JP2007313199A - 超音波診断装置、超音波画像の収集方法、及び超音波診断装置の制御プログラム - Google Patents

超音波診断装置、超音波画像の収集方法、及び超音波診断装置の制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】フレームレートを向上させつつ、超音波画像の画質低下の防止を図ることができる超音波診断装置を提供することを目的とする。
【解決手段】送受信部3は超音波プローブ2を駆動して、所定数の走査線おきに超音波を送受信して所定範囲を走査し、前の走査で超音波が送受信されなかった走査線に対して、前記所定数の走査線おきに超音波を送受信して所定範囲を走査する。画像生成部4は、所定の走査で得られたデータと、その所定の走査の前の走査で得られたデータとに基づいて、超音波画像データを生成する。
【選択図】図1

Description

この発明は超音波診断装置に関し、特に、超音波の走査に関する。
超音波診断装置は、超音波の送受信を繰り返しながら所定範囲を走査(スキャン)し、その走査で得られたデータに基づいて超音波画像を生成する。超音波を走査することで、いわゆる走査面が形成され、この走査面は複数の走査線(超音波のライン)で構成されている。
従来の超音波診断装置では、走査面を構成する走査線の本数を可変できるものがある(例えば特許文献1)。走査面を構成する走査線の本数が多く、走査線の密度が高いほど、その走査によって得られる超音波画像の画質は向上する。しかしながら、フレームレートは、走査面を構成する走査線の本数に依存し、走査線の本数が多いほど、フレームレートは低下する。一方、走査線の本数が少なく、走査線の密度が低いほど、フレームレートは向上する。
また、従来の超音波診断装置は、フレームレートを向上させるために、走査線の本数を減らして所定範囲を走査し、その走査で得られたデータに基づいて超音波画像を生成していた。例えば、従来の超音波診断装置は、隣り合う走査線上を交互に走査し(以下、「交互スキャン」又は「間引きスキャン」と称する場合がある)、実際に走査することで得られたデータに基づいて超音波画像を生成していた。
この交互スキャン(間引きスキャン)について、図7を参照して説明する。図7は、交互スキャンによって超音波が送受信される走査線を示す模式図である。ここでは、2次元の走査面を走査する場合について説明する。
例えば、1回目のスキャン(走査)では、奇数ラインの走査線101、103、105、107、109、111(実線の走査線)に沿って超音波を送受信して所定範囲100をスキャンし、そのスキャンによって得られたデータに基づいて超音波画像を生成する。そして、2回目のスキャンでは、偶数ラインの走査線102、104、106、108、110(破線の走査線)に沿って超音波を送受信して所定範囲100をスキャンし、そのスキャンによって得られたデータに基づいて超音波画像を生成していた。つまり、1回目と2回目のスキャンにおいて、隣り合う走査線上を交互にスキャンし、実際にスキャンすることで得られたデータに基づいて超音波画像を生成していたことになる。
奇数ラインと偶数ラインの走査線上を交互にスキャンすることで、全走査線のうち半分の走査線をスキャンすればよいため、フレームレートを向上させることができる。しかしながら、半分の走査線をスキャンすることで得られたデータに基づいて超音波画像を生成しているため、データ量が半分になり、その分、超音波画像の画質が低下する問題があった。
以上のように、交互スキャン(間引きスキャン)を実施することで、フレームレートを向上させることができるが、実際のスキャンで得られたデータのみを用いて超音波画像を生成していたため、データ量が減り、その分、超音波画像の画質が低下する問題があった。
特開平9−192130号公報
この発明は上記の問題を解決するものであり、フレームレートを向上させつつ、超音波画像の画質低下の防止を図ることができる超音波診断装置、超音波画像の収集方法及び超音波診断装置の制御プログラムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、所定数の走査線おきに超音波を順次送受信して、所定範囲を走査することで受信データを取得するスキャン手段と、前記受信データを記憶する記憶手段と、前記受信データに基づいて超音波画像データを生成する画像生成手段と、を備え、前記スキャン手段は、前記記憶手段に記憶されている受信データを得るために走査した走査線と異なる走査線について、前記所定数の走査線おきに超音波を順次送受信して、前記所定範囲を走査することで別の受信データを取得し、前記画像生成手段は、前記記憶手段に記憶されている受信データと前記別の受信データとに基づいて超音波画像データを生成することを特徴とする超音波診断装置である。
請求項6に記載の発明は、所定数の走査線おきに超音波を順次送受信して、所定範囲を走査することで受信データを取得する第1のスキャンステップと、前記受信データを記憶手段に記憶する記憶ステップと、前記第1のスキャンステップで走査された走査線と異なる走査線について、前記所定数の走査線おきに超音波を順次送受信して、前記所定範囲を走査することで受信データを取得する第2のスキャンステップと、前記記憶手段に記憶されている受信データと、前記第2のスキャンステップで得られた受信データとに基づいて、超音波画像データを生成する画像生成ステップと、を含み、前記第1のスキャンステップ、前記記憶ステップ、前記第2のスキャンステップ、及び前記画像生成ステップを、繰り返すことを特徴とする超音波画像の収集方法である。
請求項7に記載の発明は、超音波診断装置に、所定数の走査線おきに超音波を順次送受信して、所定範囲を走査することで受信データを取得する第1のスキャン機能と、前記受信データを記憶手段に記憶する記憶機能と、前記第1のスキャン機能で走査された走査線と異なる走査線について、前記所定数の走査線おきに超音波を順次送受信して、前記所定範囲を走査することで受信データを取得する第2のスキャン機能と、前記記憶手段に記憶されている受信データと、前記第2のスキャン機能で得られた受信データとに基づいて、超音波画像データを生成する画像生成機能と、を繰り返して実行させることを特徴とする超音波診断装置の制御プログラムである。
この発明によると、所定数の走査線おきに超音波を送受信して所定範囲を走査することで、フレームレートを向上させることができる。さらに、所定の走査で得られた受信データと、その走査で走査された走査線と異なる走査線を走査することで得られた受信データとに基づいて、超音波画像データを生成することで、データ量の減少を抑えることができるため、超音波画像の画質低下を防止することが可能となる。
(構成)
この発明の実施形態に係る超音波診断装置の構成について、図1を参照して説明する。図1は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。
この実施形態に係る超音波診断装置1は、交互スキャン(間引きスキャン)を実行し、所定のスキャン(走査)で超音波が送受信された走査線上のデータと、そのスキャンで超音波が送受信されなかった走査線であって、そのスキャン以前のスキャンで超音波が送受信された走査線上のデータとに基づいて、超音波画像データを生成する。つまり、超音波診断装置1は、所定のスキャンで走査して走査線上のデータと、そのスキャンで走査した走査線と異なる走査線を走査して得られたデータとに基づいて超音波画像データを生成する。
例えば、超音波診断装置1は、所定数の走査線おきに超音波を順次送受信して所定範囲をスキャンし、そのスキャンによって得られたデータに基づいて超音波画像データを生成する。次に、超音波診断装置1は、前のスキャンで超音波が送受信されなかった走査線に対して、所定数の走査線おきに超音波を順次送受信して所定範囲をスキャンし、所定のスキャンで得られたデータと、前のスキャンで得られたデータとに基づいて、超音波画像データを生成する。換言すると、超音波診断装置1は、前のスキャンで超音波が送受信された走査線と異なる走査線に対して、所定数の走査線おきに超音波を順次送受信して所定範囲をスキャンし、所定のスキャンで得られたデータと、前のスキャンで得られたデータとに基づいて、超音波画像データを生成する。以後、交互スキャンを繰り返して、所定のスキャンで超音波が送受信されなかった走査線上のデータについては、それ以前のスキャンで得られたデータを用いることで、超音波画像データを生成する。
