JP2007328061A - 画像形成装置および制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】利用者にとって目立たないドットパターンを形成し、画像品位の低下を低減する画像形成装置を提供する。
【解決手段】本発明は、画像形成装置に係る。本画像形成装置は、静電潜像を形成する像担持体と、人間の視覚特性において無色透明と感知される現像剤を有し、静電潜像を現像化する第1の現像剤担持体とを備える。また、本画像形成装置は、上記現像剤を用いて無色透明なドットパターンを記録材に形成する形成手段を備える。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、画像形成装置に係る。本画像形成装置は、静電潜像を形成する像担持体と、人間の視覚特性において無色透明と感知される現像剤を有し、静電潜像を現像化する第1の現像剤担持体とを備える。また、本画像形成装置は、上記現像剤を用いて無色透明なドットパターンを記録材に形成する形成手段を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、デジタルペン用のデジタルペーパを形成する画像形成装置および制御方法に関する。
近年、各種申込書、アンケート用紙または答案用紙などの各種フォームを電子化した電子フォームが利用されつつある。電子フォームは、紙のフォームの記入項目に相当する記入枠を複数のフィールドとして含む電子データである。このような電子フォームを利用する場合、利用者は、パーソナルコンピュータを含むシステムに電子フォームを読み込ませて表示装置上に表示させ、キーボードやマウスなどの入力装置を操作して電子フォームにデータを入力する。入力されたデータは、システム側により取得され、ネットワークなどを通じて提出機関等へ送信される。
しかしながら、パーソナルコンピュータの操作方法に関する知識を十分に有しない利用者や、キーボード入力を得意としない利用者などにとって、電子フォームの利用は、困難であることが多い。このような利用者にとっては、むしろ従来から行なわれているように、紙のフォームに対して通常の筆記具で記入する方法が最も簡便である。
このような場合に有効な入力デバイスとして、近年、「デジタルペン」、「電子ペン」などと呼ばれるペン型入力デバイスが登場している(以下、デジタルペンと称す。)。デジタルペンは、所定のドットパターンが形成された専用紙(以下、デジタルペーパと称す。)とペアで使用されるものである。また、デジタルペンは、通常のインクタイプのペン先に加えて、デジタルペーパ上のドットパターンを読み取るための小型カメラと、無線通信ユニットとを搭載している。
利用者がデジタルペーパ上にデジタルペンで文字等を書くと、デジタルペンは、当該デジタルペンの移動に伴って小型カメラによりデジタルペーパ上のドットパターンを検出する。その後、デジタルペンは、検出したドットの軌跡により利用者が書き込んだ文字などの入力データを取得しうる。デジタルペンは、無線通信ユニットにより当該デジタルペン近くのパーソナルコンピュータや携帯電話などの端末装置にこれらの入力データを送信する。このデジタルペンを利用したシステムは、キーボードやマウスに代わる入力デバイスとして利用することが可能である。また、デジタルペンは、パーソナルコンピュータやキーボードの使用が苦手な利用者にとって非常に使いやすい入力デバイスである。
特許文献1は、製品の表面に設けられた情報選択肢が利用者により選択された場合に、選択された情報を電子データとして取得する技術を開示している。このような技術においては、入力された情報が電子データとして取り込まれるため、そのままその後の電子的な処理に利用できる利点がある。
特表2003−500777号公報
例えば、デジタルペーパは、予めドットパターンが製版された印刷版を使ってオフセット印刷機等で印刷される。また、デジタルペーパは、コンピュータに接続された電子写真方式の画像形成装置により出力される。電子写真方式の画像形成装置を使う場合、利用者は、必要な枚数を必要な時に出力しうる。また、画像形成装置は、ドットパターンとともに、通常画像についても出力しうる。
しかしながら、ドットパターンは、デジタルペンで読み取りやすくするためにカーボンの入ったトナーを用いて形成されている。このため、ドットパターンは、人間の目で認識されやすく、利用者に違和感を与えることがある。特に、用紙全面にドットパターンを形成すると非常に目立ちやすくなり、通常の画像とドットパターンとを合わせた画像形成は、画像品位を大幅に低下させる虞がある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、利用者にとって目立たないドットパターンを形成し、画像品位の低下を低減する画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、画像形成装置に係る。本画像形成装置は、静電潜像を形成する像担持体と、人間の視覚特性において概ね無色透明と感知される現像剤を有し、静電潜像を現像化する第1の現像剤担持体とを備える。また、本画像形成装置は、上記現像剤を用いて実質的に無色透明なドットパターンを記録材に形成する形成手段を備える。
