JP2007298984A - 高na投影対物レンズ - Google Patents

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Abstract

【課題】非常に高い像側NAが可能である反射屈折投影対物レンズを提供する。
【解決手段】 物体面上に設けられたパターンを像面上に結像するための反射屈折投影対物レンズは、物体面から到来する放射光から像面に最も近い最終中間像を生じるための物体側結像光学系部分と、最終中間像を像面上に直接的に結像するための像側結像光学系部分とを有する。像側結像光学系部分は、像面に最も近い最後の光学素子を有し、また、最後の光学素子内に開口sinα≧0.8を有する集束ビームを生じるように構成されている。像側結像光学系部分は、放射光の伝播方向に沿って、負の全屈折力を有する一次負レンズ群、正の全屈折力を有する中間正レンズ群、負の全屈折力を有する二次負レンズ群、及び正の全屈折力を有して最後の光学素子を含む最終正レンズ群をこの順番に備えており、最後の光学素子は、RLOE/NA<40mmになる曲率半径RLOEを有する凸状入射面を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、物体面上に設けられたパターンを像面上に結像するための反射屈折投影対物レンズに関する。投影対物レンズは、マイクロリソグラフィ投影露光装置用に使用されることができる。本発明は例えば、像側開口数NAが1.0より大きい開口範囲での浸漬動作用に構成された、半導体構造用の露光装置に関する。
縮小光学結像の場合、特に投影リソグラフィの分野では、像側開口数NAは、投影対物レンズの像面の近傍の像空間内の周囲媒質の屈折率によって制限される。浸漬リソグラフィにおいて、理論的に可能な開口数NAは、浸漬媒質の屈折率によって制限される。
浸漬媒質は、液体又は固体であることができる。浸漬液は、投影対物レンズの射出面と、像面に配置された露光すべき基板の表面との間に配置される。無接触固体浸漬では、投影対物レンズの平面的な射出面が、露光すべき基板までに作動波長より短い作動距離をおいて配置され、それにより、射出面から現れるエバネッセント場を結像に使用することができる(近視野リソグラフィ)。投影対物レンズの射出面及び基板間を接触させた固体浸漬も可能である。
像側開口数の理論的限界では、ビーム束を限定する光線と光軸との間の伝播角が非常に大きくなるので、通常はそれに達しない。一般的に、NAは、像側の最後の媒質の屈折率の約95%を大きく超えてはならない。193nmの場合、浸漬媒質として水(nH2O=1.43)を使用する場合、これはNA=1.35の開口数に対応する。
屈折率が、屈折力を有する最後の光学素子(最後のレンズとも呼ぶ)の材料の屈折率より高い浸漬液では、又は固体浸漬の場合、投影対物レンズの射出面の構造を平面的にする、又はわずかに湾曲させるだけにすると、最後のレンズ(すなわち、投影対物レンズの、像面に隣接した最後の光学素子)の材料の屈折率が限界の役割を果たす。平面的な構造は、たとえばウェハ及び対物レンズ間の距離の測定に、露光すべきウェハ及び投影対物レンズの射出面間の浸漬媒質の流体力学的挙動に、またそれらのクリーニングに有利である。射出面が平面的な構造であるさらなる利点は、浸漬液の屈折率の変化が像品質にほとんど影響を与えないことである。屈折率のそのような変化は、たとえば温度変化によって引き起こされるであろう。
特に固体浸漬の場合、同様に平面的であるウェハを露光するために、射出面は平面的な構造でなければならない。
DUV(遠紫外線で、作動波長が248nm又は193nm)の場合、最後の光学素子用に一般的に使用される材料は、193nmで屈折率nSiO2=1.56を有する溶融石英(合成石英ガラス、SiO)、又は193nmで屈折率nCaF2=1.50を有するCaFである。上記制約がある場合、最後の光学素子用にフッ化カルシウムを使用すれば、およそNA=1.425(n=1.5の95%)の開口数が達成されるであろう。代わりに溶融石英を使用することにより、(193nmでの水晶の屈折率の約95%に対応する)NA=1.48の開口数が可能であろう。その関係は、248nmでも同様である。
近い将来、NA値が約1.35〜約1.50の範囲内にある投影対物レンズが望ましくなると考えられる。たとえば、投影対物レンズ内の少なくとも1つの光学素子が、溶融石英より高い屈折率を有する、たとえば作動波長でn≧1.6の高屈折率材料から形成された高屈折率光学素子である場合、この範囲以上の高NA値を得ることができる。たとえば、高屈折率材料は、投影対物レンズの最後の屈折光学素子を少なくとも部分的に形成するサファイアでよい。例が、本出願人によって2005年6月14日に出願された「高開口及び平面的な端面を有する投影対物レンズ」と題する米国特許出願第11/151,465号に示されている。しかしながら、本目的に適した光学品質の高屈折率材料は、供給量が限られており、製造中にそのような材料を再現可能に処理するための処理手順はまだ開発途中である。したがって、溶融石英などの確立されている材料で形成されたレンズだけを使用して超高NA投影対物レンズを製造できることが望ましいであろう。たとえば、投影対物レンズの最後の光学素子が、193nmでnSiO2=1.56の溶融石英で形成される場合、像側開口数が限界値NA=1.56に向かって増加するには、非常に大きい伝播角αが最後の光学素子内に存在する必要がある。これは表Aに示されており、表Aでは、像側開口数NAが、周縁光線と投影対物レンズの平面的な射出面に垂直な表面との間の伝播角(ほとんどの場合、最後の光学素子内のビーム束の開き角の半分に等しい)、及び対応の開口sinαであるその最大伝播角αのそれぞれのサインと一緒に列記されている。
Figure 2007298984
光学補正に関して、sinα≧0.8又はsinα≧0.9の領域内の非常に高い開口値を制御することは、困難である。外側周縁光線は非常に大きい角度で当たるので、小さい角偏差が、幾何学的横方向ずれに関して理想像点及び実際の像点間に大きいずれをもたらす。十分な結像忠実度を得るために、幾何光学収差を波面収差とともに非常に低く保たなければならない。
約260nmより低い波長用に構成された光学系では、利用可能な透明材料のアッベ数が互いにかなり似通っているので、色収差の補正(色補正)は別の問題である。
さらに、リソグラフィでは、半導体ウェハなどの平面的な基板を露光するために、平坦な(平面的な)像が必須である。しかしながら、光学系の像面は一般的に湾曲しており、湾曲度はペッツヴァル和によって決まる。大きい物体側視野を平坦面上に高い解像度で投影したいという要求の高まりを考慮して、ペッツヴァル和の補正がより重要になりつつある。
平坦な像面及び良好な色補正を得るための1つの方法は、レンズなどの屈折素子、及び好ましくは少なくとも1つの凹面鏡を含めた鏡などの反射素子の両方を組み合わせる反射屈折光学系の使用である。光学系内の正屈折力及び負屈折力のレンズが全屈折力、表面曲率及び色収差に与える寄与は互いに反対である一方、凹面鏡は、正屈折力のレンズのように正の屈折力を有するが、表面曲率に対しては逆の効果を有し、色収差に寄与しない。
さらに、関係する材料が高価であること、及び大型レンズの作製に十分な大きさの結晶性フッ化カルシウムの入手可能性が限定的であることが問題になる。ある大きさの像側視野では、NAが増加すると、レンズ直径が一般的に増加する。これは1つには、特に像面付近の、大きい開口値を有する位置のレンズに利用可能な中程度の屈折率のためである。しかしながら、十分な品質の光学材料の入手可能性が限定的であるため、また、機械的安定性が悪影響を受けるとともに、光学系が軸方向に大きくなりやすいために、大きいレンズ直径は望ましくない。レンズ直径を減少させる1つの手段は、屈折力の大きい局部集中を利用することであろう。しかしながら、収差に対するレンズの寄与は屈折力に概ね比例し、それにより、屈折力が増加すると、収差寄与が増加することは既知である。
