JP2007326088A - 超音波洗浄システム及び超音波洗浄方法 - Google Patents

超音波洗浄システム及び超音波洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、洗浄液中に発生する気泡の量を制御することで洗浄効果、洗浄効率の高い洗浄をすることができる超音波洗浄システム及び超音波洗浄方法を提供する。
【解決手段】超音波を洗浄液に伝搬させて被洗浄物を洗浄する超音波洗浄システムであって、前記洗浄液を貯留し前記被洗浄物を収容して洗浄する洗浄槽と、前記超音波を発生する超音波発振手段と、前記洗浄槽において発生する気泡の量を測定する測定手段と、前記気泡の量の測定の結果に基づき前記超音波発振手段の発振出力を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする超音波洗浄システムが提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波洗浄システム及び超音波洗浄方法に関し、具体的には、被洗浄物である固体一般を液体中で超音波洗浄する際に用いて好適な超音波洗浄システム及び超音波洗浄方法に関する。
電子部品、精密機械部品、光学部品などの製造工程においては、表面を極めて清浄にすることが求められることがある。特に、液晶表示装置や半導体装置などに用いられる基板の表面は可能な限り付着物を取り除くことが求められる。
このような高清浄度が要求される基板表面などを洗浄する方法としては、超音波洗浄法が一般に知られている。この洗浄方法は、被洗浄物を入れた洗浄槽を洗浄液で満たし、洗浄槽の底面または側面に取り付けられた超音波振動子から超音波を洗浄槽に放射して、洗浄液に超音波振動を加えることにより洗浄を行なうものである。そして、この方法では、洗浄液中の超音波の音圧変化により洗浄液内部で発生するキャビテーション(液体の運動によって、液中が局部的に低圧となり気泡が発生し、その気泡が圧力に押し潰されて破壊する)を利用して、洗浄液中に置かれた被洗浄物表面の付着物を除去することとしている。そのため、キャビテーションを利用した洗浄では、洗浄液中に発生する気泡が被洗浄物表面の洗浄に大きな影響を与えることになる。
ここで、超音波照射時の超音波伝播液中に発生する気泡の量を測定し、その結果に応じて超音波出力を制御する技術が開示されている(特許文献1参照)。
しかし、この技術は超音波伝播液中に発生する気泡の量を測定するものであり、被洗浄物が置かれた洗浄液中に発生する気泡の量を測定するものではなかった。そのため、洗浄液中に発生する気泡の量を制御して洗浄効果を高めるためには課題を有していた。
特開2001−9395号公報
本発明は、洗浄液中に発生する気泡の量を制御することで洗浄効果、洗浄効率の高い洗浄をすることができる超音波洗浄システム及び超音波洗浄方法を提供する。
本発明の一態様によれば、超音波を洗浄液に伝搬させて被洗浄物を洗浄する超音波洗浄システムであって、前記洗浄液を貯留し前記被洗浄物を収容して洗浄する洗浄槽と、前記超音波を発生する超音波発振手段と、前記洗浄槽において発生する気泡の量を測定する測定手段と、前記気泡の量の測定の結果に基づき前記超音波発振手段の発振出力を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする超音波洗浄システムが提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、超音波発振手段が発生した超音波を洗浄液に伝搬させて被洗浄物を洗浄する超音波洗浄方法であって、前記被洗浄物が収容され洗浄される洗浄槽において発生する気泡の量を測定し、その結果に基づき前記超音波発振手段の発振出力を制御すること、を特徴とする超音波洗浄方法が提供される。
本発明によれば、洗浄液中に発生する気泡の量を制御することで洗浄効果、洗浄効率の高い洗浄をすることができる超音波洗浄システム及び超音波洗浄方法を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る超音波洗浄システムを表す模式図である。
超音波洗浄システム1は、上部が開口し純水や薬液などの洗浄液2を収容可能とした直接槽3を有している。また、直接槽3の内部には被洗浄物Wを保持するための図示しない保持具が設けられている。直接槽3の底部には底部の全体を覆うようにして間接槽4が設けられており、間接槽4の底部には超音波発振手段5が固定されている。間接槽4は、内部が水などの超音波伝播液で満たされ、超音波発振手段5により発振させた超音波が直接槽3の底部を介して洗浄液2に伝搬するようになっている。尚、間接槽4は必ずしも必要ではなく、超音波発振手段5を直接槽3の底部に固定するようにしても良い。超音波発振手段5には、1メガヘルツ程度の高周波電力を供給可能な発振電源6が電気的に接続されている。発振電源6には超音波発振手段5の発振出力が制御可能となるように制御手段15が電気的に接続されている。
