JP2007309430A - 減速装置及びバルブタイミング調整装置 - Google Patents

減速装置及びバルブタイミング調整装置 Download PDF

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Abstract

【課題】弾性部材の選択自由度を高めつつ大きな減速比を設定可能な減速装置を提供すること。
【解決手段】減速装置20は、入力回転体40の回転運動を遊星歯車50の遊星運動により減速して出力回転体24へ伝達する遊星歯車機構60と、遊星歯車50に噛合しつつ回転する太陽歯車30と、太陽歯車30を回転方向へ付勢する弾性部材34とを備えることを特徴とする。弾性部材34としては、例えば、太陽歯車30により一端部が係止される巻きばねが用いられる。
【選択図】図4

Description

本発明は、減速装置及びそれを備えたバルブタイミング調整装置に関する。
遊星歯車機構や外接歯車機構を備えることで入力回転体の回転運動を減速して出力回転体へ伝達する減速装置は、多くの分野で利用されている。例えば特許文献1に開示される内燃機関のバルブタイミング調整装置では、クランク軸及びカム軸の間の相対位相(以下、「クランク軸及びカム軸の間の相対位相」を「機関位相」という。)を変化させる大きな力を得るために、減速装置が利用されている。
このような減速装置において、入力回転体の回転を止めた後、入力回転体及び出力回転体(以下、「入力回転体及び出力回転体」を「入出力回転体」と表記する。)を初期位置へ戻すためには、従来、巻きばね等の弾性部材が用いられている。例えば特許文献1に開示される遊星歯車機構式の減速装置では、弾性部材により入力回転体を回転方向へ付勢することで、入力回転体を出力回転体と共に初期位置へ戻すようにしている。また、従来の外接歯車機構式の減速機構では、歯車と共に回転する入力回転体又は出力回転体を弾性部材により回転方向へ付勢することで、それら両回転体を初期位置へ戻すようにしている。
特開平9−250309号公報
特許文献1に開示の如く弾性部材の付勢対象が入力回転体である場合、入出力回転体の間の減速比を大きく設定することにより、入力回転体への入力トルクや弾性部材の付勢トルクを減速比倍して出力回転体へと伝達することができる。しかし、入力回転体の回転角としては、出力回転体の回転角を減速比倍した大きさが必要となるため、減速比を大きくするほど、入力回転体の回転による弾性部材の変形量が増大する。ここで、弾性部材の変形量には弾性部材のサイズ等に応じた限界があり、故にそうした限界は、減速比を大きくする上での障害となっている。
一方、弾性部材の付勢対象が出力回転体である場合、出力回転体の回転による弾性部材の変形量については、入出力回転体間の減速比に拘らず小さくすることができる。しかし、弾性部材の付勢トルクは増幅されずに出力回転体へ直接作用するため、付勢トルクを与える弾性部材の復原力としては大きな力が必要となる。ここで、弾性部材の復原力には弾性部材のサイズ等に応じた限界があり、故にこうした限界も、減速比を大きくする上での障害となっている。
尚、入出力回転体間の減速比が小さい場合、入力回転体の回転ばらつきに起因する出力回転体の回転ばらつきを抑えることが困難となる。そのため、例えば特許文献1に開示の如くバルブタイミング調整装置に利用される減速装置では、入力回転体の回転が少しでもばらつくと、カム軸に連動回転する出力回転体の回転ばらつきが増大して、機関位相、ひいてはバルブタイミングが意図せずして変動してしまう。
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、弾性部材の選択自由度を高めつつ大きな減速比を設定可能な減速装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、バルブタイミングを高精度に調整するバルブタイミング調整装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明では、太陽歯車が遊星歯車機構の遊星歯車に噛合しつつ回転するので、遊星歯車機構の入出力回転体の間だけでなく、遊星歯車機構の入力回転体及び太陽歯車の間でも、入力回転体の回転運動が減速されて伝達される。故に、入出力回転体の間の減速比よりも入力回転体及び太陽歯車の間の減速比を小さく設定することにより、太陽歯車を回転方向へ付勢する弾性部材から、その付勢トルクを増幅して出力回転体へと伝達することができる。したがって、出力回転体からの出力トルクを増大するために入出力回転体間の減速比を大きく設定したとしても、付勢トルクを与える弾性部材の復原力を大きくする必要性がなくなる。また、入力回転体及び太陽歯車間の減速比を入出力回転体間の減速比よりも小さい範囲で可及的に大きく設定することにより、出力回転体の回転角に対する太陽歯車の回転角の増倍比を小さくすることができる。したがって、入出力回転体間の減速比を大きく設定したとしても、太陽歯車の回転による弾性部材の変形量を抑えることができる。このような請求項1に記載の発明によれば、弾性部材の選択自由度を高めつつ入出力回転体間に大きな減速比を設定可能である。
請求項2〜4に記載の発明では、巻き方向へ復原力を発生する巻きばねの一端部が太陽歯車としての第一太陽歯車により係止されるので、当該第一太陽歯車の回転方向への付勢トルクを確実に得ることができる。尚、巻きばねの他端部の係止については、請求項2に記載の発明のように、第一太陽歯車とは異なる箇所で遊星歯車に噛合する出力回転体としての第二遊星歯車により、あるいは請求項3に記載の発明のように、第一及び第二太陽歯車とは異なる箇所で遊星歯車に噛合する第三遊星歯車により実現してもよい。またあるいは、巻きばねの他端部の係止については、請求項4に記載の発明のように、第一太陽歯車とは異なる箇所で遊星歯車に噛合する第二太陽歯車により実現してもよい。
請求項5に記載の発明では、外接歯車機構の第一入力回転体と共に遊星歯車機構の第二入力回転体が回転するので、外接歯車機構の第一入出力回転体の間だけでなく、外接歯車機構の第一入力回転体及び遊星歯車機構の第二出力回転体の間でも、第一入力回転体の回転運動が減速されて伝達される。故に、第一入出力回転体の間の減速比よりも第一入力回転体及び第二出力回転体の間の減速比を小さく設定することにより、遊星歯車機構において第二出力回転体を回転方向へ付勢する弾性部材から、その付勢トルクを増幅して第一出力回転体へと伝達することができる。したがって、第一出力回転体からの出力トルクを増大するために第一入出力回転体間の減速比を大きく設定したとしても、付勢トルクを与える弾性部材の復原力を大きくする必要性がなくなる。また、第一入力回転体及び第二出力回転体の間の減速比を第一入出力回転体の間の減速比よりも小さい範囲で可及的に大きく設定することにより、第一出力回転体の回転角に対する第二出力回転体の回転角の増倍比を小さくすることができる。したがって、第一入出力回転体間の減速比を大きく設定したとしても、第二出力回転体の回転による弾性部材の変形量を抑えることができる。このような請求項5に記載の発明によれば、弾性部材の選択自由度を高めつつ第一入出力回転体間に大きな減速比を設定可能である。
