JP2007290070A - 工作機械用ワイパー - Google Patents

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Abstract

【課題】リップ部の移動面による磨耗及びリップ部の切粉衝突に起因する破損を防止することができる工作機械用ワイパーを提供する。
【解決手段】工作機械用ワイパー30は、取付部31と、ゴムから形成され取付部31に対して屈曲して形成されるリップ部32と、リップ部32の背面に貼付される金属板36を有する。リップ部32は、摺動カバー24の移動面24Eに対して傾いている。金属板36の先端部36Tは移動面24Eに接する。また金属板36の前面はリップ部32によって覆われている。
【選択図】図4

Description

本発明は、工作機械の加工の際に発生する切粉や切削液を掻き取るために用いられる工作機械用ワイパーに関する。
従来、工作機械においては旋盤の主軸軸線方向に摺動可能な摺動カバーが設けられ、この摺動カバーと工作機械の固定面とが交差する部分の隙間に切粉や切削液が機械内部に侵入するのを防止するために、工作機械用ワイパーが用いられることが知られている。
工作機械用ワイパーは、特許文献1の図5に記載されるように、工作機械本体に取り付けられる取付部と、この取付部に対して屈曲して設けられたリップ部とから成る断面略くの字状のゴム部材から形成されることが知られている。上記ワイパーによれば、リップ部の先端部によって移動面に落とされた切粉や切削液が掻き取られ、これにより摺動カバーと固定面の隙間に切粉等が侵入するのが防止される。
しかし、工作機械の摺動カバーは、切粉の衝突により使用に伴って凹凸が生じ、ヤスリ状になるので、リップ部がゴムから形成される場合、リップ部は摺動カバーによって早期に磨耗され、ワイパーの寿命を充分に確保することはできない。
また特許文献1の図2、3に記載されるように、上記ワイパーのリップ部の前面に金属薄板を貼り付け、金属薄板をリップ部の先端部から突出させたワイパーが知られている。この構成によれば、摺動カバーに接触する部分は金属から形成されているので、ワイパーが摺動カバーによって著しく磨耗されることはない。
しかし、このワイパーにおいては、金属薄板がリップ部の前面に露出して設けられているため、切粉衝突により、金属薄板が反り上げられたり、早期破損させられたりする場合がある。そこで、例えば金属薄板を強度の高い金属によって形成させることも考えられるが、金属薄板の強度を高くすると、金属薄板が充分に撓まなくなり摺動カバーに対するリップ部の追従性が低下すると共に、金属薄板によって工作機械の摺動カバーが傷つけられるという問題がある。
特開平8−085039号公報
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みて成されたものであり、切粉衝突に起因する破損や、移動面による磨耗を防止することができる工作機械用ワイパーを提供することを目的とする。
本発明に係る工作機械用ワイパーは、工作機械の加工時に発生し、工作機械に対して相対的に移動する移動面に落とされ、または付着する加工屑を掻き取るための工作機械用ワイパーであって、ゴムから形成され、移動面に対して傾いて設けられたリップ部と、移動面に対向するリップ部の背面に、前面が貼付される金属板とを備え、金属板の先端部が移動面に接すると共に、金属板の前面がリップ部によって覆われていることを特徴とする。
リップ部は例えばその先端部に向かうに従って厚みが小さくすることにより、接触面に対するリップ部の追従性を向上させることができる。この場合、リップ部の前面側は、例えばリップ部の背面よりも大きく傾きかつリップ部の先端部を通る傾斜面によって切断された形状を呈する。
またリップ部の先端部は、例えば移動面に対して略垂直である垂直面によって切断された形状を呈し、そして金属板の先端部が、この垂直面と同一面によって切断された形状を呈しても良い。
リップ部は例えば、本体部と、本体部の先端部においてリップ部の背面側から突出し、本体部より薄肉の薄肉部とを備え、金属板は、本体部の背面及び薄肉部の背面に貼付されても良い。このような構成においても、移動面に対するリップ部の追従性を向上させることができる。
リップ部のゴムのJIS A硬度は好ましくは、40〜95である。ゴムの硬さをこの範囲にすることにより、移動面に対するリップ部の追従性を向上させることができる。なお、本明細書において、JIS A硬度とはJISK6253によって測定された硬度をいう。
