JP2007275202A - 治療用アンテナプローブとその使用方法及び電磁治療システム - Google Patents

治療用アンテナプローブとその使用方法及び電磁治療システム Download PDF

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Abstract


【課題】 プローブの表面温度と、その周囲の温度との温度差を小さく抑えることのできるような、治療用アンテナプローブを提供することである。
【解決手段】
中心導体2と、中心導体2の外周に形成された円筒形状の絶縁誘電体3と、絶縁誘電体3の外周に形成された円筒形状の外部導体4であってその一部から構成されており中心導体2に電気的に接続された第1電極8と、第1電極8から電気的に隔絶された他の外部導体4から構成される第2電極9と、第1電極8と第2電極9が収められたサファイヤから成る鞘1と、からなる治療用アンテナプローブである。
【選択図】 図8

Description

本発明は、腫瘍等の治療法に用いることのできる治療用アンテナプローブとその使用方法、及びこれを用いた電磁治療システムに関する。
癌をはじめとした各種腫瘍疾患の外科手術治療において、術後回復が速いといった利点から、電磁手術器を用いた局所治療法が広く用いられている。係る電磁手術器では、治療電極を有するプローブを患者又は患獣の生体内の病変組織に挿入し、当該治療電極から電磁波を誘導又は放射する。この電磁波によって、病変組織に対して誘電加熱やマイクロ波吸収を起こさせて、治療を行うものである。
電磁手術器の具体的な原理と作用は、以下の2種がある;
1) 病変組織に対して誘電加熱を行う場合は、体外部から熱を加えずに、治療電極を病変組織に挿入する。そして、その治療電極から電磁誘導電流を病変組織に流して、その生体組織を加熱凝固させる。(当該方法は、RFA(ラジオ波焼灼療法)とも呼ばれる。)
2) 病変組織に対してマイクロ波吸収をさせる場合は、体外部から熱を加えずに、治療電極を病変組織に挿入する。そして、水における電磁波吸収の高いマイクロ波を治療電極より放射し、水分を含んだ病変組織を蛋白分解温度に加温し、その生体組織を死滅させる。そのようなマイクロ波の周波数としては945MHz又は2.45GHzが用いられている。当該方法は、温熱治療又はマイクロウェーブ凝固療法とも呼ばれる。
上記電磁手術器に係る製品として、マイクロターゼ(登録商標)が知られている(非特許文献1)。これは、上記1)及び2)に示す方法に用いられる。マイクロターゼ(登録商標)のプローブが有する治療電極は、同軸ケーブルに似た同軸構造体であって、具体的には、中心導体2と、その中心導体2の外周に形成された円筒形状の絶縁誘電体3と、その絶縁誘電体3の外周に形成された円筒形状の外部導体4とからなる。そして、外部導体4が一方の電極、中心導体2が他方の電極として形成される。また、係るプローブの先端形状は、施術しやすい形状、例えば、図1(a)、(b)(同図において(a)はその外観図であり、(b)はその断面図である)に示すような穿刺針形状や、図2(a)、(b)(同図において(a)はその外観図であり、(b)はその断面図である)に示すような弾丸形状のヘッド6を有したものが知られている。このような電極構造は、治療用電極プローブとも呼ばれている。これらは、電気的特性からはモノポーラ電極を構成するプローブである。
これに加えて、最近、上記2)の方法、すなわちマイクロ波吸収に特化したハイパーサーミア治療器が発表されている(非特許文献2)。ハイパーサーミア治療器のプローブは、セミリジッド(Semi Rigid)な同軸ケーブルが有する同軸構造体に対して加工が施されたものである。具体的には、同軸構造体の外部導体4について、電気的に隔絶された間隙部7を形成したものである。そして、外部導体4の一部からなり中心導体2に電気的に接続された電極を第1電極8として、第1電極8から上述の間隙部7によって電気的に隔絶された他の外部導体4からなる電極を第2電極9として、それぞれの電極を形成する。したがって、ハイパーサーミア治療器の治療電極は、ダイポールアンテナを構成するものである。以下では、係る電極構造を、治療用アンテナプローブと呼ぶ。
上記2)において発表されている治療用アンテナプローブの先端形状としては、図3(a)、(b)または図4(a)、(b)(いずれも(a)はその外観図であり、(b)はその断面図である)に示すように、その最外部が硬質塩化ビニル、あるいはPTFE(四フッ化エチレン樹脂)からなるケース又は被覆(以下では、単にケース17と言う)で覆われたものである。また、アンテナ構造は中心導体2と、中心導体2の外周に形成された円筒形状の絶縁誘電体3と、絶縁誘電体3の外周に形成された円筒形状の外部導体4であってその一部から構成されておりかつこの中心導体2に電気的に接続された第1電極8と、更に、他の外部導体4から構成される第2電極9と、第1電極8とからなる。図4(a)、(b)では第1電極8について、外部導体4の一部と中心導体2とを、円盤形状の導体片10を介して電気的に接続させ、電気的に完全に円筒対称にしたものである。
ここで、上記の治療用電極プローブと治療用アンテナプローブとの病変組織の治療領域を比較する。治療用電極プローブは、中心導体2と外部導体4との間に挟まれた電磁誘導電流が流れる領域を中心に、病変組織を加熱するものである(図5(a)参照)。そのため、治療用電極プローブによる治療領域は狭い。一方で、治療用アンテナプローブは、第1電極8及び第2電極9がダイポールアンテナを構成しており、ダイポールアンテナより放射されるマイクロ波の放射であってかつそのマイクロ波が吸収される領域について、病変組織を蛋白分解温度以上に加温するものである。そのため、治療用アンテナプローブによる病変組織に対する治療領域は、マイクロ波放射領域に基づき決まるため治療用電極プローブを用いる場合より広い(図5(b)参照)。第1電極8と第2電極9で構成されたダイポールアンテナは、その同軸方向に対するTEMモードの伝播波を波源とする同軸中心から水平方向に広がる伝播波の到達域が放射領域となるからである。
医器学 74巻、No. 6(2004)292−314ページ K. Saito et al., IEEE Trans. MTT, vol. 52, no.8, pp.1987-1991, Aug. 2004
従来技術に係る治療用電極プローブや上述の治療用アンテナプローブでは、中心導体2と外部導体4との間、又はダイポールアンテナを励振するため高周波電力が給電される点(給電点と言う)となる第1電極8と第2電極9との間において、誘導電流又は電磁波が局在しやすいことから、プローブの表面及び表面付近の温度が他の表面又は治療対象生体領域の温度に比べて遥かに高温になりやすい性質がある。このうち、上述の1)の方法では、プローブの表面温度が高いほうが、病変組織をより高温で加熱凝固させることができることから、このことは問題にならなかった。しかしながら、上述の2)の方法では、プローブの表面温度が高いと、蛋白質分解温度を遥かに超えて病変組織を加熱することとなって、病変組織を焼灼してしまうという問題があった。特に、治療用アンテナプローブを用いて上述の2)の方法を行うと、ダイポールアンテナを介してマイクロ波放射が行われることから、2つの電極の間にある間隙部の近傍におけるプローブの表面温度が高くなるという問題点があった。治療用アンテナプローブが高温になると絶縁誘電体3が柔らかくなり、治療用アンテナプローブの構造又は形状の維持が困難になる。その結果、治療用アンテナプローブの電気特性が手術中に変化してしまうという問題があった。
