JP2007271958A - 反射防止積層体およびその製造方法、ならびに光学機能性フィルタおよび光学表示装置 - Google Patents

反射防止積層体およびその製造方法、ならびに光学機能性フィルタおよび光学表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基材に対し、蒸着薄膜より擦傷性が強く、一方でDMS薄膜より膜硬度が低く、かつ蒸着法より膜硬度が高い薄膜を、マグネトロン・スパッタ法により成膜し、輝点が非常に少ない反射防止積層体、該反射防止積層体を有する光学機能性フィルタおよび光学表示装置を提供するを目的とする。
【解決手段】基材上に、反射防止層を有する反射防止積層体であって、
該反射防止層の物理膜厚が100nm以上であり、かつ反射防止積層体の押し込み硬度が、押し込み深さ100nmの押し込み試験に対し、11GPa以上〜15GPa以下であることを特徴とする反射防止積層体とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、反射防止積層体およびその製造方法に関する。また、この反射防止積層体を前面に用いた光学機能性フィルタおよび光学表示装置に関する。
CRT、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル(PDP)等の光学表示装置においては、外光の表示画面上への写り込みによって画像を認識しづらくなるという問題がある。光学表示装置は、最近では屋内だけでなく屋外にも持ち出される機会が増加し、表示画面上への外光の写り込みは一層深刻な問題になっている。
外光の写り込みを低減するために、可視光領域の波長の広い範囲にわたって反射率の低い反射防止積層体を光学表示装置の前面に設けることが行われている。基板上に反射防止積層体を成膜する技術が発展した当初は、蒸着法、イオンプレーティング法による多層成膜が主流であった。しかし、近年では、ピンホール等の膜欠陥による反射防止積層体の輝点に対する判定レベルが上昇しており、この判定レベルをクリアする方法として蒸着法、イオンプレーティング法からスパッタリング法へと成膜方法が置き換わりつつある。また特に、プラスチック基板上への反射防止積層体の成膜は、ロール・ツー・ロールでの連続成膜が主流であり、1パスにおいて多層膜を全層成膜する技術などが用いられるようになっている。こういったスパッタ法を用いたロール・ツー・ロールでの連続成膜において、2対のカソードにそれぞれ薄膜層形成材料をターゲットとして配置したマグネトロン・スパッタリング法であり、その2対のカソードにサイン波電圧を正負交互に印加し、同時に2対のカソードが交互にアノードの役割も果たす放電方法、通称デュアル・マグネトロン・スパッタ法が主流となりつつある(特許文献1参照)。
デュアル・マグネトロン・スパッタ法は、2つのカソードで正負交互に電圧印加されるため、成膜中の高エネルギー粒子による基板側へのボンバードメントが大きく、通常のDCスパッタリング、RFスパッタリングと比較して、イオンアシスト効果が大きく、緻密で、膜硬度、膜応力が強い膜が成膜される。このため、通常のスパッタ膜、蒸着薄膜などと比較して耐擦傷性など種種の機械特性に優れた薄膜の形成が可能である。また、交互にアノード、カソードが入れ替わるため、通常のDC、RFスパッタと比べてチャージアップが起き難く、安定した成膜が長時間にわたって可能である。しかし、膜が緻密であるため、蒸着膜と比較して膜硬度が高く、また膜応力の強い薄膜となり、フィルムの反りがきつく、断裁時に反射防止膜、ハードコート共にクラックが入りやすいなど後加工以降での扱いが難しいという問題があった。一方、蒸着法である場合、輝点に対する判定レベルだけでなく、膜硬度が低すぎるため、耐擦傷性に問題のある膜しか出来なかった。これらの解決法として、デュアル・マグネトロン・スパッタ成膜時の成膜気圧を高めに設定し、成膜することや、ターゲット−基板間距離を長くして成膜することが挙げられるが、前者は、アークが発生しやすく、安定なスパッタ放電を長時間連続して起こすことが困難であり、後者は、成膜速度が極端に落ちるなどの問題があり、実際の生産には不向きであった。
特開平11ー218603号公報
よって、本発明の目的は、基材に対し、蒸着薄膜より擦傷性が強く、一方でDMS薄膜より膜硬度が低く、かつ蒸着法より膜硬度が高い薄膜を、マグネトロン・スパッタ法により成膜し、輝点が非常に少ない反射防止積層体、該反射防止積層体を有する光学機能性フィルタおよび光学表示装置を提供することにある。
請求項1の発明は、基材上に、反射防止層を有する反射防止積層体であって、該反射防止層の物理膜厚が100nm以上であり、かつ反射防止積層体の押し込み硬度が、押し込み深さ100nmの押し込み試験に対し、11GPa以上〜15GPa以下であることを特徴とする反射防止積層体である。
請求項2の発明は、前記反射防止層が、屈折率の異なる光学薄膜層を複数積層してなることを特徴とする請求項1記載の反射防止積層体である。
請求項3の発明は、基材上に、マグネトロンスパッタリング法を用いて反射防止層を形成する反射防止積層体の製造方法であって、該マグネトロンスパッタリング法が、スパッタリングターゲットとしての反射防止層形成材料、及び電源に接続された少なくとも1対の電極を有し、かつパルスパケット方式によりDCパルス電圧を印加し、対になっている電極がそれぞれ交互にカソード、アノードとなることを特徴とする反射防止積層体の製造方法である。
請求項4の発明は、基材上に、屈折率の異なる光学薄膜層を複数積層してなり、かつ少なくとも1層の光学薄膜層がマグネトロンスパッタリング法を用いて形成されてなる反射防止層を有する反射防止積層体の製造方法であって、該マグネトロンスパッタリング法が、スパッタリングターゲットとしての光学薄膜層形成材料、及び電源に接続された少なくとも1対の電極を有し、かつパルスパケット方式によりDCパルス電圧を印加し、対になっている電極がそれぞれ交互にカソード、アノードとなることを特徴とする反射防止積層体の製造方法である。
請求項5の発明は、基材上に、マグネトロンスパッタリング法を用いて反射防止層を形成する反射防止積層体の製造方法であって、該マグネトロンスパッタリング法が、スパッタリングターゲットとしての反射防止層形成材料、及び電源に接続された2対のカソード電極、アノード電極からなる電極を有し、かつ2対の電極に同期してDCパルス電圧を印加することを特徴とする反射防止積層体の製造方法である。