以上のように、交互スキャンを実行することで、1スキャンに要する時間が短縮されるため、フレームレートが向上する。さらに、超音波が送受信されなかった走査線については、以前のスキャンで超音波が送受信された走査線上のデータを用いて超音波画像データを生成することで、データ量の減少を抑えることができ、その結果、超音波画像の画質低下を抑えることが可能となる。以下、超音波診断装置1の各部について説明する。
超音波プローブ2には、超音波振動子が所定方向(走査方向)に配列された、いわゆる1次元超音波プローブ、又は、超音波振動子がマトリックス(格子)状に配列された、いわゆる2次元超音波プローブが用いられる。
送受信部3は、図示しない送信部と受信部とを備えて構成されている。送信部は、制御部6から出力される制御信号に従って、超音波プローブ2に電気信号を供給して超音波を発生させる。制御部6から出力される制御信号には、交互スキャンの条件が含まれている。この交互スキャンの条件には、交互スキャンを行なう範囲を示す情報(その範囲の中心線の角度、及びその範囲の広がり角度)、及び、その領域内における間引きの割合(走査線密度)が含まれている。間引きの割合は、何本の走査線おきに超音波を送受信するかを示す情報である。例えば、2本の走査線おきに超音波を送受信する場合は、間引きの割合は1/2となり、4本の走査線おきに超音波を送受信する場合は、間引きの割合は1/4となる。
送受信部3は、制御部6から出力された制御信号に従って超音波プローブ2を駆動することで、所定数の走査線おきに超音波を送受信して、所定範囲をスキャンする。そして、次のスキャンにおいては、送受信部3は、以前のスキャンで送受信されなかった走査線に対して、所定数の走査線おきに超音波を送受信して、所定範囲をスキャンする。換言すると、次のスキャンにおいては、送受信部3は、以前のスキャンで送受信された走査線と異なる走査線に対して、所定数の走査線おきに超音波を送受信して、所定範囲をスキャンする。以後、送受信部3は、交互スキャンを繰り返すことで、所定範囲をスキャンしていく。
ここで、交互スキャンの具体例について図2及び図7を参照して説明する。図2は、実際にスキャンする走査線と、超音波画像の生成に用いられるデータを説明するための表である。ここでは、2次元の走査面を超音波で走査する場合について説明する。
例えば、2本の走査線のうち1本の走査線の割合で、スキャンを行なう場合について図2(a)を参照して説明する。このスキャンを、以下、便宜的に「1/2スキャン」と称する場合がある。図2(a)に示すように、1回目のスキャンでは、送受信部3は超音波プローブ2を駆動して、奇数ラインの走査線101、103、105、107、109、111(図7中、実線の走査線)に沿って超音波を送受信して所定範囲100をスキャンする。つまり、送受信部3は、2本の走査線おきに超音波を送受信する。そして、2回目のスキャンでは、送受信部3は超音波プローブ2を駆動して、偶数ラインの走査線102、104、106、108、110(図7中、破線の走査線)に沿って超音波を送受信して所定範囲100をスキャンする。そして、以後、奇数ラインと偶数ラインの走査線に沿って、交互にスキャンを実行する。つまり、3回目のスキャンでは、再び、奇数ラインの走査線上を超音波によって送受信し、4回目のスキャンでは、再び、偶数ラインの走査線上を超音波によって送受信する。そして、以後、1回目と2回目のスキャンを順次、繰り返していく。
また、別の例として、4本の走査線のうち1本の走査線の割合で、スキャンを行なう場合について図2(b)を参照して説明する。このスキャンを、以下、便宜的に「1/4スキャン」と称する場合がある。図2(b)に示すように、1回目のスキャンでは、送受信部3は超音波プローブ2を駆動して、1本目の走査線101、及び5本目の走査線105に沿って超音波を送受信して所定範囲100をスキャンする。つまり、送受信部3は、4本の走査線おきに超音波を送受信する。
2回目のスキャンでは、送受信部3は超音波プローブ2を駆動して、1本目の走査線101の隣にある2本目の走査線102、及び5本目の走査線105の隣にある6本目の走査線106に沿って超音波を送受信して所定範囲100をスキャンする。
3回目のスキャンでは、送受信部3は超音波プローブ2を駆動して、2本目の走査線102の隣にある3本目の走査線103、及び6本目の走査線106の隣にある7本目の走査線107に沿って超音波を送受信して所定範囲100をスキャンする。
4回目のスキャンでは、送受信部3は超音波プローブ2を駆動して、3本目の走査線103の隣にある4本目の走査線104、及び7本目の走査線107の隣にある8本目の走査線108に沿って超音波を送受信して所定範囲100をスキャンする。そして、以後、1回目〜4回目のスキャンを順次、繰り返していく。
以上のように、所定数の走査線おきに超音波を送受信して所定範囲をスキャンすることで、1スキャンに要する時間を短縮でき、フレームレートを向上させることができる。
なお、送信部は、クロック発生回路、送信遅延回路、及びパルサ回路を備えている。クロック発生回路は、超音波信号の送信タイミングや送信周波数を決めるクロック信号を発生する回路である。送信遅延回路は、超音波の送信時に遅延を掛けて送信フォーカスを実施する回路である。パルサ回路は、各超音波振動子に対応した個別経路(チャンネル)の数分のパルサを内蔵し、遅延が掛けられた送信タイミングで駆動パルスを発生し、超音波プローブ2の各超音波振動子に供給するようになっている。
また、送受信部3の受信部は、プリアンプ回路、A/D変換回路、及び受信遅延・加算回路を備えている。プリアンプ回路は、超音波プローブ2の各超音波振動子から出力されるエコー信号のゲインを調整する。A/D変換回路は、増幅されたエコー信号をA/D変換する。受信遅延・加算回路は、A/D変換後のエコー信号に対して受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与え、加算する。その加算により、受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。
画像生成部4は、デジタルレシーバ41、信号処理部42、DSC43、及び画像制御部44を備え、送受信部3から出力されたデータに基づいて超音波画像データを生成する。
デジタルレシーバ41は、送受信部3から出力されたデータを受けて、主にフィルタ処理やデジタルゲイン調整などの処理を施す。
信号処理部42は、Bモード処理部、ドプラ処理部又はCFM処理部を備えている。デジタルレシーバ4から出力されたデータはいずれかの処理回路にて所定の処理を施される。Bモード処理回路はエコーの振幅情報の映像化を行い、エコー信号からBモード超音波ラスタデータを生成する。ドプラ処理回路はドプラ偏移周波数成分を取り出し、更にFFT処理等を施して血流情報を有するデータを生成する。カラーモード処理回路は動いている血流情報の映像化を行い、カラー超音波ラスタデータを生成する。血流情報には、速度、分散、パワー等の情報があり、血流情報は2値化情報として得られる。
DSC43(Digital Scan Converter:デジタルスキャンコンバータ)は、直交座標系で表される画像を得るために、超音波ラスタデータを直交座標で表される画像データに変換する(スキャンコンバージョン処理)。DSC43から表示部5に画像データが出力され、表示部5にその画像データに基づく画像が表示される。例えば、DSC43は、Bモード超音波ラスタデータに基づいて2次元情報としての断層像データを生成し、その断層像データを表示部5に出力する。表示部5はその断層像データに基づく断層像を表示する。
画像制御部44は、送受信部3から出力されたデータ、デジタルレシーバ41による処理が施されたデータ、又は信号処理部42による処理が施されたデータのうち、少なくとも1つのデータをデータ記憶部7に記憶させる。さらに、超音波画像データを生成するときに、画像制御部44は、データ記憶部7からデータを取得して、デジタルレシーバ41、信号処理部42、又はDSC43に出力する。
画像生成部4は、所定のスキャンで超音波が送受信された走査線上のデータと、そのスキャンで超音波が送受信されなかった走査線であって、そのスキャン以前のスキャンで超音波が送受信された走査線上のデータとに基づいて、超音波画像データを生成する。つまり、画像生成部4は、所定のスキャンで超音波が送受信されなかった走査線上のデータについては、それ以前のスキャンで得られたデータを用いることで、超音波画像データを生成する。換言すると、画像生成部4は、所定のスキャンで超音波が送受信された走査線上のデータと、そのスキャンで超音波が送受信された走査線と異なる走査線であって、そのスキャン以前のスキャンで超音波が送受信された走査線上のデータとに基づいて、超音波画像データを生成する。
