JP2007286414A - 投影光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】投影光学系として偏心プリズム光学系を用い、表示面での投影光軸と照明光軸の分離を図って小型で明るいながら照明が容易な投影光学装置。
【解決手段】反射型表示素子3と、反射型表示素子の表示面に表示された画像を投影する投影光学系10と、反射型表示素子3の表示面を照明する照明光源とを備えた投影光学装置であり、投影光学系10は、少なくとも反射面を2面以上備え、その中の少なくとも1つの反射面が光束にパワーを与える曲面形状であって、偏心収差補正機能を有した回転非対称な曲面にて構成され、反射型表示素子3はDMDであり、投影光学系の投影光軸1は、反射型表示素子3の表示面の法線と角度をなしており、反射型表示素子3の表示面に対する投影光軸1と照明光軸とを含む平面内に投影光学系10の投影光軸1が位置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、投影光学装置に関し、特に、壁面又はスクリーンにDMD(ディジタルマイクロミラーデバイス)の表示映像を拡大投影するフロントプロジェクターに関するものである。
従来のDMD(ディジタルマイクロミラーデバイス)等の反射型表示素子の表示像を投影するプロジェクターとしては回転対称なレンズ系を使用していた(特許文献1)。この場合、照明光路の配置が難しく、小型の装置として構成することは容易ではなかった。
このような中、偏心プリズム光学系を用いて投影光学装置の小型化等を図ることが特許文献2〜4で提案されている。
特開2000−98272号公報 特開2003−177351公報 特開2004−198688号公報 特開2004−252151号公報 「光学」(vol.25,No.6,p.313 〜314,1996年)
しかしながら、従来の偏心プリズム光学系を用いた投影光学装置においては、投影光軸は何れもDMDの表示面に対して垂直であるため、例えばDMDの各ピクセルを構成する微小ミラーが表示面に平行である場合をオンの表示にしようとすると、照明光も投影光軸と同様に表示面に対して垂直にしなければならず、偏心プリズム光学系とDMDの間に照明光と投影光を分離する光学素子等を配置する必要があり、小型で明るい明るい投影光学装置を構成することは困難である。
本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、投影光学系として偏心プリズム光学系を用い、かつ、投影光軸をDMDの表示面の垂線に対して角度をなすようにして、DMDの表示面での投影光軸と照明光軸の分離を図って小型で明るいながら照明が容易な投影光学装置を提供することである。
上記目的を達成する本発明の投影光学装置は、反射型表示素子と、前記反射型表示素子の表示面に表示された画像を投影する投影光学系と、前記反射型表示素子の表示面を照明する照明光源とを備えた投影光学装置において、
前記投影光学系は、少なくとも反射面を2面以上備え、その中の少なくとも1つの反射面が光束にパワーを与える曲面形状であって、偏心収差補正機能を有した回転非対称な曲面にて構成され、
前記反射型表示素子は、2次元的に配置された多数のピクセルの微小ミラーの傾きを変化させて反射光の射出角度を変化させることによりオン/オフ状態を作る反射型表示素子からなり、
前記投影光学系の投影光軸は、前記反射型表示素子の表示面の法線と角度をなしており、前記反射型表示素子の表示面に対する投影光軸と照明光軸とを含む平面内に前記投影光学系の投影光軸が位置することを特徴とするものである。
この場合、前記投影光学系の光学面は、前記反射型表示素子の表示面に対する投影光軸と照明光軸とを含む平面に対して面対称な形状を有していることが望ましい。
また、前記投影光学系は、フィールドレンズを除いて、少なくとも、反射面を2面以上備え、その中の少なくとも1つの反射面が光束にパワーを与える曲面形状であって、偏心収差補正機能を有した回転非対称な曲面反射面にて構成され、正のパワーを有する反射屈折光学素子からなることが望ましい。
