JP2007290234A - インクジェットヘッド用基板、記録ヘッド、および、インクジェットヘッド用基板の製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッド用基板、記録ヘッド、および、インクジェットヘッド用基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】封止材のオリフィスプレート上への流れ込みを防止し、かつ高い封止性能を得る。
【解決手段】インクジェットヘッド用基板1は、インクを吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生素子3と、エネルギー発生素子3への電気エネルギーを供給する電気接続用パッド5とが形成された素子基板26と、エネルギー発生素子3に対応してインクの吐出口14が形成されたオリフィスプレート28と、を有している。オリフィスプレート28の記録媒体と対向する面は、吐出口14が形成された第1の面S1と、電気接続用パッド5に隣接する縁部30に沿って、第1の面S1よりも素子基板26からの高さhが低く形成された第2の面S2と、を有している。第1の面S1は第2の面S2よりも高い撥水性を有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、インクジェットヘッド用基板に関し、特に、オリフィスプレートの構造に関する。
インクジェット方式の記録装置においては、熱エネルギーを液体に作用させて、液滴吐出の原動力を得る記録方法がよく知られている。この記録方法では、熱エネルギーの作用を受けた液体が過熱されて気泡を発生し、その気泡発生の作用力によって、インクジェットヘッド用基板の先端に設けられたオリフィス(吐出口)に液滴が形成され、液滴が被記録部材に付着して情報の記録が行われる。この記録方法に適用されるインクジェットヘッド用基板は、一般に、液体を吐出するためのオリフィスと、オリフィスに連通し、液滴を吐出させる熱エネルギーを液体に与える熱作用部とを有している。基板はさらに、液流路を有する液吐出部と、熱エネルギー発生手段として機能する熱変換体である発熱抵抗層と、発熱抵抗層をインクから保護する上部保護層と、蓄熱のための下部層とを具備している。
インクジェットヘッド用基板は、高品位記録を可能とするため、発熱抵抗素子と吐出口との間の距離をできるだけ縮小するとともに、高精度かつ良好な再現性で製造される必要がある。このため、特許文献1では、溶解可能な樹脂でインク流路パターンを形成し、常温にて固体状のエポキシ樹脂を含む被覆樹脂を塗布し、その後インク吐出口を形成し、上記溶解可能な樹脂層を溶解して発砲室を形成する製造方法が開示されている。
特許文献2では、基板上に、インクを吐出させる発熱抵抗体を備えた発熱素子を形成し、発熱素子が形成された基板を絶縁層膜で覆い、さらに耐キャビテーション層として発熱素子の上方にTa膜を設ける製造方法が開示されている。オリフィスプレートとなる被覆樹脂は、ポリエーテルアミド樹脂からなる密着層を介して、基板と接合される。
図5は、従来のインクジェットヘッド用基板の基本的な製造工程を示した模式的断面図である。図5(a)を参照すると、結晶方位<100>の素子基板26に、発熱抵抗体を備えたエネルギー発生素子3を複数個配置する。素子基板26の裏面の全面を酸化シリコン膜6で覆う。次に、図5(b)に示すように、素子基板26の表面に、ポリエーテルアミド樹脂からなる密着層7、裏面にポリエーテルアミド樹脂からなる樹脂層8をそれぞれ塗布し、ベークにより硬化させる。密着層7をパターニングするために、ポジ型レジストをスピンコート等により塗布、露光、現像する。その後、密着層7をドライエッチング等によりパターニングし、ポジ型レジストを剥離する。表面同様の工程で裏面の樹脂層8をパターニングするために、ポジ型レジストをスピンコート等により塗布、露光、現像する。その後、樹脂層8をドライエッチング等によりパターニングし、ポジ型レジストを剥離する。