請求項6に記載の発明では、外接歯車機構の第一出力回転体と共に遊星歯車機構の第二入力回転体が回転するので、外接歯車機構の第一入出力回転体の間だけでなく、外接歯車機構の第一入力回転体及び遊星歯車機構の第二出力回転体の間でも、第一入力回転体の回転運動が減速されて伝達される。故に、第一入出力回転体の間の減速比よりも第一入力回転体及び第二出力回転体の間の減速比を小さく設定することにより、遊星歯車機構において第二出力回転体を回転方向へ付勢する弾性部材から、その付勢トルクを増幅して第一出力回転体へと伝達することができる。したがって、第一出力回転体からの出力トルクを増大するために第一入出力回転体間の減速比を大きく設定したとしても、付勢トルクを与える弾性部材の復原力を大きくする必要性がなくなる。また、第一入力回転体及び第二出力回転体の間の減速比を第一入出力回転体の間の減速比よりも小さい範囲で可及的に大きく設定することにより、第一出力回転体の回転角に対する第二出力回転体の回転角の増倍比を小さくすることができる。したがって、第一入出力回転体間の減速比を大きく設定したとしても、第二出力回転体の回転による弾性部材の変形量を抑えることができる。このような請求項5に記載の発明によれば、弾性部材の選択自由度を高めつつ第一入出力回転体間に大きな減速比を設定可能である。
請求項7に記載の発明では、巻き方向へ復原力を発生する巻きばねの一端部が第二出力回転体により係止されるので、当該第二出力回転体の回転方向への付勢トルクを確実に得ることができる。
請求項5,6に記載の「外接歯車機構」については、例えば、請求項8に記載の発明のように回転軸線が互いに平行な複数の外歯車が噛合してなる平行軸減速機構であってもよいし、回転軸線が互いに交差する複数の外歯車が噛合してなる直交軸減速機構又は斜軸減速機構であってもよいし、それらを組み合わせたものであってもよい。
請求項5,6に記載の「遊星歯車機構」については、例えば、請求項9に記載の発明のように、遊星歯車を支持する第二出力回転体としての遊星キャリアを有していてもよい。この場合、遊星キャリアが弾性部材の付勢トルクにより回転すると、遊星歯車が遊星運動し、それに応じて第二入力回転体が回転する。あるいは、請求項5,6に記載の「遊星歯車機構」については、請求項10に記載の発明のように、遊星歯車に噛合する第二出力回転体しての太陽歯車を有していてもよい。この場合、太陽歯車が弾性部材の付勢トルクにより回転すると、遊星歯車が遊星運動し、それに応じて第二入力回転体が回転する。またあるいは、請求項5,6に記載の「遊星歯車機構」については、請求項11に記載の発明のように、遊星歯車の自転運動を第二出力回転体の回転運動へ変換する変換部を有していてもよい。この場合、遊星歯車が変換部を通じて第二出力回転体から受ける弾性部材の付勢トルクによって自転しつつ公転すると、第二入力回転体が回転する。
請求項12に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明である減速装置を備えるので、当該減速装置では、弾性部材の選択自由度を高めつつ入出力回転体間に大きな減速比を設定可能である。また、かかる減速装置の遊星歯車機構では、入力回転体としての遊星キャリアにより支持される遊星歯車が、太陽歯車としての第一太陽歯車のみならず、クランク軸及びカム軸の一方と他方とに連動して回転する第二及び第三太陽歯車にも噛合しつつ遊星運動することで、機関位相が変化する。故に、入出力回転体間の減速比を大きく設定することにより、入力回転体の回転ばらつきに起因する出力回転体としての第二太陽歯車の回転ばらつきを抑えることができる。このような請求項12に記載の発明によれば、機関位相に応じたバルブタイミングを高精度に調整することができる。
請求項13に記載の発明は、遊星キャリアを回転駆動する電磁アクチュエータを備えるので、電磁アクチュエータの回転トルク制御によって、内燃機関の運転状況等を精確に反映したバルブタイミング調整を実現することができる。尚、遊星キャリアを回転駆動する手段としては、例えば油圧モータ等の油圧アクチュエータを電磁アクチュエータに代えて用いてもよい。
以上、本発明において「(第一〜第三)太陽歯車」は、外歯車であってもよいし、内歯車であってもよい。また、本発明において「遊星歯車」は、外歯車であってもよいし、内歯車であってもよいし、それらを組み合わせたものであってもよい。さらに、本発明において「巻きばね」は、ばね材が一定曲率又は可変曲率にて巻かれた形状のばねを意味し、例えばねじりコイルばねであってもよいし、渦巻きばねであってもよい。またさらに、本発明において「電磁アクチュエータ」は、例えば電磁ブレーキであってもよいし、電動モータであってもよい。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する。
(第一実施形態)
図1は、本発明を適用した第一実施形態のバルブタイミング調整装置1を示している。バルブタイミング調整装置1は、内燃機関のクランク軸(図示しない)からカム軸2へ機関トルクを伝達する伝達経路上に設けられている。バルブタイミング調整装置1は、クランク軸及びカム軸2の間の機関位相を変化させることにより、内燃機関の吸気弁のバルブタイミングを調整する。
まず、バルブタイミング調整装置1の制御系4について説明する。制御系4は、電磁アクチュエータ5及び通電制御回路6等を備えている。電磁アクチュエータ5は、回転軸7へ与えるブレーキトルクを通電により発生する電磁ブレーキである。通電制御回路6は駆動ドライバ及びその制御用マイクロコンピュータ等から構成されており、電磁アクチュエータ5の外部及び/又は内部に配置されて電磁アクチュエータ5と電気的に接続されている。通電制御回路6は、電磁アクチュエータ5への通電を内燃機関の運転状況等に基づいて制御する。この通電制御により電磁アクチュエータ5は、回転軸7へ与えるブレーキトルクを保持又は増減する。ここで特に本実施形態では、内燃機関の停止に伴って通電制御回路6が電磁アクチュエータ5への通電を停止することにより、電磁アクチュエータ5が回転軸7のブレーキトルクを消失させるようになっている。
次に、バルブタイミング調整装置1の駆動系8について説明する。駆動系8は、スプロケット10、連結軸14及び差動減速部20等から構成されている。
スプロケット10は段付の筒状を呈し、外周側へ突出する歯12を複数有している。スプロケット10の歯12とクランク軸の歯との間には、環状のタイミングチェーン(図示しない)が掛け渡される。したがって、スプロケット10は、クランク軸から出力された機関トルクがタイミングチェーンを通じて入力されるとき、クランク軸に連動して当該軸との相対位相を保ちつつ回転軸線O周りに回転する。このとき、スプロケット10の回転方向は図2,3の時計方向となる。
図1,3に示すように、連結軸14は有底筒状を呈し、スプロケット10の内周側に同心的に配置されている。連結軸14の底部は、カム軸2に同軸上にボルト固定されている。この固定により連結軸14は、カム軸2に連動して当該軸2との相対位相を保ちつつ回転軸線O周りに回転可能且つスプロケット10に対して相対回転可能となっている。
差動減速部20は、駆動側太陽歯車22、従動側太陽歯車24、付勢側太陽歯車30、弾性部材34、遊星キャリア40及び遊星歯車50等を備えている。
図1,2に示すように、駆動側太陽歯車22は環板状の内歯車であり、スプロケット10に同軸上に螺子止めされている。したがって、駆動側太陽歯車22は、スプロケット10及びタイミングチェーンを介してクランク軸に連繋しているので、クランク軸に連動して当該軸との相対位相を保ちつつ回転軸線O周りに回転可能である。
図1,3に示すように、従動側太陽歯車24は有底筒状の内歯車であり、連結軸14と同軸上に一体形成されている。したがって、従動側太陽歯車24は連結軸14を介してカム軸2に連結されているので、カム軸2と連動して当該軸2との相対位相を保ちつつ回転軸線O周りに回転可能である。本実施形態において、従動側太陽歯車24の内径は駆動側太陽歯車22の内径よりも大きく設定され、従動側太陽歯車24の歯数は駆動側太陽歯車22の歯数よりも多く設定されている。
