JP2007280916A - ランプ点灯装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電流バランスの劣化を抑えつつコスト削減を可能とする。
【解決手段】複数のランプを並列駆動するランプ点灯装置は、第1のランプ及び第2のランプを含む複数のランプに接続され、当該ランプ間の電流量を調整する複数のバランサ・トランスを有する。このバランサ・トランスは一次巻線及び二次巻線を有している。そして、第1のランプ及び第2のランプの一端は、それぞれ別のバランサ・トランスの一次巻線に接続され、第1のランプ及び第2のランプの他端は、共通のバランサ・トランスの一次巻線に接続され、少なくとも2つのバランサ・トランスの二次巻線は、直列に接続されているものである。このように第1のランプ及び第2のランプの他端が、共通のバランサ・トランスの一次巻線に接続されるため、別々にバランサ・トランスに接続するよりもバランサ・トランスの数を削減することができるようになる。
【選択図】図1
【解決手段】複数のランプを並列駆動するランプ点灯装置は、第1のランプ及び第2のランプを含む複数のランプに接続され、当該ランプ間の電流量を調整する複数のバランサ・トランスを有する。このバランサ・トランスは一次巻線及び二次巻線を有している。そして、第1のランプ及び第2のランプの一端は、それぞれ別のバランサ・トランスの一次巻線に接続され、第1のランプ及び第2のランプの他端は、共通のバランサ・トランスの一次巻線に接続され、少なくとも2つのバランサ・トランスの二次巻線は、直列に接続されているものである。このように第1のランプ及び第2のランプの他端が、共通のバランサ・トランスの一次巻線に接続されるため、別々にバランサ・トランスに接続するよりもバランサ・トランスの数を削減することができるようになる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ランプ点灯装置に関する。
米国出願公開公報2005−93471A1及び米国出願公開公報2005−93472A1には、図10に示すようなランプ点灯装置が開示されている。すなわち、例えば冷陰極線管であるランプL101乃至L106の両端にバランサ・トランスT201乃至T212の一次巻線を接続して、バランサ・トランスT201乃至T206の一次巻線の他端については第1のメイン・トランスT101の二次巻線側に接続し、バランサ・トランスT207乃至T212の一次巻線の他端については第2のメイン・トランスT102の二次巻線側に接続している。なお、第1のメイン・トランスT101の一次巻線側には交流電源V101が接続され、第2のメイン・トランスT102の一次巻線側には交流電源V102が接続されている。ここで、バランサ・トランスT201乃至T206の二次巻線については閉ループ101を構成するように接続されており、バランサ・トランスT207乃至T212の二次巻線についても閉ループ102を構成するように接続されている。
交流電源V101及び交流電源V102のそれぞれは、ランプL101乃至L106の両端に、当該ランプL101乃至L106の点灯に必要な電圧の1/2の電圧を逆位相で、第1及び第2のメイン・トランスT101及びT102を介して印加することによって、ランプL101乃至L106の点灯を行う。このような駆動を行うことによって、大型液晶テレビ等の高い電圧が必要なランプに対しても、ランプの片側だけを見れば1/2の電圧でランプを点灯させることができ、トランスや配線パターンで必要な絶縁耐圧を半分にすることができる。また、閉ループ101によって、バランサ・トランスT201乃至T206の二次巻線の電流を同一にすることによって、一次巻線側に接続されているランプL101乃至L106に流れる電流をそろえ、ランプ間の輝度のばらつきを抑えるようになっている。同様に、閉ループ102によって、バランサ・トランスT207乃至T212の二次巻線の電流を同一にすることによって、一次巻線側に接続されているランプL101乃至L106に流れる電流をそろえ、ランプ間の輝度のばらつきを抑えるようになっている。
上記公報には上で述べたランプ点灯装置の他に、閉ループをランプの片側のみに設ける方法や1つの交流電源を用いてランプの両端を駆動するようにするランプ点灯装置が開示されている。
米国出願公開公報2005−93471A1
米国出願公開公報2005−93472A1
図8に示したようなランプ点灯装置は、各ランプの電流バランスは非常によいが、ランプ1本当たり2つのバランサ・トランスが必要となり、コスト面で問題を有している。一方、バランサ・トランスを安易に削減すると、電流バランスが崩れて輝度のばらつきが発生してしまう。
従って、本発明の目的は、電流バランスの劣化を抑えつつコスト削減を可能とするランプ点灯装置を提供することである。
本発明の第1の態様に係る、複数のランプを並列駆動するランプ点灯装置は、第1のランプ及び第2のランプを含む複数のランプに接続され、当該ランプ間の電流量を調整する複数のバランサ・トランスと、複数のランプの少なくとも片方の端子にバランサ・トランスを介して接続する交流電源とを有する。このバランサ・トランスは一次巻線及び二次巻線を有している。そして、第1のランプ及び第2のランプの第1の端子は、それぞれ別のバランサ・トランスの一次巻線に接続され、第1のランプ及び第2のランプの第2の端子は、共通の前記バランサ・トランスの一次巻線に接続され、少なくとも2つの前記バランサ・トランスの二次巻線は、直列に接続されるものである。
このように第1のランプ及び第2のランプの第2の端子が、共通のバランサ・トランスの一次巻線に接続されるため、別々にバランサ・トランスに接続するよりもバランサ・トランスの数を削減することができるようになる。なお、3以上のランプに共通してバランサ・トランスを接続しても良い。
また、上記交流電源が、第1のランプ及び第2のランプの第1の端子に接続されるバランサ・トランスの一次巻線の他端に接続され、第1のランプ及び第2のランプの第2の端子に接続されるバランサ・トランスの一次巻線の他端が接地される場合もある。一方、上記交流電源が、第1のランプ及び第2のランプの第2の端子に接続されるバランサ・トランスの一次巻線の他端に接続され、第1のランプ及び第2のランプの第1の端子に接続されるバランサ・トランスの一次巻線の他端が接地される場合もある。
また、本発明の第2の態様に係るランプ点灯装置は、第1のランプ及び第2のランプに接続され、当該ランプ間の電流量を調整するバランサ・トランスと、第1及び第2のランプの少なくとも片方の端子にバランサ・トランスを介して接続する交流電源とを有する。このバランサ・トランスは一次巻線及び二次巻線を有する。そして、第1のランプ及び第2のランプの一端は、共通のバランサ・トランスの一次巻線に接続され、第1のランプ及び第2のランプの他端は、独立に電流が流れるように配線され、第1のランプ及び第2のランプの組が複数存在しており、バランサ・トランスの二次巻線が閉ループを構成するように接続されるものである。
