JP2007294553A - コイル用ボビン及びインダクタンス素子 - Google Patents

コイル用ボビン及びインダクタンス素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2007294553A
JP2007294553A JP2006118609A JP2006118609A JP2007294553A JP 2007294553 A JP2007294553 A JP 2007294553A JP 2006118609 A JP2006118609 A JP 2006118609A JP 2006118609 A JP2006118609 A JP 2006118609A JP 2007294553 A JP2007294553 A JP 2007294553A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic core
winding
insulating tape
leg portion
coil bobbin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006118609A
Other languages
English (en)
Inventor
Masakazu Miyazaki
昌和 宮崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP2006118609A priority Critical patent/JP2007294553A/ja
Publication of JP2007294553A publication Critical patent/JP2007294553A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Insulating Of Coils (AREA)

Abstract

【課題】沿面テープを使用せずに巻線を設けるチョークコイルやトランスに適した構造とし、沿面テープを使用しないで巻線ワイヤーと磁心間の絶縁耐力を向上させる。
【解決手段】内周に磁心内脚部が挿入される角筒状巻胴部41と、角筒状巻胴部41の両端に形成された鍔部42a,42bとを有するコイル用ボビン40において、鍔部42a,42bの外側面には、前記磁心内脚部に連なる磁心外脚部の位置を規制する位置規制部が設けられるとともに、前記位置規制部で位置規制された前記磁心外脚部の厚みよりも大きな幅の絶縁テープ貼付面46が設けられており、絶縁テープ貼付面46の幅は、磁心外脚部の位置規制範囲を含みかつ当該位置規制範囲の外側に拡がっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、コイル用ボビン及びこれを用いたチョークコイルやトランス等のインダクタンス素子に関する。とくに、フェライト等の日の字型磁心構造や口の字型磁心構造を使用する場合であって、沿面テープを使用せずに作製する製品の、磁心と巻線ワイヤー間の絶縁性能を高める効果のあるコイル用ボビン及びこれを用いたインダクタンス素子に関する。
一般に、コイル用ボビンを用いるチョークコイルやトランスは、コイル用ボビンに所要の巻線を施した後、日の字型磁心構造(例えば、E型磁心同士を組み合わせた構造又はE型磁心とI型磁心とを組み合わせた構造であって、方形の外脚部とその内側の内脚部とを有する構造)又は口の字型磁心構造(例えば、U型磁心同士を組み合わせた構造又はU型磁心とI型磁心とを組み合わせた構造)を前記ボビンに組み込んで製品としている。磁心としてはフェライト磁心等が用いられている。
前記コイル用ボビンに巻線を施すのに際しては、鍔部の内面に絶縁体の沿面テープ(バリアテープ)を設けて、巻線ワイヤーを巻回し、複数の巻線を設ける場合には巻線間に絶縁体の層間テープを設け、巻線の外側にも磁心との間の絶縁確保のために絶縁テープを設けるのが一般的である。
