JP2007276203A - 積層成形品の成形方法並びに成形金型 - Google Patents

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慎也 橋本
Masahiko Hara
正彦 原
Kazuto Hiroki
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Abstract

【課題】インサートインジェクション工法による積層成形品の成形方法並びに成形金型であって、成形後に同一金型で表皮の端末処理を行なうタイプのもので、成形後の製品の取り出し時に端材表皮の取り出しを同時に行なうことで取り出し作業性を高める。
【解決手段】成形金型20は、キャビティ型30、コア型40、スライドコア50とから構成され、スライドコア50とコア型40との間のシャー作用により表皮12の端末カット処理を行なうとともに、コア型40、スライドコア50のいずれか一方側に繋ぎ片形成用溝部45を形成しておくことにより、端材表皮12Aを製品と一体化することで生産性を高める。
【選択図】図3

Description

この発明は、インサートインジェクション工法を使用した積層成形品の成形方法並びに成形金型に係り、特に、端材表皮の回収作業を手際良く行なえるようにした積層成形品の成形方法並びに成形金型に関する。
通常、車両の室内面には各種内装部品が装着されている。例えば、ピラーパネルの室内面側に装着されるピラーガーニッシュ1としては、図13に示すように、湾曲形状に成形された樹脂芯材2の表面に感触並びに表面外観の良好な表皮3を積層一体化した積層成形品が多用されている。
上記ピラーガーニッシュ1を成形する従来の成形方法について図14を基に説明する。まず、使用する成形金型4は、キャビティ型5とコア型6とから構成され、キャビティ型5が可動側であり、図示しないシリンダ等により所定ストローク可動するとともに、固定側のコア型6にはマニホールド6a、ゲート6bを通じて樹脂芯材2の素材となる溶融樹脂Mがこれら樹脂通路を経てコア型6の型面の所定位置に供給される。そして、キャビティ型5とコア型6とが型開き状態にある時、キャビティ型5の内面に表皮3を積層する。その後、キャビティ型5とコア型6とが型締めされ、マニホールド6a、ゲート6bを通じて溶融樹脂Mがキャビティ型5とコア型6との間の製品キャビティ内に射出充填されることで、樹脂芯材2が湾曲形状に成形されるとともに、樹脂芯材2の表面側に表皮3が積層一体化される。そして、成形が完了すれば、型開き操作してピラーガーニッシュ1を脱型し、次いで、表皮3をカット処理した後、巻き込み操作して図13に示すピラーガーニッシュ1の成形が完了する。
また、最近では、表皮3のカット工程、表皮3の巻き込み工程等の表皮3の端末処理工程を簡素化するために、図15に示すように、製品キャビティCの外周に沿うキャビティ型5の下面にスライドコア7を進退動作可能に配置し、このスライドコア7のセットピンに表皮3の周縁端末を突き刺し保持して、図15(a)に示すように、表皮3のセットを行なっている。そして、図15(b)に示すように、キャビティ型5とコア型6との型締め後、図15(c)に示すように、スライドコア7がスライド動作して、表皮3をスライドコア7とコア型6との間のシャー作用によりカット処理することで、成形工程と連続して表皮3の端末処理工程を同一の成形金型4を使用して行なうことも従来から実施されている(例えば、特許文献1参照。)。尚、カット処理された表皮3は、図15中において、コア型6の斜面部6cとスライドコア7の斜面部7aとの間で挟持されることにより、製品キャビティC内に引き込まれることがない。
特開平1−195011号公報
このように、樹脂芯材2の表面に表皮3を積層してなる積層成形品の成形方法として、成形工程と連続して表皮3の端末処理を行なう従来のインサートインジェクション工法では、スライドコア7がコア型6内に入り込み、スライドコア7とコア型6との間のシャー作用で表皮3をカット処理し、表皮3をカット処理した後は、スライドコア7とコア型6との間で表皮3を挟み込み、製品キャビティ内部への表皮3の引き込まれを防止する構成が採用されているが、ピラーガーニッシュ1を成形金型4から取り出すには、ピラーガーニッシュ1と端材表皮3aの双方を取り出す2工程の取り出し作業が必要となり、生産性を低下させる要因となっている。