その一方で、治療用アンテナプローブの昇温を抑えるべく、治療用アンテナプローブへの入力電力を下げることも不可能ではない。しかし、係る方法では、プローブ表面の温度を蛋白分解温度程度にするものの、周辺領域においては蛋白分解温度に到達する領域が大幅に小さくなる。それゆえ、より大きな病変組織を加熱壊死させるという治療用アンテナプローブの利点を滅殺させてしまうという問題があった。
本発明は係る問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは;
第1には、プローブの表面温度と、その周囲の温度との温度差を小さく抑えることができるような、治療用アンテナプローブを提供することであり、
第2には、治療用アンテナプローブの表面温度のうち、特に温度の高い2つの電極の間にある間隙部の近傍におけるプローブの表面温度を、より低く抑えることのできるような、治療用アンテナプローブを提供することであり、
第3には、治療用アンテナプローブの表面及びその近傍の温度と、病変組織の蛋白分解温度との温度差を小さくすることのできるような、治療用アンテナプローブを提供することであり、
第4には、治療用アンテナプローブにある程度の硬度があって、熱変形せずかつ容易に病変組織に穿刺挿入でき、手術のしやすい治療用アンテナプローブを提供することである。
<本発明の治療用アンテナプローブの基本構成について>
本発明に係る治療用アンテナプローブ24は、例えば図8(a)、(b)、(c)(同図において(a)はアンテナ部がその外観であって鞘部がその断面である状態を示し、(b)はアンテナ部と鞘部共に断面を示し、(c)は他の構造における断面を示している)に示すような構造を有する。即ち、中心導体2と、中心導体2の外周に形成された円筒形状の絶縁誘電体3と、絶縁誘電体3の外周に形成された円筒形状の外部導体4であってその一部から構成されておりかつこの中心導体2に電気的に接続された第1電極8と、第1電極8から電気的に隔絶された他の外部導体4から構成される第2電極9と、第1電極8と第2電極9が収納された少なくともサファイヤからなる鞘1と、からなる治療用アンテナプローブ24であって、少なくともサファイヤからなる鞘1の中に、このような同軸構造体からなるダイポールアンテナの構造体を収納したものである。ここで、図8(a)、(b)は、中心導体2と第1電極8が導体片10を介して電気的に接続されたダイポールアンテナの構造であり、同図(c)は中心導体2と第1電極8が直接に電気的に接続されたダイポールアンテナ構造を示している。
<本発明の治療用アンテナプローブの基本的原理について>
本発明に係る、治療用アンテナプローブ24については、その優れた点を従来の治療用アンテナプローブとの比較において説明する。
先ず比較のため、従来の構成に係る、表面が硬質塩化ビニル或いはPTFEからなるケース17で覆われた治療用アンテナプローブ24(例えば図4に示すもの。なお、ケース17は透明なものとして表した。)について、間隙部7の軸方向における中央部分からダイポールアンテナの半径方向の平面における、SAR(Specific Absorption Rate)から決まる温度Tの分布を図6(a)に示す。実線部は生体部分の当該温度Tを示し、破線はケース17内の当該温度Tを示す。
この場合には、ケース17を構成する材料、例えば硬質塩化ビニル或いはPTFEの比誘電率は、前者が2.3〜3.1、後者が2.2〜2.9程度であり、生体の主成分である水の比誘電率である80よりも圧倒的に小さい。ゆえに、ケース17内での電気長はそのケース17の厚みにその比誘電率の平方根を乗じた程度で小さい。従って、ケース17内での電磁波の減衰は少ない。一方、病変組織の生体中では、生体水の大きな比誘電率の効果のため、電気長が物理的な長さより長くなる。その結果、ケース17の表面位置tから病変組織に向かうにつれ上述の温度Tは急激に小さくなる。これに対して、供給電力を増大させて病変組織の温度をTよりも高くしようとすると、ケース17の表面位置t付近の温度が高くなってしまうという問題がある。
一方本発明に係る治療用アンテナプローブ24では、サファイヤからなる鞘1に収納された治療用アンテナプローブ24(例えば図8(a)、(b)、(c)に示すもの)について、間隙部7の円筒形状の軸方向(以下では、単に軸方向と呼ぶ)における中央部分からダイポールアンテナの半径方向の平面における、SARから決まる温度Tの分布を図6(b)に示す。実線部は生体部分の当該温度Tを示し、破線は鞘1内の当該温度Tを示す。ここで、治療用アンテナプローブ24の半径方向の距離rの基準点(0点)は、外部導体4(従って第1電極8又は第2電極9)の表面位置とした。また、Tは上記ハイパーサーミア法による治療に必要な温度(蛋白分解温度)である42℃を示している。ここで、鞘1を構成するサファイヤの比誘電率は、サファイヤの結晶方位にもよるが、9.4〜11.6程度と高い値を有する。
本発明に係る治療用アンテナプローブ24では、鞘1の比誘電率が大きいため、鞘1の表面位置は、図6(a)のtよりも更に病変組織に向かった位置tと等価な位置となるからである。その位置が図6(a)に示す表面位置tと異なるのは、鞘1を構成するサファイヤの比誘電率が大きいことによる半径方向の電気長の違いによる。即ち、表面位置は電気的にはダイポールアンテナの給電点より離れた位置となる。したがって、プローブの周囲の温度をTよりも高くしても、図6(b)に示すように鞘1の表面温度を低くすることができる。また、治療用アンテナプローブ24の表面及びその近傍の温度と、病変組織の蛋白分解温度Tとの温度差を小さく抑えることができる。
ここで、鞘1の表面位置が位置tと等価になるため、治療用アンテナプローブ24への入力電力が同じである場合には、この治療用アンテナプローブ24の治療領域、すなわち蛋白分解温度Tを上回る温度の領域は、従来の構成に係るケース17を用いていた場合より少し狭くなる。しかしながら、この場合は治療用アンテナプローブ24への入力電力を少し増やすことによって、プローブの表面温度が従来よりも低いままで治療領域を大幅に増やすことができる。例えば、供給電力を2割増大させると、治療領域が6割程度増大する。