例えば、1/2スキャンが実行された場合、画像生成部4は、1回目のスキャンで得られたデータをデータ記憶部7に記憶させる。そして、2回目のスキャンによってデータが得られると、画像生成部4は、データ記憶部7に記憶されている1回目のデータと、新たに得られた2回目のデータとに基づいて、超音波画像データを生成する。さらに、画像生成部4は、2回目のスキャンで得られたデータをデータ記憶部7に記憶させる。そして、3回目のスキャンによってデータが得られると、画像生成部4は、データ記憶部7に記憶されている2回目のデータと、新たに得られた3回目のデータとに基づいて、超音波画像データを生成する。このように、各スキャンによって超音波が送受信されなかった走査線上のデータについては、前のスキャンによって取得されたデータを用いることで、超音波画像データを生成する。これにより、データ量の減少を抑えることができ、フレームレートを向上させつつ、超音波画像の画質低下を抑えることが可能となる。
ここで、1/2スキャンが実行された場合における、画像生成部4の具体的な処理内容について、図2(a)を参照して説明する。図2(a)に示すように、1回目のスキャンで得られたデータを、データ101a、103a、105a、107a、・・・とする。これらのデータは、奇数ラインの走査線上のデータに相当する。データ101aは、走査線101に沿って超音波を送受信した結果得られたデータであり、データ103a、105a、107a、・・・も、各奇数ラインの走査線に沿って超音波を送受信した結果得られたデータである。
また、2回目のスキャンで得られたデータを、データ102a、104a、106a、108a、・・・とする。これらのデータは、偶数ラインの走査線上のデータに相当する。データ102aは、走査線102に沿って超音波を送受信した結果得られたデータであり、データ104a、106a、108a、・・・も、各偶数ラインの走査線に沿って超音波を送受信した結果得られたデータである。
以後、3回目のスキャンによって得られた奇数ラインの走査線上のデータを、データ101b、103b、105b、107b、・・・とし、4回目のスキャンによって得られた偶数ラインの走査線上のデータを、データ102b、104b、106b、108b、・・・とする。
まず、1回目のスキャンによって奇数ラインの走査線上のデータが得られると、画像制御部44は、1回目のスキャンで得られたデータ(奇数ラインの走査線上のデータ)をデータ記憶部7に記憶させる。図2(a)に示す例では、画像制御部44は、データ101a、103a、105a、107a、・・・をデータ記憶部7に記憶させる。このとき、画像制御部44は、デジタルレシーバ41による処理前のデータ、デジタルレシーバ41の処理後であって、信号処理部42による処理前のデータ、又は、信号処理部42の処理後であって、DSC43による処理前のデータのうち、少なくとも1つのデータをデータ記憶部7に記憶させる。
そして、画像生成部4は、1回目のスキャンで得られたデータ(データ101a、103a、・・・)に基づいて超音波画像データを生成する。つまり、画像生成部4は、送受信部3から出力された1回目のデータに対して、デジタルレシーバ41、信号処理部42、及びDSC43の処理を施すことにより、超音波画像データを生成し、その超音波画像データを表示部5に出力する。これにより、表示部5には、1回目のスキャンに基づく超音波画像が表示される。
次に、2回目のスキャンによって偶数ラインの走査線上のデータが得られると、画像制御部44は1回目のスキャンで得られたデータ(奇数ラインの走査線上のデータ)をデータ記憶部7から読み出して、デジタルレシーバ41、信号処理部42、又はDSC43のいずれかに出力する。例えば、データ記憶部7に記憶されているデータが、デジタルレシーバ41による処理前のデータであれば、画像制御部44は、そのデータをデジタルレシーバ41に出力し、デジタルレシーバ41による処理後のデータであれば、画像制御部44は、そのデータを信号処理部42に出力し、信号処理部42による処理後のデータであれば、画像制御部44は、そのデータをDSC43に出力する。
そして、画像生成部4は、1回目のデータ(奇数ラインの走査線上のデータ)と、新たに得られた2回目のデータ(偶数ラインの走査線上のデータ)とに基づいて、超音波画像データを生成する。つまり、図2(a)に示すように、画像生成部4は、1回目のスキャンで得られたデータ(データ101a、103a、・・・)と、新たに2回目のスキャンで得られたデータ(データ102a、104a、・・・)とに基づいて超音波画像データを生成する。
例えば、データ記憶部7に記憶されている1回目のデータ(奇数ラインの走査線上のデータ)が、デジタルレシーバ41による処理前のデータであれば、画像制御部44は、その1回目のデータ(奇数ラインの走査線上のデータ)をデジタルレシーバ41に出力する。デジタルレシーバ41は、1回目のデータ(奇数ラインの走査線上のデータ)と、新たに得られた2回目のデータ(偶数ラインの走査線上のデータ)に対して所定の処理を施し、処理後のデータを信号処理部42に出力する。そして、信号処理部42及びDSC43は、デジタルレシーバ41から出力されたデータに対して所定の処理を施すことで、超音波画像データを生成する。そして、画像生成部4は、生成した超音波画像データを表示部5に出力する。これにより、表示部5には、1回目のスキャンと2回目のスキャンに基づく超音波画像が表示されることになる。
また、1回目のデータ(奇数ラインの走査線上のデータ)が、信号処理部42による処理前のデータであれば、画像制御部44は、1回目のデータ(奇数ラインの走査線上のデータ)を信号処理部42に出力する。信号処理部42は、1回目のデータ(奇数ラインの走査線上のデータ)と、新たに得られた2回目のデータ(偶数ラインの走査線上のデータ)に対して所定の処理を施し、処理後のデータをDSC43に出力する。そして、DSC43は、信号処理部42から出力されたデータに対して所定の処理を施すことで、超音波画像データを生成する。そして、画像生成部4は、生成した超音波画像データを表示部5に出力する。これにより、表示部5には、1回目のスキャンと2回目のスキャンに基づく超音波画像が表示されることになる。
また、1回目のデータ(奇数ラインの走査線上のデータ)が、信号処理部42による処理後のデータであれば、画像制御部44は、1回目のデータ(奇数ラインの走査線上のデータ)をDSC43に出力する。DSC43は、1回目のデータ(奇数ラインの走査線上のデータ)と、新たに得られた2回目のデータ(偶数ラインの走査線上のデータ)に対して所定の処理を施すことで、超音波画像データを生成する。そして、画像生成部4は、生成した超音波画像データを表示部5に出力する。これにより、表示部5には、1回目のスキャンと2回目のスキャンに基づく超音波画像が表示されることになる。
また、画像制御部44は、新たに得られた2回目のデータ(偶数ラインの走査線上のデータ)をデータ記憶部7に記憶させる。
そして、3回目のスキャンによって奇数ラインの走査線上のデータが得られると、画像生成部4は、新たに得られた3回目のデータ(奇数ラインの走査線上のデータ:データ101b、103b、105b、・・・)と、1つ前のスキャンによって得られた、2回目のデータ(偶数ラインの走査線上のデータ)とに基づいて、超音波画像データを生成し、その超音波画像データを表示部5に出力する。これにより、表示部5には、2回目のデータと3回目のデータに基づく超音波画像が表示されることになる。
以後、新たなスキャンによってデータが得られると、画像生成部4は、その新たに得られたデータと、1つ前のスキャンによって得られたデータとに基づいて、超音波画像データを生成し、この処理を繰り返していく。これにより、間引きスキャンによるデータ量の減少を抑えることができ、超音波画像の画質低下を防止することが可能となる。
また、1/4スキャンが実行された場合、画像生成部4は、1回目、2回目、3回目、及び4回目のスキャンで得られたデータを順次、データ記憶部7に記憶させる。そして、2回目のスキャンによってデータが取得されると、画像生成部4は、データ記憶部7に記憶されている1回目のデータと、新たに得られた2回目のデータとに基づいて、超音波画像データを生成する。そして、3回目のスキャンによってデータが得られると、画像生成部4は、データ記憶部7に記憶されている1回目及び2回目のデータと、新たに得られた3回目のデータとに基づいて、超音波画像データを生成する。さらに、4回目のスキャンによってデータが得られると、画像生成部4は、データ記憶部7に記憶されている1回目、2回目、及び3回目のデータと、新たに得られた4回目のデータとに基づいて、超音波画像データを生成する。このように、各スキャンによって超音波が送受信されなかった走査線上のデータについては、前のスキャンによって取得されたデータを用いることで、超音波画像データを生成する。これにより、データ量の減少を抑えることができ、フレームレートを向上させつつ、超音波画像の画質低下を抑えることが可能となる。