従動側太陽歯車24は、駆動側太陽歯車22に対しては軸方向へずれてスプロケット10の内周側に嵌合している。この嵌合により従動側太陽歯車24は、駆動側太陽歯車22に対して相対回転可能となっている。尚、従動側太陽歯車24が駆動側太陽歯車22に対して進角する相対回転方向が図2,3の方向Xであり、従動側太陽歯車24が駆動側太陽歯車22に対して遅角する相対回転方向が図2,3の方向Yである。
図1,3に示すように、従動側太陽歯車24において外周側へ突出する突出部26は、スプロケット10の内周面部に開口するストッパ溝16内において方向X,Yへ揺動可能である。突出部26がストッパ溝16の方向X側の端部17に当接するときには、従動側太陽歯車24が駆動側太陽歯車22に対する最進角位置に止められる。一方、突出部26がストッパ溝16の方向Y側の端部18に当接するときには、従動側太陽歯車24が駆動側太陽歯車22に対する最遅角位置に止められる。
付勢側太陽歯車30は環板状の外歯車であり、従動側太陽歯車24の内周側に同心的に配置されている。付勢側太陽歯車30は、連結軸14の周壁部に外周側から嵌合することで連結軸14により支持されている。この支持により付勢側太陽歯車30は、回転軸線O周りに回転可能且つ駆動側及び従動側太陽歯車22,24に対して相対回転可能となっている。
図1に示すように、弾性部材34はねじりコイルばねからなり、付勢側太陽歯車30に対しては軸方向へずれて従動側太陽歯車24の内周側に同心的に配置されている。弾性部材34の一端部35は付勢側太陽歯車30により係止され、弾性部材34の他端部36は従動側太陽歯車24の底部により係止されている。これらの係止により弾性部材34は、巻き方向へねじり変形することで復原力を発生し、付勢側太陽歯車30に対しては方向Y(図3参照)の付勢トルクとして、従動側太陽歯車24に対しては方向X(図3参照)の付勢トルクとして当該復原力を与える。したがって、付勢側太陽歯車30は回転方向Yへ付勢されることになる。また、後述する減速比設定により、弾性部材34が付勢側太陽歯車30へ与えた方向Yの付勢トルクは、増幅されて方向Yの付勢トルクとして従動側太陽歯車24へ伝達される。このトルク伝達により、弾性部材34が従動側太陽歯車24へ与える方向Xの付勢トルクは打ち消され、結果的に従動側太陽歯車24が回転方向Yへ付勢されることになる。
図1,2に示すように、遊星キャリア40は全体として筒状を呈し、各太陽歯車22,24,30の外周側に配置されている。遊星キャリア40の内周面部は、入力部41を形成している。入力部41は、各太陽歯車22,24,30に対して同心的な円筒面状を呈している。入力部41には溝部42が開口しており、この溝部42に嵌合する継手43を介して遊星キャリア40が回転軸7と連結されている。この連結により遊星キャリア40は、回転軸7と共に回転軸線O周りに回転可能且つ各太陽歯車22,24,30に対して相対回転可能となっている。
遊星キャリア40の外周面部は、偏心部44を形成している。偏心部44は、各太陽歯車22,24,30に対して偏心する円筒面状を呈している。
遊星歯車50は段付の筒状を呈し、偏心部44に対して同心的に配置されている。即ち遊星歯車50は、各太陽歯車22,24,30に対しては偏心して配置されている。遊星歯車50は、各太陽歯車22,24,30とそれぞれ異なる箇所で噛合している。
具体的には、遊星歯車50の小径側において外周部は、駆動側外歯車52を形成している。駆動側外歯車52の歯数は、駆動側太陽歯車22の歯数よりも少なく設定されている。この設定により駆動側外歯車52は、偏心側において駆動側太陽歯車22と回転方向の一部分で噛合している。
駆動側外歯車52は、偏心部44の外周側にベアリング53を介して嵌合することで遊星キャリア40によって支持されている。この支持により遊星歯車50は、偏心部44の偏心軸線E周りに自転しつつ遊星キャリア40の回転方向へ公転可能となっている。即ち遊星歯車50は、遊星運動可能に設けられている。
遊星歯車50の大径側において外周部は、従動側外歯車54を形成している。従動側外歯車54の歯数は、従動側太陽歯車24の歯数よりも少なく且つ本実施形態では駆動側外歯車52の歯数よりも多く設定されている。この設定により従動側外歯車54は、偏心側において従動側太陽歯車24と回転方向の一部分で噛合している。
遊星歯車50の大径側において内周部は、付勢側内歯車56を形成している。即ち本実施形態の付勢側内歯車56は、従動側外歯車54の内周側に設けられている。付勢側内歯車56の歯数は、付勢側太陽歯車30の歯数よりも多く設定されている。この設定により付勢側内歯車56は、偏心側とは反対側において付勢側太陽歯車30と回転方向の一部分で噛合している。
以上の構成により差動減速部20においては、図4に示すように、駆動側及び従動側太陽歯車22,24と噛み合う遊星歯車50の遊星運動により遊星キャリア40の回転運動を減速して従動側太陽歯車24へ伝達する第一遊星歯車機構60が形成されている。それに加えて差動減速部20においては、図4に示すように、駆動側及び付勢側太陽歯車22,30と噛み合う遊星歯車50の遊星運動により遊星キャリア40の回転運動を減速して付勢側太陽歯車30へ伝達する第二遊星歯車機構62が形成されている。そこで特に本実施形態では、第一遊星歯車機構60の減速比s1、即ち遊星キャリア40及び従動側太陽歯車24の間の減速比s1と、第二遊星歯車機構62の減速比s2、即ち遊星キャリア40及び付勢側太陽歯車30の間の減速比s2とが、下記式(1)を満たすように設定されている。
|s1|>|s2| ・・・(1)
次に、バルブタイミング調整装置1の作動を説明する。電磁アクチュエータ5が回転軸7のブレーキトルクを保持すること等により遊星キャリア40が駆動側太陽歯車22に対して相対回転駆動されないときには、遊星歯車50が各太陽歯車22,24,30との噛合位置を保つ。これにより、全ての太陽歯車22,24,30が一体となって回転するので、機関位相が変化せず、その結果としてバルブタイミングが保持される。
電磁アクチュエータ5が回転軸7のブレーキトルクを増大させること等により遊星キャリア40が駆動側太陽歯車22に対して方向Yへ相対回転駆動されるときには、遊星歯車50が各太陽歯車22,24,30との噛合位置を変化させつつ、遊星運動する。これにより、図5に示すように従動側太陽歯車24が駆動側太陽歯車22に対して方向Xへ相対回転するので、機関位相がクランク軸に対するカム軸2の進角側へと変化し、それに合わせてバルブタイミングが進角する。尚、このとき、図5に示すように付勢側太陽歯車30は駆動側太陽歯車22に対して方向Xへ相対回転するが、上記式(1)に従う減速比設定により、方向Xへの相対回転角が従動側太陽歯車24よりも大きくなる。したがって、弾性部材34はねじり変形して復原力を増大させる。
電磁アクチュエータ5が回転軸7のブレーキトルクを減少させること等により遊星キャリア40が駆動側太陽歯車22に対して方向Xへ相対回転駆動されるときには、遊星歯車50が各太陽歯車22,24,30との噛合位置を変化させつつ、遊星運動する。これにより、図5に示すように従動側太陽歯車24が駆動側太陽歯車22に対して方向Yへ相対回転するので、機関位相がクランク軸に対するカム軸2の遅角側へと変化し、それに合わせてバルブタイミングが遅角する。尚、このとき、図5に示すように付勢側太陽歯車30は駆動側太陽歯車22に対して方向Yへ相対回転するが、上記式(1)に従う減速比設定により、方向Yへの相対回転角が従動側太陽歯車24よりも大きくなる。したがって、弾性部材34は形状復原して復原力を減少させる。