本発明に係る治療用アンテナプローブ24では、特に表面温度の高いプローブの特定箇所、例えば第1電極8と第2電極9に挟まれた間隙部7の近傍から、鞘1のサファイヤ材質を介して熱が放散する。ここで、サファイヤの熱伝導率は、25W/m/Kと高い値を有する。この値は、従来の構成に係るカバーの材料、例えば硬質塩化ビニルの0.15W/m/K、PTFEの0.25W/m/Kに比べても非常に高い。ゆえに、鞘1の特定の場所(例えば、外部導体4の間隙部7の近く)で電磁加熱が進んでも、プローブの表面付近の熱は、鞘1を介してその軸方向に逃げやすい。
このときのSARから決まる温度Tの分布に対してその高い熱伝導率を考慮すると、Tは図7の実線に示すようになる。ここで、点線は図6(b)に示した病変組織についてのSAR、すなわち病変組織の吸収エネルギー量から見た温度(即ちSARから決まる温度T)である。したがって、サファイヤによる熱の軸方向の放散効果が、鞘1の表面温度を下げる効果があることが分かる。加えて、外部導体4の間隙部7の近くに集中していた治療用アンテナプローブ24の表面の熱が、上述の鞘1の軸方向に伝達されることにより、軸方向にも病変組織を加温する領域が広がり、生体内の病変組織のより広い領域に渡って、一様に温熱治療を行うことができる。
また、本発明に係る治療用アンテナプローブ24は、サファイヤの鞘1に収納されているが、この治療用アンテナプローブ24は、サファイヤのモース硬度が9と高い値を有する。この値は、従来の構成に係るカバー17の材料、例えばPTFEのモース硬度が1〜2であることに比べても非常に高い。さらに、鞘1は剛性のあるサファイヤからなり、プローブの温熱治療への使用によりその表面温度が上がっても、従来の治療用アンテナプローブ24のように軟化変形することがない。即ち、サファイヤからなる鞘1を用いた治療用アンテナプローブ24は、病変組織の中心に対して容易にかつ正確な位置に穿刺挿入することができるものであるため、したがって、これを用いた手術は手際よくでき、かつ術後の回復も早い。
上記に説明したように本発明に複数の特徴を有するが、さらに他に多くの特徴も有する。それらについては、以下の実施例の説明の中で詳細を述べる。
本実施例に係る治療用アンテナプローブ24は、例えば図8(a)、(b)、(c)に示すような構造を有する。即ち、中心導体2と、中心導体2の外周に形成された円筒形状の絶縁誘電体3と、絶縁誘電体3の外周に形成された円筒形状の外部導体4であってその一部から構成されておりかつ中心導体2に電気的に接続された第1電極8と、第1電極8から電気的に隔絶された他の外部導体4から構成される第2電極9と、第1電極8と第2電極9が収納された少なくともサファイヤからなる鞘1と、からなる治療用アンテナプローブ24であって、少なくともサファイヤからなる鞘1の中に、このような同軸構造体からなるダイポールアンテナの構造体を収納したものである。ここで、絶縁誘電体3はテフロン(登録商標)やPTFEからなる。外部導体4は、引き抜き銅パイプやメッシュ状に編んだ銅線、又はそのメッシュにスズロウを溶融含浸させたものである。ここで、鞘1は、サファイヤを一体的に形成したものを用いれば、少ない工数での成形加工が可能であり、製作工程の点では好ましい。
図8(b)に示すように、第1電極8及び中心導体2の双方に電気的に接続された導体片10、特に好ましくは円盤形状の導体片10を介して係る接続を構成したものを形成した。または、図8(c)に示すように、導体片10を用いることなく、ダイポールアンテナの先端で第1電極8と中心導体2とを直接接続して、より少ない部品点数で係る接続を構成したものを形成した。特に前者の場合、電気的に円筒軸対称な放射電磁波の分布を作り、病変組織に対して温熱治療を行う領域を偏りの少ない領域形状にすることができる。
また、第1電極8と第2電極9との電気的な隔絶は、図8(a)、(b)、(c)に示すように、第1電極8と第2電極9との間に、同軸構造体の外部導体4について、その円筒形状の軸方向(又は、同軸方向とも呼ぶ)の一部を軸周回面にわたり除去して、間隙部7を形成することにより形成した。これにより、ダイポールアンテナを容易に構成することができるからである。
そして、上述の治療用アンテナプローブ24は、同軸構造体からなるダイポールアンテナの構造を有しており、間隙部7において電界が最大となるため、第1電極8の電気長は同軸伝送端から放射電磁波の4分の1波長の長さでなければならない。即ち、第1電極8の軸方向の長さをLとして、間隙部7の円筒形状の軸方向の長さをa、絶縁誘電体3の直径をdとすると、Lは、
Figure 2007275202
の関係を満たす。
ここで、λは真空中の電磁波の波長(例えば、マイクロ波の周波数2.45GHzのとき、λ=122.4mm)、kは治療用アンテナプローブ24の波長短縮率である。更に、鞘1による影響を考えるならば、
Figure 2007275202
を満たすLが治療用アンテナプローブ24の最大の出力が得られる範囲となる。ここでεは鞘1の側壁の比誘電率とする(εは鞘1の材質がサファイヤならば、その値は後述の如く最大で11.6程度である)。従って、上式より、L=4.9〜9.7mmのときに、治療用アンテナプローブ24の出力を最大化させることができる。
本実施例では、治療用アンテナプローブ24を構成している同軸構造体の外部導体4、円筒状の絶縁誘電体3、中心導体2の電磁波伝送の特性インピーダンスが50オームのものを用いた。この場合、同軸ケーブルの波長短縮率と同様にして、k=0.67と求められる。従って、この実施例における寸法がa=1mm、d=1.14mmであることより、L=9.7mmとした。
また、上述した第1電極8、第2電極9はいずれも同軸構造体の外部導体4から形成した。このような同軸構造体としては、この治療用アンテナプローブ24においては、従来のセミリジッドな同軸ケーブル以外に、通常のフレキシブル(Flexible)な同軸ケーブルも用いることができる。サファイヤ鞘1が、従来のPTFEに比較して高い剛性を有するからである。この場合、同軸ケーブルそのものを加工して第1電極8、第2電極9とするため、当該治療用アンテナプローブ24とその励振用の高周波電源21を接続する追加の同軸ケーブルは無用である。その結果、当該治療用アンテナプローブ24を使用するシステムの部品点数が少なくなり、接続部での高周波電力結合の不具合も生じにくい構成とすることができる。
本実施例は図9(a)(要部断面図である)に図示する治療用アンテナプローブ24である。即ち、実施例1に示した本発明に係る治療用アンテナプローブ24は、同軸構造体からなるダイポールアンテナの構造体を、少なくともサファイヤからなる鞘1に収納したものである。しかし、同軸構造体の間隙部7の寸法を精度良く保つことが困難な場合がある。例えば、同軸ケーブルを利用して治療用アンテナプローブ24をつくる場合は、外部導体4が、銅線をメッシュ状に編んだもの、又はそのメッシュ状に編んだものにスズを溶融ロウ付けしたもので構成されているため、その端辺がバリによって不明確な円環形状となり易く間隙部7の寸法を精度良く形成することが困難である。これに対して、図9(a)に示すように、第1電極8、第2電極9のいずれか又は全てを、外部導体4とは電気的に導通していてかつ外部導体4の表面に形成した導体層19により形成したものを当該電極とした。これにより間隙部7を当該外部導体4の間隙部7に代え、そのエッジを間隙部7とすることができるため、上記のバリによる寸法精度の問題が生じにくい。従って、電気的特性の安定した治療用アンテナプローブ24を製作することができる。なお、導体層19は、導体パイプ又は外部導体4の表面に巻きつけた導体板により形成することもできる。また、図19(b)(要部断面図である)に示すように、第1電極8に対応する外部導体4の表面にこの外部導体4と電気的に導通した導体層19をこの外部導電体4より円筒形状の軸方向へ伸ばした形状としても良い。この場合、第1電極8に対応した外部導体4の表面に電気的に導通させて形成した導体層19の長さL’は、上記の放射電磁波の4分の1波長の長さの規則を守るためには、
