JP2007303864A - 磁界センサおよび磁界センシングの方法 - Google Patents

磁界センサおよび磁界センシングの方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007303864A
JP2007303864A JP2006130230A JP2006130230A JP2007303864A JP 2007303864 A JP2007303864 A JP 2007303864A JP 2006130230 A JP2006130230 A JP 2006130230A JP 2006130230 A JP2006130230 A JP 2006130230A JP 2007303864 A JP2007303864 A JP 2007303864A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic field
voltage
polarity
output
coordinate axis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2006130230A
Other languages
English (en)
Inventor
Chuta Hatanaka
忠太 畑中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2006130230A priority Critical patent/JP2007303864A/ja
Publication of JP2007303864A publication Critical patent/JP2007303864A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Magnetic Variables (AREA)
  • Hall/Mr Elements (AREA)

Abstract

【課題】本発明の課題は、実装容積が小さく、かつ、直交する2軸方向の磁界成分を検出可能な磁界センサの提供である。
【解決手段】本発明は、互いに直交する第1座標軸及び第2座標軸方向に関し、磁極のつくる磁界の第1および第2座標軸の交点である原点における強さおよび向きの成分の少なくともいずれかを検知し、その検知結果を検知出力として電気的に出力する磁界センサであって、第1、第2及び第3のホール素子と、第1の磁気抵抗素子とを含む信号変換部を備え、第1、第2及び第3のホール素子は、磁界の強さおよび向きの第1座標軸方向成分を検知可能であり、第1の磁気抵抗素子は、磁界の強さの第2座標軸方向成分を検知可能であり、第1、第2及び第3のホール素子は、それらの主面が同一の平面に含まれるよう配置された磁界センサである。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁界センサ、および、磁界センシングの方法に関する。本発明は、特に、磁電変換素子を含む信号変換部と信号変換部の出力信号を処理して磁界検出情報を出力する信号処理部とを備えた磁界センサ、および、これを用いた磁界センシングの方法に関する。本発明にかかる磁界センサは、磁界を被測定対象とし、互いに直交する方向の磁界成分を、個別的に電圧値として出力する。
近年、携帯電話や携帯用ゲーム機等の性能の向上は著しく、これら機器の扱うアプリケーションやソフト等も益々複雑化する方向にある。また、操作者がこれら機器を操作するための入力デバイス(コントローラ)も多様化する方向にある。一般にこれらの入力デバイスは、操作者の操作により運動可能な可動部を有する。当該可動部の運動(変位)を検出し、入力情報として機器の利用に供するため、入力デバイスにおいては、可動部に磁石を設置して構成される場合がある。このような入力デバイスにおいて、上記磁石は可動部の運動(変位)と連動した運動(変位)を行う。操作者が入力デバイスの可動部を操作し、可動部が変位を生じれば、当該磁石にも可動部の変位と連動した変位を生じせしめ、当該磁石によって形成されている入力デバイス近傍磁界の状態も変化する。
上記機器は、入力デバイスの可動部の運動に起因する入力デバイス近傍の磁界の変化を検出することにより操作者からの入力を受けることができる。入力デバイス近傍の磁界の変化の検出を目的として、磁界を被測定対象とするセンサ(磁界センサ)が入力デバイスの可動部近傍に備えられる。磁界センサは、多くの場合、検知した磁界の測定量を電気信号に変換(信号変換)し、さらに電気信号に対し適当な処理(信号処理)を行い、処理した電気信号を出力する。よって、磁界センサは、磁界を検知して電気信号に変換する信号変換部と電気信号を処理する信号処理部を備え、これらは1つまたは複数の半導体チップに構成される。ここで、携帯電話や携帯用ゲーム機等の機器に配される磁界センサは、機器の性質上可能な限り小型軽量化されることが望まれる。
一般に、磁界センサの信号変換部には、ホール素子や磁気抵抗素子等といった磁電変換素子を用いることができる。磁電変換素子は、磁界を検知し、検知した磁界の測定量を電気信号に変換し、この電気信号を検知出力として信号処理部に送る。そして、同一または別のチップに構成された信号処理部が、受けた検知出力に対し適当な信号処理を行い、処理した電気信号を検出出力として出力する。
従来、磁界センサの検出出力は、磁石の近接または乖離の程度といった比較的単純な内容のみを含んだ情報である。
しかしながら、先述のとおり、今後、入力デバイスの構成のさらなる複雑化が予想される。また、入力デバイスの複雑化に伴い、入力デバイスの磁界センサから出力される上記検出出力にも、より複雑な情報が求められると予想される。
より複雑な情報とは、具体的には、磁石の近接もしくは乖離の程度を示す単純な情報のみならず、磁電変換素子に近接もしくは乖離している磁石の磁極(N極もしくはS極)に関する情報すなわち、磁界の方向性に関する情報も求められることが予想される。
さらには、近接もしくは乖離している磁石の位置に関する情報も求められることが予想される。この、磁石の位置に関する情報は、平面的(2次元的)な位置情報に留まらず、空間的(3次元的)な位置情報として出力されることを求められることも予想するに難くない。
この場合、磁界センサは、磁界センサの形成された半導体チップの略平面的な主面に平行な平面(以後、「XY平面」と称する。)に含まれかつ互いに直交する2軸であるX軸およびY軸を参照軸として、近接もしくは乖離している磁石の位置について、X軸方向とY軸方向にどれくらいの位置にあるのか、さらに、X軸およびY軸と直交する第3の参照軸(Z軸)を用いて、近接もしくは乖離している磁石の高さ方向の位置について、Z軸方向にどれくらいの位置にあるのか、といった情報を提供するためにX、Y、Z3軸方向の磁界の強さの成分値を個別的に検出出力として出力することが望まれる。つまりは、X軸、Y軸、および、Z軸の3軸と平行な磁界の強さの成分を、磁界の方向性を含めて検出出力として出力することが望まれる。
