JP2007255962A - 加速度センサ及び加速度検出方法 - Google Patents

加速度センサ及び加速度検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007255962A
JP2007255962A JP2006078153A JP2006078153A JP2007255962A JP 2007255962 A JP2007255962 A JP 2007255962A JP 2006078153 A JP2006078153 A JP 2006078153A JP 2006078153 A JP2006078153 A JP 2006078153A JP 2007255962 A JP2007255962 A JP 2007255962A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acceleration
pair
detection
quasi
electrodes
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006078153A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4913455B2 (ja
Inventor
Kiyoaki Takiguchi
清昭 滝口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2006078153A priority Critical patent/JP4913455B2/ja
Publication of JP2007255962A publication Critical patent/JP2007255962A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4913455B2 publication Critical patent/JP4913455B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Pressure Sensors (AREA)

Abstract

【課題】検出精度の高い加速度センサ及び加速度検出方法を実現できるようにする。
【解決手段】準静電界の発生源に接続された一対の発生電極と、一対の発生電極を囲む導電性の枠部と、枠部に対して一対の発生電極を支持する弾性支持部と、枠部に対して絶縁状態にあり、枠部の外側と隔てて配置された検出電極とを設ける。弾性支持部は、加速度の検出方向に弾性を有し、当該弾性が働いていない状態では、一対の発生電極を、枠部に囲まれた空間の中心を定点として検出方向に点対称で支持する。検出電極は、一対の発生電極の一方と対向するように、枠部の外側と隔てて配置する。
【選択図】図5

