JP2007272461A - 運動推定装置、方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】コストをかけることなく、画像から正確な運動状態を推定する。
【解決手段】カメラ10は、時刻Tの画像I0と時刻(T+ΔT)の画像I1を撮影する。演算回路20は、時刻(T+ΔT)の画像I1と、時刻Tの仮想運動量である回転成分R及び並進成分Tとに基づいて、時刻Tの仮想画像I’ 0を生成する。演算回路20は、回転成分R及び並進成分Tを変えながら仮想画像I’0を3次元微小移動させて、時刻Tの画像I0と仮想画像I’0とのずれ量を示す評価値SSを算出する。評価値SSの算出では、垂直エッジがある場合には上記ずれ量の重み付けを重くする。そして、演算回路20は、評価値SSが最小値となる状態の回転成分R及び並進成分Tを時刻Tの運動量として推定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、運動推定装置、方法及びプログラムに係り、特に、画像の変化から運動状態を推定する運動推定装置に関する。
自動車の安全運転の運転者支援や自律移動車の自動運転を実現するために、車載ステレオカメラにより、道路平面領域並びに、先行車、対向車、駐車車輌、歩行者など道路上に存在する全ての障害物を検出する技術が開示されている。
特許文献1では、道路に沿って移動する輸送手段のエゴモーション(セルフモーション)に関する予測を生成するためのエゴモーション判定システムにおいて、前記輸送手段が道路に沿って移動するときに記録される、一連の少なくとも2つのイメージに関連するイメージ情報を受け取るように構成されたイメージ情報レシーバと、前記イメージ情報レシーバによって受け取られたイメージ情報を処理し、前記輸送手段のエゴモーション予測を生成するように構成されたプロセッサと、を含むシステムが開示されている。この特許文献1の技術は、イメージ情報により表される路面領域を領域毎に分割し、領域毎に重みを設定することにより自車の運動を推定する。領域重み付けとしては、道路の投影とみなされる重みα、勾配強度の重みβ、路面でない重みλが用いられている。
特許文献2では、カメラで周辺領域を撮影した画像に映った物体を画像処理により認識する方法が開示されている。具体的には、特許文献2の技術は、一台のカメラにより移動しながら撮影された一連の画像列を取得するステップと、前記画像に映った物体候補を特定し、特定した物体候補を前記一連の画像列中で追跡し、追跡により得られた物体候補画像の変化情報から物体に関する3次元情報を求める認識処理ステップと、を含んでいる。
特許文献3では、自動車に搭載される撮像手段によって撮影された、基準画像と参照画像から構成されるステレオ動画像のみを利用して、走行可能な道路平面領域及び道路面上に存在する全ての障害物を検出できるようにしたステレオ画像を用いた道路平面領域並びに障害物検出方法が開示されている。具体的には、特許文献3の技術は、道路面に対する射影変換行列を動的に推定する第1のステップと、第1のステップで求まった前記射影変換行列を用いて、走行可能な平面領域を抽出する第2のステップと、第1のステップで求まった前記射影変換行列を分解することにより道路面の傾きを算出する第3のステップと、第3のステップで算出された前記道路面の傾きを基に道路面を上方から見た仮想投影面画像を生成する第4のステップと、第4のステップで生成された前記仮想投影面画像の上で、前記走行可能な平面領域と自車輌の位置と方向を算出する第5のステップと、を有している。
特表2003−515827号公報(式(19)) 特開2001−266160号公報 特開2005−217883号公報
しかし、特許文献1の技術は、上述した3つのパラメータのうちαのみが領域の濃度値の変化を利用したものであるが、道路の投影判断のみに使用されているに過ぎず、車両の運動状態を具体的に推定することができない。特許文献2の技術は、2枚の画像からオプティカルフローを計算しているが、自車の運動については車両センサ情報を利用しており、画像から運動状態を推定していない。また、特許文献3の技術は、2つのカメラを用いてステレオ画像を生成しているので、車両に搭載する際にコストがかかってしまい、さらにスペースを大きくとるという問題がある。