請求項6の発明は、基材上に、屈折率の異なる光学薄膜層を複数積層してなり、かつ少なくとも1層の光学薄膜層がマグネトロンスパッタリング法を用いて形成されてなる反射防止層を有する反射防止積層体の製造方法であって、該マグネトロンスパッタリング法が、スパッタリングターゲットとしての反射防止層形成材料、及び電源に接続された2対のカソード電極、アノード電極からなる電極を有し、かつ2対の電極に同期してDCパルス電圧を印加することを特徴とする反射防止積層体の製造方法である。
請求項7の発明は、請求項1または2に記載の反射防止積層体を有する光学機能性フィルタである。
請求項8の発明は、請求項7に記載の光学機能性フィルタを前面に有する光学表示装置である。
本発明の反射防止積層体は、膜応力の弱い、フレキシブルな膜質であり、また同時にスパッタ法を用いているため、蒸着法などと比較して輝点レベルが良好である上、膜応力の弱い、フレキシブルな膜質を提供することが可能である。しかも長時間にわたり、成膜速度を損なうことなく、またアーキングが少なく安定した状態での成膜が可能となる。
また、本発明の光学機能性フィルタは、欠陥レベルが非常に良好であり、適度な擦傷性と膜応力を兼ね備えたフィルタである。
また、本発明の光学表示装置は、欠陥レベルが非常に良好であり、適度な擦傷性と膜応力を兼ね備えた光学表示装置である。
また、本発明の光学物品は、欠陥レベルが非常に良好であり、適度な擦傷性と膜応力を兼ね備えた光学物品である。
<反射防止積層体>
図1は、本発明の反射防止積層体の一例を示す断面図である。この反射防止積層体1は、基材2と、基材2上に設けられたハードコート層3と、ハードコート層3上に設けられたプライマー層4と、プライマー層4上に設けられた反射防止機能層5と、反射防止機能層5上に設けられた防汚層6と、基材2の他方の面に設けられた粘着層7とを有して概略構成されるものである。
(基材)
本発明に用いる基材としては、透明性を有する有機化合物成形物が挙げられる。本発明における透明性とは、可視光領域の波長の光が透過すればよいことを意味する。成形物の形状としては、表面が平滑であれば特に限定されず、板状、ロール状等が挙げられる。また、基材は、透明性を有する有機化合物成形物の積層体であってもよい。
また、基材はガラスでもかまわない。また、ガラスやプラスチックからなるメガネなどを基材として用いてもかまわない。
透明性を有する有機化合物成形物としては、プラスチックが挙げられる。プラスチックとしては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリウレタン、ポリエチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンサルファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリオレフィン、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース等が挙げられる。
基材の厚さは、目的の用途に応じて適宜選択され、通常25〜300μmである。有機化合物成形物には、公知の添加剤、例えば、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤、酸化防止剤、難燃剤等が含有されていてもよい。
(ハードコート層)
本発明の反射防止積層体では、基材と反射防止層の間にハードコート層を備えてもよい。
ハードコート層は、鉛筆等による引っ掻き傷、スチールウールによる擦り傷等の機械的外傷から各層を防護する層である。ハードコー
ト層3を形成する材料としては、透明性、適度な硬度および機械的強度を有するものであ
ればよく、アクリル系樹脂、有機シリコン系樹脂、ポリシロキサン等の樹脂材料が挙げら
れる。
アクリル系樹脂としては、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングロコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、3−メチルペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールビスβ−(メタ)アクリロイルオキシプロピオネート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(2−ヒドロキシエチル)イソシアネートジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、2,3−ビス(メタ)アクリロイルオキシエチルオキシメチル[2.2.1]ヘプタン、ポリ1,2−ブタジエンジ(メタ)アクリレート、1,2−ビス(メタ)アクリロイルオキシメチルヘキサン、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラデカンエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、10−デカンジオール(メタ)アクリレート、3,8−ビス(メタ)アクリロイルオキシメチルトリシクロ[5.2.10]デカン、水素添加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン、1,4−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)シクロヘキサン、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、エポキシ変成ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
有機シリコン系樹脂としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラペンタエトキシシラン、テトラペンタイソプロキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジメチルプロポキシシラン、ジメチルブトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン等が挙げられる。
ハードコート層は、これら樹脂材料を基材上に成膜し、熱硬化、紫外線硬化、または電離放射線硬化法によって硬化させることによって形成される。ハードコート層の厚さは、物理膜厚で0.5μm以上、好ましくは3〜20μm、より好ましくは3〜6μmである。
ハードコート層に、平均粒子径が0.01〜3μmの透明微粒子を分散させて、アンチグレアと呼ばれる処理を施してもよい。ハードコート層中の微粒子により表面が微細な凹凸状になって光の拡散性が向上し、光の反射をより低減できる。
