JP2007264952A - 地盤解析用メッシュ生成方法及び地盤解析用メッシュ生成プログラム - Google Patents

地盤解析用メッシュ生成方法及び地盤解析用メッシュ生成プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 解析対象エリア内に設定された複数のサンプリングライン上にそれぞれ配列されたサンプリング点の地層境界高度データを基にして、地層境界面を近似する精度の高い地盤解析用メッシュを生成する方法を提供すること。
【解決手段】 それぞれが水平面内位置および当該位置における地層境界面の高さに係るデータを有して、水平面内で概ね直線上に配列される複数のサンプリング点の集合から成るサンプリングラインを、サンプリングラインの方向に応じて2つのサンプリングライン群に類別するステップS3と、第1のサンプリングライン群を基にして仮メッシュを生成するステップS4と、第2のサンプリングライン群を基にして仮メッシュを生成するステップS5と、第1のサンプリングライン群から得られる仮メッシュと、第2のサンプリングライン群から得られる仮メッシュとを合成することで地層境界面を近似するメッシュを生成するステップS6とを有する。
【選択図】 図2

Description

本願発明は、メッシュ生成方法及びメッシュ生成プログラムに係り、特に水平面上で解析対象エリアが特定されている三次元空間内において解析対象エリアにわたって延びる境界面を近似するメッシュを生成して地盤解析等のシミュレーションの実行を可能とするメッシュ生成方法及びメッシュ生成プログラムに関する。
ここで、境界面とは、3次元空間において、異なる特性を有する層間の境界の面を意味する。このような境界面としては、例えば、大気圏と地殻との境界である地表面や、異なる特性を有する地層間の地層境界面等が挙げられる。さらに、有体物の外表面等も境界面の範疇に含まれるものとする。また、「メッシュ」という用語は、例えば四辺形要素として与えられる単位要素の集合体を意味するものとする。
水平面上での範囲が特定されている3次元空間内において当該範囲にわたって延びる曲面を近似するメッシュを生成する技術については、例えば特開平9−305746号公報に記載されている。この公報においては、対象エリア内に複数存在するサンプリング点における高さまたは深さに係るデータ(以下、高度データと称する)に基づいて、対象エリア内の他の地点の高度データを単純平均を用いた補間演算により求めることで、対象エリアの地表面を近似するメッシュを生成する地形データ補間装置について開示が為されている。
対象エリア内の地表面を近似するメッシュを生成する際には、第1に対象エリアを特定する水平面上の矩形領域をX方向およびY方向においてそれぞれ等分割することで直交格子を生成する。この直交格子内に存在する格子点毎に、対応する高度データを付与することで、初期メッシュを生成する。サンプリング点はこれらの格子点に一致するように設定され、サンプリング点毎に得られた高度データを初期メッシュの生成に使用する。
第2に、初期のメッシュについて、格子点すなわちサンプリング点間を接続する線分の中点に対応する位置の高度データを、2つのサンプリング点の高度データの平均値として与える。また、初期のメッシュを構成する四辺形要素毎に、その中心点に対応する位置の高度データを、近接する4つのサンプリング点の高度データの平均値として与える。これにより、一次の分割メッシュが生成される。さらに、同様のメッシュ分割処理を繰り返すことで、所望のデータ密度を有する地形データが構成される。
特開平9−305746号公報
地盤調査においては、調査対象の地理的特徴に応じて、幾つかのサンプリングラインを設定するとともにサンプリングライン毎に等間隔あるいは不等間隔でサンプリング点を選定する。サンプリング点毎に、ボーリング調査を実施することで、サンプリング点直下における異なる地層間の境界部分の高度データ等を得ることができる。地形的あるいは経済的な制約により、調査後に地盤解析シミュレーションを実行する際に有利なように、サンプリング点を格子点に一致させて多くのボーリング調査を実施することは極めて困難である。したがって、地層境界面を近似するメッシュを生成する際に、従来のようなメッシュ生成方法を用いると、データ補間を行う単位となる四辺形要素に粗密ができて、充分な補間精度を得ることが難しく、地盤解析に適した有効なメッシュを得られないという課題があった。
実際のボーリング調査においては、それぞれのサンプリングラインは、詳細な解析が求められる主方向のサンプリングライン群と、副方向のサンプリング群とに類別される傾向がある。主方向のサンプリングライン群では、サンプリングライン数が多いとともにサンプリングライン上に配列されるサンプリングライン点が密に配置される。副方向のサンプリングライン群では、サンプリングライン数が比較的少ないとともにサンプリングライン上に配列されるサンプリングライン点が比較的粗に配置される。副方向に向くサンプリングラインの設定は、主方向における解析を補足して、解析対象エリア全般における解析データを効率的に得ることを意図している。従来のようなメッシュ生成方法では、新たな高度データは近接した格子点における確定した高度データの単純平均により算出される。すなわち、主方向のサンプリングライン群を基にして得られ精度が比較的高いと予想される高度データと、副方向のサンプリングライン群を基にして得られ精度が比較的低いと予想される高度データとを同等に取り扱うこととなり、全体的な精度を考慮すると必ずしも最適なメッシュを得ることができないという課題があった。
本願発明は、上記課題を解決するためになされたもので、解析対象エリア内に設定された複数のサンプリングライン上に配列されるサンプリング点における高度データを基にして、境界面を近似する精度の高いメッシュを生成することができるメッシュ生成方法及びメッシュ生成プログラムを提供することを目的とする。また、本願発明は、解析対象エリア内に設定されたそれぞれのサンプリングライン群の方向を高度データの算出に係る演算に反映させて、全体的な精度を向上させたメッシュを生成することができるメッシュ生成方法及びメッシュ生成プログラムを提供することを目的とする。