ここで、1/4スキャンが実行された場合における、画像生成部4の具体的な処理内容について、図2(b)を参照して説明する。図2(b)に示すように、1回目のスキャンで得られたデータを、データ101a、105a、・・・とする。データ101aは、走査線101に沿って超音波を送受信した結果得られたデータであり、データ105a、・・・も、各走査線に沿って超音波を送受信した結果得られたデータである。
また、2回目のスキャンで得られたデータを、データ102a、106a、・・・とする。データ102aは、走査線102に沿って超音波を送受信した結果得られたデータであり、データ106a、・・・も、各走査線に沿って超音波を送受信した結果得られたデータである。
さらに、3回目のスキャンで得られたデータを、データ103a、107a、・・・とし、4回目のスキャンで得られたデータを、データ104a、108a、・・・とする。データ103aは、走査線103に沿って超音波を送受信した結果得られたデータであり、データ107a、・・・も、各走査線に沿って超音波を送受信した結果得られたデータである。
以後、5回目のスキャンによって得られたデータを、データ101b、105b、・・・とし、6回目のスキャンによって得られたデータを、データ102b、106b、・・・とする。
まず、1回目のスキャンによってデータが得られると、画像制御部44は、1回目のスキャンで得られたデータ(データ101a、105a、・・・)をデータ記憶部7に記憶させる。このとき、画像制御部44は、デジタルレシーバ41による処理前のデータ、デジタルレシーバ41の処理後であって、信号処理部42による処理前のデータ、又は、信号処理部42の処理後であって、DSC43による処理前のデータのうち、少なくとも1つのデータ記憶部7に記憶させる。
そして、画像生成部4は、1回目のスキャンで得られたデータ(データ101a、105a、・・・)に基づいて超音波画像データを生成する。つまり、画像生成部4は、送受信部3から出力された1回目のデータに対して、デジタルレシーバ41、信号処理部42、及びDSC43の処理を施すことにより、超音波画像データを生成し、その超音波画像データを表示部5に出力する。これにより、表示部5には、1回目のスキャンに基づく超音波画像が表示される。
次に、2回目のスキャンによってデータ(データ102a、104a、・・・)が得られると、画像制御部44は、データ記憶部7から1回目のスキャンで得られたデータ(データ101a、105a、・・・)を読み出して、デジタルレシーバ41、信号処理部42、又はDSC43のいずれかに出力する。例えば、データ記憶部7に記憶されているデータが、デジタルレシーバ41による処理前のデータであれば、画像制御部44は、そのデータをデジタルレシーバ41に出力し、デジタルレシーバ41による処理後のデータであれば、画像制御部44は、そのデータを信号処理部42に出力し、信号処理部42による処理後のデータであれば、画像制御部44は、そのデータをDSC43に出力する。
そして、画像生成部4は、1回目のデータと、新たに得られた2回目のデータとに基づいて、超音波画像データを生成する。つまり、図2(b)に示すように、画像生成部4は、1回目のスキャンで得られたデータ(データ101a、105a、・・・)と、新たに2回目のスキャンで得られたデータ(データ102a、106a、・・・)とに基づいて超音波画像データを生成する。
例えば、データ記憶部7に記憶されている1回目のデータが、デジタルレシーバ41による処理前のデータであれば、画像制御部44は、その1回目のデータをデジタルレシーバ41に出力する。デジタルレシーバ41は、1回目のデータと、新たに得られた2回目のデータに対して所定の処理を施し、処理後のデータを信号処理部42に出力する。そして、信号処理部42及びDSC43は、デジタルレシーバ41から出力されたデータに対して所定の処理を施すことで、超音波画像データを生成する。そして、画像生成部4は、生成した超音波画像データを表示部5に出力する。これにより、表示部5には、1回目のスキャンと2回目のスキャンに基づく超音波画像データが生成される。
また、1回目のデータが、信号処理部42による処理前のデータであれば、画像処理部44は、1回目のデータを信号処理部42に出力する。信号処理部42は、1回目のデータと、新たに得られた2回目のデータに対して所定の処理を施し、処理後のデータをDSC43に出力する。そして、DSC43は、信号処理部42から出力されたデータに対して所定の処理を施すことで、超音波画像データを生成する。そして、画像生成部4は、生成した超音波画像データを表示部5に出力する。これにより、表示部5には、1回目のスキャンと2回目のスキャンに基づく超音波画像が表示されることになる。
また、1回目のデータが、信号処理部42による処理後のデータであれば、画像制御部44は、1回目のデータをDSC43に出力する。DSC43は、1回目のデータと、新たに得られた2回目のデータに対して所定の処理を施すことで、超音波画像データを生成する。そして、画像生成部4は、生成した超音波画像データを表示部5に出力する。これにより、表示部5には、1回目のスキャンと2回目のスキャンに基づく超音波画像が表示されることになる。
また、画像制御部44は、新たに得られた2回目のデータをデータ記憶部7に記憶させる。
そして、3回目のスキャンによってデータ(データ103a、107a、・・・)が得られると、画像生成部4は、新たに得られた3回目のデータと、以前に得られた1回目及び2回目のデータとに基づいて、超音波画像データを生成する。そのために、画像制御部44は、データ記憶部7から1回目のデータと2回目のデータを読み出して、デジタルレシーバ41、信号処理部42、又はDSC43に出力する。そして、上述した1回目と2回目のデータと同様に、画像生成部4は、1回目、2回目、及び3回目のデータに基づいて超音波画像データを生成し、その超音波画像データを表示部5に出力する。これにより、表示部5には、1回目、2回目、及び3回目のデータに基づく超音波画像が表示されることになる。また、画像制御部44は、新たに得られた3回目のデータをデータ記憶部7に記憶させる。
さらに、4回目のスキャンによってデータ(データ104a、108a、・・・)が得られると、画像生成部4は、新たに得られた4回目のデータと、以前に得られた1回目、2回目及び3回目のデータとに基づいて、超音波画像データを生成する。そのために、画像制御部44は、データ記憶部7から1回目、2回目、及び3回目のデータを読み出して、デジタルレシーバ41、信号処理部42、又はDSC43に出力する。そして、画像生成部4は、1回目、2回目、3回目、及び4回目のデータに基づいて超音波画像データを生成し、その超音波画像データを表示部5に出力する。これにより、表示部5には、1回目、2回目、3回目、及び4回目のデータに基づく超音波画像が表示されることになる。また、画像制御部44は、新たに得られた4回目のデータをデータ記憶部7に記憶させる。
そして、5回目のスキャンによってデータが得られると、画像生成部4は、5回目のデータ(データ101b、105b、・・・)と、以前のスキャンによって得られた、2回目、3回目、及び4回目のデータとに基づいて、超音波画像データを生成する。さらに、6回目のスキャンによってデータが得られると、画像生成部4は、6回目のデータ(データ102b、106b、・・・)と、以前のスキャンによって得られた、3回目、4回目、及び5回目のデータとに基づいて、超音波画像データを生成する。
以後、新たなスキャンによってデータが得られると、画像生成部4は、新たに得られたデータと、そのスキャンで超音波が送受信されなかった走査線上のデータであって、以前のスキャンで得られたデータとに基づいて、超音波画像データを生成し、この処理を繰り返していく。これにより、間引きスキャンによるデータ量の減少を抑えることができ、超音波画像の画質低下を防止することが可能となる。
制御部6は、上述した交互スキャンの条件を制御信号に含ませて、その制御信号を送受信部3に出力する。また、制御部6は、超音波診断装置1の各部を制御する。なお、超音波プローブ2、送受信部3及び制御部6が、この発明の「スキャン手段」に相当する。
(交互スキャンを行なう範囲の設定)