例えばランプの一端のみを共通のバランサ・トランスの一次巻線に接続することによって、電流バランスの崩れを最小限に抑えることができるようになる。
さらに、本発明の第3の態様に係る、複数のランプを並列且つ差動駆動するランプ点灯装置は、第1のランプ及び第2のランプを含む複数のランプに接続され、当該ランプ間の電流量を調整する複数のバランサ・トランスを有する、このバランサ・トランスは、一次巻線及び二次巻線を有する。そして、第1のランプ及び第2のランプの第1の端子は、それぞれ別のバランサ・トランスの一次巻線の第1の端子に接続され、第1のランプ及び第2のランプの第2の端子は、共通のバランサ・トランスの一次巻線の第1の端子に接続される。また、第1のランプ及び第2のランプの第1の端子に接続されるバランサ・トランスの一次巻線の第2の端子には、第1の位相の電流が供給され、第1のランプ及び第2のランプの第2の端子に接続されるバランサ・トランスの一次巻線の第2の端子には、第1の位相とは逆位相の電流が供給される。そして、少なくとも2つのバランサ・トランスの二次巻線は直列に接続されているものである。このようにランプを差動駆動する場合にも対処することができる。
また、本発明の第4の態様に係る、複数のランプを並列且つ差動駆動するランプ点灯装置は、第1乃至第4のランプを含む複数のランプに接続され、当該ランプ間の電流量を調整する複数のバランサ・トランスと、複数のランプの両方の端子にバランサ・トランスを介して接続する交流電源とを有する。このバランサ・トランスは、一次巻線及び二次巻線を有する。そして、第1のランプ及び第2のランプの第1の端子は、それぞれ別のバランサ・トランスの一次巻線に接続され、第1のランプ及び第2のランプの第2の端子は、共通のバランサ・トランスの一次巻線に接続される。また、第3のランプ及び第4のランプの第1の端子は、それぞれ別のバランサ・トランスの一次巻線に接続され、第3のランプ及び第4のランプの第2の端子は、共通のバランサ・トランスの一次巻線に接続される。そして、少なくとも2つのバランサ・トランスの2次巻線は直列に接続されている。さらに、第1のランプ及び第2のランプの第1の端子は、それぞれ同じ方向を向くように配置され、第3のランプ及び第4のランプの前記第2の端子は、それぞれ同じ方向を向くように配置され、第1のランプ及び第2のランプの第1の端子と、第3のランプ及び第4のランプの第1の端子とが、逆向きになるように配置されている。
このように2以上のランプの第1の端子に共通のバランサ・トランスの一次巻線を接続する場合には、当該共通のバランサ・トランスを、かたまって配置すると、輝度ばらつきを生じやすくなるため、例えば交互に配置することによって全体として輝度ばらつきを抑えることができるようになる。分散配置できればなお好ましい。
また、本発明の第1、第3及び第4の実施の形態においては、並列に配置された複数のランプのうち、両端に配置される2つのランプの両端子には、それぞれ別のバランサ・トランスの一次巻線が接続されるようにしてもよい。両端に配置されるランプほど、温度変化や寄生容量に影響を受けやすいため、このような構成にすれば、全体として輝度ばらつきが目立たないようになる。
本発明の第5の態様に係る、複数のランプを並列且つ差動駆動するランプ点灯装置は、第1のランプ及び第2のランプを含む複数のランプに接続され、当該ランプ間の電流量を調整する複数のバランサ・トランスを有する。このバランサ・トランスは、一次巻線及び二次巻線を有し、第1のランプ及び第2のランプの第1の端子は、それぞれ別のバランサ・トランスの一次巻線の第1の端子に接続され、第1のランプ及び第2のランプの第2の端子は、共通のバランサ・トランスの一次巻線の第1の端子に接続される。そして、第1のランプ及び第2のランプの第1の端子に接続されるバランサ・トランスの一次巻線の第2の端子には、第1の位相の電流が供給され、第1のランプ及び第2のランプの第2の端子に接続されるバランサ・トランスの一次巻線の第2の端子には、第1の位相とは逆位相の電流が供給される。また、バランサ・トランスの二次巻線は閉ループで接続されている。このようにすれば、差動駆動を行った上で、片側のバランサ・トランスの数を削減でき、輝度バランスを図ることができるようになる。
また、閉ループに電流検出用抵抗を含むようにしてもよい。その際、電流検出用抵抗からの信号に基づきランプ点灯装置に接続される交流電源を制御する制御回路をさらに有するようにしてもよい。
以上のような構成を実現するための回路は複数存在しており、以下に具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明によれば、電流バランスの劣化を抑えつつコスト削減を可能とするランプ点灯装置を特定することができる。
[実施の形態1]
本発明の第1の実施の形態に係るランプ点灯装置を図1に示す。本実施の形態に係るランプ点灯装置は、交流電源V1及びV2と、例えば冷陰極線管であるランプL1乃至L6と、メイン・トランスT1及びT2と、2つのランプに接続される第1のバランサ・トランスT3乃至T5と、1つのランプに接続される第2のバランサ・トランスT6乃至T11とを有する。
本発明の第1の実施の形態に係るランプ点灯装置を図1に示す。本実施の形態に係るランプ点灯装置は、交流電源V1及びV2と、例えば冷陰極線管であるランプL1乃至L6と、メイン・トランスT1及びT2と、2つのランプに接続される第1のバランサ・トランスT3乃至T5と、1つのランプに接続される第2のバランサ・トランスT6乃至T11とを有する。
交流電源V1は、メイン・トランスT1の一次巻線に接続されている。メイン・トランスT1の二次巻線の一端は接地されており、他端は、第1のバランサ・トランスT3の一次巻線の一端、第1のバランサ・トランスT4の一次巻線の一端、第1のバランサ・トランスT5の一次巻線の一端に接続されている。第1のバランサ・トランスT3の一次巻線の他端は、ランプL1及びL2の一端に接続される。また、第1のバランサ・トランスT4の一次巻線の他端は、ランプL3及びL4の一端に接続される。さらに、第1のバランサ・トランスT5の一次巻線の他端は、ランプL5及びL6の一端に接続される。
また、交流電源V2は、メイン・トランスT2の一次巻線に接続されており、交流電源V1とは同位相の電圧を出力する。但し、メイン・トランスT2は、メイン・トランスT1とは極性が異なるため、メイン・トランスT2の二次巻線側には、逆位相の電圧が出力される。そして、メイン・トランスT2の二次巻線の一端は接地されており、他端は、第2のバランサ・トランスT6乃至T11の一次巻線の一端に接続されている。第2のバランサ・トランスT6の一次巻線の他端は、ランプL1の他端に接続されている。第2のバランサ・トランスT7の一次巻線の他端は、ランプL2の他端に接続されている。第2のバランサ・トランスT8の一次巻線の他端は、ランプL3の他端に接続されている。第2のバランサ・トランスT9の一次巻線の他端は、ランプL4の他端に接続されている。第2のバランサ・トランスT10の一次巻線の他端は、ランプL5の他端に接続されている。第2のバランサ・トランスT11の一次巻線の他端は、ランプL6の他端に接続されている。