本発明は、上述した課題を解決するために提案されたものであり、コストをかけることなく、画像から正確な運動状態を推定する運動推定装置、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る運動推定装置は、第1の時刻における第1の画像と、第1の時刻から所定時間経過後の第2の画像を入力する画像入力手段と、前記画像入力手段により入力された第2の画像と、前記第1の時刻における仮想運動量を表す運動量パラメータと、に基づいて、前記第1の時刻における仮想画像を生成する仮想画像生成手段と、所定の分割領域毎に、前記画像入力手段により入力された第1の画像と前記仮想画像生成手段により生成された仮想画像の濃度差を算出し、かつ前記濃度差の大きさに応じた重み付け及び濃度差の方向に応じた重み付けを行うことによって、前記第1の画像と前記仮想画像とのずれ量を表す評価値を算出する評価値算出手段と、前記運動量パラメータを変えながら、評価値算出手段により算出された評価値が最も小さくなるときの前記運動量パラメータが示す仮想運動量を、第1の時刻における運動量として推定する運動量推定手段と、を備えている。
画像入力手段は、第1の時刻における第1の画像と、第1の時刻から所定時間経過後の第2の画像を入力する。第1及び第2の画像は、撮像手段によってリアルタイムに撮像されたものでもよいし、予め用意された画像であってもよい。
仮想画像生成手段は、第2の画像と、前記第1の時刻における仮想運動量を表す運動量パラメータと、に基づいて、第1の時刻における仮想画像を生成する。すなわち、仮想画像生成手段は、運動量パラメータを用いて、第2の画像から所定時間遡った仮想画像を生成する。
評価値算出手段は、画像の所定の分割領域毎に、第1の画像と前記仮想画像とのずれ量を評価する評価値を算出する。このとき、評価値には、第1の画像と前記仮想画像との濃度差の大きさに応じた重み付け、濃度差の方向に応じた重み付けが施されている。濃度差の方向に応じた重み付けを行うのは、濃度差の方向と運動方向に関連があり、所定の濃度差の方向に運動量が反映されるからである。
運動量推定手段は、運動量パラメータを変えながら、評価値が最も小さくなるとき、すなわち第1の画像と前記仮想画像とが最も近づいたときの運動量パラメータが示す仮想運動量を、第1の時刻における運動量として推定する。
したがって、上記運動推定装置は、第1の画像と仮想画像の濃度差を用いて濃度差の大きさに応じた重み付け及び濃度差の方向に応じた重み付けを行うことによって評価値を算出し、その評価値が最も小さくなるときの運動量パラメータが示す仮想運動量を第1の時刻における運動量として推定することにより、画像から正確に運動状態を推定することができる。なお、本発明は、運動推定方法及びプログラムにも適用可能である。
本発明に係る運動推定装置、方法及びプログラムは、コストをかけることなく、画像から正確な運動状態を推定することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る車両運動推定装置の構成を示すブロック図である。車両運動推定装置は、例えば車両に搭載され、車両前方を撮影するカメラ10と、カメラ10により撮像された画像に基づいて車両の運動状態を推定する演算を行う演算回路20と、を備えている。
カメラ10は、被写体からの撮像光に応じた画像を生成するCCDイメージセンサ11と、CCDイメージセンサ11により生成された画像をアナログ信号からディジタル信号に変換するA/D変換器12と、を備えている。演算回路20は、A/D変換器12から供給された画像に基づいて、車両の運動状態を推定する。
図2は、一般のカメラ座標系を示す図である。カメラ座標系は、運動量パラメータである並進成分T及び回転成分Rを有する座標系である。並進成分T(Tx、Ty、Tz)は、カメラ座標系のXc軸、Yc軸、Zc軸の移動量である。回転成分R(Wx、Wy、Wz)は、カメラ座標系のXc軸、Yc軸、Zc軸周りの回転量(ピッチ(pitch)、ヨー(yaw)、ロール(roll))である。ここで、路面方程式を式(1)とする。
このとき、道路面の法線ベクトルNを(a、b、c)とすると、式(2)となる
ここで、x及びyは、画像座標である。また、カメラ10のレンズの焦点距離をfとすると、a=A/f、b=B/f、c=Cである。
以上のように構成された車両運動推定装置の演算回路20は、次の運動推定ルーチンを実行する。図3は、演算回路20による運動推定ルーチンを示すフローチャートである。
ステップS1では、演算回路20は、カメラ10から時刻Tの画像I0を入力し、時間ΔT経過後、時刻(T+ΔT)の画像I1を入力して、ステップS2に進む。ここで、図4は、時刻Tの画像I0を示す図である。図5は、時刻(T+ΔT)の画像I1を示す図である。
