JP2007291464A - 高強度鋼材及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い降伏比の高強度鋼材において、同一鋼種であっても製造条件により簡単に各種強度レベルの材料を作り分けることのできる鋼種と製造方法。
【解決手段】質量%で、C:0.05〜0.45%、Si:1.0%以下、Mn:0.2〜3.0%、P:0.1%以下、S:0.02%以下、Al:0.2%以下、N:0.01%以下を含有し、残部がFe・不純物からなる化学組成を有するとともに、オーステナイト単相状態としたのちに、上部臨界冷却速度以上の冷却速度でMs点以下の温度域まで冷却し、次いで次式で規定されるパラメータλが11000〜16500となる条件で焼戻し処理を施す:λ=T{Log(t)+20}。Tは焼戻し温度(K)、tは焼戻し時間(h)。好ましくは、λが次式を満たす条件で焼戻し処理を施す。
(3700×C−1.1×TSQT+1760)/0.11≦λ≦(3700×C−0.9×TSQT+1760)/0.11。Cは鋼中のC量(質量%)、TSQTは引張強度(MPa)。
【選択図】 図1

Description

本発明は、熱処理によって高強度化された降伏比の高い高強度鋼材及びその製造方法に関する。
乗用車、トラック等の輸送用機器について、軽量化や衝突安全性向上を達成するため、鋼材の高強度化が進められている。そのため近年ハイテンと称される種々の高強度鋼材が開発され、その適用は年々拡大している。しかし高強度鋼材は延性が乏しく、成形荷重の増加や寸法精度の低下等を生じる問題がある。
そこで近年、特許文献1に開示される熱間プレス法のような熱間成形時またはそれに続いて行う後熱処理法の適用が拡大している。上記方法は、成形後の熱処理によって鋼材を高強度化するため、成形性の確保と高強度化とを両立できる。このような後熱処理は焼入れ処理である。
一方、特許文献2には、そのような後熱処理法において強度と靱性とを両立できる焼入れ材を得る方法が記載されている。これは焼入れ前の加熱温度をAc1点とAc3点の中間の温度とし、焼入れ後のミクロ組織をフェライトとマルテンサイトの二相焼入れ組織とすることで、フルマルテンサイト組織よりも低強度、高靱性の鋼材を製造する方法である。
特開2000−38640号公報 特開2004−52085号公報
例えば、自動車用の構造材、例えばフレーム材のような骨格部材用としては、強度が高いことのみならず降伏比が高い材料が求められている。しかも、材料コストも含めて製造コストが安価であり、安定して製造・供給できることが必要である。
ここで、高強度化に関しては、特許文献1、2に開示された方法のように熱処理により高強度化を図る技術が開示されているが、高降伏比化に関する熱処理については未だ検討されていないのが実状である。
一方、今日のように材料開発が進展すると、例えば、自動車用材料においては同じ構造部材といっても部位によっては材料特性、特に強度が異なる材料を使用したいときがある。もちろん、それぞれ異なった材料でそのような部材を構成すればよく、その限りでは問題はないが、最近のような材料コスト低減の強い要求の下では、同一鋼種を用いて、いくつかの強度レベルの材料を作り分けることが重要となってきている。
もちろん、そのような各種強度レベルの材料の作り分けは製造方法によるものであるが、またそのような材料の作り分けを許容できる材質そのものを開発する必要がある。
したがって、本発明の一般的課題は、熱処理により得られる高い降伏比と高い強度とを併せ持つ鋼材と、そのような鋼材の簡便な製造方法を提供することである。
さらに、本発明の課題は、そのように高強度化された高い降伏比と高い強度とを併せ持つ高強度鋼材において、同一鋼種であっても製造条件を規定することで簡単に各種強度レベルの材料を高い降伏比を確保しつつ作り分けることのできる鋼種およびそのための製造方法を提供することである。
かかる課題を解決すべく種々検討を重ねた結果、次のような知見を得た。