金属板の硬度は、移動面の硬度以下であることが好ましい。また、移動面は例えば金属から形成される。金属板の硬度を、移動面の硬度以下とすることにより、移動面が金属面によって傷つけられにくくなる。また、本発明においては、金属板に切粉等の加工屑が衝突することはないので、金属板の硬度を低くしたとしても、金属板が早期破損されるおそれはない。なお、本明細書における金属板及び移動面の硬度とは、JISZ2244によって測定されたビッカース硬さをいう。
本発明においては、リップ部の背面に金属板が貼付することにより、ワイパーの移動面に接触する部分を金属にすることができるので、移動面によるワイパーの磨耗を防止することができる。また、金属板の前面はリップ部によって覆われているので、リップ部の前面側からワイパーに衝突する切粉によって金属板が破損されることを防止することができる。
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の工作機械用ワイパーが適用される旋盤(工作機械)20の概略図である。
旋盤20は、主軸21を回転可能に軸支する主軸台19と、X,Y方向に摺動自在な刃物台22とを有しており、主軸21に保持された被工作物は刃物台22の刃物で加工される。この刃物台22は摺動ヘッド23に取り付けられ、摺動ヘッド23に沿って刃物台22がY方向に摺動する。また摺動ヘッド23は板金等の金属から成る摺動カバー24で覆われ、摺動カバー24内のスライド機構によって摺動ヘッド23及び摺動カバー24の全体がX方向に摺動する。主軸台19の側端面には固定カバー25が取り付けられており、固定カバー25の端部には摺動カバー24に対向する枠部28が設けられ、枠部28と摺動カバー24の間には隙間A(図4参照)が生じる。
被工作物が加工されるとき、加工屑27(例えば、切粉や切削液)が摺動カバー24上に落とされ、又は付着される。旋盤20の枠部28には、摺動カバー24の変位に伴い加工屑27が隙間A(図4参照)内に侵入するのを防ぐため、工作機械用ワイパー30が設けられる。
第1の実施形態に係る工作機械用ワイパー30について図2〜4を用いて説明する。図2、3に示すように、ワイパー30は板形状を呈し工作機械側に取り付けられるための取付部31と、取付部31に対して屈曲して形成され、板形状を呈するリップ部32とを有し、断面略くの字形状に形成される。取付部31はゴム体から形成されるとともに、その前面側(すなわち、リップ部が屈曲する側)には金属から成る補強板34が埋設される。リップ部32は取付部31のゴム体と一体的にゴムから形成される。取付部31とリップ部32の接続部の前面側には、断面が略円弧状を呈し、長手方向Lに延びる溝35が形成される。取付部31にはワイパー30の長手方向Lに複数のネジ穴33が並べられて設けられる。
取付部31は図3に示すように、その下側部が僅かに屈曲し、その屈曲させられた下側部が、その下側部よりさらに屈曲させられたリップ部32に接続する。すなわち、取付部31の背面は、垂直面31Aとその垂直面31Aから僅かに傾く傾斜面31Bから形成され、その傾斜面31Bには、傾斜面31Bからさらに傾くリップ部32の背面32Aが接続される。同様に、取付部31の前面も垂直面31Cとその垂直面31Cから僅かに傾いた傾斜面31Dが設けられ、この傾斜面31Dは溝35に接続され、溝35は、傾斜面31Dよりさらに傾くリップ部32の前面32Bに接続される。
リップ部32の背面32A側には、取付部31やリップ部32よりもその厚みが小さい金属板36が設けられる。金属板36の前面は、リップ部32の背面32Aに貼付されるとともに、リップ部32によって完全に覆われている。
リップ部32及び金属板36の先端部32T、36Tは、取付部30の垂直面31A、31Cに平行な面Pによって切断された形状を呈する。すなわち、リップ部32の先端部32Tは、その厚さが下側の突端32Sに近づくに従って小さくなる。