次に、図5(c)に示すように、素子基板26の表面に発泡室となる型材料10をパターニングで形成する。次に、図5(d)に示すように、ポジ型レジストからなる型材料10上に感光性樹脂112をスピンコート等により形成する。次に、撥水材13を、感光性樹脂112上にドライフィルムのラミネート等により形成する。次に、紫外線や深紫外線(DeepUV)光等による露光、現像により、感光性樹脂112および撥水剤13をパターニングして、インクの吐出口14を形成する。次に、図5(e)に示すように、型材料10や感光性樹脂112等が形成されている素子基板26の表面と側面とに、保護材15をスピンコート等により塗布し、素子基板26の表面と側面を覆う。素子基板26の裏面の酸化シリコン膜6をウエットエッチングし、樹脂層8によってマスクされている部位を除いて、素子基板26のシリコン面を露出させる。次に、素子基板26を、例えばTMAH(Tetramethyl ammonium hydroxide)等の強アルカリ溶液による異方性エッチングを用いて化学的にエッチングする。素子基板26の裏面から異方性エッチングを行っていくと、図5(f)に示すように、素子基板26の表面の犠牲層(図示せず)に到達し、インク供給口16が形成される。次に、ポリエーテルアミド樹脂8および保護材15を除去する。さらに、型材料10を、吐出口14およびインク供給口16から溶出させて、インク流路(図示せず)および、発泡室25が形成される。
以上の工程によりノズル部が形成された素子基板26をダイシングソー等により切断分離し、チップ化すると、インクジェットヘッド用基板の一部が完成する。その後、インク吐出エネルギー発生素子3を駆動させるための電気的接合を行う。具体的には、図6に示すように、フレキシブル配線基板のインナーリード21と、インク吐出エネルギー発生素子3の電気接続用パッド5上に設けられたスタッドバンプ22とをインナーリードバンプ接合(以下、「ILB接合」という)によって接合する。ここで、図6(b)は、図6(a)中C部の拡大図である。ILB接合の後、電気接続部をインクによる腐食や外的衝撃から保護するため、封止剤23により封止する。封止剤23がオリフィスプレート上に流れ込むと、インクジェットヘッド用基板の信頼性に大きな影響を与えるため、封止剤の塗布量や特性を調整して、流れ込みを防止している。その後、インクを供給するためのチップタンク部材を接続して、インクジェットヘッド用基板が完成する(特許文献3参照)。
特開平6−286149号公報 特開平11−348290号公報 特開2004−188606号公報
しかし、従来は、封止剤の塗布量や特性を調整して、封止剤のオリフィスプレート上への流れ込みを防止していたため、封止材形成工程の信頼性が十分ではなく、流れ込みを十分に防止することは困難であった。封止剤がオリフィスプレート上に流れ込むと、封止剤がオリフィスプレート上に設けられたインク吐出口に付着するなどして、インクジェットヘッドの信頼性が低下する可能性がある。また、プリンタ装置の使用中には、インクがオリフィスプレート上を流れ、封止材とオリフィスプレートとの隙間から電気接続部に流入する可能性がある。このことは電気接続部の腐食等の原因ともなり、インクジェットヘッドの信頼性を低下させる。
そこで、本発明は、オリフィスプレート上に流れ込みにくく、かつ、封止性能の高い電気接続部用の封止材を形成することの容易なインクジェットヘッド用基板を提供することを目的とする。
本発明のインクジェットヘッド用基板は、インクを吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、エネルギー発生素子への電気エネルギーを供給する電気接続用パッドとが形成された素子基板と、エネルギー発生素子に対応してインクの吐出口が形成されたオリフィスプレートと、を有している。オリフィスプレートの記録媒体と対向する面は、吐出口が形成された第1の面と、電気接続用パッドに隣接する縁部に沿って、第1の面よりも素子基板からの高さが低く形成された第2の面と、を有している。第1の面は第2の面よりも高い撥水性を有している。
このような構成のインクジェットヘッド用基板では、第1の面と第2の面との間に段差が形成される。このため、段差自体の効果によって、封止剤は第2の面にとどまり、第1の面に流れ出すことが防止される。さらに、第1の面は第2の面よりも高い撥水性を有しているため、封止材は撥水性の違いによって第1の面ではじかれやすくなり、第1の面に流れ出すことが防止される。これによっても、封止剤が第1の面に流れ出すことが防止される。一方、吐出口は第1の面に形成されているので、吐出口から流出したインクは第1の面から第2の面に流れ出すことも考えられる。しかし、第2の面は第1の面より相対的に撥水性が小さく、すなわち換言すれば第1の面より親水性が高いため、封止剤との密着性が改善される。このため、第2の面と封止剤との間にインクが侵入する隙間が生じにくくなり、電気接続用パッドがインクで腐食する可能性も減少する。このように、本発明によれば、オリフィスプレート上に流れ込みにくく、かつ、封止性能の高い封止材を備えたインクジェットヘッド用基板を提供することができる。
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェットヘッド用基板の模式的斜視図である。図2は、図1に示すインクジェットヘッド用基板の、同図中A−A線に沿った断面図である。