間接槽4には、開閉弁7を設けた管路8が接続されており、超音波伝播液の供給または排出ができるようになっている。直接槽3の底部付近には開閉弁9を設けた管路10が接続されており、管路10の他端には図示しない洗浄液供給手段が接続されている。直接槽3の開口部周縁にはオーバーフローさせた洗浄液2を受け取るための樋11が設けられ、樋11の底部にはドレイン管12が接続されている。ドレイン管12の他端には図示しない洗浄液回収手段が接続されている。
直接槽3の開口部から内部に挿入するように、洗浄液2を抽出するためのサンプリング管13が設けられている。サンプリング管13の他端には気泡量測定手段14が接続されている。気泡量測定手段14は、サンプリング管13を介して直接槽3から洗浄液2を吸い上げる機能をも有しており、測定が済んだ洗浄液2は排出管21を介して樋11に排出される。気泡量測定手段14には、測定データの送受信が可能となるように制御手段15が電気的に接続されている。制御手段15は、気泡量測定手段14から送られてきた測定データに基づいて超音波発振手段5の発振出力を制御する機能を有する。
以下、本実施形態の超音波洗浄システムの作用について説明する前に、まず、キャビテーションにより発生した気泡と洗浄効果の関係について説明する。
図2は、洗浄液の中に保持された被洗浄物の界面付近を拡大した模式図である。
超音波発振手段から発振された超音波により、洗浄液2の内部にキャビテーションが発生すると、一部の気泡20は、膨張・収縮を繰り返しながら球形の均一核として成長する。一方、他の一部の気泡22a、22bは非対称な形となり成長することなく圧壊する。図中の22aは被洗浄物Wの界面付近での圧壊を示し、22bは被洗浄物Wの界面から離れた所での圧壊を示している。このような気泡の圧壊が起きると気泡の消滅時に圧力波が発生し、この圧力波により被処理物W表面の付着物が除去される。
本発明者は検討の結果、圧壊する気泡22a、22bの量を測定すれば洗浄効果を知ることができるとの知見を得た。そして、気泡22a、22bが圧壊する際には洗浄液2が熱分解され水素ラジカルや酸素ラジカルなどが発生するので、ラジカルの発生量を測定すれば圧壊する気泡22a、22bの量を知ることができるとの知見を得た。
ここで、ラジカルの寿命は数マイクロ秒程度であるため、これをそのまま測定することは困難である。そこで、ラジカルトラップ剤(例えば、5,5-Dimethyl-1-pyrroline N-oxide:DMPO)を添加してラジカルを安定させ、それを測定することとした。ラジカルトラップ剤によりラジカルを安定させればその寿命は数時間程度となるので、安定したラジカルを含む洗浄液2を抽出しそれをESR(Electron Spin Resonance)分光装置で分析すればラジカル量を測定することができる。尚、ラジカルトラップ剤を添加する関係上、測定は被洗浄物がない状態で行うことが望ましい。
このようにすれば、発生するラジカル量から圧壊する気泡22a、22bの量を知ることができ、その際の洗浄効果も知ることができる。また、発生するラジカル量は超音波発振手段の出力に依存した挙動を示すので、超音波発振手段の出力を制御すればラジカルの発生量(圧壊する気泡の量)を制御することができ、その際の洗浄効果をも制御することができるようになる。
そして、本発明者はさらなる検討の結果、もっと簡易に圧壊する気泡22a、22bの量を測定することができ、その際の洗浄効果を知ることができるとの知見を得た。
前述した均一核として成長する気泡20(圧壊しない気泡)は圧力波を発生しないため洗浄効果には直接寄与しない。しかし、均一核として成長する気泡20の量と圧壊する気泡22a、22bの量との間には相関関係があるとの知見を得た。すなわち、圧壊する気泡22a、22bの量が増えれば、それに比例するように均一核として成長する気泡20の量も増える関係にあることが判明した。そこで、測定が容易な均一核として成長する気泡20の量を測定すれば、圧壊する気泡22a、22bの量を知ることもできるとの知見に達した。均一核として成長する気泡20の量は、後述するレーザ散乱方式や超音波方式により測定できるので、前述のラジカル量の測定と合わせれば、均一核として成長する気泡20の量と圧壊する気泡22a、22bの量との間の相関関係が判明することになる。そして、この相関関係に基づけば、均一核として成長する気泡20の測定量から圧壊する気泡22a、22bの量を知ることができ、その際の洗浄効果も知ることができる。
