JP2007315548A - クラッチアクチュエータ - Google Patents

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忠 神谷
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Abstract

【課題】クラッチを係合する際に、アシストスプリングのアシスト力がオーバーシュートを抑制する方向に働き、ウォームホイールギヤのロック防止可能なクラッチアクチュエータを提供する。
【解決手段】モータ66と、ウォームギヤ74を有し、モータにより駆動されるシャフト68と、ウォームギヤに噛合するウォームホイールギヤ76と、ウォームホイールギヤの回転駆動力が直進駆動力に変換されて伝達されるロッド78とを有し、モータを駆動制御することによりロッドを介してクラッチを係合、解放可能とするクラッチアクチュエータであって、クラッチの係合状態から解放状態への作動時に、モータの駆動制御によるウォームホイールギヤの回転駆動力をアシストするアシストスプリング98とを備え、アシストスプリングによるアシスト力は、クラッチのタッチポイントからクラッチ係合側において付勢手段92の付勢力よりも大きな領域を有するように構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、クラッチを自動的に係合・解放可能なクラッチアクチュエータに関する。
モータの出力軸にウォームギヤを設け、ウォームギヤと噛合するウォームホイールギヤをモータ動力によって回転し、ウォームホイールギヤの回転運動をプッシュロッドの直進運動に変換して、係合しているクラッチを自動的に解放する自動車のクラッチアクチュエータが知られている。
このようなクラッチアクチュエータにおいて、クラッチのダイヤフラムスプリング等の姿勢を変化させるために必要なモータの駆動力を補助するために、アシストスプリングを備えたクラッチアクチュエータが知られている。
アシストスプリングによりアクチュエータ作動時の応答性を向上させ、且つアシストスプリングを使用することによりモータやアクチュエータ自体の小型化を図っている。
特開2004−116677号公報 特開2002−221240号公報
アシストスプリングを使用した従来のクラッチアクチュエータでは、アクチュエータ作動の際の負荷方向を一定にするため、アシストスプリングの特性をクラッチレリーズ特性よりも常に低く設定していた。
そのため、戻り工程においてマスターシリンダがクラッチ反力によりポートオープン位置を過ぎても過度なスピードでオーバーシュートするのを抑制することができず、ウォームギヤとウォームホイールギヤの噛み込みが起き、アクチュエータが不動となる不具合が発生する恐れがあり、そのためにオーバーシュートを抑制するためのスプリング等の緩衝機構を設ける必要があった。
また従来のクラッチアクチュエータでは、アシストスプリングの特性をアクチュエータ各部のフリクションロスを見込んで設定していないので、アシストスプリングのアシストする力がフリクションロスにより弱くなっているため、アクチュエータの作動時に十分なアシスト力を与えていないという問題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、クラッチ解放時の応答性を向上するとともに、マスターシリンダの戻り工程のストロークがクラッチの反力によって過度なスピードでオーバーシュートすることを抑制し、ウォームギヤとウォームホイールギヤの噛み込みによりアクチュエータが不動になるのを防止するようにしたクラッチアクチュエータを提供することである。
請求項1記載の発明によると、モータと、ウォームギヤを有し、前記モータにより駆動されるシャフトと、前記ウォームギヤに噛合するウォームホイールギヤと、該ウォームホイールギヤの回転駆動力が直進駆動力に変換されて伝達されるロッドとを有し、前記モータを駆動制御することにより前記ロッドを介してクラッチを係合、解放可能とするクラッチアクチュエータにおいて、前記クラッチを係合する付勢力を発生する付勢手段と、該付勢手段の付勢力に抗して前記クラッチの係合状態から解放状態への作動時に、前記モータの駆動制御による前記ウォームホイールギヤの一方向への回転駆動力を前記ロッドに伝達して該ロッドを第1の方向に直線移動させるとともに、前記クラッチの解放状態から係合状態への作動時に前記付勢手段の付勢力を受けながら前記モータの駆動制御により前記ウォームホイールギヤを前記一方向と反対方向に回転して前記ロッドが前記第1の方向と反対方向に戻るのを許容する駆動力伝達手段と、前記クラッチの係合状態から解放状態への作動時に、前記モータの駆動制御による前記ウォームホイールギヤの回転駆動力をアシストするアシストスプリングとを備え、前記アシストスプリングによるアシスト力は、前記クラッチのタッチポイントからクラッチ係合側において前記付勢手段の付勢力よりも大きい領域を有することを特徴とするクラッチアクチュエータが提供される。
