レーザ光が第二のPDIC49に達するまでの光路について説明する。なお、第三のLD30から出射された第三波長レーザ光が、第二のOBL79を透過してCD規格の不図示の第三メディアに照射されると共に反射されて第二のPBS23まで戻される過程の光路説明や、第三波長レーザ光がFMD59に達するまでの光路説明については、上記第一実施例における光路説明と同じとされることから、その詳細な説明を省略した。
第二のCL45を透過し第三のPBS33内を略直進して通り抜けて第二のPBS23に達した復路の直線偏光P波の第三波長レーザ光は、さらに第二のPBS23内を略直進して通り抜けて、DVD用もしくはCD用の第二の復路用DOE47に達する。第二の復路用DOE47を透過した復路の第三波長のレーザ光は、DVD用もしくはCD用の第二のセンサレンズ48を通り抜け、DVD用もしくはCD用の第二のPDIC49に当てられる。
次に、図3に示す光ピックアップ装置について説明する。
図3は、本発明に係る光ピックアップ装置の第三の実施形態を示す概略図である。
このOPU3における集光スポットSb,Sdのフォーカシング検出法は、上記第一実施例のOPU1(図1)と同じく、差動非点収差法に基づいた検出法とされている。このOPU3(図3)は、差動非点収差法による光学系を備えたOPU3とされている。また、このOPU3における集光スポットSb,Sdのトラッキング検出法は、上記第一実施例のOPU1(図1)と同じく、差動プッシュプル法や、位相差法に基づいた検出法とされる(図3)。
図1に示す第二のLD20および第三のLD30に代えて、第二のLD20と第三のLD30とが一つのものとされた他のLD40(図3)が、OPU3に装備されている。他のLD40は、波長約630〜685nmのDVD用レーザ光と、波長約770〜830nmのCD用レーザ光とを出射可能なものとされている。他のLD40は、基準とされる波長が略635nmまたは略650nmのDVD用レーザ光と、基準とされる波長が略780nmのCD用レーザ光とを出射可能な二波長LD40である。図3に示すOPU3においては、便宜上、他のLD40が第二のLD40とされる。
また、図1に示すダイバージェントレンズ31は、図3に示すOPU3において省略されている。
また、図1に示す第二の往路用DOE22および第三の往路用DOE32に代えて、第二の往路用DOE22と第三の往路用DOE32とが一つのものとされた他の往路用DOE42(図3)が、OPU3に装備されている。他の往路用DOE42は、波長約630〜685nmのDVD用レーザ光と、波長約770〜830nmのCD用レーザ光とに対応可能なものとされている。図3に示すOPU3においては、便宜上、他の往路用DOE42が第二の往路用DOE42とされる。このDOE42は、特殊なDOEとして構成されている。
また、図1に示す第二のPBS23および第三のPBS33に代えて、第二のPBS2
3と第三のPBS33とが一つのものとされた他のPBS43(図3)が、OPU3に装備されている。他のPBS43は、波長約630〜685nmのDVD用レーザ光と、波長約770〜830nmのCD用レーザ光とに対応可能なものとされている。図3に示すOPU3においては、便宜上、他のPBS43が第二のPBS43とされる。
図1に示す第一実施例のOPU1と、図3に示す第三実施例のOPU3とは、前記した部分において異なるものとされている。しかしながら、他の部分においては、第一実施例のOPU1(図1)と、第三実施例のOPU3(図3)とは、同一のものとされている。図3に示す第三実施例のOPU3において、図1に示す第一実施例のOPU1と同一のものについては、同一の符号を付しその詳細な説明を省略した。
また、第一のLD10(図3)から出射された第一波長レーザ光が、第一のOBL69を透過して「Blu-ray Disc」規格の第一メディア100に照射されると共に反射され、反射された第一波長レーザ光が第一のPDIC19に達するまでの光路説明や、第一波長レーザ光がFMD59に達するまでの光路説明については、上記第一実施例における光路説明と同じとされることから、その詳細な説明を省略した。
また、第一のLD10から出射された第一波長レーザ光が、第二のOBL79を透過して「HD DVD」規格の第二メディア200に照射されると共に反射され、反射された第一波長レーザ光が第一のPDIC19に達するまでの光路説明や、第一波長レーザ光がFMD59に達するまでの光路説明についても、上記第一実施例における光路説明と同じとされることから、その詳細な説明を省略した。
第二のLD40から出射された第二波長レーザ光が、第二のOBL79を透過してDVD規格の第二メディア(200)に照射されると共に反射され、反射された第二波長レーザ光が第二のPDIC49に達するまでの光路について説明する。
上記LDDから第二の発光素子40へ電流が流されて、第二の発光素子40から第二波長のレーザ光が出力される。詳しく説明すると、上記LDDからCDおよびDVD用発光素子40へ電流が流されて、CDおよびDVD用発光素子40からDVD系ディスクに対応した波長のレーザ光が出力される。第二の発光素子40から、例えば波長が約630〜685nm、基準とされる波長が略635nmまたは略650nmの赤色レーザ光が出射される。