インクジェットヘッド用基板1(液体吐出ヘッド)は、インクを吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生素子(液体吐出エネルギー発生素子)3が所定のピッチで二列並んで形成された、シリコンからなる素子基板26を有している。素子基板26の長手方向Lの両端側には、エネルギー発生素子3への電気エネルギーを供給する電気接続用パッド5が各々形成されている。
素子基板26上には、オリフィスプレート28が形成されている。オリフィスプレート28は、側壁20を有している。側壁20は、すべてのエネルギー発生素子3を取り囲む外周壁27と、外周壁27の内側に設けられた複数の流路壁9からなる。個々の流路壁9は、エネルギー発生素子3を仕切り、インク流路17を形成するように設けられている。側壁20は、感光性樹脂であるポリエーテルアミド樹脂からなる密着層7を介して素子基板26に固定されている。密着層7は、側壁20と同一の平面形状に形成されている。側壁20は、ネガ型の感光性樹脂から形成することが望ましい。
オリフィスプレート28は、側壁20(外周壁27)の内部空間を覆って、長手方向Lに延びる天井部12を有している。天井部12は、側壁20と同類の材料である感光性樹脂からなっている。天井部12には、各エネルギー発生素子3の直上部に、各エネルギー発生素子3に対応するインクの吐出口14が形成されている。吐出口14は、長手方向Lに延びる二列の吐出口群38を形成している。側壁20と天井部12は、素子基板26とともに、インク流路17と連通しインクが発泡する発泡室25を形成している。吐出口14は、素子基板26とともに、インク吐出特性を制御する上で重要となるオリフィス高さ18を規定する。
オリフィスプレート28の記録媒体(図示せず)と対向する面は、吐出口14が形成された第1の面S1と、電気接続用パッド5に隣接する縁部30に沿って、第1の面S1よりも素子基板26からの高さhが低く形成された第2の面S2とを有している。すなわち、第1の面S1と第2の面S2との間には段差31が形成されて、外周壁27の長手方向Lの寸法bが天井部12の長手方向Lの寸法aよりも長く形成されている。第1の面S1は第2の面S2よりも高い撥水性を有している。撥水性とは、水滴(インク滴)のはじけやすさのことで、固体表面における水滴(インク滴)の接触角の大きさが大きいほど撥水性が高い。すなわち、第1の面S1は第2の面S2よりも水滴(インク滴)の接触角の大きさが大きくなるように形成されている。本実施形態では、天井部12の上に撥水材13を形成することによって、第1の面S1にこのような性質を与えているが、他の方法を用いてもかまわない。
素子基板26には、インクタンク(図示せず)からのインクを発泡室25に供給するインク供給口(液体供給口)16が形成されている。インク供給口16は、酸化シリコン膜6をマスクとしてシリコンの異方性エッチングによって形成され、吐出口群38の2つの列の間で、素子基板26の表面に開口している。インクは、インク供給口16から、インク流路17を介して発泡室25内に充填される。発泡室25内のインクは、エネルギー発生素子3の発生する圧力を加えられ、吐出口14からインク液滴となって吐出され、記録媒体に付着して、記録が行われる。
本実施形態のインクジェットヘッド用基板は、記録ヘッドの一部を構成し、プリンタ、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有するワードプロセッサなどの装置、さらには各種処理装置と複合的に組み合わせた産業記録装置に搭載可能である。本インクジェットヘッド用基板を用いる事によって、紙、糸、繊維、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックなど種々の記録媒体に記録を行うことができる。なお、本明細書において「記録」とは、文字や図形などの意味を持つ画像を記録媒体に対して付与する事だけでなく、パターンなどの意味を持たない画像を付与することも意味する。
図3は、以上説明したインクジェットヘッド用基板を用いた記録ヘッドの一部を示す断面図である。同図(b)は、同図(a)のB部の詳細図である。インクジェットヘッド用基板1は、電気接続用パッド5を介してフレキシブル配線基板と電気的に接続されている。フレキシブル配線基板はインナーリード21を有し、スタッドバンプ22を介してILB接合されている。電気接続用パッド5とインナーリード21は、電気接続部32を構成している。電気接続部32は封止材23によって封止されている。