Description

本発明は加速度センサ及び加速度検出方法に関し、特に、高精度を要求される場合に適用して好適なものである。
従来、加速度センサとして、圧電素子2と、この圧電素子2の長さ方向両端部を支持する支持枠10、11とを備えたものが提案されている(特許文献1参照)。
この加速度センサの圧電素子2は、例えば6層以上の偶数層の圧電体層2a〜2fを積層してなり、圧電素子2の層間及び表裏主面に電極が設けられ、層間電極は、加速度が印加されたときに圧電素子加わる伸びストレスと縮みストレスの変極点付近で長さ方向に分極された電極4、6と、圧電素子の長さ方向の端部に引き出された電極3、5、7とで構成される。
圧電体層2a〜2fは、加速度が作用した際に、電極の両側の圧電体層において同一極性の電荷がこの電極から取り出されるように厚み方向に分極され、かつ同一の圧電体層内において中央部と両端部とで逆方向となるように分極されている。
この加速度センサによれば、圧電素子を積層した構造をもち、しかも加速度の印加に伴って圧電体層の長さ方向中央部と両端部とで発生する電荷をそれぞれ取り出すことができるようになっているので、静電容量が大きく、かつ電荷を効率よく収集できる。その結果、検出精度の高い加速度センサを実現できるというものである。
特開2002−214248公報(第2図)
ところでかかる構成の加速度センサでは、電極間における放射電界又は誘導電磁界の変位量(静電容量)が検出要素とされ、当該電極間の距離に応じてその検出精度が左右される。しかし、この静電容量それ自体の分解能よりも高い分解能を有するものを検出要素とすることができれば、従来に比して検出精度の高い加速度センサを実現できるものと考えられる。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、検出精度の高い加速度センサ及び加速度検出方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明は、加速度センサであって、発振源に接続された一対の準静電界発生電極と、一対の準静電界発生電極を囲む導電性の枠部と、枠部に対して一対の準静電界発生電極を支持する弾性支持部と、枠部に対して絶縁状態にあり、枠部と隔てて該枠部に囲まれた空間以外に配置された検出電極とを設け、当該弾性支持部は、加速度の検出方向に弾性を有し、加速による力を受けていない状態では、一対の準静電界発生電極を、枠部に囲まれた空間の中心を定点として検出方向に点対称で支持し、検出電極は、一対の準静電界発生電極の一方と対向するように配置されるようにした。
この加速度センサでは、加速による力を受けていない場合、一対の準静電界発生電極は枠部空間内で対称に支持されているため、該準静電界発生電極から発生される準静電界が枠部を介して相互に打ち消し合うことになり、この結果、検出電極での検出結果に変化が生じることはない。
これに対して加速による力を受ける場合、一対の準静電界発生電極は弾性支持部の変位に応じて枠部の中心から加速度の検出方向にずれて非対称に支持されることになるため、当該準静電界発生電極から発生される準静電界は拮抗状態ではなくなる。この結果、弾性支持部の変位に応じて、加速度の検出方向では枠部から準静電界がしみでることとなり、検出電極での検出結果には、加速度に相当する変化が生じることとなる。
一方、準静電界は、距離の3乗に反比例するため、距離の2乗に反比例する誘導電磁界や距離に線形に反比例する放射電界に比して、当該距離に対する分解能が高い。従ってこの加速度センサは、枠部の中心から加速度の検出方向への一対の準静電界発生電極のずれがわずかであったとしても、弾性支持部の変位に応じて、加速度に相当する準静電界の変化を検出することができる。
また本発明は、加速度検出方法であって、導電性の枠部に囲まれ、加速度の検出方向に弾性をもつ弾性支持部によって加速による力を受けていない状態では、枠部に囲まれた空間の中心を定点として検出方向に点対称で枠部に支持された一対の準静電界発生電極に対して、放射電界及び誘導電磁界に比して準静電界の強度が大きい状態となる周波数の信号を出力する第1のステップと、枠部に対して絶縁状態にあり、一対の準静電界発生電極の一方と対向するように枠部と隔てて該枠部に囲まれた空間以外に配置された検出電極と、枠部との間における信号の強度を検出する第2のステップと、その信号の強度に応じて加速度を検出する第3のステップとを設けるようにした。
この加速度検出方法では、加速による力を受けていない場合、一対の準静電界発生電極は枠部空間内で対称に支持されているため、該準静電界発生電極から発生される準静電界が枠部を介して相互に打ち消し合うことになり、この結果、検出電極での検出結果に変化が生じることはない。
これに対して加速による力を受ける場合、一対の準静電界発生電極は弾性支持部の変位に応じて枠部の中心から加速度の検出方向にずれて非対称に支持されることになるため、当該準静電界発生電極から発生される準静電界は拮抗状態ではなくなる。この結果、弾性支持部の変位に応じて、加速度の検出方向では枠部から準静電界がしみでることとなり、検出電極での検出結果には、加速度に相当する変化が生じることとなる。
一方、準静電界は、距離の3乗に反比例するため、距離の2乗に反比例する誘導電磁界や距離に線形に反比例する放射電界に比して、当該距離に対する分解能が高い。従ってこの加速度センサは、枠部の中心から加速度の検出方向への一対の準静電界発生電極のずれがわずかであったとしても、弾性支持部の変位に応じて、加速度に相当する準静電界の変化を検出することができる。
以上のように本発明によれば、準静電界を用いて加速度を検出できるようにしたことにより、検出精度の高い加速度センサ及び加速度検出方法を実現できる。
(1)電界
本発明による加速度センサの実施の形態を説明する前に、まずは、電界について各種観点から説明する。
(1−1)電界の分類
電界発生源となる微小ダイポールからの距離をrとし、その距離rを隔てた位置をPとした場合、当該位置Pでの電界強度Eは、マックスウェル方程式より、次式
のように曲座標(r,θ,δ)として表すことができる。ちなみに、(1)式における「Q」は、電荷[C]であり、「l」は、電荷間の距離(但し、微小ダイポールの定義より、「l」は「r」に比して小さい)であり、「π」は、円周率、「ε」は、微小ダイポールを含む空間の誘電率、「j」は、虚数単位、「k」は、波数である。
かかる(1)式を展開すると、次式
となる。この(2)式からも分かるように、電界E及びEΘは、電界発生源からの距離に線形に反比例する放射電界(EΘの第3項)と、電界発生源からの距離の2乗に反比例する誘導電磁界(E、EΘの第2項)と、電界発生源からの距離の3乗に反比例する準静電界(E、EΘの第1項)との合成電界として発生する。
このように電界は、距離との関係では、放射電界、誘導電磁界及び準静電界に分類することができる。
(1−2)電界と分解能との関係
