JP2007290881A - セメント組成物およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 産業廃棄物を大量に使用した場合においても、ペースト、モルタル、コンクリート等の原料として用いたときに、幅広い用途に実用できる物性が得られ、かつ、全クロムの溶出が抑制されたセメント組成物を提供すること。
【解決手段】 セメントクリンカーと、石膏とを含むセメント組成物において、セメントクリンカー中の全クロムの含有量がセメントクリンカー1kgあたり150mg以下、CAとCAFの合計量が17〜32質量%、CA量が13質量%以下、CAF量が12〜24質量%、であることを特徴とするセメント組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、セメント組成物およびその製造方法に関し、特に鉄鋼スラグ、非鉄スラグ、石炭灰、建設発生土、鋳物砂等の産業廃棄物・副産物(以下、これらを総称して「産業廃棄物」という)をセメントクリンカーの原料として大量に使用した場合であっても、幅広い用途のコンクリートに使用でき、かつ、全クロムの溶出を抑制するセメント組成物およびその製造方法に関する。
1990年代より資源循環型社会の構築に対する機運が高まり、セメント産業においても産業廃棄物の使用量のさらなる増大が望まれている。セメントクリンカーの原料として使用できる産業廃棄物は一般にAl成分に富むものが多く、市販のポルトランドセメントと同じ製造条件でこれらの使用量を増大する場合、セメントクリンカー中の3CaO・Al(「CA」と略称する)や4CaO・Al・Fe(「CAF」と略称する)が増大することになる。
また、産業廃棄物の中には、例えば、鉄精鉱や銅ガラミなどの非鉄スラグ、一部の建設発生土などのように比較的多量のクロムを含有するものがある。これらをセメントクリンカーの原料として使用すると、セメントクリンカーやセメント組成物中のクロム含有量が増大し、それを用いて製造した硬化体からのクロム溶出量が増加するおそれがある。溶出するクロムの大部分は、環境基本法において有害物質に指定される六価クロムであることから、全クロムの溶出は少なく抑える必要がある。
都市ゴミ焼却灰等の廃棄物を多量に使用して製造するセメントとして、JIS R 5214「エコセメント」で規定されているエコセメントがある。このセメントは、従来のポルトランドセメントとは異なり、カルシウムクロロアルミネート化合物あるいはCAを多量に含む。
カルシウムクロロアルミネート化合物あるいはCAを多量に含むセメントは、一般にクロムをはじめとする有害物質の固定化能力が高いことが知られている。このため、市販の普通セメントよりも優れた有害物質固定化材としての技術が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、カルシウムクロロアルミネート化合物やCAは水和活性が非常に高く、これらを多く含むセメントは、実用的な凝結性状や強度発現性状を確保するために、多くの石膏を添加する必要がある。しかしこの場合、石膏添加量の増加に伴い、その特徴であるクロムの固定化能力が低下してしまうという問題が生じる。このため、石膏を添加せずに、つまり、セメントにせずに、カルシウムアルミネートやカルシウムアルミノフェライトを多量に含むセメントクリンカーをそのまま有害物質捕集材として利用する技術も提案されている(特許文献2)。
しかしながら、従来のカルシウムクロロアルミネート化合物やCAを多量に含むセメント組成物では、一般に流動性が悪く水和熱が大きいため、用途が制限されるという問題があった。また、セメントクリンカーに石膏を添加せず有害物質捕集材として利用しても、用途は限定的であり、産業廃棄物を大量に使用することは困難であった。
特開平11−221543号公報 特開2005−74282号公報
産業廃棄物や副産物を大量に原料として使用できるセメント組成物は、汎用的に使用される普通ポルトランドセメントや高炉セメントB種並みの流動性や強度発現性を示すことが望まれ、また、クロム含有量が多い廃棄物を使用してもクロムの溶出が抑制されることが望まれている。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、クロムを含有する産業廃棄物を大量に原料として使用した場合においても、ペースト、モルタル、コンクリート等の原料として用いたときに、幅広い用途に実用でき、かつ、全クロムの溶出が抑制されたセメント組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、このセメント組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために、産業廃棄物、特にクロムを含有する産業廃棄物をセメントクリンカーの原料として使用したセメント組成物において、鉱物組成と流動性、強度発現性および全クロム溶出量との関係について詳細に検討した。