上記の技術的課題を解決するために、本願発明に係る地盤解析用メッシュ生成方法(地盤解析用メッシュ生成プログラム)は、それぞれが水平面内位置および当該位置における地層境界面の高さに係るデータを有して、水平面内で概ね直線上に配列される複数のサンプリング点の集合から成る複数のサンプリングラインを、サンプリングラインの方向に応じてそれぞれ類別することで得られる2つのサンプリングライン群毎に、第1の工程(第1のステップ)から第5の工程(第5のステップ)を実施し、第1の工程(第1のステップ)ではそれぞれのサンプリングライン群に含まれるサンプリングラインを特定し、第2の工程(第2のステップ)ではそれぞれのサンプリングライン毎に、サンプリングラインに含まれるサンプリング点における地層境界面の高さを基にして地層境界点を接続する補間曲線を求めることによりサンプリングライン方向に延びる地層境界線を生成し、第3の工程(第3のステップ)ではそれぞれのサンプリングライン毎に、水平面上でのサンプリングラインと所定の方向のそれぞれの格子線との交点におけるサンプリングライン方向に延びる地層境界線の高さを算出し、第4の工程(第4のステップ)では所定の方向のそれぞれの格子線毎に、前記交点におけるサンプリング方向に延びる地層境界線の高さを基にして地層境界点を接続する補間曲線を求めることにより所定の方向の格子線方向に延びる地層境界線を生成し、第5の工程(第5のステップ)では所定の方向の格子線毎に、格子点における格子線方向に延びる地層境界線の高さを算出し、第1のサンプリングライン群から得られる仮メッシュと第2のサンプリングライン群から得られる仮メッシュとを合成することで地層境界面を近似するメッシュを生成するようにしたものである。これにより、サンプリング点を格子点に一致させる必要がなくなって地盤解析システムのフレキシビリティを向上させることができる。また、複数の地層境界点を接続して構成される地層境界線を補間曲線を用いて生成するように構成したので、単純平均により格子点における地層境界面の高さを算出していた従来の手法と比較して、地層境界面を近似するメッシュを高い精度で得ることができる。さらに、地層境界面を近似するメッシュを生成するのに必要となる主な演算が補間曲線の算出に係る演算やサンプリングラインと格子線との交点に係る高度データの算出に係る演算等であるので、サンプリング点を基にして補間曲面を生成する場合等と比較して、メッシュ生成処理を高速に実施することができる。
また、本願発明に係る地盤解析用メッシュ生成方法は、それぞれの格子点毎に、第1のサンプリングライン群から得られる仮メッシュにおける高さと、第2のサンプリングライン群から得られる仮メッシュにおける高さとの重み付け平均値を当該格子点における高さとすることで、地層境界面を近似するメッシュを生成するようにしたものである。これにより、第1のサンプリングライン群の方向における調査数や調査精度と、第2のサンプリングライン群の方向における調査数や調査精度との差異に応じて、それぞれ適切な重み値を設定することにより、地層境界面を近似するメッシュをより高い精度で得ることができる。
また、本願発明に係る地盤解析用メッシュ生成方法は、それぞれの格子点毎に、第1のサンプリングライン群に含まれるサンプリングラインまでの最短距離と、第2のサンプリングライン群に含まれるサンプリングラインまでの最短距離との比に基づいて、第1のサンプリングライン群から得られる仮メッシュにおける高さに対する重み値および第2のサンプリングライン群から得られる仮メッシュにおける高さに対する重み値を算出するようにしたものである。これにより、サンプリングラインまでの距離の比に応じて、近い方のサンプリングラインが属するサンプリングライン群から得られる仮メッシュにおける高さに対する重み値を適度に大きくすることができるから、地層境界面を近似するメッシュをより高い精度で得ることができる。
また、本願発明に係る地盤解析用メッシュ生成方法は、それぞれの格子点毎に、第1のサンプリングライン群から得られる仮メッシュにおける高さに対する重み値に所定の定数を乗じて新たな重み値とするとともに、1から前記定数を乗じて得られた前記重み値を減じた値を第2のサンプリングライン群から得られるメッシュにおける高さに対する新たな重み値とするようにしたものである。これにより、第1のサンプリングライン群の方向における調査数や調査精度と第2のサンプリングライン群の方向における調査数や調査精度との差異に基づいて上記定数を設定することで、最短距離の比に基づいて算出された重み値を適切に補正することができて、地層境界面を近似するメッシュをより高い精度で得ることができる。
また、本願発明に係る地盤解析用メッシュ生成方法は、補間曲線としてスプライン曲線を使用するようにしたものである。これにより、複数の地層境界点を通過する滑らかで精度の高い地層境界線を生成することが可能となり、地層境界面を近似するメッシュをより高い精度で得ることができる。
また、本願発明に係る地盤解析用メッシュ生成方法は、地形図が表示される画面上において、任意の矩形状の解析対象エリアを設定可能としたものである。これにより、解析を実施する対象範囲を地形図上で明確に把握できるとともに、解析する範囲の大きさや形状を任意に変えて解析に適した地盤解析用メッシュを生成することができるから、ユーザの利便性を向上することができる。
また、本願発明に係るメッシュ生成方法(メッシュ生成プログラム)は、それぞれが水平面内位置および当該位置における境界面の高さに係るデータを有して、水平面内で概ね直線上に配列される複数のサンプリング点の集合から成る複数のサンプリングラインを、サンプリングラインの方向に応じて1または複数の群に類別することで得られる1または複数のサンプリングライン群毎に、第1の工程(第1のステップ)から第5の工程(第5のステップ)を実行し、第1の工程(第1のステップ)ではそれぞれのサンプリングライン群に含まれるサンプリングラインを特定し、第2の工程(第2のステップ)ではそれぞれのサンプリングライン毎に、サンプリングラインに含まれるサンプリング点における境界面の高さを基にして境界点を接続する補間曲線を求めることによりサンプリングラインに沿った断面と境界面との交線となるサンプリングライン方向に延びる境界線を生成し、第3の工程(第3のステップ)ではそれぞれのサンプリングライン毎に、水平面上でのサンプリングラインと所定の方向のそれぞれの格子線との交点におけるサンプリングライン方向に延びる境界線の高さを算出し、第4の工程(第4のステップ)では所定の方向のそれぞれの格子線毎に、前記交点における境界線の高さを基にして境界点を接続する補間曲線を求めることにより所定の方向の格子線に沿った断面と境界面との交線となる格子線方向に延びる境界線を生成し、第5の工程(第5のステップ)では所定の方向の格子線毎に、格子点における格子線方向に延びる境界線の高さを算出し、サンプリングライン群毎に仮メッシュを生成し、2以上のサンプリングライン群から得られた仮メッシュを合成することで境界面を近似するメッシュを生成するようにしたものである。