X、Y、およびZの3軸方向の磁界の成分の強さおよび向きの検出を可能とするには、ホール素子や磁気抵抗素子といった磁電変換素子をXY平面に寝かせて配置したもの(検出可能な磁界成分の方向がXY平面と垂直なホール素子もしくは検出可能な磁界成分の方向がXY平面と平行な磁気抵抗素子(以後、「横置素子」と称す。))と、XY平面に対して立てて配置したもの(検出可能な磁界成分の方向がXY平面と平行なホール素子もしくは検出可能な磁界成分の方向がXY平面と垂直な磁気抵抗素子(以後、「縦置素子」と称す。))とを組み合わせて磁界センサの信号変換部を構成する必要がある。
特許文献1および特許文献2は、上記の「横置素子」と「縦置素子」を組合わせてなる3次元磁気センサを開示する。
しかしながら、上記横置素子と縦置素子を混在させてなるセンサの信号変換部は、実装容積が大きくなるという課題を有する。さらには、立体的な配線を必要とする点も課題である。これらの課題は、機器全体の小型化を重要な課題とする携帯電話や携帯用ゲーム機といった機器において非常に大きな問題となる。
横置素子のみ、または、縦置素子のみで上記のような複雑な磁界検出機能を実現することは素子の特性上不可能である。
この「素子の特性」とは、磁気抵抗素子およびホール素子に固有の特性を指す。磁気抵抗素子の特性とは、磁気抵抗素子が磁界の極性(磁界の方向性)を識別することができない点、および、磁気抵抗素子を横置素子として使用した場合において、磁気抵抗素子は、XY平面に平行な方向の磁界の強さ成分のみを検出可能という特性を指す。ホール素子の特性とは、ホール素子は磁界の極性(磁界の方向性)を識別可能であるが、ホール素子を横置素子として使用した場合には、ホール素子は、XY平面に垂直な方向の磁界成分のみ検出可能という特性を指す。
上記特性は、素子を縦置素子として使用する場合にも、検出可能な磁界成分の方向性を、各素子についてそれぞれXY平面に垂直、または、平行、の点を逆にすることであてはまる。そのため、これまで、複数個配置する磁気抵抗素子およびホール素子のうち、一部を必ず「縦置素子」として配置しなければ、上記のような複雑な磁界検出機能を実現することはできないと考えられていた。
特開平05−052918号公報 特開2004−012159号公報
上記問題を鑑み、本発明は、実装容積が小さく、かつ、直交する2軸方向の磁界成分を検出可能な磁界センサの提供を課題とする。
さらに、本発明は、実装容積が小さく、かつ、直交する3軸方向の磁界成分を検出可能な磁界センサの提供も課題とする。
本発明は、その一態様において、互いに直交する第1座標軸及び第2座標軸方向に関し、磁極のつくる磁界の第1および第2座標軸の交点である原点における強さおよび向きの成分の少なくともいずれかを検知し、その検知結果を検知出力として電気的に出力する磁界センサであって、第1、第2及び第3のホール素子と、第1の磁気抵抗素子とを含む信号変換部を備え、第1、第2及び第3のホール素子は、磁界の強さおよび向きの第1座標軸方向成分を検知可能であり、第1の磁気抵抗素子は、磁界の強さの第2座標軸方向成分を検知可能であり、第1、第2及び第3のホール素子は、それらの主面が同一の平面に含まれるよう配置された磁界センサである。
本発明の一態様においては、検知出力を受け、検知出力に対し所定の信号処理を行って磁界の情報を検出出力として出力する信号処理部をさらに備え、第2座標軸の原点を第2ホール素子上に配置し、第1、第2、および第3のホール素子を、この順に、第2座標軸方向に配置し、信号処理部は、第1及び第3のホール素子の検知出力に基づき磁極の第2座標軸上の座標値の正負を判定する位置極性付与部と、第2のホール素子の検知出力に基づき磁極の極性を判定する磁界極性付与部と、位置極性付与部の判定および磁界極性付与部の判定ならびに第2のホール素子および第1の磁気抵抗素子の検知出力に基づいて、磁界の検出情報を構成し出力する電圧出力部とを有することが好ましい。
本発明の一態様においては、信号変換部はさらに、第4および第5のホール素子ならびに第2の磁気抵抗素子を含み、第4および第5のホール素子は、磁界の強さおよび向きの第1座標軸方向成分を検知可能であり、第2の磁気抵抗素子は、第3座標軸方向の磁界の強さの成分を検知可能であり、第1ないし第5ホール素子は、それらの主面が同一の平面に含まれるよう配置されることが好ましい。
本発明の一態様においては、信号変換部の出力を受け、出力に対し所定の信号処理を行って磁界の検出情報を検出出力として出力する信号処理部をさらに備え、第2座標軸の原点を第2ホール素子上に配置し、第1、第2、および第3のホール素子を、この順に、第2座標軸方向に配置し、第4、第2、および第5のホール素子を、この順に、第3座標軸方向に配置し、信号処理部は、第1および第3のホール素子の出力に基づき磁極の第2座標軸上の座標値の正負、および、第4および第5のホール素子の出力に基づき磁極の第3座標軸上の座標値の正負、を判定する位置極性付与部と、第2のホール素子の出力に基づき磁極の極性を判定する磁界極性付与部と、位置極性付与部の判定および磁界極性付与部の判定、ならびに、第2のホール素子、第1の磁気抵抗素子および第2の磁気抵抗素子の出力に基づいて、磁界の検出情報を構成し出力する電圧出力部と、を有することが好ましい。
本発明は、その別の一態様において、磁極のつくる磁界の、互いに直交する第1座標軸と第2座標軸の交点である原点における強さおよび向きの成分の少なくともいずれかについての検知の結果に関する電気的な出力である検知出力を受け、検知出力に対し電気的処理を行い磁界に関する情報を検出出力として出力する信号処理装置であって、検知出力に基づいて、磁極の第2座標軸上の座標値の正負を判定する位置極性付与部と、検知出力に基づいて、磁極の極性を判定する磁界極性付与部と、検知出力ならびに位置極性付与部の判定および磁界極性付与部の判定に基づいて、磁界の検出情報を構成し検出出力として出力する電圧出力部とを有する信号処理装置である。
本発明の一態様においては、位置極性付与部は、さらに、検知出力に基づいて、磁極の、第1座標軸および第2座標軸と垂直であり原点を第2座標軸の原点と共有する第3座標軸上の座標値の正負を判定することが好ましい。
本発明は、そのさらに別の一態様において、互いに直交する第1、第2及び第3座標軸方向に関し、磁極のつくる磁界の第1、第2及び第3座標軸の交点である原点における強さおよび向きの成分の少なくともいずれかを検知する磁界センサを用いて磁界を検出する方法であって、磁界センサは、第1、第2及び第3のホール素子と、磁気抵抗素子とを備え、第1ないし第3のホール素子は第1座標軸方向の磁界の強さおよび向きの成分を検知可能であって第2座標軸に沿って順に配され、磁気抵抗素子は、第2座標軸方向の磁界の強さの成分を検知可能であり、磁界を検出する方法は、第1ホール素子と、第3ホール素子の検知出力の絶対値の大小関係を定める第1判定ステップと、第2ホール素子の検知出力の正負を判定する第2判定ステップと、第1判定ステップおよび第3判定ステップの判定結果に基づいて、第1磁気抵抗素子の検知出力である電気的出力に対応する電圧の電圧極性を決定するする決定ステップと、第3ホール素子の検知出力である電気的出力の電圧の絶対値および電圧極性に対応した大きさおよび電圧極性を備える磁界第1方向成分電圧を出力する第1出力ステップと、決定ステップで決定された電圧極性を備え、磁気抵抗素子の検知出力である電気的出力の電圧の絶対値に対応した大きさを備える磁界第2方向成分電圧を出力する第2出力ステップとを有する方法である。