また、均一核として成長する気泡20の発生量を指標としてこれを制御すれば、そのときの洗浄効果が制御できることにもなる。
図3は、均一核として成長する気泡20の発生量(気泡の数)と超音波発振手段の出力との関係を例示するためのグラフ図である。縦軸は10ミリリットルあたりの気泡検出数、横軸は超音波発振手段の出力である。ここで、均一核として成長する気泡20は球形でありその直径が、0.3マイクロメートル〜0.5マイクロメートルのものがほとんどなので、気泡の発生量を気泡の数として測定することとした。また、洗浄液としては窒素の溶存量が14PPM(Parts Per Million)の窒素水を用いた。
図3から解るように、気泡検出数は超音波発振手段の出力に依存した挙動を示すので、超音波発振手段の出力を制御すれば気泡20の発生量(気泡の数)を制御することができ、その際の洗浄効果をも制御することができることになる。また、均一核として成長する気泡20の量を測定するだけなので、ラジカルトラップ剤を添加する必要もなくなり、被洗浄物の洗浄中にも測定が可能となる。そのため、より精密な洗浄条件下での洗浄も可能となる。
このように、気泡20の発生量(気泡の数)を制御して、その際の洗浄効果をも制御することができるが、本発明者は検討の結果、気泡20の発生量(気泡の数)とその際の洗浄効果との関係には最適範囲が存在するとの知見を得た。
図4は、均一核として成長する気泡20の発生量(気泡の数)と付着物の除去率との関係を例示するためのグラフ図である。縦軸は付着物の除去率、横軸は10ミリリットルあたりの気泡検出数である。気泡の数の検出、洗浄液については前述の場合と同様とした。グラフ図の下方に示す円形の図は、サンプルとして用いたウェーハ上の付着物の除去の程度を目視的に表すためのものである。
また、円形の図はサンプルの形状をも示し、円形の図の下方から上方に向けて洗浄液中を超音波が伝搬するようにしている。付着物の除去率(パーティクル除去率)の測定は、SiNパーティクルで強制汚染させたウェーハを用いた。
図4から解るように、気泡の検出数を30個/10ミリリットルより増加させれば、付着物の除去率も増加して行くが、65個/10ミリリットルを超えると逆に減少に転じる。これは、均一核として成長する気泡20が増えすぎると、伝搬される超音波を吸収、反射、散乱させてしまうので、かえって付着物の除去率が低下するためであると考えられる。グラフ図の下方に示す円形の図において、85個/10ミリリットル、100個/10ミリリットル時に上方の付着物が除去されないのは、下方から伝搬される超音波が上方まで伝搬されず、キャビテーションが発生しにくいからと考えられる。尚、100個/10ミリリットルとした場合は除去率の改善が見られる。しかし、これは円形の図の下方部分の除去率が高かったためであり、上部の付着物の除去は行われていない。
このように、洗浄効果に対する気泡20の発生量(気泡の数)には好適となる範囲が存在する。この範囲は、洗浄液の種類や気体の溶存量などの影響を受けるため画一的に定めることはできない。例えば、前述の条件では65個/10ミリリットル付近で最大の除去率を示すが、洗浄液の条件が変わればこのピーク値が現れる気泡の数も変わってくる。しかし、図4に示したような測定を洗浄液などの条件別に予めしておけば、その測定値に基づいて効果的かつ効率的な洗浄を行うことができるので、このような測定値をデータベース化しておけばこの問題は解決できる。
次に、図1に戻って、本実施形態に係る超音波洗浄システムについて説明する。本具体例の超音波洗浄システム1は、均一核として成長する気泡20(圧壊しない気泡)を測定し、洗浄を行う構成を有する。 超音波洗浄システム1においては、発振電源6から供給された高周波電力により超音波発振手段5が振動して、超音波が発振する。超音波発振手段5から発振された超音波は、間接槽4内部の超音波伝播液、直接槽3を介して洗浄液2に伝搬される。それにより洗浄液2内部にキャビテーションが発生し被洗浄物Wの洗浄が行なわれる。
図示しない洗浄液供給手段から管路10を介して供給された洗浄液2は、直接槽3の開口部周縁からオーバーフローして樋11、ドレイン管12を介して図示しない洗浄液回収手段に排出される。すなわち、直接槽3内部に底部から開口部に向けて洗浄液2の流れができるので、被洗浄物Wの表面から取り除かれた付着物はこの流れに乗るようにして直接槽3の外部に排出されることになる。