第1のバランサ・トランスT3乃至T5の二次巻線と、第2のバランサ・トランスT6乃至T11の二次巻線とは、1つの閉ループを構成するように直列に接続されている。この閉ループによって、第1のバランサ・トランスT3乃至T5及び第2のバランサ・トランスT6乃至T11の二次巻線に流れる電流が均一化されるので、各バランサ・トランスの一次巻線に流れる電流も均一化され、結果としてランプL1乃至L6に流れる電流が均一化される。
なお、全てのバランサ・トランスに1本のランプが接続されている場合には、二次巻線側に多くの電流を流す必要はないので、バランサ・トランスの一次巻線と二次巻線の巻線比は1:1未満とされる。本実施の形態では、第1のバランサ・トランスT3乃至T5の一次巻線側には2本分の電流が流れるため、第2のバランサ・トランスT6乃至T11を基準とすると、第1のバランサ・トランスT3乃至T5の巻線比は1/2となる。例えば、第2のバランサ・トランスの巻線比が2:1であれば、第1のバランサ・トランスの巻線比は4:1となる。これによって閉ループに適切な電流が流れることになる。
このようなランプ点灯装置では、従来技術と比較すると、閉ループによってランプに流れる電流を均一化するという点ではほぼ同じであるが、左側のバランサ・トランスの数は1/2となるため、コスト削減が可能となる。
なお、上で述べた例では、第1のバランサ・トランスの一次巻線に接続されるランプの数を2の例にしたが、2以上であっても良い。その場合には、コスト削減効果が大きくなる。一般的にNとすると、巻線比は1/Nとなる。
[実施の形態2]
第1の実施の形態では、ランプの左側のバランサ・トランスのみを削減したため、ランプの左側に輝度ばらつきが生じやすい。また、ランプの束の上下の端に配置されたランプは、それらの内側に配置されたランプに比べて、熱のばらつき、反射板とランプ間などの寄生容量などのばらつきが大きくなるので、輝度のばらつきが生じやすい。このような点を改善するためには、本発明の第2の実施の形態が好ましい。
第1の実施の形態では、ランプの左側のバランサ・トランスのみを削減したため、ランプの左側に輝度ばらつきが生じやすい。また、ランプの束の上下の端に配置されたランプは、それらの内側に配置されたランプに比べて、熱のばらつき、反射板とランプ間などの寄生容量などのばらつきが大きくなるので、輝度のばらつきが生じやすい。このような点を改善するためには、本発明の第2の実施の形態が好ましい。
本発明の第2の実施の形態に係るランプ点灯装置は、図2に示すように、交流電源V11及びV12と、例えば冷陰極線管であるランプL11乃至L16と、メイン・トランスT31及びT32と、第1のバランサ・トランスT29及びT30と、第2のバランサ・トランスT21乃至T28とを有する。
交流電源V11は、メイン・トランスT31の一次巻線に接続されている。メイン・トランスT31の二次巻線の一端は接地されており、他端は、第2のバランサ・トランスT21の一次巻線の一端、第2のバランサ・トランスT22の一次巻線の一端、第2のバランサ・トランスT23の一次巻線の一端、第1のバランサ・トランスT29の一次巻線の一端、第2のバランサ・トランスT24の一次巻線の一端に接続されている。第2のバランサ・トランスT21の一次巻線の他端は、ランプL11の一端に接続される。また、第2のバランサ・トランスT22の一次巻線の他端は、ランプL12の一端に接続される。さらに、第2のバランサ・トランスT23の一次巻線の他端は、ランプL13の一端に接続される。また、第1のバランサ・トランスT29の一次巻線の他端は、ランプL14及びL15の一端に接続される。第2のバランサ・トランスT24の一次巻線の他端は、ランプL16の一端に接続される。
また、交流電源V12は、メイン・トランスT32の一次巻線に接続されており、交流電源V11とは同位相の電圧を出力する。但し、メイン・トランスT32は、メイン・トランスT31とは極性が異なるため、メイン・トランスT32の二次巻線側には、逆位相の電圧が出力される。そして、メイン・トランスT32の二次巻線の一端は接地されており、他端は、第2のバランサ・トランスT25乃至T28の一次巻線の一端、第1のバランサ・トランスT30の一次巻線の一端に接続されている。第2のバランサ・トランスT25の一次巻線の他端は、ランプL11の他端に接続されている。第1のバランサ・トランスT30の一次巻線の他端は、ランプL12及びL13の他端に接続されている。第2のバランサ・トランスT26の一次巻線の他端は、ランプL14の他端に接続されている。第2のバランサ・トランスT27の一次巻線の他端は、ランプL15の他端に接続されている。第2のバランサ・トランスT28の一次巻線の他端は、ランプL16の他端に接続されている。
第1のバランサ・トランスT29及びT30の二次巻線と、第2のバランサ・トランスT21乃至T28の二次巻線とは、1つの閉ループを構成するように直列に接続されている。この閉ループによって、第1のバランサ・トランスT29及びT30及び第2のバランサ・トランスT21乃至T28の二次巻線に流れる電流が均一化されるので、各バランサ・トランスの一次巻線に流れる電流も均一化され、結果としてランプL11乃至L16に流れる電流が均一化される。
本実施の形態では、最も外側のランプL11及びL16は、上で述べたように様々な影響を受けて流れる電流にばらつきが生じやすい。そのため、それらのランプについては、それぞれ両端に1つのバランサ・トランスを接続して、個別に電流バランスの調整を行うようにする。一方、これらのランプL11及びL16の間のランプL12乃至L15については、ランプL11及びL16に比べて外部からの影響を受けにくいので、一部についてはバランサ・トランスを統合してコスト削減を図る。特に、第1の実施の形態のように2本のランプを駆動する第1のバランサ・トランスを片側に偏るようにはせず、左右交互に第1のバランサ・トランスを配置するようにしている。従って、2本のランプを駆動することによって生じやすくなる電流バランスのばらつきによって生ずる輝度ばらつきが発生しても、全体としてわかりにくくすることができる。
但し、第1の実施の形態のバランサ・トランスの削減数が3であるのに対して、本実施の形態におけるバランサ・トランスの削減数は2となっている。
なお、第1のバランサ・トランスの巻線比については、第1の実施の形態の第1のバランサ・トランスと同様である。また、第1のバランサ・トランスに接続されるランプ数についても、第1の実施の形態と同様である。
[実施の形態3]
第1の実施の形態では差動駆動の例を示したが、差動駆動を採用しない場合もある。本実施の形態では、差動駆動を行わない場合のランプ点灯装置の一例を説明する。