本発明に係る磁界センサは、その実装容積を従来品との比較において同等程度に抑えつつ、直交する2軸方向の磁界の強さの成分を検出可能である。
さらに、本発明に係る磁界センサは、その実装容積を従来品との比較において同等程度に抑えつつ、直交する3軸方向の磁界の強さの成分を検出可能である。
以下、本発明にかかる実施形態による磁界センサについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態による磁界センサ101のブロック図である。磁界センサ101は、信号変換部71と、信号処理部81と、電流供給部31とを有する。
先ず、信号変換部71について説明する。信号変換部71は、磁電変換素子である磁気抵抗素子およびホール素子を有する。信号変換部71の有する磁電変換素子は、第1ホール素子(X+)4、第2ホール素子(X−)5、第3ホール素子(Y+)6、第4ホール素子(Y−)7、および、第5ホール素子(Z)3、ならびに、第1磁気抵抗素子(X)1、および、第2磁気抵抗素子(Y)2を含む。これら磁電変換素子の検知出力はそれぞれ、信号処理部81へ出力される。
図2は、信号変換部71の構成を示す図である。本実施形態において、信号変換部71は、図2(a)に示すように3層構造を有する。第1層71a(以下、「ホール素子層71a」と称する。)は、第1、第2、第3、第4、および、第5ホール素子(4、5、6、7、および、3)が形成される。
本実施形態では、X軸、Y軸、および、Z軸からなる直交座標系を次のように設定する。X軸は、ホール素子層71a主面に含まれる直線である。Y軸は、ホール素子層71a主面に含まれ、X軸と直交する直線である。Z軸は、X軸およびY軸に直交し、X軸およびY軸と共通の原点を有する軸である。
第5ホール素子(Z)3は、ホール素子層71aの中心部に形成される。そして、X軸方向に沿って、第5ホール素子(Z)3に関して対称を成す位置に第1ホール素子(X+)4および第2ホール素子(X−)5が形成される。X軸は、第5ホール素子(Z)3の中央部に原点を有する。また、第1ホール素子(X+)4および第2ホール素子(X−)5は、必ずしも第5ホール素子(Z)3に関して対称の位置に形成される必要はない。第1ホール素子(X+)4がX軸の正の範囲に含まれ、第2ホール素子(X−)5がX軸の負の範囲に含まれればよい。
そしてさらに、Y軸方向、第5ホール素子(Z)3と対称を成す位置に第3ホール素子(Y+)6および第4ホール素子(Y−)7が形成される。Y軸は、X軸との交点をX軸と共通の原点とする軸である。また、第3ホール素子(Y+)6および第4ホール素子(Y−)7は、必ずしも第5ホール素子(Z)3に関して対称の位置に形成される必要はない。第3ホール素子(Y+)6がY軸の正の範囲に含まれ、第4ホール素子(Y−)7がY軸の負の範囲に含まれればよい。
第1、第2、第3、第4、および、第5ホール素子(4、5、6、7、および、3)は、互いに同等の機能を有するホール素子であってよい。これらのホール素子は、共通に、Z軸に平行な方向、即ち、矢印AZの方向の磁界の強さおよび向きを検知することができる。なお、Z軸は、X軸およびY軸に直交し、X軸およびY軸と共通の原点を有する軸である。
これらの5つのホール素子は、それらの相対的形成位置関係により区別される。X軸およびY軸の交点(原点)に配されたホール素子が、第5ホール素子(Z)3である。X軸上、X座標値が正である範囲に配されたホール素子が、第1ホール素子(X+)4であり、X軸上、X座標値が負である範囲に配されたホール素子が、第2ホール素子(X−)5である。同様、Y軸上、Y座標値が正である範囲に配されたホール素子が、第3ホール素子(Y+)6であり、Y軸上、Y座標値が負である範囲に配されたホール素子が、第4ホール素子(Y−)7である。
第2層71b(以下、「第1磁気抵抗素子層71b」と称する。)には、第1磁気抵抗素子(X)1が形成される。図3(c)を参照すれば、第1磁気抵抗素子(X)1は、X軸に平行な方向、即ち、矢印AX方向の磁界の強さを検知することができるように形成される。
第3層71c(以下、「第2磁気抵抗素子層71c」と称する。)には、第2磁気抵抗素子(Y)2が形成される。図3(d)を参照すれば、第2磁気抵抗素子(Y)2は、Y軸に平行な方向、即ち、矢印AY方向の磁界の強さを検知することができるように形成される。ここで、第1磁気抵抗素子(X)1と第2磁気抵抗素子(Y)2とは、同等の性能を有する素子でよい。第1磁気抵抗素子(X)1と第2磁気抵抗素子(Y)2は、それぞれが検知可能な磁界の強さの向きが直交する関係にある。本実施形態においては、第1磁気抵抗素子(X)1は、磁界の強さのX軸と平行な方向の成分を検知することができ、第2磁気抵抗素子(Y)2は、磁界の強さのY軸と平行な方向の成分を検知することができるように形成される。
なお、ホール素子層71a、第1磁気抵抗素子層71b、および、第2磁気抵抗素子層71cは、Z軸方向に関し積層順序に限定はない。いかなる順序で積層しようとも、本発明の磁界センサ101の信号変換部71として機能する。
図1に戻り、信号処理部81の構成について説明する。
信号処理部81は、第1ないし第4ホール素子(4、5、6、および、7)のそれぞれが出力する検知出力を入力する位置極性付与部41と、第5ホール素子(Z)3、ならびに、第1磁気抵抗素子(X)1および第2磁気抵抗素子(Y)2のそれぞれが出力する検知出力を入力する磁界極性付与部51と、第5ホール素子(Z)3、位置極性付与部41、および、磁界極性付与部51のそれぞれが出力する電圧を入力し、磁界X方向成分電圧V、磁界Y方向成分電圧V、および、磁界Z方向成分電圧V、を個別に出力する電圧出力部61とを有する。
位置極性付与部41は、第1位置極性付与回路(X)17と、第2位置極性付与回路(Y)18とを含み、さらに、図1には図示しない比較器と、電圧極性消去部を含む。比較器および電圧極性消去部を含めた回路構成については、図3の回路図を参照して後述する。位置極性付与部41は、X軸およびY軸の座標に関し、信号変換部71に近接する磁石の磁極がどのような位置にあるかを判定する機能を有する部分である。
具体的には、位置極性付与部41は、ホール素子層71aと平行な平面(XY平面)に含まれ、第5ホール素子(Z)3の中央部分を原点とする互いに直交した2軸(X軸、Y軸)で構成されるXY直交座標系に、上述の磁極の位置をXY平面に垂直な方向、即ち磁極と信号変換部71との間の距離を規定する方向、から投影した場合の磁極のXY座標(x,y)について、xが正、もしくは、負のいずれに属するか、ならびに、yが正、もしくは、負、のいずれに属するか、を個別に判定し、判定結果をそれぞれ第1(X)位置電圧および第2(Y)位置電圧として出力する機能を有する部分である。