サンプリング管13を介して抽出された洗浄液2に含まれる気泡量が気泡量測定手段14により測定され、この測定値が制御手段15に送られる。送られてきた測定値が、前述したような予め定められた範囲(値)に入るように超音波発振手段5の発振出力が制御手段15により制御される。尚、超音波発振手段5の発振出力の制御は、制御手段15により供給される高周波電力を制御することにより行う。
図5は、レーザ散乱方式による気泡量測定手段14を例示するための模式図である。 気泡量測定手段14の内部にはサンプリング管13、排出管21に連通した測定槽16が設けられ、測定槽16にはレーザダイオードの投光部17と受光部18が設けられている。図示しないポンプにより抽出された洗浄液2は測定槽16に供給されるが、洗浄液中に気泡20が存在するとレーザ光19が散乱されてその一部の散乱光19aが受光部11に入射する。受光部11に入射するレーザ光量は、気泡量に応じて増加するため、受光部11からの電圧出力を測定することにより気泡の数や大きさを知ることができる。この方法だと、径が0.3マイクロメータ程度の微小な気泡でも測定できる。測定が済んだ洗浄液2は排出管21を介して樋11に排出される。尚、気泡量の測定の光源としては、発光ダイオードのような他の光学手段を用いることもできる。
また、投光部17と受光部18とを略同軸に配置して、レーザ光19のうちで、気泡により減衰された透過光の光量を受光部18により測定してもよい。この方法だと径のより大きい気泡を測定することも可能となる。
次に、本発明の実施の形態に係る超音波洗浄方法について説明する。
この場合も、均一核として成長する気泡20(圧壊しない気泡)を測定し、洗浄を行う場合で説明する。
図6は、本発明の実施の形態に係る超音波洗浄方法の手順を例示するためのフローチャートである。
まず、図示しない搬送手段により被洗浄物Wを直接槽3内に載置する(ステップ1)。図示しない洗浄液供給手段から管路10を介して洗浄液2を直接槽3内に供給する(ステップ2)。発振電源6から高周波電力を超音波発振手段5に供給して超音波を発振させる(ステップ3)。サンプリング管13を介して洗浄液2を抽出し、洗浄液2中に含まれる気泡量を気泡量測定手段14により測定する(ステップ4)。尚、気泡量の測定対象は、前述したように気泡の数とした。気泡量(気泡の数)の測定値を制御手段15に送り、予め定められた範囲(値)にあるか否かを判断する(ステップ5)。この予め定められた範囲(値)は、作業者により個別的に入力されたり、図示しないデータベースから送られてくるようにすることができる。気泡量(気泡の数)の測定値が予め定められた範囲(値)にないときは、超音波発振手段5の発振出力を制御手段15により制御する(ステップ6)。所定の時間経過後、または、図示しないパーティクル測定手段で洗浄具合を確認した後、図示しない搬送手段により被洗浄物Wを直接槽3から搬出する(ステップ7)。
以後、必要があればこれらのステップを繰り返すことにより洗浄作業を継続することができる。また、被処理物Wの洗浄に先立ち、直接槽3を予め洗浄しておくこともできる。このようにすれば、前の洗浄で除かれた付着物が再び被洗浄物Wに付着することを防止できるだけではなく、付着物を気泡として測定することが少なくなるので気泡量(気泡の数)の測定精度が高まることにもなる。
尚、前述の説明は被洗浄物Wの洗浄中に気泡量(気泡の数)の測定を行う場合であるが、洗浄前(被処理物Wがない状態)に気泡量(気泡の数)の測定を行い、超音波発振手段5の適切な発振出力を決定して、その発振出力で洗浄を行うようにすることもできる。このようにすれば、除かれた付着物を気泡として測定することがなくなるので気泡量(気泡の数)の測定精度がさらに高まることになる。
次に、圧壊する気泡22a、22bの量を測定し、洗浄を行う場合の超音波洗浄システムについて説明する
図7は、本発明の他の実施の形態に係る超音波洗浄システムを説明するための模式図である。同図については、図1に関して前述したものと同様の要素には同じ符号を付して、詳細な説明は省略する。
本具体例の超音波洗浄システム25には、ラジカルトラップ剤添加手段23が設けられている。また、サンプリング管13は、外部から直接槽3の中を通過し、気泡量測定手段14に連通している。そして、このサンプリング管13には、洗浄液と同様の液体などからなるモニタ液が外部から供給され、またラジカルトラップ剤添加手段23からラジカルトラップ剤が添加されて、直接槽3の中を通過し、気泡量測定手段14に導かれる。つまり、ラジカルトラップ剤が添加されたモニタ液は、ウェーハなどの被洗浄物Wが沈積されている直接槽3に貯留された洗浄液と混じることなく、直接槽3の中を通過する。