したがって、レンズの数及び大きさを減少させることができ、また同時に結像忠実度の維持、さらにはその改善に寄与する方法が望ましい。
近年では、物体面上に設けられたパターンを第1中間像に結像するための第1屈折結像光学系部と、第1中間像を第2中間像に結像するための第2反射又は反射屈折結像対物レンズ部と、第2中間像を直接的に像面上に結像するための第3屈折結像対物レンズ部とを有する多くの反射屈折投影対物レンズが提案されてきた。「R」が屈折結像対物レンズ部を表し、「C」が反射屈折又は反射対物レンズ部を表し、「−」が中間像を表すようにした表記では、この形式は簡単に「R−C−R」として表される。第1屈折対物レンズ部は、第1中間像の適当な位置、形状及び補正状態を得ることができるように構成されるであろう。第2対物レンズ部は通常、少なくとも1つの凹面鏡を含み、ペッツヴァル和補正に大きく寄与するように構成されることができる。第3屈折対物レンズ部の主な仕事は、高い像側開口数を提供し、且つそれに伴った収差、特に球面収差及びコマを補正することである。本明細書では、視野を光学的に共役の視野に結像するための「結像光学系」として組み合わせの形で有効である投影対物レンズの多数の連続光学素子を表すために、「光学系部分」及び「対物レンズ部」の表現が択一的に使用されるであろう。
2005年1月14日に本出願人が出願した米国特許出願第11/035,103号は、非常に高いNAを有し、最大値NA=1.2としたNA>1の浸漬リソグラフィに適する反射屈折投影対物レンズを開示している。その投影対物レンズは、物体面上に設けられたパターンを第1中間像に結像するための第1屈折対物レンズ部と、第1中間像を第2中間像に結像するための第2対物レンズ部と、第2中間像を直接的に像面上に結像するための第3屈折対物レンズ部とを有する。第2対物レンズ部は、第1連続鏡面を有する第1凹面鏡と、第2連続鏡面を有する第2凹面鏡とを有し、凹面鏡の面は、互いに向き合って、鏡間空間を画定している。すべての凹面鏡は、ひとみ面から光学的に離して位置付けられる。その光学系は、中程度のレンズ消費量で非常に高い開口数を得る可能性を有する。この出願書類及びその優先権主張書類の開示内容全体は、参照によって本出願に援用される。
1つの単体凹面鏡を有し、入射側及び射出側屈折結像対物レンズ部間に配置された反射屈折結像対物レンズを含む反射屈折投影対物レンズが、たとえば2004年5月17日に本出願人が出願した米国特許出願第60/573,533号に開示されている。単体鏡R−C−R−光学系の他の例が、US2003/0011755号、WO03/036361号、WO2004/019128号又はUS2002/0197946号に示されている。
US6,600,608B1号は、投影対物レンズの物体面上に配置されたパターンを第1中間像に結像するための第1純粋屈折対物レンズ部と、第1中間像を第2中間像に結像する第2対物レンズ部と、第2中間像を直接的に、すなわち、さらなる中間像を介さないで、像面上に結像する第3対物レンズ部とを有する反射屈折投影対物レンズを開示している。第2対物レンズ部は、中央穴を有する第1凹面鏡及び中央穴を有する第2凹面鏡を備えた反射屈折又はカトプトリック対物レンズ部であって、凹面鏡の鏡面は互いに向き合って、その間に鏡間空間又は反射屈折キャビティを画定している。第1中間像は、物体面に隣接した凹面鏡の中央穴内に形成される一方、第2中間像は、物体面に隣接した凹面鏡の中央穴内に形成される。対物レンズは、軸方向対称性を有し、軸方向及び横方向に良好な色補正を与える。しかしながら、凹面鏡の反射面は穴で中断されているので、光学系のひとみは不明瞭である。
EP1069448B1号特許は、互いに向き合う2つの凹面鏡を有する別の反射屈折投影対物レンズを開示している。凹面鏡は、凹面鏡の近傍に位置する中間像上に物体を結像する第1反射屈折対物レンズ部の一部である。これが唯一の中間像であって、それは、第2純粋屈折対物レンズ部によって像面に結像される。物体は、反射屈折結像光学系の像とともに、互いに向き合う鏡によって画定される鏡間空間の外に位置する。2つの凹面鏡、共通の直線状の光軸、及び反射屈折結像光学系によって形成されて凹面鏡の1つのそばに位置する1つの中間像を有する同様な光学系が、日本の特許出願JP2002−208551A号及び米国の特許出願US2002/00241A1号に開示されている。
欧州特許出願EP1336887号(US2004/0130806A1号に対応)は、1本の共通の直線状光軸を有するとともに、第1中間像を形成する第1反射屈折対物レンズ部、第1中間像から第2中間像を形成する第2反射屈折対物レンズ部、及び第2中間像から像を形成する第3屈折対物レンズ部をその順序で有する反射屈折投影対物レンズを開示している。各反射屈折光学系は、互いに向き合う2つの凹面鏡を有する。中間像は、凹面鏡によって画定される鏡間空間の外に位置する。凹面鏡は、光学的にひとみ面の近傍で、投影対物レンズの中間像よりひとみ面に近い位置にある。
国際特許出願WO2004/107011A1号は、1本の共通の直線状の光軸と2つ以上の中間像とを有し、NA=1.2までの開口数の浸漬リソグラフィに適する反射屈折投影対物レンズを開示している。少なくとも1つの凹面鏡が、光学的にひとみ面の近傍で、投影対物レンズの中間像よりそのひとみ面に近い位置にある。
SPIE 5377.65会報(2004年)「光学マイクロリソグラフィXVII」にB.W. Smith によって紹介された、T.松山、T.石山及びY.大村による論文「Nikon Projection Lens Update(ニコン投影レンズ最新情報)」には、従来のジオプトリックDUV系と、DUV系のレンズ群の間に挿入された6鏡EUVカトプトリック系との組み合わせである反射屈折投影レンズの設計例が示されている。第1中間像が、凸面鏡の上流側のカトプトリック(純粋反射型)群の第3鏡の後方に形成される。第2中間像は、純粋反射型(カトプトリック)第2対物レンズ部によって形成される。第3対物レンズ部は、純粋屈折型であり、ペッツヴァル和補正のために第3対物レンズ部内の最小ビーム直径のウェスト部分で負の屈折力を有することを特徴とする。
2005年6月14日出願されたUS特許出願11/151,465 2005年1月14日出願されたUS特許出願11/035,103 2004年5月17日に出願されたUS特許出願60/573,533 US 2003/0011755 WO 03/036361 WO 2004/019128 US 2002/0197946 US 6,600,608 B1 EP 1 069 448 B1 特開2002−208551号公報 US 2002/00241 A1 欧州特許出願EP 1 336 887(US 2004/0130806 A1に対応) WO 2004/107011 A1 SPIE5377.65(2004)の予稿、光学マイクロリソグラフィXVIIでB.W.Smithにより報告されたT.Matsuyama、T.Ishiyama及びY.Ohmuraによる「ニコン投影レンズアップデート」
本発明の1つの目的は、投影対物レンズの最後の屈折光学素子内の高開口値sinα ≧0.8又はsinα≧0.9から発生する収差を補正するのに適した光学補正手段を備える、非常に高い像側NAが可能である反射屈折投影対物レンズを提供することである。本発明の別の目的は、特に溶融石英などの確立されているレンズ材料だけを使用して製造することができる、像側開口数NA≧1.35の反射屈折投影対物レンズを提供することである。本発明のさらに別の目的は、超高像側開口数を有し、且つレンズの最大寸法が比較的小さい反射屈折投影対物レンズを提供することである。