第1の実施の形態では差動駆動の例を示したが、差動駆動を採用しない場合もある。本実施の形態では、差動駆動を行わない場合のランプ点灯装置の一例を説明する。
本発明の第3の実施の形態に係るランプ点灯装置は、図3に示すように、交流電源V21と、例えば冷陰極線管であるランプL21乃至L26と、メイン・トランスT33と、第1のバランサ・トランスT41乃至T43と、第2のバランサ・トランスT44乃至T49とを有する。
交流電源V21は、メイン・トランスT33の一次巻線に接続されている。メイン・トランスT33の二次巻線の一端は接地されており、他端は、第1のバランサ・トランスT41の一次巻線の一端、第1のバランサ・トランスT42の一次巻線の一端、第1のバランサ・トランスT43の一次巻線の一端に接続されている。第1のバランサ・トランスT41の一次巻線の他端は、ランプL21及びL22の一端に接続される。また、第1のバランサ・トランスT42の一次巻線の他端は、ランプL23及びL24の一端に接続される。さらに、第1のバランサ・トランスT43の一次巻線の他端は、ランプL25及びL26の一端に接続される。
ランプL21の他端は、第2のバランサ・トランスT44の一次巻線の一端に接続され、第2のバランサ・トランスT44の一次巻線の他端は接地されている。ランプL22の他端は、第2のバランサ・トランスT45の一次巻線の一端に接続され、第2のバランサ・トランスT45の一次巻線の他端は接地されている。ランプL23の他端は、第2のバランサ・トランスT46の一次巻線の一端に接続され、第2のバランサ・トランスT46の一次巻線の他端は接地されている。ランプL24の他端は、第2のバランサ・トランスT47の一次巻線の一端に接続され、第2のバランサ・トランスT47の一次巻線の他端は接地されている。ランプL25の他端は、第2のバランサ・トランスT48の一次巻線の一端に接続され、第2のバランサ・トランスT48の一次巻線の他端は接地されている。ランプL26の他端は、第2のバランサ・トランスT49の一次巻線の一端に接続され、第2のバランサ・トランスT49の一次巻線の他端は接地されている。
第1のバランサ・トランスT41乃至T43の二次巻線と、第2のバランサ・トランスT44乃至T49の二次巻線とは、1つの閉ループを構成するように直列に接続されている。この閉ループによって、第1のバランサ・トランスT41乃至T43及び第2のバランサ・トランスT44乃至T49の二次巻線に流れる電流が均一化されるので、各バランサ・トランスの一次巻線に流れる電流も均一化され、結果としてランプL21乃至L26に流れる電流が均一化される。このようにバランサとしての機能は第1の実施の形態と同じである。
このように、本実施の形態では交流電源及びメイン・トランスを1つ削除した回路となっている。但し、差動駆動ではないので、第1のバランサ・トランスT41乃至T43や第2のバランサ・トランスT44乃至T49の耐圧を、高くする必要がある。
なお、第1のバランサ・トランスの巻線比については、第1の実施の形態の第1のバランサ・トランスと同様である。また、第1のバランサ・トランスに接続されるランプ数についても、第1の実施の形態と同様である。トランス数の削減効果は、第1の実施の形態と同じである。
[実施の形態4]
第3の実施の形態では、複数のランプに接続される第1のバランサ・トランス側に交流電源及びメイン・トランスが配置され、第2のバランサ・トランス側を接地する例を示したが、逆に第1のバランサ・トランス側を接地して、第2のバランサ・トランス側に、交流電源及びメイン・トランスを配置する場合もある。本実施の形態では後者の形態のランプ点灯装置について説明する。
第3の実施の形態では、複数のランプに接続される第1のバランサ・トランス側に交流電源及びメイン・トランスが配置され、第2のバランサ・トランス側を接地する例を示したが、逆に第1のバランサ・トランス側を接地して、第2のバランサ・トランス側に、交流電源及びメイン・トランスを配置する場合もある。本実施の形態では後者の形態のランプ点灯装置について説明する。
本発明の第4の実施の形態に係るランプ点灯装置は、図4に示すように、交流電源V31と、例えば冷陰極線管であるランプL31乃至L36と、メイン・トランスT34と、第1のバランサ・トランスT51乃至T53と、第2のバランサ・トランスT54乃至T59とを有する。
交流電源V31は、メイン・トランスT34の一次巻線に接続されている。メイン・トランスT34の二次巻線の一端は接地されており、他端は、第2のバランサ・トランスT54の一次巻線の一端、第2のバランサ・トランスT55の一次巻線の一端、第2のバランサ・トランスT56の一次巻線の一端、第2のバランサ・トランスT57の一次巻線の一端、第2のバランサ・トランスT58の一次巻線の一端、第2のバランサ・トランスT59の一次巻線の一端に接続されている。第2のバランサ・トランスT54の一次巻線の他端は、ランプL31の一端に接続される。また、第2のバランサ・トランスT55の一次巻線の他端は、ランプL32の一端に接続される。さらに、第2のバランサ・トランスT56の一次巻線の他端は、ランプL33の一端に接続される。また第2のバランサ・トランスT57の一次巻線の他端は、ランプL34の一端に接続される。第2のバランサ・トランスT58の一次巻線の他端は、ランプL35の一端に接続される。また、さらに、第2のバランサ・トランスT59の一次巻線の他端は、ランプL36の一端に接続される。
ランプL31の他端及びランプL32の他端は、第1のバランサ・トランスT51の一次巻線の一端に接続され、第1のバランサ・トランスT51の一次巻線の他端は接地されている。ランプL33の他端及びランプL34の他端は、第1のバランサ・トランスT52の一次巻線の一端に接続され、第1のバランサ・トランスT52の一次巻線の他端は接地されている。ランプL35の他端及びランプL36の他端は、第1のバランサ・トランスT53の一次巻線の一端に接続され、第1のバランサ・トランスT53の一次巻線の他端は接地されている。
第1のバランサ・トランスT51乃至T53の二次巻線と、第2のバランサ・トランスT54乃至T59の二次巻線とは、1つの閉ループを構成するように直列に接続されている。この閉ループによって、第1のバランサ・トランスT51乃至T53及び第2のバランサ・トランスT54乃至T59の二次巻線に流れる電流が均一化されるので、各バランサ・トランスの一次巻線に流れる電流も均一化され、結果としてランプL31乃至L36に流れる電流が均一化される。
このように、本実施の形態では交流電源及びメイン・トランスを1つ削除した回路となっている。但し、差動駆動ではないので、第1のバランサ・トランスT51乃至T53や第2のバランサ・トランスT54乃至T59の耐圧を、高くする必要がある。
なお、第1のバランサ・トランスの巻線比については、第1の実施の形態の第1のバランサ・トランスと同様である。また、第1のバランサ・トランスに接続されるランプ数についても、第1の実施の形態と同様である。トランス数の削減効果は、第1の実施の形態と同じである。
