JP2007284237A - エレベータ及びエレベータ用シーブ - Google Patents

エレベータ及びエレベータ用シーブ Download PDF

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Abstract

【課題】異物の影響を受けやすい樹脂被覆ロープや合成繊維ロープであっても摩擦係数の低下を防ぎトラクションを安定に確保すると共に、ロープの摩耗防止を図ったエレベータを提供する。
【解決手段】乗りかご1に接続されたロープ2が巻き回されたシーブ4を回転駆動することによって乗りかごを駆動させるロープ式のエレベータにおいて、鋼線を撚り合わせ樹脂で被覆した樹脂被覆ロープ2と、溝表面の周方向および幅方向の表面粗さが算術平均粗さRa=4〜10μmとされたシーブ4と、を備え、表面粗さ曲線の山高さの平均値Zpa,谷深さの平均値Zvaとした場合、Zva/Zpa=1.5〜2.0とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、乗りかごに接続されたロープが巻き回されたシーブを回転駆動することによって乗りかごを駆動させるエレベータ及びエレベータ用シーブに関し、特に、ロープとシーブとの摩擦係数の安定化,摩耗を低減するものに好適である。
ワイヤロープを用いたロープ式エレベータは、巻上機に取り付けたシーブにロープをかけ、シーブを中心に片側に乗りかごをつるし、その反対側に乗りかごとバランスするためのカウンターウェイトをつるしている。そして、巻上機は、シーブを回転させ、ロープとシーブとの摩擦力により、ロープにつるされた乗りかごを移動させる。したがって、エレベータの適正な運転には、ロープとシーブとの摩擦係数がエレベータの駆動に十分であり、かつ安定している必要がある。
通常、エレベータにおいて、鋼の素線を撚り合わせ、芯にはグリスを含浸した麻芯を用いた鋼線ロープが多く使用されている。しかし、滑らかに作動し、軽量で耐腐食のある高耐久性を得るためには、鋼線を撚り合わせ樹脂で被覆したロープや合成繊維ロープが使用される。そして、樹脂被覆ロープや合成繊維ロープは、樹脂が金属に比べて柔らかく変形しやすいため、ロープとシーブとの接触面圧が鋼線ロープと比較して小さくなる。このため、昇降路内に存在する粉塵,水滴や油などの異物がロープとシーブとの間に侵入しやすく、異物が大量に付着した場合、ロープとシーブとの摩擦係数が低下し、エレベータを適正に運転できなくなる恐れがある。
また、トラクション、つまり駆動力を伝達するために、トラクション綱車(シーブ)の接触面の周方向の表面粗さを1〜3μmにすること、耐久性を改善するために綱車接触面に硬い耐腐食性被覆を行うことが知られ、例えば特許文献1に記載されている。
さらに、合成繊維ロープを駆動するため、ロープ溝(シーブ)の表面を粗さ等級N7〜N12(算術平均粗さRa=1.6 〜50μmに対応)にすることが知られ、例えば特許文献2に記載されている。
特表2003−512269号公報 特開2001−139267号公報
上記従来技術においては、単にシーブ溝の表面粗さを数μm程度としたものでは、樹脂被覆ロープや合成繊維ロープの場合、多量の異物が付着して表面の凹凸を異物が覆うことになり、摩擦係数が極端に低下する。例えば、油が多量に付着すると表面の凹凸を油が覆い、摩擦係数が低下する。また、シーブ溝の表面粗さを数十μmにしたものでは、異物の付着に対して摩擦係数の低下を防止するには良いが、表面粗さを増すことで樹脂が金属に比べて柔らかな樹脂系ロープの摩耗が増加する。
本発明の目的は、異物の影響を受けやすい樹脂被覆ロープや合成繊維ロープであっても摩擦係数の低下を防ぎトラクションを安定に確保すると共に、ロープの摩耗防止を図ることにある。