ハードコート層は、表面処理が施されていることが好ましい。表面処理を施すことにより、隣接する層との密着性を向上させることができる。ハードコート層の表面処理としては、例えば、コロナ処理法、蒸着処理法、電子ビーム処理法、高周波放電プラズマ処理法、スパッタリング処理法、イオンビーム処理法、大気圧グロー放電プラズマ処理法、アルカリ処理法、酸処理法等が挙げられる。
(プライマー層)
本発明では。ハードコート層と反射防止層との間の密着性を向上させる層ためにプライマー層を設けてもよい。
プライマー層の材料としては、例えば、シリコン、ニッケル、クロム、錫、金、銀、白金、亜鉛、チタン、タングステン、ジルコニウム、パラジウム等の金属;これら金属の2種類以上からなる合金;これらの酸化物、弗化物、硫化物、窒化物等が挙げられる。酸化物、弗化物、硫化物、窒化物の化学組成は、密着性が向上するならば、化学量論的な組成と一致しなくてもよい。
プライマー層の厚さは、基材の透明性を損なわない程度であればよく、好ましくは物理膜厚で0.1〜10nmである。
プライマー層4は、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、化学蒸着(CVD)法、湿式塗工法等の従来公知の方法で形成できる。
(反射防止層)
反射防止層としては、波長550nmにおける光の屈折率が1.6未満でかつ波長550nmにおける光の消衰係数が0.5以下の低屈折率透明薄膜層単層からなるものや、屈折率の異なる光学薄膜を複数積層したものがあげられる。
屈折率の異なる光学薄膜を複数積層したものとしては、波長550nmにおける光の屈折率が1.9以上でかつ波長550nmにおける光の消衰係数が0.5以下の高屈折率透明薄膜層、低屈折率透明薄膜層を交互に積層したものや、低屈折率透明薄膜層、高屈折率透明薄膜層、波長550nmにおける光の屈折率が1.6〜1.9程度の中屈折率透明薄膜層を積層したものがあげられる。
高屈折率透明薄膜層、低屈折率透明薄膜層を交互に積層したものとしては、基材側から順に、高屈折率透明薄膜層、低屈折率透明薄膜層、高屈折率透明薄膜層、低屈折率透明薄膜層から構成されるものがあげられる。
また、反射防止層は、基本的に反射防止特性を付与するものであれば限定は無く、導電性、熱線カットなどの機能が更に付与されるものであっても良い。
高屈折率透明薄膜層の材料としては、インジウム、錫、チタン、シリコン、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、マグネシウム、ビスマス、セリウム、クロム、タンタル、アルミニウム、ゲルマニウム、ガリウム、アンチモン、ネオジウム、ランタン、トリウム、ハフニウム等の金属;これらの金属の酸化物、弗化物、硫化物、窒化物;酸化物、弗化物、硫化物、窒化物の混合物等が挙げられる。酸化物、弗化物、硫化物、窒化物の化学組成は、透明性を保持した化学組成であれば、化学量論的な組成と一致しなくてもよい。
高屈折率透明薄膜層を複数積層する場合、それぞれ高屈折率透明薄膜層は必ずしも同一の材料でなくてもよく、目的に合わせて適宜選択される。
低屈折率透明薄膜層の材料としては例えば、酸化シリコン、窒化チタン、弗化マグネシウム、弗化バリウム、弗化カルシウム、弗化セリウム、弗化ハフニウム、弗化ランタン、弗化ナトリウム、弗化アルミニウム、弗化鉛、弗化ストロンチウム、弗化イッテリビウム等が挙げられる。
低屈折率透明薄膜層を複数積層する場合、それぞれ低屈折率透明薄膜層は必ずしも同一の材料でなくてもよく、目的に合わせて適宜選択される。
中屈折率層の材料としては例えば、酸化アルミニウム、フッ化セリウムなどが挙げられる。
これら、低屈折率透明薄膜層、高屈折率透明薄膜層、中屈折率透明薄膜層などの光学薄膜層は、単層または積層において一定の硬度を保持するが、基本的には硬度が高いほど擦傷性において良好な特性が得られる。故に、一定以上の擦傷性を得るためには、ある硬度以上の膜硬度が必要となる。一方、高い硬度を持つ膜は、膜質が密であり、応力の強い膜になる。よって、蒸着膜の膜硬度以上、DMS膜の膜硬度以下の膜質が求められる。
押し込み硬度試験において、押し込み深さは重要なパラメーターとなる。基本的に、押しこみ深さを再現性良くデータを得るためには、100nm程度の押しこみ深さが良い。また、擦傷性を評価するという観点からも、最表面の硬度だけでなく、100nm程度の押し込み深さに対する押し込み硬度の結果が適しているといえる。反射防止膜という観点からは、反射防止性能を発揮するためには、基本的に物理膜厚で100nm以上の膜厚が必要となる。これより、物理膜厚100nm以上の反射防止膜に対し、100nmの押し込み深さが適当である。
これら、低屈折率透明薄膜層、高屈折率透明薄膜層、中屈折率透明薄膜層などの光学薄膜層は、スパッタリング法、蒸着法、化学蒸着法(CVD法)、反応性スパッタリング法などで形成できる。中でもより高い成膜速度と脱アーキングなどの高い生産安定性を追求するためには、中周波領域の電圧印可で成膜を行うデュアル・マグネトロン・スパッタリング法が最適である。
また、本発明では、前記光学薄膜層のうち少なくとも1層は、パルスパケット方式を用いたマグネトロンスパッタリング法、または電極を2対用い同期してパルス電圧を印加するマグネトロンスパッタリング法により成膜することを特徴とする。
このようにすることで輝点レベルが良好である上、膜応力の弱い、フレキシブルな膜質とすることができる。
また、反射防止層が複数ある場合、他の層もマグネトロン・スパッタリング法で行うことが好ましい。また、さらには他の層もパルスパケット方式を用いたマグネトロンスパッタリング法、または電極を2対用い同期してパルス電圧を印加するマグネトロンスパッタリング法により成膜することが好ましく、このようにすることで、より輝点レベルが良好である上、膜応力の弱い、フレキシブルで良質な膜質とすることができる。
(防汚層)
本発明では、反射防止積層体の最表面に防汚層を設けてもよい。
防汚層は、反応性官能基と結合している珪素原子を1つ以上有するフッ素含有珪素化合物から得られた層、もしくはシロキサン結合を主鎖とした有機珪素化合物から得られた層、または、その両方から得られた層である。本発明における反応性官能基とは反射防止層の最上層の材料と反応し、結合しうる基を意味する。