前述のように、第1の面S1と第2の面S2との間に段差31が形成される。このため、段差31自体の効果によって、封止剤23は第2の面S2にとどまりやすくなり、第1の面S1に流れ出すことが防止される。さらに、第1の面S1は第2の面S2よりも高い撥水性を有しているため、封止材23は、第1の面S1にはじかれやすくなる一方、第2の面S2には密着しやすくなる。したがって、同図に示したように、封止材23は第2の面S2だけを覆い、第1の面S1を覆わないように形成される。また、第1の面S1が覆われるとしても、その範囲は従来技術と比べて小さく抑えられる。これらの効果によって、封止材23が第1の面S1、さらには吐出口14に流れ出すことが防止される。
また、記録装置の使用中には、インクが吐出口14から第1の面S1に流出し、封止材23と第2の面S2との間の隙間に流入する可能性がある。しかし、第2の面S2は第1の面S1ほど撥水性が高くない(親水性が高い)ため、封止材23と第2の面S2との間の密着性が高まり、封止材23と第2の面S2との間に隙間が生じにくくなる。このため、流出したインクが電気接続部32に流入する可能性も減り、記録ヘッドの信頼性向上につながる。
次に、以上説明したインクジェットヘッド用基板の製造方法について、図4を参照して説明する。図4の各図は、本発明のインクジェットヘッド用基板の基本的な製造工程を示す断面模式図であり、図のA−A断面に対応している。
まず、図4(a)に示すように、素子基板26上に、発熱抵抗体等からなるエネルギー発生素子3を長手方向Lに沿って複数個形成する。さらに、エネルギー発生素子3を、SiN層やTa層からなる保護膜4で覆う。エネルギー発生素子3への電気エネルギーを供給する電気接続用パッド5を長手方向の両端側に各々形成する。素子基板26の裏面は酸化シリコン膜6で全面覆っておく。アルカリ性の溶液によってインク供給口16を形成する際の犠牲層(図示せず)を素子基板26の表面側に設けておく。犠牲層はアルカリ溶液でエッチングできるもので、ポリシリコン、エッチング速度の速いアルミニウム、アルミシリコン、アルミ銅、アルミシリコン銅などで形成される。なお、同図では、エネルギー発生素子3の配線やその発熱抵抗体を駆動するための半導体素子の図示は省略している。
次に、図4(b)に示すように、素子基板26の表面にポリエーテルアミド樹脂からなる密着層7を、裏面にポリエーテルアミド樹脂からなる樹脂層8をスピンコート等により塗布し、ベークにより硬化させる。次に、裏面の樹脂層8にインク供給口16を形成するために、ポジ型レジスト(図示せず)をスピンコート等により塗布、露光、現像する。そして、ドライエッチング等により樹脂層8をパターニングし、ポジ型レジストを剥離する。裏面のパターニングの際に、表面を保護してもよい。
次に、図4(c)に示すように、感光性樹脂をスピンコート等により塗布し、紫外線やDeepUV等による露光、現像を行って、側壁20を形成する。側壁20(外周壁27)は複数のエネルギー発生素子3を取り囲むように形成される。この時の、外周壁27の長手方向Lの寸法をbとする。次にドライエッチング等により、密着層7を、側壁20と同一の平面形状となるようエッチングする。
次に、図4(d)に示すように、外周壁27と流路壁9の間、および隣接する流路壁9の間に、埋め込み材料11をスピンコートにより塗布し、ベークする。埋め込み材料11は、化学的機械研磨(CMP)の際に、側壁20が倒れこむことを防止するために用いられ、ポジ型材料等を用いることができる。
次に、図4(e)に示すように、化学的機械研磨により、埋め込み材料11の上面から、側壁20の上面が露出するまで研磨し洗浄する。研磨で発生するスクラッチ(微小キズ)やディシング(凹凸)が研磨面に発生することを防止または抑制するために、圧力、回転数、研磨液(アルミナ、シリカなど)等の研磨条件のチューニングを行い、最適条件で研磨を行うことが望ましい。
次に、図4(f)に示すように、側壁20と同類の材料である感光性樹脂をスピンコート等により塗布し、天井部12を長手方向Lに沿って形成する。さらに、外周壁27の上面よりも撥水性の高い撥水材13を、天井部12上にドライフィルムのラミネート等により形成する。その後、天井部12、撥水材13に対して紫外線やDeepUV等による露光、現像を行うことにより、天井部12に吐出口14を形成する。天井部12の長手方向Lの寸法をaとすると、b>aとなっている。
次に、図4(g)に示すように、素子基板26の表面および側面を保護材15でスピンコート等により覆う。保護材15は、装置搬送等のキズ防止のための保護材であり、また、異方性エッチングを行う際に使用する強アルカリ溶液に十分耐えうる材料である。そのため、異方性エッチングの際の、撥水材13等の劣化防止が可能となる。素子基板26の裏面の酸化シリコン膜6は、樹脂層8をマスクとしてウエットエッチングによりパターニングされ、異方性エッチングの開始面となるSi面24が露出される。
