JP2007269363A - キャップ、キャップ付ボトル缶及びキャップ製造方法 - Google Patents

キャップ、キャップ付ボトル缶及びキャップ製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ボトル缶の内圧が異常に上昇することを防止できるキャップ、キャップ付ボトル缶及びキャップ製造方法を提供することにある。
【解決手段】シール部14に対応させて天板部5の内表面12に凹んだコイニング部17を形成したことにより、天板部5に絞り加工が施された後であっても、口部頂点4aと天板部5との距離をコイニング部17の凹んだ空間の分だけ確実に確保できるとともに、当該コイニング部17の凹んだ空間の分だけ天板部5の厚みを薄くできる。従って、天板部5がシール部14を押し付ける力が低減され、その結果キャップ本体7と口部頂点4aとの間の面圧が低下し、ボトル缶2の内圧によってシール部14を変形させて当該内圧を容易に開放させることができ、かくしてボトル缶2の内圧が異常に上昇することを防止できる。
【選択図】図2

Description

本発明はキャップ、キャップ付ボトル缶及びキャップ製造方法に関し、例えばスポーツドリンク等の清涼飲料水やコーヒ等の飲み物を封入して販売するためのキャップ付ボトル缶に適用して好適なものである。
近年、飲料容器として、ガラスや合成樹脂製のものに代え、アルミニウム等の金属製でなるボトル缶が用いられており、これに伴い、ボトル缶を閉止するキャップ(以下、これを飲料容器用キャップと呼ぶ)についてもアルミニウム等の金属製で形成されたものが用いられている。
そして、このような飲料容器用キャップは、円板状の天板部と、当該天板部の周縁から垂下した筒部とからなるキャップ本体を有し、比較的軟質の合成樹脂材で成形されたライナが当該天板部の内表面に設けられ、このライナが閉止時にボトル缶の口部頂点に当接して容器内部を密封し得るようになされている。
しかしながら、ボトル缶に収容されている内容物が、天然果汁を含む飲料等の発酵性のある液体やビール等の酒類、コーラ等の炭酸飲料等の場合には、ボトル缶の内圧が異常に上昇することもあり、開栓時に飲料容器用キャップが飛翔する等の問題が生じる虞があった。
そこで、このような問題点を解決するため、特開2004−291983号公報では、ライナにおけるシール部の外表面に複数の切欠き部を形成し、当該切欠き部においてボトル缶の口部頂点との接触面積を減少させた飲料容器用キャップが考えられている(例えば特許文献1参照)。
この場合、かかる構成の飲料容器用キャップでは、切欠き部によってキャップ本体と口部頂点との間の面圧を低下させることができるので、ボトル缶の内圧が所定値に達したとき、この面圧が低い切欠き部を介してボトル缶の内圧を外部に開放し得るようになされている。
かくして飲料容器用キャップでは、容器に収容されている内容物が、発酵性のある液体等であっても、ボトル缶の内圧が異常に上昇することを未然に回避でき、かくして開栓時に飲料容器用キャップが飛翔する等の問題が生じることを防止し得るようになされている。
ところで、このような飲料容器用キャップは、天板部にライナを設けたキャップ本体を、ボトル缶の口部に被せ、当該天板部の周縁に絞り加工を施すことにより、天板部の周縁部分が小径に絞られてキャップ本体の内側に凹む段差部が形成される。このようにして飲料容器用キャップは、段差部の内表面に設けられているライナのシール部を、ボトル缶の口部頂点に密着させてボトル缶を密封し得るようになされている。
特開2004−291983号公報
しかしながら、かかる構成のライナのシール部は、このような絞り加工が実際に天板部に施されて段差部が形成されると、切欠き部の切欠いた空間が潰れる等して所望の形状に変形しないこともあり、切欠き部においてキャップ本体と口部頂点との間の面圧が低下しない虞がある。
この場合飲料容器用キャップでは、ボトル缶内の内圧が所定値に達しても、切欠き部を介してボトル缶の内圧が外部に開放されない虞もあり、ボトル缶の内圧が異常に上昇してしまうという問題があった。