内燃機関の停止により電磁アクチュエータ5が回転軸7のブレーキトルクを消失させると、弾性部材34の付勢トルクが第二遊星歯車機構62を通じて第一遊星歯車機構60の従動側太陽歯車24へ伝達されて、当該歯車24が駆動側太陽歯車22に対して方向Yへ相対回転する。またそれに伴い、遊星キャリア40は駆動側太陽歯車22に対して方向Xへ相対回転するので、内燃機関始動時の初期位置である最遅角位置に従動側太陽歯車24が到達してストッパ溝16により止められると、遊星キャリア40も初期位置に止められることになる。
次に、第一実施形態の効果について説明する。第一実施形態では、第一遊星歯車機構60の減速比s1と第二遊星歯車機構62の減速比s2との比rを下記式(2)にて定義したとき、弾性部材34の各方向X,Yの付勢トルクTeの伝達により従動側太陽歯車24から出力されるトルクToは、下記式(3)にて表わされる。尚、下記式(3)においては、説明を簡単にするために、各遊星歯車機構60,62でのトルク伝達効率は「1」であると仮定している。
r=|s1/s2| ・・・(2)
To=(r−1)×Te ・・・(3)
上記式(1)の関係から、rの値は、「1」よりも大きい範囲で第一遊星歯車機構60の減速比s1に比例して増大する。故に、出力トルクToは、減速比s1が大きくなるほど付勢トルクTeに対して増幅される。
また、第一実施形態では、減速比s1,s2の比rを上記式(2)にて定義したとき、従動側太陽歯車24の単位回転角θoに対する弾性部材34の変形量、即ちここでは弾性部材34の作動角θeは、下記式(4)にて表わされる。尚、下記式(4)においても、各遊星歯車機構60,62でのトルク伝達効率は「1」であると仮定している。
θe=(r−1)×θo ・・・(4)
上記式(1)の関係から、rの値は、「1」よりも大きい範囲で第二遊星歯車機構62の減速比s2に反比例して増大する。故に、弾性部材34の作動角θeは、減速比s2が大きくなるほど小さくなる。
このような第一実施形態によれば、第一遊星歯車機構60の減速比s1を大きく設定しても、第二遊星歯車機構62の減速比s2を調整することで、適度なTo,θeを得ることができる。したがって、回転軸7の回転ばらつきに起因する従動側太陽歯車24の回転ばらつきを抑えてバルブタイミングの調整精度を高めつつ、弾性部材34の選択自由度を高めることができる。
以上説明した第一実施形態では、差動減速部20が特許請求の範囲に記載の「減速装置」に相当し、駆動側太陽歯車22、従動側太陽歯車24、遊星キャリア40及び遊星歯車50を有する第一遊星歯車機構60が特許請求の範囲に記載の「遊星歯車機構」に相当する。また、遊星キャリア40が特許請求の範囲に記載の「入力回転体」に相当し、従動側太陽歯車24が特許請求の範囲に記載の「出力回転体」に相当する。さらに、付勢側太陽歯車30が特許請求の範囲に記載の「太陽歯車」及び「第一太陽歯車」に相当し、従動側太陽歯車24が特許請求の範囲に記載の「第二太陽歯車」に相当し、駆動側太陽歯車22が特許請求の範囲に記載の「第三太陽歯車」に相当する。
(第二実施形態)
図6〜9に示すように、本発明の第二実施形態は第一実施形態の変形例である。第二実施形態の差動減速部100では、遊星歯車110において第二遊星歯車機構112を構成する付勢側内歯車114が小径側の駆動側外歯車52の内周側に設けられている。また、それに応じて大径側の従動側外歯車54がベアリング116を介して偏心部44の外周側に嵌合している。尚、第二実施形態においても、遊星歯車110を共通に有する各遊星歯車機構60,112の減速比s1,s2は、第一実施形態と同じ上記式(1)の関係を満たすように設定されている。
さらに差動減速部100では、ねじりコイルばねからなる弾性部材120の一端部121は付勢側太陽歯車30により係止されているが、弾性部材120の他端部122はカバー部材124を介して駆動側太陽歯車22により係止されている。ここでカバー部材124は、駆動側太陽歯車22に螺子止めされたものであり、弾性部材120を係止する駆動側太陽歯車22の一部として考えることができる。このような第二実施形態においても弾性部材120の復原力は、付勢側太陽歯車30に対して方向Yの付勢トルクとして働き、さらに増幅されて方向Yの付勢トルクとして従動側太陽歯車24へ伝達される。したがって、付勢側及び従動側太陽歯車30,24は回転方向Yへ付勢されることになる。
こうした構成を有する第二実施形態の効果について、以下に説明する。第二実施形態では、各遊星歯車機構60,112の減速比s1,s2の比rを第一実施形態と同じ上記式(2)にて定義したとき、弾性部材120の付勢トルクTeの伝達により従動側太陽歯車24から出力されるトルクToは、下記式(5)にて表わされる。尚、下記式(5)においても、各遊星歯車機構60,112でのトルク伝達効率が「1」であると仮定している。
To=r×Te ・・・(5)
第一実施形態の場合と同様に、rの値は、「1」よりも大きい範囲で第一遊星歯車機構60の減速比s1に比例して増大する。故に、出力トルクToは、減速比s1が大きくなるほど付勢トルクTeに対して増幅される。
また、第二実施形態では、減速比s1,s2の比rを上記式(2)にて定義したとき、従動側太陽歯車24の単位回転角θoに対する弾性部材120の作動角θeは、下記式(6)にて表わされる。尚、下記式(6)においても、各遊星歯車機構60,112でのトルク伝達効率が「1」であると仮定している。
θe=r×θo ・・・(6)
第一実施形態の場合と同様に、rの値は、「1」よりも大きい範囲で第二遊星歯車機構112の減速比s2に反比例して増大する。故に、弾性部材120の作動角θeは、減速比s2が大きくなるほど小さくなる。
このような第二実施形態によっても、第一遊星歯車機構60の減速比s1を大きく設定しつつ第二遊星歯車機構112の減速比s2を調整することで、適度なTo,θeを得ることができる。したがって、バルブタイミングの調整精度と弾性部材120の選択自由度とを共に高めることができる。
以上説明した第二実施形態では、差動減速部100が特許請求の範囲に記載の「減速装置」に相当し、駆動側太陽歯車22、従動側太陽歯車24、遊星キャリア40及び遊星歯車110を有する第一遊星歯車機構60が特許請求の範囲に記載の「遊星歯車機構」に相当する。
(第三実施形態)
図10は、本発明を適用した第三実施形態のスロットル装置150を示している。スロットル装置150は、内燃機関の吸気通路151を開閉するスロットル弁152の開度(以下、「スロットル弁152の開度」を「スロットル開度」という。)を変化させることにより、内燃機関の吸気量を調整する。尚、スロットル弁152は、全閉位置においてストッパ(図示しない)の作用により止められるようになっている。
まず、スロットル装置150の制御系154について説明する。制御系154は、電磁アクチュエータ155及び通電制御回路156等を備えている。電磁アクチュエータ155は、モータ軸157から出力するトルクを通電により発生する電動モータである。通電制御回路156は電磁アクチュエータ155と電気的に接続され、当該アクチュエータ155への通電を内燃機関の運転状況等に基づいて制御する。この通電制御により電磁アクチュエータ155は、モータ軸157からの出力トルクを保持又は増減する。ここで特に本実施形態では、内燃機関の停止に伴って通電制御回路156が電磁アクチュエータ155への通電を停止することにより、電磁アクチュエータ155がモータ軸157へ与える制御トルクを消失させるようになっている。
次に、スロットル装置150の減速部158について説明する。減速部158は、外接歯車機構160及び遊星歯車機構170等を備えている。