上記及び他の目的の解決策として、本発明は、1つの態様によれば、物体面上に設けられたパターンを像面上に結像するための反射屈折投影対物レンズであって、
物体面から到来する放射光から像面に最も近い最終中間像を生じるための反射屈折型の物体側結像光学系部分と、
最終中間像を像面上に直接的に結像するための屈折型の像側結像光学系部分と、
を備え、
像側結像光学系部分は、像面に最も近い最後の光学素子を有し、また、像側開口数NAを与えるように最後の光学素子内に開口sinα≧0.8を有する集束ビームを生じるように構成されており、
像側結像光学系部分は、放射光の伝播方向に沿って、
負の全屈折力を有する一次負レンズ群、
正の全屈折力を有する中間正レンズ群、
負の全屈折力を有する二次負レンズ群、及び
正の全屈折力を有し、また最後の光学素子を含む最終正レンズ群、
をこの順番に備えており、最後の光学素子は、曲率半径RLOEが、RLOE/NA<40mmである凸状入射面を有する、反射屈折投影対物レンズを提供する。
一般的に、「レンズ群」は、1つの単体レンズ、又は少なくとも2つがすぐ隣接して連続した多数のレンズを含むであろう。「負レンズ群」では、レンズ群のレンズの全体効果が、負の屈折力に対応する。多数レンズのレンズ群の各レンズが負レンズでもよいが、「負レンズ群」が、正の屈折力を有する1つ又は複数の単体レンズを含むことも可能である。同様に、「正レンズ群」によって与えられる正の屈折力は、1つ又は複数のレンズによって与えられ、そのレンズの少なくとも1つが正レンズであってもよく、1つ又は複数の負レンズが正レンズ群に含まれてもよい。負レンズ群を表す「N」及び正レンズ群を表す「P」により、この順序を簡略的に「NPNP」と特徴付けることができる。
像側結像光学系部分内の異なった位置に負レンズ群を設け、通過放射光に対してほぼ集束効果を有する正レンズ群(中間正レンズ群)によって分離することは、球面レンズ面であっても、球面収差及びコマなどの開口依存収差の補正に大きく寄与することができることがわかっている。その効果は、選択位置に適当な形状の非球面レンズ面を設けることによって補完かつ完成されるであろう。適当に湾曲して分散した球面レンズ面の枠組みは、補正に対して大きく寄与することができるので、比較的少数の非球面レンズ面でも、残留収差を補正するのに十分であろう。
さらに、正の屈折力を像面の近くに集中させることが有効であることもわかっている。したがって、正の全屈折力を有する最終正レンズ群は、曲率半径RLOEが、RLOE/NA<40mmに従った凸状入射面を有する(像面に最も近い)最後の光学素子を含む。この条件が満たされれば、最後の光学素子は大きい屈折力(短い焦点距離)を有し、それにより、NA≧1.35、さらにはNA>1.4などの非常に高いNA値であっても、像側結像光学系部分内のレンズを小さい最大直径にするのに寄与する。
非常に高いNA値の実施形態では、正の全屈折力を有する一次正レンズ群を最終中間像と一次負レンズ群との間に配置して設け、それにより「PNPN」の順序を得ることが有益であることがわかっている。これらの実施形態では、最終中間像の近くに与えられた正の屈折力が、外側視野点の周縁光線の「捕捉」に寄与し、それにより、一次正レンズ群の下流側のレンズ直径が極めて大きくなることを回避することができる。
中間正レンズ群と最終正レンズ群との間に設けられた二次負レンズ群は一般的に、像側結像光学系部分内の最大ビーム直径の領域内に位置付けられるであろう。それにより、球面収差、コマ及び非点収差の補正に対して大きく寄与することができる。好ましくは、二次負レンズ群内の少なくとも1つの負レンズが、ビーム直径の、最大ビーム直径の80%を超える局部最大値の領域内に配置される。
二次負レンズ群は、最小ビーム直径の領域と最大ビーム直径の領域との間の、ビーム直径が漸増する領域内に位置付けられることもできる。この位置は、大きい入射角を容易にし、それにより、上記収差の補正に強力に寄与することができる。
他方、一次負レンズ群によって与えられる負の屈折力を、特にビーム直径の局部最小値の位置、又はその近くの、ビーム直径が大きく漸減する領域内に集中させることが好ましい。好ましくは、一次負レンズ群の少なくとも1つの負レンズは、像側結像光学系部分内のビーム直径の局部最小値の領域内に配置される。比較的小さいビーム直径の領域内に集中させた負の屈折力の絶対値は、高くなければならない。この領域では、球面収差及びコマや視野湾曲の補正に対して大きい寄与が与えられる。
好ましくは、一次負レンズ群の少なくとも1つの負レンズは、大きい入射角が発生する(像面に面する)凹状射出面を有する。レンズ面に生じる非常に高い入射角の特徴は、その面に対する入射角のサインの最大値(SINIMAX)によって定量化されるであろう。その領域内では、SINIMAX>0.93及び/又はSINIMAX>0.95の値が有益であるように思われる。
これらの値は、投影対物レンズを最大NAで使用する時に与えられる入射角に対応することを理解されたい。表面での光線の「入射角のサイン」は、光線と入射点における垂直面とによって囲まれる入射角iのサインとして理解される。ある表面における「入射角の最大サイン」(SINIMAX)は、この表面に当たるすべての光線における入射角のサインの最大値として理解される。
これらの凹面は、球面収差及びコマに対して相当に大きい過剰補正効果を有するであろう。凹状射出面の少なくとも1つが非球面である場合、より高次の収差に対する寄与を適当に調節することができる。
好ましくは、二次負レンズ群内の光線の周縁光線角MRAは、一次負レンズ群内の場合より相当に小さい。具体的に言うと、二次及び一次負レンズ群内の光線の周縁光線角の最大値をそれぞれMRA2MAX及びMRA1MAXとすると、MRA2MAX<MRA1MAXの条件が満たされなければならない。
二次負レンズ群は、ほぼ平行なビームがそのレンズ群に入射するように、位置付けられることが好ましい。
好ましくは、二次負レンズ群の少なくとも1つのレンズ群が、物体面に面する凹状入射面を有する。凹面は、負レンズ上に設けられてもよい。好ましくは、凹状入射面は、非球面でよい。
一実施形態では、一次負レンズ群の中央領域内の一次主光線高さCRH1が、二次負レンズ群の中央領域内の二次主光線高さCRH2より大きく、また、一次負レンズ群内の一次周縁光線高さMRH1が、二次負レンズ群内の二次周縁光線高さMRH2より小さい。空間的に離れた負レンズ群において、主光線及び周縁光線の光線高さ間に異なった関係が生じるように、負レンズ群を配置することは、球面収差及びコマの目標補正の強いデカップリングが可能であるので、補正全体にとって有益であることがわかった。
像面に近接した最終正レンズ群は通常、像面に最も近いひとみ面である、像側結像光学系部分のひとみ面を横切って延在する。一般的に、多数の正レンズがそのひとみ面と像面との間に配置される。この領域内には、像面に面する凹状射出面を有するメニスカス形正レンズが好ましい。この形状により、これらのレンズが球面収差及びコマに与える寄与を最小限に抑えることができる。大きい像側視野が一般的に望ましいので、これらのレンズは無収差レンズでないであろうが、収差の視野変動を減少させるために、実質的に無収差レンズでもよい。入射角を小さくすることによって周縁光線の収差を減少させるために、凹面を非球面に形成してもよい。大きいNAの光学系では、開口に大きく依存する収差、たとえば球面収差及びコマが支配的であろう。そのような光学系では、補正手段が、特にこれらの収差用に最適化されるであろう。