また、上述した例では、全走査線を対象として交互スキャンを実行したが、この実施形態に係る超音波診断装置1は、一部の走査線を対象として交互スキャンを実行してもよい。例えば、関心領域(ROI)を設定し、その関心領域の内側については、走査線を間引かずに通常のスキャンを実行し、関心領域の外側については、交互スキャンを実行するようにしてもよい。1例について、図3を参照して説明する。図3は、関心領域(ROI)と交互スキャンを行なう範囲を説明するための模式図である。
例えば、操作者が入力手段としてのユーザインタフェース(図示しない)を用いて、所定範囲100内に関心領域(ROI)120を設定した場合、送受信部3は超音波プローブ2を駆動して、関心領域120の外側の範囲については交互スキャンを実行し、内側の範囲については通常のスキャンを実行する。
ユーザインタフェースを用いて関心領域120が設定されると、ユーザインタフェースから制御部6に関心領域120の座標情報が出力される。制御部6は、その座標情報に基づいて関心領域120を含む走査線の範囲(超音波の偏向角度に相当する)を求める。そして、制御部6は、関心領域120の外側の範囲を示す情報(超音波の偏向角度に相当する)と、その外側の範囲における、走査線の間引きの割合を示す情報とを制御信号に含ませて送受信部3に出力する。
図3に示す例では、関心領域120を含む範囲121に含まれる走査線に対しては、通常のスキャンを実行し、その範囲121の外側にある範囲122及び範囲123に含まれる走査線に対しては、交互スキャンを実行する。制御部6は、範囲122及び範囲123を示す情報(それらの範囲に対応する超音波の偏向角度)と、範囲122及び範囲123における走査線の間引きの割合を示す情報とを含む制御信号を送受信部3に出力する。これにより、範囲122及び範囲123に含まれる走査線については、交互スキャンが実行され、関心領域120を含む範囲121に対しては、通常のスキャンが実行されることになる。
例えば、心臓などの部位のように動きがある部位であって、形態の変化が速い部位に対しては、関心領域を設定することで、交互スキャンを実行せずに通常スキャンを実行し、その周辺の部位であって注目しない部位に対しては、交互スキャンを実行する。つまり、データの時間的変化が少ない部分に対して交互スキャンを実行することになる。このように、データが時間的に変化している部分については通常スキャンを実行し、時間的変化が少ない部分については交互スキャンを実行することにより、フレームレートを向上させ、画像全体の画質の低下を防止することが可能となる。
(交互スキャンを行なう範囲の自動設定)
また、交互スキャンを行なう範囲を自動的に設定するようにしてもよい。図1に示す演算部8は、交互スキャンを行なう範囲を自動的に決定する。演算部8は、例えば、全走査線を超音波で送受信して所定範囲をスキャンすることで得られたデータと、所定時間後に同様に全走査線をスキャンして得られたデータとに基づいて、データの時間的変化を求め、時間的変化がない範囲を、交互スキャンを行なう範囲に決定する。
演算部8は、具体的には、差分算出部81と比較判断部82とを備えて構成されている。差分算出部81は、全走査線を超音波で送受信して所定範囲をスキャンすることで得られたデータ(信号強度や輝度値など)と、所定時間後に得られたデータとの差分を算出する。比較判断部82は、差分算出部81によって得られた差分と、予め設定された閾値とを比較する。この閾値は、データの変化の有無を判断する規準となり、操作者によって任意の値に設定することができる。そして、比較判断部82は、差分が閾値以上となる範囲を、データが時間的に変化した範囲であると判断し、その範囲を通常スキャンの対象範囲に決定する。一方、比較判断部82は、差分が閾値未満となる範囲を、データが時間的に変化しない範囲であると判断し、その範囲を交互スキャンの対象範囲に決定する。
例えば、心臓などの部位について得られた差分が閾値以上になるように、閾値を設定する。これにより、動きのある部位(時間的に変化する範囲)については、通常スキャンが実行され、動きが少ない部位(時間的変化が少ない範囲)については、交互スキャンが実行されることになる。
演算部8は、データが時間的に変化しない範囲の座標情報を制御部6に出力する。制御部6は、その座標情報に基づいて、データが時間的に変化しない範囲を含む走査線の範囲(超音波の偏向角度に相当する)を求める。そして、制御部6は、その走査線の範囲を示す情報(超音波の偏向角度に相当する)と、その範囲内における、走査線の間引きの割合を示す情報とを制御信号に含ませて送受信部3に出力する。
送受信部3は、制御部6からの制御信号に従って超音波プローブ2を駆動し、その走査線の範囲については、制御信号に含まれる間引きの割合に従って交互スキャンを実行し、その他の範囲については、交互スキャンではなく、全ての走査線に沿って超音波を送受信させる(通常のスキャン)。
これにより、データの時間的変化が少ない部分については、交互スキャンが実行され、データが時間的に変化する部分については、通常のスキャンが実行されることになる。データが時間的に変化しない部分(差分が閾値未満の部分)は、画像の変化が少ない部分であるため、以前のスキャンで得られたデータを用いて超音波画像データを生成しても、診断に与える影響は少ないと考えられる。従って、データが時間的に変化しない部分について交互スキャンを実行することにより、フレームレートを向上させる。一方、データが時間的に変化する部分(差分が閾値以上の部分)は、画像の変化が多い部分であるため、通常のスキャンを実行する。
以上のように、データが時間的に変化している部分については、通常のスキャンを実行し、データが時間的に変化していない部分については、交互スキャンを実行することで、フレームレートを向上させ、画像全体の画質の低下を防止することが可能となる。
(間引きの割合の設定)
また、間引きの割合は、操作者が任意に設定することができる。つまり、操作者は、何本の走査線おきに超音波を送受信するかを任意に設定することができる。例えば、操作者はユーザインタフェース(図示しない)を用いて、間引きの割合を入力すると、制御部6は、その間引きの割合を制御信号に含ませて送受信部3に出力する。具体的には、操作者がユーザインタフェースを用いて、間引きの数として「2」を入力すると、制御部6は、間引きの割合(1/2)を制御信号に含ませて送受信部3に出力する。これにより、1/2スキャンが実行されることになる。また、間引きの数として「4」が入力されると、制御部6は、間引きの割合(1/4)を制御信号に含ませて送受信部3に出力する。これにより、1/4スキャンが実行されることになる。
(間引きの割合の自動設定)
また、交互スキャンを行なう際の間引きの割合を自動的に設定してもよい。図1に示す演算部8は、交互スキャンを行なう際の間引きの割合(走査線密度の数)を自動的に決定する。演算部8は、例えば、全走査線を超音波で送受信して所定範囲をスキャンすることで得られたデータと、所定時間後に同様に全走査線をスキャンして得られたデータとに基づいて、データの時間的変化を求め、その時間的変化に基づいて、間引きの割合を求める。
差分算出部81は、全走査線を超音波で送受信して所定範囲をスキャンすることで得られたデータ(信号強度や輝度値など)と、次のスキャンで得られたデータとの差分を算出する。比較判断部82は、差分算出部81によって得られた差分と、予め設定された閾値とを比較する。この閾値は、データの変化の有無を判断する基準となる。そして、比較判断部82は、その差分が閾値未満となるスキャンが何回続いたかによって、交互スキャンにおける間引きの割合を決定する。換言すると、比較判断部82は、差分が閾値以上となるまでに実行されたスキャンの回数に基づいて、交互スキャンにおける間引きの割合を決定する。この交互スキャンにおける間引きの割合が、この発明の「次の走査における所定数」に相当する。
差分算出部81は、例えば、第1回目のスキャンで得られたデータを基準データとし、第2回目以降のスキャンで得られたデータと、その基準データとの差分を算出する。そして、比較判断部82は、その差分が閾値未満であるスキャンが何回続いたかによって、交互スキャンにおける間引きの割合を決定する。そして、演算部8は、決定した間引きの割合を示す情報を制御部6に出力する。
例えば、1回目のデータと2回目のデータとの差分が、閾値以上となった場合は、データに時間的変化があるとして、比較判断部82は、通常スキャンを行なうことに決定する。そして、演算部8は、比較判断部82による判断結果(通常スキャン)を制御部6に出力する。これにより、送受信部3は超音波プローブ2を駆動して、通常スキャンを実行することになる。