また、前記反射型表示素子の微小ミラーの回転軸が前記反射型表示素子の表示面に対する投影光軸と照明光軸とを含む平面に対して直交するように配置されていることが望ましい。
また、前記照明光源から前記反射型表示素子の表示面に至る照明光路は、フィールドレンズを除いて前記投影光学系を通過しないことが望ましい。
また、前記投影光学系の焦点距離をf、フィールドレンズを含まない光学系のバックフォーカスをFb とするとき、
f<Fb ・・・(1)
なる条件を満足することが望ましい。
本発明においては、DMDの表示面での投影光軸と照明光軸の分離を図って小型で明るいながら照明が容易な投影光学装置を提供することができる。
以下、実施例に基づいて本発明の投影光学装置について説明する。
図1は、本発明の投影光学装置の投影光学系を説明するための図であり、逆光線追跡で説明する。本発明の投影光学系の逆光線追跡での物体面に相当する画像が投影されるスクリーン面2の中心を原点とし、横方向(長辺方向)をX0 軸に、縦方向をY0 軸に、そして、そのスクリーン面2の表面へ出る法線方向をZ0 軸に設定する。そして、Y0 −Z0 面内でZ0 軸から−Y0 軸側の角度α(概ね45°以下)の方向を投影光軸1とし、その投影光軸1の反対方向(逆光線追跡の方向)を基準座標(X,Y,Z)のZ軸方向に設定し、かつ、そのZ軸と本発明により投影光学系として用いる偏心プリズム光学系10の射出面(第1面)との交点を基準座標(X,Y,Z)の原点とする。そして、座標(X0 ,Y0 )に対してそのZ軸周りで右方向(−方向)に45°回転させた座標を基準座標(X,Y)にとる。
本発明により、投影光学系として用いる偏心プリズム光学系10の各光学面(屈折面、反射面)は、基準座標(X,Y,Z)のY−Z面を対称面とする面対称な形状とし、かつ、各光学面の偏心をこのY−Z面内で与えるようにする。そのため、偏心プリズム光学系10内での投影光軸1もY−Z面内に存在することになる。そして、偏心プリズム光学系10の像面(表示素子の表示面)3の偏心もY−Z面内で与えるようにしている。
さらに、本発明の偏心プリズム光学系10は、2面以上の反射面を備え、その中の少なくとも1つの反射面は、光束にパワーを与える曲面形状であって、偏心収差補正機能を有する回転非対称な曲面にて構成される。
また、像面3に配置する表示素子は、DMD(ディジタルマイクロミラーデバイス)として知られた反射型表示素子を用いており、DMDは、非特許文献1に記載されているように、2次元的に配列した各ピクセルが微小なミラーから構成され、各ピクセル毎にその直下に配置されたメモリー素子による静電界作用によって上記微小ミラーの傾きを制御し、反射光の反射角度を変化させることによってオン/オフ状態を作る反射型表示素子である。そして、その微小ミラーは、DMDの表示面の辺に対して表示面内で45°の対角方向を軸として傾きが制御されるものである。
上記のように、本発明の投影光学装置においては、像面3に配置された反射型表示素子であるDMDに表示された画像を投影するものであるが、その像面3を照明する照明光を入射させなければならない。その照明光の入射方向を図2に示す。DMD30の表示面に座標(x0 ,y0 )を設定する。表示面中心を原点とし、その表示面の長辺方向をx0 軸、短辺方向をy0 軸とする。そして、表示面上で座標(x0 ,y0 )を反時計方向に45°回転した座標(x,y)とする。なお、表示面の法線方向にz0 軸、z軸が向いている。そして、DMD30の微小ミラーの傾きの軸はx軸に平行に設定されているものとする。そして、y−z面が基準座標(図1)でのY−Z面に一致するものとする。
図2(a)は、DMD30の表示面に入射する照明光の照明光軸4と投影光軸1が共にy−z面内に存在し、照明光軸4、投影光軸1何れもがz軸に対して角度をなし、かつ、照明光軸4のz軸に対する傾き方向を投影光軸1の傾き方向と反対になるようにして照明する配置であり、例えばDMD30の微小ミラーが表示面と平行にあるニュートラルの状態をオン状態とする場合に適した配置である。これに対して、図2(b)に示すように、照明光軸4を表示面の法線方向(z軸方向)としてもよい。この配置は、例えばDMD30の微小ミラーが表示面と非平行な一方の傾き状態のときにオン状態とする場合に適した配置である。