本発明の特定の態様によれば、選択された非球面の形状は、レンズ直径の減少への寄与が得られるように最適化される。具体的に言うと、ビーム発散を減少させる、又は非球面形状を備える表面でビーム集束を高める非球面を設けることができる。一実施形態によれば、集束ビームの領域内に配置された少なくとも1つの非球面レンズ面は、非球面レンズ面のすぐ下流側の周縁光線角をMRAAS、対応の球面ベースレンズ面に非球面変形がない場合の周縁光線角の値をMRAとしたとき、MRAAS/MRA>1.2に従った集束強化非球面として構成される。同様に、発散ビームの領域内に配置された少なくとも1つの非球面レンズ面を、MRA/MRAAS>1.2に従った発散減少非球面として構成してもよい。
一部の実施形態では、像側結像光学系部分は、軸方向に延びた部分区画であって、レンズがほぼ同一の自由(使用)直径を有するとともに、ビームが実質的に平行である部分区画を有する。その部分区画の軸方向長さLは、像側結像光学系部分内の最大レンズ直径をDMAXとすると、L>0.5DMAXに従う。実質的に平行なビームの延長領域を設けることにより、正レンズ及び負レンズの組み合わせなどの、大きい直径で有効な補正手段であって、それにより、視野依存収差及び開口依存収差間の非干渉性を高めることができる多数の補正手段を提供することができる。
像空間内に浸漬媒質を使用するように適応させた実施形態では、最後の光学素子の光学的に使用される区域の縁部での、光軸の方向に測定した厚さを縁部厚さとすると、縁部厚さETLOEがETLOE<NAX10[mm]に従った最後の光学素子を設けることが有益であることがわかっている。好ましくは、ETLOEは、14mmより小さい、又はさらに10mmより小さくてもよい。これは、軸方向にコンパクトな構造に寄与する。さらに、像面の近くで非常に大きい開き角のビーム束の光線の大幅な偏向が得られ、それにより、最後の光学素子の上流側で、特に像側結像光学系部分のひとみ面及び像面間でレンズ直径の最大値が減少する。
上述したように、像面の近くに屈折力を集中させるために、最後の光学素子の屈折力を増大させることが有益であろう。最後の光学素子が、凸状入射側及び平面的な射出側を有する平凸レンズである場合、そのレンズの屈折力は、凸状入射面の屈折力だけに依存するのに対して、レンズの厚さ(入射面及び射出面間の軸方向距離)及び平面的な射出面は寄与しない。好ましくは、凸状入射面の曲率半径は、50mmより小さい。
本発明は、さまざまな形式の反射屈折投影対物レンズに使用されることができる。好適な実施形態では、物体側結像光学系部分は、物体面から到来する放射光から第1中間像を生成するための第1屈折結像光学系部分と、第1中間像を最終中間像に結像するための第2反射屈折又はカトプトリック結像光学系部分とを有する。これらの実施形態では、物体側結像光学系部分は、2つの連続した結像光学系部分によって形成され、それにより、R−C−R形式の投影対物レンズが得られる。第2反射屈折又はカトプトリック結像光学系部分は、1つ又は複数の凹面鏡を含むであろう。1つの単体凹面鏡だけが設けられている場合、光軸の、凹面鏡の対称軸によって定められる部分は、その凹面鏡を含む結像光学系部分の上流側及び下流側の屈折光学系部分によって定められた光軸に対して傾斜するであろう。1つ又は複数の折り曲げ鏡を設けてもよい。2つの凹面鏡(又は別の偶数の凹面鏡)を有する光学系では、すべてのレンズ及び鏡に共通の1本の直線状の(折れ曲がっていない)光軸を有するインライン光学系を構成してもよい。
第1結像光学系部分が、物体面に面する入射面と第1中間像に面する射出面との間を測定した第1軸方向長さL1を有し、像側結像光学系部分が、最終中間像に面する入射面と像面に面する射出面との間を測定した軸方向長さLISISを有する一実施形態では、LISIS>1.8L1の条件が満たされる。好ましくは、LISIS>2.5L1である。
本発明を実行することにより、最後の光学素子が、屈折率nLOEを有する材料で形成され、像側開口数が、0.95・nLOE<NA<nLOEの範囲内にある投影対物レンズを製造することができる。言い換えると、最後の光学素子内の非常に高い伝播角が、収差補正に関して制御可能になる。波長λ=193nmで使用するように構成された光学系用に、最後の光学素子を溶融石英で形成し、像側開口数を1.35≦NA≦1.50の範囲内にすることができる。所望ならば、波長λ=193nmで使用するように構成された光学系用に、すべての屈折光学素子を溶融石英などの同一材料で形成することができ、また1.35≦NA≦1.50を得ることができる。
屈折率nILを有する浸漬液とともに使用するように構成された幾つかの実施形態では、すべての屈折光学素子が溶融石英などの同一材料で形成され、またNA/nIL>0.92の条件が保たれる。
上記及び他の性質は、特許請求の範囲だけでなく、説明及び図面にも見ることができ、個々の特徴は、本発明の実施形態及び他の領域で単独で、又は小組み合わせの形で使用されることができ、有利かつ特許性がある実施形態を個別に表すであろう。
発明を実施するための形態
本発明の好適な実施形態の以下の説明で、「光軸」という用語は、関係する光学素子の曲率中心を通る直線又は一連の直線状線分を意味するものとする。光軸は、折り曲げ鏡(偏向鏡)によって折り曲げられることができる。ここに提示する例の場合、関係する物体は、集積回路のパターンを付けたマスク(レチクル)か、何らかの他のパターン、たとえば、格子パターンのいずれか一方である。ここに提示する例では、物体の像は、フォトレジスト層をコーティングした基板として機能するウェハ上に投影されるが、液晶ディスプレイの部品又は光学格子用の基板などの他の形式の基板も可能である。
本発明の特定の機能を特徴付けるために、選択光線を使用する。本明細書で使用する「周縁光線」という用語は、軸外物体点から発して、投影対物レンズのひとみ面、又はその近くに配置されてビーム束の直径を限定する開口絞りの縁部まで進む光線を定義する。「上方周縁光線」という用語は、光軸までの距離が伝播方向に増加していく、すなわち物体面の近くで光軸から離れるように進む周縁光線を意味する。反対に、「下方周縁光線」という用語は、光軸までの距離が伝播方向に減少していく、すなわち物体面の近くで光軸に向かって進む周縁光線を意味する。「主光線」は、(光軸から最も遠くに離れている)最外側視野点から光軸に対して平行に、又はわずかな角度を付けて進み、ひとみ面の位置で光軸と交差する光線である。
図面に示された構造の規格値を開示するために表が提供されている場合、表(複数可)にはそれぞれの図面と同一の番号が付けられている。
図1は、約193nmUVの作動波長用に構成された本発明による反射屈折投影対物レンズ100の第1実施形態を示す。それは、平面的な物体面OS上に配置されたレチクル(又はマスク)上のパターンの像を、正確に2つの実中間像IMI1及びIMI2を生じながら、平面的な像面IS上に縮小して、たとえば4:1の縮尺で投影するように構成されている。第1屈折対物レンズ部ROP1が、物体面上の物体側視野OFの領域内に配置されたパターンを第1中間像IMI1に結像するように構成され、第2カトプトリック(純粋反射)対物レンズ部COP2が、第1中間像IMI1を第2中間像IMI2に結像し、第3屈折対物レンズ部ROP3が、第2中間像IMI2を像面IS上に強い縮小率で結像する。
第2対物レンズ部COP2は、物体側に面する凹面鏡面を有する第1凹面鏡CM1と、像側に面する凹面鏡面を有する第2凹面鏡CM2とを有する。鏡面は両方とも連続している、又は中断していない、すなわちそれらは穴又は内孔を有していない。互いに向き合う鏡面は、凹面鏡によって画定された湾曲面によって囲まれた鏡間空間を画定する。中間像IMI1、IMI2(少なくとも近軸中間像)は両方とも、幾何学的に鏡面から離れて鏡間空間内に位置する。