請求項2記載の発明によると、請求項1記載の発明において、前記アシストスプリングによるアシスト力が前記付勢手段の付勢力よりも大きい領域では、前記アシストスプリングのアシスト力は少なくとも前記ウォームホイールギヤの回転駆動時に作用するフリクションロス分は前記付勢手段の付勢力よりも大きいことを特徴とするクラッチアクチュエータが提供される。
請求項3記載の発明によると、請求項1記載の発明において、前記アシストスプリングと前記ウォームホイールギヤとの係合位置が、前記アシストスプリングのアシスト力が前記クラッチの係合開始位置から該クラッチの係合側において前記ウォームホイールギヤに作用するように設定されていることを特徴とするクラッチアクチュエータが提供される。
請求項1記載の発明によると、付勢手段の付勢力よりも大きいアシスト力の領域を設けたので、クラッチを解放する際には、応答性を向上することができると共に、クラッチを係合する際には、アシスト力が抵抗(負荷)になるため、過度なスピードでのオーバーシュートを抑制することができ、ウォームギヤとウォームホイールギヤとの間のギヤロックを、特別な緩衝機構を追加することなく防止することが可能となる。
請求項2記載の発明によると、アシストスプリングのアシスト力を、少なくともウォームホイールギヤの回転駆動に作用するフリクションロス分は付勢手段の付勢力よりも大きくしたので、モータによる駆動制御でのモータにかかる負荷を確実に低減させることができる。
請求項3記載の発明によると、アシストスプリングとウォームホイールギヤとの係合位置を適切に設定したため、簡単な構成でクラッチ解放時の応答性を向上させ、クラッチ係合時のオーバーシュートを抑制することができ、ウォームギヤとウォームホイールギヤのギヤロックを防止することが可能となる。
まず図1を参照して、本発明のクラッチアクチュエータが適用されるのに適した自動クラッチ付マニュアルトランスミッション(手動変速機)の構成について説明する。クラッチ8はクラッチハウジング1中に収容されており、マニュアルトランスミッションは、トランスミッションケース2内に平行に配置されたメインシャフト(入力シャフト)4とカウンタシャフト(出力シャフト)6を含んでいる。
クラッチ8は図示しないエンジンのクランクシャフト3にボルト5で固定されたフライホイール7を含んでいる。クラッチカバー9がボルト11によりフライホイール7に固定されている。
このクラッチカバー9にはプレッシャプレート13が図示しないリベットにより軸方向に移動可能に取り付けられている。このクラッチカバー13には更に、一対のリング17によりその中間部分が挟持されるように、ダイヤフラムスプリング15が取り付けられている。
プレッシャプレート13は環状突起13aを有しており、この環状突起13aにダイヤフラムスプリング15の外周端部が押圧されている。すなわち、定常状態ではダイヤフラムスプリング15は一対のリング17で挟まれた支点を中心に、梃子の原理でその外周端部がプレッシャプレート13の環状突起13aを押圧するように付勢している。
トランスミッションメインシャフト4の端部近傍には、クラッチディスク19が固定されたハブ21が軸方向摺動可能且つ相対回転不能にスプライン結合されている。クラッチディスク19の前後両面にはフェーシング23が固着されている。
図示したクラッチオン(クラッチが係合された)状態では、ダイヤフラムスプリング15の付勢力によりプレッシャプレート13がクラッチディスク19のフェーシング23に強固に押し付けられ、フライホイール7の回転はクラッチディスク19を介してトランスミッションメインシャフト4に直接伝達される。
クラッチハウジング1と一体的に形成されたスリーブ25にはレリーズベアリング27が摺動可能に取り付けられている。29はクラッチアクチュエータのスレーブシリンダであり、図示しない配管を介して後述するマスターシリンダに接続されている。31はレリーズフォークである。