このような配置であるので、本発明の投影光学装置においては、投影光学系の光学面及び反射型表示素子の偏心を与える面(偏心面)と投影光学系の対称面とが一致し、かつ、光源はその偏心面あるいは対称面上に位置することになり、また、投影光軸1及び照明光軸4もその偏心面あるいは対称面内に位置することになり、投影光学装置、投影光学系の組み立て上好ましい配置になっている。
また、投影光軸1と照明光軸4が1つの面上に存在することにより、本発明の特徴である偏心補正機能を有する回転非対称な曲面により物体面の傾きを補正することが可能になり、物体面の傾きを任意に設定することが可能となる。
また、以上のように、本発明の投影光学装置は、DMD30の表示面に対する照明光軸4と投影光軸1が分離しているので、フィールドレンズを除いて、照明光源からDMD30の表示面に至る照明光路が、投影光学系として用いる偏心プリズム光学系10を通過しないようにすることが可能となる。投影光学系を照明光路が通過すると、投影光学系内の微小散乱源からの有害な散乱光や光学系側面での有害な反射光が発生して、投影像のコントラストを悪化させる要因となる。したがって、フィールドレンズを除いた投影光学系内を照明光路が通過しないようにすることが望ましく、本発明の構成においてこれが始めて可能になる。
さらに好ましくは、投影光学系の焦点距離をf、フィールドレンズを含まない光学系のバックフォーカスをFb とするとき、
f<Fb ・・・(1)
なる条件を満足することが望ましい。
投影光学系の焦点距離fがバックフォーカスFb を越えると、光源と投影光学系の干渉が起き、照明光路が投影光学系を通過しないように配置することが困難になる。
なお、以下に説明する実施例1〜2のfとFb は次の通りである。
実施例1 実施例2
f 20.33 21.89
b 26.65 28.79
さらに好ましくは、投影光学系の各面を後記の自由曲面で構成し、その各面の対称面と照明光軸及び投影光軸を含む面とを一致させ、さらに、DMD30の微小ミラーの回転軸をこの面に直交するように配置することが望ましい。この配置により、偏心により発生する収差を自由曲面で効率的に補正することが可能となる。
さらに好ましくは、照明光を、図2(b)に示すように、DMD30の表示面の法線方向から入射させ、投影光をその法線と角度をなすように構成することにより、DMD30の表示面と投影光学系との間の繰り返し反射を低減することが可能となり、画面のコントラストが向上する。
以下に、本発明の投影光学装置に用いる投影光学系の実施例1〜2について説明する。これらの実施例の投影光学系の構成パラメータを後記する。
実施例1の投影光学装置の光学系の対称面に沿ってとった断面図を図3に示す。また、図4には、この実施例の投影光学装置のスクリーン面2に対する配置を示す模式的な正面図、図5にその模式的な側面図を示す。なお、図4、図5においては、絞りとフィールドレンズの図示は省かれている。さらに、この実施例の光学系全体の横収差図を図6に示す。この横収差図において、中央に示された角度は、(X軸方向画角、Y軸方向画角)を示し、その画角におけるY方向(メリジオナル方向)とX方向(サジタル方向)の横収差を示す。以下、同じ。
本実施例において、投影光学系は、第1偏心プリズム5と第2偏心プリズム6と、その間に配置された絞り7とから構成された偏心プリズム光学系10からなり、その像面3直前に凸面の第1面81と平面の第2面82とからなる凸平正レンズのフィールドレンズ8が配置されている。
そして、第2偏心プリズム6は、像面3に配置されるDMD30からの表示光を入射させる入射面の第4面24、第4面24からプリズム内に入射した表示光を反射させる第3面23、第3面23で反射した表示光を反射させる第2面22、第2面22で反射した表示光をプリズム外に射出させる射出面の第1面21からなる偏心プリズムであり、第4面24から第3面23に向かう投影光軸1と、第2面22から第1面21に向かう投影光軸1とは、図3の面内にあり、プリズム内で交差する。