凹面鏡の各鏡面は、物理的鏡面の縁部を越えて延びて鏡面を含む数理表面である「湾曲表面」又は「湾曲した表面」を画定する。第1及び第2凹面鏡は、共通の回転対称軸を有する回転対称湾曲表面の一部分である。投影対物レンズは、回転対称的であって、すべての屈折及び反射光学部材に共通の1本の直線状の光軸OAを有する(インライン光学系)。折り曲げ鏡は存在しない。凹面鏡は小径であり、それらを互いに接近させる、又はむしろその間に位置する中間像に近づけることができる。凹面鏡は両方とも、軸対称表面の軸外部分として構成され、かつ照明される。光ビームは、口径食を伴わないで、光軸に面する凹面鏡の縁部を通過する
本全体構造を有する反射屈折投影対物レンズは、たとえば、2005年1月14日に出願された出願第11/035,103号であって、US2005/0190435A1号として発行された米国特許出願に開示されている。この出願の内容は、参照によって本出願に援用される。すべての凹面鏡が、光学的にひとみ面から離して配置され、特に、結像過程の主光線高さが結像過程の周縁光線高さを超える位置にあることが、この形式の反射屈折投影対物レンズの1つの特徴的な特性である。さらに、少なくとも第1中間像が、幾何学的に鏡間空間内に位置することが好ましい。両方の中間像が、幾何学的に鏡間空間内に位置することが好ましい。この基本形式の構造により、比較的少量の光学材料で作製することができる光学系での、開口数NA>1の浸漬リソグラフィが可能になる。
図1の構造用の規格値が、表1にまとめられている。最も左側の欄は、屈折、反射又は他の指定の表面の番号を示し、第2欄は、その表面の曲率半径r[mm単位]を示し、第3欄は、その表面と次の表面との間の距離d[mm単位]、すなわち光学素子の「厚さ」と呼ばれるパラメータを示し、第4欄は、その光学素子の作製に用いられた材料を示し、第5欄は、その作製に用いられた材料の屈折率を示す。第6欄は、光学素子の光学的に使用可能な透明な半径[mm単位]を示す。表中の曲率半径値r=0は、曲率半径が無限大の平面的な表面を表す。
多数の光学表面が非球面である。表1Aは、これらの非球面の関連データを示し、それからそれらの表面形状のサジッタを高さhの関数として、

p(h)=[((1/r)h)/(1+SQRT(1−(1+K)(1/r)))]+C1・h+C2・h+....,

の方程式を用いて計算することができ、ここで曲率半径の逆数(1/r)は問題の表面の表面頂点での曲率であり、hはその上の点と光軸との間の距離である。したがって、サジッタp(h)は、その点を問題の表面の頂点からz方向に沿って、すなわち光軸に沿って測定した距離を表す。定数K、C1、C2などは表1Aに示されている。
投影対物レンズ100は、像側作動距離が約2.8mmの場合の193nmでのマイクロリソグラフィ用に構成され、5.5mm・26mmの像側視野寸法で像側開口数NA=1.35を有し、ここでは軸外矩形像側視野が使用される。トラック長さ(物体面及び像面間の軸方向距離)は1300mmである。収差の光学補正は、すべての像高さについて3mλ以下の波面誤差(RMS)で特徴付けられる。すべてのレンズは、溶融石英で製造される。
第1ひとみ面P1は、第1屈折対物レンズ部ROP1内において物体面OS及び第1中間像IMI1間で、主光線CRが光軸OAと交差する位置に形成される。第2ひとみ面P2は、第2カトプトリック対物レンズ部COP2内において凹面鏡CM1及びCM2間で、主光線CRが光軸と交差する位置に存在する。第3ひとみ面P3は、第3屈折対物レンズ部ROP3内において主光線CRが、像面に当たる直前で光軸と3回目に交差する位置に形成される。第3対物レンズ部内において、像側から見て3番目及び4番目のレンズの間に開口絞りASが位置付けられている。上方周縁光線MRU及び下方周縁光線MRLも示されている。
投影対物レンズ100は、像面に最も近い(第2中間像IMI2と同一の)最終中間像を生じるための物体側結像光学系部分、及びその後の、最終中間像IMI2を像面上に直接的に、すなわち、さらなる中間像を伴わないで結像するための(第2屈折対物レンズ部ROP3と同一の)像側結像光学系部分ISISを有する投影対物レンズの一例である。この特殊なケースでは、物体側結像光学系部分OSISは、2つの連続した対物レンズ部ROP1及びCOP2を含み、その対物レンズ部の各々が結像光学系部分を形成している。この場合、1つの中間像、すなわち、第1中間像IMI1が、物体側結像光学系部分内に形成される。
次に、光学素子の順序及び形式やそれぞれの機能を詳細に説明する。レンズ群の全体的な順序及びそれぞれの屈折力を図2に概略的に示す。この図では、正の全屈折力を有するレンズ群を、矢印の頭が外向きの二重矢印で表し、負の全屈折力を有するレンズ群を、矢印の頭が内向きの(光軸の方に向いた)二重矢印で表す。
第1屈折対物レンズ部ROP1は、物体側視野OFから到来する放射光から第1中間像IMI1を生じ、その第1中間像の位置及び品質を定めるように構成されている。この結像過程によって発生する幾つかの収差、たとえば(ペッツヴァル和で表される)視野湾曲は、第1中間像の下流側の光学系部分によって補償される。第1対物レンズ部によって引き起こされる他の収差、たとえば球面収差が、光学系の後続部分によって引き起こされる収差を補正する。物体面及び像面間に所定の全長を有する高開口光学系では、第1対物レンズ部は軸方向に短くなければならず、これは、レンズの大きい屈折力に対応する。第1中間像は、低レベルの非対称収差を有しなければならない。第1ひとみ面P1に近い非球面及び最適化レンズ形状が、この目的のために用いられるであろう。具体的に言うと、メニスカス形レンズを使用して、収差の寄与を最小限に抑えることができる。この場合、ひとみ面P1に面する凹面を有するメニスカスレンズが好適に思われる。
第1屈折対物レンズ部ROP1は、物体面及び第1ひとみ面間の、正の全屈折力を有する正レンズ群LG11と、第1ひとみ面及び第1中間像間の別の正レンズ群LG12とに細分割される。ひとみ面P1に面する凹状射出面を有する少なくとも1つの負メニスカスを物体面及び第1ひとみ面間に配置することが好ましい。さらに、それぞれ第1ひとみ面に面する凹面を有する少なくとも2つのメニスカスレンズが、ひとみ面と第1中間像との間に存在すべきであって、少なくとも1つ(第1中間像のすぐ上流側のレンズ)が正の屈折力を有し、少なくとも1つが負の屈折力を有する。それぞれ第1ひとみ面の上流側及び下流側にあって、ともにひとみ面の方に凹状である2つの負メニスカスレンズが特に好都合であることがわかっている。ひとみ面の上流側のメニスカスレンズは、第1中間像のコマに強い影響を与える一方、ひとみ面及び中間像間のメニスカスは、第1中間像の球面収差に強い影響を与える。これらのレンズに、特に凹面に非球面形状ASPを与えることにより、効果を高めることができる。図3は、第1屈折対物レンズ部ROP1の好適な構造の概略図を示す。
第2カトプトリック対物レンズ部は、2つの非球面凹面鏡CM1及びCM2だけで構成されている。結像光学系部分ROP1及びCOP2は、物体側結像光学系部分OSISを形成し、これは、第1中間像IMI1を形成する一方、(IMI2に対応する)最終中間像を生成する。最終中間像での上方周縁光線及び下方周縁光線間の角度が大きいことは、軸方向にコンパクトな光学系を得るために好都合である。物体側結像光学系部分OSISの倍率は1.75〜2の範囲内にあるので、この角度の増加は、球面収差の不足補正によって得られる可能性がある。
第3屈折対物レンズ部ROP3は、逆の全屈折力を有するレンズ群の特徴的な順序を有する。一次正レンズ群LG31が、第2中間像のすぐ下流側に位置している。これに、各々が非球面凹状射出面を有する2つの負レンズによって形成された一次負レンズ群が続く。次の中間正レンズ群LG33は、物体側凹面を有する薄い正メニスカスと、2つの連続した正レンズとによって形成されている。二次負レンズ群LG34が、物体側に凹状の入射面を有する単体双球面負メニスカスレンズによって形成されている。最終正レンズ群LG35が、5つの正レンズを有し、また、3つの最後の正レンズの上流側に位置する、像面に最も近い第3ひとみ面P3を有する。最終正レンズ群は、平凸溶融石英レンズによって形成された、像面に最も近い最後の光学素子LOEを含む。