次に、図4(h)に示すように、素子基板26に対して、例えばTMAH等の強アルカリ溶液を用いた化学的エッチングを行う。素子基板26の結晶方位が<100>のため、エッチングは表面の犠牲層に到達し、インク供給口16が形成される。その後樹脂層8を除去する。さらに、埋め込み材料11を形成されたインク供給口16から溶出させることにより、インク流路17および発泡室25が形成される。埋め込み材料11の除去は、DeepUV光による前面露光を行った後、現像、乾燥を行えばよく、必要に応じて現像の際、超音波浸漬すれば十分である。
その後、オリフィスプレート28が形成された素子基板26をダイシングソー等により切断分離し、チップ化する。さらに、図3に示すように、エネルギー発生素子3を駆動させるための電気的接合を行う。その後、インク供給のためのチップタンク部材を接続して、インクジェットヘッド用基板が完成する。
本発明の一実施形態に係るインクジェットヘッド用基板の模式的斜視図である。 図1に示すインクジェットヘッド用基板の、図1中A−A線に沿った断面図である。 図1に示すインクジェットヘッド用基板を用いた記録ヘッドの一部を示す断面図である。 図1に示すインクジェットヘッド用基板の基本的な製造工程を示す断面模式図である。 従来のインクジェットヘッド用基板の基本的な製造工程を示した模式的断面図である。 図5に示すインクジェットヘッド用基板を用いた記録ヘッドの一部を示す断面図である。
符号の説明
1 インクジェットヘッド用基板
3 エネルギー発生素子
5 電気接続用パッド
13 撥水材
14 吐出口
26 素子基板
28 オリフィスプレート
S1 第1の面
S2 第2の面

Claims (5)

  1. インクを吐出するために利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、該エネルギー発生素子への電気エネルギーを供給する電気接続用パッドとが形成された素子基板と、
    前記エネルギー発生素子に対応してインクの吐出口が形成されたオリフィスプレートと、
    を有し、
    前記オリフィスプレートの記録媒体と対向する面は、
    前記吐出口が形成された第1の面と、
    前記電気接続用パッドに隣接する縁部に沿って、該第1の面よりも前記素子基板からの高さが低く形成された第2の面と、
    を有し、
    前記第1の面は前記第2の面よりも高い撥水性を有している、インクジェットヘッド用基板。
  2. 前記吐出口は、長手方向に延びる吐出口群を形成し、
    前記電気接続用パッドは前記長手方向の両端側に各々形成され、
    前記オリフィスプレートは、
    前記エネルギー発生素子を取り囲む外周壁と、
    前記外周壁の内部空間を覆って、前記長手方向に延びる天井部と、
    を有し、
    前記天井部の前記長手方向の寸法が前記外周壁の前記長手方向の寸法よりも小さく形成されている、請求項1に記載のインクジェットヘッド用基板。
  3. 前記オリフィスプレートはネガ型の感光性樹脂から形成されている、請求項1または2に記載のインクジェットヘッド用基板。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド用基板と、
    前記電気接続用パッドと電気的に接続されて、該電気接続用パッドとともに電気接続部を構成するインナーリードを備えたフレキシブル配線基板と、
    前記電気接続部を封止する封止材と、
    を有し、
    前記封止材は、前記第2の面を覆い、前記前記第1の面を覆わないように形成されている、記録ヘッド。
  5. インクを吐出するために利用されるエネルギーを発生する複数のエネルギー発生素子が長手方向に沿って形成され、該エネルギー発生素子への電気エネルギーを供給する電気接続用パッドが該長手方向の両端側に各々形成され設けられた素子基板に、該複数のエネルギー発生素子を取り囲むように外周壁を形成するステップと、
    前記外周壁の内部空間を覆って前記長手方向に延びる天井部を、該天井部の該長手方向の寸法が該外周壁の長手方向の寸法よりも小さくなるように形成するステップと、
    前記天井部の上面に、前記外周壁の上面よりも撥水性の高い撥水材を形成するステップと、
    を有する、インクジェットヘッド用基板の製造方法。
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