JP2007264076A - 画像投射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1次元型の光変調素子を走査して画像を投射するにあたって生じる横線又は縦線の発生を抑制する。
【解決手段】1次元型の光変調素子を備える変調光学部と、投射光学部と、走査光学部とを有する画像投射装置において、走査光学部に、ポリゴンミラー20が設けられ、ポリゴンミラー20の少なくとも1つのミラー面201〜206を、その垂線方向v1〜v6が、ポリゴンミラー21の回転軸と直交する面20uの面内に沿う方向から所定の傾斜角θ1〜θ6をもって傾斜した方向となる面として構成する。反射光が偏向されて例えば上下に移動するため、光変調素子の不均一性による横筋を拡散させ、均一性を向上する。
【選択図】図2

Description

本発明は、1次元型の光変調素子により画像情報に対応して変調した光を投射して画像を表示する画像投射装置に関する。
プロジェクターやプリンターなどの画像表示装置において、画像の解像度を上げる手法として、1次元型の光変調素子からのライン状の光束を光走査手段で走査しながら画像形成手段に投影し、2次元画像を形成する方法が知られている。このような1次元型の画像表示用の光変調素子として、米国Silicon Light Machine社が開発した静電駆動方式による回折格子型の光変調素子、いわゆる回折ライトバルブ(GLV:grating light valve)が知られている(例えば特許文献1参照。)。
この回折格子型の光変調素子は、光の回折を利用したMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)の一種であり、光スイッチングの作用とともに、光の階調を電気的にコントロールすることが可能となっている。そしてこの光変調素子を多数配置して1次元アレイ構造とし、光変調されたライン状の光、すなわち1次元画像をスキャンミラーで走査することによって、2次元画像が得られる。
そのため、通常の2次元表示装置と比較して、このGLV型光変調素子を用いる場合は、画面の縦方向の画素数は1次元アレイの画素数と同じになるが、横方向は少なくとも1画素幅あれば良いので、2次元画像表示に必要な画素(ピクセル)数は少なくて済む。またこの光回折変調素子は、その光変調機能を発現する領域の寸法を小さく構成することが可能であり、高い解像度、高速なスイッチング速度及び広い帯域幅の表示が可能である。さらに、低い印加電圧で動作されるので、非常に小型化された表示装置を実現することが期待されている。
このGLV型光変調素子の動作原理を、図13〜図15を参照して簡単に説明する。図13は、1次元画像を表示するGLV型、すなわち回折格子型構成の光変調素子の一例の要部の概略斜視構成図である。図13に示すように、この光変調素子41は、シリコン等より成る基板上に、ポリシリコン薄膜などから成る共通電極12が形成され、この共通電極12と所定の間隔を保って、条帯(ストリップ)状の第1の電極40a〜40dと、第2の電極41a〜41cとが交互に形成されている。第1の電極40a〜40dは、駆動電圧電源43に接続され、第2の電極41a〜41cは、固定電位とされる。また、図示しないがこれら第1の電極40a〜40d、第2の電極41a〜41cの少なくとも上面はアルミ又はアルミ合金等より成る反射膜が形成されており、反射部材として作用する。
光変調素子31の動作時には、第1の電極40a〜40dが駆動電圧に応じて、反射膜の反射面と直交する方向に移動可能であり、第1の電極40a〜40dの反射面の高さ(例えば基板に対する距離)を変えることができる。第2の電極41a〜41cは例えば固定されており、反射面の高さは不変である。
なお、1つの画素(ピクセル)に対応する光変調素子内の第1の電極及び第2の電極の数は適宜変更可能である。
この光変調素子においては、各電極が非動作時に表面がほぼ一平面上に配置される通常型構成のGLVと、各電極が基準面(例えば光変調素子の基板面)から所定の角度をもって傾斜されて配置されるいわゆるブレーズ型GLVとが提案されている。これらの各タイプの光変調素子の一例の概略断面構成図を図14及び図15に模式的に示す。図14及び図15において、図13と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。図14及び図15の例においては、一例として1画素に対応する光回折変調素子の第1及び第2の電極の数を3本ずつとした場合を示す。