LDDから第二のLD40に電流が供給され、第二のLD40から出射された波長630〜685nmの赤色レーザ光により、DVD規格の光ディスク(200)に情報の記録が行われたり、DVD規格の光ディスク(200)に記録された情報が再生されたりする。
第二のLD40から出力された第二波長のレーザ光は、第二の往路用DOE42を通り抜ける。そのときに、第二波長のレーザ光は直線偏光S波となる。第二の往路用DOE42を透過した直線偏光S波の第二波長レーザ光は、第二のPBS43に入射される。第二のPBS43は、PBS43内において、S波を略直角に反射させ、P波を略直進させて透過させるものとして構成されている。
第二のPBS43は、略三角柱状の第一部材43Aと、この第一部材43Aに合わせられる略三角柱状の第二部材43Bとを備えるものとして構成されている。略三角柱状の第一部材43Aと、略三角柱状の第二部材43Bとが合わせられることで、略立方体形状の第二のPBS43が構成される。第二のPBS43を構成する第一部材43Aと、第二のPBS43を構成する第二部材43Bとの間に、特殊な膜43fが設けられている。第二
のPBS43内に、ダイクロ膜43fが形成されている。第二のPBS43内に、第二波長光のS波または第三波長光のS波を略直角に反射させ、第二波長光のP波または第三波長光のP波を略直進させて透過させるダイクロ皮膜43fが設けられている。第二のPBS43は、PBS43内において、第二波長光のS波または第三波長光のS波を略直角に反射させ、第二波長光のP波または第三波長光のP波を略直進させて透過させるものとして構成されている。
これにより、第二のPBS43に入射された第二波長のS波のレーザ光または第三波長のS波のレーザ光は、第二のPBS43内において略直角に反射されて第二のPBS43内を通り抜け第二のPBS43から出射する。また、第二のPBS43に入射された第二波長のP波のレーザ光または第三波長のP波のレーザ光は、略直進して第二のPBS43内を通り抜け第二のPBS43から出射する。内部にダイクロ膜43fを備えたPBS43として、例えば、タムロン社製:ダイクロイック・プリズムなどが挙げられる。第二の往路用DOE42を透過した直線偏光S波の第二波長レーザ光または直線偏光S波の第三波長レーザ光は、DVD用およびCD用の第二のPBS43内を略直角に屈折して通り抜ける。
前記ダイクロ膜43fは、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法などに基づいて、所望の面に形成される。また、前記ダイクロ膜43fは、SiO,ZnO,TiOおよびTiからなる群から選択される少なくとも一種以上の物質を含有する薄層として構成されている。
第二のPBS43内を略直角に屈折して通り抜けた第二波長のレーザ光は、DVD用もしくはCD用の第二のCL45を通り抜けて、第二波長光または第三波長光反射用の第二反射性ミラー46に当てられる。
DVD用もしくはCD用の第二のCL45を通り抜けて、第二波長光または第三波長光反射用の第二反射性ミラー46に当てられた第二波長レーザ光が、第二のOBL79を透過してDVD規格の第二メディア(200)に照射されると共に反射され、反射された第二波長レーザ光が第二のPDIC49に達するまでの光路説明や、第二波長レーザ光がFMD59に達するまでの光路説明については、上記第一実施例における光路説明と同じとされることから、その詳細な説明を省略した。
次に、第二のLD40から出射された第三波長レーザ光が、第二のOBL79を透過してCD規格の不図示の第三メディアに照射されると共に反射され、反射された第三波長レーザ光が第二のPDIC49に達するまでの光路について説明する。
上記LDDから第二の発光素子40へ電流が流されて、第二の発光素子40から第三波長のレーザ光が出力される。詳しく説明すると、上記LDDからCDおよびDVD用発光素子40へ電流が流されて、CDおよびDVD用発光素子40からCD系ディスクに対応した波長のレーザ光が出力される。第二の発光素子40から、例えば波長が約770〜830nm、基準とされる波長が略780nmのレーザ光が出射される。
LDDから第二のLD40に電流が供給され、第二のLD40から出射された波長770〜830nmのレーザ光により、CD規格の光ディスクに情報の記録が行われたり、CD規格の光ディスクに記録された情報が再生されたりする。
第二のLD40から出力された第三波長のレーザ光は、第二の往路用DOE42を通り抜ける。そのときに、第三波長のレーザ光は直線偏光S波となる。第二の往路用DOE42を透過した直線偏光S波の第三波長レーザ光は、第二のPBS43に入射される。第二
の往路用DOE42を透過した直線偏光S波の第三波長レーザ光は、DVD用およびCD用の第二のPBS43内を略直角に屈折して通り抜ける。
第二のPBS43内を略直角に屈折して通り抜けた第三波長のレーザ光は、DVD用もしくはCD用の第二のCL45を通り抜けて、第二波長光または第三波長光反射用の第二反射性ミラー46に当てられる。
DVD用もしくはCD用の第二のCL45を通り抜けて、第二波長光または第三波長光反射用の第二反射性ミラー46に当てられた第三波長レーザ光が、第二のOBL79を透過してCD規格の第三メディアに照射されると共に反射され、反射された第三波長レーザ光が第二のPDIC49に達するまでの光路説明や、第三波長レーザ光がFMD59に達するまでの光路説明については、上記第一実施例における光路説明と同じとされることから、その詳細な説明を省略した。