[実施の形態5]
上で述べた実施の形態では、ランプの両側に複数のトランスが配置されていたが、さらにコストダウンするため、本実施の形態では、図5に示すようなランプ点灯装置を採用する。
上で述べた実施の形態では、ランプの両側に複数のトランスが配置されていたが、さらにコストダウンするため、本実施の形態では、図5に示すようなランプ点灯装置を採用する。
本発明の第5の実施の形態に係るランプ点灯装置は、図5に示すように、交流電源V41及びV42と、例えば冷陰極線管であるランプL41乃至L45と、メイン・トランスT61及びT68と、第1のバランサ・トランスT62と、第2のバランサ・トランスT63乃至T67とを有する。交流電源V41及びV42とは、逆位相の電圧を出力する。
交流電源V41は、メイン・トランスT61の一次巻線に接続されている。メイン・トランスT61の二次巻線の一端は接地されており、他端は、第1のバランサ・トランスT62の一次巻線の一端に接続されている。第1のバランサ・トランスT62の一次巻線の他端は、ランプL41乃至L45の左側の端子に接続されている。このように、交流電源V41の逆位相の電圧が、ランプL41乃至L45の左側の端子に印加される。
交流電源V42は、メイン・トランスT68の一次巻線に接続されている。メイン・トランスT68の二次巻線の一端は接地されており、他端は、第2のバランサ・トランスT63乃至T67の一次巻線の一端に接続されている。第2のバランサ・トランスT63の一次巻線の他端は、ランプL41の右側の端子に接続されている。また、第2のバランサ・トランスT64の一次巻線の他端は、ランプL42の右側の端子に接続されている。第2のバランサ・トランスT65の一次巻線の他端は、ランプL43の右側の端子に接続されている。さらに、第2のバランサ・トランスT66の一次巻線の他端は、ランプL44の右側の端子に接続されている。第2のバランサ・トランスT67の一次巻線の他端は、ランプL45の右側の端子に接続されている。このように、交流電源V42の逆位相の電圧が、ランプL41乃至L45の右側の端子に印加される。
第1のバランサ・トランスT62の二次巻線と、第2のバランサ・トランスT63乃至T67の二次巻線とは、閉ループを構成するように直列に接続されている。なお、第1のバランサ・トランスT62の二次巻線に励起される電圧と、第2のバランサ・トランスT63乃至T67の二次巻線に励起される電圧とは逆位相なので、第2のバランサ・トランスT63乃至T67の二次巻線は極性が順方向(+−の順番)に接続されるが、第2のバランサ・トランスT63の二次巻線と第1のバランサ・トランスT62の二次巻線との接続及び第2のバランサ・トランスT67の二次巻線と第1のバランサ・トランスT62の二次巻線との接続は極性が逆順(++又は−−の順番)となる。なお、第1のバランサ・トランスT62の二次巻線に流れる電流と、第2のバランサ・トランスT63乃至T67の二次巻線に流れる電流も、逆位相となる。
この閉ループによって、第1のバランサ・トランスT62及び第2のバランサ・トランスT63乃至T67の二次巻線に流れる電流が均一化されるので、各バランサ・トランスの一次巻線に流れる電流も均一化され、結果としてランプL41乃至L45に流れる電流が均一化される。すなわち、ランプの左右で輝度バランスが図られている。
このように、本実施の形態では、ランプL41乃至L45を差動駆動し、ランプL41乃至L45の左側のバランサ・トランスの数を減らして、コスト削減を図っている。
なお、第1のバランサ・トランスの巻線比については、第1の実施の形態の第1のバランサ・トランスと同様に決定される。また、第1のバランサ・トランスに接続されるランプ数についても、第1の実施の形態と同様に決定される。
また、図5で示した回路は、図6に示すように変形することが可能である。図5と図6の違いは、(1)交流電源V42の代わりに、メイン・トランスT68の一次巻線とメイン・トランスT61の一次巻線とを逆極性で接続すると共に交流電源V41の実体となるスイッチング回路10の出力に接続する点、(2)閉ループに電流検出用の抵抗R1を直列に挿入し、当該抵抗R1の一端を接地すると共に他端を制御回路11に接続し、当該制御回路11が電流検出用の抵抗R1で検出された電流変化に基づきスイッチング回路10のスイッチングを制御して、メイン・トランスT61及びT68を介したランプL41乃至L45の駆動電流を均一化する点である。なお、スイッチング回路10は、他の電源とキャパシタ12の一端と接続しており、キャパシタ12の他端は接地されている。
図8のような従来技術では、閉ループが2つ設けられるので、それぞれについて電流を検出して一定化させる必要があるが、本実施の形態のようにすれば、1つの電流検出用の抵抗R1で、ランプL41乃至L45の左右の電流を検出できるようになる。
[実施の形態6]
図7に実施の形態5をさらにコストダウンした場合のランプ点灯装置を示す。
図7に実施の形態5をさらにコストダウンした場合のランプ点灯装置を示す。
本発明の第6の実施の形態に係るランプ点灯装置は、図7に示すように、交流電源V43及びV44と、例えば冷陰極線管であるランプL51乃至L55と、メイン・トランスT74及びT75と、バランサ・トランスT69乃至T73とを有する。交流電源V43及びV44とは、同相の電圧を出力する。
交流電源V43は、メイン・トランスT74の一次巻線に接続されている。メイン・トランスT74の二次巻線の一端は接地されており、他端は、ランプL51乃至L55の左側の端子に接続されている。このように、交流電源V43の同相の電圧が、ランプL51乃至L55の左側の端子に印加される。
交流電源V44は、メイン・トランスT75の一次巻線に接続されている。メイン・トランスT75の二次巻線の一端は接地されており、他端は、バランサ・トランスT69乃至T73の一次巻線の一端に接続されている。バランサ・トランスT69の一次巻線の他端は、ランプL51の右側の端子に接続されている。また、バランサ・トランスT70の一次巻線の他端は、ランプL52の右側の端子に接続されている。バランサ・トランスT71の一次巻線の他端は、ランプL53の右側の端子に接続されている。さらに、バランサ・トランスT72の一次巻線の他端は、ランプL54の右側の端子に接続されている。バランサ・トランスT73の一次巻線の他端は、ランプL55の右側の端子に接続されている。このように、交流電源V44の逆位相の電圧が、ランプL51乃至L55の右側の端子に印加される。
そしてバランサ・トランスT69乃至T73の二次巻線は、閉ループを構成するように直列に接続されている。バランサ・トランスT69乃至T73の二次巻線は極性が順方向(+−の順番)に接続される。
この閉ループによって、バランサ・トランスT69乃至T73の二次巻線に流れる電流が均一化されるので、各バランサ・トランスの一次巻線に流れる電流も均一化され、結果としてランプL51乃至L55の右側に流れる電流が均一化される。但し、ランプL51乃至L55の左側はトランスが省略されているので、コストは削減できるが、輝度ばらつきは大きくなってしまう。