第3屈折結像光学系部分ROP3は、第1対物レンズ部ROP1の軸方向長さL1より相当に大きい軸方向長さLISISを有し(図4と比較されたい)、これにより、比較的大きいビーム直径を有する領域内に多数の有効な補正手段を導入することができる。好適な構造は、最終中間像IMI2の外側視野点から発する発散光線束を「捕捉する」ために、最終中間像の近くに短い正レンズ群LG31を有する。強い負の屈折力を有する次の一次負レンズ群LG32は、主に球面収差及びコマを補正するように構成されている。その後の正レンズ群LG33は、一次負レンズ群LG32から出る発散ビームの集束に寄与する。その後の二次負レンズ群LG34は、球面収差及びコマの補正にさらに貢献するが、一次負レンズ群LG32の効果と異なったやり方で寄与する。その後の最終正レンズ群LG35の正レンズは、最後の光学素子を形成する溶融石英の屈折率(nSiO2=1.56)に近い像側開口数NA=1.35を得るための前提条件として、最後の光学素子LOE3内に高開口を得るために放射光を集束するように構成されている。
この文脈において、第3屈折光学系部分は、正レンズ群(LG33)によって分離されて軸方向に離れた2つの負レンズ群LG32及びLG34を有し、それらが大きく異なるビーム直径の領域内に位置することに注意することが、重要である。一次負レンズ群LG32の領域内では、ビーム束の直径が小さい。負レンズの焦点距離fNは小さい。投影対物レンズの軸方向長さ(トラック長さ)をLとすると、好ましくは|f|>L/10である。これらの条件下では、主に球面収差及びコマが補正される。この目的のために、入射角が大きい像側凹状射出面が好ましい。この場合、MRA>アークサイン(0.93)(すなわち、MRA>68.4°)である。それらの表面は、球面収差及びコマに対して相当に過度の補正効果を有する。その実施形態では、両方の凹状射出面が非球面であり、それにより、より高次の収差に対する寄与率を調節することができる。反対に、周縁光線と光軸との間の角度(すなわち、周縁光角)は、一次負レンズ群LG32と比較したとき、周縁光線高さの絶対値がはるかに大きい位置に配置されている二次負レンズ群LG34の領域内で相当に小さくなっている。本実施形態では、LG34を形成する薄い負メニスカスの凹状入射面において、周縁光線角がアークサイン(0.85)°より小さい。周縁光線及び主光線CRの高さの違いにより、軸方向に離れた負レンズ群LG32及びLG34は、球面収差及びコマに対して異なった影響を与え、それにより、より高次及び低次の収差を釣り合わせることにより、これらの収差の強いデカップリング及び目標補正が可能である。
像面ISに隣接した最終正レンズ群LG35内では、凹状の、好ましくは非球面射出面を有する1つ又は複数の正メニスカスレンズが、ビームを集束する働きをする一方、球面収差及びコマに対する寄与はわずかに生じるだけである。
選択非球面の形状は、レンズ直径減少に対する寄与が得られるように、最適化される。具体的に言うと、非球面形状を有する表面に、ビームの発散を減少させる、又はビーム集束を強化する非球面が設けられている。集束ビームの領域内に配置された少なくとも1つの非球面のレンズ面は、集束強化非球面として構成される。そのような非球面は、周辺光線を光軸の方へより強力に折り曲げ、したがって、それの下流側でビーム直径を減少させる。これらの非球面は、光ビーム内でLG31及びLG35のような小さいビーム直径の近くに配置される。非球面レンズ面のすぐ下流での周縁光線角をMRAASとし、対応する球面ベースレンズ面に非球面変形がない場合の周縁光線角の値をMRAとすると、本実施形態では、MRAAS/MRA>1.2の条件が当てはまる。LG35のように強力なビーム折り曲げを実行するレンズ群には、別の形式の非球面が存在する。それは、レンズ面を、レンズ力を減少させることなく、折り曲げて無収差形状に近づける。非球面は、光線及び表面間の交点を、光線及び球面ベース面間の交点より先へ移動させている。この形式の非球面は、MRAAS/MRA>1.2に従って球面収差に対して過剰補正効果を有する。図1の実施形態では、レンズ群内において最小光ビーム直径の位置と像面との間に、両方の形式の非球面が存在する。
図4は、約193nmでの浸漬リソグラフィ用に構成された反射屈折投影対物レンズ400の第2実施形態を示す。規格値が、表4及び4Aに示されている、第1実施形態の場合と同様に、すべてのレンズが同一材料、すなわち溶融石英から形成されている。投影対物レンズの平面的な射出面と像面との間の3mmのギャップ内に、屈折率n=1.65の浸漬媒質(ここではバイシクロヘキシル)を使用する場合、5.5mmx26mmの像側視野寸法で像側開口数NA=1.45が得られる。
光学系内の実質的に同一位置及び実質的に同一機能を有するレンズ及びレンズ群は、図1の場合と同一の参照番号で示されている。図1のNA=1.35の場合及び図4のNA=1.45の場合の実施形態を比較することにより、最後の光学素子の屈折率に近い超高NAを得るために有用な幾つかの特性を特定することができる。第1の屈折対物レンズ部ROP1は、基本的に図2の概略図に示された原理に従って構成されている。それに対応した説明を参照されたい。同様に、カトプトリック型第2対物レンズ部COP2は、基本的に図1のものに似ている。しかしながら、開口が増加すると、中間像IMI1及びIMI2が、特にコマに関する収差をより大きく生じるようになると思われ、凹面鏡の縁部でのビーム口径食を避けることがより困難になる。第1実施形態の場合と同様に、第3の屈折対物レンズ部は、全体構造がPNPNPであり、第2中間像に最も近い正レンズ群LG31は、単一の両凸正レンズによって形成され、一次負レンズ群LG32は、非球面凹状射出面を有する2つの連続した負レンズによって形成される。それに続いて、3つの連続した正レンズによって形成される中間正レンズ群LG33は、ここでは、二次負レンズ群LG34を形成する単体両凹負レンズに入射するほぼ平行ビームを生じるように構成されている。
像側結像光学系部分ISISは、ビームが実質的に平行である、長さLcの軸方向に延びた部分区域を有する。具体的に言うと、LG33内の両凸正レンズから第3ひとみ面P3まで延在するこの領域内では、最大入射角が約±アークサイン(0.86)°(≒59.3°)を超えない。この部分区画の長さLcは、像面に最も近いその結像光学系部分内の最大レンズの直径DMAXと同程度の大きさである。この特性は、像側「胴部」が一般的に像面に最も近い屈折結像光学系部分内に形成される従来の高NA光学系との大きな違いを示し、「膨出部」又は「胴部」が形成されるとき、周縁光線角の連続変化が生じる。
さらに、開口数NAが増加すると、最後の光学素子LOEに最も近い正レンズが、像側凹状射出面を有するメニスカス形状を得る傾向が、より顕著になる。さらに、NAが増加すると、平凸の最後の光学素子LOEが、「平坦な」非半球形状になり、球状の入射面の曲率中心が、像面を十分に越えた位置にあり、それにより、小さい縁部厚さETLOEが得られることが好ましいように思われる。ここで、ETLOE=NAx6.3mmである。この全体形状により、短くコンパクトな構造、及び像面の近くで大きく開いたビームの周縁光線の偏向が可能になる。
さらに、第1結像光学系部分ROP1の(投影対物レンズの入射面と第1中間像に最も近いレンズの射出面との間を測定した)軸方向長さL1が、像側結像光学系部分の(その光学系部分の入射面と投影対物レンズの平坦な射出面との間を測定した)軸方向長さLISISより相当に小さいことは、明らかである。具体的に言うと、LISISは、L1の1.8倍〜3倍であろう。このことは、この形式の投影対物レンズが、比較的長い第3屈折対物レンズ部を形成し、球面収差及びコマなどの収差に変動影響を与えるために、高効率補正手段をさまざまな軸方向位置に分散させることができるようにする傾向を表す。