熱間成形後の焼入れなどの後熱処理法で製造した鋼材の強度は、鋼中のC含有量によって決定される。しかし、目的とする強度ごとに成分が異なる鋼材を調達するには多大なコストを要する。この問題を解決するため、同一成分で強度をつくり分ける技術が要請されている。
一方、前述の特許文献1、2にあっては、当該技術分野におけるコスト面からの要請により焼戻し処理については元来検討されておらず、いずれも焼入れままで使用される。特に、特許文献2に開示の方法では、マルテンサイトとフェライトもしくはパーライトとの量比によって所定強度を与えていることから、焼戻し処理は排除されている。そして、特許文献1、2に開示の方法で製造した鋼材は降伏比が低く、とりわけ特許文献2の開示する方法で製造した鋼材は降伏比が著しく低いため、高い降伏強度(YS)が求められるフレーム等の骨格部材には適さない。また、特許文献2の開示する方法において強度は焼入れ後のマルテンサイト体積率で決まるが、加熱温度のばらつきによってマルテンサイト体積率は大きく変動するため、強度ばらつきの抑制が困難である。
そこで、本発明者等は上記課題を解決するために、焼入れ後の焼戻しによって鋼材を低強度化するとともに高降伏比化し、所望の強度と高い降伏比の鋼材を製造する方法について検討した。その結果、次の知見を得た。
(1)焼入れ焼戻しによって低強度化を図ると、二相焼入れだけを行った場合に比べ、予想外にも、低い引張強度TSでありながら高い降伏強度YSを持つ、すなわち降伏比YRが高い鋼材を得ることができる。
(2)焼戻し後の機械特性は、下記式(1)で規定されるパラメータλによって概ね決定される。すなわち、パラメータλが同じならば焼戻温度や焼戻時間が異なっても略同一の機械特性が得られる。パラメータλが11000〜16500となる条件で焼戻し処理を施すと、降伏比YRが90%以上で引張強さTSが700MPa以上の機械特性を有する鋼材が得られる。
λ=T{log(t)+20} (1)
ここで、式中のTは焼戻温度(単位:K)、tは焼戻時間(単位:h)を示す。
(3)パラメータλが11000〜16500となる条件で焼戻し処理を施した鋼材の引張強度TSQT(MPa)は下記式(5)により近似することができ、TSQTに対して0.9×TSQT〜1.1×TSQTの範囲の引張強度を有する鋼材が得られる。
TSQT=−0.11×λ+3700×C+1760 (5)
ここで、式中のCは鋼中のC含有量(単位:質量%)を示す。
したがって、前記TSQTと前記パラメータλとは下記式(2)を満足する。
(3700×C−1.1×TSQT+1760)/0.11≦λ≦(3700×C−0.9×TSQT+1760)/0.11 (2)
ここで、式中のCは鋼中のC含有量(単位:質量%)、TSQTは高強度鋼材の引張強度(MPa)を示す。
(4)一般に、高強度鋼材については目標引張強度下限TSQT min(MPa)が設定されるから、上記式(5)とその誤差量より、パラメータλが下記式(3)を満足する条件で焼戻し処理を施すことにより、目標引張強度下限TSQT min(MPa)以上の引張強度を有する鋼材を得ることができる。
λ≦(3700×C−0.9×TSQT min+1760)/0.11 (3)
ここで、式中のCは鋼中のC含有量(単位:質量%)を示す。
(5)また、高強度鋼材について目標引張強度上限TSQT max(MPa)が設定される場合には、上記式(5)とその誤差量より、パラメータλが下記式(4)を満足する条件で焼戻し処理を施すことにより、目標引張強度上限TSQT max(MPa)以下の引張強度を有する鋼材を得ることができる。
λ≧(3700×C−1.1×TSQT min+1760)/0.11 (4)
ここで、式中のCは鋼中のC含有量(単位:質量%)を示す。
本発明は上記の知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は下記の通りである。
(1)質量%で、C:0.05〜0.45%、Si:1.0%以下、Mn:0.2〜3.0%、P:0.1%以下、S:0.02%以下、Al:0.2%以下、N:0.01%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有するとともに、降伏比YRが90%以上で引張強さTSが700MPa以上1700MPa以下の機械特性を有することを特徴とする高強度鋼材。