磁界極性付与部51は、第1磁界極性付与回路(X)15と、第2磁界極性付与回路(Y)16とを含み、さらに、図1には図示しない比較器を含む。比較器を含めた回路構成については、図3の回路図を参照して後述する。
磁界極性付与部51は、第5ホール素子(Z)3の検知出力に基づいて上述の磁石の磁極の極性、即ち、磁界の向きを判定する。そして磁界極性付与部51は、磁界の向きの判定に基づいて第1磁気抵抗素子(X)1および第2磁気抵抗素子(Y)2の出力(磁界のX軸方向およびY軸方向成分の強さに関する検知出力)に、磁界の向きを考慮した電圧極性を付与する。そしてさらに、磁界極性付与部51は、磁極の極性(即ち、磁界の向き)を考慮した電圧極性を有するX軸方向の磁界の強さ成分の情報(第1(X)磁界電圧)および磁石の極性(即ち、磁界の向き)を考慮した電圧極性を有するY軸方向の磁界の強さ成分の情報(第2(Y)磁界電圧)を出力する機能を有する部分である。
電圧出力部61は、第1電圧出力回路(X)19と、第2電圧出力回路(Y)20と、第3電圧出力回路(Z)21とを含む。電圧出力部61は、第5ホール素子(Z)3の出力する第5(Z)検知出力電圧、上述の第1(X)位置電圧および第2(Y)位置電圧、ならびに、第1(X)磁界電圧および第2(Y)磁界電圧を受けて、上述の磁石の磁極の極性およびその位置を判定し、磁界の向きを考慮したX軸方向、Y軸方向、および、Z軸方向磁界成分の情報を、磁界X方向成分電圧V、磁界Y方向成分電圧V、および、磁界Z方向成分電圧V、として個別的に出力する機能を有する部分である。
最後に、電流供給部31は、磁界センサ101の各素子に対し、必要な電流を供給可能に構成されればよい。
図3は、本実施形態による磁界センサ101の回路構成図である。既に述べたように、信号変換部71は、5つのホール素子3、4、5、6、および、7、と、2つの磁気抵抗素子1および2とを含む。これより、これらの磁電変換素子(1、2、3、4、5、6、および、7)のそれぞれが出力する信号である検知出力の流れ、ならびに、信号処理部81における信号処理について説明する。説明の順序は、実際の処理の順序とは異なる場合が含まれる。個々の処理は、同時的に行われる場合も含まれる。
図4は、磁界センサ101の信号変換部71近傍に磁石Mが近接する状況を示す例図である。このとき磁石Mは、その近傍に磁界を発生させている。磁石のつくる磁界は、N極を湧き出し口とし、S極を吸い込み口として存在する。本願の磁界センサ101は、このような状況において磁界の強さおよび向きを3次元的に検出することができる。本図においては、原点にある第5ホール素子(Z)3中央部における磁石Mのつくる磁界の強さおよび向きを、磁束密度ベクトルBを用いて図示している。磁界の方向と、磁束線の方向とは、磁石の外部において一致する。本願においては、磁石内部の磁界は関心外であるので、磁界を視覚化するために磁束密度ベクトルを用いる。磁石の外部において磁束線は、恰もN極から沸き出しS極に吸い込まれるように存在する。本願の磁界センサ101は、磁束密度ベクトルBの3方向(X、Y、Z)成分の情報を、3つの電圧値磁界X方向成分電圧V、磁界Y方向成分電圧V、および、磁界Z方向成分電圧Vとして出力することができる。
図5は、図4と同様、磁界センサ101の信号変換部71に磁石Mのが近接する状況を示す例図である。本願の磁界センサ101は、特に、ホール素子層71aに含まれる5つのホール素子(3、4、5、6、および、7)に関し各素子の配置された位置におけるそれぞれの磁界の強さの差違を基にして、信号処理部81において磁石Mの磁極Nの位置を判定する。この判定結果に基づいて、磁界X方向成分電圧V、磁界Y方向成分電圧V、および、磁界Z方向成分電圧Vの電圧極性が決定される。磁界センサ101の動作を説明するため、各素子(1、2、3、4、5、6、および、7)において被測定対象となる磁束密度の成分について図示する(BZ、BZX+、BZX−、BZY+、BZY−、BX、および、BY)。本図は、磁束密度成分を図示容易とするために、Z軸方向に各素子が大きく離間して描かれているが、実際のセンサ101においてこのような大きな間隔は存在しない。
図5においては、磁石Mは、その磁極の1つであるN極をもう一方の磁極であるS極よりも、センサに近接させた状態で存在する。磁極Nは、X軸に関し座標X=x、Y軸に関し座標Y=y、Z軸に関し座標Z=zに位置する。磁極N近傍における磁束密度ベクトルB0は、磁石Mの発生させる磁界の強さおよび向きを視覚化する目的で図示されている。
ホール素子層71aに含まれる5つのホール素子(3、4、5、6、および、7)は、それぞれの位置における磁界の強さのZ軸方向成分と、磁界の向きとを共に検出可能である。図5において、各ホール素子(3、4、5、6、および、7)が検知する磁界Z軸方向成分は、磁束密度ベクトルBZ、BZX+、BZX−、BZY+、BZY−として図示されている。
第1ホール素子(X+)4は、磁束密度Z軸方向成分ベクトルBZX+の大きさと向きに応じた第1(X+)検知出力電圧を出力する。電圧極性(電圧の正負)は、磁界のZ軸方向成分を示すベクトル(本図においては、第1磁束密度Z軸方向成分ベクトルBZX+)の向きが+Z方向であるか、−Z方向であるか、即ち、磁界の向きが上向きか、下向きか、により一意的に定まる。
同様、第2ホール素子(X−)5は、磁束密度Z軸方向成分ベクトルBZX−の大きさと向きに応じた第2(X−)検知出力電圧を出力する。
同様、第3ホール素子(Y+)6は、磁束密度Z軸方向成分ベクトルBZY+の大きさと向きに応じた第3(Y+)検知出力電圧を出力する。
同様、第4ホール素子(Y−)7は、磁束密度Z軸方向成分ベクトルBZY−の大きさと向きに応じた第4(Y−)検知出力電圧を出力する。
同様、第5ホール素子(Z)3は、磁束密度Z軸方向成分ベクトルBZの大きさと方向に応じた第5(Z)検知出力電圧を出力する。
第1磁気抵抗素子層71bに含まれる第1磁気抵抗素子(X)1は、X軸方向の磁界の強さ、即ち本図における磁束密度X軸方向成分ベクトルBXの絶対値|BX|の大きさを検知することができる。そして、第1磁気抵抗素子(X)1は、磁束密度X軸方向成分ベクトルBXの大きさに応じたX軸方向成分検知出力電圧を出力する。
同様、第2磁気抵抗素子層71cに含まれる第2磁気抵抗素子(Y)2は、Y軸方向の磁界の強さ、即ち本図における磁束密度Y軸方向成分ベクトルBYの絶対値|BY|の大きさを検知することができる。第2磁気抵抗素子(Y)2は、磁束密度Y軸方向成分ベクトルBYの大きさに応じたY軸方向成分検知出力電圧を出力する。X軸方向成分検知出力電圧およびY軸方向成分検知出力電圧の電圧極性は変化することなく、常に同一の電圧極性を有する。本発明は、その正負について特に規定しないが、ここでは、正(+)であるとする。
図6Aおよび図6Bは、本発明にかかる磁界センシングのフローチャートである。これより、図6A、図6Bおよび図3を参照し、説明を続ける。図3に戻れば、第1ホール素子(X+)4の出力する第1(X+)検知出力電圧は、信号処理部81の位置極性付与部41に送られ、電圧検出部8に入力される。電圧検出部8は、例えば、比較器を有する。同様、第2ホール素子(X−)5の出力する第2(X−)検知出力電圧は、位置極性付与部41に送られ、電圧検出部器9に入力される。電圧検出部9は、電圧検出部8と同等の構成を有する。