本発明は、利用者にとって目立たないドットパターンを形成し、画像品位の低下を低減する画像形成装置を提供する。
以下、本発明に係る実施形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施の形態は特許請求の範囲に記載された発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
[第1の実施形態]
まず図1を参照して、第1の実施形態における全体構成について説明する。図1は、第1の実施形態に対応する全体構成の一例を示す図である。
まず図1を参照して、第1の実施形態における全体構成について説明する。図1は、第1の実施形態に対応する全体構成の一例を示す図である。
図1において、画像形成装置100は、スタンドアローンまたはネットワーク経由でホストコンピュータ103と接続されている。また、画像形成装置100は、プリントデータを一時的に保存するプリントサーバ(不図示)を介してネットワークに接続されるようにしてもよい。104はデジタルペンを示し、105はデジタルペン用デジタルペーパ(以下、デジタルペーパと称す。)を示す。デジタルペン104は、デジタルペーパ105に形成されたドットパターンを撮影し、無線通信でホストコンピュータ103に送信する。106は、デジタルペンデジタルペーパのドット形成位置を補正する際に使用するスキャナを示す。ホストコンピュータ103は、デジタルペン104から送信されるデータを受信してデータ処理を行う。また、ホストコンピュータ103がデジタルペン104からのデータを受信した後のデータ処理は、ネットワークで接続された別のデータ処理サーバ(不図示)で行われるようにしてもよい。以下では、まず、デジタルペーパ105を説明し、デジタルペン104、画像形成装置100の順で、その構成について説明する。
[デジタルペーパ]
次に、図2から図4を参照して、本実施形態におけるデジタルペーパについて説明する。図2は、第1の実施形態に対応するデジタルペーパの構成を示したものである。図2に示すように、デジタルペーパ105は、記録材119上にドットパターン201が形成され、その上に罫線などの図案202が形成されている。ドットパターン201は、記録材119の全面ではなく、台紙の一部の必要な個所だけに形成するようにしてもよい。また、記録材119は、通常の紙であり、本実施形態におけるドットパターン201は、カーボンを含有した現像材により形成される。
次に、図2から図4を参照して、本実施形態におけるデジタルペーパについて説明する。図2は、第1の実施形態に対応するデジタルペーパの構成を示したものである。図2に示すように、デジタルペーパ105は、記録材119上にドットパターン201が形成され、その上に罫線などの図案202が形成されている。ドットパターン201は、記録材119の全面ではなく、台紙の一部の必要な個所だけに形成するようにしてもよい。また、記録材119は、通常の紙であり、本実施形態におけるドットパターン201は、カーボンを含有した現像材により形成される。
図3は、第1の実施形態に対応するドットパターンが表す情報を示す図である。ドットパターン201は、0〜3の2ビット情報を有する。これは、ドットの位置を格子の基準位置(縦線および横線の交差点)から上下左右に変位させることにより実現する。例えば、図3に示すように、0を表すには、交差点より上の格子にドットが形成される。同様に、1は交差点の右、2は交差点の下、3は交差点の左に形成される。この変位ドットの使用により、数値情報を変位ドットの組み合わせに置き換えて表すことができる。
図4は、第1の実施形態に対応するドットパターンの一例を示す図である。本実施形態によるデジタルペーパ105は、図4(a)に示すように、36個の変位ドットの組(パターン)を格子状に配置する。
また、本実施形態におけるデジタルペーパ105は、600dpiの解像度を持つプリンタにて出力することを想定している。そのため、格子間隔は、600dpiの1ピクセルの整数倍になることが望ましい。また、電子写真方式において、ドット同士が近接しすぎると、ドット間干渉を起こし、近接したドットが繋がってしまう虞がある。そのため、ドットは、2ピクセル以上離して形成されることが望ましい。本実施形態によるドットは、最も近接した場合においても、3ピクセル離れるように設定される。すなはち、図4(a)に示すように、格子間隔は、600dpiの6ピクセル分である0.01inchに設定される。
このような変位ドットの組は、図4(b)のようなデータ配列の数値情報を表すことになる。ここで、ドットパターン201は、デジタルペーパ上に配置された位置座標(例えば、X/Y座標)に、所定の規則によって符号化されたデータ配列の数値情報を、それに対応した変位ドットの組に変換して構成される。なお、この符号化の規則は、ある特定の位置座標に対して変位ドットの組をユニークに決めている。この手順をデジタルペーパ上の全領域に適用して変位ドットを割り当てた場合、変位ドットの組は、それを数値情報に変換して復号化すると、デジタルペーパ上の位置座標を示すこととなる。また、利用者がデジタルペーパ105上でデジタルペン104を使用した場合、ドットパターン201は、デジタルペン104により撮影される。撮影されたドットパターン201は、デジタルペーパ105のどの位置にデジタルペン105が接触しているかを示す。