スレーブシリンダ29が油圧により作動されると、レリーズフォーク31を介してレリーズベアリング25が図で右方向に摺動する。これにより、レリーズベアリング27のインナーレースがダイヤフラムスプリング15の内周端部に当接し、ダイヤフラムスプリング15の内周端部を右方向に押すことにより、ダイヤフラムスプリング15がその支点を中心に回動して、ダイヤフラムスプリング15のプレッシャプレート13への付勢力は解除される。
これにより、クラッチディスク19のフェーシング23に対するプレッシャプレート13の押圧力は解除され、クラッチオフの状態となり、クラッチ8を介したクランクシャフト3の回転力のトランスミッションメインシャフト4への伝達が遮断される。
メインシャフト4はクラッチ8を介して図示しないエンジンに連結され、カウンタシャフト6は、車両の左右の駆動輪に動力を伝達するディファレンシャル装置10のリングギヤ(ファイナルドリブンギヤ)14にファイナルドライブギヤ12を介して連結されている。
メインシャフト4とカウンタシャフト6との間には、前進変速段として、クラッチ8側から順に、1速段G1、2速段G2、3速段G3、4速段G4、5速段G5及び6速段G6が配置されている。また、1速段G1と2速段G2との間には後進段GRが配置されており、このトランスミッションでは前進6段後進1段の変速が行われる。
1速段G1は、メインシャフト4に固定的に取り付けられたドライブギヤ16と、カウンタシャフト6に回転自在に取り付けられたドリブンギヤ18を含んでおり、ドライブギヤ16とドリブンギヤ18は互いに噛み合っている。
2速段G2は、メインシャフト4に固定的に取り付けられたドライブギヤ20と、カウンタシャフト6に回転自在に取り付けられたドリブンギヤ22を含んでおり、ドライブギヤ20とドリブンギヤ22は互いに噛み合っている。
3速段G3は、メインシャフト4に回転自在に取り付けられたドライブギヤ24と、カウンタシャフト6に固定的に取り付けられたドリブンギヤ26を含んでおり、ドライブギヤ24とドリブンギヤ26は互いに噛み合っている。
4速段G4は、メインシャフト4に回転自在に取り付けられたドライブギヤ28と、カウンタシャフト6に固定的に取り付けられたドリブンギヤ30を含んでおり、ドライブギヤ28とドリブンギヤ30は互いに噛み合っている。
5速段G5は、メインシャフト4に回転自在に取り付けられたドライブギヤ32と、カウンタシャフト6に固定的に取り付けられたドリブンギヤ34を含んでおり、ドライブギヤ32とドリブンギヤ34は互いに噛み合っている。
6速段G6は、メインシャフト4に回転自在に取り付けられたドライブギヤ33と、カウンタシャフト6に固定的に取り付けられたドリブンギヤ35を含んでおり、ドライブギヤ33とドリブンギヤ35は互いに噛み合っている。
各変速段の切り換えは、三つのシンクロメッシュ機構36,38,40により行われる。第1のシンクロメッシュ機構36は、1速ドリブンギヤ18と2速ドリブンギヤ22との間におけるカウンタシャフト6上に設けられている。
第2のシンクロメッシュ機構38は、3速ドライブギヤ24と4速ドライブギヤ28との間におけるメインシャフト4上に設けられている。第3のシンクロメッシュ機構40は、5速ドライブギヤ32と6速ドライブギヤ33との間におけるメインシャフト4上に設けられている。
シフトチェンジ時を除いて、メインシャフト4の動力はシンクロメッシュ機構36〜40の操作によって選択された変速段を介して、カウンタシャフト6へ伝達される。ファイナルドライブギヤ12とファイナルドリブンギヤ14の終減速比によって減速された後、ディファレンシャル装置10に伝達される。これによって、駆動輪が前進方向に回転する。
一方、後退時においては、まず全てのシンクロメッシュ機構36〜40は中立状態に設定される。メインシャフト4に固定的に取り付けられた後退用ドライブギヤ42と、シンクロメッシュ機構36のシンクロスリーブ36aに一体的に形成された後退用ドリブンギヤ44とは直接噛み合っていないが一列に並んだ状態となっている。
この状態で、リバースシャフト46に回転自在且つスライド自在に取り付けられたリバースアイドラギヤ48が、リバースフォーク60によりリバースシャフト46上を軸方向にスライドされて、後退用ドライブギヤ42及び後退用ドリブンギヤ44の双方と噛み合う。
これにより、メインシャフト4の動力は、後退用ドライブギヤ42、リバースアイドラギヤ48及び後退用ドリブンギヤ44を介してカウンタシャフト6に伝達される。後退時においては、リバースアイドラギヤ48を介してカウンタシャフト6に動力が伝達されるため、カウンタシャフト6の回転方向は前進時とは逆になり、駆動輪は後退方向に回転する。