本発明は、以上の問題点を考慮してなされたもので、ボトル缶の内圧が異常に上昇することを防止できるキャップ、キャップ付ボトル缶及びキャップ製造方法を提案しようとするものである。
本発明の請求項1記載のキャップは、天板部の周縁から筒部が垂下したキャップ本体と、前記天板部の内表面に設けられたライナとを備え、前記ライナには容器の口部頂点に当接するシール部が設けられたキャップにおいて、前記天板部の内表面には、前記シール部と対向する位置に、前記キャップ本体の厚さ方向に凹む凹部が形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項2記載のキャップは、前記シール部には前記天板部との接触面側に前記凹部と対応させて凸部が形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項3記載のキャップ付ボトル缶は、天板部の周縁から筒部が垂下したキャップ本体と、前記天板部の内表面に設けられたライナとを備えたキャップと、前記キャップにより口部が閉止されるボトル缶とから構成されたキャップ付ボトル缶において、前記キャップには、前記ライナに前記ボトル缶の口部頂点と当接するシール部が設けられ、前記天板部の内表面には、前記シール部と対向する位置に、前記キャップ本体の厚さ方向に凹む凹部が形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項4記載のキャップ付ボトル缶は、前記シール部には前記天板部との接触面側に前記凹部と対応させて凸部が形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項5記載のキャップ製造方法は、天板部の周縁から筒部が垂下したキャップ本体と、前記天板部の内表面に設けられたライナとを備え、前記ライナには容器の口部頂点に当接するシール部が設けられたキャップのキャップ製造方法において、前記天板部の内表面における前記シール部と対向する位置に、前記キャップ本体の厚さ方向に凹む凹部を形成する形成ステップを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の請求項6記載のキャップ製造方法は、前記凹部が形成された前記天板部の内表面に溶融した合成樹脂材を供給し、前記合成樹脂材を押し広げて前記ライナを成形するライナ成形ステップを備えることを特徴とするものである。
本発明の請求項1記載のキャップ及び請求項3記載のキャップ付ボトル缶によれば、天板部に絞り加工が施された後であっても、口部頂点と天板部との距離を凹部の分だけ確実に確保できるとともに、当該凹部の分だけ天板部の厚みを薄くできることから、天板部がシール部を押し付ける力を低減でき、その結果キャップ本体と口部頂点との間の面圧が低下し、ボトル缶の内圧によってシール部を変形させて当該内圧を容易に開放させることができ、かくしてボトル缶の内圧が異常に上昇することを防止できる。
また、本発明の請求項2記載のキャップ及び請求項4記載のキャップ付ボトルによれば、天板部の内表面に凹んだ凹部を形成し、当該凹部の分だけシール部の厚みを厚くしたことにより、シール部が閉止時に口部頂点と当接して容器内部を確実に密封できるとともに、ボトル缶の内圧によってシール部が容易に変形し、ボトル缶外に内圧を確実に開放させることができる。
また、本発明の請求項5記載のキャップ製造方法によれば、キャップにおける天板部の内表面に、シール部と対向させた凹部を形成できる。従って、天板部に絞り加工が施された後であっても、凹部の分だけ口部頂点との距離を確保するとともに、当該凹部の分だけ天板部の厚みを薄くして、キャップ本体と口部頂点との間の面圧を確実に低下させ、ボトル缶に内圧を容易に開放させ得るキャップを製造できる。