ここで、電界発生源からの距離によって電界強度が変化する割合を、放射電界、誘導電磁界、準静電界で比較する。(2)式における電界EΘのうち、放射電界に関する第3項を距離rで微分すると、次式
のように表すことができ、また(2)式における電界EΘのうち、誘導電磁界に関する第2項を距離rで微分すると、次式
のように表すことができ、さらに(2)式における電界EΘのうち、準静電界に関する第1項を距離rで微分すると、次式
のように表すことができる。なお、(3)乃至(5)式の「T」は、単純化するために(2)式の一部分を次式
のように置き換えている。
これら(3)乃至(5)式からも明らかなように、距離によって電界強度が変化する割合は準静電界に関する成分が最も大きい。
つまり、準静電界は、放射電解及び誘導電磁界に比して、距離に対する分解能が高い関係にある。
したがって、電界発生源から発生される電界のうち、検出対象の準静電界の強度が、当該検出対象以外の誘導電磁界及び放射電界の強度に比して大きいのであれば、当該誘導電磁界及び放射電界がないものとみなし得るため、準静電界の検出が可能となる。
(1−3)電界と周波数との関係
一方、これら放射電界、誘導電磁界及び準静電界それぞれの相対的な強度と、距離との関係をグラフ化すると図1に示すような結果となる。但し、この図1では、1[MHz]における各電界それぞれの相対的な強度と距離との関係を指数で表している。
この図1からも明らかなように、放射電界、誘導電磁界及び準静電界それぞれの相対的な強度が等しくなる距離(以下、これを強度境界距離と呼ぶ)が存在する。この場合、強度境界距離よりも遠方の空間では放射電界が優位(誘導電磁界や準静電界の強度よりも大きい状態)となり、これに対して強度境界距離よりも近方の空間では準静電界が優位(放射電界や誘導電磁界の強度よりも大きい状態)となる。
この強度境界距離は、(2)式における電界EΘの各項(EΘ1、EΘ2、EΘ3)に対応する電界の各成分、すなわち次式
が一致する(EΘ1=EΘ2=EΘ3)ということであるから、次式
を充足する場合、つまり、次式
として表すことができる。
そして、この(9)式における波数kは、電界の媒質中の伝播速度をv[m/s]とし、周波数をf[Hz]とすると次式
として表すことができ、また電界の伝播速度vは、光速をc[m/s] (c=3×10) とすると、当該光速cと、微小ダイポールを含む空間の誘電率媒質の比誘電率εとによって次式
として表すことができることから、強度境界距離は、(9)式に(10)式及び(11)式を代入して整理した次式
として表すことができる。
この(12)式からも分かるように、放射電界及び誘導電磁界に比して強度の大きい状態にある準静電界の空間(以下、これを準静電界優位空間と呼ぶ)を広くする場合には周波数が密接に関係している。
具体的には、低い周波数であるほど、準静電界優位空間が大きくなる(即ち、図1に示した強度境界距離までの距離は、周波数が低いほど長くなる(つまり右に移ることになる))。これに対して高い周波数であるほど、準静電界優位空間が狭くなる(即ち、図1に示した強度境界距離までの距離は、周波数が高いほど短くなる(つまり左に移ることになる))。
例えば10[MHz]を選定した場合、上述の(12)式により、0.675[m]よりも近方では準静電界が優位な空間となる。かかる10[MHz]を選定した場合に放射電界、誘導電磁界及び準静電界それぞれの相対的な強度と、距離との関係をグラフ化すると図2に示す結果となる。
この図2からも明らかなように、電界発生源から0.01[m]地点の準静電界の強度は、誘導電磁界に比しておよそ18.2[dB]大きくなる。従ってこの場合の準静電界は、誘導電磁界及び放射電界の影響がないものとみなすことができる。
このように準静電界は、低い周波数帯を選定するほど、電界発生源からより広い空間において、誘導電磁界及び放射電界に比して優位となる関係にある。
したがって、低い周波数帯を選定すれば、電界発生源の近傍では、検出対象の準静電界の強度が、当該検出対象以外の誘導電磁界及び放射電界の強度に比して大きいため、当該準静電界の検出が可能となり、この結果、検出精度の高い加速度センサを実現することが可能となる。
(2)本実施の形態
図3において、1は全体として本実施の形態による加速度センサを示し、センサ部11、準静電界発生源12、第1の信号抽出部13、第2の信号抽出部14及び加速度検出部15によって構成される。
(2−1)センサ部の外観的構成
このセンサ部11の外観的構成を、図4と、図4におけるA−A´の断面をとった図5(A)と、図4におけるB−B´の断面をとった図5(B)とにそれぞれ示す。
このセンサ部11は、準静電界発生源12(図3)に接続された一対の発生電極21A、21Bを囲む断面凹形状の導電性枠部22を有し、当該導電性枠部22には、加速度の検出方向(以下、これを加速度検出方向と呼ぶ)ADに、矩形状のスリットST1、ST2が形成されている。
またこの導電性枠部22に囲まれる空間(以下、これを枠内空間と呼ぶ)には、ジグザグ板状の弾性支持部23が、その枠内空間の中心CTを通り、加速度検出方向ADに対して直交する方向に介挿され、当該弾性支持部23の両端が、導電性枠部22の内壁に固定される。したがって弾性支持部23は、加速度検出方向ADに対して直交する方向を横切るように、加速度検出方向ADに弾性変位が可能な状態で、枠内空間の中央に保持されることとなる。
この弾性支持部23には、微小ダイポールとしての一対の発生電極21A、21Bが、枠内空間の中心CTを定点として加速度検出方向ADに点対称で取り付けられている。したがって、弾性支持部23は、加速による力を受けていない状態では、一対の発生電極21A、21Bを、枠内空間の中心CTから加速度検出方向へ均等に支持することとなる。
一方、導電性枠部22の外壁には、円環状の絶縁性枠部24が、その内壁を密着するように取り付けられ、当該絶縁性枠部24の外壁には、一対の検出電極25A、25Bが、対応する一対の発生電極21A、21Bと対向するようにそれぞれ取り付けられている。
したがって、このセンサ部11では、加速度検出方向ADに、導電性枠部22及び絶縁性枠部24を隔てて、一対の発生電極21A、21Bと、一対の検出電極25A、25Bとがそれぞれ並べられることとなる。
ここで、加速度方向ADに加速が生じていない場合、弾性支持部23は変位しないので、一対の発生電極21A、21Bは、枠内空間の中心CTから加速度検出方向ADへ均等に支持された状態のままとなる。したがって、センサ部11では、枠内空間に均等に配された一対の発生電極21A、21Bから発生される準静電界は導電性枠部22を介して相互に打ち消し合うことになり、検出電極25A、25Bでは、検出される準静電界に差が生じることはない。
一方、図5(A)との対応部分に同一符号を付した図6に示すように、加速度検出方向ADの一方の方向(図6に示す矢印方向)へ加速が生じた場合、このセンサ部11では、弾性支持部23は、当該加速方向と反対の方向に弾性支持部23が変位するので、当該変位に応じて、一対の発生電極21A、21Bは、枠内空間の中心CTからその加速方向と反対の方向にずれた状態で支持されることになる。