電圧検出部8は、第1ホール素子(X+)4においてホール効果で生じたホール電圧、即ち、第1(X+)検知出力電圧の電圧絶対値に対応した所定の電圧極性(例えば、正(+))の電圧を、X方向位置極性判定用比較器12に出力する。電圧検出部8は、第1(X+)検知出力電圧の絶対値に対応した所定の電圧極性の電圧を出力可能であればよい。
同様、電圧検出部9は、第2ホール素子(X−)5においてホール効果で生じたホール電圧、即ち、第2(X−)検知出力電圧の電圧絶対値に対応した所定の電圧極性の電圧を、X方向位置極性判定用比較器12に出力する。
X方向位置極性判定用比較器12は、第1(X+)検知出力電圧の絶対値に対応する所定の電圧極性の電圧と第2(X−)検知出力電圧の絶対値に対応する所定の電圧極性の電圧とを比較し(図6AにおけるステップS101)、両電圧の差分を第1(X)位置電圧として第1位置極性付与回路(X)17に出力する(図6AにおけるステップS103YまたはステップS103N)。ここで、第1(X)位置電圧は、例えば、その電圧極性が第1(X+)検知出力電圧の絶対値と第2(X−)検知出力電圧の絶対値との差分の正負に対応する。第1(X)位置電圧は、差分値と必ずしも比例する必要はない。
或いは、X方向位置極性判定用比較器12は、第1(X+)検知出力電圧の絶対値と第2(X−)検知出力電圧の絶対値との差分の電圧極性に対応した所定の2値(例えば、ハイとロー)を第1(X)位置電圧として出力するように構成してもよい(図6AにおけるステップS103YまたはステップS103N)。
ここで、図5を参照し、第1(X)位置電圧について説明する。第1ホール素子(X+)4のホール電圧即ち第1(X+)検知出力電圧と、第2ホール素子(X−)5のホール電圧即ち第2(X−)検知出力電圧の両電圧における差違は、磁石Mの磁極Nと、第1および第2ホール素子4および5と距離の差に起因して生じる。
本図において、磁石Mの磁極Nは、(X,Y,Z)=(x,y,z)(x<0、y>0、z>0)に位置する。その為、第1ホール素子(X+)4と磁極Nの間の距離は、第2ホール素子(X−)5と磁極Nの間の距離に較べて長い。一般に、磁極からの距離が遠い位置において、その位置を貫く磁束の密度は、磁極からの距離がより近い位置を貫く磁束の密度よりも低くなる。よって、本図に示す状況においては、(磁束密度Z軸方向成分ベクトルBZX+の大きさ|BZX+|)<(磁束密度Z軸方向成分ベクトルBZX−の大きさ|BZX−|)となる。ここで、両ベクトルの向きは、同一方向である。
そのため、第1ホール素子(X+)4のホール電圧(第1(X+)検知出力電圧)と第2ホール素子(X−)5のホール電圧(第2(X−)検知出力電圧)との間には、差違が生じる。
第1(X+)検知出力電圧の絶対値および第2(X−)検知出力電圧の絶対値の大小関係は、
磁石Mの信号変換部71に、より近接する磁極の極性に関係なく、
磁極のX座標値xがx>0のとき、
第1(X+)検知出力電圧の絶対値>第2(X−)検知出力電圧の絶対値、
磁極のX座標値xがx<0のとき、
第1(X+)検知出力電圧の絶対値<第2(X−)検知出力電圧の絶対値である。
したがって、第1位置極性付与回路(X)17に入力される第1(X)位置電圧においては、近接する磁極のX座標値xの正負により、電圧極性(電圧の正負)が変化する。第1位置極性付与回路(X)17は、第1(X)位置電圧、または少なくとも第1(X)位置電圧の電圧極性(または、ハイもしくはロー)を、電圧出力部61の第1電圧出力回路(X)19に出力する。
同様にして、第3ホール素子(Y+)6の出力する第3(Y+)検知出力電圧は、位置極性付与部41に送られ、電圧検出部10に入力される。同様、第4ホール素子(Y−)7の出力する第4(Y−)検知出力電圧は、位置極性付与部41に送られ、電圧検出部11に入力される。
電圧検出部10は、第3ホール素子(Y+)6のホール電圧即ち第3(Y+)検知出力電圧の電圧絶対値に対応した所定の電圧極性の電圧を、Y方向位置極性判定用比較器13に出力する。
同様、電圧検出部11は、第4ホール素子(Y−)7のホール電圧即ち第4(Y−)検知出力電圧の電圧絶対値に対応した所定の電圧極性の電圧を、Y方向位置極性判定用比較器13に出力する。
Y方向位置極性判定用比較器13は、第3(Y+)検知出力電圧の絶対値と第4(Y−)検知出力電圧の絶対値とを比較し(図6AにおけるステップS105)、両電圧の絶対値の差分を第2(Y)位置電圧として第2位置極性付与回路(X)18に出力する(図6AにおけるステップS107YまたはステップS107N)。この場合も、第2(Y)位置電圧は、例えば、その電圧極性が第3(Y+)検知出力電圧の絶対値と第4(Y−)検知出力電圧の絶対値との差分の正負と対応しさえすればよい。第2(Y)位置電圧は、差分値と必ずしも比例する必要はない。
また先と同様に、Y方向位置極性判定用比較器13は、第3(Y+)検知出力電圧の絶対値と第4(Y−)検知出力電圧の絶対値との差分の電圧極性に対応した所定の2値(例えば、ハイとロー)を第2(Y)位置電圧として出力するように構成してもよい(図6AにおけるステップS107YまたはステップS107N)。
第1位置極性付与回路(X)17に入力される第1(X)位置電圧と同様、第2位置極性付与回路(Y)18に入力される第2(Y)位置電圧は、磁極のY座標値yの正負により、電圧極性(電圧の正負)が変化する。第1位置極性付与回路(X)17と同様、第2位置極性付与回路(Y)18は、第2(Y)位置電圧、または少なくとも第2(Y)位置電圧の電圧極性(または、ハイもしくはロー)を、電圧出力部61の第2電圧出力回路(Y)20に出力する。
表1に、第1および第2位置電圧の電圧極性と、近接する磁石の磁極の位置および極性の関係を示す。「(磁界の向き)」は、その磁界のつくる磁束密度ベクトルZ軸方向成分の向きを指す。本例においては、検知する磁束密度ベクトルの向きがZ軸正方向を向くとき、第1(X+)検知出力電圧、第2(X−)検知出力電圧、第3(Y+)検知出力電圧、第4(Y−)検知出力電圧、および、第5(Z)検知出力電圧の電圧極性は、正である。
Figure 2007303864
第5ホール素子(Z)3の出力する第5(Z)検知出力電圧は、信号処理部81の磁界極性付与部51と、電圧出力部61とに送られる。そのうち、磁界極性付与部51に送られた第5(Z)検知出力電圧は、磁界極性判定用比較器14に入力される。磁界極性判定用比較器14は、第5ホール素子(Z)3のホール電圧、即ち、第5(Z)検知出力電圧の電圧絶対値および電圧極性に対応した電圧を、第1磁界極性付与回路(X)15と、第2磁界極性付与回路(Y)16とに出力する。
表2に、第5ホール素子(Z)3の出力する第5(Z)検知出力電圧の電圧極性と、近接する磁石の磁極の関係を示す。「(磁界の向き)」は、その磁界のつくる磁束密度ベクトルZ軸方向成分の向きを指す。