ラジカルトラップ剤添加手段23は制御手段15と電気的に接続されている。サンプリング管13の他端はESR(Electron Spin Resonance)分光装置24に接続されている。ESR分光装置24と制御手段15とは電気的に接続されているが、必ずしも接続する必要はなく記録媒体によるデータの受け渡しや作業者による入力などであっても良い。
次に、作用について説明するが、図1に関して前述したものと同様のものについては、その説明を省略する。
ラジカルトラップ剤添加手段23は、制御手段15からの指令に基づき所定量のラジカルトラップ剤をサンプリング管13に供給されるモニタ液に添加する機能を有する。ラジカルトラップ剤が添加されたモニタ液は、被洗浄物Wが収容された直接槽3の中で超音波を受けることによりラジカルを発生する。そして、添加されたラジカルトラップ剤により安定化したラジカルを含むモニタ液は、サンプリング管13を流れてESR分光装置24に送られラジカル量の測定が行われる。測定されたラジカル量が制御手段15へ送られ、これに基づき圧壊する気泡22a、22bの量が判断される。
次に、洗浄方法について説明する。
図8は、本発明の他の実施の形態に係る超音波洗浄方法の手順を例示するためのフローチャートである。
ラジカルトラップ剤添加手段23から、所定量のラジカルトラップ剤がサンプリング管13を流れるモニタ液に添加される(ステップ11)。モニタ液をサンプリング管13を介して抽出し、ESR分光装置24に送りラジカル量を測定する(ステップ12)。ラジカル量の測定値を制御手段15に送り、予め定められた範囲(値)にあるか否かを判断する(ステップ13)。この予め定められた範囲(値)は、作業者により個別的に入力されたり、図示しないデータベースから送られてくるようにすることができる。ラジカル量の測定値が予め定められた範囲(値)にないときは、超音波発振手段5の発振出力を制御手段15により制御する(ステップ14)。ラジカル量の測定値が予め定められた範囲(値)となるような超音波発振手段5の発振出力が確認されたときは、以後はこの出力により被洗浄物Wの洗浄を行う。また、被洗浄物Wの載置や搬出などは図6の場合と同様なので説明は省略する。
なお、図7においては、直接槽3を通過するサンプリング管13を設け、ラジカルトラップ剤を添加したモニタ液を流してESR分光装置24によりラジカルを測定するシステムを例示したが、本発明はこれには限定されない。この他にも、例えば、ラジカルトラップ剤を添加したモニタ液を封入した測定用セルを用意し、これを直接槽3の中に投入して超音波によりラジカルを形成させ、測定用セルを直接槽3から取り出してESR分光装置によりラジカル量を測定してもよい。いずれの場合にも、本発明によれば、直接槽3の中で超音波により生ずる気泡を直接的に測定できるので、正確なフィードバック制御が可能となる。
図9は、超音波方式による気泡量測定手段29を例示するための模式図である。
気泡量測定手段29の内部にはサンプリング管13、排出管21に連通した測定槽16が設けられ、測定槽16には超音波発振部27と超音波受信部28が設けられている。図示しないポンプにより抽出された洗浄液2は測定槽16に供給されるが、洗浄液中に気泡20が存在すると超音波30が散乱されて超音波受信部28に入射する超音波量が減少する。超音波受信部28に入射する超音波量は気泡量に応じて減衰するため、超音波受信部28からの電圧出力を測定することにより気泡の数や大きさを知ることができる。測定が済んだ洗浄液2は排出管21を介して樋11に排出される。
図5に例示したレーザ散乱方式の気泡量測定手段14は、微小径の気泡でも感度良く測定することができるので、微小径の気泡の個数、大きさ、粒径分布を計測するのに適する。しかし、その反面、洗浄により除かれた付着物(微粒子)を誤検出するおそれもある。図9に例示した超音波方式による気泡量測定手段29は、微小径の気泡に対する感度は落ちるものの洗浄により除かれた付着物(微粒子)を誤検出するおそれが少ないという利点がある。そのため、洗浄により除かれた付着物(微粒子)の多少などによりレーザ散乱方式と超音波方式を使い分けることもできる。また、微小径の気泡はレーザ散乱方式、比較的大きな気泡は超音波方式として使い分けることもできるし、両方式の気泡量測定手段を使い相互に異常を判定させるようにすることもできる。
図10は、レーザ散乱方式による気泡量測定手段14と超音波方式による気泡量測定手段29とを備える超音波洗浄システムを例示する模式図である。