[実施の形態7]
* 実施の形態6を示す図7を見ると、ランプL51乃至L55には全て同じ位相の電流が流れるため、ノイズにより画面への悪影響が出やすい。そこで、本実施の形態では、並んで配置されているランプに互い違いの位相の電流が流れるように、ランプ点灯装置を2系統で構成する。
* 実施の形態6を示す図7を見ると、ランプL51乃至L55には全て同じ位相の電流が流れるため、ノイズにより画面への悪影響が出やすい。そこで、本実施の形態では、並んで配置されているランプに互い違いの位相の電流が流れるように、ランプ点灯装置を2系統で構成する。
本発明の第7の実施の形態に係るランプ点灯装置は、図8に示すように、第1の系統用の交流電源V45及びV46と、第2の系統用の交流電源V47及びV48と、例えば冷陰極線管である第1の系統用のランプL56乃至L58と、第2の系統用のランプL59乃至L61と、第1の系統用のメイン・トランスT76及びT77と、第2の系統用のメイン・トランスT78及びT79と、第1の系統用のバランサ・トランスT80乃至T82と、第2の系統用のバランサ・トランスT83乃至T85とを有する。交流電源V45及びV46とは、同相の電圧を出力する。交流電源V47及びV48とは、同相の電圧を出力する。また、交流電源V45及びV46と、交流電源V47及びV48とは逆相の電圧を出力する。
第1の系統用の交流電源V45は、第1の系統用のメイン・トランスT76の一次巻線に接続されている。第1の系統用のメイン・トランスT76の二次巻線の一端は接地されており、他端は、第1の系統用のランプL56乃至L58の左側の端子に接続されている。このように、第1の系統用の交流電源V45の同相の電圧が、第1の系統用のランプL56乃至L58の左側の端子に印加される。
第1の系統用の交流電源V46は、第1の系統用のメイン・トランスT77の一次巻線に接続されている。第1の系統用のメイン・トランスT77の二次巻線の一端は接地されており、他端は、第1の系統用のバランサ・トランスT80乃至T82の一次巻線の一端に接続されている。第1の系統用のバランサ・トランスT80の一次巻線の他端は、第1の系統用のランプL56の右側の端子に接続されている。また、第1の系統用のバランサ・トランスT81の一次巻線の他端は、ランプL57の右側の端子に接続されている。第1の系統用のバランサ・トランスT82の一次巻線の他端は、第1の系統用のランプL58の右側の端子に接続されている。このように、第1の系統用の交流電源V46の逆位相の電圧が、ランプL56乃至L58の右側の端子に印加される。
第2の系統用の交流電源V47は、第2の系統用のメイン・トランスT78の一次巻線に接続されている。第2の系統用のメイン・トランスT78の二次巻線の一端は接地されており、他端は、第2の系統用のランプL59乃至L61の左側の端子に接続されている。このように、第2の系統用の交流電源V47の同相の電圧が、第2の系統用のランプL59乃至L61の左側の端子に印加される。
第2の系統用の交流電源V48は、第2の系統用のメイン・トランスT79の一次巻線に接続されている。第2の系統用のメイン・トランスT79の二次巻線の一端は接地されており、他端は、第2の系統用のバランサ・トランスT83乃至T85の一次巻線の一端に接続されている。第2の系統用のバランサ・トランスT83の一次巻線の他端は、第2の系統用のランプL59の右側の端子に接続されている。また、第2の系統用のバランサ・トランスT84の一次巻線の他端は、ランプL60の右側の端子に接続されている。第2の系統用のバランサ・トランスT85の一次巻線の他端は、第2の系統用のランプL61の右側の端子に接続されている。このように、第2の系統用の交流電源V48の逆位相の電圧が、ランプL59乃至L61の右側の端子に印加される。
このように第1の系統のランプL56乃至L58と、第2の系統のランプL59乃至L61とは、逆位相の電流が流れることとなる。
そしてバランサ・トランスT80乃至T85の二次巻線は、閉ループを構成するように直列に接続されている。但し、第1の系統用のバランサ・トランスT80乃至T82の二次巻線に励起される電圧と、第2の系統用のバランサ・トランスT83乃至T85の二次巻線に励起される電圧とは逆位相なので、バランサ・トランスT80の二次巻線とバランサ・トランスT83の二次巻線とは極性が逆順(−−の順番)で接続され、バランサ・トランスT83の二次巻線とバランサ・トランスT81の二次巻線とは極性が逆順(++の順番)で接続され、バランサ・トランスT81の二次巻線とバランサ・トランスT84の二次巻線とは極性が逆順(−−の順番)で接続され、バランサ・トランスT84の二次巻線とバランサ・トランスT82の二次巻線とは極性が逆順(++の順番)で接続され、バランサ・トランスT82の二次巻線とバランサ・トランスT85の二次巻線とは極性が逆順(−−の順番)で接続され、バランサ・トランスT85の二次巻線とバランサ・トランスT80の二次巻線とは極性が逆順(++の順番)で接続される。但し、閉ループに流れる電流の向きを揃えるためであるから、バランサ・トランスの一次巻線とランプの接続方法を1つずつ逆になるようにすれば、二次巻線の閉ループをこのような逆順にしなくとも済む。
この閉ループによって、バランサ・トランスT80乃至T85の二次巻線に流れる電流が均一化されるので、各バランサ・トランスの一次巻線に流れる電流も均一化され、結果としてランプL56乃至L61の右側に流れる電流が均一化される。ランプL56乃至L61の左側にバランサ・トランスは設けられていないので、ランプの左側に流れる電流にはばらつきが生じるが、上で述べたように位相が互い違いになるように配置されているので、ランプ駆動波形により発生するノイズをキャンセルすることができ、画面への悪影響を抑えることができるようになる。
[実施の形態8]
* 実施の形態7では、ランプの左側にバランサ・トランスを設けない実施の形態を示したが、本実施の形態では、ランプの左側にもバランサ・トランスを設ける例を示す。
* 実施の形態7では、ランプの左側にバランサ・トランスを設けない実施の形態を示したが、本実施の形態では、ランプの左側にもバランサ・トランスを設ける例を示す。
本発明の第8の実施の形態に係るランプ点灯装置は、図9に示すように、第1の系統用の交流電源V51及びV52と、第2の系統用の交流電源V53及びV54と、例えば冷陰極線管である第1の系統用のランプL62乃至L64と、第2の系統用のランプL65乃至L67と、第1の系統用のメイン・トランスT94及びT95と、第2の系統用のメイン・トランスT96及びT97と、第1の系統用のバランサ・トランスT86乃至T89と、第2の系統用のバランサ・トランスT90乃至T93とを有する。交流電源V51及びV53とは、同相の電圧を出力する。交流電源V52及びV54とは、同相の電圧を出力する。また、交流電源V51及びV53と、交流電源V52及びV54とは逆相の電圧を出力する。