(2)前記化学組成が、Feの一部に代えて、B:0.01%以下、Ti:0.1%以下およびCr:1.0%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする上記(1)に記載の高強度鋼材。
(3)前記化学組成が、Feの一部に代えて、Mo:1.0%以下、W:1.0%以下、Ni:1.0%以下、Nb:1.0%以下、V:1.0%以下およびCu:1.0%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の高強度鋼材。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の化学組成を有する鋼材を、オーステナイト単相状態としたのちに、上部臨界冷却速度以上の冷却速度でMs点以下の温度域まで冷却し、次いで下記式(1)で規定されるパラメータλが11000〜16500となる条件で焼戻し処理を施すことを特徴とする高強度鋼材の製造方法。
λ=T{log(t)+20} (1)
ここで、式中のTは焼戻温度(単位:K)、tは焼戻時間(単位:h)を示す。
(5) 前記パラメータλが下記式(2)を満足することを特徴とする上記(4)に記載の高強度鋼材の製造方法。
(3700×C−1.1×TSQT+1760)/0.11≦λ≦(3700×C−0.9×TSQT+1760)/0.11 (2)
ここで、式中のCは鋼中のC含有量(単位:質量%)、TSQTは高強度鋼材の引張強度(MPa)を示す。
(6)高強度鋼材の目標引張強度下限TSQT min(MPa)に基づいて前記パラメータλが下記式(3)を満足する条件で焼戻し処理を施すことを特徴とする上記(4)に記載の高強度鋼材の製造方法。
λ≦(3700×C−0.9×TSQT min+1760)/0.11 (3)
ここで、式中のCは鋼中のC含有量(単位:質量%)を示す。
(7)高強度鋼材の目標引張強度上限TSQT max(MPa)に基づいて前記パラメータλが下記式(4)を満足する条件で焼戻し処理を施すことを特徴とする上記(4)または(6)に記載の高強度鋼材の製造方法。
λ≧(3700×C−1.1×TSQT max+1760)/0.11 (4)
ここで、式中のCは鋼中のC含有量(単位:質量%)を示す。
本発明によれば、熱処理により得られる高い降伏比と高い強度とを併せ持つ鋼材と、そのような鋼材の簡便な製造方法が提供される。さらに、そのように高強度化された高い降伏比と高い強度とを併せ持つ高強度鋼材において、同一鋼種であっても製造条件を規定することで簡単に各種強度レベルの材料を高い降伏比を確保しつつ作り分けることのできる鋼種およびそのための製造方法が提供される。
本発明に使用する鋼材の成分、製造方法、及び熱処理条件の限定理由について詳述する。本明細書において鋼の化学組成を示す「%」は、いずれも「質量%」である。
(1)鋼の化学組成
C:Cは焼入れ後の鋼の強度を決定する重要な元素であり、C含有量が低すぎると焼入れ後に十分な強度が得られない。一方C含有量が高すぎると、焼入れ前の鋼材の延性が低下し焼入れ前の加工性が損なわれる。従ってC含有量を0.05〜0.45%とする。好ましくは0.09〜0.26%である。
Si:Siは鋼の焼入れ性を高める元素であり、必要に応じて含有させることができる。ただし過剰な添加は化成処理性やめっき性が低下し、さらにA点が上昇するため、含有量を1.0%以下とする。望ましくは0.1〜0.3%である。
Mn:Mnは鋼の焼入れ性を確保するために重要な元素であり、0.2%以上含有させる。一方過剰な添加は焼入れ前の加工性を劣化させるだけでなく、炭化物が安定化し、焼入れ加熱時に溶け残りやすくなる。従ってMnの含有量を0.2〜3.0%とする。望ましくは0.7〜1.5%である。
P:Pは不可避不純物の一つであり、焼入れ前の鋼の加工性および焼入れ後の鋼の靱性を劣化させる。従って含有量は少ないほど好ましく、含有量を0.1%以下とする。望ましくは0.03%以下である。