この場合、導電性枠部22では、一対の発生電極21A、21Bの位置と、導電性枠部22との距離が相違することに起因して、当該一対の発生電極21A、21Bからそれぞれ発生される準静電界は拮抗状態ではなくなるため、準静電界は、弾性支持部23の変位に応じて、導電性枠部22からスリットST1を介して、加速方向と反対の方向にしみでるようにして広がる。この結果、一対の検出電極25A、25Bでの検出結果には、当該弾性支持部23の変位に応じて、加速度に相当する変化が生じることとなる。
他方、図5(A)との対応部分に同一符号を付した図7に示すように、加速度検出方向ADの他方の方向(図7に示す矢印方向)へ加速が生じた場合、図6に示した場合と同様に、弾性支持部23に均等に支持された一対の発生電極21A、21Bは導電性枠部22の中心CTからその加速方向と反対の方向にずれるため、一対の検出電極25A、25Bでの検出結果には、当該弾性支持部23の変位に応じて、加速度に相当する変化が生じることとなる。
なお、図8乃至図10において、加速度方向ADに加速が生じていない場合(図8乃至図10(A))と、加速方向に加速が生じた場合(図8乃至図10(B))とのシミュレーション結果を示す。
この図8乃至図10は、電界強度の尺度だけをそれぞれ変えたものであり、念のため、図8に示すシミュレーション結果を参考図1として、図10に示すシミュレーション結果を参考図2として添付した。
また、このシミュレーションでは、株式会社情報数理研究所の電磁波汎用解析ソフトウェア「EEM−FDM」を採用した。これは、指定した周波数に関して、マックスウェル方程式を差分法で離散化し、空間における電界や磁界及び給電電極間のインピーダンスを計算するソフトウェアである。
この図8乃至図10におけるシミュレーション結果からも明らかなように、一方の加速方向に加速が生じた場合には、その加速によって、一対の発生電極21A、21Bからそれぞれ発生される準静電界の広がりに変化が生じていることが分かる。
このようにこのセンサ部11は、導電性枠部22に囲まれた枠内空間の中心CTを定点として一対の発生電極21A、21Bを加速度検出方向ADに点対称で弾性支持し、当該一対の発生電極21A、21Bから発生される準静電界の変化を、当該弾性支持の変位に応じて、対応する一対の検出電極25A、25Bに伝達することができるようになされている。
(2−2)加速度センサの回路構成
次に、この加速度センサ1の回路構成を具体的に説明する。図3に示したように、この加速度センサ1における準静電界発生源12は、センサ部11における一対の発生電極21A、21Bに対して、所定の周波数の信号S1を印加する。この結果、一対の発生電極21A、21Bでは、その周波数に応じて、放射電界、誘導電磁界及び準静電界の合成電界が発生する。
この信号S1の周波数には、発生電極21A(21B)及び検出電極25A(25B)間の距離d(図5(A))などを選定要素として、放射電界及び誘導電磁界に比して準静電界の強度が大きい状態となる周波数、つまり上述の(12)式を充足する周波数が選定される。
したがって、一対の発生電極21A、21Bの近傍では、放射電界及び誘導電磁界に比して準静電界が優位な空間として形成されることとなる。
第1の信号抽出部13では、検出電極25Aと、検出電極25A及び25Bに対して共通の基準電極SDEとの間の電位に応じて検出電極25Aから得られる信号S10は、非反転増幅回路30における増幅器31の非反転入力端子に入力される。
増幅器31は、この信号S10を増幅し、当該増幅した信号を増幅信号S11として検波部32に送出する。なお、基準電極SDEは、この実施の形態では、図4等に示した導電性枠部22である。
検波部32は、増幅信号S11を検波し、当該検波した増幅信号S11の振幅レベルの包絡線を振幅変位信号S12として抽出する。そして検波部32は、この振幅変位信号S12をLPF(Low Pass Filter)33に送出する。
LPF33は、振幅変位信号S12のうち、一対の発生電極21A、21Bに対して出力される信号S1の周波数成分を除去することによって、加速に相当する変位成分を抽出し、これを抽出信号S13として加速度検出部15に送出する。
一方、第2の信号抽出部14は、第1の信号抽出部13と同一構成でなり、検出電極25Bと、基準電極SDEとの間の電位に応じて検出電極25Bから得られる信号S20に基づいて、加速に相当する変位成分を抽出信号S23として抽出し、これを加速度検出部15に送出する。
この加速度検出部15に送出される抽出信号S13及びS23は、例えば図11に示すように、基準電圧SVに対する単位時間当たりの振幅変化が大きい場合、弾性支持部23(例えば図5)における弾性の働きが大きい、つまりセンサ部11が高速に加速していることを意味し、これに対して基準電圧SVに対する単位時間当たりの振幅変化が小さい場合、センサ部11が低速に加速していることを意味する。
また、抽出信号S13及びS23は、これら振幅の絶対値に差がある場合、加速度検出方向ADのうち、例えば図5を例にとるのであれば、当該大きい値をとるほうに対応する検出電極25A側から、小さい値をとるほうに対応する検出電極25B側への方向に加速していることを意味する。
なお、この基準電圧SVは、第1及び第2の信号抽出部13及び14における非反転増幅回路30の半固定抵抗器HFRによって調整される。
加速度検出部15では、第1の信号抽出部13から供給される抽出信号S13は、A/D(Analog/Digital)変換部40Aを介して抽出データD14とされ、MPU(Micro Processor Unit)41に送出される。一方、第2の信号抽出部14から供給される抽出信号S23は、A/D変換部40Bを介して抽出データD24とされ、MPU41に送出される。
MPU41は、抽出データD14及びD24における単位時間当たりの振幅変化の程度によって加速度を検出するとともに、当該抽出データD14及びD24における差(つまり振幅の絶対値差)によって加速度方向を検出するようになされている。
このようにしてこの加速度センサ1は、加速度検出方向ADにおける加速度及びその具体的な方向を検出することができるようになされている。
(3)動作及び効果
以上の構成において、この加速度センサ1は、図4及び図5に示したように、準静電界発生源12(図3)に接続された一対の発生電極21A、21Bと、これら一対の発生電極21A、21Bを囲む導電性枠部22と、この導電性枠部22に対して一対の発生電極21A、21Bを支持する弾性支持部23と、当該導電性枠部22の外壁と隔てて配置された一対の検出電極25A、25Bとを設ける。
この弾性支持部23は、加速度検出方向ADに弾性を有し、加速による力を受けていない状態では、一対の発生電極21A、21Bを、導電性枠部22に囲まれた枠内空間の中心CTを定点として、加速度検出方向ADに点対称で支持する。