OPU3の第二のLD40は、DVD用の第二波長のレーザ光と、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一波長のレーザ光と異なる波長とされると共にDVD用の第二波長のレーザ光と異なる波長とされるCD用の第三波長のレーザ光とを出射可能な二波長LD40とされている。
また、OPU3の第二の往路用DOE42は、DVD用の第二波長のレーザ光と、CD用の第三波長のレーザ光との二波長に対応可能なDOEとされている。また、OPU3の第二の往路用PBS43は、DVD用の第二波長のレーザ光と、CD用の第三波長のレーザ光との二波長に対応可能なPBSとされている。
二波長LD40が用いられることにより、多種のメディアに対応可能なOPU3が構成されると共に、OPU3の部品点数の削減化が図られる。第二のLD40は、DVD用の第二波長のレーザ光と、CD用の第三波長のレーザ光との二種類の波長光を出射可能な二波長LD40として構成されているので、OPU3は、多種のメディアに対応可能となる。また、これと共に、DVD用の第二波長のレーザ光を出射可能なLDと、CD用の第三波長のレーザ光を出射可能なLDとが、一つのLD40としてまとめられているので、OPU3の部品削減化、軽量化、小型化、価格低減化が図られることとなる。
また、DVD用の第二波長のレーザ光と、CD用の第三波長のレーザ光との二波長に対応可能なDOE42が用いられることにより、OPU3の部品削減化、軽量化、小型化、価格低減化が図られる。また、DVD用の第二波長のレーザ光と、CD用の第三波長のレーザ光との二波長に対応可能なPBS43が用いられることにより、OPU3の部品削減化、軽量化、小型化、価格低減化が図られる。
従って、Blu-ray Disc系メディアや、「HD DVD」などのDVD系メディアや、CD系メディアなどの多種のメディアに対応可能とされると共に、部品削減化、軽量化、小型化、価格低減化が図られたOPU3を、OPU3の組立メーカやOPU3の使用者等に提供することができる。
次に、図4に示す光ピックアップ装置について説明する。
図4は、本発明に係る光ピックアップ装置の第四の実施形態を示す概略図である。
このOPU4における集光スポットSb,Sdのフォーカシング検出法は、上記第二実施例のOPU2(図2)と同じく、ナイフエッジ法に基づいた検出法とされている。この
OPU4(図4)は、ナイフエッジ法による光学系を備えたOPU4とされている。なお、このOPU4における集光スポットSb,Sdのトラッキング検出法は、上記第一実施例のOPU1(図1)や、上記第三実施例のOPU3(図3)等と同じく、差動プッシュプル法や、位相差法に基づいた検出法とされる。
図4の如く、第一のPBS13と、第一のセンサレンズ18との間の光路に、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一の復路用DOE17が装備されている。このOPU4は、四分割ホログラム素子によってナイフエッジが形成された第一の復路用DOE17を備えて構成される。
また、第二のPBS43と、第二のセンサレンズ48との間の光路に、DVD用もしくはCD用の第二の復路用DOE47が装備されている。このOPU4は、四分割ホログラム素子によってナイフエッジが形成された第二の復路用DOE47を備えて構成される。
図3に示す第三実施例のOPU3と、図4に示す第二実施例のOPU4とは、前記した部分において異なるものとされている。しかしながら、他の部分においては、第三実施例のOPU3(図3)と、第二実施例のOPU4(図4)とは、同一のものとされている。図4に示す第二実施例のOPU4において、図1に示す第一実施例のOPU1や、図3に示す第三実施例のOPU3と同一のものについては、同一の符号を付しその詳細な説明を省略した。
図1に示すダイバージェントレンズ31は、図4に示すOPU4において省略されている。また、図4に示すOPU4においては、便宜上、他のLD40が第二のLD40とされる。また、図4に示すOPU4においては、便宜上、他の往路用DOE42が第二の往路用DOE42とされる。また、図4に示すOPU4においては、便宜上、他のPBS43が第二のPBS43とされる。
OPU4(図4)の第二のLD40は、DVD用の第二波長のレーザ光と、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一波長のレーザ光と異なる波長とされると共にDVD用の第二波長のレーザ光と異なる波長とされるCD用の第三波長のレーザ光とを出射可能な二波長LD40とされている。
また、OPU4の第二の往路用DOE42は、DVD用の第二波長のレーザ光と、CD用の第三波長のレーザ光との二波長に対応可能なDOEとされている。また、OPU4の第二の往路用PBS43は、DVD用の第二波長のレーザ光と、CD用の第三波長のレーザ光との二波長に対応可能なPBSとされている。