図4に示すように、旋盤20(図1参照)の固定カバー25に接続された枠部28は摺動カバー24の露出面(移動面)24Eに対して垂直に設けられ、ワイパー30の取付部31は、ネジ穴33に挿通するネジ41により、枠部28に固定される。ここで、取付部31は垂直面31Aが枠部28に沿うように取り付けられ、取付部31の垂直面31A、31Cは露出面24Eに対して垂直に設けられ、これにより面Pも露出面24Eに垂直になる。また、リップ部32は露出面24Eに対して傾くので、これによりリップ部32の背面32Aは露出面24Eに対向させられ、背面32Aに貼付される金属板36は、リップ部32の下側に配置される。したがって、ワイパー30が旋盤20に取り付けられる場合、リップ部32の先端32Tが露出面24Eに接することはないが、金属板36の先端部36Tは図4に示すように露出面24Eに接することとなる。
取付部31のゴム体及びリップ部32のゴム成分としては、例えばニトリルゴム、水素添加ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、スチレンブタジエンゴム、フッ素ゴム等が使用される。また、金属板36はバネ材、金属鋼板、真鍮材等が使用される。金属板36に真鍮材やバネ材を用いる場合、これらは比較的剛性が低いので、摺動カバー24を傷つける恐れが少ない。また、同様の理由から、金属板36の硬度は、摺動カバー24(すなわち、露出面24E)の硬度以下であることが好ましい。
取付部31のゴム体及びリップ部32のゴムのJIS A硬度は、40〜95であることが好ましい。硬度が低すぎるとゴムが柔らかすぎるため、摺動カバー24の上下変動に伴いリップ部32が大きく変位し、リップ部32が摺動カバー24から離れる恐れがある。またゴムの硬度が高すぎると、リップ部32が摺動カバー24の上下変動に追従できなくなり、リップ部32が摺動カバー24から離れる恐れがある。
本実施形態においては、金属板36の先端部が露出面24Eに接触し、ゴムから形成されるリップ部32が露出面24Eに接触することがないので、露出面24Eに凹凸が生じていても、露出面24Eによってリップ部32が磨耗されることは無い。また、金属板36はゴムに比べ耐磨耗性に優れるため、露出面24Eに接触する金属板36は露出面24Eによってほとんど磨耗されない。したがって、本実施形態においては、ワイパーの寿命を延ばすことができる。
また、本実施形態においては、切粉等の加工屑は前面側からワイパーに衝突するが、金属板36の前面はリップ部32のゴムにより完全に覆われているので、金属板36に直接切粉等が衝突することはない。したがって金属板36が切粉等の衝突により破損される恐れが無い。なお、リップ部32はゴム弾性を有するため、金属板36に比べて切粉等の衝突により破損変形されにくい。
さらに、本実施形態では、取付部31とリップ部32との接続部に溝35が設けられているので、リップ部32は取付部31との接続部を支点に、比較的小さな力で上下に揺動することができる。したがって摺動カバー24が上下にうねり変位する場合でも、リップ部32は摺動カバー24に応答性良く追従し、摺動カバー24から離れてしまうことはない。また本実施形態では、リップ部32の先端部は、露出面24Eに垂直な面Pによって切断された形状を呈するので、リップ部32は大きな抵抗力を発生させること無く、摺動カバー24に追従することができる。またリップ部32は、僅かに屈曲した取付部31の下端部に接続しているため(すなわち、取付部31に傾斜面31B、31Dが設けられるため)、変形しやすくなり、摺動カバー24に対する追従性が良くなる。
図5は、第2の実施形態の工作機械用ワイパーを示す断面図である。第2の実施形態が、第1の実施形態と相違する点は、リップ部32の形状のみであるので、以下その相違点を説明する。
第2の実施形態におけるリップ部32は、取付部31の下端部に接続される本体部32Xと、本体部32Xの先端部において背面側から突出し、本体部32Xより薄く形成され、厚みが均一な薄肉部32Yとを備える。本体部32Xと薄肉部32Yは、露出面24Eに対して同様に傾いており、本体部32Xと薄肉部32Yの背面は同一の傾きを有する同一背面32Aとして形成される。なお、本体部32Xの先端部は、第1の実施形態のリップ部32の先端部32Tと同様に、露出面24Eに垂直な面Pによって切断された形状を呈する。
金属板36はその前面36Aがリップ部32の背面32Aに貼付され、金属板36の前面36Aはリップ部32によって完全に覆われている。このような構成により、金属板36はリップ部32の下側に配置されるので、金属板36の先端部36Tは露出面24Eに接することとなる。