S:Sも不可避不純物の一つであり、焼入れ前の鋼の加工性および焼入れ後の鋼の靱性を劣化させる。従って含有量は少ないほど望ましく、含有量を0.02%以下とする。望ましくは0.01%以下である。
Al:Alは製鋼工程で脱酸を目的として添加することができる。しかし過剰な添加は製造コストの上昇を招くとともに、A点も上昇して製造を困難にする。したがって含有量を0.2%以下とする。望ましくは0.005〜0.1%である。
N:Nは鋼中に不可避に含有される元素であり、焼入れ前の鋼の加工性を劣化させる。そのため含有量を0.01%以下と定めた。望ましくは0.005%以下である。
本発明においては上記元素に加えてさらに以下の元素を少なくとも1種含有させても良い。
B:Bは焼入れ性を向上させる作用を有するので適宜含有させることができる。しかしながら、過剰な含有は焼入れ処理前の鋼材の加工性を劣化させる。したがってB含有量を0.01%以下とする。より好ましくは0.004%以下である。上記作用による効果を確実に得るには、B含有量を0.0002%以上とすることが好ましく、0.0005%以上とすることがより好ましい。
Ti:Tiは焼入れ性を向上させる作用を有するので適宜含有させることができる。Tiはそのような作用ばかりでなく、さらに鋼中の固溶Nを析出固定して焼入れ前の鋼材の成形性を向上させることができる。しかしながら過剰に含有するとTiCの析出量が増し、焼入れ処理前の鋼材の加工性が低下するので、Ti含有量を0.1%以下とする。より好ましくは0.04%以下である。上記作用による効果を確実に得るには、Ti含有量を0.002%以上とすることが好ましく、0.01%以上であることがより好ましい。
また、TiはBNの析出を抑制し、Bの焼入れ性を高める作用を有するので、Ti≧48/11×B(TiおよびBは各元素の鋼中の含有量(質量%)を示す)となるようにTiとBとを同時に含有させることが望ましい。
Cr:Crは焼入れ性を向上させる作用を有するので適宜含有させることができる。しかしながら、過剰な含有は焼入れ前の鋼材の加工性を劣化させるので、Cr含有量を1.0%以下とする。好ましくは0.6%以下である。上記作用による効果を確実に得るにはCr含有量を0.02%以上とすることが好ましい。
Mo、W、Ni、Nb、V、Cu:
これらの元素も焼入れ性を向上させる作用を有するので適宜含有させることができる。しかしながら過剰な含有は焼入れ前の鋼材の加工性を劣化させる。したがって各元素の含有量を1.0%以下と定めた。一方、上記作用による効果を確実に得るには、何れかの元素の含有量を0.02%以上とすることが望ましい。より望ましくは、これらの元素の合計含有量を0.05〜1.0%とすることである。
(2)鋼材の機械特性
降伏比YR:90%以上、引張強さTS:700MPa以上1700MPa以下
鋼材の降伏比が低いと高い降伏比が要求されるフレーム等の骨格部材への適用が制限される。したがって降伏比YRは90%以上とする。好ましくは95%以上である。また、鋼材の引張強さが700MPa未満では高強度鋼材としては強度が不十分である。したがって、引張強さを700MPa以上とする。好ましくは、850MPa以上、さらに好ましくは1000MPa以上である。一方、引張強さが高過ぎる場合には充分な靭性を確保することが困難となる。したがって、鋼材の引張強さを1700MPa以下とする。好ましくは、1500MPa以下、さらに好ましくは1350MPa以下である。
(3)鋼材の製造方法