ところで、コイル用ボビンの鍔部の内面に沿面テープを設けてから巻線ワイヤーを巻回する構造は、機械巻きには不向きであり、巻線ワイヤーを手作業で巻回しているのが現状である。このため、作業工程の省力化の観点から沿面テープを使用せずにチョークコイルやトランスを作製することが要望されている。
フェライト等の磁心を組み込んで完成形とする従来のトランス、チョークコイルにおいて、沿面テープを使用せずに作製されている製品は、安全規格に該当しないか、若しくは該当しても沿面テープを貼らずに絶縁被覆導線としてのウレタンワイヤーで巻線を施すもの(チョークコイルの場合)、あるいはウレタンワイヤーと3層絶縁ワイヤーの組合せで、ワイヤーの絶縁を確保しているもの(トランスの場合)等であるが、磁心と巻線ワイヤー間の絶縁は巻線の外周に巻かれている絶縁テープによってのみ確保されているか、安全な空間距離を確保して使用されている。
図10は従来構造のチョークコイルを示す。この図において、コイル用ボビン50は、筒状巻胴部51と、筒状巻胴部51の両端に形成された鍔部52とを一体に有し、筒状巻胴部51の外周にはコイル巻線10がウレタンワイヤーを巻回することで形成されている。このとき、鍔部52の内面に沿う沿面テープは設けられておらず、コイル巻線10の外周を被覆する絶縁テープ11のみが設けられている。
一対のE型フェライト磁心20,30は、それぞれ外脚部21,31と内脚部22,32を有する。ここでは内脚部22,32以外のコの字状部分を外脚部21,31と称する。図示の例では内脚部22,32間にはギャップGが形成されている。そして、一対のE型フェライト磁心20,30は、内脚部22,32を巻線10が施されたボビン50の筒状巻胴部51の内周に挿入した状態で突き合わされ(外脚部21,31同士が当接して)機械的に一体化される。
図10のチョークコイルのように、ボビン50にウレタンワイヤーを巻回した巻線10の外周に絶縁テープ11を貼る構造では、問題箇所を示す図11のようにボビン50の鍔部内面と絶縁テープ11の縁との間に隙間Sが出来やすく、フェライト磁心20,30と巻線外周のウレタンワイヤー間での絶縁が十分に取れない問題点があった。
図12は従来構造のトランスを示す。この場合、コイル用ボビン50の筒状巻胴部51の外周には一次巻線1のウレタンワイヤーによる下層巻線部1a、3層絶縁ワイヤーによる二次巻線2、一次巻線1のウレタンワイヤーによる上層巻線部1b、ウレタンワイヤーによるドライブ巻線3の順に巻回されている。このとき、各巻線間には絶縁体である層間テープ4が、最外周のドライブ巻線3の外周には、これを覆うように絶縁テープ5が配置されて(巻かれて)おり、沿面テープは使用されていない。従って、絶縁テープ5のみで巻線3のウレタンワイヤーとフェライト磁心20,30間の絶縁を確保している。なお、その他の構成は図10と同様である。
図12のトランスの場合も、ボビン50の鍔部内面と最外周のドライブ巻線3を覆う絶縁テープ5の縁との間に隙間が出来やすく、フェライト磁心20,30と巻線外周のウレタンワイヤー間での絶縁が十分に取れない問題点があった。
また、図13のように、チョークコイル(又はトランス)を構成するインダクタンス素子の場合に、鍔部52を3個以上有するコイル用ボビン50に分割巻で巻線10を設け、沿面テープも巻線外周を覆う絶縁テープも使用せずに、巻線10に使用するウレタンワイヤーとフェライト磁心20,30との間に安全な空間距離Dを確保して使用するものもある。
この図13のインダクタンス素子の場合、巻線10の外周とフェライト磁心20,30の内面との間に巻線10に加わる電圧に応じた所定の空間距離Dが必要となり、小型化の障害となる。つまり、安全な空間距離を取る構造では、巻線外周に絶縁テープを貼る構造に比べ大型化してしまう。また、使用電圧(例えば、100V又は200V)によって、空間距離Dが大きく異なるため、使用電圧の異なる製品毎に空間距離Dを変化させた設計をしなければならない問題がある。