[デジタルペン]
次に、図5および図6を参照して、本実施形態によるデジタルペン105の構成について説明する。図5は、第1の実施形態に対応するデジタルペンの一例を示した図である。図6は、第1の実施形態に対応するデジタルペンの機能構成を示すブロック図である。
次に、図5および図6を参照して、本実施形態によるデジタルペン105の構成について説明する。図5は、第1の実施形態に対応するデジタルペンの一例を示した図である。図6は、第1の実施形態に対応するデジタルペンの機能構成を示すブロック図である。
図5に示すように、デジタルペン104は、通常のインクペンと同様の形状に形成され、ペン先部501を備える。利用者は、通常のインクペンと同様のやり方でデジタルペーパ105上に文字などを書くことになる。
また、図6に示すように、デジタルペン104は、その内部にプロセッサ601、メモリ602、無線通信トランシーバ603、バッテリ604、赤外線LED605、カメラ606および圧力センサ608を備える。また、デジタルペン104は、通常のインクペンと同様の構成要素としてインクカートリッジ(図示せず)などを有する。
バッテリ604は、デジタルペン104内の各要素に電源供給するためのものであり、例えば、デジタルペン104のキャップ(不図示)によりデジタルペン104自体の電源オン/オフを行うようにしてもよい。圧力センサ608は、利用者がデジタルペン104によりデジタルペーパ105上に文字などを書く際にペン先部501に与えられる圧力、すなわち筆圧を検出し、プロセッサ601へ伝達する。これにより、利用者がデジタルペン104でデジタルペーパ105上に文字などを書くと、プロセッサ601は、ペン先部501に加わった筆圧を圧力センサ608により検出し、利用者が記述を開始したと判定しうる。記述を開始したと判定すると、プロセッサ601は、赤外線LED605およびカメラ606を作動させる。
カメラ606は、ペン先部501の近傍に配置され、デジタルペーパ105上に形成された図4(a)のようなドットパターン201を撮影する。プロセッサ601は、カメラ606から入力されるドットパターン201のデータに基づいて図4(b)のようなデータ配列を取得する。その後、プロセッサ601は、そのデータ配列をデコードすることにより、カメラ606が撮影しているデジタルペーパ105上の位置座標をリアルタイムで算出する。なお、本実施形態によるカメラ606は、デジタルペーパ105上に36個の変位ドットの組が2mm×2mmの領域で形成されるため、ドットパターンを認識する最小単位を2mm×2mmとする。赤外線LED605は、カメラ606で撮影されるドットパターン201の精度を向上するために配置される。したがって、赤外線LED605は、カメラ606の近傍に配置されることが望ましい。
さらに、プロセッサ601は、利用者の記述が行なわれる間、筆圧の配列データおよび位置座標データを取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ602に記憶する。また、カメラ606は、毎秒100回程度の撮影を行う。これらにより、デジタルペン104は、利用者がデジタルペーパ105上に描いたデジタルペン104の軌跡を電子データとして取り込むことができる。
上述したように、デジタルペン104は、利用者がデジタルペーパ105上に記述したペンのインクの軌跡を読み取るのではなく、デジタルペーパ105上のドットパターン201を読み取るものである。実際、図5に示すように、赤外線LED605による照明領域およびカメラ606の撮影領域502は、ペン先部501がデジタルペーパ105に接触する位置と異なる。
利用者により送信指示がなされるまで、取得された全てのデータは、メモリ602内に保持される。ここで、利用者が送信指示を行うと、外部装置と無線通信を行う無線通信トランシーバ603により、取得されたデータは、デジタルペン104と所定距離内にあるホストコンピュータ103へ送信される。
デジタルペン104自体は、送信ボタンなどの機能ボタンを備えておらず、送信指示および他の指示は、デジタルペーパ105上の所定位置に設けられる。したがって、利用者は、送信専用ボックスをデジタルペン104でチェックすることによりデータの送信を実行しうる。送信専用ボックスの位置座標には予め送信指示が対応付けられており、プロセッサ601は、送信専用ボックスの位置座標を受信すると、無線通信トランシーバ603にメモリ602内のデータを供給し、ホストコンピュータ103へ送信を行わせる。このデータの送信完了は、例えば、デジタルペン104による振動や音、光等により報知するようにしてもよい。
もちろん、デジタルペン104は、送信ボタンを備えたり、データをリアルタイムに送信したりするようにしてもよい。また、情報伝達方式は、上述した無線通信トランシーバ603に限られず、赤外線通信やケーブル接続方式、何らかの記録媒体経由での伝送方式でもよい。