したがって、この加速度センサ1では、加速度方向ADに加速が生じていない場合、弾性支持部23は変位しないので、枠内空間に均等に配された一対の発生電極21A、21Bから発生される準静電界は導電性枠部22を介して相互に打ち消し合う(図8乃至図10(A))。この場合、検出電極25A、25Bでは、検出される準静電界に差が生じることはない。
一方、この加速度センサ1では、加速度検出方向ADの一方の方向へ加速が生じた場合(例えば図6)、弾性支持部23は、当該加速方向と反対の方向に弾性支持部23が変位するので、当該変位に応じて、一対の発生電極21A、21Bは、枠内空間の中心CTからその加速方向と反対の方向にずれた状態で支持されることになる。
この場合、導電性枠部22では、一対の発生電極21A、21Bの位置と、導電性枠部22との距離が相違することに起因して、当該一対の発生電極21A、21Bからそれぞれ発生される準静電界は拮抗状態ではなくなるため、準静電界は、弾性支持部23の変位に応じて、導電性枠部22からスリットST1を介して、加速方向と反対の方向にしみでるようにして広がる(図8乃至図10(B))。この結果、一対の検出電極25A、25Bでの検出結果には、当該弾性支持部23の変位に応じて、加速度に相当する変化が生じることとなる。
よって、この加速度センサ1は、導電性枠部22(基準電極SDE)と、一対の検出電極25A、25Bとの電位差(図3:S13、S23)により加速度方向を検出することができ、当該電位における単位時間当たりの振幅変化の程度(図11)により加速度を検出することができる。
一方、準静電界は、距離の3乗に反比例するため、距離の2乗に反比例する誘導電磁界や距離に線形に反比例する放射電界に比して、当該距離に対する分解能が高い((3)式乃至(5)式)。
したがって、導電性枠部22における中心CTから加速度方向ADへの一対の発生電極21A、21Bのずれがわずかであったとしても、この加速度センサ1は、導電性枠部22(基準電極SDE)と、一対の検出電極25A、25Bとの電位差と、当該電位における単位時間当たりの振幅変化の程度とによって、その加速度方向及び加速度を精度よく検出することができる。
以上の構成によれば、準静電界を用いて加速度を検出できるようにしたことにより、検出精度の高い加速度センサ1を実現することができる。
(4)他の実施の形態
上述の実施の形態においては、導電性枠部22と、検出電極25A、25Bとの間に絶縁性枠部24を設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該絶縁性枠部24を省略するようにしてもよい。つまり導電性枠部22と、検出電極25A、25Bとの間における媒質を空気とすることができる。このようにしても上述の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
また上述の実施の形態においては、導電性枠部22における加速度検出方向ADに矩形状のスリットST1、ST2を設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば棒状、三角形状や円状等、この他種々の形状のスリットを形成するようにしてもよい。このようにしても上述の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
また、かかるスリットST1、ST2の形成を省略するようにしてもよい。なお、図12乃至図14において、これらスリットST1、ST2を形成しない状態において加速度方向ADに加速が生じていない場合(図12乃至図14(A))と、一方の加速方向に加速が生じた場合(図12乃至図14(B))とのシミュレーション結果を示す。
この図12乃至図14は、電界強度の尺度だけをそれぞれ変えたものであり、念のため、図12に示すシミュレーション結果を参考図3として、図14に示すシミュレーション結果を参考図4として添付した。また、このシミュレーションでは、図8乃至図10におけるシミュレーションと同様に、株式会社情報数理研究所の電磁波汎用解析ソフトウェア「EEM−FDM」を採用した。
この図12乃至図14におけるシミュレーション結果からも明らかなように、一方の加速方向に加速が生じた場合には、その加速に応じて、準静電界の広がりに変化が生じているが、当該加速方向にかかわらず、準静電界が導電性枠部22の周囲等方へ広がっていることが分かる。
したがって、スリットST1、ST2の形成を省略した場合、加速の方向が、抽出データD14及びD24(図3)における差(つまり変化の有無)として表れないため、当該加速方向を検出することができないこととなる。ただし、加速度自体は、上述の実施の形態の場合と同様に、抽出データD14及びD24における単位時間当たりの振幅変化の程度によって検出することができる。
このように、スリットST1、ST2の形成を省略した場合であっても、加速度については上述の実施の形態の場合と同様に、高い検出精度で検出することができる。
さらに上述の実施の形態においては、発生電極及び検出電極の形状として、図4等に示した直方体状を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば球状、棒状や板状等この他種々の形状を適用するようにしてもよい。このようにしても上述の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
さらに上述の実施の形態においては、一対の発生電極21A、21B(図3)に対向させて、一対の検出電極25A、25B(図3)を設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該一対の検出電極25A、25Bのいずれか一方を省略するようにしてもよい。
このようにすれば、一対の検出電極25A、25Bそれぞれを設ける場合に比して、当該検出電極25A、25Bでの検出結果を信号として抽出する第1及び第2の信号抽出部13及び14(図3)の一方を省略することができ、また一方の抽出データD14又はD24(図3)における単位時間当たりの振幅変化の程度によって、加速度検出方向ADにおけるいずれの方向であるかを検出するとともに、当該方向での加速度を検出することができる。
さらに上述の実施の形態においては、一対の発生電極を囲む導電性の枠部として、加速度検出方向に対して鉛直となる方向の一方を除いて囲む断面凹形状の導電性枠部11を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば中空でなる球状、円柱状及び直方体状等のように、一対の発生電極の全方向を囲む枠部を適用するようにしてもよい。また例えば円環状及び角パイプ等のように、当該鉛直となる方向の双方を除いて囲む枠部を適用するようにしてもよい。