さらに、図14(但し、ボビン構造は簡略図示)及び図15のチョークコイル(又はトランス)を構成するインダクタンス素子の場合に、コイル用ボビン50における一方の鍔部52aから他方の鍔部52bにわたってフェライト磁心20,30の外脚部21,31の厚み相当の絶縁テープ15を貼る構造がある。つまり、図15のように各鍔部52a,52bの外側端面にはそれぞれ一対の磁心位置決めリブ60により磁心配置溝61が形成され、ここにフェライト磁心20,30の外脚部21,31が配置されるようになっているが、絶縁テープ15の一端部が鍔部52aの磁心配置溝61の底面端部に、絶縁テープ15の他端部が鍔部52bの磁心配置溝61の底面端部に接着(固着)され、巻線10を覆っている絶縁テープ11の外側を絶縁テープ15が通過することで、巻線10とフェライト磁心20,30の外脚部内面間に介在している。
図14及び図15のインダクタンス素子では、フェライト磁心20,30の位置ずれ対策がないため、フェライト磁心20,30が磁心配置溝61内で図15中矢印X方向に位置ずれを起こし、磁心配置溝61の内壁面に接する状態となると、磁心の寸法公差や組込ずれ、さらに絶縁テープ15の貼り付け位置のずれ等を考慮したとき、フェライト磁心20,30内面が絶縁テープ15の幅方向の縁に位置してしまう(あるいはその縁からはみ出して巻線10に対向する)事態が発生する。この場合には、絶縁テープ15を設けても、十分な絶縁距離を確保できず、絶縁性能の改善効果が得られない問題がある。
なお、コイル用ボビンに設けた巻線とコア間の絶縁を確保する構造として、下記特許文献1が挙げられる。
特開平11−135341号公報この特許文献1は、コアの外脚部の内面と側面を覆う樹脂製コアカバーをボビンに組み合わせる構成である。樹脂製コアカバーは樹脂成型品であるため高価であり、また、異なるコア形状毎にコアカバーを用意する必要がある。
本発明の第1の目的は、上記の点に鑑み、沿面テープを使用せずに巻線を設ける製品に適し、沿面テープを使用しない場合でも巻線ワイヤーと磁心間の絶縁耐力を向上させ得るコイル用ボビンを提供することにある。
本発明の第2の目的は、前記コイル用ボビンを用いることで、沿面テープを使用しない場合であっても巻線ワイヤーと磁心間の絶縁耐力を向上させることができ、さらに作業効率がよく、製造バラツキが無い構造とすることで、歩留りの改善が可能なインダクタンス素子を提供することにある。
本発明のその他の目的や新規な特徴は後述の実施の形態において明らかにする。
上記目的を達成するために、本発明に係るコイル用ボビンは、内周に磁心内脚部が挿入される筒状巻胴部と、前記筒状巻胴部の両端に形成された鍔部とを有する構成であって、
前記鍔部の外側面には、前記磁心内脚部に連なる磁心外脚部の位置を規制する位置規制部が設けられるとともに、前記位置規制部で位置規制された前記磁心外脚部の厚みよりも大きな幅の絶縁テープ貼付面が設けられており、
前記絶縁テープ貼付面の幅は、前記磁心外脚部の位置規制範囲を含みかつ当該位置規制範囲の外側に拡がっていることを特徴としている。
前記コイル用ボビンにおいて、前記鍔部には、前記磁心外脚部が配置される磁心配置溝が形成され、かつ前記磁心配置溝は前記磁心外脚部の厚みよりも大きく、前記磁心配置溝の両端部を除く対向面に前記磁心外脚部の位置を規制する凸部がそれぞれ形成されて前記位置規制部を成し、前記磁心配置溝の両端部の底面が前記磁心外脚部の厚みよりも大きな幅の前記絶縁テープ貼付面となっているとよい。
前記コイル用ボビンにおいて、前記位置規制部の底面よりも低い段差面で前記絶縁テープ貼付面が形成されているとよい。
本発明に係るインダクタンス素子は、前記コイル用ボビンと、前記巻胴部に巻回された巻線と、両方の前記鍔部の絶縁テープ貼付面に端部がそれぞれ貼り付けられて前記鍔部相互間の巻線を帯状に覆う絶縁テープと、前記筒状巻胴部内周に内脚部が挿入されかつ外脚部が前記位置規制部で位置規制される磁心とを備え、
前記絶縁テープは前記磁心外脚部厚みよりも広い幅で前記磁心の内面と前記巻線間に介在して、前記外脚部の厚み方向の縁よりも前記絶縁テープの縁が幅方向に突出していることを特徴としている。
前記インダクタンス素子において、前記外脚部の厚み方向の縁よりも前記絶縁テープの縁が幅方向に突出して、前記巻線のワイヤー屈曲部の少なくとも一部まで覆っていてもよい。