最上層が低屈折率透明薄膜層の場合、具体的には、フッ素含有珪素化合物の反応性官能基と低屈折率透明薄膜層の材料とを反応させ、また、フッ素含有珪素化合物の反応性官能基同士を反応させることにより形成される層である場合や、シロキサン結合を主鎖とした有機珪素化合物の反応性官能基と低屈折率透明薄膜層の材料とを反応させることにより形成される層である場合や、また、シロキサン結合を主鎖とした有機珪素化合物の反応性官能基同士を反応させることにより形成される層である場合や、フッ素含有珪素化合物とシロキサン結合を主鎖とした有機珪素化合物とを同時に、それらの反応性官能基と低屈折率透明薄膜層の材料と反応させ、また、フッ素含有珪素化合物の反応性官能基同士、シロキサン結合を主鎖とした有機珪素化合物の反応性官能基同士、もしくはフッ素含有珪素化合物とシロキサン結合を主鎖とした有機珪素化合物の反応性官能基同士を反応させることにより形成される層である。
これら防汚層を形成する分子は、ある一定以上の分子量を持つことが求められる。これは、DMS法で得られるより粗な膜質の薄膜を成膜した場合、防汚層を成膜後、反射防止機能層へ防汚層構成分子が染み込む場合があるためである。このため、防汚分子は、ある一定以上の分子量を要求される。
反応性官能基としては、加水分解性基、ハロゲン原子等が挙げられる。加水分解性基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基;メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基等のアルコキシアルコキシ基;アリロキシ基、イソプロペノキシ基等のアルケニルオキシ基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシロキシ基;ジメチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基、ジエチルケトオキシム基、シクロペンタノキシム基、シクロヘキサノキシム基等のケトオキシム基;N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−プロピルアミノ基、N−ブチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N−シクロヘキシルアミノ基等のアミノ基;N−メチルアセトアミド基、N−エチルアセトアミド基、N−メチルベンズアミド基等のアミド基;N,N−ジメチルアミノオキシ基、N,N−ジエチルアミノオキシ基等のアミノオキシ基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。これらのうち、メトキシ基、エトキシ基、イソプロペノキシ基が好適である。
反応性官能基と結合している珪素原子を1つ以上有しているフッ素含有珪素化合物としては、例えば、下記式(1)で表される化合物が挙げられる。また、主鎖にシロキサン結合を有する有機珪素化合物としては、例えば、下記式(2)で表される化合物が挙げられる。
(R3−m(XSi−R−O−R−Rf−R−O−R−Si(R3−n(X 式(1)
(R3−m(XSi−R−(OSi(R)2)−(OSi( R) (R))−R 式(2)
式(1)(2)中、R、Rは、炭素数1〜8、好ましくは1〜3の一価の炭化水素基を表し、X、Xは、反応性官能基を表し、R、Rは、アルキレン基を表し、R、Rは、アルキレン基またはオキシアルキレン基を表し、Rは、パーフルオロアルキレン
基またはパーフルオロ(ポリ)オキシアルキレン基を表し、m、nは、1〜3の整数を表
す。R、Rの一価の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基
、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基;シクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル
基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;ビニル基、アリル基、
ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基等が挙げられる。s、tは、整数であり、好ましくは0〜100である。R7は互いに同一又は異種の炭素数1〜10の1価炭化水素基であり、Rはフッ素原子を含んでいてもよい炭素数1〜10の1価炭化水素基である。Rは、CH、CFなどである。
反応性官能基と結合している珪素原子を1つ以上有するフッ素含有珪素化合物の具体例としては、CF(CF(CHSi(OCH、CF(CF(OCOCFCFCHCH(OCONH)CHCHSi(OCH、(CHO)SiCHCHCHOCHCFCFO(CFCFCFO)CFCFCHOCHCHCHSi(OCH、(CHO)CHSiCHCHCHOCHCFCFO(CFCFCFO)CFCFCHOCHCHCHSiCH(OCH、(CHO)SiCHCHCHOCHCF(OC(OCFOCFCHOCHCHCHSi(OCH、(CHO)CHSiCHCHCHOCHCF(OC(OCFOCFCHOCHCHCHSiCH(OCH、(CO)SiCHCHCHOCHCF(OC(OCFOCFCHOCHCHCHSi(OC、(CHO)SiCHC(=CH)CHCHCHOCHCFCFO(CFCFCFO)CFCFCHOCHCHCH(CH=)CCHSi(OCH、(CHO)SiCHC(=CH)CHCHCHOCHCF(OC(OCFOCFCHOCHCHCH(CH=)CCHSi(OCH、(CHO)CHSiCHC(=CH)CHCHCHOCHCF(OC(OCF)rOCFCHOCHCHCH(CH=)CCHSiCH(OCHが挙げられる。ただし、p=1〜50、q=1〜50、r=1〜50、q+r=10〜100の整数であり、式中の繰り返し単位はランダムである。
シロキサン結合を主鎖とした有機珪素化合物の具体例としては、(CHO)Si−(CH−O−(Si(CHO)14−(CH−Si(OCH、(CHO)Si−(CH−O−(Si(CO)14−(CH−Si(OCH、(CHO)Si−(CH−(OSi(CH13−(OSi(C13−CHなどが挙げられる。
防汚層は、蒸着法、スパッタリング法、CVD法、プラズマ重合法等の真空ドライプロセスの他、マイクログラビア法、スクリーンコート法、ディップコート法等のウェットプロセスにより形成できる。防汚層の物理膜厚は、1〜30nm程度であり、好ましくは3〜15nm程度である。
防汚層表面における純水の接触角は、防水および防汚性の観点から、90゜以上であることが反射防止膜の防汚性能上好ましい。
(粘着層)
本発明では反射防止積層体を粘着層を用いて機能性部材や光学表示装置、窓材など他の部材に貼り合わせることがきる。