なお、かかる枠部の枠壁は網状としてもよく、あるいは、導電性の線材、棒材又は板材等を連結する等して柵状としてもよい。その際、少なくとも、一対の発生電極21A、21B及び一対の検出電極25A、25B(又はその一方)に挟まれた位置において枠壁が除かれた状態となるようにすれば、上述のスリットST1、ST2を形成した場合と同様の効果を得ることができる。
要するに一対の発生電極を囲む導電性の枠部としては、当該枠部に囲まれる空間をその空間の中心を通り、加速度間出方向に対して鉛直となる方向の面で分割した場合に、当該分割された2つの空間領域が対称となるものであれば、この他種々のものを幅広く適用することができる。
さらに上述の実施の形態においては、導電性枠部22に囲まれる空間の中心CTを定点として加速度検出方向ADに点対称で一対の発生電極21A、21Bが取り付けられたジグザグ板状の弾性支持部23を、加速度検出方向ADに弾性変位が可能な状態で、枠内空間の中央に保持するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、これ以外の支持手法を適用するようにしてもよい。
要は、加速による力を受けていない状態において、一対の発生電極を、導電性の枠部に囲まれた空間の中心を定点として検出方向に点対称で、当該導電性の枠部に対して支持するものであれば、弾性支持部の他に任意の部材を適宜用いるようにしてもよく、また弾性支持部の形状をいかなるものに選定するようにしてもよく、さらに弾性支持部の設置手法をいかなるようにしてもよい。
さらに上述の実施の形態においては、抽出データD14及びD24における単位時間当たりの振幅変化の程度によって加速度を検出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図15に示すように、加速度検出方向ADとは異なる方向に加速が生じた場合であっても、当該加速度検出方向ADの加速度を正確に検出し得る検出手法を適用することもできる。
例えば図15に示した矢印方向に加速が生じた場合、センサ部11における導電性枠部22の中心CTを基準とすると、当該加速方向と反対の方向に弾性が働く。この場合、検出対象である加速度検出方向ADの加速度は、加速度検出方向ADをx方向とし、当該加速度検出方向ADと直交する方向をy方向とすると、微小ダイポールとしての一対の発生電極21A、21Bの位置PPのx成分に対応することになる。
一方、一対の発生電極21A、21Bから発生する準静電界の周波数は一定であり、当該準静電界は距離の3乗に反比例するため、抽出データD14及びD24における振幅の大きさと、対応する検出電極25A、25Bから発生電極21A、21Bまでの距離(以下、これを電極間距離と呼ぶ)ds1、ds2とには、一義的な関係がある。
具体的には、図16に示すように、抽出データD14及びD24における振幅の大きさと、電極間距離ds1、ds2とは、曲線C1、C2として表すことができ、当該曲線C1、C2上に、一対の発生電極21A、21Bの位置PPが存在することとなる。
したがって、これら曲線C1、C2の交点PO1(x,y)、PO2(x,−y)のうち、当該x座標の位置が、加速度検出方向ADの加速度に対応する変位となる。これら交点のうちx座標の値をxとし、弾性支持部23における弾性係数をCFとすると、当該弾性支持部23に対してx方向に生じる力Fは、F=x・CFとなり、この力Fが、加速度をFAとし、一対の発生電極21A、21Bの質量をmとしたときに、当該弾性支持部23に生じる力とつりあう。つまり、F=x・CF=m・FAとなる。
そうすると、MPU41の内部メモリに対して、抽出データD14及びD24における単位時間当たりの振幅の大きさと、曲線C1、C2との対応付けをテーブルとして、また弾性支持部23の弾性係数CFと、一対の発生電極21A、21Bの質量mとをデータとしてそれぞれ記憶しておけば、MPU41は、加速度検出方向ADの加速度を正確に検出することが可能となる。
具体的には、MPU41は、抽出データD14及びD24における単位時間当たりの振幅の大きさに対応するx−y平面上での曲線C1、C2を検索し、当該検索した曲線C1、C2の交点PO1、PO2におけるx座標の値xと、内部メモリに記憶された弾性支持部23弾性係数CFと、一対の発生電極21A、21Bの質量mとに基づいて、次式
に従って加速度FAを求める。なお、抽出データD14及びD24における単位時間当たりの振幅の大きさと、曲線C1、C2との対応付けをテーブルとして、MPU41の内部メモリに記憶することに代えて、当該抽出データD14及びD24から曲線C1、C2を算出するための所定の演算プログラムをMPU41の内部メモリに記憶するようにしてもよい。
このように、検出電極25A及び導電性枠部22(基準電極SDE)間における単位時間当たりの電位かつその距離を基準とする、x−y平面上での発生電極21Aの軌跡と、検出電極25B及び導電性枠部22(基準電極SDE)間における単位時間当たりの電位かつその距離を基準とする、x−y平面上での発生電極21Bの軌跡とのx座標と、弾性支持部23の弾性係数と、一対の発生電極21A、21Bの質量とに基づいて加速度を検出するようにすれば、加速度検出方向ADとは異なる方向への加速度とを区別し、当該加速度検出方向ADの加速度を正確に検出することができる。
本発明は、高い精度で加速度を検出する場合、あるいは、加速度及びその方向を検出する場合に利用可能である。
距離に応じた各電界の相対的な強度変化(1[MHz])を示す略線図である。 距離に応じた各電界の相対的な強度変化(10[MHz])を示す略線図である。 本実施の形態による加速度センサの全体構成を示す略線図である。 センサ部の外観的構成(1)を示す略線図である。 センサ部の外観的構成(2)を示す略線図である。 加速が生じた場合のセンサ部(1)を示す略線図である。 加速が生じた場合のセンサ部(2)を示す略線図である。 シミュレーション結果(1)を示す略線図である。 シミュレーション結果(2)を示す略線図である。 シミュレーション結果(3)を示す略線図である。 信号の振幅と加速との関係を示す略線図である。 シミュレーション結果(4)を示す略線図である。 シミュレーション結果(5)を示す略線図である。 シミュレーション結果(6)を示す略線図である。 検出方向以外の加速の説明に供する略線図である。 他の実施の形態における加速度の検出の説明に供する略線図である。
符号の説明
1……加速度センサ、11……センサ部、12……準静電界発生源、13……第1の信号抽出部、14……第2の信号抽出部、15……加速度検出部、21A、21B……発生電極、22……導電性枠部、23……弾性支持部、24……絶縁性枠部、25……検出電極、30……非反転増幅回路、31……増幅器、32……検波部、33……LPF、40A、40B……A/D変換部、41……MPU、HFR……半固定抵抗器、SDE……基準電極、ST1、ST2……スリット。