外接歯車機構160は、入力側外歯車162の回転運動を減速して出力側外歯車164へ伝達する平行軸減速機構である。具体的には、各外歯車162,164は平歯車又ははす歯等からなり、回転軸線が互いに平行となる形態で配置されている。入力側外歯車162の歯数は、出力側外歯車164の歯数よりも少なく設定されている。この設定により入力側外歯車162は、回転方向の一部分で出力側外歯車164と噛合している。
入力側外歯車162の中心軸166は、電磁アクチュエータ155のモータ軸157に同軸上に連結されている。この連結により入力側外歯車162は、モータ軸157と共に回転可能となっている。一方、出力側外歯車164の中心軸168は、スロットル弁152の弁軸153に同軸上に連結されている。この連結により出力側外歯車164は、スロットル弁152と共に回転することでスロットル開度を変更可能となっている。
図11〜13に示すように、遊星歯車機構170は、入力側太陽歯車172の回転運動を遊星歯車176の遊星運動により減速して遊星キャリア178へ伝達する2K−H形の遊星減速機構である。具体的には、遊星歯車機構170は、入力側太陽歯車172、固定側太陽歯車174、遊星歯車176、遊星キャリア178及び弾性部材180等を有している。
入力側太陽歯車172は外歯車であり、外接歯車機構160の入力側外歯車162と同軸上に配置されている。入力側太陽歯車172の中心軸173は、入力側外歯車162の中心軸166に連結されている。この連結により入力側太陽歯車172は、入力側外歯車162と共に回転可能となっている。
固定側太陽歯車174は内歯車であり、入力側太陽歯車172の外周側に同心的に配置されて固定節183に固定されている。固定側太陽歯車174の歯数は、入力側太陽歯車172の歯数よりも多く設定されている。
遊星歯車176は外歯車であり、入力側太陽歯車172の外周側且つ固定側太陽歯車174の内周側に偏心して複数配置されている。各遊星歯車176は、入力側太陽歯車172の回転方向に等間隔に並んでいる。各遊星歯車176の歯数は、固定側太陽歯車174の歯数よりも少なく設定されている。この設定により各遊星歯車176は、回転方向の一部分で入力側太陽歯車172と噛合し且つ当該噛合部分とは径方向反対側部分で固定側太陽歯車174と噛合している。
遊星キャリア178は、キャリア本体184と複数の支持軸186とを組み合わせてなる。キャリア本体184は、入力側太陽歯車172に対して軸方向へずれる形態で固定側太陽歯車174の内周側に同心的に配置されている。この配置により遊星キャリア178は、キャリア本体184の中心軸線周りに回転可能且つ入力側及び固定側太陽歯車172,174に対して相対回転可能となっている。
各支持軸186は、入力側太陽歯車172の外周側且つ固定側太陽歯車174の内周側に偏心して複数配置されている。各支持軸186は、対応する遊星歯車176の内周側に同心的に嵌合することで当該対応歯車176を支持している。この支持により各遊星歯車176は、支持軸186の偏心軸線周りに自転しつつ遊星キャリア178の回転方向へ公転可能となっている。即ち各遊星歯車176は、遊星運動可能に設けられている。
弾性部材180はねじりコイルばねからなり、キャリア本体184及び固定側太陽歯車174に対して同軸上に配置されている。弾性部材180の一端部181は一つの支持軸186を介してキャリア本体184により係止され、弾性部材180の他端部182は固定側太陽歯車174により係止されている。これらの係止により弾性部材180の復原力は、キャリア本体184を一回転方向へ付勢する付勢トルクとして遊星キャリア178へ作用する。
こうした構成の減速部158では、入力側外歯車162が入力側太陽歯車172と連結されていることにより、入力側外歯車162の回転運動は減速されて遊星キャリア178へも伝達される。そこで特に第三実施形態では、外接歯車機構160の減速比S1、即ち入力側外歯車162及び出力側外歯車164の間の減速比S1と、歯車機構160,170間の減速比S2、即ち入力側外歯車162及び遊星キャリア178の間の減速比S2とが、下記式(7)を満たすように設定される。
|S1|>|S2| ・・・(7)
次に、スロットル装置150の作動を説明する。電磁アクチュエータ155がモータ軸157からの出力トルクを保持トルクに制御するときには、当該保持トルクが弾性部材180の付勢トルクと釣り合う。その結果、外接歯車機構160における外歯車162,164の噛合位置並びに遊星歯車機構170における各遊星歯車176と太陽歯車172,174との噛合位置は変化せず、スロットル開度が保持される。
電磁アクチュエータ155がモータ軸157からの出力トルクを保持トルクよりも増大させるときには、当該出力トルクが弾性部材180の付勢トルクに打ち勝つ。その結果、各遊星歯車176が太陽歯車172,174との噛合位置を変化させつつ遊星運動し、それに応じて入力側太陽歯車172が入力側外歯車162と共に正回転する。これにより、出力側外歯車164が入力側外歯車162との噛合位置を変化させつつ正回転し、スロットル開度が増大する。尚、このとき弾性部材180はねじり変形することで、復原力を増大させるようになっている。
電磁アクチュエータ155がモータ軸157からの出力トルクを保持トルクよりも減少させるときには、弾性部材180の付勢トルクが当該出力トルクに打ち勝つ。その結果、各遊星歯車176が太陽歯車172,174との噛合位置を変化させつつ遊星運動し、それに応じて入力側太陽歯車172が入力側外歯車162と共に逆回転する。これにより、出力側外歯車164が入力側外歯車162との噛合位置を変化させつつ逆回転し、スロットル開度が減少する。尚、このとき弾性部材180は形状復原することで、復原力を減少させるようになっている。
内燃機関の停止により電磁アクチュエータ155がモータ軸157からの出力トルクを消失させると、上記出力トルクの減少時と同様にして出力側外歯車164が逆回転し、スロットル開度が減少する。その結果、スロットル弁152が内燃機関始動時の初期位置である全閉位置に到達して止められると、各外歯車162,164も初期位置に止められることになる。
次に、第三実施形態の効果について説明する。第三実施形態では、外接歯車機構160の減速比S1と歯車機構160,170間の減速比S2との比Rを下記式(8)にて定義したとき、弾性部材180の付勢トルクTeの伝達により出力側外歯車164から出力されるトルクToは、下記式(9)にて表わされる。尚、下記式(9)においては、説明を簡単にするために、各歯車機構160,170でのトルクの伝達効率は「1」であると仮定している。
R=|S1/S2| ・・・(8)
To=R×Te ・・・(9)
上記式(7)の関係から、Rの値は、「1」よりも大きい範囲で外接歯車機構160の減速比S1に比例して増大する。故に、出力トルクToは、減速比S1が大きくなるほど付勢トルクTeに対して増幅される。
また、第三実施形態では、減速比S1,S2の比Rを上記式(8)にて定義したとき、出力側外歯車164の単位回転角θoに対する弾性部材180の作動角θeは、下記式(10)にて表わされる。尚、下記式(10)においても、各歯車機構160,170でのトルク伝達効率は「1」であると仮定している。
θe=R×θo ・・・(10)
上記式(7)の関係から、Rの値は、「1」よりも大きい範囲で歯車機構160,170間の減速比S2に反比例して増大する。故に、弾性部材180の作動角θeは、減速比S2が大きくなるほど小さくなる。