また、本発明の請求項6記載のキャップ製造方法によれば、ライナ成形ステップによって天板部の内表面において合成樹脂材押し広げてゆきライナを成形するようにしたことにより、シール部に凹部と対応させて凸部を形成できる。従って、凹部の分だけシール部の厚みが厚くなり、シール部が閉止時に口部頂点と当接して容器内部を確実に密封し得るとともに、ボトル缶外に内圧を確実に開放し得るキャップを製造できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1において、1は本発明のキャップ付ボトル缶を示し、このキャップ付ボトル缶1は、全体がアルミニウムやアルミニウム合金等の金属製でなり、購入者が片手で保持できる大きさでなるボトル缶2と、当該ボトル缶2を閉止するための飲料容器用キャップ3とで構成されている。
実際上、このキャップ付ボトル缶1は、ボトル缶2の口部4に短有底筒状の飲料容器用キャップ3が成形装置(図示せず)によって被着され、ボトル缶2内を密封し得るようになされている。
飲料容器用キャップ3は、円板状の天板部5と、この天板部5の周縁から垂下した筒部6とから構成されたキャップ本体7を有する。ここで天板部5は、円形状でなる平坦部8を備え、この平坦部8の周縁に角部形成部9を有するとともに、当該角部形成部9の周縁に絞り加工が行われる加工領域10を有する。
ここで加工領域10には、図2に示すように、角部形成部9が折り曲げられて、ボトル缶2の口部4側に凹む段差部11が形成されている。ここで天板部5は、その内表面12に例えばポリプロピレンとゴムとを混合したものやポリエチレン、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)等のような比較的軟質の合成樹脂材で成形されたライナ13を有し、このライナ13の周縁に設けたシール部14を段差部11によってボトル缶2の口部頂点4aに密着させ、当該ボトル缶2内を確実に密封し得るようになされている。
かかる構成に加えて加工領域10、角部形成部9及び平坦部8の周縁部分からなり、シール部14に対向する環状の領域(以下、これらをまとめて単にシール部対向領域と呼ぶ)16には、長方形状でなり、キャップ本体7の厚さ方向に凹む凹部(以下、これをコイニング部と呼ぶ)17が内表面12に散在して形成されている。
これら各コイニング部17は、ボトル缶2の口部4にキャップ本体7を被着させた際に、当該口部4の口部頂点4aと対向するようになされている。ここでコイニング部17の凹んだ空間内には、隙間を有しないようにライナ13のシール部14が設けられている。実際上、シール部14には、天板部5と接触する接触面22にコイニング部17と同一形状でなる凸部23が設けられ、この凸部23がコイニング部17の凹んだ空間内に配置されている。
すなわちシール部14は、凸部23の分だけ厚さがその周囲に比して厚く、面圧が下降する厚膜部24と、厚さが当該厚膜部24に比して薄い薄膜部25とが順次交互に形成され得る(図1)。また、ライナ13のシール部14は、厚膜部24がコイニング部17に配置されていることから、その外表面26において内周縁部19から外周縁部20まで凸部23の形状が露出せず滑らかに形成されている。
ところで、キャッピング装置(図示せず)によってボトル缶2の口部4に飲料容器用キャップ3を被着する前においては、当該キャッピング装置によって加工領域10に対し絞り加工が施されていないことから、図3に示すように、加工領域10は段差部11(図1)を有さずに平坦部8とほぼ同一平面状となっている。この場合、ライナ13のシール部14は、加工領域10が平坦部8とほぼ同一平面状に形成されていることから、その外表面26が厚膜部24及び薄膜部25においてほぼ同一平面状となり平坦に形成され得る。
この実施の形態の場合、シール部14と対向する位置となるシール部対向領域16には、図4に示すように、複数のコイニング部17がその長手方向を天板部5の中心点30(図1)側に向けて周方向に沿って配置され、当該中心点30を中心に放射状に設けられている。また、シール部対向領域16には、隣接するコイニング部17の中心軸間の距離(以下、これをコイニングピッチと呼ぶ)dが等間隔となるように各コイニング部17が規則的に設けられている。
実際上、コイニング部17は、図3及び図4に示すように、天板部5の内表面12においてキャップ本体7の厚さ方向に凹んだ長方形状の底面部31と、この底面部35の周縁を取り囲み、当該底面部31に対して直角に設けられた平面状の周壁部32とにより構成され、これら底面部31及び周壁部32によって凹んだ箱状に形成されている。