粘着層は、可視光領域の波長の光を透過し、かつ粘着性を有するものであればよい。
粘着層は、光学的性能の観点から、波長500〜600nmの光の屈折率が1.45〜1.7であり、消衰係数がほぼ0であることが好ましい。
粘着層の材料としては例えば、アクリル系接着剤、シリコン系接着剤、ウレタン系接着剤、ポリビニルブチラール接着剤(PVA)、エチレン−酢酸ビニル系接着剤(EVA)、ポリビニルエーテル、飽和無定形ポリエステル、メラミン樹脂等が挙げられる。
本発明では、上記反射防止層のうち、少なくとも1層をパルスパケット方式を用いたマグネトロンスパッタリング法、または電極を2対用い同期してパルス電圧を印加するマグネトロンスパッタリング法により成膜する。
スパッタリング法は、反射防止層を形成する材料と、電極を備え、電極に電圧を印加しておこなう。
中でもデュアル・マグネトロン・スパッタリング法(以下DMS法)と呼ばれる方法は、1k〜300kHz、好ましくは1k〜100kHzのDCパルス波を対になっている電極に正負交互に電圧印加し、該1対の電極が交互にカソードとアノードの役割も果たす放電方法である。
2つの電極で正負交互に電圧印加されるため、成膜中の高エネルギー粒子による基板側へのボンバードメントが大きく、蒸着法や通常のDCスパッタリング、RFスパッタリングと比較して、イオンアシスト効果が大きく、緻密で、膜硬度、膜応力が強い膜が成膜される。本発明では、DMS法特有の密で膜硬度の高く、膜応力の強い膜から、DCスパッタリング、RFスパッタリング・レベルの粗な膜質で膜硬度が低く、膜応力の低い膜質へと自在に成膜することにある。
パルスパケット方式を用いたマグネトロンスパッタリング法は、通常の電源に接続された少なくとも1対の電極を有し、パルスパケット方式によりDCパルス電圧を印加することで、対になっている電極がそれぞれ交互にカソード、アノードの役割をはたす。
パルスパケット方式を用いたマグネトロンスパッタリング法は、1対の電極間での電圧の反転回数を減らすことにより、プラズマ中の高エネルギー粒子が基材側へ拡散する量を減少させることが出来、基材が受ける熱負荷の低減及び、フレキシブルな薄膜の形成を行うことが可能な方法である。このパルスパケット方式とは、一方のターゲットをアノードとして、もう一方のターゲットをカソードとして1〜300kHz程度の周波数でDCパルス電圧を複数回印可した後、ターゲット間の印可電圧を反転させて、同様のことを繰り返す方式を指し、パルスのデューティー・サイクルは、50〜99%、印可電圧の反転は0.1kHz〜100kHz程度の間隔で行う。
また、印加する電圧は、基本的にスパッタ可能なイオン加速が起きる電圧であれば問題なく、所望の成膜速度を得るために適宜電圧を高くすれば良い。ただし、マイクロアークの発生や、使用する基材への熱負荷、ターゲットのクラック発生等を考慮し、適宜設定する必要がある。また、0.1〜10Pa程度、好ましくは0.1〜1Pa程度の圧力下で成膜することが好ましい。
また、成膜材料によっては、スパッタ中のプラズマ発光など、プラズマ・パラメータのモニタリングを基本とした精密なプロセス制御技術との組み合わせ、つまりスパッタ・ヒステリシスの遷移領域内でのスパッタリングを行うことで、大面積への膜厚均一性に優れた、更なる高速成膜が可能である。
また、上記DMS法は、スパッタ時、または反応性スパッタ時にターゲットのエロ−ジョン部やその周辺に形成される絶縁性生成物のチャージアップを除去し、アーキングを防ぐことが可能であり、このため高電力投入が可能である。故に、アーキングが長時間にわたり殆ど無く、高速での成膜が可能であるため、ロール・ツー・ロールでの巻き取り成膜などには最適である。この場合、成膜材料によっては、スパッタ中のプラズマ発光など、プラズマ・パラメータのモニタリングを基本とした精密なプロセス制御技術との組み合わせで、大面積への膜厚均一性に優れた、更なる高速成膜が可能である。
通常のDMS法を用いる場合、1対のターゲットが交互にアノード、カソードの役割を果たしながらスパッタリングが行われる。この際、プラズマ中の電子は、磁束密度の高いターゲット近傍を横切ってアノードへ移動することが出来ず、磁束密度の低いターゲット中央部から、もう一方のターゲットの中央部へとブリッジ型の進路を形成して、基材近傍を移動する。この際、移動する電子に追従する形で、プラズマ中の陽イオンが基材へ衝突し、イオンマイグレーション効果を生み出す。一方、電極を2対用い同期してパルス電圧を印加するマグネトロンスパッタリング法は、2つのカソード電極にそれぞれ別にアノード電極を設け、2つのカソードが互いに電気的に絶縁している方式で、パルス電圧をそれぞれ単独に、かつ同期して印可することで、DCパルス・スパッタリングが、2つのカソードで同時に行われている状態になる。この場合、1対のターゲット間で、アノードへ流れようとする電子が、磁界に遮られ、基材近傍を通ること余儀なくされるDMS法とは違い、別途に設けられたアノードへ電子が流れるため、プラズマの基板側への拡散が殆どなくなり、粗な膜質で膜硬度が低く、膜応力の低い膜質の薄膜を成膜することが可能となる。同時に、この技術は、2つのカソードが同時にスパッタされているため、高い成膜速度を得ることが可能となる。
また、印加する電圧は、基本的にスパッタ可能なイオン加速が起きる電圧であれば問題なく、所望の成膜速度を得るために適宜電圧をかければ良い。ただし、マイクロアークの発生や、使用する基材への熱負荷、ターゲットのクラック発生等を考慮し、適宜設定する必要がある。また、0.1〜10Pa程度、好ましくは0.1〜1Pa程度の圧力下で成膜することが好ましい。
また、成膜材料によっては、スパッタ中のプラズマ発光など、プラズマ・パラメータのモニタリングを基本とした精密なプロセス制御技術との組み合わせ、つまりスパッタ・ヒステリシスの遷移領域内でのスパッタリングを行うことで、大面積への膜厚均一性に優れた、更なる高速成膜が可能である。
<光学機能性フィルタ>
本発明の光学機能性フィルタは、本発明の反射防止積層体を有するものである。本発明の光学機能性フィルタとしては、CRT用フィルタ、液晶表示装置用フィルタ、プラズマディスプレイパネル用フィルタ、エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ用フィルタ、フィールドエミッションディスプレイ(FED)用フィルタ、リアプロジェクションテレビ用フィルタ等が挙げられる。