前記インダクタンス素子において、前記磁心は、E型磁心同士を組み合わせた構造、E型磁心とI型磁心とを組み合わせた構造、あるいはU型磁心同士を組み合わせた構造、又はU型磁心とI型磁心とを組み合わせた構造であってもよい。
前記インダクタンス素子において、前記巻線が少なくとも一次巻線と二次巻線とからなり、トランスを構成するものであってもよい。
前記インダクタンス素子において、前記鍔部の内面には沿面テープが設けられておらず、前記鍔部の内面に前記巻線が直接接していてもよい。
本発明に係るコイル用ボビンは、沿面テープを用いることなく巻線を設けた場合であっても巻線ワイヤーと磁心間の絶縁を確保可能な構成である。つまり、磁心の外脚部の厚みよりも大きな幅(前記外脚部の厚み方向の両縁よりも突出する幅)の絶縁テープを、ボビンに巻回された巻線と磁心内面間に介在するようにボビン鍔部相互間に貼り付け可能であり、このような構造により、巻線ワイヤーと磁心間の絶縁耐力を向上させることができる。
また、本発明に係るインダクタンス素子によれば、前記コイル用ボビンを用い、かつ磁心の外脚部の厚みよりも大きな幅の絶縁テープを前記ボビンに巻回された巻線と磁心外脚部内面間に介在させることで、巻線ワイヤーと磁心間の絶縁耐力を向上させている。また、ボビン鍔部側の位置規制部によって磁心の位置ずれを規制する構造とすることで、磁心位置ずれに起因する絶縁性能低下の問題を解消できる。
前記沿面テープを用いないため、巻線作業は機械巻きとすることが可能であり、作業効率が良く、製造バラツキ(特に絶縁性能のバラツキ)が生じないため、歩留まり改善が可能である。
さらに、前記特許文献1のように樹脂成型品のコアカバーを用いる場合に比較して、絶縁テープを使用すればよく、対策コストが安く済む利点がある。
以下、本発明を実施するための最良の形態として、コイル用ボビン及びインダクタンス素子の実施の形態を図面に従って説明する。
図1乃至図9で本発明に係るコイル用ボビン及びインダクタンス素子の実施の形態を説明する。これらの図において、コイル用ボビン40は、角筒状巻胴部41と、角筒状巻胴部41の両端に形成された鍔部42a,42bとを一体に有し、底部側の鍔部42bには図3のように端子台48が一体に形成され、ここにピン端子25が取り付けられている。
図示の場合、鍔部42a,42bは略方形であり、各鍔部42a,42bの外側端面にはそれぞれ一対の磁心位置決めリブ43により磁心配置溝44が形成されている。フェライト磁心20,30の内脚部22,32が角筒状巻胴部41の内側の挿入孔49に挿入されたとき、内脚部22,32に連なる外脚部21,31が磁心配置溝44内に配置されるようになっている。磁心配置溝44は外脚部21,31の厚みよりも大きく、磁心配置溝44の両端部を除く対向面に外脚部21,31の位置を規制する凸部45がそれぞれ形成され、位置規制部を成している。この結果、フェライト磁心20,30の外脚部21,31は相互に対向する凸部45で位置規制された状態で磁心配置溝44内に配置されることになり、図6乃至図9に示す磁心配置溝44の全幅Wを移動することはなく、全幅Wよりも内側の狭い範囲、つまり凸部45の対向間隔Dの範囲でしか位置ずれしない。
前記凸部45が位置しない磁心配置溝44の両端部は全幅Wの底面となっており、ここが、外脚部21,31の厚みよりも大きな幅の絶縁テープ貼付面46となっている。しかも、図4(A)及び図9に示すように、絶縁テープ貼付面46は、磁心配置溝44の中間部の底面よりも段差部47によって一段低い段差面として形成されている。絶縁テープ貼付面46を他の底面よりも一段低い段差面とするのは、絶縁テープ35を貼り付ける際に、絶縁テープ35が磁心配置溝44の底面からその厚み分だけ突出しないようにするためであり、このため、絶縁テープ貼付面46としての段差面は絶縁テープ35の厚み寸法だけ低いか、それ以上に低いことが望ましい。