本発明は、所定の化学組成を備える鋼材をオーステナイト単相状態とする熱処理を施すことにより目的とする強度を付与するものであるから、熱処理前の鋼材の製造方法は特に限定されることはなく常法で構わない。また、当該鋼材の形状は、板、帯、棒、パイプ等のいずれでも構わないし、これらにプレス成形等の加工を施したものであっても構わない。当該鋼材が鋼板もしくは鋼板を素材として加工が施された鋼材である場合には、当該鋼板は、熱間圧延ままの熱間圧延鋼板や酸洗等により脱スケール処理が施された熱間圧延鋼板であってもよく、熱間圧延鋼板に冷間圧延が施された冷間圧延鋼板であってもよい。また、鋼材の表面には、耐食性向上や熱処理におけるスケール形成の抑制を目的としてZn系めっき、Al系めっき、耐酸化コーティング等が施されていても構わない。焼入れを施す鋼材が加工を施された鋼材である場合であって、加工前の素材の強度が高く加工が困難な場合には、当該素材に焼鈍を施して軟質化させてもよい。当該素材が鋼板の場合には箱焼鈍や連続焼鈍を適用することができる。
(3)熱処理方法
上記の方法により製造した鋼材に焼入れ焼戻しの熱処理を施す。
焼入れ処理は、鋼材をオーステナイト単相状態としたのちに、上部臨界冷却速度以上の冷却速度でMs点以下の温度域まで冷却して行う。
オーステナイト単相状態とする際に加熱する場合の加熱方法は炉加熱、高周波加熱、通電加熱等の公知の方法の何れであってもよい。また、鋼材が加工を施されたものである場合には、熱間プレス法のようにオーステナイト単相状態としたのちに素材に加工を施して鋼材としたのちに、オーステナイト単相状態を保持したまま加熱すること無しに焼入れ処理を施してもよい。また、オーステナイト単相状態とするのは必ずしも鋼材全体である必要はなく、鋼材の目的に応じて鋼材全体を焼入れたり部分的に焼入れたりすることができる。
オーステナイト単相状態としたのちに、上部臨界冷却速度以上の冷却速度でMs点以下の温度域まで冷却するが、当該冷却速度が上部臨界冷却速度未満の場合には焼戻し処理後の鋼材について機械的特性のばらつきが生じる。従って10℃/s以上で冷却し、焼戻し後の鋼材の中心部のビッカース硬度Hvを全厚で測定した引張強度TS(MPa)/4以上とするのが望ましい。一方、冷却速度が高過ぎると焼割れが生じる可能性があるので冷却速度は1000℃/s以下とすることが望ましい。十分な冷却速度が確保できれば水冷、油冷、ガス冷、あるいはプレス冷却等のいずれの方法で冷却しても構わない。
焼入処理後に焼戻処理を行うが、下記式(1)に表されるパラメータλが11000未満だと降伏比YRを90%以上とすることが困難となる。一方、パラメータλが16500超だと引張強度TSを700MPa以上とすることが困難となり、充分な鋼材の強度向上を図ることができない場合がある。したがって11000≦λ≦16500となる範囲で焼戻し処理を施す。なお降伏比YRは高い方が望ましく、YRが95%以上となる条件で焼戻し処理を施すことが望ましい。また焼戻し後の強度が高すぎると靱性が低いため、焼戻し後の引張強度が1350MPa以下となる条件で焼戻し処理を施すことが望ましい。
λ=T{log(t)+20} (1)
ここで、式中のTは焼戻温度(単位:K)、tは焼戻時間(単位:h)を示す。
焼戻し処理における加熱方法は、焼入れと同じく、炉加熱、高周波加熱、通電加熱等のいずれの方法でも構わない。また鋼材全体を焼戻しても、部分的に焼戻しても構わない。
焼戻時間が短すぎると、パラメータλの制御が困難であり、かつ焼戻温度を高温とする必要があるため1秒間以上とすることが望ましい。一方焼戻時間が長すぎると焼戻処理に要するコストが嵩み、生産性が低下するため、1000秒間以下とすることが望ましい。焼戻処理後の冷却方法は、水冷、油冷、ガス冷、あるいはプレス冷却等のいずれの方法で冷却しても構わない。冷却速度は特に規定しないが高いほうが望ましい。
このようにして得られた本発明にかかる鋼材の組織は、一般には焼戻しマルテンサイト組織であるが、化学組成によっては、また上記熱処理条件の範囲内でも一部ベイナイトが生じることがある。
ここに、「焼戻し温度」は、鋼材の温度を計測する直接的方法により求めることが好ましいが、困難な場合には加熱媒体の温度を計測する間接的方法により求めてもよい。「焼戻し時間」は、上記方法によって計測される温度が目標温度に保持されている時間を言う。なお、焼戻し処理が連続的温度変化を伴う場合には、日本熱処理技術協会発行(2002)雑誌「熱処理」42(3)P163に記載の方法でパラメータλを補正する。