ここで、鉱物組成は、以下に示すボーグ式で算出した。ボーグ式は、セメントクリンカー中の主要鉱物の含有量を、化学分析(JIS R 5202:1999「ポルトランドセメントの化学分析方法」)で定量した四成分の分析値(酸化物換算値)から求める計算式である。
S(質量%)=(4.07×CaO)−(7.60×SiO)−(6.72×Al)−(1.43×Fe
S(質量%)=(2.87×SiO)−(0.754×CS)
A(質量%)=(2.65×Al)−(1.69×Fe
AF(質量%)=3.04×Fe
式中の「CaO」、「SiO」、「Al」及び「Fe」は、それぞれ、セメントクリンカー中のこれら四成分の含有量(酸化物換算、質量%)である。また、「CS」は「3CaO・SiO」の、「CS」は「2CaO・SiO」の略称である。
検討の結果、本発明者等は、セメントクリンカー中の全クロム含有量が所定の範囲で、セメントクリンカーの鉱物組成を特定の範囲とすることにより、産業廃棄物を大量に使用した場合においても、十分に実用的な流動性と強度発現性が得られるとともに、全クロムの溶出量を抑制するセメント組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
なお、ここで産業廃棄物とは、例えば、鉄鋼スラグ、非鉄スラグ、石炭灰、建設発生土及び鋳物砂などの再利用原料や、その他の廃棄物や副産物、具体的には、ボタ、汚泥、スラッジ、燃え殻、ばいじん、ダスト等、広く産業から排出されるもののことをいう。
すなわち、本発明は、セメントクリンカー中のCAとCAFの合計量が17〜32質量%、CA量が13質量%以下、CAF量が12〜24質量%であるセメントクリンカーと、石膏と、を含むことを特徴とするセメント組成物である。
本発明のセメント組成物は、産業廃棄物を大量に原料として使用した場合においても、ペースト、モルタル、コンクリート等の原料として使用したときに、十分に実用的な流動性と強度発現性が得られるとともに、全クロムの溶出量を少なくすることができる。また、このセメント組成物は、特にセメントクリンカー中の全クロムの含有量がセメントクリンカー1kgあたり150mg以下であるセメント組成物に対して全クロムの溶出量を極めて少なくすることができる。
本発明のセメント組成物は、セメントクリンカーの中のCS量が12〜50質量%、CS量が25〜65質量%であることが好ましい。これにより、流動性および長期間にわたる強度発現の点で更に改善される。
本発明のセメント組成物は、セメントクリンカー中の全クロムの含有量がセメントクリンカー1kgあたり150mg以下であるセメント組成物であることが好ましい。
本発明のセメント組成物は、セメントクリンカーが、石灰石と、珪石と、クロムを含有する産業廃棄物とを含む原料を焼成したものであることが好ましい。
また、本発明のセメント組成物は、産業廃棄物の量が、焼成したセメントクリンカー1t当り乾燥物基準で260kg以上であることが好ましい。
また、本発明のセメント組成物は、セメント組成物中のSO量が1.5〜4.0質量%であることが好ましい。セメントクリンカーの鉱物組成とともに、SO量をある特定の範囲としたことにより、凝結性状や長期の耐久性が改善される。
また、本発明は、産業廃棄物をセメントクリンカー1t当り乾燥物基準で260kg以上、及び石灰石と、珪石とを含む原料を1325℃〜1450℃で焼成して、CAとCAFの合計量が17〜32質量%、CA量が13質量%以下、CAF量が12〜24質量%、全クロム含有量がセメントクリンカー1kgあたり150mg以下であるセメントクリンカーを得た後、セメント組成物中のSO量が1.5〜4.0質量%となるようにセメントクリンカーに石膏を添加することを特徴とするセメント組成物の製造方法である。
この製造方法によれば、クロムを含有する産業廃棄物を有効に利用しながら、ペースト、モルタル、コンクリート等の原料として用いたときに、十分に実用的な流動性と強度発現性が得られるとともに、全クロムの溶出量が抑制されたセメント組成物が得られる。