また、第1偏心プリズム5は、第2偏心プリズム6の第1面21からプリズム外に射出され、絞り7を通った表示光を入射させる入射面の第3面13、第3面13からプリズム内に入射した表示光を反射させる第2面12、第2面12で反射した表示光をプリズム外に射出させる射出面の第1面11からなる偏心プリズムであり、第2面12に向かう投影光軸1と、第2面12で反射した投影光軸1とは、図3の面内に位置している。
この実施例において、第1偏心プリズム5の第1面11〜第3面13、第2偏心プリズム6の第1面21〜第4面24は何れもY−Z面(図3の面)を対称面とする面対称な形状の自由曲面で構成され、各面の偏心はY−Z面内で与えられている。
そして、図1のα(スクリーン面2のZ0 軸に対して投影光軸1が−Y0 軸側になる角度)は20°であり、また、像面3の法線は、第2偏心プリズム6の第4面24から出る投影光軸1(逆光線追跡)に対してX軸正方向に対して時計回りに24°傾くように配置されている(図3)。
この配置において、照明光軸4は、図2(a)、(b)の何れの配置をとる場合でも、偏心プリズム光学系10を通過しないでフィールドレンズ8を介して像面3に入射させることができる。
そして、像面3に配置するDMD30は、その微小ミラーの回転軸がY−Z面に直交するX軸と平行になるように配置する。また、スクリーン面2に対するDMD30に表示する画像の向きとその長辺、短辺の関係は、偏心プリズム光学系10の反射回数が3回(奇数)であることから、図4に示すようになる。すなわち、スクリーン面2の長辺方向とDMD30の短辺方向が平行で、DMD30に表示する画像は透過画像として考えた場合に、スクリーン面2に表示される画像とは鏡像関係にある。
この実施例1の仕様は、
投影画像 530mm×400mm
瞳径(スクリーン側) φ4mm
像の大きさ 11.18mm×8.38mm
である。
実施例2の投影光学装置の光学系の対称面に沿ってとった断面図を図7に示す。また、図8には、この実施例の投影光学装置のスクリーン面2に対する配置を示す模式的な正面図、図9にその模式的な側面図を示す。なお、図8、図9においては、絞りとフィールドレンズの図示は省かれている。さらに、この実施例の光学系全体の横収差図を図10に示す。
本実施例において、投影光学系は、第1偏心プリズム5と第2偏心プリズム6と、その間に配置された絞り7とから構成された偏心プリズム光学系10からなり、その像面3直前に凸面の第1面81と平面の第2面82とからなる凸平正レンズのフィールドレンズ8が配置されている。
そして、第2偏心プリズム6は、像面3に配置されるDMD30からの表示光を入射させる入射面の第4面24、第4面24からプリズム内に入射した表示光を反射させる第3面23、第3面23で反射した表示光を反射させる第2面22、第2面22で反射した表示光をプリズム外に射出させる射出面の第1面21からなる偏心プリズムであり、第4面24から第3面23に向かう投影光軸1と、第2面22から第1面21に向かう投影光軸1とは、図7の面内にあり、プリズム内で交差する。
また、第1偏心プリズム5は、第2偏心プリズム6の第1面21からプリズム外に射出され、絞り7を通った表示光を入射させる入射面の第4面14、第4面14からプリズム内に入射した表示光を反射させる第3面13、第3面13で反射した表示光を反射させる第2面12、第2面12で反射した表示光をプリズム外に射出させる射出面の第1面11からなる偏心プリズムであり、第4面14から第3面13に向かう投影光軸1と、第2面12から第1面11に向かう投影光軸1とは、図7の面内にあり、プリズム内で交差する。
そして、第2偏心プリズム6内での投影光軸1の回転方向と第1偏心プリズム5内での投影光軸1の回転方向とは反対になっている。
この実施例において、第1偏心プリズム5の第1面11〜第4面14、第2偏心プリズム6の第1面21〜第4面24は何れもY−Z面(図7の面)を対称面とする面対称な形状の自由曲面で構成され、各面の偏心はY−Z面内で与えられている。
そして、図1のα(スクリーン面2のZ0 軸に対して投影光軸1が−Y0 軸側になる角度)は20°であり、また、像面3の法線は、第2偏心プリズム6の第4面24から出る投影光軸1(逆光線追跡)に対してX軸正方向に対して時計回りに24°傾くように配置されている(図3)。