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、インサートインジェクション工法を利用して、樹脂芯材と表皮の積層成形品を成形する成形方法及び成形金型において、製品の取り出し作業が手際良く行なえ、生産性を高めることができる積層成形品の成形方法並びに成形金型を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、可動側のキャビティ型と固定側のコア型と、両金型間に形成される製品キャビティの外周に沿うキャビティ型下面に配置されるスライドコアとからなる成形金型を使用して樹脂芯材を所要形状に成形するとともに、この樹脂芯材の表面に表皮を積層一体化してなる積層成形品の成形方法において、前記成形金型の型開き時、表皮の周縁端末をスライドコアの下面に保持させて表皮をセットした後、キャビティ型とコア型を型締めして、両金型間に形成される製品キャビティ内に樹脂芯材の素材である溶融樹脂を射出充填することにより、樹脂芯材を所要形状に成形するとともに、この樹脂芯材の表面側に表皮を積層一体化する際、溶融樹脂の射出充填前、あるいは溶融樹脂の射出充填後のいずれかのタイミングでスライドコアを金型の中央側に向けて前進動作させて、カットラインに沿ってスライドコアとコア型との間のシャー構造で表皮をカット処理するとともに、このカット処理時においてコア型、スライドコアのいずれか一方側に繋ぎ片形成用溝部が形成されていることにより、積層成形品側表皮と、端材表皮との分断を回避したことを特徴とする。
更に、本発明方法に使用する成形金型は、表皮のインサートインジェクション工法に使用する成形金型であって、この成形金型は、可動側のキャビティ型と固定側のコア型と製品キャビティの外周に沿ってキャビティ型の下面に配置され、金型の中央側に向けて進退動作可能となるスライドコアとから構成され、スライドコアの進退動作により表皮のカット処理を行なうとともに、コア型、スライドコアのいずれかに繋ぎ片形成用溝部が形成されていることを特徴とする。
ここで、積層成形品の用途としては、フロントピラーガーニッシュ、センターピラーガーニッシュ、リヤピラーガーニッシュ等、各種ピラーガーニッシュ、ラゲージサイドトリム、リヤサイドトリム、ドアトリム等がある。そして、所望の曲面形状に成形された樹脂芯材と、樹脂芯材の表面に貼付される表皮とを備えた積層成形品全般に適用することができる。樹脂芯材の素材としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等がある。また、表皮の素材としては、トリコット、ジャージ、モケット等のクロス、不織布、熱可塑性樹脂シートが使用でき、布地シートや樹脂シートの裏面に補強のために不織布をラミネートするのが好ましい。
更に、成形金型は、可動側のキャビティ型と固定側のコア型及び製品キャビティの外周に沿ってキャビティ型の型面に配設されるスライドコアとから構成されており、特に、スライドコアのセットピンに表皮の周縁端末を保持させることで、スライドコアを表皮のセット工程に利用するとともに、スライドコアを金型中央側に前進させて表皮のトリムカット処理を行なう。すなわち、スライドコアとコア型との間のシャー作用により、表皮のカット処理を行なう。この時、コア型、あるいはスライドコアのいずれか一方側に繋ぎ片形成用溝部が形成されていることにより、端材表皮は積層成形品と分断されることがない。
以上の構成から明らかなように、キャビティ型とコア型とを型締めした後、製品キャビティ内に溶融樹脂を射出充填して、所望の曲面形状に樹脂芯材を成形するとともに、予め製品キャビティ内にセットされている表皮と一体化して積層成形品を成形することができる。更に、溶融樹脂の射出充填前、あるいは溶融樹脂の射出充填後のいずれかのタイミングでスライドコアを内側に向かって前進動作させて、スライドコアとコア型との間のシャー作用により表皮のカット処理を行なうが、この時、コア型、あるいはスライドコアのいずれか一方側に繋ぎ片形成用溝部が形成されていることで、本体側の表皮と端材表皮とが切断されることがないため、型開き後、成形された積層成形品を取り出せば、同時に端材も回収されることから、取り出し作業が一工程で済む。
次いで、本発明に係る成形金型の好ましい実施の形態においては、前記コア型との間でシャー構造を達成するスライドコアのコーナー部には、鋸刃構造が採用されていることを特徴とする。そして、この実施の形態によれば、スライドコアのコーナー部が鋸刃形状に設定されているため、表皮をカット処理する際、手際良くカット処理を行なえる。例えば、毛足の長いトリコットクロス等の場合には、カット処理部に糸残り等が発生する傾向にあり、また、糸の密度の高いクロスの場合、カット面の面圧が高く、後工程で引っ張ってカット処理する必要がある等の欠点があったが、この実施の形態のように、スライドコアのコーナー部を鋸刃形状に設定すれば、あらゆる種類のクロスのカットが可能になり、また、低圧で押し切れるため、スライドコアの省力化に貢献でき、かつカット部分の見栄えも良好なものとなる。