焼戻し処理後の鋼材の引張強度TSQT(MPa)は下記式(5)により近似することができ、パラメータλを11000〜16500となる条件で焼戻し処理を施すと、TSQTに対して0.9×TSQT〜1.1×TSQTの範囲の強度を持つ鋼材が得られる。
TSQT=−0.11×λ+3700×C+1760 (5)
ここで、式中のCは鋼中のC含有量(単位:質量%)を示す。
したがって、前記TSQTと前記パラメータλとは下記式(2)を満足する。
(3700×C−1.1×TSQT+1760)/0.11≦λ≦(3700×C−0.9×TSQT+1760)/0.11 (2)
ここで、式中のCは鋼中のC含有量(単位:質量%)、TSQTは高強度鋼材の引張強度(MPa)を示す。
一般に、高強度鋼材については目標引張強度下限TSQT min(MPa)が設定されるから、上記式(5)とその誤差量より、パラメータλが下記式(3)を満足する条件で焼戻し処理を施すことにより、目標引張強度下限TSQT min(MPa)以上の引張強度を有する鋼材を得ることができる。
λ≦(3700×C−0.9×TSQT min+1760)/0.11 (3)
ここで、式中のCは鋼中のC含有量(単位:質量%)を示す。
また、高強度鋼材について目標引張強度上限TSQT max(MPa)が設定される場合には、上記式(5)とその誤差量より、パラメータλが下記式(4)を満足する条件で焼戻し処理を施すことにより、目標引張強度上限TSQT max(MPa)以下の引張強度を有する鋼材を得ることができる。
λ≧(3700×C−1.1×TSQT min+1760)/0.11 (4)
ここで、式中のCは鋼中のC含有量(単位:質量%)を示す。
表1の化学組成を有する鋼を溶製し、鍛造、熱間圧延して板厚2.6tの鋼材を作成した。この鋼材を加熱速度100℃/sで900℃のオーステナイト単相域まで昇温し、10s保持した後、水焼入れした。この鋼材を加熱温度550℃まで再び昇温し、10s保持した後、水冷することにより、式(1)のλ=14356に相当する焼戻し処理を行った。なお、このときの温度(K)、時間(t)は前述のようにして求めたものである。
熱処理前の鋼材、焼入れ後及び焼戻し後の鋼材をJIS5号引張試験片に加工し、引張速度3mm/minで引張試験を行った。
熱処理前の鋼材、焼入れ後、及び焼戻し後の鋼材の引張特性を表2に示す。
Figure 2007291464
Figure 2007291464
本発明の範囲よりC量が低い試番1は、焼入れ後の引張強度が低く、高強度化が見込めない。
本発明の範囲よりC量及びMn量が高い試番3と試番5は、熱処理前の降伏強度YSが500MPaを超え、加工が困難である。
本発明の範囲よりMn量が低い試番4は、焼入れ性が低く、焼入れ焼戻し後に十分な機械特性が得られない。
鋼材の化学成分が本発明の範囲内である試番2、及び試番6〜16は、熱処理前の加工性は十分であり、焼戻し後にYR:90%以上、TS:700MPa以上の機械的特性を持つ。
C:0.22%、Si:0.25%、Mn:1.28%、P:0.009%、S:0.002%、Al:0.043%、N:0.003%、Cr:0.18%、Ti:0.021%、B:0.0018%を含有する鋼を溶製し、鍛造、熱間圧延して板厚2.6tの鋼材を作成した。得られた鋼材を、表3に示す条件で二相焼入れまたは焼入れ焼戻しの熱処理を行った。得られた鋼材をJIS5号引張試験片に加工し、引張速度3mm/minで引張試験を行った。
Figure 2007291464
試験材の機械的特性を図1、2に示す。
図示結果から分かるように、比較例として示す二相焼入れ材は、引張強度TSは高いが、降伏強度YSが低く、YR90%未満である。図1、図2参照。
一方、マルテンサイト単相域からの焼入れ材を、λが本発明で規定する11000≦λ≦16500の範囲内で焼戻すと、図1からも分かるように、本発明の範囲内の700MPa以上の任意の目標引張強度の焼戻し材が得られ、しかも、図2からも分かるように、この範囲において特異的に降伏比YRが90%以上で引張強度TSが700MPa以上の機械的特性を持つ鋼材が得られる。しかし、λが本発明の範囲より小さい条件で焼戻すとYRが90%未満であり、大きい条件で焼戻すとTSが700MPa未満である。