本発明によれば、産業廃棄物、例えば鉄鋼スラグ、非鉄スラグ、石炭灰、建設発生土、鋳物砂等の廃棄物・副産物等をセメントクリンカーの原料として大量に使用しても、幅広い用途のコンクリートに使用でき、かつ、全クロムの溶出が抑制されたセメント組成物およびその製造方法が提供される。このセメント組成物は、既存のセメント製造設備や製造条件を大幅に変更することなく製造可能である。また、本発明によれば、セメント産業において、クロムを含有する産業廃棄物の使用量を増大することが可能となり、資源循環型社会に一層貢献することが期待される。つまり、従来技術では、産業廃棄物を大量に原料として使用したセメントにおいて、流動性および長期の強度発現性に優れた実用性が高く、かつ、全クロムの溶出を十分に抑制したセメントを得ることは不可能であったが、本発明によりそのようなセメントを得ることが可能になったのである。
以下、本発明の好適な実施形態について詳しく説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(セメント組成物)
本発明のセメント組成物に含有するセメントクリンカーは、CAとCAFの合計量が17〜32質量%、CA量が13質量%以下、CAF量が12〜24質量%である。また、好ましくは、上記の組成のうち、CA量が12質量%以下、CAF量が14〜22質量%である。
全クロムの含有量は、セメント協会標準試験方法JCAS I−52:2000「ICP発光分光分析及び電気加熱式原子吸光分析によるセメント中の微量成分の定量方法」により測定することができる。セメントクリンカー中のCA量やCAF量を調節することによって、セメントからのクロムの溶出について、その十分な溶出抑制作用を得ることができる。また、セメントクリンカー中の全クロムの含有量が150mg/kg以下の場合には、より十分な溶出抑制作用を得ることができる。なお、セメントクリンカー中の全クロムの含有量の最小値については特に限定するものではないが、90mg/kg未満の場合は、普通セメント等の本発明以外の組成のセメント組成物であってもクロム溶出の問題は生じない。また、セメントからのクロムの溶出について、十分な溶出抑制作用をより経済的なものとするためには、セメントクリンカー中の全クロムの含有量が120mg/kg以下であること、すなわち90〜120mg/kgの範囲にあると、より好ましい。
A及びCAFの合計量(CA量+CAF量)が17質量%以上であると、セメントクリンカーの原料として使用する産業廃棄物あるいは副産物の量が多くなり、資源循環型社会への貢献が大きくなる。また、CAとCAFの合計量が32質量%以下であると、セメントクリンカー焼成時にキルン内壁へのリングの形成を抑えることができ、安定運転が可能となるほか、セメントの強度発現性が確保できる。
A量が13質量%以下、好ましくは12質量%以下であると、流動性が確保でき、かつ、石膏の所要量が抑えられるので、全クロムの溶出抑制作用が発揮される。CA量が少ないほど流動性が良好となるが、その反面、強度発現性は低下する傾向にあるため、CA量は0.1質量%以上とすることが好ましい。また、CAF量が12〜24質量%、好ましくは14〜22質量%の範囲にあると、全クロムの溶出抑制作用が確保できる。
本発明のセメント組成物は、セメントクリンカーのCS量が12〜50質量%、CS量が25〜65質量%であることが好ましい。CS量あるいはCS量がこの範囲にあると、実用的な初期強度あるいは長期強度発現性が得られる。
クロムを含有する産業廃棄物あるいは副産物の使用量を多くしながら、流動性および長期の強度発現、全クロムの溶出抑制の点で更に優れるものとするため、セメントクリンカーの鉱物組成は、CA及びCAFの合計量が18〜27質量%、CA量が1〜7質量%、CAF量が14〜20質量%、CS量が15〜40質量%、CS量が30〜60質量%であることがより好ましい。
本発明のセメント組成物は、SO量が1.5〜4.0質量%であることが好ましく、2.0〜3.5質量%であることが更に好ましい。SO量が1.5質量%以上であると、異常凝結を生じるおそれを回避できる。また、SO量が4.0質量%以下の場合には、前述のように全クロムの溶出抑制作用を発揮できるほか、長期の強度発現性が確保できる。なお、セメント組成物のSO量は、JIS R 5202:1999「ポルトランドセメントの化学分析方法」により測定することができる。
(セメント組成物の製造方法)