以上説明した通り、本発明に係る積層成形品の成形方法並びに成形金型によれば、クロス等の表皮をキャビティ型にセットしておき、型締め後、製品キャビティ内に溶融樹脂を射出充填して、樹脂芯材を所望の曲面形状に成形するとともに、その表面側に表皮を積層一体化して、積層成形品を成形することができる。そして、その際、スライドコアを内側に向けて前進させ、スライドコアとコア型との間のシャー作用により、表皮の端材をカット処理する。更に、コア型、あるいはスライドコアのいずれか一方側に繋ぎ片形成用溝部が形成されているため、端材表皮は、本体側の表皮と繋ぎ片を介して接合しているので、積層成形品を取り出せば、端材表皮の回収も同時に行なうことができ、取り出し作業における作業性を向上させることができるという効果を有する。
以下、本発明に係る積層成形品の成形方法並びに成形金型の最良の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。尚、念のため付言すれば、本発明の要旨は特許請求の範囲に記載した通りであり、以下に説明する実施例の内容は、本発明の一例を単に示すものに過ぎない。
図1乃至図12は本発明の一実施例を示すもので、図1は本発明に係る積層成形品の構成を示す断面図、図2は本発明に係る積層成形品の成形金型の全体構成を示す説明図、図3,図4は同成形金型における要部を示す断面図並びに斜視図、図5乃至図8は本発明方法の各工程説明図、図9は本発明方法により成形された積層成形品を成形金型から取り出した状態を示す説明図、図10乃至図12は本発明に係る成形金型の変形例を示すもので、図10は成形金型の要部を示す断面図、図11はスライドコアの鋸刃形状を示す説明図、図12は更にその変形例を示す説明図である。
図1において、積層成形品であるピラーガーニッシュ10は、図示しない車両のピラーパネルの室内面側にクリップ等の固着手段を介して取り付けられるもので、クリップ座や補強リブ等の細かな形状等を省略したピラーガーニッシュ10の概略構成が示されている。このピラーガーニッシュ10は、保形性並びにピラーパネル(図示せず)への取付剛性を備えた樹脂芯材11の表面に表皮12を積層一体化して構成されている。上記樹脂芯材11は、後述するインサートインジェクション工法により所望の湾曲形状に成形されている。この樹脂芯材11の素材としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等がある。更に、表皮12としては、トリコット、ジャージ、モケット等のクロス、あるいはポリエステル繊維不織布、PP繊維不織布、ポリエステル・PP混紡不織布等の不織布、又はTPO(サーモプラスチックオレフィン)シート、PVCシート等の合成樹脂シートを使用することができる。本実施例では、毛足の長いトリコットクロスが使用されており、トリコットクロスの裏面に補強用の不織布がバッキング処理されていても良い。
次に、上記ピラーガーニッシュ10を成形する成形金型20の構成について、図2乃至図4を基に説明する。この成形金型20は、可動側であるキャビティ型30と、固定側であるコア型40と、表皮12のセット工程及び表皮12の端末処理工程で有効に機能するように、キャビティ型30の周縁に配設されているスライドコア50とから大略構成されている。
更に詳しくは、キャビティ型30は、昇降シリンダ31の駆動により所定ストローク上下動可能であるとともに、コア型40は、図示しない射出機から供給される溶融樹脂の樹脂通路としてマニホールド41、ゲート42が設けられており、コア型40の型面に溶融樹脂Mが供給される。また、成形されたピラーガーニッシュ10を上方に突き上げるために、エジェクタ機構として、エジェクタプレート43、エジェクタピン44が設けられている。
そして、本発明に係る成形金型20においては、キャビティ型30とコア型40との間に画成される製品キャビティCの外周に沿ってキャビティ型30の下面にスライドコア50が設けられている。このスライドコア50は、キャビティ型30に取り付けられたシリンダ51により、図3中矢印方向に進退動作可能に支持されており、このシリンダ51は、ブラケット52を介してキャビティ型30に固定されており、このスライドコア50の下面には、表皮12の周縁端末をセットするためのセットピン53が設けられている。また、スライドコア50とコア型40との間には、表皮12のカット処理が行なえるようにシャー構造が採用されている。すなわち、図3,図4に示すように、スライドコア50の前面上縁のコーナー部54とコア型40の対応コーナー部40aとの間のクリアランス調整により、表皮12のトリムカット処理が行なわれる。更に、表皮12のカット加工時において、端材表皮(図8,図9中符号12Aで示す)の回収作業を簡素化するために、コア型40には、端材表皮12Aと成形品とを一体化するための繋ぎ片形成用溝部45が設けられている。この繋ぎ片形成用溝部45は、幅1mm程度に設定されている。尚、この実施例では、スライドコア50の前面上縁のコーナー部54と対応するコア型40のコーナー部40aに加えて、スライドコア50の前面下縁のコーナー部55と対応するコア型40のコーナー部40bについても、繋ぎ片形成用溝部45を設定したが、少なくともスライドコア50の前面上縁のコーナー部54に対応するコア型40のコーナー部40aに繋ぎ片形成用溝部45が設定されていれば良い。