プラズマディスプレイパネル用フィルタにおいては、本発明の反射防止層以外に、他の層として、防眩性を確保するアンチグレア層、ニュートンリングの発生を抑制するアンチニュートンリング層、色補正層、赤外線カット層、紫外線カット層、ガスバリア層、帯電防止層、電磁波シールド層等を設けてもよい。
<光学表示装置>
本発明の光学表示装置は、光学機能性フィルタを前面に有するものである。具体的には、CRT、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル等の光学表示装置の前面に、本発明の反射防止積層体、または本発明の光学機能性フィルタを設けたものである。
また、本発明の反射防止積層体は、液晶表示装置に用いる光源のリフレクター、窓材などにも適用できる。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。
(用いた装置の説明)
図2に示す真空成膜装置の概要を説明する。図2に示す真空成膜装置の概要を説明する。まず、スパッタ・カソード1、2、3、4、5は、本実施例1では、DMS法を用いるため、DMSカソードが配置されており、スパッタ・カソード1、2、3、4、5は、別々の成膜気圧を設定出来るように仕切りが設けてある。スパッタ・カソード2、3、4、5には、Fraunhofer Institut Elektronenstrahl−und Plasmatechnik製の電源UBS−C2が設置してある。これは、DCパルス電源2台を交互に高速でスイッチングすることが可能であり、DMSターゲット間に交互に正負のDCパルス電圧を印加することが可能である。また、図2中に示すようにスパッタ・カソード2、3、4、5は、MFサイン波電源に交換することも可能である。更に、スパッタ・カソード1には、MFサイン波の電源のみが設置されている。該成膜装置を用いることで、巻出しローラーaにTAC原反をセットし、巻き取りローラーb方向にTACフィルムを搬送させることで、本発明にて例示した反射防止積層体1におけるプライマー層4、反射防止機能層5を全て1往路のみで積層することが可能である。
図3に示す真空成膜装置の概要を説明する。基本的に図2に示したロール・ツー・ロールの成膜装置と同等であるが、スパッタ・カソード6には、MF電源が備えられており、スパッタ・カソード7、8、9、10に関しては、図2の装置と違い、2対のターゲットに対し、それぞれ別のアノードが設けられており、パルス電圧をそれぞれのアノード−カソード間で独立して印可し、2つのカソードで同時にDCパルス・スパッタが行われている状態が可能である真空成膜装置である。
<実施例1>
厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士写真フィルム社製TD80U 波長550nmの光の屈折率1.51)(以下、TACフィルムと記す)を基材2とし、その上に、紫外線硬化型樹脂(日本合成化学 UV−7605B)をウェットコーティング(マイクログラビア法)によって成膜し、物理膜厚5μmのハードコート層3を形成し、図1に示す反射防止積層体を形成した。
ハードコート層上に、図2、図3に示すロール・ツー・ロールの真空成膜装置にて、プライマー層4、反射防止機能層5を形成した。
図2に示す成膜装置を用い、TACフィルムを搬送させながら、Siターゲットが配置されたスパッタカソード1にて、ハードコート層3上に、SiOをDMS法により堆積させ、物理膜厚3nmのプライマー層4を形成した。この際、スパッタガスとしてAr、反応性ガスとしてOを用い、流量はそれぞれ200sccm、30sccmであり、成膜気圧は0.3Pa、投入電力は0.9W/cmとして成膜を行なった。
ついで、以下のようにして高屈折率透明薄膜層11、低屈折率透明薄膜層12、高屈折率透明薄膜層13、および低屈折率透明薄膜層14からなる反射防止機能層5を形成した。
図2に示す成膜装置を用い、TACフィルムを搬送させながら、スパッタカソード2にて、プライマー層4上に、TiO薄膜をDMS法により堆積させ、光学膜厚30nmの高屈折率透明薄膜層11を形成した。この際、スパッタガスとしてAr、反応性ガスとしてOを用い、流量はそれぞれ200sccm、120sccmであり、成膜気圧は0.3Pa、投入電力は1.7W/cm2として成膜を行なった。この際、パルスパケット方式を用いて、DMSカソードに対し電圧印加を行った。この際のPacket length(pulses)を図4(a)に示すように3pulsesとした。また、周波数は50kHzとし、デューティー・サイクルは、80%とした。
次に、図2に示す成膜装置を用い、TACフィルムを搬送させながら、スパッタカソード3にて、高屈折率透明薄膜層11上に、SiO薄膜をDMS法により堆積させ、光学膜厚35nmの低屈折率透明薄膜層12を形成した。この際、スパッタガスとしてAr、反応性ガスとしてOを用い、流量はそれぞれ200sccm、120sccmとし、成膜気圧は0.3Pa、投入電力は2.4W/cmとして成膜を行なった。この際、パルスパケット方式を用いて、DMSカソードに対し電圧印加を行った。この際のPacket length(pulses)を図4(a)に示すように3pulsesとした。また、周波数は50kHzとし、デューティー・サイクルは、80%とした。
更に、図2に示す成膜装置を用い、TACフィルムを搬送させながら、スパッタカソード4にて、低屈折率透明薄膜層12上に、DMS法によりTiOを堆積させ、光学膜厚220nmの高屈折率透明薄膜層13を形成した。この際、スパッタガスとしてAr、反応性ガスとしてOを用い、流量はそれぞれ200sccm、120sccmであり、成膜気圧は0.3Pa、投入電力は12.0W/cmとして成膜を行なった。この際、パルスパケット方式を用いて、DMSカソードに対し電圧印加を行った。この際のPacket length(pulses)を図4(a)に示すように3pulsesとした。また、周波数は50kHzとし、デューティー・サイクルは、80%とした。
ついで、図2に示す装置を用いて、TACフィルムを搬送させながら、スパッタカソード5にて、高屈折率透明薄膜層13上に、DMS法によりSiOを堆積させ、光学膜厚120nmの低屈折率透明薄膜層14を形成した。この際、スパッタガスをAr、反応性ガスをOとし、それぞれ流量は、Arが200sccm、Oが120sccmであり、成膜気圧は0.3Pa、投入電力は8.3W/cm2として成膜を行なった。この際、パルスパケット方式を用いて、DMSカソードに対し電圧印加を行った。この際のPacket length(pulses)を図4(a)に示すように3pulsesとした。また、周波数は50kHzとし、デューティー・サイクルは、80%とした。