ステップS2では、演算回路20は、時刻Tの仮想運動量を示す運動量パラメータである回転成分R、並進成分Tに対して、それぞれの初期値R0、T0を設定して、ステップS3に進む。
ステップS3では、演算回路20は、時刻(T+ΔT)における画像I1と、初期値R0、T0とに基づいて、時刻Tにおける仮想画像I’0を生成する。すなわち、演算回路20は、初期値R0、T0を用いて画像I1を変形して、時間ΔTだけ遡った仮想画像I’0を生成して、ステップS4に進む。
図6は、時刻Tの仮想画像I’0を示す図である。図4と図6とを比較すると、同じ時刻Tの画像であっても、少し異なっているのが分かる。以下これらの画像を比較する。
ステップS4では、演算回路20は、画像I0と仮想画像I’0の下側中央部の領域を複数の分割領域に分割して、ステップS5に進む。
図7は、分割対象領域を複数の分割領域に分割した状態を示す図である。ここでは、後述の残差演算を考慮して、画像I0と仮想画像I’0との差分画像に分割領域が表示されている。ここで、分割対象領域として画像下側中央部の領域を用いたのは、その領域に最も変化が現れやすいためである。
ステップS5では、演算回路20は、画像I0と仮想画像I’0のずれ量を表す評価値を計算する。具体的には、次の評価ルーチンが実行される。
図8は、評価ルーチンを示すフローチャートである。すなわち、ステップS5では、次のステップS11以降の処理が実行される。
ステップS11では、演算回路20は、初期値R0、T0を設定し、初期値カウント値を0に設定して(Count=0)、ステップS12に進む。ここで、カウント値とは、評価値がほぼ最小になったと考えられる回数である。
ステップS12では、演算回路20は、分割領域番号i=0、残差積算値SS=0に設定して、ステップS13に進む。
ステップS13では、演算回路20は、分割領域番号iの分割領域における画像I0と仮想画像I’0の残差Siを計算する。具体的には、次の式(3)を計算する。
fは画像I0の座標(x、y)における濃度値(輝度値)であり、gは仮想画像I’0の座標(x、y)における濃度値である。そして、演算回路20は、式(3)を計算して、ステップS14に進む。
ステップS14では、演算回路20は、分割領域番号iにおける残差Siを積算して評価値SSを算出すべく、式(4)を計算する。
式(4)は、評価値を算出するための評価関数である。αiは、濃度値の変化の強度(大きさ)に応じた重み付け係数である。βiは、濃度勾配の方向に応じた重み付け係数である。
αiは、例えば、画像I0と仮想画像I’0との濃度値の差が大きくなるに従って大きな値になり、その差が小さくなるに従って小さな値になる。
βiは、進行方向に垂直な垂直エッジ(横エッジ)が存在するとき(横方向に比べて縦方向の濃度値変化が大きいとき)に大きな値になり、垂直エッジが存在しないときに小さな値になる。すなわち、βiは、分割領域に垂直エッジが存在するときは、画像I0と仮想画像I’ 0のずれ量の重みを大きくしている。その理由は、垂直エッジは、車両進行方向に垂直なエッジであるため、進行方向のずれ量を検出しやすいからである。
図9は、αiの算出方法の一例を示す図である。演算回路20は、例えば、分割領域内の各点における残差の合計値に応じてαiを算出してもよいし、分割領域内の標準偏差を使用してαiを算出してもよい。また、また、エッジフィルタでSobelやCannyにおけるエッジ強度を使用してもよい。また、βiは、例えば次のように求められる。
図10は、走行路上にある垂直エッジを示す図である。走行路には、走行レーンに直交する方向に影による垂直エッジが生じることがある。この垂直エッジを検出するために、演算回路20は次の処理を行う。
図11は、βiの算出方法の一例を示す図である。x方向(横方向)の濃度値の強度(変化の大きさ)をdx、y方向(縦方向)の濃度値の強度をdy、x方向に対する強度方向のなす角をθとする。このとき、演算回路20は、dy/dx(=tanθ)を演算する。
ここで、垂直エッジの場合、x方向の変化に比べてy方向の変化が大きくなる。また、進行方向に平行な進行方向エッジ(縦エッジ)の場合、その逆になる。よって、垂直エッジの場合はtanθの値は大きくなり、進行方向エッジの場合はtanθの値は小さくなる。
図12は、xy平面上におけるβiの区分を示す図である。tanθの値は、図12のxy平面における傾きを表している。領域(a)は、x方向の変化に比べてy方向の変化が大きいので、垂直エッジを示している。逆に、領域(b)は、垂直エッジ以外の領域を示している。また、領域(a)のβiは、領域(b)のβiに比べて例えば10倍の値に設定されている。そこで、演算回路20は、tanθの値が領域(a)、(b)のいずれに属するかを判定し、その判定結果に基づいてβiを決定する。