本発明のセメント組成物は、例えば、セメントクリンカーに石膏を添加する方法によって、製造することができる。このセメントクリンカーを製造するためには、原料として、例えば、石灰石と、珪石と、産業廃棄物などを用いる。産業廃棄物としては、例えば、鉄鋼スラグ、非鉄スラグ、石炭灰、建設発生土及び鋳物砂等のクロムを含有する産業廃棄物のうち、少なくとも一種を含む再利用原料をセメントクリンカー1t当り乾燥物基準で260kg以上使用し、これらの原料を1325℃〜1450℃で焼成してCAとCAFの合計量が17〜32質量%、CA量が13質量%以下、CAF量が12〜24質量%、全クロム含有量が150mg/kg以下のセメントクリンカーを得る。このとき、更にCS量が12〜50質量%、CS量が25〜65質量%であるセメントクリンカーを得ることがより好ましい。また、全クロム含有量が90〜150mg/kgの範囲のセメントクリンカーを得ることがより好ましく、更に経済的なものとするためには90〜120mg/kgの範囲が好ましい。その後、セメント組成物中のSO量が1.5〜4.0質量%となるようにこのセメントクリンカーに石膏を添加することによって、セメント組成物を製造することができる。
セメントクリンカー原料は、焼成によりセメントクリンカーを生成するものであり、クロムを含有する産業廃棄物を含有する。具体的には、例えば上記再利用原料を含有する。鉄鋼スラグとしては高炉スラグや製鋼スラグが、非鉄スラグとしては銅ガラミや鉄精鉱、亜鉛滓等が挙げられる。石炭灰は、石炭火力発電所等から発生するものであり、シンダアッシュ、フライアッシュ、クリンカアッシュおよびボトムアッシュが挙げられる。建設発生土としては、建設工事の施工に伴い副次的に発生する残土や泥土、廃土等が挙げられる。鋳物砂としては鋳造工場より発生するものを使用できる。また、セメントクリンカー原料は、上記の再利用原料以外の廃棄物や副産物をさらに含有していてもよい。具体的には、ボタ、汚泥、スラッジ、燃え殻、ばいじん、ダスト等が挙げられる。
セメントクリンカー原料は、得られるセメントクリンカー1tに対して乾燥物基準で260kg以上の上記再利用原料を含むことが好ましく、300〜600kg含むことが更に好ましい。再利用原料の量がセメントクリンカー1t当り260kg未満である場合、上記のセメントクリンカーを得るためには粘土や珪石等の天然原料を多量に使用しなければならなくなるため、資源循環型社会への貢献度が減少する。
セメントクリンカー原料における各原料の種類及び混合比は、上記再利用原料に含まれるCaO、SiO、Al、Fe、全クロム等の量を予め特定しておいた上で、焼成後のセメントクリンカーの鉱物組成が所定の値となるように適宜決定すればよい。具体的には、セメントクリンカー原料における各原料の種類及び混合比は、例えば、CAとCAFの合計量が17〜32質量%、CA量が13質量%以下、CAF量が12〜24質量%、CS量が12〜50質量%、CS量が25〜65質量%、全クロムの含有量が150mg/kg以下となるように、適宜決定される。鉱物組成の調整のため、セメントクリンカー原料には、上記再利用原料の他、石灰石及び珪石を含有させることが好ましい。
セメントクリンカー原料は、1325℃〜1450℃で焼成することが好ましく、1325℃〜1400℃が更に好ましい。焼成温度が1325℃以上であると、セメントクリンカー鉱物の生成が十分であり、水和活性が小さくなったりすることが抑えられ、また、焼成後の遊離石灰量も適当な量に保つことができる。また、焼成温度が1450℃以下であると、セメントクリンカー焼成時にキルン内壁へのリングの形成が回避でき、通常のロータリーキルンでは安定運転を行うことができる。
コンクリート中の鉄筋腐食の原因となる塩素が原料に多く含まれる場合、水洗等の前処理や焼成の際に抽気処理が必要となる。したがって、セメントクリンカーの原料として使用する前記の再利用原料は、塩素含有量が0.1質量%以下であることが好ましい。
セメントクリンカーの製造方法においては、以上説明したような条件以外については、セメントクリンカーを製造する条件として一般に採用されている条件を特に制限されることなく採用することができる。例えば、上記条件を満足する単一のセメントクリンカーを生成させてもよいし、二種以上のセメントクリンカーの混合物を得ることも可能である。製造設備にも制限はなく、既存のセメント製造設備で製造することが可能である。
セメント組成物中の石膏は、JIS R 9151:1979「セメント用天然せっこう」に規定される品質を満足することが好ましい。石膏として、具体的には、二水石膏、半水石膏、不溶性無水石膏等が好適に用いられる。セメントクリンカーと石膏を混合する方法は、特に制限されるものではなく、例えば、セメントクリンカーの粉砕時に石膏を添加して混合してもよいし、粉砕後のセメントクリンカーに石膏粉末を添加して混合してもよい。
また、セメント組成物の粉末度に制限はないが、より安定した流動性および長期の強度発現性の点からは、ブレーン比表面積が3000cm/g〜4000cm/gであることが好ましい。