通常型では、図13に動作時の一例を示すように、第1の電極40a〜40cの移動量Z1を例えば入射光の波長λに対しλ/4とすると、入射方向と逆向きに反射される0次回折光(図示せず)と、±1次回折光Lr(+1)及びLr(−1)が回折光として反射される。例えば+1次回折光のみを利用することにより、1本の回折光だけを空間フィルタを通してスクリーン上に結像し、画像表示用に利用することができる。非動作時(駆動電圧をゼロとする場合)には+1次回折光は生じないため、このオフ状態は画面の暗状態に対応し、表示画面が黒になる。すなわち、第1の電極40a〜40cへの駆動電圧を外部からの画像情報に対応して調整して、移動量Z1を制御することによって、画素のオン/オフとこの間の階調表示が可能となる。
一方ブレーズ型では、図15に示すように、基準面A(図示しないが例えば光回折変調素子の基板面と平行な面)から例えば角度θをもって各電極40a〜40c、41a〜41cを傾斜して配置する。この時角度θは好適には電極1本分の周期に対して1/4λとなる。そして、動作時には、一対の第1の電極40a〜40cと第2の電極41a〜41cの表面が一平面を成すように、第1の電極40a〜40cを移動させる。このときその移動量Z2は、入射光の波長λに対してλ/4(つまり2本の電極周期ごとに1/2λの段差)となるように動作させると、+1次回折光のみが出射される。従って、この+1次回折光を用いて、1本の回折光だけを空間フィルタを通してスクリーン上に結像することができる。すなわちブレーズ型の光変調素子を用いる場合は、反射回折光のうち1本の回折光を利用する構成とすることにより、光利用効率を高めることができる。
米国特許公開2003/0035189A1号明細書
上述したようなGLV型構成の光変調素子などの1次元型の光変調素子を用いた画像投射装置においては、光変調素子が簡潔に構成できる反面、各素子の電圧応答特性が不均一である場合、すなわち上述の電極の高さなどにばらつきが生じて回折角度が不均一となると、走査により描画面上に横筋となって反映されてしまう。このような横筋を解決するためには、例えば光変調素子の均一性を高めることが考えられる。しかしながら、人間の視覚感度は横筋(あるいは走査方向が上下であればたて筋)に対して敏感であり、例えば、画像信号による光強度に対して0.1%程度の横筋成分が画像に挿入されただけでも人間の目では検出される。また完全な黒の面を表示させようとした場合については各素子の黒のコントラストが10000:1以上であっても横筋として視認することが可能であり、画像を認識する上で妨害感を生じさせてしまう。
1次元型の光変調素子としては、上述のGLV型の光変調素子の他、例えば液晶素子、MEMS(Micro Mechanical Electric Systems、微小電気機械素子)型光変調素子、或いはLED(発光ダイオード)やLD(レーザダイオード)等の発光素子をアレー状に配置した光変調素子などが適用可能である。
しかしながら、このように全光量領域に渡り、全画素について0.1%以下の均一性を保持し、かつ黒のコントラストとして10000:1を実現するような1次元型の光変調素子は、いずれの種類においても製造プロセス上非常に困難である。また、各画素の不均一性を事前に検出し、検出された不均一性を補正するよう各画素への補正を行うことも考えられるが、駆動時の素子温度や経年の変化などにより適切な補正係数が変動することから、このような補正によって確実に上述したような横線(縦線)の発生を回避することは難しい。
以上の問題に鑑みて、本発明は、1次元型の光変調素子を走査して画像を投射するにあたって生じる横線又は縦線の発生を抑制することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、1次元型の光変調素子を備える変調光学部と、投射光学部と、走査光学部とを有する画像投射装置において、走査光学部に、ポリゴンミラーが設けられ、ポリゴンミラーの少なくとも1つのミラー面を、その垂線方向が、ポリゴンミラーの回転軸と直交する面内に沿う方向から所定の傾斜角をもって傾斜した方向となる面として構成する。
また、本発明の画像投射装置において、ポリゴンミラーの各ミラー面における傾斜角の違いによる1次元画像の偏向を予め補正する画像信号偏向補正部を設ける構成としてもよい。