ステップS15では、演算回路20は、最後の分割領域について処理をしたか否か、すなわち分割領域番号iが最後の番号であるか否かを判定し、肯定判定のときはステップS17に進み、否定判定のときはステップS16に進む。
ステップS16では、演算回路20は、次の分割領域のデータを読み込んで(i=i+1)、ステップS13に戻る。これにより、演算回路20は、再びステップS13からステップS16の処理を繰り返し行って、すべての分割領域について処理を実行した後、ステップS17に進む。
ステップS17では、演算回路20は、回転成分R及び並進成分Tはそれぞれ初期値R0、T0であるか否かを判定し、肯定判定のときはステップS22に進み、否定判定の時はステップS18に進む。
ステップS18では、演算回路20は、今回算出した評価値SSと前回算出した評価値prevSSとの差の絶対値ΔSSを算出し(ΔSS=|SS−prevSS|)、ステップS19に進む。
ステップS19では、演算回路20は、ΔSSが予め設定された閾値A以下であるか否かを判定し、肯定判定のときはステップS20に進み、否定判定のときはステップS21に進む。ここで、閾値Aは十分小さい値である。よって、ΔSSが閾値A以下であるときは、評価関数により得られる評価値がほぼ最小値になった状態である。
ステップS20では、演算回路20は、カウント値を1つ上げるようにカウント値を更新して(Count=Count+1)、ステップS21に進む。
ステップS21では、演算回路20は、カウント値が設定値B以上であるか否かを判定し、肯定判定のときは本ルーチンの処理を終了して、図4に示すステップS6に進み、否定判定のときはステップS22に進む。カウント値が設定値B以上になったときは、評価値が収束してほぼ最小値に達したと考えられるので、処理を終了する。
ステップS22では、演算回路20は、回転成分Rに微小変化ΔRを、並進成分Tに微小変化ΔTを与える(R→R+ΔR、T→T+ΔT)。そして、演算回路20は、新たな回転成分R及び並進成分Tを用いて新たな仮想画像I’0を生成する。つまり、仮想画像I’0を3次元微小移動させる。さらに、演算回路20は、評価値SSを前回の評価値を示しパラメータであるprevSSに代入して、ステップS12に戻る。
以上のように、演算回路20は、回転成分R及び並進成分Tを変えながら仮想画像I’0を3次元微小移動させて、画像I0と仮想画像I’0とのずれ量を示す評価値SSを算出し、評価値SSが最小値となる状態を検出する。
一方、図4に示すステップS6では、演算回路20は、評価値SSが最小値となるときの回転成分R及び並進成分Tを抽出し、この回転成分R及び並進成分Tを自車の時刻Tにおける運動量と推定して、本ルーチンを終了する。
図13は、カメラ10によって生成された画像I0及びその分割領域の一例を示す図である。この画像I0には、進行方向に平行な白線、進行方向に垂直な影などが存在する。
図14は、従来の手法を用いて分割領域に重み付けを行った状態を示す図である。図15は、本実施形態に係る車両運動推定装置が分割領域に重み付けを行った状態を示す図である。図14及び図15を比較すると、垂直エッジの存在する4つの分割領域の重みが大きくなったことが分かる。
以上のように、第1の実施形態に係る車両運動推定装置は、時刻(T+ΔT)の画像I1と、時刻Tの仮想運動量である回転成分R及び並進成分Tとに基づいて、時刻Tの仮想画像I’ 0を生成する。そして、車両運動推定装置は、回転成分R及び並進成分Tを変えながら仮想画像I’0を3次元微小移動させて、時刻Tの画像I0と仮想画像I’0とのずれ量を示す評価値SSを算出し、評価値SSが最小値となる状態の回転成分R及び並進成分Tを時刻Tの運動量として推定する。
特に、車両運動推定装置は、垂直エッジがある場合には上記ずれ量の重み付けを重くして評価値SSを算出することにより、車両進行方向のずれ量をよく反映して、正確な運動量を推定することができる。
[第2の実施形態]
つぎに、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また、第2の実施形態に係る車両運動推定装置は、第1の実施形態と同様に、図1に示すように構成されている。
図2に示したカメラ座標系は、パラメータの数が多い。このため、第2の実施形態では、パラメータの数を減らして演算負荷を低減させる。