前記コイル用ボビン40を用いてインダクタンス素子としてのチョークコイルを作製する場合、図4(A)のように、ボビン40の角筒状巻胴部41に絶縁被覆導線としてのウレタンワイヤー9を巻回してコイル巻線10を設け、巻線端末を図3のピン端子25に接続する。このとき、巻線10を設けるに際して、鍔部42a,42bの内面に沿う沿面テープは設けられておらず、鍔部内面にコイル巻線10が直接接する。また、コイル巻線10の外周を被覆するための絶縁テープも省略することができる。但し、コイル巻線10の外周を被覆する絶縁テープを必要に応じて設けてもよい。
そして、図9に示した磁心配置溝44の全幅Wと同じ幅の絶縁テープ35の一端部を上側の鍔部42aにおける磁心配置溝44端部の絶縁テープ貼付面46に貼り付け、絶縁テープ35の他端部を下側の鍔部42bにおける磁心配置溝44端部の絶縁テープ貼付面46に貼り付け、全幅Wで帯状に上下の鍔部間を連絡し、コイル巻線10をその幅Wで覆う。
その後、一対のE型フェライト磁心20,30の内脚部22,32を巻線10が施されたボビン10の挿入孔49に挿入し、かつ外脚部21,31を磁心配置溝44の凸部45間に配置し、外脚部21,31先端面同士を当接させて一対のE型フェライト磁心20,30を図1乃至図3のように一体化する。
この結果、一対のE型フェライト磁心20,30の外脚部21,31は凸部45で位置規制され、かつ図5のように絶縁テープ35は磁心20,30の外脚部21,31の厚みよりも広い幅Wで磁心20,30の内面と巻線10間に介在して、外脚部21,31の厚み方向の両縁よりも前記絶縁テープ35の縁が幅方向に突出することになる。このとき、図5に示すように、巻線10の外周面の屈曲部に掛かる所まで絶縁テープ35の縁が延在する構造とすれば、テープ幅増加分以上に巻線10の外周と磁心内面間の沿面距離及び空間距離を増やすことができる。
この実施の形態によれば、次の通りの効果を得ることができる。
(1) コイル用ボビン40は、沿面テープを用いることなくコイル巻線10を設けた場合であっても巻線ワイヤーとフェライト磁心20,30間の絶縁を確保可能な構成である。つまり、磁心20,30の外脚部21,31の厚みよりも大きな幅(前記外脚部の厚み方向の両縁よりも突出する幅)の絶縁テープ35を、ボビン40に巻回された巻線10と磁心内面間に介在するように上下鍔部42a,42bにわたって貼り付け可能であり、このような構造により、巻線ワイヤーと磁心20,30間の絶縁耐力を向上させることができる。
(2) コイル用ボビン40の鍔部42a,42bの外側面には、磁心20,30の外脚部21,31の位置を規制する位置規制部(磁心配置溝44及び凸部45で構成される)が設けられ、この位置規制部の底面よりも低い段差面として絶縁テープ貼付面46が形成されており、十分な厚みの絶縁テープ35を貼り付け可能である。また、絶縁テープ35の厚みによって磁心20,30が鍔部42a,42bから浮き上がる事態を回避できる。
(3) インダクタンス素子は、コイル用ボビン40を用いて巻線10を施し、かつ磁心20,30の外脚部21,31の厚みよりも大きな幅の絶縁テープ35を巻線10と磁心外脚部内面間に介在させることで、巻線ワイヤーと磁心間の絶縁耐力を向上させ得る。また、鍔部42a,42b側の位置規制部で磁心20,30の位置ずれを規制する構造とすることで、磁心位置ずれに起因する絶縁性能低下の問題を解消できる(絶縁テープ35の幅方向の縁と外脚部21,31の厚み方向の縁が重なる事態を回避できる。)。また、巻線10の外周に絶縁テープを巻回して絶縁する従来の構造では、鍔部との間に隙間が生じ易いが、本実施の形態では、絶縁テープ35を上下鍔部42a,42b間にわたって設けるので、隙間発生の問題はなく、確実に絶縁を保証できる。
(4) 前記沿面テープを用いないため、ボビン40への巻線作業は機械巻きとすることが可能であり、作業効率が良く、製造バラツキ(特に絶縁性能のバラツキ)が生じないため、歩留まり改善が可能である。
(5) 前記特許文献1のように樹脂成型品のコアカバーを用いる場合に比較して、絶縁テープ35を使用すればよく、対策コストが安く済む利点がある。