上記課題を解決するため本発明は、乗りかごに接続されたロープが巻き回されたシーブを回転駆動することによって乗りかごを駆動させるロープ式のエレベータにおいて、鋼線を撚り合わせ樹脂で被覆した樹脂被覆ロープと、溝表面の周方向および幅方向の表面粗さが算術平均粗さRa=4〜10μmとされた前記シーブと、を備え、前記表面粗さ曲線の山高さの平均値Zpa,谷深さの平均値Zvaとした場合、Zva/Zpa=1.5〜2.0とされたものである。
また、本発明は、乗りかごに接続された樹脂被覆ロープがシーブに巻き回され、該シーブを回転駆動することによって乗りかごを駆動させるロープ式のエレベータにおいて、前記シーブの溝は、不定形多角形あるいは球形の粉体をシーブ溝表面の法線方向から投射した後に、接線方向から投射されて加工されたものである。
本発明によれば、油や水滴などの異物が付着しても、摩擦係数の低下が少なく、長期間運転での信頼性を向上することができる。また、軽量で耐腐食のある高耐久性な樹脂系ロープを用いてロープの摩耗を抑えることができるので、ロープの寿命を長くして、その交換頻度を減らしメンテナンスを容易とし、保守コストの低減を図ることができる。
図1は一実施例であるエレベータを示す概略図である。図1において1は乗客を乗せる乗りかごである。乗りかご1はロープ2と連結されており、ロープ2は巻上機3に取り付けられたシーブ4に巻きかけられている。さらに、ロープ2はそらせ車5を通ってカウンターウェイト6と連結している。昇降路内にはガイドレール7が設置され、乗りかご1に取り付けられたガイドシュー8により挟み込まれている。
巻上機3によりシーブ4が回転すると、ロープ2とシーブ4との摩擦力によりシーブ4の回転力がロープ2に伝わることでロープ2が移動し、乗りかご1が昇降路内をガイドレール7に沿って上下に移動する。乗りかご1が1階分上昇したときの乗りかご、およびカウンターウェイトの位置を図1に破線で示している。
図2(a)は上記シーブ4の側面図、図2(b)はA−A断面で切断した場合の断面図である。このシーブにはロープを巻きかける溝9が3本ある。
図3はシーブの溝9の断面を表す図であり、シーブ溝表面は例えばショットブラスト加工などの砥粒を溝表面に投射する加工により、算術平均粗さRa=4〜10μmになるように形成されている。
図4はシーブ溝の算術平均粗さRaに対する摩擦係数の測定結果である。なお、以降に示す実験結果は、鋼線を撚り合わせ樹脂で被覆した樹脂被覆ロープを用いたときのものである。μaはロープおよびシーブが清浄なときの摩擦係数であり、μbはロープおよびシーブに油が付着したときの摩擦係数である。図4の縦軸には摩擦係数比として、μaと
μbの比を示した。摩擦係数比が大きい場合は清浄状態と油付着状態の摩擦係数の差が大きくなるため、ロープとシーブとの摩擦力が不安定になる。算術平均粗さRa=4μm以上の場合、摩擦係数比が1.2 近くまで減少し、摩擦係数の差は小さくなるため、安定した摩擦力を得ることができる。
図5はシーブ溝の算術平均粗さRaに対するロープの摩耗量の測定結果である。なお、算術平均粗さRa=1μmのときの摩耗量を1とし、他の摩耗量の測定結果はそれに対する相対値で示した。金属のシーブと外側が樹脂で被覆されている樹脂被覆ロープをすべらせて摩耗試験を行うと、ロープを被覆している樹脂が摩耗する。金属と樹脂の摩耗は、相手金属に樹脂が凝着する凝着摩耗と、相手金属の突起が被覆樹脂を削るアブレシブ摩耗に分類される。シーブ溝の算術平均粗さがRa=10μm以下である場合、凝着摩耗が支配的であり、算術平均粗さRaの増加に伴い少しずつ摩耗量が増加する。しかし、シーブ溝の算術平均粗さがRa=10μmを超えた場合、アブレシブ摩耗が支配的になり、急激に摩耗量が増加することになる。したがって、被覆樹脂の摩耗量を低い値に保つにはシーブ溝の算術平均粗さをRa=10μm以下とするのがよい。