次いで、図5乃至図9に基づいて、本発明方法の各工程について詳細に説明する。まず、表皮12を成形金型20にセットするが、図5に示すように、キャビティ型30が最上方位置にある時、スライドコア50の下面のセットピン53に表皮12の周縁部分を突き刺すことで表皮12のセット作業を完了させる。その後、キャビティ型30は昇降シリンダ31が駆動して、所定ストローク下降し、図6に示すように、キャビティ型30とコア型40とが型締めされる。そして、型締めが完了すれば、スライドコア50がシリンダ51の伸長作用により、図6中矢印方向に前進し、製品キャビティCの外周に沿ってシールし、その後、図7に示すように、製品キャビティC内に溶融樹脂Mが射出充填される。
そして、所定時間の冷却工程を経て溶融樹脂Mが硬化し、樹脂芯材11が成形される。更に、図8に示すように、スライドコア50がシリンダ51の伸長作用により内側に食い込み、トリムカットラインに沿って表皮12のカット処理を行なう。すなわち、スライドコア50における前面上縁のコーナー部54とコア型40のコーナー部40aとの間のシャー構造により表皮12がカット処理される。尚、表皮12の材質や厚み、あるいはスライドコア50の動作速度等により、スライドコア50の前面下縁のコーナー部55とコア型40のコーナー部40bとの間で表皮12がカットされることもある。このスライドコア50の前進動作時、スライドコア50の上縁のコーナー部54におけるカット加工に加えて、スライドコア50の下縁のコーナー部55におけるカット加工がなされても、それぞれコア型40の上下側に繋ぎ片形成用溝部45が形成されているため、ピラーガーニッシュ10側表皮12と端材表皮12Aとは繋ぎ片13を介して連結しており、表皮12の端材表皮12Aは型内に残ることがなく、ピラーガーニッシュ10を取り出す際に同時に端材表皮12Aも取り出すことができる。
尚、上述実施例では、溶融樹脂Mを製品キャビティC内に射出充填して樹脂芯材11を成形した後、スライドコア50をスライドさせて表皮12のカット処理を行なったが、表皮のカット処理を先に行なった後に溶融樹脂Mを射出充填するようにしても良い。また、カット処理された表皮12は、カットラインよりやや内側において、コア型40の斜面部40cとスライドコア50の斜面部54aとの間で確実に挟持されているため、製品キャビティC内に引き込まれることがない。
次いで、図10乃至図12は本発明の変形例を示すもので、図10に示すように、この変形例においてはスライドコア50の前面上縁のコーナー部54に鋸刃56が設定されている。図11(a)は上面概略図、(b)は全体概略図をそれぞれ示している。表皮12の素材として、糸の密度が高いトリコットクロス等を使用しても、糸残りや切れ不足等の不具合が生じることがなく、しかも、シリンダ51からのシリンダ圧を低く設定しても、精度良く表皮12のカット処理を行なうことができる。すなわち、スライドコア50の前面に上縁のコーナー部54として、鋸刃56を採用することで、糸の密度の高いクロスから密度の低いクロスまでカット可能となり、材料の選定自由度が飛躍的に向上するとともに、低圧で押し切れるため、スライドコア50に多大な負荷を必要としないことから、メンテナンス期間も長くなりメンテナンス費用も低減することができる。更に、仕上げ工程が不要となり、各端末部の見栄えも良好になるという利点がある。
次いで、図12(a)に示すように、鋸刃56の形状として、頂点を角形状からR刃56A形状にすれば、コシのある表皮12をカット処理する際に有効である。また、図12(b)に示すように、ピッチを大きく設定した鋸刃56B形状を採用することにより、型費を低減することもできる。
また、上記実施例は、表皮12を成形金型20にセットし、キャビティ型30とコア型40とを型締めした後、溶融樹脂Mを製品キャビティC内に射出充填してなるインサートインジェクション工法を採用したが、キャビティ型30とコア型40とを型締めする前段階で溶融樹脂Mの射出を開始し、キャビティ型30からのプレス圧で溶融樹脂Mを製品キャビティC内に行き渡らせるようにしても良い。