なお、上記実施の形態は、インダクタンス素子としてチョークコイルを構成した場合であるが、インダクタンス素子としてトランスを構成する場合の巻線構造を、本発明の他の実施の形態として、図4(B)に示す。巻線構造以外は前述の実施の形態と同様であるので、説明は省略する。
図4(B)の場合、コイル用ボビン40の角筒状巻胴部41の外周には一次巻線1の下層巻線部1a、二次巻線2、一次巻線1の上層巻線部1b、ドライブ巻線3の順に巻回されている。このとき、各巻線間には絶縁体である層間テープ4が配置されているが、沿面テープは使用されていない。一次巻線1とドライブ巻線3はウレタンワイヤーによる巻線であり、二次巻線2は3層絶縁ワイヤーによる巻線である。
そして、磁心配置溝44の全幅Wと同じ幅の絶縁テープ35の一端部を上側の鍔部42aにおける磁心配置溝44端部の絶縁テープ貼付面46に貼り付け、絶縁テープ35の他端部を下側の鍔部42bにおける磁心配置溝44端部の絶縁テープ貼付面46に貼り付け、全幅Wで帯状に上下の鍔部間を連絡し、ドライブ巻線3をその幅Wで覆う。
その後、一対のE型フェライト磁心20,30の内脚部22,32を一次巻線1、二次巻線2及びドライブ巻線3が施されたボビン40の挿入孔49に挿入し、かつ外脚部21,31を磁心配置溝44の凸部45間に配置し、外脚部21,31先端面同士を当接させて一対のE型フェライト磁心20,30を図1乃至図3のように一体化する。
図4(B)のトランスを構成するときも、磁心20,30の外脚部21,31の厚みよりも大きな幅(前記外脚部の厚み方向の両縁よりも突出する幅)の絶縁テープ35を、ボビン40に巻回された最外周の巻線3と磁心内面間に介在するように上下鍔部42a,42bにわたって貼り付けた構造により、巻線ワイヤーと磁心20,30間の絶縁耐力を向上させることができ、前述の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
各実施の形態において、前記磁心は、E型磁心同士を組み合わせた構造であったが、E型磁心とI型磁心とを組み合わせた構造、U型磁心同士を組み合わせた構造、又はU型磁心とI型磁心とを組み合わせた構造であってもよい。U型磁心の場合、コイル用ボビンに挿入される部分を内脚部、それ以外を外脚部と考えることができる。また、磁心材質はフェライトに限定されず、他の磁性材料の場合にも本発明は適用可能である。
以上本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者には自明であろう。
本発明の実施の形態であってインダクタンス素子を示す正面図である。 同平面図である。 同底面図である。 前記インダクタンス素子の分解構造であり、(A)はチョークコイルの巻線構造を有する場合の分解側断面図、(B)はトランスの巻線構造を有する場合の分解側断面図である。 前記インダクタンス素子の要部断面図である。 本発明の実施の形態であってコイル用ボビンを示す正面図である。 同平面図である。 同底面図である。 前記コイル用ボビンの鍔部の斜視図である。 従来構造のチョークコイルの断面図である。 従来構造のチョークコイルの問題箇所を示す断面図である。 従来構造の3層絶縁ワイヤー使用トランスの断面図である。 従来構造のチョークコイル(又はトランス)を構成するインダクタンス素子の断面図である。 従来構造のチョークコイルの対策と問題点を示す断面図である。 従来構造のチョークコイルの対策と問題点を示す正面図である。
符号の説明
1 一次巻線
2 二次巻線
3 ドライブ巻線
4 層間テープ
5,11,15,35 絶縁テープ
10 コイル巻線
20,30 E型フェライト磁心
21,31 外脚部
22,32 内脚部
25 ピン端子
40,50 コイル用ボビン
41 角筒状巻胴部
42a,42b,52 鍔部
43 磁心位置決めリブ
44 磁心配置溝
45 凸部
46 絶縁テープ貼付面
47 段差面
48 端子台
49 挿入孔
D 対向間隔
W 全幅

Claims (8)

  1. 内周に磁心内脚部が挿入される筒状巻胴部と、前記筒状巻胴部の両端に形成された鍔部とを有するコイル用ボビンであって、