図4に示した摩擦係数測定結果と図5に示した摩耗量測定結果から、シーブ溝表面の算術平均粗さをRa=4〜10μmとすることで摩擦係数が安定し、エレベータの適正な運転ができる。また、ロープの摩耗を抑えることができ、ロープの寿命を延ばすことができる。
なお、図4および図5に示した測定結果は、後述する粗さ曲線の山高さZpの平均値
Zpaと谷深さZvの平均値Zvaとの関係がZva/Zpa=1.5〜2.0の範囲で得たものである。
図6はシーブ溝の断面図であり、図中の一点鎖線は、断面形状を粗さ曲線とした場合の平均線であり、平均線より上側の突起を山、下側の突起を谷とする。図6(a)の断面図では粗さ曲線の山高さZpの平均値Zpaと谷深さZvの平均値Zvaはほぼ同じである。一方、図6(b)の断面は山の先端突起が削られており、ZpaよりZvaの方が大きくなっている。
山高さZpの平均値Zpaおよび谷深さZvの平均値Zvaは、シーブ溝表面の粗さ曲線に含まれる山の高さ(Zp1〜Zpn),谷の深さ(Zv1〜Zvm)の合計を求め、それを山数n,谷数mで除算し求めた。
図6(a)は直径450μmの不定形多角形の砥粒をシーブ溝表面の法線方向から投射し、シーブ溝表面の算術平均粗さをRa=6.0μm まで加工したものである。同図(b)は直径1500μmの不定形多角形の砥粒をシーブ溝表面の法線方向から投射し、その後、直径110μmの不定形多角形の砥粒をシーブ溝表面の接線方向から投射し、シーブ溝表面の算術平均粗さをRa=6.0μm まで加工したものである。図6(a)と比較して、砥粒の接線方向からの投射により、山の先端の突起が削られている。なお、使用する砥粒の直径は100〜1700μmがよく、好ましくは法線方向からの加工は400〜1700μm、接線方向からの加工は100〜600μmのものがよい。また、接線方向からの加工に用いる砥粒の直径は法線方向からの加工に用いる砥粒の直径よりも小さいほうが良い。
図7はシーブ溝表面の山高さZpの平均値Zpaと谷深さZvの平均値Zvaの比と摩擦係数の測定結果を示したものである。ロープおよびシーブが清浄なときの摩擦係数をμaとし、ロープおよびシーブに油が付着したときの摩擦係数をμbとし、その比で測定結果を示している。Zva/Zpaが2.0 以下である場合、清浄状態の摩擦係数であるμaと油付着状態の摩擦係数であるμbとの比が1.2 近くまで減少し、ほぼ同じ摩擦係数になる。これは、シーブ溝表面に油溜りができやすく、油付着状態であっても摩擦係数が低下しにくくなるためである。Zva/Zpaが2.0 以上とすると、油溜りが形成されにくく、油がロープとシーブとの接触面に残る。したがって、油付着状態での摩擦係数が低下する。すなわち、μa/μbが増加することになる。
図8はシーブ溝表面の山高さZpの平均値Zpaと谷深さZvの平均値Zvaの比と被覆樹脂の摩耗量の測定結果を示したものである。なお、算術平均粗さZva/Zpa=3.0 のときの摩耗量を1とし、他の摩耗量の測定結果はそれに対する相対値で示した。
Zva/Zpaが1.5 以下とすれば、シーブ溝表面の突起により、ロープの摩耗量が増加する。Zva/Zpaが1.5 以上とすることにより、シーブ溝表面の突起が減少するため、ロープの摩耗を減少することができる。
したがって、シーブ溝表面の山高さZpの平均値Zpaと谷深さZvの平均値Zvaの比であるZva/Zpaを1.5〜2.0とすることで摩擦係数が安定し、エレベータの適正な運転ができる。また、ロープの摩耗を抑えることができ、ロープの寿命を延ばすことができる。なお、図7および図8に示した測定結果は、シーブ溝表面の算術平均粗さRa=4〜