さらに、低屈折率透明薄膜層14上に、下記式(3)、(4)、(5)で表されるフッ素含有珪素化合物と、下記式(6)、(7)、(8)で表されるシロキサン結合を主鎖とした有機珪素化合物とをそれぞれ図2に示す真空成膜装置とは別の真空成膜装置を用いて、抵抗加熱による真空蒸着法により堆積させ、物理膜厚6nmの防汚層6を形成した。この際の抵抗加熱の方法及び条件として、防汚剤を入れて抵抗加熱をするボートとしてモリブデンボートを利用し、それぞれの防汚剤を充填し、35〜50Aになるように電圧を印加して、成膜速度5Å/secになるように成膜を行った。成膜速度は水晶振動子(INFICON XTC/2)にて測定した。更に、TACフィルムの反射防止層を設けた面とは反対の面に、アクリル系接着剤(日本合成化学コーポニールN−2233)をマイクログラビア法にて塗布して粘着層7を形成し、反射防止積層体1を得た。
(CHO)Si−(CH−O−(CH−O−(CFCF CFO)−(CH−O−(CH−Si(OCH 式(3)

(CHO)Si−(CH−O−(CH−O−(CFCF CFO)−(CH−O−(CH−Si(OCH 式(4)

(CHO)Si−(CH−O−(CH−O−(CFCF CFO)−(CH−O−(CH−Si(OCH 式(5)

(CHO)Si−(CH−O−(CH−O−(Si(CH3)O)10−(CH−O−(CH−Si(OCH 式(6)

(CHO)Si−(CH−O−(CH−O−(Si(CH3)O)13−(CH−O−(CH−Si(OCH 式(7)

(CHO)Si−(CH−O−(CH−O−(Si(CH3)O)14−(CH−O−(CH−Si(OCH 式(8)
<実施例2>
実施例1と同様にTACフィルム上に、ハードコート層を設けた。
図3に示す成膜装置を用い、TACフィルムを搬送させながら、Siターゲットが配置されたスパッタカソード6にて、ハードコート層3上に、SiOをDMS法により堆積させ、物理膜厚3nmのプライマー層4を形成した。この際、スパッタガスとしてAr、反応性ガスとしてOを用い、流量はそれぞれ200sccm、30sccmであり、成膜気圧は0.3Pa、投入電力は0.9W/cmとして成膜を行なった。
ついで、以下のようにして高屈折率透明薄膜層11、低屈折率透明薄膜層12、高屈折率透明薄膜層13、および低屈折率透明薄膜層14からなる反射防止機能層5を形成した。
図3に示す成膜装置を用い、TACフィルムを搬送させながら、スパッタカソード7にて、プライマー層4上に、TiO薄膜をDMS法により堆積させ、光学膜厚30nmの高屈折率透明薄膜層11を形成した。この際、スパッタガスとしてAr、反応性ガスとしてO2を用い、流量はそれぞれ200sccm、120sccmであり、成膜気圧は0.3Pa、投入電力は1.7W/cm2として成膜を行なった。この際、図4(b)に示される電圧波形のDCパルス電圧を各ターゲットに対し印加した。また、周波数は50kHzとし、デューティー・サイクルは、80%とした。
次に、図3に示す成膜装置を用い、TACフィルムを搬送させながら、スパッタカソード8にて、高屈折率透明薄膜層11上に、SiO薄膜をDMS法により堆積させ、光学膜厚35nmの低屈折率透明薄膜層12を形成した。この際、スパッタガスとしてAr、反応性ガスとしてOを用い、流量はそれぞれ200sccm、120sccmとし、成膜気圧は0.3Pa、投入電力は2.4W/cmとして成膜を行なった。この際、図4(b)に示される電圧波形のDCパルス電圧を各ターゲットに対し印加した。また、周波数は50kHzとし、デューティー・サイクルは、80%とした。
更に、図3に示す成膜装置を用い、TACフィルムを搬送させながら、スパッタカソード9にて、低屈折率透明薄膜層12上に、DMS法によりTiOを堆積させ、光学膜厚220nmの高屈折率透明薄膜層13を形成した。この際、スパッタガスとしてAr、反応性ガスとしてOを用い、流量はそれぞれ200sccm、120sccmであり、成膜気圧は0.3Pa、投入電力は12.0W/cmとして成膜を行なった。この際、図4(b)に示される電圧波形のDCパルス電圧を各ターゲットに対し印加した。また、周波数は50kHzとし、デューティー・サイクルは、80%とした。
ついで、図3に示す装置を用いて、TACフィルムを搬送させながら、スパッタカソード10にて、高屈折率透明薄膜層13上に、DMS法によりSiOを堆積させ、光学膜厚120nmの低屈折率透明薄膜層14を形成した。この際、スパッタガスをAr、反応性ガスをOとし、それぞれ流量は、Arが200sccm、Oが120sccmであり、成膜気圧は0.3Pa、投入電力は8.3W/cm2として成膜を行なった。この際、図4(b)に示される電圧波形のDCパルス電圧を各ターゲットに対し印加した。また、周波数は50kHzとし、デューティー・サイクルは、80%とした。
さらに、実施例1と同様に、低屈折率透明薄膜層14上に、上記式(3)、(4)、(5)で表されるフッ素含有珪素化合物と、上記式(6)、(7)、(8)で表されるシロキサン結合を主鎖とした有機珪素化合物とをそれぞれ図3に示す真空成膜装置とは別の真空成膜装置を用いて、抵抗加熱による真空蒸着法により堆積させ、物理膜厚6nmの防汚層6を形成した。更に、TACフィルムの反射防止層を設けた面とは反対の面に、実施例1と同様にアクリル系接着剤を塗布して粘着層7を形成し、反射防止積層体1を得た。
<比較例1>
実施例1と同様の手順で、ハードコート層3、プライマー層4、高屈折率透明薄膜層11、低屈折率透明薄膜層12、高屈折率透明薄膜層13、低屈折率透明薄膜層14および防汚層6、粘着層7の成膜を行なった。しかし、ここでは、スパッタ・カソード2、3、4、5の電源はMFサイン波電源を用いた。この際各カソードのターゲット1、ターゲット2に印可した電圧波形を図4(c)に示す。
<比較例2>
実施例1、実施例2、比較例1と違うロール・ツー・ロール型電子ビーム蒸着装置により、プライマー層4、高屈折率透明薄膜層11、低屈折率透明薄膜層12、高屈折率透明薄膜層13、低屈折率透明薄膜層14の成膜を行なった後、実施例1と同様に、低屈折率透明薄膜層14上に、上記式(3)、(4)、(5)で表されるフッ素含有珪素化合物と、上記式(6)、(7)、(8)で表されるシロキサン結合を主鎖とした有機珪素化合物とをそれぞれ図2に示す真空成膜装置とは別の真空成膜装置を用いて、抵抗加熱による真空蒸着法により堆積させ、物理膜厚6nmの防汚層6を形成した。更に、TACフィルムの反射防止層を設けた面とは反対の面に、実施例1と同様にアクリル系接着剤を塗布して粘着層7を形成し、反射防止積層体1を得た。