図16は、第2の実施形態のカメラ座標系を示す図である。このカメラ座標系では、道路面とカメラ10の光軸とが直交するように、カメラ10が設置されている。すなわち、道路面の法線ベクトルNとカメラ10の光軸とが直交している。これにより、並進成分の(Tx、Ty)は(0、0)となり、回転成分(Wz)は(0)となる。また、道路面の法線ベクトルNは(0、b、0)となる。すなわち、運動量パラメータとして、Wx、Wy、Tzのみを用いることができる。このように、カメラと路面の拘束条件によって、パラメータを削減できる。
すなわち、車両運動推定装置の演算回路20は、上記の3つの運動量パラメータを用いて、図3に示す運動推定ルーチンを実行する。よって、回転成分Rの初期値R0は(0、0、Wz)、並進成分Tの初期値T0は(Tx、Ty、0)となる。ただし、図3のステップS5では、次の評価ルーチンが実行される。
図17及び図18は、第2の実施形態に係る評価ルーチンを示すフローチャートである。ここでは、主に図8と異なるステップのみ説明する。以下では、図17を第1ルーチン、図18を第2ルーチンという。
第1ルーチンは、図12に示す領域(a)に属する分割領域の重みを0、領域(b)に属する分割領域の重みを1に設定して、評価値が最小値になるときのWx、Wyを求める。
具体的には、図17のステップS31〜S42は、図8のステップS11〜S22にほぼ対応している。但し、図17のステップS31では、演算回路20は、回転成分R、並進成分Tの初期値R0、T0として、Wx、Wy、Tzをそれぞれ設定し、カウント値を0に設定する。
ステップS33では、演算回路20は、上述した式(3)に従って、垂直エッジの存在しない(進行方向エッジを含む。)分割領域間の残差Siを計算する。
また、ステップS42では、演算回路20は、回転成分RのWxに微小変化ΔWxを、Wyに微小変化ΔWyを与える(Wx→Wx+ΔWx、Wy→Wy+ΔWy)。そして、演算回路20は、新たな回転成分Rを用いて新たな仮想画像I’0を生成する。さらに、演算回路20は、評価値SSを前回の評価値を示しパラメータであるprevSSに代入する。
図19は、第1ルーチンで使用された各分割領域の重みを示す図である。ここでは、濃度変化の大きい分割領域の重みが大きくなり、濃度変化の小さい領域の重みが小さくなっている。
次に、第2ルーチンは、第1ルーチンで求められたWx、Wyを固定して、図12に示す領域(a)に属する分割領域の重みを1、領域(b)に属する分割領域の重みを0に設定して、評価値が最小となるときのTzを求める。このときは、図12の領域(a)に属する領域を用いて評価値SSが最小値になるようにしてTzを求める。
具体的には、図18のステップS51〜S62は、図8のステップS11〜S22にほぼ対応している。但し、図18のステップS51では、演算回路20は、回転成分R、並進成分Tの初期値R0、T0として、第1ルーチンで決定されたWx及びWyを設定し、さらに所定のTzを設定し、カウント値を0に設定する。
ステップS53では、演算回路20は、上述した式(3)に従って、垂直エッジが存在する分割領域間及び垂直エッジの存在しない分割領域間の残差Siを計算する。
また、ステップS62では、演算回路20は、並進成分TのTzに微小変化ΔTzを与える(Tz→Tz+ΔTz)。そして、演算回路20は、新たな並進成分Tを用いて新たな仮想画像I’0を生成する。さらに、演算回路20は、評価値SSを前回の評価値を示しパラメータであるprevSSに代入する。
図20は、第2ルーチンで使用された各分割領域の重みを示す図である。ここでは、垂直エッジの存在する分割領域の重みが大きくなり、垂直エッジの存在しない分割領域の重みが小さくなっている。
そして、演算回路20は、第1及び第2ルーチンを終了すると、図3に示すステップS6を実行する。なお、第2の実施形態では、演算回路20は、第1ルーチンの後に第2ルーチンを実行したが、先に第2ルーチンを実行し、その後第1ルーチンを実行してもよい。
以上のように、第2の実施形態に係る車両運動推定装置は、道路面とカメラ10の光軸とが直交するようにカメラ座標系を設定することにより、3つの運動量パラメータWx、Wy、Tzのみを用いることができるので、演算負荷を大幅に低減することができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内で設計上の変更をされたものにも適用可能であるのは勿論である。
例えば上述した実施形態では、βiは垂直エッジが存在するか否かの2段階に分けられていたが、本発明はこれに限定されるものではない。βiは、例えば、エッジの方向が車両進行方向(縦方向)に近づくに従って大きな値になり、エッジの方向が車両進行方向に垂直な方向に近づくに従って小さな値になってもよい。