Figure 2007303864
第1磁気抵抗素子(X)1の磁界の強さの検知出力であるX軸方向成分検知出力電圧は、磁界極性付与部51の第1磁界極性付与回路15に送られる。第2磁気抵抗素子(Y)2の出力するY軸方向成分検知出力電圧は、磁界極性付与部51の第2磁界極性付与回路16に送られる。
第1磁界極性付与回路15は、第5(Z)検知出力電圧の電圧絶対値および電圧極性に対応した電圧と、X軸方向成分検知出力電圧とを受け、そして、X軸方向成分検知出力電圧の電圧極性と、第5(Z)検知出力電圧の電圧絶対値および電圧極性に対応した電圧の電圧極性とを積算する(第5(Z)検知出力電圧の電圧極性が負の場合、X軸方向成分検知出力電圧の電圧極性を反転させる。)(図6AにおけるステップS109、および、S111)。第1磁界極性付与回路15は、積算により得た電圧極性を、X軸方向成分検知出力電圧の絶対値に対応する電圧に付与し、結果得られた電圧をX軸方向成分磁界極性付与電圧として電圧出力部61の第1電圧出力回路(X)19に出力する(図6BにおけるステップS115)。
同様に、第2磁界極性付与回路16は、第5(Z)検知出力電圧の電圧絶対値および電圧極性に対応した電圧と、Y軸方向成分検知出力電圧とを受け、そして、Y軸方向成分検知出力電圧の電圧極性と、第5(Z)検知出力電圧の電圧絶対値および電圧極性に対応した電圧の電圧極性とを積算する(第5(Z)検知出力電圧の電圧極性が負の場合、Y軸方向成分検知出力電圧の電圧極性を反転させる。)(図6AにおけるステップSS109、および、S113)。第2磁界極性付与回路16は、積算により得た電圧極性を、Y軸方向成分検知出力電圧の絶対値に対応する電圧に付与し、結果得られた電圧をY軸方向成分磁界極性付与電圧として電圧出力部61の第2電圧出力回路(Y)20に出力する(図6BにおけるステップS117)。
表3に、第5(Z)検知出力電圧の電圧極性と、X軸方向成分検知出力電圧およびY軸方向成分検知出力電圧の電圧極性と、X軸方向成分磁界極性付与電圧およびY軸方向成分磁界極性付与電圧の電圧極性との関係を示す。第5(Z)検知出力電圧の電圧極性の欄に、カッコ書きで近接する磁極の極性(検知された磁界の向き)を参考までに記す。X軸方向成分検知出力電圧およびY軸方向成分検知出力電圧は、本例においては、常に正(+)としているが、本発明はこれに限定されない。X軸方向成分検知出力電圧およびY軸方向成分検知出力電圧は、それぞれ、一定の電圧極性を出力すればよい。
Figure 2007303864
最後に、電圧出力部61の処理について説明する。
電圧出力部61の第1電圧出力回路(X)19は、第1位置極性付与回路(X)17から第1(X)位置電圧、または、少なくとも第1(X)位置電圧の電圧極性(または、ハイもしくはロー)を受け、第1磁界極性付与回路(X)15からX軸方向成分磁界極性付与電圧を受け、それらを保持する。
第1電圧出力回路(X)19は、第1(X)位置電圧の電圧極性(または、ハイもしくはロー)と、X軸方向成分磁界極性付与電圧の電圧極性とを積算する(または、X軸方向成分磁界極性付与電圧の電圧極性を、第1(X)位置電圧のハイまたはローに応じて変化させる)(図6BにおけるステップS119)。第1電圧出力回路(X)19は、積算により得た電圧極性を、X軸方向成分磁界極性付与電圧の絶対値に対応する電圧に付与し、結果得られた電圧を磁界X方向成分電圧Vとして出力する(図6BにおけるステップS125)。
同様に、電圧出力部61の第2電圧出力回路(Y)20は、第2位置極性付与回路(Y)18から第2(Y)位置電圧、または、少なくとも第2(Y)位置電圧の電圧極性(または、ハイもしくはロー)を受け、第2磁界極性付与回路(Y)16からY軸方向成分磁界極性付与電圧を受け、それらを保持する。
第2電圧出力回路(Y)20は、第2(Y)位置電圧の電圧極性(または、ハイもしくはロー)と、Y軸方向成分磁界極性付与電圧の電圧極性とを積算する(または、Y軸方向成分磁界極性付与電圧の電圧極性を、第2(Y)位置電圧のハイまたはローに応じて変化させる)(図6BにおけるステップS121)。第2電圧出力回路(Y)20は、積算により得た電圧極性を、Y軸方向成分磁界極性付与電圧の絶対値に対応する電圧に付与し、結果得られた電圧を磁界Y方向成分電圧Vとして出力する(図6BにおけるステップS125)。
電圧出力部61の第3電圧出力回路(Z)21は、第5(Z)検知出力電圧を保持し、第5(Z)検知出力電圧の電圧絶対値および電圧極性に対応した電圧を磁界Z方向成分電圧Vとして(図6BにおけるステップS123)出力する(図6BにおけるステップS125)。
<表4>に、近接する磁極の極性(Z軸方向成分の磁界の向き)と、近接する磁極のXY座標値(x,y)の正負と、磁界X方向成分電圧V、磁界Y方向成分電圧V、および、磁界Z方向成分電圧Vの電圧極性との関係を示す。
Figure 2007303864
<表5>には、近接する磁極の極性と、近接する磁極のXY座標値(x,y)の正負と、磁界センサ101における磁束密度ベクトルのX軸方向成分、Y軸方向成分、および、Z軸方向成分の符号を示す。<表4>および<表5>を比較すれば、本願にかかる磁界センサ101は、磁界の向きに対応する電圧極性を有する検出出力が可能であることがわかる。
Figure 2007303864
このようにして、本実施形態による磁界センサ101は、磁石の発生させる磁界の、XYZ3軸方向成分の向きに対応した電圧極性を有する電圧を、磁界検出情報として、3成分個別的に(磁界X方向成分電圧V、磁界Y方向成分電圧V、および、磁界Z方向成分電圧Vとして)出力することができる。磁界X方向成分電圧V、磁界Y方向成分電圧V、および、磁界Z方向成分電圧Vの絶対値は、それぞれ、X軸、Y軸、および、Z軸方向の磁界の強さに対応する大きさを有する。
本実施形態による磁界センサ101は、信号処理部81の信号処理系統を上述のように構成することにより、従来の磁界センサの信号変換部と同等程度の容積であり、上述のように磁電変換素子を配した信号変換部71を用いて、XYZ軸方向に平行な3成分の磁界の強さおよび向きを検出可能である。磁界センサ101の信号変換部71および信号処理部81は、同一のチップに構成することができる。なお、信号変換部71および信号処理部81と同等の機能を有する信号変換器および信号処理器を個別のチップとして構成することも可能である。
本実施形態による磁界センサ101は、直交する3軸方向の磁界成分を検出可能である。しかしながら、本発明を用いれば、直交する2軸方向の磁界成分を検出可能な磁界センサを構成することも容易である。その場合、信号変換部71における第3ホール素子(Y+)6、第4ホール素子(Y−)7、および、第2磁気抵抗素子(X)2、信号処理部における電圧検出部10および11、Y方向位置極性判定用比較器13、第2位置極性付与回路(Y)18、第2磁界極性付与回路(Y)16、第3電圧出力回路(Y)21は省略することができる。
本発明にかかる磁界センサは、小型機器に低容積で実装可能な、3次元磁界センサとして有用である。