さらにλが本発明で規定する11000≦λ≦16500の範囲内で焼戻すと、焼戻し処理後の鋼材の引張強度は下記式(5)で表されるTSQT(MPa)に対して0.9×TSQT〜1.1×TSQTの範囲である。
TSQT=−0.11×λ+3700×C+1760 (5)
ここで、式中のCは鋼中のC含有量(単位:質量%)を示す。
したがって、式(5)の関係を利用することで、目標の引張強度レベルであって、かつ90%以上の降伏比の鋼材が得られることが分かる。
なお、本例では、鋼の化学組成がCr、Ti、Bを含有するものであるが、実施例1の結果を参照すれば、鋼種2、6ないし7と、鋼種8以降が同じ傾向を示すことから、図1、図2の関係は鋼種2、6ないし7においても同様に成立し、目標強度レベルにおいていずれも90%以上という高い降伏比を実現できることが分かる。
焼戻し後の引張強度TSに及ぼす焼戻しパラメータλの影響を示すグラフ。 焼戻し後の降伏比YRに及ぼす焼戻しパラメータλの影響を示すグラフ。

Claims (7)

  1. 質量%で、C:0.05〜0.45%、Si:1.0%以下、Mn:0.2〜3.0%、P:0.1%以下、S:0.02%以下、Al:0.2%以下、N:0.01%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有するとともに、降伏比YRが90%以上で引張強さTSが700MPa以上、1700MPa以下の機械特性を有することを特徴とする高強度鋼材。
  2. 前記化学組成が、Feの一部に代えて、B:0.01%以下、Ti:0.1%以下およびCr:1.0%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の高強度鋼材。
  3. 前記化学組成が、Feの一部に代えて、Mo:1.0%以下、W:1.0%以下、Ni:1.0%以下、Nb:1.0%以下、V:1.0%以下およびCu:1.0%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の高強度鋼材。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の化学組成を有する鋼材を、オーステナイト単相状態としたのちに、上部臨界冷却速度以上の冷却速度でMs点以下の温度域まで冷却し、次いで下記式(1)で規定されるパラメータλが11000〜16500となる条件で焼戻し処理を施すことを特徴とする高強度鋼材の製造方法。
    λ=T{log(t)+20} (1)
    ここで、式中のTは焼戻温度(単位:K)、tは焼戻時間(単位:h)を示す。
  5. 前記パラメータλが下記式(2)を満足することを特徴とする請求項4に記載の高強度鋼材の製造方法。
    (3700×C−1.1×TSQT+1760)/0.11≦λ≦(3700×C−0.9×TSQT+1760)/0.11 (2)
    ここで、式中のCは鋼中のC含有量(単位:質量%)、TSQTは高強度鋼材の引張強度(MPa)を示す。
  6. 高強度鋼材の目標引張強度下限TSQT min(MPa)に基づいて前記パラメータλが下記式(3)を満足する条件で焼戻し処理を施すことを特徴とする請求項4に記載の高強度鋼材の製造方法。
    λ≦(3700×C−0.9×TSQT min+1760)/0.11 (3)
    ここで、式中のCは鋼中のC含有量(単位:質量%)を示す。
  7. 高強度鋼材の目標引張強度上限TSQT max(MPa)に基づいて前記パラメータλが下記式(4)を満足する条件で焼戻し処理を施すことを特徴とする請求項4または6に記載の高強度鋼材の製造方法。
    λ≧(3700×C−1.1×TSQT max+1760)/0.11 (4)
    ここで、式中のCは鋼中のC含有量(単位:質量%)を示す。
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