上述したように、本発明の画像投射装置によれば、1次元型の光変調素子によって変調されたライン状の光束をポリゴンミラーによって走査して投射し、スクリーンなどに結像して画像を表示するものであり、特にポリゴンミラーのミラー面が、通常は回転軸と直交する面に対し鉛直な面とされ、すなわちその垂線方向が、回転軸と直交する面内に沿う方向とされるものであるのに対し、本発明においては、垂線方向が、回転軸と直交する面内に沿う方向から傾斜した方向となるミラー面を含む構成とするものである。
このようなポリゴンミラーを用いて、1次元型の光変調素子によって画像情報等に対応して変調された光を走査すると、そのミラー面の傾斜角によって例えば画像が上下に偏向されることとなる。したがって、光変調素子の不均一による横線が上下方向に拡散され、人間の目に殆ど認識されない程度に抑えることが可能である。
また、このポリゴンミラーの傾斜による偏向を予め補正する画像信号補正部を設けることによって、画像のぶれを抑えるとともに、ミラー面の傾斜をより大きくすることが可能となり、更に効果的に画像の不均一性を抑えることが可能となる。
本発明によれば、1次元型の光変調素子を走査して画像を投射するにあたって生じる横線又は縦線の発生を抑制することができる。
以下本発明を実施するための最良の形態の例を説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
図1は本発明構成の画像投射装置の一実施形態例の概略構成図である。本発明の画像投射装置50は、例えば大型スクリーン用プロジェクタ、特にディジタル画像のプロジェクタとして、または、コンピュータ画像投影用等に用いられるものであり、1次元型の光変調素子により光を変調して出射する変調光学部10と、変調光学部10から出射される光を、スクリーン30に結像する投射レンズ等の投射光学部97と、1次元型の光変調素子の長手方向と直交する方向に走査して、スクリーン30に画像を表示する走査光学部、この場合ポリゴンミラー20を備える構成とされる。
そしてこの例においては、変調光学部10に、半導体レーザなどのコヒーレントな光を射出するレーザ光源82R、82G、82Bと、各レーザ光源に対して、それぞれ光路上に順次設けられたミラー84R、84G、84B、各色照明光学系(レンズ群)86R、86G、86B、及び光変調素子として機能する1次元型の光変調素子88R、88G、88Bとを備えている。各色照明光学系(レンズ群)86R、86G、86Bは、1次元型の光変調素子88R、88G、88Bに対して効率よく光源からの光を照射するように光束形状を整える機能を有する。また、光変調素子88R、88G、88Bによりそれぞれ光強度が変調された各光の光路上に例えば複数の色光を合成するダイクロイックミラー等の色合成フィルタ90が配置され、その出射側の光路上に、空間フィルタ92、ディフューザ94、ミラー96を備える構成とされる。この変調光学部10から出射された変調光が、投射光学部97を介してポリゴンスキャナ20により走査されて、スクリーン30に結像される。このスクリーン30は、例えばポリゴンスキャナ20の回転中心軸をほぼ中心位置とするほぼ円筒面として構成し得る。
この変調光学部10において、カラー画像表示を行う場合は、光源として例えば3原色である赤、緑及び青色の光束を射出するレーザ光源をそれぞれ含む構成としてもよい。すなわち、レーザ光源82R、82G、82Bとしては、それぞれ赤色光(例えば波長642nm、光出力約3W)、緑色光(例えば波長532nm、光出力約2W)、青色光(波長457nm、光出力約1.5W)のレーザを射出するレーザダイオード等を用いることができる。なお、レーザ光の波長及び光出力はこれらに限定されるものではない。
また光変調素子88R、88G、88Bとしては、例えば上述した静電駆動方式によるMEMSデバイスである例えばGLV型、すなわち回折格子型の光変調素子を用いることができ、またその他半導体レーザダイオードもしくは半導体発光ダイオードをアレー状に配置した光変調素子や、液晶画像素子を1次元状に配列した光変調素子などを用いることができる。
このような構成の変調光学部10において、レーザ光源82R、82G、82Bから射出された赤色、緑色及び青色の各レーザ光は、それぞれミラー84R、84G、84Bを経て各色照明光学系86R、86G、86Bから各光変調素子88R、88G、88Bに同期入力される。
更に、各レーザ光は、例えばGLV型の光変調素子88R、88G、88Bによって回折されることにより画像情報等に対応して変調され、これら3色の変調光が色合成フィルタ90によって合成され、続いて空間フィルタ92によって信号成分のみが取り出される。