第2の実施形態においても、金属板36の先端部が露出面24Eに接触し、ゴムから形成されるリップ部32が露出面24Eに接触しないので、ワイパー30は摺動カバー24によってほとんど磨耗されることは無く、その寿命を延ばすことができる。また、金属板36の前面はリップ部32のゴムにより完全に覆われているので、金属板36が切粉等の衝突により破損される恐れが無い。なお、薄肉部32Yはその厚みが金属板36と同様に薄いが、ゴムから形成され高い弾性を有するため、切粉等の衝突により大きく破損変形されることはない。
また、第2の実施形態においては、リップ部32の先端部が、本体部32Xに比べて薄肉に形成されているので、リップ部32の先端部は小さな応力で変形することができ、これにより第1の実施形態に比べ摺動カバー24に対する追従性が良くなる。
図6は、第3の実施形態の工作機械用ワイパーを示す断面図である。第3の実施形態が第1の実施形態と相違する点は、リップ部32の形状のみであるので、以下その相違点について説明する。
第3の実施形態におけるリップ部32の背面32Aは第1の実施形態と同様に同一の傾きを有する背面32Aから成るが、前面32Bは露出面24Eに対して背面32Aよりも大きく傾きかつリップ部32の先端部32Tを通る傾斜面によって切断された形状を呈する。すなわち、前面32Bは背面32Aと平行で、溝35から下斜め前方に延びる平行面35Eと、平行面32Eに対してさらに傾き先端部32Tに接続する傾斜面32Fから成り、これによりリップ部32は先端部32Tに向かうに従って厚みが小さくなる。なお、リップ部32の先端部32Tは、第1の実施形態と同様に、露出面24Eに垂直な面Pによって切断された形状を呈する。
以上のように第3の実施形態においては、リップ部32は先端部に向かうに従って厚さが小さくなるので、摺動カバー24に対する追従性が向上される。
図7は、第4の実施形態の工作機械用ワイパーの先端部を示す断面図である。第4の実施形態が第1の実施形態と相違する点は、金属板36の先端部36Tの形状のみであるので、以下その相違点について説明する。
本実施形態の金属板36は、その前面がリップ部32の背面32Aに貼付されるとともに、その先端部36Tは露出面24Eに対してリップ部32の傾く方向と反対に傾く傾斜面P’によって切断された形状を呈する。このような構成においても第1の実施形態と同様に、金属板36の先端部36Tが露出面24Eに接触し、ゴムから形成されるリップ部32が露出面24Eに接触しないので、ワイパー30は摺動カバー24によってほとんど磨耗されることは無く、その寿命を延ばすことができる。
以下、本発明について実施例を用いて具体的に説明するが、本発明は以下説明する実施例によって限定されるわけではない。
[ゴム硬度差による性能比較]
本発明に係る工作機械用ワイパーのゴム硬度差による性能を比較するために、以下に示す実験例1〜7を実施した。
実験例1〜7は、図5に示す第2の実施形態のワイパーを用いて行なった。実験例1〜7のワイパーは、全体の高さが30mm、取付部の上端部から下端部(すなわち、取付部の上端部から金属板の上端部)までの長さが22.5mmmであるとともに、リップ部の本体部の背面の長さが11.5mm、薄肉部の背面の長さが3mmであり、すなわち金属板の上端から下端までの長さは14.5mmであった。そして金属板としてはバネ材を用いた。また、リップ部及び取付部のゴム体にはニトリルゴムを用い、そのJIS A硬度は実験例1〜7において、それぞれ30、40、60、70、80、95、97であった。なお、実験例1〜7においては、リップ部及び取付部のゴム体の硬度以外は、同様の構成を有するワイパーを用いて行なった。
実験例1〜7のワイパーを常に鉄、銅、アルミニウムから成る切粉が衝突する状態にするとともに、摺動カバーを時速30kmで往復摺動させ、100km摺動させた後におけるワイパーの掻き取り状況を確認することにより、実験例1〜7のワイパーの性能評価を実施した。

なお、表1において“×”は摺動カバーとワイパーの間から切粉漏れが生じたことを、“△”は切粉漏れが若干生じたことを、“○”は切粉漏れがほとんど生じなかったことを、“◎”は切粉漏れが全く生じなかったことを示す。
表1に示すように、ゴム硬度が40〜95である場合ワイパーの掻き取り性能は良好であり、さらに硬度が60〜80である場合ワイパーの掻き取り性能はさらに良好であった。すなわち本発明においては、ゴム硬度を適正に設定することにより、ワイパーの掻き取り性能を改善できることが理解できる。
[走行試験評価]