第1の系統用の交流電源V51は、第1の系統用のメイン・トランスT94の一次巻線に接続されている。第1の系統用のメイン・トランスT94の二次巻線の一端は接地されており、他端は、第1の系統用のバランサ・トランスT86の一次巻線の一端に接続されている。第1の系統用のバランサ・トランスT86の一次巻線の他端は、第1の系統用のランプL62乃至L64の左側の端子に接続されている。このように、第1の系統用の交流電源V51の逆相の電圧が、第1の系統用のランプL62乃至L64の左側の端子に印加される。
第1の系統用の交流電源V52は、第1の系統用のメイン・トランスT95の一次巻線に接続されている。第1の系統用のメイン・トランスT95の二次巻線の一端は接地されており、他端は、第1の系統用のバランサ・トランスT87乃至T89の一次巻線の一端に接続されている。第1の系統用のバランサ・トランスT87の一次巻線の他端は、第1の系統用のランプL62の右側の端子に接続されている。また、第1の系統用のバランサ・トランスT88の一次巻線の他端は、ランプL63の右側の端子に接続されている。第1の系統用のバランサ・トランスT89の一次巻線の他端は、第1の系統用のランプL64の右側の端子に接続されている。このように、第1の系統用の交流電源V52の逆位相の電圧が、ランプL62乃至L64の右側の端子に印加される。
第2の系統用の交流電源V53は、第2の系統用のメイン・トランスT96の一次巻線に接続されている。第2の系統用のメイン・トランスT96の二次巻線の一端は接地されており、他端は、第2の系統用のバランサ・トランスT90の一次巻線の一端に接続されている。第2の系統用のバランサ・トランスT90の一次巻線の他端は、第2の系統用のランプL65乃至L67の左側の端子に接続されている。このように、第2の系統用の交流電源V53の逆相の電圧が、第2の系統用のランプL65乃至L67の左側の端子に印加される。
第2の系統用の交流電源V54は、第2の系統用のメイン・トランスT97の一次巻線に接続されている。第2の系統用のメイン・トランスT97の二次巻線の一端は接地されており、他端は、第2の系統用のバランサ・トランスT91乃至T93の一次巻線の一端に接続されている。第2の系統用のバランサ・トランスT91の一次巻線の他端は、第2の系統用のランプL65の右側の端子に接続されている。また、第2の系統用のバランサ・トランスT92の一次巻線の他端は、ランプL66の右側の端子に接続されている。第2の系統用のバランサ・トランスT93の一次巻線の他端は、第2の系統用のランプL67の右側の端子に接続されている。このように、第2の系統用の交流電源V54の逆位相の電圧が、ランプL65乃至L67の右側の端子に印加される。
このように第1の系統のランプL62乃至L64と、第2の系統のランプL65乃至L67とは、逆位相の電流が流れることとなる。
そしてバランサ・トランスT86乃至T93の二次巻線は、閉ループを構成するように直列に接続されている。但し、第1の系統用のバランサ・トランスT86乃至T89の二次巻線に励起される電圧と、第2の系統用のバランサ・トランスT90乃至T93の二次巻線に励起される電圧とは逆位相なので、バランサ・トランスT86の二次巻線とバランサ・トランスT90の二次巻線とは極性が逆順(−−の順番)で接続され、バランサ・トランスT90の二次巻線とバランサ・トランスT93の二次巻線とは極性が逆順(++の順番)で接続され、バランサ・トランスT93の二次巻線とバランサ・トランスT89の二次巻線とは極性が逆順(−−の順番)で接続され、バランサ・トランスT89の二次巻線とバランサ・トランスT92の二次巻線とは極性が逆順(++の順番)で接続され、バランサ・トランスT92の二次巻線とバランサ・トランスT88の二次巻線とは極性が逆順(−−の順番)で接続され、バランサ・トランスT88の二次巻線とバランサ・トランスT91の二次巻線とは極性が逆順(++の順番)で接続され、バランサ・トランスT91の二次巻線とバランサ・トランスT87の二次巻線とは極性が逆順(−−の順番)で接続され、バランサ・トランスT87の二次巻線とバランサ・トランスT86の二次巻線とは極性が逆順(++の順番)で接続される。
この閉ループによって、バランサ・トランスT86乃至T93の二次巻線に流れる電流が均一化されるので、各バランサ・トランスの一次巻線に流れる電流も均一化され、結果としてランプL62乃至L67に流れる電流が均一化される。すなわち、輝度ばらつきを抑えることができるようになる。ランプの両端にバランサ・トランスが配置されているので、実施の形態7よりも輝度バランスがよい。但し、バランサ・トランスT86及びT90巻線比については、第1の実施の形態の第1のバランサ・トランスと同様に決定される。また、第1のバランサ・トランスに接続されるランプ数についても、第1の実施の形態と同様に決定される。
以上本発明の実施の形態を述べたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ランプの本数は5又は6に限定されるものではなく、それら以外についても適用可能である。その際には、N本のランプを駆動する第1のバランサ・トランスの配置を左右交互にするだけでなく、このN本のランプが連続しないように第2のバランサ・トランスを間に挟むようにすれば、より輝度のばらつきを抑えることができるようになる。但し、第2のバランサ・トランスの数が増加すれば、コスト削減の効果が少なくなるため、輝度バランス(電流バランス)とコスト削減のバランスを考慮しつつ、全体構成を決定すればよい。
また、第1及び第2の実施の形態においては、閉ループをランプの左右に接続されているバランサ・トランスの全ての二次巻線を繋ぐようにしていたが、従来技術のように左右で閉ループ分けるようにしても良い。さらに、第1の実施の形態において、ランプの右側に接続されたバランサ・トランスT6乃至T11、メイン・トランスT2及び交流電源V2を用いずに、接地するようにしても良い。
さらに、交流電源については、ランプを駆動する交流の電源であって、場合によってはメイン・トランスを含む部分を交流電源と呼ぶ場合もある。
V1,V2,V11,V12,V21,V31,V41,V42,V43,V44,V45,V46,V47,V48,V51,V52,V53,V54 交流電源
T1,T2,T31,T32,T33,T34,T61,T68,T74,T75,T76,T77,T78,T79,T94,T95,T96,T97 メイン・トランス
T3乃至T5,T29及びT30,T41乃至T43,T51乃至T53,T62 第1のバランサ・トランス
T6乃至T11,T21乃至T28,T44乃至T49,T54乃至T59,T63乃至T67 第2のバランサ・トランス
T69乃至T73,T80乃至T85,T86乃至T93 バランサ・トランス
L1乃至L6,L11乃至L16,L21乃至L26,L31乃至L36,L41乃至L45,L51乃至L55,L56乃至L61,L62乃至L67 ランプ