このような第三実施形態によれば、外接歯車機構160の減速比S1を大きく設定しても、歯車機構160,170間の減速比S2を調整することで、適度なTo,θeを得ることができる。したがって、モータ軸157の回転ばらつきに起因する出力側外歯車164の回転ばらつきを抑えてスロットル開度の調整精度を高めつつ、弾性部材180の選択自由度を高めることができる。
以上説明した第三実施形態では、減速部158が特許請求の範囲に記載の「減速装置」に相当する。また、入力側外歯車162が特許請求の範囲に記載の「第一入力回転体」に相当し、出力側外歯車164が特許請求の範囲に記載の「第一出力回転体」に相当する。さらに、入力側太陽歯車172が特許請求の範囲に記載の「第二入力回転体」に相当し、遊星キャリア178が特許請求の範囲に記載の「第二出力回転体」に相当する。
(第四実施形態)
図14に示すように、本発明の第四実施形態は第三実施形態の変形例である。第四実施形態の減速部200では、遊星歯車機構170の入力側太陽歯車172の中心軸173が外接歯車機構202の出力側外歯車204の中心軸206に連結されている。この連結により入力側太陽歯車172は出力側外歯車204と共に回転可能となっているので、外接歯車機構202の入力側外歯車162の回転運動は減速されて遊星歯車機構170の遊星キャリア178へも伝達される。尚、第四実施形態においても、外接歯車機構202の減速比S1と歯車機構202,170間の減速比S2とは、上記式(7)の関係を満たすように設定される。
こうした構成を有する第四実施形態の作動について、第三実施形態の作動と異なる点を説明する。モータ軸157からの出力トルクが保持トルクよりも増大側へ制御されるときには、各遊星歯車176が遊星運動するのに応じて入力側太陽歯車172が出力側外歯車164と共に正回転するため、スロットル開度が増大する。また一方、出力トルクが保持トルクよりも減少側へ制御されるときには、各遊星歯車176が遊星運動するのに応じて入力側太陽歯車172が出力側外歯車164と共に逆回転するため、スロットル開度が減少する。
このような第四実施形態によっても、出力側外歯車204からの出力トルクTo及び弾性部材180の作動角θeを第三実施形態に準じて調整することができるので、スロットル開度の調整精度と弾性部材180の選択自由度とを共に高めることができる。
以上説明した第四実施形態では、減速部200が特許請求の範囲に記載の「減速装置」に相当し、出力側外歯車204が特許請求の範囲に記載の「第一出力回転体」に相当する。
(第五実施形態)
図15に示すように、本発明の第五実施形態は第三実施形態の変形例である。第五実施形態の減速部250では、外接歯車機構160と組み合わされる遊星歯車機構252の構成が変更されている。
具体的には、遊星歯車機構252では、遊星キャリア254のキャリア本体255が固定節183に固定されていると共に、第三実施形態の固定側太陽歯車174の代わりに出力側太陽歯車256が設けられている。ここで出力側太陽歯車256は、固定節183に固定されないことにより回転可能である点を除いて、固定側太陽歯車174と実質的に同一の構成を有している。したがって、一端部が出力側太陽歯車256により係止される弾性部材180の復原力は、出力側太陽歯車256を一回転方向へ付勢する付勢トルクとして作用する。
こうした構成の減速部250では、第三実施形態と同様に入力側外歯車162が入力側太陽歯車172と連結されていることにより、入力側外歯車162の回転運動は減速されて出力側太陽歯車256へも伝達される。そこで特に第四実施形態では、外接歯車機構160の減速比S1と、歯車機構160,252間の減速比S2、即ち入力側外歯車162及び出力側太陽歯車256の間の減速比S2とが、第三実施形態と同じ上記式(7)を満たすように設定される。
このような第五実施形態によっても、出力側外歯車164からの出力トルクTo及び弾性部材180の作動角θeを第三実施形態に準じて調整することができるので、スロットル開度の調整精度と弾性部材180の選択自由度とを共に高めることができる。
以上説明した第五実施形態では、減速部250が特許請求の範囲に記載の「減速装置」に相当し、出力側太陽歯車256が特許請求の範囲に記載の「第二出力回転体」及び「太陽歯車」に相当する。
(第六実施形態)
図16に示すように、本発明の第六実施形態は第三実施形態の変形例である。第六実施形態の減速部300では、外接歯車機構160と組み合わされる遊星歯車機構302の構成がK−H−V形に変更されている。
具体的には、遊星歯車機構302では、第三実施形態のような入力側太陽歯車172が設けられていない。また、それに応じて遊星キャリア304のキャリア本体305は、外接歯車機構160の入力側外歯車162の中心軸166に同軸上に連結されている。この連結により遊星キャリア304は、入力側外歯車162と共に回転可能となっている。
さらに遊星歯車機構302では、固定側太陽歯車174及びキャリア本体305と同軸上に出力軸310が設けられている。また、それに応じて遊星歯車308が一つだけ設けられており、この遊星歯車308と出力軸310との間に変換部320が設けられている。変換部320は、例えば自在継ぎ手、あるいは遊星歯車308及び出力軸310の一方と他方とに設けられたピン及び孔の遊挿係合構造等であり、遊星歯車308の自転運動のみを取り出して出力軸310の回転運動へと変換する。
またさらに遊星歯車機構302では、ねじりコイルばねからなる弾性部材330の一端部は固定側太陽歯車174により係止されているが、弾性部材330の他端部は出力軸310により係止されている。これらの係止により弾性部材330の復原力は、出力軸310を一回転方向へ付勢する付勢トルクとして作用する。
こうした構成の遊星歯車機構302を備えた減速部300では、入力側外歯車162が遊星キャリア304と連結されていることにより、入力側外歯車162の回転運動は減速されて出力軸310へも伝達される。そこで特に第六実施形態では、外接歯車機構160の減速比S1と、歯車機構160,302間の減速比S2、即ち入力側外歯車162及び出力軸310の間の減速比S2とが、第三実施形態と同じ上記式(7)を満たすように設定される。
このような第六実施形態によっても、出力側外歯車164からの出力トルクTo及び弾性部材330の作動角θeを第三実施形態に準じて調整することができるので、スロットル開度の調整精度と弾性部材330の選択自由度とを共に高めることができる。
以上説明した第六実施形態では、減速部300が特許請求の範囲に記載の「減速装置」に相当し、遊星キャリア304が特許請求の範囲に記載の「第二入力回転体」に相当し、出力軸310が特許請求の範囲に記載の「第二出力回転体」に相当する。
(第七実施形態)
図17に示すように、本発明の第七実施形態は第三実施形態の変形例である。第七実施形態の減速部350は、第三実施形態の遊星歯車機構170に準ずる構成に変更を加えてなる差動減速部である。具体的には、減速部350は、入力側太陽歯車352、固定側太陽歯車354、付勢側太陽歯車370、遊星歯車356、遊星キャリア358、弾性部材360等を有している。
入力側太陽歯車352は、電磁アクチュエータ155のモータ軸157に同軸上に連結されている点を除いて、第三実施形態の入力側太陽歯車172と実質的に同一の構成を有している。したがって、入力側太陽歯車352は、モータ軸157と共に回転可能である。固定側太陽歯車354は、第三実施形態の固定側太陽歯車174と実質的に同一の構成を有している。
付勢側太陽歯車370は内歯車であり、入力側太陽歯車352に対して同軸上に配置されている。付勢側太陽歯車370の歯数は、入力側太陽歯車352の歯数よりも多く設定されている。