このように、デジタルペン104は、利用者がデジタルペーパ105上に記述した文字などに対応する座標データおよび筆圧データを取得して近傍のホストコンピュータ103へ送信する機能を有する。一方、デジタルペン104のペン先部501は、通常のインクペンとなっている。そのため、デジタルペーパ105上に記述した内容は、オリジナルの原本として残るという特徴がある。すなわち、デジタルペン104は、紙の原本への記述と同時に、その内容を座標データなどの形態でリアルタイムに電子化しうる。
[画像形成装置]
図1に示すように、画像形成装置100は、コントローラ部101とエンジン部102とを含んで構成される。画像形成情報は、アプリケーションソフトウェア等により作成され、ホストコンピュータ103内のプリンタドライバを介してコントローラ部101に送信される。コントローラ部101は、送信されてきた画像データをラスタライズ等の処理を施してエンジン部102に送る。
図1に示すように、画像形成装置100は、コントローラ部101とエンジン部102とを含んで構成される。画像形成情報は、アプリケーションソフトウェア等により作成され、ホストコンピュータ103内のプリンタドライバを介してコントローラ部101に送信される。コントローラ部101は、送信されてきた画像データをラスタライズ等の処理を施してエンジン部102に送る。
エンジン部102は、像担持体である感光体ドラム(像担持体)110、ローラ帯電器111、現像装置(現像剤担持体)116、露光装置123、クリーニング装置112、転写ローラ121、転写ローラ121および定着装置122を備える。感光体ドラム110は、アルミシリンダの外周面に有機感光体(OPC)等からなる光導電体を塗布して構成され、矢印方向に回転駆動する。ローラ帯電器111は、感光体ドラム110を所定電位で均一に帯電させる。また、露光装置123は、レーザドライバ124によって発振されるレーザ光を多面鏡によって走査するスキャナユニット、またはLEDアレイによって構成される。画像データが入力されると、レーザドライバ124は、露光装置123を発光させる。これにより、感光体ドラム110上には、静電潜像が形成される。さらに、感光体ドラム110が矢印方向に進むと、この静電潜像は、現像装置116によって現像化される。
現像装置116は、現像スリーブ114、現像剤塗布ローラ118および現像剤規制ブレード115を備える。また、現像装置116は、非磁性一成分の現像剤(非磁性トナー)117を収容している。現像装置116は、現像剤塗布ローラ118によって現像スリーブ114の表面に現像剤117を塗布し、その塗布したトナーを現像剤規制ブレード115によって層厚規制する。層厚規制した後、現像装置116は、層厚規制されたトナーを現像スリーブ114の回転によって感光体ドラム110に対向する現像位置まで搬送する。その後、現像装置116は、現像スリーブ114に不図示の現像バイアス印加電源によって現像バイアスを印加する。これにより、現像スリーブ114上の現像剤117は、感光体ドラム110表面に付着される。これにより、静電潜像は現像剤像として可視化される。可視化された現像剤像は、所定のバイアスが印加された転写ローラ121により記録材119上に転写される。記録材119は定着装置122に搬送され、現像剤像は定着装置122によって溶融固着され永久像とされる。
一方、感光体ドラム110上に残留した現像剤117は、クリーニング装置112のクリーニングブレード113によってよって清掃される。
また、画像形成装置100は、制御部125を含む。制御部125は、CPU126、ROM128、RAM127および高圧制御部129を備え、レーザドライバ124などが接続されている。ROM128は、読み出し専用のメモリであり、CPU126が画像形成装置を制御するためのプログラムや各種データを記憶している。RAM127は、読み書き可能なメモリであり、データ展開等のための作業領域となる。高圧制御部129は、CPU126からの指示で所定値の各種高圧を発生させる。制御部125の詳細については、図7を用いて後述する。
ここで、本実施形態による現像装置116は、画像形成装置100に対して取り外し可能に設けられる。これは、画像形成装置100の使用用途に応じて現像剤の種類を取り替えることを目的とする。具体的に、通常用途(例えば、通常画像の印刷)に用いる場合、画像形成装置100には、人間の視覚特性において、有色と感知される現像剤117を有する現像装置116(第2の現像剤担持体)が設置される。一方、特別用途、例えば、ドットパターン201を形成する用途に用いる場合、画像形成装置100には、人間の視覚特性において、実質的に無色透明と感知される現像剤117を有する現像装置116(第1の像担持体)が設置される。実質的に無色透明と感知される現像剤117とは、例えば、顔料が抜かれている現像剤117を示す。さらに、無色透明の現像剤117は、フタロシアニン系化合物等を含み、赤外光のみを吸収し可視光は吸収しないという特性を持つ。したがって、無色透明の現像剤117を用いて形成されたドットパターン201は、可視光を吸収しないため、人間の視覚特性において概ね無色透明に見える。一方、デジタルペン104のカメラ606は、赤外線LED605によって赤外光をドットパターン201に照射する。これにより、デジタルペン104は、無色透明の現像剤117が赤外光を吸収するため、ドットパターン201を撮影しうる。
人間の視覚特性とは、波長が概ね400nmから概ね700nmとなるいわゆる可視光については感知可能であるが、それ以外の波長については感知しにくいといった特性のことである。すなわち、人間の目には、可視光以外の波長の光、例えば、紫外光および赤外光等は見えない。このような視覚特性を利用して、本実施形態における画像形成装置は、人間の目には見えないドットパターン201を形成する。また、ここでは、カメラ606でドットパターン201を撮影するために、赤外光を吸収する物質を現像剤に混入する例を挙げたが、可視光以外の光を吸収する物質であればよく、紫外光を吸収する物質を混入してもよい。
また、これらの現像装置116は、それぞれ有色または無色透明の現像剤117何れを有するかの特性情報を不揮発性のメモリ等に識別手段として搭載するようにしてもよい。これにより、画像形成装置100は、現像装置116が有する現像剤117の種類を識別でき、無色透明の現像剤117を使って通常の画像が形成されたり、有色の現像剤117を使ってドットパターンが形成されたりすることを抑制しうる。また、本実施形態における画像形成装置100は、現像カートリッジを用いたが、一適用例であり、限定されない。すなわち、画像形成装置100は、感光ドラム、帯電ローラ、現像装置、クリーニング装置を一体にしたプロセスカートリッジを用いてもよい。
[画像形成装置の機能概要]
次に、図7を参照して、本実施形態における画像形成装置100の制御部125の詳細について説明する。図7は、第1の実施形態に対応する画像形成装置の機能ブロックの一例を示す図である。
次に、図7を参照して、本実施形態における画像形成装置100の制御部125の詳細について説明する。図7は、第1の実施形態に対応する画像形成装置の機能ブロックの一例を示す図である。
制御部125は、図1で説明した構成要素に加え、画像形成部704、インタフェース712および外部I/F部713をさらに含む。なお、決定部706や生成部707などは、CPU126により実現されてもよい。また、CPU126は、画像形成部704などの各構成要素とインタフェース712によって接続されている。
画像形成部704は、画像形成の際に感光体ドラム110および現像装置116等の制御を行い、記録材119に画像を形成する。また、画像形成部704は、予めROM128等に記憶されているドットパターンデータを用いて、ドットパターン201を形成する。外部インタフェース部713は、例えば、ホストコンピュータ103と接続されており、画像印刷指示、画像データ、画像印刷条件などを受信する。
以上説明したように、本実施形態に係る画像形成装置は、静電潜像を形成する像担持体と、人間の視覚特性において無色透明と感知される現像剤を有し、静電潜像を現像化する第1の現像剤担持体とを備える。また、本画像形成装置は、上記現像剤を用いて無色透明なドットパターンを記録材に形成する形成手段を備える。これにより、本画像形成装置は、無色透明な現像剤を有することにより、人間には感知されないドットパターンを形成しうる。よって、本画像形成装置は、人間にとって目立たない画像を容易に形成しうる。
なお、本発明は上記実施形態に限らず様々な変形が可能となる。例えば、第1の現像剤担持体は、画像形成装置に対して取り外し可能に設けられ、有色の現像剤を有する第2の現像剤担持体と取り替えられるようにしてもよい。これにより、本画像形成装置は、通常の画像形成やドットパターンの形成などの使用用途に応じて、容易に現像装置を取り替えることができる。
また、無色透明な現像剤は、赤外光を吸収するフタロシアニン系化合物を含むようにしてもよい。これにより、本画像形成装置は、人間の目には目立たない一方で、赤外光を照射された場合にカメラ等で撮影可能なドットパターンを形成しうる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同様な構成、作用をするものは同一の番号を付し説明は省略される。なお、図1の説明と重複する記載については、省略される。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同様な構成、作用をするものは同一の番号を付し説明は省略される。なお、図1の説明と重複する記載については、省略される。
第1の実施形態による画像形成装置100は、通常の画像を形成する場合とドットパターンを形成する場合とで、現像カートリッジを交換する。それに対して、本実施形態による画像形成装置800は、画像形成装置800内にドットパターンを形成するための現像装置(第1の現像剤担持体)と、通常の画像を形成するための現像装置(第2の現像剤担持体)とを備えることを特徴とする。
図8は、第2の実施形態に対応する画像形成装置の構成例を示す図である。図8に示すように、画像形成装置800は、上述した画像形成装置100の構成要素に加え、現像装置801、再帯電器802および露光装置803を備える。現像装置116は、現像スリーブ114、現像剤塗布ローラ118および現像剤規制ブレード115を備え、無色透明の現像剤117を収容している。また、現像装置801は、現像スリーブ805および現像剤規制ブレード807を備え、有色の現像剤806を収容している。なお、現像剤806は、磁性の特性を有する磁性トナーである。また、現像装置801は、現像装置116に対して感光体ドラム110における回転方向の下流側に配置される。
現像装置801は、現像スリーブ805内部に固定されたマグネットローラ804の磁性により、現像装置801内に収納された磁性トナーである現像剤806を現像スリーブ805上に保持する。さらに、現像装置801は、現像スリーブ805が回転することにより、現像剤規制ブレード807とマグネットローラ804の磁極N1とで形成される集中磁界によって現像剤806を現像スリーブ805上に薄層塗布する。その後、現像スリーブ805上に薄層塗布された現像剤806は、現像スリーブ805の回転によって感光体ドラム110に対向する現像位置まで搬送される。ここで、現像スリーブ805と、それに対向する感光体ドラム110とは、50〜500μm程度の間隔を有している。さらに、現像スリーブ805と感光体ドラム110との間には、不図示の現像バイアス電源により交流電圧に直流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。そのため、現像剤806は、この電界の作用により、露光装置803によって形成された感光体ドラム110上の静電潜像に飛翔して転移する。これは、いわゆるジャンピング現像と呼ばれ、静電潜像が現像剤像として可視化される。これらの現像装置116、801は着脱可能の現像カートリッジの構成としてもよい。
本実施形態によれば、画像形成装置800は、モノクロ画像形成モード、ドットパターン形成モード、ドットパターン+モノクロ画像形成モードの3種類の画像形成モードを有する。
モノクロ画像形成モードでは、再帯電器802と露光装置123、現像装置116は動作せず、帯電ローラ111と露光装置803、現像装置801とによってモノクロ画像が形成される。また、ドットパターン形成モードでは、再帯電器802と露光装置803、現像装置801は動作せず、帯電ローラ111と露光装置123、現像装置116とによってドットパターンが形成される。さらに、ドットパターン+モノクロ画像形成モードでは、帯電ローラ111および再帯電器802、露光装置123、803、現像装置116、801が動作する。
ドットパターン+モノクロ画像形成モードの場合、まず、感光体ドラム110は、帯電ローラ111によって所定の電位に帯電され、露光装置123および現像装置116によって表面に無色透明のドットパターンが形成される。次に、ドットパターンの形成された感光体ドラム110は、再帯電器802によって再び所定の電位に帯電され、露光装置803および現像装置801によってモノクロ画像が重ねて形成される。ここで、現像装置801は、ジャンピング現像により、先に形成された無色透明のドットパターンを乱すことなくモノクロ画像を形成することができる。これらの画像形成モードは、ホストコンピュータ103のアプリケーションソフトやプリンタドライバの指示によって切り換えられ、画像形成部704によって制御されることとなる。なお、画像形成に使わない現像装置については、劣化防止のため感光体ドラム110から離間させて動作を停止させる方がより望ましい。
本実施形態における画像形成装置800には、現像カートリッジを用いたが、感光ドラムと帯電ローラ、現像装置、クリーニング装置を一体にしたプロセスカートリッジを用いてもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る画像形成装置は、有色の現像剤を有する1以上の第2の現像剤担持体をさらに備える。また、形成手段は、第1の現像剤担持体および第2の現像剤担持体の少なくとも1つを使用して画像を形成する。したがって、本画像形成装置は、使用用途に応じて、ユーザにより現像装置を取り替えることなく、プリンタドライバ等を用いて使用する現像装置を切り換えることができる。また、本画像形成装置は、ドットパターンと通常の画像を形成するときにも一度の画像形成で形成しうる。よって、本画像形成装置は、操作性を向上するとともに、効率的な画像形成が可能となる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、第1および第2の実施形態と同様な構成、作用をするものは同一の番号を付し説明は省略される。第1および第2の実施形態においては、モノクロ画像を形成する画像形成装置を一適用例として説明した。本実施形態においては、カラー画像形成装置を一適用例として説明する。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、第1および第2の実施形態と同様な構成、作用をするものは同一の番号を付し説明は省略される。第1および第2の実施形態においては、モノクロ画像を形成する画像形成装置を一適用例として説明した。本実施形態においては、カラー画像形成装置を一適用例として説明する。
図9は、第3の実施形態に対応するカラー画像形成装置の構成例を示す図である。本実施形態における画像形成装置900は、コントローラ部901、エンジン部902を含んで構成される。エンジン部902は、制御部903、画像形成ステーション904、転写ベルト921、定着装置922、給紙カセット923およびレーザドライバ920を含んで構成される。画像形成ステーション904は、転写ベルト921の駆動方向R2の上流側から現像剤の色ごとに複数の画像形成ステーション904が配設される。図9において、画像形成ステーション904は、それぞれ現像剤の色に対応した記号が要素番号904の後ろに付与される。すなわち、904Yはイエロー、904Mはマゼンダ、904Cはシアン、904Bkはブラック、904Tは無色透明の現像剤を有することを表す。このような画像形成装置900は、タンデム型のカラー画像形成装置と呼ばれている。
なお、各画像形成ステーション904は、収容している現像剤を除いて構成が同一であるため、ここでは、画像形成ステーション904Yの構成についてのみ説明される。画像形成ステーション904Yは、感光体ドラム910、帯電ローラ912、露光装置915、現像装置905、転写ローラ911およびクリーニング装置914を含んで構成される。
現像装置905は、現像スリーブ908と、現像剤塗布ローラ907と、現像剤塗布ブレード909とを有し、現像剤906を収容している。現像装置905は、現像塗布ローラ907によって現像スリーブ908の表面に現像剤906を塗布し、その塗布したトナーを現像剤塗布ブレード909によって層厚規制する。層厚規制された現像剤906は、現像スリーブ908の回転によって感光体ドラム910に対向する現像位置まで搬送される。その後、現像装置905は、現像スリーブ908に不図示の現像バイアス印加電源によって現像バイアスを印加することで、現像スリーブ908上の現像剤906を感光体ドラム910表面の静電潜像に付着させる。これにより、感光体ドラム910の静電潜像は、現像化される。
転写ローラ911は、感光体ドラム910上に形成された現像剤像を、転写ベルト921上の記録材に静電的な転写を実行する。また、転写ローラ911は、転写ベルト921の内側に配設されて、転写ベルト921を感光体ドラム910表面に圧着し、感光体ドラム910と転写ベルト921との間に、転写ニップ部を構成する。なお、転写ローラ911には、転写バイアス印加電源が接続されている。
クリーニング装置914は、記録材に転写されずに感光体ドラム910の表面に残留した現像剤を除去するためのクリーニングブレード913を有している。
画像形成ステーション904Yにおいて、現像装置905は現像ユニットととして構成され、またクリーニング装置914は、感光体ドラム910および帯電ローラ912とともにドラムユニットととして構成されている。これらの現像ユニットおよびドラムユニットは、それぞれが画像形成装置900本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジを構成したり、現像ユニットとドラムユニットとを合わせて一つのプロセスカートリッジを構成したりするようにしてもよい。なお、各画像形成ステーション904のドラムユニットは、不図示の駆動手段により移動可能で、各感光体ドラム904を転写ベルト921に対してそれぞれ当接、離間させることができる。これにより、画像形成装置900は、使用用途に応じて、感光体ドラム910を当接または離間させることで感光体ドラム910の磨耗を低減しうる。
転写ベルト921は、4本のローラに掛け渡されており、矢印R2方向に所定のプロセススピードで回転駆動され、これにより、表面に担持した記録材を画像形成ステーション904Y〜904Tに順次搬送する。転写ベルト921には、その表面の不要な現像剤を除去する転写ベルトクリーニング装置が接触配置されている。
記録材は、記録材を収容している給紙カセット923から供給され、給搬送装置によって搬送される。給搬送装置は、給紙カセット923から記録材を給紙する給紙ローラと、給紙された転写材を搬送する搬送ローラと、記録材の先端および後端を検知するレジストセンサ等とを含んで構成されうる。また、転写ベルト921の最下流側に配設された定着装置922は、記録材の表面に転写された現像剤像を溶融固着する。
次に、図10を参照して、本実施形態における画像形成装置900の画像形成モードについて説明する。図10は、第3の実施形成に対応する画像形成モードを示す図である。
画像形成装置900は、図10に示すように、画像形成モード1001を有する。具体的に、画像形成モード1001は、フルカラー画像形成モード1002、モノクロ画像形成モード1003、ドットパターン形成モード1004を有する。さらに、画像形成モード1001は、ドットパターン+フルカラー画像形成モード1005およびドットパターン+モノクロ画像形成モード1006を有する。
また、図10は、各画像形成モードにおける各画像形成ステーション904の動作例を示している。図10に示す○は、該当する画像形成ステーション904の感光ドラム910が転写ベルト921に当接して画像形成動作を行うことを示す。一方、図10に示す×は、感光体ドラム910が転写ベルト921から離間して画像形成動作を行わないことを示す。また、これらの画像形成モードは、ホストコンピュータ103のアプリケーションソフトやプリンタドライバからの指示に応じて切り換えることができる。もちろん、画像形成装置900が有する操作パネル等から直接入力されるようにしてもよい。