次いで、このRGBの画像信号は、ディフューザ94によってレーザスペックルが低減され、ミラー96及びレンズ97を経て、画像信号と同期する走査照明系である例えばミラー面が4面のポリゴンスキャナ20によって空間に展開され、スクリーン30上にフルカラー画像として投影される。
このように、レンズ97の後にスキャナ20を配置するいわゆるポストプロジェクションと呼ばれる構成とする場合、光が透過する領域はレンズ97のいわば芯の部分しか使用しないので、円筒形状のスクリーン30に投影する場合は、画像の四隅の劣化が少なく、したがってスクリーン30の四隅までくっきりした画質に優れた画像を表示することが可能である。
そして本発明の画像投射装置50において用いるポリゴンミラー20は、図2にその一例の概略斜視構成図を示すように、そのミラー面、図示の例では第1〜第6の面201〜206を、その矢印v1〜v6で示す垂線方向が、ポリゴンミラー21の回転軸と直交する面、図示の例では上面20uの面内に沿う方向、すなわち破線で示す方向から所定の傾斜角θ1〜θ6をもって傾斜した方向となる面として構成する。図示の例では、各傾斜角θ1〜θ6は、それぞれ上面20uに対し鉛直な面内における垂線方向からの角度としてそれぞれ示す。このように、上面20uに対し鉛直な方向に傾斜させてミラー面を構成する場合は、反射される画像光はスクリーン30の上下に偏向して投影される。なお、本発明において用いるポリゴンミラーとしては、図2に示す6面のミラー面を有する形状に限定されることなく、3面以上のポリゴンミラーを用いることが可能である。
一方、通常のポリゴンミラーの概略斜視構成図を図3に示す。一般的なポリゴンミラー21は、例えば6面もミラー面を有する場合、その第1面211〜第6面216はそれぞれ、矢印v11、v12、・・・、v16で示す垂線方向が全て、回転軸と直交する面、例えば上面21uの面内に沿う方向となる。この場合、1次元画像の走査軌跡も全てのミラー面において同一の軌跡を通る。
このような一般的なポリゴンミラーを用いて1次元型の光変調素子からの光を走査する走査光学部の一例を図4に示す。図4において、光源151から出射された光は、レンズ152により矢印Li1で示すように1次元型の光変調素子153に効率よく照明され、光変調素子153において画像情報等に対応して変調された光は、矢印L1mで示すように、投射レンズ154を介してポリゴンミラー120のミラー面で反射されて、矢印Ls1で示すようにスクリーン130に投影されて、スクリーン130上で結像される。ポリゴンミラー120の回転軸をc1、回転方向を矢印r1、更に画像光のスクリーン130上での走査方向を矢印s1で示す。このとき、光変調素子153の一部に欠陥等により不均一な画素が存在すると、実線Lで示すように、スクリーン130上に走査方向s1に沿った横筋Ldが発生する。図5に、このような横筋Ld1、Ld2、・・が発生した状態のスクリーン130上での表示画像の一例を模式的に示す。上述したように、1次元画像の走査軌跡はポリゴンミラーの全ての面において同一の軌跡を通るので、原画像にはないこのような横筋が発生する。
なお、この画像表示素子の不均一性としては、仮に目標光強度に対して0.1%程度の誤差を発生させる不均一性であっても、人間の視覚特性上識別することが可能である。さらに画像の暗部(Off時)においては、各画素のコントラストが1万分の1程度の漏れ光を発生させただけでも横筋が知覚可能となる。上述したように、このような微小な誤差、不均一性の発生を製造プロセス上取り除くことは極めて困難であり、歩留まり及び生産性の低下、ひいてはコスト高を招来する恐れがある。
これに対し、本発明の画像投射装置においては、上述の図2において説明したように、ポリゴンミラーの少なくとも1つの面、図2の例では全ての面の垂線方向が、回転軸と直交する面内に沿う方向から所定の傾斜角をもつ方向となるように構成することから、各ミラー面で反射される光はミラー面毎にこの場合スクリーンの上下方向に偏向され、スクリーン等に結像されて表示される1次元画像は、上下に表示位置が移動して走査されることとなる。これによって、1次元型の光変調素子がもつ不均一性、すなわち製造過程で生じる回折角度のばらつき等による変調度の不均一性を、いわば上下方向に拡散することができるので、結果的に人間の目に横筋を見えにくくすることができ、画像の均一性を向上させることが可能となる。