本発明のセメント組成物は、セメントクリンカー及び石膏の他、さらに、高炉スラグ、フライアッシュ、石灰石微粉末から選ばれる少なくとも1種以上の無機粉末を含有していてもよい。これら無機粉末の含有量が多いほど流動性は良好となり、全クロムの溶出量が少なくなるため、強度発現性が著しく損なわれない範囲であれば、無機粉末の含有量は多い方が好ましい。
このように、産業廃棄物を多量に使用したセメント組成物でも、セメントクリンカーの全クロム含有量が所定の範囲にあれば、鉱物組成の調節やさらに好ましくはSO量の制御により、流動性および長期の強度発現性に優れた実用性の高い性能を発現可能であり、かつ、全クロムの溶出も十分に抑制されることを見出した点が、本発明の新規かつ重要なポイントである。つまり、従来技術では、産業廃棄物やその副産物を大量に原料として使用したセメントにおいて、流動性および長期の強度発現性に優れた実用性が高く、かつ、全クロムの溶出を十分に抑制したセメントを得ることは不可能であったが、本発明によりそのようなセメントを得ることが可能になったのである。
本発明のセメント組成物は、流動性および長期の強度発現性に優れ、幅広い用途に使用できる。具体的には、一般の普通コンクリートのほか、高強度コンクリート、高流動コンクリート、水密コンクリート、暑中コンクリート、およびマスコンクリートに好適に使用できる。更には、これをベースとした混合セメント、セメント系固化材、セルフレベリング材等の用途においても、好適に使用することができる。
以下に,実施例および比較例を挙げて本発明の内容をより具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(セメント組成物原料)
セメントクリンカーの原料として、天然原料である石灰石及び珪石と、産業廃棄物又は副産物として、鉄鋼スラグである高炉スラグ、石炭灰、及び非鉄スラグである鉄精鉱、銅ガラミとを使用した。また、セメントクリンカー中のSO量とアルカリ量を調整するため、各種試薬を併用した。以下に使用したセメント組成物原料をまとめて記す。
(1)セメント組成物原料
(i)セメントクリンカー原料
・石灰石(CaO含有量=55.3質量%)
・珪石(SiO含有量=96.1質量%)
・高炉スラグ(Al含有量=14.6質量%)
・石炭灰(Al含有量=30.8質量%)
・鉄精鉱(Fe含有量=70.1質量%)
・銅ガラミ(Fe含有量=54.8質量%)
・硫酸カルシウム二水和物(試薬特級、関東化学(株)製)
・炭酸ナトリウム(試薬特級、和光純薬鉱業(株)製)
・炭酸カリウム(試薬特級、和光純薬鉱業(株)製)
(ii)石膏
・二水石膏:硫酸カルシウム二水和物(試薬特級、関東化学(株)製、ig.loss=20.51質量%、CaO含有量=31.92質量%、SO含有量=45.57質量%)
・半水石膏:硫酸カルシウム二水和物(試薬特級、関東化学(株)製)を大気中で加熱調製(加熱温度120℃)
(2)練混ぜ水
・イオン交換水
(セメントクリンカーの製造)
上記原料を表1に示す調合量で混合したセメントクリンカー原料を、(株)モトヤマ製超高速昇温電気炉を用いて焼成して、No.1〜No.6のセメントクリンカーを得た。No.1のセメントクリンカー原料は1550℃で30分間、No.2〜6のセメントクリンカー原料は1350℃で30分間焼成した。得られたセメントクリンカーについて、JIS R5202:1999「ポルトランドセメントの化学分析法」による化学分析及び上述のボーグ式に基づいて、鉱物組成(CS量、CS量、CA量及びCAF量)を求めた。また、全クロム量も測定した。結果を表2に示す。なお、表1及び表2中、No.3〜No.6のセメントクリンカーは本発明の実施形態に係るものであり、No.1と2のセメントクリンカーは、比較のためのセメントクリンカーである。No.1は普通セメントクリンカーに相当する。
Figure 2007290881
Figure 2007290881
図1は、No.3のセメントクリンカーと同様のセメントクリンカー原料を、1250℃から1450℃までのいくつかの焼成温度で30分間焼成した場合について、得られたセメントクリンカーの粉末X線回折パターンを示すグラフである。図1には、JCAS I−01:1981「遊離酸化カルシウムの定量方法」により測定される、セメントクリンカー中の遊離石灰(f.CaO)量も併記した。
図1に示されるように、焼成温度が1300℃以下では、CSに帰属する2θ=31.0°のピークが1350℃以上の場合よりも大きく、また、未反応の遊離石灰量も3.0質量%以上と多い。このことから、焼成温度が1300℃以下ではCS+CaO→CSの反応が十分に進行していないことがわかった。つまり、CaOの添加により、CaOとCSの焼成中において、クリンカーとして必要な量のCSを得るためには1300℃以上の焼成温度が必要であることがわかった。