尚、図1においては、リバースシャフト46及びリバースアイドラギヤ48の構造を明確にするため、これらを後退用ギヤ42,44の上方に図示しているが、実際には、リバーアイドラギヤ48が両ギヤ42,44の双方と噛み合い可能な位置に存在する点に留意されたい。
上述したシンクロメッシュ機構36,38,40の操作は手動でも自動でも良い。手動の場合には、シフトレバーを操作することによりシフトフォークを介してシンクロメッシュ機構36,38,40が選択的に摺動される。
自動の場合には、車両側の変速指令に基づきモータ等のアクチュエータを駆動し、シンクロメッシュ機構36,38,40を選択的に摺動させる。この場合には、クラッチ8及びトランスミッションの作動が自動化されるため、自動化マニュアルトランスミッション(自動MT)となる。
以下図2乃至図4を参照して、本発明実施形態に係るクラッチアクチュエータ62について詳細に説明する。図2は本発明実施形態の縦断面図である。
クラッチアクチュエータ62のハウジング64には正転及び逆転が可能なモータ66が取り付けられている。モータ66の出力軸には一対のベアリング70,72より回転可能に支持されたシャフト68が連結されている。シャフト68にはウォームギヤ74が形成されている。
ウォームギヤ74にはハウジング64内に回転可能に支持されたウォームホイールギヤ76が噛み合っている。ウォームギヤ74とウォームホイールギヤ76で減速機構を構成する。ウォームホイールギヤ76にはピン80が突設されている。78はプッシュロッドであり、図で左右方向に摺動可能である。
プッシュロッド78は段差78aを有しており、この段差78aにその一端82aが当接するようにピース部材82が例えば圧入されている。しかし、ピース部材82のプッシュロッド78への取り付けは圧入に限定されるものではなく、ピース部材82をプッシュロッド78に挿入した後、溶接等により固定してもよい。
ピース部材82は一対の突起84a,84bを一体的に有している。ウォームホイールギヤ76に突設されたピン80がこれらの突起84a,84bの間に挿入されている。
ハウジング64にはマスターシリンダ86が取り付けられている。マスターシリンダ86にはピストン88が左右に摺動可能に収容されており、ピストン室90内には油が充填されるとともに、リターンスプリング92が配置されてピストン88を図で右方向に付勢している。
マスターシリンダ86のピストン室90は油路94及び図示しない油圧管路を介してスレーブシリンダ29に接続されている。ピストン88を左右に摺動することにより、ピストン室90は油路96を介して図示しないリザーブタンクへ選択的に連通される。
98はアシストスプリングであり、アシストスプリング98とウォームホイールギヤ76との係合点98aが、図示されたマスターシリンダ86のポートオープン位置において、所定角度θだけ進角するように設定されている。98bはアシストスプリング98とハウジング64との係合点である。
従来は、ポートオープン位置において、アシストスプリング98とウォームホイールギヤ76との係合点が、ウォームホイールギヤ76の中心を通る直線上に来るように設定されていた。
図2に示された状態は、マスターシリンダ86のピストン88がピストン室90内の油圧及びリターンスプリング92の付勢力により右方向に摺動されて、ピストン室90が油路96を介してリザーブタンクへ連通されたポートオープン位置を示している。
このポートオープン位置では、ピース部材82の他端(右端)82bがハウジング64の内面に当接するか、或いは若干の隙間を持ってピース部材82の右端82bが配置されている。
次に、図3及び図4を参照して、従来技術と比較した本発明実施形態のアシストスプリング98のスプリング特性について説明する。図3は上述した本発明実施形態のクラッチアクチュエータ62のアシストスプリング特性を示している。102がクラッチレリーズ特性であり、104が従来のアシストスプリングのスプリング特性、110が本発明実施形態のアシストスプリングのスプリング特性を示している。
原点がポートオープン位置を示しており、符号108はクラッチレリーズ作動範囲を、106はクラッチ8がトルク伝達容量を持ち始めるポイント、即ちクラッチ8のタッチポイントを示している。
アシストスプリングを有する従来のクラッチアクチュエータでは、アクチュエータ作動の際の負荷方向を一定にするため、破線104で示すようにレリーズストローク全体にわたりアシストスプリング特性をクラッチレリーズ特性102よりも常に低く設定していた。