この配置において、照明光軸4は、図2(a)、(b)の何れの配置をとる場合でも、偏心プリズム光学系10を通過しないでフィールドレンズ8を介して像面3に入射させることができる。
そして、像面3に配置するDMD30は、その微小ミラーの回転軸がY−Z面に直交するX軸と平行になるように配置する。また、スクリーン面2に対するDMD30に表示する画像の向きとその長辺、短辺の関係は、偏心プリズム光学系10の反射回数が4回(奇数)であることから、図8に示すようになる。すなわち、スクリーン面2の長辺方向とDMD30の長辺方向が平行で、DMD30に表示する画像は透過画像として考えた場合に、スクリーン面2に表示される画像と同じ正像である。
この実施例2の仕様は、
投影画像 530mm×400mm
瞳径(スクリーン側) φ4mm
像の大きさ 11.18mm×8.38mm
である。
次に、上記実施例1〜2の投影光学系の構成パラメータを示す。各実施例の構成パラメータにおいては、図3、図7に示すように、逆光線追跡で、投影光軸1を、像面(DMD30の表示面)3の中心を出て絞り7中心を通り投影表示面(スクリーン面2)に至る光線で定義する。そして、逆光線追跡において、投影表示面から投影光学系(偏心プリズム光学系10)に向かう投影光軸1が投影光学系の第1面11と交差する点(入射面の面頂)を原点として、投影光軸1が投影光学系の第1面11に向かう方向(正面方向)をZ軸のプラス方向、図3、図7の紙面の表から裏へ向かう方向をX軸のプラス方向、このX軸、Z軸と右手直交座標系を構成する軸をY軸プラス方向とする。なお、X軸、Y軸、Z軸の定義については、図1参照。
偏心面については、光学系の原点の中心からその面の面頂位置の偏心量(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向をそれぞれX,Y,Z)と、その面の中心軸(自由曲面については、後記の引用文献の(a)式のZ軸)のX軸、Y軸、Z軸それぞれを中心とする傾き角(それぞれα,β,γ(°))とが与えられている。その場合、αとβの正はそれぞれの軸の正方向に対して反時計回りを、γの正はZ軸の正方向に対して時計回りを意味する。なお、面の中心軸のα,β,γの回転のさせ方は、面の中心軸とそのXYZ直交座標系を、まずX軸の回りで反時計回りにα回転させ、次に、その回転した面の中心軸を新たな座標系のY軸の回りで反時計回りにβ回転させると共に1度回転した座標系もY軸の回りで反時計回りにβ回転させ、次いで、その2度回転した面の中心軸を新たな座標系の新たな座標系のZ軸の回りで時計回りにγ回転させるものである。
また、各実施例の光学系を構成する光学作用面の中、特定の面とそれに続く面が共軸光学系を構成する場合には面間隔が与えられており、その他、面の曲率半径、媒質の屈折率、アッベ数が慣用法に従って与えられている。
また、本発明で用いられる自由曲面の面の形状は、以下の式(a)で定義されるものである。なお、その定義式のZ軸が自由曲面の軸となる。
Z=(r2 /R)/[1+√{1−(1+k)(r/R)2 }]

+Σ Cj m n ・・・(a)
j=1
ここで、(a)式の第1項は球面項、第2項は自由曲面項である。
球面項中、
R:頂点の曲率半径
k:コーニック定数(円錐定数)
r=√(X2 +Y2
である。
自由曲面項は、
66
Σ Cj m n
j=1
=C1
+C2 X+C3
+C4 2 +C5 XY+C6 2
+C7 3 +C8 2 Y+C9 XY2 +C103
+C114 +C123 Y+C132 2 +C14XY3 +C154
+C165 +C174 Y+C183 2 +C192 3 +C20XY4
+C215
+C226 +C235 Y+C244 2 +C253 3 +C262 4
+C27XY5 +C286
+C297 +C306 Y+C315 2 +C324 3 +C333 4
+C342 5 +C35XY6 +C367
・・・・・・
ただし、Cj (jは1以上の整数)は係数である。