Figure 2007275202
の関係を満足する必要がある。最大の電磁放射を得るためである。また、図9(a)、(b)においては、導体片10が用いられているが、中心導体2を直接外部導体4と電気的に接続して、導体片10を省く構成としても良い。
実施例1と実施例2に示した治療用アンテナプローブ24を用いて高周波電力を生体組織に導入し、当該プローブの表面付近の生体組織の温度を44度に保ち、かつ病変組織を壊死させるための蛋白分解温度である42度の治療温度を維持する領域をその表面より3.5cm離れた生体組織まで確保したところ、いずれも、その領域内で最高温度となる生体組織部位の温度が44.5度を得ることができた。従って、本発明に係る治療用アンテナプローブ24を用いることにより、一様な温度で広い病変組織領域を温熱治療することができることが分かる。
また、実施例1と実施例2に示した治療用アンテナプローブ24は、サファイヤのモース硬度が9と高い値を有する。この値は、従来の構成に係るカバー17の材料、例えばPTFEのモース硬度が1〜2であることに比べても非常に高い。さらに、鞘1は剛性のあるサファイヤからなり、プローブの温熱治療への使用によりその表面温度が上がっても、軟化することがない。即ち、サファイヤからなる鞘1を用いた治療用アンテナプローブ24は、病変組織の中心に対して容易にかつ正確な位置に穿刺挿入することができるものであるため、病変組織の領域の適正なプローブの位置で、その領域を全体的に均等に温熱治療することができる。したがって、これを用いた手術は手際よくでき、かつ術後の回復も早かった。なお、このことは、サファイヤを着色したルビーが、手術用メスに使われる材質であることからも理解することが可能である。
また、この治療用アンテナプローブ24は、サファイヤの表面が従来の構成に係るカバー17の材料、例えば硬質塩化ビニルやPTFEに比して、生体内の水や脂肪に対する濡れ性が低い。その上、当該プローブの表面は高温になりにくいことから、係る表面への血液の凝固付着も少なくなる。そのため、係る治療用アンテナプローブ24の表面には、病変組織をはじめ生体組織の残渣が付着しにくくなった。したがって、特に手術後における、プローブの生体外への抜出を容易になり、当該プローブと接していた病変組織に裂傷を与えにくくなった。
さらに、この治療用アンテナプローブ24は鞘1が透明であることから、逆光に透かすことにより、血液やリンパ液の固有の色が容易に判別できた。その結果、その色より正常な処置を行えたか否かの確認も執刀医には容易に行うことができた。
本実施例に係る治療用アンテナプローブ24は、図10(a)、(b)、(c)(同図において(a)はアンテナ部がその外観であって鞘1がその断面である状態を示し、(b)はアンテナ部と鞘1が共に断面を示し、(c)は他の構造における断面を示している)に示すように、絶縁誘電体3と同一またはほぼ同じ比誘電率を有する材料からなるカラー11を、間隙部7にはめ込んだ構成として、係る電気的な隔絶をより確実に行った。また、間隙部7は、外部導体4に加えて絶縁誘電体3の一部を除去して形成しても良く、その場合はカラー11が厚いものになる(図10(c))。カラー11を用いることにより、上述したバリによる第1電極8と第2電極9の間の間隙部7の電気的なばらつきは抑えられ、電気的特性の安定した当該治療用アンテナプローブ24を製作することができる。なお、導体層19は、導体パイプまたは当該外部導体4の表面に巻きつけた導体板により形成することもできる。
本実施例に係る治療用アンテナプローブ24では、図11(a)、(b)(同図において(a)、(b)共に断面を示している)に見られるように、鞘1の外部表面(側壁面)及び外部導体4の表面に対して外部導体4を覆うジャケット5を介して間接的に被着する封止チューブ12をさらに設けた。
本実施例では、同軸構造体としてセミリジッドな同軸管又はフレキシブルな同軸ケーブルを用いた。この同軸構造体のうち鞘1に収納された部分のジャケット5を剥いで除去した。そして、図11(a)に示す例では、同軸構造体の外部導体4には間隙部7を形成した。一方で、図11(b)に示す例では、実施例3に示した同軸構造体の絶縁誘電体3とほぼ同じ誘電率を有するカラー11を間隙部7にはめ込む構成とした。また、当該同軸構造体の先端は、銅体板よりなる導体片10を介して、第1電極8と中心導体2とを電気的に接続した。そして、上記ジャケット5と鞘1との繋ぎ目は、熱収縮性の高い封止チューブ12を用いて封止した。この封止チューブ12によって鞘1を封止するとともに、鞘1の内部から外部の病変組織側への雑菌の浸入を防ぐことができる。勿論、ジャケット5が用いられていないセミリジッドな同軸管又はフレキシブルな同軸ケーブルを用いる場合は、封止チューブ12は鞘1とこれらの同軸管又は同軸ケーブルを直接被覆し封止することとなる。
本実施例に係る治療用アンテナプローブ24のダイポールアンテナの構造として、当該ダイポールアンテナと、高周波電力を供給するセミリジッドな同軸管又はフレキシブルナ同軸ケーブルとを、各々分離して構成した。この場合は、当該ダイポールアンテナには当該ダイポールアンテナの逆の端であって鞘1の外部で同軸コネクタ14を介して、高周波電源21に高周波同軸ケーブルまたは高周波同軸管を通じて接続しても良い(図12)。こうすることにより、本発明に係る治療用アンテナプローブ24を、高周波電力供給用の長いセミリジッドな同軸管又はフレキシブルな同軸ケーブルより、この同軸コネクタ14により分割して、取り扱いの便利な長さの手術器具として扱うことができる。このような同軸コネクタ14としては、SMAコネクタやBNCコネクタを用いることができる。