10μmの範囲で測定したものである。
Zva/Zpaを1.5〜2.0にする方法としては、図9(a)に示すように、不定形多角形もしくは球形の粉体10を、シーブ4の溝9の法線方向から投射した後に、図9(b)に示すように不定形多角形もしくは球形の粉体10をシーブ4の溝9の接線方向から投射し表面の先端突起を取り除くことにより実現できる。
図10は図6に示した断面形状をFFT(高速フーリエ変換)し得られた波長と振幅の関係である。FFTの窓関数としてはハニング(サイドローブがシャープに切れ落ちた特性を持ったウインドウ。ダイナミックレンジの広い測定ができる。)を用いた。さらに、FFTで得られた結果を音の波と考え、3分の1オクターブの中心周波数で、それぞれの振幅を求めた。そして、周波数の逆数を求め波長に変換した。
図10では、図6(a)に示した波形を比較例3−1,図6(b)に示した波形を実施例3−1としている。また、図10には不定形多角形の直径400〜500μmの砥粒をシーブ溝表面の法線方向から投射し、その後、シーブ溝表面の接線方向から投射しシーブ溝表面の算術平均粗さをRa=4.0μm まで加工したシーブ溝の形状を実施例3−2として示した。表1に実施例3−1,3−2および比較例3−1の具体的な加工方法,算術平均粗さRaを示す。
Figure 2007284237
図11は図10に示した比較例および実施例のシーブ溝とロープとの摩耗試験結果である。図11の縦軸には、被覆樹脂の摩耗量を実施例3−1の実験で得た摩耗量を1とした場合の相対摩耗量で示している。つまり、実施例3−1,実施例3−2と比較して比較例3−1の摩耗量が多く、シーブ溝のRaが同等であってもそれぞれの波長成分の振幅が異なると、被覆樹脂の摩耗量が異なる。
図12は、砥粒の投射条件を変えて製作したシーブ溝表面をFFT分析した結果を示し、製作したシーブ溝を実施例3−3,3−4とする。各波長成分の振幅を比較すると、実施例3−4の方が実施例3−3と比較して、波長70μm未満の振幅が大きい。これらのシーブを用いて摩耗試験を実施し、摩耗量はほぼ同等であった。したがって、波長70
μm未満の振幅は摩耗にほとんど影響しない。これは波長70μm未満の振幅が小さいため、シーブ溝表面の突起が樹脂にほとんど食い込まないためである。
図13に砥粒の投射条件を変えて製作したシーブ溝表面をFFT分析した結果を示す。製作したシーブ溝を実施例3−5,3−6とする。各波長成分の振幅を比較すると、実施例3−6の方が実施例3−5と比較して、波長140μmを超える波長の振幅が大きい。これらの摩耗試験を実施し、摩耗量はほぼ同等であった。したがって、波長140μmを超える波長の振幅は摩耗にほとんど影響しない。波長140μm以上になるとロープとシーブとの接触面積が増加することで、面圧が低下し樹脂が凝着しにくくなるとともに、樹脂を削りにくくなるためである。
図10に示した波長成分の振幅から、実施例3−1,3−2は波長70〜140μmの振幅が波長の140分の1である0.5μm〜1.0μmより小さい。一方、摩耗量の多かった比較例3−1の波長70〜140μmの振幅は波長の140分の1より大きい。したがって、シーブ溝表面の波長が70μm〜140μmの成分の振幅を波長の140分の1より小さくすることでロープ被覆樹脂の摩耗を低減することができ、ロープ寿命を延長することができる。なお、波長70〜140μmの振幅の一部が波長の140分の1以上であっても、ロープの摩耗を低減するが、波長70〜140μmの振幅の全てが波長の140分の1以下であることが望ましい。