これにより、サンプリング点を格子点に一致させる必要がなくなってメッシュ生成システムのフレキシビリティを向上することができる。また、複数の境界点を接続して構成される地層境界線を補間曲線を用いて生成するように構成したことで、格子点における境界面の高さを補間曲線に基づいて算出するので、単純平均により格子点における境界面の高さを算出していた従来の手法と比較して、境界面を近似するメッシュを高い精度で得ることができる。さらに、境界面を生成するのに必要となる主な演算が補間曲線の算出に係る演算やサンプリングラインと格子線との交点における境界面の高さの算出に係る演算等であるので、サンプリング点を基にして補間曲面を生成する場合等と比較して、メッシュ生成処理を高速に実施することができる。
本願発明によれば、第1のサンプリングライン群および第2のサンプリングライン群について、それぞれ複数の地層境界点を接続して構成される地層境界線をスプライン曲線が好適である補間曲線を用いて生成し、これらの地層境界線を基にして格子点における地層境界面の高さを算出することで仮メッシュを生成し、2つの仮メッシュを合成することで地層境界面を近似するメッシュを生成するように構成したので、地層境界面を近似するメッシュを高い精度で得ることができるという効果を奏する。
本願発明によれば、格子点毎に、第1のサンプリングライン群から得られる仮メッシュにおける高さと、第2のサンプリングライン群から得られる仮メッシュにおける高さとの重み付け平均値を当該格子点における高さとすることで、地層境界面を近似するメッシュを生成する構成としたので、第1のサンプリングライン群の方向における調査数や調査精度と、第2のサンプリングライン群の方向における調査数や調査精度との差異に応じて、それぞれ適切な重み値を設定することで、各方向における調査態様を反映させたより精度の高いメッシュを生成することができるという効果を奏する。
以下、本願発明による地盤解析用メッシュ生成方法および地盤解析用メッシュ生成プログラムの好適な実施の形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、本願発明に係るメッシュ生成方法を使用する地盤解析システムの構成の一例を示す図である。図1において、1はワークステーションやパーソナルコンピュータ等により実現される地盤解析システム、2はコンピュータのCPUにより構成されるプログラム実行部、3は例えばハードディスクとして与えられる記憶部、4は例えばディスプレイとして与えられる表示部、5は形状モデリングプログラム、6はメッシュ生成プログラム、7は解析プログラム、8は表示用プログラム、9は地図データ,地質データ,地形データ,地震データ等の種々のデータが体系的に集積されたデータベースである。上記の種々のプログラムは、例えばCD−ROMやDVD−ROM等の情報記憶媒体を介して、あるいはネットワーク経由で外部のサーバからダウンロードされて、地盤解析システム1が備える記憶部3にインストールされる。所定のメッシュ生成プログラムをプログラム実行部2により実行することで、地盤解析システムにおけるメッシュ生成機能が実現される。
図2は、この発明の実施の形態1によるメッシュ生成方法を示すフローチャートである。地盤解析を実行する解析対象エリアを含む周辺地域の地形図が表示部4に表示されれば、当該地形図内において解析対象エリアを設定する(ステップS1)。解析対象エリアが設定されれば、ボーリング調査が実施されたサンプリング点、並びに水平面内で概ね直線上に配列される複数のサンプリング点の集合から成るサンプリングラインを設定する(ステップS2)。
サンプリング点の設定については、サンプリング点に係る水平方向座標および当該位置における地層境界面の高度データ、サンプリング点が属するサンプリングラインおよび当該サンプリングラインの方向の種別等の情報が記憶された記憶手段からデータを読み出して、対応する位置にサンプリング点を示す記号等を表示する手法を採ることができる。また、マウス、キーボード等の入力手段を用いて、表示部4の画面上でサンプリング点の位置を特定するとともに、対応する位置にサンプリング点を示す記号等を表示する手法を採ることもできる。
サンプリングラインの設定については、サンプリング点毎に当該サンプリング点が属するサンプリングラインの情報が記憶手段に記憶されている場合には、記憶手段からサンプリングラインに係るデータを読み出して、同一のサンプリングラインに属するサンプリング点を概ね通過する直線状の線分を表示する手法を採ることができる。また、入力手段を用いて同一のサンプリングラインに属するサンプリング点を特定するとともに、同一のサンプリングラインに属するサンプリング点を概ね通過する直線状の線分を表示する手法を採ることもできる。
既に述べたように、ボーリング調査は、通常、主方向または副方向のいずれかに類別される方向を向くサンプリングライン上に配列されるサンプリング点を対象として実施される。すなわち、それぞれのサンプリングラインの方向は、主方向または副方向のいずれかの方向に類別される。全てのサンプリングラインが設定されれば、サンプリングラインの方向に応じて、それぞれのサンプリングラインを主方向のサンプリングライン群または副方向のサンプリングライン群のいずれかに類別する。(ステップS3)。サンプリングライン毎に当該サンプリングラインの方向に係る種別が記憶手段に記憶されている場合には、記憶手段からサンプリングラインの方向に係るデータを読み出して、サンプリングラインの方向に応じて画面上でサンプリングラインを表す線分の色、形態等を変えて、主方向のサンプリングラインと副方向のサンプリングラインとを識別できるようにする。また、入力手段を用いてサンプリングラインの方向を特定するとともに、サンプリングラインの方向に応じて画面上でサンプリングラインを表す線分の色、形態等を変えるようにしてもよい。