一方、1回目のデータと2回目のデータとの差分が閾値未満で、1回目のスキャンのデータと3回目のスキャンのデータとの差分が閾値以上となった場合は、3回目のスキャンでデータに変化が発生したとして、比較判断部82は、間引きの割合を「1/2」とする。つまり、比較判断部82は、走査線の数を半分にしてスキャンを行うことに決定する(1/2スキャン)。そして、演算部8は、比較判断部82による判断結果(1/2スキャン)を制御部6に出力する。制御部6は、間引きの割合(1/2)を制御信号に含ませて送受信部3に出力する。これにより、送受信部3は超音波プローブ2を駆動して、1/2スキャンを実行することになる。
さらに、1回目のスキャンのデータと4回目のスキャンのデータとの差分が初めて閾値以上となった場合は、4回目のスキャンでデータに変化が発生したとして、比較判断部82は、間引きの割合を「1/3」とする。つまり、比較判断部82は、走査線の数を1/3にしてスキャンを行うことを決定する(1/3スキャン)。そして、演算部8は、比較判断部82による判断結果(1/3スキャン)を制御部6に出力する。制御部6は、間引きの割合(1/3)を制御信号に含ませて送受信部3に出力する。これにより、送受信部3は超音波プローブ2を駆動して、1/3スキャンを実行することになる。
また、個々の走査線ごとに、間引きの割合を自動的に設定してもよい。演算部8は、例えば、全走査線を超音波で送受信して所定範囲をスキャンすることで得られたデータと、所定時間後に同様に全走査線をスキャンして得られたデータとに基づいて、データの時間的変化を求め、その時間的変化に基づいて、走査線ごとの間引きの割合を求める。
差分算出部81は、全走査線を超音波で送受信して所定範囲をスキャンすることで得られたデータ(信号強度や輝度値など)と、次のスキャンで得られたデータとに基づいて、個々の走査線のデータについて差分を算出する。
比較判断部82は、個々の走査線について求められた差分が閾値未満となるスキャンが何回続いたかによって、個々の走査線に対する間引きの割合を決定する。換言すると、比較判断部82は、個々の走査線について求められた差分が、閾値以上となるまでに実行されたスキャンの回数に基づいて、個々の走査線に対する間引きの割合を決定する。なお、個々の走査線に対する間引きの割合が、この発明の「走査線ごとの所定数」に相当する。
差分算出部81は、例えば、1回目のスキャンで得られた各走査線のデータを基準データとし、第2回目以降のスキャンで得られた各走査線のデータとに基づいて、個々の走査線のデータについて差分を算出する。そして、比較判断部82は、その差分が閾値未満であるスキャンが何回続いたかによって、個々の走査線に対する間引きの割合を決定する。
例えば、差分算出部81は、1回目のスキャンで得られた走査線101上のデータと、2回目のスキャンで得られた走査線101上のデータとの差分を求める。そして、走査線101上のデータの差分が閾値以上となった場合に、比較判断部82は、データに時間的変化があるとして、走査線101については通常スキャンを行なうことに決定する。
一方、走査線101上のデータの差分が閾値未満で、1回目のスキャンで得られた走査線101上のデータと、3回目のスキャンで得られた走査線101上のデータとの差分が閾値以上となった場合は、3回目のスキャンでデータに変化が発生したとして、比較判断部82は、走査線101については間引きの割合を「1/2」とする。つまり、比較判断部82は、2回のスキャンのうち1回の割合で、走査線101に対して超音波を送受信することを決定する(走査線101については1/2スキャン)。
差分算出部81及び比較判断部82は、他の走査線についても、差分と閾値とを比較することで、個々の走査線に対する間引きの割合を決定する。
例えば、走査線102上のデータについては、1回目のスキャンで得られた走査線102上のデータと、4回目のスキャンで得られた走査線102上のデータとの差分が閾値以上となった場合は、4回目のスキャンでデータに変化が発生したとして、比較判断部82は、走査線102については間引きの割合を「1/3」とする。つまり、比較判断部82は、3回のスキャンのうち1回の割合で、走査線102に対して超音波を送受信することを決定する(走査線102については1/3スキャン)。
そして、演算部8は、比較判断部82による判断結果(走査線ごとの間引きの割合)を制御部6に出力する。制御部6は、走査線ごとの間引きの割合を制御信号に含ませて送受信部3に出力する。これにより、送受信部3は超音波プローブ2を駆動して、走査線ごとに間引きの割合を変えてスキャンを実行することになる。
以上の演算結果を図6に示す。図6は、個々の走査線についての間引きの割合を説明するための模式図である。例えば、走査線101に対しては1/2スキャンを実行し、走査線102に対しては1/3スキャンを実行し、走査線103に対しては1/4スキャンを実行し、走査線104に対しては1/2スキャンを実行し、走査線105に対しては1/2スキャンを実行する。つまり、送受信回路3は、走査線101に対しては、2回のスキャンのうち1回の割合で超音波ビームを送信し、走査線102に対しては、3回のスキャンのうち1回の割合で超音波ビームを送信し、走査線103に対しては、4回のスキャンのうち1回の割合で超音波ビームを送信する。
また、操作者によって深さ方向の所定範囲が指定された場合に、演算部8が、その所定範囲に含まれるデータに基づいて、各走査線に対する間引きの割合を決定してもよい。
なお、超音波診断装置1に演算部8を設けなくてもよい。つまり、超音波診断装置1は、交互スキャンを行なう範囲を自動的に決定しなくてもよく、また、交互スキャンを行なう際の間引きの割合を自動的に決定しなくてもよい。従って、演算部8が設けられていない超音波診断装置であっても、この発明の超音波診断装置の範囲に含まれる。
また、制御部6及び演算部8は、ハードウェアで構成さていてもよく、ソフトウェアで構成されていてもよい。例えば、制御部6及び演算部8がCPUで構成され、記憶部(図示しない)に記憶されている制御プログラムを実行することで、制御部6及び演算部8の各機能を実行するようにしてもよい。
(動作)
次に、この発明の実施形態に係る超音波診断装置の動作(超音波画像の収集方法)について、図4及び図5を参照して説明する。図4及び図5は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置による一連の動作を示すフローチャートである。まず、交互スキャンを実行する場合の処理の流れについて、図4を参照して説明する。次に、交互スキャンを行なう範囲、又は交互スキャンを行なう際の間引きの割合を自動的に決定する処理の流れについて、図5を参照して説明する。
(ステップS01)
送受信部3は、制御部6から出力された制御信号に従って超音波プローブ2を駆動して、交互スキャンを実行する。ここでは、1例として、1/2スキャンが実行される場合について説明する。1/2スキャンを実行する場合、送受信部3は、図2(a)の表に示すように、1回目のスキャンで奇数ラインの走査線に沿って超音波を送受信することで、所定範囲を走査し、2回目のスキャンで偶数ラインの走査線に沿って超音波を送受信することで、所定範囲を走査する。そして、送受信部3は、以後、奇数ラインと偶数ラインの走査線を交互に走査する。
(ステップS02、S03)
送受信部3から出力されたデータであって、デジタルレシーバ41による処理前のデータをデータ記憶部7に記憶する場合は(ステップS02、Yes)、画像制御部44は、デジタルレシーバ41による処理前のデータをデータ記憶部7に記憶させる(ステップS03)。
例えば、1回目のスキャンが実行されて奇数ラインのデータ(データ101a、103a、105a、・・・)が得られると、画像制御部44は、その1回目のデータ(奇数ラインのデータ)であって、デジタルレシーバ41による処理前のデータをデータ記憶部7に記憶させる。また、2回目のスキャンが実行されて偶数ラインのデータ(データ102a、104a、106a、・・・)が得られると、画像制御部44は、その2回目のデータ(偶数ラインのデータ)であって、デジタルレシーバ41による処理前のデータをデータ記憶部7に記憶させる。3回目以降のスキャンについても、画像制御部44は、得られたデータであって、デジタルレシーバ41による処理前のデータをデータ記憶部7に記憶させる。
(ステップS04)
そして、画像制御部44は、以前にスキャンすることで得られたデータをデータ記憶部7から取得してデジタルレシーバ41に出力する。例えば、現在のスキャンが2回目のスキャンである場合は、画像制御部44は、1回目のデータ(奇数ラインのデータ)であって、デジタルレシーバ41による処理前のデータをデータ記憶部7から取得してデジタルレシーバ41に出力する。
(ステップS05)