また、コイニング部17は、ボトル缶2の口部頂点4aの湾曲形状部分に亘って設けられるようにその長手方向の長さが選定され、加工領域10だけでなく、角部形成部9の周辺においてもライナ13のシール部14を厚く形成させ得るようになされている。
なお、このコイニング部17は、図2に示したように、天板部5の内表面12において、短手方向の一端33がシール部14の内周縁部19と対向する位置(平坦部8の周縁部分)に有するとともに、短手方向の他端35が段差部11に有し、ボトル缶2の口部頂点4a及びライナ13のシール部14に合わせて形成されている。
このようにしてコイニング部17は、口部頂点4aと天板部5との距離を凹ませた分だけ遠ざけ、かつ当該凹ませた分だけ天板部5の厚みを薄くさせることにより、天板部5がシール部14を押し付ける力を低減させ、その結果キャップ本体7と口部頂点4aとの間の面圧を低下させ得るようになされている。
かくしてライナ13のシール部14は、ボトル缶の内圧が上昇すると、コイニング部17に対応して設けられた厚膜部24から当該ボトル缶2の内圧を外部へ開放し得るように構成されている。
また、この実施の形態の場合、コイニング部17は、図3及び図4に示したように、飲料容器用キャップ3の周方向に延びる幅(以下、これをコイニング幅と呼ぶ)aと、飲料容器用キャップ3の半径方向に延びる長さ(以下、これをコイニング長さと呼ぶ)bと、コイニングピッチdとをそれぞれ所定の寸法に選定することにより、シール部14の厚膜部24での面圧を下降させてボトル缶2の内圧開放圧を低くしつつ、シール角度が小さくなり過ぎることを防止し得るようになされている。
因みに、ここで内栓開放圧とは、開栓後にボトル缶2の口部4を飲料容器用キャップ3で再び閉止し、この状態のままボトル缶2の内圧を上昇させた後、その内圧を開放したときの圧力をいい、またシール角度とは開栓時にボトル缶2の内圧が開放される角度をいう。
さらに、この実施の形態の場合、コイニング部17は、図3に示したように、キャップ本体7の厚さ方向に凹む深さ(以下、これをコイニング深さと呼ぶ)cを所定の寸法に選定することにより、シール部14の厚膜部24での面圧を下降させてボトル缶2の内圧開放圧を低くしつつ、後述するコイニング加工時に天板部5が変形して口部4に対するキャッピングが適正に行われなくなることを防止し得るようになされている。
次に、かかる構成のキャップ付ボトル缶1の製造手順について以下説明する。この場合、先ずアルミニウム又はアルミニウム合金の圧延材をプレス成型機(図示せず)により約Φ38mmのキャップシェル(図示せず)に打抜く。これによりプレス成型機は、円板状の天板部と、この天板部の周縁から垂下した筒部とを備えたキャップシェルを成型するようになされている。
ここでプレス成型機は、キャップシェルの天板部の外表面側に配置される外側成形型と、当該キャップシェルの天板部の内表面側に配置される内側成形型とを有し、当該内側成形型に凸条に突出した凹部形成部材が設けられているとともに、当該外側成形型に凹部形成部材と対向させて平面部が設けられた構成を有する。
これによりプレス成形機は、圧延材をキャップシェルに打抜く際に、形成ステップとして天板部の内表面に凹部形成部材を押し当ててコイニング加工し、天板部の内表面(キャップ本体7におけるシール部対向領域16の内表面12)に凹状のコイニング部17を形成するようになされている。
またこのときプレス成形機は、外側成形型の平面部を天板部の外表面に押し当てることにより、コイニング部17に対向した外表面を凹みのない滑らかな平坦状に形成するようになされている。
次いで成形装置において、ローリング成型処理をキャップシェルに施すことによりナール40やビート41や、フレア42を備えたキャップ本体7(図3)を形成した後、このキャップ本体7をライナ成形装置に送出する。
ライナ成形装置(図示せず)では、ライナ成形ステップとして天板部5の内表面12の中心付近に溶融させた合成樹脂材を供給した後、上方から押圧成形手段を下降させて天板部5の内表面12上で当該合成樹脂材を押し広げてゆく。