このようなポリゴンミラーを用いた本発明の実施形態例に係る画像投射装置の走査光学部の一例の概略斜視構成図を図6に示す。この例においては、ポリゴンミラーの各ミラー面における前記傾斜角の違いによる1次元画像の偏向を予め補正する画像信号偏向補正部を設け、さらに、ポリゴンミラーにより走査される光のスクリーン上での歪を補正する画像信号歪補正部を設ける例を示す。
すなわちこの場合、図6に示すように、画像信号Sgから1次元型の光変調素子に出力するために画像信号をライン状に切り出す画像信号切り出し部61、画像信号偏向補正部62、画像信号歪補正部63が設けられ、画像信号歪補正部63から1次元型の光変調素子88に補正した画像信号Smが出力される。そして図示しない光源からの光Liは、光変調素子88において補正された画像信号に基づき変調されて矢印Lmで示すように出射され、上述したポリゴンミラー20により反射され、ライン状の画像光Lsとして、例えば平面状のスクリーン31に投影され、矢印Sで示すようにスクリーン31上を走査されて画像が表示される。直この場合、ポリゴンミラー20は回転軸cを中心に矢印rで示すように回転され、回転角度検出部64によってその回転角度が検出されて、回転角度信号Saが画像信号偏向補正部62及び画像信号画像信号歪補正部63に出力される構成となっている。
上述したように、本発明の画像投射装置においては、ポリゴンミラーのミラー面を傾斜させることによって、反射される画像光が偏向され、例えば上下方向に偏向させる場合は、各ポリゴンミラー面の回転により形成される1次元画像の軌跡はミラー面毎に上下に躍動することとなる。したがって、図7Aに示す原画像は、例えば図7Bに示すように上下に躍動した画像の重ね合わせとなる。
このような画像の重ね合わせが生じないように、画像信号偏向補正部5において、例えばミラー面毎に画像の偏向による例えば上下移動を補正する。すなわちミラー面の傾斜方向が上向きである場合は、画像の位置を下方に補正し、ミラー面の傾斜方向が下向きである場合は画像の位置を上方に補正する。これにより、スクリーン31上の像は、ポリゴンミラーのミラー面の傾斜による1次元画像が上下に躍動することなく、原画像と同じ画像を図7Cに示すように定位置に表示することが可能となる。一方、1次元型の光変調素子による不均一性の影響は、画像がミラー面毎に上下に躍動することから、この場合空間的に上下に拡散されるため、画像への影響は十分に軽減される。
具体的には、ミラー面の傾斜角はポリゴンミラーとスクリーンとの距離によってほぼ選定される。本発明者が検討した結果、10〜20ピクセル(画素)分の例えば上下方向の偏向により、人間の眼に有意な効果を生じさせることができ、横線が殆ど視認できない程度に不均一性が解消されることが確認された。ポリゴンミラーとスクリーンとの間隔にもよるが、例えばミラー面の垂線方向を回転軸に沿う方向から1°傾斜させると、光は2°偏向され、スクリーン上において十分横線の低減化を図ることが可能となる。
このようにミラー面を例えば上方、下方に傾斜させることによって、スクリーンの上部及び下部において画像を表示できない無効領域が生じ、この部分は暗レベルにする必要がある。したがって、傾斜角を大きくしすぎるとこの無効領域が広くなってしまうので、傾斜角は実用的には10°以下程度、更に望ましくは5°以下程度に抑えることが望ましい。
なお、この例においては、スクリーン31として平面状のスクリーンを用いるものであるが、上述したように画像信号歪補正部64を設けることによって、ポリゴンミラー20により走査される画像光のスクリーン31上での歪を補正することができる。
これについて説明すると、1次元型の光変調素子88によって変調されたライン状の画像光を走査すると、円筒形状、すなわちポリゴンミラー20の回転軸をほぼ中心軸とする円筒形状のスクリーン30に投影する場合は、図8に模式的に走査した光を矢印で示すように、スクリーン30の左端から右端まで歪を生じることなく投影されるので、画像に歪を生じることがない。
一方、図9に示すように、スクリーン31が平面状の場合は、ミラー面に対し入射光が入射角度を有する場合は、破線矢印で示すように真横に走査されずに、実線矢印で示すように湾曲した軌跡を描くこととなる。つまり、左端及び右端において、中央部と比べて拡大された画像となってしまう。本発明においては、ポリゴンミラーのミラー面を傾斜させることから、平面状のスクリーンに投影する場合は、このような歪を補正することが特に重要である。