本発明にかかる実施形態による磁界センサ101のブロック図 本発明にかかる実施形態による磁界センサの信号変換部71の斜視図 本発明にかかる実施形態による磁界センサ101の回路図 本発明にかかる実施形態による磁界センサにおける磁界の様子を示す模式図 本発明にかかる実施形態による磁界センサの各磁電変換素子の検出する磁界成分を示す模式図 本発明にかかる磁界センシングのフローチャートの部分 本発明にかかる磁界センシングのフローチャートの部分
符号の説明
1 第1磁気抵抗素子(X) 2 第2磁気抵抗素子(Y)
3 第5ホール素子(Z)
4 第1ホール素子(X+) 5 第2ホール素子(X−)
6 第3ホール素子(Y+) 7 第4ホール素子(Y−)
8 電圧検出部
9 電圧検出部
10 電圧検出部
11 電圧検出部
12 X方向位置極性判定用比較器 13 Y方向位置極性判定用比較器
14 磁界極性判定用比較器
15 第1磁界極性付与回路(X) 16 第2磁界極性付与回路(Y)
17 第1位置極性付与回路(X) 18 第2位置極性付与回路(Y)
19 第1電圧出力回路(X) 20 第2電圧出力回路(Y)
21 第3電圧出力回路(Z)
31 電流供給部
41 位置極性付与部 51 磁界極性付与部
61 電圧出力部
71 信号変換部
71a ホール素子層
71b 第1磁気抵抗素子層
71c 第2磁気抵抗素子層
81 信号処理部
101 磁界センサ

Claims (7)

  1. 互いに直交する第1座標軸及び第2座標軸方向に関し、磁極のつくる磁界の前記第1および第2座標軸の交点である原点における強さおよび向きの成分の少なくともいずれかを検知し、その検知結果を検知出力として電気的に出力する磁界センサであって、
    第1、第2及び第3のホール素子と、第1の磁気抵抗素子とを含む信号変換部を備え、
    前記第1、第2及び第3のホール素子は、前記磁界の強さおよび向きの第1座標軸方向成分を検知可能であり、
    前記第1の磁気抵抗素子は、前記磁界の強さの第2座標軸方向成分を検知可能であり、
    前記第1、第2及び第3のホール素子は、それらの主面が同一の平面に含まれるよう配置された磁界センサ。
  2. 前記検知出力を受け、前記検知出力に対し所定の信号処理を行って前記磁界の情報を検出出力として出力する信号処理部をさらに備え、
    前記第2座標軸の原点を前記第2ホール素子上に配置し、前記第1、第2、および第3のホール素子を、この順に、前記第2座標軸方向に配置し、
    前記信号処理部は、
    前記第1及び第3のホール素子の検知出力に基づき前記磁極の前記第2座標軸上の座標値の正負を判定する位置極性付与部と、
    前記第2のホール素子の検知出力に基づき前記磁極の極性を判定する磁界極性付与部と、
    前記位置極性付与部の判定および前記磁界極性付与部の判定ならびに前記第2のホール素子および前記第1の磁気抵抗素子の検知出力に基づいて、前記磁界の検出情報を構成し出力する電圧出力部と、を有する請求項1に記載の磁界センサ。
  3. 前記信号変換部はさらに、第4および第5のホール素子ならびに第2の磁気抵抗素子を含み、
    前記第4および第5のホール素子は、前記磁界の強さおよび向きの第1座標軸方向成分を検知可能であり、
    前記第2の磁気抵抗素子は、前記第3座標軸方向の磁界の強さの成分を検知可能であり、
    前記第1ないし第5ホール素子は、それらの主面が同一の平面に含まれるよう配置された請求項1に記載の磁界センサ。
  4. 前記信号変換部の出力を受け、前記出力に対し所定の信号処理を行って磁界の検出情報を検出出力として出力する信号処理部をさらに備え、
    前記第2座標軸の原点を前記第2ホール素子上に配置し、前記第1、第2、および第3のホール素子を、この順に、前記第2座標軸方向に配置し、前記第4、第2、および第5のホール素子を、この順に、前記第3座標軸方向に配置し、
    前記信号処理部は、
    前記第1および第3のホール素子の出力に基づき前記磁極の前記第2座標軸上の座標値の正負、および、前記第4および第5のホール素子の出力に基づき前記磁極の前記第3座標軸上の座標値の正負、を判定する位置極性付与部と、
    前記第2のホール素子の出力に基づき前記磁極の極性を判定する磁界極性付与部と、
    前記位置極性付与部の判定および前記磁界極性付与部の判定、ならびに、前記第2のホール素子、前記第1の磁気抵抗素子および前記第2の磁気抵抗素子の出力に基づいて、前記磁界の検出情報を構成し出力する電圧出力部と、を有する請求項3に記載の磁界センサ。
  5. 磁極のつくる磁界の、互いに直交する第1座標軸と第2座標軸の交点である原点における強さおよび向きの成分の少なくともいずれかについての検知の結果に関する電気的な出力である検知出力を受け、前記検知出力に対し電気的処理を行い前記磁界に関する情報を検出出力として出力する信号処理装置であって、
    前記検知出力に基づいて、前記磁極の第2座標軸上の座標値の正負を判定する位置極性付与部と、
    前記検知出力に基づいて、前記磁極の極性を判定する磁界極性付与部と、
    前記検知出力ならびに前記位置極性付与部の前記判定および前記磁界極性付与部の前記判定に基づいて、前記磁界の検出情報を構成し検出出力として出力する電圧出力部と、を有する信号処理装置。
  6. 前記位置極性付与部は、さらに、前記検知出力に基づいて、前記磁極の、前記第1座標軸および前記第2座標軸と垂直であり原点を前記第2座標軸の原点と共有する第3座標軸上の座標値の正負を判定する請求項5に記載の信号処理装置。
  7. 互いに直交する第1、第2及び第3座標軸方向に関し、磁極のつくる磁界の前記第1、第2及び第3座標軸の交点である原点における強さおよび向きの成分の少なくともいずれかを検知する磁界センサを用いて磁界を検出する方法であって、
    前記磁界センサは、第1、第2及び第3のホール素子と、磁気抵抗素子とを備え、前記第1ないし第3のホール素子は前記第1座標軸方向の磁界の強さおよび向きの成分を検知可能であって前記第2座標軸に沿って順に配され、前記磁気抵抗素子は、前記第2座標軸方向の磁界の強さの成分を検知可能であり、
    前記磁界を検出する方法は、
    前記第1ホール素子と、前記第3ホール素子の検知出力の絶対値の大小関係を定める第1判定ステップと、
    前記第2ホール素子の検知出力の正負を判定する第2判定ステップと、
    前記第1判定ステップおよび前記第3判定ステップの判定結果に基づいて、前記第1磁気抵抗素子の検知出力である電気的出力に対応する電圧の電圧極性を決定するする決定ステップと、
    前記第3ホール素子の検知出力である電気的出力の電圧の絶対値および電圧極性に対応した大きさおよび電圧極性を備える磁界第1方向成分電圧を出力する第1出力ステップと、
    前記決定ステップで決定された電圧極性を備え、前記磁気抵抗素子の検知出力である電気的出力の電圧の絶対値に対応した大きさを備える磁界第2方向成分電圧を出力する第2出力ステップとを有する方法。