    前記鍔部の外側面には、前記磁心内脚部に連なる磁心外脚部の位置を規制する位置規制部が設けられるとともに、前記位置規制部で位置規制された前記磁心外脚部の厚みよりも大きな幅の絶縁テープ貼付面が設けられており、
    前記絶縁テープ貼付面の幅は、前記磁心外脚部の位置規制範囲を含みかつ当該位置規制範囲の外側に拡がっていることを特徴とするコイル用ボビン。
  2. 前記鍔部には、前記磁心外脚部が配置される磁心配置溝が形成され、かつ前記磁心配置溝は前記磁心外脚部の厚みよりも大きく、前記磁心配置溝の両端部を除く対向面に前記磁心外脚部の位置を規制する凸部がそれぞれ形成されて前記位置規制部を成し、前記磁心配置溝の両端部の底面が前記磁心外脚部の厚みよりも大きな幅の前記絶縁テープ貼付面となっている請求項1記載のコイル用ボビン。
  3. 前記位置規制部の底面よりも低い段差面で前記絶縁テープ貼付面が形成されている請求項1又は2記載のコイル用ボビン。
  4. 請求項1,2又は3記載のコイル用ボビンと、前記巻胴部に巻回された巻線と、両方の前記鍔部の絶縁テープ貼付面に端部がそれぞれ貼り付けられて前記鍔部相互間の巻線を帯状に覆う絶縁テープと、前記筒状巻胴部内周に内脚部が挿入されかつ外脚部が前記位置規制部で位置規制される磁心とを備え、
    前記絶縁テープは前記磁心外脚部厚みよりも広い幅で前記磁心の内面と前記巻線間に介在して、前記外脚部の厚み方向の縁よりも前記絶縁テープの縁が幅方向に突出していることを特徴とするインダクタンス素子。
  5. 前記外脚部の厚み方向の縁よりも前記絶縁テープの縁が幅方向に突出して、前記巻線の外周面の屈曲部の少なくとも一部まで覆っている請求項4記載のインダクタンス素子。
  6. 前記磁心は、E型磁心同士を組み合わせた構造、E型磁心とI型磁心とを組み合わせた構造、U型磁心同士を組み合わせた構造、又はU型磁心とI型磁心とを組み合わせた構造である請求項4又は5記載のインダクタンス素子。
  7. 前記巻線は少なくとも一次巻線と二次巻線とからなり、トランスを構成する請求項4,5又は6記載のインダクタンス素子。
  8. 前記鍔部の内面には沿面テープが設けられておらず、前記鍔部の内面に前記巻線が直接接している請求項4,5,6又は7記載のインダクタンス素子。
JP2006118609A 2006-04-24 2006-04-24 コイル用ボビン及びインダクタンス素子 Pending JP2007294553A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006118609A JP2007294553A (ja) 2006-04-24 2006-04-24 コイル用ボビン及びインダクタンス素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006118609A JP2007294553A (ja) 2006-04-24 2006-04-24 コイル用ボビン及びインダクタンス素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007294553A true JP2007294553A (ja) 2007-11-08

Family

ID=38764894

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006118609A Pending JP2007294553A (ja) 2006-04-24 2006-04-24 コイル用ボビン及びインダクタンス素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007294553A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014116523A (ja) * 2012-12-12 2014-06-26 Cosel Co Ltd チョークコイル装置