上記自由曲面は、一般的には、X−Z面、Y−Z面共に対称面を持つことはないが、本発明ではXの奇数次項を全て0にすることによって、Y−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。例えば、上記定義式(a)においては、C2 、C5 、C7 、C9 、C12、C14、C16、C18、C20、C23、C25、C27、C29、C31、C33、C35・・・の各項の係数を0にすることによって可能である。
また、Yの奇数次項を全て0にすることによって、X−Z面と平行な対称面が1つだけ存在する自由曲面となる。例えば、上記定義式においては、C3 、C5 、C8 、C10、C12、C14、C17、C19、C21、C23、C25、C27、C30、C32、C34、C36・・・の各項の係数を0にすることによって可能である。
また上記対称面の方向の何れか一方を対称面とし、それに対応する方向の偏心、例えば、Y−Z面と平行な対称面に対して光学系の偏心方向はY軸方向に、X−Z面と平行な対称面に対しては光学系の偏心方向はX軸方向にすることで、偏心により発生する回転非対称な収差を効果的に補正しながら同時に製作性をも向上させることが可能となる。
また、上記定義式(a)は、前述のように1つの例として示したものであり、本発明は、対称面を1面のみ有する回転非対称な面を用いることで偏心により発生する回転非対称な収差を補正し、同時に製作性も向上させるということが特徴であり、他のいかなる定義式に対しても同じ効果が得られることは言うまでもない。
なお、データの記載されていない自由曲面に関する項は0である。屈折率については、d線(波長587.56nm)に対するものを表記してある。長さの単位はmmである。
また、以下の数値データの表中の“FFS”は自由曲面、“RE”は反射面をそれぞれ示す。なお、物体面はスクリーン面2、像面3はDMD30の表示面である。

実施例1
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ 偏心(1)
1 FFS[1] 1.5163 64.1
2 FFS[2] (RE) 偏心(2) 1.5163 64.1
3 FFS[3] 偏心(3)
4 ∞(絞り面) 偏心(4)
5 FFS[4] 偏心(5) 1.5163 64.1
6 FFS[5] (RE) 偏心(6) 1.5163 64.1
7 FFS[6] (RE) 偏心(7) 1.5163 64.1
8 FFS[7] 偏心(8)
9 -46.14 偏心(9) 1.5163 64.1
10 ∞ 偏心(10)
像 面 ∞ 偏心(11)
FFS[1]
4 -4.8399×10-26 -1.8320×10-38 -2.0806×10-3
10 -1.5561×10-3
FFS[2]
4 1.4455×10-36 7.1635×10-38 -1.6900×10-4
10 -1.7849×10-4
FFS[3]
4 4.1081×10-26 2.5101×10-38 9.9873×10-4
10 -1.0239×10-3
FFS[4]
4 2.6858×10-26 -2.3446×10-48 4.7325×10-4
10 -4.7578×10-4
FFS[5]
4 4.7251×10-36 6.7708×10-38 -2.6938×10-6
10 2.4826×10-6
FFS[6]
4 -4.4815×10-36 -1.4010×10-38 -4.4030×10-5
10 -1.0826×10-5
FFS[7]
4 -2.0615×10-26 -2.3647×10-28 -1.8511×10-4
10 6.0734×10-4
偏心(1)
X 0.00 Y 0.00 Z-1200.00
α 14.43 β -14.00 γ -43.22
偏心(2)
X 0.00 Y 0.00 Z 3.93
α -45.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y 6.63 Z 3.93
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y 7.63 Z 3.93
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y 11.23 Z 3.93