(セメント組成物の調製)
上記で得たNo.1〜6の各セメントクリンカーを、ブレーン比表面積で3200±50cm/gとなるまで粉砕した後、二水石膏および半水石膏を添加してセメント組成物を調製した。 ここで、セメント中の半水石膏/(二水石膏+半水石膏)は、いずれも0.7とした。
(セメントペースト硬化体の調製)
No.3、4、5、及び6のセメントクリンカーから得られたセメント組成物100質量部に対し、それぞれ水40質量部を加え、ハンドミキサーで90秒間練り混ぜることにより、実施例1〜7のセメントペーストを調製した。また、No.1及び2のセメントクリンカーから得られたセメント組成物を用いて、上記と同様にして比較例1、2及び3のセメントペーストを調製した。セメントペーストの調製は、20℃に設定した恒温室内で行った。これらのセメントペーストをプラスチックの型枠に流し入れ、R.H.90%以上の湿空環境で静置してセメントペースト硬化体を調製した。
(全クロム溶出量の測定)
材齢7日及び28日における硬化体を2mm以下に粗砕した後、平成3年環境庁告示第46号の試験方法に準じて溶出試験を行い、検液を調製した。得られた検液中の全クロム濃度を、JIS K 0102:1998「工場排水試験方法」の65.1.4に準拠して、ICP発光分光分析法により測定した。
全クロム溶出量の測定結果を表3に示す。本発明の実施形態に係るセメント組成物である実施例1〜7は、その硬化体からの全クロムの溶出量が、材齢7日及び28日のいずれにおいても普通セメントに相当する比較例1と同等以下であった。これに対し、CAF量が26質量%である比較例2及び3は、普通セメントよりも全クロムの溶出量が多い。すなわち、産業廃棄物を多量に使用し、全クロムの含有量が増えた場合であっても、CA量及びCAF量を特定範囲内に制御することにより、全クロムの溶出が抑制されることが確認された。
Figure 2007290881
以上の結果から示されるように、産業廃棄物を多量に使用し、CAとCAFの合計量が多くクロムの含有量が増えたセメント組成物であっても、セメントクリンカーの全クロム含有量がある一定値以下であれば、鉱物組成を特定範囲に制御することにより、幅広い用途のコンクリートに使用でき、かつ、有害な全クロムの溶出を抑制することができる。これにより、流動性や長期強度などの物性を改善するためや、クロムの溶出を防止するための添加材料を使用することなく、汎用的なセメントの代替として、産業廃棄物を多量に使用したセメント組成物を好適に使用することが可能となり、資源循環型社会の構築に貢献できる。
セメントクリンカーの粉末X線回折パターンを示すグラフである。

Claims (7)

  1. セメントクリンカー中のCAとCAFの合計量が17〜32質量%、
    A量が13質量%以下、
    AF量が12〜24質量%であるセメントクリンカーと、
    石膏と、
    を含むことを特徴とするセメント組成物。
  2. セメントクリンカーの中のCS量が12〜50質量%、
    S量が25〜65質量%、
    である、請求項1記載のセメント組成物。
  3. セメントクリンカー中の全クロムの含有量がセメントクリンカー1kgあたり150mg以下である、請求項1又は2記載のセメント組成物。
  4. セメントクリンカーが、石灰石と、珪石と、クロムを含有する産業廃棄物とを含む原料を焼成したものである、請求項1〜3のいずれか1項記載のセメント組成物。
  5. 産業廃棄物の量が、焼成したセメントクリンカー1t当り乾燥物基準で260kg以上である、請求項1〜4のいずれか1項記載のセメント組成物。
  6. セメント組成物中のSO量が1.5〜4.0質量%である、請求項1〜5のいずれか1項記載のセメント組成物。
  7. 産業廃棄物をセメントクリンカー1t当り乾燥物基準で260kg以上、及び石灰石と、珪石とを含む原料を1325℃〜1450℃で焼成して、
    AとCAFの合計量が17〜32質量%、CA量が13質量%以下、CAF量が12〜24質量%、全クロム含有量がセメントクリンカー1kgあたり150mg以下であるセメントクリンカーを得た後、
    セメント組成物中のSO量が1.5〜4.0質量%となるようにセメントクリンカーに石膏を添加することを特徴とするセメント組成物の製造方法。
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