Claims (10)

  1. 発振器に接続された一対の準静電界発生電極と、
    上記一対の準静電界発生電極を囲む導電性の枠部と、
    上記枠部に対して上記一対の準静電界発生電極を支持する弾性支持部と、
    上記枠部に対して絶縁状態にあり、上記枠部と隔てて該枠部に囲まれた空間以外に配置された検出電極と
    を具え、
    上記弾性支持部は、
    加速度の検出方向に弾性を有し、加速による力を受けていない状態では、上記一対の準静電界発生電極を、上記空間の中心を定点として上記検出方向に点対称で支持し、
    上記検出電極は、
    上記一対の準静電界発生電極の一方と対向するように配置された
    ことを特徴とする加速度センサ。
  2. 上記枠部は、
    少なくとも、上記一対の準静電界発生電極の一方及び上記検出電極に挟まれた位置における枠壁が除かれている
    ことを特徴とする請求項1に記載の加速度センサ。
  3. 上記検出電極と、上記枠部との間における信号の強度に応じて、上記加速度及びその方向を検出する検出手段
    をさらに具えることを特徴とする請求項2に記載の加速度センサ。
  4. 上記検出電極は一対でなり、該一対の検出電極は、対応する上記一対の準静電界発生電極と対向するように配置され、
    上記枠部は、
    少なくとも、上記一対の準静電界発生電極及び上記一対の検出電極に挟まれた位置における枠壁がそれぞれ除かれている
    ことを特徴とする請求項1に記載の加速度センサ。
  5. 上記検出電極と、上記枠部との間における信号の強度に応じて、上記加速度及びその方向を検出する検出手段
    をさらに具えることを特徴とする請求項4に記載の加速度センサ。
  6. 一方の検出電極及び上記枠部の間における単位時間当たりの電位かつその距離を基準とする一方の準静電界発生電極のx−y平面上での軌跡と、他方の検出電極及び上記枠部の間における単位時間当たりの電位かつその距離を基準とする他方の準静電界発生電極のx−y平面上での軌跡との交点におけるx座標、上記弾性支持部の弾性係数及び上記一対の準静電界発生電極の質量に基づいて上記加速度を検出する検出手段
    をさらに具えることを特徴とする請求項4に記載の加速度センサ。
  7. 導電性の枠部に囲まれ、加速度の検出方向に弾性を有する弾性支持部によって、上記加速による力を受けていない状態では上記枠部に囲まれた空間の中心を定点として上記検出方向に点対称で上記枠部に支持された一対の電極に対して、放射電界及び誘導電磁界に比して準静電界の強度が大きい状態となる周波数の信号を出力する第1のステップと、
    上記枠部に対して絶縁状態にあり、上記一対の電極の一方と対向するように上記枠部と隔てて上記空間以外に配置された検出電極と、上記枠部との間における信号の強度を検出する第2のステップと、
    上記信号の強度に基づいて、上記加速度を検出する第3のステップと
    を具えることを特徴とする加速度検出方法。
  8. 上記枠部は、
    少なくとも、上記一対の準静電界発生電極の一方及び上記検出電極に挟まれた位置における枠壁が除かれ、
    上記第3のステップでは、
    上記信号の強度に基づいて、上記加速度及びその方向を検出する
    ことを特徴とする請求項7に記載の加速度検出方法。
  9. 上記検出電極は一対でなり、該一対の検出電極は、対応する上記一対の準静電界発生電極と対向するように配置され、
    少なくとも、上記一対の準静電界発生電極及び上記一対の検出電極に挟まれた位置における枠壁がそれぞれ除かれ、
    上記第3のステップでは、
    上記信号の強度に基づいて、上記加速度及びその方向を検出する
    ことを特徴とする請求項7に記載の加速度検出方法。
  10. 上記検出電極は一対でなり、該一対の検出電極は、対応する上記一対の準静電界発生電極と対向するように配置され、
    少なくとも、上記一対の準静電界発生電極及び上記一対の検出電極に挟まれた位置における枠壁がそれぞれ除かれ、
    上記第3のステップでは、
    一方の検出電極及び上記枠部の間における単位時間当たりの電位かつその距離を基準とする、一方の準静電界発生電極のx−y平面上での軌跡と、他方の検出電極及び上記枠部の間における単位時間当たりの電位かつその距離を基準とする、他方の準静電界発生電極のx−y平面上での軌跡との交点におけるx座標、上記弾性支持部の弾性係数及び上記一対の準静電界発生電極の質量に基づいて上記加速度を検出する
    ことを特徴とする請求項7に記載の加速度検出方法。
JP2006078153A 2006-03-22 2006-03-22 加速度センサ及び加速度検出方法 Expired - Fee Related JP4913455B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006078153A JP4913455B2 (ja) 2006-03-22 2006-03-22 加速度センサ及び加速度検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006078153A JP4913455B2 (ja) 2006-03-22 2006-03-22 加速度センサ及び加速度検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007255962A true JP2007255962A (ja) 2007-10-04
JP4913455B2 JP4913455B2 (ja) 2012-04-11