図3は、地形図内に設定された解析対象エリアを示す図である。図3において、丸印は主方向のサンプリングライン上に位置するサンプリング点を示し、バツ印は副方向のサンプリングライン上に位置するサンプリング点を示す。解析対象エリア内にサンプリング点が設定されれば、例えば最小二乗法を用いて、サンプリングラインとして適切な直線を生成する。また、解析対象エリアの範囲を規定する線分とサンプリングラインを表す直線との交点を求めて、サンプリングラインの端点とする。図4は、解析対象エリア内に設定されたサンプリングラインを示す図である。図4において、主方向のサンプリングライン群に含まれるサンプリングラインは実線で示され、副方向のサンプリングライン群に含まれるサンプリングラインは破線で示される。
主方向においては、端点PA1と端点PA2との間の線分として与えられるサンプリングラインLA、端点PB1と端点PB2との間の線分として与えられるサンプリングラインLB、端点PC1と端点PC2との間の線分として与えられるサンプリングラインLCおよび端点PD1と端点PD2との間の線分として与えられるサンプリングラインLDが設定される。また、副方向においては、端点PE1と端点PE2との間の線分として与えられるサンプリングラインLE、端点PF1と端点PF2との間の線分として与えられるサンプリングラインLFおよび端点PG1と端点PG2との間の線分として与えられるサンプリングラインLGが設定される。
主方向のサンプリングライン群に含まれるサンプリングラインおよび副方向のサンプリングライン群に含まれるサンプリングラインがそれぞれ特定されれば、主方向のサンプリングライン群に含まれるサンプリングラインに基づいて、地層境界面を近似する仮メッシュ(以下、適宜、第1の仮メッシュと称する)を生成する(ステップS4)。図5は、主方向のサンプリングライン群に基づいて生成された仮メッシュを示す図である。解析対象エリアを水平面上で特定する図3に示されるような長方形の長辺および短辺をそれぞれ等分割することで得られる直交格子を基礎にして、それぞれの格子点に対して当該格子点に対応する位置における地層境界面の高度データを付与することで、このような仮メッシュや後述する合成されたメッシュを生成することができる。
次に、副方向のサンプリングライン群に含まれるサンプリングラインに基づいて、地層境界面を近似する仮メッシュ(以下、適宜、第2の仮メッシュと称する)を生成する(ステップS5)。図6は、副方向のサンプリングライン群に基づいて生成された仮メッシュを示す図である。ここで、第1の仮メッシュの基礎となる直交格子と第2の仮メッシュの基礎となる直交格子とは同一の形態をとる。すなわち、それぞれの直交格子は長辺方向および短辺方向において同一の分割数を有し、第1の仮メッシュと第2の仮メッシュとは格子点毎に対応付けられる。なお、主方向または副方向のいずれかのサンプリングライン群に基づいて、地層境界面を近似する仮メッシュを生成する方法については後述する。また、ステップS4の処理とステップS5の処理とについては、いずれの処理を先に実行してもよく、また両方の処理を並列に実行するようにしてもよい。
第1の仮メッシュおよび第2の仮メッシュが生成されれば、第1の仮メッシュと第2の仮メッシュとを合成して、地層境界面を近似するメッシュを生成する(ステップS6)。第1の仮メッシュと第2の仮メッシュとの合成に際しては、格子点毎に、第1の仮メッシュにおける高度データと第2の仮メッシュにおける高度データとの重み付け平均値を、合成されるメッシュの当該格子点における高度データとする。
第1の仮メッシュと第2の仮メッシュとが共通に基礎とする直交格子上における格子点をK(i,j)で表し、合成されるメッシュにおける格子点K(i,j)に対応する高度データをH(i,j)で表し、第1の仮メッシュにおける格子点K(i,j)に対応する高度データをH1(i,j)で表し、第2の仮メッシュにおける格子点K(i,j)に対応する高度データをH2(i,j)で表すものとする。第1の仮メッシュと第2の仮メッシュとを合成するに際して、格子点K(i,j)における第1の仮メッシュの寄与度を表す重み値をα(i,j)とすると、高度データH(i,j)は、以下の式1で求められる。
[式1]
H(i,j)=α(i,j)*H1(i,j)+(1−α(i,j))*H2(i,j)
上記の演算をすべての格子点について実施することで、地層境界面を近似するメッシュを生成することができる。
重み値αについては、全ての格子点について同一の値を設定する構成としてもよく、また格子点毎に重み値αを適宜設定する構成としてもよい。格子点毎に重み値を設定する場合の一つの方法としては、当該格子点から主方向のサンプリングラインまでの最短距離および副方向のサンプリングラインまでの最短距離を算出して、これら最短距離の比に基づいて重み値を算出することが考えられる。図7は、重み値の算出方法を示す図である。図7において、K(i,j)はi行j列の格子点、L1a,L1bは主方向のサンプリングライン、L2a,L2bは副方向のサンプリングライン、l1は格子点K(i,j)からサンプリングラインL1aへの距離、l2は格子点K(i,j)からサンプリングラインL2bへの距離を示す。この場合、第1の仮メッシュに係る重み値α(i,j)は、以下の式2から求められる。
[式2]
α(i,j)=l2/(l1+l2) (2)
第2の仮メッシュに係る重み値(1−α(i,j))は、当然にl1/(l1+l2)となる。このように得られた重み値を式1に代入して、すべての格子点について高度データH(i,j)を算出することで、第1の仮メッシュと第2の仮メッシュとを合成することで得られるメッシュが生成される。図8は、合成されたメッシュを示す図である。
既に述べたように、主方向と副方向とでは、それぞれの方向のサンプリングラインの数やサンプリングラインにおけるサンプリング点の密度等において差異がある。これに起因して、第1の仮メッシュは第2の仮メッシュと比較して、高精度に地層境界面を近似している場合が多い。したがって、このような近似精度の差を反映する係数を重み値の算出に導入することが考えられる。例えば、第2の仮メッシュの近似精度に対する第1の仮メッシュの近似精度の比をβ(β>1)とすると、サンプリングラインへの最短距離に基づいて求められた上記の重み値αに近似精度比βを乗じて得られる数値を新たな重み値として、各格子点の高度データを算出する構成としてもよい。この場合、式1のαに代えてαβを重み値として高度データを算出する。なお、サンプリングラインを設定する工程において、どのサンプリングラインにも帰属しないサンプリング点が出現する場合がある。このようなサンプリング点が格子点K(i,j)に近接する場合には、当該サンプリング点における高度データと式(1)により得られる高度データとの重み付け平均値を算出して新たな高度データを求めることで、より精度の高いメッシュを生成することが可能となる。