上記実験例4のワイパー(ゴム硬度:70)と、従来例1のワイパーを用いて、走行試験評価を実施した。従来例1のワイパーは図8に示す。図8に示すように、従来例1のワイパー30’は、実験例4のワイパーと同様に、取付部31’とリップ部32’を有し、取付部31’の前面には補強板34’が埋設されていた。取付部31’の前面及び背面はそれぞれ同一の垂直面から成ると共に、リップ部32’の背面は露出面24E’に対してリップ部32’の前面よりも緩やかに傾斜されており、リップ部32’の厚みは先端部に近づくに従って小さくなっていた。そして、金属板36’はリップ部32’の前面に貼付されるとともにリップ部32’の先端部から突出しており、金属板36’の前面は露出されていた。なお、従来例1のワイパーは、全体の高さが32mmであるとともに、金属及びゴムの材質は実験例4と同一であった。
実験例4、従来例1のワイパーを常に鉄、銅、アルミニウムから成る切粉が衝突する状態にするとともに、摺動カバーを時速30kmで各々500km往復摺動させ、100km毎にワイパーの掻き取り状況を確認すると共に、リップ部の状態を確認することにより、各ワイパーを評価した。
表2に示すように、実験例4のワイパーは、100〜500km摺動させたときのいずれにおいても、リップ部の状態には変化が生じず、また切粉漏れも生じなかった。一方、従来例1のワイパーは100km摺動させたときにおいては、リップ部の状態には変化が生じず切粉漏れも生じなかったが、200km摺動させたときにおいては金属板が若干反り上がっていた。そして、300、400km摺動させたときにおいては、金属板はさらに反り上がるとともに、500km摺動させたときには金属板は破損した。すなわち、従来例1のワイパーは切粉衝突により金属板が早期に破損されるが、本実施例のワイパーに同様の切粉を衝突させても、ワイパーは破損すること無く、従来のワイパーに比べ寿命が向上することが理解できる。
本発明のワイパーが適用される工作機械の一例を示す概略斜視図である。 第1の実施形態のワイパーの斜視図である。 第1の実施形態のワイパーの断面図である。 第1の実施形態のワイパーが工作機械に取り付けられたときの断面図である。 第2の実施形態のワイパーの断面図である。 第3の実施形態のワイパーの断面図である。 第4の実施形態のワイパーの先端部における断面図である。 従来例のワイパーの断面図である。
符号の説明
20 旋盤(工作機械)
24 摺動カバー
24E 露出面(移動面)
30 ワイパー
31 取付部
32 リップ部
32A 背面
32B 前面
36 金属板

Claims (8)

  1. 工作機械の加工時に発生し、前記工作機械に対して相対的に移動する移動面に落とされ、又は付着する加工屑を掻き取るための工作機械用ワイパーであって、
    ゴムから形成され、前記移動面に対して傾いて設けられたリップ部と、
    前記移動面に対向する前記リップ部の背面に、前面が貼付される金属板とを備え、
    前記金属板の先端部が前記移動面に接すると共に、前記金属板の前面が前記リップ部によって覆われていることを特徴とする工作機械用ワイパー。
  2. 前記リップ部の先端部は、前記移動面に対して略垂直である垂直面によって切断された形状を呈することを特徴とする請求項1に記載の工作機械用ワイパー。
  3. 前記金属板の先端部は、前記垂直面によって切断された形状を呈することを特徴とする請求項2に記載の工作機械用ワイパー。
  4. 前記リップ部はその先端部に向かうに従って厚みが小さくなることを特徴とする請求項1に記載の工作機械用ワイパー。
  5. 前記リップ部の前面側は、前記リップ部の背面よりも大きく傾きかつ前記リップ部の先端部を通る傾斜面によって切断された形状を呈することを特徴とする請求項4に記載の工作機械用ワイパー。
  6. 前記リップ部は、本体部と、前記本体部の先端部においてリップ部の背面側から突出し、前記本体部より薄肉の薄肉部とを備え、前記金属板は、前記本体部の背面及び前記薄肉部の背面に貼付されることを特徴とする請求項1に記載の工作機械用ワイパー。
  7. 前記リップ部のゴムのJIS A硬度は、40〜95であることを特徴とする請求項1に記載の工作機械用ワイパー。
  8. 前記金属板の硬度は、前記移動面の硬度以下であることを特徴とする請求項1に記載の工作機械用ワイパー。
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