また、上述した実施形態では、車両に搭載される車両運動推定装置を例に挙げて説明したが、本発明は車両に限らず他の移動体の運動状態を推定することができるのは勿論である。
本発明の第1の実施形態に係る車両運動推定装置の構成を示すブロック図である。 一般のカメラ座標系を示す図である。 演算回路による運動推定ルーチンを示すフローチャートである。 時刻Tの画像I0を示す図である。 時刻(T+ΔT)の画像I1を示す図である。 時刻Tの仮想画像I’0を示す図である。 分割対象領域を複数の分割領域に分割した状態を示す図である。 評価ルーチンを示すフローチャートである。 αiの算出方法の一例を示す図である。 走行路上にある垂直エッジを示す図である。 βiの算出方法の一例を示す図である。 xy平面上におけるβiの区分を示す図である。 カメラによって生成された画像I0及びその分割領域の一例を示す図である。 従来の手法を用いて分割領域に重み付けを行った状態を示す図である。 車両運動推定装置が分割領域に重み付けを行った状態を示す図である。 第2の実施形態のカメラ座標系を示す図である。 第2の実施形態に係る評価ルーチンを示すフローチャートである。 評価ルーチンを示すフローチャートである。 第1ルーチンで使用された各分割領域の重みを示す図である。 第2ルーチンで使用された各分割領域の重みを示す図である。
符号の説明
10 カメラ
11 CCDイメージセンサ
12 A/D変換器
20 演算回路

Claims (5)

  1. 第1の時刻における第1の画像と、第1の時刻から所定時間経過後の第2の画像を入力する画像入力手段と、
    前記画像入力手段により入力された第2の画像と、前記第1の時刻における仮想運動量を表す運動量パラメータと、に基づいて、前記第1の時刻における仮想画像を生成する仮想画像生成手段と、
    所定の分割領域毎に、前記画像入力手段により入力された第1の画像と前記仮想画像生成手段により生成された仮想画像の濃度差を算出し、かつ前記濃度差の大きさに応じた重み付け及び濃度差の方向に応じた重み付けを行うことによって、前記第1の画像と前記仮想画像とのずれ量を表す評価値を算出する評価値算出手段と、
    前記運動量パラメータを変えながら、評価値算出手段により算出された評価値が最も小さくなるときの前記運動量パラメータが示す仮想運動量を、第1の時刻における運動量として推定する運動量推定手段と、
    を備えた運動推定装置。
  2. 前記濃度差の方向に応じた重み付けは、画像の縦方向に比べて画像の横方向の重みを重くする
    請求項1に記載の運動推定装置。
  3. 前記運動量パラメータは、3次元方向の各々の移動量と、3次元方向の各々の回転軸周りの回転量と、である
    請求項1または請求項2に記載の運動推定装置。
  4. 第1の時刻における第1の画像と、第1の時刻から所定時間経過後の第2の画像を入力し、
    前記入力された第2の画像と、前記第1の時刻における仮想運動量を表す運動量パラメータと、に基づいて、前記第1の時刻における仮想画像を生成し、
    所定の分割領域毎に、前記第1の画像と前記仮想画像の濃度差を算出し、かつ前記濃度差の大きさに応じた重み付け及び濃度差の方向に応じた重み付けを行うことによって、前記第1の画像と前記仮想画像とのずれ量を表す評価値を算出し、
    前記運動量パラメータを変えながら、前記評価値が最も小さくなるときの前記運動量パラメータが示す仮想運動量を、第1の時刻における運動量として推定する
    運動推定方法。
  5. コンピュータに、
    第1の時刻における第1の画像と、第1の時刻から所定時間経過後の第2の画像を入力させ、
    前記入力された第2の画像と、前記第1の時刻における仮想運動量を表す運動量パラメータと、に基づいて、前記第1の時刻における仮想画像を生成させ、
    所定の分割領域毎に、前記第1の画像と前記仮想画像の濃度差を算出し、かつ前記濃度差の大きさに応じた重み付け及び濃度差の方向に応じた重み付けを行うことによって、前記第1の画像と前記仮想画像とのずれ量を表す評価値を算出させ、
    前記運動量パラメータを変えながら、前記評価値が最も小さくなるときの前記運動量パラメータが示す仮想運動量を、第1の時刻における運動量として推定させる
    運動推定プログラム。
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