次に、サンプリングライン群に含まれるサンプリングラインに基づいて、地層境界面を近似する仮メッシュを生成する方法について説明する。なお、以下の説明においては、主方向のサンプリングライン群に基づく第1の仮メッシュの生成を例として説明する。図9は、仮メッシュを生成する方法を示すフローチャートである。仮メッシュを生成するために用いられるサンプリングライン群が特定されれば、当該サンプリングライン群に含まれるサンプリングラインを特定する(ステップS11)。主方向のサンプリングライン群に基づいて第1の仮メッシュを生成する場合には、図4に示されるサンプリングラインLA,LB,LCおよびLDが、仮メッシュの生成のために使用される。
仮メッシュを生成するためのサンプリングラインが特定されれば、サンプリングライン毎に、サンプリングラインに含まれるサンプリング点における地層境界面の高度データを基にして、地層境界点を接続する補間曲線を求めることにより、サンプリングラインに沿った断面における地層境界線を生成する(ステップS12)。ここで、地層境界線とは、水平方向に延びる所定の直線に沿った断面と地層境界面との交線を意味するものである。また、地層境界点は、水平面上でその位置が特定されるサンプリング点等の所定の点から延びる垂線と地層境界面との交点を意味するものである。
サンプリングラインLAを例として、サンプリングライン方向に延びる地層境界線の生成を説明する。図10は、サンプリングライン方向に延びる地層境界線を示す図である。図10において、丸印はサンプリング点を示し、三角印はサンプリング点直下の地層境界面上の点、すなわち地層境界点を示している。地層境界点は、サンプリング点におけるボーリング調査により地層境界面の高度データが得られることでその位置が特定される。11は地表、12は地層Iと地層IIとの地層境界線I−II、13は地層IIと地層IIIとの地層境界線II−IIIを示している。なお、図10によれば、解析対象エリアにおいて、地層境界面I−IIと地層境界面II−IIIとの2つの地層境界面が存在するが、以下の説明においては地層境界面I−IIに近似する仮メッシュの生成を例として説明する。地層境界面II−IIIに近似する仮メッシュの生成が同様の方法で実現可能であることは、明らかであろう。
地層境界線は、三角印により示されて高さ位置が確定している地層境界点を通過する滑らかな曲線を求めることで生成される。具体的には、地層境界点間の区間並びに地層境界点と解析対象エリアの端部との間の区間として与えられるそれぞれの区間毎に、異なる多項式で表現される補間曲線を割り当てる。補間曲線としては、例えばスプライン曲線やベジェ曲線を使用するのが好適である。スプライン曲線を用いた場合、地層境界点を節点として、節点における補間曲線の接続並びに一次微分および二次微分の連続性が保証される。数学的には、スプライン関数を表す多項式に境界条件を付与して、多項式の係数に係る連立一次方程式を解法することで、各地層境界点を滑らかに接続する曲線を得ることができる。なお、精度が低下しても演算速度の高速化が求められる場合には、地層境界点を線形補間して地層境界線を生成する構成としてもよい。
仮メッシュを生成するためには、解析対象エリアを水平面上で特定する長方形を分割することで形成された直交格子を基礎にして、それぞれの格子点に対応する位置における地層境界面の高度データを算出する必要がある。サンプリングライン方向に延びる地層境界線が生成されれば、それぞれのサンプリングライン毎に、水平面上でサンプリングラインと主方向に対して概ね横断する方向に延びる各格子線との交点を求め、当該交点におけるサンプリングライン方向に延びる地層境界線の高度データを算出する(ステップS13)。図11は、解析対象エリア内に設定された直交格子および主方向のサンプリングラインを示す図である。図11に示されるように、格子線は行方向と列方向とに類別される。行方向に延びる格子線を、それぞれ下方から順にm0,m1,m2,・・・,m13とする。また、列方向に延びる格子線を、それぞれ左方から順にn0,n1,n2・・・,n16とする。主方向のサンプリングラインLA,LB,LCおよびLDに対しては、行方向の格子線が概ね横断する方向に延びている。ここでは、それぞれのサンプリングライン毎に、行方向に延びる格子線m0,m1,m2,・・・,m13との交点を算出する。図11において、黒丸印は、各サンプリングラインと各格子線との交点を示している。
サンプリングラインLAを例として、サンプリングラインと各格子線との交点におけるサンプリングライン方向に延びる地層境界線の高度データの算出について説明する。図12は、サンプリングライン方向に延びる地層境界線を示す図である。図12に示されるように、解析対象エリア内においてサンプリング方向に延びる地層境界線を、行方向の格子線数から1を減じた数(この場合は13)で分割する。分割線と地層境界線12との交点を求めることで、地層境界線12について行方向のそれぞれの格子線m0,m1,m2,・・・,m13と交差する位置における高度データを算出することができる。サンプリングラインLB、サンプリングラインLCおよびサンプリングラインLDについても、同様に各サンプリングライン方向に延びる地層境界線について、行方向のそれぞれの格子線m0,m1,m2,・・・,m13と交差する位置における高度データを算出することができる。
行方向の各格子線と各サンプリングラインとの交点における高度データが算出されれば、行方向の格子線毎に、各サンプリングラインとの交点における高度データを基にして、地層境界点を接続する補間曲線を求めることにより、行方向の格子線に沿った断面における地層境界線を生成する(ステップS14)。図13は、格子線方向に延びる地層境界線を示す図である。ここでは、格子線m6に沿った地層境界線を例にとって説明する。ステップS13において、格子線m6と各サンプリングラインとの交点における地層境界線の高度データが算出されている。図13において、PAU,PADはサンプリングラインAとの交点上の地層境界点、PBU,PBDはサンプリングラインBとの交点上の地層境界点、PCU,PCDはサンプリングラインCとの交点上の地層境界点、PDU,PDDはサンプリングラインDとの交点上の地層境界点である。また、21は地層Iと地層IIとの間の地層境界線I−II、22は地層IIと地層IIIとの間の地層境界線II−IIIである。