このため、マスターシリンダの戻り工程において、マスターシリンダがクラッチ反力によりポートオープン位置を過ぎても過度なスピードでオーバーシュートするのを抑制することができず、ウォームギヤとウォームホイールギヤの噛み込みが起き、アクチュエータが不動となる不具合が発生する恐れがあった。
本実施形態では、図2に示したポートオープン位置において、ウォームホイールギヤ76に取り付けているアシストスプリング98の係合位置98aを所定角度θだけ進角させ、また、アシストスプリング98の荷重を大きく設定することにより、クラッチレリーズ特性とアシストスプリング98のアシスト特性を最適化している。
すなわち、アシストスプリング98によるアシスト力が、オーバーシュート範囲112において、レリーズ特性102よりも大きい領域を有するようにアシストスプリング特性110を設定している。
図3から明らかなように、クラッチレリーズ作動範囲108では符号114で示すようにアシストスプリング98のスプリング力がアシスト力となり、オーバーシュート時には符号116で示すようにスプリング力は反力(抵抗)となる。
このように、ポートオープン位置でアシストスプリングとウォームホイールギヤとの係合位置を所定角度θだけ進角させ、レリーズ特性102よりも大きいアシスト力の領域を設けたので、クラッチ8を解放する際には、応答性を向上することができるとともに、クラッチ8を係合する際には、アシスト力が抵抗(負荷)になるために、オーバーシュートを抑制することができ、ウォームギヤ74とウォームホイールギヤ76との間のギヤロックを防止することができる。
図4は本発明の他の実施形態のアシストスプリング特性を示している。本実施形態では、設定アシストスプリング特性118をクラッチアクチュエータ62の各部のフリクションによるロスを見込んでスプリング力(負荷)を大きく設定する。
このように設定アシストスプリング特性をフリクションロスを見込んで大きく設定すると、ウォームホイールギヤ76上の実アシストトルクは破線120で示すような特性となる。
ウォームホイールギヤ76上の実アシストトルク120が、図3に示した実施例と同様にオーバーシュート範囲でレリーズ特性102よりも大きいアシスト力の領域を有するように設定することもできる。
本実施形態によると、アシストスプリング98のアシスト力を少なくともウォームホイールギヤ76の回転駆動に作用するフリクションロス分はレリーズ特性102よりも大きく設定したので、モータ66による駆動制御でのモータに係る負荷を確実に低減させることができる。
以下、図2に示したクラッチアクチュエータ62の作用について説明する。車両側の変速指令に基づきモータ66に通電されると、モータ66は回転(これを正回転とする)し、モータ66の駆動によりウォームギヤ74が回転する。
ウォームギヤ74の回転は、ウォームギヤ74に噛み合うウォームホイールギヤ76に伝達され、ウォームホイールギヤ76は減速されて回転する。このとき、アシストスプリング98が所定角度θだけ進角されてウォームホイールギヤ76に取り付けられているので、アシストスプリング98がウォームホイールギヤ76の回転をアシストし、応答性を向上することができる。
ウォームホイールギヤ76が矢印77方向(反時計回り方向)に回転すると、ピン80がピース部材82の突起84aを押すことにより、ウォームホイールギヤ76の回転がプッシュロッド78の直線運動に変換されてプッシュロッド78を図で左方向に移動させる。
これにより、プッシュロッド78の左端78bがマスターシリンダ86のピストン88を左方向に押し、ピストン室90内に油圧が発生される。この油圧は油路94及び油圧管路を介して図1に示すスレーブシリンダ29に伝達され、ピストンロッド29aがレリーズフォーク31の上端を図1で左方向に押動する。
これにより、レリーズフォーク31の下端が右方向に移動されて、レリーズベアリング27を右方向に摺動させ、レリーズベアリング27のインナーレースがダイヤフラムスプリング15の内周端部に当接し、ダイヤフラムスプリング15の内周端部を右方向に押すことにより、ダイヤフラムスプリング15がその支点を中心に回動して、ダイヤフラムスプリング15のプレッシャプレート13への付勢力が解除される。
その結果、クラッチディスク19のフェーシング23に対するプレッシャプレート13の押圧力が解除され、クラッチオフの状態となり、クラッチ8を介したエンジン回転力のトランスミッションメインシャフト4への伝達が遮断される。