先ず、第一のLD10から出射された第一波長レーザ光が、第一のOBL69を透過して「Blu-ray Disc」規格の第一メディア100に照射されると共に反射され、反射された第一波長レーザ光が第一のPDIC19に達するまでの光路について説明する。なお、第一のLD10から出射された第一波長レーザ光が、第一のOBL69を透過して「Blu-ray Disc」規格の第一メディア100に照射されると共に反射されて第一のPBS13まで戻される過程の光路説明や、第一波長レーザ光がFMD59に達するまでの光路説明については、上記第一実施例における光路説明と同じとされることから、その詳細な説明を省略した。
第一のCL15を透過し第一のPBS13に達した復路のS波の第一波長レーザ光は、第一のPBS13内を略直角に屈折して通り抜け、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一の復路用DOE17に達する。第一の復路用DOE17を透過した復路の第一波長レーザ光は、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一のセンサ
レンズ18を通り抜ける。第一のセンサレンズ18を透過した復路の第一波長レーザ光は、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一のPDIC19に当てられる。
次に、第一のLD10から出射された第一波長レーザ光が、第二のOBL79を透過して「HD DVD」規格の第二メディア200に照射されると共に反射され、反射された第一波長レーザ光が第一のPDIC19に達するまでの光路について説明する。なお、第一のLD10から出射された第一波長レーザ光が、第二のOBL79を透過して「HD DVD」規格の第二メディア200に照射されると共に反射されて第一のPBS13まで戻される過程の光路説明や、第一波長レーザ光がFMD59に達するまでの光路説明については、上記第一実施例における光路説明と同じとされることから、その詳細な説明を省略した。
第一のCL15を透過し第一のPBS13に達した復路のS波の第一波長レーザ光は、第一のPBS13内を略直角に屈折して通り抜け、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一の復路用DOE17に達する。第一の復路用DOE17を透過した復路の第一波長レーザ光は、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一のセンサレンズ18を通り抜け、「Blu-ray Disc」用もしくは「HD DVD」用の第一のPDIC19に当てられる。
次に、第二のLD40から出射された第二波長レーザ光が、第二のOBL79を透過してDVD規格の第二メディア(200)に照射されると共に反射され、反射された第二波長レーザ光が第二のPDIC49に達するまでの光路について説明する。
上記LDDから第二の発光素子40へ電流が流されて、第二の発光素子40から第二波長のレーザ光が出力される。詳しく説明すると、上記LDDからCDおよびDVD用発光素子40へ電流が流されて、CDおよびDVD用発光素子40からDVD系ディスクに対応した波長のレーザ光が出力される。第二の発光素子40から、例えば波長が約630〜685nm、基準とされる波長が略635nmまたは略650nmの赤色レーザ光が出射される。
LDDから第二のLD40に電流が供給され、第二のLD40から出射された波長630〜685nmの赤色レーザ光により、DVD規格の光ディスク(200)に情報の記録が行われたり、DVD規格の光ディスク(200)に記録された情報が再生されたりする。
第二のLD40から出力された第二波長のレーザ光は、第二の往路用DOE42を通り抜ける。そのときに、第二波長のレーザ光は直線偏光S波となる。第二の往路用DOE42を透過した直線偏光S波の第二波長レーザ光は、第二のPBS43に入射される。第二の往路用DOE42を透過した直線偏光S波の第二波長レーザ光は、DVD用およびCD用の第二のPBS43内を略直角に屈折して通り抜ける。
第二のPBS43内を略直角に屈折して通り抜けた第二波長のレーザ光は、DVD用もしくはCD用の第二のCL45を通り抜けて、第二波長光または第三波長光反射用の第二反射性ミラー46に当てられる。
DVD用もしくはCD用の第二のCL45を通り抜けて、第二波長光または第三波長光反射用の第二反射性ミラー46に当てられた第二波長レーザ光が、第二のOBL79を透過してDVD規格の第二メディア(200)に照射されると共に反射され、反射された第二波長レーザ光が第二のPBS43まで戻される過程の光路説明や、第二波長レーザ光がFMD59に達するまでの光路説明については、上記第一実施例における光路説明と同じ
とされることから、その詳細な説明を省略した。
第二のCL45を透過し第二のPBS43に達した復路の直線偏光P波の第二波長レーザ光は、第二のPBS43内を略直進して通り抜けて、DVD用もしくはCD用の第二の復路用DOE47に達する。第二の復路用DOE47を透過した復路の第二波長のレーザ光は、DVD用もしくはCD用の第二のセンサレンズ48を通り抜け、DVD用もしくはCD用の第二のPDIC49に当てられる。
次に、第二のLD40から出射された第三波長レーザ光が、第二のOBL79を透過してCD規格の第三メディアに照射されると共に反射され、反射された第三波長レーザ光が第二のPDIC49に達するまでの光路について説明する。