CN109448953A (zh) * 2018-12-20 2019-03-08 天津光电惠高电子有限公司 一种高品质因数的可调谐振线圈结构及加工方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5133930Y2 (ja) * 1971-01-23 1976-08-23
JPS5846426U (ja) * 1981-09-24 1983-03-29 松下電器産業株式会社 トランス
JPS6092813U (ja) * 1983-12-01 1985-06-25 東北金属工業株式会社 電源変圧器
JPH11135341A (ja) * 1997-10-27 1999-05-21 Tokin Corp コイル及びトランス

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5133930Y2 (ja) * 1971-01-23 1976-08-23
JPS5846426U (ja) * 1981-09-24 1983-03-29 松下電器産業株式会社 トランス
JPS6092813U (ja) * 1983-12-01 1985-06-25 東北金属工業株式会社 電源変圧器
JPH11135341A (ja) * 1997-10-27 1999-05-21 Tokin Corp コイル及びトランス

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014116523A (ja) * 2012-12-12 2014-06-26 Cosel Co Ltd チョークコイル装置
CN109448953A (zh) * 2018-12-20 2019-03-08 天津光电惠高电子有限公司 一种高品质因数的可调谐振线圈结构及加工方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4321818B2 (ja) トランス
JP4821870B2 (ja) コイル部品、トランス、スイッチング電源装置、及びコイル部品の製造方法
US7221252B1 (en) Transformer
US9564267B2 (en) Magnetic element and bobbin assembly thereof
JP6525360B1 (ja) 電力変換装置
JP2010045188A (ja) コイル用ボビン、コイル巻線、及びコイル部品
JP2010045187A (ja) コイル用ボビン、コイル巻線、及びコイル部品
JP6497521B2 (ja) トランス
KR101995737B1 (ko) 트랜스포머 및 트랜스포머의 제조방법
JP7143583B2 (ja) コイル装置
US8508323B2 (en) Transformer
JP5308836B2 (ja) トランス用組立体及びトランス用構造体
CN110783078B (zh) 绕线架及线圈装置
JP2007294553A (ja) コイル用ボビン及びインダクタンス素子
US7852188B2 (en) Transformer
JP3946065B2 (ja) トランス
JP2000012345A (ja) トランス用ボビンおよびトランス
JP2010251364A (ja) コイル用ボビン、巻線部品、コイル部品、スイッチング電源装置、及びコイル部品の製造方法
JP3743320B2 (ja) フライバックトランス
JP2010021479A (ja) トランス
WO2010098029A1 (ja) 変圧器および変圧器の組み立て方法
WO2014181497A1 (ja) トランス
JP5097498B2 (ja) トランス装置
JP2019046895A (ja) コイル装置
JP2001045692A (ja) モータのコイル巻装構造

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100224

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100707