クラッチ係合時には、ダイヤフラムスプリング15の付勢力によりレリーズベアリング27が左方向に摺動して、レリーズフォーク31を介してスレーブシリンダ29のピストンを圧縮方向に押すため、マスターシリンダ86のピストン室90に圧油が戻される。
この圧油が発生する油圧とリターンスプリング92の付勢力により、マスターシリンダ86のピストン88は図2で右方向に摺動される。このとき、モータ66に正転時とは逆方向に電流を流して、モータ66を逆転させ、ウォームホイールギヤ76をその回転速度を制御しながら時計回り方向に回転させる。
すなわち、ピン80で油圧とリターンスプリング92の付勢力により発生したプッシュロッド78の右方向へのスラスト力を受けながら、モータ66の駆動制御によりウォームホイールギヤ76を逆転させる。
これにより、プッシュロッド78はウォームホイールギヤ76の回転速度に応じた速度で戻されて、クラッチレリーズ作動範囲108を過ぎてオーバーシュートし、ピース部材82の右端82bがハウジング64の内面に当接した位置でプッシュロッド78は停止される。
本実施形態では、アシストスプリング98がポートオープン位置で所定角度θ進角してウォームホイールギヤ76に取り付けられているため、オーバーシュート時にはアシストスプリング98が抵抗(負荷)になるため、オーバーシュートの程度を抑制することができるとともに、ピース部材82がハウジング64内面との衝突時の衝撃を緩和することができ、ウォームギヤ74とウォームホイールギヤ76との間のギヤロックを防止することができる。
本発明のクラッチアクチュエータが適用可能な自動クラッチを有するマニュアルトランスミッションの縦断面図である。 本発明実施形態の縦断面図である。 本発明実施形態のアシストスプリング特性を示す図である。 アシストスプリング特性の他の実施形態を示す図である。
符号の説明
8 クラッチ
27 レリーズベアリング
29 スレーブシリンダ
31 レリーズフォーク
62,62A クラッチアクチュエータ
66 モータ
74 ウォームギヤ
76 ウォームホイールギヤ
78 プッシュロッド
80 ピン
82 ピース部材
84,84a,84b 突起
86 マスターシリンダ
88 ピストン
98 アシストスプリング

Claims (3)

  1. モータと、
    ウォームギヤを有し、前記モータにより駆動されるシャフトと、
    前記ウォームギヤに噛合するウォームホイールギヤと、
    該ウォームホイールギヤの回転駆動力が直進駆動力に変換されて伝達されるロッドとを有し、
    前記モータを駆動制御することにより前記ロッドを介してクラッチを係合、解放可能とするクラッチアクチュエータにおいて、
    前記クラッチを係合する付勢力を発生する付勢手段と、
    該付勢手段の付勢力に抗して前記クラッチの係合状態から解放状態への作動時に、前記モータの駆動制御による前記ウォームホイールギヤの一方向への回転駆動力を前記ロッドに伝達して該ロッドを第1の方向に直線移動させるとともに、前記クラッチの解放状態から係合状態への作動時に前記付勢手段の付勢力を受けながら前記モータの駆動制御により前記ウォームホイールギヤを前記一方向と反対方向に回転して前記ロッドが前記第1の方向と反対方向に戻るのを許容する駆動力伝達手段と、
    前記クラッチの係合状態から解放状態への作動時に、前記モータの駆動制御による前記ウォームホイールギヤの回転駆動力をアシストするアシストスプリングとを備え、
    前記アシストスプリングによるアシスト力は、前記クラッチのタッチポイントからクラッチ係合側において前記付勢手段の付勢力よりも大きい領域を有することを特徴とするクラッチアクチュエータ。
  2. 前記アシストスプリングによるアシスト力が前記付勢手段の付勢力よりも大きい領域では、前記アシストスプリングのアシスト力は少なくとも前記ウォームホイールギヤの回転駆動時に作用するフリクションロス分は前記付勢手段の付勢力よりも大きいことを特徴とする請求項1記載のクラッチアクチュエータ。
  3. 前記アシストスプリングと前記ウォームホイールギヤとの係合位置が、前記アシストスプリングのアシスト力が前記クラッチの係合開始位置から該クラッチの係合側において前記ウォームホイールギヤに作用するように設定されていることを特徴とする請求項1記載のクラッチアクチュエータ。
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