JP2007256988A - 定着装置,画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導電性材料で形成される円筒状のヒートローラの内部に,上記ヒートローラの軸回りに巻かれたコイルが配設されてなる誘導加熱方式の定着装置において,上記コイルの径を軸方向に不均一としたことを特徴とする定着装置として構成されている。このような構成により,例えばコイルの巻き密度に疎密を設ける方法に比べて容易にヒートローラの温度分布配向を調整することが可能である。
【選択図】図1
Description
ここで,上記定着ローラとしては,従来より,ローラ内部にハロゲンランプ等の発熱体を配置し,該発熱体からの輻射熱等により上記ローラ表面を加熱するようにしたものが一般的であった。しかしながら,このような定着ローラには,ローラ表面が適温に達するまでに比較的長時間を要する,エネルギーロスが大きいなど幾つかの問題点があることから,これらの問題点を解決できるものとして誘導加熱方式(以下,IH方式という)の定着ローラが提案されている。
このIH方式の定着ローラは,金属導体からなるローラ内部に,例えば軸方向に螺旋状に巻かれたコイルが配置された構成となっており,上記コイルに高周波電流を流し,それによって生じた高周波磁界で上記ローラに誘導渦電流を発生させ,上記ローラ自体の表皮抵抗によってローラそのものをジュール発熱させるものである。このような構成により,ハロゲンランプなどからの間接加熱に比べて短時間で昇温させることができ,またローラ以外の部分の発熱や光漏れなどに相当するエネルギーロスを少なくすることが可能である。
また,温度ムラ等を解消してローラ長手方向に所望の温度分布配向を得るために,ローラの軸回りに巻いたコイルのピッチを場所によって変化させて巻き密度に疎密を設ける方法が知られているが,このようにピッチを変化させながらボビンにコイルを巻く作業は,機械巻きであっても手巻きであっても非常に難しく,実用的とは言えない。特にコイル線を疎に巻く部分については,コイル線のズレ等が生じるために,所望のピッチで正確にコイル線を巻き付けていくことは非常に困難である。
本発明は,上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,ローラの長手方向の温度ムラを解消して所望の温度分布配向を得ることが可能な誘導加熱方式の定着装置を提供することである。
上記コイルが巻かれたボビンの径は,目標とするヒートローラの温度分布に応じて決定されるものである。
本発明では,上記種々の構成に基づく定着装置を搭載した画像形成装置を提供することができる。
このような構成により,例えばコイルの巻き密度に疎密を設ける方法に比べて容易にヒートローラの温度分布配向を調整することが可能である。
ここに,図1は一実施の形態に係る定着ローラZ5の概略構成図,図2は参考例1に係る定着ローラZ1の概略構成図,図3は参考例2に係る定着ローラZ2の概略構成図,図4は参考例3に係る定着ローラZ3の概略構成図,図5は参考例4に係る定着ローラZ4の概略構成図,図6は参考例5に係る定着ローラZ5の概略構成図,図7はコイルを分割着脱可能とした構成の一例を示す図,図8は巻き密度を異ならせた2つのコイルの一例を示す図,図9は長さを異ならせた3つのコイルの一例を示す図である。
ここで,コイル径が大きいほど強い磁界が得られるため,その部分のヒートローラの温度は相対的に高くなる。従って,図1に示す定着ローラZ5の場合には,ヒートローラ1の中央部が両端部よりも高温となるような温度分布配向が得られる。このとき,コイルの巻き密度は一定でよいため,コイルの巻き密度に疎密を設ける方法に比べてコイルの巻き作業は遙かに容易且つ確実である。
このように,コイルの径を軸方向に不均一とすることにより,ヒートローラの温度分布配向を容易に調整することが可能である。
参考例1にかかるIH方式の定着ローラZ1は,複写機,プリンタ,ファクシミリ等の画像形成装置に搭載されるもので,図2に示す如く,鉄,ニッケルなどの導電性材料で形成された円筒状のヒートローラ1の内部に,上記ヒートローラ1の軸回りに螺旋状に巻かれたコイル11が配置された構成となっている。ここで,上記コイル11は,上記ヒートローラ1よりも長く形成されており,その両端が上記ヒートローラ1の両端部よりも外側に突出するように取り付けられている。これにより,ヒートローラ1の全域で磁束の進入ポイントがほぼ均一化され,ヒートローラ1の長手方向における温度ムラを軽減することができる。
尚,ヒートローラ1の温度は,少なくともその画像領域において均一であればよいため,上記コイル11の長さは必ずしもヒートローラ1より長くする必要はなく,最小限ヒートローラ1の画像領域よりも長ければよい。
d1−d2≦a
を満たす程度にコイル外周をヒートローラ内周面に近接させることが望ましい。
これにより,コイル同士の対向部では極性が反発するため,ヒートローラ1へ進入する磁束を均一化することができ,ヒートローラ1の長手方向における温度ムラを軽減することができる。
一例として,上記参考例3,4を組み合わせた定着ローラZ5を図6に示す。定着ローラZ5は,円筒状のヒートローラ1の内部に,上記ヒートローラ1の軸回りに螺旋状に巻かれたコイル14が上記ヒートローラ1の軸方向に複数(図6では3つ)配列された構成となっている。また,それら各コイル14は,コイルの巻き方向をそれぞれ変えることにより,隣り合うコイルの磁性方向が互いに逆向きとなっている。更に,各コイル14の間,及び端部には,磁束を通し易い材質(フェライト等)で形成されたリング上のキャップ21(リング状の磁性体の一例)がとりつけられている。
これにより,キャップ21による磁束誘導効果と,複数に分割され互いに極性が反発するように並べられたコイル14との相乗効果により,ヒートローラ1へ進入する磁束をより効果的に均一化することができ,ヒートローラ1の長手方向における温度ムラを更に軽減することができる。
ここで,上記分割された各コイル(ここでは符号15を用いる)同士の接続は,例えばそれらコイル15が巻かれたボビン31の両端に形成したコネクタ31aを介して行うようにすればよい。
またこの場合,温度配向を調整するためには上記のように巻き密度の異なるコイルを接続することになるが,各コイル内では巻き密度が一定であるため,1つのコイルで巻き密度に疎密を設ける場合に比べて遙かに製造が容易である。
11〜16…コイル
21…キャップ(リング状の磁性体の一例)
Claims (4)
- 導電性材料で形成される円筒状のヒートローラの内部に,上記ヒートローラの軸回りに巻かれたコイルが配設されてなる誘導加熱方式の定着装置において,
上記コイルの径を軸方向に不均一としたことを特徴とする定着装置。 - 上記コイルが巻かれたボビンの径が目標とするヒートローラの温度分布に応じて決定されるものである請求項1記載の定着装置。
- 上記ボビンの径がその軸方向に連続的にあるいは不連続に変化するものである請求項1あるいは2のいずれかに記載の定着装置。
- 上記請求項1〜3のいずれかに記載の定着装置を搭載した画像形成装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014039790A (ja) * | 2012-07-24 | 2014-03-06 | Panasonic Corp | 誘導加熱式炊飯器 |
CN105467801A (zh) * | 2014-09-30 | 2016-04-06 | 佳能株式会社 | 定影装置 |
JP2021118096A (ja) * | 2020-01-27 | 2021-08-10 | トクデン株式会社 | 誘導発熱ローラ装置 |
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2007
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