それぞれのサンプリングラインと格子線m6との交点の水平方向位置座標および地層境界点PAU,PBU,PCUおよびPDUの高度データに基づいて、地層境界点間の区間並びに地層境界点と解析対象エリアの端部との区間として与えられるそれぞれの区間毎に、異なる多項式で表現される補間曲線を割り当てる。この補間曲線の生成については、サンプリングライン方向に延びる地層境界線を生成する際に使用した補間曲線と同様に実現できるので、その説明を省略する。
格子線方向に延びる地層境界線が生成されれば、当該地層境界線において、格子点毎に当該格子点位置における高度データを算出する(ステップS15)。ここでは、格子線m6を例として、格子線m6方向に延びる地層境界線の各格子点における高度データの算出について説明する。図13に示されるように、解析対象エリア内において格子線m6方向に延びる地層境界線を、列方向の格子線数から1を減じた数(この場合は16)に分割する。これらの分割線と地層境界線21との交点を求めることで、地層境界線21についてそれぞれの格子点K(m6,n0),K(m6,n1),K(m6,n2),・・・,K(m6,n16)の位置における高度データを算出することができる。格子線m0,m1,・・・m5,m7,・・・m16についても、同様に各格子線方向に延びる地層境界線について、それぞれの格子点の位置における高度データを算出することができる。これにより、基礎となる直交格子内の全ての格子点に係る高度データが算出されて、第1の仮メッシュが生成される。
副方向のサンプリングライン群に基づいて生成される第2の仮メッシュについても、第1の仮メッシュと同様の方法を用いて生成可能であることは明らかであろう。但し、第2の仮メッシュについては、第1の仮メッシュと異なり、図11に示されるような格子線との交点は、列方向に延びる格子線との間で求められる。これにより、列方向に延びる格子線毎に、図13に示されるような地層境界線が生成される。このように、第1の仮メッシュと第2の仮メッシュとは、原則的にそれぞれ異なる方向に延びる格子線に沿って地層境界線を生成する。然るに、主方向のサンプリングライン群と副方向のサンプリングライン群との方向に応じて、共に同じ方向に延びる格子線に沿って地層境界線を生成する場合もあり得る。
以上のように、この実施の形態1によるメッシュ生成方法によれば、主方向および副方向のサンプリングライン群毎に、それぞれのサンプリングライン群に含まれるサンプリングラインを設定する第1の工程と、それぞれのサンプリングライン毎に、サンプリングラインに含まれるサンプリング点における地層境界面の高度データを基にして地層境界点を接続する補間曲線を求めることによりサンプリングライン方向に延びる地層境界線を生成する第2の工程と、それぞれのサンプリングライン毎に、水平面上でのサンプリングラインと所定の方向のそれぞれの格子線との交点におけるサンプリングライン方向に延びる地層境界線の高度データを算出する第3の工程と、所定の方向のそれぞれの格子線毎に、前記交点におけるサンプリング方向に延びる地層境界線の高度データを基にして地層境界点を接続する補間曲線を求めることにより所定の方向の格子線方向に延びる地層境界線を生成する第4の工程と、所定の方向の格子線毎に、格子点における格子線方向に延びる地層境界線の高度データを算出する第5の工程とを実行して、主方向のサンプリングライン群から得られる第1の仮メッシュと副方向のサンプリングライン群から得られる第2の仮メッシュとを合成することで地層境界面を近似するメッシュを生成するように構成したので、サンプリング点を格子点に一致させる必要がなくなって地盤解析システムのフレキシビリティを向上させることができる。また、複数の地層境界点を接続して構成される地層境界線を補間曲線を用いて生成するように構成したことで、格子点に係る高度データを補間曲線に基づいて算出するので、単純平均により格子点に係る高度データを算出していた従来の手法と比較して、地層境界面を近似するメッシュを高い精度で得ることができる。さらに、地層境界面を近似するメッシュを生成するのに必要となる主な演算が補間曲線の算出に係る演算やサンプリングラインと格子線との交点に係る高度データの算出に係る演算等であるので、サンプリング点を基にして補間曲面を生成する場合等と比較して、メッシュ生成処理を高速に実行することができる。
また、それぞれの格子点について、主方向のサンプリングライン群から得られる仮メッシュにおける高度データと、副方向のサンプリング群から得られる仮メッシュにおける高度データとの重み付け平均値を高度データとすることで、地層境界面を近似するメッシュを生成するように構成したので、主方向における調査数や調査精度と、副方向における調査数や調査精度との差異に応じて、それぞれ適切な重み値を設定することにより、地層境界面を近似するメッシュをより高い精度で得ることができる。
また、それぞれの格子点について、主方向のサンプリングライン群に含まれるサンプリングラインまでの最短距離と、副方向のサンプリングライン群に含まれるサンプリングラインまでの最短距離との比に基づいて重み付け平均において用いる重み値を決定するように構成したので、サンプリングラインまでの距離の比に応じて、近い方のサンプリングラインが属するサンプリングライン群から得られる仮メッシュにおける高度データに対する重み値を適度に大きくすることができるから、地層境界面を近似するメッシュをより高い精度で得ることができる。
また、それぞれの格子点について決定された重み値に所定の定数を乗じて新たな重み値を算出するように構成したので、主方向における調査数や調査精度と副方向における調査数や調査精度との差異に基づいて上記定数を設定することで、サンプリングラインへの最短距離の比に基づいて算出された重み値を適切に補正することができて、地層境界面を近似するメッシュをより高い精度で得ることができる。
また、補間曲線としてスプライン曲線を用いることとしたので、複数の地層境界点を通過する滑らかで精度の高い地層境界線を生成することが可能となり、地層境界面に対するメッシュの近似精度を向上することができるという効果を奏する。
また、地形図が表示される画面上において、任意の矩形状の解析対象エリアを設定可能としたので、解析を実施する対象範囲を地形図上で明確に把握できるとともに、解析する範囲の大きさや形状を任意に変えて解析に適した地盤解析用メッシュを生成することができるから、ユーザの利便性を向上することができる。