上記LDDから第二の発光素子40へ電流が流されて、第二の発光素子40から第三波長のレーザ光が出力される。詳しく説明すると、上記LDDからCDおよびDVD用発光素子40へ電流が流されて、CDおよびDVD用発光素子40からCD系ディスクに対応した波長のレーザ光が出力される。第二の発光素子40から、例えば波長が約770〜830nm、基準とされる波長が略780nmのレーザ光が出射される。
LDDから第二のLD40に電流が供給され、第二のLD40から出射された波長770〜830nmのレーザ光により、CD規格の光ディスクに情報の記録が行われたり、CD規格の光ディスクに記録された情報が再生されたりする。
第二のLD40から出力された第三波長のレーザ光は、第二の往路用DOE42を通り抜ける。そのときに、第三波長のレーザ光は直線偏光S波となる。第二の往路用DOE42を透過した直線偏光S波の第三波長レーザ光は、第二のPBS43に入射される。第二の往路用DOE42を透過した直線偏光S波の第三波長レーザ光は、DVD用およびCD用の第二のPBS43内を略直角に屈折して通り抜ける。
第二のPBS43内を略直角に屈折して通り抜けた第三波長のレーザ光は、DVD用もしくはCD用の第二のCL45を通り抜けて、第二波長光または第三波長光反射用の第二反射性ミラー46に当てられる。
DVD用もしくはCD用の第二のCL45を通り抜けて、第二波長光または第三波長光反射用の第二反射性ミラー46に当てられた第三波長レーザ光が、第二のOBL79を透過してCD規格の第三メディアに照射されると共に反射され、反射された第三波長レーザ光が第二のPBS43まで戻される過程の光路説明や、第三波長レーザ光がFMD59に達するまでの光路説明については、上記第一実施例における光路説明と同じとされることから、その詳細な説明を省略した。
第二のCL45を透過し第二のPBS43に達した復路の直線偏光P波の第三波長レーザ光は、第二のPBS43内を略直進して通り抜けて、DVD用もしくはCD用の第二の復路用DOE47に達する。第二の復路用DOE47を透過した復路の第三波長のレーザ光は、DVD用もしくはCD用の第二のセンサレンズ48を通り抜け、DVD用もしくはCD用の第二のPDIC49に当てられる。
上記OPU1,2,3,4は、例えば、「CD−ROM」,「DVD−ROM」などの読出し専用の光ディスクや、「CD−R」,「DVD−R」,「DVD+R」などの追記型の光ディスクや、「CD−RW」,「DVD−RW」,「DVD+RW」,「DVD−RAM」,「HD−DVD」,「Blu ray Disc」などの書込み/消去や書換え可能なタイプの光ディスクに対応したものとされる。
また、上記OPU1,2,3,4を備える不図示の光ディスク装置は、例えば、ノート型パーソナルコンピュータ(図示せず)や、ラップトップ型パーソナルコンピュータ(図示せず)や、デスクトップ型パーソナルコンピュータ(図示せず)などのコンピュータや、CDプレーヤなどの音響機器や、DVDプレーヤなどの音響/映像機器(図示せず)などに装備可能なものとされる。また、上記OPU1,2,3,4を備える不図示の光ディスク装置は、CD系光ディスクや、DVD系光ディスク等の複数のメディアに対応可能なものとされる。
本発明の光ピックアップ装置は、図示されたものや、上記に記載されたものに限定されるものではない。
例えば、図1〜図4に示すBlu-ray Disc用の第一OBL69に代えて、例えば、第一メディア100に照射される第一波長レーザ光の光軸方向に沿って配列された一対のOBL(図示せず)が、重ね合わせられるようにBlu-ray Disc用のOBLとしてOPU1,2,3,4に配備されてもよい。すなわち、図1〜図4に示すBlu-ray Disc用の第一OBL69に代えて、例えば、フォーカス方向Dfに沿って直列に配置された一対の不図示のOBLが、Blu-ray Disc用のOBLとしてOPU1,2,3,4に配備されてもよい。
また、例えば、上記一つのLDDに代えて、上記第一のLD10に対応した第一のLDD(図示せず)と、上記第二のLD20に対応した第二のLDD(図示せず)と、上記第三のLD30に対応した第三のLDD(図示せず)とが、個別にOPU1,2,3,4に装備されてもよい。また、前記第二のLD20に対応した不図示の第二のLDDと、前記第三のLD30に対応した不図示の第三のLDDとが、一つのLDD(図示せず)として構成されてもよい。
また、例えば、Blu-ray Disc用の反射性ミラー66と、Blu-ray Disc用の第一のOBL69との間の光路に、さらにBlu-ray Disc用の液晶補正素子(図示せず)が設けられてもよい。
本発明の光ピックアップ装置は、その要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能とされる。
本発明に係る光ピックアップ装置の第一の実施形態を示す概略図である。 本発明に係る光ピックアップ装置の第二の実施形態を示す概略図である。 本発明に係る光ピックアップ装置の第三の実施形態を示す概略図である。 本発明に係る光ピックアップ装置の第四の実施形態を示す概略図である。 従来の光ピックアップ装置の一形態を示す概略図である。