かくして、ライナ成形装置は、図3に示したように、環状に突出し、かつ厚膜部24及び薄膜部25を順次交互に有するシール部14を形成するとともに、このライナ13を天板部5の内表面12に溶着させて飲料容器用キャップ3を形成する。その後、容器内部に内容物(飲み物)を充填したボトル缶2の口部4に、図示しないキャッピング装置によって飲料容器用キャップ3を被せる。
続いて、キャッピング装置は、キャッピング処理としてプレッシャーブロック(図示せず)によって、天板部5から缶底方向にキャップ本体7の加工領域10を押圧することで絞り加工を行い、図2に示したように、缶底方向への所定の絞り量(絞り深さ)と、キャップ本体7の径方向への所定の絞り寸法とでなる段差部11を形成し、これによりライナ13のシール部14全周をボトル缶の口部頂点4aに密着させる。
また、キャッピング装置は、キャッピング処理として飲料容器用キャップ3のねじ形成予定部43に対してねじ成型を行うとともに、フレア42に対して裾巻き成型を行い、図1に示すように、ボトル缶2の口部4に飲料容器用キャップ3を螺着させたキャップ付ボトル缶1を形成し得る。
以上の構成において、飲料容器用キャップ3では、キャップ本体7の加工領域10、角部形成部9及び平坦部8の周縁部分からなり、ライナ13のシール部14に対向する環状のシール部対向領域16の内表面12に、帯状の凹んだコイニング部17を散在させて形成するようにした。
従って、飲料容器用キャップ3では、天板部5に絞り加工が施された後であっても、コイニング部17の分だけ口部頂点4aとの距離が確実に確保できるとともに、当該コイニング部17の分だけ天板部5の厚みを薄くできるので、天板部5がシール部14を押し付ける力を低減でき、その結果キャップ本体7と口部頂点4aとの間の面圧を確実に低下させることができる。
このように飲料容器用キャップ3では、コイニング部17によってキャップ本体7と口部頂点4aとの間の面圧を確実に低下できるので、その分ボトル缶2の内圧によってコイニング部17におけるシール部14が容易に変形し易くなり、ボトル缶2から外部に内圧を開放させ易くできる。
また、飲料容器用キャップ3では、キャップ本体7の厚み方向に凹むコイニング部17をシール部対向領域16に形成した後、溶融させた合成樹脂材を天板部5の内表面12で押し広げてライナ13を形成するようにしたことにより、当該コイニング部17の凹んだ空間内に合成樹脂材を確実に、かつ容易に押し込むことができ、かくしてシール部14の接触面22に当該コイニング部17の形状に対応した凸部23を正確に形成できる。
さらに、飲料容器用キャップ3では、シール部14において周辺よりも厚みが厚い厚膜部24を形成しつつも、絞り加工が施される前、シール部14全周の外表面26を従来と同じほぼ平坦に形成できるので、絞り加工を施してもシール部14全体をボトル缶2の口部頂点4aに確実に密着させることができる。
そして、飲料容器用キャップ3では、環状のシール部対向領域16全周に亘って同一形状のコイニング部17を等間隔に形成するようにしたことにより、シール部対向領域16全周においてボトル缶外の内圧を均等に開放させることができる。
また、この飲料容器用キャップ3では、全コイニング部17の表面積を足した全凹部分面積を、キャッピング時にボトル缶2の口部4とシールを形成する部分(以下、これをシール形成部分と呼ぶ)の表面積で徐した面積比率(以下、これをコイニング面積比率と呼ぶ)と、コイニング深さcをシール部対向領域16での板厚で徐した比率(以下、これをコイニング深さ比率と呼ぶ)とが所定の値に選定されていることにより、内圧開放圧を低くしつつ、シール角度が小さくなり過ぎることを防止し、かつコイニング加工時に天板部5が変形して口部4とのキャッピングが適正に行われなくなることを防止してボトル缶2内を確実に密封できる。