本発明に係る実施例においては、コア型40に繋ぎ片形成用溝部45を設定したが、スライドコア50側に繋ぎ片形成用溝部を設定することができる。また、本発明方法並びに成形金型20をピラーガーニッシュ10の成形に適用したが、適用対象としては、樹脂芯材11の表面に表皮12を積層するインサートインジェクション工法を使用して成形するものであれば、リヤサイドトリム、ラゲージサイドトリム、ドアトリム、ルーフトリム、リヤパーセルシェルフ等、内装部品に好適な積層成形品全般に適用することができる。
本発明方法により成形したピラーガーニッシュを示す概略断面図である。 本発明に係る積層成形品の成形金型の全体構成を示す説明図である。 図2に示す成形金型における要部を示す断面図である。 図2に示す成形金型における要部を示す斜視図である。 図2に示す成形金型を使用してピラーガーニッシュを成形する積層成形品の成形方法における表皮のセット工程を示す説明図である。 図2に示す成形金型を使用する積層成形品の成形方法における成形金型の型締め工程を示す説明図である。 図2に示す成形金型を使用する積層成形品の成形方法における溶融樹脂の供給工程を示す説明図である。 図2に示す成形金型を使用する積層成形品の成形方法における表皮の端末処理工程を示す説明図である。 本発明方法により成形された積層成形品を成形金型から取り出した状態を示す説明図である。 本発明に係る成形金型の変形例の要部を示す説明図である。 図10に示す成形金型におけるスライドコアの(a)上面略図、(b)全体略図である。 図10に示すスライドコアの鋸刃の変形例を示す説明図である。 従来のピラーガーニッシュの構成を示す断面図である。 従来のピラーガーニッシュの成形工程を示す説明図である。 従来のピラーガーニッシュの端末処理工程を含む成形工程を示す説明図である。
符号の説明
10 ピラーガーニッシュ(積層成形品)
11 樹脂芯材
12 表皮
12A 端材表皮
13 繋ぎ片
20 成形金型
30 キャビティ型(可動側)
31 昇降シリンダ
40 コア型(固定側)
41 マニホールド
42 ゲート
43 エジェクタプレート
44 エジェクタピン
45 繋ぎ片形成用溝部
50 スライドコア
51 シリンダ
52 ブラケット
53 セットピン
54,55 コーナー部
56 鋸刃
C 製品キャビティ
M 溶融樹脂

Claims (3)

  1. 可動側のキャビティ型(30)と固定側のコア型(40)と、両金型(30,40)間に形成される製品キャビティ(C)の外周に沿うキャビティ型(30)下面に配置されるスライドコア(50)とからなる成形金型(20)を使用して樹脂芯材(11)を所要形状に成形するとともに、この樹脂芯材(11)の表面に表皮(12)を積層一体化してなる積層成形品(10)の成形方法において、
    前記成形金型(20)の型開き時、表皮(12)の周縁端末をスライドコア(50)の下面に保持させて表皮(12)をセットした後、キャビティ型(30)とコア型(40)を型締めして、両金型(30,40)間に形成される製品キャビティ(C)内に樹脂芯材(11)の素材である溶融樹脂(M)を射出充填することにより、樹脂芯材(11)を所要形状に成形するとともに、この樹脂芯材(11)の表面側に表皮(12)を積層一体化する際、溶融樹脂(M)の射出充填前、あるいは溶融樹脂(M)の射出充填後のいずれかのタイミングでスライドコア(50)を金型の中央側に向けて前進動作させて、カットラインに沿ってスライドコア(50)とコア型(40)との間のシャー構造で表皮(12)をカット処理するとともに、このカット処理時においてコア型(40)、スライドコア(50)のいずれか一方側に繋ぎ片形成用溝部(45)が形成されていることにより、積層成形品(10)側表皮(12)と、端材表皮(12A)との分断を回避したことを特徴とする積層成形品の成形方法。
  2. 表皮のインサートインジェクション工法に使用する成形金型(20)であって、この成形金型(20)は、可動側のキャビティ型(30)と固定側のコア型(40)と製品キャビティ(C)の外周に沿ってキャビティ型(30)の下面に配置され、金型の中央側に向けて進退動作可能となるスライドコア(50)とから構成され、スライドコア(50)の進退動作により表皮(12)のカット処理を行なうとともに、コア型(40)、スライドコア(50)のいずれかに繋ぎ片形成用溝部(45)が形成されていることを特徴とする積層成形品の成形金型。
  3. 前記コア型(40)との間でシャー構造を達成するスライドコア(50)のコーナー部(54)には、鋸刃(56)構造が採用されていることを特徴とする請求項2に記載の積層成形品の成形金型。
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