符号の説明
1,2,3,4 OPU(光ピックアップ装置)
10,20,30,40 LD(発光素子)
12,17,22,32,42,47 DOE(回折光学素子)
13,23,33,43 PBS(偏光ビームスプリッタ)
13A,23A,33A,43A 第一部材
13B,23B,33B,43B 第二部材
13f,16f,23f,46f,66f 皮膜(膜)
15,45 CL(コリメータレンズ)
16,46,66 ミラー
18,48 センサレンズ
19,49 PDIC(光検出器)
31 ダイバージェントレンズ(カップリングレンズ)
33f,43f,51fb ダイクロ膜(膜)
50 アクティブ波長板(液晶素子)
50A 第一部材
50B 第二部材
50C 第三部材
51 ダイクロイックミラー(ミラー)
51a,56a 表側面(表面)
51b,56b 裏側面(表面)
51fa 反射防止膜(膜)
56f 偏光性皮膜(膜)
51n,56n 内部
53,54 ビームエキスパンダレンズ(エキスパンダレンズ)
56 偏光性ミラー(偏光ミラー)
59 FMD(受光素子)
69,79 OBL(対物レンズ)
70 液晶補正素子
74 QWP(1/4波長板)
100,200 光ディスク(メディア)
110,120,210,220 基板
110t,120t,210t,220t 厚さ
150,250 信号面(信号部)
Df フォーカス方向
Dt トラッキング方向
Sb,Sd 集光スポット(スポット)
WDb,WDd ワーキングディスタンス(作動距離)

Claims (7)

  1. 第一波長光を出射可能な第一発光素子と、
    該第一波長光と異なる波長の第二波長光を出射可能な第二発光素子と、
    該第一波長光を透過または反射させ該第二波長光を反射させる偏光ミラーと、
    該第一波長光を第一メディア上に集光させる第一対物レンズと、
    該第一波長光または該第二波長光を第二メディア上に集光させる第二対物レンズと
    を備えることを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 前記第一波長光を自在に偏光可能な液晶素子をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
  3. 前記偏光ミラーを経由する前記第一波長光がP波とされたときに、該第一波長光は、該偏光ミラーを透過し前記第一対物レンズに達することを特徴とする請求項1又は2に記載の光ピックアップ装置。
  4. 前記偏光ミラーを経由する前記第一波長光がS波とされたときに、該第一波長光は、該偏光ミラーにて反射され前記第二対物レンズに達することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の光ピックアップ装置。
  5. 前記第一波長光と異なる波長とされると共に前記第二波長光と異なる波長とされる第三波長光を出射可能な第三発光素子をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の光ピックアップ装置。
  6. 前記第三波長光は、前記偏光ミラーにより反射され、前記第二対物レンズにより第三メディアに集光されることを特徴とする請求項5に記載の光ピックアップ装置。
  7. 前記第二発光素子は、
    前記第二波長光と、
    前記第一波長光と異なる波長とされると共に該第二波長光と異なる波長とされる第三波長光と
    を出射可能な二波長発光素子とされたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の光ピックアップ装置。
JP2006167093A 2005-06-16 2006-06-16 光ピックアップ装置 Pending JP2007328895A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006167093A JP2007328895A (ja) 2005-06-16 2006-06-16 光ピックアップ装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005176478 2005-06-16
JP2006129981 2006-05-09
JP2006167093A JP2007328895A (ja) 2005-06-16 2006-06-16 光ピックアップ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007328895A true JP2007328895A (ja) 2007-12-20

Family

ID=38929235

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006167093A Pending JP2007328895A (ja) 2005-06-16 2006-06-16 光ピックアップ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007328895A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010023831A1 (ja) * 2008-08-25 2010-03-04 パナソニック株式会社 光学ヘッド、回折格子付き光学素子、光ディスク装置及び情報処理装置