図2および図9に示されるフローチャートにおける各ステップを実行するプログラムコードから成るメッシュ生成プログラムは、当該メッシュ生成プログラムが記憶されたCD−ROMやDVD−ROM等の情報記憶媒体を入手することで、あるいは当該メッシュ生成プログラムが格納された外部のサーバからダウンロードすることで利用することができる。情報記憶媒体から読み出されるか、あるいは外部のサーバからダウンロードされたメッシュ生成プログラムは、地盤解析システム1の記憶部3にインストールされる。記憶部3にインストールされたメッシュ生成プログラムを、プログラム実行部2により実行することで、上記のメッシュ生成方法を実現することができる。
なお、上記の実施の形態1により説明されるメッシュ生成方法およびメッシュ生成プログラムは、本願発明を限定するものではなく、例示することを意図して開示されているものである。本願発明の技術的範囲は特許請求の範囲の記載により定められるものであり、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において種々の設計的変更が可能である。例えば、本願発明に係るメッシュ生成方法およびメッシュ生成プログラムについては、地盤解析用メッシュの生成に限定されるものではなく、水平面上において範囲が特定されている三次元空間内で、当該範囲にわたって延びる任意の境界面を近似するメッシュの生成に広く適用できるものである。この場合、それぞれが水平面内位置および当該位置における境界面の高さに係るデータを有して、水平面内で概ね直線上に配列される複数のサンプリング点の集合から成るサンプリングラインが複数個設定される。また、これらのサンプリングラインを、サンプリングラインの方向に応じて1または複数の群に類別することで得られる1または複数のサンプリングライン群が設定される。サンプリングライン群の数についても、2に限定されるものではない。例えば、3つのサンプリングライン群が設定される場合には、それぞれのサンプリングライン群に基づいて3つの仮メッシュを生成し、生成された3つの仮メッシュに係る重み付け平均演算を実行することで、境界面を近似するメッシュを生成することができる。
また、上記の実施の形態では、メッシュ生成や地盤解析等の計算処理と画面表示やユーザ入力等の処理とを同一のコンピュータ上で実行する構成としている。このような構成の他にも、ホストコンピュータと端末コンピュータとから地盤解析システムを構成するようにしてもよい。この場合、ホストコンピュータによりメッシュ生成や地盤解析等の計算処理を実行するとともに、端末コンピュータにより計算結果の表示やユーザ入力等の処理を実行する。例えば、インターネット上のサーバをホストコンピュータとして使用し、インターネット経由でアクセスしてきたユーザ端末に対して地盤解析サービスを提供する。
本願発明は、地盤解析用メッシュの生成をはじめとして、水平面内における範囲が特定された3次元空間において当該範囲にわたって延びる境界面を近似するメッシュの生成に広く適用できるものである。
本願発明に係るメッシュ生成方法を使用する地盤解析システムの構成の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1によるメッシュ生成方法を示すフローチャートである。 地形図内に設定された解析対象エリアを示す図である。 解析対象エリア内に設定されたサンプリングラインを示す図である。 主方向のサンプリングライン群に基づいて生成された仮メッシュを示す図である。 副方向のサンプリングライン群に基づいて生成された仮メッシュを示す図である。 重み値の算出方法を示す図である。 合成されたメッシュを示す図である。 仮メッシュを生成する方法を示すフローチャートである。 サンプリングライン方向に延びる地層境界線を示す図である。 解析対象エリア内に設定された直交格子および主方向のサンプリングラインを示す図である。 サンプリングライン方向に延びる地層境界線を示す図である。 格子線方向に延びる地層境界線を示す図である。
符号の説明
1 地盤解析システム、2 プログラム実行部、3 記憶部、4 表示部、5 形状モデリングプログラム、6 メッシュ生成プログラム、7 解析プログラム、8 表示用プログラム、9 データベース、11 地表、12,13,21,22 地層境界線


Claims (9)

  1. 水平面上で解析対象エリアが特定されている三次元空間内で、解析対象エリアにわたって延びる地層境界面を近似するメッシュを生成する地盤解析用メッシュ生成方法において、
    それぞれが水平面内位置および当該位置における地層境界面の高さに係るデータを有して、水平面内で概ね直線上に配列される複数のサンプリング点の集合から成る複数のサンプリングラインを、サンプリングラインの方向に応じてそれぞれ類別することで得られる2つのサンプリングライン群毎に、
    それぞれのサンプリングライン群に含まれるサンプリングラインを特定する第1の工程と、
    それぞれのサンプリングライン毎に、サンプリングラインに含まれるサンプリング点における地層境界面の高さを基にして地層境界点を接続する補間曲線を求めることによりサンプリングライン方向に延びる地層境界線を生成する第2の工程と、
    それぞれのサンプリングライン毎に、水平面上でのサンプリングラインと所定の方向のそれぞれの格子線との交点におけるサンプリングライン方向に延びる地層境界線の高さを算出する第3の工程と、
    所定の方向のそれぞれの格子線毎に、前記交点におけるサンプリング方向に延びる地層境界線の高さを基にして地層境界点を接続する補間曲線を求めることにより所定の方向の格子線方向に延びる地層境界線を生成する第4の工程と、
    所定の方向の格子線毎に、格子点における格子線方向に延びる地層境界線の高さを算出する第5の工程とを実行して、
    第1のサンプリングライン群から得られる仮メッシュと、第2のサンプリングライン群から得られる仮メッシュとを合成することで地層境界面を近似するメッシュを生成することを特徴とする地盤解析用メッシュ生成方法。
  2. それぞれの格子点毎に、第1のサンプリングライン群から得られる仮メッシュにおける高さと、第2のサンプリングライン群から得られる仮メッシュにおける高さとの重み付け平均値を当該格子点における高さとすることで、地層境界面を近似するメッシュを生成することを特徴とする請求項1記載の地盤解析用メッシュ生成方法。
  3. それぞれの格子点毎に、第1のサンプリングライン群に含まれるサンプリングラインまでの最短距離と、第2のサンプリングライン群に含まれるサンプリングラインまでの最短距離との比に基づいて、第1のサンプリングライン群から得られる仮メッシュにおける高さに対する重み値および第2のサンプリングライン群から得られる仮メッシュにおける高さに対する重み値を算出することを特徴とする請求項2記載の地盤解析用メッシュ生成方法。