このような画像の歪を解消するために、画像信号歪補正部64において、例えば図10Aに示す平面状の画像を、図10Bに示すように画面中央で拡大され、左端及び右端において上下に縮小された画像に予め補正しておく。この補正により、平面状のスクリーン31に画像を投影する場合においても、原画像と同一の画像を、歪が生じることなく表示することが可能となる。
以上の画像信号の補正は、ポリゴンミラー20の回転角度検出部64から得られる回転角度信号Saに基づいて、各ミラー面の走査開始時及び走査終了時に合わせて信号出力タイミングが調整されることによって、ミラー面毎の信号の補正を確実に行うことができる。
以上説明したように、本発明の画像投射装置によれば、光変調素子の不均一性に起因する画像表示面上に現れる横線又は縦線の発生を抑制ないし回避することができ、画像認識に対する妨害感を改善して、画像の均一性を向上することができる。
このため本発明によれば、光変調素子自体の均一性を高めるために行う例えば製造プロセスにおける検査工程などを簡易化し、製造プロセスの簡易化を図ることが可能となる。
このように、本発明によれば、ポリゴンミラーの形状を変更するのみの簡易な構成によって画像均一化を達成することができ、ひいては画像投射装置全体の製造価格の低減化が可能となる。
なお、上述の例においては、1次元型の光変調素子としてGLV型の光変調素子を用いる例を説明したが、本発明の画像投射装置において、このような1次元型の光変調素子に換えて、例えばアレーLED、アレーレーザなどの列状に配置された発光素子の駆動出力変調による光変調機能付発光素子や、あるいは光源からの光を液晶素子やDMD素子などの微小な2次元型光変調素子をアレー状に配列した光変調素子を用いる場合にも適用可能である。
また、1次元画像を変調する1つの光変調素子に換えて、ライン状に配列された複数の光変調素子によって1次元画像を変調する構成とする場合においても本発明を適用することが可能である。
次に、本発明の画像投射装置において、ポリゴンミラーのミラー面の傾斜角を、光変調素子の1画素間隔の半分の間隔に対応する角度として変化させる構成とする場合について説明する。
この場合、ポリゴンミラーのミラー面の傾斜角を、光変調素子によってライン状に配列された画素間の間隔に対し、ほぼ半分の間隔に対応して例えば隣接するミラー面が傾斜するように構成する。この傾斜角度は、光変調素子の画素の間隔と、光変調素子から投射レンズを介してスクリーンに達する距離に対応して選定される。例えば、1つおきのミラー面がそれぞれ僅かに上方向、下方向に傾斜した面として構成する。
このような構成とする場合、図11に示すように、スクリーン30上において上向きのミラー面から反射される画像光LAと、下向きのミラー面から反射される画像光LBは、スクリーン30の上下方向に半画素分ずれて表示される。これにより、インターレース方式の表示が可能となり、解像度をほぼ2倍に向上させることが可能である。
図12にこの場合の各ミラー面により表示される画素を模式的に示す。図11に示す上向きのミラー面からの画像光の各画素A1、A2、A3、・・・は、矢印Sで示す走査方向にそれぞれA1´、A2´、A3´、・・・と画像情報に対応して変化して表示される。隣接する下向きのミラー面からの画像光B1、B2、B3、・・・は、画素の間隔、この場合画素A1及びA2の間隔のほぼ半分であるいわば半画素分下方向にずれて表示される。
上述のGLV型などの回折格子型光変調素子においては、画素間を隙間なく構成することが可能であるが、このようなポリゴンミラーを用いて画像を表示する場合は、画素間の輝度の低い領域を補間することが可能であり、或いは、画素の間を離間させて構成することも可能となる。また、その他の構成の1次元型に配列される例えばアレー状液晶素子、アレーLD、アレーLEDなどの光変調機能付発光素子を光変調素子に換えて用いる場合、画素間が区切られ、いわば画素間に暗レベルの領域が存在する。このような光変調素子を用いる場合においても、上述の構成によるポリゴンミラーによりインターレース方式の表示を行うことによって、このような隙間を補間することができ、より良好な画質をもって画像を表示することが可能となる。画素間の間隔が大きくなるほど、このような補間により画質の向上を図る効果が得られる。