DE102017211768A1 (de) 2016-07-12 2018-01-18 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optisches Modul
US10151893B2 (en) 2015-03-02 2018-12-11 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical module
US10345603B2 (en) 2014-11-13 2019-07-09 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical module with light-receiving device and light-emitting device mounted on a base member
DE112017006195T5 (de) 2016-12-08 2019-10-02 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Verfahren zum steuern eines optischen moduls, optische moduleinheit und optisches modul
DE112017006511T5 (de) 2016-12-22 2019-10-24 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optisches Modul
US10601200B2 (en) 2016-12-16 2020-03-24 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical module
US10644480B2 (en) 2016-04-25 2020-05-05 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical module
DE112018004397T5 (de) 2017-09-29 2020-05-14 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optisches Modul
US10892595B2 (en) 2018-02-16 2021-01-12 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical module

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8134907B2 (en) 2008-08-25 2012-03-13 Panasonic Corporation Optical head, optical element with diffraction grating, optical disc device and information processing device
US8289831B2 (en) 2008-08-25 2012-10-16 Panasonic Corporation Optical head, optical element with diffraction grating, optical disc device and information processing device
JP5399398B2 (ja) * 2008-08-25 2014-01-29 パナソニック株式会社 光学ヘッド、回折格子付き光学素子、光ディスク装置及び情報処理装置
WO2010023831A1 (ja) * 2008-08-25 2010-03-04 パナソニック株式会社 光学ヘッド、回折格子付き光学素子、光ディスク装置及び情報処理装置
US10345603B2 (en) 2014-11-13 2019-07-09 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical module with light-receiving device and light-emitting device mounted on a base member
US10151893B2 (en) 2015-03-02 2018-12-11 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical module
US10644480B2 (en) 2016-04-25 2020-05-05 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical module
US11223182B2 (en) 2016-04-25 2022-01-11 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Method of manufacturing optical module