デジタルレシーバ41は、送受信部3から出力された2回目のデータ(偶数ラインのデータ)と、画像制御部44によってデータ記憶部7から取得された1回目のデータ(奇数ラインのデータ)に対して、フィルタ処理やゲイン処理などの所定の処理を施す。また、デジタルレシーバ41による処理前のデータをデータ記憶部7に記憶しない場合は(ステップS02、No)、デジタルレシーバ41は、送受信部3から出力された2回目のデータに対して所定の処理を施す。
(ステップS06、S07)
そして、デジタルレシーバ41による処理後のデータであって、信号処理部42による処理前のデータをデータ記憶部7に記憶する場合は(ステップS06、Yes)、画像制御部44は、デジタルレシーバ41による処理後のデータであって、信号処理部42による処理前のデータをデータ記憶部7に記憶させる(ステップS07)。
例えば、1回目のスキャンが実行されて奇数ラインのデータ(データ101a、103a、105a、・・・)が得られると、画像制御部44は、その1回目のデータ(奇数ラインのデータ)であって、デジタルレシーバ41による処理後のデータをデータ記憶部7に記憶させる。また、2回目のスキャンが実行されて偶数ラインのデータ(データ102a、104a、106a、・・・)が得られると、画像制御部44は、その2回目のデータ(偶数ラインのデータ)であって、デジタルレシーバ41による処理後のデータをデータ記憶部7に記憶させる。3回目以降のスキャンについても、画像制御部44は、得られたデータであって、デジタルレシーバ41による処理後のデータをデータ記憶部7に記憶させる。
(ステップS08)
そして、画像制御部44は、以前にスキャンすることで得られたデータをデータ記憶部7から取得して信号処理部42に出力する。例えば、現在のスキャンが2回目のスキャンである場合は、画像制御部44は、1回目のデータ(奇数ラインのデータ)であって、デジタルレシーバ41による処理後のデータをデータ記憶部7から取得して信号処理部42に出力する。
(ステップS09)
信号処理部42は、デジタルレシーバ41から出力された2回目のデータ(偶数ラインのデータ)と、画像制御部44によってデータ記憶部7から取得された1回目のデータ(奇数ラインのデータ)に対して、所定の処理を施す。また、デジタルレシーバ41による処理後のデータをデータ記憶部7に記憶しない場合は(ステップS06、No)、信号処理部42は、デジタルレシーバ41から出力された2回目のデータに対して所定の処理を施す。
(ステップS10、S11)
そして、信号処理部42による処理後のデータであって、DSC43による処理前のデータをデータ記憶部7に記憶する場合は(ステップS10、Yes)、画像制御部44は、信号処理部42による処理後のデータであって、DSC43による処理前のデータをデータ記憶部7に記憶させる(ステップS11)。
例えば、1回目のスキャンが実行されて奇数ラインのデータ(データ101a、103a、105a、・・・)が得られると、画像制御部44は、その1回目のデータ(奇数ラインのデータ)であって、信号処理部42による処理後のデータをデータ記憶部7に記憶させる。また、2回目のスキャンが実行されて偶数ラインのデータ(データ102a、104a、106a、・・・)が得られると、画像制御部44は、その2回目のデータ(偶数ラインのデータ)であって、信号処理部42による処理後のデータをデータ記憶部7に記憶させる。3回目以降のスキャンについても、画像制御部44は、得られたデータであって、信号処理部42による処理後のデータをデータ記憶部7に記憶させる。
(ステップS12)
そして、画像制御部44は、以前にスキャンすることで得られたデータをデータ記憶部7から取得してDSC43に出力する。例えば、現在のスキャンが2回目のスキャンで在る場合は、画像制御部44は、1回目のデータ(奇数ラインのデータ)であって、信号処理部42による処理後のデータをデータ記憶部7から取得してDSC43に出力する。
(ステップS13)
DSC43は、信号処理部43から出力された2回目のデータ(偶数ラインのデータ)と、画像制御部44によってデータ記憶部7から取得された1回目のデータ(奇数ラインのデータ)に対して、デジタルスキャンコンバータ処理を施すことにより、超音波画像データを生成し、その超音波画像データを表示部5に出力する。また、信号処理部42による処理後のデータをデータ記憶部7に記憶しない場合は(ステップS10、No)、DSC43は、信号処理部43から出力された2回目のデータに対して所定の処理を施すことにより、超音波画像データを生成する。
(ステップS14)
画像生成部4から表示部5に超音波画像データが出力されると、表示部5には、その超音波画像データに基づく超音波画像が表示される。例えば、2回目のスキャンによって得られたデータと、1回目のスキャンによって得られたデータとに基づく超音波画像が表示部5に表示される。
以上のように、交互スキャンを実行することでフレームレートを向上させることができ、さらに、超音波を送受信しなかった走査線については、以前のスキャンで得られたデータを用いることで、データ量の減少を抑制することができるため、超音波画像の画質低下を防止することが可能となる。
次に、交互スキャンを行なう範囲、及び間引きの割合を自動的に決定する処理の流れについて、図5を参照して説明する。
(ステップS20)
まず、操作者がユーザインタフェース(図示しない)を用いて、交互スキャン又は通常のスキャンのいずれかを選択する(ステップS20)。
(ステップS21)
交互スキャンの実行が選択された場合(ステップS20、Yes)、制御部6は、全走査線に対する超音波の送受信の指示を含む制御信号を送受信部3に出力する。送受信部3はその制御信号を受けると、超音波プローブ2を駆動して、全走査線に沿って超音波を送受信することで所定範囲を走査する。画像制御部44は、この走査で得られたデータをデータ記憶部7に記憶させる。また、画像制御部44は、1回目のスキャンで得られたデータを基準データとしてデータ記憶部7に記憶させる。
(ステップS22、S23)
そして、操作者がユーザインタフェース(図示しない)を用いて、交互スキャンの範囲の自動設定、又は間引きの割合の自動設定を選択すると(ステップS22、Yes)、演算部8が交互スキャンの範囲、又は間引きの割合を求める。具体的には、差分算出部81は、全走査線を超音波で送受信して所定範囲をスキャンすることで得られたデータと、データ記憶部7に記憶されている以前にスキャンすることで得られたデータとの差分を算出する(ステップS23)。例えば、差分算出部81は、新たなスキャンで得られたデータと、データ記憶部7に記憶されている基準データ(1回目のデータ)の差分を算出する。
(ステップS24)
そして、比較判断部82は、差分算出部81によって得られた差分と、予め設定された閾値とを比較する。
(ステップS25、S26)
比較判断部82によって、差分が閾値以上であると判断されると(ステップS25、Yes)、演算部8は、新たなスキャンで得られたデータを基準データとしてデータ記憶部7に記憶させる(ステップS26)。これにより、基準データの更新を行う。
(ステップS27)
そして、比較判断部82は、差分と閾値とを比較した結果に基づいて、交互スキャンの範囲、又は間引きの割合を自動的に決定する。例えば、比較判断部82は、差分が閾値未満となる部分を、交互スキャンを実行する範囲に決定し、差分が閾値以上となる部分を、通常スキャンを実行する範囲に決定する。
また、比較判断部82は、差分が閾値未満となるスキャンが何回続いたかによって、交互スキャンにおける間引きの割合を決定する。例えば、1回目のデータ(基準データ)と3回目のデータとの差分が初めて閾値以上となった場合は、比較判断部82は、間引きの割合を「1/2」とする。一方、1回目のデータ(基準データ)と4回目のデータとの差分が初めて閾値以上となった場合は、比較判断部82は、間引きの割合を「1/3」とする。
(ステップS28)
そして、制御部6は、演算部8によって求められた交互スキャンを行なう範囲、又は間引きの割合を制御信号に含ませて送受信部3に出力する。
(ステップS29)
送受信部3は、制御部6から出力された制御信号に従って超音波プローブ2を駆動して、交互スキャンを実行する。例えば、交互スキャンを実行する範囲が演算部8によって求められた場合、送受信部3は、その範囲について交互スキャンを実行することになる。また、間引きの割合が演算部8によって求められた場合、送受信部3は、その間引きの割合に従って交互スキャンを実行することになる。
以上のように、演算部8を設けることで、交互スキャンを実行する範囲、又は間引きの割合を自動的に決定することができる。
(変形例)
また、上記の実施形態では、2次元の走査面を超音波で走査する場合について説明したが、いわゆる並列同時受信や、3次元的に走査を行う超音波診断装置にも、上記実施形態の処理を適用することができる。