なお、上述の例においてはポリゴンミラーの傾斜角を2方向としたが、3方向以上に選定し、画素の配列方向に、例えば画素の1/3、1/4、・・・などにずらして偏向させて画像を表示することも可能である。つまり、1つのミラー面により投影されるライン状の画像光の1画素の間に2以上の任意の数の画素を僅かにずらして表示することが可能であり、すなわちポリゴンミラーの傾斜角をn(nは2以上の自然数)個の方向に選定し、画素間を1/nずつずらして偏向させて画像を表示することができる。この場合、光変調素子の画素間隔に対応して、画素間を補間する画素数を任意に選定することが可能である。これにより、光変調素子の特性に限定されることなく、ポリゴンミラーのミラー面の角度を選定するという簡易な構成によって、画質を良好に保持することが可能となり、また光変調素子の設計自由度を高めることが可能である。
なお、本発明は、上述の各実施形態例において説明した構成に限定されることなく、例えば光源として単色の光源を用いる場合、2色の光源を用いる場合、また赤、緑及び青色以外の3色の光源を用いる場合や、さらに4色の光源を用いる場合などにおいても適用可能である。また、光変調素子としても上述したように各種の1次元型構成の光変調素子が適用可能であって、本発明構成を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能であることはいうまでもない。
本発明の実施形態例に係る画像投射装置の一例の概略構成図である。 本発明の実施形態例に係る画像投射装置に用いるポリゴンミラーの一例の概略斜視構成図である。 従来のポリゴンミラーの一例の概略斜視構成図である。 ポリゴンミラーを用いた画像投射装置の走査光学部の一例の概略斜視構成図である。 不均一性が発生した表示画像の説明図である。 本発明の実施形態例による画像投射装置の一例の要部の概略斜視構成図である。 Aは原画像の模式的な平面図である。Bはポリゴンミラーの偏向により移動した画像の模式的な平面図である。Cは画像信号偏向補正部により補正された画像の模式的な平面図である。 円筒形状のスクリーンに投影した画像の軌跡を示す模式的な平面図である。 平面状のスクリーンに投影した画像の軌跡を示す模式的な平面図である。 Aは画像信号歪補正部により補正した画像情報を模式的に示す平面図である。Bは補正後の画像信号を平面状のスクリーンに投影した画像を模式的に示す平面図である。 本発明の実施形態例に係る画像投射装置の画素の表示態様の説明図である。 本発明の実施形態例に係る画像投射装置の画素の表示態様の説明図である。 1次元型の光変調素子の一例の概略斜視構成図である。 1次元型の光変調素子の一例の回折態様の説明図である。 1次元型の光変調素子の一例の回折態様の説明図である。
符号の説明
10.変調光学部、20.ポリゴンミラー、20u.上面、21.ポリゴンミラー、30.スクリーン、31.スクリーン、50.画像投射装置、82R.光源、82G.光源、82B.光源、86R.照明光学系、86G.照明光学系、86B.照明光学系、88R.光変調素子、88G.光変調素子、88B.光変調素子、90.色合成フィルタ、92.空間フィルタ、94.ディフューザ、96.ミラー、97.投射光学部、201.第1の面、202.第2の面、203.第3の面、204.第4の面、205.第5の面、206.第6の面

Claims (5)

  1. 1次元型の光変調素子を備える変調光学部と、投射光学部と、走査光学部とを有する画像投射装置において、
    前記走査光学部に、ポリゴンミラーが設けられ、
    前記ポリゴンミラーの少なくとも1つのミラー面は、その垂線方向が、前記ポリゴンミラーの回転軸と直交する面内に沿う方向から所定の傾斜角をもって傾斜した方向となる面である
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記ポリゴンミラーの各ミラー面における前記傾斜角の違いによる1次元画像の偏向を予め補正する画像信号偏向補正部が設けられて成る
    ことを特徴とする請求項1記載の画像投射装置。
  3. 前記ポリゴンミラーにより走査される光のスクリーン上での歪を補正する画像信号歪補正部が設けられて成る
    ことを特徴とする請求項1記載の画像投射装置。
  4. 前記走査光学部から投射される光が、ほぼ円筒形状のスクリーンに結像される
    ことを特徴とする請求項1記載の画像投射装置。
  5. 前記ポリゴンミラーのミラー面の傾斜角が、前記光変調素子の1画素間隔の半分の間隔に対応する角度として変化されて成る
    ことを特徴とする請求項1記載の画像投射装置。
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