本発明で用いられている上述したダイポールアンテナは、第1電極8と第2電極9のみからなるものである。この場合、治療用アンテナプローブ24を生体組織への穿刺挿入する深さにより、SARが変化することが知られている(非特許文献2の図3及び関連の事項の記載)。これに対して、第1電極8と第2電極9の間に緩衝電極となる第3電極20をこれら第1電極8と第2電極9より電気的に隔絶して設けることにより、治療用アンテナプローブ24の生体組織内への穿刺挿入深さにSARが余り影響されないことが知られている。従って本実施例では、ダイポールアンテナとして同様の構成のものを採用した。これにより、病変組織の深さに余り影響されず温熱治療のできる治療用アンテナプローブ24を実現することができる。なお、電気的な隔絶には、既に説明した単なる間隙部7(図13(a)参照)による方法とカラー11による方法(図13(b)参照)とがある。また複数の第3電極20を第1電極8と第2電極9の間に緩衝電極として使用することができる。治療用アンテナプローブ24の生体組織内への穿刺挿入深さに対するSARの影響がさらに軽減されるからである。勿論、間隙部7の精度を上げるために、外部導体4とは電気的に導通していてかつ外部導体4の表面に形成した導体層19により形成したものを、これらの電極としても良い。
本実施例では、図14に示すように、先端を構成するヘッドエレメント15と、第1電極8及び第2電極9を収めるための側壁部を構成するパイプエレメント16とを各々形成した後で、これらをニッケル等でろう付けして、一体構造と同様の鞘1を構成した。ここで、ヘッドエレメント15とパイプエレメント16は、いずれもサファイヤから形成させてもよいが、ヘッドエレメント15を無色透明のサファイヤとは異なる材質から構成することもできる。すなわち、パイプエレメント16の材料としてはサファイヤが好ましいが、ヘッドエレメント15の材料としては、耐摩耗性の高いダイヤモンドや、着色したサファイヤが、好ましい例として挙げられる。
例えば、ヘッドエレメント15として耐摩耗性の高いダイヤモンドを用いた構成では、手術対象となる病変組織が軟骨組織のような硬質のものであっても、使用することができる。このように、鞘1をヘッドエレメント15とパイプエレメント16に分けることにより、病変組織の種類に応じて、選択性の高い適正な治療用アンテナプローブ24を提供することができる。
また、ヘッドエレメント15として緑色に着色したサファイヤを用いた構成では、温熱治療を行った後に鞘1を抜出したとき、ヘッドエレメント15での血液の付着の有無について容易に判断できるとともに、それによって病変部の生体破壊の多少や温熱治療の適否の目安とすることができた。更に、パイプエレメント16の材料として無色透明なものを選ぶことにより、パイプエレメント16に付着した血液又はリンパ液の色を容易に判断することができ、病変の進行状況の確認及び温熱治療の適正な加療の確認及び評価をすることもできた。
本実施例は、一体形成した鞘1の先端部、又はヘッドエレメント15の先端部を、治療用アンテナプローブ24が生体内の病変組織に穿刺挿入されやすいように、鋭利な形状、例えばナイフエッジ形状に加工したもの(図15(a)、(b))である。さらにその先端部を円錐状に加工したもの(図15(c))や、先端部断面全域にわたりナイフエッジを得るために曲線ナイフ形状加工したもの(図15(d))であっても良い。先端部を鋭利な形状に構成することで、そのナイフエッジ効果によって、生体内の繊維質化した病変組織を切削して容易にそのまま穿刺挿入することができるため、この治療用アンテナプローブ24は手術具として優れている。ここで鋭利な形状とは、特に他の圧入力を発揮する冶具を使用することがなく執刀医が手で当該治療用アンテナプローブ24を生体に穿刺挿入することができる程度の鋭利さのものをいう。
本実施例では、着色したサファイヤからなる鞘1を用いるものである(図面は特にない)。サファイヤ母材は通常は無色透明である。係る着色の方法として、鞘1の材料となるサファイヤ単結晶を結晶成長させるときに微量の金属添加物、例えば、ニッケル、クロム、チタン等をサファイヤの原料であるアルミナに添加して、係る金属添加物の成分である金属イオンが発色することを用いた。ここで、金属イオンの種類と量を適切に選ぶことで、ピンク、赤色(別名ルビーと呼ばれる)、黄色、緑色、青色への着色を行って色付きサファイヤを形成し、これを鞘1の材料として用いた。勿論パイプエレメント16の材料としてこのように着色したサファイヤを用いても良い。
温熱治療の手術室の現場においては、病変組織の大きさの違いによって温熱治療に用いる高周波電源21の出力電力や温熱治療に要する時間が異なってくる。また、複数の長さ又は電気特性の異なるプローブを使用する場合もある。ここで、治療用アンテナプローブ24を着色されたサファイヤにより構成することで、着色の有無又は着色された色の違いにより、手術時において必要な個々の治療用アンテナプローブ24の識別が容易になる。その結果、執刀医が容易に治療用プローブの種類を判別することができ、他のプローブとの取り違えを効果的に防止することができる。
本実施例では、図16(a)、(b)(同図(a)は軸方向の断面であり、(b)はA−A’平面で切断した場合の半径方向の平面での断面である)に示すように、サファイヤからなる鞘1を冷却すべく、鞘1の内部に冷却用の流体を導入するための流体輸入チューブ13a、鞘1の内部からこの流体を排出させるための流体輸入チューブ13b、そして鞘1の内面に流体を導くための溝13cを設け、治療用アンテナプローブ24を構成した。この溝13cは、鞘1の長手の軸方向と平行に設けた。この溝13cには冷却用の流体を流し、鞘1を強制冷却することにより、プローブの表面温度をさらに下げることができた。ここで、冷却用の流体としては、エチレングリコールや塩分濃度を下げた生理食塩水を用いることができた。これにより、強制冷却する前のSARに基づく温度Tが図7に示すものであったものが、このように冷却用の流体を流すことにより、図17に示すように更にプローブの表面温度を下げることができるとともに、その低下分を補償すべく、供給電力を少し増大させることにより広範な病変組織領域について効果的に蛋白分解温度を維持することができる。この効果は、サファイヤの高い熱伝導率に基づくものである。
上述の溝13cに流す流体は、冷却用の流体に限られるものではない。本実施例では、上述の溝13cに薬剤を流し、図18(a)に示すように、治療用アンテナプローブ24の鞘1の先端部に設けた孔18から制癌剤や抗癌剤の薬剤を病変組織に排出しその結果病変組織に当該薬剤を注入した。勿論、強制冷却の効果を犠牲とするなら、図18(b)(要部の断面図である)に示すように溝13cに沿って薬剤輸送チューブ13eを設置し鞘1の先端部に設けた孔18に繋いでも良い。鞘1と第1電極8及び第2電極9等とのあいだに薬剤輸送チューブ13eを設置する間隙が十分あれば、溝13cがなくても良い。さらに、図18(c)に示すように、鞘1の側壁部に鞘1の内空に通じる孔18’を設け、制癌剤や抗癌剤の薬液を病変組織に注入する構成としても良い。すなわち、この治療用アンテナプローブ24を注射用刺針としても同時に機能させた。ここで、薬剤を別途設けた薬剤輸送チューブ13eより供給した。必要なら、上述の如く、薬剤輸送チューブ13dを鞘1の先端に設けた孔18に接続しても良い。このような鞘1の構造により、薬剤をこの又はこれらの孔18、18’から生体組織内に注入することができる。また、薬剤がダイポールアンテナ部に浸み込むと、その電気特性が劣化することもある。そこで、ダイポールアンテナのみを、薬剤の浸み込み防止のため、樹脂によりコーティングすることが好ましい。そのような樹脂として、光硬化樹脂や塩化ビニル系塗料を使用することが出来る。