α -90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(6)
X 0.00 Y 35.37 Z 3.93
α -112.50 β 0.00 γ 0.00
偏心(7)
X 0.00 Y 25.46 Z -5.97
α -157.50 β 0.00 γ 0.00
偏心(8)
X 0.00 Y 25.46 Z 11.17
α -180.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(9)
X 0.00 Y 27.23 Z 38.52
α -24.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(10)
X 0.00 Y 25.31 Z 43.13
α -24.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(11)
X 0.00 Y 24.92 Z 44.06
α -24.00 β 0.00 γ 0.00 。

実施例2
面番号 曲率半径 面間隔 偏心 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ 偏心(1)
1 FFS[1] 1.5163 64.1
2 FFS[2] (RE) 偏心(2) 1.5163 64.1
3 FFS[3] (RE) 偏心(3) 1.5163 64.1
4 FFS[4] 偏心(4)
5 ∞(絞り面) 偏心(5)
6 FFS[5] 偏心(6) 1.5163 64.1
7 FFS[6] (RE) 偏心(7) 1.5163 64.1
8 FFS[7] (RE) 偏心(8) 1.5163 64.1
9 FFS[8] 偏心(9)
10 30.58 偏心(10) 1.5163 64.1
11 ∞ 偏心(11)
像 面 ∞ 偏心(12)
FFS[1]
4 4.0621×10-36 -5.0504×10-28 4.5920×10-4
10 9.3230×10-4
FFS[2]
4 3.2813×10-36 3.6358×10-38 1.6814×10-4
10 -1.5264×10-4
FFS[3]
4 -7.1319×10-46 2.7048×10-38 9.8384×10-5
10 -1.0616×10-4
FFS[4]
4 1.5857×10-36 -2.6737×10-28 -5.0326×10-5
10 3.0961×10-4
FFS[5]
4 -2.2451×10-26 -4.6895×10-38 6.4777×10-4
10 1.8785×10-4
FFS[6]
4 -6.2824×10-36 -2.2834×10-38 1.3824×10-4
10 1.8168×10-5
FFS[7]
4 4.3384×10-36 4.9673×10-38 3.7965×10-5
10 -1.8729×10-5
FFS[8]
4 8.6579×10-36 4.8680×10-28 3.9124×10-4
10 -6.7997×10-4
偏心(1)
X 0.00 Y 0.00 Z-1200.00
α 14.43 β -14.00 γ -43.22
偏心(2)
X 0.00 Y 0.00 Z 11.01
α 22.50 β 0.00 γ 0.00
偏心(3)
X 0.00 Y -6.57 Z 4.44
α 67.50 β 0.00 γ 0.00
偏心(4)
X 0.00 Y 5.35 Z 4.44
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(5)
X 0.00 Y 6.35 Z 4.44
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(6)
X 0.00 Y 7.35 Z 4.44
α 90.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(7)
X 0.00 Y 19.86 Z 4.44
α 67.50 β 0.00 γ 0.00
偏心(8)
X 0.00 Y 12.86 Z -2.56