このように、予め両方式の気泡量測定手段を備えていれば、前述の使い分けなどを容易に行うことができる。尚、図10では、レーザ散乱方式による気泡量測定手段14と超音波方式による気泡量測定手段29とを並列に接続したが、これらを直列に接続しても良い。
以上、前述した説明から解るように、本発明に係る超音波洗浄システム及び超音波洗浄方法によれば、洗浄液中に発生する気泡の量を制御することができるので、洗浄効果、洗浄効率の高い洗浄をすることができる。
また、具体例を参照して本発明を説明したが、本発明はこれらの具体例には限定されない。前述の具体例に係る超音波洗浄システムや気泡量測定手段に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に含有される。例えば、直接槽、間接槽、超音波発振手段、これらに付設される要素は、図示した形状、サイズのものには限定されず、その断面形状、壁面厚、開口の形状やサイズ、材質などは本発明の範囲内において適宜変更して同様の作用効果が得られ、これらも本発明の範囲に包含される。
本実施形態の超音波洗浄システムを説明するための模式図である。 洗浄液の中に保持された被洗浄物の界面付近を拡大した模式図である。 均一核として成長する気泡の発生量(気泡の数)と超音波発振手段の出力との関係を例示するためのグラフ図である。 均一核として成長する気泡の発生量(気泡の数)と付着物の除去率との関係を例示するためのグラフ図である。 レーザ散乱方式による気泡量測定手段を例示するための模式図である。 超音波洗浄方法の手順を例示するためのフローチャートである。 超音波洗浄システムを説明するための模式図である。 超音波洗浄方法の手順を例示するためのフローチャートである。 超音波方式による気泡量測定手段を例示するための模式図である。 レーザ散乱方式による気泡量測定手段と超音波方式による気泡量測定手段とを備える 超音波洗浄システムを例示するための模式図である。
符号の説明
1 超音波洗浄システム、2 洗浄液、3 直接槽、4 間接槽、5 超音波発振手段、6 発振電源、14 気泡量測定手段、15 制御手段、20 気泡、22a 気泡、22b 気泡、23 ラジカルトラップ剤添加手段、29 気泡量測定手段、31 超音波洗浄システム

Claims (9)

  1. 超音波を洗浄液に伝搬させて被洗浄物を洗浄する超音波洗浄システムであって、
    前記洗浄液を貯留し前記被洗浄物を収容して洗浄する洗浄槽と、
    前記超音波を発生する超音波発振手段と、
    前記洗浄槽において発生する気泡の量を測定する測定手段と、
    前記気泡の量の測定の結果に基づき前記超音波発振手段の発振出力を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする超音波洗浄システム。
  2. 前記測定手段は、気泡が圧壊する際に発生するラジカルを測定可能であること、を特徴とする請求項1記載の超音波洗浄システム。
  3. 前記制御手段は、前記測定された気泡の量が所定値となるように前記超音波発振手段の発振出力を制御すること、を特徴とする請求項1記載の超音波洗浄システム。
  4. 前記測定手段は、気泡の数を測定可能であること、を特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の超音波洗浄システム。
  5. 超音波発振手段が発生した超音波を洗浄液に伝搬させて被洗浄物を洗浄する超音波洗浄方法であって、
    前記被洗浄物が収容され洗浄される洗浄槽において発生する気泡の量を測定し、
    その結果に基づき前記超音波発振手段の発振出力を制御すること、を特徴とする超音波洗浄方法。
  6. 前記洗浄液中に発生する気泡の量の測定は、気泡が圧壊する際に発生するラジカルを測定して行うこと、を特徴とする請求項5記載の超音波洗浄方法。
  7. 前記測定された気泡の量が所定値となるように前記超音波発振手段の発振出力を制御すること、を特徴とする請求項5記載の超音波洗浄方法。
  8. 前記洗浄液中に発生する気泡の量の測定は、前記洗浄液中に前記被洗浄物がない時に行うこと、を特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載の超音波洗浄方法。
  9. 前記洗浄液中に発生する気泡の量の測定は、前記洗浄液中に前記被洗浄物がある時に行うこと、を特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載の超音波洗浄方法。

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