図14に算術平均粗さがRa=3μmのシーブ溝表面をFFTにより分析し、各波長成分の振幅を求めた結果を比較例4−1として示す。なお、同図には図11に示した比較例3−1,実施例3−1,3−2の波長と振幅の関係も同時に示す。比較例4−1は算術平均粗さRaが他の比較例や実施例より小さいため、各波長の成分の振幅も小さな値になる。
図15に図14に示した比較例3−1,4−1,実施例3−1,3−2のシーブとロープとの摩擦係数を測定した結果を示す。比較例3−1,実施例3−1,3−2については摩擦係数比がほぼ1であるが、比較例4−1については、摩擦係数比が3になり清浄時と油付着時の摩擦係数の差が大きい。図14から、比較例4−1は波長70〜140μmの成分の振幅が波長の1400分の1である0.05〜0.10μmより小さいことがわかる。このように波長70〜140μmの振幅が0.05〜0.10μmより小さいと、油付着時に油溜りを形成することができず、ロープとシーブとの接触面に油が侵入し、摩擦係数が低下する。したがって、シーブ溝表面の波長が70〜140μmの成分の振幅を波長の1400分の1より大きくすることで異物不着時の摩擦係数の低下を防止できる。
以上の実施例ではシーブ直径が200mmが良く、シーブ直径が200mm以上になると、ロープとシーブとの接触面圧が低下するため、200mmに対するシーブ直径の増加割合だけ算術平均粗さRa、シーブ溝表面の山高さZpの平均値Zpaと谷深さZvの平均値Zvaの比であるZva/Zpa、およびFFTで分析した各波長成分の振幅を増してやることで良い。
図16は、砥粒をシーブ溝表面の法線方向から投射し、その後、砥粒をシーブ溝表面の接線方向から投射し、さらに金属メッキ11を処理したシーブ溝表面の断面図である。図17は図16のメッキ部分拡大図である。メッキは、二層構造になっており、金属メッキ11と低摩擦樹脂含有金属メッキ12で構成される。シーブとの接触面は、低摩擦樹脂含有の金属メッキ(ニッケルメッキ)となる。金属メッキには無電解のニッケルリンメッキ、低摩擦樹脂には四フッ化エチレンが好適である。また、このときのメッキ厚さは二層を合わせて10〜25μmが好適であり、10μmより薄いと、メッキを行う素材に欠陥があった場合、メッキにピンホールが生じる。また、25μmよりも厚いとシーブ溝の山,谷がメッキにより埋められてしまい、異物、特に油が多量に付着すると表面の凹凸を油が覆い、摩擦係数が低下する。
四フッ化エチレン樹脂を含有したメッキ層は、10〜15μmが良く、10μmより薄いと、メッキを行う素材に欠陥があった場合、メッキにピンホールが生じる可能性がある。また、15μm以上にすると四フッ化エチレン樹脂をメッキ内に均一に分散させるのが困難になる。このため、四フッ化エチレン樹脂を含有したメッキ層の厚さは10〜15
μmが好適である
本発明の一実施の形態によるエレベータ装置の概略構成を示す側面図。 一実施の形態によるシーブの側面図および断面図。 一実施の形態によるシーブ溝表面の断面図。 一実施の形態において、シーブ溝表面の算術平均粗さRaと、摩擦係数μaと油付着時の摩擦係数μb比と、の関係を示すグラフ。 一実施の形態において、シーブ溝表面の算術平均粗さRaとロープの相対摩耗量Wを示すグラフ。 一実施の形態におけるシーブ溝表面の断面図。 一実施の形態において、シーブ溝表面の山高さの平均値Zpaと谷深さの平均値Zvaの比Zva/Zpaと、摩擦係数μaと油付着時の摩擦係数μbの比と、の関係を示すグラフ。 一実施の形態において、シーブ溝表面の山高さの平均値Zpaと谷深さの平均値Zvaの比Zva/Zpaと、ロープの相対摩耗量Wとの関係を示すグラフ。 