本発明に係る鞘1はその材料として少なくともサファイヤが用いられているため、硬く靭性も高い。したがってその先端部または側壁部に鞘1の内空に通じる孔18、18’を穿ち、この鞘1に外部より薬剤を注入することによって、この治療用アンテナプローブ24を注射用刺針としても機能させることができる。その結果、実際の効果として、治療用アンテナプローブ24による病変組織に対する温熱治療に伴って、制癌剤や抗癌剤を病変組織に注入することにより、腫瘍等の治療をより確実にすることができた。これにより、制癌剤や抗がん剤を治療用アンテナプローブ24と別に病変組織に注入することなく、生体への負担が少ない施術が可能となった。
本実施例では、病変組織に注入する制癌剤や抗癌剤を、感温性ナノミセル、感温変化型親疎水性ヒドロゲル微粒子、反応性PEG鎖を有する感温性poly(NIPAM-g-PEG)に制癌剤をシスプラチン内包させた新規高分子ミセル型ドラッグキャリヤや、シスプラチンを内包した新規ブロック共重合体ミセルを用いて、病変組織に注入した(図面は特にない)。このようにすれば、制癌剤や抗癌剤はドラッグキャリヤに内包されていて、制癌剤や抗癌剤が直接には健康な細胞をアタックすることがない。一方、治療用アンテナプローブ24を介して病変組織に対して薬剤を注入すると同時に又は注入後に、治療用アンテナプローブ24によって加温することにより、ドラッグキャリヤは分解して、内包されていた制癌剤や抗癌剤が病変部に直接とどまることとなる。その結果、病変部である癌細胞に対しては温熱壊死と制癌剤や抗癌剤による細胞の死滅が局所的に行われることとなり、生体に対する負担のさらに少ない治療を行うことができた。これにより、制癌剤や抗癌剤の高い薬効と長期の薬効期間を得ることができた。その結果、治療用アンテナプローブ24の使用に新たな応用が得られると共に高いに治療効果を得ることができた。
本実施例に係る電磁治療用システムは、図19に示すように、高周波電源21(高周波電源又はマイクロ波電源とも呼ばれる)と、高周波電源21に接続されたサーキュレータ22と、サーキュレータ22に高周波同軸ケーブル29を介して接続された上述の治療用アンテナプローブ24と、この高周波電源21に電力分配器28を介して接続された電力測定器23と、電力測定器23の出力信号により元の高周波電源21が適正な電力を出力するように制御されるように構成した。ここで、電力分配器28は、高周波電源21の出力電力の大きさをモニタするためのものであり、電力測定器23に分配する高周波電源21の出力電力を僅かに分配するもので良い。さらには、単なる高周波電力がモニタできる程度の結合器であっても良い。
さらに上記システムにおいては、高周波同軸ケーブル29の先端には上述の治療用アンテナプローブ24を接続している。そして、高周波同軸ケーブル29の外部導体は治療用アンテナプローブ24の第2電極9に、高周波同軸ケーブル29の中心導体は治療用アンテナプローブ24の第1電極8に、それぞれ電気的に接続している。
一方で、この電磁治療システムでは、必要に応じて、さらに病変組織に穿刺挿入する温度センサ26を加え、この温度センサ26の出力信号によって高周波電源21の出力電力が制御されるシステム構成としている。これは、病変組織の温度が蛋白分解温度(約42度)を大幅に超えて、係る病変組織を焼灼することを防ぐためである。それとともに、温熱治療を行っている間にわたり、病変組織の温度を監視し及び高周波電源21の出力を適正な出力電力に制御するためである。
本実施例では、高周波電源21から出力されるマイクロ波の周波数は2.45GHzを用いているが、他のマイクロ波周波数でも良い。例えば、米国で一般的に使用が認められる945MHzであっても良い。ただし、間隙部7の電極間間隙は、2.45GHzの周波数を用いる場合に比べて約2.6倍にする必要がある。
また、上記電磁治療用システムを改変したものを図20に示す。本実施例に係る電磁治療用システムは、電力測定器23に入力される電力を実施例13に示す高周波電源21からの出力電力に加えて、高周波電源21に接続されたサーキュレータ22の残りのポートからの電力としたものである。このポートからの電力により、治療用アンテナプローブ24からの反射電力(P1)の測定をすることができる。その結果、上記の反射電力(P1)と高周波電源21の出力電力(P0)との差分の電力を測定することが可能となる。そして、生体組織への入力電力(P0−P1)を制御する目的として、制御ユニット25を用いて高周波電源21の出力電力(P0)を制御した。
即ち、この接続により、高周波電源21の出力電力(P0)と治療用アンテナプローブ24からの反射電力(P1)との差分の電力(P2)の信号が当該電力測定により作られる。高周波電源21の出力電力(P0)と反射電力(P1)との差分の電力(P2)は、治療用アンテナプローブ24から生体組織への入力電力(P3)と同視できる。従って、その差分の電力(P2)の信号により制御ユニット25を制御することにより、元の高周波電源21が生体組織に対して適正な電力を出力するように制御することができた。
本実施例では、上述の電磁治療システムに対して、温度センサ26の計測温度の信号を制御ユニット25へと入力し、高周波電源21の制御を高周波電源21の出力電力のオンとオフにより行った。すなわち、図19に示す電磁治療システムにおいて、高周波電源21の出力電力は、当該電磁治療システムにおいては電力供給期間と電力非供給期間とからなるパルス状の電力波形を有し、電力供給期間の出力電力を一定のものとし、かつ上述のように高周波電源21の出力電力をモニタしてその出力電力が過剰となれば高周波電源21の出力電力停止するように設定されている。更に、出力電力の電力供給期間は温度センサ26の出力信号によって監視及び制御される構成としている。温度センサ26を穿刺挿入した病変組織を治療範囲として局所的に焼灼されることを防ぎつつ、適切に加温させることができるからである。ここで、制御ユニット25の下限の制御設定温度TLは、病変組織の蛋白分解温度の近傍に設定する。そして、温度センサ26からの出力信号の示す温度が制御設定温度TLまで下がったときに、高周波電源21から所定の電力を出力させるように構成する。高周波電源21の出力電力は平均10ワットとして、50%のデューティーサイクル(電力供給期間が1周期中50%であり、かつ電力非供給期間とが1周期中50%である電力供給方法)で600秒間出力することを、基本動作設定条件とし、生体組織温度が44度を超えるとその期間は当該電力が出力されないように制御ユニット25が当該高周波電源21を制御した。具体的には図21に示すように、制御ユニット25において、病変組織に穿刺挿入する温度センサ26の計測温度についての上限及び下限の制御設定温度としてTU及びTLを設定した。ここで、TUが44度であり、TLが42.5度である。