図5に示された投影対物レンズ500の第3実施形態(規格値を表5及び5Aに示す)は、さらに高いNA値を得るために、構成の基本構造に対してどのような大幅な調節を行うことができるかを例示している。ここで、最後の光学素子と像面との間の2.53mmのギャップ内に、屈折率n=1.65の浸漬媒質を導入する場合、193nmにおいて、4mmx22mmの大きさの像側視野内にNA=1.50が得られる。
図4及び図5の実施形態を比較することにより、基本構成の幾つかの変更によってNAのさらなる増加が容易であることが明らかになる。像側結像光学系部分ISISにおいて、これらの変更には、一次正レンズ群LG31の直径及び屈折力の増加が含まれ、このレンズ群は、ここでは一次負レンズ群LG32の上流側の2つの連続した正レンズによって形成されている。一次負レンズ群LG32は、像側凹面を有する2つの連続した負レンズを含み、SINIMAX=(0.966〜0.984)の非常に大きい入射角が、後続の中間正レンズ群LG33の正レンズの直前の薄い負メニスカスレンズの凹状射出面に起きる。それに続く二次負レンズ群は、最大ビーム高さが像側結像光学系部分内の最大ビーム高さの少なくとも90%である位置に配置された単体両凹面負レンズによって形成される。第3実施形態の場合と同様に、最後の光学素子LOEに最も近い3つの連続した正レンズは、凹状射出面を有する正メニスカスレンズによって形成される。NAが増加すると、最後の光学素子の入射側の曲率半径が短くなり、縁部厚さETがさらに減少する。ここで、ET=4xNAである。
図6の第4実施形態は、193nmでの浸漬リソグラフィ用に構成された反射屈折光学系を示す。第2負レンズ群LG32は、ビーム直径が増加していく領域内に位置付けられている。開口絞りASは、前側対物レンズ部内に位置付けられている。
図7の第5実施形態は、248nmでの浸漬リソグラフィ用に構成された反射屈折光学系を示す。
図6及び図7において、光学系内の同様位置及び同様機能を有するレンズ群は、図1の場合と同じ参照番号で示されている、規格値は、それぞれ表6、6A及び7、7Aに示されている。
上記の例示的な実施形態は、正確に2つの凹面鏡、正確に2つの中間像及び3つのひとみ面を有し、すべての光学素子が1本のまっすぐで折れ曲がっていない光軸に沿って整列する反射屈折投影対物レンズである。本発明の実施は、この形式の投影対物レンズに制限されない。本発明はまた、1つの凹面鏡だけを有する投影対物レンズに、又は図示のものと異なった配置で2つの凹面鏡を有する反射屈折投影対物レンズに、あるいは3つ以上の凹面鏡を有する実施形態に組み込まれることもできる。また、光学構造内に折り曲げ鏡が存在するか否かに関係なく、本発明を使用することができる。さらに、(本明細書に例示的に示すような)軸外視野を有する反射屈折光学系、又は(一般的に光軸の周りに中心が位置する)軸視野を有する光学系に使用されることができる。後者の形式は、偏光選択型ビームスプリッタなどの物理的ビームスプリッタを有してもよく、又は中央ひとみ掩蔽部を有する光学系として構成されてもよい。本発明を組み込むのに適した反射屈折光学系の例が、たとえば、米国特許出願第60/511,673号(WO2005/040890号に対応)、第60/560,267号、又はUS2002/0012100A1号に示されている。これらの書類の開示内容は、参照によって本明細書に引用される。他の例が、US2003/0011755A1号及び関連出願に、又はWO2004/107011A1号に示されている。本発明は、純粋屈折投影対物レンズに組み込まれることもできる。
本発明は、要求に応じて任意の適当な数の中間像を有する投影対物レンズで実施されることができる。
好適な実施形態の上記説明は、例示のために示されている。示された開示内容から、当業者であれば、本発明及びそれに付随する利益を理解するだけでなく、開示された構造及び方法に明白なさまざまな変化及び修正を加えることができるであろう。したがって、添付の特許請求の範囲及びその同等物によって定義される発明の精神及び範囲に入るすべての変化及び修正を包含することが求められる。すべての特許請求の範囲の内容は、参照によって本記載の一部をなす。
Figure 2007298984
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NA=1.35の場合の本発明による反射屈折投影対物レンズの第1実施形態の長手方向断面図(メリジオナル断面)。 図1の投影対物レンズにおける屈折力分布の概略図。 第1屈折対物レンズ部の好適な構造を示す概略図。 NA=1.45の場合の本発明による反射屈折投影対物レンズの第2実施形態の長手方向断面図。 NA=1.50の場合の本発明による反射屈折投影対物レンズの第3実施形態の長手方向断面図。 NA 1.43の場合の反射屈折投影対物レンズの第4実施形態の長手方向断面図。 NA 1.40の場合の反射屈折投影対物レンズの第5実施形態の長手方向断面図。

Claims (29)

  1. 物体面上に設けられたパターンを像面上に結像するための反射屈折投影対物レンズであって、
    物体面から到来する放射光から像面に最も近い最終中間像を生じるための物体側結像光学系部分と、
    最終中間像を像面上に直接的に結像するための像側結像光学系部分と、
    を備え、
    像側結像光学系部分は、像面に最も近い最後の光学素子を有し、また、像側開口数NAを与えるように最後の光学素子内に開口sinα≧0.8を有する集束ビームを生じるように構成されており、
    像側結像光学系部分は、放射光の伝播方向に沿って、
    負の全屈折力を有する一次負レンズ群、
    正の全屈折力を有する中間正レンズ群、
    負の全屈折力を有する二次負レンズ群、及び
    正の全屈折力を有し、また最後の光学素子を含む最終正レンズ群、
    をこの順番に備えており、最後の光学素子は、曲率半径RLOEが、RLOE/NA<40mmである凸状入射面を有する、反射屈折投影対物レンズ。
  2. 最後の光学素子は、凸状入射面及び平坦な射出面を有する平凸レンズであり、凸状入射面の曲率半径RLOEは、50mmより小さい、請求項1に記載の投影対物レンズ。
  3. 正の全屈折力を有する一次正レンズ群が、最終中間像と一次負レンズ群との間に配置される、請求項1又は2に記載の投影対物レンズ。