<評価>
実施例1、2および比較例1、2で得られた反射防止積層体1について、以下の評価を行った。結果を表1〜4に示す。
(1)押し込み硬度試験:
実施例1、実施例2、比較例1、比較例2によって成膜したサンプルに対し、NEC製 薄膜評価装置MHA−400を用いて、押し込み深さ100nmの押し込み硬度(GPa)を測定した。この際、圧子は、先端曲率半径100nm、稜角度80°の三角錐圧子を用い、押し込み速度は10.5nm/sとした。この結果を表1に示す。
(2)スチールウール擦傷試験:
実施例1、実施例2、比較例1、比較例2によって成膜したサンプルに対し、スチールウール♯0000を擦傷試験機(TESTER SANGYO CO.,Ltd製 学振型摩擦堅牢度試験機AB−301)に固定し、250gf、500gfの荷重を掛けて、それぞれ100往復の擦傷試験を各サンプルに対して、それぞれ行ない、サンプルの磨耗状態(傷本数)を目視で観察した。この結果を表2に示す。
(3)曲げ試験:
実施例1、実施例2、比較例1、比較例2によって成膜したサンプルを、6mmφ、8mmφ、10mmφ、14mmφのステンレス棒に、それぞれ半周分だけ巻く。この後、反射防止機能層、HC層にクラックが発生しているか否かについて、目視にて観察した。この結果を表3に示す。
(4)接触角測定試験:
実施例1、実施例2、比較例1、比較例2によって成膜したサンプルの純水接触角(°)を協和界面化学(株)製、接触角計CA−Xを用いて測定した。測定結果を表4に示す。この際、化学式No.真下の括弧内の数字は、防汚剤それぞれの分子量である。
(5)欠陥数測定:
実施例1、実施例2、比較例1、比較例2によって成膜したサンプルの100μmサイズ、50μmサイズの欠陥について、その欠陥数(個/m)を光学顕微鏡にて観察・測定した。この測定結果を表5に示す。
Figure 2007271958
Figure 2007271958
Figure 2007271958
Figure 2007271958
Figure 2007271958
表1の押し込み硬度試験における測定結果より、サイン波を用いた通常のDMS法と比較して本発明の反射防止積層体1は、膜硬度の低い膜であり、且つ蒸着膜と比較して膜硬度の高い膜であることが分かる。
また表2より、本発明の反射防止積層体1は、サイン波を用いた通常のDMS法と比較して、耐擦傷性は劣るものの、蒸着法と比較すると耐擦傷性に優れるものであることが分かる。
また、表3の結果より、曲げ試験における目視確認出来るクラックの発生は、サイン波を用いた通常のDMS法のみであり、本発明の反射防止積層体1は、断裁等の加工時においても蒸着膜のような加工しやすさを兼ね備えている。
また、表4の結果より、フッ素含有珪素化合物と、シロキサン結合を主鎖とした有機珪素化合物共に分子量が1400以上ある場合は、反射防止機能層5への防汚剤の染み込みは発生しなかった。
また、輝点レベルにおいても、蒸着膜と比較して本発明の反射防止積層体1は、明らかに良好なレベルであり、サイン波を用いた通常のDMS法と同等の輝点レベルにあることが分かった。
本発明の反射防止積層体の一例を示す概略断面図である。 本発明の反射防止積層体を成膜するロール・ツー・ロール型真空成膜装置の概略模式図である。 本発明の反射防止積層体を成膜するロール・ツー・ロール型真空成膜装置の概略模式図である。 実施例1、実施例2、比較例1で用いた成膜装置の印加した電圧波形
符号の説明
1 反射防止積層体
2 基材
3 ハードコート
4 プライマー層
5 反射防止層
6 防汚層
7 粘着層
11 高屈折率透明薄膜層
12 低屈折率透明薄膜層
13 高屈折率透明薄膜層
14 低屈折率透明薄膜層

Claims (8)

  1. 基材上に、反射防止層を有する反射防止積層体であって、
    該反射防止層の物理膜厚が100nm以上であり、かつ反射防止積層体の押し込み硬度が、押し込み深さ100nmの押し込み試験に対し、11GPa以上〜15GPa以下であることを特徴とする反射防止積層体。
  2. 前記反射防止層が、屈折率の異なる光学薄膜層を複数積層してなることを特徴とする請求項1記載の反射防止積層体。
  3. 基材上に、マグネトロンスパッタリング法を用いて反射防止層を形成する反射防止積層体の製造方法であって、
    該マグネトロンスパッタリング法が、スパッタリングターゲットとしての反射防止層形成材料、及び電源に接続された少なくとも1対の電極を有し、
    かつパルスパケット方式によりDCパルス電圧を印加し、対になっている電極がそれぞれ交互にカソード、アノードとなることを特徴とする反射防止積層体の製造方法。
  4. 基材上に、屈折率の異なる光学薄膜層を複数積層してなり、かつ少なくとも1層の光学薄膜層がマグネトロンスパッタリング法を用いて形成されてなる反射防止層を有する反射防止積層体の製造方法であって、
    該マグネトロンスパッタリング法が、スパッタリングターゲットとしての光学薄膜層形成材料、及び電源に接続された少なくとも1対の電極を有し、
    かつパルスパケット方式によりDCパルス電圧を印加し、対になっている電極がそれぞれ交互にカソード、アノードとなることを特徴とする反射防止積層体の製造方法。
  5. 基材上に、マグネトロンスパッタリング法を用いて反射防止層を形成する反射防止積層体の製造方法であって、
    該マグネトロンスパッタリング法が、スパッタリングターゲットとしての反射防止層形成材料、及び電源に接続された2対のカソード電極、アノード電極からなる電極を有し、
    かつ2対の電極に同期してDCパルス電圧を印加することを特徴とする反射防止積層体の製造方法。
  6. 基材上に、屈折率の異なる光学薄膜層を複数積層してなり、かつ少なくとも1層の光学薄膜層がマグネトロンスパッタリング法を用いて形成されてなる反射防止層を有する反射防止積層体の製造方法であって、
    該マグネトロンスパッタリング法が、スパッタリングターゲットとしての反射防止層形成材料、及び電源に接続された2対のカソード電極、アノード電極からなる電極を有し、
    かつ2対の電極に同期してDCパルス電圧を印加することを特徴とする反射防止積層体の製造方法。
  7. 請求項1または2に記載の反射防止積層体を有する光学機能性フィルタ。
  8. 請求項7に記載の光学機能性フィルタを前面に有する光学表示装置。
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