すなわち、生体組織に穿刺挿入された温度センサ26の計測信号がいったん44度に達すると、高周波電源21の出力電力(P0)のオン時の電力が出力されない。そのため生体組織の温度が低下した。その一方で、蛋白分解温度近くの42.5度に至ったときには、高周波電源21の出力電力(P0)のオン時の電力の出力が再開されるようにした。本実施例の制御ユニット25は、計測温度の入力に対して、このようなヒステリシス制御ができるように構成した。
温度センサ26の出力信号を用いる方法は、図20に示す電磁治療システムにおいても適用することができる。即ち、高周波電源21の出力電力は、電力供給期間の出力電力を一定のものとし、かつ上述のように高周波電源21の生体組織への入力電力(P3)をモニタしてその出力電力が過剰となれば高周波電源21の出力電力が停止するように設定されている。温度センサ26の出力信号によって監視及び制御される構成は、上の実施例と同じである。即ち、基本動作設定条件とし、生体組織温度が44度を超えると、その期間は当該電力が出力されないように、制御ユニット25が当該高周波電源21を制御した。具体的には図21に示すように、制御ユニット25において、病変組織に穿刺挿入する温度センサ26の計測温度についての上限及び下限の制御設定温度としてTU及びTLを設定した。ここで、TUが44度であり、TLが42.5度である。
実施例15及び16においては、温度センサ26を治療用アンテナプローブ24とは別個独立したデバイスとして使用している。しかし、治療用アンテナプローブ24の内部に温度センサ26を装着して、その温度センサ26の出力信号を制御ユニット25に入力して、高周波電源21の出力電力を制御しても良い(特に図面はない)。即ち、治療用アンテナプローブ24の鞘1はサファイヤから作られているため、熱伝導度が高く、温度センサ26が治療用アンテナプローブ24の内部にあっても、加温された病変組織の温度を良く反映することができる。そのため、治療用アンテナプローブ24の内部に装着された温度センサ26を、直接病変組織に穿刺挿入した温度センサ26の代わりに使用することができる。温度センサ26を治療用アンテナプローブ24の中に装着する方法として鞘1の内空又は鞘1の内空の表面に装着することができる。温度センサ26をその内部に装着できる治療用アンテナプローブ24は、実施例1乃至9に示した治療用アンテナプローブ24である。
本実施例は、図22に示すように、上述の電磁治療システムについて、実施例11で示した治療用アンテナプローブ24を用いて構成したものである。ここで、薬剤輸送チューブ13d又は13eを薬剤供給ポンプ30につなぎ、この薬剤供給ポンプ30から鞘1の先端部に設けた孔18を介して、自動又は手動により薬剤を病変組織に注入した。電磁治療システムとしては図20に示すものと同様であり、当該システムに利用する高周波電源21の出力電力のモニタや制御方法、温度センサ26の出力信号の使用方法も実施例16と同様である。この電磁治療システムに対して、実施例11の治療用アンテナプローブ24を用いて、更に薬剤供給ポンプ30を用いて、この薬剤供給ポンプ30から薬剤輸送チューブ13d又は13eを介して鞘1の先端部に穿たれた孔18又は鞘1の側壁部に穿たれた孔18’を通じて、自動又は手動により薬剤を病変組織に注入する電磁治療システムである。制癌剤や抗癌剤等の薬剤の注入の時期は、当該治療用アンテナプローブ24を病変組織に穿刺挿入した後、高周波電源21の電力が供給される前、同時、又は後である。その時期については、使用する制癌剤や抗癌剤等の薬剤により決めることができる。
また必要なら、温度センサ26の出力信号を用いた制御ユニット25による、高周波電源の出力電力の制御を行わない簡単な治療システムであってもよい。
従来の形態に係る、穿刺針形状の治療用電極プローブの、(a)要部正面図と、(b)要部断面図である。 従来の形態に係る、弾丸形状の治療用電極プローブの(a)要部正面図と、(b)要部断面図である。 従来の形態に係る、最外部をケースで覆われた治療用アンテナプローブの、(a)要部正面図と、(b)要部断面図である。 従来の形態に係る、導体片を有する治療用アンテナプローブの、(a)要部外観図と、(b)要部断面図である。 従来の形態に係る、(a)治療用電極プローブと、(b)治療用アンテナプローブの、治療領域の模式図である。 (a)従来の形態係る治療用電極プローブのSARから決まる温度分布と、(b)本実施形態に係る治療用アンテナプローブのSARから決まる温度分布である。 本実施形態に係る、鞘の熱伝導率を考慮した治療用アンテナプローブのSARから決まる温度分布である。 実施例1に係る、間隙部を有する治療用アンテナプローブの(a)要部正面図と、(b)要部断面図と、(c)他の構成の要部断面図である。 実施例2に係る、導体層を有する治療用アンテナプローブの(a)要部断面図と、(b)他の構成の要部断面図である。 実施例3に係る、カラーを有する治療用アンテナプローブの(a)要部正面図と、(b)要部断面図と、(c)他の構成の要部断面図である。 実施例4に係る、封止チューブを有する治療用アンテナプローブの、(a)間隙部、及び(b)カラーを有する形態の、要部断面図である。 実施例5に係る、同軸コネクタを有する治療用アンテナプローブの要部断面図である。 実施例6に係る、第3電極を有する治療用アンテナプローブの、(a)間隙部、及び(b)カラーを有する形態の、要部断面図である。 実施例7に係る、ヘッドエレメント及びパイプエレメントの要部断面図である。 実施例8に係る、鋭利な先端部を有する鞘の、(a)ナイフエッジ形状を有する形態、(b)ナイフエッジ形状を有する別の形態、(c)円錐形状を有する形態、(d)曲線ナイフ形状を有する形態の、要部正面図及び要部側面図である。 実施例10に係る、鞘の内面に溝が形成された治療用アンテナプローブの、(a)要部正面図と、(b)A−A’平面で切断した場合の半径方向面の断面図である。 実施例10に係る、鞘の内面に冷却用の流体を通じたときの、治療用アンテナプローブのSARから決まる温度分布である。 実施例11に係る、(a)孔が穿たれた治療用アンテナプローブの要部正面図及び要部側面図と、(b)先端に孔を穿たれた治療用アンテナプローブの要部断面図と、(c)先端及び側面に孔が穿たれた治療用アンテナプローブの要部断面図である。 実施例13及び実施例15に係る、高周波電源の出力電力をモニタする電磁治療システムの、回路構成の模式図である。 実施例14及び実施例16に係る、治療用アンテナプローブからの反射電力を用いた電磁治療システムの、回路構成の模式図である。 実施例15及び実施例16に係る、電磁治療システムの制御ユニットによるヒステリシス制御の一例である。 実施例18に係る、薬剤供給ポンプを有する電磁治療システムの回路構成の模式図である。
符号の説明
1 鞘
2 中心導体
3 絶縁誘電体
4 外部導体
5 ジャケット
6 ヘッド
7 間隙部
8 第1電極
9 第2電極
10 導体片
11 カラー
12 封止チューブ