  4. 中間正レンズ群と最終正レンズ群との間に設けられた二次負レンズ群は、像側結像光学系部分内の最大ビーム直径の領域内に位置付けられる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  5. 二次負レンズ群内の少なくとも1つの負レンズが、二次負レンズ群内のビーム直径の、像側結像光学系部分内の最大ビーム直径の90%を超える局部最大値の領域内に配置される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  6. 一次負レンズ群によって与えられる負の屈折力は、ビーム直径の局部最小値の位置、又はその近くの小さいビーム直径の領域内に集められる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  7. 一次負レンズ群の少なくとも1つの負レンズは、像側結像光学系部分内のビーム直径の局部最小値の領域内に配置される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  8. 一次負レンズ群の少なくとも1つの負レンズは、(像面に面する)凹状射出面であって、その面に対する入射角のサインの最大値をSINIMAXとすると、SINIMAX>0.93の大きい入射角が生じる凹状射出面を有し、好ましくは凹状射出面の少なくとも1つは、非球面である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  9. 二次負レンズ群内の光線の周縁光線角は、一次負レンズ群内の場合より相当に小さく、それにより、二次及び一次負レンズ群内の周縁光線の最大値をそれぞれMRA2MAX及びMRA1MAXとすると、MRA2MAX<MRA1MAXの条件が満たされるようにした、請求項1〜8のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  10. 二次負レンズ群は、周縁光線角|MRA|<10°の実質的に平行なビームが二次負レンズ群に入射するように位置付けられる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  11. 二次負レンズ群の少なくとも1つのレンズ群が、物体面に面する凹状入射面を有し、好ましくは、その凹状入射面は、負レンズ上に設けられ、且つ/又はその凹状入射面は、非球面である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  12. 一次負レンズ群の中央領域内の一次主光線高さCRH1が、二次負レンズ群の中央領域内の二次主光線高さCRH2より大きく、また、一次負レンズ群内の一次周縁光線高さMRH1が、二次負レンズ群内の二次周縁光線高さMRH2より小さい、請求項1〜11のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  13. 像面に近接した最終正レンズ群は、像側結像光学系部分の、像面に最も近いひとみ面であるひとみ面を横切って延在する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  14. 像面に面する凹状射出面を有する少なくとも2つのメニスカス形正レンズが、像面に最も近いひとみ面と像面との間に配置されており、また、好ましくは凹状射出面の少なくとも1つが非球面に形成され、それにより、入射角を減少させることによって周縁光線の収差を減少させるようにした、請求項1〜13のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  15. 集束ビームの領域内に配置された少なくとも1つの非球面レンズ面は、非球面レンズ面のすぐ下流側の周縁光線角をMRAAS、対応の球面ベースレンズ面に非球面変形がない場合の周縁光線角の値をMRAとすると、MRAAS/MRA>1.2に従った集束強化非球面として構成され、好ましくは像面に最も近い3つのレンズの少なくとも1つが、集束強化非球面として構成された像側凹面を有する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  16. 発散ビームの領域内に配置された少なくとも1つの非球面レンズ面は、非球面レンズ面のすぐ下流側の周縁光線角をMRAAS、対応の球面ベースレンズ面に非球面変形がない場合の周縁光線角の値をMRAとすると、MRA/MRAAS>1.2に従った発散減少非球面として構成され、像側結像光学系部分内のひとみ面のすぐ上流側の3つのレンズの少なくとも1つが、発散減少非球面として構成された像側凸面を有する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  17. 像側結像光学系部分は、軸方向に延びた部分区画を含み、そこでは放射光は実質的に平行であり、それにより、その部分区画内の周縁光線角は10°を超えないようになっており、好ましくは、部分区画は、像側結像光学系部分内の最大レンズ直径をDMAXとすると、軸方向長さL>0.5DMAXに従った軸方向長さLを有する、請求項1〜16のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  18. 最後の光学素子の、光学的に使用される区域の縁部での軸方向厚さを縁部厚さとすると、最後の光学素子は、縁部厚さETLOE<NAX10[mm]に従った縁部厚さETLOEを有する、請求項1〜17のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  19. 物体側結像光学系部分は、物体面から到来する放射光から第1中間像を生成するための第1屈折結像光学系部分と、第1中間像を最終中間像に結像するための第2反射屈折又は反射結像光学系部分とを有する、請求項1〜19のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  20. 投影対物レンズは、偶数の凹面鏡と、すべてのレンズ及び鏡に共通の1本の直線状の(折れ曲がってない)光軸とを有する(インライン光学系)、請求項1〜19のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  21. 第1結像光学系部分は、物体面に面する入射面と第1中間像に面する射出面との間を測定した第1軸方向長さL1を有し、像側結像光学系部分は、最終中間像に面する入射面と像面に面する射出面との間を測定した軸方向長さLISISを有し、LISIS>1.8L1の条件が満たされる、請求項1〜20のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  22. 正確に2つの中間像と3つのひとみ面とを有する、請求項1〜21のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  23. 最後の光学素子は、屈折率nLOEを有する材料で形成され、像側開口数は、0.95・nLOE<NA<nLOEの範囲内にある、請求項1〜22のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  24. 最後の光学素子は、溶融石英で形成され、像側開口数は、1.35≦NA≦1.50の範囲内にある、請求項1〜23のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  25. すべての屈折光学素子が同一材料で形成されており、像側開口数は、1.35≦NA≦1.50の範囲内にあり、好ましくはすべての屈折光学素子に使用される同一材料は、溶融石英である、請求項1〜24のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  26. NA≧1.35である、請求項1〜25のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  27. 投影対物レンズは、屈折率nILを有する浸漬液とともに使用されるように構成され、すべての屈折光学素子が同一材料で形成され、NA/nIL>0.92の条件が保たれる、請求項1〜26のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  28. 二次負レンズ群は、像側結像光学系部分内の最小ビーム直径の領域と最大ビーム直径の領域との間に位置付けられる、請求項1〜27のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
  29. 開口絞りは、物体面に最も近い第1ひとみ位置に位置付けられる、請求項1〜28のいずれか1項に記載の投影対物レンズ。
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