そして、この実施の形態の場合、飲料容器用キャップ3を製造する場合には、シール部対向領域16の内表面12にコイニング部17を形成する際、シール部対向領域16の内表面12側に対してのみコイニング加工を行えばよいことから、シール部対向領域16全体を波状に凹凸加工する場合に比べて加工し易くできる。因みに、飲料容器用キャップ3では、コイニング部17によりシール部対向領域16の断面形状が複雑になり、その分曲げやねじりに対して高い剛性を有し、落下強度を向上させることができる。
以上の構成によれば、シール部14に対応させて天板部5の内表面12に凹んだコイニング部17を形成したことにより、天板部5に絞り加工が施された後であっても、口部頂点4aと天板部5との距離をコイニング部17の凹んだ空間の分だけ確実に確保できるとともに、当該コイニング部17の凹んだ空間の分だけ天板部5の厚みを薄くできる。従って、飲料容器用キャップ3では、天板部5がシール部14を押し付ける力が低減するので、キャップ本体7と口部頂点4aとの間の面圧が低下し、ボトル缶2の内圧によってシール部14を変形させて当該内圧を容易に開放させることができ、かくしてボトル缶2の内圧が異常に上昇することを防止できる。
また、天板部5の内表面12に凹んだコイニング部17を形成し、当該コイニング部17の分だけシール部14の厚みを厚くしたことにより、シール部14が閉止時に口部頂点4aと当接して容器内部を確実に密封できるとともに、ボトル缶2の内圧によってシール部14が容易に変形し、ボトル缶外に内圧を確実に開放させることができる。
さらに、ボトル缶2の口部4を閉止する飲料容器用キャップ3を製造するキャップ製造方法において、形成ステップによってシール部14に対応した天板部5の内表面12にコイニング部17を形成するようにした。従って、天板部5に絞り加工が施された後であっても、コイニング部17の分だけ口部頂点4aとの距離を確保するとともに、当該コイニング部17の分だけ天板部5の厚みを薄くして、キャップ本体7と口部頂点4aとの間の面圧を確実に低下させ、ボトル缶2に内圧を容易に開放し得る飲料容器用キャップ3を製造できる。
さらに、飲料容器用キャップ3を製造するキャップ製造方法において、ライナ成形ステップによって天板部5の内表面12において溶融させた合成樹脂材押し広げてゆき、ライナを成形するようにしたことにより、シール部14の接触面22にコイニング部17に対応させて凸部23を形成できる。従って、コイニング部17の分だけシール部14の厚みが厚くなり、シール部14が閉止時に口部頂点4aと当接して容器内部を確実に密封し得るとともに、ボトル缶外に内圧を確実に開放し得る飲料容器用キャップ3を製造できる。
なお、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲に記載した事項の範囲内で種々の変形実施をすることができ、例えば、シール部対向領域16にコイニング部17を1つだけ形成したり、複数のコイニング部を不規則に形成したり、円形状等の各種形状のコイニング部を形成したり、或いはそれぞれ異なる形状のコイニング部を形成するようにしても良く、要はシール部14に対応させて天板部5の内表面12に凹んだ凹部であればこの他種々の凹部を適用するようにしても良い。
また、上述した実施の形態においては、合成樹脂材を押し広げてコイニング部17の形状に合わせた凸部23を有するライナ13を設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、予め円盤状に成型したライナを設けるようんしても良い。
この場合、コイニング部17とシール部14との間に隙間が形成されることもあるが、上述した実施の形態と同様に天板部5がシール部14を押し付ける力を低減できることから、キャップ本体7と口部頂点4aとの間の面圧を確実に低下させることができる。
次にシール部対向領域16の内表面12にコイニング部17を形成した飲料容器用キャップ3について検証試験を行った結果について説明する。この場合、以下の表1に示す実施例1〜7では、コイニングピッチを20mmに選定し、コイニング幅a及びコイニング深さcを任意に変えて異なるコイニング面積比率(すなわち、コイニング部17の全凹部分面積/シール形成部分の表面積)及びコイニング深さ比率として検証試験を行い、シール角度、内圧開放圧及びキャップ天面変形の検証結果を比較した。また、コイニング部17を有しない従来の飲料容器用キャップを比較例として用いた。