13a 流体輸入チューブ
13b 流体輸出チューブ
13c 溝
13d、13e 薬剤輸送チューブ
14 同軸コネクタ
15 ヘッドエレメント
16 パイプエレメント
17 ケース
18、18’ 孔
19 導体層
20 第3電極
21 高周波電源
22 サーキュレータ
23 電力測定器
24 治療用アンテナプローブ
25 制御ユニット
26 温度センサ
28 電力分配器
29 高周波同軸ケーブル
30 薬剤供給ポンプ

Claims (25)

  1. 中心導体と、
    前記中心導体の外周に形成された円筒形状の絶縁誘電体と、
    前記絶縁誘電体の外周に形成された円筒形状の外部導体であってその一部から構成されておりかつ前記中心導体に電気的に接続された第1電極と、
    前記第1電極から電気的に隔絶された他の前記外部導体から構成される第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極が収納された少なくともサファイヤからなる鞘と、
    からなる治療用アンテナプローブ。
  2. 前記第1電極と第2電極との間には、更に他の前記外部導体から構成されかつ前記第1導体と前記第2導体より電気的に隔絶されてなる1以上の第3電極が前記サファイヤからなる鞘に収納されている請求項1に記載の治療用アンテナプローブ。
  3. 前記中心導体と前記第1電極との電気的な接続が導体片を介してなされる請求項1及び2に記載の治療用アンテナプローブ。
  4. 前記第1電極と前記第2電極との間の電気的隔絶及び前記第3電極と前記第1電極ないし前記第2電極との間の電気的隔絶が、前記円筒形状の外部導体に形成した間隙部である請求項1、2及び3に記載の治療用アンテナプローブ。
  5. 前記間隙部にはめ込まれた前記絶縁誘電体と同一またはほぼ同じ比誘電率を有する材料からなるカラーをさらに有する請求項1、2及び3に記載の治療用アンテナプローブ。
  6. 前記治療用アンテナプローブの波長短縮率をk、前記鞘の側壁の比誘電率をε、前記治療用アンテナプローブに給電される電磁波の真空中の波長をλ、前記間隙部の前記円筒形状の軸方向の長さをa、前記絶縁誘電体の直径をdとすると、
    前記第1電極の前記円筒形状の軸方向の長さLが、
    Figure 2007275202
    を満たす長さである請求項1、2及び3に記載の治療用アンテナプローブ。
  7. 前記第1電極、第2電極、第3電極のいづれか又は全てが、前記外部導体の表面に当該導体層と電気的に導通した導体層からなる請求項1及び2に記載の治療用アンテナプローブ。
  8. 前記治療用アンテナプローブ波長短縮率をk、前記鞘の側壁の比誘電率をε、前記治療用アンテナプローブに給電される電磁波の真空中の波長をλ、前記間隙部の前記円筒形状の軸方向の長さをa、前記絶縁誘電体の直径をdとすると、
    前記第1電極に対応する前記外部導体の表面に当該外部導体と電気的に導通した導体層の前記円筒形状の軸方向の長さL’が、
    Figure 2007275202
    を満たす長さとなる請求項1、2及び3に記載の治療用アンテナプローブ。
  9. 前記鞘の外部表面の一部及び前記外部導体の表面に対して直接的又は間接的に被着する封止チューブをさらに有する請求項1及び2に記載の治療用アンテナプローブ。
  10. 前記中心導体と前記外部導体は、前記鞘の外部において同軸コネクタに接続されている請求項1、2、3及び7に記載の治療用アンテナプローブ。
  11. 前記鞘が、サファイヤにより一体的に形成されている請求項1、2、3及び7に記載の治療用アンテナプローブ。
  12. 前記鞘が、その先端部を構成するヘッドエレメントと、その側壁部を構成するパイプエレメントとからなる請求項1、2、3及び7に記載の治療用アンテナプローブ。
  13. 前記鞘の前記先端部が鋭利な形状を有する請求項11及び12に記載の治療用アンテナプローブ。
  14. 前記鞘の内面に前記鞘の軸方向と平行な溝を有する請求項1、2、3及び7に記載の治療用アンテナプローブ。
  15. 前記鞘の前記先端部または前記ヘッドエレメントの先端部に前記鞘の内空に通じる孔が穿たれている請求項13及び14に記載の治療用アンテナプローブ。
  16. 請求項15記載の治療用アンテナプローブには更に前記鞘の前記側壁部にその内空に通じる孔が穿たれている治療用アンテナプローブ。
  17. 請求項15及び16記載の治療用アンテナプローブの前記孔を通じて、抗癌効果又は制癌効果を有する薬剤が排出される前記治療用アンテナプローブの使用方法。
  18. 請求項17記載の抗癌効果又は制癌効果を有する薬剤は、
    感温性ナノミセル、感温変化型親疎水性ヒドロゲル微粒子又は反応性PEG鎖を有する感温性poly(NIPAM-g-PEG)に内包され、
    前記治療用アンテナプローブに高周波電力が給電される前、同時または後に治療用アンテナプローブの請求項15又は16に記載の孔を通じて排出されることを特徴とする請求項15又は16記載の治療用アンテナプローブの使用方法。
  19. 前記サファイヤが着色されている請求項1、2、3及び7に記載の治療用アンテナプローブ。
  20. 高周波電源と、
    前記高周波電源に接続されたサーキュレータと、
    前記サーキュレータに高周波同軸ケーブルを介して接続された請求項1、2、3又は7に記載の治療用アンテナプローブと、
    前記サーキュレータと前記高周波電源に電力分配器を介して接続された電力測定器と、
    前記電力測定器の出力信号により前記高周波電源の出力電力を制御する制御ユニットと、からなる電磁治療システム。
  21. 前記電磁治療システムには、さらに温度センサが含まれてなり、
    前記温度センサの出力信号は前記制御ユニットに入力され、
    前記温度センサの出力信号により前記高周波電源の出力電力が制御されている請求項20に記載の電磁治療システム。
  22. 前記電力測定器の出力信号は、
    前記高周波電源の出力電力と前記サーキュレータを介して得られる前記治療用アンテナプローブからの反射電力との差分の電力と、
    前記温度センサからの出力信号と、
    によって制御されている請求項20及び21に記載の電磁治療システム。
  23. 前記高周波電源の出力電力は電力供給期間と電力非供給期間とからなるパルス状の電力波形であって、電力供給期間の出力電力が設定されており、かつ前記出力電力の電力供給期間が少なくとも前記温度センサの出力信号によって制御されている請求項20、21及び22に記載の電磁治療システム。
  24. 前記電磁治療システムには、さらに薬剤供給ポンプが含まれている請求項20、21、22及び23に記載の電磁治療システム。
  25. 前記鞘の内空または内空の表面には、温度センサが装着されている請求項1、2、3及び7に記載の治療用アンテナプローブ。
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