α 22.50 β 0.00 γ 0.00
偏心(9)
X 0.00 Y 12.86 Z 8.99
α 0.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(10)
X 0.00 Y 14.62 Z 38.42
α -21.95 β 0.00 γ 0.00
偏心(11)
X 0.00 Y 12.75 Z 43.06
α -24.00 β 0.00 γ 0.00
偏心(12)
X 0.00 Y 12.38 Z 43.99
α -24.00 β 0.00 γ 0.00 。
本発明の投影光学装置の投影光学系を説明するための図である。 本発明の投影光学装置における照明光の入射方向を説明するための図である。 実施例1の投影光学装置の光学系の対称面に沿ってとった断面図である。 実施例1の投影光学装置のスクリーン面に対する配置を示す模式的な正面図である。 実施例1の投影光学装置のスクリーン面に対する配置を示す模式的な側面図である。 実施例1の光学系全体の横収差図である。 実施例2の投影光学装置の光学系の対称面に沿ってとった断面図である。 実施例2の投影光学装置のスクリーン面に対する配置を示す模式的な正面図である。 実施例2の投影光学装置のスクリーン面に対する配置を示す模式的な側面図である。 実施例2の光学系全体の横収差図である。
符号の説明
1…投影光軸
2…スクリーン面
3…像面(表示素子の表示面)
4…照明光軸
5…第1偏心プリズム
6…第2偏心プリズム
7…絞り
8…フィールドレンズ
10…偏心プリズム光学系
11〜14…第1偏心プリズムの第1面〜第4面
21〜24…第2偏心プリズムの第1面〜第4面
30…DMD
81…フィールドレンズの第1面
82…フィールドレンズの第2面

Claims (6)

  1. 反射型表示素子と、前記反射型表示素子の表示面に表示された画像を投影する投影光学系と、前記反射型表示素子の表示面を照明する照明光源とを備えた投影光学装置において、
    前記投影光学系は、少なくとも反射面を2面以上備え、その中の少なくとも1つの反射面が光束にパワーを与える曲面形状であって、偏心収差補正機能を有した回転非対称な曲面にて構成され、
    前記反射型表示素子は、2次元的に配置された多数のピクセルの微小ミラーの傾きを変化させて反射光の射出角度を変化させることによりオン/オフ状態を作る反射型表示素子からなり、
    前記投影光学系の投影光軸は、前記反射型表示素子の表示面の法線と角度をなしており、前記反射型表示素子の表示面に対する投影光軸と照明光軸とを含む平面内に前記投影光学系の投影光軸が位置することを特徴とする投影光学装置。
  2. 前記投影光学系の光学面は、前記反射型表示素子の表示面に対する投影光軸と照明光軸とを含む平面に対して面対称な形状を有していることを特徴とする請求項1記載の投影光学装置。
  3. 前記投影光学系は、フィールドレンズを除いて、少なくとも、反射面を2面以上備え、その中の少なくとも1つの反射面が光束にパワーを与える曲面形状であって、偏心収差補正機能を有した回転非対称な曲面反射面にて構成され、正のパワーを有する反射屈折光学素子からなることを特徴とする請求項1又は2記載の投影光学装置。
  4. 前記反射型表示素子の微小ミラーの回転軸が前記反射型表示素子の表示面に対する投影光軸と照明光軸とを含む平面に対して直交するように配置されていることを特徴とする請求項1から3の何れか1項記載の投影光学装置。
  5. 前記照明光源から前記反射型表示素子の表示面に至る照明光路は、フィールドレンズを除いて前記投影光学系を通過しないことを特徴とする請求項1から4の何れか1項記載の投影光学装置。
  6. 前記投影光学系の焦点距離をf、フィールドレンズを含まない光学系のバックフォーカスをFb とするとき、
    f<Fb ・・・(1)
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1から5の何れか1項記載の投影光学装置。
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