JP2006130230A 2006-05-09 2006-05-09 磁界センサおよび磁界センシングの方法 Ceased JP2007303864A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006130230A JP2007303864A (ja) 2006-05-09 2006-05-09 磁界センサおよび磁界センシングの方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006130230A JP2007303864A (ja) 2006-05-09 2006-05-09 磁界センサおよび磁界センシングの方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007303864A true JP2007303864A (ja) 2007-11-22

Family

ID=38837919

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006130230A Ceased JP2007303864A (ja) 2006-05-09 2006-05-09 磁界センサおよび磁界センシングの方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007303864A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010286272A (ja) * 2009-06-09 2010-12-24 Tokyo Cosmos Electric Co Ltd 検出装置
JP2013083597A (ja) * 2011-10-12 2013-05-09 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 位置検出装置及び位置検出方法並びにそれを用いた電子機器
WO2015083601A1 (ja) * 2013-12-02 2015-06-11 コニカミノルタ株式会社 三次元磁気センサー
CN114019431A (zh) * 2021-10-26 2022-02-08 上海空间推进研究所 极性测试装置及方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57105977U (ja) * 1980-12-22 1982-06-30
JPH0611556A (ja) * 1991-12-21 1994-01-21 Deutsche Itt Ind Gmbh オフセット補償されたホールセンサ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57105977U (ja) * 1980-12-22 1982-06-30
JPH0611556A (ja) * 1991-12-21 1994-01-21 Deutsche Itt Ind Gmbh オフセット補償されたホールセンサ

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010286272A (ja) * 2009-06-09 2010-12-24 Tokyo Cosmos Electric Co Ltd 検出装置
JP2013083597A (ja) * 2011-10-12 2013-05-09 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 位置検出装置及び位置検出方法並びにそれを用いた電子機器
WO2015083601A1 (ja) * 2013-12-02 2015-06-11 コニカミノルタ株式会社 三次元磁気センサー
CN114019431A (zh) * 2021-10-26 2022-02-08 上海空间推进研究所 极性测试装置及方法
CN114019431B (zh) * 2021-10-26 2024-04-09 上海空间推进研究所 极性测试装置及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN109813336B (zh) 惯性测量单元标定方法
US10551447B2 (en) Magnetic field sensing apparatus
US8896294B2 (en) Magnetic position detector
US10180467B2 (en) Apparatus for testing magnetic field sensor on wafer and method thereof
CN102188246A (zh) 磁跟踪***、设备及方法
JP2016502098A (ja) 磁気センシング装置及びその磁気誘導方法
JP6474883B2 (ja) 磁気抵抗オーディオピックアップ
KR20110076923A (ko) 자기장의 방향 및/또는 세기 측정 장치 및, 이러한 장치를 구비한 이동 전화
JP2009069148A (ja) 磁界を測定する測定装置
JP2015178956A (ja) 3次元磁気検出装置及び3次元磁気検出方法
CN113709452B (zh) 使用霍尔传感器对相机***进行三轴位置感测
JP2007240530A (ja) 動きセンサ
JP6049650B2 (ja) 非接触回転角センサ
JP2007303864A (ja) 磁界センサおよび磁界センシングの方法
JP5976797B2 (ja) シフト位置検知装置
JP2008051587A (ja) センサーモジュール
US7969145B2 (en) Position detecting device with a magnetoresistive element
CN110987032A (zh) 磁编码器、绝对电角度检测方法、***及可读存储介质
KR101397273B1 (ko) 자기력 센서
US20150145506A1 (en) Magnetic sensor
JP2011143852A (ja) シフト位置検出装置
CN110297196A (zh) 磁传感器
JP6476700B2 (ja) 永久磁石、位置センサ、永久磁石の製造方法及び着磁装置
CN103116142A (zh) 磁传感器
JP2006214776A (ja) 磁界を3次元で検出する小型磁気センサー素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101118

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20101228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110104

AA92 Notification that decision to refuse application was cancelled

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971092

Effective date: 20110118