ここでキャップ天面変形とは、コイニング加工時の天板部5の変形度合いを示すもので、コイニング加工時に天板部5が変形せずに口部4にキャッピングが適正に行えたときは表中「○」で示し、コイニング加工時に天板部5が僅かに変形して口部4にキャッピングが適正に行い難かったときは表中「△」で示し、コイニング加工時に天板部5が大きく変形して口部4にキャッピングが適正に行えなかったときは表中「×」で示した。
Figure 2007269363
実際上、これら実施例1〜4、6及び7では、コイニング面積比率を増やしたことにより、コイニング部17においてキャップ本体7と口部頂点4aとの間の面圧が低下し、内圧開放圧が低くなることが確認できた。但し、コイニング面積比率が70%以上の実施例4では、コイニング部17において面圧低下が大きくなるため、シール角度が小さくなくという不具合が生じた。
また、コイニング深さ比率を20%以上にすると、内圧開放圧が低くなることが分かった。但し、コイニング深さ比率が60%以上とした実施例7では、キャップ天面変形が「×」となった。
以上より、シール角度、内圧開放圧の低減及びキャップ天面変形の観点からコイニング面積比率は10〜70%に選定されることが望ましく、コイニング深さ比率は20〜40%に選定されることが望ましいことが分かった。
本発明によるキャップ付ボトル缶の構成を示す斜視図である。 ボトル缶の口部と飲料容器用キャップとの側断面構成を示す断面図である。 キャッピング処理を行う前の飲料容器用キャップの側断面構成を示す断面図である。 コイニング部の構成を示す下面図である。
符号の説明
1 キャップ付ボトル缶
2 ボトル缶
3 飲料容器用キャップ(キャップ)
4a 口部頂点
5 天板部
6 筒部
7 キャップ本体
12 内表面
17 コイニング部(凹部)
22 接触面
23 凸部

Claims (6)

  1. 天板部の周縁から筒部が垂下したキャップ本体と、前記天板部の内表面に設けられたライナとを備え、前記ライナには容器の口部頂点に当接するシール部が設けられたキャップにおいて、
    前記天板部の内表面には、前記シール部と対向する位置に、前記キャップ本体の厚さ方向に凹む凹部が形成されている
    ことを特徴とするキャップ。
  2. 前記シール部には、前記天板部との接触面側に前記凹部と対応させて凸部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のキャップ。
  3. 天板部の周縁から筒部が垂下したキャップ本体と、前記天板部の内表面に設けられたライナとを備えたキャップと、
    前記キャップにより口部が閉止されるボトル缶とから構成されたキャップ付ボトル缶において、
    前記キャップには、前記ライナに前記ボトル缶の口部頂点と当接するシール部が設けられ、前記天板部の内表面には、前記シール部と対向する位置に、前記キャップ本体の厚さ方向に凹む凹部が形成されている
    ことを特徴とするキャップ付ボトル缶。
  4. 前記シール部には、前記天板部との接触面側に前記凹部と対応させて凸部が形成されている
    ことを特徴とする請求項3記載のキャップ付ボトル缶。
  5. 天板部の周縁から筒部が垂下したキャップ本体と、前記天板部の内表面に設けられたライナとを備え、前記ライナには容器の口部頂点に当接するシール部が設けられたキャップのキャップ製造方法において、
    前記天板部の内表面における前記シール部と対向する位置に、前記キャップ本体の厚さ方向に凹む凹部を形成する形成ステップを備える
    ことを特徴とするキャップ製造方法。
  6. 前記凹部が形成された前記天板部の内表面に溶融した合成樹脂材を供給し、前記合成樹脂材を押し広げて前記ライナを成形するライナ成形ステップを備える
    ことを特徴とする請求項5記載のキャップ製造方法。
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