Family

ID=38630370

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006078153A Expired - Fee Related JP4913455B2 (ja) 2006-03-22 2006-03-22 加速度センサ及び加速度検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4913455B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0192614A (ja) * 1987-10-05 1989-04-11 Shinichi Sato 電磁波遮蔽型機械的外力検出器
JP2004361276A (ja) * 2003-06-05 2004-12-24 Sony Corp 距離検出システム
JP2005148021A (ja) * 2003-11-19 2005-06-09 Sony Corp 動き検出システム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0192614A (ja) * 1987-10-05 1989-04-11 Shinichi Sato 電磁波遮蔽型機械的外力検出器
JP2004361276A (ja) * 2003-06-05 2004-12-24 Sony Corp 距離検出システム
JP2005148021A (ja) * 2003-11-19 2005-06-09 Sony Corp 動き検出システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP4913455B2 (ja) 2012-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN104062461B (zh) 一种万向振动阈值传感器及其3d打印制备方法
EP1737120B1 (en) Voice coil actuator with embedded capacitive sensor for motion, position and/or acceleration detection
US10585150B2 (en) Magnetic field detector system
CN105590025A (zh) 一种用于求解声波传感器中的弥散曲线数值的方法
CN106248196A (zh) 一种微声探测分析装置及基于该装置的阵列音频信号处理方法
JP2019095407A (ja) 変位検出方式の力検出構造及び力センサ
US11153681B2 (en) Acoustic direction sensor
JP2011215000A (ja) 触覚センサ
Maity et al. Analysis of fringing capacitance effect on the performance of micro‐electromechanical‐system‐based micromachined ultrasonic air transducer
CN105388514B (zh) 一种地震全向矢量静电悬浮检波器
KR101818307B1 (ko) 촉각 근접 센서
Tiep et al. Tilt sensor based on three electrodes dielectric liquid capacitive sensor
JP4913455B2 (ja) 加速度センサ及び加速度検出方法
Lim et al. Design and fabrication of a multimode ring vector hydrophone
Luo et al. Simulations and Experiments on the Vibrational Characteristics of Cylindrical Shell Resonator Actuated by Piezoelectric Electrodes with Different Thicknesses
CN111722026B (zh) 基于磁声***的绝缘介质空间电荷测量方法及***
Chistyakov Portable seismic sensor
Sugawara et al. Construction of frequency-change-type three-axis acceleration sensor
JP2006292440A (ja) 位置検出装置及び電子機器
Jian et al. Research on “Cylinder‐Four‐Beam” Microstructure Improvement of MEMS Bionic Vector Hydrophone
KR101646468B1 (ko) 안테나 배열
RU2237913C1 (ru) Сейсмометр
KR100449424B1 (ko) 가지전극 정전용량형 감지체
US11360125B2 (en) Device and method for detecting the mass center of a beam of electric charges
JP3246975B2 (ja) 圧電型振動センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090127

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20090729

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20091006

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20110330

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20110405

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110630

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120110

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4913455

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150127

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees