JP2007327674A - 加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】水蒸気を加熱室内の被調理物に供給して調理するオーブンレンジ等の加熱調理器において、被調理物の素早い保湿と高効率加熱調理を同時に実現し、簡単でおいしい被調理物を提供する。
【解決手段】被調理物4を収容する加熱室2と、該加熱室2を加熱する加熱手段12と、水蒸気を発生する蒸気発生手段13と、水蒸気に衝撃を与えて細かく破砕する破砕手段を兼ね備えた送風手段10と、加熱手段12と送風手段10を覆うダクト5aで構成される熱風ユニット5とを備え、前記蒸気発生手段13をダクト5aの外側に設け、該蒸気発生手段13と前記加熱手段12を前記送風手段10を挟んだ位置関係に配置し、蒸気発生手段13からダクト5a内に供給された水蒸気が送風手段10から流出する流出風17に向けて吹き付け、その衝撃で水蒸気を細かく破砕し、流出風17と混合した微細水蒸気20を加熱室2内に供給し、被加熱物4を調理する。
【選択図】図1

Description

本発明は、水蒸気を加熱室内の被調理物に供給して調理するオーブンレンジ等の加熱調理器に関するものである。
従来のこの種の加熱調理器においては、特許文献1に示すように、循環風を発生させるコンベクションファンとコンベクションヒータとを有するコンベクション室と、該コンベクション室と加熱室の境界壁に設けられた吸込口及び吹出口と、加熱室内に供給する蒸気を生成する蒸気生成容器とを備え、該蒸気生成容器を吸込口の近傍に設けたものがある。
また、特許文献2に示すように、加熱室内に電波を照射する高周波発生手段と、蒸気を発生させる蒸発装置と、蒸発装置に水を供給する給水部と、給水を制御する制御手段等を備え、給水部の制御手段に加熱調理毎の必要給水量をあらかじめ設定した高周波及び蒸気によって加熱調理を行う構成としたものもある。
さらに、特許文献3に示すように、赤外線温度センサにより食品の温度を測り、加熱を制御する方式の蒸気発生機能付き高周波加熱装置において、高周波発生部と、加熱室底面に設けられた蒸発皿およびヒータ装置とで構成された蒸気発生部とを備え、ヒータ装置をアルミダイキャストにシーズヒータを埋め込んで構成し、蒸発皿の裏側に直付けしたものもある。
特開2004−316999号公報 特開2004−028578号公報 特開2004−278853号公報
上記従来技術において、特許文献1に示すものは、蒸気を発生させる蒸気生成容器をコンベクションファンの空気吸込口、すなわち空気の流入側に設けているため、発生した蒸気とコンベクションファンに流入する空気流の混合がスムーズに行われすぎてしまい、蒸気の大きさに変化を与えることが難しい。
また、コンベクションファンによる送風温度が、該コンベクションファンの空気流出側に設けたコンベクションヒータによって加熱されて加熱室内に流入する高温蒸気の温度より低い場合、コンベクションファンに蒸気が結露してしまうことがあり、該結露水が飛散することによってファンモータや電子部品等に悪影響を及ぼすことがある。
さらに、コンベクション室の内側に蒸気生成容器を設けているので、空気流が流れ難くなり、通路抵抗の増大に繋がるとともに、コンベクション室のコンパクト性を阻害する。
また、蒸気生成容器がコンベクションファンの近傍に配置されているため、コンベクションヒータにより加熱される蒸気生成容器の熱がコンベクションファンや空気流に奪われ、蒸気生成容器が温まり難い。
さらに、過熱状態となった蒸気を被加熱物への与熱効果のみに利用して調理時間の飛躍的向上を目的としているだけであるため、生成された蒸気のその他の利用方法が考慮されていない。
また、別の問題として蒸気生成容器を加熱室後壁の吸込口近傍に設けているため、蒸気生成容器に食品の残骸等が入り易く、その清掃が大変である。
さらに、蒸気生成容器は上部が開放され、その上部から水を滴下する構成であるため、熱風の流れによっては水滴の飛散が考えられ、コンベクション室に硬度成分等の析出によるスケールが付着し易く、また、その清掃性も悪いといった問題が発生する。
また、蒸気生成容器とコンベクションヒータの設置位置が近いため、飛散した水滴や蒸気がコンベクションヒータに付着し易く、ヒータにスケールが付着しやすい。
さらに、蒸気生成容器とコンベクションヒータの位置関係が流れ上流と下流の配置となるため、コンベクションヒータにスケールが付着し易く、ヒータの異常加熱や断線などの原因になり易く、故障しやすい。
次に、特許文献2に示すものは、前記特許文献1と同様に循環ファンを有する部屋の下部に蒸気を発生させる蒸発装置を設け、その蒸発装置によって発生した蒸気を循環ファンの空気流入側に導いているため、蒸気の大きさに変化を与えることが難しい。
また、循環ファン上での結露による水滴飛散や空気流の通路抵抗増大、循環ファンを組み込む部屋のコンパクト性阻害といった問題等が発生する。
さらに、この特許文献2では、食品の種類に応じたいろいろな電波の出力と湿度の組み合わせを半導体メモリーに書き込み、調理するときに必要なメモリーを呼び出して実行させるので、少々複雑な調理内容でも簡単に出来、きめ細かい調理が可能になると述べられているが、食品の種類に応じた電波出力と湿度の組み合わせをメモリーに記憶出来ても、食品の量(例えば、食品質量,何人前)がわからないと、正確に加熱制御が出来ないという問題がある。そして、その対策としては、マニュアル操作で食品の量もしくは加熱時間を利用者が手入力しなければならず、このために利用者は事前に食品の量を秤等により計測しなければならなくなるという問題もある。
また、特許文献3に示すものは、蒸気発生機能付き高周波加熱装置において、前記対策の一つとして、食品の量がわからなくても赤外線温度センサにより食品の温度を測り、加熱を制御する方法である。
しかし、蒸気が存在する環境での赤外線温度センサによる温度計測は、その明細書中において以下の問題点が指摘されている。
すなわち、蒸気が加熱室内に充満すると、赤外線温度センサは、被加熱物(食品等の被調理物)の温度ではなく、被加熱物との間に存在する蒸気の浮遊粒子の温度を測定するようになる。このため、被加熱物の温度を正確に計ることができなくなる。すると、赤外線温度センサの温度検出結果に基づいてなされる加熱制御が正常に動作しなくなり、例えば加熱不足,加熱過剰等の不具合が発生し、特にシーケンシャルな手順で行う自動調理を行う場合には、加熱不良のまま次のステップに進むことになり、単なる再加熱や放冷等により対処できず、調理が失敗に終わる可能性もある、ということである。
このため、蒸気を利用した加熱調理においては、赤外線温度センサを利用して加熱室内の被調理物の温度を正確に計測することは非常に難しく、赤外線温度センサは加熱制御の手段として使えないという問題点がある。
本発明は、上記課題のうち少なくとも1つを解決することを目的としている。
上記課題を解決するために、請求項1では、被調理物を収容する加熱室と、該加熱室を加熱する加熱手段と、水蒸気を発生する蒸気発生手段と、水蒸気に衝撃を与えて細かく破砕する破砕手段を兼ね備えた送風手段と、加熱手段と送風手段を覆うダクトで構成される熱風ユニットとを備え、前記蒸気発生手段をダクトの外側に設け、該蒸気発生手段と前記加熱手段を前記送風手段を挟んだ位置関係に配置し、蒸気発生手段からダクト内に供給された水蒸気を送風手段から流出する空気流に向かって吹き付け、その衝撃で水蒸気を細かく破砕し、該水蒸気を前記加熱手段によって過熱して高温の水蒸気とし、該過熱水蒸気を加熱室内に供給するものである。
請求項2では、前記加熱手段を送風手段の下方に設け、蒸気発生手段を送風手段の上方に設けたものである。
請求項3では、前記加熱手段がダクト内を可視光によって明るく照らす高発光熱源であって、該高発光熱源表面の対流熱伝達と熱放射の両方により前記蒸気発生手段から供給された水蒸気を過熱して高温の水蒸気とするものである。
請求項4では、空気流と混合した高温の過熱水蒸気は、少なくとも、約1000ナノメートル未満の超微細な水蒸気と、約1マイクロメートル以上の微細な水蒸気の両方を含んでおり、前者の超微細な水蒸気を主に被調理物内に浸透させることで該被調理物を保湿・加湿し、後者の微細な水蒸気を主に被調理物表面に付着・凝縮させることで該被調理物を加熱調理するものである。
請求項5では、被調理物の質量を検出する質量検出手段と、加熱室内に供給する水蒸気量を調節する制御手段とを備え、質量検出手段の検出値に基づいて制御手段によって蒸気発生手段から供給される水蒸気量を制御し、被調理物の調理内容に応じた適量の水蒸気を加熱室内に供給するものである。
請求項6では、加熱室の底面に設置されて被調理物を載置する回転しないテーブルと、被調理物の質量を検出する質量検出手段と、加熱室内に供給する水蒸気量を調節する制御手段とを備え、質量検出手段によってテーブル上の被調理物の質量を検出し、該検出値に基づいて制御手段によって蒸気発生手段から供給される水蒸気量を制御し、被調理物の調理内容に応じた適量の水蒸気を加熱室内に供給するものである。
請求項7では、加熱室の底面に設置されて被調理物を載置する回転しないテーブルと、該テーブルを支持するようにテーブル下面に設置されて被調理物の質量を検出する複数個の質量検出手段と、加熱室内に供給する水蒸気量を調節する制御手段を備え、複数個の質量検出手段の総和によってテーブル上の被調理物の質量を検出し、該検出値に基づいて制御手段によって蒸気発生手段から供給される水蒸気量を制御し、被調理物の調理内容に応じた適量の水蒸気を加熱室内に供給するものである。
請求項8では、加熱室の底面に設置されて被調理物を載置する回転しないテーブルと、加熱室に加熱空気を循環させる加熱手段と送風手段から構成される熱風供給手段と、送風手段からなる破砕手段と、テーブルを支持するように該テーブルの下面に設置されて被調理物の質量を検出する複数個の質量検出手段と、加熱室内に供給する水蒸気量を調節する制御手段とを備え、複数個の質量検出手段の総和によってテーブル上の被調理物の質量を検出し、該検出値に基づいて制御手段によって蒸気発生手段から供給される水蒸気量を制御すると共に、熱風供給手段を構成する加熱手段と破砕手段によって水蒸気をさらに加熱,破砕し、被調理物の調理内容に応じた適量の水蒸気を加熱室内に供給するものである。
本発明の請求項1によれば、熱風ユニット内において、送風手段から外周方向に向かって流出する流出風に対して加熱手段と蒸気発生手段がそれぞれ略反対向きの位置関係となるので、蒸気発生手段の吹出口から供給される水蒸気が直接加熱手段に接触しなくなり、これによって、加熱手段の表面にスケールが析出しにくくなり、加熱手段の寿命を延ばし、長期間安定した加熱調理を行うことができる。
また、ダクトの外側に設けた蒸気発生手段と加熱手段を、送風手段を挟む位置関係に分離して配置したので、熱風ユニットのコンパクト化と低コスト化を図ることができ、特に、加熱調理器本体の奥行き方向の寸法を小さく抑えることが可能となる。
請求項2によれば、蒸気発生手段と加熱手段を送風装置を挟んでダクトの上下方向に配置したので、加熱手段によって過熱された水蒸気は軽量化し、熱風ユニットのダクトの上方に滞留し易くなり、使用後でもダクトの下方に配置した加熱手段の表面で結露などが生じ難くなる。
また、加熱室においても、高温空気及び高温水蒸気によりその天井面側の空気温度が高くなり易いため、加熱手段から直接加熱された空気が加熱室の下側から流出する流れを構成して加熱室の温度分布を小さく抑えることができ、被調理物の加熱ムラを少なくすることができる。
請求項3によれば、熱風ユニットの加熱手段としてダクト内を可視光によって明るく照らす高発光熱源を用い、この高発光熱源による対流熱伝達と熱放射の両方により、蒸気発生手段から吹き出した水蒸気に効率良く熱を伝えることができるので、熱風供給手段で効率よく微細な水蒸気を生成し、加熱室内に供給することができる。
請求項4によれば、生成された微細な水蒸気を被調理物の加熱に利用するだけでなく、超微細な水蒸気を被調理物の保湿にも利用することが出来、蒸気発生手段で生成された水蒸気の利用の応用範囲を広げることが出来る。
請求項5によれば、請求項1乃至請求項4記載の構成を被調理物を丸いテーブルに載せて回転調理するオーブンレンジにも適用して被調理物の種類,調理,重さに対応した水蒸気量を供給制御できるので、蒸気を利用した最適な調理が実現できる。もちろん、質量検出手段を利用した調理は、赤外線温度センサの問題点を十分にカバーできる最良の加熱制御を実現できることは言うまでもない。
請求項6によれば、請求項1乃至請求項4記載の構成を被調理物を載せたテーブルが回転しないターンテーブルレス式オーブンレンジにも適用でき、前記と同様の効果を得ることが出来る。
請求項7及び請求項8によれば、例えば3個の質量検出手段の総和によってテーブル上の被調理物の重さを検出し、該検出値に基づいて制御手段によって蒸気発生手段から供給される水蒸気量を制御できるし、その質量検出手段の出力値の割合から被調理物が載置されているテーブル上の載置位置も特定できるので、その被調理物に向けて水蒸気を効率良く吹き付けることが可能となる。
本発明の請求項9によれば、加熱ユニット内において、送風手段からの空気流に対して加熱手段と蒸気発生手段の蒸気噴出口とがそれぞれ対称位置に配置されるので、蒸気発生手段の蒸気噴出口から供給される水蒸気が直接加熱手段に接触しなくなり、これによって、加熱手段の表面にスケールが析出しにくくなり、加熱手段の寿命を延ばし、長期間安定した加熱調理を行うことができる。
以下、本発明の加熱調理器を、マグネトロンなどで構成される高周波加熱手段を有する電気式オーブンレンジを例にとって説明する。なお、本発明は、電気オーブン,電子レンジなどの加熱調理器にも適用できる。
図1は本発明の電気式オーブンレンジの側面断面図である。
図2はその電気式オーブンレンジを背面側から見た斜視図であり、外枠であるカバー
35を本体前方に取り外した状態である。
図3は図2に示す電気オーブンレンジの背面側に設置される熱風ユニット5の斜視図である。
電気式オーブンレンジの本体1は、加熱調理する食品等の被調理物4を収容する加熱室2,該加熱室2の底面2cに設けられた被調理物4を載置する回転しないテーブル3,加熱室2に熱風を循環させる熱風供給手段である熱風ユニット5,レンジ調理の加熱源であるマグネトロン6,マイクロ波を導く導波管7,加熱室2にマイクロ波を照射する回転アンテナ8,アンテナモータ9及び本体1の前面に設けた被調理物4を出し入れするための開閉自在なドア36等で構成されている。
前記マグネトロン6,導波管7,回転アンテナ8及びアンテナモータ9等についてはすでに公知であるので、詳細な説明は省略するが、これらの構成部品は図示されているように加熱室2と本体1底面との空間(機械室)に配置されている。
オーブン調理に使われる熱風ユニット5は、熱風供給手段を構成するもので、ダクト
5aと、このダクト5a内のほぼ中央に回転自在に設けられたファン等の送風手段10,この送風手段10の下方で空気流の流出側に設けられたヒータ等の加熱手段12,ダクト5aに取り付けられたファンモータ11等で構成され、加熱室2の背面壁後方に配置されている。
また、本発明では、熱風ユニット5の背面側となるダクト5aの外側であって、送風手段10の上方に蒸気発生手段13が設けられており、ダクト5aにおいて送風手段10を挟んだ上下の位置関係に蒸気発生手段13と加熱手段12が配置されている。その理由は、蒸気発生手段13の吹出口18から供給される水蒸気が、万一、加熱手段12に直接接触した場合、水の成分によっては加熱手段12の表面にスケールが析出して残存する場合がある。これを解決するため、本実施例では、加熱手段12と蒸気発生手段13を送風手段10を挟むようにできる限り離して配置する構成となっている。
このように、加熱手段12と蒸気発生手段13を、送風手段10の流出風17の流れの向きが略反対向きとなる位置に配置することにより、加熱手段12へのスケールの付着による劣化や破損などを抑制し、加熱手段12の寿命を延ばすことができ、長期間安定した加熱調理を行うことができる。
なお、本実施例のように、熱風ユニット5の上方に蒸気発生手段13を、送風手段10を挟んで下方に加熱手段12を配置した構成でなく、例えば、逆に熱風ユニット5の上方に加熱手段12を、送風手段10を挟んで下方に蒸気発生手段13を配置した構成であってもよいし、別の実施例として、加熱手段12と蒸気発生手段13を、送風手段10を挟んで左右に離して配置した構成であってもよい。すなわち、本発明では加熱手段12と蒸気発生手段13が送風手段10の同じ側に配置されなければよい。
また、加熱室2の背面壁には、多数のパンチング孔よりなる吸込孔2a,吹出孔2bが設けられており、吸込孔2aは送風手段10の略中心部、すなわち空気流の吸込孔2aに対向した位置に設けられ、吹出孔2bは送風手段10の上下位置にそれぞれ設けられている。
このように熱風ユニット5において、蒸気発生手段13と加熱手段12を送風手段10を挟んで離して配置すると、蒸気発生手段13から供給されたほぼ飽和の水蒸気が加熱手段12に効率良く当たらず、過熱水蒸気がうまくできないことが懸念されるが、前記熱風ユニット5の吸込孔2a,吹出孔2bが循環する空気流の流れ抵抗となっているので、蒸気発生手段13から供給された水蒸気は送風手段10の旋回流などの高速流によって熱風ユニット5内で攪拌され、蒸気発生手段13から離れた位置にある加熱手段12に激しく吹き付けられてさらに高温に過熱された過熱水蒸気を生成するものである。
図1及び図2の電気式オーブンレンジの本体1は、加熱室2の下部中央に回転するテーブルがない、いわゆるターンテーブルレス式オーブンレンジと言われるものである。
また、熱風ユニット5のダクト5aの外側に配置されている蒸気発生手段13は、水が供給される容器13aと、該容器13aを加熱するヒータ13b、サーミスタ等の温度検出器(図示せず)等から構成される。
ここで、容器13aはアルミダイキャスト等のアルミニウム材やステンレス材等の錆び難い金属材料で構成され、ヒータ13bは容器13aの肉部に埋め込まれたシーズヒータ等で構成されている。但し、容器13a,ヒータ13bともこれらの構成に限る必要はなく、容器13aは、昇温時間を短くするために熱容量を小さくすることが好ましく、より望ましくは容器13aの質量が100g〜200g程度がよい。また、ヒータ13bは、同じように昇温時間を短くするために、望ましくは100V電圧において消費電力を500W〜1000W程度にするのがよい。
このように、質量や消費電力を上記の数値にすることにより、蒸気発生手段13の所定温度までの昇温時間を30秒〜1分程度、もしくはそれ以下にすることができる。
もちろん、容器13aとヒータ13bは、この仕様や数値に限定する必要はないし、容器13aやヒータ13bはそれぞれ複数個に分割されていてもよい。また、蒸気発生手段13の外壁を断熱材で覆い、周囲への放熱を抑制すると、昇温時間が短縮でき、加熱効率の向上/省エネに繋がる。
容器13aへの水の供給は、本体1内に設けられた水タンク14から水ポンプ15と水配管34を介して行われる。ここで、水としては、衛生面を考えると、塩素成分を若干含む水道水等が望ましい。また、水タンク14や水ポンプ15,水配管34は、図1及び図2に示す位置に限る必要はない。特に、水タンク14は、本体1の前方から容易に取り出しやすい位置がよく、本体1の前方から見えるように、該本体1の底面か上面、又は側面がよい。
蒸気の吹出口18は、蒸気発生手段13に接続されており、その先端は、送風手段10から流出する空気流に向けて吹き付けるように開口している。蒸気発生手段13は、水タンク14から供給された水が水蒸気になるときに膨張する圧力が吹出口18以外からほぼ抜けない構造を有しているので、蒸気発生手段13から吹出口18を通じて放出される水蒸気の圧力は水の水蒸気になる膨張力に応じて大きなものである。
吹出口18から噴出する蒸気流の放出される方向は、最も望ましくは、送風手段10から流出した直後の空気流に向けられるのがよい。この蒸気の該空気流に衝突させるように開口するために、吹出口18の位置は、送風手段10の空気流が熱風ユニット5内の他の気流に影響されない送風手段10の近傍に位置するのがよい。
また、送風手段10の空気流に対して同じ方向に蒸気流が向くのよりはより強い衝撃が蒸気流に加わるような角度で互いの気流が衝突する角度が好ましく、熱風ユニット5内の気流の循環を阻止しないためにも、互いの気流が対向するような方向は望ましくない。双方のバランスを考えると本実施例のように、送風手段10からの空気流に対して側方に吹出口18が設けられ、該空気流に対して側方から蒸気流が衝突するのが好ましい。
また、吹出口18の口径の大きさと数は水蒸気の噴出速度を制御するパラメータとなる。これは蒸気発生手段13で生じた蒸気の圧力が吹出口18からの蒸気の吹出しで減ぜられるものであるためで、本発明では、口径は1〜3mmで、個数は2〜4個(図3では3個)が望ましい。このように設けることで、適切な噴出速度で送風手段10からの空気流に対して蒸気流が衝突することが可能となり、蒸気発生手段13で生じた水蒸気を構成する水蒸気の各粒子の大きさを相対的に小さくすることが可能となる。
以上のように構成された熱風ユニット5を有するターンテーブルレス方式の電気式オーブンレンジで、熱風を使ったオーブン調理を行うと、本発明では以下のことが実行される。
(1)熱風ユニット5が運転されると送風手段10がONとなり、加熱室2から吸込孔
2aを通して熱風ユニット5内に吸い込まれた流入風16は、送風手段10の回転によって高速の流出風17となって該送風手段10から勢い良く流出する。
(2)蒸気発生手段13では、ヒータ13bがONとなり、容器13aの昇温が開始される。
(3)容器13aが所定温度に近づくと、水配管34を通して水タンク14から水ポンプ15によって所定水量の水が蒸気発生手段13に供給される。所定温度の一例としては、水が沸騰・蒸発する飽和温度以上であり、150℃〜250℃程度が望ましいが、150℃以下であっても250℃以上であっても差し支えない。
また、所定水量は、被調理物4である食品やその調理メニューによって異なるが、5cc/分〜20cc/分程度が望ましい。
(4)蒸気発生手段13に水が供給されると、該供給水が高温に保たれた容器13aの内壁等に接触して瞬時に沸騰,蒸発し、飽和水蒸気が生成される。飽和水蒸気は、大気圧下では飽和温度が100℃である。なお、本実施例では、工程(2)から(4)では、先に蒸気発生手段13を容器13aを昇温させて所定温度に達した後、該蒸気発生手段13に少量の水を連続的または間欠的に供給し、瞬時に沸騰・蒸発させる方法をとっているが、別の方法として、先に蒸気発生手段13に所定量の水を貯水し、その後、貯水された蒸気発生手段13を昇温させて徐々に水を蒸発させる方式であっても差し支えない。
(5)蒸発した飽和水蒸気19は、水の体積に対して1600倍程度に膨張するので、該水蒸気19は蒸気発生手段13の蒸気噴出口である吹出口18から勢いよく噴出する。吹出口18の大きさと数は、上記でも述べたように水蒸気19の噴出速度を制御するパラメータとなるもので、本発明では、上記したように吹出口18の口径は1〜3mmで、個数は2〜4個が望ましい。
(6)蒸気発生手段13から噴き出した水蒸気19は、前記(1)で生成された送風手段10から出た直後の高速の流出風17と勢いよく衝突して衝撃力を与え、該水蒸気19に含まれていた大きい径の水蒸気はさらに細かく破砕される。なお、前記蒸気発生手段13から噴出した水蒸気19は、送風手段10から出た直後の高速の流出風17ではなく、空気流の流出端側、例えば、図1において、蒸気発生手段13と送風手段10の高さ方向の位置関係を接近させて、吹出口18から噴出する水蒸気19を送風手段10の羽根部の先端部側に吹き当ててもよい。また、蒸気発生手段13と送風手段10の位置関係は図1のままで、吹出口18にチューブを接続し、該チューブによって水蒸気19を前記のように送風手段10に導いてもよい。
よって、本発明では、ラジアルファン(遠心ファン)などで構成される送風手段10が水蒸気を細かく破砕する破砕手段であり、蒸気発生手段13から供給された水蒸気19が送風手段10の羽根部の先端部周辺、もしくは送風手段10から流出した直後の高速流出風17(空気流)と激しく衝突することによって、水蒸気19に衝撃を与えて細かく破砕することが特徴である。ここで、送風手段10の種類はラジアルファンでなくてもよく、クロスフローファンやシロッコファン,ターボファン等の送風機であっても差し支えない。
(7)前記(6)によって生成された径の異なる水蒸気は、その後、熱風ユニット5内の加熱手段12によって加熱され、微細水蒸気20等をたくさん含んだ高温熱風となって、吹出孔2bから加熱室2及び被調理物4に供給される。
加熱手段12によって過熱された微細水蒸気20等をたくさん含んだ高温熱風の温度は、100℃から350℃程度にすることもできるが、本実施例においてオーブン調理を考えた場合、望ましくは200℃から300℃程度がよく、より好ましくは230℃から
270℃程度(250±20℃)がよい。
また、本発明の加熱,破砕された微細水蒸気20は、少なくともナノメートルオーダ
〔水分子の大きさである約0.3ナノメートル(nm) から1000nm未満〕の超微細な水蒸気と、マイクロメートルオーダ〔約1マイクロメートル(μm)〕以上の微細な水蒸気の両方を含んでいることが特徴である。もちろん、蒸気発生手段13の中で蒸発し切れなかった数十から数百マイクロメートルオーダの微細水滴が水蒸気19に含まれて噴出する場合や、蒸気発生手段13から噴出した水蒸気19がその直後に急冷されて微細水滴になる場合もあるが、いずれの微細水滴も、本発明の破砕手段である送風手段10と加熱手段12によって、さらに細かく破砕することができる。
(8)前記(1)〜(7)によって生成された微細水蒸気20(ナノメートルオーダの超微細な水蒸気とマイクロメートルオーダ以上の微細な水蒸気を含んでいる)は、加熱室2内の被調理物4に吹き付けられて作用し、図4に示すような次の効果が得られる。
つまり、一つは、微細水蒸気20に含まれる最も径の小さいナノメートルオーダの超微細水蒸気20aは、被調理物4の表面内層、さらには内部にまで浸透して行き、該被調理物4に水分を補給することによって加湿や保湿を行う。これは、ナノメートルオーダの超微細水蒸気の大きさが、被調理物4の表層等の生地の細かさより小さいため、被調理物4の表層から内部に容易に浸透していけるためである。
一方、もう一つは、微細水蒸気20に含まれるマイクロメートルオーダ以上のやや径の大きい微細水蒸気20bが被調理物4の表面に接触,付着し、温度が低い被調理物4の表面で凝縮することで大きな加熱エネルギを発生し、効率良い加熱を行う。つまり、微細水蒸気20bが凝縮水滴21になることによって発生する凝縮潜熱によって、被調理物4を効率良く加熱調理していく。当然、前記した本発明の微細水蒸気20の二つの効果は主たる効果であり、それ以外の効果を生み出してもよいし、2種類の水蒸気がお互いに補完しあってもよい。
なお、前記工程(1)〜(4)は、各工程の順番がそれぞれ入れ替わってもよい。
また、本実施例におけるオーブン調理に先立ち、被調理物4を電磁波により加熱(レンジ加熱)した後に、本実施例の過熱された水蒸気20を被調理物4に供給することで、被調理物4の表層から内部に浸透した水蒸気による加熱の効率が高まる。
図5は本発明の他の実施例で、図1と同様にターンテーブルレス方式の電気式オーブンレンジであるが、加熱室2の底面に置かれたテーブル3が加熱室2とは分離されており、加熱室2から着脱自在であり、テーブル3の下に被調理物4の重さを測る質量検出手段
22を設置していることが大きな相違点である。
本構成によれば、質量検出手段22によってテーブル3上の被調理物4の重さを検出し、該検出値に基づいて制御手段(図示せず)によって蒸気発生手段13から供給される水蒸気量19を制御し、被調理物4の調理内容に応じた適量の微細水蒸気20を加熱室2内に供給できることが特徴である。
図6は、図5に示した質量検出手段22の一例で、測定原理が静電容量式の検出手段である。該静電容量式の質量検出手段22は、薄板の金属材で作られた可動電極28と固定電極29から構成され、加熱室底面2cに取り付けられている。
ここで、固定電極29と可動電極28は略平行に対向して所定の隙間、すなわち検出空間30を保持し、該固定電極29と可動電極28との間にコンデンサを形成し、テーブル3に載置された被調理物4の重さに応じて移動する可動電極28と、静置している固定電極29との検出空間30の変化を静電容量の変化に変換し、静電容量変化の検出から被調理物4の重さを算出するようになっている。なお、本発明での質量検出手段22は、静電容量式に限る必要はなく、歪式や光学式センサ等であっても差し支えない。
また、本実施例では、被調理物4をテーブル3に直に載置せず、テーブル3上の調理網3aに載置する調理構成としており、熱風ユニット5から吹き出される微細水蒸気20が被調理物4全面に当たることにより、効率よく被調理物4を加熱することができる。
さらに、熱風供給手段を構成する熱風ユニット5のダクト5aに配置される加熱手段
12を、例えばハロゲンヒータ等の高発光熱源12aとしており、熱風ユニット5下側の吹出孔2bから吹き出る微細水蒸気20を熱源光12bによる放射熱で加熱する構成となっている。
図7は図5の電気式オーブンレンジ本体1の熱風ユニット5を拡大した側面断面図である。本実施例では、加熱手段12として可視光(波長が約380〜800ナノメートル)も放つ高発光熱源12aを用いており、この高発光熱源12aにより、ダクト5a内で熱源光12bが反射して高発光熱源12aの配置されたダクト5aの下方側から蒸気発生手段13の配置されたダクト5a上方まで光が届き、ダクト5a内を熱源光12bで照らすことができる。
ここで、上記高発光熱源12aとしては、例えばハロゲンヒータや石英管ヒータがある。
従来の加熱調理器に広く利用されている熱源として、金属管に絶縁物を介して抵抗線を封入したシーズヒータがあるが、それに比べてハロゲンヒータは、フィラメントの周りに不活性ガスを封入したもので、光出力や放射効率が大きい特徴がある。
また、ハロゲンヒータは、絶縁物を介在しないため昇温特性が速く、通電とともに大きな発光を伴ってヒータによる発熱が生じ、ヒータの外周に大きな発光量と放射熱量を供給することができ、さらに高い熱感度であるため加熱の制御性も良好である。
一方、石英管の内部に抵抗発熱線を設けた石英管ヒータは、上記したハロゲンヒータと同様にシーズヒータに比べて大きな発光量と放射熱量を発することができ、また、構造が簡単であるため、安価な高発光熱源12aを構成できる。
但し、上記両ヒータにおいて、発光量や放射熱量を比べるとハロゲンヒータが最も良好であり、本発明の高発光熱源12aとして適している。
従って、加熱手段12を高発光熱源12aで構成した本発明では、熱風ユニット5のダクト5a内を通過する水蒸気と混合した高温空気は、直に高発光熱源12aで加熱されるとともに、熱源光12bによる熱放射で水蒸気を加熱することができ、被調理物4の加熱に有効な高温の水蒸気を加熱室2に供給することができる。
また、この高発光熱源12aから出る熱源光12bは、高温水蒸気を吹き出す加熱室2の吹出孔2b(パンチングメタル穴)を通して加熱室2の被調理物4を明るく照らすとともに、高温水蒸気の微細化を加熱室2で長く維持させることができる。
尚、本実施例の構成は、図1の電気式オーブンレンジに適用すれば、同様の加熱作用を提供できる。
図8は本発明の他の実施例であり、図7の電気式オーブンレンジの熱風ユニット5における蒸気発生手段13と高発光熱源12aなどで構成される加熱手段12の位置を入れ換えたものである。具体的には熱風ユニット5のダクト5aにおいて、送風手段10を挟んで上方に加熱手段12を配置し、下方に蒸気発生手段13を配置した構成となっている。
本実施例では、例えば高発光熱源12aにより熱源光12bが加熱室2上方の吹出孔
2bから被調理物4及びテーブル3など加熱室2全体に照射される。このため、加熱室2内の被調理物4を放射熱で加熱するとともに、熱風ユニット5を介して循環して供給される高温水蒸気を加熱することができる。
よって、加熱室2では微細化されて吹き出された高温水蒸気を微細化された状態で長時間維持し、安定した微細水蒸気を被調理物4に供給して効率よく調理することができる。
図9は本発明の他の実施例であり、図5と同様の構成における加熱制御に関して示したものである。
また、図10は、図5の質量検出手段22を有する電気式オーブンレンジの加熱室底面2cを上から見た平面略図である。本実施例では、テーブル3の下部には質量検出手段
22が3個設置されており、加熱室底面2cの後方中央部の質量検出手段22aと、加熱室底面2cの前方左側部の質量検出手段22bと、加熱室底面2cの前方右側部の質量検出手段22cによりテーブル3が安定に3点支持されている。なお、質量検出手段22によるテーブル3の支持は3点に限る必要はなく、4点であってもよく、さらには、それ以外の個数による支持であっても何ら差し支えない。
図9と図10において、質量検出手段22から制御手段27に出ている信号線がそれぞれ質量検出信号23,制御手段27から回転アンテナ9に出ている信号線がアンテナ制御信号24,制御手段27から熱風ユニット5側近の蒸気発生手段13に出ている信号線が蒸気量制御信号25,制御手段27からマグネトロン6に出ている信号線がマイクロ波制御信号26,制御手段27から加熱手段12に出ている信号線が加熱量制御信号40である。なお、ここに示した検出信号,制御信号以外の信号線や動力線は省略している。
次に、前記図8から図10に示す質量検出手段22と熱風ユニット5を有するターンテーブルレス式オーブンレンジにおいて、図11のフローチャートを用いて自動の調理方法を具体的に説明する。
<ステップ1>
まず、ドア36を開けて被調理物4をテーブル3上に載置し、該ドア36を閉める。そして、食品の種類や調理メニュー内容を操作パネル上のダイヤルやボタン等(図省略)により手入力する。なお、被調理物等を自動認識できる調理機器においては、該ステップ1は省略されてもよい。
<ステップ2>
調理メニュー内容等を確認後、同様にダイヤルやボタン等により調理開始(スタート)を手入力する。なお、これらの手入力は本体1の操作パネル上ではなく、リモコンで行える加熱調理器においては、遠隔リモコン操作で行ってもよい。
<ステップ3>
ステップ2の操作が終わると、オーブンレンジの制御手段27が指令を出して質量検出手段22により被調理物(食品)4の質量検出を自動的に行う。つまり、本実施例のオーブンレンジでは、被調理物4の重さは自動検出されるので、ユーザが手入力で被調理物4の重さ情報(重さ何グラムや、何人前,何人分等)を入力する必要がないので、ユーザが事前に被調理物4の重さを測ることや、重さ情報を手入力するなどの手を煩わすことがない。
本実施例では、以下のようにして被調理物4の質量検出を自動的に行う。
(1)テーブル3の下部に設けた3個の質量検出手段22a,22b,22cによって、それぞれの支持点での重さWa,Wb,Wcを検出する。
(2)3個の質量検出手段22a,22b,22cの総和(W=Wa+Wb+Wc)によってテーブル3上の被調理物4の重さを算出する。
<ステップ4>
ステップ1で食品の種類や調理メニュー内容がわかり、ステップ3で食品(被調理物)4の重さがわかったので、これらの情報をもとに加熱時間を決定する。本加熱時間の設定も、制御手段27等によって自動的に算出し、決定される。
<ステップ5>
蒸気を使った調理をしない場合は、本ステップ5は不要となるが、本実施例のように蒸気を使った加熱調理では、前記被調理物4の種類や調理メニュー,被調理物4の重さ,加熱時間をもとに蒸気発生量を自動的に算出し、決定する。蒸気発生量の制御は、例えば制御手段27によって蒸気発生手段13に供給される供給水量を制御することにより行うことができる。なお、熱風や蒸気の温度制御は、加熱手段12により行われる。
<ステップ6>
前記諸々量の算出と決定は自動的にほぼ瞬時に行われ、その後、蒸気を使った加熱調理が自動的にスタートする。調理中の蒸気発生量は、被調理物4の種類,調理メニュー,質量等の情報に応じて制御手段27で適正に制御される。蒸気発生手段13から蒸気を連続的に発生させる調理もあれば、間欠的に発生させる調理もあるし、蒸気発生量が5cc/分程度でよい調理もあるし、20cc/分程度必要な調理もある。また、熱風温度も、オーブン調理に適した温度、例えば、200℃から300℃程度に制御される。なお、ここで、高温熱風が必要なオーブン調理でない場合(例えばレンジ調理)は、熱風ユニット5を構成する加熱手段12はOFFで、送風手段10のみをONすればよく、その場合でも、送風手段10が破砕手段の役目を果たし、水蒸気の細分化,微細化が行われる。
これら、被調理物4の種類,調理メニュー,質量等の情報と、蒸気発生量や熱風温度等の制御諸量との関係は、あらかじめオーブンレンジの制御手段27等に記憶されている情報と、それをもとにした計算から算出できる。
<ステップ7>
ステップ6でスタートした蒸気を使った加熱調理は、所定時間(ステップ6で決定された加熱時間)をかけて行われる。
<ステップ8>
そして、所定時間(加熱時間)経過すると調理が終了し、ユーザに終了を知らせる。
前記した調理方法に加え、本発明の構成では、さらに以下のことができるようになる。つまり、テーブル3の下部に設けた3個の質量検出手段22a,22b,22cによって、それぞれの支持点での重さWa,Wb,Wcを検出した後、該3個の質量検出手段22a,22b,22cの総和(W=Wa+Wb+Wc)によってテーブル3上の被調理物4の重さを算出すると共に、前記した3つの支持点での重さWa,Wb,Wcの検出値の割合(重さのかかり方)から被調理物4の載置されている位置を算出することができるので、その載置位置を目掛けて微細水蒸気20を集中して吹き付けることが可能であり、さらには回転アンテナ8の回転を制御して(停止も含む)マイクロ波を集中照射することも可能となる。
なお、前記のように載置位置に微細水蒸気20を集中して吹き付けるには、前記の実施例等において、微細水蒸気20の加熱室2への吹出孔2bの直前の熱風ユニット5内に検出された載置位置に基づいて流れを制御する流れ制御手段(図示せず)を設ける必要がある。該流れ制御手段は電動式のルーバ等でよい。
また、図11で説明した調理のフローは手入力で行ってもよい。つまり、ステップ3,4,5において、被調理物4の重さ,加熱時間,蒸気量を、ダイヤルやボタン等により手入力するものである。
図12は本発明のさらに他の実施例で、前記した実施例と異なり、加熱室2の中央に設けた回転テーブル32が回転するターンテーブル方式の電気式オーブンレンジであり、熱風ユニット5は前記実施例と同様に有している。
熱風ユニット5と蒸気発生手段13は図8と同様で、マグネトロン6から出たマイクロ波は導波管7を介して加熱室2の側面から被調理物4に照射される構成である。
回転テーブル32は、その下部にあるテーブルモータ33により回転し、その同軸端部に1個の質量検出手段22が設置されており、該質量検出手段22により回転テーブル
32上に載置された被調理物4の重さを検出することができ、その質量検出信号23は制御手段27に送られる。調理方法は前記図7等で説明した内容と同様である。
本発明の電気式オーブンレンジの側面断面図である。 図1の電気式オーブンレンジを背面から見た斜視図である。 図1の熱風ユニットの斜視図である。 本発明の被調理物への水蒸気作用の模式図である。 本発明の第二の電気式オーブンレンジの側面断面図である。 本発明の静電容量式質量検出手段の側面断面図である。 図5の熱風ユニットの側面断面図である。 本発明の第三の電気式オーブンレンジの側面断面図である。 本発明の質量検出手段を有する電気式オーブンレンジの側面断面図である。 本発明の質量検出手段でテーブルを3点支持する構成図である。 本発明の調理方法のフローチャートである。 本発明のターンテーブル式オーブンレンジの側面断面図である。
符号の説明
1…本体、2…加熱室、2a…吸込孔、2b…吹出孔、3…テーブル、5…熱風ユニット、5a…ダクト、10…送風手段、12…加熱手段、12a…高発光熱源、13…蒸気発生手段、18…吹出口、20…微細水蒸気、21…凝縮水滴、22…質量検出手段、
27…制御手段。

Claims (9)

  1. 被調理物を収容する加熱室と、該加熱室を加熱する加熱手段と、水蒸気を発生する蒸気発生手段と、水蒸気に衝撃を与えて細かく破砕する破砕手段を兼ね備えた送風手段と、加熱手段と送風手段を覆うダクトで構成される熱風ユニットとを備え、前記蒸気発生手段をダクトの外側に設け、該蒸気発生手段と前記加熱手段とを前記送風手段を挟んだ位置関係に配置し、蒸気発生手段からダクト内に供給された水蒸気を送風手段から流出する空気流に向かって吹き付け、その衝撃で水蒸気を細かく破砕し、該水蒸気を前記加熱手段によって過熱して高温の水蒸気とし、該過熱水蒸気を加熱室内に供給することを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記加熱手段を送風手段の下方に設け、蒸気発生手段を送風手段の上方に設けたことを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
  3. 前記加熱手段が前記ダクト内を可視光によって明るく照らす高発光熱源であって、該高発光熱源表面の対流熱伝達と熱放射の両方により前記蒸気発生手段から供給された水蒸気を過熱して高温の水蒸気とすることを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の加熱調理器。
  4. 空気流と混合した高温の過熱水蒸気は、少なくとも、約1000ナノメートル未満の超微細な水蒸気と、約1マイクロメートル以上の微細な水蒸気の両方を含んでおり、前者の超微細な水蒸気を主に被調理物内に浸透させることで該被調理物を保湿・加湿し、後者の微細な水蒸気を主に被調理物表面に付着・凝縮させることで該被調理物を加熱調理することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の加熱調理器。
  5. 被調理物の質量を検出する質量検出手段と、加熱室内に供給する水蒸気量を調節する制御手段とを備え、質量検出手段の検出値に基づいて制御手段によって蒸気発生手段から供給される水蒸気量を制御し、被調理物の調理内容に応じた適量の水蒸気を加熱室内に供給することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の加熱調理器。
  6. 加熱室の底面に設置されて被調理物を載置する回転しないテーブルと、被調理物の質量を検出する質量検出手段と、加熱室内に供給する水蒸気量を調節する制御手段とを備え、質量検出手段によってテーブル上の被調理物の質量を検出し、該検出値に基づいて制御手段によって蒸気発生手段から供給される水蒸気量を制御し、被調理物の調理内容に応じた適量の水蒸気を加熱室内に供給することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の加熱調理器。
  7. 加熱室の底面に設置されて被調理物を載置する回転しないテーブルと、該テーブルを支持するようにテーブル下面に設置されて被調理物の質量を検出する複数個の質量検出手段と、加熱室内に供給する水蒸気量を調節する制御手段を備え、複数個の質量検出手段の総和によってテーブル上の被調理物の質量を検出し、該検出値に基づいて制御手段によって蒸気発生手段から供給される水蒸気量を制御し、被調理物の調理内容に応じた適量の水蒸気を加熱室内に供給することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の加熱調理器。
  8. 加熱室の底面に設置されて被調理物を載置する回転しないテーブルと、加熱室に加熱空気を循環させる加熱手段と送風手段から構成される熱風供給手段と、送風手段からなる破砕手段と、テーブルを支持するように該テーブルの下面に設置されて被調理物の質量を検出する複数個の質量検出手段と、加熱室内に供給する水蒸気量を調節する制御手段とを備え、複数個の質量検出手段の総和によってテーブル上の被調理物の質量を検出し、該検出値に基づいて制御手段によって蒸気発生手段から供給される水蒸気量を制御すると共に、熱風供給手段を構成する加熱手段と破砕手段によって水蒸気をさらに加熱,破砕し、被調理物の調理内容に応じた適量の水蒸気を加熱室内に供給することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の加熱調理器。
  9. 被調理物を収容する加熱室と、該加熱室を加熱する加熱ユニットとを有し、該加熱ユニットは該加熱室を加熱する加熱手段と、水蒸気を発生する蒸気発生手段と、前記加熱手段で加熱された空気を前記加熱室に供給する送風手段と、前記加熱手段と前記送風手段を覆うダクトとを有し、前記蒸気発生手段を前記ダクトの外側に、前記蒸気発生手段の蒸気噴出口を前記ダクトの内側に設け、前記蒸気噴出口は前記加熱手段に対して前記送風手段を挟んだ位置に設けられ、前記蒸気発生手段から前記ダクト内に供給された水蒸気を前記送風手段から流出する空気流に向かって吹き付け、前記ダクト内に供給され前記加熱手段によって過熱された該過熱水蒸気を前記加熱室内に供給する加熱調理器。

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