  4. それぞれの格子点毎に、第1のサンプリングライン群から得られる仮メッシュにおける高さに対する重み値に所定の定数を乗じて新たな重み値とするとともに、1から前記定数を乗じて得られた前記重み値を減じた値を第2のサンプリング群から得られるメッシュにおける高さに対する新たな重み値とすることを特徴とする請求項3記載の地盤解析用メッシュ生成方法。
  5. 補間曲線として、スプライン曲線が使用されることを特徴とする請求項1記載の地盤解析用メッシュ生成方法。
  6. 地形図が表示される画面上において、任意の矩形状の解析対象エリアを設定することができることを特徴とする請求項1記載の地盤解析用メッシュ生成方法。
  7. それぞれが水平面内位置および当該位置における地層境界面の高さに係るデータを有して、水平面内で概ね直線上に配列される複数のサンプリング点の集合から成る複数のサンプリングラインを、サンプリングラインの方向に応じて第1のサンプリングライン群または第2のサンプリングライン群のいずれかに類別するステップと、
    第1のサンプリングライン群を基にして、地層境界面を近似する仮メッシュを生成するステップと、
    第2のサンプリングライン群を基にして、地層境界面を近似する仮メッシュを生成するステップと、
    第1のサンプリングライン群から得られる仮メッシュと、第2のサンプリングライン群から得られる仮メッシュとを合成することで地層境界面を近似するメッシュを生成するステップとを有して構成され、
    サンプリングライン群を基にして地層境界面を近似する仮メッシュを生成するステップが、
    サンプリングライン群に含まれるサンプリングラインを特定する第1のステップと、
    それぞれのサンプリングライン毎に、サンプリングラインに含まれるサンプリング点における地層境界面の高さを基にして地層境界点を接続する補間曲線を求めることによりサンプリングライン方向に延びる地層境界線を生成する第2のステップと、
    それぞれのサンプリングライン毎に、水平面上でのサンプリングラインと所定の方向のそれぞれの格子線との交点におけるサンプリングライン方向に延びる地層境界線の高さを算出する第3のステップと、
    所定の方向のそれぞれの格子線毎に、前記交点におけるサンプリング方向に延びる地層境界線の高さを基にして地層境界点を接続する補間曲線を求めることにより所定の方向の格子線方向に延びる地層境界線を生成する第4のステップと、
    所定の方向の格子線毎に、格子点における格子線方向に延びる地層境界線の高さを算出する第5のステップとを有して構成されることを特徴とする地盤解析用メッシュ生成プログラム。
  8. 水平面上の範囲が特定されている三次元空間内で、特定された水平面上の範囲にわたって延びる境界面を近似するメッシュを生成するメッシュ生成方法において、
    それぞれが水平面内位置および当該位置における境界面の高さに係るデータを有して、水平面内で概ね直線上に配列される複数のサンプリング点の集合から成る複数のサンプリングラインを、サンプリングラインの方向に応じて1または複数の群に類別することで得られる1または複数のサンプリングライン群毎に、
    それぞれのサンプリングライン群に含まれるサンプリングラインを特定する第1の工程と、
    それぞれのサンプリングライン毎に、サンプリングラインに含まれるサンプリング点における境界面の高さを基にして境界点を接続する補間曲線を求めることによりサンプリングラインに沿った断面と境界面との交線となるサンプリングライン方向に延びる境界線を生成する第2の工程と、
    それぞれのサンプリングライン毎に、水平面上でのサンプリングラインと所定の方向のそれぞれの格子線との交点におけるサンプリングライン方向に延びる境界線の高さを算出する第3の工程と、
    所定の方向のそれぞれの格子線毎に、前記交点における境界線の高さを基にして境界点を接続する補間曲線を求めることにより所定の方向の格子線に沿った断面と境界面との交線となる格子線方向に延びる境界線を生成する第4の工程と、
    所定の方向の格子線毎に、格子点における格子線方向に延びる境界線の高さを算出する第5の工程とを実行して、
    サンプリングライン群毎に仮メッシュを生成し、
    2以上のサンプリングライン群から得られた仮メッシュを合成することで境界面を近似するメッシュを生成することを特徴とするメッシュ生成方法。
  9. それぞれが水平面内位置および当該位置における境界面の高さに係るデータを有して、水平面内で概ね直線上に配列される複数のサンプリング点の集合から成る複数のサンプリングラインを、サンプリングラインの方向に応じて1または複数のサンプリングライン群に類別するステップと、
    サンプリングライン群毎に、当該サンプリングライン群を基にして、境界面を近似する仮メッシュを生成するステップと、
    2以上のサンプリングライン群から得られた仮メッシュを合成することで境界面を近似するメッシュを生成するステップとを有して構成され、
    サンプリングライン群を基にして境界面を近似する仮メッシュを生成するステップが、
    サンプリングライン群に含まれるサンプリングラインを特定する第1のステップと、
    それぞれのサンプリングライン毎に、サンプリングラインに含まれるサンプリング点における境界面の高さを基にして境界点を接続する補間曲線を求めることによりサンプリングラインに沿った断面と境界面との交線となるサンプリングライン方向に延びる境界線を生成する第2のステップと、
    それぞれのサンプリングライン毎に、水平面上でのサンプリングラインと所定の方向のそれぞれの格子線との交点におけるサンプリングライン方向に延びる境界線の高さを算出する第3のステップと、
    所定の方向のそれぞれの格子線毎に、前記交点における境界線の高さを基にして境界点を接続する補間曲線を求めることにより所定の方向の格子線に沿った断面と境界面との交線となる格子線方向に延びる境界線を生成する第4のステップと、
    所定の方向の格子線毎に、格子点における格子線方向に延びる境界線の高さを算出する第5のステップとを有して構成されることを特徴とするメッシュ生成プログラム。


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