遊星歯車356は主側外歯車364と付勢側外歯車366とからなり、入力側太陽歯車352の外周側且つ固定側及び付勢側太陽歯車354,370の内周側に偏心して複数配置されている。ここで主側外歯車364は、第三実施形態の遊星歯車176と実質的に同一の構成を有する外歯車である。一方、付勢側外歯車366は、主側外歯車364に対し軸方向へずれて同軸上に設けられた外歯車である。付勢側外歯車366の歯数は、付勢側太陽歯車370よりも少なく設定されている。この設定により付勢側外歯車366は、回転方向の一部分で付勢側太陽歯車370と噛合している。
遊星キャリア358は、キャリア本体368がスロットル弁152の弁軸153に同軸上に連結されている点を除いて、第三実施形態の遊星キャリア178と実質的に同一の構成を有している。したがって、遊星キャリア358は、スロットル弁152と共に回転することでスロットル開度を変更可能となっている。
弾性部材360は、固定側太陽歯車354とは反対側の端部が付勢側太陽歯車370により係止されている点を除いて、第三実施形態の弾性部材180と実質的に同一の構成を有している。したがって、弾性部材360の復原力は、付勢側太陽歯車370を一回転方向へ付勢する付勢トルクとして作用する。
以上の構成により減速部350においては、入力側及び固定側太陽歯車352,354と噛み合う各遊星歯車356の遊星運動により入力側太陽歯車352の回転運動を減速して遊星キャリア358へ伝達する第一遊星歯車機構380が形成されている。それに加えて減速部350においては、入力側及び付勢側太陽歯車352,370と噛み合う各遊星歯車356の遊星運動により入力側太陽歯車352の回転運動を減速して付勢側太陽歯車370へ伝達する第二遊星歯車機構382が形成されている。そこで特に本実施形態では、第一遊星歯車機構380の減速比S1、即ち入力側太陽歯車352及び遊星キャリア358の間の減速比S1と、第二遊星歯車機構382の減速比S2、即ち入力側太陽歯車352及び付勢側太陽歯車370の間の減速比S2とが、第三実施形態と同じ上記式(7)を満たすように設定される。
このような第七実施形態では、以下に説明する作動が実現される。即ち、モータ軸157からの出力トルクが保持トルクに制御されるときには、当該保持トルクが弾性部材360の付勢トルクと釣り合う。その結果、減速部350において各遊星歯車356と太陽歯車352,354,370との噛合位置が変化せず、スロットル開度が保持される。
出力トルクが保持トルクよりも増大側へ制御されるときには、当該出力トルクが弾性部材360の付勢トルクに打ち勝つ。その結果、各遊星歯車356が太陽歯車352,354,370との噛合位置を変化させつつ遊星運動し、それに応じて遊星キャリア358が正回転するため、スロットル開度が増大する。尚、このとき弾性部材360はねじり変形することで、復原力を増大させるようになっている。
出力トルクが保持トルクよりも減少側へ制御されるときには、弾性部材360の付勢トルクが当該出力トルクに打ち勝つ。その結果、各遊星歯車356が太陽歯車352,354,370との噛合位置を変化させつつ遊星運動し、それに応じて遊星キャリア358が逆回転するため、スロットル開度が減少する。尚、このとき弾性部材360は形状復原することで、復原力を減少させるようになっている。
内燃機関の停止により出力トルクが消失すると、上記出力トルクの減少時と同様にして遊星キャリア358が逆回転し、スロットル開度が減少するため、スロットル弁152の全閉位置に対応した初期位置に入力側太陽歯車352及び遊星キャリア358が止められる。
このような第七実施形態によっても、遊星キャリア358からの出力トルクTo及び弾性部材360の作動角θeを第三実施形態に準じて調整することができるので、スロットル開度の調整精度と弾性部材360の選択自由度とを共に高めることができる。
以上説明した第七実施形態では、減速部350が特許請求の範囲に記載の「減速装置」に相当し、入力側太陽歯車352、固定側太陽歯車354、遊星歯車356及び遊星キャリア358を有する第一遊星歯車機構380が特許請求の範囲に記載の「遊星歯車機構」に相当する。また、入力側太陽歯車352が特許請求の範囲に記載の「入力回転体」に相当し、遊星キャリア358が特許請求の範囲に記載の「出力回転体」に相当する。さらに、付勢側太陽歯車370が特許請求の範囲に記載の「太陽歯車」及び「第一太陽歯車」に相当し、固定側太陽歯車354が特許請求の範囲に記載の「固定節に固定の第二太陽歯車」に相当する。
(他の実施形態)
ここまで、本発明の複数の実施形態について説明してきたが、本発明はそれらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することができる。
例えば、第一〜第七実施形態では、弾性部材34,120,180,330,360として、ねじりコイルばね以外の巻きばね、例えば渦巻きばねを用いてもよい。
第一及び第二実施形態では、弾性部材34,120により付勢側太陽歯車30を回転方向Xへ付勢してもよい。また、第一及び第二実施形態では、駆動側太陽歯車22をカム軸2と連動して回転させ、且つ従動側太陽歯車24をクランク軸と連動して回転させてもよい。さらに、第一及び第二実施形態では、第三実施形態の制御系154に準じて制御系4を構成してもよい。またさらに、第一及び第二実施形態では、制御系4及び駆動系8の組を、排気弁用のバルブタイミング調整装置又は吸排気弁双方のバルブタイミング調整装置に適用してもよい。
第三〜第七実施形態では、外接歯車機構160,202として、平行軸減速機構以外の機構、例えば、はす歯等からなる複数の外歯車の回転軸線が互いに交差する直交軸減速機構又は斜軸減速機構を用いてもよい。また、第三〜第七実施形態では、第一実施形態の制御系4に準じて制御系154を構成してもよい。さらに、第三〜第七実施形態では、制御系154及び減速部158,200,250,300,350の組を、スロットル装置以外の機械装置に適用してもよい。
第三実施形態では、弾性部材180を設けた遊星歯車機構170を用いる代わりに、第五及び第六実施形態で説明した遊星歯車機構252,302以外の遊星歯車機構(遊星減速機構)であって弾性部材180を設けたものを用いるようにしてもよい。
第五及び第六実施形態では、第四実施形態で説明した外接歯車機構202を外接歯車機構160の代わりに用いてもよい。
第六実施形態では、軸310を固定節183に固定して、太陽歯車174を回転させてもよい。この場合、弾性部材330の付勢トルクを一回転方向へ受ける太陽歯車174が特許請求の範囲に記載の「第二出力回転体」に相当する。
第七実施形態では、太陽歯車370を固定節183に固定して、太陽歯車354を回転させてもよい。この場合、弾性部材360の付勢トルクを一回転方向へ受ける太陽歯車354が特許請求の範囲に記載の「太陽歯車」及び「第一太陽歯車」に相当し、太陽歯車370が特許請求の範囲に記載の「固定節に固定の第二太陽歯車」に相当し、太陽歯車352,370、遊星歯車356及び遊星キャリア358を有してなる遊星歯車機構が特許請求の範囲に記載の「遊星歯車機構」に相当する。また、第七実施形態では、遊星キャリア358を電磁アクチュエータ155のモータ軸157と共に回転させると共に、太陽歯車352をスロットル弁152と共に回転させるようにしてもよい。この場合、遊星キャリア358が特許請求の範囲に記載の「入力回転体」に相当し、入力側太陽歯車352が特許請求の範囲に記載の「出力回転体」に相当する。