例えば、フルカラー画像形成モード1002が選択されると、画像形成装置900は、画像形成ステーション904Y、904M、904C、904Bkの各感光体ドラム910を転写ベルト921に当接させる。一方で、画像形成ステーション904Tの感光ドラム910は、転写ベルト921から離間させる。このように、選択された画像形成モード1001によって、当接される感光体ドラム910が一意に決められる。すなわち、各画像形成モード1001に必要な現像剤906を有する画像形成ステーション904のみが転写ベルト921に当接し、当接した画像形成ステーション904のみが駆動を開始することとなる。
他の画像形成モードにおいても、同様に、図10に○で示された画像形成ステーション904を使って画像形成を行う。ドットパターン形成モード1004は、ドットパターンのみが形成される。一方、ドットパターン+フルカラー画像形成モード1005は、フルカラー画像とドットパターンとが同時に形成される。また、ドットパターン+モノクロ画像形成モード1006は、モノクロ画像とドットパターンとが同時に形成される。
以上説明したように、本実施形態に係る画像形成装置は、有色の現像剤を有する1以上の第2の現像剤担持体をさらに備える。また、形成手段は、第1の現像剤担持体および第2の現像剤担持体の少なくとも1つを使用して画像を形成する。したがって、本画像形成装置は、使用用途に応じて、ユーザにより現像装置を取り替えることなく、プリンタドライバ等を用いて使用する現像装置を切り換えることができる。また、本画像形成装置は、ドットパターンと通常の画像を形成するときにも一度の画像形成で形成しうる。よって、本画像形成装置は、操作性を向上するとともに、効率的な画像形成が可能となる。さらに、フルカラー画像を形成する場合においても、本画像形成装置は、画像の品位を低下させることなくドットパターンを形成しうる。
なお、本発明に係る画像形成装置は、上述した実施形態に限定されることなく、その要旨の範囲で種々に変更可能である。すなわち、画像形成装置の構成や現像方式、現像装置の配置順は上記以外のものでもよく、カラー画像形成装置の方式も上述のタンデム型以外の方式や、中間転写体を用いた方式のものを用いても構わない。
100:画像形成装置
101:コントローラ部
102:エンジン部
103:ホストコンピュータ
104:デジタルペン
105:デジタルペーパ
106:スキャナ
116:現像装置
117:現像剤
101:コントローラ部
102:エンジン部
103:ホストコンピュータ
104:デジタルペン
105:デジタルペーパ
106:スキャナ
116:現像装置
117:現像剤
Claims (8)
- 画像形成装置であって、
静電潜像を形成する像担持体と、
人間の視覚特性において無色透明と感知される現像剤を有し、前記静電潜像を現像化する第1の現像剤担持体と、
前記現像剤を用いて無色透明なドットパターンを記録材に形成する形成手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記第1の現像剤担持体は、前記画像形成装置に対して取り外し可能に設けられ、有色の現像剤を有する第2の現像剤担持体と取り替えられることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 有色の現像剤を有する1以上の第2の現像剤担持体をさらに備え、
前記形成手段は、前記第1の現像剤担持体および前記第2の現像剤担持体の少なくとも1つを使用して画像を形成することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記無色透明な現像剤は、赤外光を吸収するフタロシアニン系化合物を含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成装置。
- 前記ドットパターンが形成された記録材は、デジタルペン専用のデジタルペーパとして利用されることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の画像形成装置。
- 画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジであって、
静電潜像を形成する像担持体と、
人間の視覚特性において無色透明と感知される成分からなる現像剤を有し、前記静電潜像を現像化する現像剤担持体と
を備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 画像を現像化するための現像剤であって、
人間の視覚特性において無色透明と感知される成分からなることを特徴とする現像剤。 - 像担持体と、現像剤担持体とを有する画像形成装置を制御する制御方法であって、
人間の視覚特性において無色透明と感知されるドットパターンを記録材に形成するステップを含むことを特徴とする制御方法。
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-
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