10 スイッチング回路
11 制御回路
12 キャパシタ
R1 電流検出用抵抗
T1,T2,T31,T32,T33,T34,T61,T68,T74,T75,T76,T77,T78,T79,T94,T95,T96,T97 メイン・トランス
T3乃至T5,T29及びT30,T41乃至T43,T51乃至T53,T62 第1のバランサ・トランス
T6乃至T11,T21乃至T28,T44乃至T49,T54乃至T59,T63乃至T67 第2のバランサ・トランス
T69乃至T73,T80乃至T85,T86乃至T93 バランサ・トランス
L1乃至L6,L11乃至L16,L21乃至L26,L31乃至L36,L41乃至L45,L51乃至L55,L56乃至L61,L62乃至L67 ランプ
10 スイッチング回路
11 制御回路
12 キャパシタ
R1 電流検出用抵抗
Claims (9)
- 複数のランプを並列駆動するランプ点灯装置であって、
第1のランプ及び第2のランプを含む複数のランプに接続され、当該ランプ間の電流量を調整する複数のバランサ・トランスと、
前記複数のランプの少なくとも片方の端子に前記バランサ・トランスを介して接続する交流電源と、
を有し、
前記バランサ・トランスは一次巻線及び二次巻線を有し、
前記第1のランプ及び前記第2のランプの第1の端子は、それぞれ別の前記バランサ・トランスの一次巻線に接続され、
前記第1のランプ及び前記第2のランプの第2の端子は、共通の前記バランサ・トランスの一次巻線に接続され、
少なくとも2つの前記バランサ・トランスの二次巻線は、直列に接続されている
ことを特徴とするランプ点灯装置。 - 前記交流電源が、前記第1のランプ及び前記第2のランプの前記第1の端子に接続される前記バランサ・トランスの一次巻線の他端に接続され、
前記第1のランプ及び前記第2のランプの前記第2の端子に接続される前記バランサ・トランスの一次巻線の他端が接地されている
請求項1記載のランプ点灯装置。 - 前記交流電源が、前記第1のランプ及び前記第2のランプの前記第2の端子に接続される前記バランサ・トランスの一次巻線の他端に接続され、
前記第1のランプ及び前記第2のランプの前記第1の端子に接続される前記バランサ・トランスの一次巻線の他端が接地されている
請求項1記載のランプ点灯装置。 - 第1のランプ及び第2のランプに接続され、当該ランプ間の電流量を調整するバランサ・トランスと、
前記第1及び第2のランプの少なくとも片方の端子に前記バランサ・トランスを介して接続する交流電源と、
を有し、
前記バランサ・トランスは一次巻線及び二次巻線を有し、
前記第1のランプ及び前記第2のランプの一端は、共通の前記バランサ・トランスの一次巻線に接続され、
前記第1のランプ及び前記第2のランプの他端は、独立に電流が流れるように配線され、
前記第1のランプ及び前記第2のランプの組が複数存在しており、前記バランサ・トランスの二次巻線が閉ループを構成するように接続される
ランプ点灯装置。 - 複数のランプを並列且つ差動駆動するランプ点灯装置であって、
第1のランプ及び第2のランプを含む前記複数のランプに接続され、当該ランプ間の電流量を調整する複数のバランサ・トランスを有し、
前記バランサ・トランスは、一次巻線及び二次巻線を有し、
前記第1のランプ及び前記第2のランプの第1の端子は、それぞれ別の前記バランサ・トランスの一次巻線の第1の端子に接続され、
前記第1のランプ及び前記第2のランプの第2の端子は、共通の前記バランサ・トランスの一次巻線の第1の端子に接続され、
前記第1のランプ及び前記第2のランプの前記第1の端子に接続される前記バランサ・トランスの一次巻線の第2の端子には、第1の位相の電流が供給され、
前記第1のランプ及び前記第2のランプの前記第2の端子に接続される前記バランサ・トランスの一次巻線の第2の端子には、前記第1の位相とは逆位相の電流が供給され、
少なくとも2つの前記バランサ・トランスの二次巻線は直列に接続されている
ことを特徴とするランプ点灯装置。 - 複数のランプを並列且つ差動駆動するランプ点灯装置であって、
第1乃至第4のランプを含む前記複数のランプに接続され、当該ランプ間の電流量を調整する複数のバランサ・トランスと、
前記複数のランプの両方の端子に前記バランサ・トランスを介して接続する交流電源と、
を有し、
前記バランサ・トランスは、一次巻線及び二次巻線を有し、
前記第1のランプ及び前記第2のランプの第1の端子は、それぞれ別の前記バランサ・トランスの一次巻線に接続され、
前記第1のランプ及び前記第2のランプの第2の端子は、共通の前記バランサ・トランスの一次巻線に接続され、
前記第3のランプ及び前記第4のランプの第1の端子は、それぞれ別の前記バランサ・トランスの一次巻線に接続され、
前記第3のランプ及び前記第4のランプの第2の端子は、共通の前記バランサ・トランスの一次巻線に接続され、
少なくとも2つの前記バランサ・トランスの2次巻線は直列に接続されており、
前記第1のランプ及び前記第2のランプの前記第1の端子は、それぞれ同じ方向を向くように配置され、
前記第3のランプ及び前記第4のランプの前記第2の端子は、それぞれ同じ方向を向くように配置され、
前記第1のランプ及び前記第2のランプの前記第1の端子と、前記第3のランプ及び前記第4のランプの前記第1の端子とが、逆向きになるように配置されている
ことを特徴とするランプ点灯装置。 - 並列に配置された前記複数のランプのうち、両端に配置される2つのランプの両端子には、それぞれ別の前記バランサ・トランスの一次巻線が接続される
ことを特徴とする請求項1、5及び6のうちいずれか1つ記載のランプ点灯装置。 - 複数のランプを並列且つ差動駆動するランプ点灯装置であって、
第1のランプ及び第2のランプを含む前記複数のランプに接続され、当該ランプ間の電流量を調整する複数のバランサ・トランスを有し、
前記バランサ・トランスは、一次巻線及び二次巻線を有し、
前記第1のランプ及び前記第2のランプの第1の端子は、それぞれ別の前記バランサ・トランスの一次巻線の第1の端子に接続され、
前記第1のランプ及び前記第2のランプの第2の端子は、共通の前記バランサ・トランスの一次巻線の第1の端子に接続され、
前記第1のランプ及び前記第2のランプの前記第1の端子に接続される前記バランサ・トランスの一次巻線の第2の端子には、第1の位相の電流が供給され、
前記第1のランプ及び前記第2のランプの前記第2の端子に接続される前記バランサ・トランスの一次巻線の第2の端子には、前記第1の位相とは逆位相の電流が供給され、
前記バランサ・トランスの二次巻線は閉ループで接続されている
ことを特徴とするランプ点灯装置。 - 前記閉ループに電流検出用抵抗を含み、
前記電流検出用抵抗からの信号に基づき前記ランプ点灯装置に接続される交流電源を制御する制御回路
をさらに有する請求項8記載のランプ点灯装置。
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