DE102017211768A1 (de) 2016-07-12 2018-01-18 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optisches Modul
US9977201B2 (en) 2016-07-12 2018-05-22 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical module that suppresses stray light
DE112017006195T5 (de) 2016-12-08 2019-10-02 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Verfahren zum steuern eines optischen moduls, optische moduleinheit und optisches modul
US10886700B2 (en) 2016-12-08 2021-01-05 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical module control method, optical module unit, and optical module
US10601200B2 (en) 2016-12-16 2020-03-24 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical module
US10892596B2 (en) 2016-12-22 2021-01-12 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical module
DE112017006511T5 (de) 2016-12-22 2019-10-24 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optisches Modul
DE112018004397T5 (de) 2017-09-29 2020-05-14 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optisches Modul
US10892595B2 (en) 2018-02-16 2021-01-12 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Optical module

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7616550B2 (en) Optical pickup unit
JP2007328895A (ja) 光ピックアップ装置
JP2006024351A (ja) 光ピックアップ及びそれを採用した光記録及び/または再生機器
KR20060047831A (ko) 광픽업 및 광학 기록 매체 기록 및/또는 재생 장치
JP2007004875A (ja) 光ピックアップ
US7508746B2 (en) Optical pickup device
KR100509493B1 (ko) 호환형 광픽업
JP4573117B2 (ja) 光ピックアップ装置
EP1760705B1 (en) Compatible optical pickup and optical recording and/or reproducing apparatus employing the same
US8385169B2 (en) Optical disc drive and optical information system
WO2009022747A1 (ja) 光ピックアップ装置およびそれを備える光ディスク装置
JP2008059739A (ja) 光ピックアップ装置
KR100546351B1 (ko) 호환형 광픽업 및 이를 채용한 광 기록 및/또는 재생기기
US20080019232A1 (en) Object lens and optical pick-up device having the same
KR100683888B1 (ko) 광픽업 장치
US7782734B2 (en) Optical pickup which is compatible with multiple types of media
JP2001344803A (ja) 光ヘッドおよびそれを用いた光情報記録再生装置
KR100602700B1 (ko) 광픽업 장치
JP4479463B2 (ja) 光ピックアップ装置および光ディスク装置
JP5339209B2 (ja) 光ピックアップ装置及びプリズム
JP2008077821A (ja) 光ピックアップ装置およびそれを備える光ディスク装置
JP2009259347A (ja) 光ピックアップ及び光ディスク装置
JP2008041230A (ja) 情報記録媒体、情報記録装置および情報再生装置
EP1561211A1 (en) Optical scanning device
JPWO2009044551A1 (ja) 光ピックアップ装置、光ディスク装置、コンピュータ、光ディスクプレーヤ及び光ディスクレコーダ