一実施の形態において、粉体をシーブに投射する方向を示した側面図。 各実施例において、シーブ溝表面をFFTで分析し、波長と振幅の関係を示した図。 各実施例において、摩耗試験を行ったときのロープの相対摩耗量Wを示した図。 各実施例において、シーブ溝表面をFFTで分析し、波長と振幅の関係を示した図。 各実施例において、シーブ溝表面をFFTで分析し、波長と振幅の関係を示した図。 各実施例において、シーブ溝表面をFFTで分析し、波長と振幅の関係を示した図。 各実施例において、摩擦係数μaと油付着時の摩擦係数μbの比を示した図。 一実施の形態による金属メッキを処理したシーブ溝表面を示す断面図。 図16の拡大図。
符号の説明
1…乗りかご、2…ロープ、3…巻上機、4…シーブ、5…そらせ車、6…カウンターウェイト、7…ガイドレール、8…ガイドシュー、9…溝、10…粉体、11…金属メッキ、12…低摩擦樹脂含有金属メッキ。

Claims (10)

  1. 乗りかごに接続されたロープが巻き回されたシーブを回転駆動することによって乗りかごを駆動させるロープ式のエレベータにおいて、
    鋼線を撚り合わせ樹脂で被覆した樹脂被覆ロープと、
    溝表面の周方向および幅方向の表面粗さが算術平均粗さRa=4〜10μmとされた前記シーブと、
    を備え、前記表面粗さ曲線の山高さの平均値Zpa,谷深さの平均値Zvaとした場合、Zva/Zpa=1.5〜2.0とされたことを特徴とするエレベータ。
  2. 請求項1に記載のものにおいて、前記表面粗さ曲線の波長が70〜140μmとなる成分の振幅は、0.5μm〜1.0μmより小さくされたことを特徴とするエレベータ。
  3. 請求項1に記載のものにおいて、前記シーブの直径が200mm以上の場合、200mmに対する直径の増加割合だけZva/Zpaの値を大きくしたことを特徴とするエレベータ。
  4. 請求項1に記載のものにおいて、前記シーブの直径が200mm以上の場合、前記表面粗さ曲線の波長が70〜140μmとなる成分の振幅は、0.5μm〜1.0μmに200mmに対する直径の増加割合だけ大きくした値より小さくされたことを特徴とするエレベータ。
  5. 請求項1に記載のものにおいて、前記シーブの溝に厚さ10〜25μmの金属メッキ処理を施したことを特徴とするエレベータ。
  6. 請求項1に記載のものにおいて、前記シーブの溝に低摩擦樹脂を含有した金属メッキ処理を施したことを特徴とするエレベータ。
  7. 請求項1に記載のものにおいて、前記シーブの溝は、不定形多角形あるいは球形の粉体をシーブ溝表面の法線方向から投射した後に、接線方向から投射されて加工されたことを特徴とするエレベータ。
  8. 乗りかごに接続された樹脂被覆ロープがシーブに巻き回され、該シーブを回転駆動することによって乗りかごを駆動させるロープ式のエレベータにおいて、
    前記シーブの溝は、不定形多角形あるいは球形の粉体をシーブ溝表面の法線方向から投射した後に、接線方向から投射されて加工されたことを特徴とするエレベータ。
  9. 請求項8に記載のものにおいて、前記シーブの溝に低摩擦樹脂を含有した金属メッキ処理を施したことを特徴とするエレベータ。
  10. 乗りかごに接続された樹脂被覆ロープがシーブに巻き回され、該シーブを回転駆動することによって乗りかごを駆動させるエレベータ用シーブにおいて、
    前記シーブの溝は、不定形多角形あるいは球形の粉体をシーブ溝表面の法線方向から投射した後に、接線方向から投射されて加工され、低摩擦樹脂を含有した金属メッキ処理が施されたことを特徴とするエレベータ用シーブ。
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