(並列同時受信の場合)
並列同時受信を行う場合、送受信部3は、所定数の走査線を束にして、所定数の束おきに超音波を順次送受信して所定範囲を走査し、前の走査で超音波が送受信されなかった走査線の束に対して、所定数の束おきに超音波を順次送受信して所定範囲を走査する。そして、画像生成部4は、所定の走査で得られたデータと、その所定の走査の前の走査で得られたデータとに基づいて、超音波画像データを生成する。
例えば、送受信部3は、4本の走査線を1つの束として、その1つの束を単位として交互スキャンを実行する。そして、上記実施形態と同様に、1回目のスキャンでは、送受信部3は、奇数束に沿って超音波を送受信することで所定範囲を走査し、2回目のスキャンでは、送受信部3は、偶数束に沿って超音波を送受信することで所定範囲を走査する。これにより、送受信部3は、4本の走査線に沿って超音波を送受信することで得られたデータを1束のデータとして受信する。画像生成部4は、上記実施形態と同様に、奇数束のデータと偶数束のデータとに基づいて超音波画像データを生成する。このように、並列同時受信を行う場合であっても、交互スキャンを実行することができ、フレームレートを向上させつつ、超音波画像の画質低下を防止することが可能となる。
(3次元的に走査を行う超音波診断装置の場合)
また、2次元超音波プローブ、又は揺動可能な1次元超音波プローブを備えて、3次元的に走査を行う超音波診断装置であっても、上記実施形態と同じ処理を行うことができる。3次元的に走査する場合、この変形例に係る超音波診断装置は、以前にスキャンして得られたボリュームデータを用いることで、超音波画像データを生成する。
例えば、上記実施形態と同様に、1回目のスキャンでは、送受信部3は、奇数ラインの走査線に沿って超音波を送受信することで所定範囲のボリュームを走査し、2回目のスキャンでは、偶数ラインの走査線に沿って超音波を送受信することで所定範囲のボリュームを走査する。そして、画像生成部4は、上記実施形態と同様に、偶数ラインのボリュームデータと、奇数ラインのボリュームデータとに基づいて超音波画像データを生成する。
以上のように3次元的に走査する場合であっても、交互スキャンを実行し、以前のスキャンで得られたデータを用いて超音波画像データを生成することで、フレームレートを向上させつつ、超音波画像の画質低下を防止することが可能となる。
この発明の実施形態に係る超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。 実際にスキャンする走査線と、画像生成に用いられるデータを説明するための表である。 関心領域(ROI)と交互スキャンを行なう範囲を説明するための模式図である。 この発明の実施形態に係る超音波診断装置による一連の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施形態に係る超音波診断装置による一連の動作を示すフローチャートである。 個々の走査線についての間引きの割合を説明するための模式図である。 交互スキャンによって超音波が送受信される走査線を示す模式図である。
符号の説明
1 超音波診断装置
2 超音波プローブ
3 送受信部
4 画像生成部
6 制御部
7 データ記憶部
8 演算部
44 画像制御部
81 差分算出部
82 比較判断部

Claims (7)

  1. 所定数の走査線おきに超音波を順次送受信して、所定範囲を走査することで受信データを取得するスキャン手段と、
    前記受信データを記憶する記憶手段と、
    前記受信データに基づいて超音波画像データを生成する画像生成手段と、
    を備え、
    前記スキャン手段は、前記記憶手段に記憶されている受信データを得るために走査した走査線と異なる走査線について、前記所定数の走査線おきに超音波を順次送受信して、前記所定範囲を走査することで別の受信データを取得し、
    前記画像生成手段は、前記記憶手段に記憶されている受信データと前記別の受信データとに基づいて超音波画像データを生成することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記スキャン手段は、所定数の走査線を束として並列同時受信が可能であって、所定数の束おきに超音波を順次送受信して、所定範囲を走査することで受信データを取得することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 演算手段を更に有し、
    前記スキャン手段は、予め、全走査線に沿って超音波を送受信して、前記所定範囲を走査することで第1の受信データを取得し、所定時間後に前記全走査線に沿って超音波を送受信して、前記所定範囲を走査することで第2の受信データを取得し、
    前記演算手段は、前記第1の受信データと前記第2の受信データとの差分を算出し、前記所定範囲において、前記差分が予め設定された閾値未満となる範囲を求め、
    前記スキャン手段は、前記閾値未満となる範囲については、前記所定数の走査線おきに超音波を順次送受信して、所定範囲を走査することで受信データを取得することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  4. 演算手段を更に有し、
    前記スキャン手段は、予め、全走査線に沿って超音波を送受信して、前記所定範囲を走査することで第1の受信データを取得し、所定時間後に前記全走査線に沿って超音波を送受信して、前記所定範囲を走査することで第2の受信データを取得し、
    前記演算手段は、前記第1の受信データと前記第2の受信データとの差分を算出し、前記差分が予め設定された閾値以上となるまでに、前記スキャン手段が実行した走査の回数に基づいて、次の走査における所定数を求め、
    前記スキャン手段は、前記次の走査では、前記演算手段によって求められた所定数の走査線おきに、超音波を順次送受信して、前記所定範囲を走査することで受信データを取得することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  5. 演算手段を更に有し、
    前記スキャン手段は、予め、全走査線に沿って超音波を送受信して、前記所定範囲を走査することで第1の受信データを取得し、所定時間後の前記全走査線に沿って超音波を送受信して、前記所定範囲を走査することで第2の受信データを取得し、
    前記演算手段は、前記第1の受信データと前記第2の受信データに基づいて、前記走査線ごとの受信データの差分を算出し、前記走査線ごとの差分が予め設定された閾値以上となるまでに、前記スキャン手段が実行した走査の回数に基づいて、前記走査線ごとの所定数を求め、
    前記スキャン手段は、各走査線について、前記所定数の走査ごとに各走査線に超音波を順次送受信して、前記所定範囲を走査することで受信データを取得することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  6. 所定数の走査線おきに超音波を順次送受信して、所定範囲を走査することで受信データを取得する第1のスキャンステップと、
    前記受信データを記憶手段に記憶する記憶ステップと、
    前記第1のスキャンステップで走査された走査線と異なる走査線について、前記所定数の走査線おきに超音波を順次送受信して、前記所定範囲を走査することで受信データを取得する第2のスキャンステップと、
    前記記憶手段に記憶されている受信データと、前記第2のスキャンステップで得られた受信データとに基づいて、超音波画像データを生成する画像生成ステップと、
    を含み、前記第1のスキャンステップ、前記記憶ステップ、前記第2のスキャンステップ、及び前記画像生成ステップを、繰り返すことを特徴とする超音波画像の収集方法。
  7. 超音波診断装置に、
    所定数の走査線おきに超音波を順次送受信して、所定範囲を走査することで受信データを取得する第1のスキャン機能と、
    前記受信データを記憶手段に記憶する記憶機能と、
    前記第1のスキャン機能で走査された走査線と異なる走査線について、前記所定数の走査線おきに超音波を順次送受信して、前記所定範囲を走査することで受信データを取得する第2のスキャン機能と、
    前記記憶手段に記憶されている受信データと、前記第2のスキャン機能で得られた受信データとに基づいて、超音波画像データを生成する画像生成機能と、
    を繰り返して実行させることを特徴とする超音波診断装置の制御プログラム。
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