本発明の第一実施形態によるバルブタイミング調整装置を示す縦断面図である。 図1のII−II線断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 本発明の第一実施形態による差動減速部の構成を模式的に示すスケルトン図である。 本発明の第一実施形態によるバルブタイミング調整装置の作動を説明するための模式図である。 本発明の第二実施形態によるバルブタイミング調整装置を示す縦断面図である。 図6のVII−VII線断面図である。 図6のVIII−VIII線断面図である。 本発明の第二実施形態による差動減速部の構成を模式的に示すスケルトン図である。 本発明の第三実施形態によるスロットル装置の構成を模式的に示すスケルトン図である。 本発明の第三実施形態による遊星歯車機構を示す縦断面図である。 本発明の第三実施形態による遊星歯車機構を示す正面図である。 本発明の第三実施形態による減速部の構成を模式的に示すスケルトン図である。 本発明の第四実施形態による減速部の構成を模式的に示すスケルトン図である。 本発明の第五実施形態による減速部の構成を模式的に示すスケルトン図である。 本発明の第六実施形態による減速部の構成を模式的に示すスケルトン図である。 本発明の第七実施形態によるスロットル装置の構成を模式的に示すスケルトン図である。
符号の説明
1 バルブタイミング調整装置、2 カム軸、4,154 制御系、5,155 電磁アクチュエータ、6,156 通電制御回路、7 回転軸、8 駆動系、10 スプロケット、14 連結軸、20,100 差動減速部(減速装置)、22 駆動側太陽歯車(第三太陽歯車)、24 従動側太陽歯車(出力回転体、第二太陽歯車)、30,370 付勢側太陽歯車(太陽歯車、第一太陽歯車)、34,120,180,330,360 弾性部材、40 遊星キャリア(入力回転体)、50,110,176,308,356 遊星歯車、52 駆動側外歯車、54 従動側外歯車、56,114 付勢側内歯車、60,380 第一遊星歯車機構(遊星歯車機構)、62,112,382 第二遊星歯車機構、124 カバー部材、150 スロットル装置、151 吸気通路、152 スロットル弁、153 弁軸、157 モータ軸、158,200,250,300,350 減速部(減速装置)、160,202 外接歯車機構、162 入力側外歯車(第一入力回転体)、164,204 出力側外歯車(第一出力回転体)、170,252,302 遊星歯車機構、172 入力側太陽歯車(第二入力回転体)、174 固定側太陽歯車、178 遊星キャリア(第二出力回転体)、183 固定節、184,255,305,368 キャリア本体、186 支持軸、254 遊星キャリア、256 出力側太陽歯車(第二出力回転体、太陽歯車)、304 遊星キャリア(第二入力回転体)、310 出力軸(第二出力回転体)、320 変換部、352 入力側太陽歯車(入力回転体)、354 固定側太陽歯車(第二太陽歯車)、358 遊星キャリア(出力回転体)、364 主側外歯車、366 付勢側外歯車

Claims (13)

  1. 入力回転体の回転運動を遊星歯車の遊星運動により減速して出力回転体へ伝達する遊星歯車機構と、
    前記遊星歯車に噛合しつつ回転する太陽歯車と、
    前記太陽歯車を回転方向へ付勢する弾性部材と、
    を備えることを特徴とする減速装置。
  2. 前記遊星歯車機構は、
    前記太陽歯車としての第一太陽歯車とは異なる箇所で前記遊星歯車に噛合する前記出力回転体としての第二太陽歯車と、
    前記第一太陽歯車及び前記第二太陽歯車とは異なる箇所で前記遊星歯車に噛合する第三太陽歯車と、
    を有し、
    前記弾性部材は、前記第一太陽歯車により一端部が係止されると共に前記第二太陽歯車により他端部が係止される巻きばねであることを特徴とする請求項1に記載の減速装置。
  3. 前記遊星歯車機構は、
    前記太陽歯車としての第一太陽歯車とは異なる箇所で前記遊星歯車に噛合する前記出力回転体としての第二太陽歯車と、
    前記第一太陽歯車及び前記第二太陽歯車とは異なる箇所で前記遊星歯車に噛合する第三太陽歯車と、
    を有し、
    前記弾性部材は、前記第一太陽歯車により一端部が係止されると共に前記第三太陽歯車により他端部が係止される巻きばねであることを特徴とする請求項1に記載の減速装置。
  4. 前記遊星歯車機構は、
    前記太陽歯車としての第一太陽歯車とは異なる箇所で前記遊星歯車に噛合する第二太陽歯車を有し、
    前記弾性部材は、前記第一太陽歯車により一端部が係止されると共に前記第二太陽歯車により他端部が係止される巻きばねであることを特徴とする請求項1に記載の減速装置。
  5. 第一入力回転体の回転運動を減速して第一出力回転体へ伝達する外接歯車機構と、
    前記第一入力回転体と共に回転する第二入力回転体の回転運動を遊星歯車の遊星運動により減速して第二出力回転体へ伝達する遊星歯車機構と、
    前記遊星歯車機構において前記第二出力回転体を回転方向へ付勢する弾性部材と、
    を備えることを特徴とする減速装置。
  6. 第一入力回転体の回転運動を減速して第一出力回転体へ伝達する外接歯車機構と、
    前記第一出力回転体と共に回転する第二入力回転体の回転運動を遊星歯車の遊星運動により減速して第二出力回転体へ伝達する遊星歯車機構と、
    前記遊星歯車機構において前記第二出力回転体を回転方向へ付勢する弾性部材と、
    を備えることを特徴とする減速装置。
  7. 前記弾性部材は、前記第二出力回転体により一端部が係止される巻きばねであることを特徴とする請求項5又は6に記載の減速装置。
  8. 前記外接歯車機構は、回転軸線が互いに平行な複数の外歯車が噛合してなる平行軸減速機構であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載の減速装置。
  9. 前記遊星歯車機構は、前記遊星歯車を支持する前記第二出力回転体としての遊星キャリアを有することを特徴とする請求項5〜8のいずれか一項に記載の減速装置。
  10. 前記遊星歯車機構は、前記遊星歯車に噛合する前記第二出力回転体としての太陽歯車を有することを特徴とする請求項5〜8のいずれか一項に記載の減速装置。
  11. 前記遊星歯車機構は、前記遊星歯車の自転運動を前記第二出力回転体の回転運動へ変換する変換部を有することを特徴とする請求項5〜8のいずれか一項に記載の減速装置。
  12. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の減速装置を備え、クランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する吸気弁及び排気弁のうち少なくとも一方のバルブタイミングを調整する内燃機関のバルブタイミング調整装置であって、
    前記遊星歯車機構は、
    遊星運動することにより前記クランク軸及び前記カム軸の間の相対位相を変化させる前記遊星歯車と、
    前記太陽歯車としての第一太陽歯車とは異なる箇所で前記遊星歯車に噛合し、前記クランク軸及び前記カム軸の一方に連動して回転する前記出力回転体としての第二太陽歯車と、
    前記第一太陽歯車及び前記第二太陽歯車とは異なる箇所で前記遊星歯車に噛合し、前記クランク軸及び前記カム軸の他方に連動して回転する第三太陽歯車と、
    前記遊星歯車を支持する前記入力回転体としての遊星キャリアと、
    を有することを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  13. 前記遊星キャリアを回転駆動する電磁アクチュエータを備えることを特徴とする請求項12に記載のバルブタイミング調整装置。
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